説明

コネクタおよびその組立方法

【課題】係止強度の向上および部品点数の削減を図ることができるコネクタおよびその組立方法を提供する。
【解決手段】コネクタケーブルジャック10は、金属シェル30およびコネクタハウジング50を有し、金属シェル30は、第1の羽根部31〜第4の羽根部34を有し、コネクタハウジング50は、金属シェル30が係止される係止空間57と、係止空間57の壁部に設けられた台座部58および59、1次係止壁67および2次係止壁68とを有し、第1の羽根部31〜第4の羽根部34が係止空間57に達すると1次係止壁67に係止され、第1の羽根部31〜第4の羽根部34が台座部58および59側に折り曲げられ、それぞれ、2次係止壁68に2次係止される構成を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同軸ケーブルの一端に設けられた金属シェルとコネクタハウジングとが2段階の係止により固定されるコネクタおよびその組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のコネクタとしては、特許文献1に開示された同軸コネクタが知られている。特許文献1記載の同軸コネクタは、同軸ケーブルの一端に設けられた金属シェルと、金属シェルが挿入される樹脂製のコネクタハウジングと、金属シェルの開口部を遮蔽する金属製の遮蔽部と、コネクタハウジングとは別体のリテーナとを有する。リテーナは、金属製であると電気的特性に影響を及ぼすので、樹脂材料を用いて形成される。遮蔽部は、金属シェルの挿入方向に交差する方向に突出したスタビライザを有する。コネクタハウジングには、金属シェルを係止するランスと、リテーナが装着される装着口とが形成されている。
【0003】
すなわち、特許文献1記載の同軸コネクタは、金属シェルがコネクタハウジングに挿入されるとランスにより金属シェルが係止(1次係止)され、コネクタハウジングの装着口に装着されたリテーナによりスタビライザが係止(2次係止)される2段階の係止の構成を有する。この構成により、特許文献1記載の同軸コネクタは、同軸ケーブルが引っ張られても、コネクタハウジングから同軸ケーブルが外れ難い形状となっている。
【0004】
また、前述のものとは別の従来の同軸コネクタとして、金属シェルがコネクタハウジングに挿入された後に金属シェルの挿入口側から、リテーナに代わる2次係止用のリヤホルダと呼ばれる樹脂製の部品が挿入される構成のものも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−297493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のコネクタでは、リテーナやリヤホルダ(以下「リテーナ等」という。)が樹脂製であるため、係止強度の向上を図ることが困難であるという課題があった。また、従来のコネクタでは、リテーナ等の部品が別途必要であるので、部品点数が増加するという課題があった。
【0007】
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、係止強度の向上および部品点数の削減を図ることができるコネクタおよびその組立方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコネクタは、中心導体および外部導体を有する同軸ケーブルの一端において前記外部導体に電気的に接続された金属シェルと、前記金属シェルが挿入される挿入孔が設けられたコネクタハウジングとを備え、前記金属シェルは、挿入方向に交差する方向に突出した、弾性力を有する複数の羽根部を有し、前記コネクタハウジングは、前記挿入孔につながる係止空間と、前記係止空間に開いた複数の窓部とを有し、前記挿入孔の内壁は、前記各羽根部をそれぞれ挿入方向に案内する複数の案内溝を有し、前記各案内溝は、前記係止空間につながるテーパ状の案内壁を有し、前記係止空間の壁部は、前記金属シェルが前記コネクタハウジングの挿入孔に挿入されると、前記各羽根部が、前記挿入孔の前記案内壁に沿って撓みながら挿入され、前記係止空間に達すると、前記各羽根部の撓みが解放されて係止する1次係止壁と、前記各羽根部が折り曲げられて係止する2次係止壁とを有する。
【0009】
本発明のコネクタの組立方法は、上記コネクタの組立方法であって、前記各羽根部を対応する案内溝に沿わせて、前記金属シェルを前記挿入孔に挿入し、前記各羽根部を前記1次係止壁に係止させるステップと、前記各羽根部を折り曲げて、前記2次係止壁に係止させるステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、係止強度の向上および部品点数の削減を図ることができるという効果を有するコネクタおよびその組立方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態におけるコネクタケーブルジャックの構成図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるシェルスリーブ圧着体の構成図である。
