説明

ゲームシステムおよびゲームプログラム

【課題】リアル性を高めたキャラクタとの会話を実現することができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】会話の各進行度21について、感情度22、23に応じて設定されたキャラクタCのセリフ24と、各進行度31に応じて設定されたプレイヤのセリフ33を記憶する部15と、モニタ11に出力されたキャラクタCのセリフ24に応答するプレイヤのセリフ33を、プレイヤに選択させる部14aと、選択されたセリフの次の前記キャラクタのセリフの進行度21を、選択されたセリフ33の進行度31の次の進行度に決定する部14bと、選択されたセリフ33に基づいて、次のキャラクタのセリフの感情度22、23を決定する部14cと、決定された感情度22、23及び進行度31から、キャラクタの次のセリフ24を決定して出力する部14dを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤとキャラクタの会話を進行するゲームが行われるゲームシステム及びゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム画面にキャラクタを表示させ、プレイヤに表示されたキャラクタと会話させ、会話内容に基づいて、例えば所定の目的を達成できるか否かを競うゲームシステムは既に知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−344587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のゲームシステムにおいては、会話進行の段取りはシステムによって管理され、プレイヤは当該段取りに従ってキャラクタと会話を進めなければならず、プレイヤが選択できるセリフの自由度が低く、会話としてのリアル性が乏しい。
【0005】
そこで、本発明は、リアル性を高めたキャラクタとの会話を実現することができるゲームシステム及びゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の手段により上述した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
本発明のゲームシステム(10)は、キャラクタ(C)を表示するゲーム画面(1)を出力するゲーム画面出力部(11)と、前記キャラクタのセリフを出力するセリフ出力部と、プレイヤの入力を受け付ける操作入力部(12)と、前記プレイヤと前記キャラクタとの会話を進行するゲームを制御するゲーム制御部(14)と、前記キャラクタのセリフが、会話の複数段階の進行度の各進行度について、前記プレイヤに対する複数段階の感情度の各感情度に応じて記憶されたキャラクタセリフ記憶部(15)と、前記各進行度に応じて前記プレイヤのセリフが記憶されたプレイヤセリフ記憶部(15)と、を備えるゲームシステム(10)であって、前記ゲーム制御部は、前記キャラクタセリフ記憶部に記憶された所定のセリフが、前記ゲーム画面に出力されると、前記プレイヤセリフ記憶部に記憶されたセリフから、前記キャラクタのセリフに応答する前記プレイヤのセリフを、前記プレイヤに選択させるプレイヤセリフ選択部(14a)と、前記プレイヤによって選択されたセリフに応答する次の前記キャラクタのセリフの進行度を、前記選択されたセリフの進行度の次の進行度に決定する進行度決定部(14b)と、前記選択されたセリフに基づいて、前記次のキャラクタのセリフの前記感情度を決定する感情度決定部(14c)と、前記キャラクタセリフ記憶部を参照して、前記決定された感情度及び進行度から、前記次のキャラクタのセリフを決定して、その決定されたセリフを前記次のキャラクタのセリフとして前記セリフ出力部から出力するキャラクタセリフ決定部(14d)と、を備えることにより、上記の課題を解決する。
【0008】
本発明のゲームシステムによれば、キャラクタのセリフ及びプレイヤのセリフは、会話の複数の進行度のそれぞれに対して予め用意されており、キャラクタの所定のセリフに応答するプレイヤのセリフを、プレイヤセリフ選択部によってプレイヤに選択させ、進行度決定部及び感情度決定部によって、選択されたセリフに基づいて次のキャラクタのセリフの進行度及び感情度を決定し、キャラクタセリフ決定部により、決定された進行度及び感情度に対応付けられているキャラクタのセリフを次のキャラクタのセリフとして決定し、選択されたプレイヤのセリフに応答するキャラクタのセリフとしてゲーム画面に表示する。プレイヤは現在のキャラクタのセリフの進行度にかかわらずいずれの進行度のセリフでも選択できる。当該選択により、会話の進行度が選択されたことになり、選択された進行度を基準にキャラクタの次のセリフが決定される。これにより、プレイヤは所望の会話の進行度で会話を進めることが可能となる。更に、本発明では、プレイヤによって選択されたセリフによって感情度が決定されるので、選択されたセリフに対するキャラクタの感情も加味させたセリフを、キャラクタのセリフとして決定することができる。これにより、リアル性を高めた会話をキャラクタと実現することができる。
【0009】
