説明

コンピュータ部品除震

【課題】ハードディスクドライブなどのコンピュータ部品を回転振動から絶縁する技術を提供する。
【解決手段】コンピュータ部品取付けアセンブリ10は、基板20と、振動に影響を受け易いコンピュータ部品を受容するように構成されたキャリア30と、キャリアを基板に連結する3つの絶縁器40を含む除震システムとを含む。3つの絶縁器は、中心点を中心に異なる角度位置で離間し、除震システムは、45Hzより小さい、中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばハードディスク等のコンピュータ部品の振動からの絶縁に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばハードディスクドライブ等の作動部品を有する一般的なコンピュータ部品は振動の影響を受け易い。例えば、ハードディスクドライブの振動が増えると、読み込みおよび書き込みトラックエラーもまた増える。振動が大きすぎるとメディアへの損傷も起こり得る。ハードディスクドライブは、一般的に自己誘導の振動のせいで特定の待機時間を超えないように製造者によって設計されている。これをシーケンシャル書き込みスループットとして述べることをできる。例えば、ハードディスクドライブは、ハードディスクドライブの円盤状の記録媒体の回転、スレッド/書き込みヘッドの動作および同類物による振動に対応するように通常設計される。
【0003】
しかしながら、作動部品を有する複数の部品が、共通の支持構造体(例えばマザーボードまたはサーバーラックのトレイ)上に取り付けられるとき、1つのハードディスクドライブからの振動エネルギーが、別の部品に伝達され得る。例えば、複数のハードディスクドライブが共通の支持構造体上に取り付けられる場合、1つのハードディスクドライブからの振動エネルギーが、別のハードディスクドライブに伝達され得る。別の例として、ファンもまた、共通の振動エネルギー源である。増幅された振動が、ハードディスクドライブの読み込みまたは書き込み動作中の待機時間を増加させ得る。
【0004】
振動エネルギーの伝達を低減するある技術は、例えば、粘弾性弾材料のような粘性減衰材料を使用して部品を取り付けることである。また、振動により高抵抗性を有する部品が、購入可能であるが、より高コストである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、コンピュータ部品を振動から絶縁する1つ技術は、粘性減衰材料を使用して部品を取り付けることである。しかしながら、このような取り付け構造は、高価になる傾向がある。また、ある振動数の範囲では、ハードディスクドライブの性能は、例えば並進振動よりも回転振動に100倍以上影響を受け易い。また、いくつかの最近製造された低コストハードディスクドライブは、従来品よりも、より低い周波数では回転振動に影響を受け難い。
【0006】
前述のことを考慮して、本願は、例えばハードディスクドライブなどのコンピュータ部品を回転振動から絶縁する技術を説明する。また、本願は、従来の業界標準の解決策より低い、例えば15Hz〜25Hzの回転の固有振動数を有するコンピュータ部品を取り付ける技術を説明する。その結果、コンピュータ部品は、例えば最近発売された低コストハードディスクドライブなどのあるハードディスクドライブが影響を受け易い、例えば50Hs以上の周波数で回転振動から効果的に絶縁され得る。
【0007】
ある態様では、コンピュータ部品取り付けアセンブリは、基板、振動に影響を受け易いコンピュータ部品を受容するように構成されたキャリア、および、キャリアを基板に連結する3つの絶縁器を含む除震システムを具備する。3つの絶縁器は、中心点を中心に異なる角度位置で離間し、除震システムは、除震システムが、中心点を中心に45Hz未満の回転の固有振動数を有するように構成される。
【0008】
別の態様では、ハードディスク取付けアセンブリは、基板、キャリア、キャリアに挿入されたハードディスクドライブ、最高主軸速度を有するハードディスクドライブ、および、キャリアを基板に連結する3つの絶縁器を含む除震システムを具備してもよい。3つの絶縁器は、中心点を中心に異なる角度位置で離間する。除震システムは、除震システムが、ハードディスクドライブの最高主軸スピードの半分以下の、中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成される。
【0009】
