ゲーム装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゲーム装置、特に、疑似移動体の前方にゲーム用移動経路を表示し、このゲーム用移動経路を通過するようプレーヤが疑似移動体を操舵しゲームを楽しむように形成されたプレーヤ搭載型のゲーム装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の据え置き型のドライブゲーム装置として、エンドレスベルト上に表示された道路に沿って車両を運転するように形成されたものがある。このゲーム装置では、エンドレスベルトを回転駆動することにより、このベルト上に表示された道路が次々と変化していく。このように変化する道路にあわせて、プレーヤがハンドルを操作すると、車両の向きがその操舵に合せて変化し、ドライブゲームが楽めるようになっている。
【0003】ここで、前記エンドレスベルト上に表示される道路は、ベルトの長さ方向だけではなく、その幅方向にも変化する。したがって、ハンドル操作に合せて車両の向きを変えるだけでは、車両が道路からはみ出してしまう。
【0004】このため、この種のゲーム装置では、エンドレスベルトの幅方向に車両が横移動自在に形成され、ハンドルを操作すると、その操舵方向に車両の向きが変わるとともに、その向きに合せた速度で車両をベルトの幅方向に平行移動するようになっている。これにより、エンドレスベルト上に表示される障害物を避けながら、変化する道路に沿って車両を運転し、ドライブゲームを楽しむことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のゲーム装置は、前記幅方向の移動にボールネジを用いていた。このため、車両を幅方向右側に移動する場合にはボールネジを正転駆動し、幅方向左側に移動する場合にはボールネジを逆転駆動するモータが必要となり、しかもハンドル操作に合わせて前記モータを応答性よく正逆転可能に制御するモータ制御回路が必要となる。また、使用するモータも、起動時の立ち上りがスムーズに行えるように、制御信号に対する応答性がよく、しかも起動時出力が大きなものを用いる必要がある。この結果、ゲーム装置が複雑かつ高価なものとなってしまうという問題が在った。
【0006】また、このような幅方向への移動にボールネジを用いたゲーム装置では、ハンドルの操舵に合せてモータの回転速度を制御し、車両の幅方向への移動速度を制御する必要があった。すなわち、車両の幅方向への移動速度は、操舵角が小さい場合にはゆっくり、大きい場合には速くなるよう制御する必要があるため、この面からもボールネジ駆動用のモータ制御回路が複雑かつ高価なものとなってしまうという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、プレーヤの操舵に合せ、車両などの疑似移動体の向きを制御し、かつ向きに合せた速度で前記疑似移動体を移動経路に対し交叉する方向に横移動させることができる、簡単な構成のゲーム装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、プレーヤ搭乗部を有する疑似移動体と、前記疑似移動体の前方にゲーム用移動経路を表示する表示手段と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の向きを制御する移動方向制御手段と、を含み、前記移動方向制御手段は、前記ゲーム用移動経路に対し交叉する交叉方向に横移動可能に形成され、かつ前記疑似移動体を、その向きが制御できるよう回動可能に支持する台車部と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の台車部に対する回動角を制御する角度制御部と、前記台車部の移動経路にほぼ平行に配設された回転シャフトと、前記回転シャフトに圧接するよう台車部側に設けられた圧接ローラと、前記回転シャフトおよび圧接ローラの少なくともいずれか一方を回転駆動する回転駆動部と、前記圧接ローラを介して前記台車部に作用する前記交叉方向の分力が、前記操舵方向と同方向で、かつ前記回動角の大きさに応じた値となるよう、前記圧接ローラの前記回転シャフトに対する交叉角を制御する交叉角制御部と、を含み、プレーヤの操舵に合わせて前記疑似移動体の向きを制御し、かつ向きに合わせた速度で前記疑似移動体を前記交叉方向に横移動させることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明のゲーム装置では、疑似移動体の前方に表示手段を用いてゲーム用移動経路が表示される。疑似移動体に乗り込んだプレーヤは、表示されるゲーム用移動経路に沿って疑似移動体が移動するよう疑似移動体の操舵を行う。
【0010】角度制御部は、この操舵にあわせて疑似移動体の台車部に対する回動角を制御し、これにより疑似移動体の向きは、その操舵方向に制御されることになる。
【0011】また、交叉角制御部は、圧接ローラを介して台車部に作用する交叉方向の分力が、前記操舵方向と同方向で、かつ前記回動角の大きさに応じた値となるよう、前記圧接ローラと回転シャフトの交叉角を制御する。
【0012】これにより、台車部は、交叉角に応じた速度で、ゲーム用移動経路に対し交叉する方向に横移動することになる。この台車部上には、前記疑似移動体が支持されているため、この疑似移動体も台車部と一体に横移動することになる。
【0013】特に、本発明では、回転シャフトと圧接ロータとの交叉角を変えるのみで、前記分力の大きさ及び方向を変化させ、疑似移動体を交叉方向に横移動させることができる。従って、従来のように、駆動モータの正転、逆転制御の切替や、モータ回転速度の調整という複雑な制御を行う必要がなくなるため、装置全体の制御回路を簡単かつ安価なものとすることができる。
【0014】さらに、本発明では、回転シャフト及び圧接ローラの少なくともいずれか一方を、回転駆動部を用いて一方向に回転しておけばよく、従来のように頻繁な起動,停止を行う必要がない。従って、回転駆動部に使用するモータとして、従来のように起動トルクの大きなものを用いる必要がなくなるため、この面からも装置全体の構成を安価なものとすることが可能となる。
【0015】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳細に説明する。
