ゲームシステム、ゲーム装置及びプログラム
【課題】ネットワーク通信を介して対戦している相手プレイヤーが盤面上に入力した箇所を処理負担を増大させることなく表示可能であり、かつ、同じ場所でプレイしているような臨場感を各プレイヤーに付与することができるネットワーク対戦用のゲームシステムおよびゲーム装置を提供する。
【解決手段】複数のセグメントに画定された盤体と、当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、複数のセグメントの背面側に配設され、各セグメントに照射光を投射するセグメント照射部とを備えた複数のゲーム装置が相互通信可能に接続され、各ゲーム装置が、当的セグメント関する位置情報を相手側ゲーム装置に送信する手段と、相手側ゲーム装置から送信された当的セグメントに関する位置情報に基づいて複数のセグメントの中から該当する相手側当的セグメントを照射する手段とを備えている。
【解決手段】複数のセグメントに画定された盤体と、当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、複数のセグメントの背面側に配設され、各セグメントに照射光を投射するセグメント照射部とを備えた複数のゲーム装置が相互通信可能に接続され、各ゲーム装置が、当的セグメント関する位置情報を相手側ゲーム装置に送信する手段と、相手側ゲーム装置から送信された当的セグメントに関する位置情報に基づいて複数のセグメントの中から該当する相手側当的セグメントを照射する手段とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して通信可能に接続された少なくとも2台のゲーム装置を備えたネットワーク対戦用のゲームシステム、および少なくとも1台の他のゲーム装置にネットワークを介して通信可能に接続されたネットワーク対戦用のゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インターネット等のネットワークに接続された複数のゲーム装置を用いて、各ゲーム装置のプレイヤー同士を対戦させるシステムとして、例えば特許文献1に開示されているような家庭用ゲーム機を対象としたゲームシステムが知られていた。また、近年のダーツ人気の増加に伴って、特許文献2,3に開示されるようなダーツゲーム装置を通信可能に接続することにより、遠隔地にいるプレイヤー同士がダーツゲームのネットワーク対戦を実行できるようにしたゲームシステムが提供されている。
【0003】
図22は、一般的なダーツゲーム装置に用いられるダーツ盤を示す説明図である。周知のように、ダーツゲームに用いられるダーツ盤100の表面は、円形標的の中心に配された中心円フレーム101と、該中心円フレーム101Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム102と、2組4本の同心円フレーム101D,101Tとによって区切られた82個のセグメント(中心円フレーム内には『インナーブル』と『アウターブル』の2つのセグメントがある)から構成され、円形標的の周縁部には、「1」〜「20」の数字が付与されている。
【0004】
円形標的の最外領域を構成する2本の同心円フレーム101Dに囲まれたセグメントが『ダブル』、次の2本の同心円フレーム101Tに囲まれたセグメントが『トリプル』、最内領域を構成する標的中心に配された同心円フレーム101Bに囲まれたセグメントが『ブル』と呼ばれている。また、『ブル』と『トリプル』の間、および『トリプル』と『ダブル』の間の領域が『シングル』と呼ばれている。すなわち、各点数「1」〜「20」のエレメントは、2個の『シングル』セグメントと、1個の『ダブル』セグメントと、1個の『トリプル』セグメントとから構成されている。
【0005】
各点数エレメントのスコア計算は、『シングル』がそのエレメントが属する点数の1倍(例えば「20」のエレメントの場合には20点)、『ダブル』がその2倍(例えば「20」のエレメントの場合には40点)、『トリプル』がその3倍(例えば「20」のエレメントの場合には60点)である。また、『ブル』の点数計算は、ダーツゲームの種類によって異なるが、一般的には、『アウターブル』が25点、『インナーブル(ブルズアイ)』がその2倍の50点である(例えば、カウントアップゲームでは両方とも50点)。なお、標的周縁部の数字が書かれている部分は、『アウトボード』と呼ばれ、ノースコアなので0点である。
【0006】
上述したようなダーツゲーム装置では、プレイヤーが樹脂製の矢先(チップ)を有するダーツ(ソフトダーツ)を標的に向けて投擲し、そのダーツが標的100のセグメント表面に形成された多数の穴の1つに刺さると、そのセグメントの標的板が衝撃で後方に移動する構造になっている。そして、各セグメントの背面側には、ダーツがダーツ盤の的に命中したことを検出するために感圧センサ等からなる当的検出手段が配されている。この当的検出手段によってセグメントの後方変位が検出されると、制御回路によって感圧センサから出力された当的信号に基づくスコアが自動的に計算され、そのスコアが表示画面などに出力される。
【0007】
また、従来より、この種のダーツゲーム装置には、CPUとの対戦モードが搭載されている。このCPUとの対戦モードでは、ダーツゲーム装置に設けられた表示画面上にダーツ盤面を模したイラストを表示し、CPUの投擲により仮想的に当的したと判定された箇所(セグメント)を視覚的に示すようにしている。例えば、内部処理によりCPUの当的セグメントが「SINGLE 8」であると決定されると、所定の効果音などとともに画面上のダーツ盤イラストの「SINGLE 8」に該当する部分の表示態様が変更(例えば他のセグメントとは異なる色で表示)され、これにより、CPUの当的箇所がプレイヤーに報知される。なお、この表示画面上には、ダーツ盤面のイラストだけではなく、プレイヤー名、搭載カメラにより撮影されたプレイヤー画像、プレイヤーの現獲得点数、CPUの現獲得点数、各種演出画像なども出力表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−21712号公報
【特許文献2】特開2006−212224号公報
【特許文献3】特開2008−5855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述したような従来のダーツゲームでは、異なるダーツゲーム装置で遊戯しているプレイヤー同士がネットワーク対戦を実行する場合、相手プレイヤーのダーツが当的したセグメント(またはアウトボード)が文字情報として表示画面上に表示されるのみであった。したがって、仮に遠隔地のプレイヤーとネットワーク対戦している場合には、実際に盤面のどの部分に当たったのかという情報を十分に認識することができなかった。
【0010】
例えば、図22に示すように、ダーツ盤面には内側と外側の2列の『シングル』の領域があるため、プレイヤーは、相手プレイヤーのダーツがどちら側の『シングル』セグメントに当的したのかという情報を把握することができない。すなわち、従来のダーツゲームでは、ネットワーク対戦に必要な十分な情報を相手側の装置から得ることができず、仮に情報が得られたとしても文字による表示であるため、盤面上の当的箇所を即座に認識し難い、という問題があった。
【0011】
また、相手プレイヤーのダーツの当的箇所を視覚的に認識できるようにするために、相手プレイヤーの投擲時に、上記CPU対戦モードと同様にダーツ盤面を模したイラストを表示画面上に表示させ、一方のプレイヤーのダーツが盤面に当的した際に他方のプレイヤーの表示画面上のイラストを用いて当的演出を実行することが考えられる。しかしながら、このような処理を実行すると、通信対戦時に画面表示が必要な情報量が多くなり、CPUなどの制御手段の処理負担が重くなってしまう、という問題が生じる。さらに、このような処理を実行するには、より大型で高解像度の表示画面が必要となり、その結果、ゲーム装置の製造コストの増大を招いてしまう、という問題があった。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ネットワーク通信を介して対戦している相手プレイヤーが盤面上に入力した箇所を処理負担を増大させることなく表示可能であり、かつ、同じ場所でプレイしているような臨場感を各プレイヤーに付与することができるネットワーク対戦用のゲームシステム、ゲーム装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置及びプログラムに関するものであり、
ゲームシステムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、前記各ゲーム装置は、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段とを備えることにより、達成される。
【0014】
さらに、ゲームシステムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、前記各ゲーム装置は、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段とを備えることによっても、達成される。
【0015】
また、ゲーム装置に関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段とを備えることによっても、達成される。
【0016】
また、上記目的は、前記相手側当的セグメント表示制御手段が、前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて、前記複数のセグメントの中から前記他のゲーム装置の前記当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するように前記セグメント照射部を制御することにより、効果的に達成される。
【0017】
また、上記目的は、前記盤体が得点毎に複数のセグメントに画定された円形状のダーツ盤であり、かつ、前記操作体が前記プレイヤーによって投擲されるダーツ用の矢であることにより、効果的に達成される。
【0018】
また、上記目的は、前記複数のセグメントそれぞれに予め付与された固有番号を記憶するセグメント番号情報記憶部を更に備え、前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段が、前記当的位置情報として前記当的セグメントのセグメント番号情報を前記他のゲーム装置に対して送受信することにより、効果的に達成される。
【0019】
また、上記目的は、前記複数のセグメントの背面側に各セグメントに対応して配設され、前記操作体によって当的入力されたことによる前記当的セグメントの後方への変位を検出する複数の変位検出部と、前記複数のセグメントに対応した前記複数の変異検出部に予め設定された変位検出部特定情報を記憶する検出部特定情報記憶部とを更に備え、前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段が、前記当的位置情報として前記当的セグメントに対応した検出部特定情報を送受信することにより、効果的に達成される。
【0020】
さらに、ゲーム装置に関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段を備えることによっても、達成される。
【0021】
また、プログラムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、前記ゲーム装置のコンピュータを、前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段、前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段、及び、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、として機能させることによって、達成される。
【0022】
さらに、プログラムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、前記ゲーム装置のコンピュータを、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段、前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段、前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段、及び、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、として機能させることによっても、達成される。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置及びプログラムによれば、ネットワーク通信を介して対戦している相手プレイヤーが盤面上に入力したセグメントを、その相手側ゲーム装置から送信された当的セグメントに関する情報(当的位置情報若しくはセグメント照射部制御情報)に基づいて、自分側ゲーム装置の盤面上の該当するセグメントを照射するようになっている。これにより、表示画面を用いずに相手側当的セグメントの視認性を向上させることができ、かつ、送信情報が当的セグメントに関する位置情報のみであることから処理負担の軽減を図ることができる。
【0024】
また、相手側ゲーム装置の当的セグメントを自分側ゲーム装置の盤面上に示すことにより、ネットワークを介して遠隔地でプレイしている対戦相手とあたかも同じ場所でプレイしているような臨場感を付与することができ、この結果、趣向性の高いゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を前面側(プレイヤーとの対向面)から見た分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を示す図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す(a)正面図、(b)斜視図、および(c)要部断面図である。
【図8】ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【図9】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理を実行する機能構成例を概略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理における投擲認識処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るネットワーク対戦処理におけるマッチング処理について説明するためのブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ゼロワンゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ゼロワンゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「クリケットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「クリケットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「潜水艦ゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「潜水艦ゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ルーレットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ルーレットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図21】「ルーレットゲーム」の実行例を示す説明図である。
【図22】ダーツゲームに用いられるダーツ盤を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0028】
同図において、本実施形態に係るダーツゲーム装置1を含む複数のダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・は、インターネットなどのネットワーク2に接続され、該ネットワーク2には、サーバ3、パーソナルコンピュータ4、携帯電話5などの通信端末が接続されている。サーバ3は、ネットワーク2を介して各ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・と種々の情報の入出力を行い、必要に応じてゲームなどの制御を実行するようになっている。
【0029】
ダーツゲーム装置1は、ダーツゲームの標的となる円形状のダーツ盤6と、プレイヤーが投擲した矢(ソフトダーツ)がヒットしたダーツ盤6の領域(セグメント)を検出する当的位置検出部7と、ダーツゲームを制御するとともに、当的位置検出部7の検出結果に基づいて表示部8や音声出力部9に出力信号を出力する制御部10と、上述したネットワーク2に接続され、該ネットワーク2を介してサーバ3および他のダーツゲーム装置1A,1B,・・・とデータの送受信を行う通信部11と、プレイヤー固有のIDカード12の検出するカード検出部13と、ゲーム実行のためのコイン(硬貨)14の挿入を検出するコイン検出部15とを備えている。
【0030】
制御部10は、カード検出部13によってプレイヤー固有のIDカード12が検出されると、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスし、該サーバ3からプレイヤー固有のデータを取得するようになっている。また、パーソナルコンピュータ4や携帯電話5などの通信端末は、ネットワーク2を介してサーバ3にアクセスすることにより、ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・における成績データ、プレイヤー順位、種々のイベント情報など、ダーツゲームに関する様々なデータを送受信することができる。
【0031】
図2は、本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【0032】
同図において、ダーツゲーム装置1は、筐体中央部に上述したダーツ盤6を備え、その上部には液晶表示ディスプレイ(表示部)8、およびスピーカ(音声出力部)9が配されている。液晶表示ディスプレイ8には、ゲームの進行に応じて、ゲームスコア、ゲームメニュー、ゲーム説明、ゲーム演出画像など、所定の画像や文字情報が表示され、スピーカ9からはダーツゲームに応じて効果音や音声などが出力される。
【0033】
また、ダーツ盤6の左上部には、プレイヤーが矢を投擲する姿勢を撮像するカメラ16が配設されている。一般に、ダーツ盤6は、直径が39.37cm(15.5インチ)、床から中心までの高さが173cmに設定され、このダーツ盤6の真下の床から244cm離れた位置の床表面にスローイング・ラインが設けられている。プレイヤーは、この投擲線からダーツ盤6に向かって矢を投げてダーツゲームを行う。したがって、上記カメラ16の視点は、このスローイング・ラインから投擲するプレイヤーの姿勢を捉えるように設定されている。そして、このカメラ16で撮像されたプレイヤー画像は、ダーツゲーム中あるいはゲーム演出中の処理において液晶表示ディスプレイ8の画面上に表示される。
【0034】
なお、本実施形態では、右利きのプレイヤーが矢を投擲する姿勢時に顔の表情などが利き手で隠れてしまわないようにしたり、体の正面側をよく捉えることができるように、カメラ16をダーツ盤6の左上に設置したが、この設置箇所はこれに限定されるものではなく、使用状況に応じて適宜変更することができる。例えば、ゴルフを題材としたゲーム装置であれば正面上方にカメラ16が設置されるのが望ましいし、ダーツゲーム装置でもプレイヤーの記録情報に利き手情報を入れるとともに、ダーツ盤6の左右上方に2機のカメラを備え、そのプレイヤーの利き手情報に基づいて左右2機のカメラ16を切り替えて使用するようにしてもよい。
【0035】
また、ダーツ盤6の下部には、複数(4つ)のカードスロット17a〜17dと、4つの決定ボタン18a〜18dおよび1つの選択ボタン19とが配設されている。カードスロット18a〜18dには、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)などのICタグが埋設されたIDカード12が挿入される。このIDカード12には、プレイヤーの識別コードや過去のゲーム履歴、技量を示すランクなどの情報が記録されており、この記録情報は、各カードスロット18a〜18dの裏側に取り付けられたカードリーダ(カード検出部)13によって読み取られる。
【0036】
なお、IDカード12にはプレイヤーの識別コードのみを記録する構成として、過去のゲーム履歴等その他の情報は、サーバ装置に記録する構成としてもよい。この場合、カード検出部13によってIDカード12が検出されると、制御部10がプレイヤー識別コードを参照し、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスし、該サーバ3から該当データを取得する。
【0037】
選択ボタン19は、ダーツゲームの開始前にゲームモード(ゼロワン、クリケット、カウントアップ等)を選択するボタンとして機能する一方、ダーツゲーム中には、1セット3投のラウンド終了時に次ラウンドへ移行する(あるいは複数のプレイヤーがいる場合には次順のプレイヤーへの切り替える)ボタンとして機能する。なお、カードスロット17a〜17dの設置箇所は、これに限定されるものではなく、例えば筐体の横にカードスロット17a〜17dを備えたカード検出部13が併設された形態であってもよい。
【0038】
さらに、ダーツゲーム装置1の筐体下部は、筐体内部に収納された制御装置や電源装置などを出し入れできるように設けられた開閉扉20と、ダーツゲームを実行する際に投入されるコイン(硬貨)15の投入口21と、該投入口21から投入されたコインを収容するコインボックス22とを備えている。さらに、投入口21には上述したコイン検出部15が配設されている。
【0039】
図3は、ダーツ盤を前面側(プレイヤーとの対向面)から見た分解斜視図であり、図4は、ダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。また、図5は、ダーツ盤の正面図であり、図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【0040】
図3および図4に示すように、ダーツ盤6は、複数の板状部材を積層した構造であり、複数の標的領域(セグメント)23を画定する第1隔壁体24と、上述した当的位置検出部として機能するセンサシート7と、後述する発光素子からの照射光を拡散して前面側で面発光させる拡散プレート25と、第1隔壁体24と同様に複数のセグメント23を画定する第2隔壁体26と、発光素子であるフルカラー発光ダイオード(LED:Light Emitted Diode)27を搭載したLED基板(セグメント照射部)28とを備えている。
【0041】
第1隔壁体24は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、標的中心に配された中心円フレーム29Bと、該中心円フレーム29Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30、および2組4本の同心円フレーム29D,29Tが基体部24aの表面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B、同心円フレーム29D,29Tおよび直線フレーム30によって、82個(80個+『インナーブル』、『アウターブル』)のセグメント23が画定されている。各セグメント23は、前後方向に貫通しており、全てのセグメント23には光透過性のセグメント部材31が収納されている。なお、図3ないし図5では、説明を簡略化するために一部のセグメント23にのみセグメント部材31が収納されている。また、各セグメント部材31に矢が的中した際のスコアについては、図16を参照にしながら既に説明しているので、ここではその説明を省略する。
【0042】
各セグメント部材31の前面側には、図5に示すように、投擲された矢の先端部を受容する多数の受容穴32が形成されている。また、各セグメント部材31の背面側には、図6に示すように、1または複数の突部33が形成され、該突部33の端部には弾性体34が取り付けられている。このような構造により、各セグメント部材31は、第1隔壁体24の各セグメント23内において、前後方向に変位可能に収納されている。
【0043】
図7は、外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す正面図(a)、斜視図(b)、および要部断面図(c)である。
【0044】
図7(a),(b)において、セグメント部材31は、上述したように前面に形成された多数の受容穴32を有し、各受容穴32の前面には、図7(c)に示すように、矢の先端部を受容穴32に案内するための平面状の案内面32aが形成されている。セグメント部材31は、左右の側面から突出するように形成された4つの突部33を有し、この各突部33の背面にはゴムやばね等からなる弾性体34が取り付けられている。この各突部33の突出量は、直線フレーム30の厚さと略等しく設定されており、右側の突部33と左側の突部33とは、上下方向(縦方向)の位相が異なるように形成されている。
【0045】
