説明

ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラム

【課題】プレイヤがゲームキャラクタをゲームにおいて使用できなくなったことをきっかけとしてプレイヤがゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能なゲームシステムを提供すること。
【解決手段】制限手段(102)は、プレイヤが所有しているゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する。実行手段(103)は、ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更された該ゲームキャラクタの能力情報に基づいてゲームを実行する。解除手段(105)は、ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する制限を解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、他のゲームキャラクタとの競争に参加するゲームキャラクタをプレイヤが育成するゲームが知られている。より具体的には、プレイヤが馬キャラクタを育成して、その馬キャラクタを他の馬キャラクタとのレースに出場させる競馬ゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−198134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のようなゲームでは、プレイヤがゲームキャラクタをゲームにおいて使用できなくなったことをきっかけとしてプレイヤがゲームをプレイすることをやめてしまう場合があった。例えば、上記のような競馬ゲームでは、プレイヤが育成した馬キャラクタが引退した場合に、プレイヤが新たな馬キャラクタを育成する意欲を持つことができないことによって、競馬ゲームをプレイすることをやめてしまう場合があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、例えば、プレイヤがゲームキャラクタをゲームにおいて使用できなくなったことをきっかけとしてプレイヤがゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能なゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、ゲームを実行するゲームシステムにおいて、プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得する手段と、前記プレイヤが所有するゲームアイテムのうちから、ゲームキャラクタに関連づけるゲームアイテムを指定するようにプレイヤに案内する案内手段と、前記ゲームアイテムが前記ゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限手段と、前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更手段と、前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段と、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する解除手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、ゲームを実行するゲームシステムの制御方法において、プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得するステップと、前記プレイヤが所有するゲームアイテムのうちから、ゲームキャラクタに関連づけるゲームアイテムを指定するようにプレイヤに案内する案内ステップと、前記ゲームアイテムが前記ゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限ステップと、前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更ステップと、前記能力変更ステップによって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行ステップと、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限ステップによる制限を解除する解除ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るゲーム制御装置は、ゲームを実行するためのゲーム制御装置において、プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得する手段と、前記ゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限手段と、前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更手段と、前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段と、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する解除手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームを実行するためのゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得する手段、前記ゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限手段、前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更手段、前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段、及び、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する解除手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、例えば、プレイヤがゲームキャラクタをゲームにおいて使用できなくなったことをきっかけとしてプレイヤがゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記ゲームアイテムに対応づけて、前記ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記能力変更手段は、前記ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報に基づいて変更するようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報を、該ゲームキャラクタの前記ゲームにおいて得た成績に基づいて変更する手段を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記ゲームアイテムに対応づけて、前記ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記能力変更手段は、前記ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報に基づいて変更するようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報を、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングに基づいて変更する手段を含むようにしてもよい。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記ゲームアイテムに対応づけて、前記ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する手段の記憶内容を取得する手段を含むようにしてもよい。前記能力変更手段は、前記ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報に基づいて変更するようにしてもよい。前記ゲームシステムは、前記ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報を、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおける該ゲームキャラクタの能力情報に基づいて変更する手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記ゲームは、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを育成し、前記ゲームキャラクタを競争に参加させる育成ゲームであってもよい。前記実行手段は、前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが参加する競争を実行するようにしてもよい。前記制限手段は、前記ゲームアイテムが前記ゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタが前記競争から引退するまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限するようにしてもよい。前記解除手段は、前記ゲームキャラクタが前記競争から引退した場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除するようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる個数変更手段を含むようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記個数変更手段は、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数と、該ゲームキャラクタの前記ゲームにおいて得た成績と、に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる手段を含むようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記個数変更手段は、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数と、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングと、に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる手段を含むようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記個数変更手段は、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数と、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおける該ゲームキャラクタの能力情報と、に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる手段を含むようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】サーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】メニュー画面の一例を示す図である。
【図5】牧場画面の一例を示す図である。
【図6】馬画面の一例を示す図である。
【図7】追加画面の一例を示す図である。