【0016】図1,図2には、本発明に係る据え置き型ドライブゲーム装置の好適な実施例が示されている。
【0017】実施例のドライブゲーム装置は、疑似移動体としての車両10と、表示手段としてのエンドレスベルト20とを含む。前記エンドレスベルト20は、プレーヤから見やすいように、プーリ22,24間に幾分斜めに掛け渡され、モータ26により、図1において矢印方向へ回転駆動される。
【0018】このエンドレスベルト20の表面には、車両10の移動経路を表す道路及び風景が印刷されている。図3には、このエンドレスベルト20の展開図が示され、ルート表面には道路や障害物が描かれている。従って、エンドレスベルト20を図中矢印方向へ回転駆動することにより、表示される道路が次々と変化していくことになる。
【0019】前記車両10は、シート12に着座したプレーヤが、エンドレスベルト20上に表示される道路を通過するようハンドル14を用いて操縦するように構成されている。
【0020】ここにおいて、車両10の移動方向の制御は、図2に示すよう、台車30のP点を回動中心とした操舵角θの制御と、操舵角θに応じた速度での横方向(図2においてX方向)への平行移動制御とを組み合わせて行われる。すなわち、エンドレスベルト20の回転により変化する道路に合わせて、プレーヤがハンドル14を操作すると、ハンドル14の操作に合わせて車両10の操舵角θが制御される。しかも、その操舵方向に車両10が移動していく感覚を演出するため、車両10を操舵角θに対応した速度でX軸方向に平行移動させる。
【0021】これにより、実際の車両がエンドレスベルト20上に表示される道路を通過しているように、車両10の移動方向を制御することができる。
【0022】このような移動方向制御を行うため、実施例のゲーム装置は、車両10を支持軸34を介し回動自在に支持する台車30を有する。そして、エンドレスベルト20の幅方向に沿って平行に一対のガイドレール32,32が配設され、このガイドレール32,32上に台車30が移動自在に取り付けられている。また、この台車30の下方には、ガイドレール32,32と平行に回転シャフト40が回動自在に設けられ、この回転シャフト40は、ベルト44を介してモータ42により矢印方向に回転駆動されている。
【0023】そして、前記台車30の下方には、回転シャフト40に圧接する圧接ローラ50が支持軸52を介して取り付け固定されている。
【0024】図4には、図1において矢印100で示す箇所の拡大図が示されてる。
【0025】同図に示すよう、前記圧接ローラ50を支持する支持軸52は、台車30の下面に回動自在に軸支され、その外周には外歯車54が固定されている。
【0026】また、前記車両10を支持する支持軸34は、台車30に軸受け36を介して回動自在に軸支され、その上端には車両10が取り付け固定され、その下方には外歯車54と係合する外歯車38が取り付け固定されている。
【0027】また、図1,図2に示すよう、ハンドル14の回転シャフトに固定されたクランク60の先端には、ロッド62の一端側が回動自在に固定され、このロッド62の他端側は、台車30に立設されたポール64の先端に回動自在に固定されてる。したがって、ハンドル14を右方向に回すると、車両10は支持軸34を回転中心Pとして右方向へ回転し、ハンドル14を左方向に回すと車体10は左方向に回転することになる。
【0028】このようにハンドル14の操作により車体10を回転させると、車体10の回転は支持軸34,外歯車38,54を介して支持軸52に伝えられこととなる。このとき、外歯車38と、外歯車54は逆方向に回転するため、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角は、車両10の回転方向(操舵角θ)と逆方向に変化することになる。
【0029】ところで、圧接ローラ50には、モータ42により回転駆動される回転シャフト40から回転駆動力Fが伝達されている。
【0030】図5には、圧接ローラ50に伝達される回転駆動力Fと、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角との関係が示されている。
【0031】圧接ローラ50に伝達される回転駆動力Fは、圧接ローラ50の回転方向と同一方向に伝達される。
【0032】したがって同図(A)に示すよう、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψが0度の場合には、伝達される回転駆動力Fは、回転シャフト40に対し直交する方向となるため、台車30は停止している。ところが、同図(B),(C)に示すよう、交叉角ψが0度より大きかったり、小さかったりすると、圧接ローラ50に伝達される回転駆動力Fには、シャフト40に直交する成分FY以外に、回転シャフト40の軸方向へ向けた分力FX=Fsinψが発生することになる。従って、この分力FXが台車30に推力として作用し、台車30は分力FXに応じた速度でシャフト40の軸方向へ移動することになる。
【0033】したがって、ハンドル14を操作し、車体10を左方向に操舵すると、圧接ローラ50は、回転シャフト42と図5(B)に示すように交叉することになり、車両10は台車30とともに左方向へ平行移動することになる。
【0034】また、これとは逆にハンドル14を操作し車両10を右方向に操舵すると、圧接ローラ50は図5(C)に示すよう回転シャフト40と交叉することになり、これにより車両10は台車30とともに右方向へ平行移動することになる。
【0035】このとき、台車30(圧接ローラ50)に対し、回転シャフト40の軸方向へ作用する力FXは、車両10の操舵角θが大きくなればなるほど大きくなり、車両10を速いスピードで平行移動させることになる。
【0036】このようにして、本実施例では、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψを、ハンドル14の操舵角θに合せて制御するのみで、車両10を操舵方向へ、操舵角θの大きさに応じたスピードで平行移動させることができる。
