説明

コンテナ固定用ロック装置

【課題】航空機用のコンテナ(2)の締結用のロック装置を提供する。
【解決手段】ロック装置は、保持要素(4)を備え航空機の床(3)に取り付けることができる少なくとも一つのロック構造(1)を備える。少なくとも一つのロック構造(1)は、コンテナを調節するための隙間(13)がコンテナと少なくとも一つのロック構造(1)との間に提供されるように、航空機の床(3)に固定することができる。ロック構造(1)の保持要素(4)は、ロック構造(1)と積載物(2)との間の隙間(13)が調節可能なように、積載物(2)の方向へ移動するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2005年12月23日に出願された独国特許出願第10 2005 061 957 6号および2005年12月23日出願の米国特許仮出願第60,753,906号の優先権を主張し、これらの出願の開示は引用により本明細書の内容の一部を構成する。
【0002】
本発明は、航空機用のコンテナ固定用ロック装置および固定方法、ならびにコンテナ固定用ロック装置の使用および航空機に関する。
【背景技術】
【0003】
航空機において、航空機の貨物室に積荷のコンテナを固定することに関して、非常に厳しい要件が存在する。積荷の固定手段は、航空機に損害をもたらし得る機体の動きによって積荷が緩まないように十分に安定していることが確保されなければならない。
【0004】
現在まで、例えば、ULD(unit load devices)などの航空貨物のコンテナおよびパレットは、ボルトを使用して航空機の貨物室の床面に取り付けられている。この構成は、積み込みの間、実際的な理由で、ULDとボルトとの間における追加的な隙間を、設計上、考慮する必要がある。この遊びの範囲内で、ULDは、機体の動きに合わせて飛行中に自由に移動し、特定の速度(v)および加速度(a)で繰り返しロック装置と衝突する。これら動的な荷重は、固定部材に受け取られ、航空機の機体に伝えられる。
【0005】
現在まで、ボルトおよび貨物室の床面は、遊びの要素、すなわち飛行操縦の間のコンテナの動的な衝撃荷重を考慮せず、単に静的な荷重をもとに決定されている。こうした理由のため、これら固定部材の不具合を排除するために、その重要な安全性は、ボルトに関連した設計計算に組み込まれている。動的な荷重の程度に影響する決定的な要因は、機体に作用する、遊びの距離および加速力(a)によって決まる、機体に作用する衝撃速度(v)である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、とりわけ、経済的かつ軽量化されたコンテナ用ロック装置を提供することである。
【0007】
本発明の目的は、独立請求項に記載の特徴を有する、コンテナ固定用ロック装置および固定方法、航空機、および機内における積載物を固定するロック装置によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の例示的な実施形態にしたがい、航空機のコンテナを固定するためのロック装置が提供される。この構成において、ロック装置は、保持要素を有する少なくとも一つのロック構造を備える。少なくとも一つのロック構造は、航空機の床に取り付けることができる。少なくとも一つのロック構造は、コンテナを調節するための隙間がコンテナと少なくとも一つのロック構造との間に提供されるように、航空機の床に固定することができる。ロック構造の保持要素は、ロック構造と積載物との間の隙間が調節可能なように、積載物の方向へ移動するように構成される。
【0009】
本発明の方法の例示的な実施形態にしたがい、航空機のコンテナを固定するための方法が提供される。本方法は、保持要素によって、ロック構造を航空機の床に取り付けるステップを含む。少なくとも一つのロック構造は、コンテナと少なくとも一つのロック構造との間に、コンテナを調節するための隙間が提供されるように、床に取り付けられる。
【0010】
本発明のさらなる例示的な実施形態にしたがい、航空機のコンテナを固定するためのロック装置が使用される。
【0011】
本発明のさらなる例示的な実施形態にしたがい、コンテナを固定するためのロック装置を有する航空機が使用される。
【0012】
本発明にしたがったロック装置を用いて、二つのステップにて、航空機のコンテナを固定することが可能である。第1のステップにおいて、コンテナは特定の位置に移動され、本発明にしたがったロック構造により、コンテナは特定の位置に固定される。ロック構造とコンテナとの間に隙間が存在するので、例えばULD(unit load device)または積荷などのコンテナを所望の位置に調節することが可能である。本発明にしたがい、ロック構造の保持要素によって、ロック構造とコンテナとの間の隙間は閉じられるか、または縮小され得る。なぜならば、コンテナとロック装置との間の任意の遊び、すなわち衝撃速度は著しく低減されるか、または排除され得る。この方法において、ロック装置はまた、軽量化および小さいサイズとなるように設計することができる。なぜならば、動的な荷重がかかる状況は、低減された遊びのために著しく減少され得、該動的な荷重は、ロック装置の設計計算に殆ど影響を及ぼすことはないからである。さらに、航空機の機体、特に、航空機の床に対して作用する荷重は低減され、その結果、期待の設計計算において、さらなる軽量化もまた可能となる。
