説明

コンテンツ提示制御システム、情報端末、コンテンツ提示制御方法およびコンテンツ提示制御プログラム

【課題】情報端末での処理の負荷を軽減し、かつ、ユーザによるコンテンツの視聴の楽しみを維持させることのできるコンテンツ提示制御システム、情報端末、コンテンツ提示制御方法およびコンテンツ提示制御プログラムを提供すること。
【解決手段】情報端末100は、操作入力部111が受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を送出するための処理を行なう操作情報送出処理部112を含む。情報管理装置(サーバ)200は、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、出力対象コンテンツの提示可否を判定するための提示判定部223とを含む。情報端末100は、提示判定部223での判定結果に応じて、出力対象コンテンツの提示を制御するためのコンテンツ表示制御部116をさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提示制御システム、情報端末、コンテンツ提示制御方法およびコンテンツ提示制御プログラムに関し、特に、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツの提示を制御することのできるコンテンツ提示制御システム、情報端末、コンテンツ提示制御方法およびコンテンツ提示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ番組やドラマなどのテレビ番組に代表されるコンテンツにおいて、録画したコンテンツを見る前に、そのコンテンツの結果や結末を知ることで番組の楽しみが半減することがある。さらに、昨今の携帯端末機器の発達により、自動車などで移動中にコンテンツを取得する機会が増えることにより、コンテンツの結果や結末を知る機会が増えている。
【0003】
例えば特許文献1において、情報センタ等から配信されるニュース、電子メールなど各種コンテンツなどを取得して表示するナビゲーション装置が提案されている。これにより、ユーザは車両に乗車中であっても車両に搭載されたナビゲーション装置を操作することによって、ニュースなどの各種コンテンツを把握することができる。
【0004】
また、例えば特許文献2において、視聴予約済または録画済、かつ、未視聴のテレビ番組に対し、対応するキーワードを利用して情報端末に配信されたコンテンツに対してフィルタリングを行ない、録画されたテレビ番組を見る前に、テレビ番組に関する情報を含むコンテンツを出力させないようにする方法も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−241095号公報
【特許文献2】特開2005−210501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術として提案されている手法においては、情報端末側でキーワードという文字列を照合する処理が必要であり、情報端末でリアルタイム処理を行なうには演算速度が要求される。つまり、例えば携帯用テレビ受信機など機能を絞った端末でも、相応の演算処理の能力が必要となる。
【0007】
また、従来技術では、ユーザが扱う録画再生機器が複数ある場合の視聴判定処理に課題がある。例えば、HDR(ハードディスクレコーダ)にて録画したコンテンツを、HDRから携帯機器にコピーあるいはムーブして視聴した場合、視聴されたと判定されない。同様に、知人宅等の機器で視聴された場合も同様に視聴されたと判定されないという課題がある。
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、情報端末での処理の負荷を軽減し、かつ、ユーザによるコンテンツの視聴の楽しみを維持させることのできるコンテンツ提示制御システム、情報端末、コンテンツ提示制御方法およびコンテンツ提示制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従うコンテンツ提示制御システムは、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツの提示を制御するためのコンテンツ提示制御システムであって、ユーザにより操作される少なくとも1つの情報端末と、情報管理装置とを備える。情報端末は、コンテンツを出力するための出力手段と、ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるための操作手段と、操作手段が受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を送出するための処理を行なう送出処理手段とを含む。情報管理装置は、送出処理手段より送出された操作情報に対応する操作履歴データを蓄積するための蓄積手段と、蓄積手段に蓄積された、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、出力指示の対象となった出力対象コンテンツが、ユーザが視聴を予定しているコンテンツを表わす未視聴コンテンツに関連している否かを判定することにより、出力対象コンテンツの提示可否を判定するための提示判定手段とを含む。情報端末は、提示判定手段での判定結果に応じて、出力対象コンテンツの提示を制御するための提示制御手段をさらに含む。
【0010】
好ましくは、情報端末は、受付けた指示が出力指示であるか否かを判定するための指示判定手段と、受付けた指示が出力指示である場合に、出力対象コンテンツの提示可否を情報管理装置に問合せるための問合せ手段とをさらに含み、提示判定手段は、問合せ手段からの問合せに応じて、出力対象コンテンツの提示可否を判定する。
【0011】
好ましくは、操作情報は、さらに、指示があった日時データを含み、各操作履歴データは、受付けた指示の種類、日時データ、および、特定情報より特定されるコンテンツの内容に関する第1の関連データを有する。
【0012】
あるいは、操作情報は、さらに、指示があった日時データを含み、特定情報は、指示対象のコンテンツの内容に関する第1の関連データを含み、各操作履歴データは、各操作情報と一致することが望ましい。
【0013】
好ましくは、複数種類の指示は、コンテンツの保存指示をさらに含み、情報端末は、保存指示の対象となったコンテンツを記憶するためのコンテンツ記憶手段をさらに含み、提示判定手段は、蓄積手段において、受付けた指示の種類が保存指示でありかつ未出力の状態であるコンテンツを未視聴コンテンツとして抽出するための手段と、抽出された未視聴コンテンツの第1の関連データと、問合せ対象の出力対象コンテンツの内容に関する第2の関連データとを比較することにより、出力対象コンテンツが未視聴のコンテンツに関連しているか否かを判定するための手段とを有する。
【0014】
好ましくは、複数種類の指示は、コンテンツの出力予約指示をさらに含み、提示判定手段は、蓄積手段において、受付けた指示の種類が出力予約指示でありかつ未出力の状態であるコンテンツを未視聴コンテンツとして抽出するための手段と、抽出された未視聴コンテンツの第1の関連データと、問合せ対象の出力対象コンテンツの内容に関する第2の関連データとを比較することにより、出力対象コンテンツが未視聴のコンテンツに関連しているか否かを判定するための手段とを有する。
【0015】
好ましくは、操作手段は、ユーザより、文字列の入力をさらに受付け、情報端末は、さらに、ユーザより入力された文字列を含むキーワード情報を情報管理装置に送出し、判定するための手段は、キーワード情報をさらに判定に用いる。
【0016】
好ましくは、提示制御手段は、判定結果が、出力対象コンテンツが未視聴コンテンツに関連していることを示している場合には、関連している未視聴コンテンツの内容が分からないように、関連している未視聴コンテンツの存在を報知する。
【0017】
好ましくは、提示制御手段は、出力指示がコンテンツリストの表示の指示である場合であって、判定結果が複数の出力対象コンテンツのうちの一部が未視聴コンテンツに関連していることを示している場合には、抑制対象外のコンテンツの表示とは異なる出力方式で、抑制されているコンテンツが存在していることをユーザに報知する。
【0018】
好ましくは、提示制御手段は、判定結果が、出力対象コンテンツが未視聴コンテンツに関連していることを示している場合には、出力対象コンテンツの提示が抑制される理由を報知する。
【0019】
好ましくは、提示制御手段は、ユーザからの指示に応じて、出力対象コンテンツの提示が抑制される理由を報知する。
【0020】
好ましくは、提示制御手段は、ユーザより関連している未視聴コンテンツの視聴要求を受付けた場合には、関連している未視聴コンテンツを出力する。
【0021】
好ましくは、送信処理手段は、ユーザより関連している未視聴コンテンツの視聴要求があった場合、当該視聴要求に応じた操作情報を、判定手段での未視聴コンテンツの判定対象から除外するための情報として、情報管理装置に送出する。
【0022】
好ましくは、提示制御手段は、ユーザより出力対象コンテンツの提示が抑制される原因を解除する解除操作を受付けた場合に、それまで提示が抑制されていた出力対象コンテンツのリストを提示する。
【0023】
好ましくは、送信処理手段および問合せ手段の少なくとも一方は、情報管理装置に送信させる情報についての送信可否をユーザに確認する。
【0024】
好ましくは、問合せ手段は、さらに、再生または視聴が想定されるコンテンツの提示可否について、情報管理装置に問合せし、情報端末は、想定されるコンテンツごとに、提示判定手段での判定結果を記憶するための結果記憶手段をさらに含む。
【0025】
好ましくは、操作情報は、ユーザまたは端末を特定するための識別データをさらに含み、蓄積手段は、識別データと対応付けて操作履歴データを記憶する。
【0026】
好ましくは、情報端末は、複数種類の接続形式それぞれに対応する複数の通信手段をさらに含み、送出処理手段は、複数の通信手段のうち、情報管理装置と通信可能な通信手段を選択する。
【0027】
好ましくは、情報端末は、複数の通信手段が全て通信不可能な場合には、情報管理装置に送信するべく操作情報を記憶するための操作情報記憶手段をさらに含み、送出処理手段は、複数の通信手段のいずれかが通信可能となったことを検知した場合に、操作情報記憶手段に記憶された操作情報を情報管理装置に送出する。
【0028】
好ましくは、複数の情報端末は、相互に接続可能な第1の情報端末および第2の情報端末を含み、第1の情報端末は、第2の情報端末との接続を検知した場合であって、第2の情報端末が情報管理装置と通信可能である場合には、送出処理手段により、第2の情報端末経由で操作情報を送信する。
【0029】
好ましくは、第1の情報端末は、第2の情報端末との距離を測定するためのセンサを含み、センサにより測定された距離が小さくなる変化を検出した場合に、第2の情報端末経由で操作情報を送信する。
【0030】
好ましくは、第1の情報端末は、情報管理装置と直接通信する機能を有しておらず、第1の情報端末において入力された指示が、第2の情報端末に保存されているコンテンツを複製もしくは移動して視聴する指示の場合には、第2の情報端末は、情報管理装置から得られる判定結果に応じた情報を、第1の情報端末に転送する。
【0031】
好ましくは、情報管理装置に含まれる蓄積手段および提示判定手段の機能は、異なる装置により実現される。
【0032】
