説明

クローラ式運搬車両

【課題】走行及び運転席からの視界を妨げることなく、メンテナンス作業を行う作業者の作業スペースを確保したクローラ式運搬車両を提供する。
【解決手段】左右一対に配置された無端状のクローラにより自走可能な下部走行体(2)と、該下部走行体上に搭載された上部車体(4)と、該上部車体の後部に設けられ、運搬物を搭載するための荷台(8)と、該荷台の前側にて前記上部車体の左右いずれか一方側に設けられた運転席(10)と、該運転席の隣に設けられた機器収納部(12)と、前記上部車体に設けられた作業台ユニット(20)とを備え、前記作業台ユニットは、前記機器収納部の下側位置に取付けられた収容体(30)と、該収容体に収容される収容位置(A)及び前記収容体から突出して前記機器収納部の周側面に隣接して張り出す使用位置(B)との間で移動可能な作業台(40)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷台に積載した積載物運搬物を運搬するためのクローラ式運搬車両に関する。
【背景技術】
【0002】
クローラ式運搬車両の一種である旋回型装軌式運搬車に関する発明が特許文献1に開示されている。この運搬車は、掘削した土砂等を所望の排土場所まで運ぶためのものである。
この運搬車は、左右に無端状のクローラを有する下部走行体と、この下部走行体に例えば旋回装置を介して旋回可能に取り付けられた上部旋回体とを備える。上部旋回体の後部には土砂等を搭載するための荷台が設けられている。一方、上部旋回体の前部における左右の一方には運転室たるキャブが配置されている。また、上部旋回体の前部におけるキャブの隣には機器収納部が設けられている。この機器収納部には、エンジン及びこのエンジンにより駆動される油圧ポンプ等の機器類や、これらエンジン及び油圧ポンプに供給するための燃料及び作動油をそれぞれ貯留するためのタンク装置等が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−79836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の運搬車は上部旋回体に溶接等により固着された通路部材を有している。この通路部材は機器収納部の前側に張り出しており、機器収納部に対するメンテナンス作業の際に作業者の足場となる。具体的には、通路部材は長方形状の枠体と、枠体の内側にて枠体の長手方向(車幅方向)に間隔を存して配置された中板とを有している。このため、通路部材は枠体及び中板の上面を足場として使用されるとともに、作業者がキャブ内の運転席に着座した際、通路部材の隣り合う中板間の隙間を通してキャブと反対側、即ち、機器収納部側のクローラの前端部に対する視界が確保されている。しかしながら、この視界確保のためのスペースがある故、また機器レイアウト等の制約も相俟って、メンテナンス作業等を行うためのスペースを確保することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記従来技術を考慮したものであって、走行及び運転席からの視界を妨げることなく、メンテナンス作業を行う作業者の作業スペースを確保したクローラ式運搬車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、請求項1の発明では、左右一対に配置された無端状のクローラにより自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に搭載された上部車体と、該上部車体の後部に設けられ、運搬物を搭載するための荷台と、該荷台の前側にて前記上部車体の左右いずれか一方側に設けられた運転席と、該運転席の隣に設けられた機器収納部と、前記上部車体に設けられた作業台ユニットとを備え、前記作業台ユニットは、前記機器収納部の下側位置に取付けられた収容体と、該収容体に収容される収容位置及び前記収容体から突出して前記機器収納部の周側面に隣接して張り出す使用位置との間で移動可能な作業台とを有することを特徴とするクローラ式運搬車両を提供する。
【0007】
請求項2の発明では、前記運転席は前記機器収納部よりも前方に突出して設けられ、前記使用位置は前記運転席の横側であって前記機器収納部の前側であることを特徴としている。
請求項3の発明では、前記収容体は、前記上部車体の前記機器収納部の下側位置にて平行に延び、且つ前記作業台の両側縁部をスライド可能に支持する一対のガイドを有していることを特徴としている。
