説明

コンテキスト生成装置、システム、プログラム、並びに方法

【課題】 システムは、エンティティについての、多様な種別のコンテキストを、コンテキストの種別に応じた他の適切なエンティティのコンテキストから取得できない。
【解決手段】 コンテキスト生成装置は、エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部と、第1のエンティティの識別情報とコンテキストの種別(C種別)を入力して、第1のエンティティの管理表を起点に、入力したC種別に基づいて選択したR種別の関連をたどって第2のエンティティの管理表を検索し、当該管理表に格納されたコンテキストに基づいて、第1のエンティティのコンテキストを生成する生成部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテキスト生成装置、システム、プログラム、並びに方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはコンテキスト提供装置が記載されている。コンテキストとは、ある対象(人、物、など)の状況を表す情報である。コンテキストは、例えば、人の位置、人の状態(電話中・会議中、など)、物の在庫状況、部屋や炉の管理対象温度である。特許文献1の装置は、対象間の関係を利用して、コンテキストを取得したい対象とは別の対象のコンテキストから、取得したい対象のコンテキストを生成する。
【0003】
同装置は、対象間の関係をリンクとして記憶する。例えば、人1と、人1が携帯する携帯電話1のコンテキストは半固定的にリンクされる。自動車1と、自動車1に搭載されるRFIDタグ1のコンテキストは、固定的にリンクされる。また、人1が自動車1に乗車したとき、人1が携帯する携帯電話1が備えるRFIDリーダが自動車1に搭載されたRFIDタグ1を読み込んで、携帯電話1とRFIDタグ1のコンテキストの間に一時的にリンクがはられる。
【0004】
当該装置は、人1の位置コンテキストが要求されると、人1のリンクを利用して携帯電話1のコンテキストを、携帯電話1のリンクを利用してRFIDタグ1のコンテキストを、RFIDタグ1のリンクを利用して自動車1のコンテキストを順次検索する。そして、当該装置は、自動車1のコンテキストから位置情報を取得して、人1の位置情報として出力する。自動車1は、GPS(Global Positioning System)位置検出装置を搭載しており、当該装置が取得した位置情報が自動車1のコンテキストとして記憶されている。
【0005】
特許文献2には、階段近傍の監視・支援部が老人のRFIDタグを検知して、「階段を下ろうとしている」などの関係づけを行い、老人と階段の情報などに基づいて支援判断を行う自動支援システムが記載されている。
【0006】
特許文献3には、アプリケーションや他ノードの要求に応答して、物体間の関係性情報を格納域に書き込んだり、読み出したりする通信ノードが記載されている。当該ノードに於いて、読み書きの対象となる関係性情報はアプリケーションが指定する。
【0007】
特許文献4には、タグの読み取り場所および時間に基づいてRFID(Radio Frequency Identification)関連情報をグループ分けして記憶部に格納するRFID管理装置が記載されている。当該装置は、グループ分け情報を利用して、入力された場所および時間範囲内のRFID関連情報を抽出する。
【0008】
【特許文献1】特開2005−293012号公報
【特許文献2】特開2007−025854号公報
【特許文献3】特開2007−116640号公報
【特許文献4】特開2008−112263号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献の技術は、エンティティ(人、物、またはそれらの一部など)についての、多様な種別のコンテキストを、コンテキストの種別に応じた他の適切なエンティティのコンテキストから生成できないという課題がある。
【0010】
特許文献1の装置は、コンテキストの種別に応じて、利用できるエンティティ間の関係の種別を考慮しない。従って、当該装置は、不適切なエンティティ間の関係を用いてコンテキストを取得する可能性がある。
【0011】
求めるコンテキストが位置情報であれば、「人が車に乗っている」という関連を利用して、車の位置情報を人の位置情報として出力することが適切であるかもしれない。しかし、例えば、コンテキストが衝撃情報であれば、当該関連を利用して、車の衝撃情報を人の衝撃情報として出力得するのは必ずしも適切でない。人と車は直接接していない(例えば、人は、衝撃を吸収するクッションの良い椅子に座っている)場合があるからである。
【0012】
特許文献2乃至4:エンティティのコンテキスト情報を、他のエンティティから取得するものではないので、上述の課題を解決しない。
【0013】
本発明の目的は、上述の課題を解決する、コンテキスト生成装置、システム、プログラム、並びに方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施形態のコンテキスト生成装置は、エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部と、第1の前記エンティティの識別情報と前記コンテキストの種別(C種別)を入力して、前記第1のエンティティの前記管理表を起点に、入力した前記C種別に基づいて選択した前記R種別の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索し、当該管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する生成部を備える。
【0015】
本発明の一実施形態のコンテキスト生成プログラムは、エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部を備えるコンピュータに、第1の前記エンティティの識別情報と前記コンテキストの種別(C種別)を入力して、前記第1のエンティティの前記管理表を起点に、入力した前記C種別に基づいて選択した前記R種別の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索し、当該管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する生成処理を実行させる。
【0016】
本発明の一実施形態のコンテキスト生成方法は、エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部を備えるコンピュータが、第1の前記エンティティの識別情報と前記コンテキストの種別(C種別)を入力する入力工程と、前記第1のエンティティの前記管理表を起点に、入力した前記C種別に基づいて選択した前記R種別の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索し、当該管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する生成工程を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかるコンテキスト生成装置は、エンティティについての、多様な種別のコンテキストを、コンテキストの種別に応じた他の適切なエンティティのコンテキストから取得できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるコンテキスト生成システム10の構成を示す。コンテキスト生成システム10は、ネットワーク18に接続された、コンテキスト生成装置11、センサ13、タグリーダ15、管理端末16、ユーザ端末17を包含する。
【0019】
センサ13は、赤外線センサ、位置センサ、熱センサ、振動センサ、音センサなど外界についての測定値を出力する装置などである。センサ13は、エンティティ12に付されて当該エンティティ12のコンテキスト36を生成する。なお、ここで「付す」とは、装着、貼付、ぶら下げ、近傍配置などをいう。どの形態を取るかは、エンティティ12やセンサ13の性質や使用環境に応じて適宜選択される。例えば、箱の温度を測りたいとき熱センサが箱の外面に貼付されるが、環境温度を測りたいときは、熱センサは箱の棚に置かれる(箱の近傍に配置)。
