説明

ゲームシステム、ゲーム制御装置、ゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置の制御方法、及びプログラム

【課題】ゲームに参加している他のユーザのゲームプレイへの影響を抑えつつ、途中参加させるユーザを選出すること。
【解決手段】途中離脱ユーザ判定手段(46)は、ゲームの実行中に、ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人がゲームから途中離脱したか否かを判定する。待機ユーザ情報取得手段(48)は、待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する。途中離脱ユーザ情報取得手段(50)は、途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する。途中参加ユーザ選出手段(52)は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。途中参加手段(54)は、選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム制御装置、ゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザが参加するゲームを実行するゲームシステムが知られている。特許文献1には、通信によるゲームにおいて、ゲームに参加している他のユーザのゲームプレイの終了や途中離脱を待たずに、ユーザをいつでもゲームに参加させることができる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−350867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年のゲームシステムでは、例えば、ゲームに参加できる最大人数が予め決められていることが多い。この場合、最大人数よりも多いユーザがゲームへの参加を希望した場合、ゲームに参加できないユーザが発生する。ゲームに参加できないユーザは、例えば、ゲームに参加しているユーザが参加を途中離脱するのを待つ。ゲームの実行中に、ゲームへの参加を途中離脱したユーザがいた場合、ゲームシステムは、この待っているユーザを途中離脱したユーザに代えてゲームに途中参加させる。
【0005】
上記のように途中参加するユーザは、例えば、ゲームへの参加希望を申し込んだ順番に基づいて選出されることが考えられる。例えば、申し込みの先着順で、途中参加させるユーザを選出する。しかしながら、このように途中参加させるユーザを選出する場合、このユーザのゲームプレイに関する情報(ゲームプレイの技量等)が考慮されないため、ゲームに参加している他のユーザのゲームプレイに影響を与える可能性がある。
【0006】
例えば、途中離脱したユーザの得意なゲームプレイと、途中参加するユーザの得意なゲームプレイと、が異なる場合、他のユーザがゲーム内において担う役割が変わることがある。サッカーゲームを例に挙げると、守備が得意なユーザが途中離脱して、守備が苦手なユーザが途中参加した場合、途中参加したユーザのフォローをするために、他のユーザは守備を担当することがある。つまり、他のユーザは、今まで通りのゲームプレイをすることができなくなる可能性がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ゲームに参加しているユーザが途中離脱した場合、ゲームに参加している他のユーザのゲームプレイへの影響を抑えつつ、途中参加させるユーザを選出することが可能なゲームシステム、ゲーム制御装置、ゲームシステムの制御方法、ゲーム制御装置の制御方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、複数のユーザが参加するゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記ゲームの実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かを判定する途中離脱ユーザ判定手段と、前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶する待機情報記憶手段と、前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得手段と、前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得手段と、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出手段と、前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るゲーム制御装置は、複数のユーザが参加するゲームを実行するゲーム制御装置において、前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かの判定結果を取得する手段と、前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から前記複数の待機ユーザを特定する情報を取得する手段と、前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得手段と、前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得手段と、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出手段と、前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、複数のユーザが参加するゲームを実行するゲームシステムの制御方法であって、前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かを判定する途中離脱ユーザ判定ステップと、前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から待機ユーザを特定する情報を取得するステップと、前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得ステップと、前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得ステップと、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出ステップと、前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加ステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るゲーム制御装置の制御方法は、複数のユーザが参加するゲームを実行するゲーム制御装置の制御方法であって、前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かの判定結果を取得するステップと、前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から前記複数の待機ユーザを特定する情報を取得するステップと、前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得ステップと、前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得ステップと、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出ステップと、前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明に係るプログラムは、複数のユーザが参加するゲームを実行するゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かを判定する途中離脱ユーザ判定手段から判定結果を取得する手段、前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から前記複数の待機ユーザを特定する情報を取得する手段、前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得手段、途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得手段、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出手段、前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加手段、として前記コンピュータを機能させる。
【0013】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0014】
本発明によれば、ゲームに参加しているユーザが途中離脱した場合、ゲームに参加している他のユーザのゲームプレイへの影響を抑えつつ、途中参加させるユーザを選出することが可能になる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記待機ユーザ情報は、前記待機ユーザの過去のゲームプレイに関する情報を含み、前記途中離脱ユーザ情報は、前記途中離脱ユーザの過去のゲームプレイに関する情報と、前記途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおける前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する情報と、の少なくとも一方を含む、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記待機ユーザ情報は、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含み、前記途中離脱ユーザ情報は、前記途中離脱ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含み、前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、の比較結果に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記待機ユーザ情報は、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含み、前記途中離脱ユーザ情報は、前記途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおいて前記途中離脱ユーザの操作対象が担う役割に関する情報を含み、前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザの操作対象が担っていた役割と、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記ユーザの前記ゲームへの参加実績に関する参加実績情報を取得する参加実績取得手段を更に含み、前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、前記複数の待機ユーザに対応する前記参加実績情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記ゲームの状況に関する状況情報を取得する状況情報取得手段を更に含み、前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、前記状況情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記複数の待機ユーザの前記ゲームへの参加時間及び/又は参加結果に基づいて決定されるユーザ満足度情報を取得するユーザ満足度情報取得手段を更に含み、前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、前記複数の待機ユーザに対応する前記ユーザ満足度情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステムは、前記ゲームに参加するユーザの操作対象の能力に関連するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記選出された待機ユーザに対応する待機ユーザ情報と、に基づいて、前記パラメータの値を変更させるパラメータ変更手段と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態1に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置において表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図3】ゲームサーバの構成を示す図である。