【図3】本発明の一実施形態における金属シェルの構成図である。
【図4】本発明の一実施形態において金属シェルが1次係止された状態を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態において、図4(a)に示したB−B断面の部分斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態において、1次係止状態におけるコネクタケーブルジャックをコネクタハウジングの側面側から見た図である。
【図7】本発明の一実施形態において金属シェルが2次係止された状態を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態において、図7(a)に示したB−B断面の部分斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態において、2次係止状態におけるコネクタケーブルジャックをコネクタハウジングの側面側から見た図である。
【図10】本発明の一実施形態における2次係止工程の説明図である。
【図11】本発明の一実施形態における羽根部の変形例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態における羽根部の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。本発明のコネクタは、ジャック側およびプラグ側に適用することができるが、以下の説明ではジャック側に適用したもの(以下「コネクタケーブルジャック」という。)を例に挙げて説明する。
【0013】
まず、本発明に係るコネクタケーブルジャックの一実施形態における構成について説明する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態におけるコネクタケーブルジャック10は、シェルスリーブ圧着体20、コネクタハウジング50を有する。ここで、コネクタケーブルジャック10は、本発明に係るコネクタを構成する。
【0015】
シェルスリーブ圧着体20は、同軸ケーブル21、金属スリーブ22、金属シェル30を有する。
【0016】
コネクタハウジング50は、金属シェル30が挿入される挿入孔51、この挿入孔51の入口が形成された挿入面52、この挿入面52に直交する側面53および54、側面53に形成された窓部55を有する。なお、後述するように、側面54にも窓部56が形成されているが、図1では図示を省略している。
【0017】
図2は、シェルスリーブ圧着体20の詳細な構成図である。図2に示すように、金属シェル30の内部には樹脂製の内部ハウジング40が設けられている。内部ハウジング40は、同軸ケーブル21の中心導体と電気的に接続される中心コンタクト41を有する。中心コンタクト41には、ケーブルプラグの中心コンタクト(図示省略)が挿入されるようになっている。金属シェル30は、円筒の形状を有し、同軸ケーブル21の外部導体と電気的に接続されるものである。金属シェル30は、ケーブルプラグの金属シェル(図示省略)と嵌合されるようになっている。
【0018】
図3は、金属シェル30の詳細な構成図である。図3に示すように、金属シェル30は、弾性力を有する第1の羽根部31〜第4の羽根部34、外部導体接続部35、固定部36、ストッパ37および38、接合部39を有する。
【0019】
第1の羽根部31は、外側面31a、内側面31b、端面31c、溝部31dを有する。第2の羽根部32は、外側面32a、内側面32b、端面32c、溝部32dを有する。第3の羽根部33は、外側面33a、内側面33b、端面33c、溝部33dを有する。第4の羽根部34は、外側面34a、内側面34b、端面34c、溝部34dを有する。第1の羽根部31および第2の羽根部32と、第3の羽根部33および第4の羽根部34とは、互いに平行に形成されている。
【0020】
外部導体接続部35の外周面および内周面には、ローレット加工が施されている。外部導体接続部35の外周面には、同軸ケーブル21の一端において露出された外部導体が包囲されるように配置された後、金属スリーブ22が装着されるようになっている(図2参照)。外部導体接続部35の内周面には、同軸ケーブル21の一端において露出された誘電体が配置される。
【0021】