【0020】
エンティティ12は、人や物、またはそれらの一部など、状況情報を発生しうる主体である。コンテキスト36はエンティティ12の状況情報である。
【0021】
エンティティ12は、例えば、作業者、運転者、商品、車などである。一人の人や一つの物が複数のエンティティ12に対応付けられる場合もある。人の右手と左手が別々のエンティティ12に対応付けられることもあるし、箱の内側と外側が別々のエンティティ12に対応付けられることもある。異なるコンテキスト36を生成しうる人や物の一部は、別々のエンティティ12として管理されても良い。コンテキスト36は、例えば、人の位置、人の状態(電話中・会議中、など)、物の在庫状況、部屋や炉の管理対象温度である。
【0022】
IDタグ14やタグリーダ15がエンティティ12に付されて、エンティティ12間の関連3bを設定するために利用される場合がある。IDタグ14は、RFIDタグ(Radio Frequency IDentification)などである。タグリーダ15は、RFIDリーダなどである。IDタグ14はバーコードラベル、タグリーダ15はバーコードリーダであっても良い。
【0023】
図2は、コンテキスト生成装置11の構成を示す。コンテキスト生成装置11は、生成部20、処理部23、登録部27を包含する。コンテキスト生成装置11は、図示しないメモリ上にデータリスト21、検索済み関連リスト22を保持している。コンテキスト生成装置11は、ディスク装置などの記憶装置上に、検索ルール保持部24、管理部25、関連付けルール保持部26を備える。管理部25は、エンティティ12対応に管理表30が格納されている。
【0024】
生成部20は、ユーザ端末17からコンテキスト要求28を入力して、コンテキスト36を出力する。処理部23は、タグリーダ15からエンティティ12に付されたIDタグ14の情報を入力したり、センサ13から測定値を入力したりして、エンティティ12間の関連3bを付ける。登録部27は、管理端末16から設定情報や修正情報を入力して、管理部25の管理表30の登録、修正を行う。処理部23や登録部27は、コンテキスト生成装置11外の装置に分散配置しても良い。処理部23や登録部27は、エンティティ12やその関連3bなどが固定的である場合などは、存在しなくても良い。
【0025】
生成部20、処理部23、登録部27は、ハードウェアで実現される。生成部20、処理部23、登録部27は、コンピュータ19でもあるコンテキスト生成装置11の図示しないプロセッサが、図示しないメモリ上のコンテキスト生成プログラム29を実行することで実現されても良い。
【0026】
図3は、管理表30の構成を示す。管理表30は、エンティティ12(例えばエンティティA)対応に、エンティティAのID31、種類(E種別32)、タグID33、リーダID34、C情報3a、関連3bを格納する。
【0027】
E種別32は、エンティティAの種類(人、商品、車など)を示す。タグID33は、エンティティAにIDタグ14が付されている場合、その識別情報を格納する。リーダID34は、エンティティAにタグリーダ15が付されている場合、その識別情報を格納する。エンティティAに複数のIDタグ14、タグリーダ15が付されていても良く、その場合、複数のタグID33、リーダID34が格納されることもある。エンティティ12にIDタグ14、タグリーダ15が付されていない場合、タグID33、リーダID34はNullを格納する。
【0028】
なお複数のエンティティ12(例えば、箱の外側と当該箱の内側)が、同じIDタグ14やタグリーダ15を共用しても良い。この場合、複数の管理表30に、同一のタグID33やリーダID34が格納される。
【0029】
C情報3aは、エンティティAの状況関連情報を記述する。C情報3aは、センサID35、コンテキスト36、C種別37を包含する。コンテキスト36はエンティティAの状況情報を格納する。C種別37は、コンテキスト36の種類(温度、衝撃、在籍・離席状況など)を示す。センサID35は、当該コンテキスト36を取得するためのセンサ13の識別情報である。エンティティ12が複数種類のコンテキスト36を持つ場合、C情報3aはエンティティA対応に複数存在する。なお、コンテキスト36がセンサ13から取得されない場合、例えば、管理端末16から入力される場合は、センサID35はNullを格納する。なお複数のエンティティ12が同じセンサ13を共用しても良い。この場合、複数の管理表30に、同一のセンサID35が格納される。
【0030】
関連3bは、エンティティAが他のエンティティ12に対して有する関係を記述する。関連3bは、R種別38と他エンティティ指定39を包含する。他エンティティ指定39は他のエンティティ12に対するポインタ情報(例えば、他のエンティティ12対応の管理表30のアドレス)である。R種別38は、他のエンティティ12に対する関係の種類を示す。エンティティAが複数の関係を有する場合、関連3bはエンティティAについて複数個存在する。エンティティAが他のエンティティ12と関係を持っていないときは、関連3bはNullを格納する。
【0031】
生成部20は、あるエンティティ12(エンティティA)のコンテキスト36の生成を要求されると、エンティティAを起点に関連3bをたどって、他のエンティティ12(エンティティB)のコンテキスト36から生成することがある。このとき、生成部20は、エンティティAの管理表30の他エンティティ指定39にエンティティBへのポインタ情報が格納されていれば、このポインタ情報をたどって、直接エンティティBの管理表30を検索する。エンティティAの管理表30の他エンティティ指定39にエンティティCへのポインタ情報が格納され、..エンティティDの管理表30の他エンティティ指定39にエンティティBへのポインタ情報が格納されている場合がある。この場合、生成部20は、これらのポインタ情報をたどって、エンティティAからエンティティC、...Dを経由してエンティティBの管理表30を検索する。
【0032】
図4は、コンテキスト要求28の構成を示す。コンテキスト要求28は、ID31とC種別37を包含する。このID31は、コンテキスト要求28の対象エンティティ12を示す。このC種別37は、対象エンティティ12について取得すべきコンテキスト36の種別を示す
図5は、関連付けルール保持部26に格納されるデータの構成を示す。関連付けルール保持部26は、一つまたは複数の関連付けルール40を格納する。関連付けルール40は種別ペア41と設定種別42を包含する。種別ペア41は、E種別32のペアを格納する。設定種別42は、種別ペア41のおのおののE種別32をもつ2つのエンティティ12の間に設定される関連3bの種類(R種別38)を格納する。R種別38には、例えば、2つのエンティティ12の密着配置を示すattach、接触配置を示すnearby、周辺配置を示すinなどがある。
【0033】
図5によれば、最初の関連付けルール40は、例えば、E種別32がトラックと商品の2つのエンティティ12の間には、R種別38がnearbyの関連3bが設定されることを規定する。これは、商品がトラックに積まれて接触状態になることに対応する。2番目の関連付けルール40は、例えば、E種別32がトラックと人の2つのエンティティ12の間には、R種別38がinの関連3bが設定されることを規定する。これは、人がトラックに乗り込んで周辺配置状態にあることに対応する。人は、トラック内で柔軟性のある足を介して立っていたり、クッション性の良い椅子に座っていたりするため、直接接触しているとは言えない場合に対応する。同様に、3番目の関連付けルール40は、例えば、E種別32が共に商品である2つのエンティティ12の間には、R種別38がnearbyの関連3bが設定されることを規定する。商品は、重ねられたり、並べて置かれたりして接触状態になる場合に対応する。
【0034】
