説明

コンピュータシステム

媒体によって利用者へ伝達され、ユニットを販売するための電話またはインターネットを基本としたリバースオークションを運営する方法であって、販売するいくつかのユニットを提供し、販売に供される数を最初に示す割り当てデータベースに暫定利用可能数量を格納するステップと、前記リバースオークションに参加するために利用者が電話または注文をすることのできる電話番号またはウェブサイトを提供するステップと、前記電話番号または前記ウェブサイトに1つまたは複数の着呼または注文が受信された時刻をレコードデータベースに記録するステップと、ユニットを販売するために、発呼者をいずれも待ち行列に配置し、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるステップと、人またはシステムが前記示されたユニットの価格を一定の期間にわたって下げ、プロデューサまたはシステムが前記暫定利用可能数量を減らすリバースオークションを運営するステップとを含み、前記リバースオークションは、前記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減った時刻に終了するとともに、前記終了時の価格はオークションデータベースに格納され、前記暫定利用可能数量は、前記オークションのタイミングに対する前記着呼レコード内の前記着呼または注文の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連づけられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて減らされ、前記指標はユニットの販売が完了/確定する前に発生する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オークションを運営するためのシステムおよび方法に関し、特に、電話および/またはテレビおよびインターネットによるリバースオークションに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビまたはその他の媒体を使用して商品を販売しようとする試みが知られている。これは典型的には、商品をそれに伴う価格と共にテレビに示すことによって行われる。このとき、商品の販売者は、誰もが電話をかけ、テレビに表示されている商品を購入できるようにする。このようなシステムでは、利用者の電話を随時許可することも可能であるし、商品が画面上に示されている間に限って利用者の電話及び注文を許可することも可能である。前者のシステムでは、電話をかけようと人を駆り立てる期間がなく、また、利用者は、売りに出されている複数の商品を次々と簡単に見てから、商品を購入するかどうかを決定することができるという不利な点がある。後者のシステムは、商品をすぐに購入しようと人を電話に駆り立てる刺激を与えるのに役立つが、その商品が画面に映されている間に、一定の通話数しか処理することができないという不都合がある。したがって、単一の商品の販売に要する全期間にわたって、テレビ放送帯の容量と電話網の容量を両方とも同時に消費しなければならない。これは理屈の上からいっても効率的ではない。
【0003】
英国では、テレビ上で流動的な価格を扱うオークションを運営しようとする試みも知られている。これによると、人に電話をかけるタイミングを与えるよう刺激するという利点が得られる。しかしこの場合、利用者は注文、購入および登録の各プロセスを経るが、それを行うのにかなりの時間がかかるので、電話網の容量を消費してしまうという不都合がある。オークションプロセスの全容をテレビで放送する必要があることから、各競りの完了が遅くなると、オークション全体の進行が遅くなり、よって、テレビネットワークの容量が大量に消費されてしまう。これに対する1つの代替策は、事前登録された利用者だけ競ることを許し、これにより、オークションのタイミングを早めることである。この代替策には、登録していない利用者はオークションに参加することができないという不都合がある。
【0004】
他のタイプのオークションには、リバースオークションがあるが、これをテレビ画面上で実施するには問題がある。というのは、このオークションは、全てのユニットが購入されて初めて終了するからである。最終的な価格は、最終ユニットの落札時に付けられ、場合によっては、全ての落札者に対して同じ価格になる。この方式は、利用者が登録と購入手続きを済ませるまで、ユニットの割り当てを確定することができないため、問題である。したがって、テレビなどの媒体を使用する場合、かなり時間がかかり、容量を効率よく使用することができない。
【0005】
注文が全て完了する前に、次のユニットの販売をテレビ上で進めたとしても、利用者は前の商品のときと同じ電話番号を使用することができない。これは、電話番号が商品間の区別に使用されるので、ある特定の電話番号に電話をかけている利用者は、特定の商品を購入していると見なされるからである。その電話番号に対応する商品を注文の途中で変更すると、その利用者がどの商品を購入しようとしているのか、混乱をきたす可能性がある。
【0006】
落札されたユニット数に対して在庫数を制御し続ける点にも問題がある。周知のオークションシステムでは、比較的に、在庫数よりも商品を売り過ぎてしまいやすい。また、商品を安売りしてしまう可能性も高い。こういった状況では、その商品の購入に興味があり、オークションに参加しようとしている利用者が他にいる可能性があっても、テレビおよび電話網の望ましい容量使用量の枠内では、商品が非効率な形で売れ残ってしまう。この問題を回避するには、各通話を継続的に監視し続ける必要がある。これにより、もしある通話が最終的に落札につながるようであれば、その電話をかけてきた利用者を売れ残った商品の再販売対象にすべきではないことがわかる。しかしながら、これは、各通話をその通話の間に渡って監視し、かつ、各通話の詳細を全て単一のデータベースエントリに格納しなければならないため、技術的に非効率でありコストもかかる。
【0007】
インターネットを介して商品を販売するシステムも知られているが、このような利用者は、テレビ販売に付きものの対話型の商品説明が受けられない。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、上述したいくつかの問題を軽減することを目的とする。また、上述のいくつかの技術的な問題に対する技術的な解決策によって、より効率的なシステムを使用できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、媒体によって利用者へ伝達され、ユニットを販売するための電話を基本としたリバースオークションを運営する方法が提供され、該方法は、販売するいくつかのユニットを提供し、販売に供される数を最初に示す割り当てデータベースに暫定利用可能数量を格納するステップと、上記リバースオークションに参加するために発呼者から電話をかけることができる電話番号を提供するステップと、上記電話番号に1つまたは複数の着呼が受信された時刻を着呼データベースの着呼レコードに記録するステップと、ユニットを販売するために、各発呼者を待ち行列に配置し、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるステップと、人またはシステムが上記示されたユニットの価格を一定の期間にわたって下げ、プロデューサまたはシステムが上記暫定利用可能数量を減らすリバースオークションを運営するステップとを含み、上記リバースオークションは、上記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減った時刻に終了するとともに、上記終了時の価格がオークションデータベースに格納され、上記暫定利用可能数量は、上記オークションのタイミングに対する上記着呼レコード内の上記着呼の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連づけられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて減らされ、上記指標はユニットの販売が完了/確定する前に発生する。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、ユニットのリバースオークションを運営するためのコンピュータシステムが提供され、該システムは、プロセッサと、割り当てデータベース、オークションデータベース、および着呼データベースを含んだメモリと、電話システムと、ディスプレイとを備え、上記割り当てデータベースは、オークションに提供されるユニット数を示す暫定利用可能数量を含み、上記電話システムは、上記着呼データベースの着呼レコードに着呼が受信された時刻とダイヤルされた番号を記録するように構成されるとともに、ユニットを販売するために各発呼者を待ち行列に配置して、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるように構成され、上記プロセッサは、上記ディスプレイに価格を表示し、上記表示された価格を一定の期間にわたって下げ、上記暫定利用可能数量を減らし、上記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減るタイミングを判定し、その時刻で上記表示された価格を上記オークションデータベースに格納し、上記電話システムへ新しく着呼した通話が上記オークションに参加できないように構成され、上記システムは、上記オークションのタイミングに対する上記着呼レコード内の上記着呼の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連付けられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて上記暫定利用可能数量を減らし、上記指標がユニットの販売が終了する前に発生する。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、テレビでリバースオークションによりユニットを販売する方法が提供され、販売するためのユニットを、最初の価格および上記ユニットの上記オークションでの販売に利用可能な数と共にテレビに表示するステップと、オークションに参加するための電話着呼を許可するステップと、販売が行われる可能性がある、また行われたという十分な指標を発呼者が示していると考えられる場合に、前記表示された利用可能な数量が減らされるステップと、より多くの発呼者を促し、上記テレビの上記オークションに費やされる時間を減らすために、上記ユニットの上記表示された価格を下げるステップと、上記表示された利用可能な数量がゼロに達すると、上記オークションを終了するステップとを含む。