キャラクタセリフ記憶部に設定されるキャラクタの各セリフ及びプレイヤセリフ記憶部に設定されるプレイヤの各セリフは、例えば、キャラクタの設定に基づいた所定のシーンを想定し、そのシーンにおける会話が進行度に応じて進行するように設定されることが望ましい。シーンを単位に複数のキャラクタセリフ記憶部及び複数のプレイヤセリフ記憶部を備え、所望のシーンがプレイヤによって選択可能なように構成してもよい。「感情度」を示す具体的な情報は、プレイヤに対する所定の感情の程度を低度から高度まで段階的に示す情報であればよく、文字情報であっても数値情報でもよい。「感情」は所定の対象人又は対象物に対する感情であればよく、例えば、好感・嫌悪感に関する感情や嫌疑・信頼に関する感情等がある。「進行度」を示す具体的な情報は、会話の進み具合を段階的に示す情報であればよく、経過時間でもよいし、順序のみでもよい。「選択されたセリフに基づいて」感情度を決定する態様としては、例えば、周知のゲームにおける場合と同様に、選択されたセリフ自体に対応付けられた情報に基づいて決定されてもよいし、ゲーム画面に表示されたセリフと選択されたプレイヤのセリフとの対応関係に基づいて決定されてもよい。
【0010】
キャラクタセリフ記憶部及びプレイヤセリフ記憶部のそれぞれに記憶されている「セリフ」には、無言状態や感嘆詞のみ(視覚的出力の場合)又は効果音のみ(音声出力の場合)の場合も含まれる。ゲーム画面に表示される「所定のセリフ」は、キャラクタセリフ決定部によって決定されたセリフであってもよいし、その他の構成又は手順によって決定されたセリフであってもよい。また、キャラクタセリフ記憶部及びプレイヤ記憶部において記憶されている各項目の対応関係は、概念的に設定されていればよく、記憶形式は問わない。例えば、各項目がテーブル形式のファイルとして記憶されていてもよいし、各項目自体は異なるファイルに記憶され、各記憶部には各項目の対応付けのみが設定されていてもよい。また、各項目自体は物理的に異なるファイルに記憶され、各項目に対して対応付けが設定され、概念的に本発明の各記憶部が構成されていてもよい。
【0011】
前記感情度決定部は、前記選択されたセリフの進行度と前記所定のセリフの進行度との差に基づいて、前記感情度を決定してもよい。例えば、2つの進行度の差に応じて感情度を変化させる情報を、ゲームシステム内に共通する情報として所定の記憶部に記憶しておいてもよいし、あるいは、当該変化させる情報をキャラクタの各セリフに対応付けてキャラクタセリフ記憶部に記憶しておけばよい。これにより、例えば、感情度決定部は、ゲーム画面に表示されたセリフの進行度よりもかなり先に進んだ進行度のセリフが選択された場合や会話の進行具合が遅い場合に、感情度を下げる等の設定が可能となり、実際の会話において、相手の会話の進め方によって感情度が変化する状態を、ゲームにて実現することができる。
【0012】
前記プレイヤセリフ記憶部には、前記各進行度に対して、更にタイプが異なる複数種類のセリフ候補が設定され、前記プレイヤセリフ選択部は、前記進行度及び前記タイプで異なる前記セリフ候補の少なくとも1部を、前記プレイヤの操作に応じて前記ゲーム画面に提示することにより、前記1つのセリフを前記プレイヤに選択させてもよい。これにより、各進行度において、プレイヤは気分により異なるセリフを選択することができる。また、例えば、モニタに表示されたキャラクタの所定のセリフの進行度より前の進行度は、プレイヤによって選択されないように構成することができ、会話を一定方向に進行させることができる。
【0013】
前記キャラクタセリフ記憶部には、前記キャラクタの各セリフに関して、そのセリフに対して前記プレイヤのセリフが選択され得る各タイミングと、前記感情度に影響を与える影響情報とが対応付けられたタイミング情報が設定され、前記感情度決定部は、前記キャラクタの前記所定のセリフの前記タイミング情報を参照することにより、前記所定のセリフに応答する前記プレイヤのセリフが選択されたタイミングに応じた前記タイミング情報を検索し、前記所定のセリフの感情度に、前記検索されたタイミング情報の影響情報を影響させることにより、前記次のキャラクタのセリフの感情度を決定してもよい。
【0014】
これにより、キャラクタのセリフに対して、プレイヤが応答したタイミング(セリフを選択したタイミング)に基づいて、キャラクタの感情度を変化させることができる。従って、プレイヤの応答タイミングを、キャラクタの次のセリフに影響させることができる。実際の会話において、相手の応答のタイミングによって感情度が変化する状態を、ゲームにて実現することができる。キャラクタの各セリフに対して設定しておく応答のタイミングと当該タイミングに対応付ける影響情報の内容は、各セリフの内容や長さに基づいて適宜設定すればよい。応答のタイミングとして各セリフに対して設定される各タイミングは、周知の方法により設定されればよいが、例えば、セリフがゲーム画面に表示された後の経過時間で示す場合や、セリフを構成する文字で示す場合等がある。影響情報は、感情度が文字情報か数値情報かにかかわらず、感情度を変化させる情報であればよい。
【0015】
前記キャラクタセリフ記憶部には、前記キャラクタの各セリフに関して、前記プレイヤの各セリフに対する相性に関する相性情報が設定され、前記感情度決定部は、前記キャラクタの前記所定のセリフに関して設定された、前記選択されたプレイヤのセリフに対する前記相性情報を検索し、前記所定のセリフの感情度に、前記検索された相性情報を影響させることにより、前記次のキャラクタのセリフの感情度を決定してもよい。
【0016】
これにより、キャラクタのセリフと、そのセリフに対して選択されたプレイヤのセリフとの相性に基づいて、キャラクタの感情度を変化させることができる。従って、セリフ同士の相性を、キャラクタの次のセリフに影響させることができる。例えば、感情度が好感の程度を示す時、相性情報として、例えば、似ている言葉を使用するセリフ同士は感情度を高める情報を設定し、雰囲気が異なるセリフ同士は感情度を低くする情報を設定することができる。これにより、相手の話す内容や言葉によって感情度が変化する状態を、ゲームにて実現することができる。なお、相性情報は、感情度が文字情報か数値情報かにかかわらず、感情度を変化させる情報であればよい。
