コンバイン
【課題】前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御との切換え、または前記車速連動制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを誤操作なく行なえるように構成して操作性を向上させる。
【解決手段】前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御(標準速制御)と、該車速連動制御よりも前処理部7の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え、または前記車速連動制御と、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御(非車速連動制御)の切換えを、脱穀クラッチレバー21の操作によって集約的に行なえるように構成した。
【解決手段】前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御(標準速制御)と、該車速連動制御よりも前処理部7の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え、または前記車速連動制御と、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御(非車速連動制御)の切換えを、脱穀クラッチレバー21の操作によって集約的に行なえるように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部の駆動速度を刈取り作業状態に応じて切換え可能なコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインでは、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御(標準速制御)と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御(非車速連動制御)との切換えを、主変速レバーの把持部に設けた強制掻込みスイッチの入/切操作で行なえるように構成すると共に、前記車速連動制御と、該車速連動制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え、即ち制御モードの切換操作を主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチの入/切操作で行なえるように構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−199418号公報(第3−4頁、図2、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の如く主変速レバーの把持部に設けられている強制掻込みスイッチと倒伏スイッチは、オペレータが主変速レバーの把持部を握った状態の親指で押圧操作するものであり、主変速レバーを操作している最中に誤操作を起こし易く操作性の面で改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部と、該前処理部で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部と、該脱穀部への動力伝達を断接する脱穀クラッチと、該脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーを備えると共に、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバーの操作により行なえるように構成したことを第1の特徴としている。
また、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部と、該前処理部で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部と、該脱穀部への動力伝達を断接する脱穀クラッチと、該脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーを備えると共に、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバーの操作により行なえるように構成したことを第2の特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを、脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーにより行なえるように構成したので、従来のように、前記標準速制御と倒伏制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバーを操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチを入り状態とする前記標準速制御と倒伏制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバーによって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
また、請求項2の発明によれば、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換えを、脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーにより行なえるように構成したので、従来のように、前記車速連動制御と非車速連動制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた強制掻込みスイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバーを操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができと共に、脱穀クラッチを入り状態とする前記車速連動制御と非車速連制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバーによって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】コンバインの斜視図。
【図2】操縦部の斜視図。
【図3】コンバインの伝動図(実施例1)。
【図4】標準速制御、定速制御、及び倒伏制御を示すグラフ。
【図5】制御部のブロック図(実施例1)。
【図6】(a),(b)脱穀クラッチレバーのガイド溝の形状を示す平面図(実施例 1)。
【図7】脱穀部、脱穀フィードチェン、及び前処理部の駆動制御状態示す一覧表(実 施例1)。
【図8】コンバインの伝動図(実施例2)。
【図9】制御部のブロック図(実施例2)。
【図10】脱穀クラッチレバーのガイド溝の形状を示す平面図(実施例2)。
