説明

ゲーム機及びポイント連動システム

【課題】他の分野で得た利益を用いて、ゲームを成功し易い状態にするゲーム機及びポイント連動システムを提供する。
【解決手段】ゲーム機1は、ゲーム機52、PC54、携帯電話機56でのゲームの結果に応じて付与されたポイントが記憶された管理サーバ60から、ポイントを取得するポイント取得部11と、ポイント取得部11により取得したポイントの数が大きいほど、ゲームの難易度を易しく変更する難易度変更部14と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品取得ゲームに適したゲーム機及びポイント連動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤに景品を取得させる様々な種類の景品取得ゲーム機が存在する。景品取得ゲーム機には、景品を取得するのに一定の技量を必要とするものや、抽選結果において当選しなければ景品を得られないものが存在する。そのような状況下、繰り返し同じような状態で景品取得に成功しないプレイヤに対して、ゲームを成功し易い状態に設定する景品取得ゲーム装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−105477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に記載のゲーム機は、同じ状態を繰り返してしまい景品取得ができない場合に、初めてゲームを成功し易い状態にする。このため、ゲームを成功し易い状態になるまでの繰り返しの間、景品を取得できないプレイヤにとって、ストレスが溜まるものであり、プレイの意欲を低下させる可能性があった。特に初心者のプレイヤにとっては、ゲームの難易度が高く感じられることで、そもそもプレイを行わない可能性があった。
【0004】
他方、プレイヤには、ゲームの種類による得手不得手がある。例えば、パズルゲームは得意でも景品取得ゲームは苦手といったように、ある分野のゲームは苦手でも、それとは異なる分野のゲームは得意というプレイヤが存在する。
【0005】
そこで、本発明は、他の分野で得た利益を用いて、ゲームを成功し易い状態にするゲーム機及びポイント連動システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0007】
請求項1の発明は、所定の条件で付与されたポイントが記憶された所定の装置(60,209c)から、前記ポイントを取得するポイント取得部(11)と、前記ポイント取得部により取得したポイントの数が大きいほど、ゲームの難易度を易しく変更する難易度変更部(14)と、を備えるゲーム機(1,201)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のゲーム機(1,201)において、前記ポイント取得部(11)は、他のゲーム機(52,54,56)でのゲームの結果に応じて付与された前記ポイントを、前記装置(60,209c)から取得すること、を特徴とするゲーム機である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のゲーム機(1,201)において、景品(G)を払い出す景品払出部(16)を備え、前記難易度変更部(14)は、前記ポイント取得部(11)により取得した前記ポイントの数が大きいほど、前記景品払出部から前記景品を払い出す確率を高く変更すること、を特徴とするゲーム機である。
請求項4の発明は、請求項3に記載のゲーム機(1,201)において、複数の前記景品(G)から一の景品をプレイヤが選択可能な選択部(31)を備え、前記難易度変更部(14)は、前記選択部により選択された前記一の景品を払い出す確率を、前記ポイント取得部(11)から取得した前記ポイントの数に対応した確率を加えて高く変更すること、を特徴とするゲーム機である。
請求項5の発明は、請求項4に記載のゲーム機(1,201)において、複数の前記景品(G)の払い出しに関する優先順位を記憶する記憶部(20)と、前記選択部(31)により前記プレイヤが選択した前記一の景品の払い出しを優先するように前記記憶部に記憶させる優先順位変更部(13)と、を備え、前記難易度変更部(14)は、前記一の景品を除く前記複数の景品のうち前記記憶部に記憶された前記優先順位の低い他の景品から順番に、前記他の景品を払い出す確率をより低く変更すること、を特徴とするゲーム機である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲーム機(1,201)において、前記難易度変更部(14)により変更された前記難易度をグラフ形式に表示して、プレイヤに報知する報知部(15)を備えること、を特徴とするゲーム機である。