この発明の他の局面に従う情報端末は、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツを出力可能な情報端末であって、ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるための操作手段と、操作手段が受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を情報管理装置に送出するための処理を行なう送出処理手段と、受付けた指示が出力指示であるか否かを判定するための指示判定手段と、受付けた指示が出力指示である場合に、出力指示の対象となった出力対象コンテンツの提示可否を情報管理装置に問合せるための問合せ手段と、情報管理装置において、情報管理装置に蓄積された、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、出力対象コンテンツの提示可否が判定された結果に応じて、出力対象コンテンツの提示を制御するための提示制御手段とを備える。
【0033】
この発明のさらに他の局面に従うコンテンツ提示制御方法は、ユーザにより操作される少なくとも1つの情報端末と情報管理装置とを含むコンテンツ提示制御システムにおいて実行される、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツの提示を制御するための方法であって、情報端末が、ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるステップと、情報端末が、受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を送出するステップと、情報管理装置が、情報端末より送出された操作情報に対応する操作履歴データを蓄積するステップと、情報管理装置が、蓄積された、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、出力指示の対象となった出力対象コンテンツが、ユーザが視聴を予定しているコンテンツを表わす未視聴コンテンツに関連している否かを判定することにより、出力対象コンテンツの提示可否を判定するステップと、情報端末が、出力対象コンテンツの提示可否についての判定結果に応じて、出力対象コンテンツの提示を制御するステップとを備える。
【0034】
この発明のさらに他の局面に従うコンテンツ提示制御方法は、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツを出力可能な情報端末において実行されるコンテンツ提示制御方法であって、ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるステップと、受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を情報管理装置に送出するステップと、受付けた指示が出力指示であるか否かを判定するステップと、受付けた指示が出力指示である場合に、出力指示の対象となった出力対象コンテンツの提示可否を情報管理装置に問合せるステップと、情報管理装置において、情報管理装置に蓄積された、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、出力対象コンテンツの提示可否が判定された結果に応じて、出力対象コンテンツの提示を制御するステップとを備える。
【0035】
この発明のさらに他の局面に従うコンテンツ提示制御プログラムは、上記記載のコンテンツ提示制御方法の各ステップを記述する。
【発明の効果】
【0036】
本発明によると、情報端末に対してユーザが入力した指示に応じた操作情報が情報管理装置において一元管理され、出力対象コンテンツの提示可否が判定される。したがって、ユーザが複数の情報端末においてコンテンツの保存予約や出力を行なう場合であっても、ユーザによるコンテンツの視聴の楽しみを高い精度で維持させることができる。
【0037】
また、情報端末において、出力対象コンテンツの提示可否を判定しなくてよいため、情報端末での処理の負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態におけるコンテンツ提示抑制システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における情報端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における情報管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における提示制御システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるコンテンツ提示制御システムにおいて実行される処理の時間的な流れを示すタイムチャートである。
【図6】本発明の実施の形態における操作情報のデータ構造の一例を示す。
【図7】操作情報に含まれるコンテンツのメタデータのデータ構造例を示す図であり、(A)は、TV番組コンテンツに対するメタデータの例であり、(B)は、ネット上のビデオコンテンツに関するメタデータの例である。
【図8】本発明の実施の形態における操作情報蓄積部のメモリ構造例を示す図である。
【図9】操作情報蓄積部内に蓄積される各操作履歴データのデータ構造例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態において、ユーザよりコンテンツの再生指示(出力指示の一種)が入力された場合のコンテンツ提示制御を示すフローチャートである。
【図11】抑制コンテンツがあり、ユーザに複数の選択肢を提示する場合の表示例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態において、ユーザよりコンテンツリストの表示指示(出力指示の一種)が入力された場合のコンテンツ提示制御を示すフローチャートである。
【図13】全てのリスト対象コンテンツが提示可能と判定された場合に、利用者に推薦するコンテンツの案内リストの表示例を示す図である。
【図14】一部のリスト対象コンテンツが提示不可と判定された場合に、利用者に推薦するコンテンツの案内リストの表示例を示す図である。
【図15】抑制対象外のコンテンツの出力とは異なる出力方式で、抑制コンテンツの存在を報知する例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態における提示可否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】コンテンツのメタデータから抽出されたキーワードの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0040】
<コンテンツ提示抑制システムの概要>
(システムの構成例)
はじめに、図1を参照して、本実施の形態におけるコンテンツ提示抑制システムの概要を説明する。
【0041】
コンテンツ提示抑制システムは、複数の情報端末100A,100B,100C,100D,…,1000と、情報管理サーバ200と、コンテンツ配信サーバ300とを備える。以下の説明において、情報端末100A,100B,100C,100D,…を特に区別する必要がない場合には、これらを総称して「情報端末100」という。
【0042】
情報端末100、情報管理サーバ200、および、コンテンツ配信サーバ300は、ネットワーク400を介してデータやプログラムの通信が可能である。ネットワーク400は、光ファイバー、有線LAN、有線電話回線網、無線電話回線網など、どのような通信方式であっても構わない。
【0043】
情報端末100,1000は、コンテンツの再生機能を有している。本実施の形態において、複数の情報端末100,1000は2以上のユーザにより操作され、かつ、一人のユーザが2以上の情報端末100,1000を使用(操作)するものとする。たとえば、情報端末100A,100B,1000は、ユーザAにより操作され、情報端末100C,100Dは、ユーザBにより操作される。なお、1つの情報端末(たとえば情報端末100C)を、2以上のユーザ(たとえばユーザAおよびユーザB)が使用可能であってもよい。
【0044】
情報端末1000は、情報管理サーバ200との通信機能を有していないものとする。情報端末1000は、情報端末100と接続可能である。
【0045】
情報端末100,1000は、たとえば、i)携帯プレーヤー、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話などの携帯用情報機器や、ii)カーナビゲーションシステムなどの車載用情報機器、あるいは、iii)テレビジョンシステムやHDR(ハードディスクレコーダ)などの家庭内の情報家電機器のほか、iv)パーソナルコンピュータなどの汎用情報機器であってもよい。
【0046】
なお、本実施の形態では、情報端末1000は存在しないものとして説明する。情報端末1000を用いた処理については、本実施の形態の変形例1において説明する。
【0047】
複数の情報端末100は、同種の機器である必要はなく、上記のうち2種以上の機器を含んでよい。つまり、たとえば、情報端末100AがHDR、情報端末100Bが携帯用情報機器であってよい。
【0048】
情報管理サーバ200は、ユーザごとに、各情報端末100で入力された指示に応じた操作情報を管理する。操作情報の詳細は後述する。
【0049】
なお、本実施の形態では、情報管理サーバ200が複数のユーザの操作情報を管理することとして説明するが、ホームサーバのように、1人のユーザの操作情報のみを管理するものであってもよい。
【0050】
(情報端末のハードウェア構成例)
図2は、本実施の形態における情報端末100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0051】
情報端末100は、リモコン101からの信号を受信するリモコンI/F(インターフェイス)102と、各種プログラムの制御を行なうためのCPU103と、プログラム(たとえば、システムプログラム、コンテンツ再生プログラム等)やデータを予め記憶するためのROM104と、各プログラム実行時のワーク領域のほか、操作情報や判定結果の一時記憶領域としても用いることができるRAM105とを備える。RAM105は、通信バス108を介して出力装置109と接続されている。この出力装置109は、画像を表示するディスプレイ装置、あるいは、音声を再生するスピーカー装置等で構成される。
【0052】
また、情報端末100には、不揮発的にデータやプログラムを記憶するためのハードディスク106と、他の機器と通信を行なうための通信I/F107とを備える。通信I/F107は、ネットワーク400を介して、情報管理サーバ200、コンテンツ配信サーバ300と接続される。また、TV(television)アンテナ122と接続された放送波を受信するためのTVチューナ121を備えても良い。
【0053】
さらに、情報端末100は、着脱可能な記録媒体124に記録されたプログラムやデータにアクセスするためのアクセス部123を備えてもよい。記録媒体124は、たとえば、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体、あるいは、メモリカードであってよい。
【0054】
以上の構成により、情報端末100は、ネットワーク400を介して、情報管理装置として動作する情報管理サーバ200との間で、データの送受信が可能である。そして、情報端末100は、コンテンツ配信サーバ300からネットワーク400を介して、あるいは、放送波を受信するTVチューナ121を介して、ユーザが指定したコンテンツを取得することが出来る。
【0055】
なお、図2には、後述の変形例1において用いられる、入出力I/F125も示されている。入出力I/F125の説明は、後述する。
【0056】
図2に示した構成は、主に、HDRが想定される。情報端末100が携帯用情報機器である場合には、ハードディスク106に代えて、たとえば、フラッシュメモリが搭載され、リモコン101およびリモコンI/F102に代えて、複数の操作ボタンが設けられてよい。
