コンテナトラッキング
【課題】長期にわたって継続する輸送であっても、全輸送期間にわたってコンテナの追跡が可能性なコンテナ追跡システムを提供する。
【解決手段】コンテナ2に取り付けられ、通信システム5を通して地上管制ユニット4と通信するように構成された可動ユニット3を備えるコンテナ追跡システムである。当該可動ユニットは位置把握モジュール7、前記コンテナに関するアラーム状態を認識するように設定されたアラームモジュール、当該可動ユニットの位置把握情報を含む追跡信号および/または前記コンテナに関する1つ以上のアラーム状態と結びつくアラーム情報を発する通信モジュールを備えている。さらに、当該可動ユニットは通信システムを介した追跡信号の通信が利用不可能な状態に陥った時には必ず一時的な非活動状態へ移行するように構成されている。
【解決手段】コンテナ2に取り付けられ、通信システム5を通して地上管制ユニット4と通信するように構成された可動ユニット3を備えるコンテナ追跡システムである。当該可動ユニットは位置把握モジュール7、前記コンテナに関するアラーム状態を認識するように設定されたアラームモジュール、当該可動ユニットの位置把握情報を含む追跡信号および/または前記コンテナに関する1つ以上のアラーム状態と結びつくアラーム情報を発する通信モジュールを備えている。さらに、当該可動ユニットは通信システムを介した追跡信号の通信が利用不可能な状態に陥った時には必ず一時的な非活動状態へ移行するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテナのトラッキング(追跡)に関する。
【0002】
"コンテナトラッキング"という用語はコンテナの位置情報をリアルタイム、もしくは時間差で遠隔探知することを意味する。目的は前記コンテナの輸送中に経路を決定しおよび/または前記コンテナの移動状態を決定し、それによって窃盗や不法侵入などの危険な状況を特定することである。
【背景技術】
【0003】
商業上の目的または起こりうる盗難および/またはテロ対策などに由来する安全面の理由からコンテナの追跡が必要であることは周知である。
【0004】
この目的のために、全地球位置把握システム(GPS)のような衛星による位置把握装置で構成される電子式位置監視システムが使用される。電子式位置監視システムはコンテナやコンテナ輸送手段に設けられ、衛星による位置把握装置と協働する遠隔管理ユニットが途切れることなく輸送機器の位置を把握する。
【0005】
さらに、上述した衛星の位置把握装置は、直接コンテナに取り付けられる場合、一般的に蓄電池によって電気を供給されるものであると知られている。その理由は、一般的に前記コンテナ自体が電力供給システムを備えていないからである。
【0006】
したがって、公知の衛星による位置把握装置の稼働の自由度は、前記電力供給用の蓄電池の寿命に強く影響される。
【0007】
コンテナの追跡可能性が長期に渡って継続する輸送ミッション(mission)および/または、例えば周囲の温度が極めて低いといった蓄電池の能力を制限するような環境条件のもとで要求されるときは、この状況は極めて不利である。
【0008】
そこで、長期にわたって継続する輸送であっても、全輸送期間にわたってコンテナの追跡可能性を確保するために、上述のタイプのシステムにおける電力の消費を最適化する必要性が認識される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、コンテナ追跡システムを上述の必要性に適合するべく改善することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的は本発明によって達成される。なぜなら、本発明は、請求項1に記載されたとおりに提供されたコンテナ追跡システムに係るからであり、好ましくは、請求項1に直接的または間接的に従属する請求項のいずれかに記載されたシステムに係るからである。
【0011】
そのうえ、本発明によれば、請求項16において特定されたとおり、コンテナ追跡システム用の、可動ユニットが提供される。
【0012】
さらに、本発明によれば、請求項17に記載されたとおり、コンテナ追跡システムの可動ユニットメモリに搭載可能なコンピュータ装置が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、全輸送期間にわたりコンテナの追跡可能性を確保するために、システムにおける電力の消費は最適化される。
【0014】
ここから、本発明を適応する図面に言及して述べる。図面は非制限的な実施形態を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるコンテナ追跡システムを図式で示す図である。
【図2】図1で示した装置を操作する際のオペレート状況を示すフローチャートである。
【図3】SMSを使って伝達されるビットストリームに情報を供給するためのシステムにより実行されるオペレーションの順序の例を図式で示す図である。
【図4】ヘッダの構成を示す図である。
【図5】SMS信号で使用可能なそれぞれのメッセージコードが、例えば可動ユニットの較正(calibration)再構成などと一致するペイロードと結びつく場合に可能な実施形態を示す図である。
【図6】可動ユニットの較正再構成と結びつくペイロードの構造を示す図である。
【図7】送信バッファに蓄積された連続的なSMS信号の送信要求に係るペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図8】送信バッファに蓄積された連続的なSMS信号の送信要求に係るペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図9】可動ユニットの警報装置と結びつくペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図10】可動ユニットの警報装置と結びつくペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図11】本発明による装置で使用される初期化の値を含む表である。
【図12】ASCII文字を使う位置的な番号割り当て装置に関する表である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、番号1はトラックコンテナ2に適応する装置全体を示しており、コンテナ2に取り付けられた可動ユニット3および伝達システム5を手段として可動ユニット3と通信する遠隔地上管制ユニット4が提供される。
【0017】
コンテナ2は例えばトラック、列車および/または船などの、全ての輸送手段により輸送できるということは、明言するに値する。
【0018】
図1を参照すると、伝達システム5は携帯電話のネットワークや回線5aを手段とする電話式のSMS(Short Message Service)の伝達信号を受信および発信するように設定されおよび/または衛星による通信システム5bを手段とする衛星による伝達信号を発信するように設定される。
【0019】
最初に、本発明のさらなる理解のために、以下で使用されるいくつかの用語の意味を説明し、確立するために専門的な用語を定義づける。
【0020】
詳細には、可動ユニット3の"アーミング(arming)"という語は安全解除ボタン(arming button)を連続的に動かす操作のことである。安全解除ボタンは可動ユニット3に取り付けられ、例えば少なくとも30秒などと、あらかじめ安全解除の時間間隔DTMが定められる。
【0021】
また、"メッセージ(message)"という語は遠隔地上管制ユニット4と可動ユニット3の間で双方向に行き来する情報内容を意味している。一方、"ミッション(mission)"という単語は、可動ユニット3のアーミングが確かめられる初期段階から1つ以上の電槽で構成される電力供給装置によって可動ユニット3に供給される電力の消耗が起こる最終段階までの、可動ユニット3により実行される一連の操作を意味している。
【0022】
また、"ミッションコード(mission code)"という語に関しては、ミッションコードとは可動ユニット3を明瞭に特定するコードを含むコード、可動ユニット3が取り付けられるコンテナ2を明瞭に特定するコードを含むコード、例えば送信部分や受信部分、コンテナの内容、発送日、その他の重要な情報などの一連の付加的な情報を含むコードに相当する。
【0023】
図1を参照すると、システム1は可動ユニット3と遠隔地上官制ユニット4の間での伝達活動を管理するように適応している。コンテナ2が伝達活動の有効適用範囲内にある限りは伝達システム5を通して行われ、もしいくつかの電話ネットワーク5aが利用できる場合は可動ユニット3に取り付けられたSIM(加入者特定モジュール)のローミング設定により行われる。
【0024】
以下に詳細に述べるとおり、可動ユニット3と遠隔地上管制ユニット4はSMS内に含まれている情報のコード化を共有している。
【0025】
特に、遠隔地上管制ユニットはSMS信号を受信するために、絶えず有効で、電話ネットワーク5aと接続し続けるように設定されている。
【0026】
一方、コンテナ2に取り付けられた可動ユニット3は、電力消費が通常の場合の活動度が高い期間と、バッテリーのエネルギーを節約するために電力消費が抑えられる"活動度が低い"期間とを好都合に変えられるように設定されている。
【0027】
可動ユニット3は位置把握メッセージおよび/またはアラームメッセージを遠隔地上管制ユニット4へ送るように設定されている。
【0028】
特に、以下に述べるように、可動ユニット3はそれ自体が携帯電話ネットワーク5aによって"覆われた"時にアラームメッセージを遠隔地上管制ユニットへ送信するように設定されている。
【0029】
さらに、可動ユニット32はそれ自体のバッファにメッセージが蓄積された場合、アラームメッセージを遠隔地上管制ユニット4へ送信するように設定される。後に示した、バッファにメッセージが蓄積された場合は、可動ユニット3は最初に有用な送信条件が生じた時にメッセージを送信する。
【0030】
この場合、最初の有用な送信条件は例えば可動ユニット3が稼働していて、携帯電話ネットワーク5aに覆われた時、すなわち可動ユニット3が低い活動度で伝達活動を行えるようになった時に生じる。
【0031】
しかし位置把握メッセージの場合は、基礎となる期間、すなわち測定可能な時間間隔で可動ユニット3によって生じ、測定可能な容量のメッセージのかたまりで送信される。それゆえ、単一のSMSが複数のメッセージを含んでいるということになる。
【0032】
もしメッセージの容量がSMSの最大容量を超える場合、あらかじめ蓄積された全てのメッセージが送り終えられるまで、可動ユニット3が繰り返し付加的なSMSを送る。
【0033】
地上管制ユニット4は、2種類のメッセージをそれぞれの可動ユニット3へ送信するように設定されている。2種類のメッセージとは、可動ユニット3の較正変数に割り当てられる新しい値に関する情報を含む、再構成メッセージと、地上管制ユニット4に届かなかったSMSに含まれているメッセージを回収するために可動ユニット3の記憶部分に蓄積されているメッセージを要求するメッセージである。
