説明

クロノグラフ時計

【課題】クロノ計測スタート操作とクロノ計測ストップ操作の操作感が異なるようにしたクロノグラフ時計において、クロノグラフの最大計測時間まで計測した場合でも、クロノ計測スタート時の操作感が変化しないようにすること。
【解決手段】最大計測制御部61は、クロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58が最大計測時間を計測したと判定すると、クロノグラフ針14、15が所定位置に停止するようにモータ35を駆動して停止するよう駆動パルス発生回路52を制御する。この状態で、スタート/ストップボタン18が再スタート操作されると、通常通りのクロノ計測動作が再スタートする。このとき、機械的構造5はリセット状態に戻っているため、最大計測時間を計測した後の再スタート時でも、スタート操作時の負荷は通常と同じになり、違和感が生じない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻の指示機能及び時間計測機能を有するクロノグラフ時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の指針を各々駆動するために複数の駆動モータを搭載し、時刻情報の表示を基本機能として更に時間計測行うクロノ計測機能を搭載したクロノグラフ時計において、各指針の駆動は前記駆動モータによって電気的に行い、クロノグラフ針の帰零をハートカムなどの機械的機構によって行うクロノグラフ時計が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記従来のクロノグラフ時計では、通常使用において、操作部のクリック感がクロノ計測スタート操作時は重く、クロノ計測ストップ操作時は軽くなることで、ユーザは現在の操作がどちらかを操作部の操作感で判断ができる様になっている。
ところが、クロノグラフ時計が計測可能な最大時間である最大計測時間まで計時した場合、電気的にはクロノ計測を自動的に停止する。しかし、機構的には操作部の操作に連動して変位するレバーがクロノ計測状態に維持されているため、この状態でクロノ計測を再開するように操作部を操作すると、ストップ操作時のように軽いクリックとなってしまい、通常使用時の操作感覚と一致しなくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−73085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記問題に鑑み成されたもので、クロノ計測スタート操作時とクロノ計測ストップ操作時の操作部の操作感が異なるようにしたクロノグラフ時計において、クロノグラフの最大計測時間まで計時した場合でも、クロノ計測スタート時の操作感が変化しないようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、クロノ計測のスタート操作、ストップ操作及びリセット操作を行う操作手段と、所定の最大計測時間以内のクロノ計測動作を行うクロノ計測手段と、クロノ計測した時間を表示するクロノグラフ針と、前記クロノグラフ針を駆動する駆動手段と、前記スタート操作に応答して前記最大計測時間以内のクロノ計測動作の開始、前記ストップ操作に応答してクロノ計測動作の停止および前記リセット操作に応答してクロノ計測動作のリセットを行うように前記クロノ計測手段を制御すると共に、前記クロノ計測手段が計測した時間に応じて前記クロノグラフ針を駆動するように前記駆動手段を制御する制御手段と、前記スタート操作に応じて帰零状態からスタート状態に変位して前記クロノグラフ針を運針可能に規正解除し、前記リセット操作に応じて前記スタート状態から前記帰零状態に変位して前記クロノグラフ針を規正して保持すると共に、前記スタート状態と帰零状態における前記操作手段の操作感を変えるレバー手段とを有し、前記制御手段は、前記クロノ計測手段が前記最大計測時間を計測して計測停止状態となった場合、前記リセット操作後に前記スタート操作が行われたときにクロノ計測動作をスタートして前記クロノグラフ針を駆動するように前記クロノ計測手段及び駆動手段を制御することを特徴とするクロノグラフ時計が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るクロノグラフ時計によれば、クロノグラフの最大計測時間まで計時した場合でも、クロノ計測スタート時の操作感が変化しないようにすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計のクロノグラフ機構の機械的構成の概要を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計の外観を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計1は、図3に示すように、腕時計の形態で、中心軸線C1のまわりで回転され現在時刻を表示する時刻針(時針11、分針12及び秒針13)を備えると共に、クロノグラフ針(中心軸線C2のまわりで回転されるクロノグラフ秒針14及び中心軸線C3のまわりで回転されるクロノグラフ分針15)を備える。
