説明

ゲーム機用操作装置

【構成】 ゲーム機用操作装置10は第1,第2および第3ハウジング14,16,18を含み、第1ハウジング14と第2ハウジングとは第3ハウジング18によって連結される。第1ハウジング14と第2ハウジング16とには、その上面側にユーザが叩き操作するための領域(操作入力部)が設けられる。第3ハウジング18の上面側には、それと一体的にマイク62が設けられる。したがって、操作入力部への叩き操作による入力とマイク62への入力とに基づいて操作信号が生成され、ゲーム機100に送信される。
【効果】 叩き操作の入力のみならず、ユーザによって発生される音による入力に基づいて生成された操作信号によってゲームを進行させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はゲーム機用操作装置に関し、特にたとえば、操作者の叩き操作によりゲーム機に操作信号を出力する、ゲーム機用操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のゲーム機用操作装置の一例が特許文献1に開示される。この特許文献1に開示されるゲーム機の入力装置は、複数の入力領域と、その入力領域のそれぞれに圧力センサや振動センサを設け、入力領域が叩かれたとき、入力領域毎に異なる音を発するようにしていた。
【0003】
また、この種のゲーム機用操作装置の他の例が特許文献2に開示される。この特許文献2に開示されるPCカード形ゲーム用入力機器では、PCカード規格サイズの筐体の側壁部に凹部を設けて、当該凹部に信号ケーブルが巻き付けられる。このため、PCカード形ゲーム用入力機器をノート形パーソナルコンピュータのカードスロットに収納することができ、ノート形パーソナルコンピュータとともに持ち運びするのが便利であった。
【0004】
さらに、この種のゲーム機用操作装置のその他の例が特許文献3に開示される。この特許文献3に開示される電子機器は、一端が装置に固定され、他端に接続するための接続部を有したケーブルと、そのケーブルと接続部とをそれぞれ収納可能な収納部とを備えている。収納部のケーブル収納部分は、ケーブルの許容曲げ半径以上の曲率半径にて蛇行しているケーブルを収納可能な幅を備えた収納溝を有している。これにより、蛇行溝に収納されたケーブルが直線に戻ろうとする力でケーブルを保持するようにしていた。
【特許文献1】特開2001−276421号
【特許文献2】特開2000−157736号
【特許文献3】特開2000−172377号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されるゲーム機の入力装置では、複数の入力領域のそれぞれに圧力センサや振動センサを設けるようにしてあるため、装置自体が高価であった。また、このような入力装置では、メンブレンスイッチを適用することも考えられるが、メンブレンスイッチを適用した場合には、単位面積当りに比較的大きな荷重を加える必要があり、ゲームにおいては操作し難いという問題があった。
【0006】
また、特許文献2に開示されるPCカード形ゲーム用入力機器は、PCカードもノート形パーソナルコンピュータとともに持ち運ぶ場合には、カードスロットに収納できず、鞄に収納できなかったり、かさばってしまったりする等の問題は依然として残っていた。しかも、このような場合には、PCカード形ゲーム用入力機器を単体で持ち運ぶこととなり、したがって、コネクタの重みでケーブルが脱落してしまい、持ち運び難いという問題もあった。
【0007】
さらに、特許文献3に開示される電子機器では、蛇行溝を形成するためのスペースが必要となるため、筐体が大型化してしまうという問題があった。また、蛇行溝の曲率半径を最適な値に選ばなければケーブルがすぐに外れてしまったり、或いはケーブルに必要以上の負荷(ストレス)がかかりケーブルを痛め易くしたりするため、実用性に難があるという問題もあった。
【0008】
それゆえに、この発明の主たる目的は、小さい荷重で入力でき、しかも安価にできる、ゲーム機用入力装置を提供することである。
【0009】
また、この発明の他の目的は、簡単な構成でケーブルおよびコネクタを確実に保持でき、かつ入力装置自体を小型化できる、ゲーム機用入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明は、ゲーム機に接続されて使用されるゲーム機用操作装置であって、ハウジングと、ハウジングに一体的に設けられ、操作者の叩き操作によって弾性変形する叩き操作入力部と、ハウジングの叩き操作入力部が設けられる領域とは異なる領域であり、当該ハウジングに一体的に設けられ、操作者によって発生される音を入力する音入力部と、叩き操作入力部への入力の有無と音入力部への入力の有無とに基づいて操作信号を生成する操作信号生成手段と、操作信号生成手段によって生成された操作信号をゲーム機に送信する操作信号送信手段を備える、ゲーム機用操作装置である。
【0011】
第1の発明では、ゲーム機用操作装置(10:実施例で示す参照符号。以下同じ。)はゲーム機(100)に接続され、ゲームの選択やゲームの操作などに使用される。ゲーム機用操作装置は、ハウジング(14,16)と叩き操作入力部(20,22)とを備えている。叩き操作入力部は、ハウジングに一体的に設けられ、操作者の叩き操作によって弾性変形する。また、マイクのような音入力部(62)が、ハウジングの叩き操作入力部が設けられる領域とは異なる領域であり、このハウジングに一体的に設けられる。操作信号生成手段(50)は、叩き操作入力部への入力の有無と音入力部への入力の有無とに基づいて操作信号を生成する。操作信号送信手段(50)は、操作信号生成手段によって生成された操作信号をゲーム機に送信する。
【0012】