【0017】
前記進行度は前記ゲームの開始時からの経過時間として設定され、前記ゲーム制御部は、前記経過時間を計時する時間計時部(14)と、前記ゲーム画面に出力されたキャラクタの前記所定のセリフに対して、前記所定のセリフの進行度の次の進行度に達するまでに、前記プレイヤによって前記プレイヤのセリフが選択されたか否かを判断するセリフ選択判断部(14)とを更に有し、前記プレイヤのセリフが前記次の進行度までに選択されなかった場合は、前記進行度決定部に、前記所定のセリフの進行度の次の進行度を、前記次のキャラクタのセリフの進行度として決定させ、前記感情度決定部に、前記セリフが選択されない状況に対応付けられた状況情報を前記感情度に影響させることにより前記次のキャラクタのセリフの感情度を決定させてもよい。
【0018】
これにより、各進行度は経過時間によって特定され、プレイヤによってセリフが選択されなかった場合であっても、会話を進めることができる。キャラクタセリフ記憶部の各進行度に設定される経過時間は等しくてもよいし、異なってもよい。「状況情報を感情度に影響させる」とは、感情度が数値情報又は文字情報にかかわらず、状況情報によって感情度を変化させることをいう。
【0019】
前記ゲームにおいて前記プレイヤと前記キャラクタとの会話が許可される時間は会話許可時間として設定され、前記ゲーム制御部は、前記会話許可時間が終了するまでに前記キャラクタセリフ決定部にて決定された前記キャラクタのセリフに基づいて、前記プレイヤのプレイ評価を決定する評価部(14)を更に有してもよい。
【0020】
これにより、例えば、キャラクタの少なくとも1つのセリフに特典情報を対応付け、キャラクタセリフ決定部にて決定されたセリフのうち、特典情報が対応付けられたセリフの数によってプレイ評価が決定されるように、ゲームを構成すれば、プレイヤによって会話の進行度がむやみに進められてしまうような場合を回避することができる。
【0021】
前記感情度は、複数種類の感情パラメータで構成されてもよい。これにより、キャラクタの感情の変化をより繊細に表現することができる。この場合、感情度を変化させる情報は、各感情パラメータを変化させるように設定すればよい。
【0022】
本発明のゲームプログラムは、キャラクタ(C)を表示するゲーム画面(1)を出力するゲーム画面出力部(11)と、前記キャラクタのセリフを出力するセリフ出力部と、プレイヤの入力を受け付ける操作入力部(12)と、前記プレイヤと前記キャラクタとの会話を進行するゲームを制御するゲーム制御部(14)と、前記キャラクタのセリフが、会話の複数段階の進行度の各進行度について、前記プレイヤに対する複数段階の感情度の各感情度に応じて記憶されたキャラクタセリフ記憶部(15)と、前記各進行度に応じて前記プレイヤのセリフが記憶されたプレイヤセリフ記憶部(15)と、を備えるコンピュータを制御するゲームプログラムであって、前記ゲーム制御部を、前記キャラクタ記憶部に記憶された所定のセリフが前記ゲーム画面に出力されると、前記プレイヤセリフ記憶部に記憶されたセリフから、前記キャラクタのセリフに応答する前記プレイヤのセリフを、前記プレイヤに選択させるプレイヤセリフ選択部(14a)、前記プレイヤによって選択されたセリフに応答する次の前記キャラクタのセリフの進行度を、前記選択されたセリフの進行度の次の進行度に決定する進行度決定部(14b)、前記選択されたセリフに基づいて、前記次のキャラクタのセリフの前記感情度を決定する感情度決定部(14c)、及び前記キャラクタセリフ記憶部を参照して、前記決定された感情度及び進行度から、前記次のキャラクタのセリフを決定して、その決定されたセリフを前記次のキャラクタのセリフとして前記セリフ出力部から出力するキャラクタセリフ決定部(14d)、として機能させることにより、上記の課題を解決する。本発明のゲームプログラムは、コンピュータに実行されることにより、ゲームシステムとして具現化する。
【発明の効果】
【0023】
上述したように、本発明によれば、キャラクタのセリフを、会話の複数段階の進行度の各進行度に対して感情度に応じて記憶し、各進行度に応じたプレイヤのセリフを記憶し、モニタに出力されたキャラクタのセリフに応答するプレイヤのセリフを、プレイヤに選択させ、選択されたセリフの次の前記キャラクタのセリフの進行度を、選択されたセリフの進行度の次の進行度に決定し、選択されたセリフに基づいて、次のキャラクタのセリフの感情度を決定し、決定された感情度及び進行度から、キャラクタの次のセリフを決定して出力する、ことにより、リアル性を高めたキャラクタとの会話を実現することができるゲームシステム及びゲームプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のゲームのゲーム画面の一例を示す図。
【図2】本発明のゲームシステムのハードウェア構成の概略を示す図。
【図3】キャラクタセリフ情報のデータ構造の一例を示す図。。
【図4】プレイヤセリフ情報のデータ構造の一例を示す図。
【図5】キャラクタのセリフの具体的な例を示す図。
【図6】プレイヤのセリフの具体的な例を示す図。
【図7】キャラクタのセリフの位置決定空間を示す図。
【図8】プレイヤのセリフの位置決定空間を示す図。