【0008】
請求項4の発明では、前記ガイドの一方及び他方は前記機器収納部及び前記運転席の下側にてそれぞれ前記上部車体の前後方向に沿って形成されていることを特徴としている。
請求項5の発明では、前記作業台ユニットは、前記収容体及び前記作業台を貫通して互いに固定するためのピン材をさらに有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明によれば、上部車体には作業台ユニットが設けられ、この作業台ユニットは、機器収納部の下側位置に取付けられた収容体と、収容体に収容される収容位置及び収容体から突出して機器収納部の周側面に隣接して張り出す使用位置との間で移動可能な作業台とを有している。作業台が収容位置にあるとき、作業台は収容体に収容されているので、これら作業台及び収容体、即ち、作業台ユニットは上部車体の下側に位置付けられている。このため、視認のためのスペースを確保でき、作業台ユニットは運転席に着座した作業者の視界を妨げることはない。
【0010】
一方、作業台が使用位置にあるとき、作業台は収容体から突出して機器収納部の周側面に隣接して張り出しているため、作業者は使用位置にある作業台を機器収納部に対するメンテナンス作業を行うための足場として使用することができる。また、作業台はメンテナンス作業に使用する工具類を置くための台としても使用することができる。このように、収容可能な作業台を備えることで、運搬車両の走行及び運転席に着座した作業者の視界を妨げることを防止するとともに、機器収納部に対するメンテナンス作業を行うための作業スペースを確保することができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、運転席は機器収納部より前方に突出して設けられているため、運転席の横側であって機器収納部の前側にはスペースが形成される。このスペースを作業台の使用位置として、メンテナンス作業のために使用することができる。また、このようなスペースは、走行中における運転席からのクローラを目視するために用いられているが、走行中に作業台が収容体に収容されることで、作業台がこの目視の妨げとなることを防止できる。したがって、作業台が収容可能であることは、特にこのような運転席が前方に突出している場合に有益である。また、クローラ式運搬車両が壁際や他の運搬車両と接近して駐車している場合、使用位置が上記スペース内に収まっているため、作業台を機器収納部の周側面に隣接して張り出すためにクローラ式運搬車両を移動させる必要はない。したがって、メンテナンス作業の作業性が向上する。
【0012】
請求項3の発明によれば、収容体は、上部車体の機器収納部の下側位置にて平行に延び、且つ作業台の両側縁部をスライド可能に支持する一対のガイドを有しているため、作業台をガイドに沿ってスライドさせるだけの簡単な操作で収容位置と使用位置とを容易に切り換えることができる。
請求項4の発明によれば、ガイドの一方及び他方は機器収納部及び運転席の下側にてそれぞれ上部車体の前後方向に沿って形成されているため、ガイドの他方側に支持されている作業台の側縁部は運転席の下側でスライドしながら使用位置に張り出すことになる。このため、作業台が使用位置にあるときには、運転席と作業台との間に隙間が形成されることはない。
【0013】
請求項5の発明によれば、作業台ユニットは、収容体及び作業台を貫通して互いに固定するためのピン材をさらに有するため、作業台の収容位置と使用位置とのそれぞれにおいてピン材を収容体及び作業台に貫通させれば、各位置にて作業台を収容体に対して確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るクローラ式運搬車両の正面図である。
【図2】作業台が収容位置にあるときの本発明に係るクローラ式運搬車両の平面図である。
【図3】作業台が使用位置にあるときの本発明に係るクローラ式運搬車両の平面図である。
【図4】作業台が収容位置にあるときの本発明に係るクローラ式運搬車両の側面図である。
【図5】作業台が使用位置にあるときの発明に係るクローラ式運搬車両の側面図である。
【図6】作業台ユニットの拡大図である。
【図7】作業台の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係るクローラ式運搬車両ついて図面を参照して説明する。
