クラス編成支援システム及びクラス編成支援プログラム
【課題】
学校において進級時等に行われるクラス編成の実施に関して、特定のクラスに偏りや差が生まれないように生徒を自動的に振り分けることで、教師の作業負担を軽減させるシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続された端末から各クラスにおける生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を取得し、まず、成績情報に応じて各クラス間における生徒の成績レベルのバランスを取る形で一次振り分けを行う。さらに、一次振り分け結果に対して生徒の成績情報と属性情報との両方を利用し、特定の属性情報を有する生徒数が各クラスにおいて均等となるように二次振り分けを実行することにより、各クラス間の成績レベルのバランスと、特定の属性を有する生徒数のバランスとを考慮に入れた振り分けを行う。
学校において進級時等に行われるクラス編成の実施に関して、特定のクラスに偏りや差が生まれないように生徒を自動的に振り分けることで、教師の作業負担を軽減させるシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続された端末から各クラスにおける生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を取得し、まず、成績情報に応じて各クラス間における生徒の成績レベルのバランスを取る形で一次振り分けを行う。さらに、一次振り分け結果に対して生徒の成績情報と属性情報との両方を利用し、特定の属性情報を有する生徒数が各クラスにおいて均等となるように二次振り分けを実行することにより、各クラス間の成績レベルのバランスと、特定の属性を有する生徒数のバランスとを考慮に入れた振り分けを行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校において進級時等に行われるクラス編成の実施に関し、特に各生徒をどのクラスに振り分けるのかを判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、学校では進級時又は入学時において、各生徒の所属するクラスを振り分けし直すクラス編成が行われている。このクラス編成の作業は、生徒の進級や入学の前に、各クラスの担任や学年主任となる教師によって、各生徒に関する情報に基づいて実施される。このクラス編成作業では、生徒の成績、身体的能力、又は父兄に関する情報(例えばPTA役員情報)などを加味した上で、特定のクラスに偏りや差が生まれないように生徒を振り分けることが必要になる。
【0003】
このクラス編成作業は、生徒一人一人に関する各種情報を考慮した上で行う必要があるため、クラス編成を行う教師への作業負担が大きくなってしまうことが問題になっている。例えば、生徒の人数が一学年で数百人という学校の場合、その各個人に関する各種情報を確認しながらの作業となると、作業時間も作業負担も大きなものとなってしまう。さらにこのクラス編成作業は、一般的に、クラス編成を担当する一人の教師が一次振り分けを行った後、他の教師を交えて合議を行い最終的な振り分けを決定するという形式で行われる。このため、一次振り分けを行う教師に対する作業負担が特に大きくなってしまうという問題点もある。
【0004】
上記の問題を解決する手段として、マーケティングの分野では、テレマーケティングで取得した情報を一元管理し、その顧客情報を自動的に複数のグループに分類してリスト化するという技術がある。この技術において、顧客情報の中に含まれる顧客満足度や使用機器の稼働状況に基づいて複数のグループに分類するという手段が用いられている。これにより、顧客情報を分類して管理する場面において、顧客が多数存在していたとしても、顧客個人に関する特定の属性や条件に基づいて自動的に複数のグループに分類することが可能となるため、作業負担を軽減ことができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−280443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術を用いると、顧客を特定の属性や条件に応じて自動的に複数のグループに分類することはできる。しかし、特定の属性や条件を有する顧客を抽出してグループ化を行うため、グループを構成する人数や構成する人の属性及び特徴等が、グループ間において均一に保たれるような振り分けを実現することはできない。学校におけるクラス編成の場合、分類した各クラスを構成する生徒数や構成する生徒の成績及び特徴等が、各クラスとも均等で偏りの無いバランスが取れた編成を行うことが必要となる。このため、特許文献1の技術では、生徒を自動的に複数のクラスに分類することはできたとしても、各クラス間のバランスを均一に保つような編成を自動的に行うことはできない。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、学校において進級時等に行われるクラス編成において、生徒をその成績及び特徴等に基づいて各クラス間でバランスが取れるように自動的に振り分けることで、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のクラス編成支援システムでは、生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、生徒情報に含まれる成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け部と、一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類部と、所定の成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部と、決定した方針に従って振り分けを実行する二次振り分け部と、を備えている。
【0009】
本発明のように構成することにより、まず、成績情報に応じて一次振り分けを行うことにより、各クラス間における成績レベルのバランスを取る形で生徒を振り分けることができる。さらに、一次振り分け結果に対して生徒の成績情報と属性情報との両方を利用して二次振り分けを実行することにより、各クラス間の成績レベルのバランスを保ちつつ、特定の属性を有する生徒の人数バランスも考慮に入れた生徒の振り分けをすることができる。これにより、自動的に各クラス間のバランスが取れた編成が行われるため、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【0010】
本発明における生徒情報とは、生徒個人ごとに生成されるその生徒の特性や特徴を示す情報のことをいう。具体的には生徒を一義的に識別する識別情報と、テストの点数等に基づいた成績情報と、身体的特徴や個人的特徴及び付随的特徴等を含んだ属性情報とからなる情報のことをいう。
【0011】
上記の識別情報とは、生徒を一義的に識別することができる情報であればいかなるものでもよく、生徒の氏名はもちろんのこと、生徒の学年・クラス・出席番号の組み合わせ等が識別情報として考えられる。
【0012】
上記の成績情報とは、具体的には、生徒の各科目におけるテストの点数等に基づいた成績に関する情報や、体育の授業などで行う体力測定の結果に関する情報等を含む概念のことをいう。
【0013】
上記の属性情報とは、具体的には、身長・体重・持病情報等の身体的特徴に関する情報、生活態度・性格・出席状況等の個人的特徴に関する情報、及び進学希望情報・親がPTA役員かどうかといった情報等の付随的情報を含む概念のことをいう。
【0014】
本発明のクラス編成支援システムにおける二次振り分け方針決定部は、成績レベルに分類された生徒の生徒情報から、所定の属性情報を保有する生徒数に基づいて振り分け配分を決定する配分決定方法と、決定した振り分け配分に応じて二次振り分けの対象となる生徒を特定する生徒特定手段とを有する、という構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、各クラス間における所定の属性情報を有する生徒数のバランスを、成績レベル毎に均一に保つ形での二次振り分けが実行される。これにより、一次振り分けによって調整された各クラスの成績レベルのバランスに変更を加えることなく、所定の属性情報を保有する生徒が各クラスに均等配分されるように再振り分けをすることが可能となる。
【0016】
本発明のクラス編成支援システムは更に、クラス内における所定の属性情報保有者の割合を示す構成情報を記憶するクラス編成情報記憶部を備え、二次振り分け方針決定部は、クラス編成情報記憶部において記憶されている編成情報に基づいて、クラス間における振り分けの方針を決定する、という構成としてもよい。
【0017】
本発明におけるクラス編成情報とは、予め定められたクラスの構成内容を示す情報のことをいう。具体的には、クラスの構成人数・クラスの平均した成績・特定の属性及びその属性を有する生徒数等のことをいう。
【0018】
本発明のように構成することにより、予め定められたクラス編成情報に基づいて各クラスへの生徒の振り分けを行うことができる。これにより、例えば特進クラスと普通クラスといったような成績レベルに応じたクラス分けや、理系クラスと文系クラスといったような進学希望に応じたクラス分けといったことを自動的に行うことができるようになり、クラスの特徴に応じた生徒の振り分けを行うことが可能となる。
【0019】
本発明のクラス編成支援システムは更に、生徒の人間関係に関する組み合わせ情報を記憶する組み合わせ記憶部を備え、二次振り分け方針決定部は更に、生徒の組み合わせ情報を考慮した振り分け方針を決定する、という構成としてもよい。
【0020】
本発明における組み合わせ情報とは、人間関係に関する情報に基づいて生成された生徒同士の組み合わせに関する情報のことをいう。具体的には、いじめの関係にある生徒の組み合わせや、仲の良い関係にある生徒の組み合わせ等の情報のことをいう。
【0021】
本発明のように構成することにより、生徒同士の人間関係に基づく組み合わせを考慮して各クラスへ生徒を振り分けることができる。これにより、例えば、いじめの関係にある生徒同士を別のクラスに振り分けを行うといったような、個々の事情に応じた振り分けを行うことが可能となる。
【0022】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、を備えるクラス編成支援システムに用いるプログラムであって、生徒情報に含まれる成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け機能と、仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類機能と、所定の成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定機能と、所定の成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定機能と、決定した振り分け方針に従って振り分けを実行する二次振り分け機能と、をコンピュータに実現させるクラス編成支援プログラムとして構成してもよい。
【0023】
このクラス編成支援プログラムも、上述のクラス編成支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0024】
上述のように構成された本発明によれば、各クラスの成績レベルに差がつかないようにバランスを保ちながら生徒を振り分け、かつ、当該成績レベルのバランスに変更を加えない形で、特定の属性を有する生徒の人数バランスも考慮に入れた生徒の振り分けを行うことができる。これにより、各クラスを構成する生徒に関する成績情報及び属性情報に関して均一なバランスを保つ形でのクラス編成を自動的に行うことが可能となり、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の生徒情報の一例を示す図。
【図6】本発明の生徒情報記憶部12に記憶される生徒情報の一例を示す図。
【図7】本発明の仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図8】本発明の仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図9】本発明の方針情報の一例を示す図。
【図10】本発明の編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図11】本発明の仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図12】本発明の編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図13】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図14】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施例2における仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図16】本発明の配分比率情報の一例を示す図。
【図17】本発明の実施例2において生成される方針情報の一例を示す図。
【図18】本発明の実施例2において編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図19】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図20】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図21】本発明の組み合わせ情報の一例を示す図。
【図22】本発明の実施例3において生成される方針情報の一例を示す図。
【図23】本発明の実施例3における編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図24】本発明の実施例5におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明のクラス編成支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、クラス編成支援サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、クライアント端末B(以下、「端末B」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0027】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(登録商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0028】
図2に、管理サーバA、又は端末Bのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0029】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0030】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0031】
端末Bのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。
【0032】
図3に、本発明のクラス編成支援システムを構成する管理サーバA、及び端末Bの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0033】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0034】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bから生徒の成績情報と属性情報とを含んだ生徒情報を取得する生徒情報取得部11、取得した生徒情報を記憶する生徒情報記憶部12、記憶された生徒情報に含まれる成績情報を用いて仮のクラス編成を行う一次振り分け部13、一次振り分け部によって行われた仮のクラス編成情報を記憶する仮編成記憶部14、仮編成記憶部に記憶されている各クラスの生徒を成績レベル別に分類して仮編成記憶部内の情報を更新する生徒分類部15、成績レベル別に分類された仮編成記憶部14に記憶された生徒情報を用いて、クラス間における生徒の再振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部16、決定された方針に基づいて二次振り分けを実行する二次振り分け部17、二次振り分けの結果を記憶する編成結果記憶部18、二次振り分けの結果に応じて通知情報を生成し端末Bに送信する通知部19を備えている。
【0035】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバAと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F30、端末Bにおいて入力された情報に基づいて生徒情報を生成し管理サーバAに送信する生徒情報生成部31、管理サーバAから出力された通知情報を受信する通知情報受信部32、受信した通知情報に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部33、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部33によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0036】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0037】