【0037】ところで、このような構成のゲーム装置では、プレーヤがハンドル14を回した後、適正なタイミングでハンドルを中立状態に戻さないと、台車30がハンドル操舵方向へどんどん移動して行き、ゲーム機本体の側壁に衝突してしまう。このような事態を防止するため、台車30の移動経路の両側には、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψを、0度の中立状態に復帰させ、台車30の移動を停止させる操舵解除機構70が設けられている。なお、図2では、一方の操舵解除機構のみを図示し、他方の操舵解除機構は省略されている。
【0038】図6には、図2において矢印200で示す箇所の拡大図が示されている。
【0039】同図において、操舵解除機構の作動直前の状態を一点鎖線で示し、操舵解除機構の作動終了状態を二点鎖線で示している。
【0040】実施例の操舵解除機構70は、図4に示すよう支持軸34の下端に取り付け固定されたローラ支持部72と、このローラ支持部72の下面に取り付けられた一対のガイドローラ74,76と、回転シャフト40と平行に設けられたローラガイド78とを含む。
【0041】前記ガイドローラ74,76は、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψが0度の中立状態にあるとき、回転シャフト40と平行配置されるように取り付け固定されている。
【0042】また、前記ローラガイド78は、回転シャフト40の両サイド付近に、前記ガイドローラ74,76と接触して、両ローラ74,76の配置が回転シャフト40と平行になるようにローラをガイドするテーパ付きガイド部78aを有する。これにより、車両10の操舵角はθ=0に制御され、台車30の移動は停止されることになる。
【0043】例えば、ハンドル14を右方向に操舵すると、図6において一点鎖線で示すように、圧接ローラ50は回転シャフト40と交叉し、右方向に横移動するように推力を発生する。
【0044】この推力により、台車30がハンドル操舵方向へどんどん横移動して行き回転シャフト40の端部付近にまで移動すると、図中二点鎖線で示すように、テーパ付きガイド部78aがガイドローラ74と接触して、両ローラ74,76の配置が回転シャフト40と平行になるようにローラをガイドする。これにより、支持軸34が回転し、外歯車38,54の作用により、圧接ローラ50は回転シャフト40と直交するよう回転制御される。これにより、台車30に作用する推力が0になり、台車30は停止制御されることとなる。
【0045】本実施例は以上の構成からなり、次にその作用を説明する。
【0046】まず、プレーヤが車両10のシート12に着座し、ゲームを開始すると、エンドレスベルト20が回転を始め、車両前方に表示される道路が次々と変化していく。
【0047】プレーヤは、ハンドル14を操作し、表示された道路を車両10が走行するように操縦を行なう。
【0048】図7,図8には、表示される道路に合せて、車両10を操縦している様子が示されている。例えば図7に示すよう、道路が右方向に向っている場合には、ハンドル14を右方向に操作する。これにより、車両10は、支持軸34を中心として右方向に回動してその向きを変え、さらに台車30は、圧接ローラ50と回転シャフト40との回転により、車両10を図中右方向へ横移動させる。
【0049】このように、本発明では、表示される道路に合せて、ハンドル14を操作すると、ハンドル操舵方向に車体10が回動して向きを変え、かつその操舵角に応じたスピードでその操舵方向に車体10が平行移動していくことになる。
【0050】しかも、実施例の装置では、車両10の回動中心Pが車体後方に位置するため、プレーヤの操舵によって車両前方が大きく振れるようにして車両10が向きを変える。このため、実際の車両に近いハンドル操作感覚を楽しむことができる。
【0051】また、回したハンドル14を戻さないでおくと、台車30が移動し続け、ゲーム機本体の側壁に衝突する。しかし、本実施例では、台車30が側壁に近付くと、ローラガイド78により、ガイドローラ74,76の配置が回転シャフト40と平行になるようにガイドされる。これれにより、車両10の向きは操舵角θ=0の状態に強制的に復帰され、台車30は強制的に停車制御され、側壁との衝突が回避される。
【0052】なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能である。
【0053】例えば、前記実施例では、回転シャフト40およびエンドレスベルト20の双方を駆動するために2台のモータ26,42を用いたが、本発明はこれに限らず両モータを兼用するようにしてもよい。図9にはこの実施例が示されている。この実施例は、モータ42によりベルト44を介して回転シャフト40を駆動するとともに、モータ42の回転軸に掛け渡されたベルト25によりベルト用のプーリ22を図中矢印方向へ回転駆動するように構成されている。
【0054】これにより、1台のモータ42でエンドレスベルト20および回転シャフト40をの双方を回転駆動できる。さらに、車両10に乗ったプレーヤが、アクセルを踏み込むことによりモータ42の回転スピードが上がるように構成することにより、アクセルを踏み込むと、エンドレスベルト20及び回転シャフト40の回転スピードが上り、道路が高速走行時のようにスピーディに変化すると同時に、台車30に横方向に加わる推力も増大しプレーヤが乗った車両10は走行スピードに応じた速度で横移動するようになり、ドライブゲームとしての臨場感をさらに高めることができる。
【0055】また、前記実施例では、回転シャフト40をモータ駆動する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、圧接ローラ50をモータ駆動するように構成してもよい。
【0056】また、前記実施例では、表示手段としてエンドレスベルト20を用いた場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、必要に応じて各種の表示手段を用いることができ、例えばエンドレスベルト20に代えて大画面のディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0057】また、前記実施例は、ドライブゲームを例に取り説明したが、本発明はこれに限らず、必要に応じて各種ゲームを行なうゲーム装置に適応可能であることはいうまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、プレーヤの乗った疑似移動体の向きを、プレーヤの操舵に合わせてその操舵方向に制御し、かつその操舵角に合わせた速度で、前記疑似移動体を移動経路に対して交叉する方向に横移動させることのできる据え置き型ゲーム装置を簡単かつ安価に形成することができる。