図1〜図5を参照すれば、クローラ式運搬車両1は、左右一対に配置された無端状のクローラにより自走可能な下部走行体2と、この下部走行体2上に搭載された上部車体4とを備えている。上部車体4は下部走行体2と略等しい幅を有している。一方、上部車体4は前後方向に対して下部走行体2より長い全長を有している。即ち、上部車体4の前端部及び後端部はそれぞれ下部走行体2の前端部及び後端部より前方及び後方に突出している。
【0016】
上部車体4の後部には掘削した土砂等の運搬物を搭載するための荷台8が設けられている。この荷台8は、下部走行体2の幅と同程度の幅を有し、その後端下部を支点として油圧シリンダ(図示しない)を介して上下方向に傾斜、即ち、起伏可能である。
荷台8の前側、即ち、上部車体4の前部にはその左右いずれか一方側(図では前方を向いたときの左側)にキャブ型の運転席10が設けられている。この運転席10には、上部車体4の前端部側面に取り付けられたステップ18を利用して昇降する。
【0017】
また、上部車体4の前部における運転席10の隣には機器収納部12が設けられている。この機器収納部12には、荷台8側からエンジン(図示しない)や、このエンジンにより駆動される油圧ポンプ(図示しない)等の機器類が配置された収納室14及びタンク装置16等が設けられている。タンク装置16は、エンジンに供給するための燃料を貯留する燃料タンクと、油圧ポンプに供給するための作動油を貯留する作動油タンクとを有する。油圧ポンプはエンジンにより駆動され、作動油タンクから吸い上げた作動油を前述した荷台10の油圧シリンダや下部走行体2の走行用モータ等の油圧機器に向けて供給する。
【0018】
上部車体4には作業台ユニット20が取り付けられている。この作業台ユニット20は、機器収納部12に対するメンテナンス等の作業を行うために使用するためのものである。詳しくは、作業台ユニット20は機器収納部12の下側位置に取付けられた収容体30を有している。図1〜図5に示されるように、収容体30は、その全体が機器収納部12の下側に位置付けられている。また、作業台ユニット20は作業者の足場となるための作業台40を有している。この作業台40は略板形状をなし、収容体30に収容されている収容位置Aと、収容体30から突出して機器収納部12の周側面に隣接して張り出している使用位置Bとの間で移動可能である。
【0019】
図4を参照すれば、作業台40が収容位置Aにあるとき、作業台40は収容体30に収容され(図の例では作業台40の全体が収容体30に収容されている)、収容位置Aにある作業台40はその全体が上部車体4の下側に位置付けられる。このため、収容位置Aにある作業台40、即ち、作業台ユニット20は、運転席10に着座した作業者の視界を妨げることはない。特に、図のような運転席が前方に突出している場合、走行中における運転席からのクローラの視認を妨げることはない。なお、作業台40が収容位置Aにあるときに、作業台40の一部のみが収容体30に収容されていてもよい。
【0020】
一方、図5に示されるように、作業台40が使用位置Bにあるとき、作業台40の前端部は、収容体30から突出して機器収納部12の前側に張り出している。このため、使用位置Bにおける作業台40を作業者が機器収納部12に対するメンテナンス作業やタンク装置16の燃料タンクに燃料を給油する際に足場として使用することができる。このような収容可能な作業台40、即ち、作業台ユニット20を備えることで、クローラ式運搬車両1の走行及び運転席10に着座した作業者の視界のそれぞれを妨げることなく、メンテナンス作業等を行う作業者のための作業スペースを確保することができる。
【0021】
また、メンテナンス作業を行う機器収納部12の近くに略板状の足場スペースを確保することができるので、作業者の作業姿勢が安定する。また、作業台40をメンテナンス作業等に使用する工具類を置くための台として使用すれば、作業者が工具を交換するための移動時間を短縮することができる。したがって、メンテナンス作業の作業性が向上する。
なお、作業台40は機器収納部12の側方に張り出すようにしてもよい。
【0022】
図2及び図3に示されるように、運転席10は機器収納部12より前方に突出して設けられている。このため、上部車体4の右側前端部、即ち、運転席12の横側であって機器収納部12の前側にはスペース22が形成される。このスペース22は、運転席10の右側面から上部車体4の右側面に対応する幅と、前方に突出した運転席10の部位に対応する長さとにより規定されている。スペース22は、運転席10に着座した作業者が右側(運転席10と反対側)のクローラの前端部を視認するためのものである。図2より明らかなように、収容位置Aにある作業台40は運転席10に着座した作業者の視界を妨げることはない。