【図4】ゲーム装置の構成を示す図である。
【図5】ゲームシステムによって実現される機能を示すブロック図である。
【図6】待機情報記憶部の記憶内容の一例を示す図である。
【図7】待機ユーザ情報のデータ格納例を示す図である。
【図8】途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおける途中離脱ユーザのゲームプレイに関する情報のデータ格納例を示す図である。
【図9】ゲームが開始された際に、ゲームシステムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図10】選出された待機ユーザがゲームに途中参加した場合に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【図11】実施形態2に係るゲームシステムによって実現される機能を示すブロック図である。
【図12】実施形態3に係るゲームシステムによって実現される機能を示すブロック図である。
【図13】待機ユーザの参加時間と参加結果の内容の一例を示す図である。
【図14】実施形態4に係るゲームシステムによって実現される機能を示すブロック図である。
【図15】満足度テーブルのデータ格納例を示す図である。
【図16】実施形態5に係るゲームシステムによって実現される機能を示すブロック図である。
【図17】実施形態5のS103において実行される処理の詳細を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[1.実施形態1]
以下、本発明の一実施形態(実施形態1)について、図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
[1−1.ゲームシステムの概要]
図1は、本発明の実施形態1に係るゲームシステムSの全体構成を示す図である。図1に示すように、ゲームシステムSは、例えば、ゲームサーバ1と、複数のゲーム装置2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2I(以降、これら9台をまとめてゲーム装置2という。)と、から構成される。ゲームシステムSを構成する各装置同士は、ネットワークを介してデータ通信可能に接続される。
【0025】
ゲームシステムSは、複数のユーザが参加するゲームを実行する。例えば、ゲームシステムSは、ゲームへの参加を申し込んだ複数のユーザ(例えば、9人)のうちの複数(例えば、4人)が参加するゲームを実行する。ゲームへの参加を申し込むことができるユーザは、例えば、予めゲームシステムSに登録されたユーザである。
【0026】
ゲームサーバ1は、公知のサーバコンピュータによって実現されるものである。ゲームサーバ1は、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームを統括的に制御する。例えば、ゲームサーバ1は、ゲーム装置2を操作する各ユーザによるゲームへの参加の申し込み及び離脱の申し込み(つまり、参加の申し込みのキャンセル)を受け付ける。
【0027】
ゲーム装置2は、公知のコンピュータによって実現されるものである。例えば、ゲーム装置2は、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0028】
ゲーム装置2は、例えば、ユーザがゲームの参加を申し込むために用いられる。また、ゲームに参加しているユーザ(以降、参加ユーザという。)が操作するゲーム装置2は、参加ユーザがゲームをプレイするために用いられる。
【0029】
一方、ゲームに参加していない何れかのユーザであって、かつ、ゲームへの参加を申し込んでいる複数のユーザ(以降、待機ユーザという。)が操作するゲーム装置2は、待機ユーザがゲームへの途中参加を待機するために用いられる。
【0030】
以降では、ゲーム装置2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2Iを操作するユーザを、それぞれユーザA,B,C,D,E,F,G,H,Iという。
【0031】
なお、本実施形態では、ゲームシステムSに、9台のゲーム装置2が含まれるものとして説明するが、ゲームシステムSに含まれるゲーム装置2の数は、任意であってよい。また、参加ユーザ又は待機ユーザ以外のユーザが操作するゲーム装置2が、ゲームシステムSに含まれていてもよい。
【0032】
即ち、ゲームへの参加の申し込みをしないが、ゲームを観戦するようなユーザが含まれていてもよい。このユーザは、例えば、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームを観戦し、適宜、ゲームへの参加を申し込むことができるようにしてもよい。
【0033】
[1−2.ゲームシステムにおいて実行されるゲーム]
本実施形態では、ゲームシステムSにおいて、ネットワークを介して4人の参加ユーザ同士で協力してプレイするサッカーゲームが実行される場合について説明する。例えば、4人の参加ユーザが協力して、ゲームシステムSの制御下におかれる対戦相手チームと対戦するサッカーゲームが実行される。なお、ゲームシステムSが実行するゲームは、4人の参加ユーザが対戦するサッカー以外のゲームであってもよい。
【0034】
ゲームシステムSにおいてゲームが開始される場合、ゲームの参加を申し込んだ複数のユーザ(例えば、9人)のうちの複数(例えば、4人)が参加ユーザとして選出される。選出された4人の参加ユーザは、例えば、各自の操作対象となるゲームキャラクタ(サッカー選手)を決定する。一方、残りの5人のユーザは待機ユーザとなる。
【0035】
なお、ゲーム開始時における参加ユーザの選出方法は任意であってよい。例えば、先着順に参加ユーザが選出されるようにしてもよいし、参加を申し込んだ複数のユーザのうちでランダムに選出されるようにしてもよい。
【0036】
ゲームシステムSにおいてゲームが開始されると、参加ユーザのゲーム装置2には、ゲーム画面70が表示される。
【0037】
図2は、ゲーム装置2において表示されるゲーム画面70の一例を示す図である。図2に示すように、ゲーム画面70は、例えば、参加ユーザの数(例えば、4人)に対応するように分割される。例えば、ゲーム画面70は、4人の参加ユーザに対応する4つの分割画面72a,72b,72c,72d(以降、これらをまとめて分割画面72という。)を含む。
【0038】
なお、本実施形態においては、参加ユーザの数に対応する分割画面72を含むゲーム画面70を例に挙げて説明するが、ゲーム画面70の例は、これに限られない。例えば、ゲーム画面70は図2のように分割されていなくてもよい。即ち、参加ユーザは、自己の操作対象が中央に配置されるようなゲーム画面70を見ながらゲームプレイを行うようにしてもよい。
【0039】
また、図2に示すように、ゲーム画面70の分割画面72には、例えば、参加ユーザの操作対象であるゲームキャラクタ74a,74b,74c,74d(以降、これらをまとめてゲームキャラクタ74という。)と、参加ユーザを特定するためのアイコン76a,76b,76c,76d(以降、これらをまとめてアイコン76という。)と、が表示される。
【0040】
以降、9人のユーザA〜IのうちユーザA〜Dの4人が、参加ユーザである例を説明する。つまり、ユーザE〜Iの5人が、待機ユーザである例を説明する。図2に示すように、参加ユーザであるユーザA〜Dは、アイコン76に基づいて案内される自己の操作対象(ゲームキャラクタ74)を判別する。
【0041】
ユーザA〜Dは、例えば、ゲーム画面70のうち、各自に割り当てられた分割画面72を見ながらゲームをプレイする。例えば、ユーザAは、分割画面72aに含まれるゲームキャラクタ74aを操作してゲームをプレイする。
【0042】
なお、待機ユーザのゲーム装置2に、図2と同じゲーム画面70が表示されるようにしてもよい。即ち、待機ユーザは、ゲーム画面70を見ながらゲームを観戦し、ゲームの途中参加を待機するようにしてもよい。また他にも、待機ユーザのゲーム装置2には、ゲーム画面70以外の他の画面(参加待ち画面等)が表示されるようにしてもよい。
【0043】
ゲームシステムSにおいては、参加ユーザが所定の途中離脱条件を満たすと、この参加ユーザはゲームを途中離脱する。途中離脱とは、参加ユーザが、実行中のゲームの終了を待たずして途中でゲームを止める(抜ける)ことを示す。また、途中離脱とは、参加ユーザが自らの意思でゲームから途中離脱する場合と、通信ネットワークの不具合等の要因によって参加ユーザがゲームから途中離脱せざるを得ない場合との両方を意味する。
【0044】
途中離脱条件とは、プレイ中のゲームを途中離脱するための予め定められた条件である。途中離脱条件は、例えば、ゲーム装置2のネットワーク接続が切断されたか否か、又は、ゲーム装置2でゲームの実行が終了された否かである。他にも、途中離脱条件は、ゲーム装置2の電源が切断されたか否か等であってもよい。
【0045】
なお、途中離脱条件は、ゲームシステムSにおいてやり取りされるデータに基づいて判断可能な条件であればよく、上記の例に限られない。例えば、ゲームシステムSにおいてサッカーゲームが実行される場合、サッカーの試合の前半が終了した時点で、参加ユーザによる途中離脱を受け付けるようにしてもよい。
【0046】
本実施形態においては、参加ユーザのうちの少なくとも一人がゲームを途中離脱すると、複数の待機ユーザのうちの何れかが最適な交代相手として選出される。即ち、ゲームを途中離脱した参加ユーザ(以降、途中離脱ユーザという。)に代わって、最適な待機ユーザが選出されてゲームに途中参加する。
【0047】
例えば、ユーザDが操作するゲーム装置2Dのネットワークが切断されると、ユーザDのゲームへの参加が途中離脱される。この場合、待機ユーザであるユーザE〜Iの何れか一人が後述する処理によって選出される。この選出方法についての詳細は後述するが、例えば、途中離脱ユーザ(ユーザD)とプレイ内容が似ている待機ユーザが選出される。
【0048】
即ち、例えば、それまでゲームをプレイしていたユーザDとプレイの内容が似ているユーザが途中参加することにより、プレイを続行する他の参加ユーザであるユーザA〜Cのゲームプレイへの影響を抑えることができる。
