説明

コンテンツ配信システム、Webアプリケーションサーバ、コンテンツ配信方法、およびプログラム

【課題】事業者番号を付加することなく、また、発信者または着信者のニーズに応じたコンテンツを配信できるコンテンツ配信システムを提供する。
【解決手段】Web−APPサーバ100では、着呼端末番号と、コンテンツ識別番号と、Web−APP識別番号と、を関連付けたイベントフィルタとそのフィルタ識別番号を生成する。また、着呼端末番号と、Web−APP識別番号と、イベントフィルタ識別番号を含むSS用のイベントフィルタを発呼側SS11Aに登録する。発呼側SS11Aでは、発呼端末21から発呼があった場合に、着呼端末番号を基にSS用のイベントフィルタを参照して、該当するものがある場合は、Web−APPサーバ100に対してフィルタ識別番号の通知を行う。Web−APPサーバ100は、フィルタ識別番号に応じたコンテンツを、発呼側SS11Aを通して発呼端末21に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特別な手順を実施することなくコンテンツ配信サービスを利用でき、また、発信者または着信者のニーズ(自身で登録する好み)に応じたコンテンツを配信することができる、コンテンツ配信システム、Webアプリケーションサーバ、コンテンツ配信方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の交換網におけるコンテンツ(広告)電話では、着信番号に事業者識別番号を付加することで、広告電話専用システム(交換機)に接続し、それによって開設されたチャネルに対して広告を流す技術内容となっている(例えば、特許文献1を参照)。
例えば、「XXXX−03−yyyy−zzzz」など、電話番号「03−yyyy−zzzz」の先頭に、事業者番号「XXXX」を付加して発信を行い、発信者は広告主が予め設定した広告を最後まで聞くことにより、一定時間の無料通話などの通話料割引サービス(例えば、3分間の無料通話)を受けることができる。なお上記の「XXXX」、「yyyy」および「zzzz」は、任意の数字である。
【特許文献1】特公昭63−22703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術では、着信者の電話番号の先頭に事業者番号「XXXX」を付加するなど、発信者のダイヤル手順・操作に依存したサービスであり、インチャネル中に送出される広告を発信者または着信者のニーズで選択できない(固定化された一律のコンテンツである)。また、広告電話は課金サービス(発信者に対する無料通話など)であり、その他のサービス(例えば、ユーザの動画・音声を配信するサービス)の併合提供がされていない、などの問題点がある。
【0004】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、事業者番号を付加するなどの特別な手順を実施することなくコンテンツ配信サービスを利用でき、また、発信者または着信者のニーズ(自身で登録する好み)に応じたコンテンツを配信することができ、さらに、SS(ソフトスイッチ)機能として提供されるQoS(Quality of Service)制御に加え、コンテンツを配信するWeb−APPサーバ(Webアプリケーションサーバ)側で有するQoS制御を利用することにより、二重のQoS制御が可能となる、コンテンツ配信システム、Webアプリケーションサーバ、コンテンツ配信方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のコンテンツ配信システムは、発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムであって、発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手段と、前記発呼端末が発呼を行い前記着呼端末番号を発呼側SSに送信した際に、前記発呼側SSにおいて、前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタから前記着呼端末番号に該当するWeb−APP識別番号とイベントフィルタ識別番号とを読み出し、前記Web−APP識別番号に該当するWebアプリケーションサーバへ前記イベントフィルタ識別番号を送信するイベントフィルタ実行手段と、前記Webアプリケーションサーバが、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、発信相手先の着呼端末番号と、コンテンツのコンテンツ識別番号と、該コンテンツを保存するWeb−APP識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に、イベントフィルタの識別番号を生成する。また、着呼端末番号と、Web−APP識別番号と、イベントフィルタ識別番号を含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して発呼側SS(ソフトスイッチ)に登録する。発呼側SSでは着呼端末番号を基にソフトスイッチ用のイベントフィルタを参照して、該当するものがある場合は、Web−APPサーバに対してイベント報告(イベントフィルタ識別番号の通知)を行う。Webアプリケーションサーバは、イベント報告の内容に応じたコンテンツをコンテンツ記憶部から抽出し、発呼側SSを通して発呼端末に配信する。
従って、発呼者を収容している発呼側SSが、発呼者の発呼に応じたイベントフィルタ処理を実行することでき、発呼者は好きな動画を見ることができる。例えば、発呼者が、着呼者が電話に出るまで、自分が好きな動画を見ることができる。
【0006】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記コンテンツ配信システムは、発信元の発呼端末の発呼端末番号と、該コンテンツを保存する前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成するとともに該イベントフィルタの識別番号を生成し、前記発呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記着呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手段と、前記発呼端末が発呼を行い前記着呼側SSが前記発呼端末の発呼端末番号を受信した際に、前記着呼側SSにおいて、前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタから前記発呼端末番号に該当するWeb−APP識別番号とイベントフィルタ識別番号とを読み出し、前記Web−APP識別番号に該当するWeb−APPへ前記発呼端末番号とイベントフィルタ識別番号を送信するイベントフィルタ実行手段と、前記Webアプリケーションサーバが、前記着呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツをコンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを、前記発呼端末番号に基づいて、前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、発信元の発呼端末番号と、コンテンツ識別番号と、Web−APP識別番号とを関連付けたイベントフィルタを生成すると共に、このイベントフィルタの識別番号を生成する。また、発呼端末番号と、Web−APP識別番号と、イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して着呼側のSS(ソフトスイッチ)に登録する。そして、発呼端末から発信が行われた場合に、着呼側SSでは発呼端末番号を基に、ソフトスイッチ用のイベントフィルタを参照して、該当するものがある場合は、Web−APPサーバに対してイベント報告(イベントフィルタ識別番号の通知)を行う。Web−APPサーバは、イベント報告の内容に応じたコンテンツをコンテンツ記憶部から抽出し、発呼側SSを通して発呼端末に配信する。
従って、着呼者を収容しているSSが、発信元に応じたイベントフィルタ処理を行うことができ、着呼者が発呼者に見せたい動画を発呼者に見せることができる。例えば、着呼者が電話に出るまでの間に、発呼者に任意の動画を見せることが出来る。
【0007】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記Webアプリケーションサーバには、発信元の発呼端末番号に関連付けて前記発信元に配信するコンテンツを設定する配信条件設定画面をユーザ端末に表示させる手段と、前記配信条件設定画面で設定された発呼端末番号と、該発呼端末番号に関連付けて設定されたコンテンツのコンテンツ識別番号と、前記Web−APP識別番号とを基に、前記イベントフィルタとイベントフィルタの識別番号を生成する手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、発信元の発呼端末番号に関連付けてコンテンツを設定するための配信条件設定画面をユーザ端末に表示させる。そして、配信条件設定画面で設定された発呼端末番号と、設定されたコンテンツ識別番号と、Web−APP識別番号とを基に、イベントフィルタとイベントフィルタ識別番号とを生成し、このイベントフィルタからソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して着呼側SSに登録する。
これにより、着呼者が、発信元毎に見せたいコンテンツを設定できる。例えば、着呼者に対し「着呼者の親」が電話をしてきた場合には、発信者に「着呼者の子供」の映像を見せることにより、つまり、「着呼者の親」にとって「孫」の映像を見ることが出来る。
【0008】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記ユーザの端末およびコンテンツ配信事業者の端末から入力されるコンテンツを前記コンテンツ記憶部に登録する手段と、発信先の着呼端末番号に関連付けて発信元の発呼端末に配信するコンテンツを設定すると共に、発信元の発呼端末番号に関連付けて該発呼端末に配信するコンテンツを設定する、配信条件設定画面をユーザ端末に表示させる手段と、前記配信条件設定画面で設定された発呼端末番号または着呼端末番号と、それに設定されたコンテンツ識別番号と、Web−APP識別番号とを基に、前記イベントフィルタとイベントフィルタ識別番号を生成する手段と、前記発呼端末番号または着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSおよび着呼側SSに登録する手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、ユーザの端末およびコンテンツ配信事業者の端末から入力されるコンテンツをコンテンツ記憶部に登録する。また、ユーザの発呼端末番号または着呼端末番号に関連付けてコンテンツを設定する配信条件設定画面をユーザ端末に表示させる。そして、配信条件設定画面で設定された発呼端末番号または着呼端末番号と、設定されたコンテンツ識別番号と、Web−APP識別番号とを基に、イベントフィルタとイベントフィルタ識別番号とを生成し、このイベントフィルタからソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して発呼側SSおよび着呼側SSに登録する。