固定部36は、図2に示した内部ハウジング40を固定するものである。ストッパ37および38は、金属シェル30をコネクタハウジング50に挿入した際の、挿入方向のストッパの機能を有する。接合部39は、金属シェル30が一枚の金属板から円筒状に加工されているため、形成されたものである。
【0022】
図4は、金属シェル30がコネクタハウジング50に挿入されて1次係止された状態を示している。図4(a)は、1次係止状態のコネクタハウジング50を挿入面52側から見た図と、A−A断面図と、B−B断面図とを含む。図4(b)は、挿入孔51近傍の拡大図、図4(c)は、A−A断面図における1次係止状態の第1の羽根部31近傍の拡大図である。
【0023】
図4(a)に示すように、コネクタハウジング50は、金属シェル30が係止される係止空間57を有する。係止空間57の壁部には、台座部58および59が設けられている。また、係止空間57の壁部には、1次係止壁67および2次係止壁68が設けられている。係止空間57から挿入面52までの間には、挿入孔51が形成されている。係止空間57と側面53との間には窓部55が形成され、係止空間57と側面54との間には窓部56が形成されている。
【0024】
図4(b)に示すように、挿入孔51の内壁は、第1の羽根部31〜第4の羽根部34を金属シェル30の挿入方向にそれぞれ案内する4つの案内溝61〜64を有している。また、挿入孔51の内壁は、第1の羽根部31および第2の羽根部32に対向する対向面65と、第3の羽根部33および第4の羽根部34に対向する対向面66とを有している。また、同軸ケーブル21は、中心導体21a、誘電体21b、外部導体21c、外被21dを有する。
【0025】
案内溝61〜64は、それぞれ、挿入面52側の案内壁61a〜64aを有する。これらの案内壁61a〜64aの奥側の構成については、案内溝61で代表して説明し、案内溝62〜64の説明は省略する。図4(c)に示すように、案内溝61は、挿入面52側の案内壁61aと、テーパ状の案内壁61bと、係止空間57側の案内壁61cとを有する。ここで、テーパ状の案内壁61bは、案内壁61aと接する位置よりも案内壁61cと接する位置の方が高くなるテーパ状に形成されている。
【0026】
この構成により、金属シェル30が挿入孔51に挿入されると、第1の羽根部31が、案内壁61a、61b、61cに順次沿って撓みながら挿入され、係止空間57に達すると、第1の羽根部31の撓みが解放されて案内壁61cから落ち込んで1次係止壁67に係止される。同様に、第2の羽根部32〜第4の羽根部34も1次係止壁67に係止される。
【0027】
図5は、図4(a)に示したB−B断面の部分斜視図であり、第1の羽根部31および第2の羽根部32の1次係止状態を示している。図示のように、第1の羽根部31の内側面31bと案内壁61cとの間に段差が生じており、第1の羽根部31は1次係止壁67に係止されている。なお、台座部58は、第1の羽根部31側に側面58a、第2の羽根部32側に側面58bを有している。
【0028】
図6は、1次係止状態におけるコネクタケーブルジャック10を、コネクタハウジング50の側面53側から見た図である。窓部55からは、金属スリーブ22、第1の羽根部31の端面31c、第3の羽根部33の端面33c、台座部58の側面58a、台座部59の側面59aが現れている。1次係止の作業を行う作業者は、端面31cおよび端面33cを視認することにより、コネクタケーブルジャック10が1次係止状態であることを容易に知ることができる。なお、図示を省略したが、1次係止の作業を行う作業者は、窓部55の反対側の窓部56から、第2の羽根部32の端面32cと、第4の羽根部34の端面34cとを視認することもできる。
【0029】
図7は、金属シェル30が2次係止された状態を示している。図7(a)は、2次係止状態のコネクタハウジング50を挿入面52側から見た図と、A−A断面図と、B−B断面図とを含む。図7(b)は、A−A断面図における2次係止状態の第1の羽根部31近傍の拡大図である。
【0030】
B−B断面図に示すように、第1の羽根部31および第2の羽根部32は、台座部58側に折り曲げられ、それぞれ、2次係止壁68aおよび68bに2次係止されている。同様に、第3の羽根部33および第4の羽根部34は、台座部59側に折り曲げられ、それぞれ、2次係止壁68cおよび68dに2次係止されている。
【0031】
図8は、図7(a)に示したB−B断面の部分斜視図であり、第1の羽根部31および第2の羽根部32の2次係止状態を示している。図示のように、第1の羽根部31は、溝部31dの位置で台座部58の側面58a側に曲げられ、2次係止壁68aに係止されている。また、第2の羽根部32は、溝部32dの位置で台座部58の側面58b側に曲げられ、2次係止壁68bに係止されている。
【0032】