【0059】特に、本発明によれば、疑似移動体を、移動経路に対し交叉する方向に横移動させる駆動源として、この交叉経路にほぼ平行に配設された回転体と、この回転体に圧接する圧接ローラとを用い、しかもその横移動速度調整は、前記交叉角を変化させるだけで行うことができるため、疑似移動体を横移動させるための構成を簡単かつ安価なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る据え置き型ドライブゲーム装置の好適な実施例を示す側断面概略説明図である。
【図2】図1に示す装置の平面概略説明図である。
【図3】本実施例に用いられるエンドレスベルトの展開説明図である。
【図4】本実施例に用いられる移動方向制御機構の要部を示す拡大説明図である。
【図5】回転シャフトと圧接ローラとの交叉角と、台車に作用する推力との関係を示す説明図である。
【図6】本実施例に用いられる操舵角解除機構の要部説明図である。
【図7】車両の操舵角を制御している様子を示す説明図である。
【図8】車両右方向に操舵された状態でのゲーム装置の側断面概略説明図である。
【図9】本発明の他の実施例の説明図である。
【符号の説明】
10 車両
20 エンドレスベルト
30 台車
34 支持軸
38 外歯車
40 回転シャフト
50 圧接ローラ
54 外歯車
60 クランク
62 ロッド
64 ポール
70 操舵角解除機構
74 ガイドローラ
76 ガイドローラ
78 ローラガイド
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゲーム装置、特に、疑似移動体の前方にゲーム用移動経路を表示し、このゲーム用移動経路を通過するようプレーヤが疑似移動体を操舵しゲームを楽しむように形成されたプレーヤ搭載型のゲーム装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の据え置き型のドライブゲーム装置として、エンドレスベルト上に表示された道路に沿って車両を運転するように形成されたものがある。このゲーム装置では、エンドレスベルトを回転駆動することにより、このベルト上に表示された道路が次々と変化していく。このように変化する道路にあわせて、プレーヤがハンドルを操作すると、車両の向きがその操舵に合せて変化し、ドライブゲームが楽めるようになっている。
【0003】ここで、前記エンドレスベルト上に表示される道路は、ベルトの長さ方向だけではなく、その幅方向にも変化する。したがって、ハンドル操作に合せて車両の向きを変えるだけでは、車両が道路からはみ出してしまう。
【0004】このため、この種のゲーム装置では、エンドレスベルトの幅方向に車両が横移動自在に形成され、ハンドルを操作すると、その操舵方向に車両の向きが変わるとともに、その向きに合せた速度で車両をベルトの幅方向に平行移動するようになっている。これにより、エンドレスベルト上に表示される障害物を避けながら、変化する道路に沿って車両を運転し、ドライブゲームを楽しむことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のゲーム装置は、前記幅方向の移動にボールネジを用いていた。このため、車両を幅方向右側に移動する場合にはボールネジを正転駆動し、幅方向左側に移動する場合にはボールネジを逆転駆動するモータが必要となり、しかもハンドル操作に合わせて前記モータを応答性よく正逆転可能に制御するモータ制御回路が必要となる。また、使用するモータも、起動時の立ち上りがスムーズに行えるように、制御信号に対する応答性がよく、しかも起動時出力が大きなものを用いる必要がある。この結果、ゲーム装置が複雑かつ高価なものとなってしまうという問題が在った。
【0006】また、このような幅方向への移動にボールネジを用いたゲーム装置では、ハンドルの操舵に合せてモータの回転速度を制御し、車両の幅方向への移動速度を制御する必要があった。すなわち、車両の幅方向への移動速度は、操舵角が小さい場合にはゆっくり、大きい場合には速くなるよう制御する必要があるため、この面からもボールネジ駆動用のモータ制御回路が複雑かつ高価なものとなってしまうという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、プレーヤの操舵に合せ、車両などの疑似移動体の向きを制御し、かつ向きに合せた速度で前記疑似移動体を移動経路に対し交叉する方向に横移動させることができる、簡単な構成のゲーム装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、プレーヤ搭乗部を有する疑似移動体と、前記疑似移動体の前方にゲーム用移動経路を表示する表示手段と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の向きを制御する移動方向制御手段と、を含み、前記移動方向制御手段は、前記ゲーム用移動経路に対し交叉する交叉方向に横移動可能に形成され、かつ前記疑似移動体を、その向きが制御できるよう回動可能に支持する台車部と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の台車部に対する回動角を制御する角度制御部と、前記台車部の移動経路にほぼ平行に配設された回転シャフトと、前記回転シャフトに圧接するよう台車部側に設けられた圧接ローラと、前記回転シャフトおよび圧接ローラの少なくともいずれか一方を回転駆動する回転駆動部と、前記圧接ローラを介して前記台車部に作用する前記交叉方向の分力が、前記操舵方向と同方向で、かつ前記回動角の大きさに応じた値となるよう、前記圧接ローラの前記回転シャフトに対する交叉角を制御する交叉角制御部と、を含み、プレーヤの操舵に合わせて前記疑似移動体の向きを制御し、かつ向きに合わせた速度で前記疑似移動体を前記交叉方向に横移動させることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明のゲーム装置では、疑似移動体の前方に表示手段を用いてゲーム用移動経路が表示される。疑似移動体に乗り込んだプレーヤは、表示されるゲーム用移動経路に沿って疑似移動体が移動するよう疑似移動体の操舵を行う。