【0008】
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された前記所定の装置(6,209c)と、前記ゲーム機(1,201)とを備えるポイント連動システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、所定の装置に記憶されたポイントを取得して、ゲームの難易度を易しく変更するのに用いる。よって、ポイントという他の分野で得た利益を用いて、ゲームを成功し易い状態にするという、新しい発想のゲーム機を提供できる。また、ゲームの難易度を易しくすることで、特に初心者や、そのゲーム機の分野のゲームが苦手なプレイヤに、プレイをし易い環境を提供できる。
【0010】
(2)本発明は、他のゲーム機でのゲーム結果に応じて付与されたポイントを取得するので、例えば、得意なゲーム機でプレイしたことで付与されたポイントを取得することで、不得意なゲームの難易度を易しくすることができ、ポイントを有効活用することができる。よって、分野の異なるゲーム機間でポイントの交換が可能であり、双方のゲーム機の稼働率を向上できる。また、プレイヤは、不得意なゲームの難易度を易しくして、プレイの練習ができる。
【0011】
(3)本発明は、ポイントを、景品取得ゲーム機における景品払出の確率を変更するのに用いることができる。そして、ポイントの数が大きいほど、景品を払い出す確率を高く変更するので、ポイントを使うことで、プレイヤに景品を取得させ易くすることができる。
【0012】
(4)本発明は、複数ある景品のうち一の景品のプレイヤによる選択を受け付けて、その一の景品を払い出す確率をポイントの数に対応して高く変更するので、プレイヤが欲する景品を払い出す確率を高くすることができる。よって、プレイヤに希望の景品を取得させ易くして、プレイ意欲を向上できる。
【0013】
(5)本発明は、景品の払い出しに関する優先順位を記憶しており、プレイヤが選択した一の景品の払い出しを優先させ、優先順位の低いものから景品を払い出す確率をより低くするので、プレイヤが欲する景品を払い出す確率を高くすると共に、例えば、ハズレ等の、優先順位の低いものの確率を低くすることで、全体として景品を払い出す確率を上げることができる。
【0014】
(6)本発明は、難易度をグラフ形式で表示してプレイヤに報知するので、プレイヤは、分かり易い態様で示された難易度を確認して、プレイをすることができる。また、プレイヤは、難易度がポイントにより変更を確認することを、グラフの変化により認識できるので、ポイントが使用されたことを視覚的に確認できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、他の分野で得た利益を用いて、ゲームを成功し易い状態にするゲーム機及びポイント連動システムを提供するという目的を、ゲーム機が、所定の条件で付与されたポイントが記憶された所定の装置からポイントを取得するポイント取得部と、ポイント取得部により取得したポイントの数が大きいほど、ゲームの難易度を易しく変更する難易度変更部と、を備えることによって実現した。
【0016】
(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
図1は、第1実施形態に係るゲーム機1の全体構成を示す図である。ゲーム機1は、例えば、ゲームセンタ等に設置される、左右方向Xの幅1.2m程度、奥行方向Yの長さ1m程度、鉛直方向Zの高さ1.5m程度の大型の装置である。ゲーム機1は、抽選を行い、その抽選の結果に応じて景品Gを払い出す景品取得ゲーム機である。
【0017】
ゲーム機1は、筐体2と、景品表示部3と、ボタン4と、確率表示部5と、入力表示部6と、コイン投入口7と、景品取出口8とを備える。
筐体2は、ゲーム機1のケースである。
景品表示部3は、筐体2の上方に設けられ、景品G(Ga,Gb)を表示する。景品表示部3は、筐体2内に設けられた景品載置部3aに、見本として実物の景品Gを載置し、プレイヤPが景品Gに直接触れることができないように、例えば、透明なアクリル板等により、プレイヤPが視認可能な状態で景品載置部3aを覆っている。
ボタン4(4a,4b)は、景品表示部3の下方であって、景品G(Ga,Gb)の略直下に配置されている。ボタン4は、プレイヤPにより、景品Gを選択する選択部である。
【0018】
確率表示部5及び入力表示部6は、ディスプレイ等に代表される表示画面である。確率表示部5及び入力表示部6は、ボタン4の下方であって、X方向の右から左に向かって順番に並んで配置されている。
確率表示部5は、景品Gが当たる確率を、グラフ形式で表示する。確率表示部5は、プレイヤPが見ながらプレイできるように、プレイヤPの視認可能な位置に配置されている。