図9は、2次係止状態におけるコネクタケーブルジャック10を、コネクタハウジング50の側面53側から見た図である。窓部55からは、金属スリーブ22、第1の羽根部31の内側面31bおよび端面31c、第3の羽根部33の内側面33bおよび端面33c、台座部58の側面58a、台座部59の側面59aが現れている。2次係止の作業を行う作業者は、内側面31bおよび端面31cと、内側面33bおよび端面33cとを視認することにより、コネクタケーブルジャック10が2次係止状態であることを容易に知ることができる。なお、図示を省略したが、2次係止の作業を行う作業者は、窓部55の反対側の窓部56から、第2の羽根部32の内側面32bおよび端面32cと、第4の羽根部34の内側面34bおよび端面34cとを視認することもできる。
【0033】
ここで、例えば、内側面33bおよび端面33cを互いに異なる色で予め色分けしたり、内側面33bおよび端面33cの面状態、面粗さ等を互いに異ならせて光の反射により識別できるようにしたりすれば、作業者は、コネクタケーブルジャック10が2次係止状態であることをさらに容易に知ることができる。
【0034】
次に、コネクタケーブルジャック10の組立工程について説明する。
【0035】
まず、第1の羽根部31〜第4の羽根部34をそれぞれ対応する案内溝61〜64に沿わせて、シェルスリーブ圧着体20の金属シェル30を挿入孔51に挿入する。金属シェル30が係止空間57に到達すると、金属シェル30は1次係止壁67に係止される。このとき、シェルスリーブ圧着体20を手に持つ作業者は、第1の羽根部31〜第4の羽根部34が、案内溝61〜64の各案内壁から落ち込むことによりクリック感を得るので、1次係止が完了したことを明確に認識することができる。
【0036】
次に、2次係止工程について説明する。図10(a)に示すように、2次係止工程においては、窓部55および56に挿入する一対の治具70を用いる。窓部55に挿入する治具70は、曲面で形成された押し当て部71および73を有する。窓部56に挿入する治具70は、曲面で形成された押し当て部72および74を有する。押し当て部71〜74は、それぞれ、第1の羽根部31〜第4の羽根部34を折り曲げるものである。
【0037】
窓部55および56に治具70を配置し、治具70を図10(b)に示す位置まで挿入し、第1の羽根部31および第2の羽根部32を台座部58の側面に、第3の羽根部33および第4の羽根部34を台座部59の側面に、それぞれ押しつけるようにして折り曲げた後、治具70を引き抜く。その結果、図10(c)に示すように、第1の羽根部31〜第4の羽根部34は、それぞれ、2次係止壁68a〜68dに2次係止される。
【0038】
以上のように、本実施形態におけるコネクタケーブルジャック10は、金属シェル30に形成された第1の羽根部31〜第4の羽根部34と、コネクタハウジング50に形成された係止空間57において1次係止する1次係止壁と、折り曲げられた第1の羽根部31〜第4の羽根部34を2次係止する2次係止壁とを備える構成としたので、係止強度の向上を図ることができる。係止強度の比較結果によれば、リテーナ等が樹脂製である従来のコネクタの係止強度に対して、本実施形態におけるコネクタケーブルジャック10は、前述の構成を有するので、2倍以上の係止強度が得られた。
【0039】
また、本実施形態におけるコネクタケーブルジャック10は、従来のコネクタのように、リテーナ等の別部品を必要としないので部品点数の削減を図ることができ、従来のコネクタよりも製造コストを低減することができる。
【0040】
次に、前述した羽根部の変形例について図11および図12を参照して説明する。図11および図12は、図3に示した金属シェル30の変形例を示す図である。
【0041】
前述の実施形態では、図3の上段中央図に示したように、第1の羽根部31と第3の羽根部33とが、金属シェル30の挿入方向に対し、同じ位置に設けられている。また、図3の下段図に示したように、第3の羽根部33と第4の羽根部34とが、金属シェル30の挿入方向に対し、同じ位置に設けられている。
【0042】
これに対し、図11(a)に示した金属シェル30は、挿入方向に対し、第1の羽根部31の位置と異なる位置に第3の羽根部として羽根部81が設けられている。また、図11(b)に示した金属シェル30は、挿入方向に対し、第4の羽根部34の位置と異なる位置に第3の羽根部として羽根部82が設けられている。
【0043】
また、前述の実施形態では、図3の上段右図に示したように、本発明に係る羽根部が4枚の第1の羽根部31〜第4の羽根部34で構成されている。
【0044】