第1の発明によれば、叩き操作による叩き操作入力部への入力に加えて、ユーザによって発生される音による音入力部への入力に基づいて操作信号を生成するので、操作の幅が広がり、より複雑で面白い操作性を実現することができる。
【0013】
第2の発明は、第1の発明に従属し、操作信号生成手段は、音入力部に入力される音の大きさデータを含む操作信号を生成する。
【0014】
第2の発明では、操作信号生成手段は、音の有無のみならず、音の大きさデータを含む操作信号を生成する。
【0015】
第2の発明によれば、操作信号に音の大きさデータを含むので、ゲーム機に音の大きさデータも送信することができる。
【0016】
第3の発明は第1または第2の発明に従属し、音入力部に入力される音の大きさの閾値を設定する閾値設定手段をさらに備える。
【0017】
第3の発明では、閾値設定手段(50)は、音入力部に入力される音の大きさの閾値を設定する。
【0018】
第3の発明によれば、マイクのような音入力部の感度を設定することができる。
【0019】
第4の発明は第3の発明に従属し、音入力部に入力される音の大きさが閾値設定手段によって設定された閾値以上であるか否かを判断する大きさ判断手段をさらに備え、操作信号生成手段は、大きさ判断手段によって音入力部に入力される音の大きさが閾値以上であると判断されたとき、当該音のデータを有効にして当該音入力部への入力が有ると判別し、大きさ判断手段によって音入力部に入力される音の大きさが閾値未満であると判断されたとき、当該音のデータを無効にして当該音入力部への入力が無いと判別する入力判別手段を含む。
【0020】
第4の発明では、大きさ判断手段(50)は、音入力部に入力される音の大きさが閾値設定手段によって設定された閾値以上であるか否かを判断する。入力判別手段(50)は、大きさ判断手段によって音入力部に入力される音の大きさが閾値以上であると判断されたとき、当該音のデータを有効にして当該音入力部への入力が有ると判別し、大きさ判断手段によって音入力部に入力される音の大きさが閾値未満であると判断されたとき、当該音のデータを無効にして当該音入力部への入力が無いと判別する。
【0021】
第4の発明によれば、大きさが閾値以上である音のみを有効と判断するので、周囲の雑音等の入力に基づいて操作信号が生成されるのを防止することができる。
【0022】
第5の発明は、ゲーム機に接続されて使用されるゲーム機用操作装置であって、ハウジングと、ハウジングに一体的に設けられ、操作者の叩き操作によって弾性変形する複数の叩き操作入力部と、複数の叩き操作入力部の間であり、当該ハウジングに一体的に設けられ、操作者によって発生される音を入力する音入力部を備える、ゲーム機用操作装置である。
【0023】
第5の発明では、ゲーム機用操作装置(10)はゲーム機(100)に接続され、ゲームの選択やゲームの操作などに使用される。ゲーム機用操作装置は、ハウジング(14,16)と複数の叩き操作入力部(20,22)とを含む。各操作入力部は、ハウジングに一体的に設けられ、操作者の叩き操作によって弾性変形する。また、マイクのような音入力部(62)が、複数の叩き操作入力部の間であり、このハウジングに一体的に設けられる。
【0024】
第5の発明によれば、第1の発明と同様に、より複雑で面白い操作性を実現することができ、さらに、ユーザによって発生される音を音入力部に入力し易くすることができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、叩き操作による叩き操作入力部の入力に加えて、ユーザによって発生される音による入力に基づいて操作信号を生成するので、操作の幅が広がり、より複雑で面白い操作性を実現することができる。
【0026】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
<第1実施例>
図1を参照して、この発明の一実施例であるゲーム機用操作装置(以下、単に「操作装置」という。)10は、打楽器(コンガ)を模した形状に形成される。この操作装置10は筐体12を含み、この筐体12は、樽状に形成される第1ハウジング14と、当該第1ハウジング14とほぼ同じ形状および大きさに形成される第2ハウジング16と、第1ハウジング14と第2ハウジング16とを連結し、第1ハウジング14および第2ハウジング16よりも小さい大きさで略四角柱(直方体)状に形成される第3ハウジング18とによって構成される。
【0028】
また、第1ハウジング14および第2ハウジング16の上面(天面)には、カバー20および22がそれぞれ設けられ、このカバー20および22によって覆われる領域がプレイヤないしユーザが操作(叩き操作)する領域(操作領域)または操作入力部である。つまり、操作装置10は、第1ハウジング14の上面と第2ハウジング16の上面とに2つの操作入力部を有している。たとえば、カバー20および22はラバーで形成され、プレイヤないしユーザの叩き操作によって、弾性変形し、その後、元の形状に戻る。
【0029】
なお、図1では省略するが、第3ハウジング18の上面には、マイク62(図9参照)或いはマイク62に音を集音するための孔が設けられる。音を集音するための孔を設ける場合には、マイク62は第3ハウジング18の内部或いは集音部が当該孔から露出するように設置される。ただし、この実施例では、マイク62を第3ハウジング18に設けるようにしてあるが、ユーザが叩き操作する操作領域(操作入力部)以外であれば、第1ハウジング14または第2ハウジング16に設けるようにしてもよい。
【0030】
図2は操作装置10の一部についての分解図である。つまり、第1ハウジング14側についての分解図であり、第2ハウジング16および第3ハウジング18については簡単のため、省略してある。なお、第2ハウジング16は、第1ハウジング14と略左右対称に形成される。
【0031】