【0010】角度制御部は、この操舵にあわせて疑似移動体の台車部に対する回動角を制御し、これにより疑似移動体の向きは、その操舵方向に制御されることになる。
【0011】また、交叉角制御部は、圧接ローラを介して台車部に作用する交叉方向の分力が、前記操舵方向と同方向で、かつ前記回動角の大きさに応じた値となるよう、前記圧接ローラと回転シャフトの交叉角を制御する。
【0012】これにより、台車部は、交叉角に応じた速度で、ゲーム用移動経路に対し交叉する方向に横移動することになる。この台車部上には、前記疑似移動体が支持されているため、この疑似移動体も台車部と一体に横移動することになる。
【0013】特に、本発明では、回転シャフトと圧接ロータとの交叉角を変えるのみで、前記分力の大きさ及び方向を変化させ、疑似移動体を交叉方向に横移動させることができる。従って、従来のように、駆動モータの正転、逆転制御の切替や、モータ回転速度の調整という複雑な制御を行う必要がなくなるため、装置全体の制御回路を簡単かつ安価なものとすることができる。
【0014】さらに、本発明では、回転シャフト及び圧接ローラの少なくともいずれか一方を、回転駆動部を用いて一方向に回転しておけばよく、従来のように頻繁な起動,停止を行う必要がない。従って、回転駆動部に使用するモータとして、従来のように起動トルクの大きなものを用いる必要がなくなるため、この面からも装置全体の構成を安価なものとすることが可能となる。
【0015】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳細に説明する。
【0016】図1,図2には、本発明に係る据え置き型ドライブゲーム装置の好適な実施例が示されている。
【0017】実施例のドライブゲーム装置は、疑似移動体としての車両10と、表示手段としてのエンドレスベルト20とを含む。前記エンドレスベルト20は、プレーヤから見やすいように、プーリ22,24間に幾分斜めに掛け渡され、モータ26により、図1において矢印方向へ回転駆動される。
【0018】このエンドレスベルト20の表面には、車両10の移動経路を表す道路及び風景が印刷されている。図3には、このエンドレスベルト20の展開図が示され、ルート表面には道路や障害物が描かれている。従って、エンドレスベルト20を図中矢印方向へ回転駆動することにより、表示される道路が次々と変化していくことになる。
【0019】前記車両10は、シート12に着座したプレーヤが、エンドレスベルト20上に表示される道路を通過するようハンドル14を用いて操縦するように構成されている。
【0020】ここにおいて、車両10の移動方向の制御は、図2に示すよう、台車30のP点を回動中心とした操舵角θの制御と、操舵角θに応じた速度での横方向(図2においてX方向)への平行移動制御とを組み合わせて行われる。すなわち、エンドレスベルト20の回転により変化する道路に合わせて、プレーヤがハンドル14を操作すると、ハンドル14の操作に合わせて車両10の操舵角θが制御される。しかも、その操舵方向に車両10が移動していく感覚を演出するため、車両10を操舵角θに対応した速度でX軸方向に平行移動させる。
【0021】これにより、実際の車両がエンドレスベルト20上に表示される道路を通過しているように、車両10の移動方向を制御することができる。
【0022】このような移動方向制御を行うため、実施例のゲーム装置は、車両10を支持軸34を介し回動自在に支持する台車30を有する。そして、エンドレスベルト20の幅方向に沿って平行に一対のガイドレール32,32が配設され、このガイドレール32,32上に台車30が移動自在に取り付けられている。また、この台車30の下方には、ガイドレール32,32と平行に回転シャフト40が回動自在に設けられ、この回転シャフト40は、ベルト44を介してモータ42により矢印方向に回転駆動されている。
【0023】そして、前記台車30の下方には、回転シャフト40に圧接する圧接ローラ50が支持軸52を介して取り付け固定されている。
【0024】図4には、図1において矢印100で示す箇所の拡大図が示されてる。
【0025】同図に示すよう、前記圧接ローラ50を支持する支持軸52は、台車30の下面に回動自在に軸支され、その外周には外歯車54が固定されている。
【0026】また、前記車両10を支持する支持軸34は、台車30に軸受け36を介して回動自在に軸支され、その上端には車両10が取り付け固定され、その下方には外歯車54と係合する外歯車38が取り付け固定されている。
【0027】また、図1,図2に示すよう、ハンドル14の回転シャフトに固定されたクランク60の先端には、ロッド62の一端側が回動自在に固定され、このロッド62の他端側は、台車30に立設されたポール64の先端に回動自在に固定されてる。したがって、ハンドル14を右方向に回すると、車両10は支持軸34を回転中心Pとして右方向へ回転し、ハンドル14を左方向に回すと車体10は左方向に回転することになる。
【0028】このようにハンドル14の操作により車体10を回転させると、車体10の回転は支持軸34,外歯車38,54を介して支持軸52に伝えられこととなる。このとき、外歯車38と、外歯車54は逆方向に回転するため、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角は、車両10の回転方向(操舵角θ)と逆方向に変化することになる。
【0029】ところで、圧接ローラ50には、モータ42により回転駆動される回転シャフト40から回転駆動力Fが伝達されている。
【0030】図5には、圧接ローラ50に伝達される回転駆動力Fと、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角との関係が示されている。
【0031】圧接ローラ50に伝達される回転駆動力Fは、圧接ローラ50の回転方向と同一方向に伝達される。
【0032】したがって同図(A)に示すよう、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψが0度の場合には、伝達される回転駆動力Fは、回転シャフト40に対し直交する方向となるため、台車30は停止している。ところが、同図(B),(C)に示すよう、交叉角ψが0度より大きかったり、小さかったりすると、圧接ローラ50に伝達される回転駆動力Fには、シャフト40に直交する成分FY以外に、回転シャフト40の軸方向へ向けた分力FX=Fsinψが発生することになる。従って、この分力FXが台車30に推力として作用し、台車30は分力FXに応じた速度でシャフト40の軸方向へ移動することになる。