入力表示部6は、後述するポイントを使用するにあたってプレイヤPが操作を行う画面である。入力表示部6は、タッチパネル形式になっており、プレイヤPは、入力表示部6に触れることで入力を行うことができる。
確率表示部5及び入力表示部6は、プレイ開始前は、例えば、2つの画面を用いてゲーム機1のゲーム内容等を示すデモンストレーション画面を表示する。
【0019】
コイン投入口7は、入力表示部6の下方に設けられている。コイン投入口7は、プレイヤPにより所定のコインが投入される。
所定のコイン投入により、ゲーム機1は、プレイヤPが選択した景品Gを所定の条件で払い出す景品取得ゲームのプレイを開始する。なお、例えば、コイン投入口7に代わってプリペイドカード等によって、プレイ料金の支払いを実現できるものを用いてもよい。
景品取出口8は、当たった景品Gの払出口である。プレイヤPは、景品取出口8に払い出された景品Gを受け取ることができる。
【0020】
次に、ポイント連動システム100の全体構成について説明する。
図2は、第1実施形態に係るポイント連動システム100の全体構成及びゲーム機1の機能構成を示す図である。
ポイント連動システム100は、図1で説明したゲーム機1と、ガンゲーム機等のゲーム機52と、PC(パーソナルコンピュータ)54と、携帯電話機56と、管理サーバ60(装置)とを有し、それらが通信ネットワーク50を介して接続されている。
【0021】
ゲーム機1は、図1で説明したコイン投入口7、確率表示部5及び入力表示部6を有する表示部30、ボタン4(4a,4b)を有する選択部31の他、制御部10、記憶部20及び景品貯留部32を備えている。それらは、ゲーム機1内でアドレス信号やデータを伝送するラインであるバスライン(図示せず)を介して接続されている。
【0022】
制御部10は、ポイント取得部11、選択データ取得部12、優先順位変更部13、難易度変更部14、報知部15及び景品払出部16を備える。
制御部10は、情報の演算、及び処理を行う情報演算処理装置(CPU)であり、当該ゲーム機1の全体を制御するものである。制御部10は、後述する記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、ゲーム機1のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
【0023】
ポイント取得部11は、管理サーバ60に記憶されたポイントを取得する処理を行う制御部である。ここで、ポイントとは、例えば、プレイ料金の支払いや、プレイ結果等に応じて、一定の条件で計算された点数をいう。
選択データ取得部12は、選択部31から選択されたデータを取得したり、入力表示部6から入力されたデータを取得したりする処理を行う制御部である。
優先順位変更部13は、景品Gの払出の優先順位を変更する処理を行う制御部である。
難易度変更部14は、プレイの難易度を変更する処理を行う制御部である。
報知部15は、プレイヤPに難易度を報知する処理を行う制御部である。
景品払出部16は、景品Gを景品取出口8に払い出す処理を行う制御部である。
これらの各制御手段の処理の詳細は、後述する。
【0024】
記憶部20は、ゲームプログラム21、確率テーブル22及び優先順位テーブル23を備える。ゲームプログラム21は、制御部10で実行される抽選結果により景品Gを払い出す景品取得ゲームのゲームプログラムである。確率テーブル22及び優先順位テーブル23は、ゲームプログラム21により用いられるものである。その他、一時記憶領域として、ゲームプログラム21等の各種のプログラムの実行時に、テーブル等を展開するためのローカルメモリ、及びキャッシュメモリを含んでよい。
【0025】
記憶部20を実現するものとして、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)等を含む半導体記憶装置、磁気ディスク等が含まれる。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機1は、記憶部20、制御部10等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
景品貯留部32は、景品G(Ga,Gb)をストックする。景品貯留部32は、制御部10の制御により景品Gを払い出す払出装置(図示せず)が設けられている。
【0026】
通信ネットワーク50は、ゲーム機1と、ゲーム機52と、PC54と、携帯電話機56と、管理サーバ60との間の通信を行うための、例えばインターネット等の通信網である。