【0057】
(情報管理サーバおよびコンテンツ配信サーバのハードウェア構成例)
図3は、本発明の実施の形態における情報管理サーバ200のハードウェア構成例を示す図である。
【0058】
情報管理サーバ200は、たとえば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータである。情報管理サーバ200は、オペレータからの指示の入力を受付けるための入力部202と、各種プログラムの制御を行なうためのCPU203と、プログラムやデータを予め記憶するためのROM204と、各プログラム実行時のワーク領域として機能するRAM205と、不揮発的にデータやプログラムを記憶するためのハードディスク206と、複数の情報端末100と通信を行なうための通信I/F207と、各部を接続するための通信バス208と、着脱可能な記録媒体212に記録されたプログラムやデータにアクセスするためのアクセス部211とを備える。
【0059】
コンテンツ配信サーバ300のハードウェア構成も、情報管理サーバ200の構成と同様であってよい。したがって、コンテンツ配信サーバ300の構成例についての説明は繰返さない。
【0060】
(提示制御システムの機能構成)
図4は、本発明の実施の形態におけるコンテンツ提示制御システムの機能構成を示す機能ブロック図である。なお、図4には、信号の流れを分かり易くするために、通信I/F107,207の図示を省略している。
【0061】
図4を参照して、各情報端末100は、その主要な機能として、操作入力部111と、操作情報送出処理部112と、操作実行部114と、指示判定部113と、問合せ実行部115と、コンテンツ表示制御部116と、表示部117とを有する。情報管理サーバ200は、その主要な機能として、操作情報受信処理部221と、操作情報蓄積部222と、提示判定部223とを有する。
【0062】
操作入力部111は、少なくとも、コンテンツに関する複数種類の指示を受付ける。ここで、「コンテンツ」とは、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含む。つまり、コンテンツは、テレビ番組やネットを介して配信されるビデオを含む動画、ラジオ放送やネットを介して配信されるポッドキャストを含む音声データのほか、静止画像や文字列情報からなるニュースなども含んでいる。
【0063】
上記「コンテンツに関する複数種類の指示」は、コンテンツの出力指示、コンテンツの保存指示、コンテンツの出力予約指示、保存コンテンツの削除指示を含む。「コンテンツの出力指示」は、コンテンツの(詳細な)内容をユーザが把握可能なようにコンテンツの出力を要求する指示を表わし、具体的には、たとえば、TV番組などのコンテンツの視聴指示、録画コンテンツなどの再生指示、コンテンツリストの表示指示などを含む。「コンテンツの保存指示」とは、自身の記憶装置(たとえばハードディスク106)にコンテンツを保存する指示を表わし、具体的には、たとえば、映像コンテンツの録画指示や録画予約指示、音声コンテンツの録音指示などを含む。「コンテンツの出力予約指示」とは、コンテンツの出力を予約する指示を表わし、具体的には、たとえば、自身の記憶装置に保存されたコンテンツの再生予約、TV番組などのコンテンツの視聴予約、などを含む。「保存コンテンツの削除指示」は、自身の記憶装置に記憶されたコンテンツの削除を要求する指示を表わし、具体的には、たとえば、録画コンテンツの削除指示などを含む。
【0064】
操作入力部111は、ユーザより受付けた指示情報を、操作情報送出処理部112および指示判定部113に出力する。
【0065】
操作情報送出処理部112は、入力された指示情報に基づいて、情報管理サーバ200に送信するべく操作情報を生成する。そして、生成した操作情報は、通信I/F107を介して情報管理サーバ200に送信される。操作情報送出処理部112は、光ファイバー、ケーブルTV回線、公衆電話回線網、携帯電話回線網など、複数の通信形式で操作ログデータ(操作情報)を転送し、蓄積することが可能である。操作情報送出処理部112は、通信可能な通信手段を選択するものとする。なお、変形例1で具体的に説明するように、情報端末100が入出力I/F125をさらに備える場合には、入出力I/F125を経由して、操作情報を転送することも可能である。このように、本実施の形態における情報端末100は、複数種類の接続形式それぞれに対応する複数の通信手段を備えている。
【0066】
操作情報受信処理部221は、操作情報送出処理部112より送信された操作情報を、通信I/F207を介して受信する。そして、受信した操作情報に対応する操作履歴データを、操作情報蓄積部222に格納(蓄積)する。操作履歴データの構造例についても後述する。
【0067】
指示判定部113は、入力された指示情報に基づいて、コンテンツ提示の可否について、情報管理サーバ200に問合せを行なうか否かを判定する。具体的には、コンテンツの出力指示の場合に、問合せを行なうと判定する。これに対し、出力指示以外の指示の場合、問合せ不要と判定する。つまり、電源のオン/オフ、ボリュームの変更など、コンテンツに関する指示ではない場合、問合せ不要と判定する。また、コンテンツに関する指示であったとしても、今すぐコンテンツの出力(提示)を要求するような指示でない場合(保存指示や出力予約指示など)には、問合せは不要と判定する。
【0068】
指示判定部113は、問合せ不要と判定した場合、操作実行部114に、指示情報を転送する。指示判定部113は、問合せが必要と判定した場合、問合せ実行部115に、指示情報を転送する。
【0069】
操作実行部114は、入力された指示情報に応じた操作(処理)を実行する。
問合せ実行部115は、通信I/F107およびネットワーク400を介して、情報管理サーバ200に対し、出力指示の対象となったコンテンツ(以下「出力対象コンテンツ」という)の提示の可否を問合せる。具体的には、後述する問合せ情報を生成し、生成した問合せ情報を情報管理サーバ200に送信する。情報管理サーバ200に送信された問合せ情報は、通信I/F207を介して提示判定部223に入力される。
【0070】
提示判定部223は、問合せ情報を受信すると、操作情報蓄積部222に格納された複数の操作履歴データを用いて、出力対象コンテンツをユーザに提示してよいか否かを判定する。より具体的には、出力対象コンテンツが、未視聴コンテンツに関連している否かを判定する。また、その判定結果を、問合せ情報を送信してきた情報端末100に返信する処理を行なう。なお、本実施の形態において「未視聴コンテンツ」とは、ユーザが視聴を予定しているコンテンツを表わし、具体的には、過去に保存指示や出力予約指示がされたにもかかわらず、未出力(未再生、未視聴)の状態であるコンテンツを表わす。
【0071】
問合せ実行部115は、通信I/F107を介して提示判定部223での判定結果を受信すると、コンテンツ表示制御部116にその情報を与える。
【0072】
コンテンツ表示制御部116は、提示判定部223での判定結果に応じて、コンテンツの提示(表示)を制御する。提示不可との判定結果であった場合、出力対象コンテンツは、ユーザにとって見たくない情報が含まれている。そのため、コンテンツ表示制御部116は、そのような情報に対し適切な処理(例えばフィルタリング処理)を行ない、そのような情報を提示しない処理を行なう。
【0073】
表示部117は、コンテンツ表示制御部116から与えられる信号に応じた出力(表示)を行なう。
【0074】
なお、本実施の形態では、情報管理サーバ200内に操作情報蓄積部222と提示判定部223との両方が含まれたが、これらを別な装置構成とすることも出来る。
【0075】
ここで、図4に示した各機能ブロックと、図2,図3に示したハードウェアとの対応関係について簡単に説明する。
【0076】
操作入力部111は、たとえば、リモコン101およびリモコンI/F102、および/または、図示しない操作ボタンに対応する。表示部117は、出力装置109に対応する。
【0077】
操作情報送出処理部112、指示判定部113、操作実行部114、問合せ実行部115およびコンテンツ表示制御部116の機能は、CPU103がROM104またはハードディスク106に格納されたソフトウェアを実行することで実現されてもよいし、これらのうち少なくとも1つについては、ハードウェアで実現されてもよい。
【0078】
また、操作情報蓄積部222は、たとえば、ハードディスク206内の部分領域に対応する。操作情報受信処理部221および提示判定部223の機能は、CPU203がROM204またはハードディスク206に格納されたソフトウェアを実行することで実現されてもよいし、これらのうち少なくとも1つについては、ハードウェアで実現されてもよい。
【0079】
<動作について>
図5は、本発明の実施の形態におけるコンテンツ提示制御システムにおいて実行される処理の時間的な流れを示すタイムチャートである。図5において、時間軸は上から下方向である。
【0080】
フェーズ1は、情報端末100における操作情報が情報管理サーバ200に蓄積される場合の処理の流れを示している。フェーズ2は、コンテンツ再生が抑制されなかった場合の処理の流れを示している。フェーズ3は、コンテンツ再生が抑制された場合の処理の流れを示している。
【0081】
なお、図5では、説明の簡単のために、情報管理サーバ200およびコンテンツ配信サーバ300を同一の線上に表示している。本実施の形態では、情報管理サーバ200およびコンテンツ配信サーバ300は別装置としているが、一体の装置であってもよい。または、情報管理サーバ200の機能のうち、操作情報受信処理部221および操作情報蓄積部222の機能を実現する装置と、提示判定部223の機能を実現する装置とが、独立したものであってもよい。
【0082】
また、コンテンツ配信サーバ300が電波を発信する放送局である場合、すなわち、放送局からの電波を情報端末100で受信する場合は、フェーズ2における「コンテンツ要求」は省略できる。
【0083】
(フェーズ1について)
まず、フェーズ1について説明する。
【0084】
利用者により、情報端末100における操作入力部111の操作が行なわれ、コンテンツに関する指示またはコンテンツに関連しない指示が入力される(プロセスP(以下「P」と略す)101)。図5では、たとえば、コンテンツに関する指示としてコンテンツの予約操作(録画予約、視聴予約など)が行なわれたと仮定する。そうすると、指示判定部113により問合せは不要と判定される。そのため、情報端末100は、指定されたコンテンツの予約操作を行なう(P102)。また、当該予約操作に応じた操作情報を情報管理サーバ200に送信する(P103)。コンテンツの予約操作は、操作実行部114により、公知の手法により実行される。操作情報の送信は、操作情報送出処理部112により実行される。
【0085】
なお、このように問合せが不要と判定された場合には、操作実行部114による処理(P102)と操作情報の送信処理(P103)とは、直列的に行なわれても並列的に行なわれてもよい。また、直列的に行なわれる場合には、その順序は問わない。
【0086】
ここで、情報端末100から情報管理サーバ200に送信される操作情報、すなわち、図4に示した操作情報送出処理部112において生成される操作情報について、具体的に説明する。なお、本実施の形態では、操作情報は、指示判定部113により問合せが必要と判定された場合でも情報管理サーバ200に送信される。
【0087】
図6は、本発明の実施の形態における操作情報30のデータ構造の一例を示す。
図6を参照して、操作情報30は、ユーザIDの項目31、操作日時の項目32、指示の種類の項目33、および、コンテンツのメタデータの項目34を含む。
【0088】