【0033】したがって、ハンドル14を操作し、車体10を左方向に操舵すると、圧接ローラ50は、回転シャフト42と図5(B)に示すように交叉することになり、車両10は台車30とともに左方向へ平行移動することになる。
【0034】また、これとは逆にハンドル14を操作し車両10を右方向に操舵すると、圧接ローラ50は図5(C)に示すよう回転シャフト40と交叉することになり、これにより車両10は台車30とともに右方向へ平行移動することになる。
【0035】このとき、台車30(圧接ローラ50)に対し、回転シャフト40の軸方向へ作用する力FXは、車両10の操舵角θが大きくなればなるほど大きくなり、車両10を速いスピードで平行移動させることになる。
【0036】このようにして、本実施例では、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψを、ハンドル14の操舵角θに合せて制御するのみで、車両10を操舵方向へ、操舵角θの大きさに応じたスピードで平行移動させることができる。
【0037】ところで、このような構成のゲーム装置では、プレーヤがハンドル14を回した後、適正なタイミングでハンドルを中立状態に戻さないと、台車30がハンドル操舵方向へどんどん移動して行き、ゲーム機本体の側壁に衝突してしまう。このような事態を防止するため、台車30の移動経路の両側には、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψを、0度の中立状態に復帰させ、台車30の移動を停止させる操舵解除機構70が設けられている。なお、図2では、一方の操舵解除機構のみを図示し、他方の操舵解除機構は省略されている。
【0038】図6には、図2において矢印200で示す箇所の拡大図が示されている。
【0039】同図において、操舵解除機構の作動直前の状態を一点鎖線で示し、操舵解除機構の作動終了状態を二点鎖線で示している。
【0040】実施例の操舵解除機構70は、図4に示すよう支持軸34の下端に取り付け固定されたローラ支持部72と、このローラ支持部72の下面に取り付けられた一対のガイドローラ74,76と、回転シャフト40と平行に設けられたローラガイド78とを含む。
【0041】前記ガイドローラ74,76は、圧接ローラ50の回転方向と回転シャフト40の回転方向との交叉角ψが0度の中立状態にあるとき、回転シャフト40と平行配置されるように取り付け固定されている。
【0042】また、前記ローラガイド78は、回転シャフト40の両サイド付近に、前記ガイドローラ74,76と接触して、両ローラ74,76の配置が回転シャフト40と平行になるようにローラをガイドするテーパ付きガイド部78aを有する。これにより、車両10の操舵角はθ=0に制御され、台車30の移動は停止されることになる。
【0043】例えば、ハンドル14を右方向に操舵すると、図6において一点鎖線で示すように、圧接ローラ50は回転シャフト40と交叉し、右方向に横移動するように推力を発生する。
【0044】この推力により、台車30がハンドル操舵方向へどんどん横移動して行き回転シャフト40の端部付近にまで移動すると、図中二点鎖線で示すように、テーパ付きガイド部78aがガイドローラ74と接触して、両ローラ74,76の配置が回転シャフト40と平行になるようにローラをガイドする。これにより、支持軸34が回転し、外歯車38,54の作用により、圧接ローラ50は回転シャフト40と直交するよう回転制御される。これにより、台車30に作用する推力が0になり、台車30は停止制御されることとなる。
【0045】本実施例は以上の構成からなり、次にその作用を説明する。
【0046】まず、プレーヤが車両10のシート12に着座し、ゲームを開始すると、エンドレスベルト20が回転を始め、車両前方に表示される道路が次々と変化していく。
【0047】プレーヤは、ハンドル14を操作し、表示された道路を車両10が走行するように操縦を行なう。
【0048】図7,図8には、表示される道路に合せて、車両10を操縦している様子が示されている。例えば図7に示すよう、道路が右方向に向っている場合には、ハンドル14を右方向に操作する。これにより、車両10は、支持軸34を中心として右方向に回動してその向きを変え、さらに台車30は、圧接ローラ50と回転シャフト40との回転により、車両10を図中右方向へ横移動させる。
【0049】このように、本発明では、表示される道路に合せて、ハンドル14を操作すると、ハンドル操舵方向に車体10が回動して向きを変え、かつその操舵角に応じたスピードでその操舵方向に車体10が平行移動していくことになる。
【0050】しかも、実施例の装置では、車両10の回動中心Pが車体後方に位置するため、プレーヤの操舵によって車両前方が大きく振れるようにして車両10が向きを変える。このため、実際の車両に近いハンドル操作感覚を楽しむことができる。
【0051】また、回したハンドル14を戻さないでおくと、台車30が移動し続け、ゲーム機本体の側壁に衝突する。しかし、本実施例では、台車30が側壁に近付くと、ローラガイド78により、ガイドローラ74,76の配置が回転シャフト40と平行になるようにガイドされる。これれにより、車両10の向きは操舵角θ=0の状態に強制的に復帰され、台車30は強制的に停車制御され、側壁との衝突が回避される。
【0052】なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能である。
【0053】例えば、前記実施例では、回転シャフト40およびエンドレスベルト20の双方を駆動するために2台のモータ26,42を用いたが、本発明はこれに限らず両モータを兼用するようにしてもよい。図9にはこの実施例が示されている。この実施例は、モータ42によりベルト44を介して回転シャフト40を駆動するとともに、モータ42の回転軸に掛け渡されたベルト25によりベルト用のプーリ22を図中矢印方向へ回転駆動するように構成されている。
