グループ編成支援システム及びグループ編成支援プログラム
【課題】
学校や企業等において人員を所定数のグループに振り分けるグループ編成の実施に関し、各グループ間のバランスが取れた編成を自動的に実施することで、グループ編成担当者の負担を軽減するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続された端末から振り分け対象となるユーザの識別情報と属性情報とを含むユーザ情報を取得し、まず、属性情報が同一範囲内に属するユーザ(平均的なユーザ)を抽出して第一振り分けを行い、属性情報が同一範囲外にある残りのユーザ(突出したユーザ)は、第一振り分けの結果から導き出される各グループの条件に適合するユーザを抽出して振り分けるという二段階の振り分けを実行することにより、各グループ間のバランスを考慮に入れたグループ編成を行う。
学校や企業等において人員を所定数のグループに振り分けるグループ編成の実施に関し、各グループ間のバランスが取れた編成を自動的に実施することで、グループ編成担当者の負担を軽減するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続された端末から振り分け対象となるユーザの識別情報と属性情報とを含むユーザ情報を取得し、まず、属性情報が同一範囲内に属するユーザ(平均的なユーザ)を抽出して第一振り分けを行い、属性情報が同一範囲外にある残りのユーザ(突出したユーザ)は、第一振り分けの結果から導き出される各グループの条件に適合するユーザを抽出して振り分けるという二段階の振り分けを実行することにより、各グループ間のバランスを考慮に入れたグループ編成を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校や企業等において人員を所定数のグループに振り分けるグループ編成の実施に関し、特に各人員をどのグループに振り分けるのかを判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
学校や企業では、実験や議論等が定期的又は不定期に行われる。その際、参加者を複数のグループや班に振り分けて実験等を行うという手法が一般的に用いられる。しかし、このグループ等に振り分けるという手法は、各グループ内におけるメンバーの構成状況によって実験等の結果に格差が生じる可能性がある。例えば、学校における学習実験の場合であれば、特定のグループに成績や学習意欲の低い生徒ばかりが集中してしまった場合、そのグループにおける実験結果が他のグループに対して大きく劣ってしまう可能性がある。こういったグループ間における格差を発生させないためには、メンバーの適正や属性、更に各グループ間のメンバー構成等に配慮したグループ編成を行う必要がある。しかし、実験や議論等を行う度にこのような配慮を十分に行った上でグループ編成しなければならないとなると、実験等の主催者側(例えば、学校であれば先生がこれにあたる。)にとって大きな負担となってしまう。
【0003】
上記の問題を解決する手段として、マーケティングの分野では、テレマーケティングで取得した情報を一元管理し、その顧客情報を自動的に複数のグループに分類してリスト化するという技術がある。この技術において、顧客情報の中に含まれる顧客満足度や使用機器の稼働状況に基づいて複数のグループに分類するという手段が用いられている。これにより、顧客情報を分類して管理する場面において、顧客が多数存在していたとしても、顧客個人に関する特定の属性や条件に基づいて自動的に複数のグループに分類することが可能となるため、作業負担を軽減ことができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−280443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術を用いると、顧客を特定の属性や条件に応じて自動的に複数のグループに分類することはできる。しかし、特定の属性や条件を有する顧客を抽出してグループ化を行うため、グループを構成する人数や構成する人の属性及び特徴等が、グループ間において均一に保たれるような振り分けを実現することはできない。学校や企業におけるグループ編成の場合、分類した各グループを構成する人員の適正及び特徴等を含む属性情報が、各グループとも均等で偏りが無いバランスの取れた編成を行うことが必要となるが、特許文献1の技術では、人員を自動的に複数のグループに分類することはできたとしても、各グループ間のバランスを均一に保つような編成を自動的に行うことはできない。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、学校や企業等において適宜行われるグループ編成において、人員をその適正及び特徴等に基づいて各グループ間でバランスが取れるように自動的に振り分けることで、グループ編成を担当する主催者側の負担を軽減するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明のグループ編成支援システムでは、ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザについて、その属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、その振り分け対象ユーザを所定数のグループに振り分ける第一振り分け部と、ユーザが所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部と、振り分け結果に記憶されているユーザの属性情報を用いて、グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定部と、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け部と、を備えている。
【0008】
本発明のように構成することにより、第一振り分けとして属性情報が同一範囲内に属するユーザ(平均的なユーザ)を抽出して各グループに振り分けを行い、属性情報が同一範囲外にある残りのユーザ(突出したユーザ)は、第一振り分けの結果から導き出される各グループの条件に適合するユーザを抽出して振り分けるという二段階の振り分けを実行することにより、各グループ間のバランスを考慮に入れたユーザの振り分けをすることができる。これにより、自働的に各グループ間のバランスが取れた編成が行われるため、グループ編成を担当する者の作業負担を軽減することが可能となる。
【0009】
本発明におけるユーザの識別情報とは、振り分け対象となる人員であるユーザを一義的に識別することができる情報のことをいう。例えば、ユーザが学校の生徒であれば、ユーザの氏名はもちろんのこと、学年・クラス・出席番号の組み合わせ等が識別情報の一例として考えられる。
【0010】
本発明におけるユーザの属性情報とは、振り分け対象となる人員であるユーザが個別に保有している能力や特徴を示す情報のことをいう。例えば、ユーザが学校の生徒であれば、各科目におけるテストの点数等に基づいた成績情報や、学習意欲、態度及び積極性といった生徒の性格情報等が属性情報の一例として考えられる。
【0011】
本発明のグループ編成支援システムにおけるユーザ条件決定部は更に、振り分け結果記憶部に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎の総合的な属性情報を算出する総合属性算出手段と、算出したグループ毎の総合属性情報に基づいて、グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定手段とを備える、という構成としても良い。
【0012】
本発明のように構成することにより、各グループにおいて必要とされるユーザの条件を、複数の属性情報を用いて多面的に決定することができる。これにより、第二振り分けの精度を向上させることが可能となる。
【0013】
本発明における総合属性情報とは、グループ内に属するユーザが持っている複数の属性情報から導き出される、グループが保有する能力や特徴を多面的に示す情報のことをいう。例えば、ユーザが学校の生徒であれば、グループ内に属する各ユーザのテストの点数や学習意欲など、複数の情報を合計又は計算(平均等)して導き出した値が総合属性情報の一例として考えられる。
【0014】
本発明のグループ編成支援システムは更に、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザの人数を計数し、各グループに振り分けた際のグループ毎の構成人数を算出する構成人数算出部と、振り分け結果記憶部に記憶されているユーザの人数を取得し、グループ毎に不足している人数を算出する不足人数算出部とを備え、第二振り分け部は、振り分け対象以外のユーザから、そのユーザ条件を、算出した不足人数で満たすユーザの組み合わせを決定して振り分けを実行する、という構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、各グループにおいて必要とされるユーザの条件を、複数のユーザの属性情報を組み合わせることによって満たす振り分け方法を導き出すことができる。これにより、第二振り分けにおいて複数のユーザ組み合わせて一度に各グループに振り分けることができ、本発明のグループ編成支援システムの処理速度を向上させることが可能となる。
【0016】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザが所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する結果記憶部と、を備えるユーザ振り分け支援システムに用いるプログラムであって、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザについて、そのユーザの属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、その振り分け対象ユーザを所定数のグループに振り分ける第一振り分け機能と、振り分け結果に記憶されているユーザの属性情報を用いて、グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定機能と、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け機能と、をコンピュータに実行させるグループ編成支援プログラムとして構成してもよい。
【0017】
このグループ編成支援プログラムも、上述のグループ編成支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0018】
上述のように構成された本発明によれば、ユーザの属性情報を用いて、属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザ(平均的なユーザ)と、範囲外のユーザ(突出したユーザ)とを分類して二段階の振り分け実行することにより、突出したユーザを振り分ける際に、各グループのバランスに配慮した振り分けを行うことが可能となる。これにより、自働的に各グループ間のバランスが取れた編成が行われるため、グループ編成を担当する者の作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明のユーザ情報の一例を示す図。
【図6】本発明のユーザ情報記憶部12に記憶されるユーザ情報の一例を示す図。
【図7】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図8】本発明のユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図9】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図10】本発明のユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図11】本発明の編成結果記憶部17に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図12】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図13】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図14】本発明のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報の一例を示す図。
【図15】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図16】本発明の総合属性算出手段15aで算出された総合属性情報の一例を示す図。
【図17】本発明のユーザ条件決定手段15bで決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図18】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図19】本発明の総合属性算出手段15aで算出された総合属性情報の一例を示す図。
【図20】本発明のユーザ条件決定手段15bで決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図21】本発明の編成結果記憶部17に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図22】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図23】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図24】本発明の残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶される残ユーザ組み合わせ情報の一例を示す図。
【図25】本発明の編成結果記憶部17に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図26】本発明の実施例4におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図27】本発明の実施例5におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0020】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明のグループ編成支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、グループ編成支援サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、クライアント端末B(以下、「端末B」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0021】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(登録商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0022】
図2に、管理サーバA、又は端末Bのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0023】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0024】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0025】
端末Bのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。
【0026】
図3に、本発明のクラス編成支援システムを構成する管理サーバA、及び端末Bの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0027】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0028】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bからユーザの識別情報と属性情報とを含んだユーザ情報を取得するユーザ情報取得部11、取得したユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部12、記憶されたユーザ情報に含まれる属性情報を用いて振り分け対象ユーザを特定して各グループに振り分ける第一振り分け部13、ユーザが振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部14、振り分け結果記憶部14に記憶されているユーザの属性情報からグループ毎に必要とするユーザの条件を決定するユーザ条件決定部15、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザを各グループに振り分ける第二振り分け部16、グループ編成が行われた結果を記憶する編成結果記憶部17、編成結果に基づいて通知情報を生成し端末Bに送信する通知部19を備えている。
【0029】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバAと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、端末Bにおいて入力された情報に基づいてユーザ情報を生成し管理サーバAに送信するユーザ情報生成部21、管理サーバAから出力された通知情報を受信する通知情報受信部22、受信した通知情報に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部23、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部33によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0030】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0031】
生徒情報生成部21は、入力装置4を介して端末Bに入力されたユーザに関する情報を端末制御部23から取得し、ユーザ情報を生成する。さらに生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0032】
上記のユーザ情報は、端末Bを使用するグループ編成を担当する者(実験・議論・討論等の主催者など)が、参加者(グループに振り分けられる対象となる人員)であるユーザに関する識別情報・属性情報を随時登録している記憶部(図示せず)があり、その記憶部に登録されている情報を適宜抽出して生成されるとしてもよいし、グループ編成担当者が別途作成したユーザに関する情報を記録した媒体(紙であっても良いし、USBメモリやフロッピー(登録商標)ディスク等であってもよい)に記録されている情報を入力装置4が読み取り、その読み取った情報を用いて生成されるとしてもよい。また、グループ編成担当者が直接入力したユーザに関する情報を取得し、情報が入力される都度、ユーザ情報が生成されて管理サーバAに送信されるという形式としてもよい。
【0033】
ユーザ情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bから送信されたユーザ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部12に記憶する。