【0034】
可動ユニット3はさらに、安全解除ボタンとアナログ回路が備えられている。これは、コンテナの状態(すなわち、戸口や気温、湿度など)に関するアラーム信号を得るためである。
【0035】
遠隔管制ユニットによる可動ユニット3の明確な特定は、GMS伝達モジュール10に割り当てられたIMEI(国際可動装置アイデンティティ(International Mobile Equipment Identity))によって実行される。IMEIの符号化システムは公知のものであるため、これ以上詳細には記述しない。
【0036】
さらに、可動ユニット3は伝達中に使用される携帯電話ネットワーク5aのマイクロセル(the micro-cell)に関する情報、電槽が可動ユニット3に給電する間適切に電力消費量を減らすために送られるSMS電話信号の群を決定するように設定される。
【0037】
可動ユニット3はさらに、漸次遠隔地上管制ユニット4へ送信されたSMS電話信号に番号を付け、蓄積していくように設定されており、遠隔地上管制ユニット4へ伝達された"アラームメッセージ"は漸次番号を付けられる。
【0038】
また、可動ユニット3は、例えばアラームモジュール9により生じた管制信号の取得を管理するように設定されている。アラームモジュール9はコンテナ2に取り付けられた一連のセンサーが備えられ、安全解除ボタンの状況、コンテナ内の気温、コンテナ2の内部空間に通じる扉の開放/閉鎖状態、および/またはその他類似する重要事項、アラーム状態に関する変数などの一連の情報を提供している。
【0039】
そのうえ、可動ユニット3は記憶装置6を備えている。記憶装置6は、"アラームメッセージ"や"位置メッセージ"が生じた時には常に、装置内にそれらのメッセージを蓄積する。
【0040】
特に、メッセージは毎回必然的にではないが好適にリストへ蓄積される。該リストは遠隔地上管制ユニット4により伝達された管制/要求信号に対する返答として、遠隔地上管制ユニット4に送られるかもしれない。
【0041】
また、図1で述べられている実施例では、可動ユニット3はSIMICカードを含み、携帯電話の回線5aを通してSMS電話信号を伝達することができるGSM伝達モジュール10、および可動ユニット3の地理的な位置を提供するように設定されたGPS衛星位置把握モジュール7を備えている。
【0042】
さらに、可動ユニット3は、SMS信号が伝達される前に受信部分の正確さを確かめるように設定されており、トリガー(trigger)St1が"低活動状態"から"活動状態"への移行を管理する時間を計算することができる。詳細については、後に記載する。
【0043】
記憶装置6は、2つの範囲に分けられる。それは、可動ユニット3をプログラムする段階で与えられる情報かつ可動ユニット3自体によって実施されるソフトウェアプログラムでは編集されない情報を含む範囲と、可動ユニット3をプログラムする段階で与えられる情報かつ可動ユニット3自体によって実施されるソフトウェアプログラムで編集される情報を含む範囲である。
【0044】
電子式位置監視システム1はそれぞれの可動ユニット3を対応するコンテナ2に取り付け、またアーミングする手続きのために提供される。
【0045】
この場合、取り付けおよびアーミングの手続きは物質的にコンテナ2へ可動ユニット3を装着する操作も含んでいる。このような装着の操作は、可動ユニット3の活動状態を決定する安全解除ボタンを作動させるので、必然的にではないが好適には、例えば可動ユニット3自体にLED8を点すなどして、活動状態の視覚的な信号を起こすことが考えられる。
【0046】
もし可動ユニット3をコンテナ2に装着してもあらかじめ定めたアーミングの時間間隔DTAと同じもしくはそれよりも長い時間変化がない場合、可動ユニット3はアーミングの段階は終わり、遠隔地上管制ユニット4により特定されるようになる登録段階が始まったと認識する。
【0047】
かわりに、もしあらかじめ定めたアーミングの時間間隔DTAの時間内に、可動ユニット3とコンテナ2が分離した場合、安全解除ボタンは停止状態に戻る。この場合、可動ユニット3はアーミングが中断されたと判断し、後に行われるアーミング操作に備える"スタンバイ状態"へと戻る。
【0048】
可動ユニット3をコンテナ2に取り付ける手続きでは、可動ユニット3をコンテナ2に取り付けるオペレータは、可動ユニット3が取り付けられたコンテナ2のコードを独立した通信装置/チャネルを通して遠隔地上管制ユニット4につなぐことができる。
【0049】
可動ユニット3の較正変数を変える必要がある場合、遠隔地上管制ユニット4は1つ以上の再構成メッセージを含むSCOMコマンドのSMSを以下に詳細に示す方法により可動ユニット3に送る。
【0050】
さらに、取り付けの手続きにより遠隔地上管制ユニット4は可動ユニット3から切り離された通信装置/チャネルを通してオペレータに取り付けられたことを確認できる。
【0051】
図2に示されている手順を表すフローチャートは、コンテナ2を追跡するためにシステムが行う操作手順は異なるということを説明している。
【0052】
このような手続きにより可動ユニット3は低活動状態に変化し、一度アーミングが確認され、かつアラームが認められる場合は、位置登録のための較正時間間隔により低活動状態から抜け出す。
【0053】
この場合、システム1のオペレーションは本質的に以下に示す"スタンバイ状態"100、"アーミング調査状態"110、"アーミング確定状態"120の状態を含む。"スタンバイ状態"100の間に可動ユニット3はコンテナ2と分離され、遠隔地上管制ユニット4と相互作用/通信しなくなり、"アーミング調査状態"110の間に可動ユニット3は活動コマンドを確認する。そして"アーミング確定状態"120の間に可動ユニット3は遠隔地上管制ユニット4と相互作用するように初期化を行い、それにより遠隔地上管制ユニット4は可動ユニット3が取り付けられたコンテナ2を追跡することができる。
【0054】
"アーミング確定状態"120において、システム1は後で詳細に述べるオペレーティング状態により、"第1通信状態"130、"低活動状態"140(図2には"休止(sleep)"という語で記載)、"活動状態"160(図2には"イベント管理"という語で記載)、"電話適用範囲探知状態"170、および"電話通信状態"180のいずれかの状態に切り替わることができる。
【0055】
詳細には、前記システムは可動ユニット3が携帯電話回線5aの存在を認識した際に"アーミング確定状態"120から"第1通信状態"130へ移行する動作を含む。
【0056】
反対に、可動ユニットが携帯電話回線5aが存在しないことを認識した場合、システム1は"アーミング確定状態"120から"低活動状態"140へ移行する。
【0057】
さらに前記システムは、あらかじめ定めた待機時間中DTSに可動ユニット3がアラーム状態、SCOM再構成、および遠隔地上管制ユニット4から伝達される信号要求のメッセージが存在しないことを確認した場合に起こる"第1通信状態"130から"低活動状態"140への移行を含んでいる。そうでなければ、システム1は"第1通信状態"130から"活動状態"160へ移行する。
【0058】
システム1はまた、コンテナのアラーム状態に伴うウェイクアップ(wake-up)状態が起きた際の、"活動状態"160から"低活動状態"140への移行および/またはトリガーの発生に伴うウェイクアップ状態も管理する。
【0059】
特に、"低活動状態"において、可動ユニット3はそれぞれのあらかじめ定められたウェイクアップの時間間隔DT1でトリガーSt1を生じさせ、発生したトリガーSt1の数字Nst1を数えることができる内部計算機が提供される。
【0060】
さらに、前記システムはコンテナのアラーム状態が起きた時および電話信号の飽和条件S1が起きた時に、"活動状態"160から"電話適用範囲探知状態"170へ移行する動作を含んでいる。飽和条件は電話信号S1すなわちSMS内の位置/アラームに関するメッセージの容量が最大限の状態と結びつき、トリガーの数字Nst1が較正する飽和域STと同じ値になれば、システム1によって決定される。
【0061】
またシステム1は携帯電話回線5aを通した追跡電話信号の受信、通信が利用不能になった際の、"適用範囲探知状態"170から"低活動状態"140への移行も管理している。
【0062】
さらにシステム1は携帯電話回線5aを通してSMS信号の受信、通信を実行できる可能性がある場合の、"適用範囲探知状態"170から"通信状態"180への移行も管理している。
【0063】
システム1はさらに、可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識する場合、または可動ユニット3が遠隔地上管制ユニット4から送られたSCOM信号を受信し、あらかじめ定められた待機時間DTS内に蓄積されたメッセージに対する再構成または要求コマンドを含んでいる場合の、"通信状態"180から"活動状態"160への移行も管理している。
【0064】
さらに、システム1は可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識しない場合、またはあらかじめ定められた待機時間DTS内に、可動ユニット3が遠隔地上管制ユニット4から送られ蓄積されたメッセージに対して再構成や要求を含んでいるSCOM電話信号を1つも受信しない場合の、"通信状態"180から"低活動状態"140への移行も管理している。
【0065】
さらに詳細には、図2を参照すると、"スタンバイ状態"100は例えば、可動ユニット3が製造ラインから保管倉庫へ運ばれる際や倉庫からオペレータの手に渡る際に起こる。可動ユニット3は遠隔地上管制ユニット4に監視されることを意図してコンテナ2に取り付けられたときに任務を開始する。
【0066】
安全解除ボタンの作動状態はボタンが押された時に停止される。また一方で作動していない状態もボタンが離された時に停止される。
【0067】
次に、"アーミング調査状態"110を参照すると、この状態は安全解除ボタンが一定の時間内DTM内に作動状態から作動していない状態へ移行するのかそうでないのかの決定を含んでいる。
【0068】
システム1が、安全解除ボタンの作動時間がアーミング期間DTMより長い時間だと認識した場合、可動ユニット3は"アーミング調査状態"110から"アーミング確定状態"120へ移行する。
【0069】
一方で、"アーミング調査状態"110において可動ユニット3がコンテナ2と切り離された場合、安全解除ボタンの不作動が生じる。
【0070】
上記のような状況があらかじめ定められたアーミング期間DTMの間に起きた場合、システム1はアーミングを中断し、前の状態すなわち"スタンバイ状態"100に戻る。また、上記のような状況がアーミング確定の後に起きた場合、システムを"活動状態"160へ移行させるアラームが生じる。
【0071】
