説明

コネクタホルダ

【課題】コネクタを組み付ける等のための操作スペースを低減できるとともに、小型化を図ることができるコネクタホルダを提供する。
【解決手段】本ホルダは、複数のコネクタ2aを保持可能なコネクタホルダ1であって、コネクタを挿入可能なコネクタ挿入部4と、コネクタより延びるワイヤーハーネス5を挿入可能なハーネス挿入部6と、コネクタ挿入部に挿入されたコネクタに相手側のコネクタ2bを接続するためのコネクタ接続部7と、を備え、コネクタ挿入部から複数のコネクタを順に挿入することで複数のコネクタを重ね合わせた状態で保持可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタホルダに関し、さらに詳しくは、コネクタを組み付ける等のための操作スペースを低減できるとともに、小型化を図ることができるコネクタホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコネクタホルダとして、複数のコネクタを保持可能なものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。このコネクタホルダ101は、例えば、図10に示すように、金属板からなり車両用シートを構成するシートフレーム117に固定されて使用される。そして、コネクタホルダ101には、互いに離間して複数の組付部118が設けられ、これら各組付部118のそれぞれにコネクタ102aが組み付けられる。なお、上記各コネクタ102aから延びるワイヤーハーネス105は、各種機能部(例えば、パワーシート部、エアバッグ部、シートベルト部等)に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−170219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来のコネクタホルダ101では、互いに離間して複数の組付部118が設けられているので、各組付部118のそれぞれの近傍に所定の操作スペース(即ち、ハンドスペース)を設定しておき、それらの操作スペースを利用して、コネクタホルダ101に対して複数のコネクタ102aを組み付けたり、組み付けられた各コネクタ102aに対して相手側の各コネクタ102bを接続したりする必要がある。その結果、操作スペースが多くなり、またコネクタホルダが大型化してしまう等の問題がある。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、コネクタを組み付ける等のための操作スペースを低減できるとともに、小型化を図ることができるコネクタホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のコネクタを保持可能なコネクタホルダであって、前記コネクタを挿入可能なコネクタ挿入部と、該コネクタより延びるワイヤーハーネスを挿入可能なハーネス挿入部と、該コネクタ挿入部に挿入された該コネクタに相手側のコネクタを接続するためのコネクタ接続部と、を備え、前記コネクタ挿入部から複数の前記コネクタを順に挿入することで複数の該コネクタを重ね合わせた状態で保持可能としたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記コネクタ挿入部には、前記コネクタの脱出防止用のストッパが設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載において、前記コネクタをコネクタ挿入方向と反対側に向かって付勢する付勢部材を更に備えることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載において、前記コネクタ挿入部から前記コネクタを挿入するときに、該コネクタに設けられた被案内部をコネクタ挿入方向に沿って案内する案内部を更に備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のコネクタホルダによると、コネクタ挿入部から複数のコネクタが順に挿入されて複数のコネクタが重ね合わされた状態で保持される。また、コネクタ接続部を介してコネクタ挿入部から挿入されたコネクタに相手側のコネクタが接続される。これにより、コネクタ挿入部及びコネクタ接続部の近傍に操作スペースを設定すれば、コネクタホルダに対して複数のコネクタを組み付けたり、各コネクタに対して相手側の各コネクタを接続したりすることができる。よって、従来のように複数の組付部を備えるコネクタホルダに比べて、コネクタを組み付ける等ための操作スペースを低減できるとともに、小型化を図ることができる。
また、前記コネクタ挿入部にストッパが設けられている場合は、ストッパによりコネクタの脱出が防止される。よって、コネクタを確実に保持できる。