【図11】脱穀部、脱穀フィードチェン、及び前処理部の駆動制御状態示す一覧表( 実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、コンバインの斜視図、また図2は、操縦部の斜視図であって、コンバイン1は、走行部である左右のクローラ走行装置2L,2Rに支持した走行機体3を有しており、該走行機体3の前部右側にコンバイン1の操縦部4を構成するステップ5とオペレータが着座する運転席6を設けると共に、ステップ5の前側には、走行機体3の操向及び前処理部7の昇降操作を行うマルチステアリングレバー8を備えた操縦塔9を立設している。マルチステアリングレバー8は、操縦塔9の上部を覆う上面パネル11の右側から突出すると共に、上面パネル11の左側には、刈取り作業(運転)に必要な各種情報を表示するためのメータパネル12を内装している。
【0010】
一方、走行機体3の前部左側には、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部7を昇降自在に架設し、この前処理部7の後方には、該前処理部7で刈取った穀稈を脱穀すると共に脱穀した穀粒を選別処理する脱穀部13と、該脱穀部13で脱穀された後の排稈を機外に排出処理する図示しない後処理部を設けている。
【0011】
また、運転席6の後方には、脱穀部13で選別された穀粒を一時的に貯留する穀粒タンク14を設けてあり、この穀粒タンク14内に一時的に貯留された穀粒は、図示しない縦搬送パイプを経て起伏及び回動動作自在な穀粒排出オーガ16の排出口16aから機外に排出できるようになっている。
【0012】
そして、運転席6左側のサイドパネル17には、主変速レバー18、副変速レバー19、及び刈取クラッチレバーを兼ねる脱穀(作業機)クラッチレバー21等のコンバイン1の操縦に必要な複数の操作レバーを配設すると共に、選別自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替えるダイヤル付切替えスイッチ22、水平自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替えるダイヤル付切替えスイッチ23、こぎ深さ自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替える切替えスイッチ24、方向自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替える切替えスイッチ25等のスイッチ類が配設してあり、既述した構成によりコンバイン1の操縦部4を形成している。
【0013】
また、図3は、コンバイン1の伝動図であって、エンジン31の出力軸31aには、2個の出力プーリ32,33が固設してあり、出力プーリ32からは、走行クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C1を介してトランスミッション34の主変速機を構成する静油圧式無段変速装置(走行用HST)35にエンジン31の動力がベルト伝動されると共に、トランスミッション34の副変速機構34a及び歯車列34bを介して変速された動力が、左右のクローラ走行装置2L,2Rの駆動スプロケット36,36に伝達される。
【0014】
一方、出力プーリ33からは、脱穀部13を構成する唐箕ファン37にエンジン31の動力がベルト伝動されると共に、脱穀クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C2を介して処理胴38及び扱胴39にエンジン31の動力がベルト伝動される。更に唐箕ファン37の回転軸37aに固設したプーリ41からは、クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C3及び脱穀フィードチェン42の駆動軸42aの軸端に設けたワンウェイクラッチ43を介して当該脱穀フィードチェン42にエンジン31の動力がベルト伝動される。
【0015】
また、上述したトランスミッション34の副変速機構34aを構成する伝動軸44を入力軸として、トランスミッション34に併設した刈取変速ミッション45に動力が入力される。そして、刈取変速ミッション45の変速機構45aを経て出力軸45bに伝達された動力を、該出力軸45bの軸端に設けたワンウェイクラッチ46及びクラッチ(ベルトテンションクラッチ)C4を介して前処理部7に伝達すると共に、脱穀フィードチェン42の駆動軸42aに固設したプーリ47を介して脱穀フィードチェン42にベルト伝動せしめるように構成している。
【0016】
以上説明した伝動構成により、コンバイン1は、エンジン31から出力される動力により左右のクローラ走行装置2L,2R、前処理部7、及び脱穀部13等が駆動する。即ち、操縦部4に搭乗するオペレータの運転操作により、左右のクローラ走行装置2L,2Rを駆動させて圃場内を走行しながら、圃場内に植立する穀稈の刈取りと脱穀作業を行なうことができるようになっている。
【0017】
そして、本発明では、図4に実線aで示す穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部7と脱穀フィードチェン42の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御(車速連動制御)と、図4に点線cで示す前処理部7と脱穀フィードチェン42の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御(非車速連動制御)の切換えを、脱穀クラッチレバー21の揺動操作により行なえるように構成すると共に、前記標準速制御と、この標準速制御よりも図4に実線bで示す如く前処理部7の駆動速度を増速して
機体の走行速度に連動させて高速に変速制御する倒伏制御(車速連動制御)との切換えも、当該脱穀クラッチレバー21の揺動操作により行なえるように構成しており、以下その詳細について説明する。
【0018】
コンバイン1は、図5に示すブロック図のように、マイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される制御部51を備えており、この制御部51の入力側には、例えば図6(a),(b)に示すように、操縦部4のサイドパネル17に設けたガイド溝17a、または17bに沿って揺動操作される脱穀クラッチレバー21の操作位置、即ち脱穀クラッチC2切り位置、脱穀クラッチC2入り位置、手扱ぎ位置、標準刈り位置、及び倒伏刈り位置にそれぞれ対応するように設置した脱穀クラッチC2切り検出スイッチ52、脱穀クラッチC2入り検出スイッチ53、手扱ぎ検出スイッチ54、標準刈り検出スイッチ55、及び倒伏刈り検出スイッチ56を所定の入力インターフェイス回路を介して接続する一方、制御部51の出力側には、脱穀クラッチC2を入/切作動させる駆動モータ57、唐箕ファン37の回転軸37aから脱穀フィードチェン42の駆動軸42aへの動力伝達を断接するクラッチC3を入/切作動させる駆動モータ58、刈取変速ミッション45の出力軸45bから前処理部7への動力伝達を断接するクラッチC4を入/切作動させる駆動モータ59、及び刈取変速ミッション45の変速機構45aを作動させる駆動モータ61を所定の出力インターフェイス回路を介して接続している。