"アーミング確定状態"120において、システム1は本質的にGSM通信モジュール10の初期化、GPS衛星位置把握モジュール7の初期化、および時間計測器の初期化の操作を行う。時間計測器は、システムが"低活動状態"140に入った最初の瞬間から計測を始めるように組み立てられており、それにより計測された時間間隔がウェイクアップの時間間隔DT1と同じ値に達したときにトリガーSt1が生じる。
【0072】
さらに、"アーミング確定状態"120において、可動ユニット3はアラームモジュール9を通してコンテナ2のアラーム状態に関連したセンサー値を取得し、GPS衛星位置把握モジュール7を通して可動ユニット3の位置を特定し、まず測定された位置に関するデータを生成してから位置メッセージ内で符号化して、位置メッセージをバッファに加える。
【0073】
携帯電話ネットワーク5aがSMS信号を受信、通信するために利用可能であれば、システム1は"アーミング確定状態"120から"第1通信状態"130へ移行する。"第1通信状態"では、可動ユニット3が携帯電話回線5を介して、位置メッセージおよび前もって送信バッファに蓄積されている可能性があるアラームメッセージを送信する。
【0074】
位置メッセージの送信について、遠隔地上管制ユニット4からのコマンドとなる電話信号および/またはコンテナのアラーム情報を受信するため、あらかじめ定められた時間間隔DTSの間システム1は可動ユニット3が待機する"第1通信状態"130へと移行する。
【0075】
あらかじめ定められた時間間隔DTS内に可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識しない場合および遠隔地上管制ユニット4からSCOMコマンドとなる電話信号を受信しない場合、システム1は"第1通信状態"130から"低活動状態140"へと移行する。
【0076】
反対に、遠隔地上管制ユニット4からSCOMコマンドとなる電話信号を受信する場合および/またはあらかじめ定められた時間間隔DTS内に可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識する場合、システム1は"第1通信状態"130から"活動状態"160へ変化する。
【0077】
"低活動状態"140において、システム1はGSM通信モジュール10がオンになっているかどうかを確かめ、もしオンになっていたらオフに切り替える。この状態は内部の記録に蓄積されているビットフラグを調べることで決定される。
【0078】
すなわち、この段階の間に、供給するバッテリーの消費を抑えるためにシステム1はGPSモジュールに切り替えGSMモジュール10をオフにする。
【0079】
"低活動状態"140において、システム1は送信バッファ内にあるまだ送信されていないアラームメッセージの存在を確認する。未送信のアラームメッセージが存在する場合、システム1は飽和域STを1ユニット分減じるよう備える。
【0080】
"低活動状態"140において、システム1は時間計測機によって瞬間ごとにトリガーSt1の発生を認識する。
【0081】
トリガーSt1が認識されれば、可動ユニット3は"活動状態"160へと変わる。
【0082】
さらに、"低活動状態"140において、システム1は瞬間ごとにアラーム状態の存在を確かめ、もし存在するのであれば"活動状態"160へ移行する。
【0083】
より詳細には、"活動状態"160において、システム1はGPSモジュール10をオンに切り替え、位置を把握する操作、可動ユニットに接続された外付けセンサーから可能性のある変数を獲得する操作、位置メッセージの準備および蓄積操作、アラームモジュール9を介したあり得るコンテナのアラーム状態と結びつくセンサー値を決定する操作、あり得るアラームメッセージの準備および蓄積操作を行う。
【0084】
特に、"活動状態"160への移行が"低活動状態"140の間に生じたトリガーSt1により起こった場合、システム1は可動ユニット3の位置を含む"位置メッセージ"を生成し、送信バッファに加える。この状況の下、システム1はどれほどの数のトリガーNSt1が飽和域STに到達しているか、またはしていないかを調べる。
【0085】
飽和条件は、送信バッファ内に追加されたメッセージが、SMSの符号化による追跡電話信号S1を送信するためにあらかじめ定められたサイズの最大に到達した時に満たされる。ST=NSt1の時、システム1は"適用範囲探知状態"へ変化し、そこでは"位置メッセージ"を含んだSMSを遠隔地上管制ユニット4へ送信する可能性が確認される。
【0086】
また、"活動状態"への移行がアラーム状態の認識によるものの場合、システム1は"アラームメッセージ"を生成し、送信バッファに加える。この場合、システム1はすぐに"適用範囲探知状態"に移行し、そこではSMSを遠隔地上ステーション4に送信する可能性が確認される。
【0087】
また、"活動状態"への移行が遠隔地上管制ユニット4から送信されたSCOMの再構成または要求コマンドの信号を受信したことによるものの場合、SCOMコマンド信号の干渉性を調べ、実行する。
【0088】
SCOMコマンドが再較正メッセージを含む場合、可動ユニット3は較正変数を更新し、"低活動状態"140へ移行する。
【0089】
SCOMコマンドが蓄積されたメッセージの要求を含んでいる場合、可動ユニット3は要求されたメッセージを含むSMSを準備し、"適用範囲探知状態"170へ移行する。
【0090】
詳細には、SMSが符号化されたSCOMのコマンド信号は、可動ユニット3の較正を再構成すること、もしくは可動ユニット3のバッファ内に蓄積されたSMS信号を送信するよう要求することを含んでいる可能性がある。
【0091】
特に、較正の再構成を含むSMS型のSCOMコマンド信号が受信される場合、可動ユニット3は受信した較正の数値を蓄積し、上記の手続きの中でその数値を使用する。一方、SMSの連続送信の要求が受信されれば、可動ユニット3は要求されたSMSを送信する。
【0092】
"適用範囲探知状態"170を参照すると、この状態によりシステム1に送信バッファ内のSMSを準備し、SMSの形の追跡電話信号S1を、携帯電話回線5を通して受信および送信できる可能性を調べる。
【0093】
受信および送信が可能であれば、システム1は"通信状態"180へ移行する。反対に、受信および送信が不可能であれば、システム1は未送信のアラームメッセージが存在しないかどうかを調べる。
【0094】
未送信のアラームメッセージがある場合、システム1は飽和域を引き下げ、"低活動状態"140へ移行する。
【0095】
また、通信不可能な状態を探知した上で送信バッファ内に未送信のアラームメッセージが存在しない場合は、システムは"低活動状態"140へ移行する。
【0096】
"通信状態"180を参照すると、この状態により可動ユニット3は送信バッファ内に入れられているメッセージを含む追跡電話信号S1に関連したSMSを送信する。この状態で可動ユニット3が以前からある未送信のアラームおよび/または位置メッセージを共有することは無意味である。この状態において、システム1は符号化された追跡電話信号S1が送信された後"スタンバイ状態"150へ移行する。
【0097】
"第1通信段階"130において、あらかじめ定められた待機時間間隔DTS内にSCOMコマンド信号が受信された時および/または少なくとも1つアラーム状態がある時、可動ユニット3は"活動状態"160へ移行する。
【0098】
さらに"第1活動状態"130において、SMS信号の受信がなく、あらかじめ定められた待機時間間隔DTS内にアラーム状態が1つも認識されない時、可動ユニット3は"低活動状態"140へ移行する。
【0099】
例えば、アラームモジュール9を通して可動ユニット3により検知可能なコンテナのアラーム状態は可動ユニットがコンテナ2と接続していないことを知らせるアラームおよび/またはコンテナ2のドアが開いていることを知らせるアラームおよび/または気温を知らせるアラームである。
【0100】
この場合、システム1はアーミングが確認されるとすぐに安全解除ボタンの状態をモニタリングして、可動ユニット3が接続していないことを知らせるアラームを認識する。安全解除ボタンが作動されれば、可動ユニット3はコンテナ2に正しく取り付けられており、一方安全解除ボタンが解除されれば、可動ユニットはコンテナ2と接続していないと認識される。
【0101】
さらに、システム1はコンテナ2に取り付けられた圧電センサーにより生じた監視信号の電圧を測定することでドアが開いていることを知らせるアラームを認識する。この時、監視信号の電圧がゼロの場合、コンテナのドアは開いていると認識される。監視信号の電圧があらかじめ定められた、ゼロより高い値の範囲内の場合、コンテナのドアは閉まっていると認識される。監視信号の電圧が2番目に定められた範囲内の場合、センサーの線が切断していると認識される。監視信号の電圧が1番目と2番目に定められた範囲とは異なる3番目に定めた値の範囲内の場合、故障および/またはコンテナへの進入が試みられたことを認識する。
【0102】
また、気温を知らせるアラームに関しては、アラームモジュール9がコンテナ内に取り付けられた気温センサーに装着される。この場合、最初の気温を知らせるアラームは較正域を超えた時に把握される。さらに、アラームモジュール9はコンテナ2内で計測された気温がしきい値および/または履歴現象値を下回る時、気温がしきい値を上回る時、予備の気温を知らせるアラームの状態を把握できる。
【0103】
図1を参照すると、通信の回数を減らすために、システム1により生じた位置および/またはアラームメッセージは、1つのSMS内に使用できる文字サイズの最大値に達するまで、連続して送信バッファ内に統合される。それぞれのSMSは、図4で示されているが、ヘッダとメッセージシーケンス(message sequence)(すなわちメッセージコード+ペイロード)を含むように構成されている。
【0104】
詳細には、遠隔地上管制ユニット4と可動ユニット3の間で双方に交換されるSMSが準備される間にシステム1によって行われる操作は、本質的には以下の通りである。送信されるべくメッセージ(すなわちメッセージコード+ペイロード)を生成し、あるいは送信されるべくメッセージを一連の列(ヘッダ+メッセージコード+ペイロード+メッセージコード+ペイロード…)に結びつける。一連の列を暗号化し、ベース64形式で符号化して送信バッファに加え、送信する。受信して、ベース64形式で符号を読解する。暗号を解読し、受信した一連の列の中に含まれる個別のメッセージを読み出す。
【0105】
SMS信号内に含まれるヘッダに関して、当該ヘッダは以下の情報を包含するように構成される。情報とは例えば、1から256の範囲内で送信側のロジックにより更新できる漸進的な数の1バイト、16バイトの送信側のID、送信側が可動ユニット3である場合IMEIコードと一致する送信側のID、あるいは送信側が遠隔地上管制ユニット4である場合管制ユニットを特定する、文字と数字を区別なく処理しうる一連の列と一致する送信側のID、ヘッダがあるSMS信号内に含まれる文字数を示す、1バイトの指定域である。