【0054】これにより、1台のモータ42でエンドレスベルト20および回転シャフト40をの双方を回転駆動できる。さらに、車両10に乗ったプレーヤが、アクセルを踏み込むことによりモータ42の回転スピードが上がるように構成することにより、アクセルを踏み込むと、エンドレスベルト20及び回転シャフト40の回転スピードが上り、道路が高速走行時のようにスピーディに変化すると同時に、台車30に横方向に加わる推力も増大しプレーヤが乗った車両10は走行スピードに応じた速度で横移動するようになり、ドライブゲームとしての臨場感をさらに高めることができる。
【0055】また、前記実施例では、回転シャフト40をモータ駆動する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、圧接ローラ50をモータ駆動するように構成してもよい。
【0056】また、前記実施例では、表示手段としてエンドレスベルト20を用いた場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、必要に応じて各種の表示手段を用いることができ、例えばエンドレスベルト20に代えて大画面のディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0057】また、前記実施例は、ドライブゲームを例に取り説明したが、本発明はこれに限らず、必要に応じて各種ゲームを行なうゲーム装置に適応可能であることはいうまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、プレーヤの乗った疑似移動体の向きを、プレーヤの操舵に合わせてその操舵方向に制御し、かつその操舵角に合わせた速度で、前記疑似移動体を移動経路に対して交叉する方向に横移動させることのできる据え置き型ゲーム装置を簡単かつ安価に形成することができる。
【0059】特に、本発明によれば、疑似移動体を、移動経路に対し交叉する方向に横移動させる駆動源として、この交叉経路にほぼ平行に配設された回転体と、この回転体に圧接する圧接ローラとを用い、しかもその横移動速度調整は、前記交叉角を変化させるだけで行うことができるため、疑似移動体を横移動させるための構成を簡単かつ安価なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る据え置き型ドライブゲーム装置の好適な実施例を示す側断面概略説明図である。
【図2】図1に示す装置の平面概略説明図である。
【図3】本実施例に用いられるエンドレスベルトの展開説明図である。
【図4】本実施例に用いられる移動方向制御機構の要部を示す拡大説明図である。
【図5】回転シャフトと圧接ローラとの交叉角と、台車に作用する推力との関係を示す説明図である。
【図6】本実施例に用いられる操舵角解除機構の要部説明図である。
【図7】車両の操舵角を制御している様子を示す説明図である。
【図8】車両右方向に操舵された状態でのゲーム装置の側断面概略説明図である。
【図9】本発明の他の実施例の説明図である。
【符号の説明】
10 車両
20 エンドレスベルト
30 台車
34 支持軸
38 外歯車
40 回転シャフト
50 圧接ローラ
54 外歯車
60 クランク
62 ロッド
64 ポール
70 操舵角解除機構
74 ガイドローラ
76 ガイドローラ
78 ローラガイド
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プレーヤ搭乗部を有する疑似移動体と、前記疑似移動体の前方にゲーム用移動経路を表示する表示手段と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の向きを制御する移動方向制御手段と、を含み、前記移動方向制御手段は、前記ゲーム用移動経路に対し交叉する交叉方向に横移動可能に形成され、かつ前記疑似移動体を、その向きが制御できるよう回動可能に支持する台車部と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の台車部に対する回動角を制御する角度制御部と、前記台車部の移動経路にほぼ平行に配設された回転シャフトと、前記回転シャフトに圧接するよう台車部側に設けられた圧接ローラと、前記回転シャフトおよび圧接ローラの少なくともいずれか一方を回転駆動する回転駆動部と、前記圧接ローラを介して前記台車部に作用する前記交叉方向の分力が、前記操舵方向と同方向で、かつ前記回動角の大きさに応じた値となるよう、前記圧接ローラの前記回転シャフトに対する交叉角を制御する交叉角制御部と、を含むゲーム装置。
【請求項2】 請求項1において、前記台車部は、一対のガイドレールに沿って移動可能に配置されたゲーム装置。
【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、前記疑似移動体は、その後部において前記台車部に回転可能に支持された支持軸に固定され、前記角度制御部の操舵用の操作部は、前記疑似移動体の前部に設けられ、プレーヤが前記操作部を操舵することにより前記疑似移動体の前部が大きく振れるゲーム装置。
【請求項4】 請求項3において、前記角度制御部の操作部と、前記支持軸とが中間媒介節によって連結されているゲーム装置。
【請求項5】 請求項3において、前記角度制御部は、前記疑似移動体に設けられた前記操作部としてのステアリングハンドル、ステアリングシャフト、前記ステアリングシャフトにアームを介して回動可能に固定されたロッド、前記ロッドを前記台車部に回動可能に固定する固定部を含むゲーム装置。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記交叉角制御部は、前記疑似移動体の回転方向および回転角度に応じて回転可能な軸を前記台車部に有し、前記軸の回転によって前記圧接ローラの方向を制御するゲーム装置。
【請求項7】 請求項6において、前記軸は前記擬似移動体を支持する支持軸からなり、この支持軸と、前記圧接ローラの支持軸が複数の歯車の組み合わせによって連結されているゲーム装置。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記台車部の移動経路の両側には、前記圧接ローラの回転シャフトに対する交叉角を0度の中立状態に復帰させ、台車部の移動を停止させる操舵解除手段が設けられているゲーム装置。
【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記疑似移動体が車両を模して形成され、ドライビングゲームを行うゲーム装置。
