説明

コイルリードの切断方法および切断装置

【課題】コイルのリード部を切断するコイルリードの切断方法および切断装置において、カットをスムーズに行うことができ、切断面をきれいに仕上げることができるものを提供する。
【解決手段】対向する一対のカッター60,70により、完成したコイル4においてリード部51,52の切断端を配置したい側とその反対側からリード部51,52を挟み込むとともに、これら一対のカッター60,70について、リード部51,52の切断端を配置したい側のカッター60,70の刃部を反対側のカッター60,70と略同一面状または反対側のカッター60,70よりもコイルに対してわずかに外側に配置し、対向するカッター60,70によりリード部51,52を挟み込む位置を、リード部51,52の切断端を配置したい側に調整し、対向するカッター60,70の少なくとも一方を他方に向けて動作させることによってリード部51,52を切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルのリード部を切断するコイルリードの切断方法および切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
巻線装置では、巻芯に線材を巻回してコイルを形成するが、このコイル両端のリード部を切断することが必要となる。従来から、このようなコイルリードのカットは、巻線装置に備えられた切断装置のカッターによって行われている。具体的には、リード部の切断部分に、カッターの刃部をその動作方向に対して直角に当て、カッターを動作方向に押圧することによってリード部を切断していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来のカットでは、切断に対する抵抗が大きく、切断に大きな力が必要とされるため、きれいな切断面で切断することが難しかった。また、細い線材の場合には、カッターによる押圧力で、切断部以外の部分で線材が切れてしまったりすることもある。このような問題に対処するために、リード部に対して受け台を設け、この受け台上でカッターによる切断を行うことも考えられるが、この場合、受け台とリード部の接触状態を適切に保つのは容易でなかった。
【0004】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、コイルのリード部を切断するコイルリードの切断方法および切断装置において、カットをスムーズに行うことができ、切断面をきれいに仕上げることができるものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明では、巻芯に巻回されたコイルのリード部をカッターで切断するコイルリードの切断方法において、対向する一対のカッターにより、完成したコイルにおいてリード部の切断端を配置したい側とその反対側から前記リード部を挟み込むとともに、これら一対のカッターについて、前記リード部の切断端を配置したい側のカッターの刃部を反対側のカッターと略同一面状または反対側のカッターよりもコイルに対してわずかに外側に配置し、前記対向するカッターにより前記リード部を挟み込む位置を、前記リード部の切断端を配置したい側に調整し、前記対向するカッターの少なくとも一方を他方に向けて動作させることによって前記リード部を切断する。
【0006】
第2の発明では、前記リード部として一対のリード部をコイル両側に引き出すとともに、各リード部に対してそれぞれ前記対向する一対のカッターを隣接させて備え、隣接するカッター同士を一体に動作させるようにした。
【0007】
第3の発明では、巻芯に巻回されたコイルのリード部をカットするカッターを備えたコイルリードの切断装置において、前記カッターとして、完成したコイルにおいてリード部の切断端を配置したい側とその反対側から前記リード部を挟み込む対向する一対のカッターと、対向する各カッターを対向方向に移動させる移動手段とを備えるとともに、前記一対のカッターについて、前記リード部の切断端を配置したい側のカッターの刃部を反対側のカッターと略同一面状または反対側のカッターよりもコイルに対してわずかに外側に配置した。
【0008】
第4の発明では、前記リード部は前記コイルの両側に引き出された一対のリード部であるとともに、各リード部に対してそれぞれ前記対向する一対のカッターを隣接させて備え、隣接するカッター同士を一体とした。
【発明の効果】
【0009】