ゲーム機52は、ゲーム機1とは異なるゲームを実行する装置である。ゲーム機52は、ゲーム機1と同じ又は異なるゲームセンタ等の娯楽施設に設置されている。
PC54及び携帯電話機56は、通信ネットワーク50を介してネットワークゲーム等の実行が可能な装置である。
ゲーム機52、PC54及び携帯電話機56は、プレイ料金の支払いにより、ポイントを付与するポイント付与部を有し、また、プレイの結果に応じてポイントを付与する。例えば、プレイをするごとに1点、ステージをクリアするごとに1点、最高得点を出した際に5点、等のポイントを付与する。
【0027】
管理サーバ60は、ゲーム機52、PC54及び携帯電話機56で付与されたポイントを格納する装置である。管理サーバ60は、制御部61と記憶部62とを有し、記憶部62は、さらにポイント記憶部63及びID記憶部64を有する。制御部61は、ゲーム機52、PC54及び携帯電話機56から通信ネットワーク50を介してポイントに関するデータを受信して、ID記憶部54に基づき認証処理を行う。そして、認証がされたことに応じて、受信したポイントデータを、ポイント記憶部63に記憶する。
【0028】
次に、ゲーム機1での処理について説明する。
図3は、第1実施形態に係るプレイ処理のフローチャートである。
図4は、第1実施形態に係る確率テーブル22及び優先順位テーブル23の例を示す図である。
図5は、第1実施形態に係る入力表示部6での表示例を示す図である。
図6は、第1実施形態に係る確率変更処理のフローチャートである。
図7は、第1実施形態に係る確率表示部5での表示例を示す図である。
【0029】
図3においてステップS1では、制御部10は、コイン投入口7にコインが投入されたことで、開始処理を行う。開始処理として、確率テーブル22を作成する。記憶部20には、所定の割合で景品Gを当選にするためのデータが予め記憶されており、そのデータに基づいて確率テーブル22を作成する。例えば、景品Ga及び景品Gbに当選する確率が各々5%であり、残り90%がハズレであるとするデータが記憶部20に記憶されている場合に、このデータを用いてランダムに当たり番号の範囲を決定する。そして、決定した当たり番号の範囲を用いて、図4(a)(1)に示す確率テーブル22を作成する。
【0030】
ここで、確率テーブル22について説明する。
図4(a)(1)は、開始処理で作成された確率テーブル22を示す。確率テーブル22は、景品名と、当たり番号との各項目を有する。当たり番号には、00〜99の範囲の番号が格納される。当たり番号は、景品名に対応する当たり番号の範囲である。景品Gaである景品名Aと、景品Gbである景品名Bとはどちらも5%の確率になっており、ハズレは90%の確率になっている。
【0031】
図3に戻って、ステップS2では、制御部10(選択データ取得部12)は、景品Gの選択を受け付ける。景品Gの選択は、プレイヤPがボタン4(図1)を押下することで、ボタン4に対応する景品Gの選択を行うことができる。ステップS3では、制御部10(優先順位変更部13)は、優先順位テーブル23の優先順位を変更する。
【0032】
ここで、優先順位テーブル23について説明する。
図4(b)(1)は、開始処理における優先順位テーブル23を示し、図4(b)(2)は、優先順位変更後の優先順位テーブル23を示す。優先順位テーブル23は、景品名と、優先順位との各項目を有する。優先順位は、優先される順番で昇順に番号が振られている。図4(b)(1)に示すように、開始処理には、景品名「ハズレ」の優先順位が他のものより低く設定されているが、景品名「A」と景品名「B」とは優先順位に優劣がない。他方、図4(b)(2)は、プレイヤPにより選択された景品名「A」の優先順位を、最上位になるように変更したものであり、景品名「A」が、景品名「B」よりも優先順位が上になるように変更されている。
【0033】
図3に戻って、ステップS4では、制御部10は、ポイントを使用するプレイが選択されたか否かを判断する。ポイントを使用するプレイとは、管理サーバ60に記憶されたポイントを使用することで、景品Gの当選確率を高くするプレイをいう。ポイントを使用するか否かは、図5(1)に示す入力表示部6を用いて、プレイヤPがボタン101に触れることで選択できる。図3に戻り、ポイントを使用するプレイが選択された場合(ステップS4:YES)には、制御部10は、処理をステップS5に移す。他方、ポイントを使用するプレイが選択されなかった場合(ステップS4:NO)には、制御部10は、処理をステップS6に移す。
ステップS5では、制御部10は、確率変更処理を行う。その後、制御部10は、処理をステップS6に移す。
【0034】
ここで、図6を用いて確率変更処理について説明する。