【図8】プレイヤの馬がレースに出走する場合に実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図9】メニュー画面の他の一例を示す図である。
【図10】ゲームシステムの機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。
【図11】プレイヤテーブルの一例を示す図である。
【図12】馬テーブルの一例を示す図である。
【図13】競争相手候補テーブルの一例を示す図である。
【図14】制限部の動作を説明するための図である。
【図15】ゲーム実行部及び能力変更部の動作を説明するための図である。
【図16】解除部の動作を説明するための図である。
【図17】うまたまテーブルの一例を示す図である。
【図18】ゲームシステムの機能ブロックの他の一例を示す機能ブロック図である。
【図19】「うまたま」の効果を変更するためのデータの一例を示す図である。
【図20】「うまたま」の効果を変更するためのデータの一例を示す図である。
【図21】「うまたま」の効果を変更するためのデータの一例を示す図である。
【図22】ゲームシステムの機能ブロックの他の一例を示す機能ブロック図である。
【図23】プレイヤが所有する「うまたま」の個数を変更するためのデータの一例を示す図である。
【図24】プレイヤが所有する「うまたま」の個数を変更するためのデータの他の一例を示す図である。
【図25】プレイヤが所有する「うまたま」の個数を変更するためのデータの他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示している。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム10は、サーバ装置20(ゲーム制御装置)と、データベース14と、複数のゲーム装置30と、を含む。サーバ装置20と複数のゲーム装置30との間では通信ネットワーク12を介して相互にデータ通信が可能である。
【0023】
サーバ装置20は、プレイヤがゲームをプレイするために必要なデータをゲーム装置30に送信したり、ゲーム装置30からの要求に応じて処理を実行したりする。サーバ装置20はサーバコンピュータによって実現される。図2はサーバ装置20のハードウェア構成を示している。図2に示すように、サーバ装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、光ディスクドライブ部24、及び通信インタフェース25を含む。
【0024】
制御部21は例えば一又は複数のマイクロプロセッサを含み、補助記憶部23又は光ディスクに記憶されたプログラムに従って処理を実行する。主記憶部22は例えばRAMを含む。補助記憶部23は例えばハードディスク装置(情報記憶媒体)を含む。光ディスクドライブ部24は光ディスク(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信インタフェース25はサーバ装置20を通信ネットワーク12に接続するためのインタフェースである。
【0025】
サーバ装置20は、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)に記憶されたプログラム及びデータを読み取るための構成要素を含むようにしてもよい。そして、プログラム及びデータが光ディスク以外の情報記憶媒体を介してサーバ装置20に供給されるようにしてもよい。または、プログラム及びデータを記憶した補助記憶装置(情報記憶媒体)を備えた送信装置から通信ネットワーク12を介してサーバ装置20にプログラム及びデータを送信することによって、プログラム及びデータがサーバ装置20に供給されるようにしてもよい。
【0026】
また、サーバ装置20はデータベース14にアクセスできるようになっている。データベース14はサーバ装置20に構築されていてもよいし、サーバ装置20とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。
【0027】
ゲーム装置30はプレイヤがゲームをプレイするために使用する情報処理装置である。ゲーム装置30は、例えば、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、携帯用ゲーム機、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、又は業務用ゲーム機によって実現される。ここでは、ゲーム装置30を携帯電話機(例えばスマートフォン)によって実現する場合について説明する。図3はゲーム装置30のハードウェア構成を示している。図3に示すように、ゲーム装置30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、操作部34、通信インタフェース35、表示部36、及び音声出力部37を含む。
【0028】
制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、及び通信インタフェース35は、サーバ装置20の制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、及び通信インタフェース25と同様である。操作部34はプレイヤが操作/指示を行うためのものである。操作部34は、例えばタッチパネル、キー、ボタン、又はレバー(スティック)等を含む。なお例えば、パーソナルコンピュータによってゲーム装置30を実現する場合、操作部34はマウス又はキーボードを含む。また例えば、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、又は携帯ゲーム機によってゲーム装置30を実現する場合、操作部34はレバー又はボタンを含む。表示部36は例えば液晶表示パネル等であり、制御部31からの指示に従って画面を表示する。音声出力部37は例えばスピーカ又はヘッドホン端子等であり、制御部31からの指示に従って音声データを出力する。
【0029】
ゲーム装置30は、光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体に記憶されたプログラム及びデータを読み取るための構成要素を含むようにしてもよい。そして、プログラム及びデータが光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体を介してゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。または、プログラム及びデータを記憶した補助記憶装置(情報記憶媒体)を備えた送信装置からゲーム装置30にプログラム及びデータを送信することによって、プログラム及びデータがゲーム装置30に供給されるようにしてもよい。
【0030】
上記の構成を有するゲームシステム10では、例えば、他のゲームキャラクタとの競争に参加するゲームキャラクタを育成する育成ゲームが実行される。以下では、ゲームシステム10が競馬ゲームを実行する場合について説明する。この競馬ゲームでは、プレイヤは馬キャラクタ(以下、単に「馬」と記載する。)を育成し、育成した馬をレースに出走させる。
【0031】
なお、ゲームシステム10はソーシャルネットワークシステムとしての機能も備えている。すなわち、ゲームシステム10では、プレイヤが他のプレイヤを友人として登録できるようになっており、プレイヤ同士の友人関係に基づいてゲームが実行されるようになっている。
【0032】
図4,5,6,7は競馬ゲームの画面の一例を示している。これらの画面は、ゲーム装置30からの要求に応じてサーバ装置20からゲーム装置30に送信されるデータに基づいて、ゲーム装置30の表示部36に表示される。
【0033】
図4はメニュー画面の一例を示している。図4に示すメニュー画面40には「お知らせ」欄41が表示されている。プレイヤに対するお知らせが「お知らせ」欄41に表示される。また、メニュー画面40にはリンクボタン42,43が表示されている。リンクボタン42はプレイヤが自分の牧場を見るためのボタンである。リンクボタン42が選択された場合、プレイヤが所有する牧場に関する画面(以下「牧場画面」と記載する。)が表示される。この牧場画面については後述する(図5参照)。
【0034】
一方、リンクボタン43はプレイヤが友人の牧場を見るためのボタンである。リンクボタン43が選択された場合、例えば、いずれかの友人を選択するための画面(図示せず)が表示される。そして、いずれかの友人が選択された場合、その友人が所有する牧場に関する画面(図示せず)が表示される。プレイヤはこの画面を見ることによって、友人が所有する馬の情報等を確認することができる。
【0035】
先述したように、リンクボタン42が選択された場合、プレイヤの牧場に関する牧場画面が表示される。図5は牧場画面の一例を示している。図5に示す牧場画面50には「馬」欄51と「うまたま」欄53とが表示されている。なお、プレイヤの牧場の様子を表す画像が牧場画面50に表示されるようにしてもよい。
【0036】
「馬」欄51にはプレイヤが所有する馬のリストが表示される。プレイヤは対価(ゲーム内貨幣又は現実の貨幣)と引き替えに馬を入手することができる。プレイヤが無料で入手可能な馬も存在する。図5に示す「馬」欄51には3頭の馬の名称が表示されている。「馬」欄51に表示される馬の名称はそれぞれリンクボタン52に相当している。
【0037】
プレイヤはいずれかのリンクボタン52を選択することによって、自らが所有する馬のうちのいずれかを選択することができる。いずれかの馬が選択された場合には、その馬の詳細情報に関する画面(以下「馬画面」と記載する。)が表示される。馬画面については後述する(図6参照)。
【0038】
「うまたま」欄53には、プレイヤが所有する「うまたま」に関する情報が表示される。「うまたま」とは、後述するように、馬に付けることが可能なゲームアイテムであり、馬の能力を上げるためのゲームアイテムである。
【0039】
例えば、プレイヤの馬がレースに勝利した場合に「うまたま」がプレイヤに付与される。また、後述するように(リンクボタン54参照)、プレイヤ同士で「うまたま」を授受できるようになっているため、プレイヤは他のプレイヤから「うまたま」を貰うことによっても、「うまたま」を入手することもできる。
【0040】
「うまたま」の入手方法は上記の方法に限られない。競馬ゲームでは、プレイヤが友人の牧場を見た場合にプレイヤにポイントが付与されるようになっている。また競馬ゲームでは、後述するように(図8のステップS101参照)、プレイヤの馬がレースに出走する場合に友人からの応援が受け付けられるようになっている。そして、プレイヤの馬がレースに勝利した場合には、応援してくれた友人の数に応じたポイントがプレイヤに付与されるようになっている。競馬ゲームでは、上記のポイントに基づいて、「うまたま」がプレイヤに付与されるようになっている。
【0041】
「うまたま」欄53には、プレイヤが所有している「うまたま」の総数が表示されている。また、使用中である「うまたま」の個数、すなわち、すでに馬に付けられている「うまたま」の個数も「うまたま」欄53に表示されている。さらに、未使用である「うまたま」の個数、すなわち、馬に付けられていない「うまたま」の個数も「うまたま」欄53に表示されている。
【0042】
「うまたま」欄53にはリンクボタン54も表示されている。リンクボタン54は、プレイヤが所有する「うまたま」のうちから1個の「うまたま」を友人に贈るためのボタンである。リンクボタン54が選択された場合、例えば、いずれかの友人を選択するための画面(図示せず)が表示される。そして、いずれかの友人が選択された場合、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が1減少され、選択された友人が所有する「うまたま」の個数が1増加される。
【0043】
なお、牧場画面50にはリンクボタン55も表示されている。リンクボタン55はメニュー画面40に戻るためのボタンである。