第1の発明の切断方法および第3の発明の切断装置では、リード部は対向する一対のカッターにより挟み込まれて切断される(例えば実施の形態では、リード部51は対向するカッター部61、72に挟み込まれて切断され、リード部52は対向するカッター部62、72に挟み込まれて切断される)ので、安定した切断作業を行えるが、この場合、完成したコイルにおいてリード部の切断端を配置したい側のカッターの刃部を反対側のカッターと略同一面状または反対側のカッターよりもコイルに対してわずかに外側に配置したうえで、対向するカッターがリード部を挟み込む位置を、切断端を配置したい側に持ってくることにより、所望の側にリード部の切断端が配置される切断を、スムーズに行うことができる。
【0010】
第2の発明の切断方法および第4の発明の切断装置では、隣接するカッター同士は一体とされる(例えば実施の形態では、隣接するカッター部61と62は上側カッター60として一体とされ、また隣接するカッター部71と72は下側カッター70として一体とされる)ので、この一体の動作によって、コイルの両端のリード部を合理的に切断できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の参考例における巻線装置の全体図である。
【図2】同じく巻線装置の主要部の斜視図である。
【図3】同じくインデックス装置の一部の平面図である。
【図4】同じくリード部のカットを示す斜視図である。
【図5】同じくリード部のカットを示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における切断装置を示す斜視図である。
【図7】同じくリード部のカットを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
まず、図1から図5を参照して、本発明の参考例における巻線装置1について説明する。
【0014】
図1には巻線装置1の全体構成を示す。図示されるように、巻線装置1は、基台2上に、剥離装置10、フライヤ式巻線機構20、インデックス装置30、切断装置40を備える。
【0015】
剥離装置10は、線材3の表面の絶縁被膜を剥離する装置であって、図示されない線材源からの線材3は、まずこの剥離装置10に導かれる。剥離装置10においては、線材3のコイル端子部分となる位置の絶縁被膜が剥離される。この剥離装置10に隣接して、フライヤ式巻線機構20が設けられる。
【0016】
図2に示すように、フライヤ式巻線機構20は、スピンドル支持台21、ねじ送り機構22、スピンドル23、フライヤ24、ノズル25、スピンドル駆動モータ26等から構成される。
【0017】
スピンドル支持台21は、ねじ送り機構22により前進後進可能に、基台2上に設置される。スピンドル23は、このスピンドル支持台21に対して、スピンドル支持台21の前進後退方向に向けて、回転自在に軸支される。
【0018】
スピンドル23の先端部には、フライヤ24が固定される。このフライヤ24には、スピンドル23の軸から偏心して、ノズル25が固定される。剥離装置10からの線材3は、スピンドル23の同軸上に形成された中空部に、スピンドル23の基端側から導かれ、さらにスピンドル23側面に形成された開口から、ノズル24に導かれる。
【0019】
スピンドル駆動モータ26は、スピンドル23の回転駆動手段であって、このスピンドル駆動モータ26の回転軸に固定されたプーリ27は、スピンドル23の外周に固定されたプーリ28と、ベルト29により連係されている。
【0020】
インデックス装置30は、フライヤ式巻線機構20に隣接して設けられ、台座31、回転中心軸32、回転体33、複数(8本)の巻芯収容筒34および巻芯35等から構成される。
【0021】
台座31は基台2に固定され、この台座31から台座31から鉛直上方に回転中心軸32が延び出している。回転体33は、この中心軸32の同軸上に設けられ、軸回りで回転可能となっている。回転体33は、図示されない駆動機構により、回転駆動される。
【0022】
回転体33は、略正八角形のフレームからなり、その8つの側面には、それぞれ巻芯収容筒34が貫通固定されている。これらの巻芯収容筒34には、それぞれ巻芯35が軸方向に進退自在に収容される。各巻芯35が巻芯収容筒34から回転体33の外側に突出した部分が、線材3が巻回される巻回部となる。
【0023】
巻芯34は、回転体33の回転とともに位置を変え、フライヤ式巻線機構20と正対する巻線位置、この巻線位置から180度回転した線材カット位置、この線材カット位置からさらに180度回転したコイル排出位置等に、順次割り出されていく。
【0024】
巻線位置は、巻線作業がなされる位置であり、巻線位置にある巻芯35Aの回りを、線材3を繰り出すノズル25が、スピンドル23の回転とともに公転することにより、巻芯35Aの巻回部に線材が巻回される。この場合、巻線の進行にともなって、フライヤ式巻線機構20を後退させていくことにより(図の右方向に移動させることにより)、巻線は巻回部の根元側から先端側に向けてなされるようになっている。