項目31のユーザIDは、ユーザを識別するための識別情報であり、ユーザごとにユニークな情報である。このユーザIDは、文字列であっても数字であってもよい。
【0089】
項目32の操作日時データは、ユーザからの指示が入力された日時(具体的には、たとえば、年、月、日、時、分、秒)を表わす。なお、操作情報送出処理部112は、図示しない計時部からの計時信号に基づいて、操作日時を特定する。
【0090】
項目33の指示の種類としては、コンテンツに関連しない指示であれば、電源のオン/オフ等を表わし、コンテンツに関する指示であれば、コンテンツの録画予約、視聴予約、視聴実行、録画コンテンツ削除などを表わす。
【0091】
項目34のコンテンツのメタデータは、各指示の対象となっているコンテンツのメタデータを表わす。たとえば、指示内容がTV番組コンテンツの視聴もしくは視聴予約であった場合には、指示対象の番組に関するメタデータが記録される。指示内容が、VoD(Video on Demand)としてネット上のビデオコンテンツの視聴もしくは視聴予約であった場合には、指示対象のビデオコンテンツのメタデータが記録される。なお、指示の種類(項目33)がコンテンツに関連しない指示(たとえば電源ON/OFFなど)を示している場合には、当該項目34は無くてよい。
【0092】
図7は、コンテンツのメタデータ(項目34)のデータ構造例を示す図である。図7(A)は、TV番組コンテンツに対するメタデータ34Aの例であり、図7(B)は、ネット上のビデオコンテンツに関するメタデータ34Bの例である。
【0093】
図7(A)を参照して、メタデータ34Aは、たとえば、開始日時、終了日時、ジャンル、タイトル、番組説明、出演者、詳細説明、および、キーワードを含む。このように、テレビ番組の場合は、電子番組表のタイトル、番組説明の情報のほか、スポーツニュースなどのジャンル情報も用いることができる。ジャンル情報は、例えば日本ではARIB(Association of Radio Industries and Businesses)が規定した定義のように、公的な定義があるものが望ましい。
【0094】
図7(B)を参照して、メタデータ34Bは、たとえば、公開開始日時、公開終了日時、コンテンツURL、ジャンル、タイトル、サブタイトル、シリーズ番号、出演者、詳細説明、および、キーワードを含む。ネット上のビデオコンテンツの場合、コンテンツ配信サーバ300から、コンテンツのタイトル、キーワード、詳細説明等の情報を得ることが出来る。文字列からなるニュース等の場合は、表示する文字列そのものをメタデータとして用いてもよい。
【0095】
再び図5を参照して、情報管理サーバ200は、情報端末100より送信されてきた操作情報に対応する操作履歴データを蓄積する(P104)。操作履歴データの蓄積は、操作情報受信処理部221が実行する。操作履歴データは、操作情報蓄積部222に格納される。このようにして、操作情報蓄積部222には、ユーザが情報端末100を操作する度に、当該操作に対応する操作履歴データが蓄積される。
【0096】
図8は、本発明の実施の形態における操作情報蓄積部222のメモリ構造例を示す図である。
【0097】
図8を参照して、操作情報蓄積部222は、複数の操作履歴データH1,H2,…,Hk,…,Hnを含む。各操作履歴データは、各操作情報に対応している。各操作履歴データHkのデータ構造例を図9に示す。
【0098】
図9を参照して、操作履歴データHkは、ユーザIDの項目51、操作日時の項目52、指示の種類の項目53、および、コンテンツの内容に関連するコンテンツ関連データの項目54を含む。項目51、52および53は、それぞれ、図6に示した操作情報30の項目31、32および33と一致している。項目54のコンテンツ関連データは、図6に示した項目34のコンテンツのメタデータに対応しており、図7に示したコンテンツのメタデータ34A,34Bのうち、所定の項目だけが含まれている。
【0099】
図9のコンテンツ関連データ(項目54)は、TV番組のコンテンツデータの情報を示している。この場合、コンテンツ関連データは、たとえば、開始時刻、終了時刻、ジャンル、タイトル、詳細説明およびキーワードにより構成される。つまり、図7(A)に示したコンテンツのメタデータ34Aに含まれた番組説明および出演者の情報は、コンテンツ関連データに含まれていない。なお、コンテンツ関連データとコンテンツのメタデータとが完全に一致していてもよい。
【0100】
このように、情報管理サーバ200の操作情報蓄積部222には、どの利用者によって、どのようなコンテンツに対しどのような指示がなされたかについての操作履歴が蓄積される。なお、操作情報蓄積部222では、蓄積情報全体の容量削減のため、一般的に行なわれているように、一定期間より古いデータ(例えば1年を超えるデータ)は削除、あるいは、保存用領域に移動させることが望ましい。
【0101】
本実施の形態では、ユーザを識別するために、操作情報にはユーザIDが含まれる(付加される)こととした。しかしながら、情報管理サーバ200において、どの利用者についての操作情報かが分かれば、ユーザIDに限定されない。たとえば、各情報端末100を使用するユーザが一人であると仮定すれば、各情報端末100を特定可能な端末IDを用いてもよい。その場合、情報管理サーバ200のハードディスク206に、ある利用者が利用する全ての情報端末100の端末IDが関係付けられたデータがあれば、ユーザIDを用いずとも利用者毎の情報の蓄積は可能である。
【0102】
また、本実施の形態では、操作履歴データHkに、ユーザIDが含まれる(付加される)こととしたが、操作情報蓄積部222において、ユーザIDと、操作履歴データ(操作日時、指示の種類、コンテンツ関連データ)とが対応付けられていればよい。
【0103】
また、本実施の形態では、操作情報送出処理部112は、指示対象のコンテンツを特定するための情報(特定情報)として、コンテンツのメタデータを操作情報に含めることとしたが、コンテンツを特定できれば、コンテンツのメタデータに限定されない。コンテンツを特定可能な情報として、テレビ番組の場合は、たとえば、放送種、地域情報、放送チャンネル、開始時間および終了時間が用いられてもよい。ネット上のビデオコンテンツならば、たとえばコンテンツを示すURL情報のみが用いられてもよい。ここでの「放送種」とは、地上デジタル方法、BS放送、CS放送などの放送種別を指す。「地域情報」は、たとえば、郵便番号を用いると良い。「放送チャンネル」は、例えば地上デジタル放送であれば3桁の数字からなるチャンネル番号を表わす。
【0104】
このような操作情報が送られてきた場合、情報管理サーバ200において、送信されてきた操作情報を用いて、操作履歴データを保存するにあたり必要な、対象のコンテンツに付随するメタデータを取得することもできる。具体的には、TV番組であれば、TV放送番組情報のデータを持つサーバから、コンテンツに付随するメタデータを取得することができる。また、ネット上のビデオコンテンツならば、URL情報に基づいて、コンテンツ配信サーバから、コンテンツに付随するメタデータを取得することができる。
【0105】
以上の情報例は一例であり、コンテンツが特定できるものであればどのような情報でも良い。
【0106】
なお、上述のように、ユーザによる操作を契機として操作情報が情報管理サーバ200に送信および蓄積するものに限定されない。TV番組のように利用者が操作を行なわなくてもコンテンツが変わる場合には、番組が変わった時刻などコンテンツが変わった時点に、新しい操作情報を情報管理サーバ200に送信および蓄積することが望ましい。
【0107】
また、情報端末100が、携帯電話などの移動機器である場合、携帯電話網の電波圏外で全ての通信手段が通信できない状態である場合には、通信可能になるまで、自身のハードディスク106の所定の領域に操作情報を記録・蓄積しておいてもよい。
【0108】
(フェーズ2およびフェーズ3について)
続いて、図5を参照して、本実施の形態におけるコンテンツ提示制御システムの主旨を示すフェーズ2およびフェーズ3について説明する。フェーズ2およびフェーズ3では、ユーザより再生指示が入力された場合を例にしており、その説明には、図10のフローチャートも参照する。
【0109】
図10は、本発明の実施の形態において、ユーザよりコンテンツの再生指示(出力指示の一種)が入力された場合のコンテンツ提示制御を示すフローチャートである。図10のフローチャートに示す左側の列の処理は、予めプログラムとして、情報端末100のたとえばROM104に格納されている。図10のフローチャートに示す右側の列の処理は、予めプログラムとして、情報管理サーバ200のたとえばROM204に格納されている。情報端末100および情報管理サーバ200のCPU103,203が、これらのプログラムを読み出して実行することにより、コンテンツ提示制御の機能が実現される。
【0110】
利用者により、情報端末100における操作入力部111の操作が行なわれたとする。指示判定部113は、利用者が情報端末100に対して行なった操作がコンテンツの再生指示に該当するか否かを判定する(ステップS101)。ここで、「コンテンツの再生」とは、利用者に何らかの情報を伝える内容が存在するコンテンツを利用者が理解可能な形で提示するものである。例えば、テレビ番組、ラジオ番組、ネット上のビデオコンテンツの再生のほか、ブラウザ等で表示される文字列情報も含む。
【0111】
図5のフェーズ2,3では、コンテンツに関する指示として、コンテンツの再生指示が入力されたとする(P201、ステップS101でYES)。その場合、指示判定部113により問合せが必要と判定される。
【0112】
なお、指示内容が再生指示であっても、操作情報送出処理部112により、上述の操作情報が情報管理サーバ200に送信される。その結果、上述のような操作履歴データが操作情報蓄積部222に格納される。この場合、図9に示した操作履歴データHkの指示の種類の項目53は、再生指示(この時点では再生予定)を表わすことになる。
【0113】
問合せが必要と判定された場合、問合せ実行部115により、指示対象のコンテンツ(出力対象コンテンツ)の提示可否の問合せを行なう(P202)。より具体的には、問合せ実行部115は、まず、出力対象のコンテンツのメタデータを収集する(ステップS102)。メタデータの例は図7(A),(B)に示している。
【0114】
次に、問合せ実行部115は、利用者から再生要求されたコンテンツについての問合せ情報を生成する(ステップS103)。問合せ情報は、コンテンツの提示可否、すなわちコンテンツの提示を抑制するか否かを情報管理サーバ200に問合せるための情報である。この問合せ情報は、ユーザID(もしくは端末ID)と、コンテンツを特定するための情報とを含んでいる。つまり、図6に示した操作情報30のうち、操作日時の項目32および指示の種類の項目33以外の情報が、問合せ情報に含まれていてよい。
【0115】
なお、本実施の形態では、上述のように、指示の種類がコンテンツの再生指示であったとしても、出力対象コンテンツのメタデータを含んだ操作情報は、情報管理サーバ200に送信されることとした。しかし、再生指示の場合には、操作情報送出処理部112より操作情報を送信せず、問合せ実行部115によって、問合せ情報として、操作情報30と同じ情報を送信してもよい。
【0116】
また、問合せ実行部115は、ユーザに問合せ情報の送信可否を確認し、送信可能との指示があった場合にのみ、問合せ情報を送信してもよい。また、操作情報送出処理部112も同様に、ユーザに操作情報の送信可否を確認することとしてもよい。
【0117】
次に、問合せ実行部115は、問合せ要求として、生成した問合せ情報を、情報管理サーバ200に送信する(P203、ステップS104)。
【0118】