【0049】
例えば、途中離脱するユーザDが攻撃が得意である場合、待機ユーザであるユーザE〜Iのうちで攻撃が得意なユーザを途中参加させることにより、ユーザA〜Cは自分の役割を変えずにゲームプレイを続行することができる。即ち、例えば、ユーザAが守備を担当していた場合、攻撃が苦手な待機ユーザが途中参加した場合には、攻撃をサポートしなければならないが、上記の場合には、ユーザAは守備に専念することができる。
【0050】
次に、ゲームシステムSを構成するゲームサーバ1及びゲーム装置2について、詳細に説明する。
【0051】
[1−3.ゲームサーバの構成]
図3は、ゲームサーバ1の構成を示す図である。図3に示すように、ゲームサーバ1は、制御部10、記憶部12、ネットワークインターフェイス14等から構成される。また、ゲームサーバ1は、他にも図示しないキーボード、モニタ、DVD再生装置等の入出力部や、DVD−ROM、CD−ROM等の情報記憶媒体を含んで構成されていてもよい。
【0052】
制御部10は、例えば、公知のCPU等から構成される。制御部10は、ネットワークインターフェイス14を介してゲーム装置2から各種データの送受信を行う。各種データとは、例えば、ゲームへの参加の申し込み要求や離脱要求を示すデータ、ネットワークに接続されている各ユーザを特定するデータ等である。
【0053】
記憶部12は、例えば、公知のHDDやRAM等のメモリから構成される。記憶部12は、ゲームプログラム等の各種プログラムや各種データ等を記憶する。
【0054】
また、記憶部12は、ゲームシステムSにおいてゲームが実行されると、ゲーム装置2を操作する各ユーザを識別するデータと、このユーザに係るゲーム装置2のIPアドレス等のアドレスデータと、を関連付けて記憶する。これらの情報の取得方法は、公知の種々の手法を適用可能とする。
【0055】
ネットワークインターフェイス14は、例えば、公知のネットワークカード等の通信装置である。ネットワークインターフェイス14は、ネットワークを介してゲーム装置2と各種データを送受信する。
【0056】
[1−4.ゲーム装置の構成]
図4は、ゲーム装置2の構成を示す図である。図4に示すようにゲーム装置2は、制御部20、記憶部22、コントローラ及びキーボード等を含む操作部24、モニタ等の表示部26、DVD再生装置等の入力部28、ネットワークインターフェイス30等から構成される。なお、図1に示すゲーム装置2A〜2Iは、例えば、それぞれ同様の構成(図4)を有する。
【0057】
制御部20は、例えば、公知のCPUから構成される。制御部20は、例えば、記憶部22に記憶されたゲームプログラムを実行する。なお、ゲームプログラムは、DVDーROM等コンピュータ読取可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0058】
記憶部22は、例えば、公知のHDDやRAM等のメモリから構成されている。記憶部22には、ゲームプログラムや、現在又は過去のゲームの状況を示すゲーム状況データ等が記憶される。ゲーム装置2は、例えば、他のゲーム装置2と定期的にポーリングを行い、記憶部22に記憶されるゲーム状況データを更新する。即ち、ゲーム装置2のゲーム状況データと、他のゲーム装置2のゲーム状況データと、は定期的にデータの整合性が取られている。
【0059】
ネットワークインターフェイス30は、例えば、公知のネットワークカード等の通信装置である。ネットワークインターフェイス30は、ネットワークを通じて、ゲームサーバ1や他のゲーム装置2と、各種データを送受信する。
【0060】
[1−5.ゲームシステムによって実現される機能]
次に、ゲームシステムSによって実現される機能について説明する。以降説明する機能は、制御部10が、記憶部12から読み出されたプログラムに従って動作し、かつ、制御部20が、記憶部22から読みだされたプログラムに従って動作することにより、実現される。
【0061】
図5は、ゲームシステムSによって実現される機能を示すブロック図である。図5に示すように、ゲームシステムSにおいては、ゲームデータ記憶部40、待機情報記憶部42、ゲーム実行部44、途中離脱ユーザ判定部46、待機ユーザ情報取得部48、途中離脱ユーザ情報取得部50、途中参加ユーザ選出部52、途中参加部54が実現される。
【0062】
実施形態1においては、例えば、ゲームサーバ1によって、待機情報記憶部42、待機ユーザ情報取得部48、途中離脱ユーザ情報取得部50、途中参加ユーザ選出部52が実現される。一方、実施形態1においては、例えば、ゲーム装置2によって、ゲームデータ記憶部40、ゲーム実行部44、途中離脱ユーザ判定部46、途中参加部54が実現される。
【0063】
[1−5−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部40は、例えば、記憶部22を主として実現される。ゲームデータ記憶部40は、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームに関する各種データを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部40は、ゲームシステムSにおいて実行されているゲームの状況を示すゲーム状況データを記憶する。ゲーム装置2は、例えば、ゲーム状況データに基づいてゲーム画面70を表示させる。
【0064】
例えば、ゲームシステムSにおいてサッカーゲームが実行される場合には、ゲーム状況データは、サッカーゲームの現在の状況を示すデータとなる。具体的には、ゲーム状況データは、例えば、ゲーム空間に配置されるゲームキャラクタ74及びボールの位置や移動方向、ゲームキャラクタ74を操作する参加ユーザを識別する情報や、ゲームキャラクタ74に関するパラメータ等である。
【0065】
他にも例えば、ゲームキャラクタ74がゲームにおいて果たす役割を示す情報(ポジション等)が、ゲーム状況データに含まれていてもよい。また、参加ユーザの操作対象は、参加ユーザの切替指示操作等により、ゲームキャラクタ74のうちで適宜切り替えられるようにしてもよい。
【0066】
本実施形態では、例えば、4人の参加ユーザのゲーム装置2のうちの何れかが、ゲーム状況データを管理する。ゲーム状況データを管理するゲーム装置2は、ゲームプログラムに基づいてゲーム状況データの更新を行う。以降、ゲーム状況データを管理するゲーム装置2を、管理装置といい、他のゲーム装置2と区別する。
【0067】
例えば、参加ユーザ(例えば、ユーザA〜D)のうちユーザAが操作するゲーム装置2Aが、管理装置となる。この場合、ゲーム装置2B〜2Dは、ユーザB〜Dが操作部24を介して入力した操作情報を、ゲーム装置2Aに対して送信する。
【0068】
管理装置であるゲーム装置2Aは、例えば、ゲーム装置2B〜2Dから受信した操作情報や、ゲームプログラムにより算出される対戦相手の動作等に基づいて、所定間隔(例えば、1/60秒)毎に、ゲーム状況データを更新する。更新されたゲーム状況データは、例えば、更新時間と対応付けられて、ゲーム装置2Aの記憶部22(ゲームデータ記憶部40)に記憶(蓄積)される。
【0069】
更新されたゲーム状況データは、例えば、更新時間とともにネットワークインターフェイス14を介して、ゲーム装置2Aからゲーム装置2B〜2Dに対して送信される。ゲーム装置2B〜2Dは、受信したゲーム状況データと更新時間を対応付けて、それぞれの記憶部22(ゲームデータ記憶部40)に記憶する。以上のようにして、最新のゲーム状況が、ゲーム装置2の間で共有できるようになっている。
【0070】
なお、待機ユーザであるユーザE〜Iが操作するゲーム装置2にゲーム画面70が表示されている場合、上記のように更新されたゲーム状況データが、管理装置であるゲーム装置2Aからゲーム装置2E〜2Iに対して送信されるようにしてもよい。
【0071】
また、ゲーム状況データは、所定のタイミングで管理装置であるゲーム装置2Aからゲームサーバ1に対して送信されるようにしてもよい。また、ゲームサーバ1が管理装置としての役割を担ってもよい。
【0072】
[1−5−2.待機情報記憶部]
待機情報記憶部42は、記憶部12を主として実現される。待機情報記憶部42は、ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報(待機情報)を記憶する。つまり、待機情報記憶部42は、ゲームに参加していない何れかのユーザであって、かつ、ゲームへの参加を希望している複数の待機ユーザを特定する情報を記憶する。
【0073】
図6は、待機情報記憶部42の記憶内容の一例を示す図である。図6に示すように、待機情報記憶部42には、例えば、ゲームへの参加の申し込みをゲームサーバ1が受け付けた順番と、待機ユーザを特定する情報と、が対応付けられて格納される。
【0074】
例えば、ゲームシステムSにおいてゲームが実行されている最中に、このゲームへの参加の申し込みを受け付けた場合、このユーザを識別する情報が待機情報記憶部42に追加記憶される。また、途中参加ユーザ選出部52により、途中離脱ユーザに代えて途中参加させる待機ユーザが選出された場合、又は、待機ユーザから離脱の申し込みを受け付けた場合、この選出された待機ユーザに対応する情報は、待機情報記憶部42から削除される。
【0075】
なお、待機情報記憶部42は、ゲームへの参加を申し込んだユーザのうちで待機ユーザを識別する情報が記憶されればよく、待機情報記憶部42の記憶内容は、上記の例に限られない。他にも例えば、待機情報記憶部42は、ゲームへの参加申し込みをしたユーザと、ゲームへの参加状況を示すフラグと、を対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合、ゲームへの参加を申し込んだユーザのうち、フラグが「1」であるユーザは、参加ユーザであることを示し、フラグが「0」であるユーザは、待機ユーザであることを示す。
【0076】
[1−5−3.ゲーム実行部]
ゲーム実行部44は、例えば、制御部20を主として実現される。ゲーム実行部44は、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームを実行する。ゲーム実行部44は、ゲームデータ記憶部40に記憶されたゲーム状況データを更新することにより、ゲームを実行する。例えば、ゲーム実行部44は、管理装置であるゲーム装置2によって実現される。
【0077】
ゲーム実行部44は、例えば、先述した方法に基づいて、所定間隔毎にゲーム状況データを更新する。更新されたゲーム状況データは、更新時間と対応付けられてゲームデータ記憶部40に記憶される。
【0078】
[1−5−4.途中離脱ユーザ判定部]
途中離脱ユーザ判定部46は、例えば、制御部20を主として実現される。途中離脱ユーザ判定部46は、ゲームを実行中に、ゲームに参加している複数のユーザ(参加ユーザ)のうちの少なくとも一人がゲームから途中離脱したか否かを判定する。途中離脱ユーザ判定部46は、例えば、管理装置であるゲーム装置2(例えば、ゲーム装置2A)によって実現される。
【0079】
途中離脱ユーザ判定部46は、先述のように、参加ユーザが途中離脱条件を満たしたか否かを判定する。例えば、複数の参加ユーザのうちの何れかと通信接続が切断された状態が所定時間続いた場合、この参加ユーザが途中離脱したと判定する。他にも例えば、途中離脱ユーザ判定部46は、複数の参加ユーザのうちの何れかの操作により、途中離脱する旨の信号を受信した場合、この参加ユーザが途中離脱したと判定する。
【0080】