別の態様では、ハードディスク取付けアセンブリは、基板、ハードディスクドライブを受容するように構成されたキャリア、および、キャリアを基板に連結する3つのスプリングを具備する。3つのスプリングは、中心点を中心に異なる角度位置で離間する。各スプリングは、コネクタと中心点とを通過する第1軸における第1ばね定数と、第1軸に垂直で基板に平行な第2軸における第2ばね定数とを有する。第1ばねは、第2ばね定数より大きい。
【0010】
別の態様では、除震システムは、基板と、基板に連結し、振動に影響を受け易いコンピュータ部品を受容するキャリアを支持する3つの絶縁器を具備する。3つの絶縁器は、中心点を中心に異なる角度位置で離間する。絶縁器は、45Hz未満の中心点を中心にする回転の固有振動数を有するように構成される。
【0011】
態様の実施例は、1つ以上の以下の特徴を含んでもよい。各絶縁器は、絶縁器を通過し、第1軸に垂直で基板に平行な第2軸より、絶縁器と中心点を通過する第1軸に沿って可塑性が低くてもよい。各絶縁体は、絶縁器を通過し、基板に垂直な第3軸より、第2次軸に沿って可塑性がより高くてもよい。各絶縁器は、第3軸より、第1軸に沿って可塑性が高くてもよい。4つの絶縁器がキャリアを基板に連結してもよい。4つの絶縁器の第1対は、キャリアの中心の第1面上に位置しても良く、4つの絶縁器の第2対は、反対のキャリアの中心の第2面上に位置してもよい。絶縁器は、中心点から同一の半径方向距離に位置してもよい。絶縁器は同一の剛性を有してもよい。絶縁器は、中心点から異なる半径方向距離に位置してもよく、また、絶縁器は異なる剛性を有してもよい。除震システムは、回転の固有振動数と異なる垂直方向の固有振動数を有してもよく、回転の固有振動数と異なる水平方向の固有振動数を有してもよい。除震システムは、45Hzより小さい、中心点を中心にした回転の固有振動数を有してもよい。除震システムは、水平方向の固有振動数が20Hzより大きくなるように構成されてもよい。除震システムは、垂直方向の固有振動数が20Hzより大きくなるように構成されてもよい。除震システムは、30Hzより小さい、中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成されてもよい。除震システムは、15Hz〜25Hzの間の、中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成されてもよい。少なくとも1つの絶縁器は、この少なくとも1つの絶縁器と中心点とを通過する第1軸に垂直な平面においてS字型の断面を有する湾曲部を含んでもよい。湾曲部は、第1軸に沿った幅と、幅より小さい厚みとを有してもよい。湾曲部はプラスチック材料またはスチールであってもよい。少なくとも1つの絶縁器は、キャリアに回転軸になるように取り付けられる第1端と、基板に取り付けられる第2端とを含んでもよい。キャリアは、第1軸に垂直な平面内に配向された3つのタブを含んでもよく、3つの絶縁器それぞれの第1端は、3つのタブの関連するタブに連結する。各絶縁体は、スライド可能かつ回転可能な連結とともに関連するタブに嵌合する。キャリアは、底板と、底板の両側から延在する2つの側板とを含んでもよく、3つのタブは側板から所定角度で延在してもよい。3つのピンは、底板から垂直に延在してもよく、3つの絶縁体それぞれの第2端は、3つのピンのうち関連するピンに連結してもよい。各絶縁器は、関連するピンにスナップ嵌合してもよい。振動の影響を受け易いコンピュータ部品は、ハードディスクドライブであってもよい。キャリアは、ハードディスクドライブをスライド式で受容するように構成されてもよい。プリント回路基板が、基板に固定されてもよい。プリント回路基板は、基板に垂直に配向されてもよい。可塑性の電源・データケーブルは、キャリアの一端をプリント回路基板に連結してもよい。除震システムは、基板の上にキャリアを浮かせ、キャリアと基板との間の隙間を通じて空気を流してもよい。熱界面材料が、キャリア内のハードディスクドライブからキャリアへの熱伝導を改善してもよい。複数のフィンが、キャリアから隙間内に突出してもよい。中心点は、キャリアおよび振動の影響を受け易いコンピュータ部品の幾何学的中心、または、重心であってもよい。複数のキャリアと、複数組の絶縁器があってもよく、複数のキャリアそれぞれが、ハードディスクドライブを受容するように構成されてもよく、絶縁器組それぞれが、複数のキャリアのうち関連するキャリアを基板に連結する3つの絶縁器を含んでもよく、各絶縁器が、第1軸に垂直で、基板に平行な第2軸より、この絶縁器と関連するキャリアの中心を通過する第1軸に沿ってより可塑性が低くてもよい。
【0012】