生徒情報生成部31は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒に関する情報を端末制御部33から取得し、生徒情報を生成する。さらに生成した生徒情報をネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する。
【0038】
上記の生徒情報は、端末Bのユーザである教師が担当するクラスの生徒に関する識別情報・成績情報・属性情報が記憶されている記憶部(図示せず)があり、その記憶部に記憶されている情報を抽出して生成されるとしてもよいし、教師が別途作成している生徒に関する情報を記録した媒体(紙であっても良いし、USBメモリやフロッピー(登録商標)ディスク等であってもよい)に記録されている情報を入力装置4が読み取り、その読み取った情報を用いて生成されるとしてもよい。また、教師が入力した生徒に関する情報を用いて、その都度生徒情報を生成して管理サーバAに送信するという形式でもよい。
【0039】
生徒情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bから送信された生徒情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した生徒情報を生徒情報記憶部12に記憶する。
【0040】
生徒情報記憶部12には、生徒情報取得部11が取得した生徒情報が記憶される。その際の記憶形式は、生徒情報に含まれる生徒識別情報を利用して、生徒別に関連付けて記憶する。さらに、生徒情報に含まれる成績情報を用いて、成績順に並べて記憶するという形式にすると好適である。
【0041】
一次振り分け部13は、生徒情報記憶部12から生徒情報を抽出し、抽出した生徒情報に含まれる成績情報を利用して、予め定められたクラス数に応じて成績順に生徒を振り分ける。この時、各クラスを構成する生徒の成績に偏りが生まれないように生徒を振り分けていく。例えば、予め定められたクラスが「A」・「B」・「C」の3クラスであった場合、成績1位の生徒を「Aクラス」に、成績2位は「Bクラス」、成績3位は「Cクラス」、成績4位は「Cクラス」、成績5位は「Bクラス」、成績6位は「Aクラス」、というように振り分ける方法が考えられる。
【0042】
そして、一次振り分け部13は、クラス数に応じて成績順に生徒を振り分けた結果(仮編成情報)を、仮編成記憶部14に記憶する。
【0043】
上記の仮編成情報とは、各生徒を、成績情報に基づいて予め定められたクラス数に単純に振り分けた結果のことをいう。具体的には、クラスを識別するクラス識別情報と、当該クラスに所属する生徒の生徒情報とが関連付けられた情報のことをいう。
【0044】
仮編成記憶部14には、一次振り分け部13が生成した仮編成情報が記憶される。その際の記憶形式は、仮編成情報に含まれるクラス識別情報を用いて、クラス別に記憶されるという形式とすると好適である。
【0045】
生徒分類部15は、仮編成記憶部14に記憶されているクラス毎の仮編成情報を抽出し、クラス内の生徒を成績レベル別に分類して、仮編成記憶部内の情報を更新する。
【0046】
上記の、生徒を成績レベル別に分類する方法について説明する。まず、生徒情報に含まれる成績情報を抽出する。そして、予め定められた基準値に基づいて、当該生徒の分類を行うという方法を用いると好適である。また、この分類の形式については成績に応じて生徒を区分することができればどのようなものであってもよく、成績レベルに応じて「上位」・「中位」・「下位」の三段階に分類しても良いし、「5」・「4」・「3」・「2」・「1」という五段階の分類を行ってもよい。
【0047】
二次振り分け方針決定部16は、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報と、生徒情報に含まれる属性情報とを用いて、各クラス間における偏りをなくす形の二次振り分けを実施するための方針を決定する。その二次振り分け方針を決定するために、二次振り分け方針決定部16はその内部に、各クラスにどういった属性情報を有する生徒が何人必要かを割り出す配分決定手段16aと、配分決定手段16aが導き出した配分を満たすために、二次振り分けの対象となる生徒を特定する生徒特定手段16bとを有している。
【0048】
上記の二次振り分けの形式について詳細に説明する。二次振り分けは、所定の属性情報を有する生徒について各クラス間において偏りがある場合、その偏りを無くして平準化するために、所定の属性情報を有する生徒が多いクラスからその属性情報を有する生徒を抽出し、反対に、所定の属性情報を有する生徒が少ないクラスからはその属性情報を有さない生徒を抽出し、抽出した両者を入れ替えることによって行われる。
【0049】
上記の二次振り分け方針の決定方法は、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報を利用し、様々な方法を用いて行うことができる。例えば、(1)各クラス全体で属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法、(2)各クラスの成績レベル毎に属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法、という方法が考えられる。
【0050】
〔二次振り分け方針の決定方法(1)〕
各クラス全体で属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法について具体的に説明する。例えば、一次振り分けの結果「A」・「B」・「C」の3クラスに仮編成された場合を例に説明すると、まず、各クラスの生徒の属性情報を参照し、所定の属性情報を有する生徒が何人いるかを算出する。ここで、所定の属性情報が「親がPTA役員」であったとすると、親がPTA役員である生徒の数を算出する処理を行う。その結果が、「Aクラス」に2人、「Bクラス」に1人、「Cクラス」に0人であったとする。次に、その結果から理想的な配分にするためには、「Aクラス」で親がPTA役員である生徒のうちの一人と、「Cクラス」で親がPTA役員でない生徒のうちの一人を入れ替えるという形式で二次振り替えを行えばよいという振り分け人数が決定される。そして、その振り分け人数に基づいて振り分け対象生徒を特定するという形で二次振り分け方針が決定される。
【0051】
以下、二次振り分け方針決定部16の内部に含まれる、配分決定手段16aと生徒特定手段16bの動きについて説明する。
【0052】
配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報を抽出し、その中に含まれている生徒で、所定の属性情報を有する生徒が何人いるか、クラス毎の人数を算出する。次に、算出した所定の属性情報を有する生徒数に応じて、クラス間において偏りが無いようにするための適正な配分(人数)を算出する。そして、算出した適正な配分に基づいて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(以下、「振り分け対象人数」という)を決定する。
【0053】
上記の振り分け対象とは、所定の属性情報を有する移動生徒と、所定の属性情報を有さない生徒で、移動生徒との入れ替え対象となる被移動生徒との両方を含む概念のことをいう。そして振り分け対象人数とは、移動生徒の人数(以下、「移動生徒人数」という)と被移動生徒の人数(以下、「被移動生徒人数」という)の両方を含む概念のことをいう。具体的に上述の例を用いて説明すると、「Aクラス」で親がPTA役員である生徒二人のうち、別クラスへ移動をする生徒が「移動生徒」であり、移動する人数(1人)のことが「移動生徒人数」である。反対に、「Cクラス」で親がPTA役員でない生徒のうち、移動生徒と入れ替わりで別クラスへ移動する生徒が「被移動生徒」であり、移動する人数(1人)のことが「被移動生徒人数」である。
【0054】
生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定する。そして、生徒特定手段16bは、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報と、当該生徒が「移動生徒」なのか「被移動生徒」なのを示す識別情報を関連付けた情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0055】
上記の振り分け対象生徒の特定方法を詳細に説明する。まず、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じて、各クラスの移動生徒を特定する。次に、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、特定した移動生徒の生徒情報を抽出し、その移動生徒の成績レベルを特定する。そして、その特定した成績レベルと同一の成績レベルに属する被移動生徒を、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて別のクラスから特定する。具体的に上述の例を用いて説明すると、「Aクラス」は「移動生徒人数1人」と抽出されるので、親がPTA役員である生徒二人の中から一人を移動生徒として特定する。そして、その特定した移動生徒の成績レベルが「上位」であった場合、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて成績レベルが「上位」の生徒の中から被移動生徒を特定する。ここでは、「Cクラス」が「被移動生徒1人」となっているので、「Cクラス」に振り分けられた生徒のうち成績レベルが「上位」の生徒を一人抽出し、対応する被移動生徒として特定する。
【0056】
〔二次振り分け方針の決定方法(2)〕
成績レベル毎に属性情報を有する各クラスの生徒人数のバランスを取る方法について説明する。この方法は、成績レベル別に所定の属性情報を有する生徒数を算出し、その値を利用して、成績レベル別の適正配分人数を決定するというものである。
【0057】
上記の方法について具体的に説明すると、例えば、「新6年A組」の成績レベル「上位」の生徒の中には「親がPTA役員である」生徒が4人、「新6年B組」の成績レベル「上位」の生徒の中には「親がPTA役員である」生徒が2人、「新6年C組」の成績レベル「上位」の生徒の中には「親がPTA役員である」生徒が0人、であった場合、二次振り分け方針決定部16の内部に含まれる配分決定手段16aは、成績レベル「上位」に属する生徒内で、所定の属性情報を有する生徒が均等になるような形で、適正配分人数を決定する。この場合でいうと、各クラスにおける適正な配分人数は、成績レベル「上位」に属する生徒で、かつ「親がPTA役員である」生徒は「2人」と算出される。
【0058】
同様にして、成績レベル「中位」及び「下位」についても処理を行うことにより、成績レベル毎に属性情報を有する各クラスの生徒人数のバランスを取る形での二次振り分け方針を決定することが可能となる。これに続く処理である、配分決定手段16aにおける「振り分け対象人数の決定」及び生徒特定手段16bにおける「移動生徒の特定」については、上述の〔二次振り分け方針の決定方法(1)〕と同様のため、その詳細な説明を省略する。
【0059】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bによって特定された振り分け対象となる生徒情報を取得し、当該生徒情報に関連付けられた「移動生徒」なのか「被移動生徒」なのを示す識別情報に基づいて、クラス間において「移動生徒」と「被移動生徒」を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する。そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する。
【0060】
編成結果記憶部18には、二次振り分け部17が生成した編成結果情報が記憶される。その際の記憶形式は、編成結果情報に含まれるクラス識別情報を用いて、クラス別に記憶されるという形式とすると好適である。
【0061】
通知部19は、編成結果記憶部18に記憶された各クラスの編成結果情報を取得して通知情報を生成し、ネットワークI/F10を介して端末Bに対して送信する。この編成結果情報の取得及び通知情報の送信は、端末Bからの要求に応じて行うとしても良いし、編成結果記憶部18に編成結果情報が記憶される都度行うとしても良い。
【0062】
通知部19から端末Bに送信される制御情報の形式については、編成結果情報に基づいて、各クラスを構成する生徒情報をリストアップした情報を送信しても良いし、編成結果情報をファイル形式にまとめ、当該ファイル自体を端末Bに送信するという形式でも良い。また、管理サーバAにおいてクラス編成が終了したことを示す情報(お知らせ情報)のみを端末Bに対して送信するという形式でも構わない。
【0063】
通知情報受信部32は、通知部19から出力された通知情報をネットワークI/F30を介して受信し、端末制御部33に送信する。そして、端末制御部33は、通知情報を表示装置5に表示したり、端末B内の記憶装置2に記憶したりする等の各種制御を実行する。
【0064】
〔実施例1−処理プロセス(1)〕
次に、本発明のクラス編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「親がPTA役員か否か」が設定された場合を例に説明する。また、二次振り分け方針の決定方法として、(1)各クラス全体で属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法、を用いる場合について説明する。
【0065】
端末Bの生徒情報生成部31は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒に関する情報を端末制御部33から取得し、生徒情報を生成する。さらに生成した生徒情報をクラス毎にまとめてネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する。生成される生徒情報の一例を図5に示す。
【0066】
上記の処理を具体的に説明する。例えば、端末Bの操作者が小学校5年A組の教師であった場合、生徒情報生成部31は、当該教師が端末Bの入力装置4を用いて随時入力していた生徒に関する情報を端末制御部33から取得し、取得した生徒情報を5年A組の生徒全体でまとめた情報を生成する。そして、生成した生徒情報をネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する。
【0067】
さらに、図5に示した生徒情報について具体的に説明する。図5では、まず、識別情報として生徒の学年・クラス・出席番号・氏名を取得するとしている。本実施例では、生徒を一義的に識別する識別情報として、学年・クラス・出席番号を組み合わせた情報(図5の場合でいうと「5A01」など)を使用することとする。次に、属性情報として生徒の5教科合計点や国語・算数などの各科目別の成績情報を取得するとしている。本実施例では、成績情報として5教科合計点を抽出して使用することとする。そして、属性情報として生徒に関する様々な情報を取得するが、本実施例では、生徒の親がPTA役員か否かという情報を抽出して使用することとする。
【0068】
また、上記の実施例において、生徒情報生成部31は、生徒情報をネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する際には、本発明の処理に必要となる情報のみに限定して抽出し、その抽出した情報を生徒情報として送信することとする。
【0069】
管理サーバAの生徒情報取得部11は、端末Bから送信された生徒情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した生徒情報を生徒情報記憶部12に記憶する(S101)。記憶される生徒情報の一例を、図6に示す。
【0070】
上記の処理について具体的に説明する。例えば、本実施例において小学校5年の学級がA・B・C組の3クラスで編成されていた場合、生徒情報取得部11は、その各クラスの教師が使用する端末Bから、各クラスを構成する生徒に関する生徒情報を取得して、生徒情報記憶部12に記憶する。生徒情報記憶部12では、図6に示すように、取得した生徒情報をクラス毎に分類して記憶するという形式であると好適である。
【0071】
一次振り分け部13は、生徒情報記憶部12から各生徒個人の生徒情報を抽出し、抽出した生徒情報に含まれる成績情報を利用して、予め定められたクラス数に応じて成績順に生徒を振り分けていく(S102)。
【0072】
上記の処理について具体的に説明する。生徒情報が図6のとおりに記憶されており、次の学年(小学校6年)も全体で「A」・「B」・「C」の3クラスであると決定された場合を例に説明する。まず、この次の学年における全体のクラス数「3」を、予め定められたクラス数として登録しておく。つぎに、一次振り分け部13は、生徒情報記憶部12から、学年全体において成績情報が一番高い生徒(図6に示す本実施例の場合、識別情報「5B14」の生徒が、成績情報「490」点で学年全体において一番高い点数であるため該当する。)を抽出し、その生徒を「Aクラス」に振り分ける。同様にして、次は成績情報2位の生徒(識別情報「5C06」)を「Bクラス」に、成績情報3位の生徒(識別情報「5A04」)は「Cクラス」、4位の生徒(識別情報「5B15」)は「Cクラス」、5位の生徒(識別情報「5A01」)は「Bクラス」、6位の生徒(識別情報「5C10」)は「Aクラス」というような形で振り分けていく。本実施例では、前述のような形式の振り分け方式としたが、各クラスの成績情報の平均値が均一となるような振り分け方式であれば、他の方式を用いても構わない。
【0073】
そして、一次振り分け部13は、クラス数に応じて成績順に生徒を振り分けた結果を仮編成情報として、仮編成記憶部14に記憶する。記憶される仮編成情報の一例を、図7に示す。
【0074】
生徒分類部15は、仮編成記憶部14に記憶されているクラス毎の仮編成情報を抽出し、クラス内の生徒を成績レベル別に分類して、仮編成記憶部14内の情報を更新する(S103)。更新された仮編成記憶部14の一例を、図8に示す。
【0075】
