説明

ケーブル接続構造およびケーブル接続基板

【課題】基板への芯線の実装レイアウトの自由度を向上し、小型化することができるケーブル接続構造およびケーブル接続基板を提供する。
【解決手段】本発明にかかるケーブル接続構造100は、基板1と基板1に接続電極10を介して接続されるケーブル2とを有し、基板1は、接続電極10上にケーブル2の導体部21を配置する溝部16を構成する2以上の突起部11を備え、突起部11は、導体部21を接続電極10にはんだ付けする際溶融しない固定突起部を含み、溝部16に配置した導体部21の延伸方向とケーブル2の延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板にケーブルを接続するケーブル接続構造およびケーブル接続基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、医療用の内視鏡は、挿入部が体内に深く挿入されることによって、病変部の観察をし、さらに必要に応じて処置具が併用されることによって体内の検査、治療を可能としている。このような内視鏡として、挿入部の先端にCCD等の撮像素子を内蔵した撮像装置を備えた内視鏡がある。この内視鏡は、可撓性を有する細長の挿入具の先端部に撮像素子を実装した撮像モジュールが内蔵されて構成されており、この挿入具を体腔内に挿入することによって、被検部位の観察等を行うことができる。挿入具の先端部は、患者の苦痛を緩和するため、細径化、短小化が望まれている。
【0003】
かかる問題を解決する技術として、撮像素子と接続されたフレキシブル基板を二重に折り曲げることにより信号ケーブルの配線密度の向上を図るもの等が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
また、回路基板上にケーブルの信号線を固定する信号線固定溝を、信号線接続端子部に隣接して設けた電子内視鏡が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平04−197334号公報
【特許文献2】特開2006−14906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、フレキシブル基板に信号ケーブルの配列ピッチと同じピッチしか芯線を接続することができない。ケーブルの配列ピッチは、一般的に、治具で整列されたピッチ、もしくはケーブル外皮で接触した状態で整列されたピッチであり、例えばラミネート等で整列した状態で固定される。このとき、少なくともケーブル最外径以下のピッチで芯線を接続することはできない。そのため、基板上の実装レイアウトが制約を受けていた。
【0007】
また、特許文献2では、信号線のずれを防止できるという効果は有するものの、外皮部分で整列したピッチでしかケーブルを接続することができない。さらに、回路基板はリード等により撮像素子と接続されるため、寸法を小さくすることが困難であった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基板への芯線の実装レイアウトの自由度を向上するとともに、小型化することができるケーブル接続構造およびケーブル接続基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるケーブル接続構造は、ケーブルと、該ケーブル接続用の接続電極を有する基板とを接続したケーブル接続構造であって、前記基板は、前記接続電極上に、前記ケーブルの導体部を配置する溝部を構成する2以上の突起部を備え、前記突起部は、前記導体部を前記接続電極にはんだ付けする際溶融しない固定突起部を含み、前記溝部に配置した前記導体部の延伸方向と前記ケーブルの延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記ケーブルは、芯線およびシールド線を有する同軸ケーブルであり、前記基板は、前記芯線を接続する芯線接続電極と、前記シールド線を接続するシールド線接続電極とを有し、前記芯線接続電極は、前記芯線配置用の第一溝部を形成する2以上の第一突起部を備え、前記第一溝部に配置した前記芯線の延伸方向と前記同軸ケーブルの延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記ケーブルは、芯線およびシールド線を有する同軸ケーブルであり、前記基板は、前記芯線を接続する芯線接続電極と、前記シールド線を接続するシールド線接続電極とを有し、前記シールド線接続電極は、前記シールド線配置用の第二溝部を形成する2以上の第二突起部を備え、前記第二溝部に配置した前記シールド線の延伸方向と前記同軸ケーブルの延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記第一溝部に配置した前記芯線の延伸方向と前記第二溝部に配置した前記シールド線の延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記固定突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプから形成される固定突起部と、前記導体部の前記接続電極への接続の際溶融する溶融突起部とからなり、前記導体部を前記溝部に配置する際、ルートを形成する側の突起部を固定突起部として形成し、他の突起部を溶融突起部により形成することを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記固定突起部は前記溶融突起部より大きいことを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、複数の前記ケーブルの集合ケーブルを有し、前記溝部の配列ピッチが、前記ケーブルの配列ピッチと異なることを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記ケーブルは、複数の同軸ケーブルの集合ケーブルであり、前記第一溝部および/または前記第二溝部の配列ピッチが、前記ケーブルの配列ピッチと異なることを特徴とする。
