説明

ゲートを備えた弁装置および不断流下におけるゲートなどの機物の交換方法。

【課題】不断水下におけるゲートの交換時に既設管の径方向への突出量を小さくする。
【解決手段】ゲート3を収容する弁蓋2の弁蓋フランジ20を穿孔機を取り外した第1フランジ11に載せ、弁蓋2が流路を流れる流体圧で直交する方向に浮き上がるのを阻止するために、弁蓋2を押さえる押さえ具を移動プレート6に固定し、移動プレート6を弁蓋2および押さえ具と共に所定の第1方向とは反対の第2方向にスライドさせて第1フランジ11の内側の開口を弁蓋2の内側の開口に連通させ、弁蓋2を第1フランジ11に第1ボルトで固定し、押さえ具を移動プレート6から取り外す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲートを備えた弁装置および不断流下におけるゲートなどの機物の交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不断水下において、既設管にゲートを挿入(組付け)する工事は、日常的に行われている(特許文献1,2)。また、かかる工事において、オペレーションバルブ(作業弁)を残さないような工法も周知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】USP3,948,282(フロントページ)
【特許文献2】US6,470,907B1(フロントページ)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記文献2の発明ではオペレーションバルブが管路に残ってしまい、製品コストのアップする原因となる。
一方、文献1の発明では開弁状態のゲートを収容する弁蓋を更に収納する大きなケースや大きなオペレーションバルブを必要とする。そのため、管径方向に大きく突出し円滑な工事が難しい場合がある。また、弁室内においてゲートを交換するには不向きである。
【0005】
したがって、本発明の目的は不断流工事においてオペレーションバルブが管路に残ることがなく、また、ゲートの交換時に既設管の径方向への突出量を小さくできるゲートを備えた弁装置および不断流下におけるゲートなどの機物の交換方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の弁装置は、内部に流体の流路を有する弁箱と、前記流体の流れ方向に直交する直交方向に突出する弁蓋と、閉弁時に前記弁箱の内部に進入し前記流体の流れを止め、開弁時に前記弁箱から退避し前記弁蓋内に収容されるゲートとを備えた弁装置において、前記弁箱は、前記弁蓋の弁蓋フランジが接合される第1接合面と、前記弁蓋を接合するための第1ボルトを挿入するために前記第1接合面を貫通する複数の第1挿入孔とを有する第1フランジと、前記第1フランジと一体で、前記第1フランジの前記第1接合面に概ね平行で前記第1フランジから前記第1フランジの外方に向かって突出し、かつ、前記第1フランジの外周面に形成され前記第1フランジよりも退避したレベルに設定された第2接合面と、第2ボルトを挿入するために前記第2接合面を貫通する複数の第2挿入孔とを有する第2フランジとを備える。
【0007】
かかる弁装置は以下に説明する方法で永年使用した古いゲートを新しいゲートに交換したり、不断水用の工事に用いる穿孔機を取り外したりすることができる。
【0008】
すなわち、本発明方法は第1フランジにボルトで接合され前記弁箱から突出する機物を前記第1フランジから不断流下において取り外す方法であって、前記第1フランジが嵌合する第1貫通孔を有する固定プレートの表面が前記第1接合面のレベルと同じレベルになるように、前記固定プレートを前記第2フランジに固定する工程と、前記弁蓋フランジが嵌合する第2貫通孔を有する移動プレートを前記固定プレートに接した状態で前記固定プレートの上に載せる工程と、前記移動プレートが前記固定プレートに接した状態を保持すると共に前記移動プレートが前記固定プレートの表面上を所定の方向にのみ移動するように案内するガイドを前記固定プレートに固定する工程と、前記機物が前記流路を流れる流体圧で前記直交する方向に浮き上がるのを阻止するために、前記機物を押さえる押さえ具を前記移動プレートに固定する工程と、前記機物を前記第1フランジに固定するボルトを取り外す工程と、前記移動プレートを前記機物および押さえ具と共に前記所定の第1方向にスライドさせて前記第1フランジの内側の開口を前記移動プレートで閉塞する工程と、前記閉塞後に、前記押さえ具を前記移動プレートから取り外した後に、前記機物を前記弁箱1の前記第1フランジから取り外す工程とを備える。