なお、コンテキスト生成装置11は関連付けルール保持部26を備えず、処理部23内部に、関連付けルール40相当のデータを固定的に保持していても良い。
【0035】
図6は、検索ルール保持部24に格納されるデータの構成を示す。検索ルール保持部24は、一つまたは複数の検索ルール43を格納する。検索ルール43は、要求指定44と検索関連指定45を包含する。要求指定44は一つまたは複数のC種別37を格納する。検索関連指定45は一つまたは複数のR種別38を格納する。
【0036】
生成部20は、コンテキスト要求28で指定されたC種別37に基づいて検索ルール43を取得し、当該検索ルール43の検索関連指定45に記載されるR種別38の関連3bをたどって、コンテキスト36を生成する。
【0037】
図6の最初の検索ルール43は、コンテキスト要求28のC種別37として、位置、温度、ガス濃度、湿度の何れかが指定された場合、生成部20は、R種別38がattach、nearby、inの何れの関連3bをたどっても良いことを規定している。2番目の検索ルール43は、衝撃、加速度の何れかがコンテキスト要求28で指定された場合、生成部20は、R種別38がattach、nearbyの何れの関連3bをたどっても良いが、R種別38がinの関連3bはたどれないことを規定している。3番目の検索ルール43は、心拍数、圧力、照度の何れかがコンテキスト要求28で指定された場合、生成部20は、R種別38がattachの関連3bをたどっても良いが、R種別38がnearby、inの関連3bはたどれないことを規定している。
【0038】
また、ある種類の関連3b(例えば、nearbyなど)については、たどれる回数を、検索ルール43などで指定できるようにしても良い。コンテキスト36の種類によっては、関連3bを通じて当該コンテキスト36が伝搬されるエンティティ12の数が制限されることがあるからである。なお、たどれる回数(ホップ数)とは、起点となる管理表30からコンテキスト36を得る管理表30をアクセスするまでに経由する管理表30の個数をいう。
【0039】
なお、コンテキスト生成装置11は検索ルール保持部24を備えないことがある。この場合、コンテキスト生成装置11は、ユーザ端末17から検索ルール43を入力しても良いし、内部に検索ルール43相当のデータを固定的に保持していても良い。
【0040】
図7は登録部27の動作フローチャートである。登録部27は、管理端末16から管理表30の作成または修正要求を入力する(S1)。入力が作成要求であった場合(S2でY)、同部は、管理部25内に新たな管理表30の領域を確保して、初期設定(Null値の設定)を行う(S3)。続いて、登録部27は、ID31、E種別32を管理端末16から入力して作成した管理表30に格納する(S4)。同部は、タグID33、リーダID34、C情報3a、関連3bの情報の何れかが管理端末16から入力されれば、それらの情報を作成した管理表30に格納し(S5)、処理を終了する。ここで、管理端末16から入力されるタグID33、リーダID34、C情報3a、関連3bの情報は、例えば、エンティティ12についての固定的な情報である。
【0041】
入力が修正要求であった場合(S2でN)、登録部27は、管理端末16からID31を入力して、当該ID31を格納する管理表30を取得する(S6)。その後、同部は、修正情報を管理端末16から入力して、検索した管理表30の内容を修正し(S7)、処理を終了する。
【0042】
例えば、エンティティ12にIDタグ14、タグリーダ15、センサ13を付したときや外したときには、タグID33、リーダID34、センサID35が修正される。また、例えば、他のエンティティ12と半固定的な関係付けが設定されたときには、関連3bが修正される。さらに、例えば、センサ13によらない状況情報が発生したときには、コンテキスト36が修正される。センサ13によらない状況情報は、エンティティ12としての宅配荷物の配達を完了したことを、配達員が管理端末16としての携帯端末から入力した場合などに発生する。
【0043】
図8は、処理部23の動作フローチャートである。処理部23は、センサ13またはタグリーダ15からデータ入力があると動作を開始する。センサ13は、例えば、定期的にセンサID35と測定値を処理部23に送信する。タグリーダ15は、例えば、IDタグ14の送信情報を検知したとき(出現時)またはIDタグ14の送信情報を検知しなくなったとき(消失時)にその出現または消失を処理部23に通知する。タグリーダ15は、出現データまたは消失データとしてタグID33およびリーダID34を処理部23に通知する。
【0044】
センサ13からデータ入力した場合(S10でN)、処理部23は、入力したセンサID35と一致するセンサID35を持つ管理表30を全て取得する(S11)。同部は、取得した全ての管理表30のコンテキスト36に入力した測定値を格納する(S12)。より正確にいえば、同部は、当該管理表30の、入力したセンサID35と一致するセンサID35を持つC情報3aのコンテキスト36に当該測定値を格納する。
【0045】
タグリーダ15から出現データを入力した場合(S10でY、かつ、S13でY)、処理部23は、入力したタグID33と一致するタグID33を持つ管理表30(管理表A)を全て取得する(S17)。更に同部は、入力したリーダID34と一致するリーダID34を持つ管理表30(管理表B)を全て取得する(S18)。
【0046】
同部は、取得した管理表Aと管理表Bの全組み合わせについて、相互に関連3bを設定する(S19乃至S1C)。具体的に、同部は、順次選択した管理表AとBから取得した2つのE種別32を、関連付けルール保持部26の種別ペア41と対比して合致する関連付けルール40を取得する(S19)。処理部23は、取得した関連付けルール40の設定種別42から設定すべきR種別38を取得する(S1A)。同部は、当該管理表AのR種別38に取得したR種別38を、他エンティティ指定39に当該管理表Bのアドレスを設定する(S1B)。同部は、当該管理表BのR種別38に取得したR種別38を、他エンティティ指定39に当該管理表Aのアドレスを設定する(S1C)。
【0047】
タグリーダ15から消失データを入力した場合(S10でY、かつ、S13でN)、処理部23は、入力したタグID33と一致するタグID33を持つ管理表30(管理表C)を全て取得する(S14)。更に同部は、入力したリーダID34と一致するリーダID34を持つ管理表30(管理表D)を全て取得する(S15)。同部は、取得した管理表Cと管理表Dの全組み合わせについて、相互の関連3bを削除(Null値を設定)する(S16)。
【0048】
なお、タグリーダ15は、例えば、IDタグ14の送信情報を検知したとき(出現時)はその出現を処理部23に通知するが、IDタグ14の送信情報を検知しなくなったとき(消失時)にはその消失を通知しない構成としても良い。この構成において、処理部23は、エンティティ12の間に関係付けされた状態で、出現データを受け取ったときに、消失データを受け取ったものとして処理しても良い。これは、例えば、トラックや倉庫の出入り口にタグリーダ15を設置し、搬入時に商品に付されたIDタグ14を読み取ると出現データと解釈して関係付けを行い、搬出時に再度読み取ると消失データと解釈して関係付けを解消することを意味する。
【0049】
この場合、処理部23は、例えば、設定すべきR種別38を取得した後(S1A)、当該管理表AとBの間に、当該R種別38の関連3bが設定されているかを検査し、既に設定されていれば(S1ZでY)、関連3bの削除する(S14以降)ことでよい。
【0050】
図9は、生成部20の動作フローチャートである。生成部20は、先ずユーザ端末17からコンテキスト要求28を入力して(S20)、作業域としてのデータリスト21および検査済み関連リスト22を初期設定(Null値設定)する(S21)。
【0051】
図10は、データリスト21の構成を示す。データリスト21は関連3bをたどって、管理表30を走査したときに、走査過程で発見した一つまたは複数のコンテキスト36を包含する領域である。
【0052】