【0025】
なお、台座31側には、捨て絡げピン39が備えられており、一番最初の巻線作業においては、ノズル25から繰り出された線材3の端部が、この捨て絡げピン39に絡げられて、巻線作業が行われるようになっている。
【0026】
コイル排出位置は、巻き上がってリード部のカットがなされたコイル4を排出する位置であり、このコイル排出位置にある巻芯35Cが巻芯収容筒34内に後退することによって、支持を失ったコイル4がコイル収集箱5内に落下するようになっている。
【0027】
図3にしたがって、このメカニズムを詳しく説明する。各巻芯35の基端側は、巻芯収容筒34から回転体33の内側に突出しているが、この基端部はフランジ部36となっている。このフランジ部36と巻芯収容筒34の内側端面の間には、スプリング37が備えられる。このスプリング37は、フランジ部36を回転中心軸32側に付勢し、フランジ部36は回転中心軸32の外周面に接している。
【0028】
回転中心軸32の外周面はカム面となっており、コイル排出位置にある巻芯35Cのフランジ部36が接するところは、他の部分よりも窪んだ凹部38となっている。これにより、コイル排出位置に移動してきた巻芯35Cは、スプリング37の付勢力により、巻芯収容筒34内に後退して、巻線35Cの先端部(巻回部)は巻芯収容筒34内に収納される。この場合、コイル4は、巻芯収容筒34の外側端面に当たって、その場に取り残される結果、支持を失い、下方のコイル収集箱5に落下する。
【0029】
図2に示すように、線材カット位置は、切断装置40と正対する位置であり、この線材カット位置にある巻芯35Bの巻回部に巻回されているコイル両端のリード部が、切断装置40によってカットされる。すなわち、巻芯35に巻線された線材3は、切断されることなく、巻線位置の巻芯35Aから線材カット位置の巻芯35Bまで、数珠繋ぎにつながったままとなっているので、これを線材カット位置においてカットする。
【0030】
切断装置40は、台座41、本体部42、カッター支持部材43、2枚のカッター44、45、2台のクランプ装置46、47等から構成される。
【0031】
台座41は、切断装置40の基部を構成するもので、基台2上に固定されている。本体部42は、この台座41に設置されたレール41Aに沿って、インデックス装置30の線材カット位置にある巻芯35Bに対して、前進後退し得るようになっている。この前進後退は、台座41内に収容されたねじ送り機構48によりなされる。
【0032】
本体部42は、略L字型の部材で、その直立部分に設置されたレール42Aに沿って、カッター支持部材43が昇降可能となっている。この昇降動作は、図示されないシリンダにより駆動される。
【0033】
カッター支持部材43の下部には、一対のカッター44、45が、刃部44A、45Bを下方に向けて取り付けられている。これらのカッター44、45は、巻芯35B外周のコイル4の巻き始め側リード部51、巻き終わり側のリード部52をそれぞれ切断するもので、切断装置40が巻芯35B側に前進したときに、刃部44A、45Aが、それぞれ巻き始め側リード部51、巻き終わり側リード部52の切断位置上方に位置するように、略平行に設けられている。なお、各巻芯35に対して回転部材33の回転方向のリード部が巻き始め側リード部51、これと反対側のリード部が巻き終わり側リード部52である。
【0034】
カッター支持部材43の下方には、一対のクランプ装置45、46が備えられる。図4に示すように、これらのクランプ装置44、45は、コイルリード部の切断作業時に、それぞれ巻芯35外周のコイル4の巻き始め側リード部51、巻き終わり側リード部52を把持するものであり、切断装置40が前進したときに、巻芯35B外周のコイル4両端のリード部51、52をちょうど把持できるように配置されている。この把持によって、カッター44、45の押圧力に対して、リード部が適切に支持される。なお、巻芯35B外周にあるコイル4の巻き始め側(コイル排出位置側)のリード部は、一つ手前のコイル4から切断されているが、その剛性により略水平に延び出しており、クランプ装置46によってうまく把持されるようになっている。
【0035】
図5に示すように、カッター44、45の刃部44A、45Aは、巻芯35Bの基端部側(図の右側)に向けて、カッター44、45の動作方向である上下方向に対して傾いている。このように刃部44A、45Aを傾けることにより、切断にかかる負荷を小さくでき、スムーズな切断ができるとともに、切断時にコイル4が適切に支持され、安定した切断を行える。
【0036】
詳しく説明すると、カッター44、45の刃部44A、45Aが斜めを向いていることにより、リード部の切断時における刃部44A、45Aとリード部断面との接触距離を長くとることができ、その分、カッター44、45に加える押圧力は、小さくて済む。