【0012】
本発明の第4の態様によれば、媒体によって利用者へ伝達され、ユニットを販売するためのインターネットを基本としたリバースオークションを運営する方法が提供され、該方法は、販売するいくつかのユニットを提供し、販売に供される数を最初に示す割り当てデータベースに暫定利用可能数量を格納するステップと、上記リバースオークションに参加するために利用者から注文を出すことができるウェブサイト購入機能を提供するステップと、上記電話番号に1つまたは複数の注文が受信された時刻を着呼データベースの着呼レコードに記録するステップと、ユニットを販売するために、各発呼者を待ち行列に配置し、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるステップと、人またはシステムが上記示されたユニットの価格を一定の期間にわたって下げ、プロデューサまたはシステムが上記暫定利用可能数量を減らすリバースオークションを運営するステップとを含み、上記リバースオークションは、上記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減った時刻に終了するとともに、上記終了時の価格がオークションデータベースに格納され、上記暫定利用可能数量は、上記オークションのタイミングに対する上記着呼レコード内の上記注文の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連づけられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて減らされ、上記指標はユニットの販売が完了/確定する前に発生することが好ましい方法が提供される。
【0013】
上記コールオペレータまたはシステムにつながる着呼の順序が、上記着呼レコードの上記格納された時刻によって決まり、かつ/または、ユニットの販売価格が、上記オークションデータベースに格納された上記終了時の価格から決定されることが好ましい。
【0014】
上記方法は、各発呼者にデータを1つ入力するよう促し、好ましくは、各発呼者を待ち行列に入れる前に書く発呼者にデータを1つ入力するよう促し、そのデータを上記着呼レコードに格納するステップを含むのが好ましい。更に好ましくは、上記着呼が待ち行列に配置されるかどうかが上記入力されたデータによって決まり、かつ/または、1つの暫定指標が、上記入力されたデータを含むとともに上記着呼レコードに格納され、かつ/または、1つの暫定指標が、上記データが入力され、上記着呼レコードに格納される時刻を含むとよい。
【0015】
上記入力を促すステップは、上記利用者に、1つの番号をその利用者の電話に入力するよう促し、好ましくは、1つまたは複数の番号が暫定指標と解釈され、かつ、ゼロ、1つまたは複数の番号が暫定指標でないと解釈されるとよい。
【0016】
提供されるユニット数および最終的な割り当てもまた、上記割り当てデータベースに格納され、最終的な販売が完了するたびに、上記最終的な割り当てが増やされ、上記システムが、上記割り当てがまだ上記提供されるユニット数を下回っているかどうか判定することによって、販売を行うことができるかどうかを決定することが好ましい。上記方法が、上記割り当ての増加に応じて上記最終的な割り当てが増加するたびに、上記着呼に対応する暫定指標によりすでに、上記暫定利用可能性が低減していることを確認し、そうでない場合は、上記暫定利用可能数量を減らすステップを含み、かつ/または、販売が確定されるたびに、支払い明細を含んだ注文レコードを作成するステップを含むことがさらに好ましい。
【0017】
登録済み発呼者も未登録発呼者も上記オークションに参加することができることが好ましい。
【0018】
上記方法が、発呼した電話番号を判定し、これを登録済み利用者の顧客データベースと比較し、上記比較が一致した場合、上記格納された顧客細目を上記発呼者に割り当てるステップを含み、かつ/または、暫定指標、初期および最終的な価格および/または販売数などのイベントを競りデータベースに格納するステップを含むことが好ましい。一致するものがない場合、上記発呼者に上記ユニットを販売する上記コールオペレータまたはシステムが、上記発呼者の細目を取得し、該細目をその電話番号と共に、今後使用するために上記顧客データベースに入れるステップを含み、かつ/または、個々の発呼者と関連づけられたイベントが、上記着呼データベースまたは上記顧客データベースなどの、その発呼者にリンクされた上記競りデータベースに格納され、発呼者が特定されると、予め格納されたデータが呼び出されることが好ましく、かつ/または、1つの暫定指標が、上記オークションの1つまたは複数のイベントの上記競りデータベース内の履歴イベントとの比較を含み、かつ/または、1つの暫定指標は、発呼者が頻出する消費パターン履歴を有することが判明しているといった、上記競りデータベースに格納された特定された発呼者のイベントを含むことがさらに好ましい。
【0019】
暫定指標を示す発呼者が利用可能なユニットよりも多い場合には、該発呼者らの着呼レコードにおいて時刻がより早い発呼者に上記ユニットを販売するか、または適切な暫定指標を示す上記発呼者に上記ユニットを販売し、更に、上記適切な暫定指標を示す発呼者が利用可能なユニットよりも多い場合には、上記適切な指標をしており、より早い格納時刻を有する上記発呼者に上記ユニットを販売することが好ましい。
【0020】
上記発呼者が発呼した時刻に上記オークションの構成要素であった上記商品もまた、上記着呼データベースに格納され、上記発呼者が上記オペレータまたはシステムにつながると、上記発呼者へ販売するために提供される上記ユニットが、上記着呼レコードに格納された商品から決定されることが好ましく、上記オークションが別の商品の販売に使用され、上記暫定利用可能数量が上記所定の数まで下がった後、好ましくはすべての販売が完了する前、または上記最終的な割り当てがいくらかでも増加する前に、上記別の商品が新しい発呼者のための上記着呼データベースに格納され、新しい発呼者を含む発呼者が上記別の商品のための上記リバースオークションに参加する場合に、発呼者が電話をかけるための電話番号として上記第1の商品のために提供されたのと同じ電話番号が提供されることが更に好ましい。
【0021】
上記番号の1つが上記オークションで上記商品を購入する意志の確認を構成するのが好ましい。上記キーパッドの正しい番号が発呼者によって押されていなければ、または上記発呼者がその後注文に進まなければ、上記暫定利用可能数量が減らされないことがより好ましい。
【0022】
電話だけでなく、インターネットによっても注文をすることができるとよい。上記オークションは、上記インターネットを介して伝達され、テレビなどの別の媒体でも伝達されることが好ましく、かつ/または、オークション・ユニットをショッピングカートに入れるなどといった、上記インターネット上で購入する意志を知らせる利用者の行為が暫定指標を構成してもよく、かつ/または上記最終的な割り当てを増やすことができるとより好ましい。
【0023】
上記オークションで不首尾に終わった1人または複数の発呼者は、上記オークション後において、他の販売を行うため、または細目を調べられるために、該発呼者の判定された電話番号を使用して折り返し電話されることが好ましい。発呼者は、上記オークション中、該発呼者の着呼に対応する1つまたは複数の暫定指標に基づいて、折り返し電話されたり、折り返し電話されなかったりし、かつ/または、着呼レコードを注文レコードと照合し、一致する発呼者を、折り返し電話するためのリストから削除することによって、上記オークションで不首尾に終わった1人または複数の発呼者の特定が行われ、かつ/または、着呼ごとに一意の番号を生成し、それを両方のレコードに格納することによって、上記注文レコードと着呼レコードとの照合が行われることがより好ましい。
【0024】
上記注文レコードを上記顧客データベース内のデータと照合し、上記顧客データベース内に格納された該データに対応する電話番号を使用することによって、電話番号が記録された着呼レコードと該データとを結び付け、続いてその着呼レコードと注文レコードとをタグ付けることにより、前記注文レコードと着呼レコードとの照合が行われると更によい。
【0025】
人またはシステムが上記暫定利用可能数量の低減を要求するステップと、上記要求した低減数を予定最大販売数量と比較することによって、上記要求の低減を行うことができるかどうか判定するステップと、「上記開始値−上記予定最大販売数量」を下回る数まで上記利用可能暫定数量を減らす減数を許可しないステップとを含むことが好ましい。上記要求された低減数により上記暫定数量が上記予定最大販売数量を下回るまで減らされることとなるが、それに代えて、上記暫定数量が上記開始値から上記予定最大販売数量を減算した値まで減らされ、かつ/または、上記最大値が、上記受信された着呼および任意のウェブサイトの注文の総数および/または上記販売プロセスを済ませた発呼者によって購入された追加のユニット数を合計することによって計算されることがより好ましい。
【0026】
上記表示された利用可能な数量がゼロに達すると、上記価格が凍結され、上記オークションの全ての上記ユニットが上記凍結された価格で販売され、かつ/または、テレビ上とほぼ同時にウェブサイト上で上記オークションに関する情報を提供し、上記オークションへの参加を上記インターネットから行うことを可能にするステップを含むことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるシステムのアーキテクチャの概略図である。
【図2】本発明の一部分を形成する着呼レコードの説明図である。
【図3a】本発明に従って保持される注文レコードのカテゴリの概略図である。
【図3b】本発明に従って保持される顧客レコードのカテゴリの概略図である。
【図4】本発明に従ってオークションを実施するプロセスのフローチャート図である。
【図5】リバースオークションの決定がそれを基に行われる割り当てを、減らすことができるかどうか検証するプロセスのフローチャート図である。
【図6】支払いの仕組みのフローチャート図である。
【図7】注文票に修正を行うフローチャート図である。
【図8】本発明に従って、図2の着呼レコードと図3の注文レコードなど、着呼レコードを注文レコードと照合するプロセスのフローチャート図である。
【図9】注文履歴をチェックするフローチャート図である。
【図10】注文をキャンセルするプロセスのフローチャート図である。
【図11】支払い明細を変更するプロセスのフローチャート図である。