【0023】
また、図3に示されるように、作業台40の使用位置Bを運転席12の横側であって機器収納部12の前側、即ち、スペース22を作業台40の使用位置Bとすれば、このスペース22を機器収納部12に対するメンテナンス作業のための作業スペースとして使用することができる。使用位置Bにある作業台40がスペース22内に収まっていれば、クローラ式運搬車両1が壁際や他の運搬車両と接近して駐車している場合であっても、作業台40を使用位置Bに切り換えるためにクローラ式運搬車両1を移動させることなく、メンテナンス作業のための作業スペースを確保することができる。したがって、メンテナンス作業の作業性が向上する。
【0024】
なお、収容体30は運転席10の下側に設けられていてもよい。この場合、作業台40は、運転席10の下側にて収容体30に収容される収容位置Aと、収容体30から上部車体4の幅方向に突出して機器収納部12の前側に張り出した使用位置Bとの間で切り換え可能である。
図6を参照すれば、収容体30は上部車体4の下側にて平行に延び、作業台40の両側縁部をスライド可能に支持する一対のガイド32を有している。図の例では、ガイド32は、上部車体4の下面から下方に延びる本体部34と、この本体部34の下端部から他方のガイド32に向けて水平に延びる屈曲部36とを含む。屈曲部36の先端部はそれぞれ上方に向けて折り曲げられている。
【0025】
一方、作業台40は本体部34の内側面間より若干狭い幅を有し、その両側縁部の表面から垂直に突出する脚部42を有している。そして、これら脚部42がガイド32の屈曲部36のそれぞれに載置されることにより、作業台40はガイド32の長手方向にスライド可能に支持される。これにより、作業台40をガイド32に沿ってスライドさせるだけで、作業台40の収容位置Aと使用位置Bとを容易に切り換えることができる。
【0026】
なお、作業台40は、作業者が作業台40をガイド32に沿ってスライドさせる際に掴むための取手部を有していてもよい。また、ガイド32は、その長手方向、即ち、作業台40のスライド方向に対して回転可能なローラ部材を含んでいてもよい。これら取手部及びローラ部材は、作業台40の収容位置Aと使用位置Bとの切り換えを容易にする。さらに、収容体30は、屈曲部36に代えてガイド32の本体部34の下端部同士を連結してボックス形状としてもよい。
【0027】
また、作業台ユニット20は、収容体30及び作業台40を貫通して互いに固定するためのピン材50をさらに有する。図4及び図5に示されるように、収容体30、即ち、各ガイド32の本体部34における前側にピン材50が貫通可能な貫通孔38が1つ形成されている。一方、図7に示すように、作業台40の脚部42にはそれぞれ、ピン材50が貫通可能な貫通孔44a、44bが形成されており、これら貫通孔44a、44bは互いに間隔を存して水平方向に離間している。
【0028】
作業台40が一対のガイド32に支持され、本体部34の貫通孔38と脚部42の貫通孔44aが合致する位置にあるとき、作業台40は収容位置Aにある(図4参照)。この状態にてピン材50を貫通孔38及び貫通孔44aに貫通させれば、収容位置Aにある作業台40をガイド32、即ち、収容体30に対して確実に固定することができる。これにより、収容位置Aにある作業台40がクローラ式運搬車両1の走行中に使用位置Bに切り換えられることない。したがって、運転席10に着座する作業者の視界が妨げられることはない。
【0029】
一方、本体部34の貫通孔38と脚部42の貫通孔44bが合致する位置にあるとき、作業台40は使用位置Bにある(図5参照)。この状態にてピン材50を貫通孔38及び貫通孔44bに貫通させれば、使用位置Bにある作業台40を収容体30に対して確実に固定することができる。これにより、使用位置Bにある作業台40は作業者の足場としてより安定したものとなる。
【0030】
また、図1を参照すれば、ガイド32の一方及び他方は、機器収納部12及び運転席10の下側にてそれぞれ上部車体4の前後方向に沿って形成されているため、作業台40が使用位置Bにあるとき、ガイド32の他方側に支持されている作業台40の側縁部は運転席10の下側に位置付けられる。これにより、作業台40は、前述したスペース22に対して上部車体4と作業台40との間に隙間を形成することなく張り出される。したがって、機器収納部12の前側に確保されたスペース22を機器収納部12に対するメンテナンス作業のための作業スペースとして有効に使用することができる。
