説明

コネクタ

【課題】
気密性が高められたコネクタを提供する。
【解決手段】
コネクタ1は、絶縁基板11と、導体パターン15と、棒状体16と、半田17とを備える。絶縁基板11は、表面から裏面まで貫通した貫通孔11hが設けられている。導体パターン15は貫通孔11hの内壁を覆っている。棒状体16は、第1端16bが裏面よりも突出するともに第2端16aが貫通孔11h内にある。半田17は、貫通孔11hの内壁と棒状体16の隙間を塞ぐとともに棒状体16の第2端16aを覆っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気密性を有する装置における電気接続を担うコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなコネクタとして、隔壁内部が減圧される真空チャンバの隔壁内と隔壁外との間の電気接続を担うコネクタが知られている。このようなコネクタは、隔壁の孔を塞ぐ位置に取り付けられる基板を有し、基板には、表面から裏面まで貫通し、内部に半田が充填されたスルーホールを有する。
【0003】
半田が充填されたスルーホールを有する構造として、例えば特許文献1には、スルーホールを有するプリント配線板が示されている。スルーホールには実装部品のリードが貫通しており、半田が充填されている。このプリント配線板では、半田付けの際の冷却速度を速くするため、スルーホールに続くスルーホールランドの領域を大きくして放熱効果と高めている。これにより、冷却速度の低下に伴い半田表面に生じるひび割れ(引け巣)を低減しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−99779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のプリント配線板では、表面および裏面の両面において、リードが半田を貫通しており、リードと半田との界面が表面と裏面の双方に露出している。したがって、表面と裏面とに気圧差を付与した場合、リードと半田との界面に沿って気体が漏れるおそれがある。
【0006】
そこで、スルーホール内に半田のみを配置する構造が考えられる。しかしこの場合、量産製造において、半田ペーストを使用する半田リフロー処理を採用すると、スルーホールに充填された半田ペーストの揮発成分が加熱により失われ、体積が著しく減少する。この結果、スルーホール内の半田が薄くなり、充填不良や気圧差による破損が生じるおそれがある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決し、気密性が高められたコネクタを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明のコネクタは、
表面および裏面を有し、表面から裏面まで貫通した貫通孔が設けられた絶縁基板と、
上記貫通孔の内壁を覆った導体パターンと、
上記貫通孔内で上記表面と交わる向きに延びた、第1端が上記裏面よりも突出するとともにこの第1端とは反対側の第2端が上記貫通孔内にある棒状体と、
上記貫通孔の内壁と上記棒状体の隙間を塞ぐとともに上記棒状体の第2端を覆った半田とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明のコネクタでは、貫通孔内に棒状体が挿入された状態となっており、貫通孔内の残りの隙間を半田が塞いでいる。貫通孔を塞ぐために使用される半田の量は、棒状体が貫通孔に占める体積分減少する。したがって、貫通孔内の充填物全体として見た場合に、半田リフロー処理を経て半田ペーストが半田になる際の体積減少量は、棒状体が存在しない場合に比べて小さい。したがって、貫通孔内における半田の厚みの減少が抑えられ、気密性が高まる。またさらに、棒状体は、第2端が貫通孔内にあり、半田によって覆われている。すなわち、棒状体と半田の界面は、絶縁基板の表面側の外部に露出していない。このため、棒状体と半田の界面を通じた気体の漏れが抑えられ、気密性がさらに高まる。
【0010】
ここで、上記本発明のコネクタにおいて、上記棒状体が金属材料からなるものであることが好ましい。
【0011】
金属材料は、半田リフローの加熱による体積の減少がない。また、金属材料は、半田が溶着しやすい。このため、例えば溶融半田の逃げにより棒状体と半田との界面が絶縁基板の表の面に生じる事態が防止できる。
【0012】
ここで、上記本発明のコネクタにおいて、上記半田が、上記棒状体の全周に亘り取り巻いたものであることが好ましい。