上記の処理について具体的に説明する。仮編成情報が図7の通りに記憶されている場合について説明する。まず、各クラスの仮編成情報に含まれる生徒を成績情報に応じて成績レベル別に分類するための基準値を決定する。本実施例においては、成績情報が「500点以下から400点以上」を「上位」、「400点未満から300点以上」を「中位」、「300点未満から0点以上」を「下位」とする、三つの基準値に基づいた三段階の成績レベルに応じた分類を行うこととする。次に、当該決定した基準値に基づいて、仮編成された各クラスの生徒をレベル別に分類していく。そして、分類した結果に応じて仮編成記憶部14に記憶されている情報を更新して記憶させる。このとき、レベル別に分類した結果を示すレベル情報を生徒情報に関連付けて、図8に示すような形式で記憶させると好適である。
【0076】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報を用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け対象人数)を決定する。
【0077】
上記の処理について具体的に説明する。レベル別に分類されて更新された仮編成情報が図8の通りに記憶されている場合について説明する。配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「4人」、「新6年B組」は「0人」、「新6年C組」は「2人」となる。次に、算出した所定の属性情報を有する生徒数に応じて、クラス間において偏りが無いようにするための適正な配分人数(平均値)を算出する。その結果、「2人」が適正な配分人数であると算出される。そして、算出した適正な配分に基づいて、振り分け対象人数を決定する。
【0078】
上述の振り分け対象人数の決定方法について、更に詳細に説明する。「新6年A組」の場合、「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、適正な配分人数「2人」に対して「4人」いることがわかる。よって、適正な配分人数に合わせるためには、所定の属性情報を有する生徒のうち「2人」を別クラスに移動させる必要がある。よって、振り分け対象人数は「移動生徒人数2人」と判定される。同様にして、「新6年B組」の場合、所定の属性情報を有する生徒が適正な配分人数「2人」に対して「0人」であるため、属性情報を有さない生徒のうち2人を、別クラスの属性情報を有する生徒と入れ替える必要がある。よって、振り分け対象人数は「被移動生徒人数2人」と判定される。「新6年C組」の場合は、所定の属性情報を有する生徒が「2人」であるため、適正な配分人数と合致している。よって振り分け対象人数は「0人」と判定される。
【0079】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定するという形で二次振り分け方針を決定する(S104)。そして、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0080】
上記の振り分け対象を決定する方法について、更に詳細に説明する。まず、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じて、各クラスの移動生徒を特定する。次に、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、特定した移動生徒の生徒情報を抽出し、その生徒の成績レベルを特定する。そして、その特定した成績レベルと同一の成績レベルを有する被移動生徒を、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて別のクラスから決定し、特定した移動生徒と入れ替えることとする方針情報を生成し、二次振り分け部17に送信する。生成される方針情報の一例を、図9に示す。
【0081】
上記の処理について具体的に説明する。上述の本実施例の場合を例に説明すると、生徒特定手段16bは、まず、配分決定手段16aから「新6年A組」の振り分け対象人数に関する情報を取得する。「新6年A組」の振り分け対象人数は「移動生徒人数2人」であるため、仮編成記憶部14に記憶されている「新6年A組」の生徒情報の中から、特定の属性情報を有する生徒4人のうち2人を「移動生徒」として特定する。この移動生徒は無作為に抽出されるとしても良いし、成績情報順など特定の条件に基づいて抽出されるとしても良い。本実施例では無作為に抽出されることとし、識別情報「5B14」と識別情報「5A10」の2人が、移動生徒として特定されることとする。
【0082】
次に、特定された移動生徒の生徒情報を特定し、その生徒の成績レベル情報を抽出する。その結果、識別情報「5B14」は成績レベル「上位」、識別情報「5A10」は成績レベル「中位」であることが分かる。そして、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから取得した振り分け対象人数に関する情報に基づいて、「新6年B組」から対応する被移動生徒2人を特定する。識別情報「5B14」と入れ替える生徒は、「新6年B組」に所属し、成績レベル「上位」の生徒で且つ「親がPTA役員ではない」という条件に合致する生徒を検索して特定することとする。ここでは、識別情報「5C06」が被移動生徒として特定されることとする。同様にして、識別情報「5A10」と入れ替える生徒は、「新6年B組」に所属し、成績レベル「中位」の生徒で且つ「親がPTA役員ではない」という条件に合致する生徒を検索して特定する。ここでは、識別情報「5C05」が特定されることとする。そして、生徒特定手段16bは、対応する移動生徒と被移動生徒とを組み合わせた方針情報を図9に示すような形で生成し、二次振り分け部17に送信する。
【0083】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S105)。
【0084】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S106)。記憶される編成結果情報の一例を、図10に示す。
【0085】
通知部19は、編成結果記憶部18に記憶された編成結果情報を、ネットワークI/F10を介して端末Bに送信する。この場合における送信タイミングについては、編成結果記憶部18に編成結果情報が記憶される都度送信するとしてもよいし、端末Bからの問い合わせがあった場合に、その問い合わせに応じて送信するとしてもよい。また、送信される情報は、図10に示すような各クラスの編成結果情報の全てのデータを端末Bに送信するとしてもよいし、編成結果情報が生成されたことを示す内容をお知らせ情報として端末Bに送信するという形式としてもよい。
【0086】
端末Bの内部に構成される通知情報受信部32は、管理サーバAから出力される通知情報を、ネットワークI/F30を介して取得する。そして、端末制御部33は、通知情報受信部32が取得した通知情報を端末Bの表示装置5に表示することにより、端末Bの操作者に対して通知を行う(S107)。
【0087】
上述の実施形態とすることにより、各クラスの成績レベルを均一に保ち、かつ、特定の属性を有する生徒の人数バランスも考慮に入れた生徒の振り分けを自動的に行うことが可能となる。これにより、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0088】
〔実施例1−処理プロセス(2)〕
次に、二次振り分け方針の決定方法として、(2)成績レベル毎に属性情報を有する各クラスの生徒人数のバランスを取る方法を用いた場合における、本発明のクラス編成支援システムの処理プロセスの一例を図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「親がPTA役員か否か」が設定された場合を例に説明する。
【0089】
図4のフローチャートにおける(S101)から(S103)及び(S107)の動作については〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0090】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報を用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け対象人数)を決定する。この場合において、各クラスにおける成績レベル別に、所定の属性情報を有する生徒の人数のバランスを取る形で振り分け対象人数を決定する。本実施例における仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報は、図11に示す通りであったこととする。
【0091】
上記の処理について具体的に説明する。レベル別に分類されて更新された仮編成情報が図11の通りに記憶されている場合について説明する。配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、成績レベルが「上位」であり、かつ「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「3人」、「新6年B組」は「2人」、「新6年C組」は「1人」となる。次に、算出した所定の属性人数を有する生徒数に応じて、成績レベルが「上位」のカテゴリ内において、各クラス間で偏りがないようにするための適正な配分人数(平均値)を算出する。その結果、「2人」が適正な配分人数である算出される。そして算出した適正な配分に基づいて、振り分け対象人数を決定する。振り分け対象人数の決定方法については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0092】
上記と同様にして、次は、成績レベルが「中位」であり、かつ「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「1人」、「新6年B組」は「0人」、「新6年C組」は「2人」となるため、適正な配分人数は「1人」と算出される。同じように、成績レベルが「下位」であり、かつ「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒は、「新6年A組」に「3人」、「新6年B組」に「0人」、「新6年C組」に「0人」となるため、適正な配分人数は「1人」と算出される。そして、算出した適正な配分に基づいて、上述と同様の処理を行うことにより、各成績レベル内における振り分け対象人数を決定する。
【0093】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定するという形で二次振り分け方針を決定する(S104)。そして、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0094】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S105)。
【0095】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S106)。記憶される編成結果情報の一例を、図12に示す。
【実施例2】
【0096】
〔実施例2−構成〕
次に、図13の機能ブロック図を用いて、本発明のクラス編成支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0097】
本発明のクラス編成支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの内部に、各クラスに配分する特定の属性情報を有する生徒の人数比率を記憶するクラス構成情報記憶部20、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0098】
本実施例は、二次振り分け方針決定部16において、特定の属性情報を有する生徒を各クラスに配分する二次振り分け方針を決定する際に、予め定められたクラス毎の配分比率に基づいて決定する、という点に特徴がある。
【0099】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0100】
クラス編成情報記憶部20には、所定の属性情報を有する生徒を各クラスに何人ずつ配分するかを決定するために予め定められた所定の配分比率情報が、クラス毎に関連付けて記憶される。
【0101】
上記の配分比率情報とは、所定の属性情報を有する生徒のうち、どのクラスに何人配分するかを決定するための基準となる情報のことをいう。具体的に説明すると、所定の属性情報を有する生徒のうち、「50%がAクラス」「30%がBクラス」「20%がCクラス」というように、予め定められた配分する人数の比率のことをいう。この配分比率情報は、前述のようにパーセンテージ等の割合で定められていても良いし、「Aクラスに10人以上」というように具体的な人数を用いて定められていても良い。
【0102】
配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報から、所定の属性情報を有する生徒が学年全体で何人いるかという情報を抽出する。次に、抽出した人数とクラス編成情報記憶部20に記憶された配分比率情報とを用いて、クラス毎に配分される適正な人数を算出する。そして、算出した適正な人数に応じて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる生徒の人数(振り分け対象人数)を決定する。
【0103】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明のクラス編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図13の機能ブロック図及び図14のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「進学先希望が私立であること」が設定された場合を例に説明する。
【0104】
図14のフローチャートにおける(S201)から(S203)、(S207)から(S208)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0105】
管理サーバAの仮編成記憶部14内には、一次振り分けの結果生成された仮編成情報に対して、クラス内の生徒を成績レベル別に分類された、更新済みの仮編成情報が記憶されている。その更新済みの仮編成記憶部14の一例を、図15に示す。
【0106】
クラス編成情報記憶部20は、所定の属性情報を有する生徒を各クラスに何人ずつ配分するかを決定するために予め定められた所定の配分比率情報を、クラス毎に関連付けて記憶している(S204)。その際に、二次振り分けの要素となる所定の属性情報に関連付けた形で、各クラスの配分比率情報を記憶するという形式にすると好適である。クラス編成情報記憶部20に記憶されている配分比率情報の一例を、図16に示す。
【0107】
二次振り分け方針決定部16内に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている成績別にレベル分けされた仮編成情報と、クラス編成情報記憶部20に記憶された各クラスの配分比率情報とを用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け人数)を決定する。
【0108】
上記の処理について具体的に説明する。レベル別に分類されて更新された仮編成情報が図15の通りに記憶されている場合について説明する。配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、「進学先希望が私立である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるか及び全体で何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「2人」、「新6年B組」は「5人」、「新6年C組」は「2人」、全体で「10人」となる。次に、全体の人数とクラス編成情報記憶部20に記憶された各クラスの配分比率情報(新6年A組が「70パーセント」、新6年B組が「30パーセント」、新6年C組が「0パーセント」)とを用いて、各クラスの適正な配分人数を算出する。その結果、新6年A組「7人」・新6年B組「3人」・新6年C組「0人」が適正な配分人数である算出される。そして、算出した適正な配分に基づいて、振り分け対象人数を決定する。
【0109】
上述の振り分け対象人数の決定方法について、更に詳細に説明する。「新6年A組」の場合、「進学先希望が私立である」という所定の属性情報を有する生徒が、適正な配分人数「7人」に対して「2人」しかいないということが分かる。よって、適正な配分人数に合わせるためには、別のクラスから所定の属性情報を有する生徒を「5人」移動させ、反対に、所定の属性情報を有さない生徒「5人」を別のクラスに移動させる必要がある。よって、振り分け対象人数は「被移動生徒5人」と判定される。同様にして、「新6年B組」の場合、適正な配分人数「3人」に対して、所定の属性情報を有する生徒が「5人」であるため、属性情報を有する生徒のうち2人を、別のクラスの属性情報を有さない生徒と入れ替える必要がある。よって、振り分け対象人数は「移動生徒2人」と判定される。「新6年C組」の場合は、適正な配分人数「0人」に対して、所定の属性情報を有する生徒が「3人」であるため、属性情報を有する生徒3人を、別のクラスの属性情報を有さない生徒と入れ替える必要がある。よって、振り分け対象人数は「移動生徒3人」と判定される。
【0110】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定するという形で二次振り分け方針を決定する(S205)。そして、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0111】
