ゲーム機用枠
【課題】各部材の加工及び組立てが容易なゲーム機用枠の提供。
【解決手段】四隅部に配置したコーナー連結部材1a〜1dと、上下面と側面の中央に配置した中央連結部材2a〜2dと、コーナー連結部材と中央連結部材との間に配置した中間連結部材3a〜3h,4a〜4dとを備え、各連結部材は連結部材同士の突き合わせ面に凹部5又は凸部6が形成してあり、凹部と凸部を嵌合することにより各連結部材を互いに連結してあり、中央連結部材2a〜2dは、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部5を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部6を形成したものであり、上下面に配置した中央連結部材2a,2bと中間連結部材4a〜4dは、断面が上下対称であり、側面に配置した中央連結部材2c,2dと中間連結部材3a〜3hは、断面が左右対称であり、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっている。
【解決手段】四隅部に配置したコーナー連結部材1a〜1dと、上下面と側面の中央に配置した中央連結部材2a〜2dと、コーナー連結部材と中央連結部材との間に配置した中間連結部材3a〜3h,4a〜4dとを備え、各連結部材は連結部材同士の突き合わせ面に凹部5又は凸部6が形成してあり、凹部と凸部を嵌合することにより各連結部材を互いに連結してあり、中央連結部材2a〜2dは、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部5を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部6を形成したものであり、上下面に配置した中央連結部材2a,2bと中間連結部材4a〜4dは、断面が上下対称であり、側面に配置した中央連結部材2c,2dと中間連結部材3a〜3hは、断面が左右対称であり、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン等のゲーム機用の枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーム機の枠として、図9に示すように、四隅に配置される断面L字形のコーナー部材100a,100b,100c,100dと、コーナー部材間に配置される複数の同一断面形状の板状の枠部材101とを連結して構成したものがある(特許文献1参照。)。コーナー部材と枠部材は、一端部に枠の外周側から板厚の半分の厚みだけ切除して形成した接続片102aが形成してあり、他端部に枠の内周側から板厚の半分の厚みだけ切除して形成した接続片102bが形成してあり、両接続片102a,102bは枠の周方向103に交互に配置されており、これらを重合させてボルト104aとナット104bで固定することにより枠を組立てている。
【0003】
この枠は、各部材の両端部に接続片をそれぞれ加工しなければならないため、各部材の製作に手間が掛かり、また組立てる際には接続片を重合させた上でボルト・ナットにより固定しなければならないため、組立てにも手間が掛かる。
【0004】
また、スロットマシンの枠の場合は、図10に示すように、側面視台形状とするのが普通であり、そのためにコーナー部材と枠部材は正面側を予め斜めに切断する必要がある。4つのコーナー部材100a,100b,100c,100dは、上下非対称形、左右非対称形であるため、正面側を鋸刃で斜めに切断する際、斜めに設定した鋸刃に対してコーナー部材の姿勢を決めるにあたり、図11に示すように、コーナー部材の配置される位置に応じて断面の向きを考慮して切断しなければならず、図11中の100a‘,100b’,100c‘,100d’のように間違った断面の向きで切断すると、その部材は使用できなくなる。枠部材101についても、両端部の接続片の形状が異なるので、斜めに切断する際に断面の向きを確認する必要があり、また、組立てる際にも対向する面で各部材の断面の向きを逆向きで配置しなければならないため、作業性が悪い。
【特許文献1】特開2001−252441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、各部材の加工及び組立てが容易なゲーム機用枠の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるゲーム機用枠は、複数の連結部材を端部同士を突き合わせて連結して正面視矩形に枠組みしたものであって、四隅部に配置したコーナー連結部材と、上下面と側面の中央に配置した中央連結部材と、コーナー連結部材と中央連結部材との間に配置した中間連結部材とを備え、各連結部材は、押出形材を適宜長さに切断して形成したものであって、連結部材同士の突き合わせ面に凹部又は凸部が形成してあり、凹部と凸部を嵌合することにより各連結部材を互いに連結してあり、中央連結部材は、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであり、上下面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が上下対称であり、側面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が左右対称であり、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明によるゲーム機用枠は、請求項1記載の発明の構成に加え、側面に配置した各連結部材は、背面側が垂直面で正面側が同一角度で傾斜する傾斜面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、各連結部材の傾斜面が連続していることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明によるゲーム機用枠は、請求項1記載の発明の構成に加え、側面に配置した各連結部材は、正面側及び背面側が垂直面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、正面側が階段状になっていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明によるゲーム機用枠は、請求項1,2又は3記載の構成に加え、上下面に配置した中央連結部材と側面に配置した中央連結部材の断面形状が同一であり、中間連結部材は、断面形状が同一であって、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面に凹部が形成してあり、他方の突き合わせ面に凸部が形成してあり、四隅部に配置したコーナー連結部材は、断面形状が同一であって、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によるゲーム機用枠は、枠を構成する各連結部材が押出形材を適宜長さに切断するだけで容易に製作でき、枠の組立ては各連結部材を凹凸嵌合で互いに連結することで容易に組立てることができる。