プレイヤPがポイントを使用するプレイを選択したことで、ステップS21では、制御部10は、ID入力画面を入力表示部6に表示する。図5(2)は、ID入力画面を表示した入力表示部6を示す。プレイヤPは、ID入力画面からプレイヤPのID及びパスワードを入力する。なお、IDとは、プレイヤPを識別する符号をいい、予めプレイヤPに付与されている。ID及びパスワードを入力後に、「次へ」のボタン103を選択することで、ID及びパスワードが管理サーバ60に送信され、管理サーバ60で認証処理が行われる。
【0035】
図6のステップS22では、制御部10は、認証できたか否かを判断する。認証できたか否かは、管理サーバ60から受信した認証結果により判断できる。管理サーバ60は、ゲーム機1から受信したID及びパスワードが、ID記憶部64に格納されたID及びパスワードに一致するか否かを照合する。照合した結果、一致するID及びパスワードがID記憶部64に記憶されていれば認証できたものとして、一致するID及びパスワードがID記憶部64に記憶されていなければ認証できなかったものとして、管理サーバ60は、それらの認証結果をゲーム機1に送信する。認証できた場合(ステップS22:YES)には、制御部10は、処理をステップS23に移す。他方、認証できなかった場合(ステップS22:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0036】
ステップS23では、制御部10(ポイント取得部11)は、管理サーバ60からポイント記憶部63に記憶された該当のIDのポイントデータを受信することで、ポイントを取得する。制御部10は、送信されたポイントデータを、記憶部20に記憶する。
ステップS24では、制御部10は、ポイントがあるか否かを判断する。ポイントがあるとは、この例では、1以上であることをいう。ポイントがある場合(ステップS24:YES)には、制御部10は、処理をステップS25に移す。他方、ポイントがない場合(ステップS24:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
【0037】
ステップS25では、制御部10は、ポイント選択画面を入力表示部6に表示する。図5(3)は、ポイント選択画面を表示した入力表示部6を示す。ポイント部104は、現在のポイント数として、管理サーバ60から取得したポイントを表示する。また、ポイント部105は、今回のプレイで使用するポイントを表示する。ポイント部105は、プレイヤPの操作によって、その数を変更することができる。景品選択部106は、プレイヤPがステップS2(図3)で選択した景品Gを強調して表示する。
【0038】
図6に戻って、ステップS26では、制御部10は、ポイント数が入力されたか否かを判断する。ポイント数が入力されたか否かは、図5(3)において、ボタン107が選択された際に、ポイント部105に1以上の値があるか否かにより判断できる。ポイント数が入力された場合(ステップS26:YES)には、制御部10は、処理をステップS27に移す。他方、ポイント数が入力されていない場合(ステップS26:NO)には、制御部10は、ポイント数が入力されるまで、ステップS26を繰り返す。
【0039】
ステップS27では、制御部10(難易度変更部14)は、確率変更処理を行う。確率変更処理は、使用されたポイント数に対応して当たり番号を増加させる。図5(3)の例では、景品名「A」の景品Gaの当たり番号を、91個分を増やす場合である。また、図4の例では、優先順位の最下位は景品名「ハズレ」であるので、まずは、図4(a)(1)に示す景品名「ハズレ」の90個分の当たり番号「05〜49、55〜99」を、図4(a)(2)に示すように景品名「A」の当たり番号にする。あと1個は、図4(a)(1)に示す景品名「B」の当たり番号「50」を、図4(a)(2)に示すように景品名「A」の当たり番号にする。以上のようにして変更された当たり番号は、確率テーブル22を更新することで記憶される。図4(a)(2)には、確率変更処理により変更された確率テーブル22を示す。本処理により、このように、景品名「ハズレ」の当たり番号のない、空クジなしの状態に確率テーブル22を更新する。
【0040】
このように、ゲーム機1は、管理サーバ60に記憶されたポイントを取得して、ゲームの難易度を易しく変更するのに用いる。特に、ゲーム機1での景品払出の確率を高く変更するのに用いることができる。よって、ポイントという他の分野で得た利益を用いて、ゲームを成功し易い状態にすることができ、また、ゲームの難易度を易しくすることで、特に初心者や、その分野のゲームが苦手なプレイヤPに、プレイをし易い環境を提供できる。