なお、途中離脱した参加ユーザがいるか否かは、ゲーム装置2が受信した情報に基づいて判定されればよく、途中離脱ユーザ判定部46の判定方法は、上記の例に限られない。例えば、操作対象のゲームキャラクタ74に対する操作がなされない状態が所定時間続いた場合、この操作対象に対応する参加ユーザが途中離脱したと判定されるようにしてもよい。
【0081】
[1−5−5.待機ユーザ情報取得部]
待機ユーザ情報取得部48は、記憶部12を主として実現される。待機ユーザ情報取得部48は、待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を記憶する。待機ユーザ情報は、例えば、待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含む。待機ユーザ情報には、例えば、データ内容に対応する項目毎に値が格納される。
【0082】
図7は、待機ユーザ情報のデータ格納例を示す図である。図7に示すように、待機ユーザ情報は、例えば、待機ユーザのゲームプレイに関する特性情報又は技量情報の少なくとも一つを含む。実施形態1では、この例を挙げて説明する。
【0083】
特性情報は、待機ユーザのゲームプレイの特性(特徴)を示す。特性情報は、待機ユーザの過去のゲームプレイの結果情報や、待機ユーザ自身に関する情報を含んでいてもよい。待機ユーザ自身に関する情報は、待機ユーザが内容を登録するようにしてもよいし、ゲームシステムSにおいて、待機ユーザのゲームプレイに基づいて所定の方法により値が更新されるようにしてもよい。
【0084】
特性情報は、例えば、ゴール総数、アシスト総数、パス成功率、最長ドリブル距離、最長ボール保持時間、待機ユーザがプレイを希望する役割(ポジション)、待機ユーザが過去のゲームプレイにおいて担ってきた役割の実績(攻撃が得意、守備が得意等)、待機ユーザの好きな選手や好きな役割(攻撃が好き、守備が好き等)等を示すデータ等を示す情報である。
【0085】
技量情報は、待機ユーザのゲームプレイの技量の程度を示す。技量情報は、例えば、待機ユーザがプレイしたゲームの戦績や、待機ユーザのレベル、経験値を示す情報である。
【0086】
本実施形態においては、待機ユーザ情報は、待機ユーザを識別する情報と対応付けられ、待機ユーザ情報取得部48に記憶される。
【0087】
例えば、待機ユーザ情報は、待機ユーザの過去のゲームプレイに関する情報を含む。即ち、待機ユーザ情報は、例えば、待機ユーザが過去にプレイしたゲームの終了時に、このゲームの結果に基づいて値が更新される。他にも例えば、待機ユーザが、登録情報の変更操作を行ったりした場合、待機ユーザ情報の値が更新される。
【0088】
なお、待機ユーザ情報は、待機ユーザのゲームプレイに関係する各種情報であればよく、待機ユーザ情報の内容は、上記の例に限られない。他にも例えば、待機ユーザの過去のゲームプレイを、他のユーザが評価した評価結果を示す情報(例えば、自分勝手なプレイをするユーザである旨を示す情報)等であってもよい。
【0089】
[1−5−6.途中離脱ユーザ情報取得部]
途中離脱ユーザ情報取得部50は、制御部10を主として実現される。途中離脱ユーザ情報取得部50は、途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する。
【0090】
また例えば、途中離脱ユーザ情報は、途中離脱ユーザの過去のゲームプレイに関する情報と、途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおける途中離脱ユーザのゲームプレイに関する情報と、の少なくとも一方を含む。また例えば、途中離脱ユーザ情報は、途中離脱ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量を示す。これらの点については、待機ユーザ情報と同様である。
【0091】
途中離脱した途中離脱ユーザの過去のゲームプレイに関する情報は、例えば、待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含む。これらの情報は、待機ユーザ情報(図7)と同様であるので、説明を省略する。
【0092】
図8は、途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおける途中離脱ユーザのゲームプレイに関する情報のデータ格納例を示す図である。図8に示すように、途中離脱ユーザ情報には、途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおいて、この途中離脱ユーザが操作していたゲームキャラクタ74(操作対象)に関する情報や、途中離脱して時点におけるゲームプレイに関する情報が格納される。
【0093】
また、図8に示すように、途中離脱したゲームにおける途中離脱ユーザに関する情報は、例えば、途中離脱ユーザの操作対象を識別する情報、この操作対象の役割(ポジション)、途中離脱ユーザに関するゲームの成績(得点、アシスト数、パス成功率等)等である。この情報は、例えば、途中離脱ユーザが途中離脱した場合に、ゲーム状況データに基づいて取得される。
【0094】
[1−5−7.途中参加ユーザ選出部]
途中参加ユーザ選出部52は、例えば、制御部10を主として実現される。途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザがゲームから途中離脱した場合、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0095】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、の比較結果に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。例えば、途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザがゲームから途中離脱した場合、途中離脱ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、待機ユーザ情報のゲームプレイの特性及び/又は技量と、の比較結果に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0096】
また例えば、途中離脱ユーザ情報のデータ内容と似たデータ内容を持つ待機ユーザ情報に対応する待機ユーザが選出される。本実施形態では、途中参加ユーザ選出部52が、途中離脱ユーザ情報の内容と、待機ユーザ情報の内容と、の類似の程度を示す類似度に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する例を挙げて説明する。
【0097】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて算出される類似度に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。即ち、類似度は、これら2つの情報に含まれる各値の類似具合を示す値である。
【0098】
例えば、まず、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、の比較対象となる項目を決定する。この項目数をn(nは自然数)とする。例えば、n個の項目に対応する値を数値化し、両者のデータ内容をn次元ベクトルとして考える。途中離脱ユーザ情報に対応するベクトルと、待機ユーザ情報に対応するベクトルと、のなす角θに基づいて、類似度が算出される。
【0099】
例えば、この2つのベクトルの余弦(cosθ)が1に近ければ、両者のベクトルが比較的同じ方向を向いているので、データ内容が互いに類似していることを示す。一方、例えば、この2つのベクトルの余弦が0に近ければ、類似していないことを示す。なお、待機ユーザ情報及び途中離脱ユーザ情報に対応するベクトルの各要素は、項目毎に重みづけがなされるようにしてもよい。
【0100】
途中参加ユーザ選出部52は、例えば、複数の待機ユーザのうちで類似度が最も高い待機ユーザを選出する。また例えば、途中参加ユーザ選出部52は、類似度が所定範囲(例えば、0.8以上)の複数の待機ユーザうちで何れかの待機ユーザを選出するようにしてもよい。
【0101】
なお、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、の両者を使用して決定される方法に基づいて待機ユーザを選出するようにすればよく、待機ユーザの選出方法は、上記の例に限られない。
【0102】
また例えば、途中参加ユーザ選出部52は、一部の待機ユーザに対応する待機ユーザ情報のみ、途中離脱ユーザ情報と比較するようにしてもよい。例えば、参加申し込みをした複数の待機ユーザ(例えば、20人)のうちの先着順で複数の待機ユーザ(例えば、最初の10人)に対応する待機ユーザ情報のみを比較対象としてもよい。
【0103】
[1−5−8.途中参加部]
途中参加部54は、例えば、制御部20を主として実現される。途中参加部54は、選出された待機ユーザを途中離脱したユーザに代えてゲームに途中参加させる。例えば、途中参加部54は、ゲーム状況データに含まれる参加ユーザを識別する値を更新することにより、途中参加ユーザ選出部52が選出した待機ユーザを途中参加させる。
【0104】
[1−6.ゲームシステムにて実行される処理]
図9は、ゲームが開始された際に、ゲームシステムSにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。図9の処理は、制御部10が、記憶部12から読み出されたプログラムに従って動作し、かつ、制御部20が、記憶部22から読み出されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0105】
図9に示すように、まず、制御部20(途中離脱ユーザ判定部46)は、ゲームに参加している参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱したか否かを判定する(S101)。なお、S101における判定結果は、途中離脱ユーザ判定部46から途中参加ユーザ選出部52に対して送信される。例えば、本実施形態の場合、S101における判定結果は、ゲーム装置2からゲームサーバ1に対して送信される。
【0106】
参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱しない場合(S101;N)、処理は後述するS104に移行する。
【0107】
参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱した場合(S101;Y)、制御部10(途中参加ユーザ選出部52)は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて待機ユーザのうちの何れかを選出する(S102)。つまり、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ判定部46から受信した判定結果が、参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱した旨を示していた場合、S102の処理を行う。待機ユーザの選出方法は、先述の通りである。
【0108】
また、S102において選出された待機ユーザに関する情報(ユーザ名、ユーザのIPアドレス等)は、途中参加ユーザ選出部52から途中参加部54に対して送信される。つまり、本実施形態の場合、選出された待機ユーザに関する情報は、ゲームサーバ1からゲーム装置2に対して送信される。
【0109】