しかも、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっているので、向かい合う面を同じように組立てればよく、組立ての作業性が良い。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、側面視台形状のゲーム機用枠とする場合でも、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっているので、各連結部材を切断する際や組立てる際に断面の向きを間違えにくく、作業性が良い。また、左右側面に対向して配置される中央連結部材及び中間連結部材をそれぞれ同一部材とすることができ、部材種類数を少なくできる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、側面視台形状のゲーム機用枠とする場合でも、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっているので、各連結部材を切断する際や組立てる際に断面の向きを間違えにくく、作業性が良い。また、左右側面に対向して配置される中央連結部材及び中間連結部材をそれぞれ同一部材とすることができ、部材種類数を少なくできる。さらに本発明のゲーム機用枠は、側面に配置される中央連結部材と中間連結部材を、正面側と背面側をいずれも垂直面とし、且つ下に位置するものほど前後方向の長さを長くして正面側を階段状とすることで、正面側を斜めに切断することなく側面視台形状の枠を製作できる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、押出形材の種類数をコーナー連結部材用と中央連結部材用と中間連結部材用の3種類とすることができ、コストを低減できることに加え、連結部材の断面形状を共通化したことにより、連結部材の切断と組立ての作業性を一層向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のゲーム機(スロットマシン)用枠の第1実施形態を示す正面図であり、図2は同ゲーム機用枠の斜視図であり、図3は同ゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。このゲーム機用枠は、図1,2に示すように、正面から見て縦長の矩形の枠になっており、側面から見ると背面側が垂直で正面側が傾斜した台形状となっている。このゲーム機用枠は、アルミニウム合金の中空押出形材よりなる複数の連結部材を、連結部材同士の突き合わせ面に形成した凹部5と凸部6を嵌合することにより互いに連結して組立ててある。
【0015】
本ゲーム機用枠は、上下面部11a,11bと、左右の側面部12a,12bと、各面部を連結するコーナー連結部材1a,1b,1c,1dを備えている。上面部11aは、中央に配置した中央連結部材2aと、中央連結部材2aとコーナー連結部材1a,1bとの間に配置した中間連結部材4a,4bとからなり、下面部11bは、中央に配置した中央連結部材2bと、中央連結部材2bとコーナー連結部材1c,1dとの間に配置した中間連結部材4c,4dとからなる。左側面部12aは、中央に配置した中央連結部材2dと、中央連結部材2dとコーナー連結部材1a,1dとの間に配置した中間連結部材3a,3b,3c,3dとからなり、右側面部12bは、中央に配置した中央連結部材2cと、中央連結部材2cとコーナー連結部材1b,1cとの間に配置した中間連結部材3e,3f,3g,3hとからなる。
【0016】
4つのコーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所ある連結部材同士の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してある。
上下面部11a,11bと左右側面部12a,12bの中央に配置される4つの中央連結部材2a,2b,2c,2dは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してあり、断面の中央部にタッピングホール7を有している。タッピングホール7は、ゲーム機用枠の前後面に板等をネジ止めするのに用いられるものである。中央連結部材2a,2b,2c,2dは、板厚の中心線8に対して対称な断面形状となっている。すなわち、上下面部11a,11bの中央連結部材2a,2bは断面が上下対称であり、側面部12a,12bの中央連結部材2c,2dは断面が左右対称である。
側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面には凹部5が形成してあり、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してあり、断面の中央部にタッピングホール7を有している。中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hは、板厚の中心線8に対して対称な断面形状となっており、断面が左右対称となっている。また中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hの幅W(図2参照)は中央連結部材2c,2dの幅Wと同じになっている。
上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面には凹部5が形成してあり、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してあり、断面の中央部にタッピングホール7を有している。中間連結部材4a,4b,4c,4dは、板厚の中心線8に対して対称な断面形状となっており、断面が上下対称となっている。側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hと上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dとは、同一断面形状とすることもできる。