これにより、ユーザ(発呼者、着呼者)、CSP(コンテンツ配信事業者)が、Web−APPサーバにコンテンツを設定できる。また、ユーザは、発信の際に自分の見たいコンテンツ、および着信の際に相手に見せたいコンテンツを、イベントフィルタにより設定することができる。
【0009】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記イベント処理手段は、前記コンテンツを配信する際に、配信するコンテンツのデータ量に応じて、配信を許可するか否かを判定するQoS制御を行うことを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、QoSとしてSS(ソフトスイッチ)側機能を用いた発着信規制が可能であるとともに、Webアプリケーションサーバ側で、配信するコンテンツの帯域によるQoS制御も可能とする。
これにより、SS側とWeb−APPサーバの両方において、2重のQoS制御を行える。
【0010】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記イベント処理手段は、前記発呼端末または着呼端末が、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網に接続される端末である場合に、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網の利用可能帯域幅および同時接続回線数に応じて、配信するコンテンツのデータ量を制御することを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、発呼端末または着呼端末が、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網に接続される端末である場合に、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網の利用可能帯域幅および同時接続回線数に応じて、配信するコンテンツのデータ量を制御する。
これにより、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網の利用可能帯域幅および同時接続回線数に応じてコンテンツ配信の制御をすることができる。
【0011】
また、本発明のコンテンツ配信システムは、前記イベント処理手段は、前記QoS制御により配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合、または前記公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網により配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合には、前記動画から音声のみを抽出し、該抽出した音声のみを配信することを特徴とする。
上記構成からなる本発明のコンテンツ配信システムでは、配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合は、動画から音声のみを抽出し、該抽出した音声のみを配信する。
これにより、QoS制御、または、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網とでコンテンツ配信の制御において、動画を配信できない場合には、動画から音声のみを抽出し、音声のみを配信することができる。
【0012】
また、本発明のWebアプリケーションサーバは、発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムにおける前記Webアプリケーションサーバであって、発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手段と、前記発呼側SSにおいて前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタに該当する着呼端末番号が検出され、前記発呼側SSからイベントフィルタ識別番号を受信した場合に、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明のWebアプリケーションサーバでは、発信相手先の着呼端末番号と、コンテンツのコンテンツ識別番号と、該コンテンツを保存するWeb−APP識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に、このイベントフィルタ識別番号を生成する。また、着呼端末番号と、Web−APP識別番号と、イベントフィルタ識別番号を含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して発呼側SSに登録する。発呼側SSでは着呼端末番号を基にソフトスイッチ用のイベントフィルタを参照して、該当するものがある場合は、Web−APPサーバに対してイベント報告(イベントフィルタ識別番号の通知)を行う。Webアプリケーションサーバは、イベント報告の内容に応じたコンテンツをコンテンツ記憶部から抽出し、発呼側SSを通して発呼端末に配信する。
従って、発呼者を収容している発呼側SSが、発呼者の発呼に応じたイベントフィルタ処理を実行することでき、発呼者は好きな動画を見ることができる。例えば、発呼者が、着呼者が電話に出るまで、自分が好きな動画を見ることができる。
【0013】
また、本発明のコンテンツ配信方法は、発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信方法であって、前記Webアプリケーションサーバにより、発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手順と、前記発呼側SSにおいて前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタに該当する着呼端末番号が検出され、前記発呼側SSからイベントフィルタ識別番号を受信した場合に、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手順と、が行われることを特徴とする。
上記手順を含む本発明のコンテンツ配信方法では、発信相手先の着呼端末番号と、コンテンツのコンテンツ識別番号と、該コンテンツを保存するWeb−APP識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に、このイベントフィルタ識別番号を生成する。また、着呼端末番号と、Web−APP識別番号と、イベントフィルタ識別番号を含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して発呼側SSに登録する。発呼側SSでは着呼端末番号を基にソフトスイッチ用のイベントフィルタを参照して、該当するものがある場合は、Web−APPサーバに対してイベント報告(イベントフィルタ識別番号の通知)を行う。Webアプリケーションサーバは、イベント報告の内容に応じたコンテンツをコンテンツ記憶部から抽出し、発呼側SSを通して発呼端末に配信する。
従って、発呼者を収容している発呼側SSが、発呼者の発呼に応じたイベントフィルタ処理を実行することでき、発呼者は好きな動画を見ることができる。例えば、発呼者が、着呼者が電話に出るまで、自分が好きな動画を見ることができる。
【0014】
また、本発明のコンピュータプログラムは、発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムにおける前記Webアプリケーションサーバ内のコンピュータに、発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手順と、前記発呼側SSにおいて前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタに該当する着呼端末番号が検出され、前記発呼側SSからイベントフィルタ識別番号を受信した場合に、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手順と、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、動画配信の要否を発信者番号・着信者番号により判断するため、発信者は特別な手順を実施することなく本発明のコンテンツ配信システムのサービスを利用することができる。また、ユーザ(契約者)ごとにイベントフィルタを設定することにより、発信者または着信者のニーズ(自身で登録する好み)に応じたコンテンツをWeb−APPサーバから配信することが可能となる。さらに、SS機能として提供されるQoS制御に加え、Web−APPサーバ側で有するQoS制御を利用することにより、二重のQoS制御が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す図である。
図1に示すコンテンツ配信システムにおいては、IP網10上に配置された複数のSS(ソフトスイッチ)11(発呼側のSS11Aと着呼側のSS11Bとを総称する場合は「SS11」と呼ぶ)と、コンテンツを配信するWeb−APPサーバ100を中心にして構成される。すなわち、本発明のコンテンツ配信システムは、従来のSS11を含むIP網10に、本発明によるWeb−APPサーバ100を追加し、SS11の一部の機能を利用して構成されるものである。
【0018】
また、IP網10上の発呼側のSS(ソフトスイッチ)11Aには、IP網22を利用した発呼端末21が接続(収容)され、PSTN網(公衆交換電話網)32を利用する発呼端末31がゲートウェイ(GW)33を介して接続(収容)される。また、着呼側のSS(ソフトスイッチ)11Bには着呼端末41が接続(収容)される。なお、発呼端末21、31と着呼端末41とは逆になる場合がある(SS11A、SS11Bについても同様)。