例えば、D1方向に二段引出した状態で巻真16を回すことにより時刻針11〜13を回転することができ又、巻真16をD1方向に一段引出した状態で巻真16を回すことにより窓を介して表示される日車の日付17を変更できるように構成されている。クロノグラフ時計1の通常の時刻表示にかかわる動作は、通常の電子時計と同じであり、当業者に周知であるので、以下では、通常運針に係る構造や機能や動作については、記載を省略する。
【0010】
クロノグラフ時計1では、クロノグラフ針14、15は、ステッピングモータによって電気的に駆動制御され、機械的構成によって帰零制御される。
クロノグラフ時計1では、スタート/ストップボタン18をA1方向に押すことにより、クロノグラフ時計1によるクロノグラフ動作の開始、停止が指示される。より詳しくは、クロノグラフ動作の開始/停止とは、クロノグラフ針14、15の運針の開始/停止を指し、後述のようにこれに関連して電気的な駆動系の動作及びクロノグラフ針の電気的な位置情報の保持が行われる。但し、場合によっては、クロノグラフ針の電気的な位置情報は保持していなくてもよい。尚、スタート/ストップボタン18及びリセットボタン19は操作手段を構成している。
【0011】
クロノグラフ時計1では、また、リセットボタン19をB1方向に押すことにより、クロノグラフ時計1によるクロノグラフ動作のリセットすなわち初期状態への復帰(帰零)が指示される。より詳しくは、クロノグラフ動作のリセットとは、クロノグラフ針14、15の初期位置(正時位置)への強制的な復帰(帰零)、並びにクロノグラフ針14、15の運針の規正及びクロノグラフ針の電気的な位置情報のリセットを指す。
【0012】
まず、クロノグラフ時計1のスタート、運針及び帰零にかかわる機械的構造5及び動作について、主として、図2の(a)及び(b)に基づいて説明する。なお、クロノグラフ時計1のスタート、運針及び帰零にかかわる機械的構造5は、図1のブロック図の左側部分にも、簡単に示されている。
クロノグラフ時計1は、通常運針用(時刻針運針用)モータ(図示せず)とは別にクロノグラフ針運針用モータ35を備え、該クロノグラフ針運針用モータ35は、回転駆動された際、クロノグラフ針運針用輪列36を介して、クロノグラフ針14、15を運針させる。
【0013】
前記通常運針用モータやクロノグラフ針運針用モータ35は、時計用に使用されている周知構成のステッピングモータである。前記ステッピングモータは、ロータ収容孔及びロータの停止位置を決める位置決め部を有するステータと、前記ロータ収容孔内に配設されたロータと、駆動コイルとを有し、前記駆動コイルに交互に極性の異なる交番信号(駆動パルス)を供給して前記ステータに磁束を発生させることによって前記ロータを回転させると共に、前記位置決め部に対応する位置に前記ロータを停止するようにしたステッピングモータである。極性の異なる駆動パルスによって交互に駆動する毎に所定角度(例えば180度)ずつ前記ロータが連続的に回転し、複数の同相の駆動パルスによって続けて駆動しても最初の駆動パルスによって回転した場合には2番目以降の同相の駆動パルスでは回転しないような構成となっている。
【0014】
クロノグラフ時計1は、クロノグラフ秒針14のあるクロノグラフ秒真21に取付けられたクロノグラフ秒カム22及びクロノグラフ分針15のあるクロノグラフ分真23に取付けられたクロノグラフ分カム24を備える。
クロノグラフ時計1は、また、復針伝達第一レバー(以下では、「復針伝達レバーB」ともいう)25、復針伝達第二レバー(以下では、「復針伝達レバーA」ともいう)26及び復針レバー27を備えると共に、停止レバー28を備える。
クロノグラフ秒カム22、クロノグラフ分カム24及び復針レバー27は規正機構を構成し、復針伝達第二レバー26及び復針レバー27は解除手段を構成している。また、クロノグラフ秒カム22、クロノグラフ分カム24、復針レバー27、復針伝達第一レバー25、復針伝達第二レバー26は機械的リセット手段を構成している。また、復針伝達第一レバー25、復針伝達第二レバー26及び復針レバー27はレバー手段をも構成している。
【0015】
復針伝達第一レバー25は、基準位置J1(図2の(b)の実線)と帰零位置J2(図2の(a)の実線で(b)の点線)との間で回動可能であり、位置決めピン25aが係合する溝を備えたばね状位置決め部材29と係合して、基準位置J1又は帰零動作位置J2に位置決めされる。復針伝達第二レバー26は、長穴26aで復針伝達第一レバー25のピン25bに係合している。復針伝達第一レバー25が基準位置J1から帰零位置J2に移動され位置設定されると、復針伝達第二レバー26が基準位置K1(図2の(b)の実線)から帰零位置K2(図2の(a)の実線で(b)の点線)に移動される。
【0016】
一方、復針伝達第二レバー26が帰零位置K2から基準位置K1に移動され位置設定されると、復針伝達第一レバー25が帰零位置J2から基準位置J1に移動され位置決めされる。