【0013】
広範な試験では、動的な荷重要因は、その重要性において、静的な状態での荷重要因を著しく超え得ることが示されている。これらの動的な衝撃荷重は、ULDの剛性およびULDの自重によって決定される。ULD内の積載物は、しばしばULDの自重の何倍にもなるのだが、そのULDの積載物は、動的な荷重に比較的小さな影響しか与えない。本発明によるロック装置によって隙間が減少されているため、ULDの移動の結果として生じるその決定的な動的な荷重を低減することができ、ならびにこの方法において、より軽量化されたロック装置および航空機の機体の設計を使用することができる。さらに、コンテナを調節するための隙間が提供され、その結果、本発明によるロック装置から機能的な不利点が生じることはない。
【0014】
本発明のさらなる例示的な実施形態にしたがい、保持要素は隙間を調節するためのネジ棒を備える。これにより、ネジ棒を中へ入れるか外へ出すことによって、隙間が特定の位置または規定された位置において減少される、シンプルな設計による解決法が提供される。
【0015】
ロック装置のさらなる例示的な実施形態にしたがい、保持要素は、係合歯および係合要素を有する偏心的な戻り止め要素を備える。この方法において、戻り止め要素が隙間に挿入されるように保持要素が設計され、戻り止め要素の位置は、戻り止め要素の係合歯が係合要素と係合して、固定されることができる。ロック装置の本実施形態により、この偏心的な戻り止め要素が所定の位置に導かれ、固定され得るという規定された方法において、隙間を調節することが可能となる。
【0016】
さらなる例示的な実施形態において、係合要素は、戻り止め要素を位置へロックするためのフットレバーを備えることができる。これにより、貨物室におけるコンテナを迅速に且つ柔軟に固定することができる。例えば、コンテナが従業員によって手動により所望の位置に配置および調節される間、その従業員はフットレバーのシンプルな操作によって、所望の位置にコンテナを止めることができる。これにより、便利且つ著しく迅速な方法において、コンテナを固定および調節することが可能となる。
【0017】
例示的な実施形態にしたがい、ロック装置はさらに、調節穴を有する固定用レールを備え、固定用レールは航空機の床に取り付けられる。少なくとも一つのロック構造は、したがって、コンテナとロック構造との間の隙間を提供することができるように、ガイドレールに沿った規定された位置に、調節可能なように取り付けられ得る。この方法において、ロック構造は、積載物が位置へと移動される前に、既に調節され得る。
【0018】
本発明のさらなる例示的な実施形態にしたがい、ロック装置はさらに、少なくとも一つの減衰要素を備える。この少なくとも一つの減衰要素は、コンテナの移動を減衰することができるように、保持要素とコンテナとの間に固定される。特に、コンテナに対して減衰されない固定システムの場合、ロック装置またはコンテナの変形または損傷が頻繁に生じるが、その変形または損傷は、防ぐことが可能である。小さな隙間の減衰の場合であっても有用である。なぜならば、さもなければ、衝突したコンテナによって生じる大きな衝撃振動は、ロック要素または航空機の床によって取り込まれる必要があるからである。
【0019】
さらなる例示的な実施形態にしたがい、ロック装置はさらに、例えば電子センサなどの検査要素を備える。検査要素は、ロック装置が故障した場合に、指示信号を生成することができるように設計されている。この方法において、ロック装置の故障または損傷を早々に検出することができ、その結果、安全性に必要な修理または取り組みを早々にすることが可能である。したがって、航空機の積荷スペースにおいて生じる偶発事故の危険性を著しく低下することが可能となる。
【0020】
さらなる例示的な実施形態にしたがい、ロック装置は、保持要素を有する複数のロック構造を備える。複数のロック構造は、コンテナを調節するための隙間が提供されるようにコンテナを囲む。複数のロック構造の保持要素は、複数のロック構造とコンテナとの間の隙間が調節可能なように、コンテナの方向へ移動することが可能である。本発明のこの例示的な実施形態を用いて、ロック装置により、様々な飛行操縦の結果としてコンテナに作用する動的な荷重を取り込むことが可能となる。このように、例えば、機体の長手方向の軸(x軸)に沿う方向、あるいは、y軸またはz軸に対して直交する方向など、あらゆる方向における動的な荷重を低減することができる。例えば、航空機が左右傾き(rolling)または左右振り(yawing)をする場合、しばしば、動的な荷重が、航空機のx方向または長手方向だけでなく、y方向における直交する方向にも生じるため、本発明にしたがった、コンテナを固定するためのロック装置を提供することができる。