【0044】
先述したように、「馬」欄51に表示された馬のうちのいずれかが選択された場合には、その馬の詳細情報に関する馬画面が表示される。図6は馬画面の一例を示している。なお、図6では省略されているが、選択された馬を表す画像が馬画面60に表示されるようにしてもよい。
【0045】
図6に示すように、馬画面60には「情報」欄61が表示される。例えば、馬の年齢や戦績等の情報が「情報」欄61に表示される。また、馬の元気パラメータの値や、馬に付けられている「うまたま」の個数も「情報」欄61に表示される。なお、元気パラメータについては後述する。
【0046】
馬画面60にはリンクボタン62,63,64,65,66,67,68も表示されている。このうち、リンクボタン68は牧場画面50に戻るためのボタンである。
【0047】
リンクボタン62は馬を世話するためのボタンである。例えば、プレイヤはリンクボタン62を選択することによって、馬に餌を与えることができる。
【0048】
リンクボタン63は馬を訓練するためのボタンである。プレイヤは馬を訓練することによって、馬の能力を上げることができる。リンクボタン63が選択された場合、馬の訓練が実行される。そして、その結果として、馬の能力パラメータが更新される。能力パラメータは、例えば、スタミナ(持久力)を示すスタミナパラメータや、スピード(脚力)を示すスピードパラメータ等を含む。
【0049】
馬の能力はその馬の成長パターンに従って変化する。競馬ゲームでは複数種類の成長パターンが用意されている。例えば、若齢時における能力上昇の程度が非常に大きいが、高齢になると能力が上がらなくなるというような成長パターンが存在する。また例えば、若齢時における能力上昇の程度は大きくないが、高齢になっても能力が上がるというような成長パターンも存在する。例えば、前者の成長パターンを有する馬が若齢である場合には、訓練を実行することによって馬の能力が大きく上がるが、その馬が高齢である場合には、訓練を実行しても馬の能力が上がらなくなる。
【0050】
馬の訓練が実行された場合、その馬の元気パラメータがその馬の元気が低下するように更新される。馬の元気が基準よりも低くなった場合(つまり、馬が疲れた場合)、その馬の訓練を実行することができなくなる。当然のことながら、その馬をレースに出走させることもできなくなる。なお、馬の元気は時間(現実の時間又はゲーム内の時間)の経過に伴って回復する。
【0051】
プレイヤは、ゲームアイテムである先述の「うまたま」を馬に付けることによっても、馬の能力を上げることができる。1個の「うまたま」が馬に新たに追加して付けられた場合、例えば、馬のスタミナパラメータ及びスピードパラメータの値がそれぞれ1%だけ上がる。複数の「うまたま」を一頭の馬に付けることが可能であり、馬に付ける「うまたま」の個数が多いほど、馬の能力が上がる。ただし、馬に付けられた「うまたま」は、その馬が引退するまで、その馬から取り外すことができなくなる。つまり、「うまたま」をある馬につけた場合、その馬が引退するまで、その「うまたま」を他の馬に付けることができなくなる。
【0052】
馬画面60のリンクボタン64は馬に「うまたま」を付けるためのボタンである。リンクボタン64が選択された場合、馬に「うまたま」を付けるための画面(以下、「追加画面」と記載する。)が表示される。図7は追加画面の一例を示している。図7に示すように、追加画面70にはコンボボックス71及びリンクボタン72,73が表示される。
【0053】
コンボボックス71は、馬に新たに付ける「うまたま」の個数を指定するための欄である。コンボボックス71において指定可能な個数は、プレイヤが所有する未使用の「うまたま」の個数以下の個数に限定される。リンクボタン72が選択されると、コンボボックス71において指定された個数の「うまたま」が新たに馬に付けられる。なお、リンクボタン73は馬画面60に戻るためのボタンである。
【0054】
馬画面60のリンクボタン65は馬をレースに出走させるためのボタンである。最初、馬は最下位のランクのレースのみに出走することができる。馬がレースに勝利すると、その馬はそのレースよりも一つ上位のランクのレースに出走できるようになる。プレイヤは最上位のランクのレースにおいて自分の馬を勝利させることを目指す。
【0055】
リンクボタン65が選択された場合、プレイヤの馬が出場するレースが実行される。本実施形態ではレースがサーバ装置20によって実行される。すなわち、リンクボタン65が選択された場合、レースを実行するように要求するためのデータがゲーム装置30からサーバ装置20に送信される。このデータには、プレイヤの識別情報と、レースに出走するプレイヤの馬の識別情報とが少なくとも含まれる。
【0056】
図8は、上記のデータを受信したサーバ装置20で実行される処理の一例を示すフロー図である。図8に示すように、サーバ装置20の制御部21は、プレイヤの馬がレースに出走する旨をプレイヤの友人に通知することと、プレイヤの友人からの応援を受け付けることとを開始する(S101)。
【0057】
例えば、制御部21は、プレイヤ間の友人関係を示すデータを記憶してなる記憶装置(例えばデータベース14)にアクセスし、プレイヤの友人に関するデータを取得する。そして、制御部21は、メニュー画面40の「お知らせ」欄41を用いて、プレイヤの馬がレースに出走することをプレイヤの友人に通知する。つまり、制御部21は、プレイヤの友人が競馬ゲームをプレイする場合に該友人のゲーム装置30に表示されるメニュー画面40の「お知らせ」欄41に、プレイヤの馬がレースに出走する旨のメッセージを表示させる。
【0058】
図9は、第1プレイヤ(太郎)の馬がレースに出走する場合に、第1プレイヤ(太郎)の友人である第2プレイヤ(次郎)のゲーム装置30に表示されるメニュー画面40の一例を示している。図9に示す「お知らせ」欄41には、第1プレイヤ(太郎)の馬がレースに出走することを伝えるためのメッセージ90が表示されている。また、このメッセージ90に関連づけて、リンクボタン91が表示されている。リンクボタン91は、第1プレイヤ(太郎)の馬を応援する旨の意思表示を行うためのボタンである。
【0059】
リンクボタン91が選択された場合、第2プレイヤ(次郎)が第1プレイヤ(太郎)の馬を応援することを示すデータがサーバ装置20に送信される。このデータには、例えば、第2プレイヤ(次郎)の識別情報と、第1プレイヤ(太郎)の馬の識別情報とが少なくとも含まれる。サーバ装置20は、第2プレイヤ(次郎)のゲーム装置30から送信される上記のデータを受信する。この場合、第1プレイヤ(太郎)の馬に対する第2プレイヤ(次郎)からの応援が受け付けられたことになる。
【0060】
なお、サーバ装置20はプレイヤの馬がレースに出走することをプレイヤの友人に電子メールを用いて通知するようにしてもよい。同様に、サーバ装置20は、プレイヤの馬に対する友人からの応援を電子メールを用いて受け付けるようにしてもよい。
【0061】
図8に示すように、プレイヤの友人への通知と友人からの応援の受付とが開始された後、制御部21は所定時間(例えば1時間)が経過したか否かを監視する(S102)。プレイヤの友人への通知と友人からの応援の受付とが開始されてから所定時間が経過した場合、制御部21はレース処理を実行する(S103)。レース処理ではレースの結果が決定される。レースの処理の詳細については後述する(図15参照)。
【0062】
レースの結果が決定された場合、レースの結果を示すデータ(以下、「レースデータ」と記載する。)が記憶装置(例えばデータベース14)に記憶される。レースデータは、レースの内容を表すアニメーションデータであってもよいし、各馬の順位のみを単に示すテキストデータであってもよい。なお、レースの実行が完了したことは、例えば、メニュー画面40の「お知らせ欄」41を用いてプレイヤに通知される。
【0063】
馬画面60のリンクボタン66はレースの結果を見るためのボタンである。リンクボタン66が選択された場合、レースデータを要求するためのデータがゲーム装置30からサーバ装置20に送信される。このデータを受信したサーバ装置20はレースデータをゲーム装置30に送信する。レースデータを受信したゲーム装置30は、レース結果を示す画面を表示部36に表示させる。
【0064】
馬画面60のリンクボタン67は馬を引退させるためのボタンである。リンクボタン67が選択された場合、その馬は引退することになる。また、この競馬ゲームでは、馬の年齢が所定の年齢(例えば9歳)になった場合にもその馬が引退する。なお、馬の年齢は訓練が所定回数実行されるごとに1歳ずつ増えていく。
【0065】
引退した馬は牧場画面50の「馬」欄51から消える。その結果、プレイヤは引退した馬を使用することができなくなる。つまり、引退した馬を訓練したり、レースに出走させたりすることはできなくなる。先述したように、引退した馬に付けられていた「うまたま」は取り外される。その結果、引退した馬に付けられていた「うまたま」を他の馬に付けることが可能になる。
【0066】
以上のように、上記の競馬ゲームでは、プレイヤは「うまたま」を馬に付けることによって馬の能力を上げることできる。ただし、「うまたま」は馬に付けられると、その馬が引退するまでその馬から取り外すことができなくなる。このため、プレイヤは、「うまたま」をどの馬に付けるかを慎重に決める必要がある。すなわち、上記の競馬ゲームでは、「うまたま」をどの馬に付けるかを決めるという楽しみがプレイヤに与えられるようになっている。
【0067】
上記の競馬ゲームでは、馬に付けられた「うまたま」はその馬が引退するまで他の馬に付けることが制限され、馬が引退した場合に限って、その馬に付けられていた「うまたま」を他の馬に付けることが許されるようになっている。このように馬が引退した場合に、その馬に付けられていた「うまたま」を再利用可能にすることにより、他の馬を育成したいという気持ちをプレイヤに持たせやすくする。すなわち、以上のようにすることによって、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0068】
図10はゲームシステム10で実現される機能ブロックのうち、本発明に関連する機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。図10に示すように、ゲームシステム10はゲームデータ記憶部100、案内部101、制限部102、ゲーム実行部103、及び解除部105を含む。また、ゲーム実行部103は能力変更部104を含む。
【0069】
ゲームデータ記憶部100は、例えばデータベース14によって実現される。なお、ゲームデータ記憶部100は、例えばゲーム装置30の補助記憶部33によって実現されるようにしてもよい。あるいは、ゲームデータ記憶部100に記憶されることとして説明する一部のデータがデータベース14に記憶され、残りのデータが補助記憶部33に記憶されるようにしてもよい。
【0070】
一方、ゲームデータ記憶部100以外の機能ブロックは、例えばサーバ装置20又はゲーム装置30において実現される。例えば、すべての機能ブロックがゲーム装置30において実現されるようにしてもよい。または、すべての機能ブロックがサーバ装置20において実現されるようにしてもよい。あるいは、一部の機能ブロックがゲーム装置30において実現され、残りがサーバ装置20において実現されるようにしてもよい。
【0071】
以下では、ゲームデータ記憶部100がデータベース14によって実現される場合について説明する。また、案内部101がゲーム装置30によって実現され、制限部102、ゲーム実行部103、及び解除部105がサーバ装置20によって実現される場合について説明する。
【0072】