【図9】ゲーム処理にて行われる処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明のゲームは、キャラクタのセリフと、プレイヤによって選択されるプレイヤのセリフとの間で会話を進行させるゲームである。会話が行われるシーンとして、本形態では、学校生活を想定した各種シーン、例えば、「朝の挨拶シーン」、「授業中シーン」「運動会シーン」「放課後シーン」等が用意されている。図1は、本発明のゲームにおいて運動会シーンのゲーム画面1の一例を示す。ゲーム画面1は、キャラクタ表示部2と、キャラクタセリフ部3と、プレイヤセリフ部4とを有する。キャラクタ表示部2には、プレイヤの会話相手となるキャラクタCが表示され、キャラクタセリフ部3には、キャラクタCのセリフが表示される。キャラクタCはキャラクタセリフ部3に表示されたセリフに応じた動作をするように設定されていることが望ましい。プレイヤセリフ部4には、プレイヤのセリフとして選択可能なセリフ候補5が少なくとも1つ表示される。図1の例では、2つのセリフ候補5a、5bが表示され、セリフ候補5aにカーソルCUが位置している状態を示す。
【0026】
プレイヤによって所定の横スクロール操作及び縦スクロール操作がされることにより、プレイヤセリフ部4に表示されているセリフ候補5a、5b以外のセリフ候補5を、順次プレイヤセリフ部4に表示させることができる。特定のセリフ候補5にカーソルCUを位置させて、更に所定の選択操作がされると、カーソルCUが位置するセリフ候補5がプレイヤのセリフとして選択される。なお、キャラクタ表示部Cには、タイムリミットゲージ6も表示される。タイムリミットゲージ6には、キャラクタCのセリフに対してプレイヤに与えられた所定の応答時間の残存時間が表示される。
【0027】
選択されたプレイヤのセリフに基づいて、キャラクタCの感情パラメータ値が設定され、感情パラメータ値に応じて次のキャラクタCのセリフが決定される。キャラクタCのセリフとして用意されているセリフのうちいくつかは特典セリフとして設定され、ゲーム時間内に特典セリフがキャラクタCのセリフとして決定された回数に基づいて、プレイヤのスコアが決定される。ゲームシステム10は、ゲーム制御機能を有する構成であればよく、固定型のコンピュータ装置又はゲーム機、携帯型のコンピュータ装置又はゲーム機、又は携帯型電話機等その具体的な形態は問わない。
【0028】
ゲームシステム10のハードウェア構成の概略について図2を用いて説明する。ゲーム機10は、ゲーム画面1が表示されるモニタ11、セリフや効果音等が音声出力されるスピーカ12、プレイヤのスクロール操作、選択操作等の各種操作を受け付ける操作入力部13と、ゲームの進行を制御するゲーム制御部14と、ゲーム制御部14で使用されるゲームプログラムや各種データが記憶されている記憶部15とで構成される。ゲーム制御部14は、CPU及びその動作に必要なRAM、ROM等の各種周辺回路で構成され、記憶部15に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、プレイヤセリフ選択部14a、進行度決定部14b、感情度決定部14c、及びキャラクタセリフ決定部14dとして主に機能する。ゲーム制御部14の各部14a〜14dの機能については後述する。
【0029】
記憶部15にはゲームプログラムの他、キャラクタ画像や背景画像に関する情報である画像情報16と、プレイヤ及びキャラクタCのセリフに関する情報であるセリフ情報17とが、シーン毎に対応付けられて記憶されている。なお、各シーンには会話許可時間としての所要時間が設定されている。セリフ情報17には、キャラクタCの各種セリフについて設定されたキャラクタセリフ情報20と、プレイヤが選択し得る各種セリフ(セリフ候補)について設定されたプレイヤセリフ情報30とが含まれる。これにより、記憶部15は、キャラクタセリフ記憶部及びプレイヤセリフ記憶部として機能する。
【0030】
キャラクタセリフ情報20は、図3に示すように、進行度21に対して、ときめき度22、友好度23、セリフ24、セリフ特性25、及びセリフID26が対応付けられて構成されている。なお、キャラクタセリフ情報20は、1つの固定的なレコードである必要はなく、対応付けるべき項目21〜25に共通する識別情報であるセリフID26によって概念的に対応付けられるように構成されてもよい。セリフ24は、特定の進行度21、特定のときめき度22及び特定の友好度23によって決定されるセリフ24は1つであり、これにより、セリフID26はゲームシステム10内でセリフ24を識別する識別情報として機能する。
【0031】
進行度21は対応するシーンにおける会話の進行度を示す。本形態の進行度は、ゲーム開始時からの経過時間で設定され、例えば、ゲーム開始時から5秒毎に設定されている。ときめき度22はキャラクタCのプレイヤに対する好き度を示すポイント値である。友好度23はキャラクタCのプレイヤに対する親しみ度を示すポイント値である。セリフ24には、進行度21が示す会話開始後の時間的側面と、ときめき度22及び友好度23が示す感情的側面とが、考慮されたキャラクタCのセリフが設定されている。
【0032】
ゲームでは、ゲーム中に設定された進行度21、ときめき度22、及び友好度23の3つの要素によってセリフ24が特定され、特定されたセリフ24がキャラクタCのセリフとして決定される。これにより、進行度21は、ゲームにおいてセリフ24を決定する時間パラメータとして機能する。また、ときめき度22及び友好度23のそれぞれは、ゲームにおいてセリフ24を決定する感情パラメータとして機能し、ときめき度22及び友好度23を併せた概念は感情度として機能する。以下、ときめき度22及び友好度23を区別する必要がない時は、ときめき度22及び友好度23のそれぞれを感情パラメータという。なお、セリフ24には、セリフを音声出力するための音声情報も含まれる。