【0009】
また、本ゲートの設置方法は不断流下において更に、下記の工程を備えるゲートの設置方法であって、前記ゲートを収容する前記弁蓋の弁蓋フランジを前記機物を取り外した前記第1フランジに載せる工程と、前記弁蓋が前記流路を流れる流体圧で前記直交する方向に浮き上がるのを阻止するために、前記弁蓋を押さえる前記押さえ具を前記移動プレートに固定する工程と、前記移動プレートを前記弁蓋および押さえ具と共に前記所定の第1方向とは反対の第2方向にスライドさせて前記第1フランジの内側の開口を前記弁蓋の内側の開口に連通させる工程と、前記弁蓋を前記第1フランジに前記第1ボルトで固定する工程と、前記押さえ具を前記移動プレートから取り外す工程とを備える。
【発明の効果】
【0010】
これらの発明においては、移動プレートが従来のオペレーションバルブの仕切弁体となって不断水工事を実現可能としている。前記移動プレートは取り外されるので、管路にオペレーションバルブが残らない。
この場合、ゲートの交換時に既設管の径方向への突出が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は本発明の一実施例にかかる弁箱の斜視図および一部断面した正面図である。
【図2】図2は同弁箱に穿孔機を取り付けた状態を示す斜視図および一部断面した正面図である。
【図3】図3は同弁箱に固定プレートを取り付けた状態を示す斜視図および一部断面した正面図である。
【図4】図4は同固定プレートに移動プレートを取り付けた状態を示す斜視図および一部断面した正面図である。
【図5】図5は同固定プレートにガイドを取り付けた状態を示す斜視図および一部断面した正面図である。
【図6】図6Aは穿孔方法を示す正面図、図6Bは押さえ具8で穿孔機9を押さえた状態を示す斜視図である。
【図7】図7はスライド移動する前の状態で示す装置の斜視図および一部断面した正面図である。
【図8】図8Aはスライド移動した後の状態で示す装置の斜視図、図8Bは穿孔機を取り外した状態で示す装置の斜視図である。
【図9】図9は弁蓋を載せた状態で示す装置の斜視図および一部断面した正面図である。
【図10】図10は押さえ具で弁蓋の弁蓋フランジを押さえた状態を示す斜視図および一部断面した側面図である。
【図11】図11は弁蓋を移動した後の状態を示す斜視図および一部断面した側面図である。
【図12】図12はプラグを取り除いた状態を示す斜視図および一部断面した側面図である。
【図13】弁蓋が設置された状態を示す斜視図である。
【図14】同側面図および正面図である。なお、これらの図の一部においては、下側の分割ケースおよび既設管は紙面の都合上、図示が省略されている。
【実施例】
【0012】
以下、本発明の一実施例を図面にしたがって説明する。
まず、本装置の全体構成について説明する。
【0013】
弁装置4:
図14に示す弁装置4は、既設管Tの管内に流体(たとえば、水等)が流れている状態で既設管Tを囲繞し、後述するように、不断流下においてゲート3の挿入・撤去等を行うことができるものである。
【0014】
図14Bに示すように、弁装置4は弁箱1、弁蓋2およびゲート3を備えている。弁箱1は、既設管Tの一部を囲繞する2個の分割ケース13,14からなる。
【0015】
前記第1および第2分割ケース13,14は、枝管部15の軸線に略直交する仮想平面に沿って分割されている。一対の前記分割ケース13,14は、既設管Tに対して既設管Tの管径方向の上下から外嵌装着され、結合部16が図示しない組立ボルトおよび組立ナットにより互いに締結されて組み立てられる。したがって、弁箱1は内部に流体の流路10を有する。
【0016】
図14Bに示すように、前記分割ケース13,14は、既設管Tの外周面に概ね沿って湾曲した内周面17をそれぞれ備えている。
図14Aに示す前記複数の分割ケース13,14のうち、第1分割ケース13には、既設管Tの径方向Yに突出して延びる分岐状の分岐孔18を有する前記枝管部15が一体に形成されている。
【0017】
枝管部15:
前記枝管部15には、板状フランジのような第1および第2フランジ11,12が一体に形成されており、前記第1フランジ11には図14Bに示す弁蓋2等や、図2Aに示す穿孔機(機物の一例)9が取り付けられる。
【0018】
前記弁蓋2は前記流体の流れ方向Xに直交する直交方向Yに突出する。前記弁蓋2にはゲート3が収容される。前記ゲート3は閉弁時に前記弁箱1の内部に進入し前記流体の流れを止め、開弁時に前記弁箱1から退避する。
【0019】