まず、ゲームデータ記憶部100について説明する。ゲームデータ記憶部100はゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、プレイヤが所有しているゲームキャラクタ及びゲームアイテムに関するデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。具体的には、図11,12,13に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。
【0073】
図11はプレイヤテーブルの一例を示している。プレイヤテーブルにはプレイヤに関する情報が記憶される。プレイヤテーブルの各レコードは一人のプレイヤに対応する。各レコードは「ID」、「名前」、「友人」、「うまたま」、「ポイント」、及び「かけら」フィールドを含む。なお、他のフィールド(例えば「パスワード」フィールド等)がプレイヤテーブルに含まれるようにしてもよい。
【0074】
「ID」フィールドはプレイヤを一意に識別する識別情報を示し、「名前」フィールドはプレイヤの名前を示す。「友人」フィールドには、プレイヤと友人関係にある他のプレイヤを示す情報(例えばID)が記憶される。
【0075】
「うまたま」フィールドは、プレイヤが所有している「うまたま」に関する情報を示す。「うまたま」フィールドは「総数」、「使用中」、及び「未使用」フィールドを含む。「総数」フィールドは、プレイヤが所有している「うまたま」の総数を示す。「使用中」フィールドは、使用中の「うまたま」の個数、すなわち、すでに馬に付けられている「うまたま」の個数を示す。「未使用」フィールドは、未使用の「うまたま」の個数、すなわち、馬に付けられていない「うまたま」の個数を示す。
【0076】
「ポイント」フィールドは、プレイヤが獲得したポイントの累計を示す。先述したように、他のプレイヤの牧場を見たプレイヤにポイントが付与されるようになっているため、プレイヤが他のプレイヤの牧場を見た場合に「ポイント」フィールドの値が増加される。また先述したように、プレイヤの馬がレースに勝利した場合には、プレイヤの馬を応援してくれた友人の数に応じたポイントがプレイヤに付与されるようになっているため、プレイヤの馬がレースに勝利した場合、「ポイント」フィールドの値がプレイヤの馬を応援してくれた友人の数に応じて増加される。
【0077】
「かけら」フィールドは、プレイヤが獲得した「うまたま」のかけらの個数を示す。上記の競馬ゲームでは、プレイヤが獲得したポイントが所定値(例えば100)になるごとに、「うまたま」のかけらがプレイヤに付与されるようになっている。すなわち、「ポイント」フィールドの値が所定値になった場合に、「かけら」フィールドの値が1増加され、かつ、「ポイント」フィールドの値が初期値(例えば0)にリセットされるようになっている。
【0078】
なお、所定個数(例えば100個)のかけらは1個の「うまたま」に相当する。このため、「かけら」フィールドの値が所定値(例えば100)になるごとに、1個の「うまたま」が新たにユーザに付与されるようになっている。すなわち、「かけら」フィールドの値が所定値になった場合に、「総数」及び「未使用」フィールドの値がそれぞれ1増加され、かつ、「かけら」フィールドの値が初期値(例えば0)にリセットされるようになっている。
【0079】
図12は馬テーブルの一例を示している。馬テーブルには各プレイヤが所有する馬に関する情報が記憶される。馬テーブルの各レコードは一頭の馬に対応する。各レコードは「ID」、「所有者」、「名称」、「年齢」、「戦績」、「パラメータ」、「うまたま」、及び「訓練回数」フィールドを含む。
【0080】
「ID」フィールドは馬を一意に識別する識別情報を示す。「所有者」フィールドは、馬を所有するプレイヤの情報(例えばID)を示す。「名称」フィールドは馬の名称を示し、「年齢」フィールドは馬の年齢を示す。「戦績」フィールドは馬の戦績を示す。
【0081】
「パラメータ」フィールドは馬に関するパラメータの値を示す。「パラメータ」フィールドは「元気」、「スタミナ」、及び「スピード」フィールドを含む。「元気」、「スタミナ」、及び「スピード」フィールドは、それぞれ、元気パラメータ、スタミナパラメータ、及びスピードパラメータの値を示す。他のパラメータの値を示すフィールドが「パラメータ」フィールドに含まれるようにしてもよい。
【0082】
「元気」、「スタミナ」及び「スピード」フィールドの値は馬の訓練が実行されるごとに更新される。具体的には、馬画面60のリンクボタン63が選択された場合、馬のパラメータの更新を要求するためのデータがゲーム装置30からサーバ装置20に送信される。このデータには、訓練を実行された馬の識別情報(ID)が少なくとも含まれる。このデータを受信したサーバ装置20は馬テーブル(図12)にアクセスし、訓練を実行された馬に対応するレコードの「元気」、「スタミナ」及び「スピード」フィールドの値を更新する。なお、この場合、後述の「訓練回数」フィールドの値も1増加される。
【0083】
「うまたま」フィールドは、馬に付けられている「うまたま」の個数を示す。「うまたま」フィールドの値は、追加画面70のリンクボタン72が選択された場合に更新される。詳細については後述する(図14参照)。
【0084】
「訓練回数」フィールドは、馬の訓練が行われた回数を示す。上述したように、「訓練回数」フィールドの値は馬画面60のリンクボタン63が選択された場合に更新される。なお先述したように、馬の年齢は訓練回数が所定回数に達するごとに1歳増加するようになっている。すなわち、「訓練回数」フィールドの値が所定値になった場合に、「年齢」フィールドの値が1増加され、かつ、「訓練回数」フィールドの値が初期値(例えば0)にリセットされるようになっている。
【0085】
図13は競争相手候補テーブルの一例を示している。競争相手候補テーブルには、プレイヤの馬の競争相手となり得る馬の情報が記憶される。例えば、ゲーム制作者があらかじめ作成した馬が競争相手候補として競争相手候補テーブルに登録される。また例えば、各プレイヤが過去に育成した馬であって、かつ、すでに引退している馬が競争相手候補として競争相手候補テーブルに登録されるようにしてもよい。
【0086】
競争相手候補テーブルは「ID」、「名称」、「年齢」、「パラメータ」、及び「出走可能レース」フィールドを含む。「ID」、「名称」、「年齢」、及び「パラメータ」フィールドは馬テーブル(図12参照)と同様である。「出走可能レース」フィールドは、馬がどのランクのレースに出走できるかを示す。
【0087】
案内部101について説明する。案内部101は、プレイヤが所有しているゲームアイテムのうちから、ゲームキャラクタに関連づけるゲームアイテムを指定するようにプレイヤに案内する。
【0088】
上記の競馬ゲームの場合、「うまたま」が「ゲームアイテム」に相当する。また、馬が「ゲームキャラクタ」に相当する。さらに、馬に「うまたま」を付けることが「ゲームキャラクタにゲームアイテムを関連づけること」に相当する。
【0089】
本実施形態の場合、案内部101は、馬に付ける「うまたま」をプレイヤが指定するための追加画面70を表示部36に表示させる。そして、案内部101は、馬に付ける「うまたま」の指定を受け付ける。
【0090】
制限部102について説明する。制限部102は、ゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなるまで、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する。
【0091】
上記の競馬ゲームの場合、馬が引退することが「ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなること」に相当する。すなわち、制限部102は、「うまたま」が馬に付けられた場合、その馬が引退するまで、その「うまたま」が他の馬に付けられることを制限する。
【0092】
図14は制限部102の動作を説明するための図であり、具体的には、制御部21が制限部102として実行する処理の一例を示すフロー図である。図14に示す処理は、「うまたま」を馬に新たに付けることが追加画面70において指示された場合、つまり、追加画面70のリンクボタン72が選択された場合に実行される。
【0093】
追加画面70のリンクボタン72が選択された場合、その旨を伝えるためのデータがゲーム装置30からサーバ装置20に送信される。このデータには、例えば、プレイヤの識別情報(ID)と、馬の識別情報(ID)と、プレイヤがコンボボックス71で指定した個数を示す情報とが少なくとも含まれる。このデータを受信したサーバ装置20の制御部21は図14に示す処理を実行する。制御部21が図14に示す処理を補助記憶部23(又は光ディスク)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部21は制限部102として機能するようになる。
【0094】
図14に示すように、まず制御部21は、プレイヤが所有している未使用の「うまたま」の個数を減少させる(S201)。例えば、プレイヤのIDが「P1」であり、かつ、プレイヤがコンボボックス71で指定した個数がX個である場合、制御部21はプレイヤテーブル(図11)にアクセスし、「ID」フィールドが「P1」であるレコードの「未使用」フィールドの値をXだけ減少させる。
【0095】
また、制御部21は、プレイヤが所有している使用中の「うまたま」の個数を増加させる(S202)。例えば、プレイヤのIDが「P1」であり、かつ、プレイヤがコンボボックス71で指定した個数がX個である場合、制御部21はプレイヤテーブル(図11)にアクセスし、「ID」フィールドが「P1」であるレコードの「使用中」フィールドの値をXだけ増加させる。
【0096】
さらに、制御部21は、馬に付けられている「うまたま」の個数を更新する(S203)。例えば、馬のIDが「H1」であり、かつ、プレイヤがコンボボックス71で指定した個数がX個である場合、制御部21は馬テーブル(図12)にアクセスし、「ID」フィールドが「H1」であるレコードの「うまたま」フィールドの値をXだけ増加させる。以上で制御部21が制限部102として実行する処理は終了する。
【0097】
ゲーム実行部103及び能力変更部104について説明する。例えば、ゲーム実行部103は、ゲームキャラクタが他のゲームキャラクタとの競争に参加するゲームを実行する。能力変更部104は、ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する。ゲーム実行部103は、能力変更部104によって変更された該ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、上記のゲームを実行する。
【0098】
本実施形態の場合、ゲーム実行部103は上記の競馬ゲームを実行する。具体的には、ゲーム実行部103はプレイヤの馬が出走するレースを実行する(図8のステップS103参照)。
【0099】
図15はゲーム実行部103及び能力変更部104の動作を説明するための図であり、具体的には、制御部21がゲーム実行部103及び能力変更部104として実行する処理の一例を示すフロー図である。図15に示す処理は図8のステップS103において実行される処理(レース処理)である。制御部21が図15に示す処理を補助記憶部23(又は光ディスク)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部21はゲーム実行部103及び能力変更部104として機能するようになる。
【0100】
図15に示すように、まず制御部21は、レースに出走するプレイヤの馬のデータをゲームデータ記憶部100から取得する(S301)。例えば、レースに出走するプレイヤの馬のIDが「H1」である場合、制御部21は、IDが「H1」である馬の能力パラメータの値を馬テーブル(図12)から取得する。さらに、制御部21は、IDが「H1」である馬に付けられている「うまたま」の個数も馬テーブル(図12)から取得する。
【0101】
