コンテンツアイテム供給方法
【課題】推薦コンテンツの提供。
【解決手段】サーバ2は要求に応じ、ユーザフィードバックプロファイルに従い、第1のコンテンツ推薦リストを送信する。クライアント3はリスト中の各々についてのユーザフィードバックを生成でき、対応するユーザフィードバック情報をサーバに送信する。第1のコンテンツ推薦リスト中のエントリ選択に応じ、第2の推薦リスト要求がサーバに送信され、第1のコンテンツ推薦リストエントリの可視表現が提供される。サーバは、ユーザフィードバック情報を受信し、ユーザフィードバック情報に基づき、第2のコンテンツ推薦リストを生成し、第2の推薦リスト要求に応じて送信すると共に、選択により第2のコンテンツ推薦リストエントリの可視表現を提供する。サーバは上記選択に基づき、コンテンツアイテムの少なくとも1つの送信処理を開始し、第2のコンテンツ推薦リストは、第2の推薦リスト要求を受け取る前に準備する。
【解決手段】サーバ2は要求に応じ、ユーザフィードバックプロファイルに従い、第1のコンテンツ推薦リストを送信する。クライアント3はリスト中の各々についてのユーザフィードバックを生成でき、対応するユーザフィードバック情報をサーバに送信する。第1のコンテンツ推薦リスト中のエントリ選択に応じ、第2の推薦リスト要求がサーバに送信され、第1のコンテンツ推薦リストエントリの可視表現が提供される。サーバは、ユーザフィードバック情報を受信し、ユーザフィードバック情報に基づき、第2のコンテンツ推薦リストを生成し、第2の推薦リスト要求に応じて送信すると共に、選択により第2のコンテンツ推薦リストエントリの可視表現を提供する。サーバは上記選択に基づき、コンテンツアイテムの少なくとも1つの送信処理を開始し、第2のコンテンツ推薦リストは、第2の推薦リスト要求を受け取る前に準備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ上のコンテンツアイテムをクライアント機器に供給するコンテンツアイテム提供方法及びサーバ上のコンテンツアイテムをクライアント機器で受信する受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを介するデータの検索は、人々の日常生活の一部となった。近年、インターネットを介してユーザがアクセスできるデータの量は、著しく増加し、特定のデータを検索し、データにアクセスする作業を容易にするためのコンテンツ推薦システムが開発されている。
【0003】
コンテンツ推薦システムの一般的な動作は、以下の通りである。第1に、コンテンツ推薦システムが、コンテンツアイテムの第1の選択肢をユーザに提供する。第2に、ユーザが、コンテンツアイテムの第1の選択肢のどれを好きか嫌いかを示すフィードバックが行われる。第3に、コンテンツ推薦システムは、ユーザによって与えられたフィードバックに基づいて、コンテンツアイテムの第2の選択肢を生成する。第2及び第3のステップは、複数回繰り返されることもある。
【0004】
既知のコンテンツ推薦システムは、コンテンツアイテムの要求された選択肢を生成するために、かなり長い時間を必要とすることがある。更に、コンテンツ推薦システムが提供するコンテンツアイテムの選択肢は、特にユーザがコンテンツ推薦システムを初めて使用し、したがって、ユーザプロファイルが全く存在していない場合、ユーザを満足させることができないことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決したコンテンツアイテム提供方法/受信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明は、請求項1に基づくコンテンツアイテム提供方法を提供する。更に、本発明は、請求項15に基づく受信方法を提供する。本発明の好ましい実施の形態は、従属請求項に定義されている。
【0007】
本発明に係るコンテンツアイテム提供方法は、サーバ上にあるコンテンツアイテムを、クライアント機器に提供するコンテンツアイテム提供方法において、クライアント機器からの第1のコンテンツ推薦リスト要求を、通信ネットワークを介してサーバで受信するステップと、サーバにおいて、コンテンツアイテムをそれぞれ表す正しい順序に整列された複数のコンテンツ推薦リストエントリを含む第1のコンテンツ推薦リストを、ユーザフィードバックプロファイルに応じて生成するステップと、サーバから第1のコンテンツ推薦リストをクライアント機器に送信するステップと、クライアント機器からの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するユーザフィードバック情報を、サーバで受信するステップと、サーバにおいて、複数の更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを、受信されたユーザフィードバック情報に基づいて生成することによって、全体のコンテンツ推薦リストを拡大するステップと、第1のコンテンツ推薦リストと第2のコンテンツ推薦リストとが、全体のコンテンツ推薦リストの一部を形成するように、第2のコンテンツ推薦リストを第1のコンテンツ推薦リストの最後に追加するステップと、クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップと、第2のコンテンツ推薦リスト要求に応じて、サーバからクライアント機器に、第2のコンテンツ推薦リストを送信するステップと、サーバにおいて、サーバからクライアント機器に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リストに関する第1の推薦リスト情報と、サーバからクライアント機器に送信する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報のうちの1つを保存するステップとを有する。第1のコンテンツ推薦リスト及び第2のコンテンツ推薦リストは、サーバに保存され、サーバによって受信されたユーザフィードバック情報に基づいて保守される全体のコンテンツ推薦リストの一部である。第1の推薦リスト情報及び第2の推薦リスト情報は、全体のコンテンツ推薦リストに関する推薦リスト情報の一部である。第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報は、サーバでユーザフィードバックが受信される都度、ユーザフィードバックに基づいて更新される。
【0008】
本発明の一実施の形態では、クライアントが開始するサーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、ストリーミング処理である。あるいは、送信処理は、ダウンロード処理であってもよく、又はストリーミング処理とダウンロード処理の組合せであってもよい。本発明は、特にストリーミング処理に好適に適用される。
【0009】
本発明では、用語「選択(コンテンツ推薦リストエントリの選択)」は、「明示的選択(explicit selection)」と「暗示的選択(implicit selection)」の2つのカテゴリに分類することができる。コンテンツ推薦リストエントリがユーザに視覚的に表示される場合、「暗示的選択」とは、特に、コンテンツ推薦リストエントリを強調表示することを意味し(例えば、コンテンツ推薦リストエントリのリストを単にスクロールすることによって、コンテンツ推薦リストエントリの1つが順次強調表示される)、一方、「明示的選択」とは、特に、タッチスクリーン、マウスポインタ又はユーザインタフェースの一部であるボタンをそれぞれ用いて、表示又は既に強調表示されている(すなわち、暗示的に選択されている)コンテンツ推薦リストエントリに触れることを意味する。また、ユーザインタフェース上の、コンテンツ推薦リストエントリに割り当てられたボタンを用いて、特定のコンテンツ推薦リストエントリを選択してもよい(この場合、強調表示は不要である)。コンテンツ推薦リストエントリがユーザに視覚的に表示される場合、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、コンテンツ推薦リストエントリが明示的に選択された場合にのみ開始される。あるいは、コンテンツ推薦リストエントリが暗示的に選択された時点で送信処理を開始してもよい(例えば、5秒間等の所定の期間、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリを強調表示した場合、送信処理を開始してもよい(自動的開始))。
【0010】
コンテンツ推薦リストエントリがユーザに音声として提供される場合(例えば、どのコンテンツ推薦リストエントリが利用可能であるかをスピーカによってユーザに知らせる場合)、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、ユーザによる音声入力によって、あるいはタッチスクリーン、マウスポインタ又はユーザインタフェースの一部であるボタンをそれぞれ用いて開始してもよい。
【0011】
本発明では、選択処理は、レーティング処理の一部であってもよく(コンテンツ推薦リストエントリをレーティングするためには、事前にエントリを選択する必要がある)、又はレーティング処理として解釈してもよい(例えば、明示的選択によるサーバからクライアントへのコンテンツアイテムの転送処理を開始することは、そのコンテンツアイテムをユーザが好きであることを意味し、したがって、レーティングと見なすことができる)。「レーティング(コンテンツ推薦リストエントリのレーティング)」は、「明示的レーティング」及び「暗示的レーティング」の2つのカテゴリに分類することができる。明示的レーティングは、例えば、「好き/嫌い」ボタンを押し、現在強調表示されているコンテンツ推薦リストエントリを(又はこのコンテンツ推薦リストエントリに関するアーチスト、ムード、ジャンル、年代等)ユーザが好きであるか嫌いであるかを指定する操作であってもよい。暗示的レーティングは、例えば、それぞれ表示されたコンテンツ推薦リストエントリによって表される特定のコンテンツアイテムの送信処理をユーザが開始した/開始しなかった(スキップした)という事実であってもよく(明示的/暗示的選択)、視覚的に表示されたコンテンツ推薦リストエントリをユーザがスクロール(「スキップ」)する速度であってもよい。
【0012】
上述したように、コンテンツ推薦リストエントリの明示的/暗示的選択は、明示的レーティング及び/又は暗示的レーティングとして解釈できるが、明示的/暗示的レーティングは、必ずしも明示的/暗示的選択を意味するわけではない(ユーザが所定のコンテンツアイテムを好きであるという事実は、必ずしも、ユーザがそのコンテンツアイテムを入手することを望んでいることを意味するわけではない)。ユーザによるフィードバックは、選択処理及びレーティング処理の両方に基づいていてもよい。
【0013】
上述したように、「第1のコンテンツ推薦リストの所定の位置のエントリの選択」とは、第1のコンテンツ推薦リストのエントリを選択することを意味し、この選択によって、クライアントからサーバに、第2のコンテンツ推薦リスト要求が送信される。この位置は、各クライアントにおいて、個別に決定される。例えば、ユーザが、表示された第3のコンテンツ推薦リストエントリ又は表示された最後のコンテンツ推薦リストエントリを強調表示した後に、(コンテンツアイテム転送処理が開始されたか否かにかかわらず)第2のコンテンツ推薦リスト要求を送信してもよい。
【0014】
更に、本発明に係る受信方法は、コンテンツサーバからのコンテンツ推薦リストをクライアント機器で受信する受信方法において、コンテンツ推薦リストの第1の要求を、通信ネットワークを介してコンテンツサーバに送信するステップと、コンテンツアイテムを表す少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリのリストを含む第1のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、第1のコンテンツ推薦リストの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するフィードバックを送信するステップと、コンテンツ推薦リストの第2の要求をコンテンツサーバに送信するステップと、送信したフィードバックに基づく、更なるコンテンツアイテムを表す少なくとも1つの更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、第1のコンテンツ推薦リストと第2のコンテンツ推薦リストとを含む全体のコンテンツ推薦リストの受信された一部の可視表現を表示するステップとを有する。
【0015】
本発明では、用語「サーバ」は、コンテンツ推薦システムと解釈でき、用語「クライアント」は、通信ネットワークを介してコンテンツ推薦システムに接続するのに用いられる機器と解釈できる。例えば、クライアントは、携帯電話機、ハンドヘルド機器、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、ゲームコンソール又は他の如何なるネットワーク対応機器であってもよい。クライアントとサーバは、ネットワークを介して接続される。ネットワークは、有線ネットワークであってもよく、無線ネットワークであってもよい。接続は、「常時接続(例えばDSL接続)」であってもよく、随時接続(例えばダイヤルアップ接続)であってもよい。適切なネットワーク/相互接続としては、インターネット、イントラネット、エクストラネット、仮想専用網(Virtual Private Network:VPN)、xDSL接続、電話網(GSM/EDGE、3G(例えば、UMTS)、4G(GPRS)、WAPを含む)、無線イーサネット(登録商標)又は放送網がある。
【0016】
本発明では、用語「コンテンツアイテム」は、例えば、オーディオデータ、ビデオデータ、A/Vデータ、静止画像又は動画、テキストデータ(例えば、記事)、プログラムデータ(ゲーム)等の通信ネットワークを介して通信できるあらゆる種類のデータを意味する。
【0017】
本発明により、コンテンツ推薦を速やかに行うことができ、すなわち、ユーザが要求した後に、コンテンツを速やかに推薦することができる。これは、クライアントからサーバへのユーザフィードバックの供給及び/又はユーザフィードバックに応じるサーバにおける第2のコンテンツ推薦リストの生成が、クライアントからサーバに更なるコンテンツ推薦リスト要求が行われるよりも前に実行されるためである。換言すれば、ユーザフィードバックは、できるだけ早くサーバに返される。更に、サーバは、ユーザフィードバックに基づいて、できるだけ早く新たなコンテンツ推薦リストを生成し、これにより、新たなコンテンツ推薦リストは、サーバが次のコンテンツ推薦リスト要求を受信したとき、既に準備されている。一方、従来のコンテンツ推薦システムは、コンテンツ推薦リスト要求と共に、ユーザフィードバックを受信すると予想され、新たなコンテンツ推薦リストを準備するための更なる時間が必要である。この結果、コンテンツ推薦リスト要求の受信と、サーバからクライアントへの新たなコンテンツ推薦リストの送信との間に時間的な遅延が生じる。
【0018】
本発明の更なる利点として、サーバは、コンテンツ推薦リスト要求を受信すると、速やかに反応できるため、サーバからクライアントに送信されるコンテンツ推薦リストエントリの数を最小限に抑えることができる(ユーザは、クライアントからサーバにコンテンツ推薦リスト要求を送信する処理と、サーバからクライアントに対応するコンテンツ推薦リストを送信する処理との間に、大きな遅延を感じず、したがって、サーバからクライアントに一回の送信処理又は複数回の送信処理において、どれ程の数のコンテンツ推薦リストエントリを送信するかが重要ではなくなる)。この結果、推薦されたコンテンツアイテムの「質」は、ユーザの希望により速やかに収束する(コンテンツ推薦リストがサーバからクライアントに送信される回数が多い程、ユーザは、ユーザのフィードバックに対するコンテンツ推薦システムの反応が正しく行われているかを判断できるので、コンテンツアイテムがユーザの要求(好み)を満たすまでの時間が短くなる)。
【0019】
前の段落に示した実施の形態の観点から、用語「ユーザフィードバックプロファイル」は、特に、「実際」のフィードバックだけではなく、第1の推薦リスト情報、第2の推薦リスト情報(ユーザフィードバックに応じて生成される)を意味する。例えば、ユーザが初めてコンテンツ推薦を要求した場合等、ユーザフィードバックプロファイルが未だ存在しない場合(ユーザフィードバックプロファイルが「空」である場合)、以下の2つのシナリオが想定される。第1に、「個人の」ユーザフィードバックプロファイルに代えて、最初は、「一般的な」プロファイルを用いてもよい(例えば、既にコンテンツ推薦を要求し、フィードバックを行った異なるユーザの「平均的な」好みを反映してもよい)。第2に、好みの音楽ジャンル(例えば、ロック、ポップス、ジャズ)、一人あるいは複数の好みのアーチスト、聴きたい楽曲のムード、曲が発表された年代等の情報を最初にユーザに提供してもよい。この情報は、例えば、第1のコンテンツ推薦リスト要求と共に、サーバに供給してもよい。第1のコンテンツ推薦リストを受信した後に、ユーザフィードバックプロファイル内に収集されたユーザ個人の「実際の」ユーザフィードバックに基づいて、更なる推薦リストを生成することができる。
【0020】
以下では、コンテンツアイテムを楽曲と仮定して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0021】
オンラインコンテンツ推薦システムが知られている。コンテンツアイテムの推薦リストを生成するためには、推薦システムは、ユーザプロファイルに基づき、大きなカタログから、関連したドキュメントを検索する必要がある場合がある。
【0022】
推薦リストを生成する推薦システムは、推薦リスト、例えば楽曲リストを即座に(1秒以内に)供給できない場合がある。更に、推薦リストは、サーバから機器(クライアント)に送信される。携帯電話網(GSM)に共通の帯域幅制限によって、推薦リストを送信する時間には制約がある。したがって、遅延が発生する。
【0023】
本発明は、ユーザの特定のプレイリストに対応する推薦リストをサーバに保存することによって、これらの問題を解決する。この保存により、サーバにおける推薦リストの更新に遅延が生じる場合でも、推薦リストをクライアントに速やかに供給することができる。更に、プレイリストの一部を機器(クライアント)に保存することもできる。この一時的に保存された推薦リストが短くなると、機器は、コンテンツアイテムのユーザへの転送(フォアグラウンド処理)を継続しながら、バックグラウンド処理の形式で新たな推薦リストを問い合わせる。
【0024】
このように、本発明は、ネットワーク対応機器(携帯電話機、パーソナルコンピュータ等)で利用可能な「パーソナルラジオ」を供給する。パーソナルラジオは、機器(クライアント)と、中央マネージャ(サーバ)と、リコメンダ(サーバ)と、ストリーマ(サーバ)とを備えるシステムによって実現される。連続した聴取体験を可能にするためには、リコメンダによってプレイリストを生成するための遅延と、プレイリストを配信するための遅延と、機器にコンテンツストリームを配信するための遅延とを考慮に入れる必要がある。本発明に基づくシステムは、機器(クライアント)上にプレイリストの一部を、サーバ上の他の部分をバッファリングしておき、任意、サーバ上でプレイリスト内の楽曲を連結した後に、これらの楽曲を機器に送信(ストリーミング)することによって、上述した遅延を低減する。