上記各連結部材は、図1に示すように、正面から見ると枠の左右及び上下方向の中心線9a,9bに対して、凹部5と凸部6も含めて対称に配置されている。すなわち、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっている。
【0017】
このゲーム機用枠は、図2に示すように側面視台形状とするため、上記各連結部材の背面側を垂直に、正面側を同一角度で斜めに切断してあり、且つ下に位置するものほど前後方向の長さを長くして、正面側の傾斜面10を連続させている。
ここで仮に図12に示すように、全ての連結部材の一方の突き合わせ面に凹部5を、他方の突き合わせ面に凸部6を形成し、各連結部材を枠の周方向に順番に繋げるようにしたとすると、4つのコーナー連結部材1a,1b,1c,1dは左右非対称、上下非対称となるため、切断する際に断面の向きを間違えて切断するおそれがある(図11参照)。
図1に示す本実施形態のものでは、コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してあるので、コーナー連結部材1a,1b,1c,1dを切断する際に断面の向きを気にする必要がない。中央連結部材2a,2b,2c,2dについても、2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してあるため、切断時に断面の向きを気にする必要がない。
また、図12のように凹部5と凸部6を配置した場合には、図13に示すように、左右に対向して配置される中央連結部材2cと2d及び中間連結部材3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hは、凹部5と凸部6が上下逆に配置された別部材になるが、図1に示す本実施形態のものでは、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称のため、左右に対向して配置される中央連結部材2cと2d及び中間連結部材3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hがそれぞれ同一部材となるので、これらを2枚ずつ重ねて同時に切断でき、手間を省くことができる。組立ての際には、向かい合う面を同じように組立てればよいため、作業性がよくなる。ちなみに本ゲーム機用枠は、連結部材の数は全部で20あるが、左右に対向配置される連結部材同士が同一部材のため、連結部材の種類としては15種類となる(図12の場合には、20種類である)。形材の種類としては4種類である。
【0018】
上述の実施形態では、側面視台形状の枠とするために各連結部材の正面側を斜めに切断していたが、図4に示すように、各連結部材の背面側と正面側を両方とも垂直に切断し、且つ下に位置するものほど前後方向の長さが所定長さずつ長くなるように切断し、正面側を階段状にすることで側面視台形状の枠を構成することもできる。この場合には、各連結部材を斜めに切断する必要がないため、各連結部材の切断が容易になる。また、左右のコーナー連結部材1aと1b,1cと1d、及び上下面の中間連結部材4aと4b,4cと4dが、それぞれ同一部材となるため、連結部材の種類数は11種類とさらに少なくなる。
【0019】
また上述の第1実施形態では、側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hと上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dとで断面形状を異ならせていたが、側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hと上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dの断面形状を同一とすることもできる。この場合には、押出形材の種類数がコーナー連結部材用と中央連結部材用と中間連結部材用の3種類になる。
さらに、側面視長方形のゲーム機用枠の場合には、コーナー連結部材1a,1b,1c,1d、中央連結部材2a,2b,2c,2d、中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,4a,4b,4c,4dがそれぞれ同一部材となり、部材種類数としても3種類になる。
【0020】
図5,6は、本発明のゲーム機用枠の第2実施形態を示しており、第1実施形態のものとは各連結部材の凹部5と凸部6の配置が異なっている。枠の全体的形状としては、図2に示すように正面側が連続する傾斜面となったもの、図4に示すように正面側が階段状となったもののいずれであってもよい。
コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してある。中央連結部材2a,2b,2c,2dは、2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してある。中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,4a,4b,4c,4dは、第1実施形態のものと同様に、一方の突き合わせ面には凹部5が、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してある。凹部5と凸部6の配置は、枠の左右及び上下方向の中心線9a,9bに対して対称になっている。
【0021】
このように凹部5と凸部6を配置した場合も、コーナー連結部材1a,1b,1c,1dと中央連結部材2a,2b,2c,2dは、切断する際に断面の向きを気にする必要が無く、また、左右に対向して配置される連結部材2cと2d,3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hが同一部材であり、2枚重ねて同時に切断できるため、切断時の作業性が向上する。組立ての際には、対向する面を同じように組立てればよいため、組立ての作業性も向上する。
【0022】
図7,8は、本発明のゲーム機用枠の第3実施形態を示しており、第1実施形態のものとは各連結部材の凹部5と凸部6の配置が異なっている。枠の全体的形状としては、図2に示すように正面側が連続する傾斜面となったもの、図4に示すように正面側が階段状となったもののいずれであってもよい。
コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、同一断面形状の押出形材を切断して形成したものであって、上下方向の突き合わせ面には凸部6が形成してあり、左右方向の突き合わせ面には凹部5が形成してある。中央連結部材は、上下面に配置されるものと側面に配置されるものとで断面形状が異なっており、上下面に配置される中央連結部材2a,2bは2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してあり、側面に配置される中央連結部材2c,2dは2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してある。中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,4a,4b,4c,4dは、第1実施形態のものと同様に、一方の突き合わせ面には凹部5が、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してある。凹部5と凸部6の配置は、枠の左右及び上下方向の中心線9a,9bに対して対称となっている。形材の種類は5種類である。
【0023】
コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、いずれも凹部5が形成してある方を左右方向に向け、凸部6が形成してある方向を上下方向に向けた状態で切断すればよいため、切断時に断面の向きを間違え難い。中央連結部材2a,2b,2c,2dは、切断する際に断面の向きを気にする必要が無く、また、左右に対向して配置される連結部材2cと2d,3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hが同一部材であり、2枚重ねて同時に切断できるため、切断時の作業性が向上する。組立ての際には、対向する面を同じように組立てればよいため、組立ての作業性も向上する。
【0024】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。凹部5と凸部6の配置は、枠の上下及び左右方向の中心線9a,9bに対して対称になっていればよく、中心線9a,9bから凹部5と凸部6が交互に配置されていることは必ずしも必要ではない。例えば第1実施形態において、中間連結部材3aを2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成されたものとし、これに連結する中間連結部材3bを2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成されたものとすることもできる。凹部5と凸部6の形状は、互いに嵌合して抜けない形状となっていればよい。各連結部材は、中空押出形材を使用したものに限らず、中実部材とすることもできる。本発明のゲーム機用枠は、側面視台形状のスロットマシン用枠に限らず、側面視長方形のパチンコ機用枠とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のゲーム機用枠の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】第1実施形態のゲーム機用枠の斜視図である。
【図3】第1実施形態のゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。
【図4】第1実施形態のゲーム機用枠の変形例であって、正面側を階段状にした場合を示す斜視図である。
【図5】本発明のゲーム機用枠の第2実施形態を示す正面図である。
【図6】第2実施形態のゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。
【図7】本発明のゲーム機用枠の第3実施形態を示す正面図である。
【図8】第3実施形態のゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。
【図9】(a)は従来のゲーム機用枠の正面図、(b)はこれを部品ごとに分解した状態の正面図である。
【図10】図9に示すゲーム機用枠を、側面視台形状のスロットマシン用枠に適用した場合の斜視図である。
【図11】図10に示すゲーム機用枠の4隅部に配置されるコーナー部材の形態を示す図である。
【図12】図1に示す第1実施形態において、全ての連結部材の一端部に凹部を、他端部に凸部を形成し、各連結部材を枠の周方向に順次連結した場合の正面図である。
【図13】図12のように凹部と凸部を配置した場合に、左右側面に配置される連結部材の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1a,1b,1c,1d コーナー連結部材
2a,2b,2c,2d 中央連結部材
3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h 中間連結部材(側面)
4a,4b,4c,4d 中間連結部材(上下面)
5 凹部(嵌合部)
6 凸部(嵌合部)
8 板厚の中心線
9a 枠の左右方向の中心線
9b 枠の上下方向の中心線
11a 上面部
11b 下面部
12a,12b 側面部
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン等のゲーム機用の枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーム機の枠として、図9に示すように、四隅に配置される断面L字形のコーナー部材100a,100b,100c,100dと、コーナー部材間に配置される複数の同一断面形状の板状の枠部材101とを連結して構成したものがある(特許文献1参照。)。コーナー部材と枠部材は、一端部に枠の外周側から板厚の半分の厚みだけ切除して形成した接続片102aが形成してあり、他端部に枠の内周側から板厚の半分の厚みだけ切除して形成した接続片102bが形成してあり、両接続片102a,102bは枠の周方向103に交互に配置されており、これらを重合させてボルト104aとナット104bで固定することにより枠を組立てている。
【0003】
この枠は、各部材の両端部に接続片をそれぞれ加工しなければならないため、各部材の製作に手間が掛かり、また組立てる際には接続片を重合させた上でボルト・ナットにより固定しなければならないため、組立てにも手間が掛かる。
【0004】
