説明

グラビア印刷方法、その方法により得られた印刷物及び木肌調成形品

【課題】2層以上の重ね刷りにおいて、セル目、モワレ、ロゼッタ模様などの発現を抑制し、本木に近い木肌調の印刷物を与えるグラビア印刷方法、この方法により得られた印刷物を用い、その印刷層が水圧転写されてなる木肌調成形品を提供する。
【解決手段】基材の一方の面に、絵柄層2層以上を有する印刷層を設けるグラビア印刷方法であって、前記印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成するグラビア印刷方法、及びこの方法で得られた基材が水溶性又は水膨潤性のフィルムからなる水圧転写用印刷物を用い、その印刷層を水圧転写法により、被転写体の被転写面に転写してなる木肌調成形品である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラビア印刷方法、その方法により得られた印刷物及び木肌調成形品に関する。さらに詳しくは、本発明は、2層以上の重ね刷りにおいて、セル目、モワレ、ロゼッタ模様などの発現を抑制し、本木に近い木肌調の印刷物を与えるグラビア印刷方法、この方法により得られた前記特性を有する印刷物、及び該印刷物を用い、その印刷層が水圧転写されてなる木肌調成形品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
グラビア印刷方法とは、複数のセルが形成された凹版(グラビア版とも呼ばれる)を用いた印刷方法であり、主に写真画像を含んだ高品質の印刷物を形成する用途に広く利用されている。この印刷方法は、一般的には、前記凹版全体に印刷インキをつけた後、ドクターと呼ばれる薄い鋼鉄の刃でこすることにより、凹版上についた余計な印刷インキを掻き落とし、セルの中に残存した印刷インキを被転写物に転移させることにより行われる。
グラビア印刷方法に用いられる凹版に形成されているセルの形状としては、正方形や正六角形等が一般的であり、また凹版表面には同一形状のセルが規則的に配列されているのが通常である。このような凹版は、定形セル凹版と称せられる。なお、本明細書において、同一形状のセルとは、凹版表面から観察した場合の形状が同一であることを意味し、相似形も同一形状に含まれる。またセルの深さが異なっている場合も同一形状に含まれる。
【0003】
ところでグラビア印刷方法によりカラー写真等を印刷する場合にあっては、通常3〜4回の重ね刷り{例えば、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(黒)の4色刷り}をするのが一般的である。
しかしながら、上述のような、同一形状のセルが規則的に配列されている定形セル凹版を用いて重ね刷りをした場合、それぞれの印刷層同士が干渉し合い、いわゆるセル目、モワレ、ロゼッタ模様が発現してしまうことがあった。このようなセル目、モワレ、ロゼッタ模様が発現すると、印刷物の意匠性が損なわれるという問題が生じる。
したがって、セル目、モワレ、ロゼッタ模様の発現を防止するために、凹版に形成されるセルの角度をずらす(例えば、第1版目に使用する凹版に形成されている正方形のセルを基準にすると、第2版目に使用する凹版に形成されている正方形のセルは、右に15o回転させる)ことが行われているが、完全に防止することができないのが現状である。
【0004】
一方、自動車内装品、家電製品又はOA機器等には表面に木目調や金属調(金属光沢)の装飾が施された成形品が利用されている。これらの成形品は複雑な三次元形状を有するものが多く、従来より、その複雑な形状からなる成形品に意匠性の高い装飾を簡便に施す方法が検討されている。
そうした装飾方法として、水圧を利用した水圧転写法が知られている。この水圧転写法の代表的形態例を示せば、まず水溶性あるいは水膨潤性の支持体シート上に、所望の装飾層を印刷した転写シートを用意し、該転写シートの装飾層に、有機溶剤から成る活性剤を塗布して、該装飾層を膨潤、粘着化させる(これを活性化という)。その後に、前記転写シートを支持体シート側が水面側を向くようにして、水面上に浮遊させ、次いで、水面上に浮遊した転写シート上に被転写体となる物品を押圧して、水圧によって転写シートを被転写体の装飾処理をすべき被転写面に密着させた後、支持体シートを除去して装飾層を転写する(例えば、特許文献1参照)。
前記グラビア印刷方法により印刷した印刷物を用いて、このような水圧転写を行った場合には、印刷模様が被転写物の表面形状に追従して若干引き伸ばされる傾向があるため、前記セル目、モワレ、ロゼッタ模様等が目立ってしまい前記問題がさらに顕著になる。
【0005】