【0018】
また、本発明にかかるケーブル接続構造は、上記発明において、前記複数の同軸ケーブルは、露出する芯線の長さと内部絶縁体の長さとシールド線の長さとの和が互いに同じであることを特徴とする。
【0019】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、芯線およびシールド線を有する同軸ケーブル接続用のケーブル接続基板であって、2以上の第一突起部を有し、該第一突起部により形成される第一溝部に前記芯線を配置して接続する芯線接続電極と、2以上の第二突起部を有し、該第二突起部により形成される第二溝部に前記シールド線を配置して接続するシールド線接続電極と、を備え、前記第一突起部および前記第二突起部は固定突起部を含み、前記第一溝部への前記芯線の延伸方向と前記第二溝部への前記シールド線の延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする。
【0020】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、上記発明において、前記固定突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプであることを特徴とする。
【0021】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、上記発明において、前記突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプから形成される固定突起部と、前記導体部の前記接続電極への接続の際溶融する溶融突起部とからなり、前記芯線を前記第一溝部に配置し、かつ前記シールド線を前記第二溝部に配置する場合、ルートを形成する側の突起部を固定突起部として形成し、他の突起部を溶融突起部により形成することを特徴とする。
【0022】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、上記発明において、前記固定突起部は前記溶融突起部より大きいことを特徴とする。
【0023】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、複数のケーブルが集合した集合ケーブル接続用のケーブル接続基板であって、前記ケーブルの導体部を配置する溝部を構成する2以上の突起部を有する複数の接続電極を備え、前記突起部は固定突起部を含み、前記溝部の配列ピッチが、前記ケーブルの配列ピッチと異なることを特徴とする。
【0024】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、上記発明において、前記固定突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプであることを特徴とする。
【0025】
また、本発明にかかるケーブル接続基板は、上記発明において、前記突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプから形成される固定突起部と、前記導体部の前記接続電極への接続の際溶融する溶融突起部とからなり、前記導体部を前記溝部に配置する際、ルートを形成する側の突起部を固定突起部として形成し、他の突起部を溶融突起部により形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、接続電極上にケーブルの導体部を配置するための溝部を構成する2以上の突起部を、導体部を接続電極にはんだ付けする際溶融しない固定突起部として形成し、該固定突起部により導体部の位置を規制して、溝部に配置した導体部の延伸方向とケーブルの延伸方向とが一直線とならないよう実装することにより、基板への導体部の実装レイアウトの自由度を向上して、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、実施の形態1にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図2】図2は、図1のケーブル接続構造のA―A線の断面図である。
【図3】図3は、実施の形態1の変形例1にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図4】図4は、実施の形態2にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図5】図5は、図4のケーブル接続構造のC−C線の断面図である。
【図6】図6は、図4のケーブル接続構造のB−B線の拡大断面図である。