【図12】クレジットカードを認証するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して説明するが、これは単なる例に過ぎない。
【0029】
図1を参照すると、中央コンピュータシステム12、着呼受信機14、通信アプリケーションモニタ16、コールセンタ18、ウェブサイト20、競りデータベース22、テレビプロデューサ24、放送グラフィックス・コンポーネント/コンピュータ26および配達システム28を備えるシステム10が示されている。構成部品14〜28は、代替実施形態で、コンピュータシステム12の一部分を形成してもよい。着呼通信アプリケーション16は、着呼受信機14およびコールセンタ18を監視することができる。着呼受信機14もまた、コールセンタ18と通信状態にある。
【0030】
コンピュータシステム12は、様々なデータベースおよびプロセッサ13を備える。このシステムは、着呼レコード32が格納された着呼データベース30と、電話検索システム34と、顧客レコード37を有する顧客データベース36と、注文レコード40を有する注文データベース38と、商品割り当て44を有する商品データベース42とを備える。
【0031】
着呼受信機14は、交換機からの着呼を受け付けることができ、かかる着呼の受信は、着呼モニタアプリケーション16によって監視され、この着呼は最終的に、コンピュータシステム12によりコールセンタ18につなぐことができる。着呼受信機14は、着呼データベース30と通信し、コールセンタ18は、着呼データベース30及び注文データベース38の両方と通信する。
【0032】
注文データベース38および商品データベース42は、配達システム28と通信する。
【0033】
図2は、着呼レコード32をより詳細に示した図である。着呼レコードが、データを入力できる一連のカテゴリを有していることがわかる。実際には、このカテゴリは、データベースエントリのフィールドになる。このフィールドは、基準日付102、コールID104、コール番号106、受信110、受付時間112、応答114、クリア116、商品ID118、受付価格120、チャンネル122、および内線124である。
【0034】
基準日付102は、着呼受信機14で着呼が最初に受信された時刻および日付に関連するデータを含む。着呼受信機14で着呼毎にタイムスタンプが付与され、それが新規に作成された着呼レコード32に記録される。コールID104は、その着呼に付与される識別番号である。これは、各着呼レコード32に対して一意の番号とすることが可能であり、より好ましくは、基準日付102と組み合わされて着呼レコード32の一意の識別子として使用されるとよい。例えば、これは、新しい着呼レコード機能が作成されるたびに、順番に次の番号に進む、4桁などの固定桁数を有する循環式の番号を生成する生成器によって生成することが可能である。この固定桁数は最終的にはゼロに戻るが、コールID104の識別番号と基準日付102とを組み合わせることによって、各着呼を一意的に識別することが可能である。これには、基準日付102で記録されている最小時間間隔の範囲内で取得される総着呼数が、コールID104で利用可能な整数の総数よりも小さいことが必要である。例えば、これは、基準日付102が着呼した時刻の秒を含み、かつ、コールID104が4桁とされていてもよい。システム10における1秒毎の着呼数は9,999件を超えることなどあり得ないので、基準日付102およびコールID104を使用して各着呼レコード32を一意的に識別することが可能である。
【0035】
コール番号106は、発呼者が発呼に使用した電話番号に対する一意の識別子である。これは、多くの場合、電話会社から自動的に取得することができる。英国では例えば、これは発呼者ライン識別として知られ、それに関連付けられたCLIDすなわちCaller Line Identifier(発呼者回線識別子)を有するシステムによって行われる。その他の国では、本発明に関する限り同様の効果がある、ANIすなわちAutomatic Number Identification(自動番号識別)とよばれるシステムを使用することができる。一部の国や状況では、場合によってCLIDの提供が保証されない。例えば、CLIDの提供を発呼者が伏せることができる場合がある。1つにはこの理由のため、システム10では、着呼レコード32の識別に、コールIDフィールド104を使用することが好ましい。
【0036】
受信フィールド110は、着呼を受信した日付および時刻を格納するので、基準日付102のフィールドによく似ている。このフィールドは、基準日付102より詳細に時刻を示す情報など(例えば、秒ではなくミリ秒など)、追加の情報を含むことができる。基準日付102は、主に一意の識別を可能とするためにコールID104と共に使用される。よって、ゼロに戻る循環式コールIDカウンタ用に使用される時間間隔よりも細かく時刻を記録する必要はない。こういった理由のために、2人の発呼者のうちどちらが先に着呼したか決定しようとする場合には、受信フィールドが使用される。
【0037】
受付時間112は、発呼者が電話のキーパッドの数字1を押したことを着呼監視コンポーネント16が検出した時刻および日付を含む。数字1を押すことによって、その通話はコールセンタ18の販売待ち行列に転送される。応答フィールド114は、コールセンタ18において着呼に応答した日付および時刻を含み、クリア116は、販売の終了時にせよ、顧客による繰り上げ終了によるにせよ、その電話へのリンクが終了した日付および時刻を格納する。商品ID118は、基準日付102のエントリに対応する時刻に、画面上にあった商品の商品コードを含む。
【0038】
商品コードは、どの商品が画面上にあったかを一意に識別することができる。したがって、顧客がどの商品を購入しようとしていたかを一意に識別することができる。受付価格フィールド120は、着呼が受信された時刻、すなわち、受信基準時刻110において画面上にあったユニットの有効価格を含む。チャンネル122は、発呼者が視聴していたチャンネルを格納する。オークションが複数のテレビチャンネルにわたって行われる実施形態においては、チャンネル122は、利用者が選局した番号によって決定されるチャンネルを格納する。例えば、システム10は、別個の電話番号がそれぞれ与えられた3つの異なるテレビチャンネルを有することとしてもよい。着呼受信機14が着呼する電話番号を検出することによって、利用者がどこのチャンネルをいつの日付に視聴していたかを判別でき、これにより、その利用者がどのオークションに参加していたかを判定することができる。
【0039】
最後に、内線フィールド124は、コールセンタ18でその通話が転送された応答内線番号を格納する。この内線フィールドは、着呼の応答が行われた後に初めて、応答フィールド114が埋まるのと同時に作成される。
【0040】
ウェブ利用者がウェブサイト20を使用すると、該当する場合には着呼レコード32のフィールドに対応するフィールドを使用して、データベースにレコードが作成される。こういったレコードは、別個のデータベースにも、着呼データベース30にも格納することができる。
【0041】
図3aには、注文レコード40の一例が示されている。注文レコード40は、フィールドを含み、データベースのエントリとして機能する。注文レコード40は、顧客名202、住所204、電話番号206、商品コード208、追加品目210、支払い明細212、価格214および、場合によっては、基準日付における対応コールID216の、各フィールドを含む。
【0042】
商品コード208は、通信監視システム16が注文レコード40に対応する着呼レコード32の商品コードを判定することにより埋められる。ただし、これは、細目が間違っていることが判明した場合にコールセンタ18によって変更可能とされている。電話番号フィールド206のデータは、CLIDから監視コンポーネント16によって提供されたものを発呼者が確認しても、あるいは、発呼者との対話から、コールセンタ18でコールセンタオペレータが取得してもよい。住所204フィールドおよび顧客名202フィールドは、顧客レコード37から提供されるか、またはコールセンタ18のオペレータによって取得される。追加品目フィールド210を設けることによって、例えばオークション商品のケースやギフト用の箱など、オークションにかけられているユニットに付属する商品をシステム10で販売することが可能になる。
【0043】
価格フィールド214は、システム10によって埋められる。システム10は、オークションにかけられている商品の現在表示価格を判定することによって、又は、受付価格120から、或いは、競りデータベース22に格納されているオークションの最終価格から価格フィールド214を埋める。
【0044】
対応コールIDフィールド216は、対応する着呼レコード32のコールIDフィールド104および基準日付102から得られるデータで埋めることができる。
【0045】
図3bには、顧客データベース36のエントリが示されている。レコード37は、顧客名222、住所224、1つまたは複数の電話番号226、228、229、および参照番号227の各フィールドを含む。
【0046】
図4に、運営されるリバースオークションのプロセスが示されている。このプロセスは、ステップS300から開始する。テレビプロデューサ24は、人であっても、ある決まった所定のアルゴリズムに従う自動化されたコンピュータであってもよい。このテレビプロデューサ24はまた、手動でオーバーライドできる自動化アルゴリズムを使用した、上記2つの組み合わせであってもよい。
【0047】
ステップS302で、テレビプロデューサ24は、選択された商品の商品コードを入力する。これは、その日の好ましいスケジュールを示すよう開発された所定の商品注文リスト80からのものであっても、あるいはその他、任意のコードであってもよい。次のステップS304で、コンピュータシステム12により、この選択された商品に関する情報が商品データベース42から呼び出され、必要となるその詳細事項が、競りデータベース22と放送グラフィックス・コンピュータ26に送られる。商品自体の詳細事項だけでなく、その商品が用いられた以前の競りの詳細事項もまた提供される。こういった以前の競りの詳細事項により、その商品がどの時刻にどのように良く売れたかが、テレビプロデューサ24に示される。これにより、テレビプロデューサ24が、自動にしろ手動にしろ、商品をいつ、どのように販売すべきか判定することが可能になる。この情報は、商品割り当て44を含んだ商品データベース42や、競りデータベース22に格納された競りの過去の履歴から引き出すことができる。
【0048】