【特許文献1】特公昭60−58718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような状況下で、2層以上の重ね刷りにおいて、セル目、モワレ、ロゼッタ模様などの発現を抑制し、本木に近い木肌調の印刷物を与えるグラビア印刷方法、この方法により得られた前記特性を有する印刷物、及び該印刷物を用い、その印刷層が水圧転写されてなる木肌調成形品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基材の一方の面にグラビア印刷により、絵柄層2層以上を有する印刷層を設けるに際し、この印刷層のうちの少なくとも1層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成させることにより、本木に近い木肌調印刷物が得られることを見出した。
そして前記印刷物を用い、その印刷層を水圧転写法により被転写体の被転写面に転写することにより、本木に近い木肌調成形品が得られることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)基材の一方の面に、絵柄層2層以上を有する印刷層を設けるグラビア印刷方法であって、前記印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成することを特徴とするグラビア印刷方法、
(2)印刷層の最外層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成する上記(1)に記載のグラビア印刷方法、
【0008】
(3)不定形セル木肌調模倣版が、不定形セル、不定形線条、幾何模様及び抽象柄の中から選ばれる少なくとも1種を有する凹版である上記(1)または(2)に記載のグラビア印刷方法、
(4)不定形セル木肌調模倣版が、レーザー彫刻法、機械彫刻法、エッチング彫刻法又は手彫り彫刻法により製版されたものである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のグラビア印刷方法、
(5)不定形セル木肌調模倣版の版深が5〜30μmである上記(1)〜(4)のいずれかに記載のグラビア印刷方法、
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載のグラビア印刷方法により得られたことを特徴とする印刷物、
(7)基材が水溶性又は水膨潤性のフィルムからなり、水圧転写用である上記(6)に記載の印刷物、
(8)上記(7)に記載の印刷物を用い、その印刷層を水圧転写法により被転写体の被転写面に転写してなる木肌調成形品、及び
(9)被転写体が樹脂成形体である上記(8)に記載の木肌調成形品、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、2層以上の重ね刷りにおいて、セル目、モワレ、ロゼッタ模様などの発現を抑制し、本木に近い木肌調印刷物を与えるグラビア印刷方法、この方法により得られた前記特性を有する印刷物、及び該印刷物を用い、その印刷層が水圧転写されてなる木肌調成形品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
まず、本発明のグラビア印刷方法について説明する。
本発明のグラビア印刷方法は、基材の一方の面に、絵柄層2層以上を有する印刷層を設け、かつ前記印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成することを特徴とする。
なお、本発明において、不定形セル木肌調摸倣版とは、同一形状のセルが規則的に配列された定形セル凹版以外の凹版であって、当該版材を用いてグラビア印刷した場合、木肌調絵柄を与えることのできるグラビア版を指す。
本発明のグラビア印刷方法においては、基材の一方の面に、グラビア印刷により、重ね刷りが行われ、絵柄層2層以上を有する印刷層が形成される。この重ね刷りにおいては、例えばカラー写真などを印刷する場合、通常3〜4回重ね刷りするのが一般的である。4色刷りでは、例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(黒)が一般に用いられる。
これまでのグラビア印刷方法に用いられる凹版に形成されているセルの形状としては、正方形や正六角形などが一般的であり、また、凹版表面には同一形状のセルが規則的に配列されているのが通常である。
このような、同一形状のセルが規則的に配列されている定形セル凹版を用いて重ね刷りをした場合には、それぞれの絵柄層同士が干渉し合いセル目、モワレ、ロゼッタ模様が発現するなど、好ましくない事態を招来しやすい。
本発明においては、このような事態に対処するために、印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成する。これにより、セル目、モワレ、ロゼッタ模様が発現するのを抑制することができる。
【0011】