【図7】図7は、実施の形態2の変形例1にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図8】図8は、実施の形態2の変形例2にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図9】図9は、実施の形態2の変形例3にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図10】図10は、実施の形態2の変形例4にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図11】図11は、実施の形態2の変形例5にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図12】図12は、実施の形態3にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【図13】図13は、実施の形態4にかかるケーブル接続構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照し、本発明に係るケーブル接続構造の好適な実施の形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
【0029】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のケーブル接続構造100の模式図である。図2は、図1のケーブル接続構造100のA―A線の断面図である。実施の形態1にかかるケーブル接続構造100は、図1に示すように、基板1と、基板1に接続するケーブル2と、を備えている。
【0030】
ケーブル2は、芯線である導体部21と、導体部21の外周に設けられる絶縁体である外皮22と、を備える。基板1は、ケーブル2の導体部21を接続する接続電極11を備える。図1に示す基板1は、接続電極10を3つ備え、3本のケーブル2がそれぞれ接続電極10に接続されているが、接続するケーブル2に対応する数の接続電極10を備えるものであれば、その数は限定されるものではない。
【0031】
接続電極10上には、半球状の突起部11が2つ並べて形成される。図2に示すように、2つの突起部11の側面および接続電極10表面で構成される溝部16にケーブル2の導体部21を配置する。突起部11は、金バンプまたは高融点半田バンプ等のバンプを接続電極10上に配置することにより形成する。本明細書において、高融点半田バンプとは、錫/鉛系の共晶半田(融点184度)や、鉛フリー半田で広く使われている錫/銀/銅系の半田(例えばSn−3.0Ag−0.5Cu組成で融点が220度程度)の融点よりも十分高い融点を有する半田(例えば、錫/鉛系の半田で、Sn−90Pb組成で融点(固相線温度)が275度)により形成されたバンプを意味する。
【0032】
実施の形態1では、図1に示すように溝部16に配置した導体部21の延伸方向Yと、ケーブル2の延伸方向Xとが一直線とならないように溝部16を形成する。図1に示すような複数のケーブル2が集合した集合ケーブルでは、集合ケーブルを構成する少なくとも1以上のケーブル2の導体部21の延伸方向Yが、ケーブル2の延伸方向Xと一直線とならないように接続電極10および突起部11を基板1上に形成すれば本発明の要旨を満たす。
【0033】
また、実施の形態1では、導体部21の配列ピッチbが、ケーブル2の配列ピッチaよりも狭くなるように接続電極10および突起部11を形成する。このように形成された基板1にケーブル2の導体部21を曲げて溝部16に配置し、半田等の接合部材を導体部21と接続電極10との接合部に供給し、ヒートツール等により接合部材を加熱溶融して接続することにより、導体部21の配列ピッチbをケーブル2の配列ピッチaよりも狭くすることができる。
【0034】
また、実施の形態1では、突起部11の高さRは、ケーブル2の導体部21の直径2rより高くすることが好ましい。突起部11の高さRを導体部21の直径2rより高くすることにより、導体部21の固定を容易に行うことができる。また、半田等の接合部材を、例えば、ヒートツールにより加熱溶融して導体部21と接続電極10とを接合する際、突起部11の高さRが導体部21の直径2rより高ければヒートツールは突起部11との接触により降下を停止して、突起部11の高さで加熱を開始することになる。したがって、突起部11の高さRを導体部21の直径2rより高くすることにより、導体部21に荷重がかかることがなく、導体部21のつぶれを防止し、接続不良の発生を抑制することができる。
【0035】
さらに、2以上の突起部11で形成される溝部16の幅Wは、導体部21の位置ずれ防止の観点から、導体部21の直径2r以下であることが好ましい。なお、本明細書において、溝部16の幅Wは、溝部16を構成する突起部11と導体部21が接する2点間の距離を意味する。ここで、幅Wを短くしていくと導体部21が接続電極10と直接接触しない状態になるが、この場合でも、突起部11を介して導体部21は接続電極10に導通することができる。なお、より確実に導体部21を接続電極10に接合するならば、導体部21は、直接、接続電極10に接触していた方が望ましい。
【0036】
実施の形態1にかかるケーブル接続構造100は、上記のようにしてケーブル2の導体部21の延伸方向Yがケーブル2の延伸方向Xと一直線とならないように基板1に接続することにより、基板1への導体部21の実装レイアウトの自由度を向上できる。また、導体部21の配列ピッチbをケーブル2の配列ピッチaよりも狭くすることにより、導体部21を細線化することなく、基板1およびケーブル接続構造100を小さくすることができる。これにより、多数のケーブルを、狭い面積に安定して接続することが可能となり、内視鏡や超音波画像システム(超音波内視鏡)の構造に好適である。
【0037】