したがって、2つのセグメント部材31が直線フレーム30を挟んで隣接する2つのセグメント23に収容された場合に、左側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の右側の突部33と右側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の左側の突部33とは、同一の直線フレーム30の背面側で入れ子状に配される。すなわち、突部33および弾性体34が直線フレーム30と略同一線上に位置することにより、後述する背面側から照射される照射光が遮られないので、ダーツ盤6の良好な視認性を確保することができる。
【0046】
また、矢の先端部を受容穴32に案内するための案内面32aは、従来は椀状に形成されていたが、本実施形態では平面状に形成されている。これにより、椀状曲面のレンズ作用による光の干渉の発生を防止することができので、案内面32aが均一に照明させる。
【0047】
セグメント部材31が収納された第1隔壁体24の背面側に配されるセンサシート7は、セグメント部材31の各突部33に取り付けられた弾性体34に対応する位置にメンブレススイッチが形成されている。また、このセンサシート7の背面側に配される拡散プレート25は、アクリル樹脂等を円板状に成型されたものであり、その表裏には微細な凹凸加工が施されている。
【0048】
拡散プレート25の背面側に配される第2隔壁体26は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、図4に示すように、標的中心に配された中心円フレーム29B´と、該中心円フレーム29B´から径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30´、および2組4本の同心円フレーム29D´,29T´が基体部26aの背面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B´、同心円フレーム29D´,29T´および直線フレーム30´によって、上述した第1隔壁体24と同様に82個のセグメント23´が画定されている。各セグメント23´は、前後方向に貫通しており、第1隔壁体24の各セグメント23に対応する位置関係で取り付けられる。
【0049】
なお、本実施形態では、第1隔壁体24と同一の部材を表裏逆にしたものを第2隔壁体26として使用しているが、これに限定されることなく、第1隔壁体24のセグメント23と略同一の形状のセグメント23´が画定されるものであれば、第2隔壁体26として使用することができる。
【0050】
第2隔壁体26の背面側に配されるLED基板28は、第2隔壁体26の各セグメント23´に対応する位置、すなわち、第1隔壁体24の各セグメント23に収納されているセグメント部材31に対応する位置の前面に、1または複数の発光素子となるフルカラーLED27が搭載されている。このフルカラーLED27から照射された照射光は、第2隔壁体26の1つのセグメント23´から漏れることなく拡散プレート25に進入し、該拡散プレート25により略均一に拡散された光がセンサシート7を介してセグメント部材31を照明するようになっている。これにより、第1隔壁体24の隣接するセグメント部材31に照射光が回り込むのを防止することができるので、照射すべき所定のセグメント23の境界を明瞭に区画して、セグメント部材31を照射することができる。
【0051】
図8は、ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【0052】
図8(a)に示すように、矢(ソフトダーツ)がセグメント部材31に的中していない状態では、セグメント部材31の背面側の突部33に取り付けられた弾性体34は、センサシート7に殆ど応力を付与しない位置にあるので、センサシート7内のメンブレンスイッチの接点はONされず、当的信号は出力されない。
【0053】
一方、図8(b)に示すように、矢35がセグメント部材31に的中すると、矢35の先端部(チップ部)35aがセグメント部材31の受容穴32に受容されるとともに、その当的時に衝撃により、セグメント部材31が背面側(図7中の右側)に変位し、弾性体34がセンサシート7を強く押圧する。これにより、センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされ、センサシート7から当的信号が出力される。ダーツゲーム装置1の制御部10は、この当的信号を検出すると、この当的信号に基づいてLED基板28上のフルカラーLED27を点灯させる。ここで、当的信号とは、全セグメントおよびアウトボードにナンバリングされた1〜83の数字である。なお、例えば「シングル8−内側」といった組み合わせの情報を1セットの当的信号として送信することも可能である。また、上記スイッチの配置を細かくすれば、『BULL』からの距離を(x,y)座標で送信することにより、詳細なHIT情報を検出することができる。さらに、HIT時の押圧の強さを検出し、その強さに応じて音や盤面の点灯を変化させることも可能である。センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされた後、セグメント部材31は、図8(c)に示すように、矢35の先端部35aを受容穴32に保持した状態で、弾性体34の弾性力によって原点位置に復帰する。
【0054】
なお、図7において、セグメント部材31の受容穴34の終端部に配された符号36の部材は、拡散シートである。この拡散シート36を配設しない場合には、所定のセグメント部材31が照明された際にセンサシート7の微細な配線パターンなどが受容穴32から僅かに視認され、プレイヤーが投擲に集中できない場合がある。そこで、この拡散シート36をセグメント部材31の受容穴32の終端部に配設することにより、プレイヤーが上述した配線パターンなどを視認できないようにすることができ、この結果、ダーツ盤6の視認性を良好にすることができる。
【0055】
また、ここでは図示されていないが、ダーツ盤6のセンサシート7の前面側(弾性体34と当接する側)に、矢35がセグメント部材31等に当的した際の衝撃力を緩衝するための緩衝シートを配設してもよい。これにより、矢35がセグメント部材31等に的中したときの振動が緩和され、その近傍に配されている他のメンブレンスイッチの誤作動などを効果的に防止することができる。
【0056】
また、制御部10によるフルカラーLED27の点灯制御は、矢35が当的したセグメント部材31に対応させてフルカラーLED27を点灯させるだけではなく、例えば、次の投擲で狙うべきセグメント部材31を他のセグメント部材31とは異なる発光色(照明態様)で点灯または点滅させるように対応するフルカラーLED27を発光させてもよい。また、矢35が狙うべきセグメント部材31に当的した際には、全てのセグメント部材31に対応するフルカラーLED 27を多色で点滅させるなど、プレイヤーの気分を高揚させるような演出を行うようにしてもよい。さらに、本実施形態のように条件によって撮像を行い、該録画データの保存および消去を行うような場合には撮像、録画の条件の状態を該セグメント部材31を介してプレイヤーに示唆してもよい。
【0057】
また、本実施形態においては、LED基板28に搭載する発光素子として、安価で高輝度を有するフルカラーLED27が用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば有機EL(Electroluminessence)素子、冷陰極蛍光管、液晶パネル、豆ランプ等を発光素子として用いてもよい。
【0058】
図9は、本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0059】
同図において、例えば汎用PCなどからなる制御部10は、少なくとも、ゲーム中の演出などを含むゲームの進行を制御するCPU37と、各種プログラムやデータテーブルなどが格納されたROM38と、データの記憶領域およびCPU38のワークエリアとして機能するRAM39とを備えている。
【0060】
この制御部10には、アンテナ13aおよびRFIDカードリーダ/ライター(RFID CARD R/W)13bからなるカード検出部13が接続されている。制御部10のCPU37は、カードスロット17a〜17dに挿入されたIDカード12に記録されているデータを読み取るとともに、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスして、このIDカード12に記録されているデータに基づくプレイヤー固有のデータをサーバ3から取得し、液晶表示ディスプレイ(表示部)8にそれらのデータを表示する処理や、ゲームの結果データ等をIDカードに更新して記録する処理を実行する。
【0061】
また、制御部10には、コイン投入口21から投入されたコイン14を検出するコイン検出部15、投擲された矢35が何れのセグメント部材31にも当的しなかった場合にダーツ盤6の振動を検出するアウトボードセンサ40、決定ボタン18a〜18dや選択ボタン19などの各種ボタンスイッチ、効果音や警告音などを出力するスピーカ、などの機器がI/O制御ボード41を介して接続されている。
【0062】
さらに、制御部10には、フルカラーLED27を搭載したLED基板28、スローイング・ラインから投擲するプレイヤーの静止画像や動画像を撮影するカメラ16が接続されている。LED基板28には、当的位置検出部であるメンブレンスイッチを搭載したセンサシート7が接続され、該センサシート7によって検出された当的信号は、LED基板28を介して制御部10に出力される。
【0063】
図10は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理を実行する機能構成例を概略的に示すブロック図である。本実施形態に係る撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムでは、ROM38に記憶された制御プログラムおよび各種データが、CPU37によって処理されることにより、以下に述べるゲーム処理手段が実現される。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク2を介して接続されたサーバ端末3の記憶媒体に記録されている制御プログラムとダーツゲーム装置1側の制御プログラムとを協働させて処理を実行するような形態としてもよい。
【0064】
図10において、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理を実行する各ダーツゲーム装置1,1Aのゲームシステム制御部10は、メイン処理手段51と、投擲認識処理手段52と、チェンジフラグ判定手段53と、投擲カウント判定手段54と、セグメント照射部制御手段55と、当的セグメント情報送信手段56と、相手側当的セグメント表示手段57とを備えている。
【0065】
このネットワーク対戦処理によって実行されるダーツゲームでは、ネットワーク2を介して相互通信可能に接続された相手側ゲーム装置1Aから送信された当的セグメントに関する位置情報に基づいて、複数のセグメント23の中からそれに該当する相手側当的セグメントを照射することにより、相手側ゲーム装置1Aのプレイヤーの当的情報をゲーム装置1のプレイヤーに視覚的に報知するようになっている。
【0066】
メイン処理手段51は、ROM38に記憶されているゲーム制御プログラムやIDカード12やサーバ3などに記憶されている各種データを読み込んで、ダーツゲームの進行や各種設定などの処理を実行し、投擲認識処理手段51による当的スコア処理に応じて、液晶表示ディスプレイ8の画面上に各プレイヤーの獲得スコアなどを表示する。また、このメイン処理手段51は、ダーツゲームの種類に応じて所定のセグメント23に対応するフルカラーLED27を点灯・点滅させたり、あるいはダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合に所定のセグメント23に対応するフルカラーLED27を点灯・点滅させたりするように、セグメント照射部27,28を制御する処理も実行する。
【0067】
投擲認識処理手段52は、後述する各種ダーツゲーム(ゼロワン、クリケット等)において投擲認識処理が発生した場合に、チェンジフラグ判定手段53、投擲数カウント手段54、および当的位置検出部7,40からの各種信号に基づいて、図11のフローチャートに示す処理を実行する。ダーツゲームは、投擲プレイヤーが3本の矢35を1組として手に持ち、スローイング・ラインからダーツ盤6に向かって1本ずつ投擲し、合計3本の矢35を投げることを繰り返すことにより進行される。一般に、この1本ずつ投擲して合計3本の矢35を投げることを「1スロー」と呼び、ダーツゲームに参加している全てのプレイヤーの「1スロー」が一巡することを「ラウンド」と呼んでいる。1ゲームは、この「ラウンド」数がゲームの種類毎に設定されている規定ラウンド数に達した時点、あるいはプレイヤーの何れかがゲームの種類毎に設定されている終了条件を満たした時点で終了する。
【0068】
チェンジフラグ判定手段53は、ダーツゲーム実行時に、投擲プレイヤーによるチェンジボタン19の押圧操作によって、「1スロー」の終了(すなわち、投擲プレイヤーのチェンジ)を示すチェンジフラグがONされたか否かを判定する処理を実行する。
【0069】
投擲数カウント手段54は、ダーツゲーム実行時に、当的位置検出部7,40から出力された当的信号に基づいて、投擲プレイヤーの「1スロー」中の投擲数を計数する処理を実行する。
【0070】
セグメント照射部制御手段55は、当的位置検出部7,40から出力された当的信号に基づいて、その当的セグメントを照射するようにセグメント照射部27,28を制御する処理を実行する。
【0071】
当的セグメント情報送信手段(以下「当的位置情報送信手段」と呼ぶ)56は、当的位置検出部7,40から出力された当的信号に基づいて、その当的セグメントに関する位置情報を通信部11から対戦相手がプレイしている他のダーツゲーム装置1Aに送信する処理を実行する。
【0072】
相手側当的セグメント表示制御手段57は、通信部11を介して受信された他のダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報に基づいて、複数のセグメント23の中から他のダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するようにセグメント照射部27,28を制御する処理を実行する。
【0073】
指押し判定手段58は、指押しによる不正行為がなされたか否かを判定する手段である。本実施の形態では、その当的位置検出部7,40によってセグメントの後方変位が検出されると、指押しによる不正行為がなされたか否かが指押し判定手段58によって判定され、指押しによる不正行為がなされたのではないと判定された場合には、制御部10内のゲーム処理手段52が、該感圧センサから出力された当的検出信号に基づいてスコアを自動的に計算し、そのスコアを表示部などに出力するようになっている。
【0074】
本実施の形態に係るダーツ盤6の場合、ダーツ盤6のセグメント23に矢35が刺さった場合は、セグメント23の標的板は瞬時に元の位置へ復帰し、感圧センサから出力される当的信号の出力時間は瞬間的な時間(例えば150mmsec程度)となる。一方、人が指で押した場合は時間がかかるので、指押しが成されたか否かは、当的信号の出力時間に基づいて判定することができる。
【0075】
そこで、指押し判定手段58では、当的位置検出部7,40からの当的信号を入力し、この当的信号の時間幅(当的検出用閾値を超える連続的な信号の時間幅)と指押し判定基準時間とを比較し、当的信号の時間幅が指押し判定基準時間より長い場合に、当該プレイヤーによる指押しがなされたと判定するようにしている。
【0076】
図11は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦における投擲認識処理を示すフローチャートである。
【0077】
同図において、投擲認識処理手段52による投擲認識処理が開始されると、まず現時点での投擲カウントを示す投擲カウント値CがRAM39等から読み出されて確認され(ステップS101)、続いて、待ち時間値Tが設定される(ステップS102)。この待ち時間値Tは、プレイヤーの各投擲に対して与えられる投擲までの制限時間である。本来のダーツのルールでは、投擲までの時間は制限されていないが、例えばネットワーク2を介して接続された他のダーツゲーム装置1Aでプレイしている遠隔地プレイヤーとマッチング対戦などを行っている際に、停電などにより一方のゲームが進行をしないと、他方のゲーム進行が止まってしまうという問題が生じる。そこで、この待ち時間値Tを設定することにより、一方のゲームが進行できなくなったとしても、所定の待ち時間が経過した後に他方のゲームについては進行することができる。また、IDカード12に記憶されているプレイヤーの技量情報などに基づいて、この待ち時間値Tを上級者の場合は短く、初心者の場合には長く設定できるようにしてもよい。これにより、レクチャーなどを受ける機会が多い初心者は、時間を気にすることなくダーツゲームを堪能することができる。なお、上述したようなネットワーク2を介した対戦中の停電などへの対応を考慮しないのであれば、待ち時間値Tを無限大に設定してもよい。
【0078】
次に、投擲プレイヤーによってチェンジボタン(選択ボタン)19が押されたか否かが判定される(ステップS103)。本ダーツゲーム装置1では、主に、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40がダーツ35の当的により生じる振動を検出することによって投擲を認識するが、例えば投擲に失敗して、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40が振動を検出することができない場合がある。このような場合には、プレイヤーが自発的にチェンジボタン19を押して「1スロー」を終了させることができる。このステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認された場合には、プレイヤーの交代(または次ラウンドへの移行)を示すチェンジフラグがONされ(ステップS104)、投擲認識処理が終了される。
【0079】
ステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認されなかった場合には、待ち時間値Tが0になったか否かが判定される(ステップS105)。ここで、待ち時間値Tが0になったと判定された場合には、投擲カウント値Cに1が加算され(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0080】
ステップS105において、待ち時間値Tが0になっていないと判定された場合には、待ち時間値Tから1が減算され(ステップS107)、アウトボードセンサ40によって矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS108)。ここで、アウトボードセンサ40でヒットが認識されたと判定された場合には、アウトボードスコア処理、すなわち、当該投擲による獲得スコアまたは獲得マークを0とする処理が実行され(ステップS109)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0081】
一方、ステップS108において、アウトボードセンサ40でヒットが認識されていないと判定された場合には、メンブレンスイッチ7によってダーツ盤6の何れかのセグメント部材31への矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS110)。ここで、メンブレンスイッチ7でヒットが認識された場合には、インボードスコア処理、すなわち、メンブレンスイッチ7から出力された当的信号に基づいて、矢35が当的したセグメント23に応じたスコアまたはマーク数を獲得したものとする処理が実行され(ステップS111)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。一方、ステップS110において、メンブレンスイッチ7でヒットが認識されなかった場合には、ステップ103以降のステップ処理が繰り返される。
【0082】
図12は、本実施形態に係るネットワーク対戦処理におけるマッチング処理について説明するためのブロック図である。同図において、サーバ端末3は、多数のプレイヤーが共通のゲーム(「ゼロワンゲーム」や「クリケットゲーム」等)に参加可能な通信ゲームにおいて所定の条件を満たすプレイヤー同士を組み合わせて所定の通信ゲームを実行させるためのマッチング処理部3aと、インターネット等のネットワーク2を介してダーツゲーム装置1,1A,・・・,1Xとの間でデータの送受信を行う通信部3bとを備えている。
【0083】
このサーバ端末3は、例えば、離れた場所(店舗等)に存在するダーツゲーム装置同士で1対1の対戦ゲームや2人以上のグループ間での対戦ゲームにおいて、対戦対象のダーツゲーム装置(ネットワーク対戦の相手)を決定するためのマッチング処理を実行する。例えば、当該プレイヤーのプレイ状況データ(当該プレイヤーの戦歴,ランクなどを示すデータ)が記録された記憶媒体12を用いた対戦ゲームの場合は、サーバ端末3のマッチング処理部3aでは、プレイヤーがログインしているダーツゲーム装置(ここではダーツゲーム装置1)からマッチング要求を受信するとともに、受信したマッチング要求に含まれるプレイ状況データに基づいて同類のプレイヤー(同一ランクのプレイヤー同士,ログイン時間が早いプレイヤー同士など)をマッチングし、対戦対象のダーツゲーム装置(ここではダーツゲーム装置1A)を決定する。そして、マッチング要求元のダーツゲーム装置1に対してマッチング結果を返信する。
【0084】
以下、図13ないし図16に示すフローチャートを参照にしながら、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理について説明する。なお、これらのフローチャートの説明では、図10に示したダーツゲーム装置1を自分側(当該プレイヤー側)ダーツゲーム装置とし、ダーツゲーム装置1Aを相手側(相手プレイヤー側)ダーツゲーム装置とする。また、これらのネットワーク対戦処理は、図12を参照に説明したサーバ端末3のマッチング処理により、ネットワーク2を介して相互通信可能に接続された2台のダーツゲーム装置1,1Aの間で同期が取られた時点で開始されるものとする。
【0085】
図13および図14は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ゼロワンゲーム」の実行例を示すフローチャートである。「ゼロワンゲーム」とは、所定のスコア(101,301,501等)から当的により獲得したスコアを減算していき、先にスコアを0にするか、あるいは所定数のラウンド終了時にスコアの少ないプレイヤーが勝者となるゲームである。
【0086】
図13に示すように、「ゼロワンゲーム」の処理が開始されると、まず自分側ダーツゲーム装置1の当該プレイヤーがダーツの投擲順であるか否かが判定され(ステップS201)、投擲順であると判定された場合には、現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS202)。
【0087】
ここで、3回の投擲が完了していないと判定された場合には、当該プレイヤーが次の1投で「ゼロワンゲーム」を終了可能か否かが判定され(ステップS203)、ここで終了可能な場合には各ダーツゲーム装置1,1Aのダーツ盤6において次の1投で終了可能なセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光し、当該セグメント23が点灯される(ステップS204)。その後、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS205)、ここでチェンジフラグがOFFと判定された場合には、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS206)。
【0088】
ステップS202において投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合、およびステップS205においてチェンジフラグがOFFと判定された場合には、「ゼロワンゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS207)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS208)、ステップS201以降のステップ処理が繰り返される。
【0089】
自分側ダーツゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて有効スコアであるセグメント23への当的(以下、「当的セグメント」という)の有無が判定され(ステップS209)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、アウトボード等のダーツ盤6の枠外に当的したことを意味するので、再度ステップS202以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS209において当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって当的セグメントに関する位置情報が相手側ダーツゲーム装置1Aに送信されるとともに(ステップS210)、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27を発光させ、当的セグメントが点灯され(ステップS211)、かつ、現スコアSから当的セグメントに基づくスコアHsが減算される(ステップS212)。