【0034】
ユーザ情報記憶部12には、ユーザ情報取得部11が取得したユーザ情報が記憶される。その際の記憶形式は、ユーザ情報に含まれる識別情報を利用して、ユーザ別に関連付けて記憶する。
【0035】
第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から予め定められた所定範囲内の属性情報を有するユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザのユーザ情報を抽出し、抽出したユーザ情報を予め定められたグループ数に応じてランダムに振り分ける。
【0036】
上記の処理において、なぜ所定範囲内の属性情報を有するユーザ情報を抽出するのかについて説明する。第一振り分け部13における処理は、各グループとも均等で偏りが無いバランスの取れた編成を行うために、まず、参加者であるユーザのうち平均的な属性情報を有するユーザ(平均的なユーザ)を特定し、その平均的なユーザから優先的に各グループに振り分けていくことを目的としている。よって、予め平均的な範囲を所定範囲として定め、その所定範囲内の属性情報を有するユーザ情報を抽出することで、平均的なユーザを優先的に振り分けるという処理を実現させている。
【0037】
また、上記の処理において、なぜランダムに振り分けるのかについて説明する。本発明のグループ編成支援システムが利用される具体的な場面を想定した場合、例えば学校や企業において、グループ編成は実験や会議のたびに繰り返し行われることが一般的である。その際に振り分け方式がランダムでなかった場合、編成されたグループを構成するメンバーが毎回同じになってしまうという問題が発生する可能性がある。よって、この問題を回避するために、上記第一振り分け部13の処理ではランダムに振り分けるという方法を採用している。
【0038】
そして、第一振り分け部13は、振り分け対象ユーザを各グループに振り分けた結果を、振り分け結果記憶部14に記憶する。その際の記憶形式は、グループ毎に所属するメンバーのユーザ情報を関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0039】
ユーザ条件決定部15は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を用いて、第二振り分けにおいてユーザを振り分ける際の条件や、振り分けられるユーザに対して要求する属性情報の値等を示すユーザ条件を決定する。
【0040】
上記のユーザ条件とは、グループに所属するメンバーの属性情報を解析した結果、当該グループをバランスが取れた編成とするために、第二振り分けにおいて振り分けを行う際に要求されるユーザ抽出の条件を示す情報のことをいう。つまり、グループ毎に均等で偏りが無いバランスの取れた編成にするためには、グループに所属するメンバーの属性情報の合計値が、各グループにおいて均一となることが必要である。よって、現状の振り分け結果から導き出される属性情報の合計値を解析することにより、各グループ間のバランスを均等にするために、各グループにおいて必要とされるユーザを抽出する際の条件(第二振り分けにおいて振り分け対象となるユーザを決定する際の条件)を算出することができ、それがユーザ条件として決定される。
【0041】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、各グループにおいて要求されているユーザ条件に合致するユーザ情報を、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中から抽出し、該当するグループに振り分け、その振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0042】
更に、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っている場合は、再度ユーザ条件決定部15から各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得し、上記と同様の処理を行って第二振り分けを実行する。
【0043】
そして、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っていない場合は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果を抽出し、編成結果情報として編成結果記憶部17に記憶する。
【0044】
編成結果記憶部17には、第二振り分け部16から取得した編成結果情報が記憶される。その際のユーザ情報の記憶形式は、グループ別に関連付けて記憶されるという形式とすると好適である。
【0045】
通知部18は、編成結果記憶部17に記憶された各グループの編成結果情報を取得して通知情報を生成し、ネットワークI/F10を介して端末Bに対して送信する。この編成結果情報の取得及び通知情報の送信は、端末Bからの要求に応じて行うとしても良いし、編成結果記憶部17に編成結果情報が記憶される都度行うとしても良い。
【0046】
通知部18から端末Bに送信される制御情報の形式については、編成結果情報に基づいて、各グループを構成するユーザ情報をリストアップした情報を送信しても良いし、編成結果情報をファイル形式にまとめ、当該ファイル自体を端末Bに送信するという形式でも良い。また、管理サーバAにおいてグループ編成が終了したことを示す情報(お知らせ情報)のみを端末Bに対して送信するという形式でも構わない。
【0047】
通知情報受信部22は、通知部18から出力された通知情報をネットワークI/F20を介して受信し、端末制御部23に送信する。そして、端末制御部23は、通知情報を表示装置5に表示したり、端末B内の記憶装置2に記憶したりする等の各種制御を実行する。
【0048】
〔実施例1−処理プロセス〕
次に、本発明のグループ編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、小学校において理科の実験を行う際のグループ分けの場合を例に説明することとする。また、ユーザの属性情報として「理科のテスト点数」が設定された場合を例に説明する。
【0049】
端末Bの生徒情報生成部21は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒(ユーザ)に関する情報を端末制御部23から取得し、ユーザ情報を生成する。さらに生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成されるユーザ情報の一例を図5に示す。
【0050】
上記の処理を具体的に説明する。例えば、端末Bの操作者(グループ編成担当者)が小学校5年A組の教師であった場合、生徒情報生成部31は、当該教師が端末Bの入力装置4を用いて随時入力していた生徒(ユーザ)に関する情報を端末制御部23から取得し、取得したユーザ情報を5年A組の生徒全体でまとめた情報を生成する。そして、生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0051】
さらに、図5に示したユーザ情報について具体的に説明する。図5では、まず、識別情報として生徒の学年・クラス・出席番号・氏名を取得するとしている。本実施例では、ユーザを一義的に識別する識別情報として、学年・クラス・出席番号を組み合わせた情報(図5の場合でいうと「5A01」など)を使用することとする。次に、属性情報として生徒の理科・数学等のテスト点数を取得するとしている。本実施例では、属性情報として理科のテスト点数を抽出して使用することとする。
【0052】
また、上記の実施例において、ユーザ情報生成部21は、生徒情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する際には、本発明の処理に必要となる情報のみに限定して抽出し、その抽出した情報をユーザ情報として送信することとする。
【0053】
管理サーバAのユーザ情報取得部11は、端末Bから送信されたユーザ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部12に記憶する(S101)。記憶されるユーザ情報の一例を、図6に示す。
【0054】
第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から所定範囲内の属性情報を有するユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザのユーザ情報を予め定められたグループ数に応じて振り分けていく(S102)。
【0055】
上記の処理について、ユーザ情報が図6の通りに記憶されていた場合を例に具体的に説明する。まず、平均的なユーザを抽出するための属性情報の所定範囲と、理科の実験のために振り分けるグループ数を予め決定しておく。ここでは、属性情報である「理科のテスト点数」の所定範囲が「60点以上89点以下」、振り分けるグループ数が「5グループ」と定められていたとする。次に、第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から理科のテスト点数が「60点以上89点以下」のユーザを振り分け対象ユーザとして抽出し、その抽出したユーザを予め定められた5つのグループにランダムに振り分けていく。
【0056】
そして、第一振り分け部13は、グループ数に応じてユーザ情報を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する(S103)。記憶される振り分け結果の一例を、図7に示す。
【0057】
ユーザ条件決定部15は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を用いて、各グループが第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを決定するための条件を示すユーザ条件を決定する(S104)。決定されたユーザ条件の一例を、図8に示す。
【0058】
上記の処理について、ユーザ条件が図8の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、ユーザ条件決定部15は、各グループにおける属性情報の合計値を算出する。その結果、「グループA」は「167」、「グループB」は「135」、「グループC」は「151」、「グループD」は「141」、そして「グループE」は「160」と算出される。次に、算出した合計値に基づいて各グループの順位を判定する。その結果、1位は「グループA」、2位は「グループE」、3位は「グループC」、4位は「グループD」、そして5位は「グループB」となる。
【0059】
そして、ユーザ条件決定部15は、その判定結果に基づいて各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける属性情報の合計値の差を少なくするような形に第二振り分け手段において求めるユーザ条件を決定する。つまり、上記判定した各グループの順位に基づいて、未振り分けのユーザの中からどのような条件で振り分け対象ユーザを抽出して各グループに振り分けていくかを決定する。ここでは、上記決定した各グループにおける属性情報の合計値に関する順位とは逆の順番で、未振り分けのユーザの中から成績が上位のユーザから順に振り分け対象ユーザを抽出していくこととする。具体的に説明すると、属性情報の合計値1位の「グループA」は、ユーザ条件「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを抽出する順番(抽出順):5番」と決定される。以下、合計値2位の「グループE」は「抽出順:4番」、合計値3位の「グループC」は「抽出順:3番」、合計値4位の「グループD」は「抽出順:2番」、そして、合計値5位の「グループB」は「抽出順:1番」というように、それぞれユーザ条件が決定される。
【0060】
上記のユーザ条件決定に関する処理において、各グループにおける属性情報の合計値が一番少ないグループから順に第二振り分けを実行するようにユーザ条件が決定されることについて、その理由を説明する。これは、各グループ間におけるバランスに偏りが生じないようにするためである。つまり、属性情報の合計値が最下位のグループは全体から比べて劣っているグループであると判断できるため、そのグループから順にユーザ条件に対する適合性の高いユーザ(本実施例では優秀なユーザ)を優先的に振り分けることにより、各グループ間の差を少なくするためである。
【0061】
上記の処理では、第二振り分けにおいて、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出して振り分けるという形式を採用しているが、これとは逆に、属性情報が下位の者(劣っているユーザ)から順に振り分けるという形式を採用しても構わない。
【0062】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中からユーザ条件に合致するユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S105)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0063】
上記の処理について、ユーザ条件が図8の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定された各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得する。ここでは、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出して振り分けることとする。本実施例の場合、まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件において「抽出順:1番」は「グループB」であるため、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報の中から、未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A06」)を抽出してグループBに振り分ける。次に、ユーザ条件「抽出順:2番」の「グループD」には、「グループB」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A02」)が振り分けられる。同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループC」には識別情報「5A09」、ユーザ条件「抽出順:4位」の「グループE」には識別情報「5A19」、そしてユーザ条件「抽出順:5位」の「グループA」には識別情報「5A03」という形で第二振り分けがそれぞれ実行される。
【0064】
そして、第二振り分け部16は、グループ数に応じてユーザ情報を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。その第二振り分け終了時点の振り分け結果記憶部14に記憶されている情報の一例を、図9に示す。
【0065】
更に、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っている場合は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信し、ユーザ条件決定部15は、上記の第二振り分けの結果も含めた形でのユーザ条件を再決定して第二振り分け部16に対して送信する(S106)。このとき再決定されたユーザ条件の一例を、図10に示す。
【0066】
上記の処理について具体的に説明する。第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定する。その結果、識別情報「5A11」・「5A08」・「5A14」・「5A18」の4人が未振り分けであるということが判定できる。このため、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信する。
【0067】
次に、ユーザ条件が図10の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、ユーザ条件決定部15は、各グループにおける属性情報の合計値を算出する。その結果、「グループA」は「222」、「グループB」は「235」、「グループC」は「247」、「グループD」は「239」、そして「グループE」は「252」であるということが算出される。次に、算出した合計値に基づいて各グループの順位を判定する。その結果、1位は「グループE」、2位は「グループC」、3位は「グループD」、4位は「グループB」、そして5位は「グループA」となる。
【0068】
そして、ユーザ条件決定部15は、その判定結果に基づいて各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける属性情報の合計値の差を少なくするような形に第二振り分け手段において求めるユーザ条件を決定する。ここでも、上記決定した各グループにおける属性情報の合計値に関する順位とは逆の順番で、未振り分けのユーザの中から成績が上位のユーザから順に振り分け対象ユーザを抽出していくこととする。具体的に説明すると、属性情報の合計値1位の「グループE」は、ユーザ条件「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを抽出する順番(抽出順):5番」と決定される。以下、合計値2位の「グループC」は「抽出順:4番」、合計値3位の「グループD」は「抽出順:3番」、合計値4位の「グループB」は「抽出順:2番」、そして、合計値5位の「グループA」は「抽出順:1番」というように、それぞれユーザ条件が決定される。
【0069】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で再決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中からユーザ条件に合致するユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S105)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0070】
上記の処理について、ユーザ条件が図10の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定された各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得する。ここでも、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出して振り分けることとする。本実施例の場合、まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件において「抽出順:1位」は「グループA」であるため、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報の中から、未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A11」)を抽出してグループBに振り分ける。次に、ユーザ条件「抽出順:2位」の「グループB」には、「グループA」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A08」)が振り分けられる。同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、ユーザ条件「抽出順:3位」の「グループD」には識別情報「5A14」、ユーザ条件「抽出順:4位」の「グループC」には識別情報「5A18」、という形で第二振り分けがそれぞれ実行される。ここにおいて、「グループE」のユーザ条件は「抽出順:5番」となっているが、該当する未振り分けユーザが残っていないので、「グループE」については、第二振り分けは実行されないこととする。