また、付勢部材を更に備える場合は、付勢部材によりコネクタがコネクタ挿入方向と反対側に向かって付勢される。よって、コネクタのガタツキが防止されてコネクタを更に確実に保持できる。
さらに、案内部を更に備える場合は、コネクタ挿入部からコネクタを挿入するときに、案内部によりコネクタの被案内部がコネクタ挿入方向に沿って案内される。よって、コネクタのガタツキが防止されてコネクタを更に確実に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【図1】実施例に係るコネクタホルダのハーネス挿入部側から見た斜視図である。
【図2】上記コネクタホルダのコネクタ接続部側から見た斜視図である。
【図3】上記コネクタホルダの縦断面図である。
【図4】上記コネクタホルダの底面図である。
【図5】上記コネクタホルダの案内部等を説明するための説明図である。
【図6】上記コネクタホルダに対するコネクタの使用方法を説明するための説明図である。
【図7】上記コネクタホルダに対するコネクタの使用方法を説明するための説明図である。
【図8】上記コネクタホルダに対するコネクタの使用方法を説明するための説明図である。
【図9】他の形態のコネクタホルダを説明するための説明図である。
【図10】従来のコネクタホルダの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
1.コネクタホルダ
本実施形態1.にコネクタホルダは、複数のコネクタ(2a)を保持可能なコネクタホルダ(1)であって、コネクタ(2a)を挿入可能なコネクタ挿入部(4)と、コネクタ(2a)より延びるワイヤーハーネス(5)を挿入可能なハーネス挿入部(6)と、コネクタ挿入部(4)に挿入されたコネクタ(2a)に相手側のコネクタ(2b)を接続するためのコネクタ接続部(7)と、を備え、コネクタ挿入部(4)から複数のコネクタ(2a)を順に挿入することで複数のコネクタ(2a)を重ね合わせた状態で保持可能としたことを特徴とする(例えば、図1、図2及び図8等参照)。なお、上記「相手側のコネクタ」とは、コネクタ挿入部に挿入されたオス又はメスのコネクタに接続可能なメス又はオスのコネクタを意図する。
【0011】
本実施形態1.に係るコネクタホルダとしては、例えば、上記コネクタ挿入部(4)には、コネクタ(2a)の脱出防止用のストッパ(9a〜9d)が設けられている形態(例えば、図5等参照)を挙げることができる。この場合、例えば、上記ストッパ(9a〜9d)は、コネクタホルダ(1)と一体に形成され、コネクタ挿入部(4)から挿入されるコネクタ(2a)に押圧されて弾性変形されることができる(例えば、図6等参照)。これにより、ストッパを簡易且つ安価な構造とし得る。また、例えば、上記コネクタ挿入部(4)には、ストッパ(9a〜9c)に当接してストッパ(9a〜9c)のコネクタ挿入方向(D)と反対側への弾性変形を規制するロック部材(10a〜10c)が設けられていることができる。これにより、コネクタの脱出を更に確実に防止できる。
【0012】
本実施形態1.に係るコネクタホルダとしては、例えば、上記コネクタ(2a)をコネクタ挿入方向(D)と反対側に向かって付勢する付勢部材(11)を更に備える形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。この場合、例えば、上記付勢部材(11)の先端側には、コネクタ(2a)の表面を押圧する板状の押圧部材(12)が接続されていることができる。これにより、コネクタの表面を均等に押圧してガタツキを更に確実に抑制できる。
【0013】
本実施形態1.に係るコネクタホルダとしては、例えば、上記コネクタ挿入部(4)からコネクタ(2a)を挿入するときに、コネクタ(2a)に設けられた被案内部(15a〜15c)をコネクタ挿入方向(D)に沿って案内する案内部(16a〜16c)を更に備える形態(例えば、図5等参照)を挙げることができる。この場合、例えば、上記被案内部(15a〜15c)及び案内部(16a〜16c)は、コネクタ(2a)の挿入向きに応じてコネクタ(2a)の挿入を規制するように構成されていることができる。これにより、上下反転等してコネクタの挿入向きを誤って組み付けてしまうことを防止できる。
【0014】
本実施形態1.に係るコネクタホルダとしては、例えば、複数のコネクタ(2a)を収納可能な箱状に形成され、上記コネクタ挿入部(4)、ハーネス挿入部(6)及びコネクタ接続部(7)を有するホルダ本体(3)を備える形態(例えば、図1及び図2等参照)を挙げることができる。これにより、コネクタホルダの剛性を高めることができる。
【0015】
2.コネクタホルダの使用方法
本実施形態2.に係るコネクタホルダの使用方法は、上記実施形態1.のコネクタホルダ(1)の使用方法であって、コネクタホルダ(1)に複数のコネクタ(2a)を保持する工程と、相手側の複数のコネクタ(2b)を相手側コネクタホルダ(18)に保持する工程と、各コネクタ(2a)と相手側の各コネクタ(2b)とを一度に接続する工程と、を備えることを特徴とする(例えば、図8等参照)。これにより、コネクタ同士の接続作業回数を低減できる。