【0025】
上述したように、本発明に基づくシステムは、機器(消費者がインタラクトするネットワーク対応機器、例えば携帯電話機、ネットワークメディア受信機、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール等)と、マネージャ(消費者及びパーソナルラジオ放送局のニーズ(チャンネル)を管理する中央システムコンポーネント)と、リコメンダ(ユーザ入力及びユーザフィードバックに基づて提案を行う中央システムコンポーネント)と、ストリーマ((RTP/RTSP規格を用いて)ネットワークを介して機器にデータストリームを配信する専用サーバ)とを備える。
【0026】
これを実現するために、マネージャ上にチャンネルバッファ(個々のユーザのプレイリストを保存するサーバのコンポーネント)を設け、機器上にクライアントキャッシュ(機器上でプレイリストの一部を保存する機器のコンポーネント)を設け、これによって、パーソナルラジオ放送局用のクライアントサーババッファシステムを実現する。また、パーソナルラジオ放送局を実現するために、マネージャは、プレイリストを動的に保守する。機器のユーザは、プレイリストの一部を利用することができる。
【0027】
携帯電話機上でパーソナルラジオ放送局を実現するために、消費者は、例えば、ジャンル及び/又は年代を選択することができる。これに応じて、ユーザは、推薦を受け取る。そして、ユーザは、推薦に対して明示的フィードバック(好き/嫌い又は星の数によるレーティング)を与え、推薦を「パーソナル化」することができる。
【0028】
あるいは、ユーザは、推薦された1つ以上の曲を選択し、類似する曲を検索することもできる。レーティングに加えて、スキップイベント及び再生時間を用いて、パーソナルラジオ放送局をパーソナル化してもよい。このパーソナル化は、パーソナル化の処理中に変わるユーザプロファイルに反映される。
【0029】
クライアント上のキャッシュは、そのサイズを繰り返し確認する機能を有する。キャッシュのサイズ(例えば、キャッシュ内の楽曲の数)がある閾値(限界)を下回った場合、キャッシュは、マネージャに連絡して、更なるアイテムを検索する(アイテムは、マネージャ上のバッファから検索される)。また、マネージャ上のバッファも、そのサイズを監視することができる。サイズ(例えば、楽曲の数)が閾値(限界)を下回った場合、マネージャは、リコメンダを呼び出し、更なる推薦リストを生成する。推薦されたアイテムは、バッファに追加される。
【0030】
ユーザのパーソナルラジオ放送局のマネージャによって供給される楽曲のリスト(推薦リスト)は、プレイリストとして解釈することができる。個々のパーソナルラジオ放送局は、それぞれチャンネルと呼ばれる。
【0031】
クライアントは、書籍の目次と同様に、プレイリストのサブセット(部分的なプレイリスト)を利用することができる。コンテンツ自体は、実際に、ストリーマに保存され、ストリーマから供給される。
【0032】
本発明の実施の形態では、ストリーマは、個々のチャンネルに対して、複数の部分的なプレイリストを供給する。部分的なプレイリストのそれぞれは、ユニークURLによって識別される。あるいは、ストリーマは、個々のチャンネルの全ての楽曲にアクセスできる1つのシングルURLのみを供給してもよい。
【0033】
本発明の実施の形態では、マネージャは、チャンネルバッファに保存されたプレイリストを更新する。あるいは、ストリーマがユーザの個々のチャンネルを管理してもよい。
【0034】
本発明の実施の形態では、アーチスト名、曲名等は、マネージャが供給する。あるいは、個々のチャンネルの全ての楽曲を含むユニークURLによってアクセス可能なストリーマ上のファイルが、この情報にアクセスすることができる、あるいはこの情報を埋め込んだサイトへの参照を含んでいてもよい。
【0035】
本発明では、遅延は、a)リコメンダによる楽曲提案の生成と、b)マネージャから機器にプレイリストを送信するときに生じるネットワーク遅延と、c)ストリーマから機器にストリームを送信するときに、楽曲をプレイリストで連結することによって起こるネットワーク遅延とに関係している(通常、コンテンツの少なくとも一部は、事前にバッファリングして処理しなければならないので、サーバ(ストリーマ)からクライアントに転送されるコンテンツが、ユーザがコンテンツを楽しもうする前に、クライアントに到着したとしても、ユーザは、コンテンツを直ちに楽しむことができない可能性がある。各コンテンツアイテムを別々に転送するのではなく、全てのコンテンツアイテムを連結し、「全体のコンテンツアイテム」を得て、一回のシングルステップで転送できるようにすることによって、コンテンツがより早くクライアントに到着する場合、この遅延は、回避することができる)。
【0036】
パーソナルラジオ放送局を実現するために欠かせない処理を以下に示す。
・ラジオ放送局を確立する。
・ラジオ放送局をパーソナル化する。
・クライアントキャッシュを更新する。
・サーババッファに幾つかの楽曲を追加する。
【0037】
サーバがパーソナルラジオ放送局を確立する処理は、以下の通りである。
【0038】
ステップ1:リコメンダがチャンネルのプレイリストを生成する。プレイリストは、マネージャ上のバッファ(チャンネルバッファ)に保存される。機器がプレイリストの識別子(プレイリストID)を受信する。プレイリストIDによって識別されるプレイリストは、少なくとも楽曲ID及び位置インデクスを含む。
【0039】
ステップ2:プレイリストの一部を機器に転送する。機器は、ある数の楽曲をマネージャに要求する。マネージャは、その数の楽曲をバッファから検索する。ストリーマは、URLによってアクセス可能な楽曲をプレイリストにまとめる。機器は、部分的なプレイリストをキャッシュに保存する。プレイリストIDによって識別される部分的なプレイリストは、少なくとも楽曲ID、プレイリストURL及びプレイリスト内の楽曲インデクスを含む。
【0040】
ステップ3:プレイリストへのアクセスを制御する。プレイリストは、機器に専用である。マネージャは、要求を認証する。認証に成功した場合、マネージャは、セッション記述プロトコル(Session Description Protocol:SDP)ファイルを生成する。機器は、プレイリストに関連したコンテンツストリームにアクセス可能にするSDPファイルを受信する(SDPは、マルチメディアネットワークアプリケーションのセッションを開始するインターネット規格(RCF2327)である)。
【0041】
ステップ4:機器は、ステップ2により、既にプレイリスト(目次)を利用できる。機器は、プレイリストに関連したストリーム(連結された楽曲)をストリーマに要求する。ユーザは、ストリームを聴取することができる。
【0042】
上述した及び後述する本発明の様々な特徴の全ては、どんな形であれ、組み合わせることができる。添付図面は、明細書に組み入られ、明細書の一部を構成し、本発明の例示的な実施の形態を示しており、これらの実施の形態は、上述した本発明の概要と、後述する実施の形態の詳述な説明と共に、本発明の原理を明らかにするために用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明に基づくクライアントサーバシステムの好ましい実施の形態を図1に示す。クライアントサーバシステム1は、サーバ2と、クライアント3とを備え、サーバ2とクライアント3は、通信ネットワーク7を介して互いに接続可能である。サーバ2は、管理ユニット4と、推薦ユニット5と、ストリーミングユニット6とを備える。管理ユニット4は、推薦ユニット5及びストリーミングユニット6に接続可能である。クライアント3は、管理ユニット4及びストリーミングユニット6と直接通信することができる。
【0044】
管理ユニット4、推薦ユニット5及びストリーミングユニット6は、同じ物理的サーバ(1つの単一の物理的位置)上に常駐する異なるソフトウェアモジュールであってもよく、互いに空間的に分離され、それぞれの通信ネットワークを介して互いにリンクされた個々のハードウェア機器(「複数のサーバ」)として実現することもできる(これは、管理ユニット4、推薦ユニット5及びストリーミングユニット6が、それぞれ異なる国に設置されていてもよいことを意味する)。
【0045】
図1及び図2に示すように、本発明では、サーバ2上に位置するコンテンツアイテムは、以下のような手順でクライアント3に供給される。
a)クライアント3からサーバ2に第1のコンテンツ推薦リスト要求を送信する。
b)サーバ2において、コンテンツアイテムをそれぞれ表す幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ9を含む、サーバ2側に保存された全体のコンテンツ推薦リスト8の一部である第1のコンテンツ推薦リスト81を生成する。
c)サーバ2からクライアント3に、サーバ2が生成したコンテンツ推薦リスト8の一部を、第1のコンテンツ推薦リスト81として送信する。
d)クライアント3において、第1のコンテンツ推薦リスト81を処理し、第1のコンテンツ推薦リスト81のコンテンツ推薦リストエントリ9に関するユーザフィードバックを生成する。
e)クライアント3からサーバ2にユーザフィードバックを送信する。
f)サーバ2において、ユーザフィードバックに基づいて、ステップc)においてクライアントに送信されていない第1のコンテンツ推薦リスト81内のコンテンツアイテムを置換するコンテンツアイテムを含む、サーバ2側に保存されている全体のコンテンツ推薦リスト8の一部である第2のコンテンツ推薦リスト82を生成する。
g)クライアント3からサーバ2に第2のコンテンツ推薦リスト要求を送信する。
h)サーバ2からクライアント3に第2のコンテンツ推薦リスト82を送信し、クライアント3は、ユーザフィードバックに基づいて、サーバ2からクライアント3へのコンテンツアイテムのストリーミングベースの転送処理を開始する。ステップe)、f)のうちの少なくとも1つは、ステップg)よりも前に実行される。
【0046】
図2は、サーバ2内に保存されている幾つかのコンテンツ推薦リスト81〜83の連結(concatenation)の具体例を示している。この具体例では、コンテンツ推薦リスト81〜83のそれぞれは、3つのコンテンツ推薦リストエントリ9を含む。コンテンツ推薦リスト81〜83の連結は、ユーザプロファイルとして解釈することができる(ユーザプロファイルは、もちろん、コンテンツ推薦リストエントリ9とは別の追加データを含んでいてもよい)。
【0047】
ステップd)は、レーティング及び/又は選択のために、コンテンツ推薦リストエントリ9をクライアント3のユーザに視覚的に表示するステップを含む。好ましくは、一度には、1つのコンテンツ推薦リスト(最後に受信したコンテンツ推薦リスト)のコンテンツ推薦リストエントリ9だけをユーザに表示する。図2の具体例では、これは、(最後のコンテンツ推薦リストが第2のコンテンツ推薦リスト82である場合)第2のコンテンツ推薦リスト82のコンテンツ推薦リストエントリ91〜93だけをユーザに表示することを意味する。例えば、各コンテンツ推薦リストエントリ9は、選択可能なメニュー項目として視覚的に(例えば、クライアント3の画面上に)表示され、これらは、例えば、マウス、ペン又は、タッチスクリーン機能を用いて選択することができる。また、コンテンツ推薦リストエントリ9は、音響機器、例えばスピーカを用いてユーザに提示してもよい。
【0048】
本発明の実施の形態では、ステップd)は、それぞれのコンテンツ推薦リストエントリ9に対してユーザが与えたフィードバックに基づいて、レーティング及び/又は選択のために供給されたコンテンツ推薦リストエントリ9(又は少なくともその一部)のそれぞれに、フィードバック情報を割り当てる処理を含む。コンテンツ推薦リストエントリ9に割り当てられたフィードバックは、明示的フィードバック(意識的な振る舞い)及び/又は暗示的フィードバック(無意識の振る舞い)を含む。例えば、コンテンツ推薦リストエントリ91〜93は、レーティング及び/又は選択するために、クライアント3の画面に表示することによって、クライアント3のユーザに同時に提示することができる。そして、ユーザは、コンテンツ推薦リストエントリ91〜93の幾つかを選択することができ、これは、ストリーミング処理が開始されることを意味する。例えば、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91を選択すると、コンテンツ推薦リストエントリ91によって表されるコンテンツアイテム(楽曲「ドック・オブ・ザ・ベイ(sitting on the dock of the bay)」)が、ストリーミング処理に基づいて、サーバ2からクライアント3に転送される(すなわち、ユーザは、この楽曲を聞くことができる)。コンテンツ推薦リストエントリ91の選択は、ユーザがこの楽曲を好きであることを示す明示的フィードバックとして解釈される。更に、ユーザは、各コンテンツ推薦リストエントリ91〜93を評価(レーティング)することもでき、すなわち、必ずしも、サーバ2からクライアント3に各コンテンツアイテムを転送することなく、ユーザは、対応する楽曲が好きであるか嫌であるかを示すこともできる。このレーティング処理は、明示的フィードバックとして解釈することができる。また、ユーザによって与えられるフィードバックは、暗示的フィードバックを含んでいてもよい。暗示的フィードバックの具体例は、以下の通りである。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93のうちの1つを選択又は評価もしないことは、暗示的フィードバックである。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93に対応する1又は複数の楽曲を部分的に聴取した場合、楽曲の長さに対する再生時間の比は、暗示的フィードバックと考えられる。ユーザが1又は複数の楽曲を繰り返し聴取した場合、したがって、再生回数は、暗示的フィードバックと解釈することができる。ユーザが、コンテンツ推薦リストエントリ91〜93に対応する楽曲に対する参照を、プレイリストとして機器3に保存した場合、楽曲の保存は、楽曲の評価と解釈することができる。ユーザは、楽曲に対する参照を、個人的な推薦として友人に送ることができ、クライアントサーバシステム1は、楽曲を友人に送る行為を暗示的レーティングとみなすことができる。クライアント3が感圧操作子を備えている場合、暗示的フィードバックは、ユーザが制御ボタンに加えた力の関数として供給される。一般的に、暗示的フィードバックは、ユーザがフィードバックを行っていることをユーザ自身が気付いていないフィードバックであり、このような暗示的フィードバックは、バイオメトリックセンサからの出力であってもよく、例えば、ユーザの心拍数の変化を測定してもよい。
【0049】
上述したように、フィードバック(明示的フィードバック及び暗示的フィードバック)は、クライアント3からサーバ2に送信される。本発明の実施の形態では、特定のコンテンツ推薦リストエントリ9にユーザが与える個々の明示的フィードバック及び/又は暗示的フィードバックは、クライアント3からサーバ2に直ちに送信される。この実施の形態の利点は、個々のフィードバックが、サーバ2からクライアント3に送信される次の第3のコンテンツ推薦リスト83の生成に直ちに影響を与えるということである。
【0050】
クライアント3にコンテンツ推薦リストエントリ91〜93だけが表示されているとすると、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93の全てを選択及び/又は評価した場合、あるいはユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93のいずれか又は幾つかのみを選択又は評価せずに、特別な要求命令を与えた場合、クライアント3からサーバ2に次のコンテンツ推薦リスト要求が送信される。また、特別な要求コマンドは、クライアント3によって自動的に生成することができる。例えば、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93をスクロールダウンし、次のコンテンツ推薦リストエントリ94までスクロールしようとしたときに、特別な要求コマンドが生成される(ユーザは、次のコンテンツ推薦リストエントリ94がクライアント3上に既に存在していると思っており、したがって、スクロールダウンしたときに、次のコンテンツ推薦リストエントリ94が利用可能になると期待している。実際には、まだ、次のコンテンツ推薦リストエントリ94はクライアント3に存在しておらず、次の第3のコンテンツ推薦リスト83と共に、サーバ2からクライアント3に送信する必要がある。なお、次の第3のコンテンツ推薦リスト83の転送処理は、速やかに実行できるので、ユーザは、次のコンテンツ推薦リストエントリ94は既にクライアント3上に存在していたと印象を受ける)。
【0051】
本発明の実施の形態では、サーバ2は、サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報と、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報とを保存する。この具体例では、第1のコンテンツ推薦リスト81は、既にクライアント3に送信されており、ユーザによって選択/評価/無視されている。更に、第2のコンテンツ推薦リスト82もサーバ2からクライアント3に送信されている。第2のコンテンツ推薦リスト82は、現在、処理されており、すなわち、ユーザに表示されている。この時点では、第3のコンテンツ推薦リスト83は、サーバ2からクライアント3に送信されていないが、クライアント3からサーバ2にユーザフィードバックが返される都度、ユーザフィードバックに基づいて更新される。すなわちクライアント3からサーバ2にユーザフィードバックが送信される都度、第2の推薦リスト情報は、このユーザフィードバックに基づいて更新される。サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報の生成は、クライアント3からサーバ2に送信されるユーザフィードバックと、サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報とに基づいて行われる。
【0052】
本発明の実施の形態では、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報は、クライアント3からのコンテンツ推薦リスト要求を受信した場合のみ、クライアント3に送信される。なお、サーバ2がコンテンツ推薦リスト要求を受信する前に、第2の推薦リスト情報をクライアント3に予め送信していてもよい。
【0053】