前記不定形セル木肌調模倣版を使用して形成する少なくとも1層の絵柄層は、印刷層の内のいずれの層であってもよいが、効果の点から、最外層であることが好ましい。
このような不定形セル木肌調模倣版としては、不定形セル、不定形線条、幾何模様及び抽象柄などの中から選ばれる少なくとも1種を有する凹版を挙げることができ、例えば図1〜図8で示される絵柄を有する凹版を用いることができる。図1〜図8は、それぞれ本発明で用いることのできる不定形セル木肌調模倣版の異なる例を示す平面図である。
本発明で用いられる不定形セル木肌調模倣版の版深は、通常5〜30μmの範囲で選定される。また、当該木肌調模倣版が、平行な不定形線条を有する場合、該線条に対し、垂直方向1インチ(2.54cm)当たりの線数は、通常40〜250線程度である。なお、当該木肌調摸倣版がレーザー彫刻版である場合、線数は100〜250線/インチ程度であり、機械彫刻版である場合、線数は40〜100線/インチ程度である。
【0012】
当該木肌調模倣版の製版方法については特に制限はなく、従来グラビア版の製版方法として公知の方法の中から任意の方法を適宜選択することができる。この製版方法としては、例えばレーザー彫刻法、機械彫刻法、エッチング彫刻法又は手彫り彫刻法などを用いることができるが、これらの中で、製版しようとする木肌調模倣版の絵柄をデジタル化してコンピューターに入力し、それに基づくレーザー彫刻法により製版する方法が、生産性の面で有利である。
前記絵柄は、コンピューターグラフィックにより作製してもよいし、天然の木目などの写真を利用してもよい。
本発明のグラビア印刷方法に用いられる基材としては特に制限はないが、樹脂製のフィルムやシートを用いることができる。樹脂の種類に特に制限はなく、得られる印刷物の用途に応じて適宜選択される。
本発明のグラビア印刷方法によれば、セル目、モワレ、ロゼッタ模様の発現が抑制され、本木に近い、木肌調の印刷物を与えることができる。
【0013】
次に、本発明の印刷物について説明する。
本発明の印刷物は、前述の本発明のグラビア印刷方法により得られたことを特徴とする。
すなわち、本発明の印刷物は、基材の一方の面に、グラビア印刷により、絵柄層2層以上を有する印刷層が設けられており、かつ前記印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層が、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成されてなる構造を有している。
当該木肌調模倣版については、前述の本発明のグラビア印刷方法において説明したとおりである。
この本発明の印刷物においては、当該木肌調模倣版を使用して形成される少なくとも1層の絵柄層は、印刷層の内のいずれの層であってもよいが、セル目、モワレ、ロゼッタ模様の発現を抑制し、本木に近い木肌調の印刷物が得られる点から、印刷層の最外層が、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成されていることが好ましい。
【0014】
本発明の印刷物における基材としては、樹脂製のフィルムやシートを用いることができ、該樹脂の種類に特に制限はなく、該印刷物の用途に応じて適宜選択される。また、この基材の厚さとしては、得られる印刷物の用途にもよるが、通常5〜100μm程度、好ましくは10〜60μmである。
本発明の印刷物は、例えば後で詳述する水圧転写用として好適に用いられる。この場合、基材としては、水溶性又は水膨潤性のフィルムを用いることができる。
図9は、本発明の印刷物における構成の一例を示す概略断面図である。印刷物10は、基材1の一方の面に、グラビア印刷により、第1の絵柄層2、第2の絵柄層3、第3の絵柄層4及び第4の絵柄層5が、順に設けられ、印刷層6が形成されており、かつ第4の絵柄層5は、不定形セル木肌調模倣版により形成された構造を示している。なお、第1の絵柄層2、第2の絵柄層3及び第3の絵柄層4は、それぞれ定形セル凹版を用いて形成されていてもよいし、不定形セル木肌調模倣版を用いて形成されていてもよい。
各絵柄層の厚さに特に制限はないが、通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μmである。
【0015】
次に、本発明の木肌調成形品について説明する。
本発明の木肌調成形品は、基材が水溶性又は水膨潤性のフィルム(以下、基材フィルムと称することがある)からなり、水圧転写用である前記の本発明印刷物を用い、その印刷層を水圧転写法により被転写体の被転写面に転写してなる成形品である。