図11は、検査済み関連リスト22の構成を示す。検査済み関連リスト22は、関連3bをたどって管理表30を走査したときに、既に走査した一つまたは複数の関連3bを包含できる領域である。検査済み関連リスト22は、関連3bの2重走査を防止するために設けられる。検査済み関連リスト22は、管理表30のID31に対応させて、当該管理表30に格納されている関連3b(R種別38と他エンティティ指定39)を格納する。
【0053】
生成部20は、次に、コンテキスト要求28で入力されたID31を持つ管理表30(管理表A)を全て取得する(S22)。同部は、検索ルール保持部24を検索して要求指定44の中に、コンテキスト要求28で入力されたC種別37を持つ検索ルール43(検索ルールA)を取得する(S23)。
【0054】
生成部20は、管理表Aを起点としたコンテキスト36の検索を行う(S24)。即ち、同部は、管理表Aを起点として、検索ルールAの検索関連指定45が規定する範囲のR種別38の関連3bをたどって検索した管理表30から、入力されたC種別37のコンテキスト36をデータリスト21に追加していく(詳細は後述)。
【0055】
同部は、走査が完了して、データリスト21にコンテキスト36が格納されている場合(S25でY)は、当該コンテキスト36を出力して(S26)、処理を終了する。
【0056】
同部は、走査が完了して、データリスト21にコンテキスト36が格納されていない場合(S25でN)は、「要求されたコンテキストはない」との通知を出力して(S27)、処理を終了する。
【0057】
なお、データリスト21内に複数のコンテキスト36が格納されている場合、同部は、それら複数のコンテキスト36の平均値をコンテキスト36として出力しても良い。同部は、それら複数のコンテキスト36から、特別に大きな又は小さな値を除いて、平均値を計算してもよい。同部は、それら複数のコンテキスト36から、最大値または最小値をコンテキスト36として出力しても良い。更に同部は、それら複数のコンテキスト36の数が一定値以下の場合や、値の分散が所定値より大きければ、「要求されたコンテキストはない」との通知を出力しても良い。
【0058】
図12は、生成部20による、管理表Aを起点としたコンテキスト36の検索処理のフローチャートである。生成部20は、入力したC種別37のコンテキスト36が管理表Aに存在すれば、データリスト21に追加する(S30)。生成部20は、管理表Aの全ての関連3bをたどって管理表30の走査を行う(S31乃至S35)。
【0059】
具体的には、生成部20は、順次選択した関連3bのR種別38を取り出し、当該R種別38が、検索ルールAの検索関連指定45に包含されているかを検査する(S31)。包含されている場合(S31でY)、同部は、当該関連3bが既に走査済みであるかを検査する(S32)。これは、当該管理表AのID31と当該関連3bが既に、検査済み関連リスト22に登録済みかを検査することで行われる。
【0060】
走査済みで無ければ(S32でN)、同部は、当該管理表AのID31と当該関連3bを検査済み関連リスト22に登録する(S33)。その後同部は、当該関連3bの他エンティティ指定39をたどって関係付けられている他のエンティティ12の管理表30(新たな管理表A)を取得する(S34)。
【0061】
そして、同部は、新たな管理表Aを起点としたコンテキスト36の検索を行い(S35)、その処理を終了する。新たな管理表Aを起点としたコンテキスト36の検索処理は、本図の処理をリカーシブに呼び出すことで実現する。
【0062】
図13は、コンテキスト生成システム10の第1の適応事例(状況1)を示す。本事例に於いて、エンティティ12は、商品1と商品2(E種別32は共に商品)、人1(E種別32は人)、心拍計1(E種別32は心拍計)、トラック1(E種別32はトラック)である。商品1は、RFIDタグ1(IDタグ14)と温度センサ1(センサ13)を備える。商品2は、RFIDタグ2を備える。人1は、RFIDタグ3を備える。心拍計1は、心拍センサ(センサ13)を備える。トラック1は、その荷物搬入搬出口にRFIDリーダ1と2(タグリーダ15)を備えたゲートを有している。人1には心拍計1が密着されている。そして、人1は、商品1と2を抱えて、トラック1の搬入搬出口前に立っている。
【0063】
図14は、第1の適応事例(状況1)に対応した管理表30を示す。管理部25には、各エンティティ12に対応した管理表30が作成されている。そして、人1と心拍計1の間には、R種別38がattachの関連3b(F−a、b)が設定されている。例えば、コンテキスト生成システム10の管理者が、これらの情報を管理端末16から登録部27経由で管理部25に登録する。
【0064】
図15は、コンテキスト生成システム10の第1の適応事例(状況2)を示す。この状況では、人1が、商品1と2を抱えたままゲートを通ってトラック内に乗り込み、商品1と2をトラック1に置いている(接近配置)。人1は、トラック1内で振動吸収可能な足で立っており、振動などのコンテキスト36の観点からは周辺配置されている。
【0065】
図16は、第1の適応事例(状況2)に対応した管理表30を示す。人1が心拍計1を付け、商品1と2を抱えたままゲートを通ったとき、ゲートのRFIDリーダ1または2は、RFIDタグ1、2、および、3の識別情報を読み取り、読み取りデータを処理部23に出力する。これを契機に、処理部23は新たな関連3bを設定する。なお、ゲートのRFIDリーダ1と2は、同じIDタグ14の情報を重ねて読み取らない距離に配置されているものとする。
【0066】
処理部23は、タグリーダ1または2からRFIDタグ1の識別情報を入力すると、関連付けルール40に従って、トラック1と商品1との間にR種別38がnearbyの関連3bを設定する(r1−a、b)。処理部23は、タグリーダ1または2からRFIDタグ2の識別情報を入力すると、関連付けルール40に従って、トラック1と商品2との間にR種別38がnearbyの関連3bを設定する(r2−a、b)。処理部23は、タグリーダ1または2からRFIDタグ3の識別情報を入力すると、関連付けルール40に従って、トラック1と人1との間にR種別38がinの関連3bを設定する(r3−a、b)。
【0067】
また、温度センサ1、心拍センサ1は定期的に測定値を処理部23に出力している。処理部23は、これらの測定値を入力すると、おのおののセンサID35に対応したコンテキスト36を格納する(r4、r5)
この状態で、人1の心拍数は以下のように求められる。生成部20が人1(ID31)および心拍数(C種別37)を指定するコンテキスト要求28を入力する。生成部20はID31をキーに人1の管理表30にアクセスする。人1は、関連3bとしてR種別38がinとattachの2つを持つ(F−aとr3−b)。生成部20は、検索ルール43に従って、R種別38がinの関連3b(r3−b)はたどらずに、R種別38がattachの関連3b(F−a)をたどって、心拍計1の管理表30からC種別37が心拍数のコンテキスト36(r5)を得る。
【0068】
一方、人1の温度は以下のように求められる。生成部20が人1(ID31)および温度(C種別37)を指定するコンテキスト要求28を入力する。生成部20はID31をキーに人1の管理表30にアクセスする。人1は、関連3bとしてR種別38がinとattachの2つを持つ(F−aとr3−b)。生成部20は、検索ルール43に従って、R種別38がinの関連3b(r3−b)をたどってトラック1の管理表30にアクセスする。その後同部は、さらに、トラック1のnearbyの関連3b(r1−a)をたどって商品1の管理表30から、C種別37が温度のコンテキスト36(r4)を得る。
【0069】
生成部20は検索ルール43に従って、attachの関連3b(F−a)をたどって心拍計1の管理表30にアクセスするが、心拍計1には温度のコンテキスト36もなく、他にたどるべき関連3bもないため温度を得ずにこの方面の走査を終了する。また、生成部20は、トラック1のnearbyの関連3b(r2−a)をたどって商品2の管理表30にもアクセスするが、商品2には温度のコンテキスト36もなく、他にたどるべき関連3bもないため温度を得ずにこの方面の走査を終了する。
【0070】