【0013】
棒状体が全周に亘り半田によって貫通孔と結合することで、気密性がさらに高まる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、気密性が高められたコネクタが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態であるコネクタの表面を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態であるコネクタの裏面を示す斜視図である。
【図3】図1に示すコネクタの3−3線断面を示す断面図である。
【図4】図1〜図3に示すコネクタを製造するための第1の工程を示す斜視図である。
【図5】図1〜図3に示すコネクタを製造するための第2の工程を示す断面図である。
【図6】図1〜図3に示すコネクタを製造するための第3の工程を示す断面図である。
【図7】棒状体が配置されていない比較例を示す断面図である。
【図8】図1〜図3に示すコネクタ1の適用例を示す概略構成図である。
【図9】第2実施形態のコネクタの一部を切り出して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1および図2は、本発明の第1実施形態であるコネクタを示す斜視図である。図1は、コネクタ1の表の面(表面)を示し、図2は裏面を示す。また、図3は、図1に示すコネクタの3−3線断面を示す断面図である。
【0018】
図1〜図3に示すコネクタ1は平板状の部品である。コネクタ1は、後に説明する隔壁の穴に被さる位置に取り付けられ、穴を塞ぐとともに、穴を介して隔壁の内と外との間の電気的接続を担う。コネクタ1は、図1に示す表面11aを隔壁に向けて取り付けられる。コネクタ1は、絶縁基板11および電気接続部14を備えている。
【0019】
絶縁基板11は、絶縁性の材料からなる板状の部分である。絶縁基板11の材料は、例えばガラスエポキシやセラミックである。絶縁基板11は、隔壁に向く表面11a、および、表面の反対面である裏面11bを有する。絶縁基板11には、絶縁基板11の表面11aから裏面11bまで貫通した貫通孔11h(図3参照)が設けられている。また、絶縁基板11の表面11aには、表面11aの周縁に沿って、帯状の封止用金属めっきパターン12が設けられている。封止用金属めっきパターン12は、金属めっきにより形成されている。
【0020】
図に示すコネクタ1は、28極コネクタであり、コネクタ1の絶縁基板11には28個の電気接続部14が配列されている。封止用金属めっきパターン12は、表面11aに露出した28個の電気接続部14を取り囲んでいる。
【0021】
各電気接続部14は、図3に示すように、接続用導体パターン15、棒状体16、および半田17を有する。
【0022】
接続用導体パターン15は金属めっきにより形成されており、内壁部15a、縁部15b、および接触部15cを有する。内壁部15aは、貫通孔11hの内壁を覆っている。縁部15bは、内壁部15aに続いており、絶縁基板11の表面11aおよび裏面11bの双方における、貫通孔11hの開口縁部分に円環状に広がっている。接触部15cは、絶縁基板11の表面11aおよび裏面11bの双方において、縁部15bの外周から突出している。
【0023】
棒状体16は、円柱の棒状であり、半田17の溶融温度よりも高い溶融温度を有する金属材料で形成されている。棒状体16は、貫通孔11h内に、絶縁基板11の表面11aと交わる向きに延びている。より詳細には、貫通孔11hは、絶縁基板11の表面11aと略直角に延びており、棒状体16は、貫通孔11hと略平行、すなわち、表面11aと略直角に延びている。棒状体16の両端のうち第1端16aは、裏面11bよりも突出している。また、第1端16aとは反対側の第2端16bは、貫通孔11h内にある。つまり、棒状体16は一部が貫通孔11hに入り込み、残りの一部が貫通孔11hの外に出ている。より詳細には、棒状体16は、貫通孔11hに、絶縁基板11の厚み(すなわち貫通孔11hの長さ)の半分以上に亘り入り込んでいる。
【0024】
棒状体16の径は、接続用導体パターン15が設けられた貫通孔11hの内径よりも小さい。棒状体16は、貫通孔11hの内壁から離隔しており、内壁に接していない。より詳細には、棒状体16は、貫通孔11hの径方向において、貫通孔11hのほぼ中央に配置されている。
【0025】