制御部20(途中参加部54)は、選出された待機ユーザを途中参加させる(S103)。例えば、途中参加部54は、途中参加ユーザ選出部52から受信した、選出された待機ユーザに関する情報に基づいてゲーム状況データを更新させる。この更新されたゲーム状況データは、選出された待機ユーザのゲーム装置2及び他の参加ユーザのゲーム装置2に対して送信される。つまり、選出された待機ユーザを途中参加させる。このゲーム状況データを受信した待機ユーザのゲーム装置2の表示部26には、ゲーム画面70が表示される。
【0110】
図10は、選出された待機ユーザがゲームに途中参加した場合に表示されるゲーム画面70の一例を示す図である。図10に示す例は、図2に示すゲーム画面70において、ユーザDが途中離脱して、待機ユーザであるユーザGが選出されて途中参加した場合である。
【0111】
図10に示すように、ゲーム画面70の分割画面72dにユーザGを示すアイコン76dが表示される。つまり、ゲームキャラクタ74dが、途中参加したユーザGの操作に供される。なお、途中離脱ユーザがゲームを途中離脱してから、選出された待機ユーザが途中参加するまでの間、ゲームキャラクタ74dの動作は、例えば、管理装置であるゲーム装置2により制御される。
【0112】
制御部20は、終了条件を満たすか否かを判定する(S104)。終了条件は、本処理を終了させるための条件であり、予め定められた条件であればよい。例えば、ゲーム終了のための条件である。
【0113】
終了条件を満たさない場合(S104;N)、処理はS101に戻る。終了条件を満たす場合(S104;Y)、処理は終了する。
【0114】
[1−7.実施形態1のまとめ]
以上説明した実施形態1に係るゲームシステムSは、複数の参加ユーザのうちの少なくとも一人が途中離脱した場合、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて選出された待機ユーザをゲームに途中参加させる。
【0115】
実施形態1におけるゲームシステムSによれば、例えば、途中離脱したユーザとゲームプレイの内容が似ている待機ユーザを途中参加させることができるので、他の参加ユーザのゲームプレイへの影響を抑えつつ、最適な待機ユーザを途中参加させることができる。例えば、ゴール数が多いユーザが途中離脱した場合、このユーザ(途中離脱ユーザ)のように得点を取るのが得意な待機ユーザを途中参加させることができるので、他の参加ユーザは、自分の役割を変えることなくゲームプレイを続けることができる。
【0116】
また、途中離脱ユーザ情報及び待機ユーザ情報が、待機ユーザの過去のゲームプレイに基づいて作成されたものである場合、途中離脱ユーザと過去のゲームプレイが似ている待機ユーザを交代で途中参加させることができる。例えば、途中離脱ユーザと過去のゲームプレイが似ている待機ユーザを選出して途中参加させることができる。
【0117】
また、途中離脱ユーザ情報及び待機ユーザ情報がユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量を示すデータである場合、途中離脱ユーザとゲームプレイの特性及び/又は技量が似ている待機ユーザを交代で途中参加させることができる。つまり、プレイスタイルが途中離脱ユーザと似ている待機ユーザを交代で途中参加させることができる。
【0118】
また、途中離脱したゲームにおける途中離脱ユーザに関する情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて選出される待機ユーザを途中参加させることにより、途中離脱ユーザがゲームにおいて担っていた役割や果たした結果に基づいて、続きをプレイさせるために最適な待機ユーザを選出することができる。
【0119】
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0120】
例えば、本実施形態では、途中離脱ユーザ判定部46及び途中参加部54を、管理装置であるゲーム装置2により実現される例を挙げて説明したが、管理装置であるゲーム装置2を操作するユーザAが途中離脱した場合、他の参加ユーザ(ユーザB〜ユーザD)が操作するゲーム装置2の何れかにより、途中離脱ユーザ判定部46及び途中参加部54が実現されるようにしてもよい。
【0121】
即ち、管理装置であるゲーム装置2を操作するユーザAが途中離脱した場合、他の参加ユーザが操作するゲーム装置2に対して、途中離脱を示す旨の信号が送信される。この信号を受信した他の参加ユーザの何れかが操作するゲーム装置2が、新たに管理装置の役割を担う。
【0122】
また、先述のように、途中離脱ユーザ情報が、途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおいて途中離脱ユーザの操作対象が担う役割に関する情報を含んでいてもよい。S102において、途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザがゲームから途中離脱した場合、途中離脱ユーザの操作対象が担っていた役割と、待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する、ようにしてもよい。
【0123】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報が示す操作対象の役割と、待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、の比較結果に基づいて待機ユーザを選出する。例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報が示す操作対象の役割(例えば、ポジション)と、待機ユーザ情報のゲームプレイの特性及び/又は技量に基づいて判断される得意な役割と、の比較結果に基づいて、待機ユーザを選出する。待機ユーザが得意な役割は、例えば、待機ユーザ情報の各項目の値に基づいて判断される。
【0124】
例えば、途中離脱ユーザの操作対象が担っていた役割が得意な待機ユーザが選出される。この場合、操作対象の役割に適した待機ユーザを選出することができるので、他の参加ユーザは、自分の操作対象の役割を変えることなくゲームプレイを続けることができる。
【0125】
[2.実施形態2]
以下、実施形態2について説明する。実施形態1のゲームシステムSは、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて待機ユーザを選出するのに対して実施形態2のゲームシステムSは、待機ユーザのゲームへの参加実績に基づいて待機ユーザを選出する点に特徴がある。
【0126】
参加実績とは、待機ユーザが参加した過去のゲームへの参加状況に関する実績である。参加実績は、例えば、待機ユーザのゲームへの参加回数、参加頻度、前回の参加からの経過時間等である。
【0127】
例えば、実施形態2のゲームシステムSは、複数の待機ユーザのうちで参加回数が比較的少ない待機ユーザを途中参加させる。他にも例えば、前回の参加からの経過時間が比較的長い待機ユーザを途中参加させる。つまり、実施形態2のゲームシステムによれば、例えば、ゲームにあまり参加したことがないユーザを優先的に途中参加させることができる。
【0128】
なお、実施形態2に係るゲームシステムSの構成は、実施形態1(図1、図3、図4)と同様であるので説明を省略する。また、実施形態2に係るゲームシステムSにおいても、図9と同様の処理が実行される。
【0129】
[2−1.実施形態2の機能]
図11は、実施形態2に係るゲームシステムSによって実現される機能を示すブロック図である。図11に示すように、実施形態2に係るゲームシステムSは、実施形態1の機能に加えて、参加実績取得部56を実現する。
【0130】
参加実績取得部56は、制御部10を主として実現される。参加実績取得部56は、ユーザのゲームへの参加実績に関する参加実績情報を取得する。参加実績情報は、例えば、ゲームシステムSに登録しているユーザを識別する情報と対応付けられて記憶部12に記憶されている。なお、待機ユーザ情報取得部48に記憶された待機ユーザ情報に参加実績情報が含まれていてもよい。
【0131】
また例えば、参加実績情報は、待機ユーザが操作するゲーム装置2の記憶部22に記憶されていてもよい。即ち、参加実績取得部56は、ネットワークを介して待機ユーザの参加実績情報を取得するようにしてもよい。
【0132】
また、実施形態2の途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザの参加が途中離脱した場合、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、複数の待機ユーザに対応する参加実績情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0133】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、の比較結果、及び、複数の待機ユーザに対応する参加実績情報同士の比較結果と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0134】
実施形態2のS102においては、例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの複数を候補とする。この候補の選出方法は、実施形態1のS102と同様であってよい。例えば、類似度が所定範囲内の複数の待機ユーザを候補とする。そして、この候補の複数の待機ユーザのうちのいずれかが参加実績情報に基づいて選出される。例えば、この候補の複数の待機ユーザのうちで最も参加回数の少ない待機ユーザや、前回参加してから最も時間が経過している待機ユーザが選出される。
【0135】
この場合、途中参加ユーザ選出部52は、現在の時間を取得する手段を含むようにしてもよい。例えば、途中参加ユーザ選出部52は、上記の手段により取得した現在の時間(例えば、システム時間)と、候補の複数の待機ユーザが前回ゲームに参加した時間と、の差を計測(算出)する。途中参加ユーザ選出部52は、候補の待機ユーザの前回の参加からの経過時間を計測することによって、前回参加してから最も時間が経過している待機ユーザを選出することができる。なお、この経過時間は、待機ユーザが前回ゲームに参加した時間に基づいて計測されればよく、上記の例に限られない。また、途中参加ユーザ選出部52以外によって、前回の参加からの経過時間が計測されるようにしてもよい。
【0136】
また、実施形態2の途中参加ユーザ選出部52による待機ユーザの選出方法は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、複数の待機ユーザに対応する参加実績情報と、に基づいたものであればよく、この選出方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、途中離脱ユーザ情報と待機ユーザ情報との類似度と、参加実績情報と、が予め定められた数式に代入されることにより算出される優先度に基づいて、待機ユーザが選出されるようにしてもよい。
【0137】
また、実施形態2において、参加実績取得部56が待機ユーザの参加実績を取得するタイミングは任意であってよい。ユーザによる参加申し込みを受け付けた際に、このユーザの参加実績が取得されるようにしてもよい。
【0138】
他にも例えば、図9に示すS101において、参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱したと判定された場合、制御部10(参加実績取得部56)が、待機ユーザの参加実績を取得するようにしてもよい。
【0139】