なお、ここでは通信網としてPSTN網32の場合について説明するが、通信網としては、ISDN(Integrated Services Digital Network)網、移動体通信網、または、IP(Internet Protocol)電話網であってもよい。この移動体通信網とは、携帯電話網、または、PHS(Personal Handy-phone System)網である。
【0019】
また、Web−APPサーバ100は、ユーザ1、保守管理者2、CSP(コンテンツサービスプロバイダ)3により操作できるように構成されている。この場合、Web−APPサーバ100を操作できるユーザは、このコンテンツ配信システムに登録したユーザ(契約者)である。例えば、発信者は自分自身が発信する際に、見たいコンテンツをWeb−APPサーバ100に登録でき、着信者は着信時に発信先のユーザごとに配信するコンテンツ(発信者に対して配信するコンテンツ)を登録することができる。
なお、図1に示す例では、SS11が2つのみ示されているが、勿論3つ以上であってもよい。また、Web−APPサーバ100についても2つ以上であってもよい。
【0020】
図1において、従来は、発信側のSS11Aに収容された発信者からの呼(INVITEメッセージ)は、そのまま着信側のSS11Bに転送されるが、本発明のコンテンツ配信システムでは、SS11AとSS11Bとの間にWeb−APPサーバ100を介在させて、Web−APPサーバ100から登録されたコンテンツを配信できるようにしている。
【0021】
このために、ユーザがコンテンツ配信システムに登録(契約)する際に、ユーザ契約情報であるSOD情報(図17を参照)がWeb−APPサーバに登録される(手順S1)。このSOD情報は、ユーザID(発呼端末番号等)、パスワード、発着契約者情報等の情報等である。このSOD情報登録は、新たな契約者の申し込みがあった場合に、保守管理者2がユーザーインターフェース(GUI)110を利用して入力し、入力されたSOD情報は情報管理DB104に登録される(手順S1)。なお、保守管理者2はシステム運用開始時にシステム情報(図17を参照)を登録しておく。
【0022】
このSOD情報と、Web−APPサーバ100内に保存されたコンテンツの情報を基に、ユーザにより設定されるイベントフィルタ(ユーザから発呼、またはユーザへの着呼があった時に配信を行うコンテンツがあるか否かを判定するフィルタ)が生成され、このイベントフィルタがSS(ソフトスイッチ)11A、11Bに通知され、SS11A、11B内のイベントフィルタに登録される(手順S2)。
【0023】
そして、ユーザの発呼端末21からSS11Aに対して発信が行われた際に、SS11A、11Bでは、発呼端末番号/着呼端末番号を基にイベントフィルタを参照して、該当するものがある場合は、Web−APPサーバ100に対してイベント報告を行う。Web−APPサーバ100は、イベント報告の内容に応じたコンテンツを、発呼側SSを通して発呼端末21に配信する(手順S4)。
【0024】
このようにして、発呼端末を収容しているSSが、発呼者の発呼に応じたイベントフィルタにより、発呼者に対してコンテンツを配信する。例えば、発呼者が、着呼者が電話に出るまで、自分が好きな動画を見ることができる。また、着信者は着信時に発信先のユーザごとに配信するコンテンツ(発信者に対して配信するコンテンツ)を登録することができる。
【0025】
図2は、図1に示すWeb−APPサーバ100の構成と、SOD(サービスオーダ)情報の登録について説明するための図である。
図2に示すWeb−APPサーバ100は、信号処理部101、SOD管理部102、DB制御部103、情報管理DB104、コンテンツ管理部105、コンテンツ記憶部106、イベントフィルタ管理部107、イベント処理部108で構成されている。
【0026】
信号処理部101は、通信網とのインタフェースとなる部分であり、通信プロトコルの差異を吸収する部分である。SOD(サービスオーダ)管理部102は、情報管理DB104に保存されたSOD情報(ユーザ情報とコンテンツを識別するロール情報、図17を参照)の管理部であり、保守管理者によるSOD情報の書き込み、読み出し処理を行う。
【0027】
DB制御部103は、情報管理DBへの各種情報の書き込み及び読み出しを制御するための処理部である。報管理DB104は、本発明の機能を実行する際に必要となる各種のデータがテーブル形式で保存されている(図17を参照)。コンテンツ記憶部106には、配信するコンテンツファイルが保存されている。
【0028】
コンテンツ管理部106は、ユーザ(および保守管理者)からのコンテンツ登録要求を受け付け、ユーザ(および保守管理者)から送信されるコンテンツをコンテンツID(コンテンツ識別番号)およびロールIDと共にコンテンツ記憶部106へ書き込みを行うと共に、イベント処理部108からのコンテンツ取得要求に応じて、コンテンツの読み出しを行うための処理部である。
【0029】
イベントフィルタ管理部107は、イベントフィルタの設定を行うための設定可能情報の生成しユーザに提示するとともに、ユーザにより設定されたコンテンツ配信条件(例えば、発信者が発信してきた場合に発信先に応じて見せるコンテンツを設定)を基に、イベントフィルタを生成する処理を行う。また、情報管理DB104へのイベントフィルタ情報の書き込み、及び読み出しの制御を行う。
【0030】
イベント処理部108は、SS(ソフトスイッチ)11からのイベント報告があった場合に、このイベント報告の内容に応じて、配信コンテンツの決定、及び配信コンテンツに対するQoS制御を行うと共に、SS11に対するコンテンツの配信要求を生成し、コンテンツファイルを配信するための処理部である。
このイベント処理部108は、コンテンツを配信する際に、配信するコンテンツのデータ量に応じて、配信を許可するか否かを判定するQoS制御を行う。
また、イベント処理部108は、発呼端末または着呼端末が、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網に接続される端末である場合に、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網の利用可能帯域幅および同時接続回線数に応じて、配信するコンテンツのデータ量を制御する。
また、イベント処理部108は、QoS制御により配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合、または公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網により配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合には、動画から音声のみを抽出し、該抽出した音声のみを配信する。
なお、各部の機能と処理の詳細については順次説明する。
【0031】
図2において、ユーザが本発明によって提供されるサービスに契約すると、契約内容により、保守管理者2がWeb−APPサーバ100を操作し、SOD情報の登録を行う(コンテンツ登録可否、収容SS情報など)。また、保守管理者は、Web−APP操作によりシステム情報(SSアドレス、あふれ呼への応答コンテンツ情報など)を登録する。このWeb−APP操作とは、Web−APPサーバ100を操作することである。なお、SOD情報の登録の段階では、Web−APPサーバ100へのSOD情報の登録のみが行われ、SS11に対しては、何のアクションも発生しない。
【0032】
図3は、SOD情報の登録処理の流れを示すシーケンス図である。以下、図3を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0033】
最初に、保守管理者がユーザ登録時(契約時)のSOD情報登録の処理の流れについて説明する(ステップS101〜ステップS106)。このSOD情報の登録は、新たなユーザ(契約者)の追加があった場合に、その度ごとに保守管理者が行う登録操作である。
保守管理者は、自身のユーザIDとパスワードをWeb−APPサーバ100に入力する。Web−APPサーバ100の信号処理部101は、保守管理者2を認証し、ログインを許可する(ステップS101)。保守管理者2は、SOD登録要求を入力する(ステップS102)。このSOD登録要求を入力する際には、契約者のユーザID、パスワード、ロールID、発着契約者情報、同時接続数、利用可能帯域などの情報を入力する。
【0034】
保守管理者2が入力したSOD登録要求は、信号処理部101からSOD管理部102に送信され(ステップS103)、SOD管理部102において、ユーザIDによる保守管理者2の判定が行われる(ステップS104)。続いて、SOD管理部102からDB制御部103にSOD登録要求が送られ(ステップS105)、DB制御部103にSOD情報(ユーザID、パスワード、発着契約者情報、同時最大接続数、利用可能帯域の情報等)が登録される(ステップS106)。この場合、ユーザID、ロールID、パスワード等はユーザ情報テーブル(ユーザ情報TBL)112に保存され、同時最大接続数、利用可能帯域の情報等はQoS管理情報テーブル(QoS管理情報TBL)115に保存される。なお、ユーザ情報テーブル112およびQoS管理情報テーブル115の登録項目の詳細については図17に示している。
【0035】
次に、システムの運用開始時のシステム情報の登録の処理の流れについて説明する(ステップS110〜ステップS113)。このシステム情報の登録はシステムの運用開始時(またはシステム情報の変更時)にのみ行われる操作である。
【0036】
保守管理者2は、システム情報登録要求をWeb−APPサーバ100に入力する(ステップS110)。このシステム情報登録要求の入力の際には、例えば、SSアドレス(SS11の追加、変更などの場合)、あふれ呼への応答コンテンツなどの情報を入力する。
【0037】
保守管理者2が入力したシステム情報登録要求は、信号処理部101からSOD管理部102へ送られ(ステップS111)、SOD管理部102からDB制御部103に送られる(ステップS112)。DB制御部103は、情報管理DB104にシステム情報(SSアドレス、あふれ呼への応答コンテンツ等)を登録する(ステップS113)。なお、これらの情報は、情報管理DB104内にシステム情報テーブル(システム情報TBL)111およびロール情報テーブル(ロール情報TBL)113に保存される。なお、システム情報テーブル111およびロール情報テーブル113の登録項目の詳細については図17に示している。
上記処理により、保守管理者からのSOD登録要求により、Web−APPサーバ100が有する情報管理DB104にSOD情報が登録される。また、システム情報についても、同様に登録される。
【0038】
図4は、Web−APPサーバへの配信コンテンツ登録の概要を示す図である(詳細なシーケンスについては後述される)。