また、本発明の実施の形態1の変形例1として、図3に示すケーブル接続構造100Aが例示される。変形例1にかかるケーブル接続構造100Aは、導体部21の延伸方向Yとケーブル2の延伸方向Xとが一直線とならないように、接続電極10および突起部11が形成される。本変形例では、導体部21の曲げの方向が同じであるため、導体部21の配列ピッチbとケーブル2の配列ピッチaとは同じである。このような構造を有する変形例1にかかるケーブル接続構造100Aも、実施の形態1のケーブル接続構造100と同様に、基板1への導体部21の実装レイアウトの自由度を向上できる。
【0038】
さらに、本発明の実施の形態1の変形例2として、導体部21の配列ピッチbをケーブル2の配列ピッチaよりも広くしたケーブル接続構造が例示される。導体部21の配列ピッチbをケーブル2の配列ピッチaより広くすることにより、各ケーブルで伝送される信号間の干渉の影響を小さくすることができる。
【0039】
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2のケーブル接続構造200の模式図である。図5は、図4のケーブル接続構造200のC−C線の断面図である。図6は、図4のケーブル接続構造200のB−B線の拡大断面図である。実施の形態2にかかるケーブル接続構造200は、基板1Aと、基板に接続される同軸ケーブル2Aと、を備える。
【0040】
同軸ケーブル2Aは、芯線である中心導体23と、中心導体23の外周に設けられる内部絶縁体24と、内部絶縁体24の外周を被覆するシールド線である外部導体25と、外部導体25の外周に設けられる外部絶縁体26と、を備える。
【0041】
基板1Aは、中心導体23を接続する中心導体接続電極12(芯線接続電極)と、外部導体25を接続する外部導体接続電極13(シールド線接続電極)とを備える。中心導体接続電極12上には、半球状の第一突起部14が2つ形成される。半球状の第一突起部14と中心導体接続電極12とにより、接続する中心導体23を配置する第一溝部17が形成されている。
【0042】
第一突起部14は、金バンプまたは高融点半田バンプにより形成される。第一突起部14の高さRは、中心導体23の直径2rより高くすることが好ましい。第一突起部14の高さRを中心導体23の直径2rより高くすることにより、中心導体23の位置の規制が容易になる。また、中心導体23と中心導体接続電極12とを、例えば半田等の接合部材を、例えばヒートツールにより加熱溶融して接合する際、第一突起部14の高さRを中心導体23の直径2rより高くすることにより、中心導体23に荷重がかかることがなく、中心導体23のつぶれを防止し、接続不良の発生を抑制することができる。
【0043】
また、2以上の第一突起部14で形成される第一溝部17の幅Wは、中心導体23の位置ずれ防止の観点から、中心導体23の直径2rと略同一とすることが好ましい。
【0044】
外部導体接続電極13上には、半球状の第二突起部15が形成される。第二突起部15は、外部導体接続電極13上に、外部導体接続電極13の長手方向に沿って、基板1Aに接続する外部導体25の本数に1を加算した数だけ等間隔かつ一列に形成される。外部導体接続電極13上で等間隔に一列に配置された第二突起部15と外部導体接続電極13とにより、接続する外部導体25の本数と同数の第二溝部18が形成されている。
【0045】
第二突起部15は、金バンプまたは高融点半田バンプにより形成される。第二突起部15の高さRは、外部導体25の直径2rより高くすることが好ましい。第二突起部15の高さRを外部導体25の直径2rより高くすることにより、外部導体25の位置の規制が容易になる。また、外部導体25と外部導体接続電極13とを、例えば半田等の接合部材を、例えばヒートツールによりを加熱溶融して接合する際、第二突起部15の高さRを外部導体25の直径2rより高くすることにより、外部導体25に荷重がかかることがなく、外部導体25のつぶれややぶれを防止し、接続不良の発生を抑制することができる。
【0046】
また、2つの第二突起部15で形成される第二溝部18の幅Wは、外部導体25の位置ずれ防止の観点から、外部導体25の直径2rと略同一とすることが好ましい。
【0047】
実施の形態2では、図4に示すように第一溝部17に配置した中心導体23の延伸方向Yと、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように第一溝部17を形成する。なお、第二溝部18に配置した外部導体25の延伸方向Zと、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとは一直線状となる。図4に示すような複数の同軸ケーブル2Aが集合した集合ケーブルでは、集合ケーブルを構成する少なくとも1以上の同軸ケーブル2Aの中心導体23の延伸方向Yが、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xと一直線とならないように中心導体接続電極12および第一突起部14を基板1A上に形成すればよい。
【0048】
また、実施の形態2では、中心導体23の配列ピッチbが、同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも狭くなるように中心導体接続電極12および第一突起部14を形成する。なお、外部導体接続電極13および第二突起部15は、外部導体25の配列ピッチcが、同軸ケーブル2Aの配列ピッチaと同じとなるように形成する。このように形成された基板1Aに、同軸ケーブル2Aの外部導体25を第二溝部17に配置し、かつ内部絶縁体24を曲げて中心導体23を第一溝部17に配置し、半田等の接合部材を導体部と接続電極との接合部に供給し、ヒートツールにより接合部材を加熱溶融して接続することにより、中心導体23の配列ピッチbを同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも狭くすることができる。