次のステップ306で、コンピュータシステム12が、テレビプロデューサ24に、この競りを開始したいかどうかを質問する。テレビプロデューサが以前の履歴を調べ、その時刻にその競りを開始するのは適していないと判断し、したがって「いいえ」と判定した場合には、このプロセスはS302に戻る。プロデューサ24が「はい」と判断した場合には、このプロセスはステップS308へと続く。
【0049】
ステップS308で、テレビプロデューサ24は番組司会者の名前、テレビプロデューサが人の場合には自分自身の名前、及びユニットの開始数量を入力する。次いで、ステップS312で競りが開始される。このとき、このステップS308およびS310で入力された全ての情報は、プロセスが繰り返された場合のステップS304における今後の呼び出しに備えて、競りデータベース22の履歴記録に入力される。
【0050】
次いで、ステップS314において、プロデューサ24と、番組司会者と、場合によっては一般の人々により、テレビを閲覧するためのある決まった競りの画像が生成される。この画像は、ステップS318において、ユニットの統計データおよびデータシートを含むことができる。放送グラフィックス・コンピュータ26によって表示された画像は、データ列をグラフィックス・デバイスへ送り、事前に作成されたテンプレートを呼び出すことによって変更される。
【0051】
競りが開始されると、着呼監視デバイス16により着呼が監視され、こういった呼に関する必要かつ/または有用な情報を、テレビプロデューサ24が確認できるようになる。これにより、ステップ320において、放送グラフィックス26を使用して、その場の画像(グラフィック)情報を放送することも可能になる。こういった情報は、現在の通話について目下発生していることに関するものでもよく、例えば、電話で競っている発呼者またはウェブ利用者の名前を、テレビ上に放送させて、その貢献度を知らせ、そのユニットは需要があると人々に感じさせることによって、需要をさらに喚起するために使用することも可能である。また、その他の係る競売時点の情報を放送してもよい。
【0052】
ステップS316と同時に、着呼受信機14およびコールセンタ18において、テレビプロデューサ24に送る情報の内容を左右する処理が行われる。これらの処理は、図4のステップS400からステップS408を含む別枠に示されている。
【0053】
最初に、ステップS400において、着呼が受信され、新しい着呼レコード32が作成され、基準日付フィールド102、コールIDフィールド104、コール番号フィールド106、および受信フィールド110が埋められる。電話の着信は、新たな通話毎(場合によっては、その基準日付102毎)の表示リスト等の形として、テレビプロデューサ24にも通知される。
【0054】
次に、注文する場合は1を、顧客サービスは2を、配達状況の確認は3を押すよう求める自動メッセージ、または係るその他の着呼手順の仕組みが、発呼者に対して通知される。
【0055】
ステップS402で、発呼者によって1が押されると、監視コンポーネント16は発呼者をコールセンタ18の販売待ち行列に入れる。また、受付時間フィールド112も埋められる。また、ステップS402では、表示リスト上の通話細目の色を赤色から緑色へ変化させることなどにより、テレビプロデューサにも通知される。
【0056】
また、システム12は、発呼者の発呼者回線識別子CLIDを調べ、このIDを使用して、発呼者の細目の検索を試みる。これは、電話番号検索コンポーネント34および顧客データベース36を介して行われる。発呼者番号104などのCLIDが、電話検索テーブル34とつき合わせて比較される。一致するものが検出されると、電話検索テーブルより、顧客レコード37の参照番号227に対応する参照値が与えられる。フィールド222および224からの顧客の名前および市町村が、テレビプロデューサ24へ送信され、追加の細目が表示リスト上の通話に追加される。プロデューサは、CLIDを直接確認しない、すなわちCLIDには直接アクセスするのではなく、この検索された情報を確認する。システム12は、この特定の顧客レコード32にリンクされた注文レコード40の履歴があれば、それらの履歴から情報を収集し、テレビプロデューサ24にそれらを示す。これにより、プロデューサは、発呼者の今までの購入傾向を閲覧することができる。
【0057】
テレビプロデューサは、この提供された情報のいくつかを、番組司会者または視聴している一般の人々に、放送グラフィックス26を使用して示すこととしてもよい。これにより、既知の利用者からのリバースオークションにおける値付け予想をテレビに出すことが可能になり、視聴者は、より積極的に参加しているように感じることが可能となる。
【0058】
顧客データベース36で直接検索するのではなく、別個の電話検索システム34を使用するので、このシステムでは、複数の電話番号や、同一電話番号の複数の利用者にも対応することが可能となる。顧客データベース36が、複数の、場合によっては重複する電話番号をそれぞれ入力できる複数のレコード32を有する一方で、電話検索システム34は、各電話番号に対して1つの名前だけしか使用することができない。一般に、この名前は、その番号から問題なく購入を行うための最新の発呼者と解釈される。したがって、このシステムでは、1つのシステムで一意のこの番号を、1つの特定の参照番号と照合することができ、顧客データベース36からの対応する参照番号277を使用して、人の名前を検索することができる。
【0059】
着呼は、受信された順、すなわち受信基準時刻112の順に販売待ち行列に入り、次いで、コールセンタ18の内線番号に割り当てられる。ステップS404で着呼がコールセンタ18のオペレータに応答されると、着呼モニタアプリケーション16は、どのコール番号ID(場合によっては基準日付102と組み合わせたコールID104)が、どの内線番号と共にあるか記録する。着呼レコード32内の応答フィールド114および内線フィールド124には、それぞれ時刻、応答内線が入る。
【0060】
次のステップは、ステップS408における購入の確定となり、次いで最後に、S410で着呼をクリアすることができる。この2つのステップS408およびS410によって、着呼レコード32のクリア・フィールド116が埋まる。ステップS406での購入の確定は、場合によっては緑色または赤色から青色への色の変化によって、テレビプロデューサに通知される。
【0061】
テレビプロデューサ24には、この監視プロセス中における様々な情報が与えられ、これら様々な情報には、識別された何人かの発呼者の細目、受信された着呼の番号、識別された発呼者のうちだれが1を押したか、そのうちだれが応答されたか、だれが確定プロセスまで進んだかといった情報が含まれている。これらは全て、利用者に対するユニットの販売および最終割り当てが行われる見込みがあるという、暫定指標を構成する。テレビプロデューサ24は、自動的にこれらの暫定落札指標を使用することができ(または購入が確定の場合、確定落札指標)、あるいは人であるテレビプロデューサ24が手動で使用することもできる。1つまたは複数の暫定指標に基づいて、テレビプロデューサ24は、ステップS322またはステップS324に進むことが可能となる。
【0062】
テレビプロデューサ24が、着呼が十分受信されていない、あるいは商品が十分売れていないと考える場合、テレビプロデューサは、ステップS322に進む可能性がある。ここで、テレビプロデューサ23は、これから行う値下げを入力し、次いでステップS316に戻る。価格は、1ポンドまたは1ドルなどの制限された幅だけしか下げることができないようにしてもよいし、あるいは、プロデューサ24が、価格の劇的な下落が存在する、いわゆる「価格の暴落」を、放送グラフィックス26から得られる適当に活発な実り多いグラフの付随情報によって示唆するよう指示してもよい。下がった価格は競りデータベース22に格納される。競りデータベース22は、任意の新しい着呼の受付価格フィールド120と任意の新しい注文の価格フィールド214とに、その価格データを簡単にコピーできる位置にある。競りデータベース22は、金銭的損失が大きすぎる時点でプロデューサの販売を止めさせるために、商品に許される可能な最低価格を知らせることとしてもよい。
【0063】
テレビプロデューサ24は、着呼受信機14およびコールセンタ18におけるイベントからの暫定指標に応じて、商品の利用可能数量を減らしてもよい。利用者が、そのために、ステップS406で購入が確定されるのを待つ必要がないので有利である。購入の確定を待つと、オークションの進行が非常に遅くなり、数量がゆっくりとしか減らず、リバースオークションにかなりの時間がかかってしまうはずである。さらに、残っている大きな数量を見て、電話してくる新たな発呼者によって、限られた電話交換機容量の使用にかなりの負担がかかるはずである。実際は、購入を計画したけれどもまだステップS404に達していないそれ以前の発呼者数のために、新たな発呼者には獲得のチャンスはほとんどない。常にステップS406の完了を待ってからステップS324に進むこととすると、発呼者/ウェブ利用者対販売の比が大きくなり、オークション毎に、ウェブサイトと共にテレビの時間とスペースとが長々と使用されてしまう。電話交換機の容量、テレビの放送時間、およびウェブサイト20にリンクするインターネットの帯域は、限られた資源であるので、理屈から言えば非効率的である。
【0064】
その代わりとして、テレビプロデューサ24は、発呼者または商品の販売履歴、及びオークションの際にステップS406において販売が確定されるまでに発生したそういったイベントの経時的類似性と比べるために、任意の数の暫定指数を使用することとしてもよい。この暫定指数には、着呼の時刻か、受信された着呼の数か、S400において受信されている着呼か、S402において1を押している発呼者か、S404において応答されている着呼か、或いはこれらのうちのいずれかを含んでいる。最も一般には、テレビプロデューサ24は、S402で1を押している発呼者を、ユニットがその発呼者に販売される可能性がある指標として使用する。利用者は、その発呼者が1を押した場合に数量を減らすかどうか、オークションが適当な時刻になっているかどうか、さらにその顧客が特定された場合には、その履歴も考慮することができる。例えば、ある競りにおいて、オークションの出だしに1を押した着呼は、販売につながるものではなく、オークション経路を通過することによって質問システムを迂回しようとしている発呼者による前の商品についての問い合わせとなることが、テレビプロデューサの経験と競りデータベース22に格納されているイベントから分かる。したがって、1が押されても、ステップS324で数量が減らないようにしてもよい。あるいは、テレビプロデューサは、発呼者の経過履歴を考慮して、こういった通常の直感や指示を変更することができる。例えば、テレビプロデューサは顧客について思い出すことも、保存されているレコードから顧客の過去の行動を確認することもできる。これにより、通常なら不適当な時間に1を押したとしても、この場合は販売につながる可能性があるので、当てにすることができるということを顧客にほのめかすように導く。以上の全てを、競りデータベース22内の過去の競りに基づく自動アルゴリズムによって行うことができる。