【0071】
そして、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し(S106)、未振り分けユーザが残っていない場合は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果を抽出し、編成結果情報として編成結果記憶部17に記憶する(S107)。記憶される編成結果情報の一例を、図11に示す。
【0072】
通知部18は、編成結果記憶部17に記憶された編成結果情報を、ネットワークI/F10を介して端末Bに送信する。この場合における送信タイミングについては、編成結果記憶部17に編成結果情報が記憶される都度送信するとしてもよいし、端末Bからの問い合わせがあった場合に、その問い合わせに応じて送信するとしてもよい。また、送信される情報は、図11に示すような各グループの編成結果情報の全てのデータを端末Bに送信するとしてもよいし、編成結果情報が生成されたことを示す内容をお知らせ情報として端末Bに送信するという形式としてもよい。
【0073】
端末Bの内部に構成される通知情報受信部22は、管理サーバAから出力される通知情報を、ネットワークI/F20を介して取得する。そして、端末制御部23は、通知情報受信部22が取得した通知情報を端末Bの表示装置5に表示することにより、端末Bの操作者に対して通知を行う(S108)。
【0074】
上述の実施形態とすることにより、各グループのレベルに関するバランスに偏りが生じないように配慮したユーザの振り分けを自動的に行うことが可能となる。これにより、グループ編成を担当する者の作業負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【実施例2】
【0075】
〔実施例2−構成〕
次に、図12の機能ブロック図を用いて、本発明のグループ編成支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0076】
本発明のグループ編成支援システムの第二実施形態は、管理サーバAにおけるユーザ条件決定部15の内部に、グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報を算出する総合属性算出手段15aと、算出したグループ毎の総合属性情報に基づいてユーザ条件を決定するユーザ条件決定手段15b、とを備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0077】
本実施例は、ユーザ条件決定部15において、第二振り分けを実行する際に必要となるユーザ条件を決定する処理において、各グループが保有する能力や特徴を多面的に示す総合属性情報に基づいて決定する、という点に特徴がある。
【0078】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0079】
総合属性算出手段15aは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報から、各グループに所属しているユーザが有する属性情報のうち2種類以上の属性情報を用いて、各グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報を算出する。
【0080】
ユーザ条件決定手段15bは、総合属性算出手段15aによって算出された総合属性情報に基づいて、第二振り分けにおいてユーザを振り分ける際の条件や、振り分けられるユーザに対して要求する属性情報の値等を示すユーザ条件を決定する。
【0081】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明のグループ編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図12の機能ブロック図及び図13のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、小学校において理科の実験を行う際のグループ分けの場合を例に説明することとする。また、ユーザの属性情報として「理科のテスト点数」及び「積極性を示す学習意欲度」が設定された場合を例に説明する。
【0082】
図13のフローチャートにおける(S208)から(S209)の動作については、〔実施例1−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0083】
端末Bの生徒情報生成部21は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒(ユーザ)に関する情報を端末制御部23から取得し、ユーザ情報を生成する。さらに生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成されるユーザ情報の一例を図5に示す。
【0084】
上記の処理について、図5に示したユーザ情報について具体的に説明する。図5では、まず、識別情報として生徒の学年・クラス・出席番号・氏名を取得するとしている。本実施例では、ユーザを一義的に識別する識別情報として、学年・クラス・出席番号を組み合わせた情報(図5の場合でいうと「5A01」など)を使用することとする。次に、属性情報として生徒の理科・数学等のテスト点数を取得することとしている。さらに、追加の属性情報として、生徒の積極性・出席状況・態度等の学習意欲を示す値(学習意欲度)も取得することとする。本実施例では、属性情報として理科のテスト点数と積極性を示す学習意欲度とを抽出して使用することとする。また、本実施例で使用する積極性に関する学習意欲度は5段階で示される値であることとし、「5」は積極性が一番高い状態を示し、数値が低くなるにつれ積極性が低くなり、「1」は積極性の一番低い状態を示すこととする。
【0085】
管理サーバAのユーザ情報取得部11は、端末Bから送信されたユーザ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部12に記憶する(S201)。記憶されるユーザ情報の一例を、図14に示す。
【0086】
第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から1種類の属性情報を選択し、その属性情報において所定範囲内の値を有するユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザのユーザ情報を予め定められたグループ数に応じて振り分けていく(S202)。
【0087】
上記の処理について、ユーザ情報が図14の通りに記憶されていた場合を例に具体的に説明する。まず、第一振り分けにおいて利用する属性情報を選択する。ここでは「理科のテスト点数」を選択することとする。次に、平均的なユーザを抽出するために「理科のテスト点数」の所定範囲と、理科の実験のために振り分ける全体のグループ数を決定する。ここでは、「理科のテスト点数」の所定範囲が「60点以上89点以下」、振り分けるグループ数が「5グループ」と定められていたとする。そして、第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から理科のテスト点数が「60点以上89点以下」のユーザを振り分け対象ユーザとして抽出し、その抽出したユーザを予め定められた5つのグループにランダムに振り分けていく。
【0088】
第一振り分け部13は、グループ数に応じてユーザ情報を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する(S203)。記憶される振り分け結果の一例を、図15に示す。
【0089】
総合属性算出手段15aは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を用いて、各グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報を算出する。(S204)。
【0090】
上記の処理について、振り分け結果情報が図15の通りに記憶されていた場合を例に具体的に説明する。まず、総合属性算出手段15aは、各グループにおける属性情報の合計値を算出する。その結果、「グループA」は「理科点数:167、積極性:9」、「グループB」は「理科点数:135、積極性:5」、「グループC」は「理科点数:151、積極性:7」、「グループD」は「理科点数:141、積極性:7」、「グループE」は「理科点数:160、積極性:5」と算出される。次に、算出した合計値に基づいて各グループの順位を判定する。その結果、「グループA」は「理科点数順位:1位、積極性順位:1位」、「グループB」は「理科点数順位:5位、積極性順位:5位」、「グループC」は「理科点数順位:3位、積極性順位:3位」、「グループD」は「理科点数順位:4位、積極性順位:3位」、「グループE」は「理科点数順位:2位、積極性順位:5位」となる。そして、総合属性算出手段15aは、ここで判定した各グループの順位を、各グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報として特定し、その特定した情報をユーザ情報決定手段15に送信する。特定された総合属性情報の一例を、図16に示す。
【0091】
ユーザ条件決定手段15bは、総合属性算出手段15aから取得した各グループの総合属性情報に基づいて、第二振り分けにおいて振り分けられるユーザに対して要求する属性情報の値を示すユーザ条件を決定する(S205)。
【0092】
上記の処理について、総合属性情報が図16の通りに特定された場合を例に具体的に説明する。まず、ユーザ条件決定手段15bは、総合属性情報のうち理科点数順位に基づいて、各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける理科点数の合計値の差を少なくするような形に各グループのユーザ条件(第一ユーザ条件)を決定していく。ここでは、未振り分けのユーザの中から成績が上位のユーザから順に振り分け対象ユーザとして抽出していく順番を、理科点数順位とは逆の順番でグループ毎に決定していくこととする。この場合、理科点数順位1位の「グループA」は、ユーザ条件「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを抽出する順番(抽出順):5番」と決定される。以下、理科点数順位2位の「グループE」は「抽出順:4番」、理科点数順位3位の「グループC」は「抽出順:3番」、理科点数順位4位の「グループD」は「抽出順:2番」、そして理科点数順位5位の「グループB」は「抽出順:1番」というように、それぞれ第一ユーザ条件が決定される。
【0093】
次に、ユーザ条件決定手段15bは、総合属性情報のうち積極性順位に基づいて、各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける積極性の合計値の差を少なくするような形に各グループのユーザ条件(第二ユーザ条件)を決定していく。ここでは、積極性の合計値に基づいて、振り分け対象ユーザに対して各グループが求める積極性のレベルを、グループ毎に決定していくこととする。この場合、積極性順位1位の「グループA」は、「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザに求める積極性レベル(積極性レベル):下位」と決定される。以下、積極性順位2位の「グループD」は「積極性レベル:下位」、積極性順位3位の「グループC」は「積極性レベル:上位」、積極性順位4位の「グループB」は「積極性レベル:上位」、積極性順位5位の「グループE」は「積極性レベル:上位」というように、それぞれ第二ユーザ条件が決定される。
【0094】
上記の第二ユーザ条件の決定方法について、「積極性順位1位」から「積極性順位2位」の場合は、振り分け対象ユーザに対して求める積極性のレベル(積極性レベル)を「下位」、「積極性順位3位」から「積極性順位5位」の場合は「積極性レベル:上位」として設定することとしたが、その設定については上記に限定されるものではなく、任意に決めることができるものとする。本実施例と同様の処理を実現できるような設定内容であれば、別の内容に設定されていても構わない。
【0095】
そして、ユーザ条件決定手段15bは、上述の処理において決定された第一ユーザ条件と第二ユーザ条件とを組み合わせることで、最終的なユーザ条件を決定する。決定されたユーザ条件の一例を、図17に示す。
【0096】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15bで決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中から、第一ユーザ条件と第二ユーザ条件を同時に満たすユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S206)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0097】
上記の処理について、ユーザ条件が図17の通りに決定された場合を例に詳細に説明する。第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定された各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得する。ここでは、第一ユーザ条件における抽出順に基づいて、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出するという形式は、実施例1と同様であるが、それに加えて、第二ユーザ条件における積極性レベルに該当するユーザを優先的に選択して抽出するという方法を用いる。
【0098】
まず、第二振り分け部16は、第一ユーザ条件において「抽出順:1番」となっているグループを特定する。次に、当該グループの第二ユーザ条件を抽出し、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けユーザのうち、第二ユーザ条件を満たすユーザのうち理科点数が最も高いユーザを抽出して振り分ける。具体的に説明すると、第一ユーザ条件において「抽出順:1番」となっているグループは「グループB」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:上位」であるため、第二振り分け部16は、未振り分けユーザのうち積極性が「3」から「5」のユーザで、一番理科点数が高いユーザを抽出して「グループB」に振り分ける。その結果、「グループB」には識別情報「5A06」が振り分けられることとなる。次に、第一ユーザ条件「抽出順:2番」となっているグループは「グループD」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:下位」であるため、第二振り分け部16は、「グループB」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザの中で、積極性が「1」から「2」のユーザで、一番理科点数が高いユーザを抽出して「グループD」に振り分ける。その結果、「グループD」には識別情報「5A19」が振り分けられることとなる。
【0099】
同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、第一ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループC」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:上位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A02」が、第一ユーザ条件「抽出順:4番」の「グループE」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:上位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A09」が、第一ユーザ条件「抽出順:5番」の「グループA」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:下位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A03」が、それぞれ振り分けられる。
【0100】
上記の第二振り分け処理について、未振り分けユーザのうち積極性が「3」から「5」のユーザを「積極性レベル:上位」、未振り分けユーザのうち積極性が「1」から「2」のユーザを「積極性レベル:下位」と判断して振り分けることとしたが、その判断基準については上記に限定されるものではなく、任意に決めることができるものとする。本実施例と同様の処理を実現できるような設定内容であれば、別の基準が設定されていても構わない。
【0101】
そして、第二振り分け部16は、グループ数に応じてユーザ条件を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。その第二振り分け終了時点の振り分け結果記憶部14に記憶されている情報の一例を、図18に示す。
【0102】
更に、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っている場合は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信し、ユーザ条件決定部15は、上記の第二振り分けの結果も含めた形でのユーザ条件を再決定して第二振り分け部16に対して送信する(S207)。
【0103】
上記の処理について具体的に説明する。第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定する。その結果、識別情報「5A11」・「5A08」・「5A14」・「5A18」の4人が未振り分けであるということが判定できる。このため、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信する。
【0104】
そして、総合属性算出手段15aは、前述の処理方法と同様の手段により、各グループの総合属性情報を再算出する(S204)。再算出した総合属性情報の一例を、図19に示す。
【0105】
次に、ユーザ条件決定手段15bは、前述の処理方法と同様の手段により、ユーザ条件を再決定する(S205)。再決定したユーザ条件の一例を、図20に示す。
【0106】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定手段15bで再決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けユーザの中からユーザ条件に合致するユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S207)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0107】