半田17は、錫を主成分とする金属合金である。半田17は、半田ペーストがリフロー半田処理で加熱形成されたものである。半田17は、貫通孔11hの内壁と棒状体16との隙間、より詳細には、貫通孔11hの内壁に設けられた接続用導体パターン15と棒状体16との隙間を塞いでいる。上述したように、棒状体16は貫通孔11hの内壁に接していないので、半田17は棒状体16を全周に亘り取り巻いている。すなわち、半田17は棒状体16の全周に亘り貫通孔11hの内壁との間に存在している。また、半田17は、貫通孔11h内で棒状体16の第2端16bを覆っている。つまり、貫通孔11h内のうち、棒状体16が入り込んでいない部分は、半田17のみによって塞がっている。
【0026】
半田17は、貫通孔11hの内壁を覆った接続用導体パターン15に融着し、また、棒状体16にも融着している。したがって、電気接続部14は、貫通孔11hが、接続用導体パターン15、棒状体16、および半田17によって気密に塞がれた構造を有する。
【0027】
[コネクタの製造]
図4〜図6は、図1〜図3に示すコネクタ1を製造するための工程を示す図である。図4は、コネクタ1を製造する第1の工程を示す斜視図である。
【0028】
第1の工程では、まず、絶縁基板11に貫通孔11hを形成し、金属めっき処理によって、封止用金属めっきパターン12および接続用導体パターン15を形成する。次に、平板状の治具Jを用意し、この治具Jに棒状体16を配置する。治具Jは、半田の溶融温度では変形・変質せず、かつ、溶融半田が付着しにくい(半田濡れ性の低い)材料で形成されている。治具Jの材料は、例えばカーボン(炭素)である。治具Jには、コネクタ1における貫通孔11hの配列と同様の配列を有する穴が設けられており、各棒状体16の一部が差し込まれている。
【0029】
次に、棒状体16が配置された治具Jの上に、封止用金属めっきパターン12および接続用導体パターン15が形成された絶縁基板11を載せる。このとき絶縁基板11の裏面11bを治具Jに向ける。
【0030】
図5は、コネクタ1を製造する第2の工程を示す断面図である。
【0031】
第2の工程では、絶縁基板11の貫通孔11h内に棒状体16が挿入されるよう、絶縁基板11を治具Jの上に載せる。絶縁基板11は治具Jに対し、棒状体16が貫通孔11hの中央に位置するよう、位置決めされる。
【0032】
図6は、コネクタ1を製造する第3の工程を示す断面図である。
【0033】
第3の工程では、絶縁基板11の貫通孔11hに、半田となる半田ペーストPを充填する。具体的には、まず、絶縁基板11の表面11aに、貫通孔11hの配列と同様の配列を有する穴Shが設けられた型紙(ステンシル)Sを載せる。型紙Sの穴Shは、貫通孔11hの径よりも大きく、接続用導体パターン15の縁部15b(図1参照)程度の大きさを有する。次に、例えばゴム板からなるスクイジーを使用し、型紙Sの穴Shから貫通孔11hの中に半田ペーストPを押し込む。この工程によって、半田ペーストPが、貫通孔11hに充填される。貫通孔11h内には、棒状体16が配置されており、半田ペーストPは、棒状体16の全周を取り囲むように貫通孔11hの内壁と棒状体16との間に充填される。また、半田ペーストPは、棒状体16の第2端16bを覆って、貫通孔11hを塞いでいる。
【0034】
次に、型紙Sを取り除き、絶縁基板11を治具Jの上に載せたまま、半田リフロー処理を行い、半田ペーストを加熱する。半田リフロー処理は、溶融した半田に基板を浸す半田フロー処理に比べて、量産性が高い。半田ペーストPは、加熱されることで金属成分が溶融し、貫通孔11hの内壁を覆った接続用導体パターン15に融着する。この結果、図3に示すコネクタ1が完成する。
【0035】
半田リフローに用いる半田ペーストは、半田リフロー処理の温度で蒸散し失われる揮発性成分を多く含んでいる。例えば、半田ペーストの体積の半分以上が揮発性成分で占められている。このため、半田17(図3参照)の体積は、半田ペーストP(図6参照)に比べ、体積が半分以下に減少し、図3に示すように、半田17が貫通孔11hを塞ぐ距離(高さ)は、貫通孔11hの全長よりも短くなる。
【0036】
しかし、本実施形態のコネクタ1は、貫通孔11h内に、揮発性成分を含まない棒状体16が配置されている。棒状体16は、加熱しても体積が減少しない。棒状体16が貫通孔11hを占める体積分だけ、貫通孔11h内の半田ペーストP(図6参照)の量は少なく済む。このため、半田ペーストPが半田リフロー処理で半田17になるときの体積の減少量も低減する。
【0037】
図7は、棒状体が配置されていない比較例を示す断面図である。
【0038】