また、ゲーム機1は、プレイヤPが選択した景品Gを払い出す確率をポイントの数に対応して高く変更する。さらに、ゲーム機1は、景品Gの払い出しに関する優先順位テーブルを記憶しており、プレイヤPが選択した景品Gの払い出しを優先させ、優先順位の低いものから確率を低くする。よって、プレイヤPが欲する景品Gを払い出す確率を高くすると共に、優先順位の低いハズレの確率を低くすることで、全体として景品Gを払い出す確率を上げることができる。
【0041】
図6に戻って、ステップS28では、制御部10(報知部15)は、変更された確率をグラフ形式にして、確率表示部5に表示する。
図7には、確率表示部5の表示例を示す。図7(1)は、確率変更処理前に確率表示部5に表示される円グラフ111であり、図7(2)は、確率変更処理後に確率表示部5に表示される円グラフ112である。この円グラフ111及び円グラフ112は、図4(a)に示す確率テーブル22に対応する。
その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0042】
このように、ゲーム機1は、難易度をグラフ形式で表示してプレイヤPに報知するので、プレイヤPは、分かり易い態様で示された難易度を確認して、プレイをすることができる。また、プレイヤPは、難易度がポイントにより変更を確認することを、グラフの変化により認識できるので、ポイントが使用されたことを視覚的に確認できる。
【0043】
図3に戻って、ステップS6では、制御部10は、スタートが選択されたか否かを判断する。スタートが選択されたとは、プレイヤPが、図5(1)のスタートのボタン102、又は図5(4)のボタン108を触れることをいう。スタートが選択された場合(ステップS6:YES)には、制御部10は、処理をステップS7に移す。他方、スタートが選択されない場合(ステップS6:NO)には、制御部10は、スタートが選択されるまでステップS6の処理を繰り返す。
ステップS7では、制御部10は、確率テーブル22を用いた抽選処理を行う。制御部10は、00〜99までの数字のうち1つの数字を、乱数を発生させて決定する。その決定された数字に一致する確率テーブル22の当たり番号を検索して、その当たり番号に対応する景品名を取得することで、抽選を行う。
【0044】
ステップS8では、制御部10は、景品Gが当たったか否かを判断する。景品Gが当たったとは、「ハズレ」以外であることをいう。景品Gが当たった場合(ステップS8:YES)には、制御部10は、処理をステップS9に移す。他方、景品Gが当たっていない場合(ステップS8:NO)には、制御部10は、本処理を終了する。
ステップS9は、制御部10(景品払出部16)は、該当の景品Gを景品貯留部32から景品取出口8に払い出す処理を行う。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0045】
このように、ゲーム機1は、ゲーム機52、PC54、携帯電話機56といった、他のゲーム機でのゲーム結果に応じて付与されたポイントを取得する。例えば、プレイヤPが、ゲーム機52でのプレイが得意で、ゲーム機1でのプレイが不得意な場合に、ゲーム機52でプレイしたことで付与されたポイントを取得することで、ゲーム機1のプレイの難易度を易しくすることができ、ポイントを有効活用することができる。よって、分野の異なるゲーム機間でポイントの交換が可能であり、双方のゲーム機の稼働率を向上できる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、ゲーム機が通信ネットワークを介して接続されていない場合に、情報を記録したICカード等の装置を使用するものである。
なお、以下の説明及び図面において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
【0047】
図8は、第2実施形態に係るポイント連動システム200の全体構成を示す図である。
ゲーム機201は、第1実施形態で説明した各構成に加えて、リーダライタ部209を備える。また、プレイヤPは、ICカード209cを持参している。ICカード209cは、他のゲーム機等で付与されたポイントとプレイヤPのIDに関する情報とを記憶している。リーダライタ部209は、プレイヤPがICカード209cをかざすことで、ICカード209cに記憶されたポイントデータやIDに関する情報を受け付ける。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0049】
(変形形態)
(1)各実施形態では、ゲームにより付与されたポイントを利用して、景品取得ゲーム機での景品取得の確率を変更した。しかし、これに限らず、ゲーム以外により付与されたポイントを利用することにしてもよい。例えば、インターネットを利用した買物等(例えば、各種の商品・役務の購入回数や購入金額等)に応じて、一定の条件で付与されたポイントを用いてもよい。