【0021】
ロック装置の実施形態はまた、その方法、航空機、およびその使用に関連し、その逆もまた然りである。
【0022】
本発明にしたがったロック装置およびその方法は、したがって、調整機能および位置へのロック機能がシンプルな設計にて実施可能である、調整可能なロックシステムを提供する。したがって、例えば、コンテナはまず航空機の積荷スペースにおける所定の位置に導かれ、次いで、位置決めをされ、位置にロックされ得る。
【0023】
本発明におけるさらなる記載とさらなる理解のために、例示的な実施形態は、添付の図面を参照することで、さらに詳細に記載される。
【0024】
異なる図面における同一または類似の要素は同じ参照番号を有する。図中の例示は概略であり、縮尺通りではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図2は本発明の例示的な実施形態を示す。航空機用のコンテナ2を固定するためのロック装置は、保持要素4によって航空機の床3に取り付けられるロック構造1によって固定される。コンテナ2と少なくとも1つのロック構造1との間に、コンテナ2を調節するために隙間13が提供されるように、少なくとも1つのロック構造1が航空機の床3に取り付けられる。次いで、ロック装置の保持要素4は積載物2の方向に移動可能であり、ロック構造1と積載物2との間の隙間13を調節できる。
【0026】
図1は、最新技術水準によって公知のロック装置を示す。積載物2’は、航空機の動きまたは飛行中の操縦の間、コンテナ2または航空機の床3の間で相対的な動きが生じるように、コンテナ2に収容される。コンテナ2はロック装置1によって航空機の床3に固定される。航空機の操縦の結果として生じる動的な荷重、すなわち航空機の強い加速または減速にもかかわらず、実際上の理由から、コンテナ2を荷積みおよび荷降ろしすることを容易にするために、隙間13はそのままに残される。そのため、ロック装置は、動的な衝撃荷重が加わった場合に、破損または故障しないように十分強固に設計される。このため、ロック装置は相当なスペースと重量を必要とする。
【0027】
図2において、本発明のロック装置により、動的な荷重要因を著しく減少するように、隙間13は閉じられるかまたは縮小される。それゆえ、さらに軽量かつより小さな構造物が可能になる。
【0028】
図3は、本発明によるロックシステムの上面図を示す。コンテナ2に面した少なくとも1つの側面上で、コンテナ2の方向に隙間13が生じるように、本発明によるロック装置が取り付けられる。コンテナ2の調節後、保持要素4によって隙間13が閉じられる。
【0029】
図4において、コンテナは固定用レール5によって固定される。固定用レール5の調節穴8によって、ロック装置を航空機の機体に柔軟に連結することができる。したがって、コンテナ2は、まず特定の場所に配置および調節され、その後、保持要素4によって固定される。力の流れは、ロック装置および固定用レール5によって航空機の機体3へ伝えられる。
【0030】
図5は、本発明によるロック装置の輪郭図であり、経験される動的な力が示されている。この構成において、積載物2’はコンテナ2に固定され、加速度acargoで所定の速度vcargoを有する。しかしながら、試験では、上述の動的な力はごく僅かであることが示された。しかし、速度vULDおよび加速度aULDの結果として生じる動的な荷重は、静的な状況における荷重よりも著しく高い、航空機の操縦の間に経験される一部の動的な荷重の結果になった。これらの荷重の事例の程度は、衝撃速度vULDおよびコンテナ2の自重量の程度によって主に決定される。衝撃速度vULDに関しては、隙間13の大きさと、コンテナ2が航空機の動きの結果として影響を受ける加速度aULDとが、決定的な要因になる。コンテナ2の通常の緩んだ配置のために、飛行操作または航空機の他の動きのある間、相対的な動きが生じ、その結果、非常に大きな動的な荷重が生じる。図5に示すように、隙間13がないため、隙間13があった場合に経験される動的な荷重の多くの事象は生じない。本発明によるこのシステムにおいて、動的な力を生成するのは、積載物2’とコンテナ2との間における相対的な動きのみであることは明らかである。
【0031】