情報管理サーバ200の通信I/F207が問合せ要求を受信すると、問合せ情報は、提示判定部223に入力される(ステップS121)。提示判定部223は、提示可否判定処理を実行する(P204A、ステップS122)。提示可否判定処理については、後に図16のフローチャートを用いて詳述する。
【0119】
提示判定部223により、出力対象コンテンツの提示の可否が判定されると、その判定結果を、問合せ結果として返信する(P205A、P205B、ステップS123)。
【0120】
情報端末100の通信I/F107が、問合せ結果を受信すると、その問合せ結果の情報は、問合せ実行部115に入力される(ステップS105)。
【0121】
問合せ結果が「提示OK」を示している場合、すなわち、提示判定部223により出力対象コンテンツを提示しても良いと判定された場合(ステップS106にてYES)、ステップS107に進む。一方、問合せ結果が「提示OK」でなければ、すなわち、提示判定部223により出力対象コンテンツの提示を抑制すべきと判定された場合(ステップS106にてNO)、ステップS110に進む。
【0122】
問合せ結果が「提示OK」の場合、図5のフェーズ2に該当する。この場合、コンテンツ表示制御部116は、利用者が指定したコンテンツを提示(表示)する制御を行なう。具体的には、ステップS107において、出力対象コンテンツを取得する。たとえば、コンテンツ配信サーバ300に対し、出力対象コンテンツの配信要求を送信する(P205、P206)。コンテンツ配信サーバ300は、コンテンツの配信を要求してきた情報端末100に、指定のコンテンツデータを提供する(P208、P209)。
【0123】
コンテンツ表示制御部116は、提供されたコンテンツデータを再生する(P210、ステップS108)。具体的には、コンテンツ表示制御部116は、表示部117に、コンテンツに関連する文字列や画像を表示する。なお、コンテンツデータが音声であれば、図示しないスピーカーを用いて再生が行なわれる。これにより、利用者によるコンテンツの視聴が可能となる(P211)。
【0124】
コンテンツの再生が終わると、ステップS109に進む。
問合せ結果が「提示OK」でない場合、つまり、提示すべきではないと判定されたコンテンツがある場合、図5のフェーズ3に該当する。この場合、コンテンツ表示制御部116は、利用者が指定したコンテンツの提示(表示)を抑制する制御を行なう。具体的には、ステップS110において、コンテンツ表示制御部116は、コンテンツが抑制された状態を提示することもできる(P306,P307)。具体的には、図11のような画面が表示されてもよい。
【0125】
図11は、抑制コンテンツがあり、ユーザに複数の選択肢を提示する場合の表示例を示す図である。
【0126】
図11を参照して、表示部117には、ユーザが再生しようとしたコンテンツに関連する録画コンテンツ名(情報端末100に保存されたコンテンツのタイトル)71と、その録画コンテンツについての付随情報72が表示される。なお、さらに、再生指示の対象となったコンテンツ名を表示してもよい。付随情報72としては、たとえば、録画時刻(図9の操作日時に対応)、および、録画機器の情報が表示される。録画機器の情報は、端末IDを用いる場合に提示可能である。
【0127】
このように、出力対象コンテンツは提示が抑制されるべきコンテンツと判定された場合、抑制の原因となった未視聴コンテンツの内容が分からないように、関連している未視聴コンテンツの存在が報知される。また、出力対象コンテンツの再生が抑制される理由(すなわち、関連するどのコンテンツがどのような状態(未再生など)かといった情報)が提示される。そのため、ユーザは、なぜ、見ようとするコンテンツが見られないのかを把握することができる。なお、このような出力対象コンテンツの再生が抑制される理由の提示は、ユーザにより理由の提示の指示があった場合にのみ行なわれてもよい。
【0128】
また、表示部117には、「関連コンテンツを視聴」する指示を受付けるボタンBT1、「当初コンテンツを視聴」する指示を受付けるボタンBT2、「メニューに戻る」指示を受付けるボタンBT3が表示されている。これにより、ユーザは、抑制の原因となっていた関連コンテンツの視聴や、出力対象コンテンツ(再生指示の対象のコンテンツ)の視聴などを選択することができる。ユーザによりいずれかのボタンBT1〜3が選択されると、コンテンツ表示制御部116は、ユーザの選択操作に応じて、抑制されたコンテンツ(出力対象コンテンツ)を再生、あるいは、抑制の原因となったコンテンツ(関連コンテンツ)を再生する処理を行なったり、情報端末100のトップメニューに戻る処理を行なったりすることができる。
【0129】
ボタンBT2が選択され、出力対象コンテンツの強制再生が指示された場合(ステップS111にてYES)、上述のステップS107へ移行し、指定コンテンツの取得および再生が行なわれる。また、ボタンBT1が選択された場合も、関連コンテンツの取得および再生が行なわれるものとする。ボタンBT3が選択された場合には、コンテンツの再生指示ではないため(ステップS111でNO)、ステップS109に進む。
【0130】
ステップS109では、ユーザによる終了操作があったかどうかを判断する。終了操作が検出されなければ(ステップS109にてNO)、ステップS101に戻り、上述の処理を繰返す。終了操作が検出されると(ステップS109にてYES)、コンテンツ提示制御は終了される。
【0131】
なお、ユーザに図11の画面を提示すると同時に、自動的に指定コンテンツの録画を開始しても良い。その場合、ユーザが「当初コンテンツを視聴」に対応するボタンBT2を選択した場合、コンテンツ表示制御部116は、録画の開始時点から再生するタイムシフト再生を行なうこととしてよい。このようにすることで、指定コンテンツの見逃しを防止することができる。また、ユーザが「関連コンテンツを視聴」に対応するボタンBT1を選択した場合には、関連コンテンツの視聴後、関連コンテンツが要因で提示を抑制していたコンテンツ、すなわち自動で録画したコンテンツのリストを表示することとしてもよい。なお、自動録画に関係なく、抑制原因の解除操作(すなわち、関連コンテンツの視聴指示や、抑制の解除操作)があった場合に、それまで提示が抑制されていたコンテンツのリストを表示することとしてもよい。
【0132】
上述のように、たとえばユーザAが扱う複数の情報端末100A,100Bでの操作履歴がユーザ単位で情報管理サーバ200に蓄積されている。そのため、ユーザAがたとえば情報端末100Aにてコンテンツの再生指示を入力した場合、他の情報端末100Bでの操作履歴も含めて、関連する未視聴コンテンツがあるかどうかが判定される。したがって、ユーザが望まない内容を含むコンテンツの提示を適切に抑制することができる。
【0133】
また、抑制されたコンテンツ(つまり、ユーザにより指定された出力対象コンテンツ)、および、抑制原因となっていたコンテンツを再生することができるため、利用者が望む順序でコンテンツを視聴することができる。したがって、ユーザによる視聴の楽しさを維持することが出来る。
【0134】
以上では、コンテンツの再生指示が入力された場合のコンテンツ提示制御について説明したが、再生指示以外であっても、ユーザよりコンテンツの詳細内容が分かるようなコンテンツの提示要求(出力指示)が入力されれれば、上記と同様に、コンテンツの提示制御が行なわれる。
【0135】
以下に、情報端末100にてコンテンツリストの表示指示が入力された場合のコンテンツ提示制御について、図12〜図14を参照して具体的に説明する。
【0136】
図12は、本発明の実施の形態において、ユーザよりコンテンツリストの表示指示(出力指示の一種)が入力された場合のコンテンツ提示制御を示すフローチャートである。図12のフローチャートに示す左側の列の処理は、予めプログラムとして、情報端末100のたとえばROM104に格納されている。図12のフローチャートに示す右側の列の処理は、予めプログラムとして、情報管理サーバ200のたとえばROM204に格納されている。情報端末100および情報管理サーバ200のCPU103,203が、これらのプログラムを読み出して実行することにより、コンテンツ提示制御の機能が実現される。
【0137】
なお、コンテンツリストの表示指示が入力された場合のコンテンツ提示システムの動作も、基本的にはコンテンツの再生指示が入力された場合と同様である。したがって、図10で説明した処理と異なる部分のみ詳細に説明する。
【0138】
図12を参照して、コンテンツリストの表示指示が入力されると(ステップS201でYES)、指示判定部113により問合せが必要と判定され、問合せ実行部115により、リスト対象の複数のコンテンツの提示可否の問合せを行なう。より具体的には、問合せ実行部115は、まず、リスト対象の各コンテンツのメタデータを収集する(ステップS202)。なお、リスト対象となる、ユーザにお勧めのコンテンツは、例えば、特開2007−116367号公報に記載された方法(推薦番組告知方法)で作成することが出来る。
【0139】
次に、問合せ実行部115は、利用者からリスト対象の複数のコンテンツ(複数の出力対象コンテンツ)についての問合せ情報を生成する(ステップS203)。ここでの問合せ情報は、ユーザID(もしくは端末ID)と、各コンテンツを特定するための情報とを含んでいる。
【0140】
次に、問合せ実行部115は、問合せ要求として、生成した問合せ情報を、情報管理サーバ200に送信する(ステップS204)。
【0141】
情報管理サーバ200の通信I/F207が問合せ要求を受信すると、問合せ情報は、提示判定部223に入力される(ステップS221)。提示判定部223は、提示可否判定処理を実行する(ステップS222)。提示可否判定処理については、後に図16のフローチャートを用いて詳述する。
【0142】
提示判定部223により、各出力対象コンテンツの提示の可否が判定されると、その判定結果を、問合せ結果として返信する(ステップS223)。
【0143】
情報端末100の通信I/F107が、問合せ結果を受信すると、その問合せ結果の情報は、問合せ実行部115に入力される(ステップS205)。問合せ実行部115は、問合せ結果の情報をコンテンツ表示制御部116に出力する。
【0144】
コンテンツ表示制御部116は、問合せ結果に応じて、提示するコンテンツリストを生成し(ステップS206)、表示部117に、生成したコンテンツリストを提示(表示)する(ステップS207)。
【0145】
ここで、問合せ結果、すなわち提示可否の判定結果に応じたコンテンツリストの表示例を図13および図14に示す。
【0146】
図13は、全てのリスト対象コンテンツが提示可能と判定された場合に、利用者に推薦するコンテンツの案内リストの表示例を示す図である。図13では、利用者にオススメと判定された12個のコンテンツのいずれもが、抑制の対象となっていない。したがって、12個のコンテンツ全てが、(その内容がユーザに理解可能に)提示されている。
【0147】
図14は、一部のリスト対象コンテンツが提示不可と判定された場合に、利用者に推薦するコンテンツの案内リストの表示例を示す図である。図14では、右上部の2つのコンテンツが「■■■■■■」のように利用者がコンテンツの内容が分からないように表示されている。このようにして、抑制対象のコンテンツについてはフィルタリング処理が施された上で、利用者にお勧めコンテンツの情報が表示される。
【0148】
図14において、[sports]と表示されているように、ジャンルなどに相当する大分類情報は提示することが好ましい。これにより、利用者がどのようなコンテンツが抑制されているか分かりやすくすることが出来る。
【0149】
なお、表示制御部文字列を「■」に変換するのは一例であって、内容が分からないように、かつ、コンテンツの存在が分かる表示方法であればどのような方法であっても構わない。たとえば、提示を抑制すべきコンテンツについて、全体を黒く塗りつぶしてブラックアウトすることとしてもよい。