図4において、本発明のコンテンツ配信システムは、コンテンツ登録を許可されたユーザ1あるいはCSP3に対し、Web−APP操作による自由なコンテンツ登録を可能とする。ユーザ1あるいはCSP3は、信号処理部101によりWeb−APPサーバ100にアクセスし、コンテンツ管理部105の機能により、コンテンツ記憶部106に配信コンテンツを登録する。この配信コンテンツ登録の際には、ユーザの趣味・嗜好などを集約したID(ロールID)を識別番号にして行われる。例えば、ロールID=1は犬(ペット)、ロールID=2は車、・・・、ロールID=nは旅行、など、趣味・嗜好等の単位で付与する。このロールIDは情報管理DB104にロールIDテーブルとして記憶される(例えば、図17に示すロール情報を参照)。
【0039】
このロールIDは、「ユーザ共通で1つ(1つのロールIDを複数ユーザが共有)」、「CSP事業者用登録用に複数のロールID(1つのCSPが複数のロールIDに対して登録)」を準備される。そして、CSPがロールID毎にコンテンツを登録し、一般契約ユーザが発信者アドレス毎にコンテンツを登録、一般契約ユーザ自身による発信時のコンテンツを登録する。これらの登録はロールIDに関連付けて行われる。また、ユーザが登録するコンテンツはコンテンツ記憶部106に記憶される。
【0040】
なお、1つのロールIDには、複数のユーザIDが対応するようにすることができる。また、一人のユーザ(コンテンツ配信を受ける1つのユーザID)には1つのロールIDが対応する。
【0041】
図5は、利用者へのサービスの提供方法を示す図である。
図5(A)に示すように、CSP事業者は契約ユーザのニーズ毎に集約されたロールIDに対し、当該ニーズに見合ったコンテンツの登録が可能となる。例えば、動物が好きなユーザ向け、自動車が好きなユーザ向け等をロールIDとして管理しているため、当該ロールID毎にコンテンツを選択し、登録可能である。
【0042】
また、図5(B)に示すように、契約ユーザは、発信者に見せるコンテンツとして、発信者アドレス単位に1つのコンテンツ(ロールID)の選択(親なら孫の動画等)が可能であり、自身が発信した場合のコンテンツ選択(相手呼出中に発信者自身が見る好きな動画コンテンツを選択)等、利用者によって登録するコンテンツが異なる。
【0043】
図6は、配信コンテンツの登録処理の流れを示すシーケンス図である。保守管理者、ユーザ(発信者または着信者)はコンテンツ登録要求をWeb−APPサーバ100の信号処理部101に送信する(ステップS201)。この場合、コンテンツ、コンテンツ概要、ロールIDの情報を合わせて送信する。また、コンテンツ概要は、コンテンツの中身を簡単に説明するテキスト情報等である。
このコンテンツ登録要求は、信号処理部101からコンテンツ管理部105に送られる(ステップS202)。
【0044】
コンテンツ管理部105では、コンテンツをコンテンツ記憶部106にコンテンツファイルとして保存する(ステップS203)。さらに、コンテンツ情報を生成する(ステップS204)。ここで生成されるコンテンツ情報は、図17に示すコンテンツ情報テーブル114の情報であり、コンテンツID、コンテンツ名、コンテンツ概要、コンテンツファイル名、秒数等である。このコンテンツ情報はDB制御部103に送られ(ステップS205)、DB制御部103により情報管理DB104中のコンテンツ情報テーブル(コンテンツ情報TBL)114に保存される(ステップS206)。
【0045】
上記処理により、Web−APPサーバ100では、一般ユーザあるいはCSPからのコンテンツ登録要求を受け、Web−APPが提供するコンテンツ管理部105がコンテンツをファイルとしてコンテンツ記憶部106に保管し、さらにそのコンテンツ情報(ファイル名、コンテンツ概要、継続時間など)を情報管理DB104に格納する。
【0046】
図7は、イベントフィルタ登録の概要を示す図である。ここでは、発信者と該発信者に配信する(見せる)コンテンツとの関連付けを行う処理の概要について説明する。今までの説明では、全てWeb−APPサーバ100への登録であったが、ここで始めてSS(ソフトスイッチ)11へのアクションが生じ、Web−APPサーバ100へ登録したイベントフィルタ(内容については後述する)がSS11に送信される。SS11では、Web−APPサーバ100から受信したイベントフィルタを保存し、このイベントフィルタを参照して、発信者に対してコンテンツを配信するかどうかを判定する。
【0047】
図7に示すように、ソフトスイッチ11は、SS信号処理部12、SSDB制御部13、SS情報管理DB14、SSイベントフィルタ管理部15、SSイベントフィルタ実行部16から構成されている。
【0048】
SS信号処理部12は、通信網とのインタフェースとなる部分であり、発呼端末からの発信を受け付けると共に、プロトコルの差異を吸収する処理部である。SSDB制御部13は、SS情報管理DB14へのイベントフィルタ情報等の書き込み、及び読み出しを行うための処理部である。
【0049】
SS情報管理DB14は、イベントフィルタ情報等をテーブルデータで保存するデータベースであり、図18に示すように、イベントフィルタ情報テーブル17やシステム情報テーブル(Web−APPサーバのアドレス等)18が保存されている。SSイベントフィルタ管理部15は、SS情報管理DB14へのイベントフィルタ情報の書き込み、及び読み出しを行うための処理部である。SSイベントフィルタ実行部16は、SS情報管理DB14から読み出したイベントフィルタを基に、発呼端末番号または着呼端末番号によりフィルタ機能を実行するための処理部である。なお、各部の機能と詳細な動作については順次説明する。
【0050】
図7において、Web−APPサーバ100は、情報管理DB104に保存されたSOD情報(図17に示すユーザ情報およびロール情報等)とコンテンツ情報とを基に、配信条件(どのユーザにどのコンテンツを見せるかの配信条件)が設定可能な情報(配信条件設定画面)をログインユーザに提示し、ユーザによるイベントフィルタの登録を行わせる。
【0051】
そして、ユーザが設定した配信条件の情報により、発信者番号・着信者番号のいずれかを基にイベントフィルタを生成し、発信者または着信者の収容SS11に登録する。なお、CSP事業者に対してイベントフィルタ機能は提供されない。
【0052】
図8は、Web−APPサーバにおけるイベントフィルタの登録処理の流れを示すシーケンス図である。以下、図8を参照して、Web−APPサーバ100におけるイベントフィルタ登録処理の流れについて説明する。
コンテンツを配信したいユーザが、Web−APPサーバ100にログインし、ユーザIDを入力して設定可能情報取得要求を入力する(ステップS301)。ユーザが設定可能情報取得要求を入力すると、信号処理部101からコンテンツ管理部105に対し、コンテンツ情報取得要求がユーザIDと共に送られる(ステップS302)。
【0053】
コンテンツ管理部105では、ユーザIDに該当する、ロールIDを、ユーザ情報テーブル(図17に示すユーザ情報テーブル112を参照)から読み出す。読み出したロールIDに該当する、コンテンツIDを、ロール情報テーブルから読み出す(図17に示すロール情報テーブル113を参照)。読み出したコンテンツIDに該当する、コンテンツ名を、コンテンツ情報テーブル(図17に示すコンテンツ情報テーブル114を参照)から読み出す(この場合に、ユーザが共通に使用できるロールID(CSPが登録したロールID)も読み出される)。これにより、ユーザIDに該当する複数のコンテンツ名(コンテンツ一覧)が読み出される(ステップS303〜S305)。
【0054】
また、信号処理部101からSOD管理部102に対し、SOD情報(ユーザ情報テーブルとロール情報テーブル)の取得要求がユーザIDと共に送られる(ステップS306)。SOD管理部102は、DB制御部103に対しSOD情報取得要求を送り(ステップS307)、情報管理DB104からSOD情報を読み取る(ステップS308、S309)。ここでは、ユーザ自身が現在登録しているSOD情報(配信したい相手のユーザIDと配信したいコンテンツのロールID等)の全ての情報が読み出される。
【0055】
次に、ステップS305で読み出されたユーザIDに該当する複数のコンテンツ名と、ステップS309で読み出されたSOD情報の全ての情報が、信号処理部101を介して、設定可能情報(配信条件設定画面)としてユーザに提示される(ステップS310)。
この設定可能情報には、読み出したユーザIDに該当する複数のコンテンツ名と、SOD情報とが含まれる。すなわち、読み出したユーザIDに該当する複数のコンテンツ名は、自分が配信できるコンテンツ一覧情報(自身のロールIDおよびユーザ共通に配信できるロールIDに関連付けられたコンテンツ)であり、SOD情報は、自分が配信したいユーザと配信するコンテンツの一覧の情報になる。フィルタを登録するユーザは、この「設定可能情報」に基づいて、次の図9に示す手順により、フィルタを手動で入力し設定し、登録する。
【0056】
上記処理により、Web−APPサーバ100では、ユーザから設定可能情報取得要求を受けると、コンテンツ情報およびSOD情報をもとに、設定可能情報をユーザに提示する。なお、ユーザIDに紐付いているロール情報を用いることにより、ユーザごとに提示する情報を変えることが可能となる。
【0057】
図9は、Web−APPサーバとSSにおけるイベントフィルタ登録の処理の流れを示すシーケンス図である。図9は、図8からから続く処理の流れを示す図であり、コンテンツを配信したいユーザ(図8において設定可能情報の提示を受けたユーザ)が、コンテンツ配信条件を設定した後に、Web−APPサーバ100においてイベントフィルタを生成してSS(ソフトスイッチ)11に登録するまでの処理の流れを示したものである。
以下、図9を参照して、イベントフィルタ登録処理の流れについて説明する。
【0058】
コンテンツを配信したいユーザ(図8において設定可能情報の提示を受けたユーザ)は、コンテンツ配信条件の設定情報をWeb−APPサーバ100に入力する(ステップS501)。この場合に、ユーザIDとして、「発信者ユーザIDと配信コンテンツID」または「着信者ユーザIDと配信コンテンツID」のいずれか一方を、手動で入力する。なお、「発信者ユーザIDと配信コンテンツID」を「ID(1)」と呼ぶ、「着信者ユーザIDと配信コンテンツID」をID(2)と呼ぶ。
【0059】
ユーザが入力したコンテンツ配信条件設定の情報は、信号処理部101からSOD管理部102へ送られ(ステップS502)、SOD管理部102からイベントフィルタ管理部107へ送られる(ステップS503)。
【0060】