このような本発明の木肌調成形品は、例えば、(A)基材が水溶性又は水膨潤性のフィルムからなる水圧転写用の本発明印刷物における印刷層に、活性剤を塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる活性化工程、(B)前記活性化工程を経た印刷物を、基材フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させ、次いで水面上に浮遊した印刷物上に被転写体を押圧し、水圧によって該印刷物を被転写体の被転写面に密着させる工程、(C)被転写体の被転写面に密着した印刷物の基材フィルムを完全に除去して印刷層のみを転写する脱膜工程、及び(D)転写された印刷層上に、必要に応じ保護膜を形成する工程、を施すことにより製造することができる。
【0016】
[(A)工程]
この工程は、基材が水溶性又は水膨潤性のフィルムからなる水圧転写用の本発明印刷物における印刷層に、活性剤を塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる活性化工程である。
当該(A)工程において用いられる、水圧転写用の本発明印刷物における基材の水溶性又は水膨潤性のフィルムとしては、従来水圧転写用フィルムとして一般に使用されているフィルムの中から、適宜選択して用いることができる。
この水溶性又は水膨潤性のフィルムを構成する樹脂としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、デキストリン、ゼラチン、にかわ、カゼイン、セラック、アラビアゴム、澱粉、蛋白質、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体、酢酸ビニルとイタコン酸との共重合体、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。なお、基材フィルムには、マンナン、キサンタンガム、グアーガム等のゴム成分が添加されていてもよい。
好ましい基材フィルムとしては、鹸化ポリビニルアルコールと澱粉を混合し、さらに必要に応じてゴムなどを添加した混合物を製膜した厚さ20〜100μm程度のフィルムである。
【0017】
当該(A)工程において用いられる、水圧転写用の本発明印刷物における印刷層を形成する印刷インキとしては、従来水圧転写用印刷物における転写用の印刷層を形成するのに使用されている公知のインキの中から適宜選択することができる。例えばニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート樹脂などをビヒクルとする印刷インキを用いることができる。この印刷インキには、必要に応じ0.5〜10質量%程度の紫外線吸収剤や、0.5〜10質量%程度の光安定剤などを添加することができる。これにより、被転写体の被転写面に転写される印刷層の耐候性を高めることができる。
また、前記印刷インキに配合される着色剤としては、従来公知のものを適宜選択することができ、例えばチタン白、アンチモン白、鉛白、カーボンブラック(墨)、鉄黒、黄鉛、チタンイエロー、朱、カドミウムレッド、群青、コバルトブルー、パール顔料、アルミペースト等のシルバー顔料などの無機顔料、ベンジジンイエロー、イソインドリノンイエロー、ポリアゾレッド、キナクリドンレッド、インダスレンブルー、フタロシアニンブルー等の有機顔料を用いることができる。
【0018】
当該(A)工程において用いられる活性剤は、本発明印刷物における転写用の印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる溶剤を含有するものであって、被転写体の被転写面に転写用の印刷層を転写させる工程が水中で完了するまで蒸発してしまうことがなく、かつ被転写体の被転写面を侵食することのない溶剤を含有するものが好ましい。
このような溶剤としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等、あるいはこれらの混合液であるガソリン、石油ベンジン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;トリクロルエチレン、パークロルエチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール等の1価アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート等の酢酸エステル類などが単独であるいは混合溶剤として使用される。
【0019】