また、スロットマシンの枠の場合は、図10に示すように、側面視台形状とするのが普通であり、そのためにコーナー部材と枠部材は正面側を予め斜めに切断する必要がある。4つのコーナー部材100a,100b,100c,100dは、上下非対称形、左右非対称形であるため、正面側を鋸刃で斜めに切断する際、斜めに設定した鋸刃に対してコーナー部材の姿勢を決めるにあたり、図11に示すように、コーナー部材の配置される位置に応じて断面の向きを考慮して切断しなければならず、図11中の100a‘,100b’,100c‘,100d’のように間違った断面の向きで切断すると、その部材は使用できなくなる。枠部材101についても、両端部の接続片の形状が異なるので、斜めに切断する際に断面の向きを確認する必要があり、また、組立てる際にも対向する面で各部材の断面の向きを逆向きで配置しなければならないため、作業性が悪い。
【特許文献1】特開2001−252441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、各部材の加工及び組立てが容易なゲーム機用枠の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるゲーム機用枠は、複数の連結部材を端部同士を突き合わせて連結して正面視矩形に枠組みしたものであって、四隅部に配置したコーナー連結部材と、上下面と側面の中央に配置した中央連結部材と、コーナー連結部材と中央連結部材との間に配置した中間連結部材とを備え、各連結部材は、押出形材を適宜長さに切断して形成したものであって、連結部材同士の突き合わせ面に凹部又は凸部が形成してあり、凹部と凸部を嵌合することにより各連結部材を互いに連結してあり、中央連結部材は、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであり、上下面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が上下対称であり、側面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が左右対称であり、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明によるゲーム機用枠は、請求項1記載の発明の構成に加え、側面に配置した各連結部材は、背面側が垂直面で正面側が同一角度で傾斜する傾斜面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、各連結部材の傾斜面が連続していることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明によるゲーム機用枠は、請求項1記載の発明の構成に加え、側面に配置した各連結部材は、正面側及び背面側が垂直面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、正面側が階段状になっていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明によるゲーム機用枠は、請求項1,2又は3記載の構成に加え、上下面に配置した中央連結部材と側面に配置した中央連結部材の断面形状が同一であり、中間連結部材は、断面形状が同一であって、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面に凹部が形成してあり、他方の突き合わせ面に凸部が形成してあり、四隅部に配置したコーナー連結部材は、断面形状が同一であって、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によるゲーム機用枠は、枠を構成する各連結部材が押出形材を適宜長さに切断するだけで容易に製作でき、枠の組立ては各連結部材を凹凸嵌合で互いに連結することで容易に組立てることができる。しかも、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっているので、向かい合う面を同じように組立てればよく、組立ての作業性が良い。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、側面視台形状のゲーム機用枠とする場合でも、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっているので、各連結部材を切断する際や組立てる際に断面の向きを間違えにくく、作業性が良い。また、左右側面に対向して配置される中央連結部材及び中間連結部材をそれぞれ同一部材とすることができ、部材種類数を少なくできる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、側面視台形状のゲーム機用枠とする場合でも、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっているので、各連結部材を切断する際や組立てる際に断面の向きを間違えにくく、作業性が良い。また、左右側面に対向して配置される中央連結部材及び中間連結部材をそれぞれ同一部材とすることができ、部材種類数を少なくできる。さらに本発明のゲーム機用枠は、側面に配置される中央連結部材と中間連結部材を、正面側と背面側をいずれも垂直面とし、且つ下に位置するものほど前後方向の長さを長くして正面側を階段状とすることで、正面側を斜めに切断することなく側面視台形状の枠を製作できる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、押出形材の種類数をコーナー連結部材用と中央連結部材用と中間連結部材用の3種類とすることができ、コストを低減できることに加え、連結部材の断面形状を共通化したことにより、連結部材の切断と組立ての作業性を一層向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のゲーム機(スロットマシン)用枠の第1実施形態を示す正面図であり、図2は同ゲーム機用枠の斜視図であり、図3は同ゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。このゲーム機用枠は、図1,2に示すように、正面から見て縦長の矩形の枠になっており、側面から見ると背面側が垂直で正面側が傾斜した台形状となっている。このゲーム機用枠は、アルミニウム合金の中空押出形材よりなる複数の連結部材を、連結部材同士の突き合わせ面に形成した凹部5と凸部6を嵌合することにより互いに連結して組立ててある。
【0015】