上記の処理について、ユーザ条件が図20の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。第一ユーザ条件において「抽出順:1番」となっているグループは「グループA」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:下位」であるため、第二振り分け部16は、未振り分けユーザのうち積極性が「1」から「2」のユーザで、理科点数が一番高いユーザを抽出して「グループA」に振り分ける。その結果、「グループA」には識別情報「5A08」が振り分けられることとなる。次に、第一ユーザ条件「抽出順:2番」となっているグループは「グループD」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:上位」であるため、第二振り分け部16は、「グループA」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザの中で、積極性が「3」から「5」のユーザで、理科点数が一番高いユーザを抽出して「グループD」に振り分ける。その結果、「グループD」には識別情報「5A11」が振り分けられることとなる。
【0108】
同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、第一ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループB」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:下位」を満たす理科点数が一番高いユーザを振り分けるが、該当するユーザが存在しないので、未振り分けのユーザのうち、積極性レベルの一番低いユーザを振り分けることとする。この場合、識別情報「5A18」が振り分けられることとなる。次に、第一ユーザ条件「抽出順:4番」の「グループC」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:上位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A14」が振り分けられる。第一ユーザ条件「抽出順:5番」の「グループE」に対しては、未振り分けのユーザが残っていないので、第二振り分けは行われないこととする。
【0109】
そして、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し(S207)、未振り分けユーザが残っていない場合は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果を抽出し、編成結果情報として編成結果記憶部17に記憶する(S208)。記憶される編成結果情報の一例を、図21に示す。
【0110】
上述の実施形態とすることにより、複数の属性情報を考慮した上で、各グループのレベルに関するバランスに偏りが生じないように配慮したユーザの振り分けを自動的に行うことが可能となる。これにより、各グループが保有する能力や特徴に基づき、バランスを多面的に考慮したグループ編成を行うことができる。
【実施例3】
【0111】
〔実施例3−構成〕
次に、図22の機能ブロック図を用いて、本発明のグループ編成支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0112】
本発明のグループ編成支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの内部に、全てのユーザが各グループに振り分けられた際のグループ毎の構成人数を算出する構成人数算出部19aと、グループ毎において振り分けが必要とされている人数(不足している人数)を算出する不足人数算出部19bと、第二振り分け部16の内部に、不足人数算出部19bで算出した不足人数に基づいて、未振り分けユーザの組み合わせを作成する残ユーザ組み合わせ手段16aと、未振り分けユーザの組み合わせを記憶する残ユーザ組み合わせ記憶手段16bと、残ユーザ組み合わせを利用して第二振り分けを実行する第二振り分け手段16cと、を備えているという点において、実施例1及び実施例2の実施形態と異なっている。
【0113】
本実施例は、第二振り分け部16において、未振り分けユーザの組み合わせを作成することにより、第二振り分けを一度の処理で実行完了させることができる、という点に特徴がある。
【0114】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0115】
構成人数算出部19aは、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報を取得し、全てのユーザが各グループに振り分けられた際の、グループ毎の構成人数を算出する。
【0116】
不足人数算出部19bは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を取得し、現在各グループに何人のユーザが振り分けられているかを取得する。そして、構成人数算出部19aで算出されたグループ毎の構成人数と比較し、グループ毎において第二振り分けにおいて振り分けが必要とされている人数(不足人数)を算出する。
【0117】
残ユーザ組み合わせ手段16aは、ユーザ情報記憶部12から、未振り分けのユーザに関する情報を取得する。さらに、不足人数算出部19bから、算出された不足人数を取得する。そして、未振り分けのユーザから不足人数分を抽出して残ユーザ組み合わせ情報を生成し、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する。
【0118】
残ユーザ組み合わせ記憶部16bには、残ユーザ組み合わせ手段16aにおいて生成された未振り分けユーザの組み合わせ情報が記憶される。この場合における記憶形式は、組み合わせ毎にユーザ情報を関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0119】
第二振り分け手段16cは、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、各グループにおいて要求されているユーザ条件に合致する未振り分けユーザの組み合わせを、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶されている残ユーザ組み合わせ情報の中から抽出し、該当するグループに振り分け、その振り分けた結果を編成結果記憶部17に送信する。
【0120】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明のグループ編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図22の機能ブロック図及び図23のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、小学校において理科の実験を行う際のグループ分けの場合を例に説明することとする。また、ユーザの属性情報として「理科のテスト点数」が設定された場合を例に説明する。
【0121】
図23のフローチャートにおける(S301)から(S304)、(S309)の動作については〔実施例1−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0122】
構成人数算出部19aは、構成人数算出部19aは、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報を取得し、全てのユーザが各グループに振り分けられた際の、グループ毎の構成人数を算出する。ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報が図6に示すとおりであった場合、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報の数は「19」で、振り分けるグループ数は「5グループ」と定められているので、グループ毎の構成人数は「3人から4人」と算出される。
【0123】
不足人数算出部19bは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を取得する。さらに、構成人数算出部19aで算出されたグループ毎の構成人数と比較し、グループ毎における不足人数を算出する(S305)。
【0124】
上記の処理について、振り分け結果情報が図7に示すとおりであった場合を例に、具体的に説明する。不足人数算出部19bは、取得した振り分け結果情報から、現在振り分け済みの人数は「各グループ2名」であるという情報を取得する。さらに、構成人数算出部19aから算出された構成人数情報「3人から4人」という情報も取得する。そして、両者を比較することにより、グループ毎における不足人数は「1人から2人」であるということを算出する。
【0125】
残ユーザ組み合わせ手段16aは、ユーザ情報記憶部12から、未振り分けのユーザに関する情報を取得し、さらに、不足人数算出部19bから、算出された不足人数を取得する。そして、未振り分けのユーザから不足人数分を抽出して残ユーザ組み合わせ情報を生成し、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する(S306)。
【0126】
上記の処理について、組み合わせ情報を生成する際の処理方法について詳細に説明する。残ユーザ組み合わせ手段16aは、生成したそれぞれの残ユーザ組み合わせ情報の間において、属性情報の値に差が生じないような形で、組み合わせ情報を生成することとする。これは、各グループにおける属性情報のレベルに差が生じないようにするために必要となる処理である。本実施例では、未振り分けユーザ中において属性情報の値が最も高いユーザと最も低いユーザとを組み合わせるという形式で、組み合わせ情報を生成することとする。組み合わせ情報の生成手段は上記に限られるものではなく、生成された組み合わせ情報間における属性情報の値に大きな差が生じないような形式の組み合わせ方法であれば、いかなる方法を用いても良い。
【0127】
上記の処理について、ユーザ情報が図6に示すとおりであった場合を例に、具体的に説明する。残ユーザ組み合わせ手段16aは、不足人数算出部19bが算出した不足人数「1人から2人」という情報に基づいて、未振り分けユーザの組み合わせ情報を生成する。この場合において、不足人数の最大数は「2人」であるため、まず、未振り分けユーザ同士2人の組み合わせから生成する。残ユーザ組み合わせ手段16aは、未振り分けユーザのうち属性情報の値が最も高いユーザ(属性情報「5A06」)と属性情報の値が最も低いユーザ(属性情報「5A18」)とを組み合わせる。次に、未振り分けユーザのうち属性情報の値が二番目に高いユーザ(属性情報「5A02」)と属性情報の値が二番目に低いユーザ(属性情報「5A14」)とを組み合わせる。同様にして、属性情報「5A09」と属性情報「5A08」、属性情報「5A19」と属性情報「5A11」という組み合わせを生成し、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する。最後に残った属性情報「5A03」は、組み合わせる相手が存在しないので、不足人数1人のグループに割り当てる情報として、そのまま残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する。この場合における、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶されている情報の一例を、図24に示す。
【0128】
第二振り分け手段16cは、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、各グループにおいて要求されているユーザ条件に合致する未振り分けユーザの組み合わせを、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶されている残ユーザ組み合わせ情報の中から抽出し、該当するグループに振り分け、その振り分けた結果を編成結果記憶部17に送信する(S307)。
【0129】
上記の処理について、ユーザ条件が図8の通りであった場合を例に、具体的に説明する。第二振り分け手段16cは、ユーザ条件「抽出順:1番」のグループを特定する。ユーザ条件「抽出順:1番」は「グループB」であるので、残ユーザ記憶部16bに記憶されている残ユーザ組み合わせ情報のうち、属性情報の合計値が最も高い組み合わせに含まれるユーザ情報を抽出し、「グループB」に対して振り分ける。詳細に説明すると、属性情報合計値「144」となる「残ユーザ情報組み合わせ3」に含まれるユーザ(識別情報「5A09」と識別情報「5A08」)が、「グループB」に対して振り分けられることとなる。同様にして、ユーザ条件「抽出順:2番」の「グループD」に対しては、合計値「143」となる「残ユーザ組み合わせ2」に含まれるユーザ(識別情報「5A02」と識別情報「5A14」)が、ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループC」に対しては、合計値「142」となる「残ユーザ組み合わせ4」に含まれるユーザ(識別情報「5A19」と識別情報「5A11」)が、ユーザ条件「抽出順:4番」の「グループE」に対しては、合計値「140」となる「残ユーザ組み合わせ1」に含まれるユーザ(識別情報「5A06」と識別情報「5A18」)が、ユーザ条件「抽出順:5番」の「グループA」に対しては、合計値「55」となる「残ユーザ組み合わせ5」に含まれるユーザ(識別情報「5A03」)が、それぞれ振り分けられることとなる。そして、第二振り分け手段16cは、その振り分けた結果を編成結果記憶部17に送信する。
【0130】
編成結果記憶部17は、第二振り分け手段16cから受信した編成結果情報を記憶する(S308)。記憶される編成結果情報の一例を、図25に示す。
【0131】
上述の実施形態とすることにより、第二振り分けを一度の処理で完了させることが可能となる。これにより、本発明のグループ編成支援システムの処理速度を向上させることができる。
【実施例4】
【0132】
〔別実施形態(1)〕
前述の実施例2と実施例3における実施形態は、両者を組み合わせて実行してもよい。その際の、残ユーザ組み合わせ手段16aにおける未振り分けユーザの組み合わせは、複数の属性情報のうち特定した1つの属性情報(本実施例であれば「理科点数情報」等)に基づいて作成するとよい。また、総合属性算出手段15a及びユーザ条件決定手段15bにおけるユーザ決定の処理や、第二振り分け手段16cにおける第二振り分けの方法については、実施例2における方法を用いて処理を行うとよい。
【0133】
上記の実施形態における機能ブロック図の一例を、図26に示す。
【0134】
上述の実施形態とすることにより、複数の属性情報を考慮して各グループのバランスを多面的に考慮したグループ編成を行う場合であっても、第二振り分けを一度の処理で完了させることができ、本システムの処理速度を向上させることができる。
【実施例5】
【0135】
〔別実施形態(2)〕
前述の実施例1から実施例4における各実施形態は、管理サーバAに対して端末BがネットワークNを介して接続されているというシステム形式で実現されているが、それを、端末Bの内部で全ての処理を実行する形式(端末単体形式)で実現するとしても良い。例えば、実施例1における処理を端末単体形式で実行する場合におけるシステム構成の一例を、図27に示す。
【0136】
本発明のクラス編成支援システムの第五実施形態は、端末Bの内部に、取得したユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部12、記憶されたユーザ情報に含まれる属性情報を用いて振り分け対象ユーザを特定して各グループに振り分ける第一振り分け部13、ユーザが振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部14、振り分け結果記憶部に記憶されているユーザの属性情報からグループ毎に必要とするユーザの条件を決定するユーザ条件決定部15、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザを各グループに振り分ける第二振り分け部16、グループ編成が行われた結果を記憶する編成結果記憶部17、編成結果に基づいて通知情報を生成し端末Bの表示装置5に表示させる通知部19、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0137】
上述の実施形態とすることにより、管理サーバAやネットワークNを用意することなく、本発明のクラス編成支援システムを実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0138】
A:管理サーバ
B:端末
N:ネットワーク
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
10:ネットワークI/F
11:ユーザ情報取得部
12:ユーザ情報記憶部
13:第一振り分け部
14:振り分け結果記憶部
15:ユーザ条件決定部
15a:総合属性算出手段
15b:ユーザ条件決定手段
16:第二振り分け部
16a:残ユーザ組み合わせ手段
16b:残ユーザ組み合わせ記憶部
16c:第二振り分け手段
17:編成結果記憶部
18:通知部
19a:構成人数算出部
19b:不足人数算出部
20:ネットワークI/F
21:ユーザ情報生成部
22:通知情報受信部
23:端末制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、学校や企業等において人員を所定数のグループに振り分けるグループ編成の実施に関し、特に各人員をどのグループに振り分けるのかを判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
学校や企業では、実験や議論等が定期的又は不定期に行われる。その際、参加者を複数のグループや班に振り分けて実験等を行うという手法が一般的に用いられる。しかし、このグループ等に振り分けるという手法は、各グループ内におけるメンバーの構成状況によって実験等の結果に格差が生じる可能性がある。例えば、学校における学習実験の場合であれば、特定のグループに成績や学習意欲の低い生徒ばかりが集中してしまった場合、そのグループにおける実験結果が他のグループに対して大きく劣ってしまう可能性がある。こういったグループ間における格差を発生させないためには、メンバーの適正や属性、更に各グループ間のメンバー構成等に配慮したグループ編成を行う必要がある。しかし、実験や議論等を行う度にこのような配慮を十分に行った上でグループ編成しなければならないとなると、実験等の主催者側(例えば、学校であれば先生がこれにあたる。)にとって大きな負担となってしまう。
【0003】