この場合、続くS102において、制御部10(途中参加ユーザ選出部52)は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、参加実績情報と、に基づいて待機ユーザのうちの何れかを選出する。図9の他の処理については、実施形態2は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0140】
[2−2.実施形態2のまとめ]
実施形態2のゲームシステムSによれば、参加実績を考慮して選出された待機ユーザを、途中離脱した参加ユーザに代えて途中参加させることができる。
【0141】
例えば、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、のみに基づいて選出された待機ユーザを途中参加させた場合、ある特定の待機ユーザは、ゲームに参加する機会が少なくなってしまう可能性がある。しかし、実施形態2のゲームシステムSによれば、参加実績を考慮することによって、例えば、ゲームへの参加回数の少ないユーザを優先的に途中参加させることができる。他にも例えば、前回参加してから時間が経過している待機ユーザを優先的に途中参加させることができる。即ち、ゲームシステムSの各ユーザのゲーム参加への機会を公平に保つことができる。
【0142】
[3.実施形態3]
以下、実施形態3について説明する。実施形態2では、待機ユーザのゲームへの参加実績を考慮して待機ユーザを選出するのに対して実施形態3は、ゲームの状況を考慮して待機ユーザを選出する点に特徴がある。
【0143】
実施形態3のゲームシステムSは、例えば、参加ユーザが途中離脱した時点のゲーム状況に基づいて待機ユーザを途中参加させる。実施形態3のゲームシステムSによれば、ゲームの状況に応じた最適な待機ユーザを途中参加させることができる。
【0144】
なお、実施形態3に係るゲームシステムSの構成は、実施形態1(図1、図3、図4)と同様であるので説明を省略する。また、実施形態3に係るゲームシステムSにおいても、図9と同様の処理が実行される。
【0145】
[3−1.実施形態3の機能]
図12は、実施形態3に係るゲームシステムSによって実現される機能を示すブロック図である。図12に示すように、実施形態3に係るゲームシステムSは、例えば、実施形態1又は実施形態2の機能に加えて、状況情報取得部58を実現する。
【0146】
状況情報取得部58は、制御部10を主として実現される。状況情報取得部58は、ゲームの状況に関する状況情報を取得する。状況情報は、例えば、ゲーム状況データである。本実施形態においては、状況情報取得部58は、途中離脱ユーザが途中離脱した場合のゲーム状況データを取得する。途中離脱した場合のゲーム状況データとは、途中離脱ユーザがゲームを途中離脱した時点、又は、この時点から前もしくは後の所定時間の何れかにおけるゲーム状況データである。
【0147】
状況情報取得部58が取得するゲーム状況データは、参加ユーザが途中離脱した時点のゲーム状況データであってもよいし、所定時間経過前後のゲーム状況データであってもよい。本実施形態においては、ゲーム状況データに更新時間が対応付けられているので、状況情報取得部58が取得すべきゲーム状況データを特定することができる。
【0148】
例えば、途中離脱ユーザ判定部46から、途中離脱した参加ユーザがいる旨の通知をゲームサーバ1が受信した場合、状況情報取得部58は、管理装置であるゲーム装置2のゲームデータ記憶部40に対してゲーム状況データを要求することにより、途中離脱した場合のゲーム状況データを取得する。
【0149】
なお、状況情報取得部58によるゲーム状況データの取得方法は任意であってよい。途中離脱ユーザ判定部46が、途中離脱した参加ユーザがいる旨の通知と共に、ゲームデータ記憶部40に記憶されたゲーム状況データを、ゲームサーバ1に対して送信するようにしてもよいし、状況情報取得部58の要求に応答して参加ユーザのゲームデータ記憶部40のゲーム状況データが送信されるようにしてもよい。
【0150】
他にも例えば、管理装置であるゲーム装置2がゲームサーバ1に対してゲーム状況データを適宜送信している場合、ゲームサーバ1が受信して記憶部12に記憶されたゲーム状況データが取得されるようにしてもよい。なお、この場合、記憶部12は、ゲームデータ記憶部40として機能する。
【0151】
また、実施形態3の途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザの参加が途中離脱した場合、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、状況情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0152】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と待機ユーザ情報との比較結果、及び、待機ユーザ情報と途中離脱した場合のゲームの状況との比較結果、に基づいて複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0153】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの複数を候補とする。この候補の選出方法は、実施形態2と同様であるので説明を省略する。
【0154】
この候補の複数の待機ユーザに対応する待機ユーザ情報と、途中離脱した場合のゲームの状況と、が比較されて、待機ユーザ選出される。例えば、待機ユーザ情報に含まれる各値と、途中離脱した場合のゲーム状況データに含まれる各値と、が所定の数式に代入されて算出される情報に基づいて待機ユーザが決定される。例えば、ゲーム状況データが、サッカーの試合において参加ユーザが劣勢である旨を示している場合(例えば、得点が負けている等)、攻撃が得意な旨を示している待機ユーザ情報に対応する待機ユーザが選出される。
【0155】
なお、実施形態3の途中参加ユーザ選出部52による待機ユーザの選出方法は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、途中離脱した場合のゲーム状況データと、が用いられて決定されるものであればよく、この選出方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、途中離脱した場合のゲーム状況データと、が所定の数式に代入されることにより算出される適正度に基づいて、ゲームの状況に応じた適正な待機ユーザが選出されるようにしてもよい。
【0156】
また、実施形態3では、例えば、図9に示すS101において、参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱したと判定された場合、制御部10(状況情報取得部58)は、途中離脱した場合のゲーム状況データを取得する。
【0157】
続くS102においては、制御部10(途中参加ユーザ選出部52)は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、取得されたゲーム状況データと、に基づいて待機ユーザのうちの何れかを選出する。図9に示す他の処理については、実施形態1と同様である。
【0158】
[3−2.実施形態3のまとめ]
実施形態3のゲームシステムSによれば、ゲームの状況を考慮して待機ユーザを選出することができる。即ち、ゲームの状況に応じた最適な待機ユーザを途中参加させることができるので、例えば、途中参加をした直後においてゲームで活躍できる待機ユーザを選出させることができる。
【0159】
なお、状況情報取得部58が取得するゲーム状況データは、ゲームシステムSにおいて実行されるゲームの状況を示すデータであればよく、ゲーム状況データの内容は、本実施形態の例に限られない。また、ゲームの状況の判定方法も、ゲーム状況データに格納された各値に基づいて判定されるものであればよく、公知の種々の手法を適用可能とする。
【0160】
[4.実施形態4]
以下、実施形態4について説明する。実施形態3は、ゲーム状況を考慮して待機ユーザを選出するのに対して実施形態4は、待機ユーザのゲームへの参加時間及び/又は参加結果に基づいて決定される満足度情報を考慮して待機ユーザを選出する点に特徴がある。
【0161】
実施形態4のゲームシステムSは、例えば、待機ユーザが過去のゲームプレイに満足しているか否かを示す満足度情報に基づいて待機ユーザを選出する。実施形態4のゲームシステムSによれば、例えば、過去のゲームプレイに満足していない待機ユーザを優先的に途中参加させることができる。
【0162】
なお、実施形態4に係るゲームシステムSの構成は、実施形態1(図1、図3、図4)と同様であるので説明を省略する。実施形態4における記憶部12には、待機ユーザのゲームへの参加時間及び/又は参加結果が記憶されている。
【0163】
図13は、待機ユーザのゲームへの参加時間と参加結果の内容の一例を示す図である。図13に示すように、例えば、待機ユーザを識別する情報に対応付けられて、参加時間と参加結果が記憶部12に記憶される。参加時間は、待機ユーザが過去にゲームをプレイした時間の総和を示す。参加結果は、待機ユーザの過去のゲームプレイの結果である。参加結果としては、例えば、サッカーの試合で最も活躍したユーザであることを示すMIP(Most Impressive Player)の獲得数、待機ユーザのゴール数、アシスト数等、過去にプレイしたゲームの内容を評価可能な値が格納される。
【0164】
また、実施形態4に係るゲームシステムSにおいても、図9と同様の処理が実行される。
【0165】
[4−1.実施形態4の機能]
図14は、実施形態4に係るゲームシステムSによって実現される機能を示すブロック図である。図14に示すように、実施形態4に係るゲームシステムSは、例えば、実施形態1〜実施形態3の機能に加えて、ユーザ満足度情報取得部60を実現する。
【0166】
ユーザ満足度情報取得部60は、制御部10を主として実現される。ユーザ満足度情報取得部60は、複数の待機ユーザの参加時間及び/又は参加結果に基づいて決定されるユーザ満足度情報を取得する。
【0167】
例えば、ユーザ満足度情報取得部60は、複数の待機ユーザの参加時間及び/又は参加結果をユーザ満足度情報記憶手段(例えば、記憶部12)から取得し、このゲームプレイ時間及び/又はゲームプレイ結果を予め定められた評価方法に基づいて決定されるユーザ満足度情報を取得する。
【0168】
予め定められた評価方法とは、例えば、参加時間と参加結果とが対応付けられた満足度テーブルを予めゲームシステムSに用意しておき、満足度テーブルに格納された値に基づいてユーザ満足度情報が算出されることによりユーザ満足度情報が取得されるようにしてもよい。
【0169】
図15は、満足度テーブルのデータ格納例を示す図である。図15に示すように例えば、参加時間と参加結果とに対応付けられて、ユーザ満足度情報の算出のための値が格納される。例えば、待機ユーザの参加時間と参加結果に対応する満足度テーブルの値の合計がユーザ満足度情報として算出される。本実施形態においては、ユーザ満足度情報が示す値が高いほど待機ユーザが過去のゲームプレイに満足している旨を示す。
【0170】
即ち、参加時間が少ないユーザであっても、ゲームにおいて活躍したユーザは、例えば、満足度が高い。一方、参加時間が多いユーザであっても、ゲームにおいてあまり活躍できなかったユーザは、例えば、満足度が低い。このように、参加情報と参加結果の両者を考慮して満足度情報が決定される場合、ユーザの過去のプレイの満足の程度を、より正確に把握することができる。
【0171】