本発明の実施の形態では、各コンテンツ推薦リスト要求及び各コンテンツ推薦リスト81〜83は、特定のコンテンツアイテムデータチャンネルに割り当てられ、これにより、特定のデータチャンネルのコンテンツ推薦リストエントリ9に与えられたユーザフィードバックは、この特定のデータチャンネルの第2の推薦リスト情報のみに影響し、他のデータチャンネルの第2の推薦リスト情報には影響しない。このように、各クライアント3は、互い完全に独立した複数のコンテンツアイテムデータチャンネルを確立することができる。例えば、サーバ2からクライアント3に送信するコンテンツアイテムが楽曲コンテンツアイテムである場合、クライアント3のユーザは、幾つかの独立したラジオ型のチャンネル、例えばジャズラジオチャンネル、クラシックラジオチャンネル及びロック/ポップスラジオチャンネルを確立することができる。サーバ2側で生成されるそれぞれのデータチャンネルの推薦は、互いに完全に独立しており、すなわち、ロック/ポップスチャンネルの楽曲レーティングは、他のデータチャンネルに関する楽曲レーティングに影響しない。
【0054】
本発明の実施の形態では、管理ユニット4と、推薦ユニット5と、ストリーミングユニット6は、互いの以下のようにインタラクトする。
・管理ユニット4とクライアント3は、コンテンツ推薦リスト要求、コンテンツ推薦リスト81〜83及びユーザフィードバックを交換する。
・管理ユニット4と推薦ユニット5は、コンテンツ推薦リストに関連した情報(recommendation list correlated information)及びユーザフィードバックに関連した情報(user feedback correlated information)を交換する。
・管理ユニット4とストリーミングユニット6は、コンテンツアイテムに関連した情報(content item correlated information)を交換する。
・ストリーミングユニット6とクライアント3は、コンテンツアイテム及びコンテンツアイテムに関連した情報を交換する。
・サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報と、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報とは、管理ユニット4に保存され、管理ユニット4によって保守される。
【0055】
この第1の実施の形態(図3〜図6に対応する)では、全てのコンテンツ推薦リスト81〜83は、管理ユニット4に保存され、管理ユニット4によって保守される。
【0056】
あるいは、管理ユニット4、推薦ユニット5、ストリーミングユニット6は、互いに以下のようにインタラクトしてもよい。
・管理ユニット4とクライアント3は、ユーザフィードバックを交換する。
・管理ユニット4と推薦ユニット5は、コンテンツ推薦リストに関連した情報及びユーザフィードバックに関連した情報を交換する。
・管理ユニット4とストリーミングユニット6は、コンテンツ推薦リストに関連した情報を交換する。
・ストリーミングユニット6とクライアント3は、コンテンツアイテム、コンテンツアイテムに関連した情報、コンテンツ推薦リスト要求及びコンテンツ推薦リストを交換する。
・サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報は、管理ユニット4に保存され、管理ユニット4によって保守され、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報は、ストリーミングユニット6に保存され、ストリーミングユニット6によって保守される。
【0057】
この第2の実施の形態(図7に対応する)では、コンテンツ推薦リスト81、82、83の全ては、1つのプレイリストURL(Uniform Resource Locator)に割り当てられ、したがって、同じプレイリストURLを用いてアクセスすることができる。一方、第1の実施の形態では、各コンテンツ推薦リスト81、82、83は、異なるURLに割り当てられる。ユーザの観点からは、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と変わらないが、システム設計の観点からは、第2の実施の形態では、システムコンポーネント間の要求の数及び転送される情報量を削減することができる。
【0058】
上述したように、各コンテンツ推薦リスト81〜83は、あまり多くのコンテンツ推薦リストエントリ9を含んでいない方が有利である。コンテンツ推薦リストエントリ9が多すぎる場合、推薦コンテンツをユーザの好みに適応化する速度が鈍る(推薦コンテンツアイテムの「パーソナル化」が収束する速度が遅くなる)。更に、機器3とサーバ2間で転送されるデータを、より小さい断片に分割することができ、狭い帯域幅のネットワーク、例えばGSM携帯電話網でも、速いデータ転送を行うことができる。
【0059】
以下の説明では、クライアントサーバシステム1は、サーバ2からクライアント3に楽曲コンテンツアイテムを供給するシステムであるとする。
【0060】
図3は、これまで用いられていない新たなコンテンツアイテムデータチャンネルを確立する手順を示している。
【0061】
ステップS1において、ユーザは、新たなコンテンツアイテムデータチャンネルを確立すると決め、クライアント3に対し、それぞれのチャンネルを確立するように指示する。ステップS2において、クライアント3は、チャンネル確立要求を管理ユニット4に送信する。ステップS3において、管理ユニット4は、そのメモリ又は記憶ユニット、例えば接続されたデータベース内にバッファを確立する(記憶空間を割り当てる)。ステップS4において、管理ユニット4は、推薦リスト情報がバッファ内に保存されているかを確認する。なお、この時点では、確立するコンテンツアイテムデータチャンネルは、使用されていないので、ステップS3で確立されたバッファには、推薦リスト情報は、保存されていない。したがって、ステップS5において、管理ユニット4は、推薦ユニット5に新たな推薦リスト情報を要求する。ステップS6において、推薦ユニット5は、要求された推薦リスト情報を生成し、ステップS7において、管理ユニット4にこの情報を送信する。ステップS8において、管理ユニット4は、受信した推薦リスト情報をバッファにバッファリングする。ステップS9において、管理ユニット4は、推薦リスト情報が管理ユニット4において利用可能となったこと、すなわち、それぞれのコンテンツアイテムデータチャンネルが確立されたことをクライアント3に通知する。コンテンツアイテムデータチャンネルは、ステップS9で管理ユニット4からクライアント3に送信されてきたIDによって識別される。ステップS10において、クライアント3は、管理ユニット4から受信される推薦リストを保存するためのキャッシュを確立する(記憶空間を割り当てる)。ステップS11において、クライアント3は、前のステップで確立したキャッシュ内で利用できる推薦リストエントリがないことを認識し、ステップS12において、クライアント3は、管理ユニット4にコンテンツ推薦リスト要求を送信する。この具体例では、5つのコンテンツ推薦リストエントリ9を含む推薦リストが要求される。ステップS13において、管理ユニット4は、バッファから5つのコンテンツ推薦リストエントリを抽出し、ステップS14において、管理ユニット4は、ストリーミングユニット6にストリーミングのためにアクセスされる対応するコンテンツアイテムを「準備する」ように指示し、ステップS15において、ストリーミングユニット6は、このコンテンツアイテムを準備する。ステップS16において、ストリーミングユニット6は、コンテンツアイテムアクセスデータ(この具体例では、URL)を管理ユニット4に送信する。ステップS17において、このデータは、管理ユニット4からクライアント3に転送される。また、ステップS17では、管理ユニット4のバッファ内に保存されているコンテンツ推薦リストが、管理ユニット4からクライアント3に転送される。ステップS18において、コンテンツ推薦リストは、ステップS10で確立されたキャッシュに格納される。ステップS19において、ステップS17中に受信されたコンテンツ推薦リスト(「プレイリスト」)にアクセスするための認証要求が、管理ユニット4に送信される。ステップS20において、管理ユニット4は、クライアント3が、要求したコンテンツアイテムにアクセスすることが許可されているか否かを検証する。クライアント3がアクセスすることを許可されていることを、管理ユニット4が検証した場合、ステップS21において、セキュリティデータ(SDPファイル)を準備する要求が、管理ユニット4からストリーミングユニット6に送信される。ステップS22において、ストリーミングユニット6は、要求されたSDPファイルを生成し、ステップS23において、ストリーミングユニット6は、このSDPファイルを管理ユニット4に送信し、ステップS24において、管理ユニット4は、このSDPファイルをクライアント3に転送する。ステップS25において、クライアント3は、ステップS17で受信したコンテンツ推薦リストに対応する所望のコンテンツアイテムをストリーミングユニット6に要求し、ステップS26において、ストリーミングユニット6は、このコンテンツアイテムをクライアント3に転送する。ラジオ放送局を確立する処理は、ステップS27において終了する。クライアント3のユーザは、ストリーミングユニット6から受信した音楽データのストリームを聴取することができる。ステップS19〜ステップS24は、クライアント3が管理ユニット4に初めてそれ自体を「登録する」ときのみ必要である(「ハンドシェイク処理」)。これらのステップにより、権限のないクライアントがコンテンツアイテムにアクセスできないようにし、セキュリティを高めることができる。
【0062】
図4は、本発明の第1の実施の形態の第2段階を示している。
【0063】
ステップS30において、ユーザは、特定のコンテンツ推薦リストエントリ9を好きか/嫌いか示すフィードバックを行う。ステップS31において、このフィードバックは、管理ユニット4に供給される。このフィードバックを特定のコンテンツ推薦リストエントリ9に明確に割り当てるために、フィードバックと共に、対応するコンテンツアイテムデータチャンネルID及びコンテンツ推薦リストエントリのIDが管理ユニット4に供給される。ステップS32において、管理ユニット4は、管理ユニット4のバッファに保存されているコンテンツアイテムデータチャンネルのコンテンツ推薦リストエントリ9の数が、閾値を下回っているか上回っているかを判定する。ここで、バッファ内のコンテンツ推薦リストエントリ9の数が閾値を上回っていても、管理ユニット4は、フィードバック(レーティング情報)を受信したときには、バッファ内のコンテンツ推薦リスト8の更新を開始する。コンテンツアイテムは、推薦するコンテンツアイテムをユーザの好みに適応化するように、レーティングに基づいて更新される。ステップS33において、更なるコンテンツ推薦情報の要求が、管理ユニット4から推薦ユニット5に送信される。また、このステップS33においては、管理ユニット4がステップS31で受信したフィードバックも、管理ユニット4から推薦ユニット5に送信される。ステップS34において、推薦ユニット5は、受信したフィードバックを処理して、新たな推薦リスト情報を生成する。ステップS36において、この推薦リスト情報は、推薦ユニット5から管理ユニット4に送信される。ステップS36において、サーバ2からクライアント3に転送するコンテンツ推薦リストに関する推薦リスト情報が更新され、すなわち、ステップS35で推薦ユニット5から管理ユニット4に送信された推薦リスト情報によって置換される。また、ステップS36においては、サーバ2からクライアント3に転送する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報が更新され、すなわち、ステップS35で推薦ユニット5から管理ユニット4に送信された推薦リスト情報によって置換されたことを示す情報が、管理ユニット4からクライアント3に送信される。ステップS37において、サーバ2からクライアント3に転送する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報がサーバ2側で更新されたことを示す情報が、管理ユニット4からクライアント3に送信される。ステップS38において、この情報がユーザに示される。
【0064】
前のステップでユーザに提供されたコンテンツ推薦リストエントリ毎に、ステップS30〜ステップS38を繰り返してもよい。
【0065】
ステップS39において、ユーザは、特定のコンテンツアイテム、すなわちクライアント3側でコンテンツ推薦リストエントリ9によって表される特定の曲の聴取を希望する。ステップS40において、クライアント3は、ストリーミングユニット6からクライアント3にまだ送信されていないクライアント3で利用可能なコンテンツ推薦リストエントリの量がある閾値に該当するかを確認する。該当する場合、ステップS41において、クライアント3は、コンテンツ推薦リストを、要求として管理ユニット4に送信する。ステップS42において、管理ユニット4は、対応するコンテンツ推薦リストエントリをバッファから検索し、ステップS43において、管理ユニット4は、ストリーミングユニット6に対し、コンテンツ推薦リストエントリに対応するコンテンツアイテムのリストを準備するように命令し、ステップS44において、リストはダウンロードされる。ステップS45において、準備されたコンテンツアイテムのリストに対応するアクセス情報(URL)が管理ユニット4に供給され、ステップS46において、管理ユニット4は、このアクセス情報を、対応するコンテンツ推薦リストエントリと共に、クライアント3に送信する。ステップS47において、クライアント3は、ストリーミングユニット6に対し、1又は複数のコンテンツアイテムを、ストリーミング処理によってクライアント3に転送するように要求し、ステップS48において、ストリーミングユニット6は、コンテンツアイテムをクライアント3に転送する。そして、ステップS49において、ユーザは、データストリームを聴取することができる。
【0066】
図5は、本発明に基づく第1の実施の形態の第3段階を示している。なお、ステップS50〜ステップS62は、図4のステップS39〜ステップS49に対応しているが、更なるステップとしてステップS53及びステップS59が追加されており、ステップS53において、推薦リスト情報内に含まれているコンテンツリスト推薦エントリがある閾値を上回っているかが判定される。ステップS59において、ステップS58で受信されたコンテンツ推薦リストエントリ9がクライアント3のキャッシュに加えられる。
【0067】
図6は、本発明に基づく処理の第1の実施の形態の第4段階を示している。ステップS70〜ステップS74は、図3のステップS4〜ステップS8に対応しており、ステップS70〜ステップS74は、管理ユニット4が、管理ユニット4で現在利用可能なコンテンツ推薦リストエントリ9がある閾値に該当することを検出したとき、クライアント3から独立して、サーバ2側で自動的に実行される。
【0068】
図7は、本発明に基づく処理の第2の実施の形態を示している。
【0069】
ステップS80において、ユーザは、特定のコンテンツ推薦リストエントリ9を評価(レーティング)する。ステップS81において、管理ユニット4は、このレーティングに対応するフィードバックを受信する。ステップS82において、管理ユニット4は、対応するユーザプロファイルを更新し(すなわち、フィードバックを保存し)、ステップS83において、管理ユニット4は、それぞれの確認情報をクライアント3に供給し、ステップS84において、この情報はユーザに提示される。この処理から独立して、ステップS85において、ストリーミングユニット6は、検索され、準備されたコンテンツアイテムの量がある閾値に該当するかを確認する。該当する場合、ステップS86において、ストリーミングユニット6は、管理ユニット4に対し、更なる推薦リスト情報を供給するように指示する。このために、管理ユニット4は、更新された(ステップS82で更新された)ユーザプロファイルを検索し、ステップS88において、管理ユニット4は、更なる推薦リスト情報を供給するように指示する。ステップS89において、推薦ユニット5は、更なる推薦リスト情報を供給し、ステップS90において、推薦ユニット5は、管理ユニット4に報告する。ステップS91において、このようにして得られたコンテンツ推薦リストエントリは、ストリーミングユニット6に供給される。ステップS92において、ストリーミングユニット6は、対応するコンテンツアイテムを、ストリーミングのために準備したそのコンテンツアイテムリストに加える。ステップS85〜ステップS92から独立して、ステップS93において、クライアント3は、そのキャッシュに残っているコンテンツ推薦リストエントリがある閾値に該当することを認識する。したがって、ステップS94において、クライアント3は、ストリーミングユニット6に対し、更なるコンテンツ推薦リストを供給するように指示し、ステップS95において、ストリーミングユニット6は、更なるコンテンツ推薦リストをクライアント3に送信する。ステップS96において、ユーザが新たな曲の聴取を希望した場合、ステップS97において、クライアント3は、ステップS95で受信した情報を用いて、更なるコンテンツアイテムを要求し、ステップS98において、ストリーミングユニット6は、更なるコンテンツアイテムをクライアント3に転送する。このようにして、ステップS99において、ユーザは、楽曲を聴取することができる。
【0070】
図8は、本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法/クライアントサーバシステムで用いられるバッファシステムの動作原理を説明する図である。バッファシステムは、クライアントキャッシュ10と、サーババッファ11とからなる。
【0071】
第1段階20では、クライアントキャッシュ(以下、バッファともいう。)10内で利用可能なコンテンツ推薦リストエントリ9はない。一方、サーババッファ11内には、コンテンツ推薦リストエントリ9が利用可能である。第2段階30では、クライアント3がコンテンツ推薦リストエントリを要求した後(コンテンツ推薦リスト要求)、幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ9(1〜5の番号を付している)が、サーババッファ11からクライアントバッファ10に転送され、同時に、サーババッファ11から削除される。削除に代えて、コンテンツ推薦リストエントリをサーババッファ11に残し、クライアントキャッシュ10に転送されたことを示すマークを付し、これらの要素が第2のコンテンツ推薦リストに含まれないようにしてもよい。クライアント3のユーザは、サーバ2からクライアント3への対応するコンテンツアイテムのストリーミング処理を開始するために、コンテンツ推薦アイテム9を選択することができる。更に、ユーザは、コンテンツ推薦リストエントリ9をレーティングすることができる。レーティングが行われたとき、コンテンツ推薦リストエントリは、クライアントバッファ10から削除される。したがって、クライアント3は、更なるコンテンツ推薦リストエントリを要求する(新たなコンテンツ推薦の要求)。この処理は、段階40に達するまで、繰り返される。段階40では、サーバ2は、残っているコンテンツ推薦リストエントリ9(c〜c−3の番号を付している)がある閾値(この具体例では、5)に該当することを認識する。したがって、サーバ2は、補充処理を開始し、この結果を段階50に示す。すなわち、新たなコンテンツ推薦リストエントリ(c+1〜2cの番号を付している)がサーババッファ11に加えられている。この処理は、クライアント3が新たなコンテンツ推薦リストエントリ9を要求していなくても実行される。