【0065】
ステップS324で、テレビプロデューサ24は、監視してきた着呼の活動状況に応じて、任意の数だけ数量を減らすことができる。次のステップS326で、コンピュータシステム12は、現在の競りの対象物の在庫数がゼロに達したかどうかを判定する。ゼロに達していない場合は、ステップS316に戻る。テレビプロデューサ24は、「開始数量−ステップS400での総受信着呼数−競りの注文数およびウェブサイトでの注文数」を下回るレベルにまで、数量を減らすことができない(注文とは、ユニットをショッピングカート内に入れることを意味する)。
【0066】
数量を減らすと、商品割り当て44に格納された暫定利用可能数量が、その数まで減る。この暫定利用可能数量は、放送グラフィックス26を使用して、司会者および一般に人々に示される。
【0067】
ステップS326で暫定利用可能数量がゼロに達すると、このプロセスは、競りが終了するステップS328に進む。この終了は、競りデータベース22に記録され、ステップS330に進む。ステップS330では、競りグラフィックスを終了するよう求められ、それが放送グラフィックス・コンポーネント26に送信される。最後に、ステップ332において、既存の注文明細の行に価格の付け直しが行われる。競りの終了前に、ステップS406で注文レコードが埋められ、購入を確定することができる。したがって、価格の付け直しの仕組みは、競りの最も低い最終価格よりも高い価格に対して出された注文明細の行の価格を下げるために、定位置にある必要がある。この位置は、注文レコード内のフィールド価格214である。フィールド価格は、記録された着呼に関連付けられたフィールド120の価格、または、注文が切り替わるときの現在の価格に基づいている。また、この位置は、ステップS322における値下げにより、競りデータベースに格納されている最終価格まで下げられる。この確認は、その時点までの30分内に完了した全ての競りに対して行われるが、任意の期間にわたって行うこととしてもよい。最低価格は、別個に運営されるウェブサイト20のウェブ上の競りを含む必要はないが、含むこととしてもよい。注文の合計は、再計算される必要がある。この注文の合計には、注文明細行における価格の見直し後の値下げ率を申し込むクーポンなど、提示されている全てのクーポンが含まれる。
【0068】
ウェブ注文伝票WOは、ウェブサイト20で作成することもできる。オンラインの顧客は一般に、事前登録するべきである。登録が済み、ログインすると、オンライン上の顧客は、商品をクリックして、それをショッピングカートに入れることができる。ウェブオークションは独立して実施することができる。あるいは、ウェブサイト20をテレビ中継オークションに参加する代替媒体にすることも可能である。後者の場合、表示リストにウェブ注文伝票WOが示され、通常、テレビプロデューサ24はこれを暫定指標とする。ステップS324において、ユニットをショッピングカートの中に入れるウェブ利用者の暫定指標が与えられたとすると、商品購入に使用可能なウェブサイトにおける公知の方法と同じようなやり方で、数量を減らすようテレビプロデューサ24に求めることができる。他の暫定指標と同様に、特にこのイベントが競りの早い時点であって価格がまだ高い場合には、プロデューサは数量低減の決定を先延ばしにしてもよい。これは、顧客が、ユニットをショッピングカートの中に入れてから数秒後にそれを削除することによって、このウェブサイトを試すことが可能だからである。
【0069】
ユニットをショッピングカートの中に入れるという購入のためのクリックは、競りの終了328前に行わなければならない。ただし、精算プロセスは、ユニットをショッピングカートの中に入れてから数日後に行ってもよい。このためには、クレジットカード所有者の住所、配達先住所、および支払い明細を含んだ項目を埋めることが必要とされる。このユニットは、新しい注文レコード40で取り扱われてもよく、或いは、顧客が配送料を節約するために、既存の注文レコード40に追加されることも可能である。このとき、このような購入はEメールによって確認することができる。
【0070】
図5には、ステップS324において、テレビプロデューサ24によって行われる暫定利用可能数量を減らす要求を処理するプロセスが示されている。
【0071】
最初に、ステップS500において、暫定利用可能数量を一定量減らす要求が受信される。次のステップS502において、プロセッサ13は、着呼データベース30にアクセスし、競りの間に受信された着呼の総数をカウントする。次のステップS504において、その着呼の総数が、システム12のデータベース、またはサーバもしくは現在の競りに対応するウェブサイト20を提供するサーバに格納されているウェブ注文伝票WOの総数に追加される。
【0072】
ステップS506において、数量が注文レコード40から得られる数量より多い場合、システムは、競りに任意の増分数を追加する。発呼者はコールセンタ18につながると、オークションで複数のユニットを購入することが許される。したがって、仮に、商品を1つではなく5つ購入したとすると、そのことが注文データベース38にある追加の注文レコード40に記録され、ステップS506において追加される。ステップS508において、着呼数と、ウェブ注文数と、ステップS502、504および506からの追加の販売数の合計とから販売できた予定最大数量が計算される。このことから、S510において、コンピュータシステム12のプロセッサ13は、「開始数量−予定最大販売数量」が「現在の画面上の数量−低減要求数」以下であるかどうか計算することにより、低減を要求されている数量を全数減らすことができるか否かを計算する。
【0073】
ステップS510において、答えが「はい」の場合、システム12は、ステップ512に進む。ステップ512では、商品割り当て44の暫定利用可能数量が全要求数量だけ減らされる。割り当て44を使用して、画面に表示されている数量が、要求された数量だけ減らされ、ウェブと同期をとるためのデータベースに格納される。次いで、プロセスの終了ステップS522に進む。このとき、メインのオークションプロセスは、ステップS326に続く。
【0074】
販売せずに残しておくことが可能な予定最大数量を下回るまで、テレビプロデューサ24が数量を減らそうとしているために、ステップS510において要求数を全数減らすことができない場合は、システムはステップS514に進む。ステップS514では、商品割り当て44における暫定利用可能数量の低減数が、「開始数量−販売できた予定最大数量」までとなるように制限される。次のステップS516において、コンピュータシステム12のプロセッサ13が、修正された低減数が1を下回っていないかどうか判定する。1を下回っていない場合、ステップS518に進み、新しい修正された低減数だけ数量が減らされ、その後ステップS326に進む。修正された低減数が1を下回っている場合(すなわちゼロの場合)、ステップS520では現在の暫定利用可能数量は減らされず、ステップS326にプロセスが進み、S316に戻る。
【0075】
図6には、クレジットカードによる支払いプロセスのフローチャートが示されている。
【0076】
図7には、すでにある注文票についてのコールセンタのオペレータによる商品の修正プロセスが示されている。ステップS700において、オペレータは商品の修正を試みる。ステップS702において、オペレータは、その商品が標準品なのか、元展示品なのかを判定する。標準品の場合は、ステップS704に進み、元展示品の場合は、ステップS718に進む。
【0077】
ステップS704において、オペレータは、コンピュータシステム12から、注文伝票のユニットの数量を変更したいかどうか質問を受ける。答えが「いいえ」の場合は、ステップS710に直接進む。答えが「はい」の場合は、ステップS706に進む。S706において、オペレータが割り当てられた数量を減らすと、商品データベース42内の商品割り当て44が減らされ、そのことが示される。このようにして、ステップS708において、まだ販売可能であり、人々に割り当て可能な未割り当ての数量が増やされる。このことは、商品データベース42の商品割り当てコンポーネント44にも記録される。
【0078】
ステップS710で、システム10は、現在の競りがテレビの競りであるか、単にウェブベースの競りのみであるか判定する。テレビの競りの場合はS712に進み、そうでない場合はステップS714に進む。S712では、価格がテレビの競りで入力された最低値に変更される。S714では、標準品の注文明細行が修正され、そのことが注文データベース38に記録される。次いでステップS716において、伝票はいずれも再計算され、システムはステップS726に進む。
【0079】
ステップS718、S720、およびS722は、変更点が、元展示品の割り当て数量を処理する商品割り当てコンポーネント44の特殊コンポーネントであることを除いて、ステップS704、S706、およびS708と同一である。次いで、元展示品の注文明細行が修正されて、ステップS724に進み、ここでデータベース38に記録された後、ステップS716に進む。
【0080】
ステップS726で、送料、VAT(付加価値税)および注文の合計が再計算され、S728で、これらの明細が注文データベース38に保存される。
【0081】
図8には、着呼と注文を照合するプロセスが示されている。時には、ステップS402において、顧客が1を押した後、ステップS404において着呼の応答が行われる前に競りを降りる場合がある。さらに、S404において、着呼の応答が行われた後、顧客がコールセンタ18のオペレータと通話して購入しないと決定し、ステップS406が実施されない場合がある。また、ステップS406において、購入を確定しようと試みたが、支払い明細の認証を受けられなかったり、支払い明細が正しく取得されなかったりする場合がある。このような場合、通常は、その顧客らは十分な暫定指標を与えたことになり、その顧客らの着呼によって、テレビプロデューサ24はステップS324において、割り当てコンポーネント44の暫定利用可能数量を減らすことになる。しかしながら、割り当てコンポーネント44の最終的な割り当てでは、販売も増数も行われない可能性があり、オークション終了後、ユニットが完売しない可能性がある。この場合、かかる顧客に電話を折り返して入れ、彼らにそのユニットをオークションの終値で注文するよう求めることが可能である。