ステップS301の処理が実行された後、制御部21は、レースに出走するプレイヤの馬の能力パラメータの値を、その馬に付けられている「うまたま」の個数に基づいて変更する(S302)。例えば、スタミナパラメータの値が下記の式(1)に従って変更され、スピードパラメータの値が下記の式(2)に従って変更される。なお、「*」は乗算演算子を示している。
ST=STo+STo*K*N ・・・ (1)
SP=SPo+SPo*K*N ・・・ (2)
【0102】
式(1)において、「STo」は、ステップS301で読み出されたスタミナパラメータの値(基本値)を示しており、「ST」は、変更後のスタミナパラメータの値を示している。同様に、式(2)において、「SPo」は、ステップS301で読み出されたスピードパラメータの値(基本値)を示しており、「SP」は、変更後のスピードパラメータの値を示している。また、式(1)及び(2)において、「N」は、ステップS301で読み出された「うまたま」の個数を示している。さらに、「K」は0<K<1を満足する所定の係数である。例えば、「K」の値は0.01に設定される。
【0103】
例えば、ステップS301で取得されたスタミナパラメータの値が「40」であり、かつ、ステップS301で取得された「うまたま」の個数が「5」である場合、レースに出走するプレイヤの馬のスタミナパラメータの値は「42」に設定される。スピードパラメータも同様にして設定される。
【0104】
ステップS302の処理が実行された後、制御部21は、レースに出走する競争相手の馬のデータをゲームデータ記憶部100から取得する(S303)。例えば、制御部21は、競争相手候補テーブル(図13)に登録されている馬のうちから、プレイヤの馬が出走するレースに出走可能な馬を選出する。そして、制御部21は、選出された馬のデータを競争相手候補テーブル(図13)から取得する。
【0105】
ステップS303の処理が実行された後、制御部21はレースに出走する各馬のデータに基づいてレースの結果を決定する(S304)。例えば、制御部21はレースに出走する各馬のデータに基づいてレースをシミュレートする。例えば、このシミュレーションは、プレイヤの馬及び競争相手の馬をAI(人工知能)に従ってゲーム空間内で実際に移動させることによって、レースの内容を決定するような詳細なシミュレーションである。または、上記のシミュレーションは、プレイヤの馬及び競争相手の馬のパラメータ(例えば能力パラメータ)を用いて、各馬の順位のみを決定する簡易的なシミュレーションであってもよい。
【0106】
ステップS304の処理が実行された場合、制御部21は馬テーブル(図12)にアクセスし、レースに出走したプレイヤの馬の戦績をレースの結果に基づいて更新する。また、制御部21はレースの結果を示すレースデータをゲームデータ記憶部100に保存する。例えば、上述したような詳細なシミュレーションが実行された場合には、レースの内容を表すアニメーションデータがレースデータとして記憶される。一方、上述したような簡易なシミュレーションが実行された場合には、各馬の順位のみを単に示すテキストデータがレースデータとして記憶される。
【0107】
先述したように、馬画面60のリンクボタン66が選択された場合にレースデータがサーバ装置20からゲーム装置30に送信される。そして、ゲーム装置30では、レースの結果を示す画面がレースデータに基づいて表示される。
【0108】
解除部105について説明する。解除部105は、ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムを解除し、該ゲームアイテムに対する制限部102による制限を解除する。
【0109】
上記の競馬ゲームの場合、馬が引退した場合が「ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなった場合」に相当する。また、馬に付けられた「うまたま」を取り外すことが「ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除する」ことに相当する。さらに、「うまたま」を他の馬に付けることが可能になることが「ゲームアイテムに対する制限部102による制限を解除する」ことに相当する。
【0110】
図16は解除部105の動作を説明するための図であり、具体的には、制御部21が解除部105として実行する処理の一例を示すフロー図である。制御部21が図16に示す処理を補助記憶部23(又は光ディスク)に記憶されたプログラムに従って実行することによって、制御部21は解除部105として機能するようになる。
【0111】
図16に示す処理はプレイヤの馬が引退する場合に実行される。例えば、馬の年齢が所定の年齢(例えば9歳)になった場合に図16に示す処理が実行される。または、馬画面60のリンクボタン67が選択された場合にも図16に示す処理が実行される。つまり、馬画面60のリンクボタン67が選択された場合には、その旨を伝えるためのデータがゲーム装置30からサーバ装置20に送信される。このデータには、例えば、引退を指示された馬の識別情報(ID)が含まれる。そして、このデータを受信したサーバ装置20では図16に示す処理が実行される。
【0112】
図16に示すように、制御部21は、引退する馬に付けられている「うまたま」の個数(X)を馬テーブル(図12)から取得する(S401)。その後、制御部21はプレイヤテーブル(図11)にアクセスし、プレイヤが所有する未使用の「うまたま」の個数をX個増加させる(S402)。また、制御部21は、プレイヤが所有する使用中の「うまたま」の個数をX個減少させる(S403)。さらに、制御部21は、引退する馬のデータを無効にする(S404)。例えば、引退する馬のデータが馬テーブル(図12)から削除される。以上で制御部21が解除部105として実行する処理は終了する。
【0113】
なお、制御部21は、引退する馬のデータを競争相手候補テーブル(図13)に登録するようにしてもよい。このようにすることによって、引退した馬が競争相手としてレースに出走するようにしてもよい。この場合、馬が出走可能なレースは、引退時における馬の能力パラメータに基づいて決定されるようにすればよい。
【0114】
以上に説明したゲームシステム10では、プレイヤは「うまたま」を馬に付けることによって馬の能力を上げることできる。ただし、「うまたま」は馬に付けられると、その馬が引退するまでその馬から取り外すことができなくなる。このため、プレイヤは、「うまたま」をどの馬に付けるかを慎重に決める必要がある。ゲームシステム10によれば、「うまたま」をどの馬に付けるかを決めるという楽しみをプレイヤに与えることが可能になる。
【0115】
さらに、ゲームシステム10では、馬に付けられた「うまたま」はその馬が引退するまで他の馬に付けることが制限され、馬が引退した場合に限って、その馬に付けられていた「うまたま」を他の馬に付けることが許されるようになっている。このようになっていることによって、馬が引退した場合に、プレイヤはその馬に付けられていた「うまたま」を再利用して他の馬を育成したいという気持ちを持ちやすくなる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0116】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0117】
(1)以上に説明した実施形態では、ゲームアイテムの効果(すなわち、ゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合に該ゲームキャラクタの能力情報に与えられる変化の程度)がゲームアイテムごとに異ならず、一定になっていた。つまり、いずれの「うまたま」も、馬の能力パラメータの値を一定パーセント(例えば1パーセント)上げるものとなっていた(上記の式(1)及び(2)参照)。つまり、能力パラメータの上昇度は個々の「うまたま」ごとに異ならず、一定になっていた。
【0118】
しかしながら、ゲームアイテムの効果が個々のゲームアイテムごとに異なるようにしてもよい。すなわち、能力パラメータの上昇度が個々の「うまたま」ごとに異なるようにしてもよい。以下、この実施形態を説明する。
【0119】
本実施形態の場合、ゲームデータ記憶部100は、ゲームアイテムに対応づけて、ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する。また、能力変更部104は、ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される能力変更情報に基づいて変更する。上記の競馬ゲームの場合、「能力変更情報」は、馬の能力パラメータの値を変更するか否かを示す情報や、馬の能力パラメータの値をどのように変更するのかを示す情報を含む。
【0120】
本実施形態の場合、例えば図17に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図17は、うまたまテーブルの一例を示している。うまたまテーブルには、各プレイヤが所有する「うまたま」に関する情報が記憶される。うまたまテーブルの各レコードは一個の「うまたま」に対応する。各レコードは「所有者」、「ID」、「効果」、及び「使用状態」フィールドを含む。
【0121】
「所有者」フィールドは、「うまたま」を所有しているプレイヤの識別情報(ID)を示し、「ID」フィールドは、「うまたま」を一意に識別するための識別情報を示す。
【0122】
「効果」フィールドは「うまたま」が有する効果を示す。すなわち、「効果」フィールドは、「うまたま」が馬に付けられた場合にその馬の能力パラメータの値がどのように変化するのかを示す。つまり、「効果」フィールドは馬の能力パラメータの上昇度を示す。
【0123】
「効果」フィールドは「スタミナ」及び「スピード」フィールドを含む。「スタミナ」フィールドはスタミナパラメータの上昇度を示し、「スピード」フィールドはスピードパラメータの上昇度を示す。図17において、例えば、「+1パーセント」は、スタミナパラメータ(又はスピードパラメータ)の値が1パーセント上昇することを示す。
【0124】
「使用状態」フィールドは「うまたま」の使用状態を示す。例えば、「うまたま」が使用中である場合、すなわち、「うまたま」が馬に付けられている場合、その馬の識別情報(ID)が「使用状態」フィールドに記憶される。一方、例えば、「うまたま」が未使用である場合、すなわち、「うまたま」が馬に付けられていない場合、「使用状態」フィールドは空欄に設定される。
【0125】
本実施形態の場合、追加画面70では、プレイヤが所有する未使用の「うまたま」の一覧が表示される。そして、プレイヤは、それら未使用の「うまたま」のうちから少なくとも1個の「うまたま」を選択することになる。
【0126】
また本実施形態では、馬に付ける「うまたま」が追加画面70で選択された場合に実行される処理(図14)のステップS201〜S203において、下記に説明するような処理が実行される。例えば、プレイヤのIDが「P1」であり、かつ、追加画面70で選択された「うまたま」の個数がX個である場合、ステップS201において、制御部21はプレイヤテーブル(図11)にアクセスし、「ID」フィールドが「P1」であるレコードの「未使用」フィールドの値をXだけ減少させる。またステップS202において、制御部21はプレイヤテーブル(図11)にアクセスし、「ID」フィールドが「P1」であるレコードの「使用中」フィールドの値をXだけ増加させる。そしてステップS203において、制御部21はうまたまテーブル(図17)にアクセスし、追加画面70で選択された「うまたま」に対応するレコードの「使用状態」フィールドに、その「うまたま」を付けられた馬の識別情報(ID)を記憶させる。このようにして、追加画面70で選択された「うまたま」が馬に付けられるようになる。
【0127】