本発明を用い、動的な力を低減できるため、通常使用される20メートルトンのULDを固定できるだけではなく、さらに、65メートルトンまでの重量の、いわゆる重いパレットをよりよく固定することができる。現在のところ、各国の国際航空管理局は、図6に示すように、複雑な固定方法を用いてのみ、重いパレットの配置を許可する。この従来の固定方法は、これまで65メートルトンまでの重量の重いパレットを固定するためには使用されてこなかったが、それは第1に、従来の固定方法が、発生する動的な荷重を固定することができないからである。それゆえ、これらの重いパレット14は、複数のロープ線を用いて補強し、力の作用を全てのロープ線に及ばせるようにする必要がある。しばしば、非効率的なコンテナ14の配置のみ許可されており、というのは、例えば、個々に各コンテナを補強することへの規制のために、二つのコンテナ14を並んで固定することが不可能だからである。本発明によるロック装置を用いて重いパレット14を保管することにより、相当の量の重いパレット14を貨物倉内にさらに効率的に配置することができる。
【0032】
図7は、ロックユニット1の保持要素4および減衰要素7の例示的な実施形態である。固定穴8を用いてロック要素を固定用レール5上にて可変的に調節できるので、コンテナ2を、まず、ロック要素1により、特定の位置に配置できる。存在する隙間13はコンテナ2を位置決めするために使用される。その後、保持要素4のネジ棒6によって、隙間13は減少する。不均一を補うために、または残りの動的力を減衰するために、動的荷重をさらに低減するために、保持要素4とコンテナ2との間に減衰要素7を取り付けることができる。
【0033】
図8は、偏心的に固定された保持要素4の例示的な実施形態を示す。例えば表面に係合歯を備える戻り止め要素9が保持要素4上に取付けられる。戻り止め要素9は隙間13を縮小するために利用され、その後、係合レバー10によって所望の位置に取り付けられる。この方法において、コンテナ2を固定するシンプルなシステムが提供される。
【0034】
図9は、偏心的に固定された戻り止め要素9を有する保持要素4のさらなる例示的な実施形態を示す。この構成において、簡単な操作およびコンテナ2の位置にロックすることが可能となるように、フットレバー12が取り付けられる。したがって、従業員は、例えば、所望の位置にコンテナを手動で並べることができ、同時に、戻り止め要素9のフットレバー12を操作することにより、コンテナ2を位置合わせした位置に保持し、固定することができる。
【0035】
なお、「含む」という語は、その他の要素または工程を排除せず、また、「1つの」は、複数を排除しないことに留意されたい。さらに、上述の実施態様のうちの1つを参照して記載された特徴または工程が、他の上述の実施態様の異なる特徴または工程と組み合わせて使用できることもまた留意されたい。請求の範囲における参照番号は、限定の意味に解すべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】最新技術水準によって公知のロック装置の概略図を示す。
【図2】本発明の例示的な実施形態の概略図を示す。
【図3】本発明の例示的な実施形態による概略図を示す。
【図4】本発明の概略図を示す。
【図5】荷とコンテナの間で生じる力を示す、本発明の概略図を示す。
【図6】最新技術水準によって公知の、従来の固定方法を示す。
【図7】保持要素およびロック構造の例示的な実施形態の概略図を示す。
【図8】係合歯を有する偏心的な戻り止め要素を備える実施形態の概略図を示す。
【図9】フットレバーによって操作可能な偏心的な戻り止め要素の概略図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機のコンテナ(2)を固定するためのロック装置であって、
保持要素(4)を備える少なくとも1つのロック構造(1)を備え、
前記少なくとも1つのロック構造(1)は、航空機の床(3)に取り付け可能であり、
前記少なくとも1つのロック構造(1)は、前記コンテナ(2)を調節するための隙間(13)が前記コンテナ(1)と前記少なくとも1つのロック構造(1)との間に提供されるように、前記航空機の床(3)に取り付け可能であり、
前記ロック構造(1)の保持要素(4)は、前記ロック構造(1)と前記コンテナ(2)との間の隙間(13)が調節可能なように、前記コンテナ(2)の方向へ移動するように構成されている、ロック装置。
【請求項2】
前記保持要素(4)は、前記隙間(13)を調節するためのネジ棒(6)を備える、請求項1に記載のロック装置。
【請求項3】
前記保持要素(4)は、係合歯および係合要素(10)を有する偏心的な戻り止め要素(9)を備え、
前記戻り止め要素(9)は前記隙間(13)に挿入されるように構成され、前記戻り止め要素(9)の一部は、前記戻り止め要素(9)の係合歯が前記係合要素(10)と係合する位置にロックされるように構成される、請求項1に記載のロック装置。
【請求項4】
前記係合要素(10)は、前記戻り止め要素(9)を位置にロックするためのフットレバー(12)を備える、請求項3に記載のロック装置。