【0049】
実施の形態2にかかるケーブル接続構造200は、上記のようにして同軸ケーブル2Aの中心導体23の延伸方向Yが同軸ケーブル2Aの延伸方向Xと一直線とならないように基板1Aに接続することにより、基板1Aへの中心導体23の実装レイアウトの自由度を向上できる。また、中心導体23の配列ピッチbを同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも狭くすることにより、基板1A上の実装部材の実装密度を向上でき、基板1Aおよびケーブル接続構造200を小さくすることができる。これにより、多数の同軸ケーブルを、狭い面積に安定して接続することが可能となり、内視鏡や超音波画像システム(超音波内視鏡)の構造に好適である。
【0050】
また、本発明の実施の形態2の変形例1として、図7に示すケーブル接続構造200Bが例示される。変形例1にかかるケーブル接続構造200Bは、中心導体23の延伸方向Yと同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように、かつ、中心導体23の配列ピッチbが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように、中心導体接続電極12および第一突起部14が形成される。本変形例1では、中心導体23の配列ピッチbを同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くすることにより、各ケーブルで伝送される信号間の干渉の影響を小さくすることができる。
【0051】
さらに、本発明の実施の形態2の変形例2として、図8に示すケーブル接続構造200Cが例示される。変形例2にかかるケーブル接続構造200Cは、集合ケーブル30と、集合ケーブル30を接続した基板1Cと、を備える。集合ケーブル30は、複数の同軸ケーブル2Aを束ねたケーブルであり、ケーブル整列部27と、ケーブル束ね部28と、を有している。変形例2では、実施の形態2と同様に、中心導体23の延伸方向Yと同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように、かつ、中心導体23の配列ピッチbが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも狭くなるように、第一溝部17Cが形成される。本変形例2では、第一突起部14Cは、中心導体接続電極12C上に中心導体23が延びる方向に沿ってジグザグに3つ形成される。第一突起部14Cは、中心導体23の左右に1つまたは2つ形成されるが、中心導体23を曲げることにより応力がより多くかかる側に2つの第一突起部14Cを形成することが好ましい。図8に示すように、集合ケーブル30側から見て左端の同軸ケーブル2Aの中心導体23は、外部導体25の配列方向から内部絶縁体24を右側に曲げて第一溝部17Cに配置される。したがって、中心導体23は左側に戻ろうとするため、中心導体23の左側に第一突起部14Cを2つ形成することが好ましい。変形例2では、中心導体23の配列ピッチbを同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも狭くすることにより、基板1C上の実装密度を向上でき、基板1Cおよびケーブル接続構造200Cを小さくすることができる。
【0052】
さらに、本発明の実施の形態2の変形例3として、図9に示すケーブル接続構造200Dが例示される。変形例3にかかるケーブル接続構造200Dは、変形例1と同様に、中心導体23の延伸方向Yと同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように、かつ、中心導体23の配列ピッチbが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように、中心導体接続電極12Dおよび第一突起部14Dが形成される。また、本変形例3では、変形例1と異なり、中心導体接続電極12Dおよび第一突起部14Dは、各同軸ケーブル2Aの露出する中心導体23の長さと内部絶縁体24の長さと外部導体25の長さの和が同じになるように形成される。変形例1では、各中心導体接続電極12Bは、外部導体接続電極13と平行に形成され、各中心導体23の延伸方向は平行となるのに対し、本変形例3では、中心導体接続電極12Dは全体として円弧を形成するように形成される。このように中心導体接続電極12Dを形成することにより、各同軸ケーブル2Aの露出する中心導体23の長さと内部絶縁体24の長さの和が同じになる。本変形例3では、各同軸ケーブル2Aで伝送される信号間の干渉の影響を小さくできるとともに、基板1Dに接続する同軸ケーブル2Aの露出する中心導体23の長さと内部絶縁体24の長さと外部導体25の長さの和が同じになるので、同一の同軸ケーブル2Aを使用することができるという効果を奏する。
【0053】