すなわち、ゲート3は弁蓋2の接近開口2hから弁箱1の接近開口1h(分岐孔18)を通って、開弁状態から流路10の水の流れを止める閉弁状態となる。
なお、閉弁状態においてゲート3は既設管Tの内周面に接触する。
このような弁の詳しい構造はUS6,470,907B1に開示されている。
【0020】
図1Aにおいて、前記弁箱1の一部を形成する第1分割ケース13には、前記第1フランジ11および第2フランジ12が一体に形成されている。
【0021】
前記第1フランジ11は、図14Bの前記弁蓋2の弁蓋フランジ20が接合される第1接合面11fと、前記弁蓋2を接合するための第1ボルト11bを挿入するために前記図1Bの第1接合面11fを貫通する複数の第1挿入孔11hとを有する。第1接合面11fには弁蓋フランジ20との間をシールするシールリング11rが設けられている。
なお、このシールリング11rは第1接合面11fに接着されている。
【0022】
前記第2フランジ12は前記第1フランジ11と一体に前記第1分割ケース13に形成され、前記第1フランジ11の前記第1接合面11fに概ね平行で前記第1フランジ11から前記第1フランジ11の外方に向かって突出する。前記第2フランジ12は前記第1フランジ11の外周面に形成された第2接合面12fと、後述する固定プレート5(図3A)を接合するための第2ボルト12bを挿入するために前記第2接合面12fを貫通する複数の第2挿入孔12hとを有する。前記第2接合面12fは第1接合面11fよりも既設管Tの中心に向かって退避したレベルに設定されている。
【0023】
つぎに、前記穿孔機9による不断水下において既設管Tに穿孔する方法と、前記第1フランジ11にボルトで接合され前記弁箱1から突出する穿孔機9を前記第1フランジ11から不断流下において取り外す方法について説明する。
【0024】
組立工程:
まず、図1Bに示すように、既設管Tの一部を前記弁箱1によって気密状態で囲繞する。
すなわち、第1分割ケース13と第2分割ケース14とで既設管Tを上下に挟むように囲繞する。その後、図1Bに示す前記両分割ケース13,14の結合部16に図示しないボルトを通し、前記ボルトにナットを螺合させることで、既設管Tの一部を弁箱1によって気密状態で囲繞する。
ついで、図2Aおよび図2Bに示すように、第1フランジ11に穿孔機9のフランジ91を接合し前記穿孔機9を第1分割ケース13の第1フランジ11に取り付ける。
【0025】
その後、図3Aおよび図3Bに示すように、前記第1フランジ11が嵌合する第1貫通孔50を有する前記固定プレート5を前記第2フランジ12に固定する。この際、固定プレート5の表面51は前記第1接合面11fのレベルと同じレベルになる。
【0026】
前記固定プレート5は第2挿入孔12hに挿通された第2ボルト12bにより第2フランジ12の第2接合面12f上に固定される。
なお、固定プレート5と第2フランジ12との間には、両者の間をシールするシールリング12rが設けられている。
【0027】
その後、図4Aおよび図4Bに示すように、前記弁蓋フランジ20(図14B)が嵌合する第2貫通孔60を有する移動プレート6を前記固定プレート5に接した状態で前記固定プレート5の上に載せる。
ここで、前記固定プレート5と移動プレート6との間は、固定プレート5に設けたシールリング5rによりシールされている。また、前記移動プレート6と穿孔機9のフランジ91との間は移動プレート6に設けたシールリング6rによりシールされている。
【0028】
その後、図5Aおよび図5Bに示すように、ガイド7を前記固定プレート5に固定する。このガイド7は前記移動プレート6が前記固定プレート5に接した状態を保持すると共に前記移動プレート6が前記固定プレート5の表面51上を所定の方向Xにのみ移動するように案内する。
なお、本実施例の場合、移動プレート6はガイド7により流れ方向Xにのみ往復移動することができるように案内されているが、たとえば、前記流れ方向Xとは直交する水平方向にのみ移動可能としてもよい。
【0029】
以上の固定プレート5,移動プレート6またはガイド7の組み付けの後に、前記穿孔機9を第1フランジ11に固定する工程を実行してもよい。
【0030】
穿孔工程:
その後、図6Aの実線で示すように、穿孔機9のカッター9aを既設管Tの中心に向かって移動(下降)させて穿孔機9のカッター9aで既設管Tの管壁の一部を穿孔し、穿孔機9のカッター9aを回転させながら装置全体を周方向Rに回動させることで、既設管Tの一部を穿孔して略半周にわたる開孔Thを形成する。前記開孔Thの形成後、前記カッター9aを実線で示す穿孔位置から仮想線で示す待機位置に戻す。