さらに本実施形態では、プレイヤの馬がレースに出走する場合に実行されるレース処理(図15)のステップS301,S302において、下記に説明するような処理が実行される。すなわち、ステップS301において、制御部21は、レースに出走するプレイヤの馬に付けられた「うまたま」のデータをうまたまテーブル(図17)から取得する。そして、ステップS302において、制御部21は、レースに出走するプレイヤの馬のスタミナパラメータの値を下記の式(3)に従って変更し、スピードパラメータの値を下記の式(4)に従って変更する。
ST=STo+STo*(Kt1+・・・+Ktn) ・・・ (3)
SP=SPo+SPo*(Kp1+・・・+Kpn) ・・・ (4)
【0128】
式(3)及び(4)において、「ST」、「STo」、「SP」、及び「SPo」は先述の式(1)及び(2)と同様である。また、式(3)における「Kt1+・・・+Ktn」は、馬に付けられている「うまたま」のスタミナパラメータの上昇度の合計を示している。同様に、式(4)における「Kp1+・・・+Kpn」は、馬に付けられている「うまたま」のスピードパラメータの上昇度の合計を示している。
【0129】
ここで、レースに出走するプレイヤの馬のIDが「H1」であり、かつ、この馬に付けられている「うまたま」が、IDが「U1」及び「U2」である「うまたま」のみである場合を想定する。この場合、レースに出走するプレイヤの馬のスタミナパラメータの値は42(=40+40*(0.03+0.02)に設定される。また、スピードパラメータの値は41.2(=40+40*(0.02+0.01))に設定される。
【0130】
また本実施形態では、プレイヤの馬が引退する場合に実行される処理(図16)のステップS404において、下記に説明するような処理が実行される。すなわち、ステップS404において、制御部21はうまたまテーブル(図14)にアクセスし、引退する馬に付けられていた「うまたま」に対応するレコードの「使用状態」フィールドを空欄にリセットする。
【0131】
本実施形態にすれば、「うまたま」の効果を個々の「うまたま」ごとに異ならせることが可能になる。「うまたま」の効果が個々の「うまたま」ごとに異なる場合には、どの「うまたま」を馬に付けるのかをプレイヤはより慎重に決定する必要がある。すなわち、どの「うまたま」を馬に付けるのかを決定するという楽しみを向上させることが可能になる。
【0132】
(2)ゲームキャラクタが競争から引退する場合(すなわち、ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなった場合)に該ゲームキャラクタから解除されるゲームアイテムの効果を変更するようにしてもよい。例えば、上記の競馬ゲームにおいて馬が引退する場合に馬から取り外される「うまたま」の効果を変更するようにしてもよい。以下、この実施形態について説明する。
【0133】
図18は、本実施形態に係るゲームシステム10で実現される機能ブロックの一例を示している。図18に示す機能ブロック図は、効果変更部106がゲームシステム10に含まれる点で図10に示す機能ブロック図と異なっている。効果変更部106は、例えばサーバ装置20又はゲーム装置30において実現される。つまり、効果変更部106は制御部21又は制御部31によって実現される。ここでは、効果変更部106が制御部21によって実現される場合について説明する。以下、効果変更部106の動作について主に説明する。なお、この場合のゲームデータ記憶部100には、例えば図17に示したようなうまたまテーブルが記憶されている。
【0134】
(2−1)例えば、効果変更部106は、ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される能力変更情報を、該ゲームキャラクタのゲームにおいて得た成績に基づいて変更する。
【0135】
上記の競馬ゲームの場合、先述したように、「能力変更情報」は、馬の能力パラメータの値を変更するか否かを示す情報や、馬の能力パラメータの値をどのように変更するのかを示す情報を含む。具体的には、うまたまテーブルの「効果」フィールドが示す情報(すなわち、能力パラメータの上昇度)が「能力変更情報」に相当する。また、馬の戦績が「ゲームキャラクタがゲームにおいて得た成績」に相当する。
【0136】
この態様では、例えば図19に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図19に示すデータは、「うまたま」の効果を変更するためのデータであり、具体的には、戦績に関する条件(以下「戦績条件」と記載する。)と、「うまたま」の効果の変更内容に関する情報(以下「効果変更情報」と記載する。)と、を対応づけてなるデータになっている。図19において、「+1」は、「うまたま」による能力パラメータの上昇度を元々の上昇度に1パーセントを加えてなる上昇度に変更することを示している。図19に示すデータでは、引退する馬の戦績が良い程、「うまたま」の効果がより高くなるように、戦績条件と効果変更情報との対応関係が設定される。
【0137】
効果変更部106は、馬に付けられた「うまたま」が取り外される場合(すなわち、馬が引退する場合)、その馬の戦績が満足する戦績条件に対応づけられた効果変更情報に基づいて、その馬から取り外される「うまたま」の効果を変更する。
【0138】
ここで、例えば、引退する馬の戦績が図19に示す「条件D」を満足し、かつ、IDが「U1」である「うまたま」が、引退する馬から取り外される場合を想定する。この場合、IDが「U1」である「うまたま」によるスタミナパラメータの上昇度が「+3パーセント」から「+4パーセント」に更新される。また、IDが「U1」である「うまたま」によるスタミナパラメータの上昇度が「+2パーセント」から「+3パーセント」に更新される。なお、このような処理は図16に示す処理において実行される。
【0139】
本態様によれば、引退する馬から取り外される「うまたま」の効果がその馬の戦績に基づいて変化するという楽しみをプレイヤに与えることが可能になる。また、引退する馬から取り外された「うまたま」の効果をその馬の戦績に基づいて高めることによって、引退する馬から取り外された「うまたま」を再利用して他の馬に育成したくなるようにプレイヤを誘導することが可能になる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0140】
(2−2)また例えば、効果変更部106は、ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される能力変更情報を、ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなったタイミングに基づいて変更するようにしてもよい。
【0141】
上記の競馬ゲームの場合、馬が引退するタイミングが「ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなったタイミング」に相当する。
【0142】
この態様では、例えば図20に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図20に示すデータは、「うまたま」の効果を変更するためのデータであり、具体的には、引退タイミングに関する条件(以下「引退タイミング条件」と記載する。)と、「うまたま」の効果の変更内容に関する情報(以下「効果変更情報」と記載する。)と、を対応づけてなるデータになっている。図19と同様、「+1」は、「うまたま」による能力パラメータの上昇度を元々の上昇度に1パーセントを加えてなる上昇度に変更することを示している。
【0143】
図20に示すデータでは、例えば、馬の成長具合がピークである時に馬が引退した場合には、馬の成長具合がピークになる前に馬が引退した場合や馬の成長具合がピークをすぎてから馬が引退した場合に比べて、「うまたま」の効果がより高くなるように、引退タイミング条件と効果変更情報との対応関係が設定される。
【0144】
なお、図20に示す「条件B」は、馬の成長具合がピークである時に馬が引退した場合に満足される条件に相当している。また、「条件A」は、馬の成長具合がピークになる前に馬が引退した場合に満足される条件に相当しており、「条件C」は、馬の成長具合がピークをすぎてから馬が引退した場合に満足される条件に相当している。
【0145】
効果変更部106は、馬が引退する場合(すなわち、馬に付けられた「うまたま」が取り外される場合)、その馬の引退タイミングが満足する引退タイミング条件に対応づけられた効果変更情報に基づいて、その馬から取り外される「うまたま」の効果を変更する。
【0146】
ここで、例えば、引退する馬の引退タイミングが図20に示す「条件B」を満足し、かつ、IDが「U1」である「うまたま」が、引退する馬から取り外される場合を想定する。この場合、IDが「U1」である「うまたま」によるスタミナパラメータの上昇度が「+3パーセント」から「+4パーセント」に更新される。また、IDが「U1」である「うまたま」によるスタミナパラメータの上昇度が「+2パーセント」から「+3パーセント」に更新される。なお、このような処理は図16に示す処理において実行される。
【0147】
本態様によれば、引退する馬から取り外される「うまたま」の効果がその馬の引退タイミングに基づいて変化するという楽しみがプレイヤに与えられるようになる。また、引退する馬から取り外された「うまたま」の効果をその馬の引退タイミングに基づいて高めることによって、引退する馬から取り外された「うまたま」を再利用して他の馬を育成したくなるようにプレイヤを誘導することが可能になる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0148】
(2−3)また例えば、効果変更部106は、ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される能力変更情報を、ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおけるゲームキャラクタの能力情報に基づいて変更するようにしてもよい。
【0149】
上記の競馬ゲームの場合、引退する際の馬の能力パラメータの値が「ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおけるゲームキャラクタの能力情報」に相当する。
【0150】
この態様では、例えば図21に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図21に示すデータは、「うまたま」の効果を変更するためのデータであり、具体的には、引退する馬の能力パラメータの値に関する条件(以下「能力条件」と記載する。)と、「うまたま」の効果の変更内容に関する情報(以下「効果変更情報」と記載する。)と、を対応づけてなるデータになっている。図19と同様、「+1」は、「うまたま」による能力パラメータの上昇度を元々の上昇度に1パーセントを加えてなる上昇度に変更することを示している。また、図21に示すデータでは、引退する際の馬の能力が高い程、「うまたま」の効果がより高くなるように、能力条件と効果変更情報との対応関係が設定される。
【0151】
効果変更部106は、馬が引退する場合(すなわち、馬に付けられた「うまたま」が取り外される場合)、その馬の能力パラメータの値が満足する能力条件に対応づけられた効果変更情報に基づいて、その馬から取り外される「うまたま」の効果を変更する。
【0152】
ここで、例えば、引退する馬の能力パラメータの値が図21に示す「条件D」を満足し、かつ、IDが「U1」である「うまたま」が、引退する馬から取り外される場合を想定する。この場合、IDが「U1」である「うまたま」によるスタミナパラメータの上昇度が「+3パーセント」から「+4パーセント」に更新される。また、IDが「U1」である「うまたま」によるスタミナパラメータの上昇度が「+2パーセント」から「+3パーセント」に更新される。なお、このような処理は図16に示す処理において実行される。
【0153】