【0090】
その後、現スコアSが0を下回っているか否かが判定され(ステップS213)、ここで現スコアSが0を下回った判定された場合にはBUST処理が実行される(ステップS214)。「BUST」とは、「ゼロワンゲーム」において現スコアが0を下回ることを言い、その「1スロー」中に獲得したスコアが全て無効となる。したがって、このBUST処理では、現スコアSが「1スロー」開始前のスコアに戻され、かつ、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して「BUST」用の演出が実行され、その後ステップS207以降のステップ処理が繰り返される。
【0091】
ステップS213において現スコアSが0以上であると判定された場合には、その現スコアSが0であるか否かが判定される(ステップS215)。そして、ステップS215において現スコアSが0になったと判定された場合、あるいはステップS207において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS216)、「ゼロワンゲーム」の処理が終了される。一方、ステップS215において現スコアSが0ではないと判定された場合には、再度ステップS202以降のステップ処理が繰り返される。
【0092】
また、ステップS201において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図14に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS217)、相手側の現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS218)。ここで、3回の投擲が完了していないと判定された場合には、相手プレイヤーの現スコアSを参照して、相手プレイヤーが次の1投で「ゼロワンゲーム」を終了可能か否かが判定され(ステップS219)、ここで終了可能な場合には各ダーツゲーム装置1,1Aのダーツ盤6において次の1投で終了可能なセグメント23が現スコアSから判定され、該当するセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光し、当該セグメント23が点灯される(ステップS220)。
【0093】
なお、本実施例では、投擲順、待機順の各ダーツゲーム装置1,1Aの制御部11が、現スコアSから終了可能なセグメントの有無を判定する構成とした。しかし、投擲順または待機順の一方のダーツゲーム装置1,または1Aのみで終了可能なセグメント23を判定し、他方のダーツゲーム装置1,または1Aに該当セグメント23の位置情報を送信する構成としてもよい。
【0094】
その後、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS221)、ここでチェンジフラグがOFFと判定された場合には、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS222)。
【0095】
ステップS218において相手側の投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合、およびステップS221において相手側のチェンジフラグがONと判定された場合には、図13のステップS207以降のステップ処理が繰り返される。
【0096】
相手側ダーツゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて相手プレイヤーの投擲による当的セグメントの有無が判定され(ステップS223)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に当的したことを意味するので、再度ステップS218以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS223において当的セグメントが認識された場合には、ステップS210で送信された相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して受信されるとともに(ステップS224)、相手側当的セグメント表示制御手段57によって相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに該当する相手側の当的セグメントに該当するセグメント(以下、「相手側当的セグメント」という)に対応するフルカラーLED27が発光されて相手方当的セグメントが点灯され(ステップS225)、かつ、相手プレイヤーの現スコアS´から相手側当的セグメントに基づくスコアHs´が減算される(ステップS226)。
【0097】
ステップS225の処理において、相手側当的セグメントに対応するフルカラーLED27の点灯時間は約1秒間に設定されており、また、この相手側当的セグメントへの照射光は、自分側当的セグメントへの照射光とは異なる発光色に設定されている。なお、フルカラーLED27の点灯時間は所定の時間に設定することができてもよく、また、各セグメント23が点灯ではなく点滅するように制御されていてもよく、さらに、相手側当的セグメントへの照射光と自分側当的セグメントへの照射光とが異なる光量に設定されていてもよい。
【0098】
その後、相手側現スコアS´が0を下回っているか否かが判定され(ステップS227)、ここで相手側現スコアS´が0を下回った判定された場合には上述したステップS214と同様にBUST処理が実行され(ステップS228)、その後ステップS223以降のステップ処理が繰り返される。
【0099】
ステップS227において相手側現スコアS´が0以上であると判定された場合には、その相手側現スコアS´が0であるか否かが判定され(ステップS229)、ここで相手側現スコアS´が0になったと判定された場合には、図13のステップS216に移行してゲーム終了処理が実行され、「ゼロワンゲーム」の処理が終了される。一方、ステップS229において相手側現スコアS´が0ではないと判定された場合には、ステップS218以降のステップ処理が繰り返される。
【0100】
図15および図16は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「クリケットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。「クリケットゲーム」とは、ダーツ盤6の7つの点数エレメント(通常は、『15』,『16』,『17』,「18」,『19』,『20』および『ブル』)を有効領域と定め、その有効領域に矢35を3回(または3回分)当的させることによって自陣とする陣取りゲームである。獲得マーク数の計算は、『シングル』セグメントに当的した場合は1マーク、『ダブル』セグメントに当的した場合は2マーク、『トリプル』セグメントに当的した場合は3マークとして計算される。そして、自陣とした得点領域に4本目以降の矢35が当的されることにより、その得点領域に応じたスコアが加算される。
【0101】
ただし、全プレイヤーが同一の得点領域に3本分の矢35を的中させた場合には、その得点領域は矢35をそれ以上的中させてもスコアが加算されない無効領域(「クローズ」または「キル」という)となる。最終的には、先に全ての有効領域をクローズして相手のスコアを上回るか、あるいは所定数のラウンド終了時にスコアの高いプレイヤーが勝者となるゲームである。
【0102】
図15に示すように、「クリケットゲーム」の処理が開始されると、まず有効領域であるクリケットナンバーに該当するセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS301)。そして、自分側ダーツゲーム装置1の当該プレイヤーがダーツの投擲順であるか否かが判定され(ステップS302)、当該プレイヤーが投擲順であると判定された場合には、後述する現状の当該プレイヤーの戦況に応じて有効領域であるクリケットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS303)。
【0103】
続いて、現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS304)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS305)。投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、「クリケットゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS306)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS307)、ステップS302以降のステップ処理が繰り返される。一方、投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS308)。
【0104】
自分側ダーツゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて当的セグメントの有無が判定され(ステップS309)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS202以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS309において当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって当的セグメントに関する位置情報が相手側ダーツゲーム装置1Aに送信され(ステップS310)、その当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS311)。ここで、その当的セグメントが有効領域ではないクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯され(ステップS311)、その後、ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0105】
ステップS312において当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、その当的セグメントが『ダブル(D)』および『トリプル(T)』の際には予め設定されている特別な演出処理が実行される(ステップS313)。続いて、当該プレイヤーが既に獲得していた当的セグメントナンバーのマーク数Mnに、当的セグメントに応じたマーク数(『シングル』は1,『ダブル』は2,『トリプル』は3)が追加され(ステップS314)、当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3以上であるか否かが判定される(ステップS315)。ここで、当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3未満であると判定された場合には、再度ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0106】
ステップS314において当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3以上であると判定された場合には、相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3未満であるか否かが判定され(ステップS316)、マーク数Mn´が3に達していると判定された場合には、この当的セグメントナンバーが無効領域に設定されるとともに(ステップS317)、当的セグメントナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯され(ステップS318)、再度ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0107】
ステップS316においてマーク数Mn´が3に達していないと判定された場合には、当的セグメントにより獲得したマーク数のうち、4マーク目以降としてカウントされる分のマーク数に当的セグメントナンバーを乗算した数値が当該プレイヤーの現スコアSに加算される(ステップS319)。その後、当該プレイヤーの現スコアSが相手プレイヤーの現スコアS´以上であるか否かが判定されるとともに(ステップS320)、当該プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたか否かが判定される(ステップS321)。
【0108】
当該プレイヤーの現スコアSが相手プレイヤーの現スコアS´以上であり、かつ、当該プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたと判定された場合、あるいはステップS306において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS322)、「クリケットゲーム」の処理が終了される。一方、当該プレイヤーの現スコアSが相手プレイヤーの現スコアS´未満である、あるいは当該プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されていないと判定された場合には、再度ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0109】
また、ステップS302において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図16に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS323)、現状の相手プレイヤーの戦況に応じて有効領域であるクリケットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS324)。
【0110】
続いて、現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS325)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS326)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、ステップS306以降の処理が繰り返される。一方、投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS327)。
【0111】
相手側ダーツゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて当的セグメントの有無が判定され(ステップS328)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS328において当的セグメントが認識された場合には、相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して受信され(ステップS329)、その相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS330)。ここで、相手側の当的セグメントが有効領域ではないクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、相手側当的セグメント表示制御手段57によって相手側の当的セグメントに該当するセグメントが点灯され(ステップS331)、その後、ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0112】
ステップS330において相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、その当的セグメントが『ダブル(D)』および『トリプル(T)』の際には予め設定されている特別な演出処理が実行される(ステップS332)。続いて、相手プレイヤーが既に獲得していた当的セグメントナンバーのマーク数Mn´に、当的セグメントに応じたマーク数(『シングル』は1,『ダブル』は2,『トリプル』は3)が追加され(ステップS333)、相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3以上であるか否かが判定される(ステップS334)。ここで、相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3未満であると判定された場合には、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0113】
ステップS334において相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3以上であると判定された場合には、当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3未満であるか否かが判定され(ステップS335)、マーク数Mnが3に達していると判定された場合には、この当的セグメントナンバーが無効領域に設定されるとともに(ステップS336)、当的セグメントナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯され(ステップS337)、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0114】
ステップS335においてマーク数Mnが3に達していないと判定された場合には、当的セグメントにより獲得したマーク数のうち、4マーク目以降としてカウントされる分のマーク数に当的セグメントナンバーを乗算した数値が相手プレイヤーの現スコアS´に加算される(ステップS338)。その後、相手プレイヤーの現スコアS´が当該プレイヤーの現スコアS以上であるか否かが判定されるとともに(ステップS339)、相手プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたか否かが判定される(ステップS3340)。
【0115】
相手プレイヤーの現スコアS´が当該プレイヤーの現スコアS以上であり、かつ、相手プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたと判定された場合、あるいはステップS306において残存ラウンドがないと判断された場合には、図15のステップS322に移行してゲーム終了処理が実行され、「クリケットゲーム」の処理が終了される。一方、相手プレイヤーの現スコアS´が当該プレイヤーの現スコアS未満である、あるいは相手プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されていないと判定された場合には、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0116】
なお、上述した実施形態では、本発明に係るネットワーク対戦処理を「01ゲーム」や「クリケットゲーム」などのダーツ特有のゲームに適用した実行例について説明したが、本発明に係るネットワーク対戦処理はこれに限定されず、ゲーム装置(ダーツゲーム装置1,1A)で実行可能な他ジャンルのゲームに適用してもよい。
【0117】
以下、図17ないし図20に示すフローチャートを参照にしながら、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理をゲーム装置1で実行される「潜水艦ゲーム」および「ルーレットゲーム」に適用した場合について説明する。なお、これらのフローチャートの説明では、図10に示したダーツゲーム装置1を自分側(当該プレイヤー側)ゲーム装置とし、ダーツゲーム装置1Aを相手側(相手プレイヤー側)ゲーム装置とする。また、これらのネットワーク対戦処理においても、上述した「01ゲーム」や「クリケットゲーム」と同様、サーバ端末3のマッチング処理によりネットワーク2を介して相互通信可能に接続された2台のゲーム装置1,1Aの間で同期が取られた時点で処理が開始される。
【0118】
図17および図18は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「潜水艦ゲーム」の実行例を示すフローチャートである。「潜水艦ゲーム」とは、相手プレイヤーがダーツ盤6内の複数のナンバーに設置した潜水艦を発見し、所定回数分の矢35をその潜水艦を設置したターゲットナンバーに当的することによって破壊するゲームである。そして、相手プレイヤーのターゲットナンバーへの当的に応じてスコアが加算され、最終的には、先に相手プレイヤーの全潜水艦を破壊するか、あるいは所定数のラウンド終了時にスコアの高いプレイヤーが勝者となる。
【0119】
図17に示すように、「潜水艦ゲーム」の処理が開始されると、まず、それぞれのゲーム装置1,1Aのダーツ盤6を介して潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)が認識されたか否が判定される(ステップS401)。ここで、プレイヤーはダーツ盤6を直接指で押すことで潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)を行なう。この時、制御部10が前述した指押し判定手段58により、ダーツ盤への指押しを認識し、これを潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)と判定する。
【0120】
潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)が認識された場合には、その設定ターゲットナンバーに該当するセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23を点灯させる(ステップS402)。各プレイヤーが設置する潜水艦の種類や数は予め設定されており、その全ての潜水艦がターゲットナンバーとして配置されるまで、ステップS401、S402の処理が繰り返される(ステップS403)。その後、全ての潜水艦が配置されると、互いのゲーム装置1,1Aにおける潜水艦のターゲットナンバー情報がネットワーク2を介して送受信される(ステップS404)。
【0121】
そして、自分側ゲーム装置1の当該プレイヤーが投擲順であるか否かが判定され(ステップS405)、当該プレイヤーが投擲順であると判定された場合には、後述する現状の当該プレイヤーの戦況に応じたターゲットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が点灯される(ステップS406)。
【0122】
続いて、当該プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS407)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS408)。投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、「潜水艦ゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS409)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS410)、ステップS405以降のステップ処理が繰り返される。一方、投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS411)。
【0123】
自分側ゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて当的セグメントの有無が判定され(ステップS412)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS412において当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって自分側当的セグメントに関する位置情報が相手側ゲーム装置1Aに送信され(ステップS413)、その自分側当的セグメントが相手側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS414)。
【0124】
ここで、自分側当的セグメントが相手側ターゲットナンバーではないセグメントと判定された場合には、その自分側当的セグメントが相手側ターゲットナンバーのセグメントに隣接しているか否かが判定され(ステップS415)、ここで隣接していると判定された場合には隣接演出処理が実行される(ステップS416)。この隣接演出処理とは、当的の際に通常当的時やターゲット命中時とは異なる音声や演出画像、ならびにセグメント23の演出点灯が出力され、当的セグメントが相手側ターゲットナンバーに隣接していることをプレイヤーに報知するものである。
【0125】
ステップS415において自分側当的セグメントが相手側ターゲットナンバーのセグメントに隣接していないと判定された場合には、その自分側当的セグメントが『BULL』であるか否かが判定され(ステップS417)、ここで『BULL』であると判定された場合にはサーチ演出処理が実行される(ステップS418)。このサーチ演出処理とは、当的後に相手側ターゲットナンバーの大よその位置がわかる程度に報知する演出画像やセグメント23の演出点灯が出力されるものである。例えば、ターゲットナンバーセグメントと、ターゲットナンバーセグメントに隣接するセグメントに対応するフルカラーLED27および該当セグメントを同時に点灯させることにより、プレイヤーに相手側ターゲットナンバーの大よその位置を報知する。
【0126】