【実施例】
【0016】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、車両用シートを構成するシートフレームに固定されて使用されるコネクタホルダを例示する。
【0017】
(1)コネクタホルダの構成
本実施例に係るコネクタホルダ1は、図1及び図2に示すように、複数のコネクタ2a(例えば、オスコネクタ)を収納保持し得るように箱状に形成された樹脂製のホルダ本体3を備えている。このホルダ本体3は、略矩形状の天板3aと、この天板3aの側縁から下方に延びる各側板3b,3c,3d,3eと、を備えている。そして、ホルダ本体3の底側は開放されてコネクタ2aを挿入可能なコネクタ挿入部4とされている。また、ホルダ本体3の側壁3bには、コネクタ挿入部4に挿入されるコネクタ2aより延びるワイヤーハーネス5を挿入可能な切欠き状のハーネス挿入部6が形成されている。また、ホルダ本体3の側壁3bに対向する側壁3cには、ホルダ本体3内に収納保持されたコネクタ2aに相手側のコネクタ2b(例えば、メスコネクタ)を接続するためのコネクタ接続部7が形成されている。
【0018】
上記コネクタ挿入部4の4隅部のそれぞれには、図4及び図5に示すように、コネクタ挿入部4から挿入されるコネクタ2aの脱出防止用の板状のストッパ9a,9b,9c,9dが設けられている。これら各ストッパ9a〜9dは、ホルダ本体3と一体に形成され、コネクタ挿入部4から挿入されるコネクタ2aにより押圧されて弾性変形される位置に配設されている。また、上記コネクタ挿入部4の縁側には、各ストッパ9a,9bのそれぞれに当接するロック部材10a,10bと、各ストッパ9c,9dのそれぞれに当接するロック部材10cと、が着脱自在に取り付けられている。これら各ロック部材10a〜10cが各ストッパ9a〜9dに当接することにより、ストッパ9a〜9dのコネクタ挿入方向Dと反対側への弾性変形が規制される。なお、各ロック部材10a〜10cは、コネクタ挿入部4から挿入されるコネクタ2aに干渉しない位置に配設されている。
【0019】
上記ホルダ本体3の天板3aの下面には、図3に示すように、コネクタ挿入部4から挿入されるコネクタ2aを挿入方向Dと反対側に向かって付勢するコイルバネ11(本発明に係る「付勢部材」として例示する。)の上端側が固定されている。このコイルバネ11の下端側には、コネクタ2aの上面に当接可能な板状の押圧部材12が接続されている。よって、コネクタ挿入部4から挿入される各コネクタ2aは、押圧部材12と各ストッパ9a〜9dとの間で重ね合わされた状態で挟持される(図7参照)。なお、上記天板3aの上面には、シートフレーム17に着脱自在に取り付けられるクリップ13が固定されている(図3参照)。
【0020】
上記ホルダ本体3の側板3d,3eには、図4及び図5に示すように、コネクタ挿入部4からコネクタ2aを挿入するときに、コネクタ2aの側面に設けられた凸状のリブ15a,15b,15c(本発明に係る「被案内部」として例示する。)をコネクタ挿入方向Dに沿って案内する凹溝状の案内部16a,16b,16cが形成されている。ここで、上記リブ15a〜15c及び案内部16a〜16cの本数は、コネクタ2aの左右で異なっており、コネクタ2aの挿入向きに応じてコネクタ2aの挿入を規制するように構成されている。
【0021】
(2)コネクタホルダの使用方法
次に、上記構成のコネクタホルダ1の使用方法について説明する。図6に示すように、シートフレーム17に装着されたコネクタホルダ1において、コネクタ挿入部4から複数のコネクタ2aを順に挿入するとともに、各コネクタ2aから延びるワイヤーハーネス5をハーネス挿入部6に挿入していく。このとき、各コネクタ2aは、そのリブ15a〜15cが案内部16a〜16cによりコネクタ挿入方向Dに沿って案内される(図5参照)。また、各コネクタ2aは、各ストッパ9a〜9dを弾性変形させるとともに、押圧部材12により下方に向かって押圧される。
【0022】
そして、図7に示すように、各コネクタ2aは、弾性変形された各ストッパ9a〜9dが元の形状に戻ることにより押圧部材12とストッパ9a〜9dとの間で重ね合わされた状態で挟持される。次いで、図8に示すように、各コネクタ2aに対応する相手側の各コネクタ2bを相手側コネクタホルダ18に保持させる。その後、コネクタ接続部7を介して各コネクタ2aと相手側の各コネクタ2bとを一度に接続させる。なお、上記ホルダ本体3からロック部材10a〜10cを取り外せば、コネクタホルダ1から各コネクタ2aを取り出すことができる。
【0023】
(3)実施例の効果