図7に示す比較例のコネクタ9では、棒状体が存在せず、貫通孔91hには、半田97のみが存在している。このため、コネクタ9は、半田リフロー処理で半田ペーストが半田97になるときの体積の減少量が大きい。したがって、貫通孔91hを塞ぐ半田97の距離が短くなる。比較例のコネクタ9は、コネクタ9の表面91aと裏面91bとの間に圧力差をかけると半田97が損傷し、気密性が低減するおそれがある。
【0039】
図3に示す本実施形態のコネクタ1は、図7に示す比較例に比べて、半田ペーストPが半田リフロー処理で半田17になるときの体積の減少量が低減する。コネクタ1は、貫通孔11hを塞ぐ距離が長いため、圧力差を有する環境下でも半田17の損傷が抑えられる。したがって、電気接続部14の気密性が高い。また、棒状体16の周囲にある半田17は、剛体とみなせる貫通孔11hの内壁と剛体とみなせる棒状体16との間の狭い隙間にある。このことによっても気密性が高められる。
【0040】
さらに、本実施形態のコネクタ1において、棒状体16は、第2端16bが貫通孔11h内にあり、半田17によって覆われている。つまり、棒状体16と半田17の界面が、絶縁基板の表面11a側の外部に露出していない。このため、例えば棒状体が半田を貫通した場合に比べて、棒状体16と半田17の界面を通じた微量な気体の漏れが抑えられる。また、棒状体16に加わる外力や温度膨張率の差異によって棒状体16と半田17の間に亀裂等が生じることによる気体の漏れも抑えられる。このようにして、本実施形態のコネクタ1では、気密性がさらに高められている。本実施形態のコネクタ1は、棒状体16が金属製であるため、半田リフロー処理で半田が融着しやすい。このため、半田リフローにおいて半田が棒状体16の第2端16bから逃げて棒状体16と半田17との界面が絶縁基板11の表面11a側に生じるといった事態が確実に防止される。
【0041】
[取付構造]
図8は、図1〜図3に示すコネクタ1の適用例を示す概略構成図である。
【0042】
図8に示す装置3は、圧力や組成が調整された雰囲気中で動作するチャンバ装置である。より詳細には、装置3は、隔壁31、内部回路基板32、外部回路基板33、そして、図1〜図3に示すコネクタ1を備えている。なお、図8では、コネクタ1が、図1に示す表面11aを下に向けて配置されている。
【0043】
隔壁31は、外部の空間と内部の空間とを仕切る容器である。隔壁31の内部には、内部回路基板32が配置されている。内部回路基板32には減圧または加圧された雰囲気中で動作する電子部品や機構装置が実装されている。隔壁31には、電気配線用の配線穴31hが設けられている。コネクタ1は、配線穴31hよりも大きく、配線穴31hに被さる位置に取り付けられることで配線穴31hを塞いでいる。より詳細には、コネクタ1の絶縁基板11(図1参照)が配線穴31hを塞いでいる。また、コネクタ1は、配線穴31hを介して、隔壁31の内と外との間の電気的接続を担っている。コネクタ1の絶縁基板11に設けられた封止用金属めっきパターン12(図1参照)と隔壁31との間は、シール材としての半田によって密封されている。
【0044】
外部回路基板33は隔壁31の外部に配置されており、内部回路基板32に電源を供給するとともに、内部回路基板32を制御する。内部回路基板32と外部回路基板33とは、コネクタ1が接続される相手部品である。内部回路基板32および外部回路基板33は、コネクタ1に接触するコンタクト321,331をそれぞれ有している。コンタクト321,331は、コネクタ1が有する接続用導体パターン15(図1,図2参照)の接触部15cに接触する。内部回路基板32と外部回路基板33とは、コネクタ1の電気接続部14(図3参照)を介して互いに電気的に接続されている。
【0045】
隔壁31は、コネクタ1が取り付けられることで気密状態となる。出入口312から空気やガスが排出または注入されることによって、隔壁31内部の圧力が外部よりも減圧または加圧された状態となる。内部回路基板32の電子部品や機構装置はこの圧力の下で動作する。
【0046】
本実施形態のコネクタ1は、上述したように高い気密性を有ており、隔壁31内部の気密状態を長期に亘り維持することができる。
【0047】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の第2実施形態の説明にあたっては、これまで説明してきた実施形態における各要素と同一の要素には同一の符号を付けて示し、前述の実施形態との相違点について説明する。
【0048】