一方、ステップS417において自分側当的セグメントが『BULL』でもないと判定された場合には、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して不発演出処理が実行される(ステップS418)。上述したステップS416,S418,S419のステップ処理実行後は、ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。
【0127】
また、ステップS414において自分側当的セグメントが相手側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであると判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントが点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS420)。
【0128】
続いて、その相手側ターゲットナンバーに該当するセグメントへの当的数が所定のHIT回数分に到達したか否かが判定され(ステップS421)、ここで所定のHIT回数分に到達したと判定された場合には、その相手側ターゲットナンバーに該当するセグメントに対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯される(ステップS422)。
【0129】
この所定のHIT回数分とは、設置される潜水艦の種類毎に予め設定されており、例えば大型潜水艦は9HIT、中型潜水艦は6HIT、小型潜水艦は3HITで撃沈と設定されている。また、各ターゲットナンバーの『シングル』への当的は1HIT、『ダブル』への当的は2HIT、『トリプル』への当的は3HITと計算される。
【0130】
そして、ステップS421,S422の処理後、当該プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて自分側スコアの加算処理が実行され(ステップS423)、相手側潜水艦を全て撃沈したか否かが判定される(ステップS424)。ステップS424において相手側潜水艦を全て撃沈したと判定された場合、あるいはステップS409において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS425)、「潜水艦ゲーム」の処理が終了される。
【0131】
一方、ステップS424において相手側潜水艦がまだ残っていると判定された場合、あるいはステップS409において残存ラウンドがまだあると判断された場合には、再度ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。
【0132】
また、ステップS405において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図18に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS426)、現状の相手プレイヤーの戦況に応じて現状の相手プレイヤーの戦況に応じたターゲットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS427)。
【0133】
続いて、相手プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS427)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS428)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、ステップS409以降の処理が繰り返される。一方、相手プレイヤーの投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS430)。
【0134】
相手側ゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて相手側当的セグメントの有無が判定され(ステップS431)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS431において当的セグメントが認識された場合には、相手側ゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して受信され(ステップS432)、その相手側当的セグメントが自分側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS433)。
【0135】
ここで、相手側当的セグメントが自分側ターゲットナンバーではないセグメントと判定された場合には、その相手側当的セグメントが自分側ターゲットナンバーのセグメントに隣接しているか否かが判定され(ステップS434)、ここで隣接していると判定された場合には隣接演出処理が実行される(ステップS435)。
【0136】
ステップS434において相手側当的セグメントが自分側ターゲットナンバーのセグメントに隣接していないと判定された場合には、その相手側当的セグメントが『BULL』であるか否かが判定され(ステップS436)、ここで『BULL』であると判定された場合にはサーチ演出処理が実行される(ステップS437)。一方、ステップS436において相手側当的セグメントが『BULL』でもないと判定された場合には、不発演出処理が実行される(ステップS438)。上述したステップS435,S436,S437のステップ処理実行後は、ステップS428以降のステップ処理が繰り返される。
【0137】
また、ステップS433において相手側当的セグメントが自分側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであると判定された場合には、相手側当的セグメント表示制御手段57によって相手側の当的セグメントに該当するセグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS439)。続いて、その自分側ターゲットナンバーに該当するセグメントへの当的数が所定のHIT回数分に到達したか否かが判定され(ステップS440)、ここで所定のHIT回数分に到達したと判定された場合には、その自分側ターゲットナンバーに該当するセグメントに対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯される(ステップS441)。
【0138】
そして、ステップS440,S441の処理後、相手プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて相手側スコアの加算処理が実行され(ステップS442)、自分側潜水艦を全て撃沈したか否かが判定される(ステップS443)。ここで、自分側潜水艦を全て撃沈したと判定された場合には、図17のステップS425に移行してゲーム終了処理が実行され、「潜水艦ゲーム」の処理が終了される。一方、ステップS443において自分側潜水艦がまだ残っていると判定された場合には、再度ステップS428以降のステップ処理が繰り返される。
【0139】
図19および図20は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ルーレットゲーム」の実行例を示すフローチャートであり、図21は、その「ルーレットゲーム」の実行例を示す説明図である。この「ルーレットゲーム」では、図21に示すように、ダーツ盤6の隣接する5つのナンバーおよび『BULL』を含むセグメント23が得点ターゲットとして点灯され、この点灯された扇形の得点ターゲットが『BULL』を中心に時計回りに所定の角速度で回転するように制御される。
【0140】
なお、この得点ターゲットの回転方向は、これに限定されず、反時計回りであってもよいし、あるいは、ラウンド毎に時計回りと反時計回りとを交互に繰り返すようにしてもよい。また、得点ターゲットは、異なる4つの発光色のセグメント23からなり、符号23Aで示される発光色のセグメントに当的した場合は100点、符号23Bで示される発光色のセグメントに当的した場合は50点、符号23Cで示される発光色のセグメントに当的した場合は30点、符号23Dで示される発光色のセグメントに当的した場合は10点が獲得スコアとして加算される。そして、上述した各種ダーツゲームと同様、各プレイヤーが「1スロー」を行う「ラウンド」を所定のラウンド数まで行い、その最終ラウンドが終了した時点で獲得スコアの高いプレイヤーが勝者となる。
【0141】
図19に示すように、「ルーレットゲーム」の処理が開始されると、まず、自分側ゲーム装置1の当該プレイヤーが投擲順であるか否かが判定され(ステップS501)、当該プレイヤーが投擲順であると判定された場合には、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS502)。ここで、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、上述したようにセグメント照射部27,28を介して得点ターゲットがルーレット回転用セグメントとして照射され(ステップS503)、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS504)。
【0142】
自分側ゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、回転していた得点ターゲットが停止され、その処理結果に基づいて当的セグメントの有無が判定される(ステップS505)。ここで、当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって自分側当的セグメントに関する位置情報が相手側ゲーム装置1Aに送信され(ステップS506)、その自分側当的セグメントが得点ターゲットのセグメントであるか否かが判定される(ステップS507)。
【0143】
ここで、自分側当的セグメントが得点ターゲットであるセグメントと判定された場合には、得点ターゲットの命中情報が相手側ゲーム装置1Aに送信され(ステップS508)、セグメント照射部制御手段55によって自分側当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS509)。そして、当該プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて自分側スコアの加算処理が実行され(ステップS510)、当該プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS511)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達していないと判定された場合には、ステップS503に戻ってそれ以降のステップ処理が繰り返される。
【0144】
ステップS505において当的セグメントが認識されなかった場合には、当該プレイヤーによって放たれた矢35がダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、ステップS506〜ステップS510の処理が実行されることなく、ステップS511に移行する。また、ステップS507において自分側当的セグメントが得点ターゲットではないセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23を点灯し(ステップS512)、ステップS508〜ステップS510の処理が実行されることなく、ステップS511に移行する。
【0145】
ステップS511において投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合には、「ルーレットゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS513)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS514)、再度ステップS501以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS513において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS515)、「ルーレットゲーム」の処理が終了される。
【0146】
また、ステップS501において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図20に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS516)、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS517)。ここで、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、上述したようにセグメント照射部27,28を介して得点ターゲットがルーレット回転用セグメントとして照射され(ステップS518)、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS519)。
【0147】
相手側ゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、回転していた得点ターゲットが停止され、その処理結果に基づいて当的セグメントの有無が判定される(ステップS520)。ここで、当的セグメントが認識された場合には、相手側ゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して取得され(ステップS521)、その相手側当的セグメントが得点ターゲットのセグメントであるか否かが判定される(ステップS522)。
【0148】
ここで、相手側当的セグメントが得点ターゲットであるセグメントと判定された場合には、得点ターゲットの命中情報が送信部11を介して取得され(ステップS523)、セグメント照射部制御手段55によって相手側当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS524)。
【0149】
そして、相手プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて相手側スコアの加算処理が実行され(ステップS525)、相手プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS526)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達していないと判定された場合には、ステップS518に戻ってそれ以降のステップ処理が繰り返される。
【0150】
ステップS520において相手側当的セグメントが認識されなかった場合には、相手プレイヤーによって放たれた矢35がダーツ盤6の枠外に当的したことを意味するので、ステップS521〜ステップS525の処理が実行されることなく、ステップS526に移行する。また、ステップS522において相手側当的セグメントが得点ターゲットではないセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントを点灯し(ステップS527)、ステップS523〜ステップS525の処理が実行されることなく、ステップS526に移行する。
【0151】
ステップS526において投擲カウント数Cが3回に達していないと判定された場合には、ステップS518に戻って再度それ以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS526において投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合には、図19のステップS513に移行して、それ以降のステップ処理が実行される。
【0152】
なお、上述した実施形態では、当的セグメント情報送信手段56は、「当的位置情報送信手段」と称して、その当的位置情報送信手段が、当的位置検出部7,40により検出された位置情報(例えば当的セグメント23のセグメント番号情報)を他のダーツゲーム装置1Aに送信する場合を例として説明したが、位置情報に限るものではなく、セグメント照射部28を制御情報するための情報(以下「セグメント照射部制御情報」と呼ぶ)を送信する形態としても良い。
【0153】
詳しくは、当的セグメント情報送信手段56としての「セグメント照射部制御情報送信手段」が、セグメント照射部制御手段55により決定されたセグメント照射部制御情報(例えば個々の発光素子(LED)27を特定するための発光素子番号情報)を他のダーツゲーム装置に送信する形態とし、他のダーツゲーム装置では、相手側当的セグメント表示制御手段57が、通信部11を介して受信したセグメント照射部制御情報に基づいてセグメント照射部28を制御する形態としても良い。
【0154】
上記のような形態とした場合、相手側当的セグメント表示制御手段57は、例えば、当的セグメントの単位で発光制御を行わずに、発光素子の単位で発光制御を行うことが可能となる。また、その他、当的セグメントに関する情報に限らず、当的された操作体の種類(オセロ用の石やチェス用の駒などの種類)を示す情報を相手側のゲーム装置に送信することで、操作体の種類を相手側に報知し、発光素子の発光色や発光形状によって操作体の種類を表示させる形態としても良い。
【0155】
また、上述した実施形態では、盤体としてのダーツ盤6、およびプレイヤーにより操作される操作体としてのダーツ用の矢35を用いてプレイするダーツゲーム装置1,1Aについて説明したが、本発明に係るゲーム装置の盤体およびプレイヤーにより操作される操作体はこれに限定されるものではなく、盤体が複数のセグメントに分割されているものであれば適用可能である。すなわち、適用されるゲームの種類に応じて、例えばアーチェリーの的とアーチェリー用の矢、ゴルフ練習用ゲームの的とゴルフボール、オセロ盤とオセロ用の石、チェス盤とチェス用の駒、将棋盤と将棋用の駒などに変更してもよい。
【0156】
以上のように、本実施形態に係るダーツゲーム装置1,1Aおよびゲームシステムによれば、ネットワーク2を介して通信対戦している相手プレイヤーが当的したダーツ盤6のセグメント23を、その相手プレイヤー側のダーツゲーム装置1Aから送信された当的セグメントに関する位置情報に基づいて、当該プレイヤー側のダーツゲーム装置1のダーツ盤6の該当するセグメント23を照射するようになっている。
【0157】
これにより、液晶表示ディスプレイ8などの表示画面を用いずに相手プレイヤーが当的したセグメント23を視覚的に認識することができ、かつ、装置1,1A間における送信情報がその当的セグメントに関する位置情報のみであることから、処理負担の軽減を図ることができる。
【0158】
また、相手プレイヤー側ダーツゲーム装置1Aにおいて当的されたセグメント23を当該プレイヤー側ダーツゲーム装置1におけるダーツ盤6の盤面上に示すことにより、ネットワーク2を介して遠隔地でプレイしている対戦相手のプレイヤーとあたかも同じ場所でプレイしているような臨場感を付与することができ、この結果、趣向性の高いゲームを提供することができる。
【符号の説明】
【0159】
1,1A・・・ダーツゲーム装置
2・・・ネットワーク
6・・・盤体(ダーツ盤)
7・・・当的位置検出部(センサシート,メンブレンスイッチ)
11・・・通信部
23・・・セグメント
27・・・発光素子(フルカラーLED)
28・・・セグメント照射部(LED基板)
31・・・セグメント部材
35・・・ダーツ用の矢
40・・・当的位置検出部(アウトボードセンサ)
55・・・セグメント照射部制御手段
56・・・当的セグメント情報送信手段
(当的位置情報送信手段、又はセグメント照射部制御情報送信手段)
57・・・相手側当的セグメント表示制御手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して通信可能に接続された少なくとも2台のゲーム装置を備えたネットワーク対戦用のゲームシステム、および少なくとも1台の他のゲーム装置にネットワークを介して通信可能に接続されたネットワーク対戦用のゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インターネット等のネットワークに接続された複数のゲーム装置を用いて、各ゲーム装置のプレイヤー同士を対戦させるシステムとして、例えば特許文献1に開示されているような家庭用ゲーム機を対象としたゲームシステムが知られていた。また、近年のダーツ人気の増加に伴って、特許文献2,3に開示されるようなダーツゲーム装置を通信可能に接続することにより、遠隔地にいるプレイヤー同士がダーツゲームのネットワーク対戦を実行できるようにしたゲームシステムが提供されている。
【0003】
図22は、一般的なダーツゲーム装置に用いられるダーツ盤を示す説明図である。周知のように、ダーツゲームに用いられるダーツ盤100の表面は、円形標的の中心に配された中心円フレーム101と、該中心円フレーム101Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム102と、2組4本の同心円フレーム101D,101Tとによって区切られた82個のセグメント(中心円フレーム内には『インナーブル』と『アウターブル』の2つのセグメントがある)から構成され、円形標的の周縁部には、「1」〜「20」の数字が付与されている。
【0004】
円形標的の最外領域を構成する2本の同心円フレーム101Dに囲まれたセグメントが『ダブル』、次の2本の同心円フレーム101Tに囲まれたセグメントが『トリプル』、最内領域を構成する標的中心に配された同心円フレーム101Bに囲まれたセグメントが『ブル』と呼ばれている。また、『ブル』と『トリプル』の間、および『トリプル』と『ダブル』の間の領域が『シングル』と呼ばれている。すなわち、各点数「1」〜「20」のエレメントは、2個の『シングル』セグメントと、1個の『ダブル』セグメントと、1個の『トリプル』セグメントとから構成されている。
【0005】
各点数エレメントのスコア計算は、『シングル』がそのエレメントが属する点数の1倍(例えば「20」のエレメントの場合には20点)、『ダブル』がその2倍(例えば「20」のエレメントの場合には40点)、『トリプル』がその3倍(例えば「20」のエレメントの場合には60点)である。また、『ブル』の点数計算は、ダーツゲームの種類によって異なるが、一般的には、『アウターブル』が25点、『インナーブル(ブルズアイ)』がその2倍の50点である(例えば、カウントアップゲームでは両方とも50点)。なお、標的周縁部の数字が書かれている部分は、『アウトボード』と呼ばれ、ノースコアなので0点である。
【0006】
上述したようなダーツゲーム装置では、プレイヤーが樹脂製の矢先(チップ)を有するダーツ(ソフトダーツ)を標的に向けて投擲し、そのダーツが標的100のセグメント表面に形成された多数の穴の1つに刺さると、そのセグメントの標的板が衝撃で後方に移動する構造になっている。そして、各セグメントの背面側には、ダーツがダーツ盤の的に命中したことを検出するために感圧センサ等からなる当的検出手段が配されている。この当的検出手段によってセグメントの後方変位が検出されると、制御回路によって感圧センサから出力された当的信号に基づくスコアが自動的に計算され、そのスコアが表示画面などに出力される。
【0007】
また、従来より、この種のダーツゲーム装置には、CPUとの対戦モードが搭載されている。このCPUとの対戦モードでは、ダーツゲーム装置に設けられた表示画面上にダーツ盤面を模したイラストを表示し、CPUの投擲により仮想的に当的したと判定された箇所(セグメント)を視覚的に示すようにしている。例えば、内部処理によりCPUの当的セグメントが「SINGLE 8」であると決定されると、所定の効果音などとともに画面上のダーツ盤イラストの「SINGLE 8」に該当する部分の表示態様が変更(例えば他のセグメントとは異なる色で表示)され、これにより、CPUの当的箇所がプレイヤーに報知される。なお、この表示画面上には、ダーツ盤面のイラストだけではなく、プレイヤー名、搭載カメラにより撮影されたプレイヤー画像、プレイヤーの現獲得点数、CPUの現獲得点数、各種演出画像なども出力表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−21712号公報
【特許文献2】特開2006−212224号公報
【特許文献3】特開2008−5855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述したような従来のダーツゲームでは、異なるダーツゲーム装置で遊戯しているプレイヤー同士がネットワーク対戦を実行する場合、相手プレイヤーのダーツが当的したセグメント(またはアウトボード)が文字情報として表示画面上に表示されるのみであった。したがって、仮に遠隔地のプレイヤーとネットワーク対戦している場合には、実際に盤面のどの部分に当たったのかという情報を十分に認識することができなかった。
【0010】
例えば、図22に示すように、ダーツ盤面には内側と外側の2列の『シングル』の領域があるため、プレイヤーは、相手プレイヤーのダーツがどちら側の『シングル』セグメントに当的したのかという情報を把握することができない。すなわち、従来のダーツゲームでは、ネットワーク対戦に必要な十分な情報を相手側の装置から得ることができず、仮に情報が得られたとしても文字による表示であるため、盤面上の当的箇所を即座に認識し難い、という問題があった。
【0011】