【0106】
メッセージコードに関して、当該メッセージコードはペイロードの構造を特定する4ビットの列で構成されている。
【0107】
図5で描かれている表は、SMS信号内で使用できるそれぞれのメッセージコードが所定のペイロードと結びつく、可能な実施形態である。前記ペイロードは例えば、可動ユニットの較正再構成や可動ユニットに蓄積された一連のSMSの送信要求、可動ユニット3の位置、可動ユニット3からのアラームおよび可動ユニットから送信される較正と一致する。
【0108】
可動ユニット3の較正再構成と結びつくペイロードに関して、当該ペイロードは図6で示されている表に基づき構成される。
【0109】
可動ユニット3の送信バッファに蓄積された一連のSMS信号の送信要求に関するペイロードは、図7に描かれている表に示されているように組み立てられる。
【0110】
可動ユニット3の位置に関するペイロードは、図8に描かれている表に示されているように構成される。
【0111】
さらに、可動ユニット3のアラームに関するペイロードは、図9および図10に示されている表により構成される。
【0112】
最後に、システム1によって使用される初期化の数値に関して、当該数値は実施例を通じて図11に描かれた表で示されている数値に相当する。
【0113】
SMSの内容に関して、システム1は内容をベース64形式に従って暗号化および符号化を行う。
【0114】
特に、交換された情報は数字もしくは文字と数字を組み合わせた形式のデータに基づく。当該情報を縮小し、SMSの数を最小限にするためには、ベース64形式の符号化を用いて、2進データが符号化される。2進データはビットストリームとして変換される。ベース64形式の符号化とは、64の符号を使用する比較的動きの少ない進法のことである。選択された64の符号はASCII文字であり、ビットストリームは6ビットのかたまりに分けられる。
【0115】
可能性のある変数は図12に示されている表に従って符号化される。
【0116】
この場合、ベース64形式の文字数は以下に示す式により得られる。
NR_CHAR=ROUND.UP(NR_BIT/6;4)
ここで、NR_BITは2進ストリーム内のビットの数であり、ROUND.UPは次の4の倍数である整数に処理する、既知の機能である。
【0117】
例えば、ベース64形式の16文字は、96ビットストリームに符号化することが要求され、20文字は110ビットストリームに符号化することが要求される。
【0118】
最後に、図3に挙げられている表は、1つのSMSで送信されるであろうビットストリームに蓄積された情報を送信する操作の流れを示している。
【0119】
上述したコンテナ追跡システムは、可動ユニットが必要とする消費電力を好都合に最適化し、気温が極端に低いなど不利となる環境状態の下での、長期に渡るミッションの場合でも、コンテナの追跡可能性を確実にする。
【0120】
特に、可動ユニットは、
GPS世界位置把握モジュールおよびGSM電話モジュールがオフになる、低活動状態を維持することによって、また
上で特定したアルゴリズムにより位置メッセージを蓄積し、GSM通信モジュール10で送信するSMSを減らすことによって、または例えば追跡の必要性に従って遠隔管制ユニットで較正されたアラームまたは時間のトリガーのようなできごとが存在する場合にのみSMSを送ることによって
消費電力を相当量減らせる。
【0121】
その結果、可動ユニット3の中で最も電力を消費する、GSM通信モジュールをオンにし使用する動作は必要最低限に抑えられ、ゆえに供給バッテリーの寿命に関して明らかな利益を生む。
【0122】
最後に、ここで記載、説明したシステムに対する変更および変動は、付随のクレームにより定義づけられる本発明の範囲から外れることなくなされる。
【符号の説明】
【0123】
1 システム
2 コンテナ
3 可動ユニット
4 遠隔地上管制ユニット
5 通信システム
5a 携帯電話ネットワークまたは回線
5b 衛星による通信システム
6 記憶装置
7 位置把握モジュール
8 LED
9 アラームモジュール
10 GSM通信モジュール
100、150 スタンバイ状態
110 アーミング調査状態
120 アーミング確定状態
130 第1通信状態
140 低活動状態
160 活動状態
170 電話適用範囲探知状態
180 通信状態
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテナのトラッキング(追跡)に関する。
【0002】
"コンテナトラッキング"という用語はコンテナの位置情報をリアルタイム、もしくは時間差で遠隔探知することを意味する。目的は前記コンテナの輸送中に経路を決定しおよび/または前記コンテナの移動状態を決定し、それによって窃盗や不法侵入などの危険な状況を特定することである。
【背景技術】
【0003】
商業上の目的または起こりうる盗難および/またはテロ対策などに由来する安全面の理由からコンテナの追跡が必要であることは周知である。
【0004】
この目的のために、全地球位置把握システム(GPS)のような衛星による位置把握装置で構成される電子式位置監視システムが使用される。電子式位置監視システムはコンテナやコンテナ輸送手段に設けられ、衛星による位置把握装置と協働する遠隔管理ユニットが途切れることなく輸送機器の位置を把握する。
【0005】
さらに、上述した衛星の位置把握装置は、直接コンテナに取り付けられる場合、一般的に蓄電池によって電気を供給されるものであると知られている。その理由は、一般的に前記コンテナ自体が電力供給システムを備えていないからである。
【0006】
したがって、公知の衛星による位置把握装置の稼働の自由度は、前記電力供給用の蓄電池の寿命に強く影響される。
【0007】
コンテナの追跡可能性が長期に渡って継続する輸送ミッション(mission)および/または、例えば周囲の温度が極めて低いといった蓄電池の能力を制限するような環境条件のもとで要求されるときは、この状況は極めて不利である。
【0008】
そこで、長期にわたって継続する輸送であっても、全輸送期間にわたってコンテナの追跡可能性を確保するために、上述のタイプのシステムにおける電力の消費を最適化する必要性が認識される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、コンテナ追跡システムを上述の必要性に適合するべく改善することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的は本発明によって達成される。なぜなら、本発明は、請求項1に記載されたとおりに提供されたコンテナ追跡システムに係るからであり、好ましくは、請求項1に直接的または間接的に従属する請求項のいずれかに記載されたシステムに係るからである。
【0011】
そのうえ、本発明によれば、請求項16において特定されたとおり、コンテナ追跡システム用の、可動ユニットが提供される。
【0012】
さらに、本発明によれば、請求項17に記載されたとおり、コンテナ追跡システムの可動ユニットメモリに搭載可能なコンピュータ装置が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、全輸送期間にわたりコンテナの追跡可能性を確保するために、システムにおける電力の消費は最適化される。
【0014】
ここから、本発明を適応する図面に言及して述べる。図面は非制限的な実施形態を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるコンテナ追跡システムを図式で示す図である。
【図2】図1で示した装置を操作する際のオペレート状況を示すフローチャートである。
【図3】SMSを使って伝達されるビットストリームに情報を供給するためのシステムにより実行されるオペレーションの順序の例を図式で示す図である。
【図4】ヘッダの構成を示す図である。
【図5】SMS信号で使用可能なそれぞれのメッセージコードが、例えば可動ユニットの較正(calibration)再構成などと一致するペイロードと結びつく場合に可能な実施形態を示す図である。
【図6】可動ユニットの較正再構成と結びつくペイロードの構造を示す図である。
【図7】送信バッファに蓄積された連続的なSMS信号の送信要求に係るペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図8】送信バッファに蓄積された連続的なSMS信号の送信要求に係るペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図9】可動ユニットの警報装置と結びつくペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図10】可動ユニットの警報装置と結びつくペイロードの構造に対応する数字を示す図である。
【図11】本発明による装置で使用される初期化の値を含む表である。
【図12】ASCII文字を使う位置的な番号割り当て装置に関する表である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、番号1はトラックコンテナ2に適応する装置全体を示しており、コンテナ2に取り付けられた可動ユニット3および伝達システム5を手段として可動ユニット3と通信する遠隔地上管制ユニット4が提供される。
【0017】
コンテナ2は例えばトラック、列車および/または船などの、全ての輸送手段により輸送できるということは、明言するに値する。
【0018】
図1を参照すると、伝達システム5は携帯電話のネットワークや回線5aを手段とする電話式のSMS(Short Message Service)の伝達信号を受信および発信するように設定されおよび/または衛星による通信システム5bを手段とする衛星による伝達信号を発信するように設定される。
【0019】
最初に、本発明のさらなる理解のために、以下で使用されるいくつかの用語の意味を説明し、確立するために専門的な用語を定義づける。
【0020】
詳細には、可動ユニット3の"アーミング(arming)"という語は安全解除ボタン(arming button)を連続的に動かす操作のことである。安全解除ボタンは可動ユニット3に取り付けられ、例えば少なくとも30秒などと、あらかじめ安全解除の時間間隔DTMが定められる。
【0021】
また、"メッセージ(message)"という語は遠隔地上管制ユニット4と可動ユニット3の間で双方向に行き来する情報内容を意味している。一方、"ミッション(mission)"という単語は、可動ユニット3のアーミングが確かめられる初期段階から1つ以上の電槽で構成される電力供給装置によって可動ユニット3に供給される電力の消耗が起こる最終段階までの、可動ユニット3により実行される一連の操作を意味している。
【0022】
また、"ミッションコード(mission code)"という語に関しては、ミッションコードとは可動ユニット3を明瞭に特定するコードを含むコード、可動ユニット3が取り付けられるコンテナ2を明瞭に特定するコードを含むコード、例えば送信部分や受信部分、コンテナの内容、発送日、その他の重要な情報などの一連の付加的な情報を含むコードに相当する。