上記の振り分け対象を決定する方法について、さらに詳細に説明する。まず、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じて、各クラスの移動生徒を特定する。次に、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、特定した移動生徒の生徒情報を抽出し、その生徒の成績レベルを特定する。そして、その特定した成績レベルと同一の成績レベルを有する被移動生徒を、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて別のクラスから決定し、特定した移動生徒と入れ替えることとする方針情報を生成し、二次振り分け部17に送信する。生成される方針情報の一例を、図17に示す。
【0112】
上記の処理について具体的に説明する。上述の本実施例の場合を例に説明すると、生徒特定手段16bは、まず、配分決定手段16aから「新6年A組」の振り分け対象人数に関する情報を取得する。「新6年A組」の振り分け対象人数は、「被移動生徒5人」であるため、ここでは処理を行わない。次に、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから「新6年B組」の振り分け対象人数に関する情報を取得する。「新6年B組」の振り分け対象人数は「移動生徒人数2人」であるため、仮編成記憶部14に記憶されている「新6年B組」の生徒情報の中から、特定の属性情報を有する生徒5人のうち2人を「移動生徒」として特定する。この移動生徒は無作為に抽出されるとしても良いし、成績情報順など特定の条件に基づいて抽出されるとしても良い。本実施例では無作為に抽出されることとし、識別情報「5C06」と識別情報「5B03」の2人が、移動生徒として特定されることとする。
【0113】
次に、特定された移動生徒の生徒情報を特定し、その生徒の成績レベル情報を抽出する。その結果、識別情報「5C06」は成績レベル「上位」、識別情報「5B03」も成績レベル「上位」であることが分かる。そして、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから取得した振り分け対象人数に関する情報に基づいて、「新6年A組」から対応する被移動生徒2人を特定する。識別情報「5C06」と入れ替える生徒は、「新6年A組」に所属し、成績レベル「上位」の生徒で且つ「進学先希望が私立ではない(公立である)」という条件に合致する生徒を検索して特定することとする。ここでは、識別情報「5C10」が被移動生徒として特定されることとする。同様にして「5B03」と入れ替える生徒は、「新6年A組」に所属し、成績レベル「上位」の生徒で且つ「進学先希望が私立ではない(公立である)」という条件に合致する生徒を検索して特定することとする。ここでは、識別情報「5C12」が被移動生徒として特定されることとする。
【0114】
前述の処理と同様にして、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから「新6年C組」の振り分け対象人数に関する情報を取得し、特定した移動生徒に対応する被移動生徒を決定する。ここでは、移動生徒「5A13」(新6年C組所属)に対応する被移動生徒「5C13」(新6年A組所属)、移動生徒「5B04」(新6年C組所属)に対応する被移動生徒「5B08」(新6年A組所属)、移動生徒「5A03」(新6年C組所属)に対応する移動生徒「5B10」(新6年A組所属)、が決定されることとする。
【0115】
そして、生徒特定手段16bは、前述の処理によって特定された移動生徒と被移動生徒との組み合わせを基に、二次振り分けの方針情報を生成して二次振り分け部17に送信する。
【0116】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S206)。
【0117】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S207)。記憶される編成結果情報の一例を、図18に示す。
【0118】
上述の実施形態とすることにより、進学先が私立希望の生徒を特定のクラスに集中させるといったような、特定の属性を有する生徒を予め定められた比率に応じてクラス毎に配分し、かつ、各クラスの成績レベルは均一に保ったままにすることができる。これにより、クラス編成に関する細かな要望に配慮した生徒の振り分けを自動的に行うことができ、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【実施例3】
【0119】
〔実施例3−構成〕
次に、図19の機能ブロック図を用いて、本発明のクラス編成支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0120】
本発明のクラス編成支援システムの第三実施形態は、管理サーバAの内部に、生徒同士の人間関係に関する組み合わせ情報を記憶する組み合わせ記憶部21、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0121】
本実施例は、二次振り分け方針決定部16において、特定の属性情報を有するか否かという判定要素に加えて、生徒同士の人間関係に関する情報も加味した形で二次振り分け方針を決定する、という点に特徴がある。
【0122】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0123】
組み合わせ記憶部21には、同一学年内において、人間関係が悪い(又は良い)と判断される生徒情報を組み合わせた組み合わせ情報が記憶される。
【0124】
上記の組み合わせ情報は、一人の生徒情報に対して一人の生徒情報を一対一の形式で関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、当該組み合わせ情報は、管理サーバAにおけるクラス編成処理が開始する前に、事前登録形式で記憶しておくこととすると好適である。その登録タイミングについては、教師が生徒同士の人間関係に気づいた都度登録しておくとしてもよいし、本発明のクラス編成支援システムを利用する前に一括して登録するとしてもよい。
【0125】
配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報から、所定の属性情報に基づいて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる生徒の人数(振り分け対象人数)を決定する。
【0126】
生徒特定手段16bは、まず、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定する。次に、組み合わせ記憶部21に記憶された組み合わせ情報に基づいて、振り分けが必要な生徒を特定して振り分け対象に追加する。そして、生徒特定手段16bは、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報と、当該生徒が「移動生徒」なのか「被移動生徒」なのを示す識別情報を関連付けた情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0127】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明のクラス編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図19の機能ブロック図及び図20のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「親がPTA役員か否か」が設定された場合を例に説明する。
【0128】
図20のフローチャートにおける(S301)から(S303)、(S307)から(S308)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0129】
管理サーバAの仮編成記憶部14内には、一次振り分けの結果生成された仮編成情報に対して、クラス内の生徒を成績レベル別に分類された、更新済みの仮編成情報が記憶されている。その更新済みの仮編成記憶部14の一例は、図8に示した通りである。
【0130】
組み合わせ記憶部21は、所定の人間関係を有する生徒の組み合わせを示す組み合わせ情報を記憶している(S304)。ここでは、所定の人間関係を「いじめの関係」とし、当該いじめの関係にある生徒同士の生徒情報を関連付けた形で記憶していることとする。組み合わせ記憶部21に記憶されている組み合わせ情報の一例を、図21に示す。
【0131】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報を用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け対象人数)を決定する。決定の方法については、上述の〔実施例1−処理プロセス(1)〕に記載した通りであるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0132】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定する。次に、組み合わせ記憶部21に記憶された組み合わせ情報に基づいて、振り分けが必要な生徒を特定して振り分け対象に追加し、最終的な二次振り分け方針を決定する(S305)。そして、決定した二次振り分けの方針情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0133】
上記の、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じた振り分け対象を特定する方法については、上述の〔実施例1−処理プロセス(1)〕に記載した通りであるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0134】
上記の、組み合わせ情報に基づいて振り分け対象を追加する方法について、具体的に説明する。生徒特定手段16bは、組み合わせ記憶部21に記憶されている組み合わせ情報と仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報とを比較し、「いじめ関係」として登録されている組み合わせが、仮編成情報における個々のクラス内に含まれていないかどうかを検索する。検索した結果、「いじめ関係1」は該当クラス無し、「いじめ関係2」は「新6年A組」に含まれている、「いじめ関係3」は「新6年B組」に含まれている、と判定される。そして、その判定結果に基づいて、いじめ関係にある生徒の組み合わせのうち片方の生徒を「移動生徒」として特定する。この移動生徒は無作為に特定されるとしても良いし、成績情報順など特定の条件に基づいて特定されるとしても良い。本実施例では無作為に特定されることとし、識別情報「5B07」と識別情報「5C04」の2人が、追加移動生徒として特定されることとする。
【0135】
次に、特定した追加移動生徒の生徒情報を特定し、その生徒の成績レベル情報を抽出する。その結果、識別情報「5B07」は成績レベル「中位」、識別情報「5C04」は成績レベル「上位」であることが分かる。そして、生徒特定手段16bは、識別情報「5B07」に対応する被移動生徒を、成績レベル「中位」の生徒のうち「新6年A組」以外に所属する生徒の中から特定する。ここでは、「新6年B組」に所属する識別情報「5B05」が特定されることとする。同様に、識別情報「5C04」に対応する被移動生徒は、成績レベル「上位」の生徒のうち「新6年B組」以外に所属する生徒の中から特定する。ここでは、「新6年C組」に所属する識別情報「5B04」が特定されることとする。そして、生徒特定手段16bは、追加の移動生徒と被移動生徒とを組み合わせた最終的な二次振り分けの方針情報を図22に示すような形で生成し、二次振り分け部17に送信する。
【0136】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S306)。
【0137】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S307)。記憶される編成結果情報の一例を、図23に示す。
【0138】
上述の実施形態とすることにより、いじめの関係にある生徒同士を別のクラスに振り分けるといったような、個々の事情に応じて振り分けを行い、かつ、各クラスの成績レベルは均一に保ったままにすることができる。これにより、クラス編成に関する細かな要望に配慮した生徒の振り分けを自動的に行うことができ、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【実施例4】
【0139】
〔別実施例(1)〕
前述の実施例1から実施例4における各実施形態は、それぞれを組み合わせて実行してもよい。例えば、実施例2と実施例3とを組み合わせることにより、特定の属性情報を有する生徒を各クラスに配分する二次振り分け方針を決定する際に、予め定められたクラス毎の配分比率に基づいて決定し、さらに、生徒同士の人間関係に関する情報も加味した形で二次振り分け方針を決定するということが可能となる。
【0140】
上述の実施形態とすることにより、クラス編成に関する細かな要望に配慮した生徒の振り分けを自動的に行うことができ、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【実施例5】
【0141】
〔別実施例(2)〕
前述の実施例1から実施例5における各実施形態は、管理サーバAに対して端末BがネットワークNを介して接続されているというシステム形式で実現されているが、それを、端末Bの内部で全ての処理を実行する形式(端末単体形式)で実現するとしても良い。例えば、実施例1における処理を端末単体形式で実行する場合におけるシステム構成の一例を、図24に示す。
【0142】
本発明のクラス編成支援システムの第五実施形態は、端末Bの内部に、取得した生徒情報を記憶する生徒情報記憶部12、記憶された生徒情報に含まれる成績情報を用いて仮のクラス編成を行う一次振り分け部13、一次振り分け部によって行われた仮のクラス編成情報を記憶する仮編成記憶部14、仮編成記憶部に記憶されている各クラスの生徒を成績レベル別に分類して仮編成記憶部内の情報を更新する生徒分類部15、成績レベル別に分類された仮編成記憶部14に記憶された生徒情報を用いて、クラス間における生徒の再振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部16、決定された方針に基づいて二次振り分けを実行する二次振り分け部17、二次振り分けの結果を記憶する編成結果記憶部18、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0143】
上述の実施形態とすることにより、管理サーバAやネットワークNを用意することなく、本発明のクラス編成支援システムを実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0144】
A:管理サーバ
B:端末
N:ネットワーク
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
10:ネットワークI/F
11:生徒情報取得部
12:生徒情報記憶部
13:一次振り分け部
14:仮編成記憶部
15:生徒分類部
16:二次振り分け方針決定部
16a:配分決定手段
16b:生徒特定手段
17:二次振り分け部
18:編成結果記憶部
19:通知部
20:クラス編成情報記憶部
21:組み合わせ記憶部
30:ネットワークI/F
31:生徒情報生成部
32:通知情報受信部
33:端末制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校において進級時等に行われるクラス編成の実施に関し、特に各生徒をどのクラスに振り分けるのかを判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、学校では進級時又は入学時において、各生徒の所属するクラスを振り分けし直すクラス編成が行われている。このクラス編成の作業は、生徒の進級や入学の前に、各クラスの担任や学年主任となる教師によって、各生徒に関する情報に基づいて実施される。このクラス編成作業では、生徒の成績、身体的能力、又は父兄に関する情報(例えばPTA役員情報)などを加味した上で、特定のクラスに偏りや差が生まれないように生徒を振り分けることが必要になる。
【0003】
このクラス編成作業は、生徒一人一人に関する各種情報を考慮した上で行う必要があるため、クラス編成を行う教師への作業負担が大きくなってしまうことが問題になっている。例えば、生徒の人数が一学年で数百人という学校の場合、その各個人に関する各種情報を確認しながらの作業となると、作業時間も作業負担も大きなものとなってしまう。さらにこのクラス編成作業は、一般的に、クラス編成を担当する一人の教師が一次振り分けを行った後、他の教師を交えて合議を行い最終的な振り分けを決定するという形式で行われる。このため、一次振り分けを行う教師に対する作業負担が特に大きくなってしまうという問題点もある。
【0004】