復針レバー27は、長穴27aで復針伝達第二レバー26のピン26bに係合し、復針伝達第二レバー26の基準位置K1又は帰零位置K2への位置設定に応じて、基準位置M1(図2の(b)の実線)又は帰零位置M2(図2の(a)の実線で(b)の点線)に位置決めされる。
復針レバー27が帰零位置M2に設定されると、復針レバー27は、秒ハンマー部27bでクロノグラフ秒カム22を叩いてクロノグラフ秒針14を初期位置に帰零させると共に、分ハンマー部27cでクロノグラフ分カム24を叩いてクロノグラフ分針15を初期位置に帰零させる。
【0017】
停止レバー28は、ばね部28a、係合腕部28b及び係止腕部28cを備え、帰零時の訂正制御位置ないし規正位置E2(図2の(a)の実線で(b)の点線)と訂正制御解除位置ないし規正解除位置E1(図2の(b)の実線)との間でピン28dのまわりで回動可能である。停止レバー28の係止腕部28cは、該停止レバー28が規正位置E2にある状態SE2ではクロノグラフ運針用モータ35のロータ歯車35aにつながるクロノグラフ運針用輪列36のいずれかの車36aに対して係合して輪列36の回転を規正し、停止レバー28が規正解除位置E1にある状態SE1では、輪列36の車36aから離されて、モータ35のロータ歯車35a及び輪列36の回転を許容する。
【0018】
ばね部28aにおいて規正位置E2に向かう方向の偏倚力を受けている停止レバー28は、復針伝達第一レバー25が帰零位置J2から基準位置J1に回動変位される際に、係合腕部28bにおいて復針伝達第一レバー25の腕部25dと係合して帰零時の規正位置E2から規正解除位置E1に回動変位される。一方、復針第一レバー25が基準位置J1から帰零位置J2に移動されると、該復針第一レバー25の腕部25dと係合腕部28bとの係合が解除されるので停止レバー28はばね部28aのばね力により規正解除位置E1から規正位置E2に戻される。
【0019】
クロノグラフ時計1が、図2の(a)に示した帰零(リセット)状態S2にある際に、スタート/ストップボタン18がA1方向に押圧操作されると、復針伝達第二レバー26が突起部26cでA1方向に押されて位置K2から位置K1に変位されると共に、復針伝達第一レバー25が位置J2から位置J1に変位され、復針レバー27が位置M2から位置M1に変位される。これにより、ハンマー部27b、27cによるハートカム22、24及びクロノグラフ針14、15の回転規正(帰零制御)が解除される。また、復針伝達第一レバー25の位置J2から位置J1への回動に応じて、該復針伝達第一レバー25の腕部25dに腕部28bで係合した停止レバー28が規正位置E2から規正解除位置E1に回動され、停止レバー28の係止腕部28cがクロノグラフ輪列36から離脱して輪列36の回転規正(停止制御)を解除する。これにより、機械的制御機構5が状態S1に戻され、クロノグラフ針14、15が回転可能になる。
【0020】
一方、クロノグラフ時計1が、図2の(b)に示したスタート状態ないし運針状態S1にある際に、リセットボタン19がB1方向に押圧操作されると、復針伝達第一レバー25が突起部25cでB1方向に押されて復針伝達第一レバー25が位置J1から位置J2に変位される。復針伝達第一レバー25が位置J1から位置J2に変位されると、一方では、該レバー25に係合した復針伝達第二レバー26が位置K1から位置K2に移動され、該レバー26に係合した復針レバー27が位置M1から位置M2に移動して、秒ハンマー27b及び分ハンマー27cが秒ハートカム22及び分ハートカム24を叩いてクロノグラフ秒針14及びクロノグラフ分針15を帰零させ、他方では、停止レバー28に対する腕部25dの係止が解除され停止レバー28が位置E1から位置E2に回動されて、腕部28cでクロノグラフ輪列36に係合して、輪列36を規正する。
【0021】
上述したように、図2の(a)に示した帰零(リセット)状態S2にある際に、スタート/ストップボタン18をA1方向に押圧操作してスタート操作した場合、スイッチばね33、復針伝達レバー26、復針伝達レバー25、復針レバー27がスタート操作時の負荷(第1負荷)となる。
一方、詳細は後述するが、クロノグラフ時計が計測可能な最大の時間である最大計測時間を計測した場合、電気的計測手段は計時動作を終了し、クロノグラフ針は所定位置で停止し、機械的構造5のレバー25〜27はリセットされていないため図2の(b)に示したスタート状態ないし運針状態S1に止まることになる。したがって、この状態でクロノ計測を再スタートする場合、図2の(b)の状態でスタート/ストップボタン18がA1方向に押圧操作されることになる。
【0022】
クロノグラフ時計1の機械的構造5が、図2の(b)に示したスタート状態ないし運針状態S1にある際のスタート操作時の負荷(第2負荷)はスイッチバネ33のみとなり、通常のスタート操作時の負荷とは大きくことなってしまい、ユーザは違和感を感じることになる。本実施の形態では後述するように、最大計測時間を計測した場合、リセット操作して図2(a)の帰零状態S2に戻した後でなければ、クロノ計測動作を再スタートできないようにして、最大計測時間計測後の再スタート操作負荷が通常時のスタート操作負荷と同じになるようにしている。