【0072】
クライアント3上のユーザが、クライアントキャッシュ10内の利用可能なコンテンツアイテム9をレーティングし、閾値よりも多くのコンテンツ推薦リストエントリ9がサーババッファ11に格納されている場合(例えば、段階30、50)、コンテンツ推薦リスト8は、ユーザの好みに適合するように更新される。段階60は、図4に示すステップS361(RemovesSongsNotRetrieved)の後のサーババッファ11の状態を表している。段階70は、ステップS362(addSongsToBuffer)の後のサーババッファ11の状態を表している。
【0073】
図9は、本発明に関連して使用されるクライアント3のユーザインタフェース12の第1の状態を示している。この実施の形態では、ユーザインタフェース12は、タッチスクリーンである。タッチスクリーンは、「好き」ボタン14と、「嫌い」ボタン15とを有している。更に、タッチスクリーンは、2つのスキップボタン16と、1つの停止ボタン17と、1つのポーズボタン18とを有している。タッチスクリーンは、それぞれが選択によって聴取できる1つのコンテンツアイテム(楽曲)を表す2つの第1及び第2のコンテンツ推薦リストエントリ95、96を含む第1のコンテンツ推薦リスト84を表示する。「好き」ボタン14及び「嫌い」ボタン15を拡張し、「アーチスト・好き/嫌い」ボタン、「ムード・好き/嫌い」ボタン、「年代・好き/嫌い」ボタン等(一般的には、コンテンツアイテム属性・好き/嫌いボタン)を設けてもよく、これにより、レーティングのために表示されたコンテンツ推薦リストエントリを詳細にレーティングすることができる。
【0074】
図9に示す状態では、ユーザは、現在、第1のコンテンツ推薦リストエントリ95(強調表示)によって表されている楽曲を聴取しており、情報バー13には、現在、再生中の楽曲の演奏者及びタイトルが表示されている。
【0075】
ユーザが(第1のコンテンツ推薦リストエントリ95によって表されている楽曲を聴き終わった後、又は楽曲を聴いている最中に)スキップボタン16を押すと、ユーザインタフェース12は、図10に示す状態となる。
【0076】
この状態では、第1のコンテンツ推薦リスト84の第2のコンテンツ推薦リストエントリ96が強調表示され、ユーザは、(例えば、強調表示された部分、すなわち、第2のコンテンツ推薦リストエントリ96を表す部分に指又はペンによって触れることによって)第2のコンテンツ推薦リストエントリ96に対応する楽曲を聴取する意志を示してもよく、又は(「好き」ボタン14又は「嫌い」ボタン15を押すことによって)第2のコンテンツ推薦リストエントリ96のレーティングのみを行ってもよい。ここでは、ユーザは、楽曲を聴取することを望んでいる。なお、ユーザがクライアント3に対し、楽曲を再生するように指示しても、この楽曲は、サーバ2からクライアント3に転送する必要があるので、直ちに再生されない。情報バー13は、推定される遅延を示している。
【0077】
また、第2のコンテンツ推薦リストエントリ96が強調表示されているときに、(ユーザがコンテンツ推薦リストエントリを下向きにスクロールすると)更なるコンテンツ推薦リストエントリ97が「下から」現れ、このコンテンツ推薦リストエントリ97は、クライアント3がサーバ2から受信した第2のコンテンツ推薦リスト85の第1のコンテンツ推薦リストエントリである。第1及び第2のコンテンツ推薦リスト84、85は、サーバ2によって保存及び保守される全体のコンテンツ推薦リスト8の一部として解釈できる。第2のコンテンツ推薦リスト85は、第1のコンテンツ推薦リスト84の第1のコンテンツ推薦リストエントリ95に対してユーザが与えたフィードバック(及び以前に表示されたコンテンツ推薦リストエントリに対するフィードバック)に応じて、サーバ2において生成されている。ここで、このフィードバックは、好き/嫌いボタン14、15によって提供されたのではなく、第1のコンテンツ推薦リストエントリ95によって表されている楽曲をユーザが聴いたという事実(これは、ユーザがその楽曲に少なくとも興味を有することを意味する。)に基づいて提供されている。
【0078】
コンテンツ推薦リストエントリ97は、以前に供給されたコンテンツ推薦リストエントリ(特定のコンテンツ推薦リストエントリ95)に対してユーザが与えたフィードバックに基づいて、サーバ2は予め準備しているので、図9に示す段階から図10に示す段階に移行する際、コンテンツ推薦リストエントリ97を非常に高速に供給することができる。
【0079】
図11は、第3のコンテンツ推薦リスト86の3つのコンテンツ推薦リストエントリ98〜910が表示された状態を示している。図11に示す具体例では、ユーザは、第1のステップにおいて、コンテンツ推薦リストエントリ98を強調表示し、次に、嫌いボタン15を押し、次に、右スキップボタン16を押して、コンテンツ推薦リストエントリ99を強調表示し、好きボタン14を押している。これらの操作に応じて、各コンテンツ推薦リストエントリに好き/嫌いシンボルが割り当てられ、各シンボルが画面上のコンテンツ推薦リストエントリ98、99内に表示される。コンテンツ推薦リストエントリ98、99に対するフィードバックは、(好ましくは、直ちに)サーバ2に送信され、(フィードバックに応じて)クライアント3に送信される更なるコンテンツ推薦リストエントリが予め準備される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に基づくクライアントサーバシステムの第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法/クライアントサーバシステムによって用いることができるコンテンツ推薦リスト情報の具体例を示す図である。
【図3】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第1段階を示す図である。
【図4】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第2段階を示す図である。
【図5】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第3段階を示す図である。
【図6】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第4段階を示す図である。
【図7】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第2の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法/クライアントサーバシステムに関連して用いられるバッファのバッファ状態の異なる段階の具体例を示す図である。
【図9】本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第1の状態を示す図である。
【図10】本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第2の状態を示す図である。
【図11】本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第3の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
1 サーバシステム、2 サーバ、3 クライアント、4 管理ユニット、5 推薦ユニット、6 ストリーミングユニット、7 通信ネットワーク、8 コンテンツ推薦リスト、9 コンテンツ推薦リストエントリ、10 クライアントバッファ、11 サーババッファ、20 バッファ状態、30 バッファ状態、40 バッファ状態、50 バッファ状態、60 バッファ状態、70 バッファ状態、12 ユーザインタフェース、13 情報バー、14 好きボタン、15 嫌いボタン、16 スキップボタン、17 停止ボタン、18 ポーズボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ上のコンテンツアイテムをクライアント機器に供給するコンテンツアイテム提供方法及びサーバ上のコンテンツアイテムをクライアント機器で受信する受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを介するデータの検索は、人々の日常生活の一部となった。近年、インターネットを介してユーザがアクセスできるデータの量は、著しく増加し、特定のデータを検索し、データにアクセスする作業を容易にするためのコンテンツ推薦システムが開発されている。
【0003】
コンテンツ推薦システムの一般的な動作は、以下の通りである。第1に、コンテンツ推薦システムが、コンテンツアイテムの第1の選択肢をユーザに提供する。第2に、ユーザが、コンテンツアイテムの第1の選択肢のどれを好きか嫌いかを示すフィードバックが行われる。第3に、コンテンツ推薦システムは、ユーザによって与えられたフィードバックに基づいて、コンテンツアイテムの第2の選択肢を生成する。第2及び第3のステップは、複数回繰り返されることもある。
【0004】
既知のコンテンツ推薦システムは、コンテンツアイテムの要求された選択肢を生成するために、かなり長い時間を必要とすることがある。更に、コンテンツ推薦システムが提供するコンテンツアイテムの選択肢は、特にユーザがコンテンツ推薦システムを初めて使用し、したがって、ユーザプロファイルが全く存在していない場合、ユーザを満足させることができないことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決したコンテンツアイテム提供方法/受信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明は、請求項1に基づくコンテンツアイテム提供方法を提供する。更に、本発明は、請求項15に基づく受信方法を提供する。本発明の好ましい実施の形態は、従属請求項に定義されている。
【0007】
本発明に係るコンテンツアイテム提供方法は、サーバ上にあるコンテンツアイテムを、クライアント機器に提供するコンテンツアイテム提供方法において、クライアント機器からの第1のコンテンツ推薦リスト要求を、通信ネットワークを介してサーバで受信するステップと、サーバにおいて、コンテンツアイテムをそれぞれ表す正しい順序に整列された複数のコンテンツ推薦リストエントリを含む第1のコンテンツ推薦リストを、ユーザフィードバックプロファイルに応じて生成するステップと、サーバから第1のコンテンツ推薦リストをクライアント機器に送信するステップと、クライアント機器からの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するユーザフィードバック情報を、サーバで受信するステップと、サーバにおいて、複数の更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを、受信されたユーザフィードバック情報に基づいて生成することによって、全体のコンテンツ推薦リストを拡大するステップと、第1のコンテンツ推薦リストと第2のコンテンツ推薦リストとが、全体のコンテンツ推薦リストの一部を形成するように、第2のコンテンツ推薦リストを第1のコンテンツ推薦リストの最後に追加するステップと、クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップと、第2のコンテンツ推薦リスト要求に応じて、サーバからクライアント機器に、第2のコンテンツ推薦リストを送信するステップと、サーバにおいて、サーバからクライアント機器に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リストに関する第1の推薦リスト情報と、サーバからクライアント機器に送信する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報のうちの1つを保存するステップとを有する。第1のコンテンツ推薦リスト及び第2のコンテンツ推薦リストは、サーバに保存され、サーバによって受信されたユーザフィードバック情報に基づいて保守される全体のコンテンツ推薦リストの一部である。第1の推薦リスト情報及び第2の推薦リスト情報は、全体のコンテンツ推薦リストに関する推薦リスト情報の一部である。第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報は、サーバでユーザフィードバックが受信される都度、ユーザフィードバックに基づいて更新される。
【0008】
本発明の一実施の形態では、クライアントが開始するサーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、ストリーミング処理である。あるいは、送信処理は、ダウンロード処理であってもよく、又はストリーミング処理とダウンロード処理の組合せであってもよい。本発明は、特にストリーミング処理に好適に適用される。
【0009】
本発明では、用語「選択(コンテンツ推薦リストエントリの選択)」は、「明示的選択(explicit selection)」と「暗示的選択(implicit selection)」の2つのカテゴリに分類することができる。コンテンツ推薦リストエントリがユーザに視覚的に表示される場合、「暗示的選択」とは、特に、コンテンツ推薦リストエントリを強調表示することを意味し(例えば、コンテンツ推薦リストエントリのリストを単にスクロールすることによって、コンテンツ推薦リストエントリの1つが順次強調表示される)、一方、「明示的選択」とは、特に、タッチスクリーン、マウスポインタ又はユーザインタフェースの一部であるボタンをそれぞれ用いて、表示又は既に強調表示されている(すなわち、暗示的に選択されている)コンテンツ推薦リストエントリに触れることを意味する。また、ユーザインタフェース上の、コンテンツ推薦リストエントリに割り当てられたボタンを用いて、特定のコンテンツ推薦リストエントリを選択してもよい(この場合、強調表示は不要である)。コンテンツ推薦リストエントリがユーザに視覚的に表示される場合、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、コンテンツ推薦リストエントリが明示的に選択された場合にのみ開始される。あるいは、コンテンツ推薦リストエントリが暗示的に選択された時点で送信処理を開始してもよい(例えば、5秒間等の所定の期間、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリを強調表示した場合、送信処理を開始してもよい(自動的開始))。
【0010】
コンテンツ推薦リストエントリがユーザに音声として提供される場合(例えば、どのコンテンツ推薦リストエントリが利用可能であるかをスピーカによってユーザに知らせる場合)、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、ユーザによる音声入力によって、あるいはタッチスクリーン、マウスポインタ又はユーザインタフェースの一部であるボタンをそれぞれ用いて開始してもよい。
【0011】
本発明では、選択処理は、レーティング処理の一部であってもよく(コンテンツ推薦リストエントリをレーティングするためには、事前にエントリを選択する必要がある)、又はレーティング処理として解釈してもよい(例えば、明示的選択によるサーバからクライアントへのコンテンツアイテムの転送処理を開始することは、そのコンテンツアイテムをユーザが好きであることを意味し、したがって、レーティングと見なすことができる)。「レーティング(コンテンツ推薦リストエントリのレーティング)」は、「明示的レーティング」及び「暗示的レーティング」の2つのカテゴリに分類することができる。明示的レーティングは、例えば、「好き/嫌い」ボタンを押し、現在強調表示されているコンテンツ推薦リストエントリを(又はこのコンテンツ推薦リストエントリに関するアーチスト、ムード、ジャンル、年代等)ユーザが好きであるか嫌いであるかを指定する操作であってもよい。暗示的レーティングは、例えば、それぞれ表示されたコンテンツ推薦リストエントリによって表される特定のコンテンツアイテムの送信処理をユーザが開始した/開始しなかった(スキップした)という事実であってもよく(明示的/暗示的選択)、視覚的に表示されたコンテンツ推薦リストエントリをユーザがスクロール(「スキップ」)する速度であってもよい。
【0012】
上述したように、コンテンツ推薦リストエントリの明示的/暗示的選択は、明示的レーティング及び/又は暗示的レーティングとして解釈できるが、明示的/暗示的レーティングは、必ずしも明示的/暗示的選択を意味するわけではない(ユーザが所定のコンテンツアイテムを好きであるという事実は、必ずしも、ユーザがそのコンテンツアイテムを入手することを望んでいることを意味するわけではない)。ユーザによるフィードバックは、選択処理及びレーティング処理の両方に基づいていてもよい。
【0013】
上述したように、「第1のコンテンツ推薦リストの所定の位置のエントリの選択」とは、第1のコンテンツ推薦リストのエントリを選択することを意味し、この選択によって、クライアントからサーバに、第2のコンテンツ推薦リスト要求が送信される。この位置は、各クライアントにおいて、個別に決定される。例えば、ユーザが、表示された第3のコンテンツ推薦リストエントリ又は表示された最後のコンテンツ推薦リストエントリを強調表示した後に、(コンテンツアイテム転送処理が開始されたか否かにかかわらず)第2のコンテンツ推薦リスト要求を送信してもよい。
【0014】
更に、本発明に係る受信方法は、コンテンツサーバからのコンテンツ推薦リストをクライアント機器で受信する受信方法において、コンテンツ推薦リストの第1の要求を、通信ネットワークを介してコンテンツサーバに送信するステップと、コンテンツアイテムを表す少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリのリストを含む第1のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、第1のコンテンツ推薦リストの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するフィードバックを送信するステップと、コンテンツ推薦リストの第2の要求をコンテンツサーバに送信するステップと、送信したフィードバックに基づく、更なるコンテンツアイテムを表す少なくとも1つの更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、第1のコンテンツ推薦リストと第2のコンテンツ推薦リストとを含む全体のコンテンツ推薦リストの受信された一部の可視表現を表示するステップとを有する。
【0015】
本発明では、用語「サーバ」は、コンテンツ推薦システムと解釈でき、用語「クライアント」は、通信ネットワークを介してコンテンツ推薦システムに接続するのに用いられる機器と解釈できる。例えば、クライアントは、携帯電話機、ハンドヘルド機器、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(Personal Digital Assistant:PDA)、ゲームコンソール又は他の如何なるネットワーク対応機器であってもよい。クライアントとサーバは、ネットワークを介して接続される。ネットワークは、有線ネットワークであってもよく、無線ネットワークであってもよい。接続は、「常時接続(例えばDSL接続)」であってもよく、随時接続(例えばダイヤルアップ接続)であってもよい。適切なネットワーク/相互接続としては、インターネット、イントラネット、エクストラネット、仮想専用網(Virtual Private Network:VPN)、xDSL接続、電話網(GSM/EDGE、3G(例えば、UMTS)、4G(GPRS)、WAPを含む)、無線イーサネット(登録商標)又は放送網がある。