上記の問題を解決する手段として、マーケティングの分野では、テレマーケティングで取得した情報を一元管理し、その顧客情報を自動的に複数のグループに分類してリスト化するという技術がある。この技術において、顧客情報の中に含まれる顧客満足度や使用機器の稼働状況に基づいて複数のグループに分類するという手段が用いられている。これにより、顧客情報を分類して管理する場面において、顧客が多数存在していたとしても、顧客個人に関する特定の属性や条件に基づいて自動的に複数のグループに分類することが可能となるため、作業負担を軽減ことができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−280443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術を用いると、顧客を特定の属性や条件に応じて自動的に複数のグループに分類することはできる。しかし、特定の属性や条件を有する顧客を抽出してグループ化を行うため、グループを構成する人数や構成する人の属性及び特徴等が、グループ間において均一に保たれるような振り分けを実現することはできない。学校におけるクラス編成の場合、分類した各クラスを構成する生徒数や構成する生徒の成績及び特徴等が、各クラスとも均等で偏りの無いバランスが取れた編成を行うことが必要となる。このため、特許文献1の技術では、生徒を自動的に複数のクラスに分類することはできたとしても、各クラス間のバランスを均一に保つような編成を自動的に行うことはできない。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、学校において進級時等に行われるクラス編成において、生徒をその成績及び特徴等に基づいて各クラス間でバランスが取れるように自動的に振り分けることで、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のクラス編成支援システムでは、生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、生徒情報に含まれる成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け部と、一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類部と、所定の成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部と、決定した方針に従って振り分けを実行する二次振り分け部と、を備えている。
【0009】
本発明のように構成することにより、まず、成績情報に応じて一次振り分けを行うことにより、各クラス間における成績レベルのバランスを取る形で生徒を振り分けることができる。さらに、一次振り分け結果に対して生徒の成績情報と属性情報との両方を利用して二次振り分けを実行することにより、各クラス間の成績レベルのバランスを保ちつつ、特定の属性を有する生徒の人数バランスも考慮に入れた生徒の振り分けをすることができる。これにより、自動的に各クラス間のバランスが取れた編成が行われるため、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【0010】
本発明における生徒情報とは、生徒個人ごとに生成されるその生徒の特性や特徴を示す情報のことをいう。具体的には生徒を一義的に識別する識別情報と、テストの点数等に基づいた成績情報と、身体的特徴や個人的特徴及び付随的特徴等を含んだ属性情報とからなる情報のことをいう。
【0011】
上記の識別情報とは、生徒を一義的に識別することができる情報であればいかなるものでもよく、生徒の氏名はもちろんのこと、生徒の学年・クラス・出席番号の組み合わせ等が識別情報として考えられる。
【0012】
上記の成績情報とは、具体的には、生徒の各科目におけるテストの点数等に基づいた成績に関する情報や、体育の授業などで行う体力測定の結果に関する情報等を含む概念のことをいう。
【0013】
上記の属性情報とは、具体的には、身長・体重・持病情報等の身体的特徴に関する情報、生活態度・性格・出席状況等の個人的特徴に関する情報、及び進学希望情報・親がPTA役員かどうかといった情報等の付随的情報を含む概念のことをいう。
【0014】
本発明のクラス編成支援システムにおける二次振り分け方針決定部は、成績レベルに分類された生徒の生徒情報から、所定の属性情報を保有する生徒数に基づいて振り分け配分を決定する配分決定方法と、決定した振り分け配分に応じて二次振り分けの対象となる生徒を特定する生徒特定手段とを有する、という構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、各クラス間における所定の属性情報を有する生徒数のバランスを、成績レベル毎に均一に保つ形での二次振り分けが実行される。これにより、一次振り分けによって調整された各クラスの成績レベルのバランスに変更を加えることなく、所定の属性情報を保有する生徒が各クラスに均等配分されるように再振り分けをすることが可能となる。
【0016】
本発明のクラス編成支援システムは更に、クラス内における所定の属性情報保有者の割合を示す構成情報を記憶するクラス編成情報記憶部を備え、二次振り分け方針決定部は、クラス編成情報記憶部において記憶されている編成情報に基づいて、クラス間における振り分けの方針を決定する、という構成としてもよい。
【0017】
本発明におけるクラス編成情報とは、予め定められたクラスの構成内容を示す情報のことをいう。具体的には、クラスの構成人数・クラスの平均した成績・特定の属性及びその属性を有する生徒数等のことをいう。
【0018】
本発明のように構成することにより、予め定められたクラス編成情報に基づいて各クラスへの生徒の振り分けを行うことができる。これにより、例えば特進クラスと普通クラスといったような成績レベルに応じたクラス分けや、理系クラスと文系クラスといったような進学希望に応じたクラス分けといったことを自動的に行うことができるようになり、クラスの特徴に応じた生徒の振り分けを行うことが可能となる。
【0019】
本発明のクラス編成支援システムは更に、生徒の人間関係に関する組み合わせ情報を記憶する組み合わせ記憶部を備え、二次振り分け方針決定部は更に、生徒の組み合わせ情報を考慮した振り分け方針を決定する、という構成としてもよい。
【0020】
本発明における組み合わせ情報とは、人間関係に関する情報に基づいて生成された生徒同士の組み合わせに関する情報のことをいう。具体的には、いじめの関係にある生徒の組み合わせや、仲の良い関係にある生徒の組み合わせ等の情報のことをいう。
【0021】
本発明のように構成することにより、生徒同士の人間関係に基づく組み合わせを考慮して各クラスへ生徒を振り分けることができる。これにより、例えば、いじめの関係にある生徒同士を別のクラスに振り分けを行うといったような、個々の事情に応じた振り分けを行うことが可能となる。
【0022】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、を備えるクラス編成支援システムに用いるプログラムであって、生徒情報に含まれる成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け機能と、仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類機能と、所定の成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定機能と、所定の成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定機能と、決定した振り分け方針に従って振り分けを実行する二次振り分け機能と、をコンピュータに実現させるクラス編成支援プログラムとして構成してもよい。
【0023】
このクラス編成支援プログラムも、上述のクラス編成支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0024】
上述のように構成された本発明によれば、各クラスの成績レベルに差がつかないようにバランスを保ちながら生徒を振り分け、かつ、当該成績レベルのバランスに変更を加えない形で、特定の属性を有する生徒の人数バランスも考慮に入れた生徒の振り分けを行うことができる。これにより、各クラスを構成する生徒に関する成績情報及び属性情報に関して均一なバランスを保つ形でのクラス編成を自動的に行うことが可能となり、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の生徒情報の一例を示す図。
【図6】本発明の生徒情報記憶部12に記憶される生徒情報の一例を示す図。
【図7】本発明の仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図8】本発明の仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図9】本発明の方針情報の一例を示す図。
【図10】本発明の編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図11】本発明の仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図12】本発明の編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図13】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図14】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施例2における仮編成記憶部14に記憶される仮編成情報の一例を示す図。
【図16】本発明の配分比率情報の一例を示す図。
【図17】本発明の実施例2において生成される方針情報の一例を示す図。
【図18】本発明の実施例2において編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図19】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図20】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図21】本発明の組み合わせ情報の一例を示す図。
【図22】本発明の実施例3において生成される方針情報の一例を示す図。
【図23】本発明の実施例3における編成結果記憶部18に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図24】本発明の実施例5におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明のクラス編成支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、クラス編成支援サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、クライアント端末B(以下、「端末B」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0027】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(登録商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0028】
図2に、管理サーバA、又は端末Bのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0029】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0030】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0031】
端末Bのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。
【0032】
図3に、本発明のクラス編成支援システムを構成する管理サーバA、及び端末Bの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0033】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0034】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bから生徒の成績情報と属性情報とを含んだ生徒情報を取得する生徒情報取得部11、取得した生徒情報を記憶する生徒情報記憶部12、記憶された生徒情報に含まれる成績情報を用いて仮のクラス編成を行う一次振り分け部13、一次振り分け部によって行われた仮のクラス編成情報を記憶する仮編成記憶部14、仮編成記憶部に記憶されている各クラスの生徒を成績レベル別に分類して仮編成記憶部内の情報を更新する生徒分類部15、成績レベル別に分類された仮編成記憶部14に記憶された生徒情報を用いて、クラス間における生徒の再振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部16、決定された方針に基づいて二次振り分けを実行する二次振り分け部17、二次振り分けの結果を記憶する編成結果記憶部18、二次振り分けの結果に応じて通知情報を生成し端末Bに送信する通知部19を備えている。
【0035】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバAと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F30、端末Bにおいて入力された情報に基づいて生徒情報を生成し管理サーバAに送信する生徒情報生成部31、管理サーバAから出力された通知情報を受信する通知情報受信部32、受信した通知情報に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部33、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部33によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0036】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0037】
生徒情報生成部31は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒に関する情報を端末制御部33から取得し、生徒情報を生成する。さらに生成した生徒情報をネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する。
【0038】
上記の生徒情報は、端末Bのユーザである教師が担当するクラスの生徒に関する識別情報・成績情報・属性情報が記憶されている記憶部(図示せず)があり、その記憶部に記憶されている情報を抽出して生成されるとしてもよいし、教師が別途作成している生徒に関する情報を記録した媒体(紙であっても良いし、USBメモリやフロッピー(登録商標)ディスク等であってもよい)に記録されている情報を入力装置4が読み取り、その読み取った情報を用いて生成されるとしてもよい。また、教師が入力した生徒に関する情報を用いて、その都度生徒情報を生成して管理サーバAに送信するという形式でもよい。
【0039】
生徒情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bから送信された生徒情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した生徒情報を生徒情報記憶部12に記憶する。
【0040】
生徒情報記憶部12には、生徒情報取得部11が取得した生徒情報が記憶される。その際の記憶形式は、生徒情報に含まれる生徒識別情報を利用して、生徒別に関連付けて記憶する。さらに、生徒情報に含まれる成績情報を用いて、成績順に並べて記憶するという形式にすると好適である。
【0041】
一次振り分け部13は、生徒情報記憶部12から生徒情報を抽出し、抽出した生徒情報に含まれる成績情報を利用して、予め定められたクラス数に応じて成績順に生徒を振り分ける。この時、各クラスを構成する生徒の成績に偏りが生まれないように生徒を振り分けていく。例えば、予め定められたクラスが「A」・「B」・「C」の3クラスであった場合、成績1位の生徒を「Aクラス」に、成績2位は「Bクラス」、成績3位は「Cクラス」、成績4位は「Cクラス」、成績5位は「Bクラス」、成績6位は「Aクラス」、というように振り分ける方法が考えられる。
【0042】
そして、一次振り分け部13は、クラス数に応じて成績順に生徒を振り分けた結果(仮編成情報)を、仮編成記憶部14に記憶する。
【0043】
上記の仮編成情報とは、各生徒を、成績情報に基づいて予め定められたクラス数に単純に振り分けた結果のことをいう。具体的には、クラスを識別するクラス識別情報と、当該クラスに所属する生徒の生徒情報とが関連付けられた情報のことをいう。
【0044】
仮編成記憶部14には、一次振り分け部13が生成した仮編成情報が記憶される。その際の記憶形式は、仮編成情報に含まれるクラス識別情報を用いて、クラス別に記憶されるという形式とすると好適である。
【0045】
生徒分類部15は、仮編成記憶部14に記憶されているクラス毎の仮編成情報を抽出し、クラス内の生徒を成績レベル別に分類して、仮編成記憶部内の情報を更新する。
【0046】
上記の、生徒を成績レベル別に分類する方法について説明する。まず、生徒情報に含まれる成績情報を抽出する。そして、予め定められた基準値に基づいて、当該生徒の分類を行うという方法を用いると好適である。また、この分類の形式については成績に応じて生徒を区分することができればどのようなものであってもよく、成績レベルに応じて「上位」・「中位」・「下位」の三段階に分類しても良いし、「5」・「4」・「3」・「2」・「1」という五段階の分類を行ってもよい。
【0047】
二次振り分け方針決定部16は、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報と、生徒情報に含まれる属性情報とを用いて、各クラス間における偏りをなくす形の二次振り分けを実施するための方針を決定する。その二次振り分け方針を決定するために、二次振り分け方針決定部16はその内部に、各クラスにどういった属性情報を有する生徒が何人必要かを割り出す配分決定手段16aと、配分決定手段16aが導き出した配分を満たすために、二次振り分けの対象となる生徒を特定する生徒特定手段16bとを有している。
【0048】