尚、クロノグラフ時計1が、図2の(b)に示したスタート状態ないし運針状態S1にある際に、リセットボタン19のリセット操作時の負荷(第3負荷)はスイッチバネ31、復針伝達レバー25、復針伝達レバー26、復針レバー27である。
【0023】
クロノグラフ時計1について、図2の(a)及び(b)に示した機械的構造5に関連する範囲で電気的な側面について言えば、次のとおりである。
クロノグラフ時計1が、図2の(a)に示したリセット状態S2にある際に、スタート/ストップボタン18がA1方向に押圧されると、該スタート/ストップボタン18はその奥端の近傍においてA2方向の偏倚力を及ぼすスタート/ストップスイッチバネ33を押して、接点部34を閉じさせ、該接点部34を介して、スタート信号Pa(図1)を発生させる。なお、クロノグラフ時計1が、図2の(b)に示したスタート状態S1にある際に、スタート/ストップボタン18がA1方向に押圧されると、該スタート/ストップボタン18はスタート/ストップスイッチバネ33を押して、接点部34を閉じさせ、該接点部34を介して、ストップ(停止)信号Pb(図1)を発生させる。
【0024】
一方、クロノグラフ時計1が、図2の(b)に示したスタート状態(又はストップ状態)S1にある際に、リセットボタン19がB1方向に押圧されると、該リセットボタン19はその奥端の近傍においてB2方向の偏倚力を及ぼすリセットスイッチバネ31を押して、接点部32を閉じさせ、該接点部32を介して、リセット信号Qa(図1)を発生させる。
以上のような動作のうち、以下では、図2(a)の帰零状態S2において、スタート/ストップボタン18がA1方向に押圧された際のスタート動作の開始及び進行を中心に、より詳しく説明する。
【0025】
即ち、スタート/ストップボタン18のA1方向押圧に伴い、一方では、スイッチ接点34を介して電気的な駆動開始信号Paが出されてこれによりモータ35の回転駆動が行われ、他方では、復針伝達第二レバー26の回動に伴う復針レバー27の回動により機械的な帰零制御状態が解除されると共に、該復針伝達第二レバー26及び復針伝達第一レバー25の回動に伴う停止レバー28の回動により輪列36の係止(停止制御状態)が解除されて、運針が機械的に許容される(機械的な規正が解除される)。
【0026】
ここで、クロノグラフ時計1が適正に動作し、計時が正確に行われるためには、機械的な規正解除が完了した後でモータ35の回転駆動が行われる必要がある。このクロノグラフ時計1では、構造の複雑化及びこれに要するコストの増加を避けつつ、機械的な規正解除が完了した後で電気的な駆動が行われることを確実に行わせるようにしている。また、最大計測時間を計測した場合、リセット操作して図2(a)の帰零状態S2に戻した後でなければ、再スタート操作できないようにして、最大計測時間計測後の再スタート操作負荷が通常時のスタート操作負荷と同じになるように構成している。以下では、この点を中心に詳しく説明する。
【0027】
次に、クロノグラフ時計1の電気的駆動機構6の概要を、図2の機械的構造5を参照しつつ、主として図1のブロック図に基づいて説明する。
クロノグラフ時計1のクロノグラフ運針用モータ35の回転は、発振回路41及び分周回路42を介して与えられるクロックパルスに基づいて駆動制御されるクロノグラフ針運針用モータ35の駆動制御用集積回路50によって、制御される。
【0028】
モータ駆動制御用集積回路50は、基本駆動制御部51と、駆動パルス発生回路52と、モータ駆動回路53と、帰零制御部54と、回転検出回路55と、クロノグラフ時計1が計測可能な最大の時間である最大計測時間の計測が行われたか否かの判定を行う最大計測制御部61を有する。ここで、クロノグラフ針運針用モータ35の駆動手段は、駆動パルス発生回路52と、モータ駆動回路53と、回転検出回路55とを有する。また、制御手段は、基本駆動制御部51と、帰零制御部54と、最大計測制御部61を有する。また、帰零制御部54は電気的にリセットする電気的リセット手段を構成しており、前述した機械的リセット手段とともにリセット手段を構成している。
尚、モータ駆動制御用集積回路50は、更に、クロノグラフ秒をカウントし該クロノグラフ秒情報を保持するクロノグラフ秒カウンタ57、及びクロノグラフ分をカウントし該クロノグラフ分情報を保持するクロノグラフ分カウンタ58を有する。クロノグラフ時をカウントし該クロノグラフ時情報を保持するクロノグラフ時カウンタが更に設けられていてもよい。
【0029】
基本駆動制御部51は、クロノグラフ時計1が帰零(リセット)状態S2にある際におけるスタート/ストップボタン18の押下げに応じて接点部34を介して与えられるスタート信号ないし作動信号Paを受信する。