上記の問題を解決する手段として、マーケティングの分野では、テレマーケティングで取得した情報を一元管理し、その顧客情報を自動的に複数のグループに分類してリスト化するという技術がある。この技術において、顧客情報の中に含まれる顧客満足度や使用機器の稼働状況に基づいて複数のグループに分類するという手段が用いられている。これにより、顧客情報を分類して管理する場面において、顧客が多数存在していたとしても、顧客個人に関する特定の属性や条件に基づいて自動的に複数のグループに分類することが可能となるため、作業負担を軽減ことができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−280443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術を用いると、顧客を特定の属性や条件に応じて自動的に複数のグループに分類することはできる。しかし、特定の属性や条件を有する顧客を抽出してグループ化を行うため、グループを構成する人数や構成する人の属性及び特徴等が、グループ間において均一に保たれるような振り分けを実現することはできない。学校や企業におけるグループ編成の場合、分類した各グループを構成する人員の適正及び特徴等を含む属性情報が、各グループとも均等で偏りが無いバランスの取れた編成を行うことが必要となるが、特許文献1の技術では、人員を自動的に複数のグループに分類することはできたとしても、各グループ間のバランスを均一に保つような編成を自動的に行うことはできない。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、学校や企業等において適宜行われるグループ編成において、人員をその適正及び特徴等に基づいて各グループ間でバランスが取れるように自動的に振り分けることで、グループ編成を担当する主催者側の負担を軽減するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明のグループ編成支援システムでは、ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザについて、その属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、その振り分け対象ユーザを所定数のグループに振り分ける第一振り分け部と、ユーザが所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部と、振り分け結果に記憶されているユーザの属性情報を用いて、グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定部と、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け部と、を備えている。
【0008】
本発明のように構成することにより、第一振り分けとして属性情報が同一範囲内に属するユーザ(平均的なユーザ)を抽出して各グループに振り分けを行い、属性情報が同一範囲外にある残りのユーザ(突出したユーザ)は、第一振り分けの結果から導き出される各グループの条件に適合するユーザを抽出して振り分けるという二段階の振り分けを実行することにより、各グループ間のバランスを考慮に入れたユーザの振り分けをすることができる。これにより、自働的に各グループ間のバランスが取れた編成が行われるため、グループ編成を担当する者の作業負担を軽減することが可能となる。
【0009】
本発明におけるユーザの識別情報とは、振り分け対象となる人員であるユーザを一義的に識別することができる情報のことをいう。例えば、ユーザが学校の生徒であれば、ユーザの氏名はもちろんのこと、学年・クラス・出席番号の組み合わせ等が識別情報の一例として考えられる。
【0010】
本発明におけるユーザの属性情報とは、振り分け対象となる人員であるユーザが個別に保有している能力や特徴を示す情報のことをいう。例えば、ユーザが学校の生徒であれば、各科目におけるテストの点数等に基づいた成績情報や、学習意欲、態度及び積極性といった生徒の性格情報等が属性情報の一例として考えられる。
【0011】
本発明のグループ編成支援システムにおけるユーザ条件決定部は更に、振り分け結果記憶部に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎の総合的な属性情報を算出する総合属性算出手段と、算出したグループ毎の総合属性情報に基づいて、グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定手段とを備える、という構成としても良い。
【0012】
本発明のように構成することにより、各グループにおいて必要とされるユーザの条件を、複数の属性情報を用いて多面的に決定することができる。これにより、第二振り分けの精度を向上させることが可能となる。
【0013】
本発明における総合属性情報とは、グループ内に属するユーザが持っている複数の属性情報から導き出される、グループが保有する能力や特徴を多面的に示す情報のことをいう。例えば、ユーザが学校の生徒であれば、グループ内に属する各ユーザのテストの点数や学習意欲など、複数の情報を合計又は計算(平均等)して導き出した値が総合属性情報の一例として考えられる。
【0014】
本発明のグループ編成支援システムは更に、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザの人数を計数し、各グループに振り分けた際のグループ毎の構成人数を算出する構成人数算出部と、振り分け結果記憶部に記憶されているユーザの人数を取得し、グループ毎に不足している人数を算出する不足人数算出部とを備え、第二振り分け部は、振り分け対象以外のユーザから、そのユーザ条件を、算出した不足人数で満たすユーザの組み合わせを決定して振り分けを実行する、という構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、各グループにおいて必要とされるユーザの条件を、複数のユーザの属性情報を組み合わせることによって満たす振り分け方法を導き出すことができる。これにより、第二振り分けにおいて複数のユーザ組み合わせて一度に各グループに振り分けることができ、本発明のグループ編成支援システムの処理速度を向上させることが可能となる。
【0016】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザが所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する結果記憶部と、を備えるユーザ振り分け支援システムに用いるプログラムであって、ユーザ情報記憶部に記憶されているユーザについて、そのユーザの属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、その振り分け対象ユーザを所定数のグループに振り分ける第一振り分け機能と、振り分け結果に記憶されているユーザの属性情報を用いて、グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定機能と、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け機能と、をコンピュータに実行させるグループ編成支援プログラムとして構成してもよい。
【0017】
このグループ編成支援プログラムも、上述のグループ編成支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0018】
上述のように構成された本発明によれば、ユーザの属性情報を用いて、属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザ(平均的なユーザ)と、範囲外のユーザ(突出したユーザ)とを分類して二段階の振り分け実行することにより、突出したユーザを振り分ける際に、各グループのバランスに配慮した振り分けを行うことが可能となる。これにより、自働的に各グループ間のバランスが取れた編成が行われるため、グループ編成を担当する者の作業負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明のユーザ情報の一例を示す図。
【図6】本発明のユーザ情報記憶部12に記憶されるユーザ情報の一例を示す図。
【図7】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図8】本発明のユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図9】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図10】本発明のユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図11】本発明の編成結果記憶部17に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図12】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図13】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図14】本発明のユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報の一例を示す図。
【図15】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図16】本発明の総合属性算出手段15aで算出された総合属性情報の一例を示す図。
【図17】本発明のユーザ条件決定手段15bで決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図18】本発明の振り分け結果記憶部14に記憶される振り分け結果情報の一例を示す図。
【図19】本発明の総合属性算出手段15aで算出された総合属性情報の一例を示す図。
【図20】本発明のユーザ条件決定手段15bで決定されたユーザ条件の一例を示す図。
【図21】本発明の編成結果記憶部17に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図22】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図23】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図24】本発明の残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶される残ユーザ組み合わせ情報の一例を示す図。
【図25】本発明の編成結果記憶部17に記憶される編成結果情報の一例を示す図。
【図26】本発明の実施例4におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図27】本発明の実施例5におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0020】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明のグループ編成支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、グループ編成支援サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、クライアント端末B(以下、「端末B」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0021】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(登録商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0022】
図2に、管理サーバA、又は端末Bのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0023】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0024】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0025】
端末Bのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。
【0026】
図3に、本発明のクラス編成支援システムを構成する管理サーバA、及び端末Bの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0027】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0028】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bからユーザの識別情報と属性情報とを含んだユーザ情報を取得するユーザ情報取得部11、取得したユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部12、記憶されたユーザ情報に含まれる属性情報を用いて振り分け対象ユーザを特定して各グループに振り分ける第一振り分け部13、ユーザが振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部14、振り分け結果記憶部14に記憶されているユーザの属性情報からグループ毎に必要とするユーザの条件を決定するユーザ条件決定部15、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザを各グループに振り分ける第二振り分け部16、グループ編成が行われた結果を記憶する編成結果記憶部17、編成結果に基づいて通知情報を生成し端末Bに送信する通知部19を備えている。
【0029】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバAと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、端末Bにおいて入力された情報に基づいてユーザ情報を生成し管理サーバAに送信するユーザ情報生成部21、管理サーバAから出力された通知情報を受信する通知情報受信部22、受信した通知情報に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部23、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部33によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0030】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0031】
生徒情報生成部21は、入力装置4を介して端末Bに入力されたユーザに関する情報を端末制御部23から取得し、ユーザ情報を生成する。さらに生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0032】
上記のユーザ情報は、端末Bを使用するグループ編成を担当する者(実験・議論・討論等の主催者など)が、参加者(グループに振り分けられる対象となる人員)であるユーザに関する識別情報・属性情報を随時登録している記憶部(図示せず)があり、その記憶部に登録されている情報を適宜抽出して生成されるとしてもよいし、グループ編成担当者が別途作成したユーザに関する情報を記録した媒体(紙であっても良いし、USBメモリやフロッピー(登録商標)ディスク等であってもよい)に記録されている情報を入力装置4が読み取り、その読み取った情報を用いて生成されるとしてもよい。また、グループ編成担当者が直接入力したユーザに関する情報を取得し、情報が入力される都度、ユーザ情報が生成されて管理サーバAに送信されるという形式としてもよい。
【0033】
ユーザ情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bから送信されたユーザ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部12に記憶する。
【0034】
ユーザ情報記憶部12には、ユーザ情報取得部11が取得したユーザ情報が記憶される。その際の記憶形式は、ユーザ情報に含まれる識別情報を利用して、ユーザ別に関連付けて記憶する。
【0035】
第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から予め定められた所定範囲内の属性情報を有するユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザのユーザ情報を抽出し、抽出したユーザ情報を予め定められたグループ数に応じてランダムに振り分ける。
【0036】
上記の処理において、なぜ所定範囲内の属性情報を有するユーザ情報を抽出するのかについて説明する。第一振り分け部13における処理は、各グループとも均等で偏りが無いバランスの取れた編成を行うために、まず、参加者であるユーザのうち平均的な属性情報を有するユーザ(平均的なユーザ)を特定し、その平均的なユーザから優先的に各グループに振り分けていくことを目的としている。よって、予め平均的な範囲を所定範囲として定め、その所定範囲内の属性情報を有するユーザ情報を抽出することで、平均的なユーザを優先的に振り分けるという処理を実現させている。
【0037】
また、上記の処理において、なぜランダムに振り分けるのかについて説明する。本発明のグループ編成支援システムが利用される具体的な場面を想定した場合、例えば学校や企業において、グループ編成は実験や会議のたびに繰り返し行われることが一般的である。その際に振り分け方式がランダムでなかった場合、編成されたグループを構成するメンバーが毎回同じになってしまうという問題が発生する可能性がある。よって、この問題を回避するために、上記第一振り分け部13の処理ではランダムに振り分けるという方法を採用している。
【0038】
そして、第一振り分け部13は、振り分け対象ユーザを各グループに振り分けた結果を、振り分け結果記憶部14に記憶する。その際の記憶形式は、グループ毎に所属するメンバーのユーザ情報を関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0039】
ユーザ条件決定部15は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を用いて、第二振り分けにおいてユーザを振り分ける際の条件や、振り分けられるユーザに対して要求する属性情報の値等を示すユーザ条件を決定する。
【0040】
上記のユーザ条件とは、グループに所属するメンバーの属性情報を解析した結果、当該グループをバランスが取れた編成とするために、第二振り分けにおいて振り分けを行う際に要求されるユーザ抽出の条件を示す情報のことをいう。つまり、グループ毎に均等で偏りが無いバランスの取れた編成にするためには、グループに所属するメンバーの属性情報の合計値が、各グループにおいて均一となることが必要である。よって、現状の振り分け結果から導き出される属性情報の合計値を解析することにより、各グループ間のバランスを均等にするために、各グループにおいて必要とされるユーザを抽出する際の条件(第二振り分けにおいて振り分け対象となるユーザを決定する際の条件)を算出することができ、それがユーザ条件として決定される。
【0041】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、各グループにおいて要求されているユーザ条件に合致するユーザ情報を、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中から抽出し、該当するグループに振り分け、その振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0042】