本ゲーム機用枠は、上下面部11a,11bと、左右の側面部12a,12bと、各面部を連結するコーナー連結部材1a,1b,1c,1dを備えている。上面部11aは、中央に配置した中央連結部材2aと、中央連結部材2aとコーナー連結部材1a,1bとの間に配置した中間連結部材4a,4bとからなり、下面部11bは、中央に配置した中央連結部材2bと、中央連結部材2bとコーナー連結部材1c,1dとの間に配置した中間連結部材4c,4dとからなる。左側面部12aは、中央に配置した中央連結部材2dと、中央連結部材2dとコーナー連結部材1a,1dとの間に配置した中間連結部材3a,3b,3c,3dとからなり、右側面部12bは、中央に配置した中央連結部材2cと、中央連結部材2cとコーナー連結部材1b,1cとの間に配置した中間連結部材3e,3f,3g,3hとからなる。
【0016】
4つのコーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所ある連結部材同士の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してある。
上下面部11a,11bと左右側面部12a,12bの中央に配置される4つの中央連結部材2a,2b,2c,2dは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してあり、断面の中央部にタッピングホール7を有している。タッピングホール7は、ゲーム機用枠の前後面に板等をネジ止めするのに用いられるものである。中央連結部材2a,2b,2c,2dは、板厚の中心線8に対して対称な断面形状となっている。すなわち、上下面部11a,11bの中央連結部材2a,2bは断面が上下対称であり、側面部12a,12bの中央連結部材2c,2dは断面が左右対称である。
側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面には凹部5が形成してあり、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してあり、断面の中央部にタッピングホール7を有している。中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hは、板厚の中心線8に対して対称な断面形状となっており、断面が左右対称となっている。また中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hの幅W(図2参照)は中央連結部材2c,2dの幅Wと同じになっている。
上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dは、同一断面形状の押出形材から形成したものであって、図3に示すように、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面には凹部5が形成してあり、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してあり、断面の中央部にタッピングホール7を有している。中間連結部材4a,4b,4c,4dは、板厚の中心線8に対して対称な断面形状となっており、断面が上下対称となっている。側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hと上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dとは、同一断面形状とすることもできる。
上記各連結部材は、図1に示すように、正面から見ると枠の左右及び上下方向の中心線9a,9bに対して、凹部5と凸部6も含めて対称に配置されている。すなわち、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっている。
【0017】
このゲーム機用枠は、図2に示すように側面視台形状とするため、上記各連結部材の背面側を垂直に、正面側を同一角度で斜めに切断してあり、且つ下に位置するものほど前後方向の長さを長くして、正面側の傾斜面10を連続させている。
ここで仮に図12に示すように、全ての連結部材の一方の突き合わせ面に凹部5を、他方の突き合わせ面に凸部6を形成し、各連結部材を枠の周方向に順番に繋げるようにしたとすると、4つのコーナー連結部材1a,1b,1c,1dは左右非対称、上下非対称となるため、切断する際に断面の向きを間違えて切断するおそれがある(図11参照)。
図1に示す本実施形態のものでは、コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してあるので、コーナー連結部材1a,1b,1c,1dを切断する際に断面の向きを気にする必要がない。中央連結部材2a,2b,2c,2dについても、2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してあるため、切断時に断面の向きを気にする必要がない。
また、図12のように凹部5と凸部6を配置した場合には、図13に示すように、左右に対向して配置される中央連結部材2cと2d及び中間連結部材3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hは、凹部5と凸部6が上下逆に配置された別部材になるが、図1に示す本実施形態のものでは、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称のため、左右に対向して配置される中央連結部材2cと2d及び中間連結部材3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hがそれぞれ同一部材となるので、これらを2枚ずつ重ねて同時に切断でき、手間を省くことができる。組立ての際には、向かい合う面を同じように組立てればよいため、作業性がよくなる。ちなみに本ゲーム機用枠は、連結部材の数は全部で20あるが、左右に対向配置される連結部材同士が同一部材のため、連結部材の種類としては15種類となる(図12の場合には、20種類である)。形材の種類としては4種類である。
【0018】
上述の実施形態では、側面視台形状の枠とするために各連結部材の正面側を斜めに切断していたが、図4に示すように、各連結部材の背面側と正面側を両方とも垂直に切断し、且つ下に位置するものほど前後方向の長さが所定長さずつ長くなるように切断し、正面側を階段状にすることで側面視台形状の枠を構成することもできる。この場合には、各連結部材を斜めに切断する必要がないため、各連結部材の切断が容易になる。また、左右のコーナー連結部材1aと1b,1cと1d、及び上下面の中間連結部材4aと4b,4cと4dが、それぞれ同一部材となるため、連結部材の種類数は11種類とさらに少なくなる。
【0019】
