説明

コンテナ用連結金具

【課題】 従来のコンテナ用連結金具では、コンテナを船舶上より荷降しする際、コンテナ用連結金具に有してあるロック機構を解除する為何らかの作業を行っていたが、このロック機構を解除する作業を不要とする。
【解決手段】 ガントリークレーンでコンテナを吊り上げる場合は、先端略錐体形に尖らせた嵌入コーンの横穴にロック金具が回転して格納され機能しない形状とするコンテナ用連結金具を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ積載技術に係るコンテナ用連結金具に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば多数のコンテナを船舶上に積載する場合、これを単に積み上げただけでは船の揺れ等により荷くずれを生じる危険があるため、第1段のコンテナと床面の間および上下に層積されるコンテナ相互の間に位置決めかつ固縛用の各種連結金具が介装される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の連結金具は、金具本体の上端下端に平面略長方形になるコーンを回転可能に取り付け、このコーンをコンテナ隅部に設けられたコーナーフィッティングの係合孔に挿入した後、回転して係合孔に係合させるように構成されている。すべてのコーンを回転させねばならず手間が掛かる外、2層、3層以上のコンテナを固縛する場合には高所作業となり、転落事故等の危険を伴う。現在自動的にコーンが係合する方法は開発されているが、係合を解除する場合、長く重い棒で操作するか、コンテナの上の乗り高所作業を行っている。
【0004】
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするものであり、危険防止およびコンテナの積み降ろしの作業効率を高めることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本考案は以上の点に鑑み、上記従来技術にみられる問題を解消すべく案出されたものであって、この目的を達成するため、請求項1の3に示すように、先端略錐体形に尖らせた嵌入コーンには横穴を設け、重量バランスにより姿勢制御がなされているロック金具5は、コーナーフィッティングの係合孔に挿入時、前記ロック金具5の5−2部がコーナーフィッティングの係合孔に沿って回転することにより、前記ロック金具5の5−1部がコーナーフィッティングの係合孔の内側で突出する機構(〔図3〕および〔図4〕参照)となっている。
【0006】
船の動揺により船舶上のコンテナが傾斜した際、本コンテナ連結金具の前記ロック金具5が機能し、コーナーフィッティングの係合孔面に接することによりロックされ、コンテナの転倒を防止し、
【0007】
船舶寄港は船の動揺がほとんど無く船舶上のコンテナが傾斜していない状態のため、船舶上のコンテナが略垂直に吊り上げられることにより、前記ロック金具5の5−1部が自動的に先端略錐体形に尖らせた嵌入コーン3の横穴に回転して格納される機構を有するコンテナ連結金物。
【発明の効果】
【0008】
従って、コンテナ荷降し時のロック解除作業が無くなることにより、従来のコンテナ用連結金具を使用する場合に比べ危険防止および作業効率を高め、大幅な費用削減に寄与される。
【0009】
そして、コンテナ船の寄港時間も従来に比べ短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 コンテナ連結金具〔請求項1−〕タイプ
【図2】 コンテナ連結金具〔請求項1−2〕タイプ
【図3】 コンテナ連結前コンテナ連結金具の状態
【図4】 コンテナ連結後コンテナ連結金具の状態
【図5】 コンテナ傾斜時のコンテナ連結金具の状態
【図6】 コンテナ荷降し時のコンテナ連結金具の状態

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1.支持盤の片面に、先端略錐体形に尖らせた嵌入コーン3を突設し、同他面上下方向に貫通する軸孔2を設け、前記軸孔2に連通する口部6を設けたケーシング1と、
前記軸孔2に回転自在に挿通された軸4−1と、
前記ケーシング1の上側に配置され、平面形状を略長方形に形成され、前記軸4に固定されたコーン4−2と、
基端を前記軸4に固定され、先端を前記口部6から外部に突出させ、その水平方向の揺動により前記軸4を回転させる操作レバー7と、
を有するコンテナ連結金具。(〔図2〕参照)
2 支持盤の片面に、先端略錐体形に尖らせた嵌入コーン3を突設し、同他面に一方の対角隅部に全高にわたって互いに平行になる傾斜面を形成し、他方の対角隅部に前記支持盤から適宜間隔を介して係合片を設けた係合コーンを突設してなるコンテナ連結金具。(〔図1〕参照)
3.前記1および2のコンテナ連結金具において、先端略錐体形に尖らせた嵌入コーン3には横穴を設け、重量バランスにより姿勢制御がなされているロック金具5を有したことを特徴とするコンテナ連結金具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−112508(P2007−112508A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339415(P2005−339415)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(393000869)光栄金属工業株式会社 (3)
【Fターム(参考)】