【0023】
図1を参照すると、システム1は可動ユニット3と遠隔地上官制ユニット4の間での伝達活動を管理するように適応している。コンテナ2が伝達活動の有効適用範囲内にある限りは伝達システム5を通して行われ、もしいくつかの電話ネットワーク5aが利用できる場合は可動ユニット3に取り付けられたSIM(加入者特定モジュール)のローミング設定により行われる。
【0024】
以下に詳細に述べるとおり、可動ユニット3と遠隔地上管制ユニット4はSMS内に含まれている情報のコード化を共有している。
【0025】
特に、遠隔地上管制ユニットはSMS信号を受信するために、絶えず有効で、電話ネットワーク5aと接続し続けるように設定されている。
【0026】
一方、コンテナ2に取り付けられた可動ユニット3は、電力消費が通常の場合の活動度が高い期間と、バッテリーのエネルギーを節約するために電力消費が抑えられる"活動度が低い"期間とを好都合に変えられるように設定されている。
【0027】
可動ユニット3は位置把握メッセージおよび/またはアラームメッセージを遠隔地上管制ユニット4へ送るように設定されている。
【0028】
特に、以下に述べるように、可動ユニット3はそれ自体が携帯電話ネットワーク5aによって"覆われた"時にアラームメッセージを遠隔地上管制ユニットへ送信するように設定されている。
【0029】
さらに、可動ユニット32はそれ自体のバッファにメッセージが蓄積された場合、アラームメッセージを遠隔地上管制ユニット4へ送信するように設定される。後に示した、バッファにメッセージが蓄積された場合は、可動ユニット3は最初に有用な送信条件が生じた時にメッセージを送信する。
【0030】
この場合、最初の有用な送信条件は例えば可動ユニット3が稼働していて、携帯電話ネットワーク5aに覆われた時、すなわち可動ユニット3が低い活動度で伝達活動を行えるようになった時に生じる。
【0031】
しかし位置把握メッセージの場合は、基礎となる期間、すなわち測定可能な時間間隔で可動ユニット3によって生じ、測定可能な容量のメッセージのかたまりで送信される。それゆえ、単一のSMSが複数のメッセージを含んでいるということになる。
【0032】
もしメッセージの容量がSMSの最大容量を超える場合、あらかじめ蓄積された全てのメッセージが送り終えられるまで、可動ユニット3が繰り返し付加的なSMSを送る。
【0033】
地上管制ユニット4は、2種類のメッセージをそれぞれの可動ユニット3へ送信するように設定されている。2種類のメッセージとは、可動ユニット3の較正変数に割り当てられる新しい値に関する情報を含む、再構成メッセージと、地上管制ユニット4に届かなかったSMSに含まれているメッセージを回収するために可動ユニット3の記憶部分に蓄積されているメッセージを要求するメッセージである。
【0034】
可動ユニット3はさらに、安全解除ボタンとアナログ回路が備えられている。これは、コンテナの状態(すなわち、戸口や気温、湿度など)に関するアラーム信号を得るためである。
【0035】
遠隔管制ユニットによる可動ユニット3の明確な特定は、GMS伝達モジュール10に割り当てられたIMEI(国際可動装置アイデンティティ(International Mobile Equipment Identity))によって実行される。IMEIの符号化システムは公知のものであるため、これ以上詳細には記述しない。
【0036】
さらに、可動ユニット3は伝達中に使用される携帯電話ネットワーク5aのマイクロセル(the micro-cell)に関する情報、電槽が可動ユニット3に給電する間適切に電力消費量を減らすために送られるSMS電話信号の群を決定するように設定される。
【0037】
可動ユニット3はさらに、漸次遠隔地上管制ユニット4へ送信されたSMS電話信号に番号を付け、蓄積していくように設定されており、遠隔地上管制ユニット4へ伝達された"アラームメッセージ"は漸次番号を付けられる。
【0038】
また、可動ユニット3は、例えばアラームモジュール9により生じた管制信号の取得を管理するように設定されている。アラームモジュール9はコンテナ2に取り付けられた一連のセンサーが備えられ、安全解除ボタンの状況、コンテナ内の気温、コンテナ2の内部空間に通じる扉の開放/閉鎖状態、および/またはその他類似する重要事項、アラーム状態に関する変数などの一連の情報を提供している。
【0039】
そのうえ、可動ユニット3は記憶装置6を備えている。記憶装置6は、"アラームメッセージ"や"位置メッセージ"が生じた時には常に、装置内にそれらのメッセージを蓄積する。
【0040】
特に、メッセージは毎回必然的にではないが好適にリストへ蓄積される。該リストは遠隔地上管制ユニット4により伝達された管制/要求信号に対する返答として、遠隔地上管制ユニット4に送られるかもしれない。
【0041】
また、図1で述べられている実施例では、可動ユニット3はSIMICカードを含み、携帯電話の回線5aを通してSMS電話信号を伝達することができるGSM伝達モジュール10、および可動ユニット3の地理的な位置を提供するように設定されたGPS衛星位置把握モジュール7を備えている。
【0042】
さらに、可動ユニット3は、SMS信号が伝達される前に受信部分の正確さを確かめるように設定されており、トリガー(trigger)St1が"低活動状態"から"活動状態"への移行を管理する時間を計算することができる。詳細については、後に記載する。
【0043】
記憶装置6は、2つの範囲に分けられる。それは、可動ユニット3をプログラムする段階で与えられる情報かつ可動ユニット3自体によって実施されるソフトウェアプログラムでは編集されない情報を含む範囲と、可動ユニット3をプログラムする段階で与えられる情報かつ可動ユニット3自体によって実施されるソフトウェアプログラムで編集される情報を含む範囲である。
【0044】
電子式位置監視システム1はそれぞれの可動ユニット3を対応するコンテナ2に取り付け、またアーミングする手続きのために提供される。
【0045】
この場合、取り付けおよびアーミングの手続きは物質的にコンテナ2へ可動ユニット3を装着する操作も含んでいる。このような装着の操作は、可動ユニット3の活動状態を決定する安全解除ボタンを作動させるので、必然的にではないが好適には、例えば可動ユニット3自体にLED8を点すなどして、活動状態の視覚的な信号を起こすことが考えられる。
【0046】
もし可動ユニット3をコンテナ2に装着してもあらかじめ定めたアーミングの時間間隔DTAと同じもしくはそれよりも長い時間変化がない場合、可動ユニット3はアーミングの段階は終わり、遠隔地上管制ユニット4により特定されるようになる登録段階が始まったと認識する。
【0047】
かわりに、もしあらかじめ定めたアーミングの時間間隔DTAの時間内に、可動ユニット3とコンテナ2が分離した場合、安全解除ボタンは停止状態に戻る。この場合、可動ユニット3はアーミングが中断されたと判断し、後に行われるアーミング操作に備える"スタンバイ状態"へと戻る。
【0048】
可動ユニット3をコンテナ2に取り付ける手続きでは、可動ユニット3をコンテナ2に取り付けるオペレータは、可動ユニット3が取り付けられたコンテナ2のコードを独立した通信装置/チャネルを通して遠隔地上管制ユニット4につなぐことができる。
【0049】
可動ユニット3の較正変数を変える必要がある場合、遠隔地上管制ユニット4は1つ以上の再構成メッセージを含むSCOMコマンドのSMSを以下に詳細に示す方法により可動ユニット3に送る。
【0050】
さらに、取り付けの手続きにより遠隔地上管制ユニット4は可動ユニット3から切り離された通信装置/チャネルを通してオペレータに取り付けられたことを確認できる。
【0051】
図2に示されている手順を表すフローチャートは、コンテナ2を追跡するためにシステムが行う操作手順は異なるということを説明している。
【0052】
このような手続きにより可動ユニット3は低活動状態に変化し、一度アーミングが確認され、かつアラームが認められる場合は、位置登録のための較正時間間隔により低活動状態から抜け出す。
【0053】
この場合、システム1のオペレーションは本質的に以下に示す"スタンバイ状態"100、"アーミング調査状態"110、"アーミング確定状態"120の状態を含む。"スタンバイ状態"100の間に可動ユニット3はコンテナ2と分離され、遠隔地上管制ユニット4と相互作用/通信しなくなり、"アーミング調査状態"110の間に可動ユニット3は活動コマンドを確認する。そして"アーミング確定状態"120の間に可動ユニット3は遠隔地上管制ユニット4と相互作用するように初期化を行い、それにより遠隔地上管制ユニット4は可動ユニット3が取り付けられたコンテナ2を追跡することができる。
【0054】
"アーミング確定状態"120において、システム1は後で詳細に述べるオペレーティング状態により、"第1通信状態"130、"低活動状態"140(図2には"休止(sleep)"という語で記載)、"活動状態"160(図2には"イベント管理"という語で記載)、"電話適用範囲探知状態"170、および"電話通信状態"180のいずれかの状態に切り替わることができる。
【0055】
詳細には、前記システムは可動ユニット3が携帯電話回線5aの存在を認識した際に"アーミング確定状態"120から"第1通信状態"130へ移行する動作を含む。
【0056】
反対に、可動ユニットが携帯電話回線5aが存在しないことを認識した場合、システム1は"アーミング確定状態"120から"低活動状態"140へ移行する。
【0057】
さらに前記システムは、あらかじめ定めた待機時間中DTSに可動ユニット3がアラーム状態、SCOM再構成、および遠隔地上管制ユニット4から伝達される信号要求のメッセージが存在しないことを確認した場合に起こる"第1通信状態"130から"低活動状態"140への移行を含んでいる。そうでなければ、システム1は"第1通信状態"130から"活動状態"160へ移行する。
【0058】
システム1はまた、コンテナのアラーム状態に伴うウェイクアップ(wake-up)状態が起きた際の、"活動状態"160から"低活動状態"140への移行および/またはトリガーの発生に伴うウェイクアップ状態も管理する。
【0059】
特に、"低活動状態"において、可動ユニット3はそれぞれのあらかじめ定められたウェイクアップの時間間隔DT1でトリガーSt1を生じさせ、発生したトリガーSt1の数字Nst1を数えることができる内部計算機が提供される。
【0060】
さらに、前記システムはコンテナのアラーム状態が起きた時および電話信号の飽和条件S1が起きた時に、"活動状態"160から"電話適用範囲探知状態"170へ移行する動作を含んでいる。飽和条件は電話信号S1すなわちSMS内の位置/アラームに関するメッセージの容量が最大限の状態と結びつき、トリガーの数字Nst1が較正する飽和域STと同じ値になれば、システム1によって決定される。
【0061】