この図2を参照して、筐体12の一部は、前面パネル120、背面パネル122および底面パネル124によって構成される。前面パネル120は、上面(天面)パネル120aを含み、この上面パネル120aには、複数(この実施例では、5つ)の孔120bが設けられる。前面パネル120と背面パネル122とは、たとえば、互いにビス止め可能な構造である。したがって、前面パネル120および背面パネル122によって底面パネル124を挟持するように、前面パネル120および背面パネル122を合わせてビス止めすることにより、筐体12の一部が形成される。
【0032】
なお、ビス止めの箇所を隠すように、カバー120cが前面パネル120に嵌め込まれる(図1参照)。
【0033】
上面パネル120aの上方には、大きさの異なるスイッチ基板24およびスイッチ基板26が設けられ、このスイッチ基板24および26は、上面パネル120aの所定位置にそれぞれ固定的に配置(収納)される。図2では省略するが、スイッチ基板24および26のそれぞれには、2つの接点(24a,24aおよび26a,26a)が設けられる(図4参照)。
【0034】
スイッチ基板24および26の上方には、それぞれ、2つのラバースイッチ28が配置され、このラバースイッチ28は、後述する押圧突起32cおよび34cの先端に接合される。図2では省略するが、このラバースイッチ28の裏面には、接点28aが設けられ、各ラバースイッチ28は、スイッチ基板24および26の接点(24a,24a,26a,26a)と対向する位置に設けられる(図4参照)。
【0035】
ラバースイッチ28の上方には、第1ハウジング14の蓋30が設けられ、これが上面パネル120a、スイッチ基板24、26およびラバースイッチ28を覆うように前面パネル120に装着される。蓋30には、後述する係合突起32bおよび34bを通すための5つの孔30aと押圧突起32cおよび34cと対向する位置に配置されたラバースイッチ28を通すための4つの孔30bとが設けられる。
【0036】
蓋30の上方には、異なる大きさ(形状)の押し下げ部材32および押し下げ部材34が設けられ、さらに、その上方には、蓋30に装着されるカバー20が設けられる。図3および図3のIV-IV断面図の一部である図4に示すように、押し下げ部材32は、その本体32aは三日月形状に形成され、本体32aから下方に突出して、3つの係合突起32bおよび2つの押圧突起32cが設けられる。また、押し下げ部材34は、その本体34aは半月形状に形成され、本体34aから下方に突出して、3つの係合突起34bおよび2つの押圧突起34cが設けられる。
【0037】
図3は第1ハウジング14およびカバー20を真上から見た図であり、係合突起32b,押圧突起32c,係合突起34bおよび押圧突起34cは、それぞれ、図3に示すような位置に配置される。図3から分かるように、3つの係合突起32bは押し下げ部材32の本体32aの端部(左右両端および下端)に設けられ、2つの押圧突起32cは3つの係合突起32bの間に設けられる。また、3つの係合突起34bは押し下げ部材34の本体34aの端部(左右両端および上端)に設けられ、2つの押圧突起34cは3つの係合突起34bの間に設けられる。また、図4に示すように、係合突起34b(係合突起32bも同様である。)は、少なくともその先端に設けられる係合部340が上面パネル120aの裏面(第1ハウジング14の内部)まで貫通するように、蓋30に設けられる孔30aおよび上面パネル120aに設けられる孔120bを通される。ただし、蓋30が上面パネル120aに装着されることにより、孔30aの内部に孔120bが形成されることになる。さらに、押圧突起32cおよび押圧突起34cは、蓋30の孔30b内に配置されるラバースイッチ28を押圧するように設けられる。言い換えると、ラバースイッチ28は、その表面(押圧突起32cおよび押圧突起34cと接合される面)が第1ハウジング14の孔(30b)から露出するように第1ハウジング14内に収納される。
【0038】
なお、押圧突起32cおよび34cの先端部は、図4に示すようにラバースイッチ28上に接触して載置される。あるいは、ラバースイッチ28と嵌合構造または接着或いはその両方によって、接合されてもよい。したがって、ラバースイッチ28によって、押し下げ部材32および34は、支持されることになる。また、図4では、ラバースイッチ28は、2本の脚で押し下げ部材34を支持するように記載してあるが、これは接点26aおよび28aを分かり易く示すためであり、実際には接点26aの周囲を囲むとともに、それを覆うように、脚が傘のような形状で形成される。
【0039】
また、図3および図4に示すように、係合突起34b(係合突起32bも同じ。)には、切り欠き(スリット)342が設けられ、これにより、係合突起32bおよび34bは、孔120bを通るときに縮径され、孔120bを貫通すると、元に戻り、係合部340が上面パネル120aの裏面(第1ハウジング14の内壁)に係合する。このため、押し下げ部材32および34が離脱してしまうのを防止することができる。
【0040】
たとえば、図5(A)に示すように、プレイヤが操作装置10(カバー20)の右側を叩くと、これによって、カバー20は弾性変形し、押し下げ部材34(押し下げ部材32も同じ。)の右側が押し下げられようとする。このとき、押し下げ部材34の左側に設けられる係合突起34bの係合部340が上面パネル120aの裏面に係合する。これにより、押し下げ部材34が上方向に付勢されることが防止される。したがって、押し下げ部材34の右側が下方向に付勢され、当該右側のラバースイッチ28が押圧部材34cによって押圧され、スイッチ基板26に接触する。すなわち、接点26aと接点28aとが接触する。
【0041】