また上述の第1実施形態では、側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hと上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dとで断面形状を異ならせていたが、側面部12a,12bに配置される中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3hと上下面部11a,11bに配置される中間連結部材4a,4b,4c,4dの断面形状を同一とすることもできる。この場合には、押出形材の種類数がコーナー連結部材用と中央連結部材用と中間連結部材用の3種類になる。
さらに、側面視長方形のゲーム機用枠の場合には、コーナー連結部材1a,1b,1c,1d、中央連結部材2a,2b,2c,2d、中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,4a,4b,4c,4dがそれぞれ同一部材となり、部材種類数としても3種類になる。
【0020】
図5,6は、本発明のゲーム機用枠の第2実施形態を示しており、第1実施形態のものとは各連結部材の凹部5と凸部6の配置が異なっている。枠の全体的形状としては、図2に示すように正面側が連続する傾斜面となったもの、図4に示すように正面側が階段状となったもののいずれであってもよい。
コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してある。中央連結部材2a,2b,2c,2dは、2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してある。中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,4a,4b,4c,4dは、第1実施形態のものと同様に、一方の突き合わせ面には凹部5が、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してある。凹部5と凸部6の配置は、枠の左右及び上下方向の中心線9a,9bに対して対称になっている。
【0021】
このように凹部5と凸部6を配置した場合も、コーナー連結部材1a,1b,1c,1dと中央連結部材2a,2b,2c,2dは、切断する際に断面の向きを気にする必要が無く、また、左右に対向して配置される連結部材2cと2d,3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hが同一部材であり、2枚重ねて同時に切断できるため、切断時の作業性が向上する。組立ての際には、対向する面を同じように組立てればよいため、組立ての作業性も向上する。
【0022】
図7,8は、本発明のゲーム機用枠の第3実施形態を示しており、第1実施形態のものとは各連結部材の凹部5と凸部6の配置が異なっている。枠の全体的形状としては、図2に示すように正面側が連続する傾斜面となったもの、図4に示すように正面側が階段状となったもののいずれであってもよい。
コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、同一断面形状の押出形材を切断して形成したものであって、上下方向の突き合わせ面には凸部6が形成してあり、左右方向の突き合わせ面には凹部5が形成してある。中央連結部材は、上下面に配置されるものと側面に配置されるものとで断面形状が異なっており、上下面に配置される中央連結部材2a,2bは2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成してあり、側面に配置される中央連結部材2c,2dは2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成してある。中間連結部材3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,4a,4b,4c,4dは、第1実施形態のものと同様に、一方の突き合わせ面には凹部5が、他方の突き合わせ面には凸部6が形成してある。凹部5と凸部6の配置は、枠の左右及び上下方向の中心線9a,9bに対して対称となっている。形材の種類は5種類である。
【0023】
コーナー連結部材1a,1b,1c,1dは、いずれも凹部5が形成してある方を左右方向に向け、凸部6が形成してある方向を上下方向に向けた状態で切断すればよいため、切断時に断面の向きを間違え難い。中央連結部材2a,2b,2c,2dは、切断する際に断面の向きを気にする必要が無く、また、左右に対向して配置される連結部材2cと2d,3aと3e,3bと3f,3cと3g,3dと3hが同一部材であり、2枚重ねて同時に切断できるため、切断時の作業性が向上する。組立ての際には、対向する面を同じように組立てればよいため、組立ての作業性も向上する。
【0024】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。凹部5と凸部6の配置は、枠の上下及び左右方向の中心線9a,9bに対して対称になっていればよく、中心線9a,9bから凹部5と凸部6が交互に配置されていることは必ずしも必要ではない。例えば第1実施形態において、中間連結部材3aを2箇所の突き合わせ面の両方に凸部6が形成されたものとし、これに連結する中間連結部材3bを2箇所の突き合わせ面の両方に凹部5が形成されたものとすることもできる。凹部5と凸部6の形状は、互いに嵌合して抜けない形状となっていればよい。各連結部材は、中空押出形材を使用したものに限らず、中実部材とすることもできる。本発明のゲーム機用枠は、側面視台形状のスロットマシン用枠に限らず、側面視長方形のパチンコ機用枠とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のゲーム機用枠の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】第1実施形態のゲーム機用枠の斜視図である。
【図3】第1実施形態のゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。
【図4】第1実施形態のゲーム機用枠の変形例であって、正面側を階段状にした場合を示す斜視図である。
【図5】本発明のゲーム機用枠の第2実施形態を示す正面図である。
【図6】第2実施形態のゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。
【図7】本発明のゲーム機用枠の第3実施形態を示す正面図である。