【0016】
本発明では、用語「コンテンツアイテム」は、例えば、オーディオデータ、ビデオデータ、A/Vデータ、静止画像又は動画、テキストデータ(例えば、記事)、プログラムデータ(ゲーム)等の通信ネットワークを介して通信できるあらゆる種類のデータを意味する。
【0017】
本発明により、コンテンツ推薦を速やかに行うことができ、すなわち、ユーザが要求した後に、コンテンツを速やかに推薦することができる。これは、クライアントからサーバへのユーザフィードバックの供給及び/又はユーザフィードバックに応じるサーバにおける第2のコンテンツ推薦リストの生成が、クライアントからサーバに更なるコンテンツ推薦リスト要求が行われるよりも前に実行されるためである。換言すれば、ユーザフィードバックは、できるだけ早くサーバに返される。更に、サーバは、ユーザフィードバックに基づいて、できるだけ早く新たなコンテンツ推薦リストを生成し、これにより、新たなコンテンツ推薦リストは、サーバが次のコンテンツ推薦リスト要求を受信したとき、既に準備されている。一方、従来のコンテンツ推薦システムは、コンテンツ推薦リスト要求と共に、ユーザフィードバックを受信すると予想され、新たなコンテンツ推薦リストを準備するための更なる時間が必要である。この結果、コンテンツ推薦リスト要求の受信と、サーバからクライアントへの新たなコンテンツ推薦リストの送信との間に時間的な遅延が生じる。
【0018】
本発明の更なる利点として、サーバは、コンテンツ推薦リスト要求を受信すると、速やかに反応できるため、サーバからクライアントに送信されるコンテンツ推薦リストエントリの数を最小限に抑えることができる(ユーザは、クライアントからサーバにコンテンツ推薦リスト要求を送信する処理と、サーバからクライアントに対応するコンテンツ推薦リストを送信する処理との間に、大きな遅延を感じず、したがって、サーバからクライアントに一回の送信処理又は複数回の送信処理において、どれ程の数のコンテンツ推薦リストエントリを送信するかが重要ではなくなる)。この結果、推薦されたコンテンツアイテムの「質」は、ユーザの希望により速やかに収束する(コンテンツ推薦リストがサーバからクライアントに送信される回数が多い程、ユーザは、ユーザのフィードバックに対するコンテンツ推薦システムの反応が正しく行われているかを判断できるので、コンテンツアイテムがユーザの要求(好み)を満たすまでの時間が短くなる)。
【0019】
前の段落に示した実施の形態の観点から、用語「ユーザフィードバックプロファイル」は、特に、「実際」のフィードバックだけではなく、第1の推薦リスト情報、第2の推薦リスト情報(ユーザフィードバックに応じて生成される)を意味する。例えば、ユーザが初めてコンテンツ推薦を要求した場合等、ユーザフィードバックプロファイルが未だ存在しない場合(ユーザフィードバックプロファイルが「空」である場合)、以下の2つのシナリオが想定される。第1に、「個人の」ユーザフィードバックプロファイルに代えて、最初は、「一般的な」プロファイルを用いてもよい(例えば、既にコンテンツ推薦を要求し、フィードバックを行った異なるユーザの「平均的な」好みを反映してもよい)。第2に、好みの音楽ジャンル(例えば、ロック、ポップス、ジャズ)、一人あるいは複数の好みのアーチスト、聴きたい楽曲のムード、曲が発表された年代等の情報を最初にユーザに提供してもよい。この情報は、例えば、第1のコンテンツ推薦リスト要求と共に、サーバに供給してもよい。第1のコンテンツ推薦リストを受信した後に、ユーザフィードバックプロファイル内に収集されたユーザ個人の「実際の」ユーザフィードバックに基づいて、更なる推薦リストを生成することができる。
【0020】
以下では、コンテンツアイテムを楽曲と仮定して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0021】
オンラインコンテンツ推薦システムが知られている。コンテンツアイテムの推薦リストを生成するためには、推薦システムは、ユーザプロファイルに基づき、大きなカタログから、関連したドキュメントを検索する必要がある場合がある。
【0022】
推薦リストを生成する推薦システムは、推薦リスト、例えば楽曲リストを即座に(1秒以内に)供給できない場合がある。更に、推薦リストは、サーバから機器(クライアント)に送信される。携帯電話網(GSM)に共通の帯域幅制限によって、推薦リストを送信する時間には制約がある。したがって、遅延が発生する。
【0023】
本発明は、ユーザの特定のプレイリストに対応する推薦リストをサーバに保存することによって、これらの問題を解決する。この保存により、サーバにおける推薦リストの更新に遅延が生じる場合でも、推薦リストをクライアントに速やかに供給することができる。更に、プレイリストの一部を機器(クライアント)に保存することもできる。この一時的に保存された推薦リストが短くなると、機器は、コンテンツアイテムのユーザへの転送(フォアグラウンド処理)を継続しながら、バックグラウンド処理の形式で新たな推薦リストを問い合わせる。
【0024】
このように、本発明は、ネットワーク対応機器(携帯電話機、パーソナルコンピュータ等)で利用可能な「パーソナルラジオ」を供給する。パーソナルラジオは、機器(クライアント)と、中央マネージャ(サーバ)と、リコメンダ(サーバ)と、ストリーマ(サーバ)とを備えるシステムによって実現される。連続した聴取体験を可能にするためには、リコメンダによってプレイリストを生成するための遅延と、プレイリストを配信するための遅延と、機器にコンテンツストリームを配信するための遅延とを考慮に入れる必要がある。本発明に基づくシステムは、機器(クライアント)上にプレイリストの一部を、サーバ上の他の部分をバッファリングしておき、任意、サーバ上でプレイリスト内の楽曲を連結した後に、これらの楽曲を機器に送信(ストリーミング)することによって、上述した遅延を低減する。
【0025】
上述したように、本発明に基づくシステムは、機器(消費者がインタラクトするネットワーク対応機器、例えば携帯電話機、ネットワークメディア受信機、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール等)と、マネージャ(消費者及びパーソナルラジオ放送局のニーズ(チャンネル)を管理する中央システムコンポーネント)と、リコメンダ(ユーザ入力及びユーザフィードバックに基づて提案を行う中央システムコンポーネント)と、ストリーマ((RTP/RTSP規格を用いて)ネットワークを介して機器にデータストリームを配信する専用サーバ)とを備える。
【0026】
これを実現するために、マネージャ上にチャンネルバッファ(個々のユーザのプレイリストを保存するサーバのコンポーネント)を設け、機器上にクライアントキャッシュ(機器上でプレイリストの一部を保存する機器のコンポーネント)を設け、これによって、パーソナルラジオ放送局用のクライアントサーババッファシステムを実現する。また、パーソナルラジオ放送局を実現するために、マネージャは、プレイリストを動的に保守する。機器のユーザは、プレイリストの一部を利用することができる。
【0027】
携帯電話機上でパーソナルラジオ放送局を実現するために、消費者は、例えば、ジャンル及び/又は年代を選択することができる。これに応じて、ユーザは、推薦を受け取る。そして、ユーザは、推薦に対して明示的フィードバック(好き/嫌い又は星の数によるレーティング)を与え、推薦を「パーソナル化」することができる。
【0028】
あるいは、ユーザは、推薦された1つ以上の曲を選択し、類似する曲を検索することもできる。レーティングに加えて、スキップイベント及び再生時間を用いて、パーソナルラジオ放送局をパーソナル化してもよい。このパーソナル化は、パーソナル化の処理中に変わるユーザプロファイルに反映される。
【0029】
クライアント上のキャッシュは、そのサイズを繰り返し確認する機能を有する。キャッシュのサイズ(例えば、キャッシュ内の楽曲の数)がある閾値(限界)を下回った場合、キャッシュは、マネージャに連絡して、更なるアイテムを検索する(アイテムは、マネージャ上のバッファから検索される)。また、マネージャ上のバッファも、そのサイズを監視することができる。サイズ(例えば、楽曲の数)が閾値(限界)を下回った場合、マネージャは、リコメンダを呼び出し、更なる推薦リストを生成する。推薦されたアイテムは、バッファに追加される。
【0030】
ユーザのパーソナルラジオ放送局のマネージャによって供給される楽曲のリスト(推薦リスト)は、プレイリストとして解釈することができる。個々のパーソナルラジオ放送局は、それぞれチャンネルと呼ばれる。
【0031】
クライアントは、書籍の目次と同様に、プレイリストのサブセット(部分的なプレイリスト)を利用することができる。コンテンツ自体は、実際に、ストリーマに保存され、ストリーマから供給される。
【0032】
本発明の実施の形態では、ストリーマは、個々のチャンネルに対して、複数の部分的なプレイリストを供給する。部分的なプレイリストのそれぞれは、ユニークURLによって識別される。あるいは、ストリーマは、個々のチャンネルの全ての楽曲にアクセスできる1つのシングルURLのみを供給してもよい。
【0033】
本発明の実施の形態では、マネージャは、チャンネルバッファに保存されたプレイリストを更新する。あるいは、ストリーマがユーザの個々のチャンネルを管理してもよい。
【0034】
本発明の実施の形態では、アーチスト名、曲名等は、マネージャが供給する。あるいは、個々のチャンネルの全ての楽曲を含むユニークURLによってアクセス可能なストリーマ上のファイルが、この情報にアクセスすることができる、あるいはこの情報を埋め込んだサイトへの参照を含んでいてもよい。
【0035】
本発明では、遅延は、a)リコメンダによる楽曲提案の生成と、b)マネージャから機器にプレイリストを送信するときに生じるネットワーク遅延と、c)ストリーマから機器にストリームを送信するときに、楽曲をプレイリストで連結することによって起こるネットワーク遅延とに関係している(通常、コンテンツの少なくとも一部は、事前にバッファリングして処理しなければならないので、サーバ(ストリーマ)からクライアントに転送されるコンテンツが、ユーザがコンテンツを楽しもうする前に、クライアントに到着したとしても、ユーザは、コンテンツを直ちに楽しむことができない可能性がある。各コンテンツアイテムを別々に転送するのではなく、全てのコンテンツアイテムを連結し、「全体のコンテンツアイテム」を得て、一回のシングルステップで転送できるようにすることによって、コンテンツがより早くクライアントに到着する場合、この遅延は、回避することができる)。
【0036】
パーソナルラジオ放送局を実現するために欠かせない処理を以下に示す。
・ラジオ放送局を確立する。
・ラジオ放送局をパーソナル化する。
・クライアントキャッシュを更新する。
・サーババッファに幾つかの楽曲を追加する。
【0037】
サーバがパーソナルラジオ放送局を確立する処理は、以下の通りである。
【0038】
ステップ1:リコメンダがチャンネルのプレイリストを生成する。プレイリストは、マネージャ上のバッファ(チャンネルバッファ)に保存される。機器がプレイリストの識別子(プレイリストID)を受信する。プレイリストIDによって識別されるプレイリストは、少なくとも楽曲ID及び位置インデクスを含む。
【0039】
ステップ2:プレイリストの一部を機器に転送する。機器は、ある数の楽曲をマネージャに要求する。マネージャは、その数の楽曲をバッファから検索する。ストリーマは、URLによってアクセス可能な楽曲をプレイリストにまとめる。機器は、部分的なプレイリストをキャッシュに保存する。プレイリストIDによって識別される部分的なプレイリストは、少なくとも楽曲ID、プレイリストURL及びプレイリスト内の楽曲インデクスを含む。
【0040】
ステップ3:プレイリストへのアクセスを制御する。プレイリストは、機器に専用である。マネージャは、要求を認証する。認証に成功した場合、マネージャは、セッション記述プロトコル(Session Description Protocol:SDP)ファイルを生成する。機器は、プレイリストに関連したコンテンツストリームにアクセス可能にするSDPファイルを受信する(SDPは、マルチメディアネットワークアプリケーションのセッションを開始するインターネット規格(RCF2327)である)。
【0041】
ステップ4:機器は、ステップ2により、既にプレイリスト(目次)を利用できる。機器は、プレイリストに関連したストリーム(連結された楽曲)をストリーマに要求する。ユーザは、ストリームを聴取することができる。
【0042】
上述した及び後述する本発明の様々な特徴の全ては、どんな形であれ、組み合わせることができる。添付図面は、明細書に組み入られ、明細書の一部を構成し、本発明の例示的な実施の形態を示しており、これらの実施の形態は、上述した本発明の概要と、後述する実施の形態の詳述な説明と共に、本発明の原理を明らかにするために用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明に基づくクライアントサーバシステムの好ましい実施の形態を図1に示す。クライアントサーバシステム1は、サーバ2と、クライアント3とを備え、サーバ2とクライアント3は、通信ネットワーク7を介して互いに接続可能である。サーバ2は、管理ユニット4と、推薦ユニット5と、ストリーミングユニット6とを備える。管理ユニット4は、推薦ユニット5及びストリーミングユニット6に接続可能である。クライアント3は、管理ユニット4及びストリーミングユニット6と直接通信することができる。
【0044】
管理ユニット4、推薦ユニット5及びストリーミングユニット6は、同じ物理的サーバ(1つの単一の物理的位置)上に常駐する異なるソフトウェアモジュールであってもよく、互いに空間的に分離され、それぞれの通信ネットワークを介して互いにリンクされた個々のハードウェア機器(「複数のサーバ」)として実現することもできる(これは、管理ユニット4、推薦ユニット5及びストリーミングユニット6が、それぞれ異なる国に設置されていてもよいことを意味する)。
【0045】
図1及び図2に示すように、本発明では、サーバ2上に位置するコンテンツアイテムは、以下のような手順でクライアント3に供給される。
a)クライアント3からサーバ2に第1のコンテンツ推薦リスト要求を送信する。
b)サーバ2において、コンテンツアイテムをそれぞれ表す幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ9を含む、サーバ2側に保存された全体のコンテンツ推薦リスト8の一部である第1のコンテンツ推薦リスト81を生成する。
c)サーバ2からクライアント3に、サーバ2が生成したコンテンツ推薦リスト8の一部を、第1のコンテンツ推薦リスト81として送信する。
d)クライアント3において、第1のコンテンツ推薦リスト81を処理し、第1のコンテンツ推薦リスト81のコンテンツ推薦リストエントリ9に関するユーザフィードバックを生成する。
e)クライアント3からサーバ2にユーザフィードバックを送信する。
f)サーバ2において、ユーザフィードバックに基づいて、ステップc)においてクライアントに送信されていない第1のコンテンツ推薦リスト81内のコンテンツアイテムを置換するコンテンツアイテムを含む、サーバ2側に保存されている全体のコンテンツ推薦リスト8の一部である第2のコンテンツ推薦リスト82を生成する。
g)クライアント3からサーバ2に第2のコンテンツ推薦リスト要求を送信する。
h)サーバ2からクライアント3に第2のコンテンツ推薦リスト82を送信し、クライアント3は、ユーザフィードバックに基づいて、サーバ2からクライアント3へのコンテンツアイテムのストリーミングベースの転送処理を開始する。ステップe)、f)のうちの少なくとも1つは、ステップg)よりも前に実行される。
【0046】
図2は、サーバ2内に保存されている幾つかのコンテンツ推薦リスト81〜83の連結(concatenation)の具体例を示している。この具体例では、コンテンツ推薦リスト81〜83のそれぞれは、3つのコンテンツ推薦リストエントリ9を含む。コンテンツ推薦リスト81〜83の連結は、ユーザプロファイルとして解釈することができる(ユーザプロファイルは、もちろん、コンテンツ推薦リストエントリ9とは別の追加データを含んでいてもよい)。
【0047】
ステップd)は、レーティング及び/又は選択のために、コンテンツ推薦リストエントリ9をクライアント3のユーザに視覚的に表示するステップを含む。好ましくは、一度には、1つのコンテンツ推薦リスト(最後に受信したコンテンツ推薦リスト)のコンテンツ推薦リストエントリ9だけをユーザに表示する。図2の具体例では、これは、(最後のコンテンツ推薦リストが第2のコンテンツ推薦リスト82である場合)第2のコンテンツ推薦リスト82のコンテンツ推薦リストエントリ91〜93だけをユーザに表示することを意味する。例えば、各コンテンツ推薦リストエントリ9は、選択可能なメニュー項目として視覚的に(例えば、クライアント3の画面上に)表示され、これらは、例えば、マウス、ペン又は、タッチスクリーン機能を用いて選択することができる。また、コンテンツ推薦リストエントリ9は、音響機器、例えばスピーカを用いてユーザに提示してもよい。
【0048】