これに対し、本発明に係る羽根部を図12に示すように構成することもできる。すなわち、図12(a)に示した金属シェル30は、金属シェル30の接線方向に突出した2枚の羽根部83および84を有する。また、図12(b)に示した金属シェル30は、金属シェル30の径方向に突出した2枚の羽根部85および86を有する。また、図12(c)に示した金属シェル30は、金属シェル30の径方向に突出した3枚の羽根部87〜89を有する。
【0045】
図11および図12に示した羽根部81〜89の形状および位置等に合わせて、コネクタハウジングの1次係止壁、2次係止壁および台座部を形成すれば、羽根部81〜89に対して1次係止および2次係止を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように、本発明に係るコネクタおよびその組立方法は、係止強度の向上および部品点数の削減を図ることができるという効果を有し、同軸ケーブルの一端に設けられた金属シェルとコネクタハウジングとが2段階の係止により固定されるコネクタおよびその組立方法として有用である。
【符号の説明】
【0047】
10 コネクタケーブルジャック(コネクタ)
20 シェルスリーブ圧着体
21 同軸ケーブル
22 金属スリーブ
30 金属シェル
31〜34 第1の羽根部〜第4の羽根部
31a、32a、33a、34a 外側面
31b、32b、33b、34b 内側面
31c、32c、33c、34c 端面
31d、32d、33d、34d 溝部
35 外部導体接続部
36 固定部
37、38 ストッパ
39 接合部
40 内部ハウジング
41 中心コンタクト
50 コネクタハウジング
51 挿入孔
52 挿入面
53、54 側面
55、56 窓部
57 係止空間
58、59 台座部
58a、58b、59a 台座部の側面
61〜64 案内溝
61a、61b、61c、62a、63a、64a 案内壁
65、66 対向面
67 1次係止壁
68 2次係止壁
68a、68b、68c、68d 2次係止壁
70 治具
71〜74 押し当て部
81〜89 羽根部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心導体および外部導体を有する同軸ケーブルの一端において前記外部導体に電気的に接続された金属シェルと、
前記金属シェルが挿入される挿入孔が設けられたコネクタハウジングとを備え、
前記金属シェルは、挿入方向に交差する方向に突出した、弾性力を有する複数の羽根部を有し、
前記コネクタハウジングは、前記挿入孔につながる係止空間と、前記係止空間に開いた複数の窓部とを有し、
前記挿入孔の内壁は、前記各羽根部をそれぞれ挿入方向に案内する複数の案内溝を有し、前記各案内溝は、前記係止空間につながるテーパ状の案内壁を有し、
前記係止空間の壁部は、前記金属シェルが前記コネクタハウジングの挿入孔に挿入されると、前記各羽根部が、前記挿入孔の前記案内壁に沿って撓みながら挿入され、前記係止空間に達すると、前記各羽根部の撓みが解放されて係止する1次係止壁と、前記各羽根部が折り曲げられて係止する2次係止壁とを有する、コネクタ。
【請求項2】
前記係止空間の壁部には、前記窓部の近くに、前記各羽根部が折り曲げられるときに前記各羽根部を受ける複数の台座部が設けられている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記複数の羽根部は、平行に延びる4枚の羽根部よりなり、
前記複数の台座部は、それぞれが2枚の羽根部に対応する2個の台座部よりなり、
前記複数の窓部は、それぞれが前記2個の台座部の側面に対して開いている2個の窓部よりなる、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
請求項1に記載のコネクタの組立方法であって、
前記各羽根部を対応する案内溝に沿わせて、前記金属シェルを前記挿入孔に挿入し、前記各羽根部を前記1次係止壁に係止させるステップと、
前記各羽根部を折り曲げて、前記2次係止壁に係止させるステップとを含む、コネクタの組立方法。
【請求項5】
前記2次係止壁に係止させるステップは、前記各窓部から治具を挿入し、前記治具により前記各羽根部を折り曲げるステップを含む、請求項4に記載のコネクタの組立方法。
【請求項6】
請求項3に記載のコネクタの組立方法であって、
前記各羽根部を対応する案内溝に沿わせて、前記金属シェルを前記挿入孔に挿入し、前記各羽根部を前記1次係止壁に係止させるステップと、
前記各窓部から治具を挿入し、前記各台座部の側面に前記各羽根部を押しつけるようにして、前記各羽根部を折り曲げて、前記2次係止壁に係止させるステップとを含む、コネクタの組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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