なお、ユーザ満足度情報の取得方法は任意であってよく、上記の例に限られない。他にも例えば、参加時間及び/又は参加結果を示す値を数式に代入してユーザ満足度情報が得られるようにしてもよい。また、本実施形態では、ユーザ満足度情報の値が大きいほど、ユーザが過去のゲームプレイに満足している例を挙げて説明したが、ユーザ満足度情報の値に基づいてユーザが満足しているか否かが判断されればよい。他にも例えば、ユーザ満足度情報の値が小さいほど、ユーザが過去のゲームプレイに満足しているようにしてもよい。
【0172】
ユーザ満足度情報取得部60は、例えば、ゲームサーバ1がゲーム装置2の途中離脱ユーザ判定部46から途中離脱した参加ユーザがいる旨の通知を受信した場合、記憶部12に記憶された待機ユーザの参加時間及び/又は参加結果に基づいてユーザ満足度情報を算出する。
【0173】
また例えば、待機ユーザ情報(図7)に参加時間及び/又は参加結果を示す情報が含まれていてもよい。この場合、ユーザ満足度情報取得部60は、待機ユーザ情報取得部48の記憶内容に基づいてユーザ満足度情報を取得する。
【0174】
他にも例えば、ゲーム装置2の記憶部22に参加時間及び/又は参加結果を示す情報が記憶されていてもよい。この場合、ユーザ満足度情報取得部60は、所定のタイミングでゲーム装置2から参加時間及び/又は参加結果を取得し、ユーザ満足度情報を算出する。
【0175】
また、実施形態4の途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザの参加が途中離脱した場合、途中離脱ユーザデータと、待機ユーザ情報と、複数の待機ユーザに対応する前記ユーザ満足度情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0176】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、ゲームに参加している何れかのユーザの参加が途中離脱した場合、途中離脱ユーザデータと、待機ユーザ情報と、の比較結果、及び、複数の待機ユーザに対応する前記ユーザ満足度情報同士の比較結果、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する。
【0177】
例えば、途中参加ユーザ選出部52は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいて、複数の待機ユーザのうちの複数を候補とする。この候補の選出方法は、実施形態2と同様であるので説明を省略する。例えば、この候補の複数の待機ユーザのうちのいずれかがユーザ満足度情報に基づいて選出される。例えば、この候補の複数の待機ユーザのうちでユーザ満足度情報が示す満足度が最も低い待機ユーザが選出される。
【0178】
なお、実施形態4の途中参加ユーザ選出部52による待機ユーザの選出方法は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、ユーザ満足度情報と、が用いられて決定される方法であればよく、この選出方法は、上記の例に限られない。他にも例えば、途中離脱ユーザ情報と待機ユーザ情報との類似度と、ユーザ満足度情報が示す満足度と、を所定の数式に代入した評価値に基づいて待機ユーザが選出されるようにしてもよい。
【0179】
実施形態4における処理では、例えば、図9に示すS101において、参加ユーザの少なくとも一人の参加が途中離脱したと判定された場合、制御部10(ユーザ満足度情報取得部60)は、待機ユーザのユーザ満足度情報を取得する。
【0180】
続くS102においては、制御部10(途中参加ユーザ選出部52)は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、ユーザ満足度情報と、に基づいて待機ユーザのうちの何れかを選出する。図9に示す他の処理については、実施形態1と同様である。
【0181】
[4−2.実施形態4のまとめ]
実施形態4のゲームシステムSによれば、待機ユーザのユーザ満足度情報を考慮して選出された待機ユーザをゲームに途中参加させることができる。即ち、例えば、過去のゲームプレイに満足していない待機ユーザを優先的に途中参加させることができるので、途中交代させるユーザの公平性を保つことができる。
【0182】
[5.実施形態5]
以下、実施形態5について説明する。実施形態1〜実施形態4は、他の参加ユーザのゲームプレイへの影響を抑えるのに最適な待機ユーザを選出して途中参加させるのに対して実施形態5は、待機ユーザをゲームに途中参加させる際に、ゲームキャラクタ74に関するパラメータを変動させる点に特徴がある。
【0183】
例えば、実施形態5のゲームシステムSは、途中参加する待機ユーザが、途中離脱ユーザよりもゲームの技量が高い場合、途中参加する待機ユーザの操作対象(ゲームキャラクタ74)の能力に関連するパラメータを下げる。一方、途中参加する待機ユーザが、途中離脱ユーザよりもゲームの技量が低い場合、途中参加する待機ユーザの操作対象(ゲームキャラクタ74)の能力に関連するパラメータを上げる。
【0184】
実施形態5のゲームシステムSによれば、途中離脱ユーザとは技量の異なる待機ユーザが途中参加した場合であっても、他の参加ユーザに影響を与えないように、全体的なゲームバランスを整えることができる。
【0185】
なお、実施形態5に係るゲームシステムSの構成は、実施形態1(図1、図3、図4)と同様であるので説明を省略する。また、実施形態5に係るゲームシステムSにおいても、図9と同様の処理が実行される。また、実施形態5においては、ゲームに参加するユーザは、ゲームキャラクタ74を操作する。
【0186】
[5−1.実施形態5の機能]
図16は、実施形態5に係るゲームシステムSによって実現される機能を示すブロック図である。図16に示すように、実施形態5に係るゲームシステムSは、例えば、実施形態1〜実施形態4の機能に加えて、パラメータ変更部62を実現する。
【0187】
また、実施形態5のゲームデータ記憶部40は、ゲームに参加するユーザの操作対象の能力に関連するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段として機能する。例えば、ゲームデータ記憶部40に記憶されるパラメータは、ゲームキャラクタ74の能力(脚力や走力等)に関連する能力値である。
【0188】
他にも例えば、パラメータは、ゲームキャラクタ74の調子を示すコンディションパラメータであってもよい。なお、コンディションパラメータは、ゲームキャラクタ74の能力に影響を及ぼすパラメータである。例えば、ゲームキャラクタ74の調子が良い場合、ゲームキャラクタ74の能力が高まるように能力値が補正され、ゲームキャラクタ74の調子が悪い場合、ゲームキャラクタ74の能力が低くなるように能力値が補正される。
【0189】
パラメータ変更部62は、管理装置の制御部20を主として実現される。パラメータ変更部62は、選出された待機ユーザをゲームに途中参加させる場合、途中離脱ユーザ情報と、選出された待機ユーザに対応する待機ユーザ情報と、に基づいて、パラメータの値を変更させる。例えば、途中離脱ユーザの技量と待機ユーザの技量とに差がある場合、又は、途中離脱した途中離脱ユーザが担っていた役割(即ち、途中参加する待機ユーザが担う役割)に途中参加する待機ユーザが適していない場合、パラメータが変更される。
【0190】
本実施形態においては、パラメータ変更部62は、途中参加ユーザ選出部52が待機ユーザを選出した場合、ゲームサーバ1に対して要求を送信することにより、待機ユーザ情報取得部48から待機ユーザ情報を取得し、途中離脱ユーザ情報取得部50から途中離脱ユーザ情報を取得する。
【0191】
例えば、パラメータ変更部62は、途中離脱ユーザ情報と、選出された待機ユーザに対応する待機ユーザ情報と、の比較結果に基づいて、ゲームキャラクタ74のパラメータの値を変更させる。パラメータの値が変更されるゲームキャラクタ74は、例えば、途中参加ユーザ又は元々参加していた参加ユーザの操作対象となっているゲームキャラクタ74である。例えば、パラメータ変更部62は、途中参加するユーザと、途中離脱したユーザと、の技量情報の差に基づいてパラメータを変更させる。
【0192】
図17は、実施形態5のS103において実行される処理の詳細を示すフロー図である。なお、実施形態5の他の処理は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0193】
図17に示すように、制御部10は、パラメータ変更条件を満たすか否かを判定する(S1031)。パラメータ変更条件とは、ゲームキャラクタ74のパラメータを変更させるための条件であり、例えば、途中離脱ユーザ情報が示す技量と、待機ユーザ情報が示す技量と、の比較結果に基づく、予め定められた条件である。
【0194】
パラメータ変更条件を満たす場合(S1031;Y)、制御部10(パラメータ変更部62)は、途中離脱ユーザ情報と、待機ユーザ情報と、に基づいてゲームキャラクタ74のパラメータを変更させる(S1032)。
【0195】
S1032におけるパラメータの変更方法は任意であってよい。例えば、上記のように技量情報の差に基づいて変更させてもよいし、途中離脱ユーザ情報の各値と、待機ユーザ情報の各値と、が数式に代入されて算出される値を、ゲームキャラクタ74のパラメータに反映させるようにしてもよい。
【0196】
また、パラメータの変更対象となるものは、参加ユーザの操作対象となるゲームキャラクタ74以外のゲームキャラクタ74であってもよい。即ち、ゲームシステムSの制御下に置かれているゲームキャラクタ74のパラメータが変更されるようにしてもよい。
【0197】
また、本実施形態では、管理装置の制御部20がゲームキャラクタ74のパラメータを変更させる例を挙げたが、ゲームサーバ1においてゲームキャラクタ74のパラメータが変更されるようにしてもよい。この場合、管理装置であるゲーム装置2は、変更されたパラメータをゲームサーバ1から受信して、ゲームキャラクタ74に関するパラメータを更新する。
【0198】
制御部10(途中参加部54)は、選出された待機ユーザを途中参加させる(S1033)。つまり、途中参加する待機ユーザは、S1032において変更されたパラメータのゲームキャラクタ74を操作してゲームをプレイする。
【0199】
[5−2.実施形態5のまとめ]
実施形態5のゲームシステムSによれば、途中離脱ユーザと、途中参加する待機ユーザと、に基づいてゲームキャラクタ74の能力に関するパラメータを変更させることができる。即ち、例えば、途中離脱ユーザとは技量の異なる待機ユーザが途中参加した場合であっても、全体のゲームバランスが崩れることなく、他の参加ユーザはゲームをプレイすることができる。
【0200】
[変形例]
上記説明した実施形態1〜5のうち、2つ以上の実施形態を組み合わせてもよい。
【0201】
また、上記実施形態においては、ゲームサーバ1により、待機情報記憶部42、待機ユーザ情報取得部48、途中離脱ユーザ情報取得部50、途中参加ユーザ選出部52、参加実績取得部56、状況情報取得部58、ユーザ満足度情報取得部60、が実現され、ゲーム装置2により、ゲームデータ記憶部40、ゲーム実行部44、途中離脱ユーザ判定部46、途中参加部54、パラメータ変更部62が実現される例を挙げて説明した。
【0202】
ゲームシステムSに含まれる上記の各機能は、ゲームサーバ1又はゲーム装置2の何れかによって実現されればよい。つまり、上記の各機能が含まれるのは、ゲームサーバ1又はゲーム装置2の何れであってもよく、ゲームシステムSにおいては、図9に示す処理フローと同様の処理が実行される。ゲームシステムSを構成する各装置は、適宜、ネットワーク等を介してデータを送受信することにより、上記の各機能を実現する。