本発明の実施の形態では、ステップd)は、それぞれのコンテンツ推薦リストエントリ9に対してユーザが与えたフィードバックに基づいて、レーティング及び/又は選択のために供給されたコンテンツ推薦リストエントリ9(又は少なくともその一部)のそれぞれに、フィードバック情報を割り当てる処理を含む。コンテンツ推薦リストエントリ9に割り当てられたフィードバックは、明示的フィードバック(意識的な振る舞い)及び/又は暗示的フィードバック(無意識の振る舞い)を含む。例えば、コンテンツ推薦リストエントリ91〜93は、レーティング及び/又は選択するために、クライアント3の画面に表示することによって、クライアント3のユーザに同時に提示することができる。そして、ユーザは、コンテンツ推薦リストエントリ91〜93の幾つかを選択することができ、これは、ストリーミング処理が開始されることを意味する。例えば、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91を選択すると、コンテンツ推薦リストエントリ91によって表されるコンテンツアイテム(楽曲「ドック・オブ・ザ・ベイ(sitting on the dock of the bay)」)が、ストリーミング処理に基づいて、サーバ2からクライアント3に転送される(すなわち、ユーザは、この楽曲を聞くことができる)。コンテンツ推薦リストエントリ91の選択は、ユーザがこの楽曲を好きであることを示す明示的フィードバックとして解釈される。更に、ユーザは、各コンテンツ推薦リストエントリ91〜93を評価(レーティング)することもでき、すなわち、必ずしも、サーバ2からクライアント3に各コンテンツアイテムを転送することなく、ユーザは、対応する楽曲が好きであるか嫌であるかを示すこともできる。このレーティング処理は、明示的フィードバックとして解釈することができる。また、ユーザによって与えられるフィードバックは、暗示的フィードバックを含んでいてもよい。暗示的フィードバックの具体例は、以下の通りである。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93のうちの1つを選択又は評価もしないことは、暗示的フィードバックである。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93に対応する1又は複数の楽曲を部分的に聴取した場合、楽曲の長さに対する再生時間の比は、暗示的フィードバックと考えられる。ユーザが1又は複数の楽曲を繰り返し聴取した場合、したがって、再生回数は、暗示的フィードバックと解釈することができる。ユーザが、コンテンツ推薦リストエントリ91〜93に対応する楽曲に対する参照を、プレイリストとして機器3に保存した場合、楽曲の保存は、楽曲の評価と解釈することができる。ユーザは、楽曲に対する参照を、個人的な推薦として友人に送ることができ、クライアントサーバシステム1は、楽曲を友人に送る行為を暗示的レーティングとみなすことができる。クライアント3が感圧操作子を備えている場合、暗示的フィードバックは、ユーザが制御ボタンに加えた力の関数として供給される。一般的に、暗示的フィードバックは、ユーザがフィードバックを行っていることをユーザ自身が気付いていないフィードバックであり、このような暗示的フィードバックは、バイオメトリックセンサからの出力であってもよく、例えば、ユーザの心拍数の変化を測定してもよい。
【0049】
上述したように、フィードバック(明示的フィードバック及び暗示的フィードバック)は、クライアント3からサーバ2に送信される。本発明の実施の形態では、特定のコンテンツ推薦リストエントリ9にユーザが与える個々の明示的フィードバック及び/又は暗示的フィードバックは、クライアント3からサーバ2に直ちに送信される。この実施の形態の利点は、個々のフィードバックが、サーバ2からクライアント3に送信される次の第3のコンテンツ推薦リスト83の生成に直ちに影響を与えるということである。
【0050】
クライアント3にコンテンツ推薦リストエントリ91〜93だけが表示されているとすると、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93の全てを選択及び/又は評価した場合、あるいはユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93のいずれか又は幾つかのみを選択又は評価せずに、特別な要求命令を与えた場合、クライアント3からサーバ2に次のコンテンツ推薦リスト要求が送信される。また、特別な要求コマンドは、クライアント3によって自動的に生成することができる。例えば、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ91〜93をスクロールダウンし、次のコンテンツ推薦リストエントリ94までスクロールしようとしたときに、特別な要求コマンドが生成される(ユーザは、次のコンテンツ推薦リストエントリ94がクライアント3上に既に存在していると思っており、したがって、スクロールダウンしたときに、次のコンテンツ推薦リストエントリ94が利用可能になると期待している。実際には、まだ、次のコンテンツ推薦リストエントリ94はクライアント3に存在しておらず、次の第3のコンテンツ推薦リスト83と共に、サーバ2からクライアント3に送信する必要がある。なお、次の第3のコンテンツ推薦リスト83の転送処理は、速やかに実行できるので、ユーザは、次のコンテンツ推薦リストエントリ94は既にクライアント3上に存在していたと印象を受ける)。
【0051】
本発明の実施の形態では、サーバ2は、サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報と、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報とを保存する。この具体例では、第1のコンテンツ推薦リスト81は、既にクライアント3に送信されており、ユーザによって選択/評価/無視されている。更に、第2のコンテンツ推薦リスト82もサーバ2からクライアント3に送信されている。第2のコンテンツ推薦リスト82は、現在、処理されており、すなわち、ユーザに表示されている。この時点では、第3のコンテンツ推薦リスト83は、サーバ2からクライアント3に送信されていないが、クライアント3からサーバ2にユーザフィードバックが返される都度、ユーザフィードバックに基づいて更新される。すなわちクライアント3からサーバ2にユーザフィードバックが送信される都度、第2の推薦リスト情報は、このユーザフィードバックに基づいて更新される。サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報の生成は、クライアント3からサーバ2に送信されるユーザフィードバックと、サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報とに基づいて行われる。
【0052】
本発明の実施の形態では、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報は、クライアント3からのコンテンツ推薦リスト要求を受信した場合のみ、クライアント3に送信される。なお、サーバ2がコンテンツ推薦リスト要求を受信する前に、第2の推薦リスト情報をクライアント3に予め送信していてもよい。
【0053】
本発明の実施の形態では、各コンテンツ推薦リスト要求及び各コンテンツ推薦リスト81〜83は、特定のコンテンツアイテムデータチャンネルに割り当てられ、これにより、特定のデータチャンネルのコンテンツ推薦リストエントリ9に与えられたユーザフィードバックは、この特定のデータチャンネルの第2の推薦リスト情報のみに影響し、他のデータチャンネルの第2の推薦リスト情報には影響しない。このように、各クライアント3は、互い完全に独立した複数のコンテンツアイテムデータチャンネルを確立することができる。例えば、サーバ2からクライアント3に送信するコンテンツアイテムが楽曲コンテンツアイテムである場合、クライアント3のユーザは、幾つかの独立したラジオ型のチャンネル、例えばジャズラジオチャンネル、クラシックラジオチャンネル及びロック/ポップスラジオチャンネルを確立することができる。サーバ2側で生成されるそれぞれのデータチャンネルの推薦は、互いに完全に独立しており、すなわち、ロック/ポップスチャンネルの楽曲レーティングは、他のデータチャンネルに関する楽曲レーティングに影響しない。
【0054】
本発明の実施の形態では、管理ユニット4と、推薦ユニット5と、ストリーミングユニット6は、互いの以下のようにインタラクトする。
・管理ユニット4とクライアント3は、コンテンツ推薦リスト要求、コンテンツ推薦リスト81〜83及びユーザフィードバックを交換する。
・管理ユニット4と推薦ユニット5は、コンテンツ推薦リストに関連した情報(recommendation list correlated information)及びユーザフィードバックに関連した情報(user feedback correlated information)を交換する。
・管理ユニット4とストリーミングユニット6は、コンテンツアイテムに関連した情報(content item correlated information)を交換する。
・ストリーミングユニット6とクライアント3は、コンテンツアイテム及びコンテンツアイテムに関連した情報を交換する。
・サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報と、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報とは、管理ユニット4に保存され、管理ユニット4によって保守される。
【0055】
この第1の実施の形態(図3〜図6に対応する)では、全てのコンテンツ推薦リスト81〜83は、管理ユニット4に保存され、管理ユニット4によって保守される。
【0056】
あるいは、管理ユニット4、推薦ユニット5、ストリーミングユニット6は、互いに以下のようにインタラクトしてもよい。
・管理ユニット4とクライアント3は、ユーザフィードバックを交換する。
・管理ユニット4と推薦ユニット5は、コンテンツ推薦リストに関連した情報及びユーザフィードバックに関連した情報を交換する。
・管理ユニット4とストリーミングユニット6は、コンテンツ推薦リストに関連した情報を交換する。
・ストリーミングユニット6とクライアント3は、コンテンツアイテム、コンテンツアイテムに関連した情報、コンテンツ推薦リスト要求及びコンテンツ推薦リストを交換する。
・サーバ2からクライアント3に既に送信された第1及び第2のコンテンツ推薦リスト81、82に関する第1の推薦リスト情報は、管理ユニット4に保存され、管理ユニット4によって保守され、サーバ2からクライアント3に送信される第3のコンテンツ推薦リスト83に関する第2の推薦リスト情報は、ストリーミングユニット6に保存され、ストリーミングユニット6によって保守される。
【0057】
この第2の実施の形態(図7に対応する)では、コンテンツ推薦リスト81、82、83の全ては、1つのプレイリストURL(Uniform Resource Locator)に割り当てられ、したがって、同じプレイリストURLを用いてアクセスすることができる。一方、第1の実施の形態では、各コンテンツ推薦リスト81、82、83は、異なるURLに割り当てられる。ユーザの観点からは、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と変わらないが、システム設計の観点からは、第2の実施の形態では、システムコンポーネント間の要求の数及び転送される情報量を削減することができる。
【0058】
上述したように、各コンテンツ推薦リスト81〜83は、あまり多くのコンテンツ推薦リストエントリ9を含んでいない方が有利である。コンテンツ推薦リストエントリ9が多すぎる場合、推薦コンテンツをユーザの好みに適応化する速度が鈍る(推薦コンテンツアイテムの「パーソナル化」が収束する速度が遅くなる)。更に、機器3とサーバ2間で転送されるデータを、より小さい断片に分割することができ、狭い帯域幅のネットワーク、例えばGSM携帯電話網でも、速いデータ転送を行うことができる。
【0059】
以下の説明では、クライアントサーバシステム1は、サーバ2からクライアント3に楽曲コンテンツアイテムを供給するシステムであるとする。
【0060】
図3は、これまで用いられていない新たなコンテンツアイテムデータチャンネルを確立する手順を示している。
【0061】
ステップS1において、ユーザは、新たなコンテンツアイテムデータチャンネルを確立すると決め、クライアント3に対し、それぞれのチャンネルを確立するように指示する。ステップS2において、クライアント3は、チャンネル確立要求を管理ユニット4に送信する。ステップS3において、管理ユニット4は、そのメモリ又は記憶ユニット、例えば接続されたデータベース内にバッファを確立する(記憶空間を割り当てる)。ステップS4において、管理ユニット4は、推薦リスト情報がバッファ内に保存されているかを確認する。なお、この時点では、確立するコンテンツアイテムデータチャンネルは、使用されていないので、ステップS3で確立されたバッファには、推薦リスト情報は、保存されていない。したがって、ステップS5において、管理ユニット4は、推薦ユニット5に新たな推薦リスト情報を要求する。ステップS6において、推薦ユニット5は、要求された推薦リスト情報を生成し、ステップS7において、管理ユニット4にこの情報を送信する。ステップS8において、管理ユニット4は、受信した推薦リスト情報をバッファにバッファリングする。ステップS9において、管理ユニット4は、推薦リスト情報が管理ユニット4において利用可能となったこと、すなわち、それぞれのコンテンツアイテムデータチャンネルが確立されたことをクライアント3に通知する。コンテンツアイテムデータチャンネルは、ステップS9で管理ユニット4からクライアント3に送信されてきたIDによって識別される。ステップS10において、クライアント3は、管理ユニット4から受信される推薦リストを保存するためのキャッシュを確立する(記憶空間を割り当てる)。ステップS11において、クライアント3は、前のステップで確立したキャッシュ内で利用できる推薦リストエントリがないことを認識し、ステップS12において、クライアント3は、管理ユニット4にコンテンツ推薦リスト要求を送信する。この具体例では、5つのコンテンツ推薦リストエントリ9を含む推薦リストが要求される。ステップS13において、管理ユニット4は、バッファから5つのコンテンツ推薦リストエントリを抽出し、ステップS14において、管理ユニット4は、ストリーミングユニット6にストリーミングのためにアクセスされる対応するコンテンツアイテムを「準備する」ように指示し、ステップS15において、ストリーミングユニット6は、このコンテンツアイテムを準備する。ステップS16において、ストリーミングユニット6は、コンテンツアイテムアクセスデータ(この具体例では、URL)を管理ユニット4に送信する。ステップS17において、このデータは、管理ユニット4からクライアント3に転送される。また、ステップS17では、管理ユニット4のバッファ内に保存されているコンテンツ推薦リストが、管理ユニット4からクライアント3に転送される。ステップS18において、コンテンツ推薦リストは、ステップS10で確立されたキャッシュに格納される。ステップS19において、ステップS17中に受信されたコンテンツ推薦リスト(「プレイリスト」)にアクセスするための認証要求が、管理ユニット4に送信される。ステップS20において、管理ユニット4は、クライアント3が、要求したコンテンツアイテムにアクセスすることが許可されているか否かを検証する。クライアント3がアクセスすることを許可されていることを、管理ユニット4が検証した場合、ステップS21において、セキュリティデータ(SDPファイル)を準備する要求が、管理ユニット4からストリーミングユニット6に送信される。ステップS22において、ストリーミングユニット6は、要求されたSDPファイルを生成し、ステップS23において、ストリーミングユニット6は、このSDPファイルを管理ユニット4に送信し、ステップS24において、管理ユニット4は、このSDPファイルをクライアント3に転送する。ステップS25において、クライアント3は、ステップS17で受信したコンテンツ推薦リストに対応する所望のコンテンツアイテムをストリーミングユニット6に要求し、ステップS26において、ストリーミングユニット6は、このコンテンツアイテムをクライアント3に転送する。ラジオ放送局を確立する処理は、ステップS27において終了する。クライアント3のユーザは、ストリーミングユニット6から受信した音楽データのストリームを聴取することができる。ステップS19〜ステップS24は、クライアント3が管理ユニット4に初めてそれ自体を「登録する」ときのみ必要である(「ハンドシェイク処理」)。これらのステップにより、権限のないクライアントがコンテンツアイテムにアクセスできないようにし、セキュリティを高めることができる。
【0062】
図4は、本発明の第1の実施の形態の第2段階を示している。
【0063】
ステップS30において、ユーザは、特定のコンテンツ推薦リストエントリ9を好きか/嫌いか示すフィードバックを行う。ステップS31において、このフィードバックは、管理ユニット4に供給される。このフィードバックを特定のコンテンツ推薦リストエントリ9に明確に割り当てるために、フィードバックと共に、対応するコンテンツアイテムデータチャンネルID及びコンテンツ推薦リストエントリのIDが管理ユニット4に供給される。ステップS32において、管理ユニット4は、管理ユニット4のバッファに保存されているコンテンツアイテムデータチャンネルのコンテンツ推薦リストエントリ9の数が、閾値を下回っているか上回っているかを判定する。ここで、バッファ内のコンテンツ推薦リストエントリ9の数が閾値を上回っていても、管理ユニット4は、フィードバック(レーティング情報)を受信したときには、バッファ内のコンテンツ推薦リスト8の更新を開始する。コンテンツアイテムは、推薦するコンテンツアイテムをユーザの好みに適応化するように、レーティングに基づいて更新される。ステップS33において、更なるコンテンツ推薦情報の要求が、管理ユニット4から推薦ユニット5に送信される。また、このステップS33においては、管理ユニット4がステップS31で受信したフィードバックも、管理ユニット4から推薦ユニット5に送信される。ステップS34において、推薦ユニット5は、受信したフィードバックを処理して、新たな推薦リスト情報を生成する。ステップS36において、この推薦リスト情報は、推薦ユニット5から管理ユニット4に送信される。ステップS36において、サーバ2からクライアント3に転送するコンテンツ推薦リストに関する推薦リスト情報が更新され、すなわち、ステップS35で推薦ユニット5から管理ユニット4に送信された推薦リスト情報によって置換される。また、ステップS36においては、サーバ2からクライアント3に転送する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報が更新され、すなわち、ステップS35で推薦ユニット5から管理ユニット4に送信された推薦リスト情報によって置換されたことを示す情報が、管理ユニット4からクライアント3に送信される。ステップS37において、サーバ2からクライアント3に転送する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報がサーバ2側で更新されたことを示す情報が、管理ユニット4からクライアント3に送信される。ステップS38において、この情報がユーザに示される。
【0064】
前のステップでユーザに提供されたコンテンツ推薦リストエントリ毎に、ステップS30〜ステップS38を繰り返してもよい。
【0065】
ステップS39において、ユーザは、特定のコンテンツアイテム、すなわちクライアント3側でコンテンツ推薦リストエントリ9によって表される特定の曲の聴取を希望する。ステップS40において、クライアント3は、ストリーミングユニット6からクライアント3にまだ送信されていないクライアント3で利用可能なコンテンツ推薦リストエントリの量がある閾値に該当するかを確認する。該当する場合、ステップS41において、クライアント3は、コンテンツ推薦リストを、要求として管理ユニット4に送信する。ステップS42において、管理ユニット4は、対応するコンテンツ推薦リストエントリをバッファから検索し、ステップS43において、管理ユニット4は、ストリーミングユニット6に対し、コンテンツ推薦リストエントリに対応するコンテンツアイテムのリストを準備するように命令し、ステップS44において、リストはダウンロードされる。ステップS45において、準備されたコンテンツアイテムのリストに対応するアクセス情報(URL)が管理ユニット4に供給され、ステップS46において、管理ユニット4は、このアクセス情報を、対応するコンテンツ推薦リストエントリと共に、クライアント3に送信する。ステップS47において、クライアント3は、ストリーミングユニット6に対し、1又は複数のコンテンツアイテムを、ストリーミング処理によってクライアント3に転送するように要求し、ステップS48において、ストリーミングユニット6は、コンテンツアイテムをクライアント3に転送する。そして、ステップS49において、ユーザは、データストリームを聴取することができる。