また、相手プレイヤーのダーツの当的箇所を視覚的に認識できるようにするために、相手プレイヤーの投擲時に、上記CPU対戦モードと同様にダーツ盤面を模したイラストを表示画面上に表示させ、一方のプレイヤーのダーツが盤面に当的した際に他方のプレイヤーの表示画面上のイラストを用いて当的演出を実行することが考えられる。しかしながら、このような処理を実行すると、通信対戦時に画面表示が必要な情報量が多くなり、CPUなどの制御手段の処理負担が重くなってしまう、という問題が生じる。さらに、このような処理を実行するには、より大型で高解像度の表示画面が必要となり、その結果、ゲーム装置の製造コストの増大を招いてしまう、という問題があった。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ネットワーク通信を介して対戦している相手プレイヤーが盤面上に入力した箇所を処理負担を増大させることなく表示可能であり、かつ、同じ場所でプレイしているような臨場感を各プレイヤーに付与することができるネットワーク対戦用のゲームシステム、ゲーム装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置及びプログラムに関するものであり、
ゲームシステムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、前記各ゲーム装置は、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段とを備えることにより、達成される。
【0014】
さらに、ゲームシステムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、前記各ゲーム装置は、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段とを備えることによっても、達成される。
【0015】
また、ゲーム装置に関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段とを備えることによっても、達成される。
【0016】
また、上記目的は、前記相手側当的セグメント表示制御手段が、前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて、前記複数のセグメントの中から前記他のゲーム装置の前記当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するように前記セグメント照射部を制御することにより、効果的に達成される。
【0017】
また、上記目的は、前記盤体が得点毎に複数のセグメントに画定された円形状のダーツ盤であり、かつ、前記操作体が前記プレイヤーによって投擲されるダーツ用の矢であることにより、効果的に達成される。
【0018】
また、上記目的は、前記複数のセグメントそれぞれに予め付与された固有番号を記憶するセグメント番号情報記憶部を更に備え、前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段が、前記当的位置情報として前記当的セグメントのセグメント番号情報を前記他のゲーム装置に対して送受信することにより、効果的に達成される。
【0019】
また、上記目的は、前記複数のセグメントの背面側に各セグメントに対応して配設され、前記操作体によって当的入力されたことによる前記当的セグメントの後方への変位を検出する複数の変位検出部と、前記複数のセグメントに対応した前記複数の変異検出部に予め設定された変位検出部特定情報を記憶する検出部特定情報記憶部とを更に備え、前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段が、前記当的位置情報として前記当的セグメントに対応した検出部特定情報を送受信することにより、効果的に達成される。
【0020】
さらに、ゲーム装置に関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部とを備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段を備えることによっても、達成される。
【0021】
また、プログラムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、前記ゲーム装置のコンピュータを、前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段、前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段、及び、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、として機能させることによって、達成される。
【0022】
さらに、プログラムに関しては、本発明の上記目的は、複数のセグメントに画定された盤体と、前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、前記ゲーム装置のコンピュータを、前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段、前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段、前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段、及び、前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、として機能させることによっても、達成される。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るゲームシステム、ゲーム装置及びプログラムによれば、ネットワーク通信を介して対戦している相手プレイヤーが盤面上に入力したセグメントを、その相手側ゲーム装置から送信された当的セグメントに関する情報(当的位置情報若しくはセグメント照射部制御情報)に基づいて、自分側ゲーム装置の盤面上の該当するセグメントを照射するようになっている。これにより、表示画面を用いずに相手側当的セグメントの視認性を向上させることができ、かつ、送信情報が当的セグメントに関する位置情報のみであることから処理負担の軽減を図ることができる。
【0024】
また、相手側ゲーム装置の当的セグメントを自分側ゲーム装置の盤面上に示すことにより、ネットワークを介して遠隔地でプレイしている対戦相手とあたかも同じ場所でプレイしているような臨場感を付与することができ、この結果、趣向性の高いゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を前面側(プレイヤーとの対向面)から見た分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置のダーツ盤を示す図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す(a)正面図、(b)斜視図、および(c)要部断面図である。
【図8】ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【図9】本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理を実行する機能構成例を概略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理における投擲認識処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るネットワーク対戦処理におけるマッチング処理について説明するためのブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ゼロワンゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ゼロワンゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「クリケットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「クリケットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「潜水艦ゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「潜水艦ゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ルーレットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ルーレットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。
【図21】「ルーレットゲーム」の実行例を示す説明図である。
【図22】ダーツゲームに用いられるダーツ盤を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0028】
同図において、本実施形態に係るダーツゲーム装置1を含む複数のダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・は、インターネットなどのネットワーク2に接続され、該ネットワーク2には、サーバ3、パーソナルコンピュータ4、携帯電話5などの通信端末が接続されている。サーバ3は、ネットワーク2を介して各ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・と種々の情報の入出力を行い、必要に応じてゲームなどの制御を実行するようになっている。
【0029】
ダーツゲーム装置1は、ダーツゲームの標的となる円形状のダーツ盤6と、プレイヤーが投擲した矢(ソフトダーツ)がヒットしたダーツ盤6の領域(セグメント)を検出する当的位置検出部7と、ダーツゲームを制御するとともに、当的位置検出部7の検出結果に基づいて表示部8や音声出力部9に出力信号を出力する制御部10と、上述したネットワーク2に接続され、該ネットワーク2を介してサーバ3および他のダーツゲーム装置1A,1B,・・・とデータの送受信を行う通信部11と、プレイヤー固有のIDカード12の検出するカード検出部13と、ゲーム実行のためのコイン(硬貨)14の挿入を検出するコイン検出部15とを備えている。
【0030】
制御部10は、カード検出部13によってプレイヤー固有のIDカード12が検出されると、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスし、該サーバ3からプレイヤー固有のデータを取得するようになっている。また、パーソナルコンピュータ4や携帯電話5などの通信端末は、ネットワーク2を介してサーバ3にアクセスすることにより、ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・における成績データ、プレイヤー順位、種々のイベント情報など、ダーツゲームに関する様々なデータを送受信することができる。
【0031】
図2は、本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【0032】
同図において、ダーツゲーム装置1は、筐体中央部に上述したダーツ盤6を備え、その上部には液晶表示ディスプレイ(表示部)8、およびスピーカ(音声出力部)9が配されている。液晶表示ディスプレイ8には、ゲームの進行に応じて、ゲームスコア、ゲームメニュー、ゲーム説明、ゲーム演出画像など、所定の画像や文字情報が表示され、スピーカ9からはダーツゲームに応じて効果音や音声などが出力される。
【0033】
また、ダーツ盤6の左上部には、プレイヤーが矢を投擲する姿勢を撮像するカメラ16が配設されている。一般に、ダーツ盤6は、直径が39.37cm(15.5インチ)、床から中心までの高さが173cmに設定され、このダーツ盤6の真下の床から244cm離れた位置の床表面にスローイング・ラインが設けられている。プレイヤーは、この投擲線からダーツ盤6に向かって矢を投げてダーツゲームを行う。したがって、上記カメラ16の視点は、このスローイング・ラインから投擲するプレイヤーの姿勢を捉えるように設定されている。そして、このカメラ16で撮像されたプレイヤー画像は、ダーツゲーム中あるいはゲーム演出中の処理において液晶表示ディスプレイ8の画面上に表示される。
【0034】
なお、本実施形態では、右利きのプレイヤーが矢を投擲する姿勢時に顔の表情などが利き手で隠れてしまわないようにしたり、体の正面側をよく捉えることができるように、カメラ16をダーツ盤6の左上に設置したが、この設置箇所はこれに限定されるものではなく、使用状況に応じて適宜変更することができる。例えば、ゴルフを題材としたゲーム装置であれば正面上方にカメラ16が設置されるのが望ましいし、ダーツゲーム装置でもプレイヤーの記録情報に利き手情報を入れるとともに、ダーツ盤6の左右上方に2機のカメラを備え、そのプレイヤーの利き手情報に基づいて左右2機のカメラ16を切り替えて使用するようにしてもよい。
【0035】
また、ダーツ盤6の下部には、複数(4つ)のカードスロット17a〜17dと、4つの決定ボタン18a〜18dおよび1つの選択ボタン19とが配設されている。カードスロット18a〜18dには、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)などのICタグが埋設されたIDカード12が挿入される。このIDカード12には、プレイヤーの識別コードや過去のゲーム履歴、技量を示すランクなどの情報が記録されており、この記録情報は、各カードスロット18a〜18dの裏側に取り付けられたカードリーダ(カード検出部)13によって読み取られる。
【0036】
なお、IDカード12にはプレイヤーの識別コードのみを記録する構成として、過去のゲーム履歴等その他の情報は、サーバ装置に記録する構成としてもよい。この場合、カード検出部13によってIDカード12が検出されると、制御部10がプレイヤー識別コードを参照し、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスし、該サーバ3から該当データを取得する。
【0037】
選択ボタン19は、ダーツゲームの開始前にゲームモード(ゼロワン、クリケット、カウントアップ等)を選択するボタンとして機能する一方、ダーツゲーム中には、1セット3投のラウンド終了時に次ラウンドへ移行する(あるいは複数のプレイヤーがいる場合には次順のプレイヤーへの切り替える)ボタンとして機能する。なお、カードスロット17a〜17dの設置箇所は、これに限定されるものではなく、例えば筐体の横にカードスロット17a〜17dを備えたカード検出部13が併設された形態であってもよい。
【0038】
さらに、ダーツゲーム装置1の筐体下部は、筐体内部に収納された制御装置や電源装置などを出し入れできるように設けられた開閉扉20と、ダーツゲームを実行する際に投入されるコイン(硬貨)15の投入口21と、該投入口21から投入されたコインを収容するコインボックス22とを備えている。さらに、投入口21には上述したコイン検出部15が配設されている。
【0039】
図3は、ダーツ盤を前面側(プレイヤーとの対向面)から見た分解斜視図であり、図4は、ダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。また、図5は、ダーツ盤の正面図であり、図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【0040】
図3および図4に示すように、ダーツ盤6は、複数の板状部材を積層した構造であり、複数の標的領域(セグメント)23を画定する第1隔壁体24と、上述した当的位置検出部として機能するセンサシート7と、後述する発光素子からの照射光を拡散して前面側で面発光させる拡散プレート25と、第1隔壁体24と同様に複数のセグメント23を画定する第2隔壁体26と、発光素子であるフルカラー発光ダイオード(LED:Light Emitted Diode)27を搭載したLED基板(セグメント照射部)28とを備えている。
【0041】
第1隔壁体24は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、標的中心に配された中心円フレーム29Bと、該中心円フレーム29Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30、および2組4本の同心円フレーム29D,29Tが基体部24aの表面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B、同心円フレーム29D,29Tおよび直線フレーム30によって、82個(80個+『インナーブル』、『アウターブル』)のセグメント23が画定されている。各セグメント23は、前後方向に貫通しており、全てのセグメント23には光透過性のセグメント部材31が収納されている。なお、図3ないし図5では、説明を簡略化するために一部のセグメント23にのみセグメント部材31が収納されている。また、各セグメント部材31に矢が的中した際のスコアについては、図16を参照にしながら既に説明しているので、ここではその説明を省略する。
【0042】
各セグメント部材31の前面側には、図5に示すように、投擲された矢の先端部を受容する多数の受容穴32が形成されている。また、各セグメント部材31の背面側には、図6に示すように、1または複数の突部33が形成され、該突部33の端部には弾性体34が取り付けられている。このような構造により、各セグメント部材31は、第1隔壁体24の各セグメント23内において、前後方向に変位可能に収納されている。
【0043】
図7は、外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す正面図(a)、斜視図(b)、および要部断面図(c)である。
【0044】
図7(a),(b)において、セグメント部材31は、上述したように前面に形成された多数の受容穴32を有し、各受容穴32の前面には、図7(c)に示すように、矢の先端部を受容穴32に案内するための平面状の案内面32aが形成されている。セグメント部材31は、左右の側面から突出するように形成された4つの突部33を有し、この各突部33の背面にはゴムやばね等からなる弾性体34が取り付けられている。この各突部33の突出量は、直線フレーム30の厚さと略等しく設定されており、右側の突部33と左側の突部33とは、上下方向(縦方向)の位相が異なるように形成されている。
【0045】
したがって、2つのセグメント部材31が直線フレーム30を挟んで隣接する2つのセグメント23に収容された場合に、左側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の右側の突部33と右側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の左側の突部33とは、同一の直線フレーム30の背面側で入れ子状に配される。すなわち、突部33および弾性体34が直線フレーム30と略同一線上に位置することにより、後述する背面側から照射される照射光が遮られないので、ダーツ盤6の良好な視認性を確保することができる。
【0046】
また、矢の先端部を受容穴32に案内するための案内面32aは、従来は椀状に形成されていたが、本実施形態では平面状に形成されている。これにより、椀状曲面のレンズ作用による光の干渉の発生を防止することができので、案内面32aが均一に照明させる。
【0047】
セグメント部材31が収納された第1隔壁体24の背面側に配されるセンサシート7は、セグメント部材31の各突部33に取り付けられた弾性体34に対応する位置にメンブレススイッチが形成されている。また、このセンサシート7の背面側に配される拡散プレート25は、アクリル樹脂等を円板状に成型されたものであり、その表裏には微細な凹凸加工が施されている。
【0048】
拡散プレート25の背面側に配される第2隔壁体26は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、図4に示すように、標的中心に配された中心円フレーム29B´と、該中心円フレーム29B´から径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30´、および2組4本の同心円フレーム29D´,29T´が基体部26aの背面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B´、同心円フレーム29D´,29T´および直線フレーム30´によって、上述した第1隔壁体24と同様に82個のセグメント23´が画定されている。各セグメント23´は、前後方向に貫通しており、第1隔壁体24の各セグメント23に対応する位置関係で取り付けられる。
【0049】
なお、本実施形態では、第1隔壁体24と同一の部材を表裏逆にしたものを第2隔壁体26として使用しているが、これに限定されることなく、第1隔壁体24のセグメント23と略同一の形状のセグメント23´が画定されるものであれば、第2隔壁体26として使用することができる。
【0050】
第2隔壁体26の背面側に配されるLED基板28は、第2隔壁体26の各セグメント23´に対応する位置、すなわち、第1隔壁体24の各セグメント23に収納されているセグメント部材31に対応する位置の前面に、1または複数の発光素子となるフルカラーLED27が搭載されている。このフルカラーLED27から照射された照射光は、第2隔壁体26の1つのセグメント23´から漏れることなく拡散プレート25に進入し、該拡散プレート25により略均一に拡散された光がセンサシート7を介してセグメント部材31を照明するようになっている。これにより、第1隔壁体24の隣接するセグメント部材31に照射光が回り込むのを防止することができるので、照射すべき所定のセグメント23の境界を明瞭に区画して、セグメント部材31を照射することができる。
【0051】
図8は、ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【0052】
図8(a)に示すように、矢(ソフトダーツ)がセグメント部材31に的中していない状態では、セグメント部材31の背面側の突部33に取り付けられた弾性体34は、センサシート7に殆ど応力を付与しない位置にあるので、センサシート7内のメンブレンスイッチの接点はONされず、当的信号は出力されない。
【0053】
一方、図8(b)に示すように、矢35がセグメント部材31に的中すると、矢35の先端部(チップ部)35aがセグメント部材31の受容穴32に受容されるとともに、その当的時に衝撃により、セグメント部材31が背面側(図7中の右側)に変位し、弾性体34がセンサシート7を強く押圧する。これにより、センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされ、センサシート7から当的信号が出力される。ダーツゲーム装置1の制御部10は、この当的信号を検出すると、この当的信号に基づいてLED基板28上のフルカラーLED27を点灯させる。ここで、当的信号とは、全セグメントおよびアウトボードにナンバリングされた1〜83の数字である。なお、例えば「シングル8−内側」といった組み合わせの情報を1セットの当的信号として送信することも可能である。また、上記スイッチの配置を細かくすれば、『BULL』からの距離を(x,y)座標で送信することにより、詳細なHIT情報を検出することができる。さらに、HIT時の押圧の強さを検出し、その強さに応じて音や盤面の点灯を変化させることも可能である。センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされた後、セグメント部材31は、図8(c)に示すように、矢35の先端部35aを受容穴32に保持した状態で、弾性体34の弾性力によって原点位置に復帰する。
【0054】
なお、図7において、セグメント部材31の受容穴34の終端部に配された符号36の部材は、拡散シートである。この拡散シート36を配設しない場合には、所定のセグメント部材31が照明された際にセンサシート7の微細な配線パターンなどが受容穴32から僅かに視認され、プレイヤーが投擲に集中できない場合がある。そこで、この拡散シート36をセグメント部材31の受容穴32の終端部に配設することにより、プレイヤーが上述した配線パターンなどを視認できないようにすることができ、この結果、ダーツ盤6の視認性を良好にすることができる。
【0055】
また、ここでは図示されていないが、ダーツ盤6のセンサシート7の前面側(弾性体34と当接する側)に、矢35がセグメント部材31等に当的した際の衝撃力を緩衝するための緩衝シートを配設してもよい。これにより、矢35がセグメント部材31等に的中したときの振動が緩和され、その近傍に配されている他のメンブレンスイッチの誤作動などを効果的に防止することができる。
【0056】
また、制御部10によるフルカラーLED27の点灯制御は、矢35が当的したセグメント部材31に対応させてフルカラーLED27を点灯させるだけではなく、例えば、次の投擲で狙うべきセグメント部材31を他のセグメント部材31とは異なる発光色(照明態様)で点灯または点滅させるように対応するフルカラーLED27を発光させてもよい。また、矢35が狙うべきセグメント部材31に当的した際には、全てのセグメント部材31に対応するフルカラーLED 27を多色で点滅させるなど、プレイヤーの気分を高揚させるような演出を行うようにしてもよい。さらに、本実施形態のように条件によって撮像を行い、該録画データの保存および消去を行うような場合には撮像、録画の条件の状態を該セグメント部材31を介してプレイヤーに示唆してもよい。
【0057】