【0019】
そして、図7は、上述した制御部51と脱穀クラッチレバー21の揺動操作により実行される脱穀部13、脱穀フィードチェン42、及び前処理部7の駆動制御状態を一覧表に示したものであり、実施例1では、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部7の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え(図4参照)を、脱穀クラッチC2を入/切操作する脱穀クラッチレバー21により行なえるように構成しているので、従来のように、前記標準速制御と倒伏制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバー21を操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチC2を入り状態とする前記標準速制御と倒伏制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバー21によって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
【実施例2】
【0020】
図8に示す実施例2のコンバイン1の伝動図は、実施例1で説明した伝動図において、脱穀フィードチェン42の駆動軸42aにプーリ48を追加して固設すると共に、クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C6を介して前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない図4に点線cで示すような定速制御(非車速連動制御)、即ち強制掻込み制御を脱穀クラッチレバー21の揺動操作により行なえるように構成したものである。
【0021】
また、図9は、マイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される制御部51のブロック図であり、この制御部51の入力側には、例えば図10に示すように、操縦部4のサイドパネル17に設けたガイド溝17cに沿って揺動操作される脱穀クラッチレバー21の操作位置、即ち脱穀クラッチC2切り位置、脱穀クラッチC2入り位置、手扱ぎ位置、標準刈り位置、倒伏刈り位置、及び強制掻込み位置にそれぞれ対応するように設置した脱穀クラッチC2切り検出スイッチ52、脱穀クラッチC2入り検出スイッチ53、手扱ぎ検出スイッチ54、標準刈り検出スイッチ55、倒伏刈り検出スイッチ56、及び強制掻込み検出スイッチ62を所定の入力インターフェイス回路を介して接続する一方、制御部51の出力側には、脱穀クラッチC2を入/切作動させる駆動モータ57、唐箕ファン37の回転軸37aから脱穀フィードチェン42の駆動軸42aへの動力伝達を断接するクラッチC3を入/切作動させる駆動モータ58、刈取変速ミッション45の出力軸45bから前処理部7への動力伝達を断接するクラッチC4を入/切作動させる駆動モータ59、刈取変速ミッション45の変速機構45aを作動させる駆動モータ61、及び前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させない定速制御(非車速連動制御)を実行可能にするクラッチC6を入/切作動させる駆動モータ63を所定の出力インターフェイス回路を介して接続している。
【0022】
そして、図11は、上述した制御部51と脱穀クラッチレバー21の揺動操作により実行される脱穀部13、脱穀フィードチェン42、及び前処理部7の駆動制御状態を一覧表に示したものであり、実施例1と同様に、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部7の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え(図4参照)を、脱穀クラッチC2を入/切操作する脱穀クラッチレバー21により行なえるように構成しているので、従来のように、前記標準速制御と倒伏制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバー21を操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチC2を入り状態とする前記標準速制御と倒伏制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバー21によって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
【0023】
また、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換え(図4参照)も、脱穀クラッチC2を入/切操作する脱穀クラッチレバー21により行なえるように構成しているので、従来のように、前記車速連動制御と非車速連動制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた強制掻込みスイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバー21を操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチC2を入り状態とする前記車速連動制御と非車速連動、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバー21によって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。特に実施例2においては、図10に示すように、サイドパネル17に設けたガイド溝17cに沿って揺動操作する脱穀クラッチレバー21を、標準刈り位置を基準として前後方向に揺動操作することにより倒伏刈り位置と強制掻込み位置への切換えをスムーズに行なえるように構成している。
【符号の説明】
【0024】
7 前処理部
13 脱穀部
21 脱穀クラッチレバー
C2 脱穀クラッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部の駆動速度を刈取り作業状態に応じて切換え可能なコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインでは、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御(標準速制御)と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御(非車速連動制御)との切換えを、主変速レバーの把持部に設けた強制掻込みスイッチの入/切操作で行なえるように構成すると共に、前記車速連動制御と、該車速連動制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え、即ち制御モードの切換操作を主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチの入/切操作で行なえるように構