イベントフィルタ管理部107では、イベントフィルタID(イベントフィルタ識別番号)を生成し(ステップS504)、ID(1)またはID(2)にイベントフィルタIDを付加した情報を、イベントフィルタとして、情報管理DB104内のイベントフィルタ情報テーブル(イベントフィルタ情報TBL)に保存する(ステップS505、S506)。なお、情報管理DB104内のイベントフィルタ情報テーブルの登録項目は、図17のイベントフィルタ情報テーブル116に示すようなものである。
【0061】
それから、SS(ソフトスイッチ)11に対するイベントフィルタ登録要求が発行される(ステップS507)。このイベントフィルタ登録要求には、ID(1)またはID(2)とイベントフィルタIDの情報(「ID(1)またはID(2)」+「イベントフィルタID」)が含まれる。イベントフィルタ登録要求は、DB制御部103を経由して、イベントフィルタ管理部107に送られる(ステップS508)。イベントフィルタ管理部107では、ID1(1)およびID(2)の情報からコンテンツIDを削除し、発信者ユーザID(発呼端末番号)または着信者ユーザID(着呼端末番号)にイベントフィルタID(イベントフィルタ識別番号)を付加した情報(「発信者ユーザIDまたは着信者ユーザID」+「イベントフィルタID」)を、イベントフィルタ登録要求と共に送信する(ステップS509)。このイベントフィルタ要求はSOD管理部102を経由して信号処理部101に送られる(ステップS510)。
【0062】
信号処理部101では、Web−APPサーバ100のアドレスを読み取り(ステップS511)、SS(ソフトスイッチ)11に対してイベントフィルタ登録要求を発行する(ステップS512)。このイベントフィルタ登録要求には、SS(ソフトスイッチ)用のイベントフィルタとして、発信者ユーザIDまたは着信者ユーザIDと、イベントフィルタIDと、Web−APPアドレスの情報が含まれる。すなわち、SS(ソフトスイッチ)に登録されるイベントフィルタは、「発信者ユーザID(発呼端末番号)または着信者ユーザID(着呼端末番号)」+「イベントフィルタID(イベントフィルタ識別番号)」+「Web−APPアドレス」のデータとなる。
【0063】
SS(ソフトスイッチ)11では、SS信号処理部12によりイベントフィルタ登録要求を受け付け、このイベントフィルタ登録要求をSSイベントフィルタ管理部15に送る(ステップS513)。SSイベントフィルタ管理部15は、イベントフィルタ登録要求をSSDB制御部13に送り(ステップS514)、SSDB制御部13はイベントフィルタをSS情報管理DB14内のイベントフィルタ情報テーブル(イベントフィルタザ情報TBL)に格納する(ステップS515)。
【0064】
図8および図9に示した処理の流れにより、Web−APPサーバ100は、ユーザからコンテンツ配信条件設定要求を受けると、イベントフィルタとしてWeb−APPが有する情報管理DB104に登録する。同時に、該当ユーザが収容されているSS(ソフトスイッチ)11に対してイベントフィルタ登録要求を発行する。SS11ではイベントフィルタ登録要求を受け、自身が有するSS情報管理DB14にイベントフィルタを登録する。
【0065】
また、図10は、ユーザが発信する場合のコンテンツ配信の例を説明するための図である。詳細については後述するので、ここでは、その概要についてだけ説明する。
図10において、ユーザはUAC(User Agent Client)50から、SIP(Session Initiation Protocol)クライアント51としてSS(ソフトスイッチ)11に対して発信要求を行う。SS11では、発信者からの発信要求(INVITE)を受け、Toヘッダ(着呼端末番号)に対してイベントフィルタを実行する。SS11では、イベントフィルタにToヘッダに一致するものがある場合、SS11からWeb−APPサーバ100へイベント(イベントフィルタ識別番号等)を報告する。Web−APPサーバ100においては、SS11から報告されたイベントを元に配信するコンテンツを決定し、発信者に配信する。
【0066】
図11は、ユーザが発信を行う場合の処理の流れを示すシーケンス図である。以下、図11を参照して、ユーザが発信を行う場合の処理の流れについて説明する。
コンテンツを配信したいユーザが、UAC50のSIPクライアント51から、SS11のSS信号処理部12に対して発信(INVITE)を行う(ステップS601)、この発信の際に送信されるINVITEには、「From」(発呼端末番号)、「To」(着呼端末番号)の情報が含まれている。
【0067】
SS信号処理部12では、ユーザからの発信を受け付けると、SSイベントフィルタ実行部16に対し、イベントフィルタ動作の実行要求を、From、To情報と共に送信する(ステップS602)。SSイベントフィルタ実行部16は、SSイベントフィルタ管理部15に対して、イベントフィルタ取得要求を送信し(ステップS603)、SSイベントフィルタ管理部15はSSDB制御部13に対しイベントフィルタ取得要求を送信する(ステップS605)。
【0068】
SSDB制御部13はSS情報管理DB14からイベントフィルタの情報を取得し、SSイベントフィルタ実行部16に送信する(ステップS606)。なお、この場合に取得されるイベントフィルタの情報は、To(着信先)のユーザID(着呼端末番号)に一致するイベントフィルタである。
【0069】
SSイベントフィルタ実行部16では、取得したイベントフィルタにより、Toユーザに該当するフィルタ動作を実行し(ステップS607)、一致するイベントフィルタがない場合は(ステップS608:No)、コンテンツの配信を行うことなく、着信者呼出に移行する(ステップS609)。
【0070】
一方、ステップS608において、Toユーザに一致するイベントフィルタがある場合には(ステップS608:Yes)、イベント報告(INVITE)をSS信号処理部12に送信する(ステップS610)。SS信号処理部12は、このイベント情報をWeb−APPサーバ100の信号処理部101に送信する(ステップS611)。
【0071】
Web−APPサーバ100の信号処理部101は、イベント処理要求をイベント処理部108に送信する(ステップS612)。イベント処理部108は、イベントの内容に対応したQoS制御を行い(ステップS613)、また配信コンテンツ(コンテンツID)を決定する(ステップS614)。
【0072】
続いて、イベント処理部108は、コンテンツIDにより、配信するコンテンツのコンテンツ取得要求をコンテンツ管理部105に送信する(ステップS615)。コンテンツ管理部105は、DB制御部103にコンテンツ取得要求を送信する(ステップS616)
DB制御部103は、情報管理DB104内のコンテンツ情報テーブルを参照し(ステップS617)、コンテンツIDに該当するコンテンツファイル名と秒数を読み出し、コンテンツ記憶部106から該当するコンテンツファイルを取得し(ステップS618)、このコンテンツファイルと、コンテンツ情報(コンテンツ名と秒数)とをイベント処理部108に送信する(ステップS619)。
【0073】
イベント処理部108は、配信するコンテンツファイルのコンテンツ配信要求を信号処理部101に送信し(ステップS620)、信号処理部101は、コンテンツファイルをSS11に対して送信し(ステップS621)、SS11はユーザに対してコンテンツを配信者する(ステップS622)。なお、コンテンツを配信する際には、「このコンテンツは何秒です。」というアナウンスを行う。このように、Web−APPサーバ100内のイベント処理部108は、コンテンツ名と秒数を、SS11を介して、発呼したユーザに送信することにより提示し、コンテンツファイルを送信する。
【0074】
また、Web−APPサーバ100のイベント処理部108は、内部のタイマにより、コンテンツを配信し終わった(コンテンツの秒数が経過した)ことを検出し(ステップS623)、コンテンツを配信が終わった後、ユーザからの発信要求を信号処理部101に送信し(ステップS624)、信号処理部101は、発信(INVITE)をSS11のSS信号処理部12に送信し(ステップS625)、SS11のSS信号処理部12は着側へINVITEを送信する(ステップS626)。このINVITEメッセージには、コンテンツ名、コンテンツの長さの情報が含まれる。
その後は、図19に示すように、Web−APPサーバ100がコンテンツ配信を中止し、ミキシングによりRTPセッションを接続することにより、着呼端末と発呼端末とが通話する。
【0075】
図12は、着信の場合について説明するための図である。着信の場合の各部の動作および処理の詳細については後述するので、ここでは、その概要について説明する。
図12において、SS(ソフトスイッチ)11が前段のSSや収容ユーザからの発信(INVITE)を受けると、Fromヘッダ(発呼端末番号)に対してイベントフィルタを実行し、イベントフィルタに一致するものがある場合は、SS11からWeb−APPサーバ100へイベント報告する。Web−APPサーバ100においては、SS11から報告されたイベント報告を基に配信するコンテンツを決定し、発信者に配信する。なお、発側・着側の両方においてコンテンツ配信条件に一致した場合、発側ニーズが優先される。また、着呼端末に、発呼側ユーザに配信中のコンテンツに関する情報(コンテンツ名、コンテンツの秒数など)を表示する。
【0076】
図13は、ユーザの着呼端末に着信が行われる処理の流れを示すシーケンス図である。以下、図13を参照して、着呼端末に着信が行われる場合の処理の流れについて説明する。
最初に、SS(ソフトスイッチ)11に対して着信が行われる(ステップS701)。この着信(INVITE)には、「From」(発呼端末番号)、「To」(着呼端末番号)の情報が含まれている。SS信号処理部12では、ユーザからの着信を受け付けると、SSイベントフィルタ実行部16に対し、イベントフィルタ動作の実行要求を、From、To情報と共に送信する(ステップS702)。SSイベントフィルタ実行部16は、SSイベントフィルタ管理部15に対して、イベントフィルタ取得要求を送信し(ステップS703)、SSイベントフィルタ管理部15はSSDB制御部13に対しイベントフィルタ取得要求を送信する(ステップS704)。
【0077】
SSDB制御部13では、SS情報管理DB14からイベントフィルタの情報を取得し(ステップS705)、SSイベントフィルタ実行部16に送信する(ステップS706)。なお、この場合に取得されるイベントフィルタの情報は、From(発呼端末番号)のユーザIDに一致するイベントフィルタである。
【0078】
SSイベントフィルタ実行部16では、取得したイベントフィルタにより、Fromユーザに該当するイベントフィルタを実行し、一致するイベントフィルタがない場合は(ステップS708:No)、コンテンツの配信を行うことなく、着信者呼出に移行する(ステップS709)。すなわち、着信者側UAS(User Agent Server)60のSIPクライアント61に呼び出し(INVITE)を送信する。