基本駆動制御部51は、スタート信号ないし作動信号Paを受取ると、チャタリング防止用の短い期間をおいて、駆動制御信号Pdを発する。以下では、特に断わらない限り、スタート信号ないし作動信号Paの受信時点と駆動制御信号Pdの送信時点とは、実質的に同一であるとする。駆動制御信号Pdは、クロノグラフ動作が行われている期間は高レベルに保たれる信号である。
基本駆動制御部51は、また、クロノグラフ時計1がスタート状態S1にある際におけるスタート/ストップボタン18の押下げに応じて接点部34を介して与えられるストップ(停止)信号Pbを受取る(又は接点部34からのスタート信号ないし作動信号Paの送出が停止される)と、駆動制御信号Pdの送信を停止する。
【0030】
基本駆動制御部51からの駆動制御信号Pdはクロノグラフ秒カウンタ57にも与えられ、クロノグラフ秒カウンタ57は、駆動制御信号Pdが高レベルに保たれている間、分周回路42から与えられるクロックパルスを受取ってクロノグラフ秒をカウントすると共に、該駆動制御信号Pdに基づいてクロノグラフとしての計時を開始した時点を始点として該時点から周期T毎にクロノグラフタイミングパルスPhを発する。このパルスPhの周期(クロノグラフ針駆動周期)Tは、クロノグラフ時計1の計時精度に対応し、例えば、1/100秒(即ち、10ms)である。また、クロノグラフ針の1運針(1ステップ)が前記計時精度に対応する。
【0031】
駆動パルス発生回路52は、駆動制御信号Pdを受けると、通常のクロノグラフ針駆動用の主駆動パルスGをモータ駆動回路53に与える。モータ駆動回路53は、該主駆動パルスGに対応するモータ駆動パルスUをクロノグラフ針運針用モータ35に与えて、該モータ35を回転駆動する。以後、モータ35は極性の異なる通常の主駆動パルスU(P1−1、P1−2)によって交互に駆動されて所定角度ずつ回転することになる。
一方、基本駆動制御部51が停止信号Pbを受けると、該駆動制御部51は、駆動制御信号Pdの送出を停止して(所望ならば、駆動停止信号Pfを与えてもよい)、駆動パルス発生回路53からの駆動パルスGの送出が停止され、モータ駆動回路53によるモータ駆動パルスUの送出が停止され、クロノグラフ針運針用モータ35の回転駆動が停止されて、該モータ35のロータないし出力軸の回転が停止し、クロノグラフ針運針用輪列36を介するクロノグラフ針14、15の運針が停止される。
【0032】
リセットボタン19の押圧によりスイッチバネ31が押下げられて接点部32が閉じた場合、リセット信号Qaが帰零制御部54に与えられる。帰零制御部54は、接点部32からのリセット信号Qaを受取ると、駆動パルス発生回路52に駆動停止信号Pfを与える。その結果、駆動パルス発生回路52は、駆動パルスGの発生を停止して、モータ駆動回路53によるモータ駆動パルスUの送出を停止させる。従って、クロノグラフ針運針用モータ35の回転駆動が停止され、クロノグラフ針14、15の運針が停止される。
【0033】
尚、帰零制御部54は、リセット信号Qaの受信に応じて、クロノグラフ秒カウンタ57及びクロノグラフ分カウンタ58の内容をゼロにリセットする。帰零制御部54はリセットボタン19のリセット操作に基づくリセット信号Qaに基づき、クロノグラフをリセット制御(運針停止とカウンタリセット)する。
また、リセットボタン操作時にモータ35が既に駆動中の時は回転検出回路55の結果に基づき、基本駆動制御部51は、回転検出回路55が非回転を検出した場合は機械的規正による非回転と判断して、モータ駆動回路53が次回駆動する予定の駆動パルスの極性は反転しない。これにより、帰零時の規正による非回転を検出した場合は、クロノ計測動作の再スタート時に前回と同相の駆動パルスUによって駆動を開始することになる。
【0034】
一方、最大計測制御部61はスタート信号Paが入力されると、最大計測時間の計測が行われたか否かの判定動作を開始する。最大計測制御部61はストップ信号Pbが入力されると、最大計測時間の計測が行われたか否かの判定動作を停止する。
最大計測制御部61は、クロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58が最大計測時間を計測した際にクロノ分カウンタ58から出力されるキャリー信号を受信することによって最大計測時間の計測が行われたと判定する。
最大計測制御部61はクロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58が最大計測時間を計測したと判定した場合、クロノグラフ針14、15が所定位置に停止するようにモータ35を駆動して停止するよう駆動パルス発生回路52を制御する。
最大計測制御部61は、クロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58が最大計測時間を計測したと判定した場合、リセット信号Qaが入力されるまで、駆動パルス発生回路52がモータ35を駆動するのを禁止する。
最大計測制御部61はリセット信号Qaが入力されると、駆動パルス発生回路52に対する駆動動作の禁止制御を解除して、駆動パルス発生回路52がモータ35を回転駆動できるようにする。