以上より、本実施例のコネクタホルダ1によると、コネクタ挿入部4から複数のコネクタ2aが順に挿入されて複数のコネクタ2aが重ね合わされた状態で保持される。また、コネクタ接続部7を介してコネクタ挿入部4から挿入されたコネクタ2aに相手側のコネクタ2bが接続される。これにより、コネクタ挿入部4及びコネクタ接続部7の近傍に操作スペースを設定すれば、コネクタホルダ1に対して複数のコネクタ2aを組み付けたり、各コネクタ2aに対して相手側の各コネクタ2bを接続したりすることができる。よって、従来のように複数の組付部118を備えるコネクタホルダ101(図10参照)に比べて、コネクタ2a,2bを組み付ける等ための操作スペースを低減できるとともに、小型化を図ることができる。そして、コネクタホルダ1の小型化によりシート下の使用スペースを低減できる。
【0024】
また、本実施例では、コネクタ挿入部4にストッパ9a〜9dが設けられているので、ストッパ9a〜9dによりコネクタ2aの脱出が防止される。よって、コネクタ2aを確実に保持できる。特に、本実施例では、ストッパ9a〜9dは、コネクタホルダ1と一体に形成され、コネクタ挿入部4から挿入されるコネクタ2aに押圧されて弾性変形可能とされているので、ストッパ9a〜9dを簡易且つ安価な構造とし得る。また、本実施例では、コネクタ挿入部4には、ストッパ9a〜9dに当接してストッパ9a〜9dのコネクタ挿入方向Dと反対側への弾性変形を規制するロック部材10a〜10cが設けられているので、コネクタ2aの脱出を更に確実に防止できる。
【0025】
また、本実施例では、コイルバネ11を更に備えるので、コイルバネ11によりコネクタ2aが挿入方向Dと反対側に向かって付勢される。よって、コネクタ2aのガタツキが防止されてコネクタ2aを更に確実に保持できる。特に、本実施例では、コイルバネ11の先端側には、コネクタ2aの表面を押圧する板状の押圧部材12が接続されているので、コネクタ2aの表面を均等に押圧してガタツキを更に確実に抑制できる。
【0026】
また、本実施例では、案内部16a〜16cを更に備えるので、コネクタ挿入部4からコネクタ2aを挿入するときに、案内部16a〜16cによりコネクタ2aのリブ15a〜15cがコネクタ挿入方向Dに沿って案内される。よって、コネクタ2aのガタツキが防止されてコネクタ2aを更に確実に保持できる。特に、本実施例では、リブ15a〜15c及び案内部16a〜16cは、コネクタ2aの挿入向きに応じてコネクタ2aの挿入を規制するように構成されているので、上下反転等してコネクタ2aの挿入向きを誤って組み付けてしまうことを防止できる。
【0027】
また、本実施例では、複数のコネクタ2aを収納可能な箱状に形成され、コネクタ挿入部4、ハーネス挿入部6及びコネクタ接続部7を有するホルダ本体3を備えるので、コネクタホルダ1の剛性を高めることができる。
【0028】
さらに、本実施例のコネクタホルダの使用方法によると、コネクタホルダ1に複数のコネクタ2aを保持する工程と、相手側の複数のコネクタ2bを相手側コネクタホルダ18に保持する工程と、各コネクタ2aと相手側の各コネクタ2bとを一度に接続する工程と、を備えるので、コネクタ2a,2b同士の接続作業回数を低減できる。これに対して、例えば、図10に示すように、複数の組付部118を備えるコネクタホルダ101では、各コネクタ102aのそれぞれに対して相手側の各コネクタ102bを接続する必要があり、接続作業回数が多くなってしまう。
【0029】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、コネクタ挿入方向Dが垂直方向となるようにコネクタホルダ1を設置する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、コネクタ挿入方向Dが水平方向又は水平に対して傾斜する傾斜方向となるようにコネクタホルダ1を設置するようにしてもよい。
【0030】
また、上記実施例では、複数のコネクタ2aを収納保持可能な箱状に形成されたコネクタホルダ1を例示したが、これに限定されず、例えば、複数のコネクタ2aを外部に露出した状態で保持可能なコネクタホルダとしてもよい。
【0031】
また、上記実施例では、複数のコネクタ2aを収納保持した状態でコネクタホルダ1を使用する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、単一のコネクタ2aを収納保持した状態でコネクタホルダ1を使用してもよい。また、上記実施例では、コネクタ挿入部4から複数のコネクタ2aを1つずつ別々で順に挿入する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、コネクタ挿入部4から予め重ね合わせた状態の複数のコネクタ2aを順に挿入するようにしてもよい。
【0032】
また、上記実施例では、ストッパ9a〜9dのコネクタ挿入方向Dと反対側への弾性変形を規制するロック部材10a〜10cを備える形態を例示したが、これに限定されず、例えば、付勢部材(コイルバネ11)の付勢力がストッパ9a〜9dの弾性力より小さければロック部材10a〜10cを備える必要はない。