また、図5(B)に示すように、プレイヤが操作装置10(カバー20)の左側を叩くと、これによって、カバー20が弾性変形し、押し下げ部材34(押し下げ部材32も同じ。)の左側が押し下げられようとする。このとき、押し下げ部材34の右側に設けられる係合突起34bの係合部340が上面パネル120aの裏面に係合する。これにより、押し下げ部材34が上方向に付勢されることが防止される。したがって、押し下げ部材34の左側が下方向に付勢され、当該左側のラバースイッチ28が押圧部材34cによって押圧され、ラバースイッチ28の接点28aがスイッチ基板26の接点26aに接触する。
【0042】
つまり、押し下げ部材34(押し下げ部材32も同じ。)のいずれの位置(領域)が叩かれたとしても、叩いた位置或いはその近傍に設けられる係合突起34b(32b)以外の少なくとも1つの係合突起34b(32b)の係合部340が上面パネル120aの裏面に係合する。このため、プレイヤの叩き操作があると、押し下げ部材34(32)が押し下げられ、いずれかのラバースイッチ28の接点28aは、スイッチ基板26の接点26a(スイッチ基板24の接点24a)に、必ず接触されるのである。
【0043】
具体的には、図5に示す操作装置10(カバー20)の左半分の領域のいずれかの位置が叩かれたときは、押し下げ部材34の右側に設けられる係合突起34bの係合部340が上面パネル120aの裏面に係合し、押し下げ部材34の左側が下方向に付勢され、当該左側のラバースイッチ28が押圧部材34cによって押圧され、ラバースイッチ28の接点28aがスイッチ基板26の接点26aに接触する。反対に、操作装置10(カバー20)の右半分の領域のいずれかの位置が叩かれたときは、押し下げ部材34の左側に設けられる係合突起34bの係合部340が上面パネル120aの裏面に係合し、押し下げ部材34の右側が下方向に付勢され、当該右側のラバースイッチ28が押圧部材34cによって押圧され、ラバースイッチ28の接点28aがスイッチ基板26の接点26aに接触する。また、操作装置10(カバー20)の中央部分の領域のいずれかの位置が叩かれたときは、押し下げ部材34の左右両方が略均一に押下げられるので、左右両方のラバースイッチ28が押圧部材34cによって押圧され、ラバースイッチ28の接点28aがスイッチ基板26の接点26aに接触する。
【0044】
このように構成することによって、カバー20および押し下げ部材34(32)が広い面積を有するものであっても、比較的少ない数のラバースイッチ(例えば左右に1つずつ)を設けるだけで、操作装置10(カバー20)のどの位置(領域)が叩かれても確実にいずれかのラバースイッチを押圧して同じ操作信号を出力することができる。
【0045】
図6は操作装置10の裏面を斜め上方から見た斜視図である。この図6を参照して、操作装置10の裏面すなわち底面パネル124には、後述するように、操作装置10をゲーム機100に接続するためのコネクタ(プラグ)36およびケーブル38(図8参照)の一部を収納するための収納凹部124aが形成される。この収納凹部124aでは、ケーブル38を収納する部分(位置)に複数(この実施例では3つ)の挟持突起124bが形成される。具体的には、図7に示すように、挟持突起124bは、収納凹部124aの両側面に交互であり、互いに位置をずらして設けられる。また、図1に示したように、第3ハウジング18は、第1ハウジング14および第2ハウジング16よりも小さい大きさに形成されるため、その大きさの違いによって、第1ハウジング14と第2ハウジング16との間には、収納凹部(くびれ)128が形成される。
【0046】
なお、ケーブル38の一方端はプラグ36に接続され、その他方端は、第3ハウジング18に収納される実装基板に接続される。
【0047】
また、図6および図7に示すように、第1実施例では、2つの底面パネル124の両方に収納凹部124aを設けるようにしてあるが、いずれか一方の底面パネル124にのみ収納凹部124aを設けるようにしてもよい。
【0048】
したがって、操作装置10を使用しない場合には、図7に示すように、くびれ128すなわち第3ハウジング18の周囲にケーブル38を巻き付け、さらに、ケーブル38の一部およびプラグ36を収納凹部124aに収納することができる。このとき、ケーブル38の一部は、挟持突起124bによって蛇行するように挟持されるので、ケーブル38が元の形状に戻ろうとする力が働き、これにより、ケーブル38の一部およびプラグ36が収納凹部124aから離脱するのを防止することができる。つまり、簡単な構成で収納することができる。また、このように、プラグ36およびケーブル38は、収納凹部124aおよび128に収納保持されるので、プラグ36およびケーブル38が操作装置10からはみ出すことがなく、操作装置10がかさばってしまうことはない。つまり、効率よく収納することができる。さらに、収納凹部124aは、操作装置10の裏面すなわち第1ハウジング14および第2ハウジング16の底面に設けるようにするので、後述するように、操作装置10を使用する場合に、当該収納凹部124aが目立つことがない。
【0049】
一方、操作装置10を使用する場合には、図8に示すように、プラグ36およびケーブル38の一部は、収納凹部124aから離脱されるとともに、ケーブル38の他の一部は、くびれ128から解かれ、プラグ36がゲーム機100の前面パネルに設けられるコネクタ102に差し込まれる(接続される)。図示は省略するが、ゲーム機100は、AVケーブルによって、たとえば、テレビジョン受像機に接続されており、したがって、ゲーム機100によって実行されるゲームの画面がテレビジョン受像機に表示されるとともに、ゲームで流れる音楽、音(効果音)がそのスピーカから出力される。
【0050】
たとえば、プレイヤは、ゲームの画面や音楽(音)の誘導に従って、操作装置10すなわち第1操作入力部および第2操作入力部を叩き操作したり、マイク62に向かって手拍子や音声等の音を発生したりする。すると、当該叩き操作による叩き操作信号や音の発生による発音操作信号がゲーム機100に出力される。これにより、ゲームの種類を選択したり、ゲームを開始したり、さらには、ゲームをプレイしたりする。