【0035】
次に、以上の如く構成されたクロノグラフ時計1の動作を、図1から図3を参照しつつ、主として図4に示したフローチャートに基づいて説明する。このフローチャートは、図1のクロノグラフ時計1のうち、主として、集積回路50の基本駆動制御部51及び最大計測制御部61の動作を、該動作に対応するプログラムの処理の流れとして示したものである。
クロノグラフ時計1では、基本駆動制御部51は、最初の処理ステップS401において、クロノグラフ動作の開始(スタート)が指示されたか否かをチェックする。このスタートチェックステップS401は、スタート/ストップボタン18のA1方向押圧によるスイッチバネ33のA1方向変位によって接点部34が閉成され接触して接点部34から作動信号ないしスタート信号Paが集積回路50の基本駆動制御部51に与えられたか否かがチェックされることに対応する。
【0036】
スタート信号Paが出されていない場合、帰零制御部54はステップS407においてリセット(帰零)指示が出されたか否かをチェックする。このリセットチェックステップS407は、リセット(帰零)ボタン19のB1方向押圧によるスイッチバネ31のB1方向変位によって接点部32が閉成されて接点部32からリセット信号Qaが集積回路50の帰零制御部54に与えられたか否かがチェックされることに対応する。リセット信号Qaが出されていない場合、最初の処理ステップS401に戻る。リセット信号Qaが出されている場合、帰零制御部54はステップS408においてクロノグラフ秒カウンタ57及びクロノグラフ分カウンタ58の内容をゼロに戻すカウントリセット処理をした後、最初の処理ステップS401に戻る。
【0037】
基本駆動制御部51はスタートチェックステップS401においてクロノグラフ動作の開始指示(スタート信号Pa)を確認した場合、ステップS402において、クロノグラフ動作の計時周期T(この例では、例えば、1/100秒すなわち10ms(ミリ秒))に相当する時間が経過したかどうかをチェックする。計時周期Tに達するとステップS403に移る。これは、クロノグラフ秒カウンタ57において、クロノグラフ動作の計時開始時点以降の時間が計時され、計時周期Tに相当する時間に達すると、タイミングパルスPhが出されることに対応する。
【0038】
基本駆動制御部51は時間Tが経過したと判定した場合(ステップS402)、駆動パルス発生回路52はクロノ針14、15を運針駆動するように駆動パルスGをモータ駆動回路53に与え、モータ駆動回路53は該駆動パルスGに対応するモータ駆動パルスUをクロノグラフ針運針用モータ35に与えて、該モータ35を回転駆動する(ステップS403)。基本駆動制御部51は、ステップS402において時間Tが経過していないと判定した場合には直ちにステップS404へ移行する。
【0039】
次に、帰零制御部54はリセットボタン19がリセット操作されたか否かを判定する(ステップS404)。帰零制御部54はステップS404においてリセットボタン19がリセット操作されたと判定した場合、駆動パルス発生回路52に駆動停止信号Pfを送出して、モータ35の回転駆動を停止させることによって運針停止させ(ステップS409)、クロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58のカウント値をゼロにリセットした(ステップ410)後ステップS401に戻る。
【0040】
ステップS404において帰零制御部54がリセットボタン19はリセット操作されていないと判定した場合、基本駆動制御部51は、接点部34を介してストップ信号Pbを受取ることによってスタート/ストップボタン18がストップ操作されたと判定した場合(ステップS405)、クロノ秒カウンタ57、クロノ分カウンタ58のカウント動作を停止すると共に、駆動パルス発生回路52への駆動制御信号Pdの送信を停止してクロノ運針を停止した(ステップS411)後、ステップS401に戻る。
【0041】
基本駆動制御部51がステップS405においてストップ操作されていないと判定した場合、最大計測制御部61は、クロノ分カウンタ58からキャリー信号を受信することによって最大計測時間を計測したと判定すると(ステップS406)、クロノグラフ針14、15が所定位置に停止するようにモータ35を駆動して停止するよう駆動パルス発生回路52を制御する(ステップS412)。また同時に、最大計測制御部61は、クロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58の計時を停止させると共に、スタート/ストップボタン18からの入力を禁止する。図4の例では、前記クロノグラフ針14、15を停止させる所定位置はクロノ零位置(帰零位置)である。駆動パルス発生回路52は、クロノグラフ針14、15が前記所定位置に停止するようにモータ駆動回路53を介してモータ35を回転駆動した後、駆動停止する。
【0042】