【0033】
セリフ特性25には、セリフ24に対して選択されたプレイヤのセリフが、キャラクタCの各感情パラメータを変化させるための変化情報が設定されている。変化情報としては、例えば、タイミング情報としての応答ポイント情報、相性情報としての相性ポイント情報、進行度ポイント情報及び特典ポイント情報等がある。応答ポイントとは、セリフ24に対して応答されたタイミング、即ち、プレイヤのセリフが選択されたタイミングに基づいて各感情パラメータの値を変化させる変化値であり、影響情報として機能する。応答ポイント情報には、最適の応答タイミングの時に最高ポイントが得られ、最悪の応答タイミングの時にマイナスポイントが得られるように、セリフ24に関する複数の応答タイミングのそれぞれと、変化値とが対応付けられている。これにより、プレイヤの応答のタイミングによりキャラクタCの感情が変化する態様を実現することができる。なお、複数の応答タイミングのそれぞれは、セリフ24の表示開始時からの経過時間として適宜設定される。
【0034】
相性ポイントとは、セリフ24に対して選択されたプレイヤのセリフの内容や言葉使いに基づいて、各感情パラメータ値を変化させる変化値である。相性ポイント情報には、プレイヤの各セリフに対して各感情パラメータの変化値が設定されている。これにより、セリフ24に対して選択されたプレイヤのセリフをキャラクタCの感情に影響させることができ、即ち、プレイヤのセリフによってキャラクタCの感情が変化する態様を実現することができる。例えば、特定のキャラクタCのセリフ24に対して、ときめき度を大きく増加させるべきプレイヤのセリフに対しては、そのセリフに関するときめき度の変化値を+10に設定し、一方、ときめき度を減少させるべきプレイヤのセリフに対しては、そのセリフに関するときめき度の変化値を−2に設定する。友好度に対しても同様に設定すればよい。
【0035】
進行度ポイント情報は、セリフ24に対して選択されたプレイヤのセリフの進行度31と、セリフ24の進行度21との差に応じて、各感情パラメータ値を変化させる変化値が設定された情報である。例えば、差が小さい程各感情パラメータ値が高くなるように設定される。特典ポイント情報には、セリフ24が特典セリフであるか否かを示す情報、かつ、特典セリフである場合は各感情パラメータを変化させる変化値が設定されている。
【0036】
プレイヤセリフ情報30は、図4に示すように、進行度31に対して、気分32、セリフ33、セリフID34が対応付けられた情報である。プレイヤセリフ情報30は、キャラクタセリフ情報20と同様に、1つの固定的なレコードである必要はなく、対応付けるべき項目31〜33に共通する識別情報であるセリフID34によって概念的に対応付けられるように構成されてもよい。特定の進行度31及び気分32によって決定されるセリフ33は1つであり、これにより、セリフID33はゲームシステム10内でセリフ24を識別する識別情報として機能する。
【0037】
進行度31はキャラクタセリフ情報20の進行度21に対応し、進行度21と同様にゲーム開始から5分刻みで設定されている。気分32は、プレイヤの気分の種類を示す情報であり、本形態では8種のタイプの気分が用意されている。セリフ33には、プレイヤのセリフが設定される。本形態のセリフ33には、対応する進行度21のキャラクタCのセリフ24に応答するセリフとして、気分32に応じたセリフが設定されている。セリフ33は、ゲームにおいてプレイヤのセリフとして決定される前に、選択候補としてプレイヤセリフ部4に表示される。これによりセリフ33はセリフ候補5としても機能する。なお、セリフ33には、セリフを音声出力するための音声情報も含まれる。
【0038】
朝の挨拶シーンに対して設定された、キャラクタCのセリフ24の具体例を図5に示し、プレイヤのセリフ33の具体例を図6に示す。キャラクタCに用意された各セリフ24には、図5に示すようにゲーム開始後5秒毎に設定された進行度21に応じて、友好度23及びときめき度22に応じたセリフが設定されている。キャラクタCのセリフ24は、セリフ24aのように、複数の進行度21をまたいで設定されてもよいし、また、セリフ24bのように無言状態として設定されてもよい。上述したように、キャラクタCのセリフ24は、進行度21、ときめき度22,及び友好度23によって特定されるため、図7に示すようなX軸を進行度21、Y軸をときめき度22、及びZ軸を友好度23とする空間Aにおける1つの点が、3つの要素を総合して決定されるセリフ24に対応する。これにより、空間Aはキャラクタのセリフ24の位置決定空間として機能する。
【0039】
一方、プレイヤのセリフ33は、進行度31及び気分32によって特定されるように設定されている。従って、図8に示すようなX軸を進行度31及びY軸を気分32とする空間Bにおける点が、2つの要素を総合して決定されるセリフ33に対応する。これにより、空間Bはプレイヤのセリフ33の位置決定空間として機能する。なお、各進行度31に設定されたプレイヤのセリフ33は、対応する進行度21のキャラクタCのセリフ24に応答するセリフとして設定されている。従って、既定の進行度21、31に従ってゆっくり会話を進行させることも可能であるが、本形態では、横スクロール操作によって、モニタ11に表示されるプレイヤのセリフ候補5の進行度31を進めることにより、既定の進行度31以降の進行度31に設定されたセリフ候補5も選択可能であり、これにより、既定の進行度31よりも進行度31を進めて会話を進行させることができる。なお、本形態では既定の進行度31より前の進行度31のセリフ候補5は選択できないように構成されている。