また、本実施形態においては、LED基板28に搭載する発光素子として、安価で高輝度を有するフルカラーLED27が用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば有機EL(Electroluminessence)素子、冷陰極蛍光管、液晶パネル、豆ランプ等を発光素子として用いてもよい。
【0058】
図9は、本発明の実施形態に係るダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0059】
同図において、例えば汎用PCなどからなる制御部10は、少なくとも、ゲーム中の演出などを含むゲームの進行を制御するCPU37と、各種プログラムやデータテーブルなどが格納されたROM38と、データの記憶領域およびCPU38のワークエリアとして機能するRAM39とを備えている。
【0060】
この制御部10には、アンテナ13aおよびRFIDカードリーダ/ライター(RFID CARD R/W)13bからなるカード検出部13が接続されている。制御部10のCPU37は、カードスロット17a〜17dに挿入されたIDカード12に記録されているデータを読み取るとともに、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスして、このIDカード12に記録されているデータに基づくプレイヤー固有のデータをサーバ3から取得し、液晶表示ディスプレイ(表示部)8にそれらのデータを表示する処理や、ゲームの結果データ等をIDカードに更新して記録する処理を実行する。
【0061】
また、制御部10には、コイン投入口21から投入されたコイン14を検出するコイン検出部15、投擲された矢35が何れのセグメント部材31にも当的しなかった場合にダーツ盤6の振動を検出するアウトボードセンサ40、決定ボタン18a〜18dや選択ボタン19などの各種ボタンスイッチ、効果音や警告音などを出力するスピーカ、などの機器がI/O制御ボード41を介して接続されている。
【0062】
さらに、制御部10には、フルカラーLED27を搭載したLED基板28、スローイング・ラインから投擲するプレイヤーの静止画像や動画像を撮影するカメラ16が接続されている。LED基板28には、当的位置検出部であるメンブレンスイッチを搭載したセンサシート7が接続され、該センサシート7によって検出された当的信号は、LED基板28を介して制御部10に出力される。
【0063】
図10は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理を実行する機能構成例を概略的に示すブロック図である。本実施形態に係る撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムでは、ROM38に記憶された制御プログラムおよび各種データが、CPU37によって処理されることにより、以下に述べるゲーム処理手段が実現される。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク2を介して接続されたサーバ端末3の記憶媒体に記録されている制御プログラムとダーツゲーム装置1側の制御プログラムとを協働させて処理を実行するような形態としてもよい。
【0064】
図10において、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理を実行する各ダーツゲーム装置1,1Aのゲームシステム制御部10は、メイン処理手段51と、投擲認識処理手段52と、チェンジフラグ判定手段53と、投擲カウント判定手段54と、セグメント照射部制御手段55と、当的セグメント情報送信手段56と、相手側当的セグメント表示手段57とを備えている。
【0065】
このネットワーク対戦処理によって実行されるダーツゲームでは、ネットワーク2を介して相互通信可能に接続された相手側ゲーム装置1Aから送信された当的セグメントに関する位置情報に基づいて、複数のセグメント23の中からそれに該当する相手側当的セグメントを照射することにより、相手側ゲーム装置1Aのプレイヤーの当的情報をゲーム装置1のプレイヤーに視覚的に報知するようになっている。
【0066】
メイン処理手段51は、ROM38に記憶されているゲーム制御プログラムやIDカード12やサーバ3などに記憶されている各種データを読み込んで、ダーツゲームの進行や各種設定などの処理を実行し、投擲認識処理手段51による当的スコア処理に応じて、液晶表示ディスプレイ8の画面上に各プレイヤーの獲得スコアなどを表示する。また、このメイン処理手段51は、ダーツゲームの種類に応じて所定のセグメント23に対応するフルカラーLED27を点灯・点滅させたり、あるいはダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合に所定のセグメント23に対応するフルカラーLED27を点灯・点滅させたりするように、セグメント照射部27,28を制御する処理も実行する。
【0067】
投擲認識処理手段52は、後述する各種ダーツゲーム(ゼロワン、クリケット等)において投擲認識処理が発生した場合に、チェンジフラグ判定手段53、投擲数カウント手段54、および当的位置検出部7,40からの各種信号に基づいて、図11のフローチャートに示す処理を実行する。ダーツゲームは、投擲プレイヤーが3本の矢35を1組として手に持ち、スローイング・ラインからダーツ盤6に向かって1本ずつ投擲し、合計3本の矢35を投げることを繰り返すことにより進行される。一般に、この1本ずつ投擲して合計3本の矢35を投げることを「1スロー」と呼び、ダーツゲームに参加している全てのプレイヤーの「1スロー」が一巡することを「ラウンド」と呼んでいる。1ゲームは、この「ラウンド」数がゲームの種類毎に設定されている規定ラウンド数に達した時点、あるいはプレイヤーの何れかがゲームの種類毎に設定されている終了条件を満たした時点で終了する。
【0068】
チェンジフラグ判定手段53は、ダーツゲーム実行時に、投擲プレイヤーによるチェンジボタン19の押圧操作によって、「1スロー」の終了(すなわち、投擲プレイヤーのチェンジ)を示すチェンジフラグがONされたか否かを判定する処理を実行する。
【0069】
投擲数カウント手段54は、ダーツゲーム実行時に、当的位置検出部7,40から出力された当的信号に基づいて、投擲プレイヤーの「1スロー」中の投擲数を計数する処理を実行する。
【0070】
セグメント照射部制御手段55は、当的位置検出部7,40から出力された当的信号に基づいて、その当的セグメントを照射するようにセグメント照射部27,28を制御する処理を実行する。
【0071】
当的セグメント情報送信手段(以下「当的位置情報送信手段」と呼ぶ)56は、当的位置検出部7,40から出力された当的信号に基づいて、その当的セグメントに関する位置情報を通信部11から対戦相手がプレイしている他のダーツゲーム装置1Aに送信する処理を実行する。
【0072】
相手側当的セグメント表示制御手段57は、通信部11を介して受信された他のダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報に基づいて、複数のセグメント23の中から他のダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するようにセグメント照射部27,28を制御する処理を実行する。
【0073】
指押し判定手段58は、指押しによる不正行為がなされたか否かを判定する手段である。本実施の形態では、その当的位置検出部7,40によってセグメントの後方変位が検出されると、指押しによる不正行為がなされたか否かが指押し判定手段58によって判定され、指押しによる不正行為がなされたのではないと判定された場合には、制御部10内のゲーム処理手段52が、該感圧センサから出力された当的検出信号に基づいてスコアを自動的に計算し、そのスコアを表示部などに出力するようになっている。
【0074】
本実施の形態に係るダーツ盤6の場合、ダーツ盤6のセグメント23に矢35が刺さった場合は、セグメント23の標的板は瞬時に元の位置へ復帰し、感圧センサから出力される当的信号の出力時間は瞬間的な時間(例えば150mmsec程度)となる。一方、人が指で押した場合は時間がかかるので、指押しが成されたか否かは、当的信号の出力時間に基づいて判定することができる。
【0075】
そこで、指押し判定手段58では、当的位置検出部7,40からの当的信号を入力し、この当的信号の時間幅(当的検出用閾値を超える連続的な信号の時間幅)と指押し判定基準時間とを比較し、当的信号の時間幅が指押し判定基準時間より長い場合に、当該プレイヤーによる指押しがなされたと判定するようにしている。
【0076】
図11は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦における投擲認識処理を示すフローチャートである。
【0077】
同図において、投擲認識処理手段52による投擲認識処理が開始されると、まず現時点での投擲カウントを示す投擲カウント値CがRAM39等から読み出されて確認され(ステップS101)、続いて、待ち時間値Tが設定される(ステップS102)。この待ち時間値Tは、プレイヤーの各投擲に対して与えられる投擲までの制限時間である。本来のダーツのルールでは、投擲までの時間は制限されていないが、例えばネットワーク2を介して接続された他のダーツゲーム装置1Aでプレイしている遠隔地プレイヤーとマッチング対戦などを行っている際に、停電などにより一方のゲームが進行をしないと、他方のゲーム進行が止まってしまうという問題が生じる。そこで、この待ち時間値Tを設定することにより、一方のゲームが進行できなくなったとしても、所定の待ち時間が経過した後に他方のゲームについては進行することができる。また、IDカード12に記憶されているプレイヤーの技量情報などに基づいて、この待ち時間値Tを上級者の場合は短く、初心者の場合には長く設定できるようにしてもよい。これにより、レクチャーなどを受ける機会が多い初心者は、時間を気にすることなくダーツゲームを堪能することができる。なお、上述したようなネットワーク2を介した対戦中の停電などへの対応を考慮しないのであれば、待ち時間値Tを無限大に設定してもよい。
【0078】
次に、投擲プレイヤーによってチェンジボタン(選択ボタン)19が押されたか否かが判定される(ステップS103)。本ダーツゲーム装置1では、主に、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40がダーツ35の当的により生じる振動を検出することによって投擲を認識するが、例えば投擲に失敗して、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40が振動を検出することができない場合がある。このような場合には、プレイヤーが自発的にチェンジボタン19を押して「1スロー」を終了させることができる。このステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認された場合には、プレイヤーの交代(または次ラウンドへの移行)を示すチェンジフラグがONされ(ステップS104)、投擲認識処理が終了される。
【0079】
ステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認されなかった場合には、待ち時間値Tが0になったか否かが判定される(ステップS105)。ここで、待ち時間値Tが0になったと判定された場合には、投擲カウント値Cに1が加算され(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0080】
ステップS105において、待ち時間値Tが0になっていないと判定された場合には、待ち時間値Tから1が減算され(ステップS107)、アウトボードセンサ40によって矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS108)。ここで、アウトボードセンサ40でヒットが認識されたと判定された場合には、アウトボードスコア処理、すなわち、当該投擲による獲得スコアまたは獲得マークを0とする処理が実行され(ステップS109)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0081】
一方、ステップS108において、アウトボードセンサ40でヒットが認識されていないと判定された場合には、メンブレンスイッチ7によってダーツ盤6の何れかのセグメント部材31への矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS110)。ここで、メンブレンスイッチ7でヒットが認識された場合には、インボードスコア処理、すなわち、メンブレンスイッチ7から出力された当的信号に基づいて、矢35が当的したセグメント23に応じたスコアまたはマーク数を獲得したものとする処理が実行され(ステップS111)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。一方、ステップS110において、メンブレンスイッチ7でヒットが認識されなかった場合には、ステップ103以降のステップ処理が繰り返される。
【0082】
図12は、本実施形態に係るネットワーク対戦処理におけるマッチング処理について説明するためのブロック図である。同図において、サーバ端末3は、多数のプレイヤーが共通のゲーム(「ゼロワンゲーム」や「クリケットゲーム」等)に参加可能な通信ゲームにおいて所定の条件を満たすプレイヤー同士を組み合わせて所定の通信ゲームを実行させるためのマッチング処理部3aと、インターネット等のネットワーク2を介してダーツゲーム装置1,1A,・・・,1Xとの間でデータの送受信を行う通信部3bとを備えている。
【0083】
このサーバ端末3は、例えば、離れた場所(店舗等)に存在するダーツゲーム装置同士で1対1の対戦ゲームや2人以上のグループ間での対戦ゲームにおいて、対戦対象のダーツゲーム装置(ネットワーク対戦の相手)を決定するためのマッチング処理を実行する。例えば、当該プレイヤーのプレイ状況データ(当該プレイヤーの戦歴,ランクなどを示すデータ)が記録された記憶媒体12を用いた対戦ゲームの場合は、サーバ端末3のマッチング処理部3aでは、プレイヤーがログインしているダーツゲーム装置(ここではダーツゲーム装置1)からマッチング要求を受信するとともに、受信したマッチング要求に含まれるプレイ状況データに基づいて同類のプレイヤー(同一ランクのプレイヤー同士,ログイン時間が早いプレイヤー同士など)をマッチングし、対戦対象のダーツゲーム装置(ここではダーツゲーム装置1A)を決定する。そして、マッチング要求元のダーツゲーム装置1に対してマッチング結果を返信する。
【0084】
以下、図13ないし図16に示すフローチャートを参照にしながら、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理について説明する。なお、これらのフローチャートの説明では、図10に示したダーツゲーム装置1を自分側(当該プレイヤー側)ダーツゲーム装置とし、ダーツゲーム装置1Aを相手側(相手プレイヤー側)ダーツゲーム装置とする。また、これらのネットワーク対戦処理は、図12を参照に説明したサーバ端末3のマッチング処理により、ネットワーク2を介して相互通信可能に接続された2台のダーツゲーム装置1,1Aの間で同期が取られた時点で開始されるものとする。
【0085】
図13および図14は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ゼロワンゲーム」の実行例を示すフローチャートである。「ゼロワンゲーム」とは、所定のスコア(101,301,501等)から当的により獲得したスコアを減算していき、先にスコアを0にするか、あるいは所定数のラウンド終了時にスコアの少ないプレイヤーが勝者となるゲームである。
【0086】
図13に示すように、「ゼロワンゲーム」の処理が開始されると、まず自分側ダーツゲーム装置1の当該プレイヤーがダーツの投擲順であるか否かが判定され(ステップS201)、投擲順であると判定された場合には、現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS202)。
【0087】
ここで、3回の投擲が完了していないと判定された場合には、当該プレイヤーが次の1投で「ゼロワンゲーム」を終了可能か否かが判定され(ステップS203)、ここで終了可能な場合には各ダーツゲーム装置1,1Aのダーツ盤6において次の1投で終了可能なセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光し、当該セグメント23が点灯される(ステップS204)。その後、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS205)、ここでチェンジフラグがOFFと判定された場合には、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS206)。
【0088】
ステップS202において投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合、およびステップS205においてチェンジフラグがOFFと判定された場合には、「ゼロワンゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS207)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS208)、ステップS201以降のステップ処理が繰り返される。
【0089】
自分側ダーツゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて有効スコアであるセグメント23への当的(以下、「当的セグメント」という)の有無が判定され(ステップS209)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、アウトボード等のダーツ盤6の枠外に当的したことを意味するので、再度ステップS202以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS209において当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって当的セグメントに関する位置情報が相手側ダーツゲーム装置1Aに送信されるとともに(ステップS210)、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27を発光させ、当的セグメントが点灯され(ステップS211)、かつ、現スコアSから当的セグメントに基づくスコアHsが減算される(ステップS212)。
【0090】
その後、現スコアSが0を下回っているか否かが判定され(ステップS213)、ここで現スコアSが0を下回った判定された場合にはBUST処理が実行される(ステップS214)。「BUST」とは、「ゼロワンゲーム」において現スコアが0を下回ることを言い、その「1スロー」中に獲得したスコアが全て無効となる。したがって、このBUST処理では、現スコアSが「1スロー」開始前のスコアに戻され、かつ、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して「BUST」用の演出が実行され、その後ステップS207以降のステップ処理が繰り返される。
【0091】
ステップS213において現スコアSが0以上であると判定された場合には、その現スコアSが0であるか否かが判定される(ステップS215)。そして、ステップS215において現スコアSが0になったと判定された場合、あるいはステップS207において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS216)、「ゼロワンゲーム」の処理が終了される。一方、ステップS215において現スコアSが0ではないと判定された場合には、再度ステップS202以降のステップ処理が繰り返される。
【0092】
また、ステップS201において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図14に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS217)、相手側の現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS218)。ここで、3回の投擲が完了していないと判定された場合には、相手プレイヤーの現スコアSを参照して、相手プレイヤーが次の1投で「ゼロワンゲーム」を終了可能か否かが判定され(ステップS219)、ここで終了可能な場合には各ダーツゲーム装置1,1Aのダーツ盤6において次の1投で終了可能なセグメント23が現スコアSから判定され、該当するセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光し、当該セグメント23が点灯される(ステップS220)。
【0093】
なお、本実施例では、投擲順、待機順の各ダーツゲーム装置1,1Aの制御部11が、現スコアSから終了可能なセグメントの有無を判定する構成とした。しかし、投擲順または待機順の一方のダーツゲーム装置1,または1Aのみで終了可能なセグメント23を判定し、他方のダーツゲーム装置1,または1Aに該当セグメント23の位置情報を送信する構成としてもよい。
【0094】
その後、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS221)、ここでチェンジフラグがOFFと判定された場合には、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS222)。
【0095】
ステップS218において相手側の投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合、およびステップS221において相手側のチェンジフラグがONと判定された場合には、図13のステップS207以降のステップ処理が繰り返される。
【0096】
相手側ダーツゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて相手プレイヤーの投擲による当的セグメントの有無が判定され(ステップS223)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に当的したことを意味するので、再度ステップS218以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS223において当的セグメントが認識された場合には、ステップS210で送信された相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して受信されるとともに(ステップS224)、相手側当的セグメント表示制御手段57によって相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに該当する相手側の当的セグメントに該当するセグメント(以下、「相手側当的セグメント」という)に対応するフルカラーLED27が発光されて相手方当的セグメントが点灯され(ステップS225)、かつ、相手プレイヤーの現スコアS´から相手側当的セグメントに基づくスコアHs´が減算される(ステップS226)。
【0097】
ステップS225の処理において、相手側当的セグメントに対応するフルカラーLED27の点灯時間は約1秒間に設定されており、また、この相手側当的セグメントへの照射光は、自分側当的セグメントへの照射光とは異なる発光色に設定されている。なお、フルカラーLED27の点灯時間は所定の時間に設定することができてもよく、また、各セグメント23が点灯ではなく点滅するように制御されていてもよく、さらに、相手側当的セグメントへの照射光と自分側当的セグメントへの照射光とが異なる光量に設定されていてもよい。
【0098】
その後、相手側現スコアS´が0を下回っているか否かが判定され(ステップS227)、ここで相手側現スコアS´が0を下回った判定された場合には上述したステップS214と同様にBUST処理が実行され(ステップS228)、その後ステップS223以降のステップ処理が繰り返される。
【0099】
ステップS227において相手側現スコアS´が0以上であると判定された場合には、その相手側現スコアS´が0であるか否かが判定され(ステップS229)、ここで相手側現スコアS´が0になったと判定された場合には、図13のステップS216に移行してゲーム終了処理が実行され、「ゼロワンゲーム」の処理が終了される。一方、ステップS229において相手側現スコアS´が0ではないと判定された場合には、ステップS218以降のステップ処理が繰り返される。
【0100】
図15および図16は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「クリケットゲーム」の実行例を示すフローチャートである。「クリケットゲーム」とは、ダーツ盤6の7つの点数エレメント(通常は、『15』,『16』,『17』,「18」,『19』,『20』および『ブル』)を有効領域と定め、その有効領域に矢35を3回(または3回分)当的させることによって自陣とする陣取りゲームである。獲得マーク数の計算は、『シングル』セグメントに当的した場合は1マーク、『ダブル』セグメントに当的した場合は2マーク、『トリプル』セグメントに当的した場合は3マークとして計算される。そして、自陣とした得点領域に4本目以降の矢35が当的されることにより、その得点領域に応じたスコアが加算される。
【0101】
ただし、全プレイヤーが同一の得点領域に3本分の矢35を的中させた場合には、その得点領域は矢35をそれ以上的中させてもスコアが加算されない無効領域(「クローズ」または「キル」という)となる。最終的には、先に全ての有効領域をクローズして相手のスコアを上回るか、あるいは所定数のラウンド終了時にスコアの高いプレイヤーが勝者となるゲームである。