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−199418号公報(第3−4頁、図2、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の如く主変速レバーの把持部に設けられている強制掻込みスイッチと倒伏スイッチは、オペレータが主変速レバーの把持部を握った状態の親指で押圧操作するものであり、主変速レバーを操作している最中に誤操作を起こし易く操作性の面で改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部と、該前処理部で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部と、該脱穀部への動力伝達を断接する脱穀クラッチと、該脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーを備えると共に、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバーの操作により行なえるように構成したことを第1の特徴としている。
また、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部と、該前処理部で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部と、該脱穀部への動力伝達を断接する脱穀クラッチと、該脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーを備えると共に、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバーの操作により行なえるように構成したことを第2の特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを、脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーにより行なえるように構成したので、従来のように、前記標準速制御と倒伏制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバーを操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチを入り状態とする前記標準速制御と倒伏制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバーによって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
また、請求項2の発明によれば、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換えを、脱穀クラッチを入/切操作する脱穀クラッチレバーにより行なえるように構成したので、従来のように、前記車速連動制御と非車速連動制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた強制掻込みスイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバーを操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができと共に、脱穀クラッチを入り状態とする前記車速連動制御と非車速連制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバーによって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】コンバインの斜視図。
【図2】操縦部の斜視図。
【図3】コンバインの伝動図(実施例1)。
【図4】標準速制御、定速制御、及び倒伏制御を示すグラフ。
【図5】制御部のブロック図(実施例1)。
【図6】(a),(b)脱穀クラッチレバーのガイド溝の形状を示す平面図(実施例 1)。
【図7】脱穀部、脱穀フィードチェン、及び前処理部の駆動制御状態示す一覧表(実 施例1)。
【図8】コンバインの伝動図(実施例2)。
【図9】制御部のブロック図(実施例2)。
【図10】脱穀クラッチレバーのガイド溝の形状を示す平面図(実施例2)。
【図11】脱穀部、脱穀フィードチェン、及び前処理部の駆動制御状態示す一覧表( 実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、コンバインの斜視図、また図2は、操縦部の斜視図であって、コンバイン1は、走行部である左右のクローラ走行装置2L,2Rに支持した走行機体3を有しており、該走行機体3の前部右側にコンバイン1の操縦部4を構成するステップ5とオペレータが着座する運転席6を設けると共に、ステップ5の前側には、走行機体3の操向及び前処理部7の昇降操作を行うマルチステアリングレバー8を備えた操縦塔9を立設している。マルチステアリングレバー8は、操縦塔9の上部を覆う上面パネル11の右側から突出すると共に、上面パネル11の左側には、刈取り作業(運転)に必要な各種情報を表示するためのメータパネル12を内装している。
【0010】
一方、走行機体3の前部左側には、穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部7を昇降自在に架設し、この前処理部7の後方には、該前処理部7で刈取った穀稈を脱穀すると共に脱穀した穀粒を選別処理する脱穀部13と、該脱穀部13で脱穀された後の排稈を機外に排出処理する図示しない後処理部を設けている。
【0011】
また、運転席6の後方には、脱穀部13で選別された穀粒を一時的に貯留する穀粒タンク14を設けてあり、この穀粒タンク14内に一時的に貯留された穀粒は、図示しない縦搬送パイプを経て起伏及び回動動作自在な穀粒排出オーガ16の排出口16aから機外に排出できるようになっている。
【0012】
そして、運転席6左側のサイドパネル17には、主変速レバー18、副変速レバー19、及び刈取クラッチレバーを兼ねる脱穀(作業機)クラッチレバー21等のコンバイン1の操縦に必要な複数の操作レバーを配設すると共に、選別自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替えるダイヤル付切替えスイッチ22、水平自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替えるダイヤル付切替えスイッチ23、こぎ深さ自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替える切替えスイッチ24、方向自動制御を実行可能状態または実行不能状態に切替える切替えスイッチ25等のスイッチ類が配設してあり、既述した構成によりコンバイン1の操縦部4を形成している。
【0013】