本実施形態のコンテキスト生成システム10は、エンティティ12についての多様なC種別37のコンテキスト36を、コンテキスト36のC種別37に応じた他の適切なエンティティ12のコンテキスト36から取得できる(第1の効果)。上述の適用事例でいえば、コンテキスト生成システム10は、人1エンティティの心拍数コンテキストは心拍計エンティティから取得する一方、同じ人1エンティティについてであっても、温度コンテキストは商品1エンティティから取得している。
【0071】
この効果が得られる理由は、エンティティ12間にR種別38を有する関連3bを設定し、C種別37に応じて選択されるR種別38の関連3bをたどって他のエンティティ12のコンテキスト36にアクセスするからである。
【0072】
第2の効果は、信頼性の高いコンテキスト36を取得できることである。その理由は、コンテキスト生成装置11は、複数のエンティティ12から、求めるC種別37のコンテキスト36を取得して、特別に大きな又は小さな値を除いたうえでその平均値を計算するなどしてコンテキスト36を出力するからである。情報源を複数とすることで、取得したコンテキスト36の信頼性を向上させることが出来る。
【0073】
第3の効果は、エンティティ12の柔軟な定義(現実世界の物などとの対応付け)が可能となることである。その理由は、エンティティ12がIDタグ14やセンサ13を別に持ったり共有したり出来るからである。例えば、箱が、外面にIDタグ14を、外面と内面に別々にセンサ13(例えば、温度計)を持つことが出来る。このようにすれば、コンテキスト生成装置11は、箱の内部と外部を別々のエンティティ12として管理できる。そして、同装置は、両エンティティ12の移動を同時に把握しながら、箱の内部温度と外部温度を別々に管理することが可能となる。
【0074】
第4の効果は、エンティティ12の間に適切な種類(R種別38)の関連3bを設定できることである。その理由は、エンティティ12の種類(E種別32)に応じて適切なR種別38の関連3bを設定するからである。
【0075】
図17は、本発明の第2の実施形態にかかるコンテキスト生成システム10の構成を示す。第1の実施形態のコンテキスト生成システム10は、エンティティAのタグリーダ15が、エンティティBのIDタグ14の情報を入力することで、エンティティAとエンティティBの接近を検出した。本実施形態のコンテキスト生成システム10は、タグリーダ15が同時(第1の時間内)に、エンティティAのIDタグ14とエンティティBのIDタグ14の情報を入力することで、エンティティAとエンティティBの接近を検出する。
【0076】
以下に説明すること以外は、本実施形態のコンテキスト生成システム10は、第1の実施形態のコンテキスト生成システム10と同じである。本実施形態のコンテキスト生成装置11は、図示しないメモリにR履歴表50を保持している。
【0077】
図18はR履歴表50の構成を示す。R履歴表50はタグリーダ15からの入力データ(リーダ履歴51)の時系列を記憶する。リーダ履歴51は、入力時刻52、リーダID34、タグID33を包含する。
【0078】
図19は、第2の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)である。本図の処理は、図8のaとbの間に挿入される。このとき、図8のbとcの間の処理(第1の実施形態にかかる処理)はあっても無くても良い。即ち、本実施形態は、第1の実施形態と並列に実装されても良いし、単独に実装されても良い。
【0079】
本実施形態に於いて、処理部23は、タグリーダ15から、出現データまたは消失データとしてタグID33およびリーダID34を入力すると、入力したタグID33と一致するタグID33を持つ管理表30(管理表P)を全て取得する(S40)。同部は、R履歴表50から、現時刻と入力時刻52との差が第1の時間以内であって、かつリーダID34が入力リーダID34と一致するところのリーダ履歴51を全て取得する(S41)。処理部23は、現時刻を図示しないタイマなどから入力する。
【0080】
処理部23は、取得した全リーダ履歴51について以下(S42乃至S49)の処理を行う。先ず、処理部23は、順次選択したリーダ履歴51からタグID33を取得し(S42)、次に、取得したタグID33と一致するタグID33を持つ管理表30(管理表Q)を全て取得する(S43)。同部は、取得した管理表Pと管理表Qの全組み合わせについて、相互に関連3bを設定または削除する(S44乃至S49)。具体的に、同部は、順次選択した管理表PとQから取得した2つのE種別32を、関連付けルール保持部26の種別ペア41と対比して合致する関連付けルール40を取得する(S44)。処理部23は、取得した関連付けルール40の設定種別42から設定すべきR種別38を取得する(S45)。同部は、当該管理表PとQの間に、当該R種別38の関連3bが設定されているかを検査する(S46)。
【0081】
既に設定されていなければ(S46でN)、同部は、当該管理表PのR種別38に取得したR種別38を、他エンティティ指定39に当該管理表Qのアドレスを設定する(S47)。同部は、当該管理表QのR種別38に取得したR種別38を、他エンティティ指定39に当該管理表Pのアドレスを設定する(S48)。
【0082】
既に設定されていれば(S46でY)、同部は、当該管理表PとQの間の関連3bを削除する(S49)。
【0083】
図20は、コンテキスト生成システム10の第2の適応事例(状況1)を示す。人1は、商品1と2に加えて、商品3を抱えて、トラック1の搬入搬出口前に立っている。人1は心拍計1を備えていない。他は、第1の適応事例(状況1)と同じである。
【0084】
図21は、第2の適応事例(状況1)に対応した管理表30を示す。管理部25には、各エンティティ12に対応した管理表30が作成されている。
【0085】
図22は、コンテキスト生成システム10の第2の適応事例(状況2)を示す。この状況では、人1が、商品1、2と3を抱えたままゲートを通ってトラック内に乗り込み、商品1、2と3をトラック1に置いている(接近配置)。人1は、トラック1内で振動吸収可能な足で立っており、振動などのコンテキスト36の観点からは周辺配置されている。
【0086】
図23は、第2の適応事例(状況2)に対応した管理表30を示す。人1が、商品1、2と3を抱えたままゲートを通ったとき、ゲートのRFIDリーダ1または2は、RFIDタグ1、2、3、および、4の識別情報を読み取り、読み取りデータを処理部23に出力する。これを契機に、処理部23は新たな関連3bを設定する。
【0087】
同部は、例えばタグリーダ1または2からRFIDタグ1の識別情報に続き、第1の時間内にRFIDタグ2の識別情報を受信すると、商品1と2の接近を検出し、関連付けルール40により両者間にR種別38がnearbyの関連3bを設定する(r10)。続いて第1の時間内にRFIDタグ4の識別情報を受信すると、処理部23は商品1、2と3の接近を検出して、関連付けルール40に従って、商品3と商品2、及び、商品3と商品1の間にR種別38がnearbyの関連3bを設定する(r11、r12)。続いて第1の時間内にRFIDタグ3の識別情報を受信すると、処理部23は、人1、並びに、商品1、2と3の接近を検出するが、関連付けルール40(設定種別42がNull)に従って、人1と何れの商品とも関連3bを設定しない。
【0088】
なお、図8のbとcの間の処理(第1の実施形態にかかる処理)も実行する場合は、処理部23はトラック1との関連3b(r1乃至r4)も設定する。
【0089】
図24は、人1が、商品1、2と3を抱えたままゲートを通ってトラック1外に出たときの管理表30を示す。処理部23は、図19の動作フローチャートにしたがって、r10乃至r12の関連3bを削除する。例えば、処理部23は、タグリーダ1または2からRFIDタグ1の識別情報に続き、第1の時間内にRFIDタグ2の識別情報を受信すると、以下を行う。先ず、処理部23は、関連付けルール40に従って両者間にR種別38がnearbyの関連3bを設定しようとするが、既に当該関連3bが設定されていることを検出して、商品1と2が遠のいたと判断して、両者間の関連3b(r10)を削除するのである。