本発明で用いる活性剤としては、溶剤のみを使用してもよいが、溶剤中に、例えば下記の樹脂を、溶剤に対して5〜90質量%程度添加してなるものも用いることができる。この樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル重合体;ポリスチレンやポリスチレン誘導体等のスチレン系重合体;ポリ酢酸ビニル等のビニルエステル重合体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸又はフマル酸等の不飽和カルボン酸類のエステル誘導体の重合体;同ニトリル誘導体又は同酸アミド誘導体の重合体;上記の不飽和カルボン酸類の酸アミド誘導体のN−メチロール誘導体及び同N−アルキルメチロールエーテル誘導体、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、2−ヒドロキシエチル−(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル−(メタ)アクリレート、エチレングリコール−モノ(メタ)アクリレート等の単量体の、単独又は共重合体等からなる熱可塑性樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;フェノール系樹脂;メラミン系樹脂;尿素樹脂;エポキシ系樹脂;フタル酸ジアリル系樹脂;ケイ素樹脂;ポリウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂又はそれらの変性樹脂若しくは初期縮合物、或いは、天然樹脂、ロジン及びその誘導体、ニトロセルロース等のセルロース誘導体、天然又は合成ゴム、石油樹脂、セルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース系樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。なお、これらの樹脂は可塑剤を5〜30質量%程度含有していてもよい。
このような活性剤を、印刷物の転写用印刷面に施すには、公知の塗工法、例えばグラビアオフセットコート、グラビアコート、ロールコート、バーコート、スプレーコートなどの方法を用いることができる。該活性剤の塗工量は、通常1〜50g/m2程度、好ましくは3〜30g/m2程度である。
【0020】
[(B)工程]
この工程は、前記活性化工程を経た印刷物を、基材側が水面側に向くように水面上に浮遊させ、次いで水面上に浮遊した印刷物上に被転写体を押圧し、水圧によって該印刷物を被転写体の被転写面に密着させる工程である。
前記活性化工程を経た印刷物を水面に浮遊させるには、枚葉の印刷物を1枚ずつ浮遊させてもよく、また水を一方向に流し、その水面上に連続帯状の印刷物を、連続的に供給して浮遊させてもよい。
図10は、当該(B)工程を概念的に示す説明図である。すなわち、当該(B)工程においては、水面W上に浮遊させた転写用印刷物10’の上から、被転写体7を、その被転写面8が下方となるようにして下降させて、被転写体7を水中に押し込むことで、その被転写面8の形状に沿って該印刷物10’を伸ばし変形させて、水圧によって被転写面8に印刷物10’を密着させる。なお、印刷物10’
を水面Wに浮かべてその基材フィルム1’が水と接した際、該基材フィルム1’が水膨潤性の場合には膨潤し、水溶性の場合は溶解する。従って、基材フィルム1’が水膨潤性の場合は、該基材フィルム1’は、印刷層6’と一体となって被転写面8に密着する。一方、基材フィルム1’が水溶性の場合には、完全に水に溶解し印刷層6’のみが水面上に浮遊する場合と基材フィルム1’の一部が溶解し一部が残存する場合とがある。前者の印刷層6’のみが水面上に浮遊する場合は、被転写体7には印刷層6’のみが密着した状態となる。
【0021】
転写用印刷物10’を浮かべ水圧を印加する為の水は、該印刷物10’の基材フィルム1’の種類(例えば水溶性あるいは水膨潤性の差)等に応じ、適宣水温を調整するのが良い。例えば、基材フィルム1’が澱粉系フィルムの場合は水温30〜50℃がよい。また、基材フィルム1’の除去を促進する添加剤を添加してもよく、例えば澱粉系フィルムの場合はアミラーゼ等を添加することが好ましい。
なお、本発明においては、前記(A)工程と(B)工程を、(A’)工程と(B’)工程に変更することができる。
すなわち、前記(A)工程の代わりに、(A’)基材が水溶性又は水膨潤性のフィルムからなる水圧転写用の本発明印刷物を、基材フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させる工程を設け、前記(B)工程の代わりに、(B’)水面上に浮遊している本発明印刷物の印刷層に、活性剤を塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させ、次いで水面上に浮遊した印刷物上に被転写体を押圧し、水圧によって該印刷物を被転写体の被転写面に密着させる工程、を設けることができる。
【0022】