【0079】
一方、ステップS708において、Fromユーザに一致するイベントフィルタがある場合には(ステップS708:Yes)、イベント報告(INVITE)をSS信号処理部12に送信する(ステップS710、S711)。SS信号処理部12は、このイベント情報を、イベント報告(INVITE)としてWeb−APPサーバ100の信号処理部101に送信する(ステップS712)。
【0080】
Web−APPサーバ100の信号処理部101は、SS11から受け取ったイベント報告を基に、イベント処理要求をイベント処理部108に送信する(ステップS713)。イベント処理部108は、コンテンツの配信判定処理を行う(ステップS714)。この配信判定処理については、次の図14において説明する。
【0081】
コンテンツを配信する場合は、イベントの内容に対応したQoS制御を行い(ステップS715)、配信コンテンツ(コンテンツID)を決定する(ステップS716)。
【0082】
続いて、イベント処理部108は、コンテンツIDにより、配信するコンテンツのコンテンツ取得要求をコンテンツ管理部105に送信する(ステップS717)。コンテンツ管理部105は、DB制御部103にコンテンツ取得要求を送信し(ステップS718)、DB制御部103は、情報管理DB104内のコンテンツ情報テーブルを参照し(ステップS719)、コンテンツ記憶部106から該当するコンテンツファイルを取得し(ステップS720)、このコンテンツファイルと、コンテンツ情報(コンテンツ名と秒数)とをイベント処理部108に送信する(ステップS721)。
【0083】
イベント処理部108は、配信するコンテンツファイルのコンテンツ配信要求を信号処理部101に送信し(ステップS722)、信号処理部101は、コンテンツファイルをSS11に対して送信し(ステップS723)、SS11はユーザ(発信者)に対してコンテンツを配信する(ステップS724)。なお、コンテンツを配信する際には、「このコンテンツは何秒です。」というアナウンスを行う。このように、Web−APPサーバ100内のイベント処理部108は、コンテンツ名と秒数を、SS11を介して、発呼したユーザに送信することにより提示し、コンテンツファイルを送信する。
【0084】
また、Web−APPサーバ100のイベント処理部108は、内部のタイマにより、コンテンツを配信し終わった(コンテンツの秒数が経過した)ことを検出し(ステップS725)、コンテンツを配信が終わった後、ユーザからの発信要求を信号処理部101に送信し(ステップS726)、信号処理部101は、発信(INVITE)をSS11のSS信号処理部12に送信し(ステップS727)、SS11のSS信号処理部12は着側のUAS60のSIPクライアント61へ発信(INVITE)を送信する(ステップS728)。このINVITEには、発信者アドレスに加え、配信者したコンテンツ名、コンテンツの長さ(秒)の情報が含まれる。
【0085】
上述した処理により、SS11が着信(INVITE)を受信すると、Fromユーザに該当するイベントフィルタを実行する。Fromユーザがイベントフィルタに一致しない場合は着信者呼出を行う(コンテンツ配信なし)。一致する場合はイベント報告(INVITE)をWeb−APPサーバ100に転送する。Web−APPサーバ100で配信の要否を含め、配信コンテンツを決定し、発呼側ユーザに配信する。
【0086】
図14は、図13のステップS714における、着信の場合のコンテンツ配信判定の処理の流れを示す図である。以下、図14を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0087】
イベント処理部108がイベント処理要求を受け付けると、DB制御部103に対して、ユーザ情報取得要求をユーザIDと共に送信する(ステップS751)。DB制御部103は情報管理DB104内のユーザ情報テーブに保存されたユーザ情報を参照し、ユーザIDに該当するユーザ情報を読み出し、イベント処理部108に送信する(ステップS752、S753)。
【0088】
イベント処理部108は、ユーザ情報を受け取ると、Fromユーザが未契約者かどうかを判定する(ステップS754)。未契約者である場合は(ステップS754:No)、コンテンツを配信する(ステップS758)。
【0089】
未契約者でない場合は、発信者側のSS(ソフトスイッチ)で配信済みかどうかを判定する(ステップS755)。既に発信者側のSS(ソフトスイッチ)で配信済みの場合は(ステップS755:Yes)、コンテンツは配信しない(ステップS756)。配信済みでない場合は(ステップS755:No)、コンテンツを配信する(ステップS757)。
このような処理により、コンテンツ配信が重複して配信されることを回避することができる。
【0090】
なお、発呼者と着呼者とが契約しているかいないかにより、下記(A)から(D)の場合があり、それぞれについて、処理が異なる。
(A)発呼者が契約あり、着呼者が契約なしの場合は、発呼側SSのフィルタが動作し、発呼者は、自分が好きなコンテンツを見る。この場合、発呼側SSは、着呼端末番号に関連付けされたイベントフィルタがTo(着呼端末番号)と一致するコンテンツを配信する。
(B)発呼者が契約なし、着呼者が契約ありの場合は、着呼者側のフィルタが動作し、発呼者は、着呼者が設定したコンテンツを見る。この場合、着呼側SSが、発呼端末番号に関連付けられたイベントフィルタがFrom(発呼端末番号)と一致するコンテンツを配信する。
(C)発呼者が契約あり、着呼者が契約ありの場合、(A)と(B)とが可能であるが、(A)を(B)より優先として、コンテンツを配信する。
(D)発呼者が契約なし、着呼者が契約なしの場合は、コンテンツ配信は実行されず、従来の電話と同じである。
【0091】
図15は、発信者の特性に応じた配信の例を示す図である。
図15に示すように、Web−APPサーバ100はINVITEを受信でき、その内容から発信者の特性を識別することが可能である。また、識別した特性に応じたコンテンツ配信が可能である。
【0092】
例えば、PSTN網32に接続された発呼端末31には、音声のみのコンテンツを配信する。IP網22に接続された音声のみを受信可能な発呼端末21Aには、音声のみのコンテンツを配信する。IP網22に接続された音声と動画の両方が受信可能な発呼端末21Bには、音声と映像上の両方を含むコンテンツを配信する。なお、音声のみのコンテンツを配信する場合には、動画の中から音声だけを取り出して配信することができる。
【0093】
図16は、本発明のコンテンツ配信システムにおけるQoS制御について説明するための図である。
QoSとしてSS(ソフトスイッチ)側機能を用いた発着信規制が可能であるとともに、Web−APPサーバ側で有するQoS制御機能を利用することも可能なため、二重のQoSが可能となる。なおWeb−APPサーバでは同時接続数のみでなく、送出コンテンツ帯域によるQoS制御も可能とする(空き帯域で利用可能なコンテンツであれば何もせず、不足している場合は音声のみの送出とする)。
【0094】
Web−APPサーバ側で有するQoS制御機能としては、予め着信者がWeb−APPに設定した最大接続数を超えて着信した場合、保守管理者が設定したあふれ呼への応答コンテンツを発信者に対して配信する。
【0095】
図16において、Xの接続数は最大接続数(3)に達していないため、Web−APPサーバ100はAからの着信を通過させる。Aにはユーザ設定のコンテンツが配信される。また、Xの接続数を1カウントアップする。Zの接続数は最大接続数(1)に達しているため、Web−APPサーバ100はBからの着信を切断する。Bには、保守者設定によるあふれ呼への応答コンテンツを配信する(図26を参照)。X、Y、Zからの発信時についても、接続数を1カウントアップする。セッション終了時に接続数を1カウントダウンする。
【0096】
また、図17は、Web−APPサーバ100内の情報管理DB104に保存されるデータの例を示す図であり、図18は、SS(ソフトスイッチ)11内のSS情報管理DB14に保存されるデータの例を示している。
【0097】
図19は、コンテンツ配信システムの全体構成における発コンテンツ有の場合の動作の流れを示すシーケンス図であり、発信者側ユーザが設定したコンテンツが発信者ユーザに配信される例を示す図である。以下、図19を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0098】
発信者のUAC50から発信者側SS11Aに発呼が行われ、SS11AにINVITEが送信される(ステップS801)。発信者側SS11AはWeb−APPサーバ100に対し、発信者側の端末から送信されたINVITEをWeb−APPサーバ100に送信する(ステップS802)。
【0099】
Web−APPサーバ100は、発信者側のUAC50に応答信号(200 OK)を送信すると共に(ステップS803)、着信者側SS11BにINVITEを送信する(ステップS804)。着信者側SS11Bは、このINVITEを着信者側のUAS60に送信する(ステップS805)。
【0100】
一方、Web−APPサーバ100に発信者側UAC50から、応答信号(200 OKに対する応答信号ACKが返信された場合は(ステップS806)、UAC50とWeb−APPサーバ100との間にRTPセッションが確立(通信開始)され、Web−APPサーバ100からUAC50に対しコンテンツの配信を行う(ステップS807)。
【0101】
そして、着信者側UAS60から応答信号(200 OK)がWeb−APPサーバ100に送信されると(ステップS813)、Web−APPサーバ100からUAS60に応答信号ACKが送信され(ステップS808)、Web−APPサーバ100とUAS60との間にRTPセッションが確立される(ステップS809)。
【0102】
Web−APPサーバ100とUAS60との間にRTPセッションが確立すると(ステップS809)、Web−APPサーバ100はコンテンツの配信を停止し(ステップS810)、既存セッションのミキシングを行い(ステップS811)。UAC50とUAS60との間で通話が開始される(ステップS812)。
【0103】
このように、発信者側SS11AがUAC50からのINVITEをWeb−APPサーバ100に転送し、UAC50とWeb−APPサーバ間でRTPセッションを確立し、コンテンツを配信する。そして、Web−APPサーバ100がUAS60に対してINVITE発行し、RTPセッションの確立後、既存セッションとミキシングし、UAC50とUAS6との間で通話を可能とする。
【0104】