【0090】
また、図8のbとcの間の処理(第1の実施形態にかかる処理)も実行する場合は、処理部23はトラック1との関連3b(r1乃至r4)も削除する。
【0091】
なお、処理部23は、エンティティ12の消失を検出したとき(図8のS14以降)は、当該エンティティ12が持つ全ての関連3b(登録部27で設定した関連3bを除く)を削除するように実装しても良い。即ち、処理部23が、搬入時に設定された関連3bを、搬出時に全て削除するようにしても良い。この場合は、更に、搬出時に、同時に複数のエンティティ12を検出して、その場合、それらのエンティティ12間に関係づけを行っても良い。このようにすれば、商品1、2、3を同時に搬入し、商品1、2だけを同時に搬出した場合、商品1と2について、商品3との関連3bを削除しつつ、商品1と2の関連3bは保持することが出来る。
【0092】
本実施の形態のコンテキスト生成システム10は、エンティティ12間の多様な関連3bを設定できる。その理由は、タグリーダ15が同時に、エンティティAのIDタグ14とエンティティBのIDタグ14の情報を入力することで、同システムが、エンティティAとエンティティBの接近および遠のいたことを検出して、関連3bを設定および削除するからである。
【0093】
図25は、本発明の第3の実施形態にかかるコンテキスト生成システム10の構成を示す。本実施形態のコンテキスト生成システム10は、エンティティAとBのセンサ13が、第1の測定値差以内の測定値を同時(第2の時間内)に検出すると、エンティティAとBの接近を検出する。また、同システムは、両センサ13が第2の測定値差以上の測定値を同時に検出すると、エンティティAとBが遠のいたことを検出する。
【0094】
以下に説明すること以外は、本実施形態のコンテキスト生成システム10は、第1の実施と同じである。本実施形態のコンテキスト生成装置11は、図示しないメモリにS履歴表70、測定値差表60と変換表80を保持している。
【0095】
図26は測定値差表60の構成を示す。測定値差表60は、センサ種別61毎の第1の測定値差62と第2の測定値差63を格納する。
【0096】
図27はS履歴表70の構成を示す。S履歴表70はセンサ13からの入力データ(センサ履歴71)の時系列を記憶する。センサ履歴71は、入力時刻52、センサID35、センサ種別61、履歴測定値72を包含する。
【0097】
図28は変換表80の構成を示す。変換表80は、センサID35対応にセンサ種別61を格納する。
【0098】
図29は、第3の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)1/3である。本図の処理は、図8のdとeの間に挿入される。このとき、図8のaとcの間の処理(第1または第2の実施形態にかかる処理)はあっても無くても良い。即ち、本実施形態は、第1または第2の実施形態と並列に実装されても良いし、単独に実装されても良い。
【0099】
本実施形態に於いて、処理部23は、センサ13からセンサID35と測定値を入力すると、入力したセンサID35と一致するセンサID35を持つ管理表30(管理表E)を全て取得する(S50)。同部は、入力したセンサID35に対応するセンサ種別61を変換表80から取得する。さらに、同部は、取得したセンサ種別61に対応する第1の測定値差62、第2の測定値差63を測定値差表60から取得する(S51)。同部は、S履歴表70から、現時刻と入力時刻52の差が第2の時間以内で、センサ種別61が取得したセンサ種別61と一致し、かつ入力した測定値と履歴測定値72の差が取得した第1の測定値差62以内のセンサ履歴71を全て取得する(S52)。取得できた場合(S53でY)、処理部23は関連3bの設定を行う(図30)。
【0100】
取得できない場合(S53でN)、または、図30の処理後、処理部23は以下の処理を行う。即ち同部は、S履歴表70から、現時刻と入力時刻52の差が第2の時間以内で、センサ種別61が取得したセンサ種別61と一致し、かつ入力した測定値と履歴測定値72の差が取得した第2の測定値差63以上のセンサ履歴71を全て取得する(S54)。
【0101】
取得できた場合(S55でY)、処理部23は関連3bの削除を行う(図31)。取得できない場合(S55でN)、処理部23は処理を終了する。
【0102】
図30は、第3の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)2/3である。処理部23は、S52で取得した全てのセンサ履歴71について以下の処理(S60乃至S65)を行う。先ず処理部23は、順次選択したセンサ履歴71からセンサID35を取得する(S60)。同部は、取得したセンサID35と一致するセンサID35を持つ管理表30(管理表F)を全て取得する(S61)。同部は、取得した管理表Eと管理表Fの全組み合わせについて、相互に関連3bを設定する(S61乃至S65)。具体的に、同部は、順次選択した管理表EとFから取得した2つのE種別32を、関連付けルール保持部26の種別ペア41と対比して合致する関連付けルール40を取得する(S62)。処理部23は、取得した関連付けルール40の設定種別42から設定すべきR種別38を取得する(S63)。同部は、当該管理表EのR種別38に取得したR種別38を、他エンティティ指定39に当該管理表Fのアドレスを設定する(S64)。同部は、当該管理表FのR種別38に取得したR種別38を、他エンティティ指定39に当該管理表Eのアドレスを設定する(S65)。
【0103】
図31は、第3の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)3/3である。処理部23は、S52で取得した全てのセンサ履歴71について以下の処理(S70乃至S72)を行う。先ず処理部23は、順次選択したセンサ履歴71からセンサID35を取得する(S70)。同部は、取得したセンサID35と一致するセンサID35を持つ管理表30(管理表G)を全て取得する(S71)。同部は、取得した管理表Eと管理表Gの全組み合わせについて、相互に関連3bを削除する(S72)。
【0104】
図32は、コンテキスト生成システム10の第3の適応事例(状況1)を示す。本事例に於いて、エンティティ12は、商品1と商品2(E種別32は共に商品)である。商品1と2はおのおの衝撃センサ1と2を付されている。商品1と2は共にトラックに積み込まれているとする。
【0105】
図33は、第3の適応事例(状況1)に対応した管理表30を示す。管理部25には、各エンティティ12に対応した管理表30が作成されている。例えば、コンテキスト生成システム10の管理者が、これらの情報を管理端末16から登録部27経由で管理部25に登録する。ここでトラックが走行し、振動する(状況2)と衝撃センサ1と2は共に当該振動に対応する測定値を処理部23に出力する。処理部23は、衝撃センサ1と2から同時(第2の時間内)に同じ測定値を入力して、関連付けルール40に従って、両者間にR種別38がnearbyの関連3bを設定する(r13)。図34は、第3の適応事例(状況2)に対応した管理表30を示す。
【0106】
図35は、コンテキスト生成システム10の第3の適応事例(状況3)を示す。例えば、商品2がトラックから落下したとする。この場合、処理部23は、商品1の衝撃センサ1からはトラックの走行振動に対応する測定値を入力し続ける一方、商品2の衝撃センサ2からは落下に伴う大きな衝撃測定値を入力することになる。その結果、コンテキスト生成装置11は、商品1と2が遠のいたことを検出して、両エンティティ12の間の関連3bを削除する。図36は、第3の適応事例(状況3)に対応した管理表30を示す。
【0107】
本実施の形態のコンテキスト生成システム10は、エンティティ12間の多様な関連3bを設定できる。その理由は、本実施形態のコンテキスト生成システム10は、エンティティAとBのセンサ13が、第1の測定値差62以内の測定値を同時に検出すると、両エンティティ12の接近を検出するからである。また、同システムは、両センサ13が第2の測定値差63以上の測定値を同時に検出すると、両エンティティ12が遠のいたことを検出するからである。