次に、最大計測制御部61は、リセットボタン19がリセット操作されたと判定した場合(ステップS413)、クロノ秒カウンタ57及びクロノ分カウンタ58をリセットして動作するように制御すると共に、スタート/ストップボタンの入力禁止を解除した(ステップS414)後、ステップS401に戻る。
このようにして、クロノ計測時間が最大計測時間まで到達した場合は、リセットボタン19によってリセット操作を行うまでは、スタート操作を受け付けないようにしている。
【0043】
クロノ針14、15は帰零状態にあり又、機械的駆動機構5及び電気的駆動機構6はリセット状態に戻っているため、その後にステップS401において再スタートされると、通常通りのクロノ計測動作が再スタートする。このとき、機械的構造5はリセット状態に戻っているため、最大計測時間を計測した後の再スタート時でも、スタート/ストップボタン18によるスタート操作時の負荷は通常と同じになり、スタート操作時の違和感が生じない。
最大計測制御部61は、ステップS406において最大計測時間を計測していないと判定するとステップS402に戻って前記処理を行う。
【0044】
図5は、本発明の他の実施の形態に係るクロノグラフ時計のフローチャートであり、図4と同一処理部分には同一符号を付している。本他の実施の形態の電気的構成や機械的構成は図1〜図3と同じである。以下、前記実施の形態と相違する部分についてのみ説明する。
最大計測制御部61は、ステップS406においてクロノ分カウンタ58からキャリー信号を受信することによって最大計測時間を計測したと判定すると、クロノグラフ針14、15が所定位置に停止するように駆動パルス発生回路52を制御する(ステップS501)。図5の例では、前記所定位置としては、帰零位置の所定量手前の位置、例えば、最大計測時間の1ステップ前の位置でもよい。駆動パルス発生回路52は、クロノグラフ針14、15が最大計測時間の1ステップ前の位置まで運針したとき、その位置に停止するようにモータ35の回転駆動を停止させる。このように、クロノグラフ針14、15を帰零位置以外の位置に停止させることにより、ユーザは最大時間計測が行われてリセットされたことを容易に認識することが可能になる。ユーザはクロノグラフ針14、15を帰零位置へ戻すためにリセット操作を行い、クロノグラフ針14、15を帰零させる。この状態で、再スタートされると、通常通りのクロノ計測動作が再スタートする。このとき、機械的構造5はリセット状態に戻っているため、最大計測時間を計測した後の再スタート時でも、スタート操作時の負荷は通常と同じになり、スタート操作時の違和感が生じない。
【0045】
以上述べたように、本発明の実施の形態に係るクロノグラフ時計は、クロノ計測のスタート操作、ストップ操作及びリセット操作を行う操作手段18、19と、所定の最大計測時間以内のクロノ計測動作を行うクロノ計測手段57、58と、クロノ計測した時間を表示するクロノグラフ針14、15と、クロノグラフ針14、15を駆動する駆動手段52、53、55と、スタート操作に応答して最大計測時間以内のクロノ計測動作の開始、ストップ操作に応答してクロノ計測動作の停止およびリセット操作に応答してクロノ計測動作のリセットを行うようにクロノ計測手段57、58を制御すると共に、クロノ計測手段57、58が計測した時間に応じてクロノグラフ針14、15を駆動するように駆動手段52、53、55を制御する制御手段51、54、61と、スタート操作に応じて帰零状態からスタート状態に変位してクロノグラフ針14、15を運針可能に規正解除し、リセット操作に応じてスタート状態から帰零状態に変位してクロノグラフ針14、15を規正して保持すると共に、スタート状態と帰零状態における操作手段18、19の操作感を変えるレバー手段25〜27とを有し、制御手段51、54、61は、クロノ計測手段57、58が最大計測時間を計測して計測停止状態となった場合、リセット操作後にスタート操作が行われたときにクロノ計測動作をスタートしてクロノグラフ針14、15を駆動するようにクロノ計測手段57、58及び駆動手段52、53、55を制御することを特徴としている。
【0046】
即ち、クロノ計測スタート操作時とクロノ計測ストップ操作時のスタート/ストップボタン18の操作負荷が異なるようにしたクロノグラフ時計1において、最大計測制御部61は、最大計測時間を計測してクロノグラフ針14、15を所定位置に停止してクロノ計測動作を終了した場合、リセットボタン19による操作が行われた後にスタート/ストップボタン18のスタート操作が行われたときにクロノ計測動作を再スタートするように構成している。
【0047】
従来、最大計測時間に到達するとクロノ計時を自動的に停止し、次のスタート操作時にクロノ計測動作を再スタートしていたのを、リセット操作時までの間はスタートスイッチ入力を電気的に禁止することにより、規正レバー類が必ず同一の状態でスタート操作が行われて、スタート操作とストップ操作のスイッチの操作感の差が不一致となるのを防ぐことができる。このようにして、クロノグラフの最大計測時間まで計時した場合でも、クロノ計測スタート時の操作感が変化しないようにすることが可能になる。
【0048】