この穿孔工程は図1A〜図2Bに示した前述の組立工程の直後に行ってもよい。
【0031】
なお、図6Aに示す前記穿孔工程については、US6,470,907B1に詳細に記述されている。また、穿孔方法としてはUS3,948,282に開示された一般的なホールソーを用いた穿孔であってもよい。
【0032】
前記穿孔後、図6Bに示すように、押さえ具8を前記移動プレート6に固定する。この押さえ具8は 前記穿孔機9が前記流路10を流れる流体圧で前記直交する方向Yに浮き上がるのを阻止するために、前記穿孔機9のフランジ91を押さえる。
なお、押さえ具8は組立ボルト8aにより移動プレート6に締結される。
【0033】
前記押さえ具8により穿孔機9を押さえた状態で、前記穿孔機9を前記第1フランジ11に固定するためのボルト9b(または第1ボルト11b)を取り外す。その後、図7Aおよび図7Bに示すように、押さえ具8には穿孔機9のフランジ91に形成されたボルト挿入孔9hをシールするために複数のプラグ8pが固定される。
【0034】
前記図7Aの穿孔機9を流れ方向Xに移動する前の状態においては、穿孔機9のカッター9aは図7Bの分岐孔18に進入することができる位置に配置されている。
【0035】
その後、図7Aおよび図7Bの移動前の連通状態から、前記移動プレート6を前記穿孔機9および押さえ具8と共に前記所定の第1方向X1にスライドさせて、図8Aのように、前記第1フランジ11(図14B)の内側の接近開口1hを前記移動プレート6で閉塞する。これにより、穿孔機9および押さえ具8を移動プレート6から取り外しても、接近開口1hから水が吹き出すことを阻止できる。
【0036】
前記閉塞後に、図8Bのように、前記押さえ具8を前記移動プレート6から取り外した後に、前記穿孔機9を前記弁箱1の前記第1フランジ11(図14B)から取り外す。
【0037】
つぎに、前記図8Bの移動後の非連通状態から前記ゲート3(図9B)を設置する方法について説明する。
【0038】
図8Bの前記穿孔機9を取り外した前記第1フランジ11に、図9Aおよび図9Bに示すように、前記ゲート3を収容する前記弁蓋2の弁蓋フランジ20を載せる。
なお、弁蓋フランジ20と移動プレート6との間は前記シールリング6rでシールされる。また、弁蓋フランジ20と第1フランジ11との間はシールリング11rでシールされる。
【0039】
その後、図10Aおよび図10Bに示すように、前記弁蓋2を押さえる前記押さえ具8を前記移動プレート6に固定する。これにより、前記弁蓋2が前記流路10を流れる流体圧で前記直交する方向Yに浮き上がるのを阻止される。
なお、押さえ具8は組立ボルト8aにより移動プレート6に締結される。また押さえ具8には弁蓋2の弁蓋フランジ20に形成されたボルト挿入孔20hをシールするために複数の前記プラグ8pが固定される。
【0040】
図10Bの非連通状態から、図11Aおよび図11Bに示すように、前記移動プレート6を前記弁蓋2および押さえ具8と共に前記所定の第1方向X1とは反対の第2方向X2にスライドさせて前記第1フランジ11の内側の接近開口1hを前記弁蓋2の内側の接近開口2hに連通させる。
これにより、ゲート3が前記接近開口2hから接近開口1hを通って既設管Tの開口Thに進入することが可能となる。
【0041】
その後、プラグ8pを取り外し、当該プラグ8pに代えて、図12Aの孔8hから図12Bの第1ボルト11bを挿入し、前記弁蓋2を前記第1フランジ11に前記第1ボルト11bで固定する。
【0042】
その後、前記押さえ具8を前記移動プレート6から取り外し、更に、ガイド7、移動プレート6および固定プレート5を図13のように順に取り外す。
こうして、図14Aおよび図14Bに示すゲート3の組付(挿入)工事が完了する。
【0043】
前記実施例は不断水下において既設管Tに開口Thを形成し、当該開口Thに進入可能なゲート3を挿入する場合について説明したが、本発明はゲート3を不断水下において交換する工事にも適用できる。
【0044】
たとえば、図14Bのゲート3の設置後、永い年月が経過するとゲート3のゴムパッキンが劣化し止水性能が低下する。このような場合、不断水下においてゲート3を交換する要望がある。この場合、古いゲート3を撤去し新しいゲート3を設置することも可能である。
また、本実施例では弁箱1が既設管Tを囲繞していたが、弁装置4は既設管Tに接続されたものでもよい。
【0045】
また、ゲートを撤去し代わりに分岐孔を閉塞する蓋を設置したり、あるいは、ゲートを撤去し代わりに既設管の開口を覆う防錆用のカバーを設置する場合にも本発明を適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は不断水下において、穿孔機やゲート等の取り外し、ならびに、ゲートの取り付けを行う工事に適用できる。