更に、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っている場合は、再度ユーザ条件決定部15から各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得し、上記と同様の処理を行って第二振り分けを実行する。
【0043】
そして、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っていない場合は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果を抽出し、編成結果情報として編成結果記憶部17に記憶する。
【0044】
編成結果記憶部17には、第二振り分け部16から取得した編成結果情報が記憶される。その際のユーザ情報の記憶形式は、グループ別に関連付けて記憶されるという形式とすると好適である。
【0045】
通知部18は、編成結果記憶部17に記憶された各グループの編成結果情報を取得して通知情報を生成し、ネットワークI/F10を介して端末Bに対して送信する。この編成結果情報の取得及び通知情報の送信は、端末Bからの要求に応じて行うとしても良いし、編成結果記憶部17に編成結果情報が記憶される都度行うとしても良い。
【0046】
通知部18から端末Bに送信される制御情報の形式については、編成結果情報に基づいて、各グループを構成するユーザ情報をリストアップした情報を送信しても良いし、編成結果情報をファイル形式にまとめ、当該ファイル自体を端末Bに送信するという形式でも良い。また、管理サーバAにおいてグループ編成が終了したことを示す情報(お知らせ情報)のみを端末Bに対して送信するという形式でも構わない。
【0047】
通知情報受信部22は、通知部18から出力された通知情報をネットワークI/F20を介して受信し、端末制御部23に送信する。そして、端末制御部23は、通知情報を表示装置5に表示したり、端末B内の記憶装置2に記憶したりする等の各種制御を実行する。
【0048】
〔実施例1−処理プロセス〕
次に、本発明のグループ編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、小学校において理科の実験を行う際のグループ分けの場合を例に説明することとする。また、ユーザの属性情報として「理科のテスト点数」が設定された場合を例に説明する。
【0049】
端末Bの生徒情報生成部21は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒(ユーザ)に関する情報を端末制御部23から取得し、ユーザ情報を生成する。さらに生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成されるユーザ情報の一例を図5に示す。
【0050】
上記の処理を具体的に説明する。例えば、端末Bの操作者(グループ編成担当者)が小学校5年A組の教師であった場合、生徒情報生成部31は、当該教師が端末Bの入力装置4を用いて随時入力していた生徒(ユーザ)に関する情報を端末制御部23から取得し、取得したユーザ情報を5年A組の生徒全体でまとめた情報を生成する。そして、生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0051】
さらに、図5に示したユーザ情報について具体的に説明する。図5では、まず、識別情報として生徒の学年・クラス・出席番号・氏名を取得するとしている。本実施例では、ユーザを一義的に識別する識別情報として、学年・クラス・出席番号を組み合わせた情報(図5の場合でいうと「5A01」など)を使用することとする。次に、属性情報として生徒の理科・数学等のテスト点数を取得するとしている。本実施例では、属性情報として理科のテスト点数を抽出して使用することとする。
【0052】
また、上記の実施例において、ユーザ情報生成部21は、生徒情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する際には、本発明の処理に必要となる情報のみに限定して抽出し、その抽出した情報をユーザ情報として送信することとする。
【0053】
管理サーバAのユーザ情報取得部11は、端末Bから送信されたユーザ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部12に記憶する(S101)。記憶されるユーザ情報の一例を、図6に示す。
【0054】
第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から所定範囲内の属性情報を有するユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザのユーザ情報を予め定められたグループ数に応じて振り分けていく(S102)。
【0055】
上記の処理について、ユーザ情報が図6の通りに記憶されていた場合を例に具体的に説明する。まず、平均的なユーザを抽出するための属性情報の所定範囲と、理科の実験のために振り分けるグループ数を予め決定しておく。ここでは、属性情報である「理科のテスト点数」の所定範囲が「60点以上89点以下」、振り分けるグループ数が「5グループ」と定められていたとする。次に、第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から理科のテスト点数が「60点以上89点以下」のユーザを振り分け対象ユーザとして抽出し、その抽出したユーザを予め定められた5つのグループにランダムに振り分けていく。
【0056】
そして、第一振り分け部13は、グループ数に応じてユーザ情報を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する(S103)。記憶される振り分け結果の一例を、図7に示す。
【0057】
ユーザ条件決定部15は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を用いて、各グループが第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを決定するための条件を示すユーザ条件を決定する(S104)。決定されたユーザ条件の一例を、図8に示す。
【0058】
上記の処理について、ユーザ条件が図8の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、ユーザ条件決定部15は、各グループにおける属性情報の合計値を算出する。その結果、「グループA」は「167」、「グループB」は「135」、「グループC」は「151」、「グループD」は「141」、そして「グループE」は「160」と算出される。次に、算出した合計値に基づいて各グループの順位を判定する。その結果、1位は「グループA」、2位は「グループE」、3位は「グループC」、4位は「グループD」、そして5位は「グループB」となる。
【0059】
そして、ユーザ条件決定部15は、その判定結果に基づいて各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける属性情報の合計値の差を少なくするような形に第二振り分け手段において求めるユーザ条件を決定する。つまり、上記判定した各グループの順位に基づいて、未振り分けのユーザの中からどのような条件で振り分け対象ユーザを抽出して各グループに振り分けていくかを決定する。ここでは、上記決定した各グループにおける属性情報の合計値に関する順位とは逆の順番で、未振り分けのユーザの中から成績が上位のユーザから順に振り分け対象ユーザを抽出していくこととする。具体的に説明すると、属性情報の合計値1位の「グループA」は、ユーザ条件「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを抽出する順番(抽出順):5番」と決定される。以下、合計値2位の「グループE」は「抽出順:4番」、合計値3位の「グループC」は「抽出順:3番」、合計値4位の「グループD」は「抽出順:2番」、そして、合計値5位の「グループB」は「抽出順:1番」というように、それぞれユーザ条件が決定される。
【0060】
上記のユーザ条件決定に関する処理において、各グループにおける属性情報の合計値が一番少ないグループから順に第二振り分けを実行するようにユーザ条件が決定されることについて、その理由を説明する。これは、各グループ間におけるバランスに偏りが生じないようにするためである。つまり、属性情報の合計値が最下位のグループは全体から比べて劣っているグループであると判断できるため、そのグループから順にユーザ条件に対する適合性の高いユーザ(本実施例では優秀なユーザ)を優先的に振り分けることにより、各グループ間の差を少なくするためである。
【0061】
上記の処理では、第二振り分けにおいて、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出して振り分けるという形式を採用しているが、これとは逆に、属性情報が下位の者(劣っているユーザ)から順に振り分けるという形式を採用しても構わない。
【0062】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中からユーザ条件に合致するユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S105)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0063】
上記の処理について、ユーザ条件が図8の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定された各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得する。ここでは、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出して振り分けることとする。本実施例の場合、まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件において「抽出順:1番」は「グループB」であるため、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報の中から、未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A06」)を抽出してグループBに振り分ける。次に、ユーザ条件「抽出順:2番」の「グループD」には、「グループB」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A02」)が振り分けられる。同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループC」には識別情報「5A09」、ユーザ条件「抽出順:4位」の「グループE」には識別情報「5A19」、そしてユーザ条件「抽出順:5位」の「グループA」には識別情報「5A03」という形で第二振り分けがそれぞれ実行される。
【0064】
そして、第二振り分け部16は、グループ数に応じてユーザ情報を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。その第二振り分け終了時点の振り分け結果記憶部14に記憶されている情報の一例を、図9に示す。
【0065】
更に、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っている場合は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信し、ユーザ条件決定部15は、上記の第二振り分けの結果も含めた形でのユーザ条件を再決定して第二振り分け部16に対して送信する(S106)。このとき再決定されたユーザ条件の一例を、図10に示す。
【0066】
上記の処理について具体的に説明する。第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定する。その結果、識別情報「5A11」・「5A08」・「5A14」・「5A18」の4人が未振り分けであるということが判定できる。このため、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信する。
【0067】
次に、ユーザ条件が図10の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、ユーザ条件決定部15は、各グループにおける属性情報の合計値を算出する。その結果、「グループA」は「222」、「グループB」は「235」、「グループC」は「247」、「グループD」は「239」、そして「グループE」は「252」であるということが算出される。次に、算出した合計値に基づいて各グループの順位を判定する。その結果、1位は「グループE」、2位は「グループC」、3位は「グループD」、4位は「グループB」、そして5位は「グループA」となる。
【0068】
そして、ユーザ条件決定部15は、その判定結果に基づいて各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける属性情報の合計値の差を少なくするような形に第二振り分け手段において求めるユーザ条件を決定する。ここでも、上記決定した各グループにおける属性情報の合計値に関する順位とは逆の順番で、未振り分けのユーザの中から成績が上位のユーザから順に振り分け対象ユーザを抽出していくこととする。具体的に説明すると、属性情報の合計値1位の「グループE」は、ユーザ条件「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを抽出する順番(抽出順):5番」と決定される。以下、合計値2位の「グループC」は「抽出順:4番」、合計値3位の「グループD」は「抽出順:3番」、合計値4位の「グループB」は「抽出順:2番」、そして、合計値5位の「グループA」は「抽出順:1番」というように、それぞれユーザ条件が決定される。
【0069】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で再決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中からユーザ条件に合致するユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S105)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0070】
上記の処理について、ユーザ条件が図10の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定された各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得する。ここでも、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出して振り分けることとする。本実施例の場合、まず、第二振り分け部16は、ユーザ条件において「抽出順:1位」は「グループA」であるため、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報の中から、未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A11」)を抽出してグループBに振り分ける。次に、ユーザ条件「抽出順:2位」の「グループB」には、「グループA」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザ中で属性情報が一番高いユーザ(識別情報「5A08」)が振り分けられる。同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、ユーザ条件「抽出順:3位」の「グループD」には識別情報「5A14」、ユーザ条件「抽出順:4位」の「グループC」には識別情報「5A18」、という形で第二振り分けがそれぞれ実行される。ここにおいて、「グループE」のユーザ条件は「抽出順:5番」となっているが、該当する未振り分けユーザが残っていないので、「グループE」については、第二振り分けは実行されないこととする。
【0071】
そして、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し(S106)、未振り分けユーザが残っていない場合は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果を抽出し、編成結果情報として編成結果記憶部17に記憶する(S107)。記憶される編成結果情報の一例を、図11に示す。
【0072】
通知部18は、編成結果記憶部17に記憶された編成結果情報を、ネットワークI/F10を介して端末Bに送信する。この場合における送信タイミングについては、編成結果記憶部17に編成結果情報が記憶される都度送信するとしてもよいし、端末Bからの問い合わせがあった場合に、その問い合わせに応じて送信するとしてもよい。また、送信される情報は、図11に示すような各グループの編成結果情報の全てのデータを端末Bに送信するとしてもよいし、編成結果情報が生成されたことを示す内容をお知らせ情報として端末Bに送信するという形式としてもよい。
【0073】
端末Bの内部に構成される通知情報受信部22は、管理サーバAから出力される通知情報を、ネットワークI/F20を介して取得する。そして、端末制御部23は、通知情報受信部22が取得した通知情報を端末Bの表示装置5に表示することにより、端末Bの操作者に対して通知を行う(S108)。
【0074】
上述の実施形態とすることにより、各グループのレベルに関するバランスに偏りが生じないように配慮したユーザの振り分けを自動的に行うことが可能となる。これにより、グループ編成を担当する者の作業負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【実施例2】
【0075】
〔実施例2−構成〕
次に、図12の機能ブロック図を用いて、本発明のグループ編成支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0076】
本発明のグループ編成支援システムの第二実施形態は、管理サーバAにおけるユーザ条件決定部15の内部に、グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報を算出する総合属性算出手段15aと、算出したグループ毎の総合属性情報に基づいてユーザ条件を決定するユーザ条件決定手段15b、とを備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0077】
本実施例は、ユーザ条件決定部15において、第二振り分けを実行する際に必要となるユーザ条件を決定する処理において、各グループが保有する能力や特徴を多面的に示す総合属性情報に基づいて決定する、という点に特徴がある。
【0078】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0079】