図20は、コンテンツ配信システムの全体構成における発コンテンツなしの場合の動作の流れを示すシーケンス図であり、Web−APPサーバにSS(ソフトスイッチ)11Aからのイベントが上がらないため、コンテンツ配信が発信しない場合の例である。以下、図20を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0105】
発信者のUAC50から発信者側SS11Aに発呼が行われ、SS11AにINVITEが送信される(ステップS821)。発信者側SS11Aは、発信者側のUAC50から送信されたINVITEを着信者側SS11Bに送信する(ステップS822)。
【0106】
着信者側SS11Bは着信者側のUAS60にINVITEを送信する(ステップS823)。着信者側UAS60は、発信者側のUAS50に応答信号(200 OK)を送信し(ステップS824)、UAC50はUAS60に応答信号ACKを送信する(ステップS825)。これにより、UAC50とUAS60との間にRTPセッションが確立し、UAC50とUAS60との間で通話が開始される(ステップS826)。
【0107】
このように、発信者SS11AからWeb−APPサーバ100にINVITEが上がらない場合は、通常の電話と同等の処理の流れとなる。
【0108】
図21は、コンテンツ配信システムの全体構成における着コンテンツ有の場合の動作の流れを示すシーケンス図であり、着信者側ユーザが設定したコンテンツが発信者ユーザに配信される例を示す図である。以下、図21を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0109】
発信者側のUAC50から発信者側SS11Aに発呼が行われ、SS11AにINVITEが送信される(ステップS841)。発信者側SS11Aは着信者側SS11BにINVITEを送信する(ステップS842)。着信者側SS11Bは、Web−APPサーバ100に対し、発信者側SS11Aから送信されたINVITEを送信する(ステップS843)。
【0110】
Web−APPサーバ100は、発信者側のUAC50に応答信号(200 OK)を送信すると共に(ステップS844)、着信者側UAS60にINVITEを送信する(ステップS845)。発信者UAC50はWeb−APPサーバ100に応答信号ACKを送信する(ステップS846)。これにより、発信者側UAC50とWeb−APPサーバ100との間にRTPセッションが確立し、Web−APPサーバ100からUAC50にコンテンツが配信される(ステップS847)。
【0111】
一方、Web−APPサーバ100に対し、着信者側UAS60から応答信号(200 OK)が送信されると(ステップS848)、Web−APPサーバ100はUAS60に対し応答信号ACK信号を送信し(ステップS849)、Web−APPサーバ100とUAS60との間にRTPセッションが確立する。
【0112】
Web−APPサーバ100とUAS60との間にRTPセッションが確立すると(ステップS850)、Web−APPサーバ100はコンテンツの配信を停止し(ステップS851)、既存セッションのミキシングを行い(ステップS852)。UAC50とUAS60との間で通話が開始される(ステップS853)。
【0113】
このように、発信者側SS11Aが受信したINVITEをWeb−APPサーバ100に転送し、発信者側UAC50とWeb−APPサーバ100との間でRTPセッションが確立し、コンテンツを配信する。Web−APPサーバ100が着信者側UAS60に対してINVITE発行し、RTPセッションが確立し、セッション確立後、既存セッションとミキシングし、UAC50とUAS60との間で通話を可能とする。
【0114】
図22は、コンテンツ配信システムの全体構成における着コンテンツなしの場合の動作の流れを示すシーケンス図であり、Web−APPサーバにイベントは上がるが、発信者側ユーザへのコンテンツが配信済みである、または、QoS制限により配信できるコンテンツが無い、などの理由で、コンテンツ配信が発生しない場合の例である。以下、図22を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0115】
発信者のUAC50から発信者側SS11Aに発呼が行われ、SS11AにINVITEが送信される(ステップS861)。発信者側SS11Aは、発信者側の端末から送信されたINVITEを着信者側SS11Bに送信する(ステップS862)。
【0116】
着信者側SS11BはWeb−APPサーバ100にINVITEを送信する(ステップS863)。Web−APPサーバ100は着信者側UAS60にINVITEを送信する(ステップS864)。着信者側UAS60は、発信者側のUAC50に応答信号(200 OK)を送信し(ステップS865)、UAC50はUAS60に応答信号ACKを送信する(ステップS866)。これにより、UAC50とUAS60との間にRTPセッションが確立し、UAC50とUAS60との間で通話が開始される(ステップS867)。
【0117】
このように、着信者側SS11Bが受信したINVITEをWeb−APPサーバ100に転送するが、コンテンツ配信条件に一致しないため、コンテンツは配信されず。Web−APPサーバ100が、UAS60に対してINVITEを発行し、UAC50とUAS60との間でRTPセッションを確立し、通話を可能とする。
【0118】
図23は、コンテンツ配信システムの全体構成における着コンテンツなしの場合の動作の流れを示すシーケンス図であり、Web−APPサーバにSS(ソフトスイッチ)11Bからイベントが上がらないため、コンテンツ配信が発生しない場合の例である。以下、図23を参照して、その処理の流れについて説明する。
【0119】
発信者のUAC50から発信者側SS11Aに発呼が行われ、SS11AにINVITEが送信される(ステップS881)。発信者側SS11Aは、発信者側の端末から送信されたINVITEを着信者側SS11Bに送信する(ステップS882)。
【0120】
着信者側SS11Bは着信者側UAS60にINVITEを送信する(ステップS883)。着信者側UAS60は、発信者側のUAC50に応答信号(200 OK)を送信し(ステップS884)、UAC50はUAS60に応答信号ACKを送信する(ステップS885)。これにより、UAC50とUAS60との間にRTPセッションが確立し、UAC50とUAS60との間で通話が開始される(ステップS886)。
【0121】
このように、着信者側SS11BからWeb−APPサーバ100にINVITEはあがらないため、通常の電話と同等の処理の流れになる。
【0122】
図24は、本発明の効果を説明するための図であり、従来は、コンテンツ事業者の登録した音声ファイルのみを、ダイヤル手順により接続してきた発信者(課金サービス対象者)へ送信するのみであったが、本発明では、コンテンツ事業者がユーザのニーズ(趣味・嗜好)に基づきコンテンツが選択できる。また、コンテンツ事業者はユーザの趣味・嗜好毎にコンテンツを登録することが可能となる。さらに、本サービス契約者は自身の事前登録した趣味・嗜好に基づき提供されるコンテンツのみを選択可能となり、一律の同一コンテンツ提供からユーザニーズに基づくコンテンツ選択へ変更することができる。
【0123】
また、図25は、本発明の他の効果を説明するための図であり、従来は、図(A)に示すように、コンテンツ配信はCSP(コンテンツ配信事業者)の設定するコンテンツのみであったが、本発明により、図(B)に示すように、発信者ニーズに伴う選択(自身が相手呼出中に観たい・聴きたいコンテンツの選択が可能)できる。また、図(C)に示すように、着信者の選択により、着信者が発信者毎に、着信者応答までに見せたい・聴かせたいコンテンツの選択が可能となる。さらに、図(D)に示すように、発信者ニーズ・着信者ニーズに関わらず、システムが魅せたい・聴かせたいコンテンツ(暫くお待ちいただく場合等)を提供することができる。
【0124】
図26は、本発明におけるQoS制御の例を示す図である。本発明のQoS制御は、SS(ソフトスイッチ)と連携したQoS制御である。これは、契約者が自身でアップロードするコンテンツに制限を持たせなければ、必要帯域幅や同時接続数・アクセスラインへの負荷にも繋がるため、コンテンツ決定時にQoS制御を実施する。
【0125】
また、SSにおいて同時接続数が許可されたとしても、コンテンツ配信によるRTPパケットの規制が想定されるため、Web−APPサーバにおいてもQoS制御を行う。
【0126】
例えば、図に示すように、発信Aが、SS(ソフトスイッチ)11でQoS制御されると共に、Web−APPサーバ100においても、コンテンツB(データ量が多いコンテンツ)の配信がQoS制御により阻止される。なお、Web−APPサーバ100のQoS制御によりコンテンツの配信が停止された場合は、あふれ呼への応答コンテンツCが配信される。
【0127】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のWeb−APPサーバ100は内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
【0128】
すなわち、Web−APPサーバ100における、各処理は、CPU等の中央演算処理装置がROMやRAM等の主記憶装置に上記プログラムを読み出して、情報の加工、演算処理を実行することにより、実現されるものである。
【0129】
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0130】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のWeb−APPサーバ、およびコンテンツ配信システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す図である。
【図2】Web−APPサーバの構成とSOD登録について説明するための図である。
【図3】SOD情報の登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【図4】Web−APPサーバへの配信コンテンツ登録の概要を示す図である。
【図5】利用者へのサービスの提供方法を示す図である。
【図6】配信コンテンツの登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【図7】イベントフィルタ登録について説明するための図である。
【図8】Web−APPサーバにおけるイベントフィルタの登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【図9】Web−APPサーバとSSにおけるイベントフィルタ登録の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図10】ユーザが発信する場合のコンテンツ配信の例を説明するための図である。