別の態様では、ハードディスク取付けアセンブリは、上面と、上面から垂直に突出する4つのピンと、基板に固定されるプリント回路基板と、ハードディスクドライブを受容するように構成されたキャリアと、キャリアの一端をハードディスクドライブに連結する可塑性の電源・データケーブルと、キャリアを基板に連結する4つのっ絶縁器を含む除震システムとを含む。キャリアは4つのタブを含む。4つの絶縁器は、中心点を中心に異なる位置角度に離間する。4つの絶縁器それぞれは、絶縁器と中心点とを通過する第1軸に垂直な平面においてS字型の断面を有する湾曲部を含む。湾曲部は、第1軸に沿った幅と、幅より小さい厚みとを有する。各絶縁器の第1端は、スライド可能かつ回転可能な連結とともに4つのタブのうち関連するタブに勘合する。各絶縁器の第2端は、4つのピンのうち関連するピンにスナップ勘合する。除震システムは、45Hzより小さい、中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように、また、その垂直方向の固有振動数が20Hzより大きくなるように構成される。
【0013】
実施例は、1つ以上の以下の利点を有することができる。取付け構造体は、例えば50Hz以上の振動数の回転振動から例えばハードディスクドライブなどのコンピュータ部品を絶縁することができる。取付け構造体は、制限された水平方向の空間を有する基板上のコンピュータ部品のパッケージングを可能にする。取付け構造体は、例えばサーバーラック内の垂直方向の空間の既存の制約に適合することができる。
【0014】
添付する図面と下記の説明において1つ以上の実施の詳細を説明する。別の態様、特徴、および利点が、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ハードディスク取付けアセンブリの透視図である。
【図2】ハードディスク取付けアセンブリの上面図である。
【図3】ハードディスクのキャリアの透視図である。
【図4】ハードディスクのキャリアの上面図である。
【図5A】絶縁器の透視図である。
【図5B】キャリアのタブに取り付けられた絶縁器の透視図である。
【図5C】キャリアのタブおよび基板上のピンに取り付けられた絶縁器の透視図である。
【図6】2つの基板を有するハードディスク取付けアセンブリの実施の側面図である。
【図7】絶縁器の別の実施の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
別々の図面における同類の符号は同類の素子を示す。
【0017】
図1を参照すると、ハードディスク取付けアセンブリ10は基板20と、基板20の面22に支持される1つ以上のハードディスクドライブキャリア30とを具備する。各キャリアは、複数の絶縁器40を含む除震アセンブリによって基板20の上に支持される。各除震アセンブリは、関連するキャリア30に、初期振動数範囲を超える並進振動より回転振動から、異なる、例えばより高度な絶縁を実現できるように構成される。特に、各除震アセンブリを少なくともいくらか、例えば、45Hz〜10Hz、例えば30hz〜10Hz、例えば25Hz〜15HZの間の固有回転振動数に合わせることができるが、予期されるエネルギー入力に基づいて別の固有回転振動数が選択される場合がある。例えば、除震アセンブリを、ハードディスクの最高主軸速度の半分以下の固有回転振動数に合わせることができる。つまり、名目上7200rpms(120Hz)で作動するハードディスクの場合、除震アセンブリを60Hz以下の固有回転振動数に合わせることができる。その結果、除震アセンブリは、上述の固有回転振動数、例えば固有振動数が25Hz〜15Hzの場合40Hz以上の振動数において回転振動からキャリアを絶縁するように構成される。
【0018】
また、各除震アセンブリを、回転方向の絶縁より異なる振動数の水平および垂直方向の絶縁をもたらすように合わせることができる。特に、各除震アセンブリを少なくともいくらか、例えば、約40Hzの固有垂直振動数に合わせることができるが、予期するエネルギー入力に基づいて別の固有回転振動数を選択することができる。その結果、除震アセンブリは、例えば、60Hz以上の回転振動より高いまたは低い振動数範囲で垂直振動からキャリアを絶縁するように構成される(このことは、配送が所望される場合に有利点になり得る)。固有水平振動数は、固有回転振動数と同等またはそれ未満になり得る。
【0019】
基板20は、例えば金属のような剛性材料であってよい。基板20は、例えば19インチラックまたは23インチラックのサーバーラックのようなラックにスライドして入れるトレイであってもよい。例えば、基板20は、ラックの2つの対向するレールにスライド可能に係合するように構成される、2つの対向する端24を有することができる。基板20のサイズを大きくすることによって、システムの回転方向の慣性が増大し、それによりシステムの回転振動を低減して、オフトラック・エラーの可能性を低減し、それにより待機時間およびスループットを短縮する。