総合属性算出手段15aは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報から、各グループに所属しているユーザが有する属性情報のうち2種類以上の属性情報を用いて、各グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報を算出する。
【0080】
ユーザ条件決定手段15bは、総合属性算出手段15aによって算出された総合属性情報に基づいて、第二振り分けにおいてユーザを振り分ける際の条件や、振り分けられるユーザに対して要求する属性情報の値等を示すユーザ条件を決定する。
【0081】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明のグループ編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図12の機能ブロック図及び図13のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、小学校において理科の実験を行う際のグループ分けの場合を例に説明することとする。また、ユーザの属性情報として「理科のテスト点数」及び「積極性を示す学習意欲度」が設定された場合を例に説明する。
【0082】
図13のフローチャートにおける(S208)から(S209)の動作については、〔実施例1−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0083】
端末Bの生徒情報生成部21は、入力装置4を介して端末Bに入力された生徒(ユーザ)に関する情報を端末制御部23から取得し、ユーザ情報を生成する。さらに生成したユーザ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成されるユーザ情報の一例を図5に示す。
【0084】
上記の処理について、図5に示したユーザ情報について具体的に説明する。図5では、まず、識別情報として生徒の学年・クラス・出席番号・氏名を取得するとしている。本実施例では、ユーザを一義的に識別する識別情報として、学年・クラス・出席番号を組み合わせた情報(図5の場合でいうと「5A01」など)を使用することとする。次に、属性情報として生徒の理科・数学等のテスト点数を取得することとしている。さらに、追加の属性情報として、生徒の積極性・出席状況・態度等の学習意欲を示す値(学習意欲度)も取得することとする。本実施例では、属性情報として理科のテスト点数と積極性を示す学習意欲度とを抽出して使用することとする。また、本実施例で使用する積極性に関する学習意欲度は5段階で示される値であることとし、「5」は積極性が一番高い状態を示し、数値が低くなるにつれ積極性が低くなり、「1」は積極性の一番低い状態を示すこととする。
【0085】
管理サーバAのユーザ情報取得部11は、端末Bから送信されたユーザ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部12に記憶する(S201)。記憶されるユーザ情報の一例を、図14に示す。
【0086】
第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から1種類の属性情報を選択し、その属性情報において所定範囲内の値を有するユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザのユーザ情報を予め定められたグループ数に応じて振り分けていく(S202)。
【0087】
上記の処理について、ユーザ情報が図14の通りに記憶されていた場合を例に具体的に説明する。まず、第一振り分けにおいて利用する属性情報を選択する。ここでは「理科のテスト点数」を選択することとする。次に、平均的なユーザを抽出するために「理科のテスト点数」の所定範囲と、理科の実験のために振り分ける全体のグループ数を決定する。ここでは、「理科のテスト点数」の所定範囲が「60点以上89点以下」、振り分けるグループ数が「5グループ」と定められていたとする。そして、第一振り分け部13は、ユーザ情報記憶部12から理科のテスト点数が「60点以上89点以下」のユーザを振り分け対象ユーザとして抽出し、その抽出したユーザを予め定められた5つのグループにランダムに振り分けていく。
【0088】
第一振り分け部13は、グループ数に応じてユーザ情報を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する(S203)。記憶される振り分け結果の一例を、図15に示す。
【0089】
総合属性算出手段15aは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を用いて、各グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報を算出する。(S204)。
【0090】
上記の処理について、振り分け結果情報が図15の通りに記憶されていた場合を例に具体的に説明する。まず、総合属性算出手段15aは、各グループにおける属性情報の合計値を算出する。その結果、「グループA」は「理科点数:167、積極性:9」、「グループB」は「理科点数:135、積極性:5」、「グループC」は「理科点数:151、積極性:7」、「グループD」は「理科点数:141、積極性:7」、「グループE」は「理科点数:160、積極性:5」と算出される。次に、算出した合計値に基づいて各グループの順位を判定する。その結果、「グループA」は「理科点数順位:1位、積極性順位:1位」、「グループB」は「理科点数順位:5位、積極性順位:5位」、「グループC」は「理科点数順位:3位、積極性順位:3位」、「グループD」は「理科点数順位:4位、積極性順位:3位」、「グループE」は「理科点数順位:2位、積極性順位:5位」となる。そして、総合属性算出手段15aは、ここで判定した各グループの順位を、各グループが保有する能力や特徴を総合的に示す総合属性情報として特定し、その特定した情報をユーザ情報決定手段15に送信する。特定された総合属性情報の一例を、図16に示す。
【0091】
ユーザ条件決定手段15bは、総合属性算出手段15aから取得した各グループの総合属性情報に基づいて、第二振り分けにおいて振り分けられるユーザに対して要求する属性情報の値を示すユーザ条件を決定する(S205)。
【0092】
上記の処理について、総合属性情報が図16の通りに特定された場合を例に具体的に説明する。まず、ユーザ条件決定手段15bは、総合属性情報のうち理科点数順位に基づいて、各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける理科点数の合計値の差を少なくするような形に各グループのユーザ条件(第一ユーザ条件)を決定していく。ここでは、未振り分けのユーザの中から成績が上位のユーザから順に振り分け対象ユーザとして抽出していく順番を、理科点数順位とは逆の順番でグループ毎に決定していくこととする。この場合、理科点数順位1位の「グループA」は、ユーザ条件「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザを抽出する順番(抽出順):5番」と決定される。以下、理科点数順位2位の「グループE」は「抽出順:4番」、理科点数順位3位の「グループC」は「抽出順:3番」、理科点数順位4位の「グループD」は「抽出順:2番」、そして理科点数順位5位の「グループB」は「抽出順:1番」というように、それぞれ第一ユーザ条件が決定される。
【0093】
次に、ユーザ条件決定手段15bは、総合属性情報のうち積極性順位に基づいて、各グループ間のバランスに偏りが生じないように、各グループにおける積極性の合計値の差を少なくするような形に各グループのユーザ条件(第二ユーザ条件)を決定していく。ここでは、積極性の合計値に基づいて、振り分け対象ユーザに対して各グループが求める積極性のレベルを、グループ毎に決定していくこととする。この場合、積極性順位1位の「グループA」は、「第二振り分けにおいて振り分け対象ユーザに求める積極性レベル(積極性レベル):下位」と決定される。以下、積極性順位2位の「グループD」は「積極性レベル:下位」、積極性順位3位の「グループC」は「積極性レベル:上位」、積極性順位4位の「グループB」は「積極性レベル:上位」、積極性順位5位の「グループE」は「積極性レベル:上位」というように、それぞれ第二ユーザ条件が決定される。
【0094】
上記の第二ユーザ条件の決定方法について、「積極性順位1位」から「積極性順位2位」の場合は、振り分け対象ユーザに対して求める積極性のレベル(積極性レベル)を「下位」、「積極性順位3位」から「積極性順位5位」の場合は「積極性レベル:上位」として設定することとしたが、その設定については上記に限定されるものではなく、任意に決めることができるものとする。本実施例と同様の処理を実現できるような設定内容であれば、別の内容に設定されていても構わない。
【0095】
そして、ユーザ条件決定手段15bは、上述の処理において決定された第一ユーザ条件と第二ユーザ条件とを組み合わせることで、最終的なユーザ条件を決定する。決定されたユーザ条件の一例を、図17に示す。
【0096】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15bで決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けのユーザの中から、第一ユーザ条件と第二ユーザ条件を同時に満たすユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S206)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0097】
上記の処理について、ユーザ条件が図17の通りに決定された場合を例に詳細に説明する。第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15で決定された各グループにおいて要求されているユーザ条件を取得する。ここでは、第一ユーザ条件における抽出順に基づいて、未振り分けユーザのうち属性情報が上位の者(優秀なユーザ)から順に抽出するという形式は、実施例1と同様であるが、それに加えて、第二ユーザ条件における積極性レベルに該当するユーザを優先的に選択して抽出するという方法を用いる。
【0098】
まず、第二振り分け部16は、第一ユーザ条件において「抽出順:1番」となっているグループを特定する。次に、当該グループの第二ユーザ条件を抽出し、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けユーザのうち、第二ユーザ条件を満たすユーザのうち理科点数が最も高いユーザを抽出して振り分ける。具体的に説明すると、第一ユーザ条件において「抽出順:1番」となっているグループは「グループB」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:上位」であるため、第二振り分け部16は、未振り分けユーザのうち積極性が「3」から「5」のユーザで、一番理科点数が高いユーザを抽出して「グループB」に振り分ける。その結果、「グループB」には識別情報「5A06」が振り分けられることとなる。次に、第一ユーザ条件「抽出順:2番」となっているグループは「グループD」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:下位」であるため、第二振り分け部16は、「グループB」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザの中で、積極性が「1」から「2」のユーザで、一番理科点数が高いユーザを抽出して「グループD」に振り分ける。その結果、「グループD」には識別情報「5A19」が振り分けられることとなる。
【0099】
同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、第一ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループC」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:上位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A02」が、第一ユーザ条件「抽出順:4番」の「グループE」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:上位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A09」が、第一ユーザ条件「抽出順:5番」の「グループA」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:下位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A03」が、それぞれ振り分けられる。
【0100】
上記の第二振り分け処理について、未振り分けユーザのうち積極性が「3」から「5」のユーザを「積極性レベル:上位」、未振り分けユーザのうち積極性が「1」から「2」のユーザを「積極性レベル:下位」と判断して振り分けることとしたが、その判断基準については上記に限定されるものではなく、任意に決めることができるものとする。本実施例と同様の処理を実現できるような設定内容であれば、別の基準が設定されていても構わない。
【0101】
そして、第二振り分け部16は、グループ数に応じてユーザ条件を振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。その第二振り分け終了時点の振り分け結果記憶部14に記憶されている情報の一例を、図18に示す。
【0102】
更に、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し、未振り分けユーザが残っている場合は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信し、ユーザ条件決定部15は、上記の第二振り分けの結果も含めた形でのユーザ条件を再決定して第二振り分け部16に対して送信する(S207)。
【0103】
上記の処理について具体的に説明する。第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定する。その結果、識別情報「5A11」・「5A08」・「5A14」・「5A18」の4人が未振り分けであるということが判定できる。このため、第二振り分け部16は、ユーザ条件決定部15に対して、再度のユーザ条件の決定指示を送信する。
【0104】
そして、総合属性算出手段15aは、前述の処理方法と同様の手段により、各グループの総合属性情報を再算出する(S204)。再算出した総合属性情報の一例を、図19に示す。
【0105】
次に、ユーザ条件決定手段15bは、前述の処理方法と同様の手段により、ユーザ条件を再決定する(S205)。再決定したユーザ条件の一例を、図20に示す。
【0106】
第二振り分け部16は、ユーザ条件決定手段15bで再決定されたユーザ条件に従って、ユーザ情報記憶部12に記憶されている未振り分けユーザの中からユーザ条件に合致するユーザ情報を抽出し、該当するグループに振り分ける(S207)。そして、振り分けた結果を振り分け結果記憶部14に記憶する。
【0107】
上記の処理について、ユーザ条件が図20の通りに決定された場合を例に具体的に説明する。第一ユーザ条件において「抽出順:1番」となっているグループは「グループA」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:下位」であるため、第二振り分け部16は、未振り分けユーザのうち積極性が「1」から「2」のユーザで、理科点数が一番高いユーザを抽出して「グループA」に振り分ける。その結果、「グループA」には識別情報「5A08」が振り分けられることとなる。次に、第一ユーザ条件「抽出順:2番」となっているグループは「グループD」であり、第二ユーザ条件は「積極性レベル:上位」であるため、第二振り分け部16は、「グループA」への振り分けが実行された後の未振り分けユーザの中で、積極性が「3」から「5」のユーザで、理科点数が一番高いユーザを抽出して「グループD」に振り分ける。その結果、「グループD」には識別情報「5A11」が振り分けられることとなる。
【0108】
同様にして、以降のグループについても第二振り分けを実施していく。その結果、第一ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループB」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:下位」を満たす理科点数が一番高いユーザを振り分けるが、該当するユーザが存在しないので、未振り分けのユーザのうち、積極性レベルの一番低いユーザを振り分けることとする。この場合、識別情報「5A18」が振り分けられることとなる。次に、第一ユーザ条件「抽出順:4番」の「グループC」には、第二ユーザ条件「積極性レベル:上位」を満たす理科点数が一番高いユーザである識別情報「5A14」が振り分けられる。第一ユーザ条件「抽出順:5番」の「グループE」に対しては、未振り分けのユーザが残っていないので、第二振り分けは行われないこととする。
【0109】
そして、第二振り分け部16は、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報のうち、未振り分けのユーザ情報が残っているかどうかを判定し(S207)、未振り分けユーザが残っていない場合は、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果を抽出し、編成結果情報として編成結果記憶部17に記憶する(S208)。記憶される編成結果情報の一例を、図21に示す。
【0110】
上述の実施形態とすることにより、複数の属性情報を考慮した上で、各グループのレベルに関するバランスに偏りが生じないように配慮したユーザの振り分けを自動的に行うことが可能となる。これにより、各グループが保有する能力や特徴に基づき、バランスを多面的に考慮したグループ編成を行うことができる。
【実施例3】
【0111】
〔実施例3−構成〕
次に、図22の機能ブロック図を用いて、本発明のグループ編成支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0112】
本発明のグループ編成支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの内部に、全てのユーザが各グループに振り分けられた際のグループ毎の構成人数を算出する構成人数算出部19aと、グループ毎において振り分けが必要とされている人数(不足している人数)を算出する不足人数算出部19bと、第二振り分け部16の内部に、不足人数算出部19bで算出した不足人数に基づいて、未振り分けユーザの組み合わせを作成する残ユーザ組み合わせ手段16aと、未振り分けユーザの組み合わせを記憶する残ユーザ組み合わせ記憶手段16bと、残ユーザ組み合わせを利用して第二振り分けを実行する第二振り分け手段16cと、を備えているという点において、実施例1及び実施例2の実施形態と異なっている。
【0113】
本実施例は、第二振り分け部16において、未振り分けユーザの組み合わせを作成することにより、第二振り分けを一度の処理で実行完了させることができる、という点に特徴がある。