(2)各実施形態では、1ポイントを1%の確率とした例を示した。しかし、これに限らず、ポイントと確率との割合は任意に設定してよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】第1実施形態に係るゲーム機の全体構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るポイント連動システムの全体構成及びゲーム機の機能構成を示す図である。
【図3】第1実施形態に係るプレイ処理のフローチャートである。
【図4】第1実施形態に係る確率テーブル及び優先順位テーブルの例を示す図である。
【図5】第1実施形態に係る入力表示部での表示例を示す図である。
【図6】第1実施形態に係る確率変更処理のフローチャートである。
【図7】第1実施形態に係る確率表示部での表示例を示す図である。
【図8】第2実施形態に係るポイント連動システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1,201 ゲーム機
4,4a,4b ボタン
5 確率表示部
6 入力表示部
10 制御部
11 ポイント取得部
12 選択データ取得部
13 優先順位変更部
14 難易度変更部
15 報知部
16 景品払出部
20 記憶部
21 ゲームプログラム
22 確率テーブル
23 優先順位テーブル
30 表示部
31 選択部
50 通信ネットワーク
52 ゲーム機
54 PC
56 携帯電話機
60 管理サーバ
63 ポイント記憶部
100,200 ポイント連動システム
111,112 円グラフ
209 リーダライタ
209c ICカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件で付与されたポイントが記憶された所定の装置から、前記ポイントを取得するポイント取得部と、
前記ポイント取得部により取得したポイントの数が大きいほど、ゲームの難易度を易しく変更する難易度変更部と、
を備えるゲーム機。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム機において、
前記ポイント取得部は、他のゲーム機でのゲームの結果に応じて付与された前記ポイントを、前記装置から取得すること、
を特徴とするゲーム機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のゲーム機において、
景品を払い出す景品払出部を備え、
前記難易度変更部は、前記ポイント取得部により取得した前記ポイントの数が大きいほど、前記景品払出部から前記景品を払い出す確率を高く変更すること、
を特徴とするゲーム機。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム機において、
複数の前記景品から一の景品をプレイヤが選択可能な選択部を備え、
前記難易度変更部は、前記選択部により選択された前記一の景品を払い出す確率を、前記ポイント取得部から取得した前記ポイントの数に対応した確率を加えて高く変更すること、
を特徴とするゲーム機。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム機において、
複数の前記景品の払い出しに関する優先順位を記憶する記憶部と、
前記選択部により前記プレイヤが選択した前記一の景品の払い出しを優先するように前記記憶部に記憶させる優先順位変更部と、
を備え、
前記難易度変更部は、前記一の景品を除く前記複数の景品のうち前記記憶部に記憶された前記優先順位の低い他の景品から順番に、前記他の景品を払い出す確率をより低く変更すること、
を特徴とするゲーム機。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のゲーム機において、
前記難易度変更部により変更された前記難易度をグラフ形式に表示して、プレイヤに報知する報知部を備えること、
を特徴とするゲーム機。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された前記所定の装置と、前記ゲーム機とを備えるポイント連動システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−88525(P2010−88525A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−259081(P2008−259081)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)