【0037】
また、刃部44A、45Aが斜めを向いていることにより、切断時にリード部51、52には、押圧力の分力が横向き(図の右向き)に作用するが、この分力により、巻き始め側リード部51の基端の線材4A、巻き終わり側リード部52の基端の線材4Bは、それぞれ、巻芯収容筒34の端面34A、隣接する線材4Cに押し付けられ、適切に支持される。すなわち、巻き始め側リード部51基端の線材4Aは、巻芯収容筒34の外側端面34Aに接しているが、押圧力の分力は、線材4Aを外側端面34Aに押し付けるように作用する。また、巻き終わり側リード部52基端の線材4Bには、押圧力の分力が作用する方向に、コイル4を構成する他の線材4Cが存在しているので、この線材4Cに押し付けられる。これにより、切断時にリード部51、52の位置が安定し、例えば切断時の押圧力の分力によってコイル4が巻芯35Bから抜け出す方向に動いてしまうことはなく、安定した切断作業を行える。
【0038】
つぎに作用を説明する。
【0039】
巻線装置においては、剥離装置10により所定位置の絶縁被膜が剥離された線材3が、フライヤ式巻線機構20に導かれ、インデックス装置30の巻線位置に割り出された巻芯35Aに対して巻線される。このように外周に巻線がなされた巻芯35Aは、インデックス装置30の回転体33の回転により、線材カット位置へと移動する。
【0040】
線材カット位置の巻芯35B外周に巻回されたコイル4は、両側のリード部51、52がカットされる。この切断方法につき、詳しく説明すると、まず、切断装置40を巻芯35B側に前進させ、コイル4の巻き始め側リード部51と巻き終わり側リード部52を、それぞれ把持装置46、47で把持する。この状態で、カッター44、45を下降させることにより、リード部51、52をカットする。
【0041】
この場合、カッター44、45の刃部44A、45Aは、いずれも巻芯35Bの基端側を向くように傾いている。したがって、この傾き分、小さな押圧力でリード部51、52を切断することができるので、スムーズな切断がなされ、リード部51、52の切断すべき部分以外で線材3が切れてしまうようなことはない。また、切断時には、刃部44A、45Aの傾きによって生じる押圧力の分力により、リード部51の基部4Aは巻芯収容筒34の外側端面34Aに、また、リード部52の基部4Bは隣接する線材4Cに、それぞれ押し付けられるので、コイル4は位置的に安定し、安定したカット作業を行える。
【0042】
リード部51、52がカットされたコイル4は、インデックス装置30によってコイル排出位置に移送され、コイル収集箱5に収集される。
【0043】
図6、図7には、本発明の実施の形態を示す。この実施の形態は、上記図1〜図5の参考例と比較して、切断装置40のカッターの構成が異なるもので、他の構成においては共通するものである。
【0044】
図6に示すように、本実施の形態では、切断装置40のカッターとして、上側カッター60と下側カッター70が、上下から対向状態で設けられる。
【0045】
上側カッター60は、逆凹型の部材であり、その下方に略平行に延び出す2枚の面の下部が、それぞれカッター部61、62となっている。これらのカッター部61、62の下端部が、略水平な刃部61A、62Aとなっている。
【0046】
下側カッター70は、直方体の上面部分をV字型に切り欠いた部材で、この切り欠きにより形成された2つの凸部がカッター部71、72となっている。これらカッター部71、72の頂部が、刃部71A、72Aとなっている。
【0047】
上側カッター60、下側カッター70は、それぞれ支持軸63、73を介して図示されない駆動機構に着脱自在に(交換可能に)取り付けられ、上下方向に駆動されるようになっている。リード部51、52は、この上側カッター60、下側カッター70の上下方向の動作によって、それぞれ上側カッター60の刃部61A、62Aと下側カッター70の刃部71A、72Aに上下から挟み込まれて切断される。
【0048】
なお、本実施の形態では、上記参考例とは異なり、リード部51、52の基端は、巻芯35Bの下側に配置されるようになっている。
【0049】
このような切断作業において、切断後のコイル4の形状をどのようにしたいかに応じて、上側カッター60または下側カッター70を適切なサイズのものに交換し、また切断時における上側カッター60と下側カッター70の位置関係を調整する。
【0050】