上記の二次振り分けの形式について詳細に説明する。二次振り分けは、所定の属性情報を有する生徒について各クラス間において偏りがある場合、その偏りを無くして平準化するために、所定の属性情報を有する生徒が多いクラスからその属性情報を有する生徒を抽出し、反対に、所定の属性情報を有する生徒が少ないクラスからはその属性情報を有さない生徒を抽出し、抽出した両者を入れ替えることによって行われる。
【0049】
上記の二次振り分け方針の決定方法は、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報を利用し、様々な方法を用いて行うことができる。例えば、(1)各クラス全体で属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法、(2)各クラスの成績レベル毎に属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法、という方法が考えられる。
【0050】
〔二次振り分け方針の決定方法(1)〕
各クラス全体で属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法について具体的に説明する。例えば、一次振り分けの結果「A」・「B」・「C」の3クラスに仮編成された場合を例に説明すると、まず、各クラスの生徒の属性情報を参照し、所定の属性情報を有する生徒が何人いるかを算出する。ここで、所定の属性情報が「親がPTA役員」であったとすると、親がPTA役員である生徒の数を算出する処理を行う。その結果が、「Aクラス」に2人、「Bクラス」に1人、「Cクラス」に0人であったとする。次に、その結果から理想的な配分にするためには、「Aクラス」で親がPTA役員である生徒のうちの一人と、「Cクラス」で親がPTA役員でない生徒のうちの一人を入れ替えるという形式で二次振り替えを行えばよいという振り分け人数が決定される。そして、その振り分け人数に基づいて振り分け対象生徒を特定するという形で二次振り分け方針が決定される。
【0051】
以下、二次振り分け方針決定部16の内部に含まれる、配分決定手段16aと生徒特定手段16bの動きについて説明する。
【0052】
配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報を抽出し、その中に含まれている生徒で、所定の属性情報を有する生徒が何人いるか、クラス毎の人数を算出する。次に、算出した所定の属性情報を有する生徒数に応じて、クラス間において偏りが無いようにするための適正な配分(人数)を算出する。そして、算出した適正な配分に基づいて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(以下、「振り分け対象人数」という)を決定する。
【0053】
上記の振り分け対象とは、所定の属性情報を有する移動生徒と、所定の属性情報を有さない生徒で、移動生徒との入れ替え対象となる被移動生徒との両方を含む概念のことをいう。そして振り分け対象人数とは、移動生徒の人数(以下、「移動生徒人数」という)と被移動生徒の人数(以下、「被移動生徒人数」という)の両方を含む概念のことをいう。具体的に上述の例を用いて説明すると、「Aクラス」で親がPTA役員である生徒二人のうち、別クラスへ移動をする生徒が「移動生徒」であり、移動する人数(1人)のことが「移動生徒人数」である。反対に、「Cクラス」で親がPTA役員でない生徒のうち、移動生徒と入れ替わりで別クラスへ移動する生徒が「被移動生徒」であり、移動する人数(1人)のことが「被移動生徒人数」である。
【0054】
生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定する。そして、生徒特定手段16bは、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報と、当該生徒が「移動生徒」なのか「被移動生徒」なのを示す識別情報を関連付けた情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0055】
上記の振り分け対象生徒の特定方法を詳細に説明する。まず、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じて、各クラスの移動生徒を特定する。次に、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、特定した移動生徒の生徒情報を抽出し、その移動生徒の成績レベルを特定する。そして、その特定した成績レベルと同一の成績レベルに属する被移動生徒を、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて別のクラスから特定する。具体的に上述の例を用いて説明すると、「Aクラス」は「移動生徒人数1人」と抽出されるので、親がPTA役員である生徒二人の中から一人を移動生徒として特定する。そして、その特定した移動生徒の成績レベルが「上位」であった場合、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて成績レベルが「上位」の生徒の中から被移動生徒を特定する。ここでは、「Cクラス」が「被移動生徒1人」となっているので、「Cクラス」に振り分けられた生徒のうち成績レベルが「上位」の生徒を一人抽出し、対応する被移動生徒として特定する。
【0056】
〔二次振り分け方針の決定方法(2)〕
成績レベル毎に属性情報を有する各クラスの生徒人数のバランスを取る方法について説明する。この方法は、成績レベル別に所定の属性情報を有する生徒数を算出し、その値を利用して、成績レベル別の適正配分人数を決定するというものである。
【0057】
上記の方法について具体的に説明すると、例えば、「新6年A組」の成績レベル「上位」の生徒の中には「親がPTA役員である」生徒が4人、「新6年B組」の成績レベル「上位」の生徒の中には「親がPTA役員である」生徒が2人、「新6年C組」の成績レベル「上位」の生徒の中には「親がPTA役員である」生徒が0人、であった場合、二次振り分け方針決定部16の内部に含まれる配分決定手段16aは、成績レベル「上位」に属する生徒内で、所定の属性情報を有する生徒が均等になるような形で、適正配分人数を決定する。この場合でいうと、各クラスにおける適正な配分人数は、成績レベル「上位」に属する生徒で、かつ「親がPTA役員である」生徒は「2人」と算出される。
【0058】
同様にして、成績レベル「中位」及び「下位」についても処理を行うことにより、成績レベル毎に属性情報を有する各クラスの生徒人数のバランスを取る形での二次振り分け方針を決定することが可能となる。これに続く処理である、配分決定手段16aにおける「振り分け対象人数の決定」及び生徒特定手段16bにおける「移動生徒の特定」については、上述の〔二次振り分け方針の決定方法(1)〕と同様のため、その詳細な説明を省略する。
【0059】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bによって特定された振り分け対象となる生徒情報を取得し、当該生徒情報に関連付けられた「移動生徒」なのか「被移動生徒」なのを示す識別情報に基づいて、クラス間において「移動生徒」と「被移動生徒」を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する。そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する。
【0060】
編成結果記憶部18には、二次振り分け部17が生成した編成結果情報が記憶される。その際の記憶形式は、編成結果情報に含まれるクラス識別情報を用いて、クラス別に記憶されるという形式とすると好適である。
【0061】
通知部19は、編成結果記憶部18に記憶された各クラスの編成結果情報を取得して通知情報を生成し、ネットワークI/F10を介して端末Bに対して送信する。この編成結果情報の取得及び通知情報の送信は、端末Bからの要求に応じて行うとしても良いし、編成結果記憶部18に編成結果情報が記憶される都度行うとしても良い。
【0062】
通知部19から端末Bに送信される制御情報の形式については、編成結果情報に基づいて、各クラスを構成する生徒情報をリストアップした情報を送信しても良いし、編成結果情報をファイル形式にまとめ、当該ファイル自体を端末Bに送信するという形式でも良い。また、管理サーバAにおいてクラス編成が終了したことを示す情報(お知らせ情報)のみを端末Bに対して送信するという形式でも構わない。
【0063】
通知情報受信部32は、通知部19から出力された通知情報をネットワークI/F30を介して受信し、端末制御部33に送信する。そして、端末制御部33は、通知情報を表示装置5に表示したり、端末B内の記憶装置2に記憶したりする等の各種制御を実行する。
【0064】
〔実施例1−処理プロセス(1)〕
次に、本発明のクラス編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「親がPTA役員か否か」が設定された場合を例に説明する。また、二次振り分け方針の決定方法として、(1)各クラス全体で属性情報を有する生徒人数のバランスを取る方法、を用いる場合について説明する。
【0065】
端末Bの生徒情報生成部31は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒に関する情報を端末制御部33から取得し、生徒情報を生成する。さらに生成した生徒情報をクラス毎にまとめてネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する。生成される生徒情報の一例を図5に示す。
【0066】
上記の処理を具体的に説明する。例えば、端末Bの操作者が小学校5年A組の教師であった場合、生徒情報生成部31は、当該教師が端末Bの入力装置4を用いて随時入力していた生徒に関する情報を端末制御部33から取得し、取得した生徒情報を5年A組の生徒全体でまとめた情報を生成する。そして、生成した生徒情報をネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する。
【0067】
さらに、図5に示した生徒情報について具体的に説明する。図5では、まず、識別情報として生徒の学年・クラス・出席番号・氏名を取得するとしている。本実施例では、生徒を一義的に識別する識別情報として、学年・クラス・出席番号を組み合わせた情報(図5の場合でいうと「5A01」など)を使用することとする。次に、属性情報として生徒の5教科合計点や国語・算数などの各科目別の成績情報を取得するとしている。本実施例では、成績情報として5教科合計点を抽出して使用することとする。そして、属性情報として生徒に関する様々な情報を取得するが、本実施例では、生徒の親がPTA役員か否かという情報を抽出して使用することとする。
【0068】
また、上記の実施例において、生徒情報生成部31は、生徒情報をネットワークI/F30を介して管理サーバAに送信する際には、本発明の処理に必要となる情報のみに限定して抽出し、その抽出した情報を生徒情報として送信することとする。
【0069】
管理サーバAの生徒情報取得部11は、端末Bから送信された生徒情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した生徒情報を生徒情報記憶部12に記憶する(S101)。記憶される生徒情報の一例を、図6に示す。
【0070】
上記の処理について具体的に説明する。例えば、本実施例において小学校5年の学級がA・B・C組の3クラスで編成されていた場合、生徒情報取得部11は、その各クラスの教師が使用する端末Bから、各クラスを構成する生徒に関する生徒情報を取得して、生徒情報記憶部12に記憶する。生徒情報記憶部12では、図6に示すように、取得した生徒情報をクラス毎に分類して記憶するという形式であると好適である。
【0071】
一次振り分け部13は、生徒情報記憶部12から各生徒個人の生徒情報を抽出し、抽出した生徒情報に含まれる成績情報を利用して、予め定められたクラス数に応じて成績順に生徒を振り分けていく(S102)。
【0072】
上記の処理について具体的に説明する。生徒情報が図6のとおりに記憶されており、次の学年(小学校6年)も全体で「A」・「B」・「C」の3クラスであると決定された場合を例に説明する。まず、この次の学年における全体のクラス数「3」を、予め定められたクラス数として登録しておく。つぎに、一次振り分け部13は、生徒情報記憶部12から、学年全体において成績情報が一番高い生徒(図6に示す本実施例の場合、識別情報「5B14」の生徒が、成績情報「490」点で学年全体において一番高い点数であるため該当する。)を抽出し、その生徒を「Aクラス」に振り分ける。同様にして、次は成績情報2位の生徒(識別情報「5C06」)を「Bクラス」に、成績情報3位の生徒(識別情報「5A04」)は「Cクラス」、4位の生徒(識別情報「5B15」)は「Cクラス」、5位の生徒(識別情報「5A01」)は「Bクラス」、6位の生徒(識別情報「5C10」)は「Aクラス」というような形で振り分けていく。本実施例では、前述のような形式の振り分け方式としたが、各クラスの成績情報の平均値が均一となるような振り分け方式であれば、他の方式を用いても構わない。
【0073】
そして、一次振り分け部13は、クラス数に応じて成績順に生徒を振り分けた結果を仮編成情報として、仮編成記憶部14に記憶する。記憶される仮編成情報の一例を、図7に示す。
【0074】
生徒分類部15は、仮編成記憶部14に記憶されているクラス毎の仮編成情報を抽出し、クラス内の生徒を成績レベル別に分類して、仮編成記憶部14内の情報を更新する(S103)。更新された仮編成記憶部14の一例を、図8に示す。
【0075】
上記の処理について具体的に説明する。仮編成情報が図7の通りに記憶されている場合について説明する。まず、各クラスの仮編成情報に含まれる生徒を成績情報に応じて成績レベル別に分類するための基準値を決定する。本実施例においては、成績情報が「500点以下から400点以上」を「上位」、「400点未満から300点以上」を「中位」、「300点未満から0点以上」を「下位」とする、三つの基準値に基づいた三段階の成績レベルに応じた分類を行うこととする。次に、当該決定した基準値に基づいて、仮編成された各クラスの生徒をレベル別に分類していく。そして、分類した結果に応じて仮編成記憶部14に記憶されている情報を更新して記憶させる。このとき、レベル別に分類した結果を示すレベル情報を生徒情報に関連付けて、図8に示すような形式で記憶させると好適である。
【0076】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報を用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け対象人数)を決定する。
【0077】
上記の処理について具体的に説明する。レベル別に分類されて更新された仮編成情報が図8の通りに記憶されている場合について説明する。配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「4人」、「新6年B組」は「0人」、「新6年C組」は「2人」となる。次に、算出した所定の属性情報を有する生徒数に応じて、クラス間において偏りが無いようにするための適正な配分人数(平均値)を算出する。その結果、「2人」が適正な配分人数であると算出される。そして、算出した適正な配分に基づいて、振り分け対象人数を決定する。
【0078】
上述の振り分け対象人数の決定方法について、更に詳細に説明する。「新6年A組」の場合、「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、適正な配分人数「2人」に対して「4人」いることがわかる。よって、適正な配分人数に合わせるためには、所定の属性情報を有する生徒のうち「2人」を別クラスに移動させる必要がある。よって、振り分け対象人数は「移動生徒人数2人」と判定される。同様にして、「新6年B組」の場合、所定の属性情報を有する生徒が適正な配分人数「2人」に対して「0人」であるため、属性情報を有さない生徒のうち2人を、別クラスの属性情報を有する生徒と入れ替える必要がある。よって、振り分け対象人数は「被移動生徒人数2人」と判定される。「新6年C組」の場合は、所定の属性情報を有する生徒が「2人」であるため、適正な配分人数と合致している。よって振り分け対象人数は「0人」と判定される。
【0079】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定するという形で二次振り分け方針を決定する(S104)。そして、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0080】
上記の振り分け対象を決定する方法について、更に詳細に説明する。まず、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じて、各クラスの移動生徒を特定する。次に、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、特定した移動生徒の生徒情報を抽出し、その生徒の成績レベルを特定する。そして、その特定した成績レベルと同一の成績レベルを有する被移動生徒を、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて別のクラスから決定し、特定した移動生徒と入れ替えることとする方針情報を生成し、二次振り分け部17に送信する。生成される方針情報の一例を、図9に示す。
【0081】
上記の処理について具体的に説明する。上述の本実施例の場合を例に説明すると、生徒特定手段16bは、まず、配分決定手段16aから「新6年A組」の振り分け対象人数に関する情報を取得する。「新6年A組」の振り分け対象人数は「移動生徒人数2人」であるため、仮編成記憶部14に記憶されている「新6年A組」の生徒情報の中から、特定の属性情報を有する生徒4人のうち2人を「移動生徒」として特定する。この移動生徒は無作為に抽出されるとしても良いし、成績情報順など特定の条件に基づいて抽出されるとしても良い。本実施例では無作為に抽出されることとし、識別情報「5B14」と識別情報「5A10」の2人が、移動生徒として特定されることとする。