また、本発明の実施の形態2の変形例4として、図10に示すケーブル接続構造200Eが例示される。変形例4にかかるケーブル接続構造200Eは、外部導体25の延伸方向Zと同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように、かつ、外部導体25の配列ピッチcが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように、外部導体接続電極13Eおよび第二突起部15Eが形成される。本変形例4では、外部導体25の延伸方向Zと同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように、外部導体接続電極13Eは円弧状をなすように形成される。また、中心導体接続電極12Eは、中心導体23の延伸方向Yが外部導体25の延伸方向Zと同一直線方向となるように円弧をなして形成される。本変形例4では、中心導体接続電極12Eおよび外部導体接続電極13Eをそれぞれ円弧状をなすように形成することにより、各同軸ケーブル2Aの露出する中心導体23の長さと内部絶縁体24の長さと外部導体25の長さの和が同じになる。これにより同一の同軸ケーブル2Aを使用することができるという効果を奏する。また、本変形例4では、外部導体25の配列ピッチcが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるため、各同軸ケーブル2Aで伝送される信号間の干渉の影響を小さくできる。
【0054】
さらにまた、本発明の実施の形態2の変形例5として、図11に示すケーブル接続構造200Fが例示される。変形例5にかかるケーブル接続構造200Fは、外部導体25の延伸方向Zと同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように、外部導体接続電極13Fおよび第二突起部15Fが形成されるとともに、中心導体23の延伸方向Yと外部導体25の延伸方向Zとが一直線とならないように、中心導体接続電極12Fおよび第一突起部14Fが形成される。また、変形例5では、外部導体25の配列ピッチcは同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広く、中心導体23の配列ピッチbは外部導体25の配列ピッチcよりも広くなる。本変形例5のケーブル接続構造200Fは、同軸ケーブル2Aの配列方向Xから外部導体25をZ方向に曲げて第二溝部18Fに配置し、中心導体23を、外部導体の延伸方向ZからさらにY方向に曲げて第一溝部17Fに配置して接続する。本変形例5では、中心導体接続電極12Fおよび外部導体接続電極14Fを上記のように形成することにより、各同軸ケーブル2Aの露出する中心導体23の長さと内部絶縁体24の長さと外部導体25の長さの和が同じになる。これにより同一の同軸ケーブル2Aを使用することができるという効果を奏する。また、本変形例5では、中心導体23の配列ピッチbが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるため、各同軸ケーブル2Aで伝送される信号間の干渉の影響を小さくできる。
【0055】
(実施の形態3)
実施の形態3にかかるケーブル接続構造は、溝部を形成する突起部が、固定突起部と溶融突起部とから形成される。図12は、実施の形態3にかかるケーブル接続構造300の模式図である。
【0056】
基板1Gは、3つの中心導体接続電極12G、12Gおよび12Gと、外部導体接続電極13Gとを備える。中心導体接続電極12Gおよび12Gには、第一突起部14と第一溶融突起部14Gとがそれぞれ形成される。第一突起部14は、金バンプまたは高融点半田バンプ等から形成される固定突起部である。第一溶融突起部14Gは半田バンプ等により形成され、第一溶融突起部14Gは半田付けの際溶融する材料である。本明細書において、半田バンプとは、錫/鉛系の共晶半田(融点184度)や、鉛フリー半田で広く使われている錫/銀/銅系の半田(例えばSn−3.0Ag−0.5Cu組成で融点が220度程度)、もしくは、それよりも融点または固相線温度が低い半田により形成されたバンプを意味する。中心導体接続電極12Gには、2つの第一溶融突起部14Gが形成される。第一突起部14と第一溶融突起部14Gは同じ径である。
【0057】
外部導体接続電極13Gには、第二突起部15と第二溶融突起部15Gとが形成される。第二突起部15は、金バンプまたは高融点半田バンプ等から形成される固定突起部である。第二溶融突起部15Gは、半田バンプ等から形成される溶融突起部である。本実施の形態3では、内側の2つの突起部が溶融突起部である第二溶融突起部15Gであり、外側の2つの突起部が固定突起部である第二突起部15である。第二突起部15と第二溶融突起部15Gは同じ径で、外部導体接続電極13G上に等間隔に形成される。
【0058】
実施の形態3では、第一溝部17G〜17Gに配置した中心導体23の延伸方向Yと、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように第一溝部17G〜17Gを形成する。また、中心導体23の配列ピッチbが、同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように第一溝部17G〜17Gを形成する。
【0059】
実施の形態3では、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xから、内部絶縁体24を、中心導体23の配列ピッチbが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように曲げて基板1Gに接続しているため、配線のルートを形成する突起部には応力がかかる。本実施の形態3では、応力がかかる突起部を固定突起部(第一突起部14および第二突起部15)とし、他の突起部を溶融突起部(第一溶融突起部14Gおよび第二溶融突起部15G)とすることにより、同軸ケーブル2Aの位置ずれを防ぐとともに、同軸ケーブル2Aを基板1Gに接合するための接合部材を供給する工程を省略することができる。
【0060】