【0040】
選択されたプレイヤのセリフに対して決定されるキャラクタCのセリフの進行度21は、常にプレイヤのセリフの進行度31を1つ進めた進行度に設定される。具体的には、進行度21がDのキャラクタCのセリフに対して、選択されたプレイヤのセリフの進行度31がDより3つ進んだ進行度D+3である場合、次のキャラクタCのセリフの進行度21は更に1つ進んだ進行度D+4と設定される。
【0041】
更に、記憶部15には、キャラクタCのキャラクタ識別情報やキャラクタの性格パラメータ等が記憶されたキャラクタ情報や、プレイヤの識別情報、スコア、過去のプレイ履歴、プレイヤの性格パラメータ等が記憶されたプレイヤ情報も記憶されている。
【0042】
本形態のゲームを進行させるゲーム処理について、図9に示すフローチャートに従って説明する。ゲーム処理は、ゲーム制御部14によって制御され、例えば、所定のシーン選択画面にて、プレイヤによってゲームのシーンが選択された後に開始される。本形態では、上述した複数のシーンから「朝の挨拶シーン」が選択された場合について説明する。「朝の挨拶シーン」が選択され、ゲーム処理が開始されると、まず、ステップS100にて、開始処理が行われる。
【0043】
開始処理では、例えば、ゲームの初期画面がモニタ11に表示されるとともに、時間計時部としてのシーンタイマの計時が開始される。シーンタイマは、ゲームの開始時から経過時間を計時する。次にステップS105にて、キャラクタCの各感情パラメータ(ときめき度及び友好度)の変化値が決定される。ゲーム開始時における変化値は、所定値(例えば0ポイント)であってもよいし、過去のゲーム成績に基づいて設定されるように構成してもよい。
【0044】
次に、ステップS110に進み、キャラクタCの次のセリフを決定するための各感情パラメータが設定される。本形態では、ステップS105で決定された各感情パラメータの変化値に基づいて、各感情パラメータ値を設定する。続いて、ステップS115に進み、キャラクタCの次のセリフを決定するための時間パラメータに、進行度21を設定する。ゲームの開始時の進行度は、最初の進行度21、即ち「5秒後」に設定される。次に、ステップS116に進み、決定された次のセリフ24を表示するか否かを判断する。シーンタイマの計時が時間パラメータが示す進行度21に達するまで処理待ち状態となり、当該進行度21に達するとステップS120に進む。
【0045】
ステップS120では、設定された2つの感情パラメータ及び時間パラメータによって特定されるキャラクタCのセリフ24を決定し、ゲーム画面1のキャラクタセリフ部3に表示する。続くステップS125では、まず、時間パラメータに設定されている進行度31に対応付けられたプレイヤの8種のセリフのうち少なくとも1つのセリフ33をセリフ候補5としてゲーム画面1のプレイヤセリフ部4に表示する。また、セリフ候補5の表示と共に、プレイヤに与えられた応答時間の残存時間がタイムリミットゲージ6に表示される。応答時間の残存時間は、次の進行度21が示す経過時間に到達するまでの時間である。キャラクタセリフ部3に表示されているキャラクタCのセリフ24が複数の進行度21にまたがっている時は、当該セリフ24の次のセリフ24の進行度21である。
【0046】
ステップS130では、プレイヤのスクロール操作に応じて、選択可能なプレイヤのセリフ候補5がプレイヤセリフ部4に表示される。例えば、縦スクロール操作によって、特定の進行度31に対して設定された8種のタイプのセリフがプレイヤセリフ部4に順次表示される。更に、横スクロール操作によって、時間パラメータに設定された進行度以降の進行度31に対して設定されたセリフ候補5が、プレイヤセリフ部4に表示される。これにより、ゲームによって予め用意された会話の進行度(時間パラメータに設定された進行度)に従わずに、プレイヤの所望の進行度で会話を進めることができる。次に、ステップS135にて、プレイヤセリフ部4に表示されたセリフ候補5に対して、プレイヤのセリフとして選択するための選択操作があったか否かが判断される。当該選択操作がないと判断された場合はステップS140に進む。
【0047】
ステップS140では、シーンタイマが示す経過時間が次の進行度21に到達したか否かが判断される。ステップS140における「次の進行度21」とは、時間パラメータに設定されている進行度の次の会話の進行度21であり、複数の進行度21をまたがっているセリフの場合は、当該セリフの次のセリフに対応付けられた進行度21である。ステップS140にて、次の進行度21に到達していないと判断された場合は、ステップS130に戻り、プレイヤの選択操作の待ち状態を継続する。一方、ステップS140にて、シーンタイマが次の進行度21に到達したと判断された場合は、プレイヤのセリフの選択はなかったとしてステップS105に戻る。
【0048】
ステップS105では、プレイヤのセリフの選択がなかった状況を反映するように、各感情パラメータの変化値が設定される。例えば、各感情パラメータ値を1ポイント減少させるべく、各変化値を−1に設定する。選択がなかった状況の変化値は所定値として予め記憶部15に記憶しておいてもよいし、当該変化値は状況情報として機能する。ステップS110では、各変化値に基づいてときめき度及び友好度が更新され、ステップS115では時間パラメータが次の進行度21に設定される。ステップS116では、直ちに肯定判断され、ステップS120へ進む。ステップS120以降の処理は上述した場合と同様である。
【0049】