【図8】第3実施形態のゲーム機用枠を分解した状態で一部を拡大して示す正面図である。
【図9】(a)は従来のゲーム機用枠の正面図、(b)はこれを部品ごとに分解した状態の正面図である。
【図10】図9に示すゲーム機用枠を、側面視台形状のスロットマシン用枠に適用した場合の斜視図である。
【図11】図10に示すゲーム機用枠の4隅部に配置されるコーナー部材の形態を示す図である。
【図12】図1に示す第1実施形態において、全ての連結部材の一端部に凹部を、他端部に凸部を形成し、各連結部材を枠の周方向に順次連結した場合の正面図である。
【図13】図12のように凹部と凸部を配置した場合に、左右側面に配置される連結部材の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1a,1b,1c,1d コーナー連結部材
2a,2b,2c,2d 中央連結部材
3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h 中間連結部材(側面)
4a,4b,4c,4d 中間連結部材(上下面)
5 凹部(嵌合部)
6 凸部(嵌合部)
8 板厚の中心線
9a 枠の左右方向の中心線
9b 枠の上下方向の中心線
11a 上面部
11b 下面部
12a,12b 側面部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の連結部材を端部同士を突き合わせて連結して正面視矩形に枠組みしたものであって、四隅部に配置したコーナー連結部材と、上下面と側面の中央に配置した中央連結部材と、コーナー連結部材と中央連結部材との間に配置した中間連結部材とを備え、各連結部材は、押出形材を適宜長さに切断して形成したものであって、連結部材同士の突き合わせ面に凹部又は凸部が形成してあり、凹部と凸部を嵌合することにより各連結部材を互いに連結してあり、中央連結部材は、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであり、上下面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が上下対称であり、側面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が左右対称であり、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっていることを特徴とするゲーム機用枠。
【請求項2】
側面に配置した各連結部材は、背面側が垂直面で正面側が同一角度で傾斜する傾斜面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、各連結部材の傾斜面が連続していることを特徴とする請求項1記載のゲーム機用枠。
【請求項3】
側面に配置した各連結部材は、正面側及び背面側が垂直面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、正面側が階段状になっていることを特徴とする請求項1記載のゲーム機用枠。
【請求項4】
上下面に配置した中央連結部材と側面に配置した中央連結部材の断面形状が同一であり、中間連結部材は、断面形状が同一であって、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面に凹部が形成してあり、他方の突き合わせ面に凸部が形成してあり、四隅部に配置したコーナー連結部材は、断面形状が同一であって、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであることを特徴とする請求項1,2又は3記載のゲーム機用枠。
【請求項1】
複数の連結部材を端部同士を突き合わせて連結して正面視矩形に枠組みしたものであって、四隅部に配置したコーナー連結部材と、上下面と側面の中央に配置した中央連結部材と、コーナー連結部材と中央連結部材との間に配置した中間連結部材とを備え、各連結部材は、押出形材を適宜長さに切断して形成したものであって、連結部材同士の突き合わせ面に凹部又は凸部が形成してあり、凹部と凸部を嵌合することにより各連結部材を互いに連結してあり、中央連結部材は、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであり、上下面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が上下対称であり、側面に配置した中央連結部材と中間連結部材は、断面が左右対称であり、各連結部材の配置が左右対称及び上下対称となっていることを特徴とするゲーム機用枠。
【請求項2】
側面に配置した各連結部材は、背面側が垂直面で正面側が同一角度で傾斜する傾斜面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、各連結部材の傾斜面が連続していることを特徴とする請求項1記載のゲーム機用枠。
【請求項3】
側面に配置した各連結部材は、正面側及び背面側が垂直面であり、下に位置するものほど前後方向の長さが長く、正面側が階段状になっていることを特徴とする請求項1記載のゲーム機用枠。
【請求項4】
上下面に配置した中央連結部材と側面に配置した中央連結部材の断面形状が同一であり、中間連結部材は、断面形状が同一であって、2箇所の突き合わせ面のうちの一方の突き合わせ面に凹部が形成してあり、他方の突き合わせ面に凸部が形成してあり、四隅部に配置したコーナー連結部材は、断面形状が同一であって、二箇所の突き合わせ面の両方に凹部を形成したもの、又は二箇所の突き合わせ面の両方に凸部を形成したものであることを特徴とする請求項1,2又は3記載のゲーム機用枠。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−172264(P2009−172264A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15824(P2008−15824)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(307021715)三協マテリアル株式会社 (17)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(307021715)三協マテリアル株式会社 (17)
【Fターム(参考)】
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