【0051】
図9には、操作装置10の電気的な構成が示される。この図9を参照して、操作装置10は、コントローラIC50を含み、コントローラIC50には、第1ボタン52,第2ボタン54,第3ボタン56および第4ボタン58が接続される。また、上述したケーブル38の端部であり、プラグ36が接続されない側の端部がコントローラIC50に接続される。したがって、図8に示すように、プラグ36がゲーム機100のコネクタ102に差し込まれることによって、図9に示すように、コントローラIC50はゲーム機100と電気的に接続される。さらに、コントローラIC50には、オペアンプ60を介してマイク62が接続される。
【0052】
第1ボタン52および第2ボタン54は、第1ハウジング14に設けられるボタンであり、この実施例では、第1ボタン52は、スイッチ基板24およびそのスイッチ基板24の上方に(に対向して)設けられる2つのラバースイッチ28によって構成される。また、第2ボタン54は、スイッチ基板26およびそのスイッチ基板26に対向して設けられる2つのラバースイッチ28によって構成される。
【0053】
第3ボタン56および第4ボタン58は、第2ハウジング16に設けられるボタンであり、この実施例では、第3ボタン56は、第1ボタン52と同様に構成され、第4ボタン58は、第2ボタン54と同様に構成される。
【0054】
したがって、操作装置10では、プレイヤは、第1ボタン52ないし第4ボタン58のいずれか1つまたはいずれか2つ以上の組み合わせにより、様々な操作をすることができるのである。プレイヤの叩き操作が第1ボタン52ないし第4ボタン54のオン/オフの状態信号でコントロールIC50に入力される。そして、叩き操作に応じた操作信号がコントローラIC50からゲーム機100に出力される。
【0055】
また、操作装置10では、プレイヤが手拍子や音声により音を発生すると、その音がマイク62に入力され、オペアンプ60で増幅された後、コントローラIC50に入力される。これにより、音の発音による操作信号がコントローラIC50からゲーム機100に出力される。
【0056】
このように、プレイヤは叩き操作だけでなく、その叩き操作の合間に、手拍子や音声などの音による操作(演奏)をすることもできるため、操作の幅が広がり、より複雑で面白い操作性を実現することができるのである。
【0057】
なお、コントローラIC50は、基板に実装され、上述したように、当該基板(実装基板)は第3ハウジング18内に取り付けられる。第1ハウジング14および第2ハウジング16に取り付けられたスイッチ基板24および26と実装基板とが結線され、各ボタン52〜58がコントローラIC50に電気的に接続される。
【0058】
図10には、コントローラIC50からゲーム機100に出力される操作信号のフォーマットの一例が示される。ただし、操作信号は、ゲーム機100(この実施例では、本件出願人が製造販売する「GAME CUBE(商品名)」)の標準のコントローラに対応したフォーマットであり、図示は省略するが、当該コントローラは、2つのアナログジョイスティック(コントロールスティックおよびCスティック),十字キー,Aボタン,Bボタン,Xボタン,Yボタン,Zボタン,Lトリガーボタン,Rトリガーボタンおよびスタート(START)/ポーズ(PAUSE)ボタンなどを備える。
【0059】
図10からも分かるように、操作信号は8バイトで構成され、1バイト目(1st byte)には、ビット7(b7)から順にビット0(b0)まで、“0”,“0”,“ORG_CH”,“START”,“Y”,“X”,“B”および“A”についてのデータが書き込まれる。ビット7およびビット6は固定値“0”であり、ビット5は設定モード“ORG_CH”のオンまたはオフを示すデータが書き込まれる。この実施例では、設定モード“ORG_CH”がオンである場合には“1”が書き込まれ、設定モード“ORG_CH”がオフである場合には“0”が書き込まれる。ここで、“ORG_CH”は、基準位置(ジョイスティックの原点(ニュートラルポジション))を再設定するか否かを設定するモード(設定モード)についての変数である。ビット4〜ビット0は、Yボタン,Xボタン,BボタンおよびAボタンの各々のオンまたはオフを示すデータが書き込まれる。この実施例では、ボタンがオンである場合には該当するビットに“1”が書き込まれ、ボタンがオフである場合には該当するビットに“0”が書き込まれる。
【0060】
2バイト目(2nd byte)には、ビット7から順にビット0まで、“FIN”,“L”,“R”,“Z”,“UP”,“DOWN”,“RIGHT”および“LEFT”についてのデータが書き込まれる。ビット7はコントローラを識別するモード“FIN”のオンまたはオフを示すデータが書き込まれる。この実施例では、標準コントローラの場合にはオンである“1”が書き込まれ、操作装置10(打楽器型コントローラ)の場合にはオフである“0”が書き込まれる。ビット6〜ビット0には、Lトリガーボタン,Rトリガーボタン、Zボタン、UP(上)ボタン、DOWN(下)ボタン、RIGHT(右)ボタンおよびLEFT(左)ボタンの各々のオン/オフを示すデータが書き込まれる。各ビットに書き込まれるデータ値は、上述したYボタン等と同じである。
【0061】
なお、UP(上)ボタン、DOWN(下)ボタン、RIGHT(右)ボタンおよびLEFT(左)ボタンは、十字キーの各ボタンである。
【0062】
3バイト目(3rd byte)には、コントロールスティックのX方向の傾き量を示すデータが全8ビットを用いた2進数のデータで書き込まれる。したがって、X方向の傾きは、“00000000”(10進数で“0”)〜“11111111”(“255”)で表される。たとえば、コントロールスティックを左に傾けると“0”に近づき、右に傾けると“255”に近づく。