【0082】
次に、特定された移動生徒の生徒情報を特定し、その生徒の成績レベル情報を抽出する。その結果、識別情報「5B14」は成績レベル「上位」、識別情報「5A10」は成績レベル「中位」であることが分かる。そして、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから取得した振り分け対象人数に関する情報に基づいて、「新6年B組」から対応する被移動生徒2人を特定する。識別情報「5B14」と入れ替える生徒は、「新6年B組」に所属し、成績レベル「上位」の生徒で且つ「親がPTA役員ではない」という条件に合致する生徒を検索して特定することとする。ここでは、識別情報「5C06」が被移動生徒として特定されることとする。同様にして、識別情報「5A10」と入れ替える生徒は、「新6年B組」に所属し、成績レベル「中位」の生徒で且つ「親がPTA役員ではない」という条件に合致する生徒を検索して特定する。ここでは、識別情報「5C05」が特定されることとする。そして、生徒特定手段16bは、対応する移動生徒と被移動生徒とを組み合わせた方針情報を図9に示すような形で生成し、二次振り分け部17に送信する。
【0083】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S105)。
【0084】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S106)。記憶される編成結果情報の一例を、図10に示す。
【0085】
通知部19は、編成結果記憶部18に記憶された編成結果情報を、ネットワークI/F10を介して端末Bに送信する。この場合における送信タイミングについては、編成結果記憶部18に編成結果情報が記憶される都度送信するとしてもよいし、端末Bからの問い合わせがあった場合に、その問い合わせに応じて送信するとしてもよい。また、送信される情報は、図10に示すような各クラスの編成結果情報の全てのデータを端末Bに送信するとしてもよいし、編成結果情報が生成されたことを示す内容をお知らせ情報として端末Bに送信するという形式としてもよい。
【0086】
端末Bの内部に構成される通知情報受信部32は、管理サーバAから出力される通知情報を、ネットワークI/F30を介して取得する。そして、端末制御部33は、通知情報受信部32が取得した通知情報を端末Bの表示装置5に表示することにより、端末Bの操作者に対して通知を行う(S107)。
【0087】
上述の実施形態とすることにより、各クラスの成績レベルを均一に保ち、かつ、特定の属性を有する生徒の人数バランスも考慮に入れた生徒の振り分けを自動的に行うことが可能となる。これにより、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【0088】
〔実施例1−処理プロセス(2)〕
次に、二次振り分け方針の決定方法として、(2)成績レベル毎に属性情報を有する各クラスの生徒人数のバランスを取る方法を用いた場合における、本発明のクラス編成支援システムの処理プロセスの一例を図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「親がPTA役員か否か」が設定された場合を例に説明する。
【0089】
図4のフローチャートにおける(S101)から(S103)及び(S107)の動作については〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0090】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報を用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け対象人数)を決定する。この場合において、各クラスにおける成績レベル別に、所定の属性情報を有する生徒の人数のバランスを取る形で振り分け対象人数を決定する。本実施例における仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報は、図11に示す通りであったこととする。
【0091】
上記の処理について具体的に説明する。レベル別に分類されて更新された仮編成情報が図11の通りに記憶されている場合について説明する。配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、成績レベルが「上位」であり、かつ「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「3人」、「新6年B組」は「2人」、「新6年C組」は「1人」となる。次に、算出した所定の属性人数を有する生徒数に応じて、成績レベルが「上位」のカテゴリ内において、各クラス間で偏りがないようにするための適正な配分人数(平均値)を算出する。その結果、「2人」が適正な配分人数である算出される。そして算出した適正な配分に基づいて、振り分け対象人数を決定する。振り分け対象人数の決定方法については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0092】
上記と同様にして、次は、成績レベルが「中位」であり、かつ「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「1人」、「新6年B組」は「0人」、「新6年C組」は「2人」となるため、適正な配分人数は「1人」と算出される。同じように、成績レベルが「下位」であり、かつ「親がPTA役員である」という所定の属性情報を有する生徒は、「新6年A組」に「3人」、「新6年B組」に「0人」、「新6年C組」に「0人」となるため、適正な配分人数は「1人」と算出される。そして、算出した適正な配分に基づいて、上述と同様の処理を行うことにより、各成績レベル内における振り分け対象人数を決定する。
【0093】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定するという形で二次振り分け方針を決定する(S104)。そして、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0094】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S105)。
【0095】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S106)。記憶される編成結果情報の一例を、図12に示す。
【実施例2】
【0096】
〔実施例2−構成〕
次に、図13の機能ブロック図を用いて、本発明のクラス編成支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0097】
本発明のクラス編成支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの内部に、各クラスに配分する特定の属性情報を有する生徒の人数比率を記憶するクラス構成情報記憶部20、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0098】
本実施例は、二次振り分け方針決定部16において、特定の属性情報を有する生徒を各クラスに配分する二次振り分け方針を決定する際に、予め定められたクラス毎の配分比率に基づいて決定する、という点に特徴がある。
【0099】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0100】
クラス編成情報記憶部20には、所定の属性情報を有する生徒を各クラスに何人ずつ配分するかを決定するために予め定められた所定の配分比率情報が、クラス毎に関連付けて記憶される。
【0101】
上記の配分比率情報とは、所定の属性情報を有する生徒のうち、どのクラスに何人配分するかを決定するための基準となる情報のことをいう。具体的に説明すると、所定の属性情報を有する生徒のうち、「50%がAクラス」「30%がBクラス」「20%がCクラス」というように、予め定められた配分する人数の比率のことをいう。この配分比率情報は、前述のようにパーセンテージ等の割合で定められていても良いし、「Aクラスに10人以上」というように具体的な人数を用いて定められていても良い。
【0102】
配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報から、所定の属性情報を有する生徒が学年全体で何人いるかという情報を抽出する。次に、抽出した人数とクラス編成情報記憶部20に記憶された配分比率情報とを用いて、クラス毎に配分される適正な人数を算出する。そして、算出した適正な人数に応じて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる生徒の人数(振り分け対象人数)を決定する。
【0103】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明のクラス編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図13の機能ブロック図及び図14のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「進学先希望が私立であること」が設定された場合を例に説明する。
【0104】
図14のフローチャートにおける(S201)から(S203)、(S207)から(S208)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0105】
管理サーバAの仮編成記憶部14内には、一次振り分けの結果生成された仮編成情報に対して、クラス内の生徒を成績レベル別に分類された、更新済みの仮編成情報が記憶されている。その更新済みの仮編成記憶部14の一例を、図15に示す。
【0106】
クラス編成情報記憶部20は、所定の属性情報を有する生徒を各クラスに何人ずつ配分するかを決定するために予め定められた所定の配分比率情報を、クラス毎に関連付けて記憶している(S204)。その際に、二次振り分けの要素となる所定の属性情報に関連付けた形で、各クラスの配分比率情報を記憶するという形式にすると好適である。クラス編成情報記憶部20に記憶されている配分比率情報の一例を、図16に示す。
【0107】
二次振り分け方針決定部16内に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている成績別にレベル分けされた仮編成情報と、クラス編成情報記憶部20に記憶された各クラスの配分比率情報とを用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け人数)を決定する。
【0108】
上記の処理について具体的に説明する。レベル別に分類されて更新された仮編成情報が図15の通りに記憶されている場合について説明する。配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、「進学先希望が私立である」という所定の属性情報を有する生徒が、各クラスにおいて何人いるか及び全体で何人いるかを計数する。その結果、「新6年A組」は「2人」、「新6年B組」は「5人」、「新6年C組」は「2人」、全体で「10人」となる。次に、全体の人数とクラス編成情報記憶部20に記憶された各クラスの配分比率情報(新6年A組が「70パーセント」、新6年B組が「30パーセント」、新6年C組が「0パーセント」)とを用いて、各クラスの適正な配分人数を算出する。その結果、新6年A組「7人」・新6年B組「3人」・新6年C組「0人」が適正な配分人数である算出される。そして、算出した適正な配分に基づいて、振り分け対象人数を決定する。
【0109】
上述の振り分け対象人数の決定方法について、更に詳細に説明する。「新6年A組」の場合、「進学先希望が私立である」という所定の属性情報を有する生徒が、適正な配分人数「7人」に対して「2人」しかいないということが分かる。よって、適正な配分人数に合わせるためには、別のクラスから所定の属性情報を有する生徒を「5人」移動させ、反対に、所定の属性情報を有さない生徒「5人」を別のクラスに移動させる必要がある。よって、振り分け対象人数は「被移動生徒5人」と判定される。同様にして、「新6年B組」の場合、適正な配分人数「3人」に対して、所定の属性情報を有する生徒が「5人」であるため、属性情報を有する生徒のうち2人を、別のクラスの属性情報を有さない生徒と入れ替える必要がある。よって、振り分け対象人数は「移動生徒2人」と判定される。「新6年C組」の場合は、適正な配分人数「0人」に対して、所定の属性情報を有する生徒が「3人」であるため、属性情報を有する生徒3人を、別のクラスの属性情報を有さない生徒と入れ替える必要がある。よって、振り分け対象人数は「移動生徒3人」と判定される。
【0110】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定するという形で二次振り分け方針を決定する(S205)。そして、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0111】
上記の振り分け対象を決定する方法について、さらに詳細に説明する。まず、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じて、各クラスの移動生徒を特定する。次に、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報の中から、特定した移動生徒の生徒情報を抽出し、その生徒の成績レベルを特定する。そして、その特定した成績レベルと同一の成績レベルを有する被移動生徒を、配分決定手段16aで決定された被移動生徒人数に基づいて別のクラスから決定し、特定した移動生徒と入れ替えることとする方針情報を生成し、二次振り分け部17に送信する。生成される方針情報の一例を、図17に示す。
【0112】
上記の処理について具体的に説明する。上述の本実施例の場合を例に説明すると、生徒特定手段16bは、まず、配分決定手段16aから「新6年A組」の振り分け対象人数に関する情報を取得する。「新6年A組」の振り分け対象人数は、「被移動生徒5人」であるため、ここでは処理を行わない。次に、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから「新6年B組」の振り分け対象人数に関する情報を取得する。「新6年B組」の振り分け対象人数は「移動生徒人数2人」であるため、仮編成記憶部14に記憶されている「新6年B組」の生徒情報の中から、特定の属性情報を有する生徒5人のうち2人を「移動生徒」として特定する。この移動生徒は無作為に抽出されるとしても良いし、成績情報順など特定の条件に基づいて抽出されるとしても良い。本実施例では無作為に抽出されることとし、識別情報「5C06」と識別情報「5B03」の2人が、移動生徒として特定されることとする。
【0113】
次に、特定された移動生徒の生徒情報を特定し、その生徒の成績レベル情報を抽出する。その結果、識別情報「5C06」は成績レベル「上位」、識別情報「5B03」も成績レベル「上位」であることが分かる。そして、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから取得した振り分け対象人数に関する情報に基づいて、「新6年A組」から対応する被移動生徒2人を特定する。識別情報「5C06」と入れ替える生徒は、「新6年A組」に所属し、成績レベル「上位」の生徒で且つ「進学先希望が私立ではない(公立である)」という条件に合致する生徒を検索して特定することとする。ここでは、識別情報「5C10」が被移動生徒として特定されることとする。同様にして「5B03」と入れ替える生徒は、「新6年A組」に所属し、成績レベル「上位」の生徒で且つ「進学先希望が私立ではない(公立である)」という条件に合致する生徒を検索して特定することとする。ここでは、識別情報「5C12」が被移動生徒として特定されることとする。
【0114】
前述の処理と同様にして、生徒特定手段16bは、配分決定手段16aから「新6年C組」の振り分け対象人数に関する情報を取得し、特定した移動生徒に対応する被移動生徒を決定する。ここでは、移動生徒「5A13」(新6年C組所属)に対応する被移動生徒「5C13」(新6年A組所属)、移動生徒「5B04」(新6年C組所属)に対応する被移動生徒「5B08」(新6年A組所属)、移動生徒「5A03」(新6年C組所属)に対応する移動生徒「5B10」(新6年A組所属)、が決定されることとする。
【0115】
そして、生徒特定手段16bは、前述の処理によって特定された移動生徒と被移動生徒との組み合わせを基に、二次振り分けの方針情報を生成して二次振り分け部17に送信する。
【0116】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S206)。
【0117】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S207)。記憶される編成結果情報の一例を、図18に示す。
【0118】
上述の実施形態とすることにより、進学先が私立希望の生徒を特定のクラスに集中させるといったような、特定の属性を有する生徒を予め定められた比率に応じてクラス毎に配分し、かつ、各クラスの成績レベルは均一に保ったままにすることができる。これにより、クラス編成に関する細かな要望に配慮した生徒の振り分けを自動的に行うことができ、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【実施例3】
【0119】
〔実施例3−構成〕
次に、図19の機能ブロック図を用いて、本発明のクラス編成支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0120】