また、実施の形態3にかかるケーブル接続構造300は、同軸ケーブル2Aの中心導体23の延伸方向Yが同軸ケーブル2Aの延伸方向Xと一直線とならないように基板1Gに接続することにより、基板1Gへの中心導体23の実装レイアウトの自由度を向上できるとともに、中心導体23の配列ピッチbを同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くしているため、各同軸ケーブル2Aで伝送される信号間の干渉の影響を小さくすることができる。
【0061】
(実施の形態4)
実施の形態4にかかるケーブル接続構造は、溝部を形成する突起部が、固定突起部と溶融突起部とから形成されるとともに、固定突起部を溶融突起部より大きく形成する。図13は、実施の形態4にかかるケーブル接続構造400の模式図である。
【0062】
基板1Hは、3つの中心導体接続電極12H、12Hおよび12Hと、外部導体接続電極13Hとを備える。中心導体接続電極12H〜12Hには、第一突起部14Hと第一溶融突起部14Gがそれぞれ形成される。第一突起部14Hは、金バンプまたは高融点半田バンプ等から形成される固定突起部である。第一溶融突起部14Gは、半田付けの際溶融する材料からなる半田バンプである。中心導体接続電極12Hには、2つの第一溶融突起部14Gが形成される。第一突起部14Hは、第一溶融突起部14Gよりも大きな径のバンプとする。
【0063】
外部導体接続電極13Hには、第二突起部15Hと第二溶融突起部15Gとが形成される。第二突起部15Hは、金バンプまたは高融点半田バンプ等から形成される固定突起部である。第二溶融突起部15Gは、半田バンプ等から形成される溶融突起部である。第一突起部15Hは、第二溶融突起部15Gよりも大きな径のバンプとする。本実施の形態4では、外側の2つの突起部が固定突起部である第二突起部15Hであり、内側の2つの突起部が溶融突起部である第二溶融突起部15Gである。第二突起部15Hと第二溶融突起部15Gは、外部導体25の配列ピッチcが同一となるように外部導体接続電極13G上に配置される。
【0064】
実施の形態4では、第一溝部17H〜17Hに配置した中心導体23の延伸方向Yと、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xとが一直線とならないように第一溝部17H〜17Hを形成する。また、中心導体23の配列ピッチbが、同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように第一溝部17H〜17Hを形成する。
【0065】
実施の形態4では、実施の形態3と同様に、同軸ケーブル2Aの延伸方向Xから、内部絶縁体24を、中心導体23の配列ピッチbが同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くなるように曲げて基板1Hに接続しているため、配線のルートを形成する突起部には応力がかかる。本実施の形態4では、応力がかかる突起部を固定突起部(第一突起部14Hおよび第二突起部15H)とし、他の突起部を溶融突起部(第一溶融突起部14Gおよび第二溶融突起部15G)とするだけでなく、固定突起部である第一突起部14Hおよび第二突起部15Hの径を、溶融突起部である第一溶融突起部14Gおよび第二溶融突起部15Gよりそれぞれ大きく形成している。これにより、同軸ケーブル2Aの位置ずれを防ぐとともに、同軸ケーブル2Aを基板1Gに接合するための接合部材を供給する工程を省略することができる。
【0066】
また、実施の形態4にかかるケーブル接続構造400は、同軸ケーブル2Aの中心導体23の延伸方向Yが同軸ケーブル2Aの延伸方向Xと一直線とならないように基板1Hに接続することにより、基板1Hへの中心導体23の実装レイアウトの自由度を向上できるとともに、中心導体23の配列ピッチbを同軸ケーブル2Aの配列ピッチaよりも広くすることができるため、各同軸ケーブル2Aで伝送される信号間の干渉の影響を小さくすることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上のように、本発明のケーブル接続構造およびケーブル接続基板は、多数の実装部材を実装する基板や、小型化が必要な基板に適する。これにより、本発明は、例えば内視鏡や超音波画像システム(超音波内視鏡)のように、多数の極細ケーブルを、狭い面積に配置された微小電極に安定して接続する必要がある場合に好適である。
【符号の説明】
【0068】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H 基板
2 ケーブル
2A 同軸ケーブル
10 接続電極
11 突起部
12 中心導体接続電極(芯線接続電極)
13 外部導体接続電極(シールド線接続電極)
14 第一突起部
15 第二突起部
16 溝部
17 第一溝部
18 第二溝部
21 導体部
22 外皮
23 中心導体(芯線)
24 内部絶縁体
25 外部導体(シールド線)
26 外部絶縁体
27 ケーブル整列部
28 ケーブル束ね部
30 集合ケーブル
100、100A、200、200B、200C、200D、200E、200F、300、400 ケーブル接続構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルと、該ケーブル接続用の接続電極を有する基板とを接続したケーブル接続構造であって、
前記基板は、前記接続電極上に、前記ケーブルの導体部を配置する溝部を構成する2以上の突起部を備え、
前記突起部は、前記導体部を前記接続電極にはんだ付けする際溶融しない固定突起部を含み、前記溝部に配置した前記導体部の延伸方向と前記ケーブルの延伸方向とが一直線とならないことを特徴とするケーブル接続構造。
【請求項2】