本発明において用いられる被転写体としては、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、繊維系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂のほか、鉄、アルミニウム、銅等の金属、陶磁器、ガラス、琺瑯等のセラミックス、木材等の材料からなる構造体を使用することができる。被転写面の形状は、平面形状である二次元形状であってもよいし、凹凸形状や曲面形状などの三次元形状であってもよい。これらの中で、通常、樹脂構造体が多用される。この樹脂製構造体は、成形時において離型剤が付着すると共に、ゴミや脂分なども付着することがあり、転写用印刷物の印刷層を密着性よく転写させるために、予め脱脂液により被転写面を清浄化しておくことが好ましい。
脱脂液としては、アルカリ脱脂剤等の界面活性剤不含の物が用いられる。例えば界面活性剤不含のカリウム・リン酸塩系の弱アルカリ性液体を用いることができる。このようなカリウム・リン酸塩系の液は、界面活性剤を含まないので被転写体の表面から水をはじくことができる。このように被転写体の表面において水とのなじみを抑えることにより、被転写体と転写用印刷物の印刷層との間に水が侵入することを防止することができ、被転写体の被転写面に該印刷層を直接的かつ確実に付着させることができる。
また、前記被転写体の被転写面には、転写用印刷物の印刷層表面との間の密着性を良好にするために、プライマー層を予め形成しておくこともできる。
【0023】
[(C)工程]
この工程は、被転写体の被転写面に密着した印刷物の基材フィルムを完全に除去して印刷層のみを転写する工程である。
当該(C)工程においては、基材フィルムも印刷層と共に被転写体に押圧され被転写体に密着した場合に、その基材フィルムを溶解あるいは洗浄で除去し、印刷層のみを被転写体上に残す工程である、従って、被転写体を水中に押込み、水圧を印加する際に、水面上に印刷層のみが浮遊している場合には、この(C)工程は不要である。つまり、(C)工程は、転写用印刷物の基材フィルムの少なくとも一部が溶解せずに被転写体上に残存している場合に、被転写体の被転写面に転写された印刷層が十分に密着後、その基材フィルムを除去する工程である。
基材フィルムの除去は、例えば、水を用いてシャワー洗浄することで行うことができる。この(C)工程により、被転写面に付着している基材フィルムは完全に除去される。なお、シャワー洗浄の条件は、基材フィルムの種類等で異なるが、通常は水温15〜60℃程度、洗浄時間10秒〜5分程度が好ましい。そして、(C)工程の後、あるいは(C)工程が省略される場合は、前記(B)工程の後で、被転写体を十分乾燥し水分を蒸発させれば、被転写体の被転写面に転写された印刷層によって、所望の意匠が付与された成形品が得られる。
【0024】
[(D)工程]
この工程は、転写された印刷層上に、必要に応じ保護膜を形成する工程である。
当該(D)工程においては、前記(C)工程にて被転写体の被転写面に転写された印刷層に対し、表面強度向上、表面保護、表面艶調整などのために必要に応じ塗装を施し、透明保護膜を形成する。この透明保護膜としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など、具体的にはウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ケイ素系樹脂などが用いられる。塗装方法としては、スプレー塗装、静電塗装、刷毛塗り、浸漬塗装、など公知の方法を用いることができる。
このようにして、転写用印刷物の印刷層が、被転写体の被転写面に転写されてなる本発明の成形品は、転写された2層以上の絵柄層を有する印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層が、不定型セル木肌調模倣版を使用して形成されているため、セル目、モワレ、ロゼッタ模様の発現が抑制され、本木に近い木肌調を有している。
本発明の木肌調成型品は、特に高い意匠性が要求される自動車内装材、建材、家具類、電気製品のハウジングなどとして好適に用いられる。
【実施例】
【0025】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた転写用印刷物及び水圧転写成形品について以下に示す性能評価を行った。
(1)印刷性
製版されたグラビア版を用い、グラビア印刷機にて、4版の印刷を行った。該印刷物について、版に形成されたセルの印刷物での転移を目視にて評価した。評価は下記の判定基準に従った。
○:印刷されたイメージは版に形成されたセルと同じ形であった。
△:印刷されたイメージは版に形成されたセルより小さくなった。
×:版に形成されたセルが一部印刷されなかった。
(2)転写性
印刷物に活性剤を塗布して水に浮かべ、被転写体に転写した。転写の状態を目視にて評価した。評価は下記の判定基準に従った。
○:全面に良好に密着していた。
△:転写されているが密着が不十分であった。
×:転写されていない部分があった。
(3)セル目、モワレの有無