またシステム1は携帯電話回線5aを通した追跡電話信号の受信、通信が利用不能になった際の、"適用範囲探知状態"170から"低活動状態"140への移行も管理している。
【0062】
さらにシステム1は携帯電話回線5aを通してSMS信号の受信、通信を実行できる可能性がある場合の、"適用範囲探知状態"170から"通信状態"180への移行も管理している。
【0063】
システム1はさらに、可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識する場合、または可動ユニット3が遠隔地上管制ユニット4から送られたSCOM信号を受信し、あらかじめ定められた待機時間DTS内に蓄積されたメッセージに対する再構成または要求コマンドを含んでいる場合の、"通信状態"180から"活動状態"160への移行も管理している。
【0064】
さらに、システム1は可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識しない場合、またはあらかじめ定められた待機時間DTS内に、可動ユニット3が遠隔地上管制ユニット4から送られ蓄積されたメッセージに対して再構成や要求を含んでいるSCOM電話信号を1つも受信しない場合の、"通信状態"180から"低活動状態"140への移行も管理している。
【0065】
さらに詳細には、図2を参照すると、"スタンバイ状態"100は例えば、可動ユニット3が製造ラインから保管倉庫へ運ばれる際や倉庫からオペレータの手に渡る際に起こる。可動ユニット3は遠隔地上管制ユニット4に監視されることを意図してコンテナ2に取り付けられたときに任務を開始する。
【0066】
安全解除ボタンの作動状態はボタンが押された時に停止される。また一方で作動していない状態もボタンが離された時に停止される。
【0067】
次に、"アーミング調査状態"110を参照すると、この状態は安全解除ボタンが一定の時間内DTM内に作動状態から作動していない状態へ移行するのかそうでないのかの決定を含んでいる。
【0068】
システム1が、安全解除ボタンの作動時間がアーミング期間DTMより長い時間だと認識した場合、可動ユニット3は"アーミング調査状態"110から"アーミング確定状態"120へ移行する。
【0069】
一方で、"アーミング調査状態"110において可動ユニット3がコンテナ2と切り離された場合、安全解除ボタンの不作動が生じる。
【0070】
上記のような状況があらかじめ定められたアーミング期間DTMの間に起きた場合、システム1はアーミングを中断し、前の状態すなわち"スタンバイ状態"100に戻る。また、上記のような状況がアーミング確定の後に起きた場合、システムを"活動状態"160へ移行させるアラームが生じる。
【0071】
"アーミング確定状態"120において、システム1は本質的にGSM通信モジュール10の初期化、GPS衛星位置把握モジュール7の初期化、および時間計測器の初期化の操作を行う。時間計測器は、システムが"低活動状態"140に入った最初の瞬間から計測を始めるように組み立てられており、それにより計測された時間間隔がウェイクアップの時間間隔DT1と同じ値に達したときにトリガーSt1が生じる。
【0072】
さらに、"アーミング確定状態"120において、可動ユニット3はアラームモジュール9を通してコンテナ2のアラーム状態に関連したセンサー値を取得し、GPS衛星位置把握モジュール7を通して可動ユニット3の位置を特定し、まず測定された位置に関するデータを生成してから位置メッセージ内で符号化して、位置メッセージをバッファに加える。
【0073】
携帯電話ネットワーク5aがSMS信号を受信、通信するために利用可能であれば、システム1は"アーミング確定状態"120から"第1通信状態"130へ移行する。"第1通信状態"では、可動ユニット3が携帯電話回線5を介して、位置メッセージおよび前もって送信バッファに蓄積されている可能性があるアラームメッセージを送信する。
【0074】
位置メッセージの送信について、遠隔地上管制ユニット4からのコマンドとなる電話信号および/またはコンテナのアラーム情報を受信するため、あらかじめ定められた時間間隔DTSの間システム1は可動ユニット3が待機する"第1通信状態"130へと移行する。
【0075】
あらかじめ定められた時間間隔DTS内に可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識しない場合および遠隔地上管制ユニット4からSCOMコマンドとなる電話信号を受信しない場合、システム1は"第1通信状態"130から"低活動状態140"へと移行する。
【0076】
反対に、遠隔地上管制ユニット4からSCOMコマンドとなる電話信号を受信する場合および/またはあらかじめ定められた時間間隔DTS内に可動ユニット3がコンテナのアラーム状態を認識する場合、システム1は"第1通信状態"130から"活動状態"160へ変化する。
【0077】
"低活動状態"140において、システム1はGSM通信モジュール10がオンになっているかどうかを確かめ、もしオンになっていたらオフに切り替える。この状態は内部の記録に蓄積されているビットフラグを調べることで決定される。
【0078】
すなわち、この段階の間に、供給するバッテリーの消費を抑えるためにシステム1はGPSモジュールに切り替えGSMモジュール10をオフにする。
【0079】
"低活動状態"140において、システム1は送信バッファ内にあるまだ送信されていないアラームメッセージの存在を確認する。未送信のアラームメッセージが存在する場合、システム1は飽和域STを1ユニット分減じるよう備える。
【0080】
"低活動状態"140において、システム1は時間計測機によって瞬間ごとにトリガーSt1の発生を認識する。
【0081】
トリガーSt1が認識されれば、可動ユニット3は"活動状態"160へと変わる。
【0082】
さらに、"低活動状態"140において、システム1は瞬間ごとにアラーム状態の存在を確かめ、もし存在するのであれば"活動状態"160へ移行する。
【0083】
より詳細には、"活動状態"160において、システム1はGPSモジュール10をオンに切り替え、位置を把握する操作、可動ユニットに接続された外付けセンサーから可能性のある変数を獲得する操作、位置メッセージの準備および蓄積操作、アラームモジュール9を介したあり得るコンテナのアラーム状態と結びつくセンサー値を決定する操作、あり得るアラームメッセージの準備および蓄積操作を行う。
【0084】
特に、"活動状態"160への移行が"低活動状態"140の間に生じたトリガーSt1により起こった場合、システム1は可動ユニット3の位置を含む"位置メッセージ"を生成し、送信バッファに加える。この状況の下、システム1はどれほどの数のトリガーNSt1が飽和域STに到達しているか、またはしていないかを調べる。
【0085】
飽和条件は、送信バッファ内に追加されたメッセージが、SMSの符号化による追跡電話信号S1を送信するためにあらかじめ定められたサイズの最大に到達した時に満たされる。ST=NSt1の時、システム1は"適用範囲探知状態"へ変化し、そこでは"位置メッセージ"を含んだSMSを遠隔地上管制ユニット4へ送信する可能性が確認される。
【0086】
また、"活動状態"への移行がアラーム状態の認識によるものの場合、システム1は"アラームメッセージ"を生成し、送信バッファに加える。この場合、システム1はすぐに"適用範囲探知状態"に移行し、そこではSMSを遠隔地上ステーション4に送信する可能性が確認される。
【0087】
また、"活動状態"への移行が遠隔地上管制ユニット4から送信されたSCOMの再構成または要求コマンドの信号を受信したことによるものの場合、SCOMコマンド信号の干渉性を調べ、実行する。
【0088】
SCOMコマンドが再較正メッセージを含む場合、可動ユニット3は較正変数を更新し、"低活動状態"140へ移行する。
【0089】
SCOMコマンドが蓄積されたメッセージの要求を含んでいる場合、可動ユニット3は要求されたメッセージを含むSMSを準備し、"適用範囲探知状態"170へ移行する。
【0090】
詳細には、SMSが符号化されたSCOMのコマンド信号は、可動ユニット3の較正を再構成すること、もしくは可動ユニット3のバッファ内に蓄積されたSMS信号を送信するよう要求することを含んでいる可能性がある。
【0091】
特に、較正の再構成を含むSMS型のSCOMコマンド信号が受信される場合、可動ユニット3は受信した較正の数値を蓄積し、上記の手続きの中でその数値を使用する。一方、SMSの連続送信の要求が受信されれば、可動ユニット3は要求されたSMSを送信する。
【0092】
"適用範囲探知状態"170を参照すると、この状態によりシステム1に送信バッファ内のSMSを準備し、SMSの形の追跡電話信号S1を、携帯電話回線5を通して受信および送信できる可能性を調べる。
【0093】
受信および送信が可能であれば、システム1は"通信状態"180へ移行する。反対に、受信および送信が不可能であれば、システム1は未送信のアラームメッセージが存在しないかどうかを調べる。
【0094】
未送信のアラームメッセージがある場合、システム1は飽和域を引き下げ、"低活動状態"140へ移行する。
【0095】
また、通信不可能な状態を探知した上で送信バッファ内に未送信のアラームメッセージが存在しない場合は、システムは"低活動状態"140へ移行する。
【0096】
"通信状態"180を参照すると、この状態により可動ユニット3は送信バッファ内に入れられているメッセージを含む追跡電話信号S1に関連したSMSを送信する。この状態で可動ユニット3が以前からある未送信のアラームおよび/または位置メッセージを共有することは無意味である。この状態において、システム1は符号化された追跡電話信号S1が送信された後"スタンバイ状態"150へ移行する。
【0097】
"第1通信段階"130において、あらかじめ定められた待機時間間隔DTS内にSCOMコマンド信号が受信された時および/または少なくとも1つアラーム状態がある時、可動ユニット3は"活動状態"160へ移行する。
【0098】
さらに"第1活動状態"130において、SMS信号の受信がなく、あらかじめ定められた待機時間間隔DTS内にアラーム状態が1つも認識されない時、可動ユニット3は"低活動状態"140へ移行する。
【0099】
例えば、アラームモジュール9を通して可動ユニット3により検知可能なコンテナのアラーム状態は可動ユニットがコンテナ2と接続していないことを知らせるアラームおよび/またはコンテナ2のドアが開いていることを知らせるアラームおよび/または気温を知らせるアラームである。
【0100】
この場合、システム1はアーミングが確認されるとすぐに安全解除ボタンの状態をモニタリングして、可動ユニット3が接続していないことを知らせるアラームを認識する。安全解除ボタンが作動されれば、可動ユニット3はコンテナ2に正しく取り付けられており、一方安全解除ボタンが解除されれば、可動ユニットはコンテナ2と接続していないと認識される。
【0101】