【0108】
図37は、本発明にかかるコンテキスト生成装置11の基本的構成を示す。コンテキスト生成装置11は管理部25と生成部23を備える。管理部25は、エンティティ12対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト36、並びに、他エンティティ指定39及び関係の種別(R種別38)を含む関連3bを格納する管理表30を記憶する。生成部20は、第1のエンティティ12の識別情報とコンテキスト36の種別(C種別37)を入力する。同部は、第1のエンティティ12の管理表30を起点に入力したC種別37に基づいて選択したR種別38の関連3bをたどって第2のエンティティ12の管理表30を検索する。同部は、当該管理表30に格納されたコンテキスト36に基づいて、第1のエンティティ12のコンテキスト36を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態にかかるコンテキスト生成システム10の構成を示す。
【図2】図2は、コンテキスト生成装置11の構成を示す。
【図3】図3は、管理表30の構成を示す。
【図4】図4は、コンテキスト要求28の構成を示す。
【図5】図5は、関連付けルール保持部26に格納されるデータの構成を示す。
【図6】図6は、検索ルール保持部24に格納されるデータの構成を示す。
【図7】図7は登録部27の動作フローチャートである。
【図8】図8は、処理部23の動作フローチャートである。
【図9】図9は、生成部20の動作フローチャートである。
【図10】図10は、データリスト21の構成を示す。
【図11】図11は、検査済み関連リスト22の構成を示す。
【図12】図12は、生成部20による、管理表Aを起点としたコンテキスト36の検索処理のフローチャートである。
【図13】図13は、コンテキスト生成システム10の第1の適応事例(状況1)を示す。
【図14】図14は、第1の適応事例(状況1)に対応した管理表30を示す。
【図15】図15は、コンテキスト生成システム10の第1の適応事例(状況2)を示す。
【図16】図16は、第1の適応事例(状況2)に対応した管理表30を示す。
【図17】図17は、本発明の第2の実施形態にかかるコンテキスト生成システム10の構成を示す。
【図18】図18はR履歴表50の構成を示す。
【図19】図19は、第2の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)である。
【図20】図20は、コンテキスト生成システム10の第2の適応事例(状況1)を示す。
【図21】図21は、第2の適応事例(状況1)に対応した管理表30を示す。
【図22】図22は、コンテキスト生成システム10の第2の適応事例(状況2)を示す。
【図23】図23は、第2の適応事例(状況2)に対応した管理表30を示す。
【図24】図24は、人1が、商品1、2と3を抱えたままゲートを通ってトラック1外に出たときの管理表30を示す。
【図25】図25は、本発明の第3の実施形態にかかるコンテキスト生成システム10の構成を示す。
【図26】図26は測定値差表60の構成を示す。
【図27】図27はS履歴表70の構成を示す。
【図28】図28は変換表80の構成を示す。
【図29】図29は、第3の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)1/3である。
【図30】図30は、第3の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)2/3である。
【図31】図31は、第3の実施形態の処理部23の動作フローチャート(部分)3/3である。
【図32】図32は、コンテキスト生成システム10の第3の適応事例(状況1)を示す。
【図33】図33は、第3の適応事例(状況1)に対応した管理表30を示す。
【図34】図34は、第3の適応事例(状況2)に対応した管理表30を示す。
【図35】図35は、コンテキスト生成システム10の第3の適応事例(状況3)を示す。
【図36】図36は、第3の適応事例(状況3)に対応した管理表30を示す。
【図37】図37は、本発明にかかるコンテキスト生成装置11の基本的構成を示す。
【符号の説明】
【0110】
10 コンテキスト生成システム
11 コンテキスト生成装置
12 エンティティ
13 センサ
14 IDタグ
15 タグリーダ
16 管理端末
17 ユーザ端末
18 ネットワーク
20 生成部
21 データリスト
22 検索済み関連リスト
23 処理部
24 検索ルール保持部
25 管理部
26 関連付けルール保持部
27 登録部
28 コンテキスト要求
29 コンテキスト生成プログラム
30 管理表
31 ID
32 E種別
33 タグID
34 リーダID
35 センサID
36 コンテキスト
37 C種別
38 R種別
39 他エンティティ指定
3a C情報
3b 関連
40 関連付けルール
41 種別ペア
42 設定種別
43 検索ルール
44 要求指定
45 検索関連指定
50 R履歴表
51 リーダ履歴
52 入力時刻
60 測定値差表
61 センサ種別
62 第1の測定値差
63 第2の測定値差
70 S履歴表
71 センサ履歴
72 履歴測定値
80 変換表

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部と、
第1の前記エンティティの識別情報と前記コンテキストの種別(C種別)を入力して、前記第1のエンティティの前記管理表を起点に、入力した前記C種別に基づいて選択した前記R種別の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索し、当該管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する生成部を備える、コンテキスト生成装置。
【請求項2】
複数の前記第2のエンティティの前記管理表を検索し、当該複数の管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する前記生成部を備える、請求項1のコンテキスト生成装置。
【請求項3】
対応する前記エンティティの種別(E種別)を格納する前記エンティティ情報を格納する前記管理部と、
2つの前記エンティティの接近、または、遠のいたことを検出して、
前記2つのエンティティの前記管理表のおのおのに格納される2つの前記E種別に基づいて選択したR種別を持つ、一方の前記エンティティとの関連を、他方の前記エンティティの前記管理表に格納する、または、格納した前記関連を削除する処理部を備える、請求項1または2のコンテキスト生成装置。
【請求項4】
前記2つのエンティティのおのおのに付されたIDタグの識別情報を、一のタグリーダから第1の時間以内に入力すると、前記2つのエンティティの接近を検出する前記処理部を備える、請求項3のコンテキスト生成装置。
【請求項5】
前記2つのエンティティのおのおのに付されたセンサから、第1の測定値差以内の測定データを第2の時間以内に入力すると前記2つのエンティティの接近を検出し、または、第2の測定値差以上の測定データを前記第2の時間以内に入力すると前記2つのエンティティが遠のいたことを検出する前記処理部を備える、請求項3または4のコンテキスト生成装置。
【請求項6】
前記2つのエンティティの一方に付されたIDタグの識別子を、他方に付されたタグリーダから入力すると、前記2つのエンティティの接近または遠のいたことを検出する前記処理部を備える、請求項3乃至5の何れかのコンテキスト生成装置。
【請求項7】
前記R種別は、2つのエンティティの「接触配置」および「周辺配置」を包含し、
入力された前記C種別が温度であれば「接触配置」または「周辺配置」の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索するが、入力された前記C種別が振動であれば「接触配置」の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索するが、「周辺配置」の前記関連はたどらない前記生成部を備える請求項1乃至6のコンテキスト生成装置。