具体的に、図7(A)に示すように、コイル4のリード部51、52の切断端を、リード部51、52の基端部側に持ってきたいときには、上側カッター60として、そのカッター部61、62の刃部61A、62Aの間隔が、下側カッター70のカッター部71、72の刃部71A、72Aの間隔と略同じであるか、刃部71A、72Aの間隔よりもわずかに狭くなったものを選択する。そして、下側カッター70を、リード部51、52を下方に傾ける角度に応じた距離だけ、巻芯35Bよりも下方に配置する。この状態で、上方から上側カッター60を下降させてくることにより、リード部51、52の切断がなされる。
【0051】
一方、図7(B)に示すように、コイル4のリード部51、52の切断端を、リード部51、52の基端部と反対側に持っていきたいときには、上側カッター60として、、そのカッター部61、62の刃部61A、62Aの間隔が、下側カッター70のカッター部71、72の刃部71A、72Aの間隔と略同じであるか、刃部71A、72Aの間隔よりもわずかに広くなったものを選択する。そして、下側カッター70の2つのカッター部71、72によって形成された凹部内に、コイル4がちょうど配置されるように、下側カッター70の巻芯35Bに対する位置を決める。この状態で、上側カッター60を下降させてくることにより、リード部51、52の切断がなされる。
【0052】
このように、本実施の形態によれば、リード部51、52は、上側カッター60、下側カッター70により上下から挟み込まれて切断されるので、安定した切断が行えるとともに、上側カッター60と下側カッター70のサイズおよび位置を調整することにより、カットされたリード部51、52を所望の形状とすることができる。
【符号の説明】
【0053】
1 巻線装置
3 線材
4 コイル
20 フライヤ式巻線機構
30 インデックス装置
35 巻芯
40 切断装置
44 カッター
44A 刃部
45 カッター
45A 刃部
46 把持装置
47 把持装置
51 リード部
52 リード部
60 上側カッター
61 カッター部
61A 刃部
62 カッター部
62A 刃部
70 下側カッター
71 カッター部
71A 刃部
72 カッター部
72A 刃部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻芯に巻回されたコイルのリード部をカッターで切断するコイルリードの切断方法において、
対向する一対のカッターにより、完成したコイルにおいてリード部の切断端を配置したい側とその反対側から前記リード部を挟み込むとともに、
これら一対のカッターについて、前記リード部の切断端を配置したい側のカッターの刃部を反対側のカッターと略同一面状または反対側のカッターよりもコイルに対してわずかに外側に配置し、
前記対向するカッターにより前記リード部を挟み込む位置を、前記リード部の切断端を配置したい側に調整し、
前記対向するカッターの少なくとも一方を他方に向けて動作させることによって前記リード部を切断することを特徴とするコイルリードの切断方法。
【請求項2】
前記リード部として一対のリード部をコイル両側に引き出すとともに、各リード部に対してそれぞれ前記対向する一対のカッターを隣接させて備え、隣接するカッター同士を一体に動作させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のコイルリードの切断方法。
【請求項3】
巻芯に巻回されたコイルのリード部をカットするカッターを備えたコイルリードの切断装置において、
前記カッターとして、完成したコイルにおいてリード部の切断端を配置したい側とその反対側から前記リード部を挟み込む対向する一対のカッターと、
対向する各カッターを対向方向に移動させる移動手段とを備えるとともに、
前記一対のカッターについて、前記リード部の切断端を配置したい側のカッターの刃部を反対側のカッターと略同一面状または反対側のカッターよりもコイルに対してわずかに外側に配置したことを特徴とするコイルリードの切断装置。
【請求項4】
前記リード部は前記コイルの両側に引き出された一対のリード部であるとともに、各リード部に対してそれぞれ前記対向する一対のカッターを隣接させて備え、隣接するカッター同士を一体としたことを特徴とする請求項3に記載のコイルリードの切断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−280006(P2010−280006A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218752(P2010−218752)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【分割の表示】特願2000−216839(P2000−216839)の分割
【原出願日】平成12年7月18日(2000.7.18)
【出願人】(000227537)日特エンジニアリング株式会社 (106)