水圧転写成形品について、目視観察により、セル目、モワレの有無を確認した。
(4)意匠性
水圧転写成形品について、目視観察により、意匠性(木肌調)を下記の判定基準に従って評価した。
○:良好である。
△:僅かにセル目が見える。
×:セル目がはっきり見え、不良である。
【0026】
製造例1 図1に示す木肌調摸倣版の製造
以下に示す方法に従って、図1に示す木肌調摸倣版を製造した。
幅20〜50μm、長さ100〜300μmの図1に示す木材の繊維の配列を模した不定形のセルを規則性のない位置に配した連続的なイメージを、シリンダ上にレジストを使用したレーザー彫刻法により設け、木肌調模倣版を製造した。
【0027】
製造例2 図2に示す木肌調模倣版の製造
以下に示す方法に従って、図2に示す木肌調摸倣版を製造した。
幅10〜30μm、長さ100〜300μmの図2に示す木材の繊維の配列を模した不定形のセルを規則性のない位置に配した連続的なイメージに対して、重ね刷りをする木目の濃淡に従い濃度及び配列の密度を変化させ、木肌のイメージを得た。該イメージをシリンダ上にレジストを使用したレーザー彫刻法により設け、木肌調模倣版を製造した。
【0028】
実施例1
(1)転写用印刷物の作製
水溶性フィルムとして、PVAフィルム[日本合成化学工業(株)製、「ハイセロンC−300」、厚さ40μm]を用い、その片面に電動式グラビア印刷機にて、ヘリオ版(定形セル)/へりオ版(定形セル)/ヘリオ版(定形セル)の版構成に従い、耐候性インキ(ザ・インクテック社製、「KLCFタイコウ」)を使用して、重ね刷りにより図9に示すように第1絵柄層、第2絵柄層及び第3絵柄層を形成した。最後に、製造例1で製造した木肌調模倣版を使用し、耐候ゴールドパールインキを用いて、木肌調の第4絵柄層を形成し、第1絵柄層〜第4絵柄層からなる厚さ4μmの印刷層を設けることにより、転写用印刷物を作製した。
【0029】
(2)水圧転写成形品の作製
上記(1)で得た転写用印刷物の印刷層表面に、下記組成
ブチルセロソルブアセテート 26質量部
ブチルカルビトールアセテート 26質量部
ブチルメタクリレート重合体 8質量部
ジブチルフタレート 20質量部
硫酸バリウム 20質量部
の活性剤を13g/m2塗工した後、図10の如く、水温30℃の水面W上にこの転写用印刷物10’をその基材フィルム1’側が水面側を向く様にして浮遊させた。そして、1分間経過し基材フィルム1’が膨潤状態となった後に、ABS樹脂製成形体の被転写体7を、転写用印刷物10’の上方から押入れて、被転写体7の被転写面8に転写用印刷物10’を延展させ密着させた。この後、該印刷物が表面に延展し密着した被転写体を水中から引出した。次に、脱基材フィルムの工程(上記(C)工程)として、該被転写体に40℃の温水シャワーを30秒間噴射した後、さらに清水シャワーを噴射して、被転写体上に付着している該印刷物の基材フィルムを除去した。次いで、被転写体を乾燥して、印刷層が被転写体に転写された転写物品を得た。
次いで、転写物品の印刷層の表面に、透明保護層として厚さ10μmのアクリル系樹脂層を形成して、水圧転写成形品を作製した。この水圧転写成形品の性能評価結果を第1表に示す。外観においてセル目及びモワレがなく、より本木に近い高意匠性の成形品であった。
【0030】
実施例2
実施例1における転写用印刷物の作製において、木肌調の第4絵柄層を、メジウムインキ(ザ・インクテック社製、「KLCFメジウム」)を用いて形成したこと以外は、実施例1と同様にして水圧転写成形品を作製した。この水圧転写成形品の性能評価結果を第1表に示す。外観においてセル目及びモワレはなく、より本木に近い高意匠性の成形品であった。
【0031】
実施例3
実施例1における転写用印刷物の作製において、木肌調の第4絵柄層を、製造例2で製造した木肌調模倣版を使用して形成した以外は、実施例1と同様にして水圧転写成形品を作製した。この水圧転写成形品の性能評価結果を第1表に示す。外観においてセル目及びモワレはなく、より本木に近い高意匠性の成形品であった。
【0032】
比較例1
(1)転写用印刷物の作製
水溶性フィルムとして、PVAフィルム[日本合成化学工業(株)製、「ハイセロンC−300」、厚さ40μm]を用い、その片面に電動式グラビア印刷機にて、ヘリオ版(定形セル)/ヘリオ版(定形セル)/ヘリオ版(定形セル)/ヘリオ版(定形セル)の版構成に従い、耐候性インキ(ザ・インクテック社製、「KLCFタイコウ」)を使用して、重ね刷りにより第1絵柄層、第2絵柄層及び第3絵柄層を形成した。最後に、第4絵柄層として、定型のセルを使用した木肌の模倣板を使用し、耐候ゴールドパールインキを用いて、木肌調の第4絵柄層を形成し、第1絵柄層〜第4絵柄層からなる厚さ4μmの印刷層を設けることにより、転写用印刷物を作製した。