【0150】
または、表示以外の方法で、抑制コンテンツの存在を報知してもよい。つまり、抑制対象外のコンテンツの出力とは異なる出力方式で、抑制コンテンツの存在を報知してもよい。たとえば、図15のように、情報端末100が、光を出力するための発光部としてたとえばLEDランプ119を備えている場合には、抑制コンテンツが存在をLEDランプ119の点灯により報知してもよい。また/または、音声ガイダンスによる案内を行なうこととしてもよい。このように、発光や音声ガイダンスにより抑制コンテンツの存在を報知する場合、特に、携帯端末など、表示画面が小さい端末に有効である。小さい表示画面への影響を低減することができ、画面の有効利用ができるからである。
【0151】
コンテンツリストの表示が終わると、図10のステップS109と同様に、ステップS208において、終了操作の判定を行なう。
【0152】
以上で、コンテンツリストの表示指示があった場合のコンテンツ提示制御の説明は終了する。
【0153】
(提示可否判定処理について)
情報管理サーバ200の提示判定部223が実行する提示可否判定処理(図10のステップS122,図12のステップS222)の具体例について詳細に説明する。
【0154】
図16は、本発明の実施の形態における提示可否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0155】
図16を参照して、まず、提示判定部223は、操作情報蓄積部222の複数の操作履歴データに基づいて、未視聴コンテンツを抽出する(ステップS301)。つまり、複数の操作履歴データから、時系列方向に統計をとり、録画予約や視聴予約があって、視聴(再生)あるいは録画コンテンツの削除が行なわれていないコンテンツを検索(抽出)する。より具体的には、指示の種類の項目53が保存指示(録画、録画予約など)や出力予約指示(再生予約など)に該当しているレコードのコンテンツ関連データのタイトル項目及び詳細説明項目を抽出する。そして抽出されたタイトル項目および詳細説明項目と、指示の種類の項目53が出力指示(視聴など)または録画コンテンツの削除指示に該当しているレコードのコンテンツ関連データのタイトル項目及び内容説明項目とを照合する。合致したコンテンツは判定条件から除外される。残ったコンテンツが、未視聴のコンテンツと判定される。
【0156】
ユーザにより録画コンテンツの削除があった場合、録画されていたコンテンツの結果について提示を抑制する理由がなくなったと考えられる。したがって、このように、録画コンテンツの削除があったコンテンツについても判定条件から除外することで、本当にユーザが結果や詳細を知りたくないコンテンツのみを、抑制制御の対象とすることができる。
【0157】
次に、提示判定部223は、抽出された未視聴コンテンツに対し、タイトル、詳細説明などの文字列情報からキーワード抽出を行なう(ステップS302)。図9のコンテンツ関連データ(項目54)のように未視聴コンテンツに対応するキーワード情報があればそれを利用しても良い。
【0158】
キーワードの抽出は、上記文字列情報に対し、日本語の場合は形態素解析を行ない名詞を抽出する。英語等のアルファベットを用いる言語の場合、各単語に区切られているので、単語単位で名詞であるかの照合を行ない、名詞を抽出する。抽出された名詞に対し、特徴的な名詞を抑制判定用のキーワードとして抽出する。
【0159】
特徴的な名詞の抽出は、特徴的な名詞を予めキーワードデータベースとして保持しておく、あるいは、一般的な名詞を予めデータベースとして保持しておき、単語単位でデータベースとの比較をおこなうことで可能である。このようなデータベースは、たとえば、ハードディスク206に保存される。
【0160】
さらに、抑制判定の精度を上げるために、提示判定部223は、ステップS302で抽出されたキーワードから、追加キーワードを生成することが好ましい(ステップS303)。具体的には、キーワードに、チーム名などの固有名詞があれば、その正式名称や略称を追加キーワードとすることができる。例えば、「アメリカンフットボール」という単語があればその略称「アメフト」を追加し、「スティーラーズ」というチーム名があれば「Steelers」という正式名称を追加する。この追加キーワードの生成は、キーワード間の予め作成されたシソーラス情報を参照することで容易に追加キーワードを生成できる。また、このキーワード間のシソーラス情報はネットワーク400を介して最新の情報に更新できるようにしておくのが望ましい。さらには、多言語に翻訳を行なう機能を追加すれば、たとえば言語学習のため随時更新されるコンテンツを視聴している場合においても、適切に利用者が見たくないコンテンツを抑制することが可能となる。
【0161】
ジャンル項目についても、予め設定した関連ジャンル情報を用いて追加ジャンルを設定することも出来る。
【0162】
以上のようにして、コンテンツのメタデータから抽出されたキーワードの例を図17に示す。図17における「キーワード」は、図9に示した操作履歴データHkの関連データから生成したキーワードである。「追加キーワード」は、生成されたキーワードに関連付けられたキーワードを追加したものである。また、「ジャンル」は、図9の操作履歴データHkと同一のものであり、「追加ジャンル」としては、予めスポーツの結果が含まれそうなジャンルとして関連ジャンル情報に登録してある、「スポーツニュース」が追加されている。
【0163】
また、上記キーワードにユーザ指定のキーワードを追加することとしてもよい。情報端末100で利用者が入力したキーワード(文字列)を情報管理サーバ200に送信する。情報管理サーバ200は、ユーザIDと対応付けて、キーワードをハードディスク206に登録しておく。このようにすることで、情報管理サーバ200は、ユーザが事前に入力したキーワードを、コンテンツのメタデータから抽出したキーワードと同等に扱うことが出来る。
【0164】
提示判定部223は、上記のように抽出された複数の抑制判定用のキーワードと、情報端末100から問合せ要求として送られてきたコンテンツのメタデータにおけるキーワード(以下「問合せ用のキーワード」ともいう)とを照合(比較)する(ステップS304)。そして、両キーワードが合致したか否かが判定される(ステップS305)。
【0165】
本実施の形態では、たとえば、2つ以上キーワードが合致した場合、あるいは、ジャンルと1つのキーワードが合致した場合に(ステップS305にてYES)、問合せ要求があったコンテンツは、抑制すべきコンテンツと判定する(ステップS306)。つまり、ユーザから再生(提示)が指示されたコンテンツは、提示不可と判定される。それ以外の場合には(ステップS305にてNO)、問合せ要求があったコンテンツは、抑制すべきコンテンツではないと判定する(ステップS307)。つまり、ユーザから再生(提示)が指示されたコンテンツは、提示可能と判定される。
【0166】
なお、この判定基準は、抽出されたキーワード数、コンテンツの種類などにより、予め設定しておいてもよいし、動的に変化させても構わない。
【0167】
以上の手順により、抑制すべきコンテンツか否かの判定を行なうことが出来る。上記の手法では、たとえばユーザAが情報端末100Aで予約を行なったコンテンツを情報端末100Bで再生した場合にも、再生を行なった操作情報が記録されれば、抑制判定用キーワードとして抽出されない。すなわち、予約後に視聴を行なったコンテンツは、コンテンツ抑制の判定条件からは除外される。つまり、抑制要因が解除される。
【0168】
このように利用者の操作情報を一元的に蓄積、管理し、蓄積された操作情報からコンテンツの提示の可否を判定することにより、複数の情報端末100を利用する場合においても、適切に利用者が見たくないコンテンツを抑制することが可能となる。
【0169】
なお、本実施の形態では、情報端末100においてユーザにより再生指示が入力された時点で「再生」を指示の種類(操作内容)とする操作履歴データが蓄積されている。したがって、提示判定部223により提示不可と判定された場合、以降の判定で、提示不可と判定されたコンテンツについてが視聴済みと判定されることを避けるための処理を追加することが望ましい。たとえば、操作履歴データに判定結果の項目(提示フラグ)を追加し、再生が指示されたコンテンツが提示不可と判定されたかどうかを識別可能にしてもよい。この場合、操作情報が蓄積された時点では、提示フラグは「0」でり、ステップS307において、再生指示のあったコンテンツが提示不可と判定された場合に、提示判定部223が、提示フラグを「1」にセットすることとしてもよい。このようにすることで、提示判定部223は、次回以降に未視聴コンテンツを抽出する際に、提示フラグが「1」のコンテンツは未視聴と判定することができる。
【0170】
また、提示不可と判定されたコンテンツについて、ユーザより出力対象コンテンツの強制再生の指示や、抑制原因となっていたコンテンツの再生の指示があった場合には、「再生指示」を指示の種類とする操作情報が情報管理サーバ200に送信され、当該操作情報に対応する操作履歴データが操作情報蓄積部222に格納される。そのため、一旦提示不可と判定されても、次回からは、強制再生がされたコンテンツ、あるいは、抑制原因となっていたコンテンツを、視聴済みのコンテンツと判定することができる。
【0171】
<変形例1>
上記実施の形態では、各情報端末100が、情報管理サーバ200との通信機能を有していた。しかし、図1において述べた情報端末1000のように、通信機能を有さない機器への操作情報も、情報管理サーバ200にて一元管理されることとしてもよい。その場合、利用者が情報端末1000に対して行なった操作情報は、別の、管理サーバ200との通信機能を有する情報端末100を経由して、情報管理サーバ200に送信されればよい。
【0172】
情報端末1000の基本的な構成および動作は、情報端末100と同様である。情報端末1000のハードウェア構成は、図2に示した情報端末100の構成のうち、通信I/F107を省いた構成であってよい。本変形例において、情報端末100,1000は、入出力I/F125を備える。入出力I/F125は、他の機器との間で、ネットワーク400を介さずに、データやプログラムの入出力を行なうことができる。本変形例において、情報端末100は、通信I/F107および入出力I/F125を備えている。したがって、情報端末100は、情報管理サーバ200と直接的または間接的にデータを送受信することができる。
【0173】
以下に、上記実施の形態と異なる部分のみ説明する。
本変形例における情報端末1000は、図4に示した情報端末100の機能構成のうち、操作入力部111、指示判定部113、操作実行部114、コンテンツ表示制御部116、表示部117と同様の機能を有しているが、操作情報送出処理部112および問合せ実行部115の機能が少し異なる。
【0174】
また、本変形例では、通信機能を有する情報端末100は、情報端末1000より操作情報および問合せ情報が入力されると、入力されたこれらの情報を、情報管理サーバ200に転送する機能をさらに有する。また、情報管理サーバ200より得られる問合せ結果を情報端末1000に転送する機能も有する。
【0175】
なお、以下の説明では、説明の簡単のために、情報端末1000についても、情報端末100と同一または対応する機能構成については、図2や図4に示した符号を用いる。
【0176】
ユーザが情報端末1000に対して何らかの操作を行なうとする。そうすると、操作情報送出処理部112は、ユーザの操作(指示)に対応する操作情報を、情報端末1000内のたとえばハードディスク106に記録・蓄積する。情報端末1000において蓄積される操作情報は、図6,7に示した構成と同様であってよい。
【0177】