【0203】
例えば、ゲームシステムSに含まれる各機能が一つのゲーム制御装置によって実現されるようにしてもよい。
【0204】
また、上記実施形態では、ゲームシステムSに、ゲームサーバ1と、複数のゲーム装置2と、が含まれる例を挙げて説明したが、ゲームシステムSにはゲームサーバ1が含まれていなくてもよい。この場合、複数のゲーム装置2のうちの何れかがゲームサーバ1としての役割を果たす。
【0205】
他にも例えば、ゲームシステムSには、複数のゲームサーバ1が含まれていてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1は、互いにデータの整合性を取り、本発明に係る処理を実行する。
【0206】
また、ゲームシステムSで実行されるゲームをサッカーゲームとして説明したが、ゲームシステムSで実行されるゲームは、複数のユーザが参加する他のゲームであってもよい。例えば、アメリカンフットボールゲーム、バスケットボールゲーム、ホッケーゲーム等であってもよい。また、スポーツゲーム以外のゲームであってもよく、例えば、複数のユーザが協力してプレイするFPS(First Person Shooting)ゲーム等であってもよい。他にも、複数のユーザ同士で対戦するネットワークゲームであってもよい。
【符号の説明】
【0207】
S ゲームシステム、1 ゲームサーバ、2,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2I ゲーム装置、10,20 制御部、12,22 記憶部、14,30 ネットワークインターフェイス、24 操作部、26 表示部、28 入力部、40 ゲームデータ記憶部、42 待機情報記憶部、44 ゲーム実行部、46 途中離脱ユーザ判定部、48 待機ユーザ情報取得部、50 途中離脱ユーザ情報取得部、52 途中参加ユーザ選出部、54 途中参加部、56 参加実績取得部、58 状況情報取得部、60 ユーザ満足度情報取得部、62 パラメータ変更部、70 ゲーム画面、72,72a,72b,72c,72d 分割画面、74,74a,74b,74c,74d ゲームキャラクタ、76,76a,76b,76c,76d アイコン、A,B,C,D,E,F,G,H,I ユーザ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザが参加するゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記ゲームの実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かを判定する途中離脱ユーザ判定手段と、
前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶する待機情報記憶手段と、
前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得手段と、
前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得手段と、
前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出手段と、
前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記待機ユーザ情報は、前記待機ユーザの過去のゲームプレイに関する情報を含み、
前記途中離脱ユーザ情報は、前記途中離脱ユーザの過去のゲームプレイに関する情報と、前記途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおける前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する情報と、の少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記待機ユーザ情報は、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含み、
前記途中離脱ユーザ情報は、前記途中離脱ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含み、
前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、の比較結果に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記待機ユーザ情報は、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量に関する情報を含み、
前記途中離脱ユーザ情報は、前記途中離脱ユーザが途中離脱したゲームにおいて前記途中離脱ユーザの操作対象が担う役割に関する情報を含み、
前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザの操作対象が担っていた役割と、前記待機ユーザのゲームプレイの特性及び/又は技量と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームシステムは、前記ユーザの前記ゲームへの参加実績に関する参加実績情報を取得する参加実績取得手段を更に含み、
前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、前記複数の待機ユーザに対応する前記参加実績情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームシステムは、前記ゲームの状況に関する状況情報を取得する状況情報取得手段を更に含み、
前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、前記状況情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲームシステムは、前記複数の待機ユーザの前記ゲームへの参加時間及び/又は参加結果に基づいて決定されるユーザ満足度情報を取得するユーザ満足度情報取得手段を更に含み、
前記途中参加ユーザ選出手段は、前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、前記複数の待機ユーザに対応する前記ユーザ満足度情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲームシステムは、
前記ゲームに参加するユーザの操作対象の能力に関連するパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記選出された待機ユーザに対応する待機ユーザ情報と、に基づいて、前記パラメータの値を変更させるパラメータ変更手段と、
を含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
複数のユーザが参加するゲームを実行するゲーム制御装置において、
前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かの判定結果を取得する手段と、
前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から前記複数の待機ユーザを特定する情報を取得する手段と、
前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得手段と、
前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得手段と、
前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出手段と、
前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加手段と、
を含むことを特徴とするゲーム制御装置。
【請求項10】
複数のユーザが参加するゲームを実行するゲームシステムの制御方法であって、
前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かを判定する途中離脱ユーザ判定ステップと、
前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から待機ユーザを特定する情報を取得するステップと、
前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得ステップと、
前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得ステップと、
前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出ステップと、
前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加ステップと、
を含むことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項11】
複数のユーザが参加するゲームを実行するゲーム制御装置の制御方法であって、
前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かの判定結果を取得するステップと、
前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から前記複数の待機ユーザを特定する情報を取得するステップと、
前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得ステップと、
前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得ステップと、
前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出ステップと、
前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム制御装置の制御方法。
【請求項12】
複数のユーザが参加するゲームを実行するゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ゲーム実行中に、前記ゲームに参加している複数のユーザのうちの少なくとも一人が前記ゲームから途中離脱したか否かの判定結果を取得する手段、
前記ゲームに参加していない複数の待機ユーザを特定する情報を記憶してなる待機情報記憶手段から前記複数の待機ユーザを特定する情報を取得する手段、
前記待機ユーザのゲームプレイに関する待機ユーザ情報を取得する待機ユーザ情報取得手段、
前記途中離脱ユーザのゲームプレイに関する途中離脱ユーザ情報を取得する途中離脱ユーザ情報取得手段、
前記ゲームに参加している何れかのユーザが前記ゲームから途中離脱した場合、前記途中離脱ユーザ情報と、前記待機ユーザ情報と、に基づいて、前記複数の待機ユーザのうちの何れかを選出する途中参加ユーザ選出手段、
前記選出された待機ユーザを前記ゲームに途中参加させる途中参加手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−182895(P2011−182895A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49947(P2010−49947)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】