なお、ここで用いた木肌の模倣板は、重ね刷りをする木目柄の木目の濃淡に従い濃度を変化させた木肌の模倣イメージを、定型のセルを使用してシリンダー上に規則的に配置したグラビア版である。
(2)水圧転写成形品の作製
上記(1)で得た転写用印刷物を用い、実施例1(2)と同様な操作を行い、水圧転写成形品を作製した。この水圧転写成形品の性能評価結果を第1表に示す。外観において、セル目及びモワレが見られ、意匠性は不十分であった。
【0033】
比較例2
比較例1における第4絵柄層のインキとして、メジウムインキ(ザ・インクテック社製、「KLCFメジウム」)を用いたこと以外は比較例1と同様にして水圧転写成形品を作製した。この水圧転写成形品の性能評価結果を第1表に示す。外観においてセル目は見られないものの、モワレが見られ、意匠性は不十分であった。
【0034】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のグラビア印刷方法によれば、2層以上の重ね刷りにおいて、セル目、モワレ、ロゼッタ模様などの発現を抑制し、本木に近い木肌調の印刷物を与えることができる。また、この印刷物を水圧転写用として用いることにより、本木に近い木肌調成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版の一例の平面図である。
【図2】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版の異なる例の平面図である
【図3】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版の別の例の平面図である。
【図4】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版のさらに別の例の平面図である 。
【図5】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版のさらに別の例の平面図である 。
【図6】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版のさらに別の例の平面図である 。
【図7】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版のさらに別の例の平面図である 。
【図8】本発明で用いる不定形セル木肌調模倣版のさらに別の例の平面図である 。
【図9】本発明の印刷物における構成の一例を示す概略断面図である。
【図10】本発明の木肌調成形品を、水圧転写法で製造する際の一工程を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0037】
1 基材
1’ 基材フィルム
2 第1の絵柄層
3 第2の絵柄層
4 第3の絵柄層
5 第4の絵柄層
6 印刷層
6’ 活性剤含有印刷層
7 被転写体
8 被転写面
10 印刷物
10’転写用印刷物
W 水面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の一方の面に、絵柄層2層以上を有する印刷層を設けるグラビア印刷方法であって、前記印刷層の内の少なくとも1層の絵柄層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成することを特徴とするグラビア印刷方法。
【請求項2】
印刷層の最外層を、不定形セル木肌調模倣版を使用して形成する請求項1に記載のグラビア印刷方法。
【請求項3】
不定形セル木肌調模倣版が、不定形セル、不定形線条、幾何模様及び抽象柄の中から選ばれる少なくとも1種を有する凹版である請求項1又は2に記載のグラビア印刷方法。
【請求項4】
不定形セル木肌調模倣版が、レーザー彫刻法、機械彫刻法、エッチング彫刻法又は手彫り彫刻法により製版されたものである請求項1〜3のいずれかに記載のグラビア印刷方法。
【請求項5】
不定形セル木肌調模倣版の版深が5〜30μmである請求項1〜4のいずれかに記載のグラビア印刷方法
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のグラビア印刷方法により得られたことを特徴とする印刷物。
【請求項7】
基材が水溶性又は水膨潤性フィルムからなり、水圧転写用である請求項6に記載の印刷物。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷物を用い、その印刷層を水圧転写法により被転写体の被転写面に転写してなる木肌調成形品。
【請求項9】
被転写体が樹脂成形体である請求項8に記載の木肌調成形品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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