【0066】
図5は、本発明に基づく第1の実施の形態の第3段階を示している。なお、ステップS50〜ステップS62は、図4のステップS39〜ステップS49に対応しているが、更なるステップとしてステップS53及びステップS59が追加されており、ステップS53において、推薦リスト情報内に含まれているコンテンツリスト推薦エントリがある閾値を上回っているかが判定される。ステップS59において、ステップS58で受信されたコンテンツ推薦リストエントリ9がクライアント3のキャッシュに加えられる。
【0067】
図6は、本発明に基づく処理の第1の実施の形態の第4段階を示している。ステップS70〜ステップS74は、図3のステップS4〜ステップS8に対応しており、ステップS70〜ステップS74は、管理ユニット4が、管理ユニット4で現在利用可能なコンテンツ推薦リストエントリ9がある閾値に該当することを検出したとき、クライアント3から独立して、サーバ2側で自動的に実行される。
【0068】
図7は、本発明に基づく処理の第2の実施の形態を示している。
【0069】
ステップS80において、ユーザは、特定のコンテンツ推薦リストエントリ9を評価(レーティング)する。ステップS81において、管理ユニット4は、このレーティングに対応するフィードバックを受信する。ステップS82において、管理ユニット4は、対応するユーザプロファイルを更新し(すなわち、フィードバックを保存し)、ステップS83において、管理ユニット4は、それぞれの確認情報をクライアント3に供給し、ステップS84において、この情報はユーザに提示される。この処理から独立して、ステップS85において、ストリーミングユニット6は、検索され、準備されたコンテンツアイテムの量がある閾値に該当するかを確認する。該当する場合、ステップS86において、ストリーミングユニット6は、管理ユニット4に対し、更なる推薦リスト情報を供給するように指示する。このために、管理ユニット4は、更新された(ステップS82で更新された)ユーザプロファイルを検索し、ステップS88において、管理ユニット4は、更なる推薦リスト情報を供給するように指示する。ステップS89において、推薦ユニット5は、更なる推薦リスト情報を供給し、ステップS90において、推薦ユニット5は、管理ユニット4に報告する。ステップS91において、このようにして得られたコンテンツ推薦リストエントリは、ストリーミングユニット6に供給される。ステップS92において、ストリーミングユニット6は、対応するコンテンツアイテムを、ストリーミングのために準備したそのコンテンツアイテムリストに加える。ステップS85〜ステップS92から独立して、ステップS93において、クライアント3は、そのキャッシュに残っているコンテンツ推薦リストエントリがある閾値に該当することを認識する。したがって、ステップS94において、クライアント3は、ストリーミングユニット6に対し、更なるコンテンツ推薦リストを供給するように指示し、ステップS95において、ストリーミングユニット6は、更なるコンテンツ推薦リストをクライアント3に送信する。ステップS96において、ユーザが新たな曲の聴取を希望した場合、ステップS97において、クライアント3は、ステップS95で受信した情報を用いて、更なるコンテンツアイテムを要求し、ステップS98において、ストリーミングユニット6は、更なるコンテンツアイテムをクライアント3に転送する。このようにして、ステップS99において、ユーザは、楽曲を聴取することができる。
【0070】
図8は、本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法/クライアントサーバシステムで用いられるバッファシステムの動作原理を説明する図である。バッファシステムは、クライアントキャッシュ10と、サーババッファ11とからなる。
【0071】
第1段階20では、クライアントキャッシュ(以下、バッファともいう。)10内で利用可能なコンテンツ推薦リストエントリ9はない。一方、サーババッファ11内には、コンテンツ推薦リストエントリ9が利用可能である。第2段階30では、クライアント3がコンテンツ推薦リストエントリを要求した後(コンテンツ推薦リスト要求)、幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ9(1〜5の番号を付している)が、サーババッファ11からクライアントバッファ10に転送され、同時に、サーババッファ11から削除される。削除に代えて、コンテンツ推薦リストエントリをサーババッファ11に残し、クライアントキャッシュ10に転送されたことを示すマークを付し、これらの要素が第2のコンテンツ推薦リストに含まれないようにしてもよい。クライアント3のユーザは、サーバ2からクライアント3への対応するコンテンツアイテムのストリーミング処理を開始するために、コンテンツ推薦アイテム9を選択することができる。更に、ユーザは、コンテンツ推薦リストエントリ9をレーティングすることができる。レーティングが行われたとき、コンテンツ推薦リストエントリは、クライアントバッファ10から削除される。したがって、クライアント3は、更なるコンテンツ推薦リストエントリを要求する(新たなコンテンツ推薦の要求)。この処理は、段階40に達するまで、繰り返される。段階40では、サーバ2は、残っているコンテンツ推薦リストエントリ9(c〜c−3の番号を付している)がある閾値(この具体例では、5)に該当することを認識する。したがって、サーバ2は、補充処理を開始し、この結果を段階50に示す。すなわち、新たなコンテンツ推薦リストエントリ(c+1〜2cの番号を付している)がサーババッファ11に加えられている。この処理は、クライアント3が新たなコンテンツ推薦リストエントリ9を要求していなくても実行される。
【0072】
クライアント3上のユーザが、クライアントキャッシュ10内の利用可能なコンテンツアイテム9をレーティングし、閾値よりも多くのコンテンツ推薦リストエントリ9がサーババッファ11に格納されている場合(例えば、段階30、50)、コンテンツ推薦リスト8は、ユーザの好みに適合するように更新される。段階60は、図4に示すステップS361(RemovesSongsNotRetrieved)の後のサーババッファ11の状態を表している。段階70は、ステップS362(addSongsToBuffer)の後のサーババッファ11の状態を表している。
【0073】
図9は、本発明に関連して使用されるクライアント3のユーザインタフェース12の第1の状態を示している。この実施の形態では、ユーザインタフェース12は、タッチスクリーンである。タッチスクリーンは、「好き」ボタン14と、「嫌い」ボタン15とを有している。更に、タッチスクリーンは、2つのスキップボタン16と、1つの停止ボタン17と、1つのポーズボタン18とを有している。タッチスクリーンは、それぞれが選択によって聴取できる1つのコンテンツアイテム(楽曲)を表す2つの第1及び第2のコンテンツ推薦リストエントリ95、96を含む第1のコンテンツ推薦リスト84を表示する。「好き」ボタン14及び「嫌い」ボタン15を拡張し、「アーチスト・好き/嫌い」ボタン、「ムード・好き/嫌い」ボタン、「年代・好き/嫌い」ボタン等(一般的には、コンテンツアイテム属性・好き/嫌いボタン)を設けてもよく、これにより、レーティングのために表示されたコンテンツ推薦リストエントリを詳細にレーティングすることができる。
【0074】
図9に示す状態では、ユーザは、現在、第1のコンテンツ推薦リストエントリ95(強調表示)によって表されている楽曲を聴取しており、情報バー13には、現在、再生中の楽曲の演奏者及びタイトルが表示されている。
【0075】
ユーザが(第1のコンテンツ推薦リストエントリ95によって表されている楽曲を聴き終わった後、又は楽曲を聴いている最中に)スキップボタン16を押すと、ユーザインタフェース12は、図10に示す状態となる。
【0076】
この状態では、第1のコンテンツ推薦リスト84の第2のコンテンツ推薦リストエントリ96が強調表示され、ユーザは、(例えば、強調表示された部分、すなわち、第2のコンテンツ推薦リストエントリ96を表す部分に指又はペンによって触れることによって)第2のコンテンツ推薦リストエントリ96に対応する楽曲を聴取する意志を示してもよく、又は(「好き」ボタン14又は「嫌い」ボタン15を押すことによって)第2のコンテンツ推薦リストエントリ96のレーティングのみを行ってもよい。ここでは、ユーザは、楽曲を聴取することを望んでいる。なお、ユーザがクライアント3に対し、楽曲を再生するように指示しても、この楽曲は、サーバ2からクライアント3に転送する必要があるので、直ちに再生されない。情報バー13は、推定される遅延を示している。
【0077】
また、第2のコンテンツ推薦リストエントリ96が強調表示されているときに、(ユーザがコンテンツ推薦リストエントリを下向きにスクロールすると)更なるコンテンツ推薦リストエントリ97が「下から」現れ、このコンテンツ推薦リストエントリ97は、クライアント3がサーバ2から受信した第2のコンテンツ推薦リスト85の第1のコンテンツ推薦リストエントリである。第1及び第2のコンテンツ推薦リスト84、85は、サーバ2によって保存及び保守される全体のコンテンツ推薦リスト8の一部として解釈できる。第2のコンテンツ推薦リスト85は、第1のコンテンツ推薦リスト84の第1のコンテンツ推薦リストエントリ95に対してユーザが与えたフィードバック(及び以前に表示されたコンテンツ推薦リストエントリに対するフィードバック)に応じて、サーバ2において生成されている。ここで、このフィードバックは、好き/嫌いボタン14、15によって提供されたのではなく、第1のコンテンツ推薦リストエントリ95によって表されている楽曲をユーザが聴いたという事実(これは、ユーザがその楽曲に少なくとも興味を有することを意味する。)に基づいて提供されている。
【0078】
コンテンツ推薦リストエントリ97は、以前に供給されたコンテンツ推薦リストエントリ(特定のコンテンツ推薦リストエントリ95)に対してユーザが与えたフィードバックに基づいて、サーバ2は予め準備しているので、図9に示す段階から図10に示す段階に移行する際、コンテンツ推薦リストエントリ97を非常に高速に供給することができる。
【0079】
図11は、第3のコンテンツ推薦リスト86の3つのコンテンツ推薦リストエントリ98〜910が表示された状態を示している。図11に示す具体例では、ユーザは、第1のステップにおいて、コンテンツ推薦リストエントリ98を強調表示し、次に、嫌いボタン15を押し、次に、右スキップボタン16を押して、コンテンツ推薦リストエントリ99を強調表示し、好きボタン14を押している。これらの操作に応じて、各コンテンツ推薦リストエントリに好き/嫌いシンボルが割り当てられ、各シンボルが画面上のコンテンツ推薦リストエントリ98、99内に表示される。コンテンツ推薦リストエントリ98、99に対するフィードバックは、(好ましくは、直ちに)サーバ2に送信され、(フィードバックに応じて)クライアント3に送信される更なるコンテンツ推薦リストエントリが予め準備される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に基づくクライアントサーバシステムの第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法/クライアントサーバシステムによって用いることができるコンテンツ推薦リスト情報の具体例を示す図である。
【図3】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第1段階を示す図である。
【図4】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第2段階を示す図である。
【図5】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第3段階を示す図である。
【図6】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第1の実施の形態の第4段階を示す図である。
【図7】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法の第2の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明に基づくコンテンツアイテム供給方法/クライアントサーバシステムに関連して用いられるバッファのバッファ状態の異なる段階の具体例を示す図である。
【図9】本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第1の状態を示す図である。
【図10】本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第2の状態を示す図である。
【図11】本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第3の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
1 サーバシステム、2 サーバ、3 クライアント、4 管理ユニット、5 推薦ユニット、6 ストリーミングユニット、7 通信ネットワーク、8 コンテンツ推薦リスト、9 コンテンツ推薦リストエントリ、10 クライアントバッファ、11 サーババッファ、20 バッファ状態、30 バッファ状態、40 バッファ状態、50 バッファ状態、60 バッファ状態、70 バッファ状態、12 ユーザインタフェース、13 情報バー、14 好きボタン、15 嫌いボタン、16 スキップボタン、17 停止ボタン、18 ポーズボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ上にあるコンテンツアイテムを、クライアント機器に供給するコンテンツアイテム供給方法において、
上記クライアント機器からの第1のコンテンツ推薦リスト要求を、通信ネットワークを介して上記サーバで受信するステップと、
上記サーバにおいて、上記コンテンツアイテムをそれぞれ表す正しい順序に整列された複数のコンテンツ推薦リストエントリを含む第1のコンテンツ推薦リストを、ユーザフィードバックプロファイルに応じて生成するステップと、
上記サーバから上記第1のコンテンツ推薦リストを上記クライアント機器に送信するステップと、
上記クライアント機器からの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するユーザフィードバック情報を、上記サーバで受信するステップと、
上記サーバにおいて、複数の更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを、上記受信されたユーザフィードバック情報に基づいて生成することによって、全体のコンテンツ推薦リストを拡大するステップと、
上記第1のコンテンツ推薦リストと上記第2のコンテンツ推薦リストとが、上記全体のコンテンツ推薦リストの一部を形成するように、該第2のコンテンツ推薦リストを該第1のコンテンツ推薦リストの最後に追加するステップと、
上記クライアント機器からの上記第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求を上記サーバで受信するステップと、
上記第2のコンテンツ推薦リスト要求に応じて、上記サーバから上記クライアント機器に、上記第2のコンテンツ推薦リストを送信するステップと、
上記サーバにおいて、該サーバから上記クライアント機器に送信された上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストに関する第1の推薦リスト情報と、該サーバから該クライアント機器に送信する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報のうちの1つを保存するステップとを有し、
上記第1のコンテンツ推薦リスト及び上記第2のコンテンツ推薦リストは、上記サーバに保存され、該サーバによって受信された上記ユーザフィードバック情報に基づいて保守される上記全体のコンテンツ推薦リストの一部であり、
上記第1の推薦リスト情報及び上記第2の推薦リスト情報は、上記全体のコンテンツ推薦リストに関する推薦リスト情報の一部であり、
上記第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報は、上記サーバでユーザフィードバックが受信される都度、該ユーザフィードバックに基づいて更新されることを特徴とするコンテンツアイテム供給方法。
【請求項2】
上記クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップは、該クライアント機器のユーザが、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを過ぎて動かす試みを検出することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項3】
上記クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリのレーティングを受信することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項4】
上記クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリの要求を受信することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項5】
上記第1のコンテンツ推薦リストを送信するステップ及び上記第2のコンテンツ推薦リストを送信するステップは、それぞれ、少なくとも1つのコンテンツアイテムの可視表現を送信することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項6】
上記クライアント機器から、上記全体のコンテンツ推薦リストにリストされたコンテンツ推薦エントリによって表されるコンテンツアイテムに対する要求を受信するステップと、
上記クライアント機器に、上記要求されたコンテンツアイテムを送信するステップとを更に有する請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項7】
上記クライアント機器に要求されたコンテンツアイテムを送信するステップは、ストリーミング処理を含むことを特徴とする請求項6記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項8】
上記第2のコンテンツ推薦リストは、該第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求を受信する前に、生成されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項9】