【請求項8】
前記エンティティに付されたセンサから測定値を入力して、前記エンティティの前記コンテキストとして前記管理表に格納する前記コンテキストを生成する前記生成部を備える、請求項1乃至7の何れかに記載のコンテキスト生成装置。
【請求項9】
管理端末からデータを入力して前記管理表を作成または修正する登録部およびユーザ端末から前記第1のエンティティの識別情報と前記C種別を入力する前記生成部を備える請求項8のコンテキスト生成装置と、
前記管理端末と、
前記ユーザ端末と、
前記センサを包含するコンテキスト生成システム。
【請求項10】
エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部を備えるコンピュータに、
第1の前記エンティティの識別情報と前記コンテキストの種別(C種別)を入力して、前記第1のエンティティの前記管理表を起点に、入力した前記C種別に基づいて選択した前記R種別の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索し、当該管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する生成処理を実行させる、コンテキスト生成プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、
複数の前記第2のエンティティの前記管理表を検索し、当該複数の管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する前記生成処理を実行させる、請求項10のコンテキスト生成プログラム。
【請求項12】
対応する前記エンティティの種別(E種別)を格納する前記エンティティ情報を格納する前記管理部を備える前記コンピュータに、
2つの前記エンティティの接近、または、遠のいたことを検出して、
前記2つのエンティティの前記管理表のおのおのに格納される2つの前記E種別に基づいて選択したR種別を持つ、一方の前記エンティティとの関連を、他方の前記エンティティの前記管理表に格納する、または、格納した前記関連を削除する関連処理を実行させる、請求項10または11のコンテキスト生成プログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、
前記2つのエンティティのおのおのに付されたIDタグの識別情報を、一のタグリーダから第1の時間以内に入力すると、前記2つのエンティティの接近を検出する前記関連処理を実行させる、請求項12のコンテキスト生成プログラム。
【請求項14】
前記コンピュータに、
前記2つのエンティティのおのおのに付されたセンサから、第1の測定値差以内の測定データを第2の時間以内に入力すると前記2つのエンティティの接近を検出し、または、第2の測定値差以上の測定データを前記第2の時間以内に入力すると前記2つのエンティティが遠のいたことを検出する前記関連処理を実行させる、請求項12または13のコンテキスト生成プログラム。
【請求項15】
前記コンピュータに、
前記2つのエンティティの一方に付されたIDタグの識別子を、他方に付されたタグリーダから入力すると、前記2つのエンティティの接近または遠のいたことを検出する前記関連処理を実行させる、請求項12乃至14の何れかのコンテキスト生成プログラム。
【請求項16】
前記R種別は、2つのエンティティの「接触配置」および「周辺配置」を包含し、
前記コンピュータに、
入力された前記C種別が温度であれば「接触配置」または「周辺配置」の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索するが、入力された前記C種別が振動であれば「接触配置」の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索するが、「周辺配置」の前記関連はたどらない前記生成処理を実行させる請求項10乃至15のコンテキスト生成プログラム。
【請求項17】
前記コンピュータに、
前記エンティティに付されたセンサから測定値を入力して、前記エンティティの前記コンテキストとして前記管理表に格納する前記コンテキストを生成する前記生成処理を実行させる、請求項10乃至16の何れかに記載のコンテキスト生成プログラム。
【請求項18】
エンティティ対応に設けられ、それぞれ、コンテキスト、並びに、他エンティティ指定及び関連種別(R種別)を含む関連を格納する管理表を記憶する管理部を備えるコンピュータが、
第1の前記エンティティの識別情報と前記コンテキストの種別(C種別)を入力する入力工程と、
前記第1のエンティティの前記管理表を起点に、入力した前記C種別に基づいて選択した前記R種別の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索し、当該管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する生成工程を有する、コンテキスト生成方法。
【請求項19】
前記コンピュータが、
複数の前記第2のエンティティの前記管理表を検索し、当該複数の管理表に格納された前記コンテキストに基づいて、前記第1のエンティティのコンテキストを生成する前記生成工程を有する、請求項10のコンテキスト生成方法。
【請求項20】
対応する前記エンティティの種別(E種別)を格納する前記エンティティ情報を格納する前記管理部を備える前記コンピュータが、
2つの前記エンティティの接近、または、遠のいたことを検出して、
前記2つのエンティティの前記管理表のおのおのに格納される2つの前記E種別に基づいて選択したR種別を持つ、一方の前記エンティティとの関連を、他方の前記エンティティの前記管理表に格納する、または、格納した前記関連を削除する関連工程を有する、請求項10または11のコンテキスト生成方法。
【請求項21】
前記コンピュータが、
前記2つのエンティティのおのおのに付されたIDタグの識別情報を、一のタグリーダから第1の時間以内に入力すると、前記2つのエンティティの接近を検出する前記関連工程を有する、請求項12のコンテキスト生成方法。
【請求項22】
前記コンピュータが、
前記2つのエンティティのおのおのに付されたセンサから、第1の測定値差以内の測定データを第2の時間以内に入力すると前記2つのエンティティの接近を検出し、または、第2の測定値差以上の測定データを前記第2の時間以内に入力すると前記2つのエンティティが遠のいたことを検出する前記関連工程を有する、請求項12または13のコンテキスト生成方法。
【請求項23】
前記コンピュータが、
前記2つのエンティティの一方に付されたIDタグの識別子を、他方に付されたタグリーダから入力すると、前記2つのエンティティの接近または遠のいたことを検出する前記関連工程を有する、請求項12乃至14の何れかのコンテキスト生成方法。
【請求項24】
前記R種別は、2つのエンティティの「接触配置」および「周辺配置」を包含し、
前記コンピュータが、
入力された前記C種別が温度であれば「接触配置」または「周辺配置」の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索するが、入力された前記C種別が振動であれば「接触配置」の前記関連をたどって第2の前記エンティティの前記管理表を検索するが、「周辺配置」の前記関連はたどらない前記生成工程を有する請求項10乃至15のコンテキスト生成方法。
【請求項25】
前記コンピュータが、
前記エンティティに付されたセンサから測定値を入力して、前記エンティティの前記コンテキストとして前記管理表に格納する前記コンテキストを生成する前記生成工程を有する、請求項10乃至16の何れかに記載のコンテキスト生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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