【0102】
図15に示すように、「クリケットゲーム」の処理が開始されると、まず有効領域であるクリケットナンバーに該当するセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS301)。そして、自分側ダーツゲーム装置1の当該プレイヤーがダーツの投擲順であるか否かが判定され(ステップS302)、当該プレイヤーが投擲順であると判定された場合には、後述する現状の当該プレイヤーの戦況に応じて有効領域であるクリケットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS303)。
【0103】
続いて、現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS304)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS305)。投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、「クリケットゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS306)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS307)、ステップS302以降のステップ処理が繰り返される。一方、投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS308)。
【0104】
自分側ダーツゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて当的セグメントの有無が判定され(ステップS309)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS202以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS309において当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって当的セグメントに関する位置情報が相手側ダーツゲーム装置1Aに送信され(ステップS310)、その当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS311)。ここで、その当的セグメントが有効領域ではないクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯され(ステップS311)、その後、ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0105】
ステップS312において当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、その当的セグメントが『ダブル(D)』および『トリプル(T)』の際には予め設定されている特別な演出処理が実行される(ステップS313)。続いて、当該プレイヤーが既に獲得していた当的セグメントナンバーのマーク数Mnに、当的セグメントに応じたマーク数(『シングル』は1,『ダブル』は2,『トリプル』は3)が追加され(ステップS314)、当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3以上であるか否かが判定される(ステップS315)。ここで、当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3未満であると判定された場合には、再度ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0106】
ステップS314において当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3以上であると判定された場合には、相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3未満であるか否かが判定され(ステップS316)、マーク数Mn´が3に達していると判定された場合には、この当的セグメントナンバーが無効領域に設定されるとともに(ステップS317)、当的セグメントナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯され(ステップS318)、再度ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0107】
ステップS316においてマーク数Mn´が3に達していないと判定された場合には、当的セグメントにより獲得したマーク数のうち、4マーク目以降としてカウントされる分のマーク数に当的セグメントナンバーを乗算した数値が当該プレイヤーの現スコアSに加算される(ステップS319)。その後、当該プレイヤーの現スコアSが相手プレイヤーの現スコアS´以上であるか否かが判定されるとともに(ステップS320)、当該プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたか否かが判定される(ステップS321)。
【0108】
当該プレイヤーの現スコアSが相手プレイヤーの現スコアS´以上であり、かつ、当該プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたと判定された場合、あるいはステップS306において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS322)、「クリケットゲーム」の処理が終了される。一方、当該プレイヤーの現スコアSが相手プレイヤーの現スコアS´未満である、あるいは当該プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されていないと判定された場合には、再度ステップS304以降のステップ処理が繰り返される。
【0109】
また、ステップS302において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図16に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS323)、現状の相手プレイヤーの戦況に応じて有効領域であるクリケットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS324)。
【0110】
続いて、現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS325)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS326)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、ステップS306以降の処理が繰り返される。一方、投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS327)。
【0111】
相手側ダーツゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて当的セグメントの有無が判定され(ステップS328)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS328において当的セグメントが認識された場合には、相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して受信され(ステップS329)、その相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS330)。ここで、相手側の当的セグメントが有効領域ではないクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、相手側当的セグメント表示制御手段57によって相手側の当的セグメントに該当するセグメントが点灯され(ステップS331)、その後、ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0112】
ステップS330において相手側ダーツゲーム装置1Aの当的セグメントが有効領域であるクリケットナンバーのセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、その当的セグメントが『ダブル(D)』および『トリプル(T)』の際には予め設定されている特別な演出処理が実行される(ステップS332)。続いて、相手プレイヤーが既に獲得していた当的セグメントナンバーのマーク数Mn´に、当的セグメントに応じたマーク数(『シングル』は1,『ダブル』は2,『トリプル』は3)が追加され(ステップS333)、相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3以上であるか否かが判定される(ステップS334)。ここで、相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3未満であると判定された場合には、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0113】
ステップS334において相手プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mn´が3以上であると判定された場合には、当該プレイヤーが現時点で獲得している当的セグメントナンバーのマーク数Mnが3未満であるか否かが判定され(ステップS335)、マーク数Mnが3に達していると判定された場合には、この当的セグメントナンバーが無効領域に設定されるとともに(ステップS336)、当的セグメントナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯され(ステップS337)、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0114】
ステップS335においてマーク数Mnが3に達していないと判定された場合には、当的セグメントにより獲得したマーク数のうち、4マーク目以降としてカウントされる分のマーク数に当的セグメントナンバーを乗算した数値が相手プレイヤーの現スコアS´に加算される(ステップS338)。その後、相手プレイヤーの現スコアS´が当該プレイヤーの現スコアS以上であるか否かが判定されるとともに(ステップS339)、相手プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたか否かが判定される(ステップS3340)。
【0115】
相手プレイヤーの現スコアS´が当該プレイヤーの現スコアS以上であり、かつ、相手プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されたと判定された場合、あるいはステップS306において残存ラウンドがないと判断された場合には、図15のステップS322に移行してゲーム終了処理が実行され、「クリケットゲーム」の処理が終了される。一方、相手プレイヤーの現スコアS´が当該プレイヤーの現スコアS未満である、あるいは相手プレイヤー側の全クリケットナンバーが「クローズ」されていないと判定された場合には、再度ステップS325以降のステップ処理が繰り返される。
【0116】
なお、上述した実施形態では、本発明に係るネットワーク対戦処理を「01ゲーム」や「クリケットゲーム」などのダーツ特有のゲームに適用した実行例について説明したが、本発明に係るネットワーク対戦処理はこれに限定されず、ゲーム装置(ダーツゲーム装置1,1A)で実行可能な他ジャンルのゲームに適用してもよい。
【0117】
以下、図17ないし図20に示すフローチャートを参照にしながら、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理をゲーム装置1で実行される「潜水艦ゲーム」および「ルーレットゲーム」に適用した場合について説明する。なお、これらのフローチャートの説明では、図10に示したダーツゲーム装置1を自分側(当該プレイヤー側)ゲーム装置とし、ダーツゲーム装置1Aを相手側(相手プレイヤー側)ゲーム装置とする。また、これらのネットワーク対戦処理においても、上述した「01ゲーム」や「クリケットゲーム」と同様、サーバ端末3のマッチング処理によりネットワーク2を介して相互通信可能に接続された2台のゲーム装置1,1Aの間で同期が取られた時点で処理が開始される。
【0118】
図17および図18は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「潜水艦ゲーム」の実行例を示すフローチャートである。「潜水艦ゲーム」とは、相手プレイヤーがダーツ盤6内の複数のナンバーに設置した潜水艦を発見し、所定回数分の矢35をその潜水艦を設置したターゲットナンバーに当的することによって破壊するゲームである。そして、相手プレイヤーのターゲットナンバーへの当的に応じてスコアが加算され、最終的には、先に相手プレイヤーの全潜水艦を破壊するか、あるいは所定数のラウンド終了時にスコアの高いプレイヤーが勝者となる。
【0119】
図17に示すように、「潜水艦ゲーム」の処理が開始されると、まず、それぞれのゲーム装置1,1Aのダーツ盤6を介して潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)が認識されたか否が判定される(ステップS401)。ここで、プレイヤーはダーツ盤6を直接指で押すことで潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)を行なう。この時、制御部10が前述した指押し判定手段58により、ダーツ盤への指押しを認識し、これを潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)と判定する。
【0120】
潜水艦の設置(ターゲットナンバーの指定)が認識された場合には、その設定ターゲットナンバーに該当するセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23を点灯させる(ステップS402)。各プレイヤーが設置する潜水艦の種類や数は予め設定されており、その全ての潜水艦がターゲットナンバーとして配置されるまで、ステップS401、S402の処理が繰り返される(ステップS403)。その後、全ての潜水艦が配置されると、互いのゲーム装置1,1Aにおける潜水艦のターゲットナンバー情報がネットワーク2を介して送受信される(ステップS404)。
【0121】
そして、自分側ゲーム装置1の当該プレイヤーが投擲順であるか否かが判定され(ステップS405)、当該プレイヤーが投擲順であると判定された場合には、後述する現状の当該プレイヤーの戦況に応じたターゲットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が点灯される(ステップS406)。
【0122】
続いて、当該プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS407)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS408)。投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、「潜水艦ゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS409)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS410)、ステップS405以降のステップ処理が繰り返される。一方、投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS411)。
【0123】
自分側ゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて当的セグメントの有無が判定され(ステップS412)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS412において当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって自分側当的セグメントに関する位置情報が相手側ゲーム装置1Aに送信され(ステップS413)、その自分側当的セグメントが相手側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS414)。
【0124】
ここで、自分側当的セグメントが相手側ターゲットナンバーではないセグメントと判定された場合には、その自分側当的セグメントが相手側ターゲットナンバーのセグメントに隣接しているか否かが判定され(ステップS415)、ここで隣接していると判定された場合には隣接演出処理が実行される(ステップS416)。この隣接演出処理とは、当的の際に通常当的時やターゲット命中時とは異なる音声や演出画像、ならびにセグメント23の演出点灯が出力され、当的セグメントが相手側ターゲットナンバーに隣接していることをプレイヤーに報知するものである。
【0125】
ステップS415において自分側当的セグメントが相手側ターゲットナンバーのセグメントに隣接していないと判定された場合には、その自分側当的セグメントが『BULL』であるか否かが判定され(ステップS417)、ここで『BULL』であると判定された場合にはサーチ演出処理が実行される(ステップS418)。このサーチ演出処理とは、当的後に相手側ターゲットナンバーの大よその位置がわかる程度に報知する演出画像やセグメント23の演出点灯が出力されるものである。例えば、ターゲットナンバーセグメントと、ターゲットナンバーセグメントに隣接するセグメントに対応するフルカラーLED27および該当セグメントを同時に点灯させることにより、プレイヤーに相手側ターゲットナンバーの大よその位置を報知する。
【0126】
一方、ステップS417において自分側当的セグメントが『BULL』でもないと判定された場合には、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して不発演出処理が実行される(ステップS418)。上述したステップS416,S418,S419のステップ処理実行後は、ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。
【0127】
また、ステップS414において自分側当的セグメントが相手側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであると判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントが点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS420)。
【0128】
続いて、その相手側ターゲットナンバーに該当するセグメントへの当的数が所定のHIT回数分に到達したか否かが判定され(ステップS421)、ここで所定のHIT回数分に到達したと判定された場合には、その相手側ターゲットナンバーに該当するセグメントに対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯される(ステップS422)。
【0129】
この所定のHIT回数分とは、設置される潜水艦の種類毎に予め設定されており、例えば大型潜水艦は9HIT、中型潜水艦は6HIT、小型潜水艦は3HITで撃沈と設定されている。また、各ターゲットナンバーの『シングル』への当的は1HIT、『ダブル』への当的は2HIT、『トリプル』への当的は3HITと計算される。
【0130】
そして、ステップS421,S422の処理後、当該プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて自分側スコアの加算処理が実行され(ステップS423)、相手側潜水艦を全て撃沈したか否かが判定される(ステップS424)。ステップS424において相手側潜水艦を全て撃沈したと判定された場合、あるいはステップS409において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS425)、「潜水艦ゲーム」の処理が終了される。
【0131】
一方、ステップS424において相手側潜水艦がまだ残っていると判定された場合、あるいはステップS409において残存ラウンドがまだあると判断された場合には、再度ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。
【0132】
また、ステップS405において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図18に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS426)、現状の相手プレイヤーの戦況に応じて現状の相手プレイヤーの戦況に応じたターゲットナンバーのセグメント23に対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯される(ステップS427)。
【0133】
続いて、相手プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定され(ステップS427)、かつ、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS428)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達した、あるいはチェンジフラグがONであると判定された場合には、ステップS409以降の処理が繰り返される。一方、相手プレイヤーの投擲カウント数Cが3回未満であり、かつ、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS430)。
【0134】
相手側ゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、その結果に基づいて相手側当的セグメントの有無が判定され(ステップS431)、ここで当的セグメントが認識されなかった場合には、ダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、再度ステップS407以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS431において当的セグメントが認識された場合には、相手側ゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して受信され(ステップS432)、その相手側当的セグメントが自分側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであるか否かが判定される(ステップS433)。
【0135】
ここで、相手側当的セグメントが自分側ターゲットナンバーではないセグメントと判定された場合には、その相手側当的セグメントが自分側ターゲットナンバーのセグメントに隣接しているか否かが判定され(ステップS434)、ここで隣接していると判定された場合には隣接演出処理が実行される(ステップS435)。
【0136】
ステップS434において相手側当的セグメントが自分側ターゲットナンバーのセグメントに隣接していないと判定された場合には、その相手側当的セグメントが『BULL』であるか否かが判定され(ステップS436)、ここで『BULL』であると判定された場合にはサーチ演出処理が実行される(ステップS437)。一方、ステップS436において相手側当的セグメントが『BULL』でもないと判定された場合には、不発演出処理が実行される(ステップS438)。上述したステップS435,S436,S437のステップ処理実行後は、ステップS428以降のステップ処理が繰り返される。
【0137】
また、ステップS433において相手側当的セグメントが自分側潜水艦の設置ターゲットナンバーのセグメントであると判定された場合には、相手側当的セグメント表示制御手段57によって相手側の当的セグメントに該当するセグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS439)。続いて、その自分側ターゲットナンバーに該当するセグメントへの当的数が所定のHIT回数分に到達したか否かが判定され(ステップS440)、ここで所定のHIT回数分に到達したと判定された場合には、その自分側ターゲットナンバーに該当するセグメントに対応するフルカラーLED27および該当セグメント23が消灯される(ステップS441)。
【0138】
そして、ステップS440,S441の処理後、相手プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて相手側スコアの加算処理が実行され(ステップS442)、自分側潜水艦を全て撃沈したか否かが判定される(ステップS443)。ここで、自分側潜水艦を全て撃沈したと判定された場合には、図17のステップS425に移行してゲーム終了処理が実行され、「潜水艦ゲーム」の処理が終了される。一方、ステップS443において自分側潜水艦がまだ残っていると判定された場合には、再度ステップS428以降のステップ処理が繰り返される。
【0139】