【0031】
さらに、上部車体4は旋回装置6を介して下部走行体2に対して旋回可能に取り付けられていてもよい。上部車体4が下部走行体2に対して旋回可能であっても、収容位置Aにある作業台40は収容体30、即ち、上部車体4の下側に完全に収まっているため、上部車体4の旋回半径に影響を与えることはない。また、作業台ユニット20は上部車体4の下側に取り付けられているため、下部走行体2に対する上部車体4の旋回位置に拘わらず、作業台40を使用位置Bに張り出させて機器収納部12に対するメンテナンス作業を行うことができる。したがって、このような作業台40は下部走行体2に対して旋回可能な上部車体4を備えるクローラ式運搬車両1に好適である。
【0032】
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施形態を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。
例えば、作業台40は透明又は半透明な部材や、格子形状を有していてもよい。この場合、作業台40が例え使用位置Bにある場合であっても、運転席10に着座する作業者の視界が確保される。
【0033】
収容体30と作業台40とを固定するものは、ピン材50に限ることなく、収容位置A及び使用位置Bにて作業台40を収容体30に固定することができればよい。
上部車体4は機器収納部12側が前方に突出していてもよいし、機器収納部12及び運転席10の前面が面一であってもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 クローラ式運搬車両
2 下部走行体
4 上部車体
6 旋回装置
8 荷台
10 キャブ(運転席)
12 機器収納部
14 収納室
16 タンク装置
18 ステップ
20 作業台ユニット
22 スペース
30 収容体
32 ガイド
34 本体部
36 屈曲部
38 貫通孔
40 作業台
42 脚部
44a、44b 貫通孔
50 ピン材
A 収容位置
B 使用位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対に配置された無端状のクローラにより自走可能な下部走行体と、
該下部走行体上に搭載された上部車体と、
該上部車体の後部に設けられ、運搬物を搭載するための荷台と、
該荷台の前側にて前記上部車体の左右いずれか一方側に設けられた運転席と、
該運転席の隣に設けられた機器収納部と、
前記上部車体に設けられた作業台ユニットと
を備え、
前記作業台ユニットは、
前記機器収納部の下側位置に取付けられた収容体と、
該収容体に収容される収容位置及び前記収容体から突出して前記機器収納部の周側面に隣接して張り出す使用位置との間で移動可能な作業台と
を有することを特徴とするクローラ式運搬車両。
【請求項2】
前記運転席は前記機器収納部よりも前方に突出して設けられ、
前記使用位置は前記運転席の横側であって前記機器収納部の前側であることを特徴とする請求項1に記載のクローラ式運搬車両。
【請求項3】
前記収容体は、前記上部車体の前記機器収納部の下側位置にて平行に延び、且つ前記作業台の両側縁部をスライド可能に支持する一対のガイドを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のクローラ式運搬車両。
【請求項4】
前記ガイドの一方及び他方は前記機器収納部及び前記運転席の下側にてそれぞれ前記上部車体の前後方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項3に記載のクローラ式運搬車両。
【請求項5】
前記作業台ユニットは、前記収容体及び前記作業台を貫通して互いに固定するためのピン材をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクローラ式運搬車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−28945(P2013−28945A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165316(P2011−165316)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】