上記第1のコンテンツ推薦リストは、上記クライアント機器に関連したユーザープロファイルに基づいて生成されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項10】
上記第1のコンテンツ推薦リストにリストされた上記少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関する受信された上記ユーザフィードバック情報は、暗示的フィードバック情報を含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項11】
上記第1のコンテンツ推薦リストと上記第2のコンテンツ推薦リストとは、上記サーバで保存された上記全体のコンテンツ推薦リストの一部を形成しており、
上記全体のコンテンツ推薦リストは、ユーザープロファイルと上記クライアント機器のうちの1つに関連することを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項12】
上記サーバは、管理ユニットと、推薦ユニットと、ストリーミングユニットとを備え、
上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストを生成するステップは、上記管理ユニットからのコンテンツアイテムに関連した情報及び上記ユーザフィードバック情報を上記推薦ユニットで受信することを含み、
上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストをクライアント機器に送信するステップは、上記管理ユニットからの上記コンテンツアイテムに関連した情報を上記ストリーミングユニットで受信し、該ストリーミングユニットによって、コンテンツ推薦リストエントリのリスト及び該コンテンツアイテムに関連した情報を上記クライアント機器に送信することを含み、
上記クライアント機器に前に送信された上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストに関する上記第1の推薦リスト情報と、該クライアント機器にまだ送信されていない上記第3のコンテンツ推薦リストに関する上記第2の推薦リスト情報とは、上記管理ユニットによって保守されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項13】
上記第1のコンテンツ推薦リストは、10個未満のコンテンツ推薦リストエントリのリストを含み、上記第2のコンテンツ推薦リストは、10個未満のコンテンツ推薦リストエントリのリストを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項14】
少なくとも2つのコンテンツアイテムは、連結された共通コンテンツアイテムとして、上記クライアント機器に送信されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項15】
コンテンツサーバからのコンテンツ推薦リストをクライアント機器で受信する受信方法において、
コンテンツ推薦リストの第1の要求を、通信ネットワークを介して上記コンテンツサーバに送信するステップと、
コンテンツアイテムを表す少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリのリストを含む第1のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、
上記第1のコンテンツ推薦リストの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するフィードバックを送信するステップと、
コンテンツ推薦リストの第2の要求を上記コンテンツサーバに送信するステップと、
上記送信したフィードバックに基づく、更なるコンテンツアイテムを表す少なくとも1つの更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、
上記第1のコンテンツ推薦リストと上記第2のコンテンツ推薦リストとを含む全体のコンテンツ推薦リストの受信された一部の可視表現を表示するステップとを有する受信方法。
【請求項16】
上記コンテンツ推薦リストの第2の要求を送信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを過ぎて動かすユーザの試みを含むことを特徴する請求項15記載の受信方法。
【請求項17】
上記コンテンツ推薦リストの第2の要求を送信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを評価するユーザレーティングを含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項18】
上記コンテンツ推薦リストの第2の要求を送信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを要求するユーザ要求を含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項19】
上記全体のコンテンツ推薦リストにリストされたコンテンツ推薦リストエントリを上記コンテンツサーバに要求するステップと、
上記コンテンツサーバから、上記要求したコンテンツ推薦リストエントリによって表されるコンテンツアイテムを受信するステップとを更に有する請求項15記載の受信方法。
【請求項20】
上記第1のコンテンツ推薦リストにリストされた少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関して送信するフィードバックは、暗示的フィードバックと明示的フィードバックのうちの1つからなることを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項21】
上記コンテンツ推薦リストの第1の要求を通信ネットワークを介してコンテンツサーバに送信するステップは、当該クライアント機器に関連したユーザープロファイル情報を送信することを含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項22】
上記コンテンツ推薦リストの第1及び第2の要求を送信するステップは、10個未満のコンテンツ推薦リストエントリを含むリストの要求を送信することを含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項1】
サーバ上にあるコンテンツアイテムを、クライアント機器に供給するコンテンツアイテム供給方法において、
上記クライアント機器からの第1のコンテンツ推薦リスト要求を、通信ネットワークを介して上記サーバで受信するステップと、
上記サーバにおいて、上記コンテンツアイテムをそれぞれ表す正しい順序に整列された複数のコンテンツ推薦リストエントリを含む第1のコンテンツ推薦リストを、ユーザフィードバックプロファイルに応じて生成するステップと、
上記サーバから上記第1のコンテンツ推薦リストを上記クライアント機器に送信するステップと、
上記クライアント機器からの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するユーザフィードバック情報を、上記サーバで受信するステップと、
上記サーバにおいて、複数の更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを、上記受信されたユーザフィードバック情報に基づいて生成することによって、全体のコンテンツ推薦リストを拡大するステップと、
上記第1のコンテンツ推薦リストと上記第2のコンテンツ推薦リストとが、上記全体のコンテンツ推薦リストの一部を形成するように、該第2のコンテンツ推薦リストを該第1のコンテンツ推薦リストの最後に追加するステップと、
上記クライアント機器からの上記第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求を上記サーバで受信するステップと、
上記第2のコンテンツ推薦リスト要求に応じて、上記サーバから上記クライアント機器に、上記第2のコンテンツ推薦リストを送信するステップと、
上記サーバにおいて、該サーバから上記クライアント機器に送信された上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストに関する第1の推薦リスト情報と、該サーバから該クライアント機器に送信する第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報のうちの1つを保存するステップとを有し、
上記第1のコンテンツ推薦リスト及び上記第2のコンテンツ推薦リストは、上記サーバに保存され、該サーバによって受信された上記ユーザフィードバック情報に基づいて保守される上記全体のコンテンツ推薦リストの一部であり、
上記第1の推薦リスト情報及び上記第2の推薦リスト情報は、上記全体のコンテンツ推薦リストに関する推薦リスト情報の一部であり、
上記第3のコンテンツ推薦リストに関する第2の推薦リスト情報は、上記サーバでユーザフィードバックが受信される都度、該ユーザフィードバックに基づいて更新されることを特徴とするコンテンツアイテム供給方法。
【請求項2】
上記クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップは、該クライアント機器のユーザが、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを過ぎて動かす試みを検出することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項3】
上記クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリのレーティングを受信することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項4】
上記クライアント機器からの第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求をサーバで受信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリの要求を受信することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項5】
上記第1のコンテンツ推薦リストを送信するステップ及び上記第2のコンテンツ推薦リストを送信するステップは、それぞれ、少なくとも1つのコンテンツアイテムの可視表現を送信することを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項6】
上記クライアント機器から、上記全体のコンテンツ推薦リストにリストされたコンテンツ推薦エントリによって表されるコンテンツアイテムに対する要求を受信するステップと、
上記クライアント機器に、上記要求されたコンテンツアイテムを送信するステップとを更に有する請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項7】
上記クライアント機器に要求されたコンテンツアイテムを送信するステップは、ストリーミング処理を含むことを特徴とする請求項6記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項8】
上記第2のコンテンツ推薦リストは、該第2のコンテンツ推薦リストの第2のコンテンツ推薦リスト要求を受信する前に、生成されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項9】
上記第1のコンテンツ推薦リストは、上記クライアント機器に関連したユーザープロファイルに基づいて生成されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項10】
上記第1のコンテンツ推薦リストにリストされた上記少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関する受信された上記ユーザフィードバック情報は、暗示的フィードバック情報を含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項11】
上記第1のコンテンツ推薦リストと上記第2のコンテンツ推薦リストとは、上記サーバで保存された上記全体のコンテンツ推薦リストの一部を形成しており、
上記全体のコンテンツ推薦リストは、ユーザープロファイルと上記クライアント機器のうちの1つに関連することを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項12】
上記サーバは、管理ユニットと、推薦ユニットと、ストリーミングユニットとを備え、
上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストを生成するステップは、上記管理ユニットからのコンテンツアイテムに関連した情報及び上記ユーザフィードバック情報を上記推薦ユニットで受信することを含み、
上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストをクライアント機器に送信するステップは、上記管理ユニットからの上記コンテンツアイテムに関連した情報を上記ストリーミングユニットで受信し、該ストリーミングユニットによって、コンテンツ推薦リストエントリのリスト及び該コンテンツアイテムに関連した情報を上記クライアント機器に送信することを含み、
上記クライアント機器に前に送信された上記第1及び第2のコンテンツ推薦リストに関する上記第1の推薦リスト情報と、該クライアント機器にまだ送信されていない上記第3のコンテンツ推薦リストに関する上記第2の推薦リスト情報とは、上記管理ユニットによって保守されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項13】
上記第1のコンテンツ推薦リストは、10個未満のコンテンツ推薦リストエントリのリストを含み、上記第2のコンテンツ推薦リストは、10個未満のコンテンツ推薦リストエントリのリストを含むことを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項14】
少なくとも2つのコンテンツアイテムは、連結された共通コンテンツアイテムとして、上記クライアント機器に送信されることを特徴とする請求項1記載のコンテンツアイテム供給方法。
【請求項15】
コンテンツサーバからのコンテンツ推薦リストをクライアント機器で受信する受信方法において、
コンテンツ推薦リストの第1の要求を、通信ネットワークを介して上記コンテンツサーバに送信するステップと、
コンテンツアイテムを表す少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリのリストを含む第1のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、
上記第1のコンテンツ推薦リストの少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関するフィードバックを送信するステップと、
コンテンツ推薦リストの第2の要求を上記コンテンツサーバに送信するステップと、
上記送信したフィードバックに基づく、更なるコンテンツアイテムを表す少なくとも1つの更なるコンテンツ推薦リストエントリを含む第2のコンテンツ推薦リストを受信するステップと、
上記第1のコンテンツ推薦リストと上記第2のコンテンツ推薦リストとを含む全体のコンテンツ推薦リストの受信された一部の可視表現を表示するステップとを有する受信方法。
【請求項16】
上記コンテンツ推薦リストの第2の要求を送信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを過ぎて動かすユーザの試みを含むことを特徴する請求項15記載の受信方法。
【請求項17】
上記コンテンツ推薦リストの第2の要求を送信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを評価するユーザレーティングを含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項18】
上記コンテンツ推薦リストの第2の要求を送信するステップは、上記第1のコンテンツ推薦リストの最後のコンテンツ推薦リストエントリを要求するユーザ要求を含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項19】
上記全体のコンテンツ推薦リストにリストされたコンテンツ推薦リストエントリを上記コンテンツサーバに要求するステップと、
上記コンテンツサーバから、上記要求したコンテンツ推薦リストエントリによって表されるコンテンツアイテムを受信するステップとを更に有する請求項15記載の受信方法。
【請求項20】
上記第1のコンテンツ推薦リストにリストされた少なくとも1つのコンテンツ推薦リストエントリに関して送信するフィードバックは、暗示的フィードバックと明示的フィードバックのうちの1つからなることを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項21】
上記コンテンツ推薦リストの第1の要求を通信ネットワークを介してコンテンツサーバに送信するステップは、当該クライアント機器に関連したユーザープロファイル情報を送信することを含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【請求項22】
上記コンテンツ推薦リストの第1及び第2の要求を送信するステップは、10個未満のコンテンツ推薦リストエントリを含むリストの要求を送信することを含むことを特徴とする請求項15記載の受信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−248199(P2012−248199A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−152601(P2012−152601)
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【分割の表示】特願2006−302857(P2006−302857)の分割
【原出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500123843)リアルネットワークス・インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月6日(2012.7.6)
【分割の表示】特願2006−302857(P2006−302857)の分割
【原出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500123843)リアルネットワークス・インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
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