本発明のクラス編成支援システムの第三実施形態は、管理サーバAの内部に、生徒同士の人間関係に関する組み合わせ情報を記憶する組み合わせ記憶部21、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0121】
本実施例は、二次振り分け方針決定部16において、特定の属性情報を有するか否かという判定要素に加えて、生徒同士の人間関係に関する情報も加味した形で二次振り分け方針を決定する、という点に特徴がある。
【0122】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0123】
組み合わせ記憶部21には、同一学年内において、人間関係が悪い(又は良い)と判断される生徒情報を組み合わせた組み合わせ情報が記憶される。
【0124】
上記の組み合わせ情報は、一人の生徒情報に対して一人の生徒情報を一対一の形式で関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、当該組み合わせ情報は、管理サーバAにおけるクラス編成処理が開始する前に、事前登録形式で記憶しておくこととすると好適である。その登録タイミングについては、教師が生徒同士の人間関係に気づいた都度登録しておくとしてもよいし、本発明のクラス編成支援システムを利用する前に一括して登録するとしてもよい。
【0125】
配分決定手段16aは、まず、仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報から、所定の属性情報に基づいて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる生徒の人数(振り分け対象人数)を決定する。
【0126】
生徒特定手段16bは、まず、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定する。次に、組み合わせ記憶部21に記憶された組み合わせ情報に基づいて、振り分けが必要な生徒を特定して振り分け対象に追加する。そして、生徒特定手段16bは、特定した振り分け対象となる生徒の生徒情報と、当該生徒が「移動生徒」なのか「被移動生徒」なのを示す識別情報を関連付けた情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0127】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明のクラス編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図19の機能ブロック図及び図20のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、所定の属性情報として「親がPTA役員か否か」が設定された場合を例に説明する。
【0128】
図20のフローチャートにおける(S301)から(S303)、(S307)から(S308)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0129】
管理サーバAの仮編成記憶部14内には、一次振り分けの結果生成された仮編成情報に対して、クラス内の生徒を成績レベル別に分類された、更新済みの仮編成情報が記憶されている。その更新済みの仮編成記憶部14の一例は、図8に示した通りである。
【0130】
組み合わせ記憶部21は、所定の人間関係を有する生徒の組み合わせを示す組み合わせ情報を記憶している(S304)。ここでは、所定の人間関係を「いじめの関係」とし、当該いじめの関係にある生徒同士の生徒情報を関連付けた形で記憶していることとする。組み合わせ記憶部21に記憶されている組み合わせ情報の一例を、図21に示す。
【0131】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される配分決定手段16aは、仮編成記憶部14に記憶されている、成績別にレベル分けされた仮編成情報を用いて、二次振り分けを行う際の各クラスにおける振り分け対象となる人数(振り分け対象人数)を決定する。決定の方法については、上述の〔実施例1−処理プロセス(1)〕に記載した通りであるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0132】
二次振り分け方針決定部16の内部に構成される生徒特定手段16bは、配分決定手段16aで決定された各クラスにおける振り分け対象人数に応じて、クラス毎に該当する生徒(振り分け対象)を特定する。次に、組み合わせ記憶部21に記憶された組み合わせ情報に基づいて、振り分けが必要な生徒を特定して振り分け対象に追加し、最終的な二次振り分け方針を決定する(S305)。そして、決定した二次振り分けの方針情報を、二次振り分け部17に送信する。
【0133】
上記の、配分決定手段16aで決定された振り分け対象人数に応じた振り分け対象を特定する方法については、上述の〔実施例1−処理プロセス(1)〕に記載した通りであるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0134】
上記の、組み合わせ情報に基づいて振り分け対象を追加する方法について、具体的に説明する。生徒特定手段16bは、組み合わせ記憶部21に記憶されている組み合わせ情報と仮編成記憶部14に記憶された仮編成情報とを比較し、「いじめ関係」として登録されている組み合わせが、仮編成情報における個々のクラス内に含まれていないかどうかを検索する。検索した結果、「いじめ関係1」は該当クラス無し、「いじめ関係2」は「新6年A組」に含まれている、「いじめ関係3」は「新6年B組」に含まれている、と判定される。そして、その判定結果に基づいて、いじめ関係にある生徒の組み合わせのうち片方の生徒を「移動生徒」として特定する。この移動生徒は無作為に特定されるとしても良いし、成績情報順など特定の条件に基づいて特定されるとしても良い。本実施例では無作為に特定されることとし、識別情報「5B07」と識別情報「5C04」の2人が、追加移動生徒として特定されることとする。
【0135】
次に、特定した追加移動生徒の生徒情報を特定し、その生徒の成績レベル情報を抽出する。その結果、識別情報「5B07」は成績レベル「中位」、識別情報「5C04」は成績レベル「上位」であることが分かる。そして、生徒特定手段16bは、識別情報「5B07」に対応する被移動生徒を、成績レベル「中位」の生徒のうち「新6年A組」以外に所属する生徒の中から特定する。ここでは、「新6年B組」に所属する識別情報「5B05」が特定されることとする。同様に、識別情報「5C04」に対応する被移動生徒は、成績レベル「上位」の生徒のうち「新6年B組」以外に所属する生徒の中から特定する。ここでは、「新6年C組」に所属する識別情報「5B04」が特定されることとする。そして、生徒特定手段16bは、追加の移動生徒と被移動生徒とを組み合わせた最終的な二次振り分けの方針情報を図22に示すような形で生成し、二次振り分け部17に送信する。
【0136】
二次振り分け部17は、生徒特定手段16bから取得した方針情報に従い、移動生徒と被移動生徒を入れ替える形式で、生徒の二次振り分けを実行する(S306)。
【0137】
そして、二次振り分け部17は、二次振り分けを行った結果生成された各クラスの編成結果情報を、編成結果記憶部18に記憶する(S307)。記憶される編成結果情報の一例を、図23に示す。
【0138】
上述の実施形態とすることにより、いじめの関係にある生徒同士を別のクラスに振り分けるといったような、個々の事情に応じて振り分けを行い、かつ、各クラスの成績レベルは均一に保ったままにすることができる。これにより、クラス編成に関する細かな要望に配慮した生徒の振り分けを自動的に行うことができ、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【実施例4】
【0139】
〔別実施例(1)〕
前述の実施例1から実施例4における各実施形態は、それぞれを組み合わせて実行してもよい。例えば、実施例2と実施例3とを組み合わせることにより、特定の属性情報を有する生徒を各クラスに配分する二次振り分け方針を決定する際に、予め定められたクラス毎の配分比率に基づいて決定し、さらに、生徒同士の人間関係に関する情報も加味した形で二次振り分け方針を決定するということが可能となる。
【0140】
上述の実施形態とすることにより、クラス編成に関する細かな要望に配慮した生徒の振り分けを自動的に行うことができ、クラス編成を担当する教師の作業負担を軽減することが可能となる。
【実施例5】
【0141】
〔別実施例(2)〕
前述の実施例1から実施例5における各実施形態は、管理サーバAに対して端末BがネットワークNを介して接続されているというシステム形式で実現されているが、それを、端末Bの内部で全ての処理を実行する形式(端末単体形式)で実現するとしても良い。例えば、実施例1における処理を端末単体形式で実行する場合におけるシステム構成の一例を、図24に示す。
【0142】
本発明のクラス編成支援システムの第五実施形態は、端末Bの内部に、取得した生徒情報を記憶する生徒情報記憶部12、記憶された生徒情報に含まれる成績情報を用いて仮のクラス編成を行う一次振り分け部13、一次振り分け部によって行われた仮のクラス編成情報を記憶する仮編成記憶部14、仮編成記憶部に記憶されている各クラスの生徒を成績レベル別に分類して仮編成記憶部内の情報を更新する生徒分類部15、成績レベル別に分類された仮編成記憶部14に記憶された生徒情報を用いて、クラス間における生徒の再振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部16、決定された方針に基づいて二次振り分けを実行する二次振り分け部17、二次振り分けの結果を記憶する編成結果記憶部18、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0143】
上述の実施形態とすることにより、管理サーバAやネットワークNを用意することなく、本発明のクラス編成支援システムを実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0144】
A:管理サーバ
B:端末
N:ネットワーク
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
10:ネットワークI/F
11:生徒情報取得部
12:生徒情報記憶部
13:一次振り分け部
14:仮編成記憶部
15:生徒分類部
16:二次振り分け方針決定部
16a:配分決定手段
16b:生徒特定手段
17:二次振り分け部
18:編成結果記憶部
19:通知部
20:クラス編成情報記憶部
21:組み合わせ記憶部
30:ネットワークI/F
31:生徒情報生成部
32:通知情報受信部
33:端末制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
学校における生徒に関する情報を利用してクラス編成の支援を行うクラス編成支援システムであって、
前記生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、
前記生徒情報に含まれる前記成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け部と、
前記一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、
前記仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、前記成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類部と、
所定の前記成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部と、
前記決定した振り分け方針に従って振り分けを実行する二次振り分け部と、
を備えることを特徴とするクラス編成支援システム。
【請求項2】
前記二次振り分け方針決定部は、
前記成績レベルに分類された生徒の生徒情報から、所定の属性情報を保有する生徒数に基づいて振り分け配分を決定する配分決定方法と、
前記決定した振り分け配分に応じて二次振り分けの対象となる生徒を特定する生徒特定手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のクラス編成支援システム。
【請求項3】
前記クラス編成支援システムは、更に、
クラス内における所定の属性情報保有者の割合を示す構成情報を記憶するクラス編成情報記憶部を備え、
前記二次振り分け方針決定部は、
前記クラス編成情報記憶部において記憶されている編成情報に基づいて、クラス間における振り分けの方針を決定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクラス編成支援システム。
【請求項4】
前記クラス編成支援システムは、更に、
前記生徒の人間関係に関する組み合わせ情報を記憶する組み合わせ記憶部、を備え、
前記二次振り分け方針決定部は、更に、
前記生徒の組み合わせ情報を考慮した振り分け方針を決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3に記載のクラス編成支援システム。
【請求項5】
生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、
一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、
を備えるクラス編成支援システムに用いるプログラムであって、
前記生徒情報に含まれる前記成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け機能と、
前記仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、前記成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類機能と、
所定の前記成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定機能と、
前記決定した振り分け方針に従って振り分けを実行する二次振り分け機能と、
をコンピュータに実現させるクラス編成支援プログラム。
【請求項1】
学校における生徒に関する情報を利用してクラス編成の支援を行うクラス編成支援システムであって、
前記生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、
前記生徒情報に含まれる前記成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け部と、
前記一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、
前記仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、前記成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類部と、
所定の前記成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定部と、
前記決定した振り分け方針に従って振り分けを実行する二次振り分け部と、
を備えることを特徴とするクラス編成支援システム。
【請求項2】
前記二次振り分け方針決定部は、
前記成績レベルに分類された生徒の生徒情報から、所定の属性情報を保有する生徒数に基づいて振り分け配分を決定する配分決定方法と、
前記決定した振り分け配分に応じて二次振り分けの対象となる生徒を特定する生徒特定手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のクラス編成支援システム。
【請求項3】
前記クラス編成支援システムは、更に、
クラス内における所定の属性情報保有者の割合を示す構成情報を記憶するクラス編成情報記憶部を備え、
前記二次振り分け方針決定部は、
前記クラス編成情報記憶部において記憶されている編成情報に基づいて、クラス間における振り分けの方針を決定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクラス編成支援システム。
【請求項4】
前記クラス編成支援システムは、更に、
前記生徒の人間関係に関する組み合わせ情報を記憶する組み合わせ記憶部、を備え、
前記二次振り分け方針決定部は、更に、
前記生徒の組み合わせ情報を考慮した振り分け方針を決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項3に記載のクラス編成支援システム。
【請求項5】
生徒の成績情報と属性情報とを含む生徒情報を記憶する生徒情報記憶部と、
一次振り分け部における仮のクラス編成を記憶する仮編成記憶部と、
を備えるクラス編成支援システムに用いるプログラムであって、
前記生徒情報に含まれる前記成績情報に応じて仮のクラス編成を行う一次振り分け機能と、
前記仮編成記憶部における各クラスに含まれる生徒を、前記成績情報を用いて成績レベルに分類する生徒分類機能と、
所定の前記成績レベルに分類された生徒の生徒情報を用いて、クラス間における振り分けの方針を決定する二次振り分け方針決定機能と、
前記決定した振り分け方針に従って振り分けを実行する二次振り分け機能と、
をコンピュータに実現させるクラス編成支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−158939(P2011−158939A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17693(P2010−17693)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】
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