一方、ステップS135にて、選択操作があったと判断された場合はステップS145へ進み、シーン終了か否かが判断される。シーンタイマが示す経過時間が「朝の挨拶シーン」の所要時間に到達している場合、又は次の会話の進行度21が存在しない場合に、シーン終了と判断される。シーン終了でない場合は、ステップS105へ戻る。ステップS105では、ステップS120で決定されたキャラクタCのセリフ24(キャラクタセリフ部3に現在表示されているキャラクタCのセリフ)のセリフ特性25に対して設定されている相性ポイント情報、進行度ポイント情報、及び応答ポイント情報に基づいて、各ポイント情報に設定された変化値を決定し、各感情パラメータに対する最終的な変化値を決定する。
【0050】
相性ポイント情報の変化値は、相性ポイント情報において、選択されたプレイヤのセリフ33に対して設定されている変化値を検索することにより、特定すればよい。応答ポイント情報の変化値は、ステップS135にて、選択操作があったタイミングを既知の入力タイミング取得方法によって取得し、応答ポイント情報においてて当該タイミングに対して設定された変化値を検索することにより、特定すればよい。進行度ポイント情報の変化値は、進行度ポイント情報において、時間パラメータに設定された進行度とプレイヤによって選択されたセリフ33の進行度31との差に対して設定されている変化値を検索することにより、特定すればよい。
【0051】
1つの感情パラメータに対して複数の変化値が存在する時は、例えば、全ての変化値を加算することにより、最終的な変化値を算出すればよい。ステップS110では、最終的な変化値に基づいて現在の各感情パラメータ値を変化させ、その結果を各感情パラメータ値に設定する。続く、ステップS115では、時間パラメータを、選択されたプレイヤのセリフの進行度31の次の進行度21に設定する。ステップS116以降にて行われる処理は、上述した処理と同様である。
【0052】
ステップS145にて、シーン終了と判断された場合は、ステップS150へ進み終了処理が行われる。終了処理では、プレイヤのスコアが算出され、ゲーム結果がモニタ11に表示される。本形態のスコアは、ゲーム中に選択されたキャラクタCのセリフの特典ポイント情報を参照することにより、特典セリフとして設定されているセリフの数をカウントし、そのカウント値に応じたポイント数として算出される。例えば、ステップS120にて、決定された各セリフの特典ポイント情報を記憶しておき、ステップS150の終了処理にて、各特典ポイント情報に関する上記処理を行うように構成すればよい。終了処理が終了すると、ゲーム処理を終了する。
【0053】
ステップS105及びステップS110の処理により、ゲーム制御部14は感情度決定部14cとして機能し、ステップS115の処理により、ゲーム制御部14は進行度決定部14bとして機能し、ステップS120の処理により、ゲーム制御部14はキャラクタセリフ決定部14dとして機能する。ステップS125〜ステップS135の処理により、ゲーム制御部14はプレイヤセリフ選択部14aとして機能する。更に、ゲーム制御部14は、ステップS140の処理によりセリフ選択判断部として機能し、ステップS150の処理により評価部として機能する。
【0054】
本発明は上述の形態に限らず種々の形態にて実施されてよい。各感情パラメータ値を変化させる変化値はポイントではなく係数であってもよい。進行度ポイント情報は、ゲームシステム内に共通の情報であってもよい。また、進行度ポイント情報及び/又は応答ポイント情報は、選択されたプレイヤのセリフによって異なるように構成してもよい。この場合は、相性ポイント情報と同様に、選択されたプレイヤのセリフに関する各ポイント情報を検索して、検索されたポイント情報を参照すればよい。
【符号の説明】
【0055】
C キャラクタ
1 ゲーム画面
10 ゲームシステム
11 モニタ
12 操作入力部
14 ゲーム制御部
14a プレイヤセリフ選択部
14b 進行度決定部
14c 感情度決定部
14d キャラクタセリフ決定部
15 記憶部
20 キャラクタセリフ情報
30 プレイヤセリフ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタを表示するゲーム画面を出力するゲーム画面出力部と、
前記キャラクタのセリフを出力するセリフ出力部と、
プレイヤの入力を受け付ける操作入力部と、
前記プレイヤと前記キャラクタとの会話を進行するゲームを制御するゲーム制御部と、
前記キャラクタのセリフが、会話の複数段階の進行度のそれぞれについて、プレイヤに対する複数段階の感情度の各感情度に応じて、記憶されたキャラクタセリフ記憶部と、
前記各進行度に応じて前記プレイヤのセリフが記憶されたプレイヤセリフ記憶部と、を備えるゲームシステムであって、
前記ゲーム制御部は、
前記キャラクタセリフ記憶部に記憶された所定のセリフが前記ゲーム画面に出力されると、前記プレイヤセリフ記憶部に記憶されたセリフから、前記キャラクタのセリフに応答する前記プレイヤのセリフを、前記プレイヤに選択させるプレイヤセリフ選択部と、
前記プレイヤによって選択されたセリフに応答する次の前記キャラクタのセリフの進行度を、前記選択されたセリフの進行度の次の進行度に決定する進行度決定部と、
前記選択されたセリフに基づいて、前記次のキャラクタのセリフの前記感情度を決定する感情度決定部と、
前記キャラクタセリフ記憶部を参照して、前記決定された感情度及び進行度から、前記次のキャラクタのセリフを決定して、その決定されたセリフを前記次のキャラクタのセリフとして前記セリフ出力部から出力するキャラクタセリフ決定部と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記感情度決定部は、前記選択されたセリフの進行度と前記所定のセリフの進行度との関係に基づいて、前記感情度を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記プレイヤセリフ記憶部には、前記各進行度に対して、更にタイプが異なる複数種類のセリフ候補が設定され、