図9は、第2実施形態のコネクタの一部を示す斜視図である。
【0049】
図9に示すコネクタ2は、電気接続部24にコンタクト部材28が設けられている点が第1実施形態のコネクタ1と異なり、この他の点は、第1実施形態のコネクタ1と同様である。図9には、コネクタ2のうち4つの電気接続部24に対応する部分が切り取られ示されている。
【0050】
コネクタ2のコンタクト部材28は、絶縁基板11の表面11aおよび裏面11bの双方に配置されている。コンタクト部材28は、接続用導体パターン15の接触部15cに半田接続されている。コンタクト部材28は、導電性の金属板を打抜き加工および折曲げ加工することによって形成された部材であり、他の回路基板に弾性接触する弾性接触部281を有する。
【0051】
本実施形態のコネクタ2は、図8に示す装置3の内部回路基板32および外部回路基板33がコンタクト321,331を有していない場合に用いられる。コネクタ2は、コンタクト部材28によって、図8に示す内部回路基板32および外部回路基板33の導体パターン(図示しない)に直接接続される。
【0052】
なお、上述した第2実施形態には、絶縁基板11の表面11aおよび裏面11bの双方にコンタクト部材28が配置されたコネクタ2が示されている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、コンタクト部材は絶縁基板の片側のみにあってもよい。
【0053】
また、上述した実施形態における絶縁基板11は長円状である。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、絶縁基板の形状は、例えば矩形であってもよい。
【0054】
また、上述した実施形態における封止用金属めっきパターン12は、絶縁基板11の表面11aの周縁に設けられている。ただし、封止用導体パターンは絶縁基板の側面に続いて広がるものであってもよい。また、封止用金属めっきパターンが絶縁基板の裏面に設けられ、コネクタが、この裏面を隔壁に向けて配置されるものであってもよい。
【0055】
また、上述した実施形態には、本発明にいう棒状体の例として、金属材料からなる円柱が示されている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、棒状体は、例えば表面がめっきされた樹脂材料であってもよく、角柱であってもよい。
【0056】
また、上述した実施形態における半田17は、棒状体16の全周を取り巻いている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、棒状体の一部が貫通孔の導体パターンに接したものであってもよい。
【0057】
また、上述した実施形態における電気接続部14は28個設けられている。ただし、本発明はこれに限られるものではなく、電気接続部の数は28個以外でもよい。また、電気接続部の形状についても、例えば表面および裏面にさらに延伸した部分を有していてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1,2 コネクタ
11 絶縁基板
11h 貫通孔
11a 表面
11b 裏面
15 接続用導体パターン
15a 内壁部
15b 縁部
15c 接触部
16 棒状体
16a 第1端
16b 第2端
17 半田
28 コンタクト部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面および裏面を有し、該表面から該裏面まで貫通した貫通孔が設けられた絶縁基板と、
前記貫通孔の内壁を覆った導体パターンと、
前記貫通孔内で前記表面と交わる向きに延びた、第1端が前記裏面よりも突出するとともに該第1端とは反対側の第2端が前記貫通孔内にある棒状体と、
前記貫通孔の内壁と前記棒状体の隙間を塞ぐとともに前記棒状体の第2端を覆った半田とを備えたことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記棒状体が金属材料からなるものであることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記半田が、前記棒状体の全周に亘り取り巻いたものであることを特徴とする請求項1または2記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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