【0082】
この場合、ステップS402で1を押したが購入しなかった顧客は、いずれも着呼の応答が行われる前に電話を切ったとしてもある種の興味を示したのだから、このような顧客には連絡をとることが好ましい。かかる顧客は、そのCLIDが顧客データベース36内のレコードと確実に照合できるように既に登録されていてもよく、あるいは未登録であってもよい。
【0083】
適切な者にシステム12から連絡を取ることができるようにするために、すでに注文が済んだ者に電話がかからないように、着呼レコード32を注文レコード40と照合する。
【0084】
ステップS800において、競りの開始と終了(S312とS328)の間に受信された着呼のリストが着呼データベース30から取得される。ステップS802において、この着呼レコードが、電話検索システム34を使用して顧客レコード37と照合される。これに代えて、通信監視コンポーネント16により、コールID104および基準日付102が全ての新規注文レコード40および新規着呼レコード32の追加フィールド216に入力されてもよい。これにより、注文レコード40は、電話検索システム34を必要とすることなく、フィールド216、102、および104のデータを比較することによって照合されることとなる。ステップS804では、顧客データベース36において特定された顧客によってなされた全ての注文レコード40にタグ付けが行われる。タグ付けされる情報には、サイズおよび/または色のオプションが提供される下位商品の検討項目も含まれる。次のステップS806において、電話によって手配される場合と同様に、ウェブ注文WOが扱われる。
【0085】
ステップS804およびS806の結果から、注文レコード40は、顧客レコード37に対してタグ付けされている。これにより、ステップS802においてその顧客レコードと合致することがわかっている着呼レコード32に対して注文レコードをタグ付けすることができる。
【0086】
したがって、ステップS800からS806において、顧客および注文と照合された着呼のリスト808と、顧客と照合されたが注文明細行にリンクされていない着呼のリスト810と、顧客にも注文にも照合されていない着呼のリスト812と、顧客レコード32と照合されたが着呼レコード32とリンクされていない注文レコード40のリスト814との、4つの別々のリストが得られる。
【0087】
リスト808および810は、最終的なリスト824の一部分を形成するために送信される。ステップS816では、2つのリスト812と814とが比較される。ステップS816において、例えば、注文明細行が先入れ先出し形式であると想定した場合には、2つのリスト812と814とが照合される。先入れ先出しは、仮定としては単純すぎるが、これによって、着呼が異なる発呼者であった場合でも、落札が着呼レコード32と照合されることとなる。ステップS816により、顧客および注文明細行と照合された、最終的なリスト824の一部分を形成するために送信される着呼のリスト818と、顧客37とも注文レコード40とも照合されない着呼のリスト820の、2つのリストが得られる。
【0088】
ステップS822において、リスト820は、コール番号フィールド106にある全ての発呼者回線識別子から追加されたエリアコード情報を有し、既存の従来のデータベースからエリアコードおよびそれぞれのエリアを検索する。ステップS822の後、このリストの補足版820もまた最終的なリスト824の中に含められる。したがって、最終リスト824に含まれる着呼レコード32およびウェブ注文のリストは、顧客および注文レコード40と照合されたものと、顧客レコード37と照合されたが注文レコード40とリンクされていないものであってエリアコードを有する顧客とは照合されていないもの、または、エリアコードをもたない顧客とは照合されていないものになる。後者のリストは、例えばCLIDが無い場合、その番号は留保される。
【0089】
注文レコード40にリンクされていないがCLIDが利用可能な受付時間フィールド112にあるデータエントリを含んだ着呼のリストは、競りが終了し、その競りのために受信された着呼が全てクリアされた後、売れ残った商品を販売するために電話を折り返す顧客のベースを形成することができる。
【0090】
図9には、ステップS400、S402、およびS404をすでに済ませた、商品を購入しようとしている顧客、またはいずれの競りにも関係のない、コールセンタに直接電話をした顧客を照合するシステム12のプロセスが示されている。このプロセスは、ステップS400と同等のステップS900から開始する。安売りユニットを一掃するのに役立つように記録を照合する場合など、競りが進行中でない状況では、システムは、直接ステップS916までスキップすることができる。あるいは、注文番号が直接使用された場合、ステップS928を経由して進むことができる。S928の場合は、コールセンタのオペレータが注文番号を入力してから、ステップS930に進む。
【0091】
ステップS404と同等のステップS906において、着呼が受信された後、オペレータがその着呼に応答する。ステップS908において、コンピュータシステム12が、発呼者がどの着呼レコード32に対応するかについての情報を受け取るために、着呼モニタアプリケーション16にアクセスする。着呼レコード32は、商品IDフィールド118を含んでおり、新しく作成された注文レコード40の商品コードフィールド208にあるその商品の細目がオペレータに示される。さらに、ステップS908において、コールセンタ18のオペレータは、パソコンにある顧客検索ボタンを押すなどして、システム12から発呼者の顧客細目を要求して新しい注文レコード40を表示させることができる。次いで、システム12は、コール番号フィールド106に格納された発呼者ラインIDを使用して、顧客細目の検索を試みる。このとき、システムは、テレビプロデューサ24に情報を提供する場合と同様に、電話検索システム34を使用して、顧客データベース36に顧客レコード37があるかどうかを確認する。これは、オペレータが電話番号をキー入力する必要なく、コンピュータシステム12によって自動的に行うことができる。というのは、オペレータが作業している内線がシステムで分かっており、かつ、ボタンを押したときに、その内線を使用している発呼者に対応する着呼レコード20を検索することができるからである。
【0092】
照合用の顧客レコード37が検出されると、顧客の細目および過去の注文履歴の全てを、そのオペレータが利用できるようになり、該当する場合は、注文レコード40の関連フィールドが埋められる。例えば、顧客名202、住所204、電話番号206を、照合される顧客レコード202から埋めることができ、商品フィールド208は、照合される着呼レコード32およびその商品IDフィールド118から埋めることができる。CLIDが利用可能でない場合、あるいはその顧客の現在の電話番号が電話検索34内に無い場合、オペレータは、顧客にその顧客の郵便番号を要求し、その郵便番号を使用して、顧客の位置の特定を試みる。オペレータは、発呼者にその発呼者の郵便番号を要求し、その郵便番号を使用して、顧客データベース36を介して顧客レコード37の検索を試みる。もちろん、それが顧客の最初の購入である場合は、レコード27の位置は特定されない。
【0093】
CLIDから使用可能な顧客レコード37が与えられない場合でも、着呼レコード32から得られるCLIDから、やはり電話番号フィールド206を埋めることができる。かかる注文レコード40が格納されると、その後の着呼と照合するために、新しい電話番号フィールド206を使用して電話番号検索テーブルにエントリが作成/更新される。
【0094】
顧客レコードが検出できない場合は、オペレータが手作業で、細目の全てを要求し、注文レコード40にその細目を入れると同時に、新しい顧客レコード37を作成する。
【0095】
ステップS910で、システムは、一時的な割り当てを作成するが、暫定指標として採用するために、この割り当てをテレビプロデューサに伝達できることが好ましい。これは、発呼者がこの時点で落札に進もうというその意志をしっかり確認しているので、単に「1」が押されたよりも強力な指標になる。発呼者が1を押さず、間違った番号を押し、そのまま進んで、オークションが終了する前になんとか購入を遂げる可能性もある。このような状況では、該当する場合は割り当ての数を減らすことができるように、その状況がテレビプロデューサ24に示される。この一時割り当ての仕組みにより、実際の注文がコンピュータシステム12に入るのにどのくらい時間がかかるかには関係なく、発呼者が順調にそのユニットを確保できるようになる。
【0096】
ステップS912におけるユニットの落札確定後に、ステップS914にて、割り当て44における最終的な商品割り当ての利用可能なユニット数が増やされ、販売可能な数が減らされる。
【0097】
ステップS916において、顧客レコード37が顧客データベース36から検出される。次のステップS918において、コンピュータシステム12および/またはオペレータが、そのレコードが正しく検出されたかどうかを判定する。正しく検出されなかった場合、ステップS920に進み、新しい顧客レコード37が作成されて顧客データベース36に入力され、次いでステップS922に進む。ステップS918で正しく検出された場合は、ステップS922に進む。
【0098】
ステップS922では、顧客の注文履歴が顧客データベース36から取り出され、さらに、対応する以前の注文が、注文データベース38から、顧客レコード37と合致する注文レコード40を使用して検出される。次いで、各発呼者は、注文の新規作成を選択することも、新しい注文を既存の注文レコードに追加することもできる。注文が新規作成された場合はステップS934に進み、既存の注文レコードが選択された場合はステップS926に進む。ステップS926では特定の注文レコードが選択され、ステップS930でその細目が注文データベース38から取得される。
【0099】
次のステップS932において、システム12は注文票が完成したかどうか判定する。完成した場合はステップS944に進み、完成していない場合はステップS938に進む。
【0100】