【図11】ユーザが発信を行う場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【図12】着信の場合について説明するための図である。
【図13】ユーザの着呼端末に着信が行われる処理の流れを示すシーケンス図である。
【図14】着信の場合のコンテンツ配信判定の処理の流れを示す図である。
【図15】発信者の特性に応じた配信の例を示す図である。
【図16】本発明のコンテンツ配信システムにおけるQoS制御について説明するための図である。
【図17】Web−APPサーバ内の情報管理DBに保存されるデータの例を示す図である。
【図18】SS(ソフトスイッチ)内のSS情報管理DBに保存されるデータの例を示す図である。
【図19】発コンテンツ有でコンテンツが発信者ユーザに配信される例を示す図である。
【図20】発コンテンツ無しでWeb−APPサーバにイベントが上がらない例を示す図である。
【図21】着コンテンツ有でコンテンツが発信者ユーザに配信される例を示す図である。
【図22】着コンテンツ無しでコンテンツが配信済みなどの理由でコンテンツ配信が発生しない例を示す図である。
【図23】着コンテンツ無しでWeb−APPサーバにイベントが上がらないため、コンテンツ配信が発生しない例を示す図である。
【図24】本発明の効果を説明するための図である。
【図25】本発明の他の効果を説明するための図である。
【図26】本発明におけるQoS制御の例を示す図である。
【符号の説明】
【0132】
1 ユーザ
2 保守管理者
3 CSP(コンテンツサービスプロバイダ)
10、22 IP網
11、11A、11B SS(ソフトスイッチ)
12 SS信号処理部
13 SSDB制御部
14 SS情報管理DB
15 SSイベントフィルタ管理部
16 SSイベントフィルタ実行部
21、21A、21B、31 発呼端末
32 PSTN網(公衆交換電話網)
33 ゲートウェイ(GW)
41 着呼端末
50 UAC(User Agent Client)
60 UAS(User Agent Server)
51、61 SIPクライアント
100 Web−APPサーバ(Webアプリケーションサーバ)
101 信号処理部
102 SOD管理部
103 DB制御部
104 情報管理DB
105 コンテンツ管理部
106 コンテンツ記憶部
107 イベントフィルタ管理部
108 イベント処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムであって、
発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手段と、
前記発呼端末が発呼を行い前記着呼端末番号を発呼側SSに送信した際に、
前記発呼側SSにおいて、前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタから前記着呼端末番号に該当するWeb−APP識別番号とイベントフィルタ識別番号とを読み出し、前記Web−APP識別番号に該当するWebアプリケーションサーバへ前記イベントフィルタ識別番号を送信するイベントフィルタ実行手段と、
前記Webアプリケーションサーバが、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記コンテンツ配信システムは、
発信元の発呼端末の発呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成するとともに該イベントフィルタの識別番号を生成し、前記発呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記着呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手段と、
前記発呼端末が発呼を行い前記着呼側SSが前記発呼端末の発呼端末番号を受信した際に、
前記着呼側SSにおいて、前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタから前記発呼端末番号に該当するWeb−APP識別番号とイベントフィルタ識別番号とを読み出し、前記Web−APP識別番号に該当するWeb−APPへ前記発呼端末番号とイベントフィルタ識別番号を送信するイベントフィルタ実行手段と、
前記Webアプリケーションサーバが、前記着呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツをコンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを、前記発呼端末番号に基づいて、前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記Webアプリケーションサーバには、
発信元の発呼端末番号に関連付けて前記発信元に配信するコンテンツを設定する配信条件設定画面をユーザ端末に表示させる手段と、
前記配信条件設定画面で設定された発呼端末番号と、該発呼端末番号に関連付けて設定されたコンテンツのコンテンツ識別番号と、前記Web−APP識別番号とを基に、前記イベントフィルタとイベントフィルタの識別番号を生成する手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記ユーザの端末およびコンテンツ配信事業者の端末から入力されるコンテンツを前記コンテンツ記憶部に登録する手段と、
発信先の着呼端末番号に関連付けて発信元の発呼端末に配信するコンテンツを設定すると共に、発信元の発呼端末番号に関連付けて該発呼端末に配信するコンテンツを設定する、配信条件設定画面をユーザ端末に表示させる手段と、
前記配信条件設定画面で設定された発呼端末番号または着呼端末番号と、それに設定されたコンテンツ識別番号と、Web−APP識別番号とを基に、前記イベントフィルタとイベントフィルタ識別番号を生成する手段と、
前記発呼端末番号または着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSおよび着呼側SSに登録する手段と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記イベント処理手段は、
前記コンテンツを配信する際に、配信するコンテンツのデータ量に応じて、配信を許可するか否かを判定するQoS制御を行うこと
を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
前記イベント処理手段は、
前記発呼端末または着呼端末が、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網に接続される端末である場合に、公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網の利用可能帯域幅および同時接続回線数に応じて、配信するコンテンツのデータ量を制御すること
を特徴とする請求項5に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記イベント処理手段は、
前記QoS制御により配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合、または前記公衆交換電話網、ISDN網、または、移動体通信網により配信するコンテンツのデータ量が制限され動画が配信できない場合には、
前記動画から音声のみを抽出し、該抽出した音声のみを配信すること
を特徴とする請求項5または請求項6に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムにおける前記Webアプリケーションサーバであって、
発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手段と、
前記発呼側SSにおいて前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタに該当する着呼端末番号が検出され、前記発呼側SSからイベントフィルタ識別番号を受信した場合に、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手段と、
を備えることを特徴とするWebアプリケーションサーバ。
【請求項9】
発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信方法であって、
前記Webアプリケーションサーバにより、
発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手順と、
前記発呼側SSにおいて前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタに該当する着呼端末番号が検出され、前記発呼側SSからイベントフィルタ識別番号を受信した場合に、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手順と、
が行われることを特徴とするコンテンツ配信方法。
【請求項10】
発呼端末および該発呼端末を収容するソフトスイッチである発呼側SSと、着呼端末および該着呼端末を収容するソフトスイッチである着呼側SSと、コンテンツと該コンテンツ識別するコンテンツ識別番号とが関連付けて記憶されているコンテンツ記憶部を有しWeb−APP識別番号により識別されるWebアプリケーションサーバと、を有するコンテンツ配信システムにおける前記Webアプリケーションサーバ内のコンピュータに、
発信先の着呼端末の着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、コンテンツ識別番号と、を関連付けたイベントフィルタを生成すると共に該イベントフィルタのイベントフィルタ識別番号を生成し、前記着呼端末番号と、前記Web−APP識別番号と、前記イベントフィルタ識別番号とを含むソフトスイッチ用のイベントフィルタを生成して前記発呼側SSに登録するイベントフィルタ管理手順と、
前記発呼側SSにおいて前記ソフトスイッチ用のイベントフィルタに該当する着呼端末番号が検出され、前記発呼側SSからイベントフィルタ識別番号を受信した場合に、前記発呼側SSから受信したイベントフィルタ識別番号に該当するコンテンツを前記コンテンツ記憶部から読み出し、読み出したコンテンツを前記発呼側SSを介して前記発呼端末に配信するイベント処理手順と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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