また、図3は、コンバイン1の伝動図であって、エンジン31の出力軸31aには、2個の出力プーリ32,33が固設してあり、出力プーリ32からは、走行クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C1を介してトランスミッション34の主変速機を構成する静油圧式無段変速装置(走行用HST)35にエンジン31の動力がベルト伝動されると共に、トランスミッション34の副変速機構34a及び歯車列34bを介して変速された動力が、左右のクローラ走行装置2L,2Rの駆動スプロケット36,36に伝達される。
【0014】
一方、出力プーリ33からは、脱穀部13を構成する唐箕ファン37にエンジン31の動力がベルト伝動されると共に、脱穀クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C2を介して処理胴38及び扱胴39にエンジン31の動力がベルト伝動される。更に唐箕ファン37の回転軸37aに固設したプーリ41からは、クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C3及び脱穀フィードチェン42の駆動軸42aの軸端に設けたワンウェイクラッチ43を介して当該脱穀フィードチェン42にエンジン31の動力がベルト伝動される。
【0015】
また、上述したトランスミッション34の副変速機構34aを構成する伝動軸44を入力軸として、トランスミッション34に併設した刈取変速ミッション45に動力が入力される。そして、刈取変速ミッション45の変速機構45aを経て出力軸45bに伝達された動力を、該出力軸45bの軸端に設けたワンウェイクラッチ46及びクラッチ(ベルトテンションクラッチ)C4を介して前処理部7に伝達すると共に、脱穀フィードチェン42の駆動軸42aに固設したプーリ47を介して脱穀フィードチェン42にベルト伝動せしめるように構成している。
【0016】
以上説明した伝動構成により、コンバイン1は、エンジン31から出力される動力により左右のクローラ走行装置2L,2R、前処理部7、及び脱穀部13等が駆動する。即ち、操縦部4に搭乗するオペレータの運転操作により、左右のクローラ走行装置2L,2Rを駆動させて圃場内を走行しながら、圃場内に植立する穀稈の刈取りと脱穀作業を行なうことができるようになっている。
【0017】
そして、本発明では、図4に実線aで示す穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部7と脱穀フィードチェン42の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御(車速連動制御)と、図4に点線cで示す前処理部7と脱穀フィードチェン42の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない定速制御(非車速連動制御)の切換えを、脱穀クラッチレバー21の揺動操作により行なえるように構成すると共に、前記標準速制御と、この標準速制御よりも図4に実線bで示す如く前処理部7の駆動速度を増速して
機体の走行速度に連動させて高速に変速制御する倒伏制御(車速連動制御)との切換えも、当該脱穀クラッチレバー21の揺動操作により行なえるように構成しており、以下その詳細について説明する。
【0018】
コンバイン1は、図5に示すブロック図のように、マイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される制御部51を備えており、この制御部51の入力側には、例えば図6(a),(b)に示すように、操縦部4のサイドパネル17に設けたガイド溝17a、または17bに沿って揺動操作される脱穀クラッチレバー21の操作位置、即ち脱穀クラッチC2切り位置、脱穀クラッチC2入り位置、手扱ぎ位置、標準刈り位置、及び倒伏刈り位置にそれぞれ対応するように設置した脱穀クラッチC2切り検出スイッチ52、脱穀クラッチC2入り検出スイッチ53、手扱ぎ検出スイッチ54、標準刈り検出スイッチ55、及び倒伏刈り検出スイッチ56を所定の入力インターフェイス回路を介して接続する一方、制御部51の出力側には、脱穀クラッチC2を入/切作動させる駆動モータ57、唐箕ファン37の回転軸37aから脱穀フィードチェン42の駆動軸42aへの動力伝達を断接するクラッチC3を入/切作動させる駆動モータ58、刈取変速ミッション45の出力軸45bから前処理部7への動力伝達を断接するクラッチC4を入/切作動させる駆動モータ59、及び刈取変速ミッション45の変速機構45aを作動させる駆動モータ61を所定の出力インターフェイス回路を介して接続している。
【0019】
そして、図7は、上述した制御部51と脱穀クラッチレバー21の揺動操作により実行される脱穀部13、脱穀フィードチェン42、及び前処理部7の駆動制御状態を一覧表に示したものであり、実施例1では、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部7の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え(図4参照)を、脱穀クラッチC2を入/切操作する脱穀クラッチレバー21により行なえるように構成しているので、従来のように、前記標準速制御と倒伏制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバー21を操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチC2を入り状態とする前記標準速制御と倒伏制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバー21によって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
【実施例2】
【0020】
図8に示す実施例2のコンバイン1の伝動図は、実施例1で説明した伝動図において、脱穀フィードチェン42の駆動軸42aにプーリ48を追加して固設すると共に、クラッチ(ベルトテンションクラッチ)C6を介して前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない図4に点線cで示すような定速制御(非車速連動制御)、即ち強制掻込み制御を脱穀クラッチレバー21の揺動操作により行なえるように構成したものである。
【0021】
また、図9は、マイクロコンピュータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成される制御部51のブロック図であり、この制御部51の入力側には、例えば図10に示すように、操縦部4のサイドパネル17に設けたガイド溝17cに沿って揺動操作される脱穀クラッチレバー21の操作位置、即ち脱穀クラッチC2切り位置、脱穀クラッチC2入り位置、手扱ぎ位置、標準刈り位置、倒伏刈り位置、及び強制掻込み位置にそれぞれ対応するように設置した脱穀クラッチC2切り検出スイッチ52、脱穀クラッチC2入り検出スイッチ53、手扱ぎ検出スイッチ54、標準刈り検出スイッチ55、倒伏刈り検出スイッチ56、及び強制掻込み検出スイッチ62を所定の入力インターフェイス回路を介して接続する一方、制御部51の出力側には、脱穀クラッチC2を入/切作動させる駆動モータ57、唐箕ファン37の回転軸37aから脱穀フィードチェン42の駆動軸42aへの動力伝達を断接するクラッチC3を入/切作動させる駆動モータ58、刈取変速ミッション45の出力軸45bから前処理部7への動力伝達を断接するクラッチC4を入/切作動させる駆動モータ59、刈取変速ミッション45の変速機構45aを作動させる駆動モータ61、及び前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させない定速制御(非車速連動制御)を実行可能にするクラッチC6を入/切作動させる駆動モータ63を所定の出力インターフェイス回路を介して接続している。