次に、情報端末1000の操作情報送出処理部112は、他の情報端末と接続を検知した場合、例えばUSB(登録商標)で接続されたと検知された場合、接続対象の情報端末が、情報管理サーバ200と直接通信できるかの情報を問合せる。その結果、接続対象の情報端末が、情報管理サーバ200と直接通信可能であると判定された場合、接続対象の情報端末(情報端末100に相当)を介して、記録・蓄積されていた操作情報を情報管理サーバ200へ送信する。より具体的には、情報端末1000の操作情報送出処理部112は、入出力I/F125を介して、記録・蓄積されていた操作情報を接続された情報端末100に出力する。情報端末100は、入力した操作情報を、通信I/F107を介して情報管理サーバ200へ送信する。
【0178】
情報端末1000の操作情報送出処理部112は、送信が完了後、情報端末1000内に記録・蓄積された操作情報を削除する。
【0179】
上記の接続は、物理的な接続でなくても、例えば、Bluetooth(登録商標)などのような近距離無線方式であっても構わない。このような近距離無線方式の場合、たとえば図示しないセンサにより電波強度の値などを測定することによって、情報端末間の距離の推定を行ない、所定の値より小さい場合、利用者が故意に近づけたと判定し、自動で操作情報の送信を行なっても良い。なお、操作情報の送信を行なう前に、送信の可否について利用者の確認を求めても構わない。具体的には、たとえば、表示部117に、送信の可否を問合せる情報を表示し、ユーザにいずれかを選択させてもよい。
【0180】
また、情報端末1000における問合せ実行部115は、指示判定部113により問合せが必要と判定されると、問合せ情報を情報端末1000内のたとえばハードディスク106に記憶しておく。そして、操作情報の場合と同様に、情報端末100との接続を検知すると、それまで記憶しておいた問合せ情報を、入出力I/F125を介して情報端末100に出力する。また、情報端末100より問合せ結果を入力すると、上述の実施の形態と同様に、問合せ結果を、コンテンツ表示制御部116に出力する。
【0181】
以上により、情報管理サーバ200と接続可能な情報端末100が1つ存在すれば、情報端末1000との間の物理的接続手段や近距離通信手段を用いて、情報端末1000に対する操作情報を情報管理サーバ200に送信し蓄積することが可能となる。このことにより、利用者が様々な情報端末100,1000に対してコンテンツに関する指示を行なった場合でも、操作情報を確実に収集および蓄積することができる。その結果、利用者にとって見たくないコンテンツの判定精度の向上が実現できる。
【0182】
さらに、通信機能を持たない情報端末1000においてコンテンツの再生指示が入力された場合でも、情報端末100と同様に、再生対象のコンテンツがユーザにとって見たくないコンテンツかどうかの判定結果を得ることができる。
【0183】
なお、通信機能を持たない情報端末1000の場合、情報端末1000にてコンテンツの再生指示が入力された時点で、コンテンツの提示可否を判定するものでなくてもよい。たとえば、通信機能を有する情報端末100に保持されているコンテンツを、情報端末1000に複製(コピー)または移動して視聴する時点で、当該コンテンツの複製/移動の可否、あるいは、当該コンテンツの提示の可否を判定してもよい。つまり、指示判定部113は、他の端末よりコンテンツの複製や移動が要求された場合にも、問合せ要と判定することとしてもよい。
【0184】
この場合、情報端末100の問合せ実行部115は、複製/移動対象のコンテンツが未視聴コンテンツに関連するものか否かを、情報管理サーバ200に問合せる。そして、情報端末100は、情報管理サーバ200での問合せ結果が、提示OKならば、指示対象のコンテンツの複製もしくは移動を行なう。あるいは、指示対象のコンテンツが複製/移動可能または再生可能であることを示す情報を、情報端末1000に出力してもよい。問合せ結果が、提示OKでなければ、コンテンツの一部の情報をフィルタリングして複製もしくは移動する。あるいは、指示対象のコンテンツが未視聴のコンテンツに関連していることを示す情報を、情報端末1000に出力してもよい。その場合、情報端末1000のコンテンツ表示制御部116は、入力した情報に応じて、コンテンツの複製/移動の可否などをユーザに提示する。
【0185】
なお、本変形例では、情報管理サーバ200との通信機能を持たない情報端末1000にてユーザ操作があった場合について説明した。しかしながら、通信機能を有する情報端末100Aにてユーザ操作があった場合であっても、他の情報端末100Bを経由して操作情報が情報管理サーバ200に送信されてもよい。つまり、情報端末100Aが有する全ての通信手段が通信不能の場合であり、接続が検知された他の情報端末100Bが情報管理装置200との通信が可能な状態であれば、情報端末100Bを介して操作情報が情報管理サーバ200に転送されてもよい。
【0186】
<変形例2>
上記実施の形態では、情報端末100は、ユーザからの指示に基づく操作情報のみを情報管理サーバ200に送信していた。しかし、予め、再生,視聴が想定されるコンテンツに対し、再生の可否について情報管理サーバ200に問い合わせを行ない、その結果を情報端末100内に保持しておいてもよい。再生,視聴が想定されるコンテンツの検出は、ユーザの過去の操作履歴を用いて、公知の技術を用いて行なうことができる。
【0187】
事前に得た問合せ結果は、たとえばハードディスク106の所定の領域に記憶される。また、各問合せ結果は、対応するコンテンツが特定可能な情報(たとえば、コンテンツのメタデータ)と対応付けて記憶されるものとする。
【0188】
このように、問合せ結果を一時記憶する方式は、情報端末100が、携帯電話装置、カーナビゲーション装置など、通信圏外に移動する機器である場合に有効である。つまり、このような装置におけるテレビ受像機などで、コンテンツ提示抑制を行なう場合に、コンテンツ視聴時点で通信圏外であっても(携帯電話が使えない山中や通信不可能な飛行機内などであっても)、正しく判定できる効果がある。より具体的には、操作情報送出処理部112において操作情報が送信された場合に、ネットワーク通信不能な状態であれば、CPU103は、ハードディスク106に記憶されている問合せ結果情報を検索し、生成された操作情報に含まれるコンテンツのメタデータより特定されるコンテンツに対応付けられた問合せ結果(提示可能/不可)を読出す。これにより、通信圏外など通信不能な状態であっても、素早くコンテンツの提示または抑制を行なうことができる。
【0189】
以上のように、本発明の実施の形態およびその変形例1,2によると、利用者の操作情報が情報管理サーバ200にて一元的に管理され、コンテンツの提示の可否が判定される。これにより、ユーザが複数の情報端末100(および情報端末1000)を利用する場合においても、各々の端末に必要な記憶容量を削減するとともに、適切に利用者が見たくないコンテンツを抑制することが可能となる。その結果、ユーザが、録画したコンテンツの結果や結末を知ることでコンテンツの楽しみが半減することを防ぐことが出来る。
【0190】
さらに、情報管理サーバ200でコンテンツ抑制の判定を行なうことで、情報端末100で負荷のかかる文字列照合処理を行なうことなく、見たくないコンテンツを抑制するが可能となる。
【0191】
また、抑制されたコンテンツの存在を提示、あるいは、抑制された理由を提示することにより、利用者にとって動作要因の理解を促すことができる。その結果、理想的な順序でのコンテンツの視聴ができ、結果を知らずにコンテンツを視聴する楽しみを維持することができる。
【0192】
なお、本実施の形態のコンテンツ提示制御システムや情報端末が行なう、コンテンツ提示制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0193】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0194】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0195】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記憶された記憶媒体とを含む。
【0196】
今回開示された実施の形態および各変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0197】
100(100A,100B,100C,100D),1000 情報端末、101 リモコン、102 リモコンI/F、103,203 CPU、104,204 ROM、105,205 RAM、106,206 ハードディスク、107,207 通信I/F、108,208 通信バス、109 出力装置、111 操作入力部、112 操作情報送出処理部、113 指示判定部、114 操作実行部、115 問合せ実行部、116 コンテンツ表示制御部、117 表示部、119 LEDランプ、121 チューナ、122 アンテナ、123,211 アクセス部、124,212 記録媒体、125 入出力I/F、200 情報管理サーバ、202 入力部、221 操作情報受信処理部、222 操作情報蓄積部、223 提示判定部、300 コンテンツ配信サーバ、400 ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツの提示を制御するためのコンテンツ提示制御システムであって、
ユーザにより操作される少なくとも1つの情報端末と、
情報管理装置とを備え、
前記情報端末は、
コンテンツを出力するための出力手段と、
ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるための操作手段と、
前記操作手段が受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を送出するための処理を行なう送出処理手段とを含み、
前記情報管理装置は、
前記送出処理手段より送出された前記操作情報に対応する操作履歴データを蓄積するための蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された、ユーザの過去の複数の前記操作履歴データを用いて、前記出力指示の対象となった出力対象コンテンツが、ユーザが視聴を予定しているコンテンツを表わす未視聴コンテンツに関連している否かを判定することにより、前記出力対象コンテンツの提示可否を判定するための提示判定手段とを含み、
前記情報端末は、前記提示判定手段での判定結果に応じて、前記出力対象コンテンツの提示を制御するための提示制御手段をさらに含む、コンテンツ提示制御システム。
【請求項2】
前記情報端末は、
前記受付けた指示が前記出力指示であるか否かを判定するための指示判定手段と、
前記受付けた指示が前記出力指示である場合に、前記出力対象コンテンツの提示可否を前記情報管理装置に問合せるための問合せ手段とをさらに含み、
前記提示判定手段は、前記問合せ手段からの問合せに応じて、前記出力対象コンテンツの提示可否を判定する、請求項1に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項3】
前記操作情報は、さらに、指示があった日時データを含み、
各前記操作履歴データは、前記受付けた指示の種類、前記日時データ、および、前記特定情報より特定されるコンテンツの内容に関する第1の関連データを有する、請求項2に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項4】
前記操作情報は、さらに、指示があった日時データを含み、
前記特定情報は、前記指示対象のコンテンツの内容に関する第1の関連データを含み、
各前記操作履歴データは、各前記操作情報と一致する、請求項2に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項5】