本態様によれば、引退する馬から取り外される「うまたま」の効果がその馬の能力に基づいて変化するという楽しみがプレイヤに与えられるようになる。また、引退する馬から取り外された「うまたま」の効果をその馬の能力に基づいて高めることによって、引退する馬から取り外された「うまたま」を再利用して他の馬を育成したくなるようにプレイヤに誘導することが可能になる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまわないように図ることが可能になる。
【0154】
なお、以上に説明した複数の態様(2−1)〜(2−3)のうちの複数を組み合わせるようにしてもよい。
【0155】
(3)ゲームキャラクタが競争から引退する場合(すなわち、ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなった場合)に、プレイヤが所有するゲームアイテムの総数を増加又は減少させるようにしてもよい。例えば、上記の競馬ゲームにおいてプレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を増加又は減少させるようにしてもよい。以下、この実施形態について説明する。
【0156】
図22は、本実施形態に係るゲームシステム10で実現される機能ブロックの一例を示している。図22に示す機能ブロック図は、個数変更部107がゲームシステム10に含まれる点で図10に示す機能ブロック図と異なっている。個数変更部107は、例えばサーバ装置20又はゲーム装置30において実現される。つまり、個数変更部107は制御部21又は制御部31によって実現される。ここでは、個数変更部107が制御部21によって実現される場合について説明する。
【0157】
個数変更部107は、ゲームキャラクタが競争から引退する場合に、プレイヤが所有するゲームアイテムの数を増加又は減少させる。以下、個数変更部107の動作の例について説明する。
【0158】
(3−1)例えば、個数変更部107は、ゲームキャラクタが競争から引退する場合に、該ゲームキャラクタに関連づけられていたゲームアイテムの数に基づいて、プレイヤが所有するゲームアイテムの数を増加又は減少させる。例えば、上記の競馬ゲームで馬が引退する場合に、個数変更部107は、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数に基づいて決定される個数だけ増加又は減少させる。
【0159】
(3−2)また例えば、個数変更部107は、ゲームキャラクタが競争から引退する場合に、該ゲームキャラクタに関連づけられていたゲームアイテムの数と、該ゲームキャラクタがゲームにおいて得た成績と、に基づいて、プレイヤが所有するゲームアイテムの数を増加又は減少させる。
【0160】
例えば、上記の競馬ゲームで馬が引退する場合に、個数変更部107は、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数と、引退する馬の戦績と、に基づいて決定される個数だけ増加又は減少させる。
【0161】
この態様では、例えば図23に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図23に示すデータは、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を増加又は減少させるためのデータであり、具体的には、戦績に関する条件(以下「戦績条件」と記載する。)と、プレイヤが所有する「うまたま」の個数の変更に関する情報(以下「個数変更情報」と記載する。)と、を対応づけてなるデータになっている。
【0162】
なお、「個数変更情報」は、プレイヤが所有する「うまたま」をどのように変更させるのかを、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数に基づいてどのように決定するのかを示す情報になっている。例えば、「+5%」は、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数の5パーセントに相当する個数だけ、プレイヤが所有する「うまたま」を増加させることを示している。図23に示すデータでは、引退する馬の戦績が良い程、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が増加するように、戦績条件と個数変更情報との対応関係が設定される。
【0163】
個数変更部107は、プレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数と、引退する馬の戦績が満足する戦績条件に対応づけられた個数変更情報と、に基づいて変更する。
【0164】
ここで、例えば、プレイヤが所有する「うまたま」の総数が「30」であり、かつ、引退する馬に関連づけられていた「うまたま」の個数が「20」であり、かつ、引退する馬の戦績が図23に示す「条件C」を満足する場合を想定する。この場合、「うまたま」の増加数が2個(20個*0.1)に設定される。その結果、プレイヤが所有する「うまたま」の総数が「30」から「32」に増加される。なお、このような処理は、図16に示す処理において実行される。
【0165】
本態様によれば、プレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が、引退する馬の戦績に基づいて変更されるという楽しみをプレイヤに与えることが可能になる。また、プレイヤが所有する「うまたま」の個数を、引退する馬の戦績に基づいて増加することによって、引退する馬から取り外された「うまたま」と、新たに増加された「うまたま」とを用いて他の馬を育成したくなるようにプレイヤを誘導することが可能になる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0166】
(3−3)また例えば、個数変更部107は、ゲームキャラクタが競争から引退する場合に、該ゲームキャラクタに関連づけられていたゲームアイテムの数と、該ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなったタイミングと、に基づいて、プレイヤが所有するゲームアイテムの数を増加又は減少させる。
【0167】
例えば、上記の競馬ゲームにおいて馬が引退する場合に、個数変更部107は、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数と、馬の引退タイミングと、に基づいて決定される個数だけ増加又は減少させる。
【0168】
この態様では、例えば図24に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図24に示すデータは、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を増加又は減少させるためのデータであり、具体的には、引退タイミングに関する条件(以下「引退タイミング条件」と記載する。)と、プレイヤが所有する「うまたま」の個数の変更に関する情報(以下「個数変更情報」と記載する。)と、を対応づけてなるデータになっている。なお、「個数変更情報」は図23に示すデータと同様である。
【0169】
図24に示すデータでは、例えば、馬の成長具合がピークである時に馬が引退した場合には、馬の成長具合がピークになる前に馬が引退した場合や馬の成長具合がピークをすぎてから馬が引退した場合に比べて、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が増加するように、引退タイミング条件と個数変更情報との対応関係が設定される。なお、図24に示す「条件A」〜「条件C」は図20に示すデータと同様である。
【0170】
個数変更部107は、プレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数と、馬の引退タイミングが満足する引退タイミング条件に対応づけられた個数変更情報と、に基づいて変更する。
【0171】
ここで、例えば、プレイヤが所有する「うまたま」の総数が「30」であり、かつ、引退する馬に関連づけられていた「うまたま」の個数が「20」であり、かつ、馬の引退タイミングが図24に示す「条件B」を満足する場合を想定する。この場合、「うまたま」の増加数が2個(20個*0.1)に設定される。その結果、プレイヤが所有する「うまたま」の総数が「30」から「32」に増加される。なお、このような処理は図16に示す処理において実行される。
【0172】
本態様によれば、プレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が馬の引退タイミングに基づいて変更されるという楽しみをプレイヤに与えることが可能になる。また、プレイヤが所有する「うまたま」の個数を馬の引退タイミングに基づいて増加することによって、引退する馬から取り外された「うまたま」と、新たに増加された「うまたま」とを用いて他の馬を育成したくなるようにプレイヤを誘導することが可能になる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0173】
(3−4)また例えば、個数変更部107は、ゲームキャラクタが競争から引退する場合に、該ゲームキャラクタに関連づけられていたゲームアイテムの数と、該ゲームキャラクタをプレイヤがゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおける該ゲームキャラクタの能力情報と、に基づいて、プレイヤが所有するゲームアイテムの数を増加又は減少させる。
【0174】
例えば、上記の競馬ゲームにおいて馬が引退する場合に、個数変更部107は、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数と、引退する際の馬の能力パラメータと、に基づいて決定される個数だけ増加又は減少させる。
【0175】
この態様では、例えば図25に示すようなデータがゲームデータ記憶部100に記憶される。図25に示すデータは、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を増加又は減少させるためのデータであり、具体的には、引退する馬の能力パラメータの値に関する条件(以下「能力条件」と記載する。)と、プレイヤが所有する「うまたま」の個数の変更に関する情報(以下「個数変更情報」と記載する。)と、を対応づけてなるデータになっている。なお、「個数変更情報」は図23に示すデータと同様である。
【0176】
図25に示すデータでは、例えば、引退する馬の能力が高い程、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が増加するように、能力条件と個数変更情報との対応関係が設定される。
【0177】
個数変更部107は、プレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の総数を、引退する馬に付けられていた「うまたま」の個数と、引退する馬の能力パラメータの値が満足する能力条件に対応づけられた個数変更情報と、に基づいて変更する。
【0178】
ここで、例えば、プレイヤが所有する「うまたま」の総数が「30」であり、かつ、引退する馬に関連づけられていた「うまたま」の個数が「20」であり、かつ、引退する馬の能力パラメータの値が図25に示す「条件C」を満足する場合を想定する。この場合、「うまたま」の増加数が2個(20個*0.1)に設定される。その結果、プレイヤが所有する「うまたま」の総数が「30」から「32」に増加される。なお、このような処理は図16に示す処理において実行される。
【0179】