ステップS934では、顧客の新しい注文レコード40が作成され、その注文レコードが注文データベース38に挿入される。ステップS936において、システム12が、注文レコードがロックされたかどうかを判定する。ロックされた場合は、プロセスが中止され、ロックされていない場合は、ステップS938に進み、ステップS910の一時割り当ての有無をチェックする。一時割り当てが存在しない場合は、ステップS944に進む。一時割り当てが検出された場合は、ステップS940においてそれが削除され、ステップS942において、データベース38に予め割り当てられているユニットの新しい注文レコードが作成される。
【0101】
ステップS944では、システムが、データベース38から既存の注文票の上にその商品を呼び出す。次いでステップS946において、その注文票の顧客細目が呼び出される。ステップS948において、不正の有無をチェックする段階があり、疑いのある場合は、ステップS950において、その注文をキャンセルし、ステップS952に直接スキップすることができる。不正が存在しない場合は、ステップS954に進む。このとき注文票の見直しが行われ、最終的に完了する。
【0102】
次いで、注文をキャンセルするには、ステップS952に進み、変更を中止するにはステップS953に進む。その注文が既存のもので、変更が行われなかった場合は、マーケティングの情報源を記録するステップS956に進み、そうでない場合は注文票を計算し、変更を格納するステップS958に進む。ステップS960で、ステップS352、S953、およびS956の全てにより、関連する注文票が得られる。
【0103】
ステップS958の前に、このシステムまたはオペレータは、ユニットまたは伝票を追加することも、ユニットを修正することも、ユニットまたは伝票を削除することも、支払い明細を変更することも、配送住所を変更することも(国を変更した場合、VAT支払額を変更することができる)、指定出荷日付を変更することもできる。ステップS958後、注文データベース38に何らかの変更が保存された場合は、S954の注文票の見直し段階に戻ることができる。ステップS952、S954、およびS956の場合は、そのステップが終了した後にプロセスが終了する。
【0104】
ステップS956の前に、注文票を出荷可能行と欠品行に分割することも、データに応じて注文票を保存し、注文データベース38にそれを格納することもできる。
【0105】
図10には注文をキャンセルするプロセスが示され、図11には支払い明細を変更するプロセスが示されている。
【0106】
図12には、クレジットカードを認証するシステムが示されている。
【符号の説明】
【0107】
10 システム
12 中央コンピュータシステム
14 着呼受信機
13 プロセッサ
16 通信アプリケーションモニタ、着呼通信アプリケーション、着呼モニタアプリケーション、着呼監視アプリケーション
18 コールセンタ
20 ウェブサイト
22 競りデータベース
24 テレビプロデューサ
26 放送グラフィックス・コンポーネント/コンピュータ
28 配達システム
30 着呼データベース
32 着呼レコード
34 電話検索システム
36 顧客データベース
37 顧客レコード
38 注文データベース
40 注文レコード
42 商品データベース
44 商品割り当て
102 基準日付フィールド
104 コールIDフィールド
106 コール番号フィールド
110 受信フィールド
112 受付時間フィールド
114 応答フィールド
116 クリア・フィールド
118 商品IDフィールド
120 受付価格フィールド
122 チャンネルフィールド
124 内線フィールド
202 顧客名フィールド
204 住所フィールド
206 電話番号フィールド
208 商品コードフィールド
210 追加品目フィールド
212 支払い明細フィールド
214 価格フィールド
216 対応コールIDフィールド
808 顧客および注文と照合された着呼のリスト
810 顧客と照合されたが注文明細行にリンクされていない着呼のリスト
812 顧客にも注文にも照合されていない着呼のリスト
814 顧客レコード32と照合されたが着呼レコード32とリンクされていない注文レコード40のリスト
818 顧客および注文明細行と照合された着呼のリスト
820 顧客37とも注文レコード40とも照合されない着呼のリスト
824 最終的な着呼およびウェブ注文のリスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体によって利用者へ伝達され、ユニットを販売するための電話を基本としたリバースオークションを運営する方法であって、
販売するいくつかのユニットを提供し、販売に供される数を最初に示す割り当てデータベースに暫定利用可能数量を格納するステップと、
前記リバースオークションに参加するために発呼者が電話をかけることのできる電話番号を提供するステップと、
前記電話番号に1つまたは複数の着呼が受信された時刻を着呼データベースの着呼レコードに記録するステップと、
ユニットを販売するために、各発呼者を待ち行列に配置し、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるステップと、
人またはシステムが前記示されたユニットの価格を一定の期間にわたって下げ、プロデューサまたはシステムが前記暫定利用可能数量を減らすリバースオークションを運営するステップとを含み、
前記リバースオークションは、前記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減った時刻に終了するとともに、前記終了時の価格はオークションデータベースに格納され、
前記暫定利用可能数量は、前記オークションのタイミングに対する前記着呼レコード内の前記着呼の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連づけられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて減らされ、前記指標はユニットの販売が完了する前に発生する方法。
【請求項2】
前記コールオペレータまたはシステムにつながる着呼の順序が、前記着呼レコードの前記格納された時刻によって決まる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ユニットの販売価格は、前記オークションデータベースに格納された前記終了時の価格から決定される請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各発呼者にデータを1つ入力するよう促し、好ましくは、各発呼者を待ち行列に入れる前に各発行者にデータを1つ入力するよう促し、そのデータを前記着呼レコードに格納するステップを含む請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記着呼が待ち行列に配置されるかどうかは、前記入力されたデータによって決まる請求項4に記載の方法。
【請求項6】
1つの暫定指標は、前記入力されたデータを含むとともに前記着呼レコードに格納される請求項4または請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1つの暫定指標は、前記データが入力されて前記着呼レコードに格納される時刻を含む請求項4から請求項6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記入力を促すステップは、前記利用者に、1つの番号をその利用者の電話に入力するよう促し、好ましくは、1つまたは複数の番号が暫定指標と解釈され、かつ、ゼロ、1つまたは複数の番号が暫定指標でないと解釈される請求項4から請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
提供されるユニット数および最終的な割り当てもまた、前記割り当てデータベースに格納され、最終的な販売が完了するたびに前記最終的な割り当ては増やされ、前記システムは、未だに前記割り当てが前記提供されるユニット数を下回っているかどうかを判定することによって、販売を行うことができるかどうかを決定する請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記割り当ての増加に応じて前記最終的な割り当てが増加するたびに、前記着呼に対応する暫定指標によりすでに、前記暫定利用可能性が低減していることを確認し、そうでない場合は、前記暫定利用可能数量を減らすステップを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
販売が確定されるたびに、支払い明細を含んだ注文レコードを作成するステップを含む請求項1から請求項10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
登録済み発呼者も未登録発呼者も前記オークションに参加することができる請求項1から請求項11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
発呼した電話番号を判定し、これを登録済み利用者の顧客データベースと比較し、前記比較が一致した場合、前記格納された顧客細目を前記発呼者に割り当てるステップを含む請求項1から請求項12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
一致するものがない場合、前記発呼者に前記ユニットを販売する前記コールオペレータまたはシステムが、前記発呼者の細目を取得し、該細目を発呼した電話番号と共に、今後使用するために前記顧客データベースに格納する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
暫定指標、初期および最終的な価格、および/または販売数などのイベントを競りデータベースに格納するステップを含む請求項1から請求項14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
個々の発呼者と関連づけられたイベントが、前記着呼データベースまたは前記顧客データベースなどの、その発呼者にリンクされた前記競りデータベースに格納され、好ましくは、発呼者が特定された場合に、予め格納されたデータが呼び出される請求項15に記載の方法。
【請求項17】
1つの暫定指標は、前記オークションにおける1つまたは複数のイベントと前記競りデータベース内の履歴イベントとの比較を含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
1つの暫定指標は、発呼者が頻出する消費パターン履歴を有することが判明しているといった、前記競りデータベースに格納された特定された発呼者のイベントを含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