【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、前記表示手段が回転可能なエンドレスベルトであるゲーム装置。
【請求項11】 請求項10において、前記エンドレスベルトが前記疑似移動体に対し手前側に傾斜して設置されるゲーム装置。
【請求項12】 請求項1〜11のいずれかにおいて、前記表示手段が大型のディスプレイ装置であるゲーム装置。
【請求項13】 請求項1〜12のいずれかにおいて、アクセル操作により、前記回転駆動部の回転数を制御する制御手段を有し、前記回転駆動部の回転速度を可変としたゲーム装置。
【請求項1】 プレーヤ搭乗部を有する疑似移動体と、前記疑似移動体の前方にゲーム用移動経路を表示する表示手段と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の向きを制御する移動方向制御手段と、を含み、前記移動方向制御手段は、前記ゲーム用移動経路に対し交叉する交叉方向に横移動可能に形成され、かつ前記疑似移動体を、その向きが制御できるよう回動可能に支持する台車部と、プレーヤの操舵により前記疑似移動体の台車部に対する回動角を制御する角度制御部と、前記台車部の移動経路にほぼ平行に配設された回転シャフトと、前記回転シャフトに圧接するよう台車部側に設けられた圧接ローラと、前記回転シャフトおよび圧接ローラの少なくともいずれか一方を回転駆動する回転駆動部と、前記圧接ローラを介して前記台車部に作用する前記交叉方向の分力が、前記操舵方向と同方向で、かつ前記回動角の大きさに応じた値となるよう、前記圧接ローラの前記回転シャフトに対する交叉角を制御する交叉角制御部と、を含むゲーム装置。
【請求項2】 請求項1において、前記台車部は、一対のガイドレールに沿って移動可能に配置されたゲーム装置。
【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、前記疑似移動体は、その後部において前記台車部に回転可能に支持された支持軸に固定され、前記角度制御部の操舵用の操作部は、前記疑似移動体の前部に設けられ、プレーヤが前記操作部を操舵することにより前記疑似移動体の前部が大きく振れるゲーム装置。
【請求項4】 請求項3において、前記角度制御部の操作部と、前記支持軸とが中間媒介節によって連結されているゲーム装置。
【請求項5】 請求項3において、前記角度制御部は、前記疑似移動体に設けられた前記操作部としてのステアリングハンドル、ステアリングシャフト、前記ステアリングシャフトにアームを介して回動可能に固定されたロッド、前記ロッドを前記台車部に回動可能に固定する固定部を含むゲーム装置。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記交叉角制御部は、前記疑似移動体の回転方向および回転角度に応じて回転可能な軸を前記台車部に有し、前記軸の回転によって前記圧接ローラの方向を制御するゲーム装置。
【請求項7】 請求項6において、前記軸は前記擬似移動体を支持する支持軸からなり、この支持軸と、前記圧接ローラの支持軸が複数の歯車の組み合わせによって連結されているゲーム装置。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記台車部の移動経路の両側には、前記圧接ローラの回転シャフトに対する交叉角を0度の中立状態に復帰させ、台車部の移動を停止させる操舵解除手段が設けられているゲーム装置。
【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記疑似移動体が車両を模して形成され、ドライビングゲームを行うゲーム装置。
【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、前記表示手段が回転可能なエンドレスベルトであるゲーム装置。
【請求項11】 請求項10において、前記エンドレスベルトが前記疑似移動体に対し手前側に傾斜して設置されるゲーム装置。
【請求項12】 請求項1〜11のいずれかにおいて、前記表示手段が大型のディスプレイ装置であるゲーム装置。
【請求項13】 請求項1〜12のいずれかにおいて、アクセル操作により、前記回転駆動部の回転数を制御する制御手段を有し、前記回転駆動部の回転速度を可変としたゲーム装置。
【図1】
【図4】
【図6】
【図3】
【図2】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図4】
【図6】
【図3】
【図2】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【特許番号】特許第3183534号(P3183534)
【登録日】平成13年4月27日(2001.4.27)
【発行日】平成13年7月9日(2001.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−210125
【出願日】平成3年7月26日(1991.7.26)
【公開番号】特開平5−31252
【公開日】平成5年2月9日(1993.2.9)
【審査請求日】平成10年7月24日(1998.7.24)
【出願人】(000134855)株式会社ナムコ (1,157)
【参考文献】
【文献】特開 昭62−161389(JP,A)
【文献】特開 平4−92690(JP,A)
【文献】実開 昭63−201574(JP,U)
【登録日】平成13年4月27日(2001.4.27)
【発行日】平成13年7月9日(2001.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成3年7月26日(1991.7.26)
【公開番号】特開平5−31252
【公開日】平成5年2月9日(1993.2.9)
【審査請求日】平成10年7月24日(1998.7.24)
【出願人】(000134855)株式会社ナムコ (1,157)
【参考文献】
【文献】特開 昭62−161389(JP,A)
【文献】特開 平4−92690(JP,A)
【文献】実開 昭63−201574(JP,U)
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