【0033】
また、上記実施例では、コネクタホルダ1に一体形成されるストッパ9a〜9dを例示したが、これに限定されず、例えば、コネクタホルダ1に後付けされるストッパとしてもよい。また、上記実施例では、コネクタホルダ1に着脱自在に取り付けられるロック部材10a〜10cを例示したが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、ストッパ9a〜9dを支持するロック位置A(図中実線で示す。)とストッパの支持を開放する開放位置B(図中仮想線で示す。)との間で回動自在に支持されたロック部材10a’〜10c’を採用してもよい。なお、上記ロック部材10a’〜10c’を開放位置Bに位置させれば、ホルダ本体3内に収納されたコネクタ2aを外部に取り出すことができる。
【0034】
また、上記実施例では、付勢部材としてコイルバネ11を例示したが、これに限定されず、例えば、付勢部材としてゴム、スポンジ等の弾性材を採用してもよい。また、上記実施例では、押圧部材12でコネクタ2aを押圧するようにしたが、これに限定されず、例えば、付勢部材で直接的にコネクタを押圧するようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施例では、コネクタホルダ1に、コネクタ2aに設けた凸状の被案内部(リブ15a〜15c)を案内する凹溝状の案内部16a〜16cを設ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、コネクタホルダ1に、コネクタ2aに設けた凹溝状の被案内部を案内する凸状の案内部を設けるようにしてもよい。また、コネクタホルダ1に、コネクタ2aの隅角部(被案内部)を案内する案内部を設けるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施例では、リブ15a〜15c及び案内部16a〜16cの本数を左右で異ならせることによりコネクタ2aの挿入向きに応じてコネクタ2aの挿入を規制するようにしたが、これに限定されず、例えば、リブ及び案内部の形状又は大きさ等を左右で異ならせることによりコネクタの挿入向きに応じてコネクタの挿入を規制するようにしてもよい。
【0037】
さらに、上記実施例では、相手側コネクタホルダ18を用いて各コネクタ2aと相手側の各コネクタ2bとを一度に接続する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、相手側コネクタホルダ18を用いずに、コネクタホルダ1に保持された各コネクタ2aに対して相手側の各コネクタ2bを1つずつ別々で接続するようにしてもよい。
【0038】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0039】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
複数のコネクタを保持可能なコネクタホルダに関する技術として広く利用される。
【符号の説明】
【0041】
1;コネクタホルダ、2a;コネクタ、2b;相手側のコネクタ、4;コネクタ挿入部、5;ワイヤーハーネス、6;ハーネス挿入部、7;コネクタ接続部、9a〜9d;ストッパ、11;コイルバネ、15a〜15c;リブ、16a〜16c;案内部、D;コネクタ挿入方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコネクタを保持可能なコネクタホルダであって、
前記コネクタを挿入可能なコネクタ挿入部と、該コネクタより延びるワイヤーハーネスを挿入可能なハーネス挿入部と、該コネクタ挿入部に挿入された該コネクタに相手側のコネクタを接続するためのコネクタ接続部と、を備え、
前記コネクタ挿入部から複数の前記コネクタを順に挿入することで複数の該コネクタを重ね合わせた状態で保持可能としたことを特徴とするコネクタホルダ。
【請求項2】
前記コネクタ挿入部には、前記コネクタの脱出防止用のストッパが設けられている請求項1記載のコネクタホルダ。
【請求項3】
前記コネクタをコネクタ挿入方向と反対側に向かって付勢する付勢部材を更に備える請求項2記載のコネクタホルダ。
【請求項4】
前記コネクタ挿入部から前記コネクタを挿入するときに、該コネクタに設けられた被案内部をコネクタ挿入方向に沿って案内する案内部を更に備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコネクタホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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