【0063】
なお、デフォルト設定では、ニュートラルポジションは“128(0100000)”であるため、これより小さい場合には、左方向に傾けられていることが分かり、これより大きければ右方向に傾けられていることが分かる。また、その傾き量は、取得したデータ値とニュートラルポジションのデータ値との差分によって検出することができる。
【0064】
4バイト目(4th byte)には、コントロールスティックのY方向の傾き量を示すデータが全8ビットを用いた2進数のデータで書き込まれる。したがって、Y方向の傾きもまた、X方向と同様に、“00000000”(10進数で“0”)〜“11111111”(“255”)で表される。たとえば、コントロールスティックを下に傾けると“0”に近づき、上に傾けると“255”に近づく。
【0065】
なお、デフォルト設定では、ニュートラルポジションは“128(0100000)”であるため、これより小さい場合には、下方向に傾けられていることが分かり、これより大きければ上方向に傾けられていることが分かる。また、その傾き量は、取得したデータ値とニュートラルポジションのデータ値との差分によって検出することができる。
【0066】
5バイト目(5th byte)には、CスティックのX方向の傾き量を示すデータが全8ビットを用いた2進数のデータで書き込まれる。また、6バイト目(6th byte)には、CスティックのY方向の傾き量を示すデータが全8ビットを用いた2進数のデータで書き込まれる。これらのデータ値の決め方は、上述したコントロールスティックの場合と同じである。
【0067】
7バイト目(7th byte)には、Lトリガーボタンの押し込み量を示すデータが全0ビットを用いた2進数のデータで書き込まれる。Lトリガーボタンが押されていない場合のデータ値は“00000000”であり、押し込み量に応じてデータ値は大きくされ、最大限に押し込んだ場合のデータ値は“11111111”となる。
【0068】
8バイト目(8th byte)には、Rトリガーボタンの押し込み量を示すデータが全0ビットを用いた2進数で書き込まれる。このデータ値の決め方は、Lトリガーボタンの場合と同じである。
【0069】
このように、操作信号のフォーマットが示されるが、操作装置10にはジョイスティック、Yボタン、Xボタン、BボタンおよびAボタンは設けられておらず、第1ボタン52ないし第4ボタン58のオン/オフについての操作信号とマイク62への音の発音による操作信号とコントローラ識別モードとをゲーム機100に出力するようにしてあるため、たとえば1バイト目〜3バイト目までのデータが使用されることになる。具体的には、第1ボタン52のオン/オフのデータが1バイト目のビット3に書き込まれ、第2ボタン54のオン/オフのデータがビット2に書き込まれ、第3ボタン56のオン/オフのデータがビット1に書き込まれ、そして、第4ボタン58のオン/オフのデータがビット0に書き込まれる。また、操作装置10(打楽器型コントローラ)であることを識別するためのデータである“0”が2バイト目のビット7に書き込まれる。さらに、マイク62への音の入力の有無(オン/オフ)のデータが3バイト目に書き込まれる。なお、音の大きさ(音量)のデータもゲーム機に出力する場合には、3バイト目に音量に対応するデータ値(“00000000”〜“11111111”)も書き込まれる。
【0070】
なお、図示は省略したが、操作装置10には、スタート/ポーズボタンも設けられるため、そのオン/オフのデータがビット4に書き込まれる。
【0071】
また、第1実施例では、コントローラIC50は、標準のコントローラに用いられるものを採用するようにしたため、コントローラ識別モード“FIN”のオン/オフを変えることによって、そのコントローラが標準コントローラなのか操作装置10(打楽器型コントローラ)なのかをゲーム機で識別できるようにし、それによって図10を用いて説明したようなフォーマットを操作装置10用に使用できるようにしている。しかし、上述したように、この実施例では、1バイト目および3バイト目のデータを送信できればよいため、標準のコントローラとは別のコントローラICを開発し、これを採用するようにしてもよい。
【0072】
また、コントローラIC50に、マイク62へ入力される音の大きさ(音量)の閾値(感度)を設定する回路を設け、入力される音の大きさが閾値以上のとき、その入力音データを有効にし、閾値以下のときは無効にするようにしてもよい。このようにすることによって、周囲の雑音等が誤って入力されるのを有効に防止することができる。さらに、操作装置10に可変抵抗等で構成される感度調節つまみを設け、その感度調節つまみを操作することによって、閾値の値を設定変更できるようにしてもよい。このようにすることによって、周囲の雑音の大きさに応じて閾値を変更して適切な閾値に設定し、周囲の雑音等が誤って入力されるのを有効に防止することができる。
【0073】
第1実施例によれば、押し下げ部材に係合突起を設けるので、叩き操作時に押し下げ部材が上向きに付勢されることがなく、確実にラバースイッチとスイッチ基板とを接触させることができる。つまり、入力操作を確実に行うことができる。また、押し下げ部材は、ラバースイッチによってのみ支持されているため、比較的小さい荷重で操作することができる。
【0074】
また、操作装置の裏面に設けられる収納凹部には、ケーブルを収納する側面に互いに位置をずらした挟持突起を設けるので、収納したプラグおよびケーブルが操作装置から離脱するなどの不都合が生じることはない。
【0075】
さらに、操作装置のくびれにケーブルを巻き付け、プラグとケーブルの一部を操作装置の裏面に設けられた収納凹部に収納するので、操作装置がかさばるのを防止することができる。つまり、持ち運びに便利である。