前記プレイヤセリフ選択部は、前記進行度及び前記タイプで異なる前記セリフ候補の少なくとも1部を、前記プレイヤの操作に応じて前記ゲーム画面に提示することにより、前記1つのセリフを前記プレイヤに選択させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記キャラクタセリフ記憶部には、前記キャラクタの各セリフに関して、そのセリフに対して前記プレイヤのセリフが選択され得る各タイミングと、前記感情度に影響を与える影響情報とが対応付けられたタイミング情報が設定され、
前記感情度決定部は、前記キャラクタの前記所定のセリフの前記タイミング情報を参照することにより、前記所定のセリフに応答する前記プレイヤのセリフが選択されたタイミングに応じた前記タイミング情報を検索し、前記所定のセリフの感情度に、前記検索されたタイミング情報の影響情報を影響させることにより、前記次のキャラクタのセリフの感情度を決定する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記キャラクタセリフ記憶部には、前記キャラクタの各セリフに関して、前記プレイヤの各セリフに対する相性に関する相性情報が設定され、
前記感情度決定部は、前記キャラクタの前記所定のセリフに関して設定された、前記選択されたプレイヤのセリフに対する前記相性情報を検索し、前記所定のセリフの感情度に前記検索された相性情報を影響させることにより、前記次のキャラクタのセリフの感情度を決定する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記進行度は前記ゲームの開始時からの経過時間として設定され、
前記ゲーム制御部は、
前記経過時間を計時する時間計時部と、
前記ゲーム画面に出力されたキャラクタの前記所定のセリフに対して、前記所定のセリフの進行度の次の進行度に達するまでに、前記プレイヤによって前記プレイヤのセリフが選択されたか否かを判断するセリフ選択判断部とを更に有し、
前記プレイヤのセリフが前記次の進行度までに選択されなかった場合は、
前記進行度決定部に、前記所定のセリフの進行度の次の進行度を、前記次のキャラクタのセリフの進行度として決定させ、
前記感情度決定部に、前記セリフが選択されない状況に対応付けられた状況情報を前記感情度に影響させることにより前記次のキャラクタのセリフの感情度を決定させる、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲームにおいて前記プレイヤと前記キャラクタとの会話が許可される時間は会話許可時間として設定され、
前記ゲーム制御部は、前記会話許可時間が終了するまでに前記キャラクタセリフ決定部にて決定された前記キャラクタのセリフに基づいて、前記プレイヤのプレイ評価を決定する評価部を更に有する、ことを特徴とする請求項6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記感情度は、複数種類の感情パラメータで構成される、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
キャラクタを表示するゲーム画面を出力するゲーム画面出力部と、
前記キャラクタのセリフを出力するセリフ出力部と、
プレイヤの入力を受け付ける操作入力部と、
前記プレイヤと前記キャラクタとの会話を進行するゲームを制御するゲーム制御部と、
前記キャラクタのセリフが、会話の複数段階の進行度の各進行度について、前記プレイヤに対する複数段階の感情度の各感情度に応じて記憶されたキャラクタセリフ記憶部と、
前記各進行度に応じて前記プレイヤのセリフが記憶されたプレイヤセリフ記憶部と、を備えるコンピュータを制御するゲームプログラムであって、
前記ゲーム制御部を、
前記キャラクタセリフ記憶部に記憶された所定のセリフが前記ゲーム画面に出力されると、前記プレイヤセリフ記憶部に記憶されたセリフから、前記キャラクタのセリフに応答する前記プレイヤのセリフを、前記プレイヤに選択させるプレイヤセリフ選択部、
前記プレイヤによって選択されたセリフに応答する次の前記キャラクタのセリフの進行度を、前記選択されたセリフの進行度の次の進行度に決定する進行度決定部、
前記選択されたセリフに基づいて、前記次のキャラクタのセリフの前記感情度を決定する感情度決定部、及び
前記キャラクタセリフ記憶部を参照して、前記決定された感情度及び進行度から、前記次のキャラクタのセリフを決定して、その決定されたセリフを前記次のキャラクタのセリフとして前記セリフ出力部から出力するキャラクタセリフ決定部、
として機能させることを特徴とするゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−210539(P2012−210539A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−177347(P2012−177347)
【出願日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【分割の表示】特願2009−99947(P2009−99947)の分割
【原出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】