【0114】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部又は同様の動作については、その詳細な説明を省略する。
【0115】
構成人数算出部19aは、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報を取得し、全てのユーザが各グループに振り分けられた際の、グループ毎の構成人数を算出する。
【0116】
不足人数算出部19bは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を取得し、現在各グループに何人のユーザが振り分けられているかを取得する。そして、構成人数算出部19aで算出されたグループ毎の構成人数と比較し、グループ毎において第二振り分けにおいて振り分けが必要とされている人数(不足人数)を算出する。
【0117】
残ユーザ組み合わせ手段16aは、ユーザ情報記憶部12から、未振り分けのユーザに関する情報を取得する。さらに、不足人数算出部19bから、算出された不足人数を取得する。そして、未振り分けのユーザから不足人数分を抽出して残ユーザ組み合わせ情報を生成し、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する。
【0118】
残ユーザ組み合わせ記憶部16bには、残ユーザ組み合わせ手段16aにおいて生成された未振り分けユーザの組み合わせ情報が記憶される。この場合における記憶形式は、組み合わせ毎にユーザ情報を関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0119】
第二振り分け手段16cは、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、各グループにおいて要求されているユーザ条件に合致する未振り分けユーザの組み合わせを、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶されている残ユーザ組み合わせ情報の中から抽出し、該当するグループに振り分け、その振り分けた結果を編成結果記憶部17に送信する。
【0120】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明のグループ編成支援システムにおける処理プロセスの一例を、図22の機能ブロック図及び図23のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、小学校において理科の実験を行う際のグループ分けの場合を例に説明することとする。また、ユーザの属性情報として「理科のテスト点数」が設定された場合を例に説明する。
【0121】
図23のフローチャートにおける(S301)から(S304)、(S309)の動作については〔実施例1−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0122】
構成人数算出部19aは、構成人数算出部19aは、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報を取得し、全てのユーザが各グループに振り分けられた際の、グループ毎の構成人数を算出する。ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報が図6に示すとおりであった場合、ユーザ情報記憶部12に記憶されているユーザ情報の数は「19」で、振り分けるグループ数は「5グループ」と定められているので、グループ毎の構成人数は「3人から4人」と算出される。
【0123】
不足人数算出部19bは、振り分け結果記憶部14に記憶されている振り分け結果情報を取得する。さらに、構成人数算出部19aで算出されたグループ毎の構成人数と比較し、グループ毎における不足人数を算出する(S305)。
【0124】
上記の処理について、振り分け結果情報が図7に示すとおりであった場合を例に、具体的に説明する。不足人数算出部19bは、取得した振り分け結果情報から、現在振り分け済みの人数は「各グループ2名」であるという情報を取得する。さらに、構成人数算出部19aから算出された構成人数情報「3人から4人」という情報も取得する。そして、両者を比較することにより、グループ毎における不足人数は「1人から2人」であるということを算出する。
【0125】
残ユーザ組み合わせ手段16aは、ユーザ情報記憶部12から、未振り分けのユーザに関する情報を取得し、さらに、不足人数算出部19bから、算出された不足人数を取得する。そして、未振り分けのユーザから不足人数分を抽出して残ユーザ組み合わせ情報を生成し、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する(S306)。
【0126】
上記の処理について、組み合わせ情報を生成する際の処理方法について詳細に説明する。残ユーザ組み合わせ手段16aは、生成したそれぞれの残ユーザ組み合わせ情報の間において、属性情報の値に差が生じないような形で、組み合わせ情報を生成することとする。これは、各グループにおける属性情報のレベルに差が生じないようにするために必要となる処理である。本実施例では、未振り分けユーザ中において属性情報の値が最も高いユーザと最も低いユーザとを組み合わせるという形式で、組み合わせ情報を生成することとする。組み合わせ情報の生成手段は上記に限られるものではなく、生成された組み合わせ情報間における属性情報の値に大きな差が生じないような形式の組み合わせ方法であれば、いかなる方法を用いても良い。
【0127】
上記の処理について、ユーザ情報が図6に示すとおりであった場合を例に、具体的に説明する。残ユーザ組み合わせ手段16aは、不足人数算出部19bが算出した不足人数「1人から2人」という情報に基づいて、未振り分けユーザの組み合わせ情報を生成する。この場合において、不足人数の最大数は「2人」であるため、まず、未振り分けユーザ同士2人の組み合わせから生成する。残ユーザ組み合わせ手段16aは、未振り分けユーザのうち属性情報の値が最も高いユーザ(属性情報「5A06」)と属性情報の値が最も低いユーザ(属性情報「5A18」)とを組み合わせる。次に、未振り分けユーザのうち属性情報の値が二番目に高いユーザ(属性情報「5A02」)と属性情報の値が二番目に低いユーザ(属性情報「5A14」)とを組み合わせる。同様にして、属性情報「5A09」と属性情報「5A08」、属性情報「5A19」と属性情報「5A11」という組み合わせを生成し、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する。最後に残った属性情報「5A03」は、組み合わせる相手が存在しないので、不足人数1人のグループに割り当てる情報として、そのまま残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶する。この場合における、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶されている情報の一例を、図24に示す。
【0128】
第二振り分け手段16cは、ユーザ条件決定部15で決定されたユーザ条件に従って、各グループにおいて要求されているユーザ条件に合致する未振り分けユーザの組み合わせを、残ユーザ組み合わせ記憶部16bに記憶されている残ユーザ組み合わせ情報の中から抽出し、該当するグループに振り分け、その振り分けた結果を編成結果記憶部17に送信する(S307)。
【0129】
上記の処理について、ユーザ条件が図8の通りであった場合を例に、具体的に説明する。第二振り分け手段16cは、ユーザ条件「抽出順:1番」のグループを特定する。ユーザ条件「抽出順:1番」は「グループB」であるので、残ユーザ記憶部16bに記憶されている残ユーザ組み合わせ情報のうち、属性情報の合計値が最も高い組み合わせに含まれるユーザ情報を抽出し、「グループB」に対して振り分ける。詳細に説明すると、属性情報合計値「144」となる「残ユーザ情報組み合わせ3」に含まれるユーザ(識別情報「5A09」と識別情報「5A08」)が、「グループB」に対して振り分けられることとなる。同様にして、ユーザ条件「抽出順:2番」の「グループD」に対しては、合計値「143」となる「残ユーザ組み合わせ2」に含まれるユーザ(識別情報「5A02」と識別情報「5A14」)が、ユーザ条件「抽出順:3番」の「グループC」に対しては、合計値「142」となる「残ユーザ組み合わせ4」に含まれるユーザ(識別情報「5A19」と識別情報「5A11」)が、ユーザ条件「抽出順:4番」の「グループE」に対しては、合計値「140」となる「残ユーザ組み合わせ1」に含まれるユーザ(識別情報「5A06」と識別情報「5A18」)が、ユーザ条件「抽出順:5番」の「グループA」に対しては、合計値「55」となる「残ユーザ組み合わせ5」に含まれるユーザ(識別情報「5A03」)が、それぞれ振り分けられることとなる。そして、第二振り分け手段16cは、その振り分けた結果を編成結果記憶部17に送信する。
【0130】
編成結果記憶部17は、第二振り分け手段16cから受信した編成結果情報を記憶する(S308)。記憶される編成結果情報の一例を、図25に示す。
【0131】
上述の実施形態とすることにより、第二振り分けを一度の処理で完了させることが可能となる。これにより、本発明のグループ編成支援システムの処理速度を向上させることができる。
【実施例4】
【0132】
〔別実施形態(1)〕
前述の実施例2と実施例3における実施形態は、両者を組み合わせて実行してもよい。その際の、残ユーザ組み合わせ手段16aにおける未振り分けユーザの組み合わせは、複数の属性情報のうち特定した1つの属性情報(本実施例であれば「理科点数情報」等)に基づいて作成するとよい。また、総合属性算出手段15a及びユーザ条件決定手段15bにおけるユーザ決定の処理や、第二振り分け手段16cにおける第二振り分けの方法については、実施例2における方法を用いて処理を行うとよい。
【0133】
上記の実施形態における機能ブロック図の一例を、図26に示す。
【0134】
上述の実施形態とすることにより、複数の属性情報を考慮して各グループのバランスを多面的に考慮したグループ編成を行う場合であっても、第二振り分けを一度の処理で完了させることができ、本システムの処理速度を向上させることができる。
【実施例5】
【0135】
〔別実施形態(2)〕
前述の実施例1から実施例4における各実施形態は、管理サーバAに対して端末BがネットワークNを介して接続されているというシステム形式で実現されているが、それを、端末Bの内部で全ての処理を実行する形式(端末単体形式)で実現するとしても良い。例えば、実施例1における処理を端末単体形式で実行する場合におけるシステム構成の一例を、図27に示す。
【0136】
本発明のクラス編成支援システムの第五実施形態は、端末Bの内部に、取得したユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部12、記憶されたユーザ情報に含まれる属性情報を用いて振り分け対象ユーザを特定して各グループに振り分ける第一振り分け部13、ユーザが振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部14、振り分け結果記憶部に記憶されているユーザの属性情報からグループ毎に必要とするユーザの条件を決定するユーザ条件決定部15、ユーザ条件に基づいて、振り分け対象ユーザ以外のユーザを各グループに振り分ける第二振り分け部16、グループ編成が行われた結果を記憶する編成結果記憶部17、編成結果に基づいて通知情報を生成し端末Bの表示装置5に表示させる通知部19、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0137】
上述の実施形態とすることにより、管理サーバAやネットワークNを用意することなく、本発明のクラス編成支援システムを実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0138】
A:管理サーバ
B:端末
N:ネットワーク
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
10:ネットワークI/F
11:ユーザ情報取得部
12:ユーザ情報記憶部
13:第一振り分け部
14:振り分け結果記憶部
15:ユーザ条件決定部
15a:総合属性算出手段
15b:ユーザ条件決定手段
16:第二振り分け部
16a:残ユーザ組み合わせ手段
16b:残ユーザ組み合わせ記憶部
16c:第二振り分け手段
17:編成結果記憶部
18:通知部
19a:構成人数算出部
19b:不足人数算出部
20:ネットワークI/F
21:ユーザ情報生成部
22:通知情報受信部
23:端末制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザを所定数のグループに振り分けることを支援するグループ編成支援システムであって、
前記ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、
前記ユーザ情報記憶部に記憶されている前記ユーザについて、前記ユーザの属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザを前記所定数のグループに振り分ける第一振り分け部と、
前記ユーザが前記所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部と、
前記振り分け結果に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定部と、
前記ユーザ条件に基づいて、前記振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け部と、
を備えることを特徴とするグループ編成支援システム。
【請求項2】
前記ユーザ条件決定部は、
前記振り分け結果記憶部に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎の総合的な属性情報を算出する総合属性算出手段と、
前記算出したグループ毎の総合属性情報に基づいて、前記グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のグループ編成支援システム。
【請求項3】
前記グループ編成支援システムは、さらに、
前記ユーザ情報記憶部に記憶されている前記ユーザの人数を計数し、各グループに振り分けた際のグループ毎の構成人数を算出する構成人数算出部と、
前記振り分け結果記憶部に記憶されている前記ユーザの人数を取得し、前記グループ毎に不足している人数を算出する不足人数算出部と、を備え、
前記第二振り分け部は、
前記振り分け対象以外のユーザから、前記ユーザ条件を、前記算出した不足人数で満たすユーザの組み合わせを決定して振り分けを実行する
ことを特徴とする請求項1から請求項2に記載のグループ編成支援システム。
【請求項4】
ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザが所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する結果記憶部と、
を備えるユーザ振り分け支援システムに用いるプログラムであって、
前記ユーザ情報記憶部に記憶されている前記ユーザについて、当該ユーザの属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザを前記所定数のグループに振り分ける第一振り分け機能と、
前記振り分け結果に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定機能と、
前記ユーザ条件に基づいて、前記振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け機能と、
をコンピュータに実行させるグループ編成支援プログラム。
【請求項1】
複数のユーザを所定数のグループに振り分けることを支援するグループ編成支援システムであって、
前記ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、
前記ユーザ情報記憶部に記憶されている前記ユーザについて、前記ユーザの属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザを前記所定数のグループに振り分ける第一振り分け部と、
前記ユーザが前記所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する振り分け結果記憶部と、
前記振り分け結果に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定部と、
前記ユーザ条件に基づいて、前記振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け部と、
を備えることを特徴とするグループ編成支援システム。
【請求項2】
前記ユーザ条件決定部は、
前記振り分け結果記憶部に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎の総合的な属性情報を算出する総合属性算出手段と、
前記算出したグループ毎の総合属性情報に基づいて、前記グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のグループ編成支援システム。
【請求項3】
前記グループ編成支援システムは、さらに、
前記ユーザ情報記憶部に記憶されている前記ユーザの人数を計数し、各グループに振り分けた際のグループ毎の構成人数を算出する構成人数算出部と、
前記振り分け結果記憶部に記憶されている前記ユーザの人数を取得し、前記グループ毎に不足している人数を算出する不足人数算出部と、を備え、
前記第二振り分け部は、
前記振り分け対象以外のユーザから、前記ユーザ条件を、前記算出した不足人数で満たすユーザの組み合わせを決定して振り分けを実行する
ことを特徴とする請求項1から請求項2に記載のグループ編成支援システム。
【請求項4】
ユーザの識別情報と属性情報とを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザが所定数のグループに振り分けられた結果を記憶する結果記憶部と、
を備えるユーザ振り分け支援システムに用いるプログラムであって、
前記ユーザ情報記憶部に記憶されている前記ユーザについて、当該ユーザの属性情報が予め定められた範囲内にあるユーザを振り分け対象ユーザとして特定し、当該振り分け対象ユーザを前記所定数のグループに振り分ける第一振り分け機能と、
前記振り分け結果に記憶されている前記ユーザの属性情報を用いて、前記グループ毎に必要とされるユーザの条件を決定するユーザ条件決定機能と、
前記ユーザ条件に基づいて、前記振り分け対象ユーザ以外のユーザに対する振り分けを実行し、その結果を振り分け結果記憶部に記憶する第二振り分け機能と、
をコンピュータに実行させるグループ編成支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2011−158938(P2011−158938A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17692(P2010−17692)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】
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