尚、前記実施の形態においては、クロノ秒針が6時側、クロノ分針が9時側に配置されたクロノグラフの例を用いて説明したが、針13をクロノ秒針として用いるセンタークロノグラフに適用しても良い。
また、レトロクロノグラフ時計に適用してもよい。
また、スタート/ストップボタン18の操作負荷を大きくするために、スイッチばね33とは異なるばねを追加して設けるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
時刻針及びクロノグラフ針の駆動はモータによって電気的に行うと共に、リセット状態ではクロノグラフ針が動かないように機械的機構によって規正し、前記クロノグラフ針の駆動は前記機械的機構による規正を解除した後に行い、クロノ計測スタート操作時とクロノ計測ストップ操作時の操作部の操作感が異なるようにした各種クロノグラフ時計に適用可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 クロノグラフ時計
5 機械的帰零制御機構
6 電気的駆動機構
11 時針
12 分針
13 秒針
14 クロノグラフ秒針
15 クロノグラフ分針
16 巻真
17 日付
18 スタート/ストップボタン
19 リセットボタン
21 クロノグラフ秒真
22 クロノグラフ秒カム
23 クロノグラフ分真
24 クロノグラフ分カム
25 復針伝達第一レバー(復針伝達レバーB)
26 復針伝達第二レバー(復針伝達レバーA)
27 復針レバー
28 停止レバー
31 リセットスイッチバネ
32 接点部
33 スタートストップスイッチバネ
34 接点部
35 クロノグラフ針運針用モータ
36 クロノグラフ針運針用輪列
41 発振回路
42 分周回路
50 モータ駆動制御用集積回路
51 基本駆動制御部
52 駆動パルス発生回路
53 モータ駆動回路
54 帰零制御部
55 回転検出回路
57 クロノグラフ秒カウンタ
58 クロノグラフ分カウンタ
61・・・最大計測制御部
A1、A2 方向
B1、B2 方向
C1、C2、C3 中心軸線
D1 方向
G 駆動パルス
J1、K1、M1 基準位置
J2、K2、M2 帰零位置
Pa スタート信号(作動信号)
Pb 駆動停止信号
Pd 駆動制御信号
Pf 駆動停止信号
Qa リセット信号
S1 スタート状態
S2 帰零状態
U モータ駆動パルス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロノ計測のスタート操作、ストップ操作及びリセット操作を行う操作手段と、所定の最大計測時間以内のクロノ計測動作を行うクロノ計測手段と、クロノ計測した時間を表示するクロノグラフ針と、前記クロノグラフ針を駆動する駆動手段と、前記スタート操作に応答して前記最大計測時間以内のクロノ計測動作の開始、前記ストップ操作に応答してクロノ計測動作の停止および前記リセット操作に応答してクロノ計測動作のリセットを行うように前記クロノ計測手段を制御すると共に、前記クロノ計測手段が計測した時間に応じて前記クロノグラフ針を駆動するように前記駆動手段を制御する制御手段と、前記スタート操作に応じて帰零状態からスタート状態に変位して前記クロノグラフ針を運針可能に規正解除し、前記リセット操作に応じて前記スタート状態から前記帰零状態に変位して前記クロノグラフ針を規正して保持すると共に、前記スタート状態と帰零状態における前記操作手段の操作感を変えるレバー手段とを有し、
前記制御手段は、前記クロノ計測手段が前記最大計測時間を計測して計測停止状態となった場合、前記リセット操作後に前記スタート操作が行われたときにクロノ計測動作をスタートして前記クロノグラフ針を駆動するように前記クロノ計測手段及び駆動手段を制御することを特徴とするクロノグラフ時計。
【請求項2】
前記制御手段は、前記最大計測時間を計測した場合、前記クロノグラフ針が帰零位置に停止するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載のクロノグラフ時計。
【請求項3】
前記制御手段は、前記最大計測時間を計測した場合、前記クロノグラフ針が帰零位置の所定量手前で停止するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載のクロノグラフ時計。
【請求項4】
前記制御手段は、前記最大計測時間を計測した場合、前記クロノグラフ針が前記最大計測時間の1ステップ手前の位置で停止するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項3記載のクロノグラフ時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−22042(P2011−22042A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168254(P2009−168254)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】