【0076】
さらにまた、叩き操作の操作信号に加えて、音による操作信号を入力できるので、操作の幅が広がり、より複雑で趣向性の高い操作性を実現することができる。
<第2実施例>
図11(A)および図11(B)に示す、第2実施例の操作装置10は、第2ハウジング16を着脱可能な構成とした以外は上述の第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。図11(A)および図11(B)を参照して、この第2実施例の操作装置10では、第1ハウジング14と第3ハウジング18とは一体的に設けられ、第2ハウジング16は、第3ハウジング18との間で着脱可能な構成にされる。
【0077】
なお、図11(A)は、操作装置10の上面を斜め上方から見るように操作装置10を示した斜視図であり、図11(B)は、操作装置10の裏面を斜め上方から見るように操作装置10を示した斜視図である。
【0078】
具体的な構成について説明すると、図11(A)に示すように、第3ハウジング18の側面に、コネクタ18aが設けられ、図11(B)に示すように、第2ハウジング16の側面には、コネクタ18aとの間で嵌合構造となるコネクタ16aが設けられる。
【0079】
たとえば、コネクタ16aとコネクタ18aとが嵌め合わせ、直接接続すると、図1に示したような操作装置10と同様に1つの操作装置として使用することができる。また、図11(A)および図11(B)に示したように、コネクタ16aとコネクタ18aとを離脱させれば、2つの操作装置(説明の便宜上、操作装置10aおよび操作装置10bとする。)として使用することができる。ただし、操作装置10aと操作装置10bとして使用する場合には、操作装置10aと操作装置10bとを間接的に接続して、操作装置10bの操作信号すなわち第3ボタン56および第4ボタン58のオン/オフの状態信号をコントローラIC50に入力する必要がある。
【0080】
したがって、第2の実施例では、図12に示すように、コネクタ16aおよびコネクタ18aの各々に着脱自在に接続可能なコネクタを有する接続ケーブル40が用いられる。なお、接続ケーブル40に設けられるコネクタの詳細な形状については省略するが、コネクタ16aおよびコネクタ18aと同じ形状を有するコネクタをそれぞれ設けるようにすればよい。このように、接続ケーブル40を用いて、第2ハウジング16と第3ハウジング18とを間接的に接続することにより、第3ボタン56および第4ボタン58がコントローラIC50に電気的に接続される。
【0081】
なお、第2実施例では、ケーブルを用いて第2ハウジング16と第3ハウジング18とを電気的に接続するようにしてあるが、これに限定される必要はなく、他の方法、たとえば電磁波(たとえば電波または赤外線)を介してワイヤレスで、接続されるようにしてもよい。
【0082】
図示は省略するが、上面パネル120aとカバー20(22)との間に設けられる押し下げ部材32および34等の構造等は、第1実施例と同じである。したがって、比較的小さい荷重でプレイヤの叩き操作を確実に入力することができる。
【0083】
同様に、図示は省略するが、操作装置10を使用しない場合には、第2ハウジング16を装着し、第1ハウジング14と第2ハウジング16との間に形成されたくびれ128すなわち第3ハウジング18の周囲にケーブル38を巻き付け、収納凹部124aにプラグ36およびケーブル38の一部を収納するようにすれば、第1実施例と同様に、操作装置10がかさばることなく、持ち運びが便利である。
【0084】
この第2実施例では、操作装置10の電気的な構成は、図13のように示される。この図13を参照して、上述したように、コネクタ18aが操作装置10a側に設けられ、コネクタ16aが操作装置10b側に設けられる。コネクタ16aとコネクタ18aとが接続ケーブル40によって接続され、第3ボタン56および第4ボタン58が電気的にコントローラIC50に接続されるのである。
【0085】
なお、それ以外の構成および動作については、第1実施例で示した場合と同じであるため、重複した説明は省略することにする。
【0086】
第2実施例によれば、操作装置を分離して、2つの操作装置として使用することができるため、2人プレイでゲームを楽しむ場合であっても、各プレイヤの操作性を低減してしまうことはない。
【0087】
なお、第2実施例では、第2ハウジング16と第3ハウジング18との間をケーブル接続することにより、操作装置10bの叩き操作の信号を入力できるようにしたが、第2ハウジング16に、コントローラIC50とは別個独立のコントローラICを設けるようにすれば、操作装置10bを直接ゲーム機100に接続することも可能である。ただし、かかる場合には、1つの操作装置として使用するか2つの操作装置として使用するかを電気的に或いは機械的に判断して、いずれか一方のコントローラICを能動化/不能化する必要があり、その制御が面倒である。また、コスト高になってしまうという問題もある。
【0088】
また、上述の第1実施例および第2実施例では、操作装置10をゲーム機100に接続して使用する場合についてのみ説明したが、ゲームプログラム等を記憶した記憶装置(ROM)、メモリ、ゲームプログラム等のプログラムを処理するCPUなどを操作装置10に内蔵するようにすれば、操作装置10を直接テレビジョン受像機に接続してゲームを楽しむこともできる。
【0089】
かかる場合には、たとえば、図14に示すように、操作装置10(第3ハウジング18)からは、AVケーブル42が延びて、その先端に設けられる映像および音声についてのプラグ42aがテレビジョン受像機200のAV端子202に接続される。
【0090】