【請求項5】
調整穴(8’)を有する固定用レール(8)をさらに備え、前記固定用レール(8)は前記航空機の床(3)に取り付けられ、
前記少なくとも1つのロック構造(1)は、前記コンテナ(2)と前記ロック構造(1)との間の隙間(13)が提供されるように、前記ガイドレール(8)に沿って規定された位置に調節可能なように取り付けられるように構成されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項6】
少なくとも1つの減衰要素(7)をさらに備え、
前記少なくとも1つの減衰要素(7)は、前記コンテナ(2)の移動が減衰されるように、前記保持要素(4)と前記コンテナ(2)との間に取り付けられる、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項7】
検査要素をさらに備え、
前記検査要素は、前記少なくとも1つのロック装置が故障した場合に、指示信号が生成されるように設計されている、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項8】
保持要素(4)を有する複数のロック構造(1)をさらに備え、
前記複数のロック構造(1)は、前記コンテナ(2)を調節するための隙間(13)が提供されるように、前記コンテナ(2)を囲み、
前記複数のロック構造(1)の保持要素(4)は、前記複数のロック構造(1)と前記コンテナ(2)との間の隙間(13)が調節可能なように、前記コンテナ(2)の方向へ移動するように構成されている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のロック装置。
【請求項9】
航空機のコンテナ(2)を固定するための方法であって、
保持要素(4)を有するロック構造(1)を航空機の床に取り付けるステップを含み、
前記少なくとも1つのロック構造(1)は、前記コンテナ(2)を調節するための隙間(13)が、前記コンテナ(2)と前記少なくとも1つのロック構造(1)との間に提供されるように、前記航空機の床(3)に固定され、
前記ロック構造(1)の保持要素(4)は、前記ロック構造(1)と前記コンテナ(2)との間の隙間が調節可能なように、前記コンテナ(2)の方向へ移動する、方法。
【請求項10】
係合歯を有する偏心的な戻り止め要素(9)を用いて、前記保持要素(4)を前記隙間(13)に挿入するステップと、
係合要素(10)と前記係合歯との係合によって、前記隙間(13)に、前記戻り止め要素(9)の位置を固定するステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記保持要素(4)と前記コンテナ(2)との間に取り付けられた減衰要素(7)によって、コンテナ(2)の移動を減衰するステップをさらに含む、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
電気センサを有する検査要素によって、前記ロック構造(1)をモニタするステップと、
前記ロック装置が故障した場合、指示信号を生成するステップと
をさらに含む、請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記コンテナ(2)を調節するための隙間(13)が複数のロック構造(1)と前記コンテナ(2)との間に提供されるように、保持要素(4)を有する前記複数のロック構造(1)によって前記コンテナ(2)内にロックするステップと、
前記コンテナ(2)の方向へ移動するように構成された前記保持要素(4)によって、前記複数のロック構造(1)と前記コンテナ(2)との間の隙間(13)を設定するステップと
をさらに含む、請求項9から請求項12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の、航空機のコンテナ(2)を固定するためのロック装置の使用。
【請求項15】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の、コンテナ(2)を固定するためのロック装置を備える航空機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−520625(P2009−520625A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546264(P2008−546264)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/EP2006/012391
【国際公開番号】WO2007/071419
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(504467484)エアバス・ドイチュラント・ゲーエムベーハー (268)