さらに、システム1はコンテナ2に取り付けられた圧電センサーにより生じた監視信号の電圧を測定することでドアが開いていることを知らせるアラームを認識する。この時、監視信号の電圧がゼロの場合、コンテナのドアは開いていると認識される。監視信号の電圧があらかじめ定められた、ゼロより高い値の範囲内の場合、コンテナのドアは閉まっていると認識される。監視信号の電圧が2番目に定められた範囲内の場合、センサーの線が切断していると認識される。監視信号の電圧が1番目と2番目に定められた範囲とは異なる3番目に定めた値の範囲内の場合、故障および/またはコンテナへの進入が試みられたことを認識する。
【0102】
また、気温を知らせるアラームに関しては、アラームモジュール9がコンテナ内に取り付けられた気温センサーに装着される。この場合、最初の気温を知らせるアラームは較正域を超えた時に把握される。さらに、アラームモジュール9はコンテナ2内で計測された気温がしきい値および/または履歴現象値を下回る時、気温がしきい値を上回る時、予備の気温を知らせるアラームの状態を把握できる。
【0103】
図1を参照すると、通信の回数を減らすために、システム1により生じた位置および/またはアラームメッセージは、1つのSMS内に使用できる文字サイズの最大値に達するまで、連続して送信バッファ内に統合される。それぞれのSMSは、図4で示されているが、ヘッダとメッセージシーケンス(message sequence)(すなわちメッセージコード+ペイロード)を含むように構成されている。
【0104】
詳細には、遠隔地上管制ユニット4と可動ユニット3の間で双方に交換されるSMSが準備される間にシステム1によって行われる操作は、本質的には以下の通りである。送信されるべくメッセージ(すなわちメッセージコード+ペイロード)を生成し、あるいは送信されるべくメッセージを一連の列(ヘッダ+メッセージコード+ペイロード+メッセージコード+ペイロード…)に結びつける。一連の列を暗号化し、ベース64形式で符号化して送信バッファに加え、送信する。受信して、ベース64形式で符号を読解する。暗号を解読し、受信した一連の列の中に含まれる個別のメッセージを読み出す。
【0105】
SMS信号内に含まれるヘッダに関して、当該ヘッダは以下の情報を包含するように構成される。情報とは例えば、1から256の範囲内で送信側のロジックにより更新できる漸進的な数の1バイト、16バイトの送信側のID、送信側が可動ユニット3である場合IMEIコードと一致する送信側のID、あるいは送信側が遠隔地上管制ユニット4である場合管制ユニットを特定する、文字と数字を区別なく処理しうる一連の列と一致する送信側のID、ヘッダがあるSMS信号内に含まれる文字数を示す、1バイトの指定域である。
【0106】
メッセージコードに関して、当該メッセージコードはペイロードの構造を特定する4ビットの列で構成されている。
【0107】
図5で描かれている表は、SMS信号内で使用できるそれぞれのメッセージコードが所定のペイロードと結びつく、可能な実施形態である。前記ペイロードは例えば、可動ユニットの較正再構成や可動ユニットに蓄積された一連のSMSの送信要求、可動ユニット3の位置、可動ユニット3からのアラームおよび可動ユニットから送信される較正と一致する。
【0108】
可動ユニット3の較正再構成と結びつくペイロードに関して、当該ペイロードは図6で示されている表に基づき構成される。
【0109】
可動ユニット3の送信バッファに蓄積された一連のSMS信号の送信要求に関するペイロードは、図7に描かれている表に示されているように組み立てられる。
【0110】
可動ユニット3の位置に関するペイロードは、図8に描かれている表に示されているように構成される。
【0111】
さらに、可動ユニット3のアラームに関するペイロードは、図9および図10に示されている表により構成される。
【0112】
最後に、システム1によって使用される初期化の数値に関して、当該数値は実施例を通じて図11に描かれた表で示されている数値に相当する。
【0113】
SMSの内容に関して、システム1は内容をベース64形式に従って暗号化および符号化を行う。
【0114】
特に、交換された情報は数字もしくは文字と数字を組み合わせた形式のデータに基づく。当該情報を縮小し、SMSの数を最小限にするためには、ベース64形式の符号化を用いて、2進データが符号化される。2進データはビットストリームとして変換される。ベース64形式の符号化とは、64の符号を使用する比較的動きの少ない進法のことである。選択された64の符号はASCII文字であり、ビットストリームは6ビットのかたまりに分けられる。
【0115】
可能性のある変数は図12に示されている表に従って符号化される。
【0116】
この場合、ベース64形式の文字数は以下に示す式により得られる。
NR_CHAR=ROUND.UP(NR_BIT/6;4)
ここで、NR_BITは2進ストリーム内のビットの数であり、ROUND.UPは次の4の倍数である整数に処理する、既知の機能である。
【0117】
例えば、ベース64形式の16文字は、96ビットストリームに符号化することが要求され、20文字は110ビットストリームに符号化することが要求される。
【0118】
最後に、図3に挙げられている表は、1つのSMSで送信されるであろうビットストリームに蓄積された情報を送信する操作の流れを示している。
【0119】
上述したコンテナ追跡システムは、可動ユニットが必要とする消費電力を好都合に最適化し、気温が極端に低いなど不利となる環境状態の下での、長期に渡るミッションの場合でも、コンテナの追跡可能性を確実にする。
【0120】
特に、可動ユニットは、
GPS世界位置把握モジュールおよびGSM電話モジュールがオフになる、低活動状態を維持することによって、また
上で特定したアルゴリズムにより位置メッセージを蓄積し、GSM通信モジュール10で送信するSMSを減らすことによって、または例えば追跡の必要性に従って遠隔管制ユニットで較正されたアラームまたは時間のトリガーのようなできごとが存在する場合にのみSMSを送ることによって
消費電力を相当量減らせる。
【0121】
その結果、可動ユニット3の中で最も電力を消費する、GSM通信モジュールをオンにし使用する動作は必要最低限に抑えられ、ゆえに供給バッテリーの寿命に関して明らかな利益を生む。
【0122】
最後に、ここで記載、説明したシステムに対する変更および変動は、付随のクレームにより定義づけられる本発明の範囲から外れることなくなされる。
【符号の説明】
【0123】
1 システム
2 コンテナ
3 可動ユニット
4 遠隔地上管制ユニット
5 通信システム
5a 携帯電話ネットワークまたは回線
5b 衛星による通信システム
6 記憶装置
7 位置把握モジュール
8 LED
9 アラームモジュール
10 GSM通信モジュール
100、150 スタンバイ状態
110 アーミング調査状態
120 アーミング確定状態
130 第1通信状態
140 低活動状態
160 活動状態
170 電話適用範囲探知状態
180 通信状態
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ(2)に取り付けられ、通信システム(5)を通して地上管制ユニット(4)と通信するように構成された可動ユニット(3)を備え、
該可動ユニット(3)が位置把握手段(7)、前記コンテナ(2)に関するアラーム状態を認識するように設定されたアラーム手段(9)、前記可動ユニット(3)の位置データを含む追跡信号(S1)を生成するように設定された通信手段(10)、存在するのであれば、前記コンテナ(2)に関連する1つ以上のアラーム状態と結びつく情報を、さらに備えたコンテナ追跡システムであって、
前記可動ユニット(3)が前記通信システム(5)を通した前記追跡信号(S1)の通信が利用不可能な状態が起きた場合には必ず、前記位置把握手段(7)および前記通信手段(10)をオフ状態にする前記低活動状態(140)へ移行することを特徴付けられたコンテナ追跡システム(1)。
【請求項2】
前記可動ユニット(3)があらかじめ定められたウェイクアップ時間間隔(DT1)の間前記低活動状態(140)を保ち、該ウェイクアップ時間間隔(DT1)が終了すれば活動状態(160)に移行するように設定され、該活動状態(160)において、当該可動ユニット(3)が前記位置把握手段(7)をオン状態にし、前記位置データを蓄積するように調節された請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記可動ユニット(3)が、前記アラーム手段(9)が少なくとも1つコンテナのアラーム状態を認識した時に前記低活動状態(140)から前記活動状態(160)へ移行するように構成され、該活動状態(160)において、前記可動ユニット(3)が前記アラーム情報を蓄積するように調節された請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記可動ユニット(3)が、前記通信システム(5)を通して追跡信号(S1)の通信が利用可能であることまたは利用不可能であることを確かめる中で、当該可動ユニット(3)は前記活動状態(160)から適用範囲探知状態(170)へ移行するように構成された請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記可動ユニット(3)が、前記あらかじめ定められたウェイクアップ時間間隔(DT1)が終わるとトリガー(St1)を発生させ、該トリガー(St1)の数(NSt1)を数えるように調節され、さらに当該可動ユニット(3)が、該トリガーの数(NSt1)があらかじめ定められた所定の限界値(ST)との関係と適合した時に、活動状態(160)から適用範囲探知状態(170)へ移行するように構成された請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記可動ユニット(3)が、数えられたトリガーの数(NSt1)が前記あらかじめ定められた所定の限界値(ST)との関係と適合しない時、前記活動状態(160)から前記低活動状態(140)へ移行するように構成された請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記可動ユニット(3)が、前記通信システム(5)を通した前記追跡信号(S1)の通信が利用不可能であると認識した時、前記適用範囲探知状態から前記低活動状態(140)へ移行するように構成された請求項4〜6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記可動ユニット(3)が前記追跡信号(S1)が通信可能な状態を認識した時、前記適用範囲探知状態(170)から通信状態(180)へ移行するように構成され、該通信状態(180)において前記可動ユニット(3)が前記追跡信号(S1)の通信を管理するように構成されている請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記可動ユニット(3)があらかじめ定められた待機時間間隔(DTS)内に、アラーム状態を認識しおよび/または前記地上管制ユニット(4)から送信されたコマンド信号(SCOM)を受信した時、前記通信状態(180)から前記活動状態(160)へ移行するように構成されている請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記可動ユニット(3)が前記あらかじめ定められた待機時間間隔(DTS)内に、アラーム状態を認識せずおよび/または前記地上管制ユニット(4)から送信されたコマンド信号(SCOM)を受信しない時、前記通信状態(180)から低活動状態(140)へ移行するように構成されている請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記可動ユニット(3)により発せられた前記追跡信号(S1)および前記地上管制ユニット(4)により発せられた前記コマンド信号(SCOM)がSMS形式の電話信号である請求項1〜10のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記地上管制ユニット(4)により送信された前記コマンド信号(SCOM)が、前記可動ユニット(3)の較正再構成、該可動ユニット(3)の数値に対する再構成要求、または少なくとも1つの、該可動ユニット(3)により蓄積された追跡信号(S1)の送信要求のいずれかを備える請求項9〜11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記通信システム(5)が携帯電話の通信ネットワーク(5a)および/または衛星による通信ネットワーク(5b)を備える請求項1〜12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記可動ユニット(3)が、該可動ユニット(3)が前記コンテナ(2)に取り付けられた時に押すことができ、該可動ユニット(3)が前記コンテナ(2)から離された時に解除される安全解除ボタンを備え、
さらに前記可動ユニット(3)が、当該安全解除ボタンがあらかじめ定められたアーミング時間間隔(DTM)の間押されたままであった時、位置把握手段(7)および通信手段(10)の作動を含むアーミング確定状態(120)へ移行するように構成されている請求項1〜13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記可動ユニット(3)が、前記安全解除ボタンが前記のあらかじめ定められたアーミング時間間隔(DTM)内に解除された時、前記アーミング調査状態(110)から前記スタンバイ状態(100)へ移行するように構成された請求項14記載のシステム。
【請求項16】
コンテナ追跡システム(1)のための請求項1〜15のいずれかに記載の可動ユニット(3)。
【請求項17】
作動すれば請求項16の可動ユニット(3)が請求項1〜15に従って操作を行うように構成された、該可動ユニット(3)の記憶装置(6)に搭載されうるコンピュータ製品。
【請求項1】
コンテナ(2)に取り付けられ、通信システム(5)を通して地上管制ユニット(4)と通信するように構成された可動ユニット(3)を備え、
該可動ユニット(3)が位置把握手段(7)、前記コンテナ(2)に関するアラーム状態を認識するように設定されたアラーム手段(9)、前記可動ユニット(3)の位置データを含む追跡信号(S1)を生成するように設定された通信手段(10)、存在するのであれば、前記コンテナ(2)に関連する1つ以上のアラーム状態と結びつく情報を、さらに備えたコンテナ追跡システムであって、
前記可動ユニット(3)が前記通信システム(5)を通した前記追跡信号(S1)の通信が利用不可能な状態が起きた場合には必ず、前記位置把握手段(7)および前記通信手段(10)をオフ状態にする前記低活動状態(140)へ移行することを特徴付けられたコンテナ追跡システム(1)。
【請求項2】
前記可動ユニット(3)があらかじめ定められたウェイクアップ時間間隔(DT1)の間前記低活動状態(140)を保ち、該ウェイクアップ時間間隔(DT1)が終了すれば活動状態(160)に移行するように設定され、該活動状態(160)において、当該可動ユニット(3)が前記位置把握手段(7)をオン状態にし、前記位置データを蓄積するように調節された請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記可動ユニット(3)が、前記アラーム手段(9)が少なくとも1つコンテナのアラーム状態を認識した時に前記低活動状態(140)から前記活動状態(160)へ移行するように構成され、該活動状態(160)において、前記可動ユニット(3)が前記アラーム情報を蓄積するように調節された請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記可動ユニット(3)が、前記通信システム(5)を通して追跡信号(S1)の通信が利用可能であることまたは利用不可能であることを確かめる中で、当該可動ユニット(3)は前記活動状態(160)から適用範囲探知状態(170)へ移行するように構成された請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記可動ユニット(3)が、前記あらかじめ定められたウェイクアップ時間間隔(DT1)が終わるとトリガー(St1)を発生させ、該トリガー(St1)の数(NSt1)を数えるように調節され、さらに当該可動ユニット(3)が、該トリガーの数(NSt1)があらかじめ定められた所定の限界値(ST)との関係と適合した時に、活動状態(160)から適用範囲探知状態(170)へ移行するように構成された請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記可動ユニット(3)が、数えられたトリガーの数(NSt1)が前記あらかじめ定められた所定の限界値(ST)との関係と適合しない時、前記活動状態(160)から前記低活動状態(140)へ移行するように構成された請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記可動ユニット(3)が、前記通信システム(5)を通した前記追跡信号(S1)の通信が利用不可能であると認識した時、前記適用範囲探知状態から前記低活動状態(140)へ移行するように構成された請求項4〜6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記可動ユニット(3)が前記追跡信号(S1)が通信可能な状態を認識した時、前記適用範囲探知状態(170)から通信状態(180)へ移行するように構成され、該通信状態(180)において前記可動ユニット(3)が前記追跡信号(S1)の通信を管理するように構成されている請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記可動ユニット(3)があらかじめ定められた待機時間間隔(DTS)内に、アラーム状態を認識しおよび/または前記地上管制ユニット(4)から送信されたコマンド信号(SCOM)を受信した時、前記通信状態(180)から前記活動状態(160)へ移行するように構成されている請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記可動ユニット(3)が前記あらかじめ定められた待機時間間隔(DTS)内に、アラーム状態を認識せずおよび/または前記地上管制ユニット(4)から送信されたコマンド信号(SCOM)を受信しない時、前記通信状態(180)から低活動状態(140)へ移行するように構成されている請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記可動ユニット(3)により発せられた前記追跡信号(S1)および前記地上管制ユニット(4)により発せられた前記コマンド信号(SCOM)がSMS形式の電話信号である請求項1〜10のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記地上管制ユニット(4)により送信された前記コマンド信号(SCOM)が、前記可動ユニット(3)の較正再構成、該可動ユニット(3)の数値に対する再構成要求、または少なくとも1つの、該可動ユニット(3)により蓄積された追跡信号(S1)の送信要求のいずれかを備える請求項9〜11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記通信システム(5)が携帯電話の通信ネットワーク(5a)および/または衛星による通信ネットワーク(5b)を備える請求項1〜12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記可動ユニット(3)が、該可動ユニット(3)が前記コンテナ(2)に取り付けられた時に押すことができ、該可動ユニット(3)が前記コンテナ(2)から離された時に解除される安全解除ボタンを備え、
さらに前記可動ユニット(3)が、当該安全解除ボタンがあらかじめ定められたアーミング時間間隔(DTM)の間押されたままであった時、位置把握手段(7)および通信手段(10)の作動を含むアーミング確定状態(120)へ移行するように構成されている請求項1〜13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記可動ユニット(3)が、前記安全解除ボタンが前記のあらかじめ定められたアーミング時間間隔(DTM)内に解除された時、前記アーミング調査状態(110)から前記スタンバイ状態(100)へ移行するように構成された請求項14記載のシステム。
【請求項16】
コンテナ追跡システム(1)のための請求項1〜15のいずれかに記載の可動ユニット(3)。
【請求項17】
作動すれば請求項16の可動ユニット(3)が請求項1〜15に従って操作を行うように構成された、該可動ユニット(3)の記憶装置(6)に搭載されうるコンピュータ製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−222145(P2010−222145A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−39365(P2010−39365)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500102088)チエルレエフェ ソチエタ コンソルティレ ペル アチオニ (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39365(P2010−39365)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500102088)チエルレエフェ ソチエタ コンソルティレ ペル アチオニ (27)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]