図示は省略するが、AVケーブル42を収納するように、収納凹部124の形状も変化される。つまり、AVケーブル42では、映像用の1つのプラグおよび音声用の2つのプラグが設けられるため、それぞれを個別に収納する収納凹部と、各プラグが接続される3本の接続ケーブルをそれぞれ収納するための収納凹部とを形成する必要がある。また、ケーブルの収納部には、その側壁に上述の実施例で示したような挟持突起をそれぞれ設けられる。
【0091】
なお、第2実施例に示したように、第2ハウジング16を第3ハウジング18に着脱可能な構成とした場合にも適用できることは言うまでもない。かかる場合には、たとえば、上述のROM、メモリ、CPUなどは第1ハウジング14の内部に設けるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】この発明の一実施例のゲーム機用操作装置を示す図解図である。
【図2】図1に示すゲーム機用操作装置の一部を示す分解図である。
【図3】図1に示すゲーム機用操作装置の一部についての上面図である。
【図4】図3に示すゲーム機用操作装置の一部についての断面図の一部である。
【図5】図3に示すゲーム機用操作装置の一部についての断面図の一部であり、プレイヤによる操作があった場合の状態の一例を示す。
【図6】図1に示すゲーム機用操作装置の裏面を斜め上方から見た斜視図である。
【図7】図1に示すゲーム機用操作装置の裏面図である。
【図8】図1に示すゲーム機用操作装置の使用状態の一例を示す図解図である。
【図9】図1に示すゲーム機用操作装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図10】図1に示すゲーム機用操作装置からゲーム機に入力される操作信号のフォーマットを示す図解図である。
【図11】この発明のゲーム機用操作装置の他の一例を示す図解図である。
【図12】図11に示すゲーム機用操作装置の使用状態の一例を示す図解図である。
【図13】図11に示すゲーム機用操作装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図14】この発明のゲーム機用操作装置のその他の一例を示す図解図である。
【符号の説明】
【0093】
10 …ゲーム機用操作装置
12 …筐体
14,16,18 …ハウジング
16a,18a …コネクタ
20,22 …カバー
24,26 …スイッチ基板
28 …ラバースイッチ
30 …蓋
32,34 …押し下げ部材
32a,34b …本体
32b,34b …係合突起
32c,34c …押圧突起
36 …プラグ
38 …ケーブル
40 …接続ケーブル
42 …AVケーブル
50 …コントローラIC
52,54,56,58 …ボタン
100 …ゲーム機
120 …前面パネル
122 …背面パネル
124 …底面パネル
124a …収納凹部
124b …挟持突起
200 …テレビジョン受像機
340 …係合部
342 …スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機に接続されて使用されるゲーム機用操作装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに一体的に設けられ、操作者の叩き操作によって弾性変形する叩き操作入力部と、
前記ハウジングの前記叩き操作入力部が設けられる領域とは異なる領域であり、当該ハウジングに一体的に設けられ、前記操作者によって発生される音を入力する音入力部と、
前記叩き操作入力部への入力の有無と前記音入力部への入力の有無とに基づいて操作信号を生成する操作信号生成手段と、
前記操作信号生成手段によって生成された操作信号を前記ゲーム機に送信する操作信号送信手段を備える、ゲーム機用操作装置。
【請求項2】
前記操作信号生成手段は、前記音入力部に入力される音の大きさデータを含む前記操作信号を生成する、請求項1記載のゲーム機用操作装置。
【請求項3】
前記音入力部に入力される音の大きさの閾値を設定する閾値設定手段をさらに備える、請求項1または2記載のゲーム機用操作装置。
【請求項4】
前記音入力部に入力される音の大きさが前記閾値設定手段によって設定された閾値以上であるか否かを判断する大きさ判断手段をさらに備え、
前記操作信号生成手段は、前記大きさ判断手段によって前記音入力部に入力される音の大きさが閾値以上であると判断されたとき、当該音のデータを有効にして当該音入力部への入力が有ると判別し、前記大きさ判断手段によって前記音入力部に入力される音の大きさが閾値未満であると判断されたとき、当該音のデータを無効にして当該音入力部への入力が無いと判別する入力判別手段を含む、請求項3記載のゲーム機用操作装置。
【請求項5】
ゲーム機に接続されて使用されるゲーム機用操作装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに一体的に設けられ、操作者の叩き操作によって弾性変形する複数の叩き操作入力部と、
前記複数の前記叩き操作入力部の間であり、当該ハウジングに一体的に設けられ、前記操作者によって発生される音を入力する音入力部を備える、ゲーム機用操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−259896(P2008−259896A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−202537(P2008−202537)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【分割の表示】特願2003−320801(P2003−320801)の分割
【原出願日】平成15年9月12日(2003.9.12)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】