【0022】
そして、図11は、上述した制御部51と脱穀クラッチレバー21の揺動操作により実行される脱穀部13、脱穀フィードチェン42、及び前処理部7の駆動制御状態を一覧表に示したものであり、実施例1と同様に、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部7の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換え(図4参照)を、脱穀クラッチC2を入/切操作する脱穀クラッチレバー21により行なえるように構成しているので、従来のように、前記標準速制御と倒伏制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた倒伏スイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバー21を操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチC2を入り状態とする前記標準速制御と倒伏制御、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバー21によって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。
【0023】
また、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部7の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換え(図4参照)も、脱穀クラッチC2を入/切操作する脱穀クラッチレバー21により行なえるように構成しているので、従来のように、前記車速連動制御と非車速連動制御の切換えを主変速レバーの把持部に設けた強制掻込みスイッチを押圧して行なうものと比べて、脱穀クラッチレバー21を操作している最中に誤操作を起こし難くなり、高齢の作業者であっても容易に操作することができると共に、脱穀クラッチC2を入り状態とする前記車速連動制御と非車速連動、及び手扱ぎ作業等の関連する切換えも、脱穀クラッチレバー21によって集約的に操作できるようになり操作性が向上する。特に実施例2においては、図10に示すように、サイドパネル17に設けたガイド溝17cに沿って揺動操作する脱穀クラッチレバー21を、標準刈り位置を基準として前後方向に揺動操作することにより倒伏刈り位置と強制掻込み位置への切換えをスムーズに行なえるように構成している。
【符号の説明】
【0024】
7 前処理部
13 脱穀部
21 脱穀クラッチレバー
C2 脱穀クラッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部(7)と、該前処理部(7)で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部(13)と、該脱穀部(13)への動力伝達を断接する脱穀クラッチ(C2)と、該脱穀クラッチ(C2)を入/切操作する脱穀クラッチレバー(21)を備えると共に、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部(7)の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバー(21)の操作により行なえるように構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部(7)と、該前処理部(7)で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部(13)と、該脱穀部(13)への動力伝達を断接する脱穀クラッチ(C2)と、該脱穀クラッチ(C2)を入/切操作する脱穀クラッチレバー(21)を備えると共に、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバー(21)の操作により行なえるように構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項1】
穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部(7)と、該前処理部(7)で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部(13)と、該脱穀部(13)への動力伝達を断接する脱穀クラッチ(C2)と、該脱穀クラッチ(C2)を入/切操作する脱穀クラッチレバー(21)を備えると共に、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する標準速制御と、該標準速制御よりも前処理部(7)の駆動速度を増速して機体の走行速度に連動させて変速制御する倒伏制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバー(21)の操作により行なえるように構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
穀稈の刈取りと搬送を行なう前処理部(7)と、該前処理部(7)で刈取った穀稈を脱穀及び選別処理する脱穀部(13)と、該脱穀部(13)への動力伝達を断接する脱穀クラッチ(C2)と、該脱穀クラッチ(C2)を入/切操作する脱穀クラッチレバー(21)を備えると共に、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御するコンバインにおいて、前記前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御する車速連動制御と、前処理部(7)の駆動速度を機体の走行速度に連動させて変速制御しない非車速連動制御との切換えを、前記脱穀クラッチレバー(21)の操作により行なえるように構成したことを特徴とするコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−273606(P2010−273606A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129733(P2009−129733)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
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