前記複数種類の指示は、コンテンツの保存指示をさらに含み、
前記情報端末は、前記保存指示の対象となったコンテンツを記憶するためのコンテンツ記憶手段をさらに含み、
前記提示判定手段は、
前記蓄積手段において、前記受付けた指示の種類が前記保存指示でありかつ未出力の状態であるコンテンツを前記未視聴コンテンツとして抽出するための手段と、
抽出された前記未視聴コンテンツの前記第1の関連データと、問合せ対象の前記出力対象コンテンツの内容に関する第2の関連データとを比較することにより、前記出力対象コンテンツが前記未視聴のコンテンツに関連しているか否かを判定するための手段とを有する、請求項3または4に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項6】
前記複数種類の指示は、コンテンツの出力予約指示をさらに含み、
前記提示判定手段は、
前記蓄積手段において、前記受付けた指示の種類が前記出力予約指示でありかつ未出力の状態であるコンテンツを前記未視聴コンテンツとして抽出するための手段と、
抽出された前記未視聴コンテンツの前記第1の関連データと、問合せ対象の前記出力対象コンテンツの内容に関する第2の関連データとを比較することにより、前記出力対象コンテンツが前記未視聴のコンテンツに関連しているか否かを判定するための手段とを有する、請求項3または4に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項7】
前記操作手段は、ユーザより、文字列の入力をさらに受付け、
前記情報端末は、さらに、ユーザより入力された文字列を含むキーワード情報を前記情報管理装置に送出し、
前記判定するための手段は、前記キーワード情報をさらに判定に用いる、請求項5または6に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項8】
前記提示制御手段は、前記判定結果が、前記出力対象コンテンツが前記未視聴コンテンツに関連していることを示している場合には、関連している前記未視聴コンテンツの内容が分からないように、前記関連している未視聴コンテンツの存在を報知する、請求項2〜7のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項9】
前記提示制御手段は、前記出力指示がコンテンツリストの表示の指示である場合であって、前記判定結果が複数の前記出力対象コンテンツのうちの一部が前記未視聴コンテンツに関連していることを示している場合には、抑制対象外のコンテンツの表示とは異なる出力方式で、抑制されているコンテンツが存在していることをユーザに報知する、請求項8に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項10】
前記提示制御手段は、前記判定結果が、前記出力対象コンテンツが前記未視聴コンテンツに関連していることを示している場合には、前記出力対象コンテンツの提示が抑制される理由を報知する、請求項8に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項11】
前記提示制御手段は、ユーザからの指示に応じて、前記出力対象コンテンツの提示が抑制される理由を報知する、請求項10に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項12】
前記提示制御手段は、ユーザより前記関連している未視聴コンテンツの視聴要求を受付けた場合には、前記関連している未視聴コンテンツを出力する、請求項8〜11のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項13】
前記送信処理手段は、ユーザより前記関連している未視聴コンテンツの視聴要求があった場合、当該視聴要求に応じた操作情報を、前記判定手段での前記未視聴コンテンツの判定対象から除外するための情報として、前記情報管理装置に送出する、請求項12に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項14】
前記提示制御手段は、ユーザより出力対象コンテンツの提示が抑制される原因を解除する解除操作を受付けた場合に、それまで提示が抑制されていた出力対象コンテンツのリストを提示する、請求項8〜13のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項15】
前記送信処理手段および前記問合せ手段の少なくとも一方は、前記情報管理装置に送信させる情報についての送信可否をユーザに確認する、請求項2〜14のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項16】
前記問合せ手段は、さらに、再生または視聴が想定されるコンテンツの提示可否について、前記情報管理装置に問合せし、
前記情報端末は、前記想定されるコンテンツごとに、前記提示判定手段での前記判定結果を記憶するための結果記憶手段をさらに含む、請求項2〜15のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項17】
前記操作情報は、ユーザまたは端末を特定するための識別データをさらに含み、
前記蓄積手段は、前記識別データと対応付けて前記操作履歴データを記憶する、請求項2〜16のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項18】
前記情報端末は、複数種類の接続形式それぞれに対応する複数の通信手段をさらに含み、
前記送出処理手段は、前記複数の通信手段のうち、前記情報管理装置と通信可能な通信手段を選択する、請求項1〜17のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項19】
前記情報端末は、前記複数の通信手段が全て通信不可能な場合には、前記情報管理装置に送信するべく前記操作情報を記憶するための操作情報記憶手段をさらに含み、
前記送出処理手段は、前記複数の通信手段のいずれかが通信可能となったことを検知した場合に、前記操作情報記憶手段に記憶された前記操作情報を前記情報管理装置に送出する、請求項18に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項20】
複数の前記情報端末は、相互に接続可能な第1の情報端末および第2の情報端末を含み、
前記第1の情報端末は、前記第2の情報端末との接続を検知した場合であって、前記第2の情報端末が前記情報管理装置と通信可能である場合には、前記送出処理手段により、前記第2の情報端末経由で前記操作情報を送信する、請求項1〜19のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項21】
前記第1の情報端末は、前記第2の情報端末との距離を測定するためのセンサを含み、前記センサにより測定された距離が小さくなる変化を検出した場合に、前記第2の情報端末経由で前記操作情報を送信する、請求項20に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項22】
前記第1の情報端末は、前記情報管理装置と直接通信する機能を有しておらず、
前記第1の情報端末において入力された指示が、前記第2の情報端末に保存されているコンテンツを複製もしくは移動して視聴する指示の場合には、前記第2の情報端末は、前記情報管理装置から得られる前記判定結果に応じた情報を、前記第1の情報端末に転送する、請求項20または21に記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項23】
前記情報管理装置に含まれる前記蓄積手段および前記提示判定手段の機能は、異なる装置により実現される、請求項1〜22のいずれかに記載のコンテンツ提示制御システム。
【請求項24】
文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツを出力可能な情報端末であって、
ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるための操作手段と、
前記操作手段が受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を情報管理装置に送出するための処理を行なう送出処理手段と、
前記受付けた指示が前記出力指示であるか否かを判定するための指示判定手段と、
前記受付けた指示が前記出力指示である場合に、前記出力指示の対象となった出力対象コンテンツの提示可否を前記情報管理装置に問合せるための問合せ手段と、
前記情報管理装置において、前記情報管理装置に蓄積された、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、前記出力対象コンテンツの提示可否が判定された結果に応じて、前記出力対象コンテンツの提示を制御するための提示制御手段とを備える、情報端末。
【請求項25】
ユーザにより操作される少なくとも1つの情報端末と情報管理装置とを含むコンテンツ提示制御システムにおいて実行される、文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツの提示を制御するための方法であって、
前記情報端末が、ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるステップと、
前記情報端末が、受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を送出するステップと、
前記情報管理装置が、前記情報端末より送出された前記操作情報に対応する操作履歴データを蓄積するステップと、
前記情報管理装置が、蓄積された、ユーザの過去の複数の前記操作履歴データを用いて、前記出力指示の対象となった出力対象コンテンツが、ユーザが視聴を予定しているコンテンツを表わす未視聴コンテンツに関連している否かを判定することにより、前記出力対象コンテンツの提示可否を判定するステップと、
前記情報端末が、前記出力対象コンテンツの提示可否についての判定結果に応じて、前記出力対象コンテンツの提示を制御するステップとを備える、コンテンツ提示制御方法。
【請求項26】
文字列、画像、音声の少なくともいずれかを含むコンテンツを出力可能な情報端末において実行されるコンテンツ提示制御方法であって、
ユーザより、出力指示を含む、コンテンツに関する複数種類の指示を受付けるステップと、
受付けた指示の種類および指示対象のコンテンツを特定するための特定情報を含む操作情報を情報管理装置に送出するステップと、
前記受付けた指示が前記出力指示であるか否かを判定するステップと、
前記受付けた指示が前記出力指示である場合に、前記出力指示の対象となった出力対象コンテンツの提示可否を前記情報管理装置に問合せるステップと、
前記情報管理装置において、前記情報管理装置に蓄積された、ユーザの過去の複数の操作履歴データを用いて、前記出力対象コンテンツの提示可否が判定された結果に応じて、前記出力対象コンテンツの提示を制御するステップとを備える、コンテンツ提示制御方法。
【請求項27】
請求項25または26に記載のコンテンツ提示制御方法の各ステップを記述した、コンテンツ提示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−252112(P2010−252112A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100242(P2009−100242)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】