前記ケーブルは、芯線およびシールド線を有する同軸ケーブルであり、
前記基板は、前記芯線を接続する芯線接続電極と、前記シールド線を接続するシールド線接続電極とを有し、
前記芯線接続電極は、前記芯線配置用の第一溝部を形成する2以上の第一突起部を備え、
前記第一溝部に配置した前記芯線の延伸方向と前記同軸ケーブルの延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続構造。
【請求項3】
前記ケーブルは、芯線およびシールド線を有する同軸ケーブルであり、
前記基板は、前記芯線を接続する芯線接続電極と、前記シールド線を接続するシールド線接続電極とを有し、
前記シールド線接続電極は、前記シールド線配置用の第二溝部を形成する2以上の第二突起部を備え、
前記第二溝部に配置した前記シールド線の延伸方向と前記同軸ケーブルの延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続構造。
【請求項4】
前記第一溝部に配置した前記芯線の延伸方向と前記第二溝部に配置した前記シールド線の延伸方向とが一直線とならないことを特徴とする請求項2に記載のケーブル接続構造。
【請求項5】
前記固定突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のケーブル接続構造。
【請求項6】
前記突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプから形成される固定突起部と、前記導体部の前記接続電極への接続の際溶融する溶融突起部とからなり、前記導体部を前記溝部に配置する際、ルートを形成する側の突起部を固定突起部として形成し、他の突起部を溶融突起部により形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のケーブル接続構造。
【請求項7】
前記固定突起部は前記溶融突起部より大きいことを特徴とする請求項6に記載のケーブル接続構造。
【請求項8】
複数の前記ケーブルの集合ケーブルを有し、
前記溝部の配列ピッチが、前記ケーブルの配列ピッチと異なることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続構造。
【請求項9】
前記ケーブルは、複数の同軸ケーブルの集合ケーブルであり、
前記第一溝部および/または前記第二溝部の配列ピッチが、前記ケーブルの配列ピッチと異なることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載のケーブル接続構造。
【請求項10】
前記複数の同軸ケーブルは、露出する芯線の長さと内部絶縁体の長さとシールド線の長さとの和が互いに同じであることを特徴とする請求項9に記載のケーブル接続構造。
【請求項11】
芯線およびシールド線を有する同軸ケーブル接続用のケーブル接続基板であって、
2以上の第一突起部を有し、該第一突起部により形成される第一溝部に前記芯線を配置して接続する芯線接続電極と、
2以上の第二突起部を有し、該第二突起部により形成される第二溝部に前記シールド線を配置して接続するシールド線接続電極と、
を備え、前記第一突起部および前記第二突起部は固定突起部を含み、前記第一溝部への前記芯線の延伸方向と前記第二溝部への前記シールド線の延伸方向とが一直線とならないことを特徴とするケーブル接続基板。
【請求項12】
前記固定突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプであることを特徴とする請求項11に記載のケーブル接続基板。
【請求項13】
前記突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプから形成される固定突起部と、前記導体部の前記接続電極への接続の際溶融する溶融突起部とからなり、前記芯線を前記第一溝部に配置し、かつ前記シールド線を前記第二溝部に配置する場合、ルートを形成する側の突起部を固定突起部として形成し、他の突起部を溶融突起部により形成することを特徴とする請求項11に記載のケーブル接続基板。
【請求項14】
前記固定突起部は前記溶融突起部より大きいことを特徴とする請求項13に記載のケーブル接続基板。
【請求項15】
複数のケーブルが集合した集合ケーブル接続用のケーブル接続基板であって、
前記ケーブルの導体部を配置する溝部を構成する2以上の突起部を有する複数の接続電極を備え、
前記突起部は固定突起部を含み、前記溝部の配列ピッチが、前記ケーブルの配列ピッチと異なることを特徴とするケーブル接続基板。
【請求項16】
前記固定突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプであることを特徴とする請求項15に記載のケーブル接続基板。
【請求項17】
前記突起部は、金バンプまたは高融点半田バンプから形成される固定突起部と、前記導体部の前記接続電極への接続の際溶融する溶融突起部とからなり、前記導体部を前記溝部に配置する際、ルートを形成する側の突起部を固定突起部として形成し、他の突起部を溶融突起部により形成することを特徴とする請求項15に記載のケーブル接続基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−243465(P2012−243465A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110651(P2011−110651)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】