本態様によれば、プレイヤの馬が引退する場合に、プレイヤが所有する「うまたま」の個数が、引退する馬の能力に基づいて変更されるという楽しみをプレイヤに与えることが可能になる。また、プレイヤが所有する「うまたま」の個数を、引退する馬の能力に基づいて増加することによって、引退する馬から取り外された「うまたま」と、新たに増加された「うまたま」とを用いて他の馬を育成したくなるようにプレイヤに誘導することが可能になる。その結果として、プレイヤが育成した馬が引退したことをきっかけとしてプレイヤが競馬ゲームをプレイすることをやめてしまうことがないように図ることが可能になる。
【0180】
なお、以上に説明した複数の態様(3−2)〜(3−4)のうちの複数を組み合わせるようにしてもよい。
【0181】
(4)本発明は、ネットワークゲームシステム以外のゲームシステム10にも適用することが可能である。すなわち、上記の競馬ゲームはスタンドアロンのゲーム装置30で実行されるようにしてもよく、スタンドアロンのゲーム装置30で実行される競馬ゲームにも本発明は適用することができる。なお、この場合、プレイヤはスタンドアロンのゲーム装置30で上記の競馬ゲームをプレイすることになるため、ソーシャルネットワークシステム関連の機能は省略するようにしてもよい。また、この場合、案内部101、制限部102、ゲーム実行部103(能力変更部104)、解除部105、効果変更部106、及び個数変更部107はゲーム装置30(ゲーム制御装置)の制御部31によって実現されることになる。
【0182】
また、本発明は競馬ゲーム以外のゲームにも適用することが可能である。例えば、他のゲームキャラクタとの競争に参加するゲームキャラクタを育成する育成ゲームに本発明は適用することができる。
【符号の説明】
【0183】
10 ゲームシステム、12 通信ネットワーク、14 データベース、20 サーバ装置、21,31 制御部、22,32 主記憶部、23,33 補助記憶部、24 光ディスクドライブ部、25,35 通信インタフェース、30 ゲーム装置、34 操作部、36 表示部、37 音声出力部、40 メニュー画面、41 「お知らせ」欄、42,43,52,54,55,62,63,64,65,66,67,68,72,73,91 リンクボタン、50 牧場画面、51 「馬」欄、53 「うまたま」欄、60 馬画面、61 「情報」欄、70 追加画面、71 コンボボックス、90 メッセージ、100 ゲームデータ記憶部、101 案内部、102 制限部、103 ゲーム実行部、104 能力変更部、105 解除部、106 効果変更部、107 個数変更部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行するゲームシステムにおいて、
プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得する手段と、
前記プレイヤが所有するゲームアイテムのうちから、ゲームキャラクタに関連づけるゲームアイテムを指定するようにプレイヤに案内する案内手段と、
前記ゲームアイテムが前記ゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限手段と、
前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更手段と、
前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段と、
前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する解除手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームシステムは、前記ゲームアイテムに対応づけて、前記ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記能力変更手段は、前記ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報に基づいて変更し、
前記ゲームシステムは、前記ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報を、該ゲームキャラクタの前記ゲームにおいて得た成績に基づいて変更する手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームシステムは、前記ゲームアイテムに対応づけて、前記ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記能力変更手段は、前記ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報に基づいて変更し、
前記ゲームシステムは、前記ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報を、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングに基づいて変更する手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームシステムは、前記ゲームアイテムに対応づけて、前記ゲームキャラクタの能力情報の変更に関する能力変更情報を記憶する手段の記憶内容を取得する手段を含み、
前記能力変更手段は、前記ゲームキャラクタの能力情報を、該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報に基づいて変更し、
前記ゲームシステムは、前記ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけが解除される場合、該ゲームアイテムに対応づけて記憶される前記能力変更情報を、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおける該ゲームキャラクタの能力情報に基づいて変更する手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームは、前記プレイヤが前記ゲームキャラクタを育成し、前記ゲームキャラクタを競争に参加させる育成ゲームであり、
前記実行手段は、前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが参加する競争を実行し、
前記制限手段は、前記ゲームアイテムが前記ゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタが前記競争から引退するまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限し、
前記解除手段は、前記ゲームキャラクタが前記競争から引退した場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる個数変更手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のゲームシステムにおいて、
前記個数変更手段は、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数と、該ゲームキャラクタの前記ゲームにおいて得た成績と、に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項6に記載のゲームシステムにおいて、
前記個数変更手段は、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数と、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングと、に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項6に記載のゲームシステムにおいて、
前記個数変更手段は、前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられていた前記ゲームアイテムの個数と、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなったタイミングにおける該ゲームキャラクタの能力情報と、に基づいて、前記プレイヤが所有する前記ゲームアイテムの個数を増加又は減少させる手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
ゲームを実行するゲームシステムの制御方法において、
プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得するステップと、
前記プレイヤが所有するゲームアイテムのうちから、ゲームキャラクタに関連づけるゲームアイテムを指定するようにプレイヤに案内する案内ステップと、
前記ゲームアイテムが前記ゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限ステップと、
前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更ステップと、
前記能力変更ステップによって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行ステップと、
前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限ステップによる制限を解除する解除ステップと、
を含むことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項11】
ゲームを実行するためのゲーム制御装置において、
プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得する手段と、
前記ゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限手段と、
前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更手段と、
前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段と、
前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する解除手段と、
を含むことを特徴とするゲーム制御装置。
【請求項12】
ゲームを実行するためのゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
プレイヤが所有するゲームアイテムに関するデータを記憶する手段の記憶内容を取得する手段、
前記ゲームアイテムがゲームキャラクタに関連づけられた場合、該ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなるまでの間、該ゲームアイテムが他のゲームキャラクタに関連づけられることを制限する制限手段、
前記ゲームキャラクタの能力情報を該ゲームキャラクタに関連づけられているゲームアイテムに基づいて変更する能力変更手段、
前記能力変更手段によって変更された前記ゲームキャラクタの能力情報に基づいて、前記ゲームキャラクタが登場するゲームを実行する実行手段、及び、
前記ゲームキャラクタを前記プレイヤが前記ゲームにおいて使用できなくなった場合、該ゲームキャラクタに関連づけられたゲームアイテムの関連づけを解除し、該ゲームアイテムに対する前記制限手段による制限を解除する解除手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−176135(P2012−176135A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40957(P2011−40957)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【特許番号】特許第4922461号(P4922461)
【特許公報発行日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】