【符号の説明】
【0047】
1:弁箱 1h:接近開口
10:流路
11:第1フランジ 11b:第1ボルト 11f:第1接合面 11h:第1挿入孔
11r:シールリング
12:第2フランジ 12f:第2接合面 12r:シールリング
13,14:分割ケース 15:枝管部 16:結合部 17:内周面 18:分岐孔
2:弁蓋 2h:接近開口
20:弁蓋フランジ 20h:ボルト挿通孔
3:ゲート
4:弁装置
5:固定プレート 5r:シールリング
50:第1貫通孔 51:表面
6:移動プレート 6r:シールリング
60:第2貫通孔
7:ガイド
8:押さえ具 8a:組立ボルト 8h:孔 8p:プラグ
9:穿孔機(機物) 9a:カッター 9h:ボルト挿入孔
91:フランジ
R:周方向
X:流れ方向 X1:第1方向 X2:第2方向
Y:直交方向
T:既設管 Th:開口


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に流体の流路10を有する弁箱1と、前記流体の流れ方向Xに直交する直交方向Yに突出する弁蓋2と、閉弁時に前記弁箱1の内部に進入し前記流体Lの流れを止め、開弁時に前記弁箱1から退避し前記弁蓋2内に収容されるゲート3とを備えた弁装置4において、前記弁箱1は、
前記弁蓋2の弁蓋フランジ20が接合される第1接合面11fと、前記弁蓋2を接合するための第1ボルト11bを挿入するために前記第1接合面11fを貫通する複数の第1挿入孔11hとを定義する第1フランジ11と、
前記第1フランジ11と一体で、前記第1フランジ11の前記第1接合面11fに概ね平行で前記第1フランジ11から前記第1フランジ11の外方に向かって突出し、かつ、前記第1フランジ11の外周面に形成され前記第1フランジ11よりも退避したレベルに設定された第2接合面12fと、第2ボルト12bを挿入するために前記第2接合面12fを貫通する複数の第2挿入孔12hとを定義する第2フランジ12とを備える。
【請求項2】
請求項1の前記第1フランジ11にボルトで接合され前記弁箱1から突出する機物を前記第1フランジ11から不断流下において取り外す方法であって、
前記第1フランジ11が嵌合する第1貫通孔50を有する固定プレート5の表面51が前記第1接合面11fのレベルと同じレベルになるように、前記固定プレート5を前記第2フランジ12に固定する工程と、
前記弁蓋フランジ20が嵌合する第2貫通孔60を有する移動プレート6を前記固定プレート5に接した状態で前記固定プレート5の上に載せる工程と、
前記移動プレート6が前記固定プレート5に接した状態を保持すると共に前記移動プレート6が前記固定プレート5の表面51上を所定の方向にのみ移動するように案内するガイド7を前記固定プレート5に固定する工程と、
前記機物が前記流路10を流れる流体圧で前記直交する方向Yに浮き上がるのを阻止するために、前記機物を押さえる押さえ具8を前記移動プレート6に固定する工程と、
前記機物を前記第1フランジ11に固定するボルトを取り外す工程と、
前記移動プレート6を前記機物および押さえ具8と共に前記所定の第1方向にスライドさせて前記第1フランジ11の内側の開口を前記移動プレート6で閉塞する工程と、
前記閉塞後に、前記押さえ具8を前記移動プレート6から取り外した後に、前記機物を前記弁箱1の前記第1フランジ11から取り外す工程とを備える。
【請求項3】
請求項2の取り外し方法に加え、不断流下において更に、下記の工程を備えるゲート3の設置方法であって、
前記ゲート3を収容する前記弁蓋2の弁蓋フランジ20を前記機物を取り外した前記第1フランジ11に載せる工程と、
前記弁蓋2が前記流路10を流れる流体圧で前記直交する方向Yに浮き上がるのを阻止するために、前記弁蓋2を押さえる前記押さえ具8を前記移動プレート6に固定する工程と、
前記移動プレート6を前記弁蓋2および押さえ具8と共に前記所定の第1方向とは反対の第2方向にスライドさせて前記第1フランジ11の内側の開口を前記弁蓋2の内側の開口に連通させる工程と、
前記弁蓋2を前記第1フランジ11に前記第1ボルト11bで固定する工程と、
前記押さえ具8を前記移動プレート6から取り外す工程とを備える。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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