図19および図20は、本発明の実施形態に係るネットワーク対戦処理の一例として、「ルーレットゲーム」の実行例を示すフローチャートであり、図21は、その「ルーレットゲーム」の実行例を示す説明図である。この「ルーレットゲーム」では、図21に示すように、ダーツ盤6の隣接する5つのナンバーおよび『BULL』を含むセグメント23が得点ターゲットとして点灯され、この点灯された扇形の得点ターゲットが『BULL』を中心に時計回りに所定の角速度で回転するように制御される。
【0140】
なお、この得点ターゲットの回転方向は、これに限定されず、反時計回りであってもよいし、あるいは、ラウンド毎に時計回りと反時計回りとを交互に繰り返すようにしてもよい。また、得点ターゲットは、異なる4つの発光色のセグメント23からなり、符号23Aで示される発光色のセグメントに当的した場合は100点、符号23Bで示される発光色のセグメントに当的した場合は50点、符号23Cで示される発光色のセグメントに当的した場合は30点、符号23Dで示される発光色のセグメントに当的した場合は10点が獲得スコアとして加算される。そして、上述した各種ダーツゲームと同様、各プレイヤーが「1スロー」を行う「ラウンド」を所定のラウンド数まで行い、その最終ラウンドが終了した時点で獲得スコアの高いプレイヤーが勝者となる。
【0141】
図19に示すように、「ルーレットゲーム」の処理が開始されると、まず、自分側ゲーム装置1の当該プレイヤーが投擲順であるか否かが判定され(ステップS501)、当該プレイヤーが投擲順であると判定された場合には、チェンジフラグ判定手段54によって自分側(ゲーム装置1側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS502)。ここで、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、上述したようにセグメント照射部27,28を介して得点ターゲットがルーレット回転用セグメントとして照射され(ステップS503)、当該プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS504)。
【0142】
自分側ゲーム装置1の投擲認識処理が実行されると、回転していた得点ターゲットが停止され、その処理結果に基づいて当的セグメントの有無が判定される(ステップS505)。ここで、当的セグメントが認識された場合には、当的位置情報送信手段56によって自分側当的セグメントに関する位置情報が相手側ゲーム装置1Aに送信され(ステップS506)、その自分側当的セグメントが得点ターゲットのセグメントであるか否かが判定される(ステップS507)。
【0143】
ここで、自分側当的セグメントが得点ターゲットであるセグメントと判定された場合には、得点ターゲットの命中情報が相手側ゲーム装置1Aに送信され(ステップS508)、セグメント照射部制御手段55によって自分側当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS509)。そして、当該プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて自分側スコアの加算処理が実行され(ステップS510)、当該プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS511)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達していないと判定された場合には、ステップS503に戻ってそれ以降のステップ処理が繰り返される。
【0144】
ステップS505において当的セグメントが認識されなかった場合には、当該プレイヤーによって放たれた矢35がダーツ盤6の枠外に投擲したことを意味するので、ステップS506〜ステップS510の処理が実行されることなく、ステップS511に移行する。また、ステップS507において自分側当的セグメントが得点ターゲットではないセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23を点灯し(ステップS512)、ステップS508〜ステップS510の処理が実行されることなく、ステップS511に移行する。
【0145】
ステップS511において投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合には、「ルーレットゲーム」の残存ラウンド数があるか否かが判定され(ステップS513)、残存ラウンドがある場合には投擲プレイヤーのチェンジ処理が実行されて(ステップS514)、再度ステップS501以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS513において残存ラウンドがないと判断された場合には、ゲーム終了の結果をサーバ端末3や相手側ダーツゲーム装置1Aに送信するとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介してゲーム終了用の演出を実行するゲーム終了処理が実行され(ステップS515)、「ルーレットゲーム」の処理が終了される。
【0146】
また、ステップS501において投擲順ではない、すなわち待機順であると判定された場合には、図20に示すようにダーツ盤6の盤面およびチェンジボタン19の入力がロックされ(ステップS516)、チェンジフラグ判定手段54によって相手側(ゲーム装置1A側)のチェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS517)。ここで、チェンジフラグがOFFであると判定された場合には、上述したようにセグメント照射部27,28を介して得点ターゲットがルーレット回転用セグメントとして照射され(ステップS518)、相手プレイヤーの矢35の投擲に応じて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS519)。
【0147】
相手側ゲーム装置1Aの投擲認識処理が実行されると、回転していた得点ターゲットが停止され、その処理結果に基づいて当的セグメントの有無が判定される(ステップS520)。ここで、当的セグメントが認識された場合には、相手側ゲーム装置1Aの当的セグメントに関する位置情報が通信部11を介して取得され(ステップS521)、その相手側当的セグメントが得点ターゲットのセグメントであるか否かが判定される(ステップS522)。
【0148】
ここで、相手側当的セグメントが得点ターゲットであるセグメントと判定された場合には、得点ターゲットの命中情報が送信部11を介して取得され(ステップS523)、セグメント照射部制御手段55によって相手側当的セグメントに対応するフルカラーLED27が発光され、該当セグメント23が点灯されるとともに、液晶表示ディスプレイ8やスピーカ9、セグメント照射部27,28を介して予め設定されているターゲットナンバー命中演出処理が実行される(ステップS524)。
【0149】
そして、相手プレイヤーによるセグメントへの当的に応じて相手側スコアの加算処理が実行され(ステップS525)、相手プレイヤーの現「1スロー」における投擲カウント数Cが3回に達しているか否かが判定される(ステップS526)。ここで、投擲カウント数Cが3回に達していないと判定された場合には、ステップS518に戻ってそれ以降のステップ処理が繰り返される。
【0150】
ステップS520において相手側当的セグメントが認識されなかった場合には、相手プレイヤーによって放たれた矢35がダーツ盤6の枠外に当的したことを意味するので、ステップS521〜ステップS525の処理が実行されることなく、ステップS526に移行する。また、ステップS522において相手側当的セグメントが得点ターゲットではないセグメントと判定された場合には、セグメント照射部制御手段55によって当的セグメントを点灯し(ステップS527)、ステップS523〜ステップS525の処理が実行されることなく、ステップS526に移行する。
【0151】
ステップS526において投擲カウント数Cが3回に達していないと判定された場合には、ステップS518に戻って再度それ以降のステップ処理が繰り返される。一方、ステップS526において投擲カウント数Cが3回に達したと判定された場合には、図19のステップS513に移行して、それ以降のステップ処理が実行される。
【0152】
なお、上述した実施形態では、当的セグメント情報送信手段56は、「当的位置情報送信手段」と称して、その当的位置情報送信手段が、当的位置検出部7,40により検出された位置情報(例えば当的セグメント23のセグメント番号情報)を他のダーツゲーム装置1Aに送信する場合を例として説明したが、位置情報に限るものではなく、セグメント照射部28を制御情報するための情報(以下「セグメント照射部制御情報」と呼ぶ)を送信する形態としても良い。
【0153】
詳しくは、当的セグメント情報送信手段56としての「セグメント照射部制御情報送信手段」が、セグメント照射部制御手段55により決定されたセグメント照射部制御情報(例えば個々の発光素子(LED)27を特定するための発光素子番号情報)を他のダーツゲーム装置に送信する形態とし、他のダーツゲーム装置では、相手側当的セグメント表示制御手段57が、通信部11を介して受信したセグメント照射部制御情報に基づいてセグメント照射部28を制御する形態としても良い。
【0154】
上記のような形態とした場合、相手側当的セグメント表示制御手段57は、例えば、当的セグメントの単位で発光制御を行わずに、発光素子の単位で発光制御を行うことが可能となる。また、その他、当的セグメントに関する情報に限らず、当的された操作体の種類(オセロ用の石やチェス用の駒などの種類)を示す情報を相手側のゲーム装置に送信することで、操作体の種類を相手側に報知し、発光素子の発光色や発光形状によって操作体の種類を表示させる形態としても良い。
【0155】
また、上述した実施形態では、盤体としてのダーツ盤6、およびプレイヤーにより操作される操作体としてのダーツ用の矢35を用いてプレイするダーツゲーム装置1,1Aについて説明したが、本発明に係るゲーム装置の盤体およびプレイヤーにより操作される操作体はこれに限定されるものではなく、盤体が複数のセグメントに分割されているものであれば適用可能である。すなわち、適用されるゲームの種類に応じて、例えばアーチェリーの的とアーチェリー用の矢、ゴルフ練習用ゲームの的とゴルフボール、オセロ盤とオセロ用の石、チェス盤とチェス用の駒、将棋盤と将棋用の駒などに変更してもよい。
【0156】
以上のように、本実施形態に係るダーツゲーム装置1,1Aおよびゲームシステムによれば、ネットワーク2を介して通信対戦している相手プレイヤーが当的したダーツ盤6のセグメント23を、その相手プレイヤー側のダーツゲーム装置1Aから送信された当的セグメントに関する位置情報に基づいて、当該プレイヤー側のダーツゲーム装置1のダーツ盤6の該当するセグメント23を照射するようになっている。
【0157】
これにより、液晶表示ディスプレイ8などの表示画面を用いずに相手プレイヤーが当的したセグメント23を視覚的に認識することができ、かつ、装置1,1A間における送信情報がその当的セグメントに関する位置情報のみであることから、処理負担の軽減を図ることができる。
【0158】
また、相手プレイヤー側ダーツゲーム装置1Aにおいて当的されたセグメント23を当該プレイヤー側ダーツゲーム装置1におけるダーツ盤6の盤面上に示すことにより、ネットワーク2を介して遠隔地でプレイしている対戦相手のプレイヤーとあたかも同じ場所でプレイしているような臨場感を付与することができ、この結果、趣向性の高いゲームを提供することができる。
【符号の説明】
【0159】
1,1A・・・ダーツゲーム装置
2・・・ネットワーク
6・・・盤体(ダーツ盤)
7・・・当的位置検出部(センサシート,メンブレンスイッチ)
11・・・通信部
23・・・セグメント
27・・・発光素子(フルカラーLED)
28・・・セグメント照射部(LED基板)
31・・・セグメント部材
35・・・ダーツ用の矢
40・・・当的位置検出部(アウトボードセンサ)
55・・・セグメント照射部制御手段
56・・・当的セグメント情報送信手段
(当的位置情報送信手段、又はセグメント照射部制御情報送信手段)
57・・・相手側当的セグメント表示制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、
前記各ゲーム装置は、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、
前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記相手側当的セグメント表示制御手段は、前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて、前記複数のセグメントの中から前記他のゲーム装置の前記当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するように前記セグメント照射部を制御する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記盤体は、得点毎に複数のセグメントに画定された円形状のダーツ盤であり、かつ、前記操作体は、前記プレイヤーによって投擲されるダーツ用の矢である請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記複数のセグメントそれぞれに予め付与された固有番号を記憶するセグメント番号情報記憶部を更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントのセグメント番号情報を前記他のゲーム装置に対して送受信する請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記複数のセグメントの背面側に各セグメントに対応して配設され、前記操作体によって当的入力されたことによる前記当的セグメントの後方への変位を検出する複数の変位検出部と、
前記複数のセグメントに対応した前記複数の変異検出部に予め設定された変位検出部特定情報を記憶する検出部特定情報記憶部とを更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントに対応した検出部特定情報を送受信する請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、
前記各ゲーム装置は、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、
前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、
前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、
前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
前記相手側当的セグメント表示制御手段は、前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて、前記複数のセグメントの中から前記他のゲーム装置の前記当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するように前記セグメント照射部を制御する請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記盤体は、得点毎に複数のセグメントに画定された円形状のダーツ盤であり、かつ、前記操作体は、前記プレイヤーによって投擲されるダーツ用の矢である請求項7または8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記複数のセグメントそれぞれに予め付与された固有番号を記憶するセグメント番号情報記憶部を更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントのセグメント番号情報を前記他のゲーム装置に対して送受信する請求項7ないし9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記複数のセグメントの背面側に各セグメントに対応して配設され、前記操作体によって当的入力されたことによる前記当的セグメントの後方への変位を検出する複数の変位検出部と、
前記複数のセグメントに対応した前記複数の変異検出部に予め設定された変位検出部特定情報を記憶する検出部特定情報記憶部とを更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントに対応した検出部特定情報を送受信する請求項7ないし9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項12】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、
前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、
前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、
前記ゲーム装置のコンピュータを、
前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段、
前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段、及び、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、
前記ゲーム装置のコンピュータを、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段、
前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段、
前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段、及び、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、
前記各ゲーム装置は、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、
前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記相手側当的セグメント表示制御手段は、前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて、前記複数のセグメントの中から前記他のゲーム装置の前記当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するように前記セグメント照射部を制御する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記盤体は、得点毎に複数のセグメントに画定された円形状のダーツ盤であり、かつ、前記操作体は、前記プレイヤーによって投擲されるダーツ用の矢である請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記複数のセグメントそれぞれに予め付与された固有番号を記憶するセグメント番号情報記憶部を更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントのセグメント番号情報を前記他のゲーム装置に対して送受信する請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記複数のセグメントの背面側に各セグメントに対応して配設され、前記操作体によって当的入力されたことによる前記当的セグメントの後方への変位を検出する複数の変位検出部と、
前記複数のセグメントに対応した前記複数の変異検出部に予め設定された変位検出部特定情報を記憶する検出部特定情報記憶部とを更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントに対応した検出部特定情報を送受信する請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えた少なくとも2台のゲーム装置を有しているネットワーク対戦用のゲームシステムであって、
前記各ゲーム装置は、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、
前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、
前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段と、
前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
前記相手側当的セグメント表示制御手段は、前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて、前記複数のセグメントの中から前記他のゲーム装置の前記当的セグメントに該当する相手側当的セグメントを照射するように前記セグメント照射部を制御する請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記盤体は、得点毎に複数のセグメントに画定された円形状のダーツ盤であり、かつ、前記操作体は、前記プレイヤーによって投擲されるダーツ用の矢である請求項7または8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記複数のセグメントそれぞれに予め付与された固有番号を記憶するセグメント番号情報記憶部を更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントのセグメント番号情報を前記他のゲーム装置に対して送受信する請求項7ないし9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記複数のセグメントの背面側に各セグメントに対応して配設され、前記操作体によって当的入力されたことによる前記当的セグメントの後方への変位を検出する複数の変位検出部と、
前記複数のセグメントに対応した前記複数の変異検出部に予め設定された変位検出部特定情報を記憶する検出部特定情報記憶部とを更に備え、
前記当的位置情報送信手段および前記当的位置情報受信手段は、前記当的位置情報として前記当的セグメントに対応した検出部特定情報を送受信する請求項7ないし9のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項12】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置であって、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段と、
前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段と、
前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段と、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段と
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、
前記ゲーム装置のコンピュータを、
前記当的位置検出部により検出された前記当的位置情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信する当的位置情報送信手段、
前記他のゲーム装置の当的位置情報送信手段により送信された前記当的位置情報を前記通信部を介して受信する当的位置情報受信手段、及び、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
複数のセグメントに画定された盤体と、
前記複数のセグメントの中からプレイヤーの操作する操作体によって当的入力された当的セグメントを検出する当的位置検出部と、
前記複数のセグメントの背面側に配設され、前記各セグメントに照射光を投射する発光素子を有するセグメント照射部と、
ネットワークを介して少なくとも1台の他のゲーム装置に相互通信可能に接続された通信部と、
を備えているネットワーク対戦用のゲーム装置において実行されるプログラムであって、
前記ゲーム装置のコンピュータを、
前記当的位置検出部により検出された当的位置情報に基づいて前記セグメント照射部を制御するセグメント照射部制御手段、
前記セグメント照射部制御手段により決定されたセグメント照射部制御情報を前記通信部から前記他のゲーム装置に送信するセグメント照射部制御情報送信手段、
前記他のゲーム装置のセグメント照射部制御情報送信手段により前記通信部を介して送信された前記セグメント照射部制御情報を受信するセグメント照射部制御情報受信手段、及び、
前記通信部を介して受信された前記他のゲーム装置の前記セグメント照射部制御情報に基づいて前記セグメント照射部を制御する相手側当的セグメント表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図22】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図22】
【図21】
【公開番号】特開2010−190487(P2010−190487A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35257(P2009−35257)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
[ Back to top ]