暫定指標を示す発呼者が利用可能なユニットよりも多い場合には、該発呼者らの着呼レコードにおいて時刻がより早い発呼者に前記ユニットを販売するか、または、適切な暫定指標を示す前記発呼者に前記ユニットを販売し、更に、前記適切な暫定指標を示す発呼者が利用可能なユニットよりも多い場合には、前記適切な指標を示しており、より早い格納時刻を有する前記発呼者に前記ユニットを販売する請求項1から請求項18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記発呼者が発呼した時刻に前記オークションの構成要素であった前記商品もまた、前記着呼データベースに格納され、前記発呼者が前記オペレータまたはシステムにつながると、前記発呼者へ販売するために提供される前記ユニットが、前記着呼レコードに格納された商品から決定される請求項1から請求項19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記オークションが別の商品の販売に使用され、
前記暫定利用可能数量が前記所定の数まで下がった後に、好ましくは、全ての販売が終了する前、または、前記最終的な割り当てがいくらかでも増加する前に、前記別の商品が新しい発呼者のために前記着呼データベースに格納され、
好ましくは、新しい発呼者を含む発呼者が前記別の商品のための前記リバースオークションに参加する場合に、発呼者が電話をかけるための電話番号として前記第1の商品のために提供されたのと同じ電話番号が提供される請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記番号の1つが前記オークションで前記商品を購入する意志の確認を構成する請求項8に従属した場合の請求項1から請求項21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記キーパッドの正しい番号が発呼者によって押されていない場合、または、前記発呼者がその後注文に進まない場合には、前記暫定利用可能数量は減らされない請求項22に記載の方法。
【請求項24】
電話だけでなく、インターネットによっても注文することができる請求項1から請求項23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記オークションは前記インターネットを介して伝達され、好ましくは、テレビなどの別の媒体でも伝達される請求項24に記載の方法。
【請求項26】
オークション・ユニットをショッピングカートに入れるなどいった、前記インターネット上で購入する意志を知らせる利用者の行為が暫定指標を構成してもよく、かつ/または、前記最終的な割り当てを増やすこととしてもよい請求項24または請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記オークションで不首尾に終わった1人または複数の発呼者は、前記オークション後において、他の販売を行うためまたは細目を調べるために、該発呼者の判定された電話番号を使用して折り返し電話される請求項1から請求項26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
発呼者は、前記オークション中、該発呼者の着呼に対応する1つまたは複数の暫定指標に基づいて、折り返し電話されたり、折り返し電話されなかったりする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
着呼レコードを注文レコードと照合し、一致する発呼者を折り返し電話するためのリストから削除することによって、前記オークションで不首尾に終わった1人または複数の発呼者の特定が行われる請求項27に記載の方法。
【請求項30】
着呼ごとに一意の番号を生成し、それを両方のレコードに格納することによって、前記注文レコードと着呼レコードとの照合が行われる請求項29に記載の方法。
【請求項31】
該注文レコードを前記顧客データベース内のデータと照合し、前記顧客データベース内に格納された該データに対応する電話番号を使用することによって、電話番号が記録された着呼レコードと該データとを結び付け、続いてその着呼レコードと注文レコードとをタグ付けることにより、前記注文レコードと着呼レコードとの照合が行われる請求項11に従属した場合の請求項29または請求項30に記載の方法。
【請求項32】
人またはシステムが前記暫定利用可能数量の低減を要求するステップと、
前記要求した低減数を予定最大販売数量と比較することによって、前記要求の低減を行うことができるかどうか判定するステップと、
「前記開始値−前記予定最大販売数量」を下回る数まで前記利用可能暫定数量を減らす減数を許可しないステップとを含む請求項29から請求項31のいずれかに記載の方法。
【請求項33】
前記要求された低減数により前記暫定数量が前記予定最大販売数量を下回るまで減らされることとなるが、それに代えて、前記暫定数量が前記開始値から前記予定最大販売数量を減算した値まで減らされる請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記最大値は、前記受信された着呼および任意のウェブサイトの注文の総数および/または前記販売プロセスを済ませた発呼者によって購入された追加のユニット数を合計することによって計算される請求項32または請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ユニットのリバースオークションを運営するためのコンピュータシステムであって、
プロセッサと、
割り当てデータベース、オークションデータベース、および着呼データベースを含んだメモリと、
電話システムと、
ディスプレイとを備え、
前記割り当てデータベースは、オークションに提供されるユニット数を示す暫定利用可能数量を含み、
前記電話システムは、前記着呼データベースの着呼レコードに着呼が受信された時刻とダイヤルされた番号とを記録するように構成されるとともに、ユニットを販売するために、各発呼者を待ち行列に配置して、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるように構成され、
前記プロセッサは、前記ディスプレイに価格を表示し、前記表示された価格を一定の期間にわたって下げ、前記暫定利用可能数量を減らし、前記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減るタイミングを判定し、その時刻で前記表示された価格を前記オークションデータベースに格納し、前記電話システムへ新しく着呼した通話が前記オークションに参加できないように構成され、
前記システムは、前記オークションのタイミングに対する前記着呼レコード内の前記着呼の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連付けられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて前記暫定利用可能数量を減らし、前記指標がユニットの販売が終了する前に発生するコンピュータシステム。
【請求項36】
テレビでリバースオークションによりユニットを販売する方法であって、
販売するためのユニットを、最初の価格および前記ユニットの前記オークションでの販売に利用可能な数と共にテレビに表示するステップと、
前記オークションに参加するための電話着呼を許可するステップと、
販売が行われる可能性がある、また行われたという十分な指標を発呼者が示していると考えられる場合に、前記表示された利用可能な数量が減らされるステップと、
より多くの発呼者を促し、前記テレビの前記オークションに費やされる時間を減らすために、前記ユニットの前記表示された価格を下げるステップと、
前記表示された利用可能な数量がゼロに達すると、前記オークションを終了するステップとを含む方法。
【請求項37】
前記表示された利用可能な数量がゼロに達すると、前記価格が凍結され、前記オークションの全ての前記ユニットが前記凍結された価格で販売される請求項36に記載の方法。
【請求項38】
テレビ上とほぼ同時にウェブサイト上で前記オークションに関する情報を提供し、前記オークションへの参加を前記インターネットから行うことを可能にするステップを含む請求項37に記載の方法。
【請求項39】
媒体によって利用者へ伝達され、ユニットを販売するためのインターネットを基本としたリバースオークションを運営する方法であって、
販売するいくつかのユニットを提供し、販売に供される数を最初に示す割り当てデータベースに暫定利用可能数量を格納するステップと、
前記リバースオークションに参加するために利用者から注文を出すことができるウェブサイト購入機能を提供するステップと、
前記電話番号に1つまたは複数の注文が受信された時刻を着呼データベースの着呼レコードに記録するステップと、
ユニットを販売するために、各発呼者を待ち行列に配置し、その発呼者をコールオペレータまたはシステムに割り当てるステップと、
人またはシステムが前記示されたユニットの価格を一定の期間にわたって下げ、プロデューサまたはシステムが前記暫定利用可能数量を減らすリバースオークションを運営するステップとを含み、
前記リバースオークションは、前記暫定利用可能数量がゼロなどの所定の数まで減った時刻に終了するとともに、前記終了時の価格はオークションデータベースに格納され、
前記暫定利用可能数量は、前記オークションのタイミングに対する前記着呼レコード内の前記着呼の受け付け時刻などの、着呼/発呼者と関連づけられた1つまたは複数の暫定指標に少なくとも部分的に基づいて減らされ、好ましくは、前記指標はユニットの販売が完了/確定する前に発生する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公表番号】特表2009−545795(P2009−545795A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522339(P2009−522339)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【国際出願番号】PCT/GB2007/002956
【国際公開番号】WO2008/015452
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(509032427)ジェムス ティービー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】