【0020】
キャリア30は、基板20の上に、例えば着脱可能に固定できる。キャリア30は、例えば、工具または部品を分解することなく、手作業で、基板から手動で着脱可能であってよい。
【0021】
図2を参照すると、キャリアが基板30に固定される位置31は、規則的な配列で配置されてもよい。配列は、キャリア30の位置31の複数の列31a、31bを有する、通常の長方形配列であってよいのと同時に、例えば、六方密配列や、基板20上のキャリアの不規則な位置決めなどの別の配置もまた可能である。図1は8つのキャリアを示めしているが、アセンブリは、1つのみのキャリア、または2つ〜8つのキャリアのように複数のキャリアと構成され得る。

また、図1は2×4配列を示すが、例えば、1列のみなどの多くの他の構成が可能である。また、図1は配列内の各位置がキャリアを有するように示すが、例えば、図2に示すように、配列内のある位置がキャリアを有さないことも可能である。
【0022】
ある実施例では、複数のピン38が、基板20の面22から例えば垂直に、または上向き鉛直に基板20から突出する。ピン38は、絶縁器40の位置に設置するように使用可能であり、それにより、基板20上のキャリア30の位置31を設定する。キャリア30の可能性のある位置それぞれに、例えば、キャリアの可能性のある位置それぞれのピンの数と同数の一式のピンがあってよい。可能性のあるキャリアごとのピンの数は、キャリア30を基板20に連結するために使用される絶縁器40の数と同じであってもよい。図1で示す実施例では、可能性のあるキャリアの位置ごとに4つのピン38と4つの絶縁器がある。しかしながら、ある実施例では、キャリア30を基板20に連結するために使用される絶縁器40の数より多いまたは少なくてもよい。また、ある実施例では、1つ以上の絶縁器が、1つのピン38に連結され得、例えば、2つの隣接するキャリアの隣接する角に連結された2つの絶縁器が、同一のピンに連結される場合がある。
【0023】
図1および図2に戻ると、プリント回路基板アセンブリ(PCBA)50を基板20に固定できる。PCBA50は、例えば、キャリアの2つの列31a、31bの間で、キャリアの位置31の列31aに沿って位置することができる。図1を参照すると、キャリア30に保持された各ハードディスクドライブ60は、可塑性データケーブル54などのような適切な可塑性の導電媒体によってPCBA50に電気的に結合され得る。例えば、可塑性データケーブル54は、SATAケーブルであってもよく、例えば、SATAケーブルでは、ワイヤがケーブルの可塑性を増幅するように別々の束に分離さている。または、可塑性ケーブルが、電源接続に使用されてもよい。ハードディスクドライブ60を直接PCBAに繋ぐより、可塑性のデータ/電源・ケーブル54を使用することによってハードディスクドライブ60間の回転エネルギーの伝達を低減することができる。各可塑性データケーブル54は、PCBA50に繋がれた第1コネクタ56と、キャリア30の一端に位置する第2コネクタ57とを有することができる(ハードディスクドライブ60がキャリア30に組み入れられている場合、第2コネクタ57は、ハードディスクドライブ60に繋がれるが、ハードディスクドライブ60が存在しない場合、第2コネクタ57は、単に取り付けられなくてもよい)。図1は各キャリアにおいて可塑性データケーブル54を示すが、いくつかのキャリアは。可塑性ケーブルを有する必要はなく、例えば、可塑性ケーブルは、ハードディスクドライブ60が配置された後で取り付けられる場合がある。PCBA50を、基板20に「垂直な」向きで固定することができる、すなわち、基板が、基板20の面22に垂直に配向される。
【0024】
各キャリア30は、ハードディスクドライブ60を受容するように構成される。特に、あるキャリア、例えば各キャリアは、ハードディスクドライブをスライド式で受容するように構成され得る。図3に示す実施例では、各キャリアは、基板20に略平行に保持される底板102と、底板102の両側から延在する2つの対向する側板104と、側板104の上端から底板を覆って内側に延在する2つのフランジ106とを含むことができる。使用において、ハードディスクドライブ60を、キャリアの開口面108を通じて挿入して、底板102で支えることができ、2つ対向する側板104間に適合する。開口面108は、PCBA50の反対側のキャリアの側面に位置することができる(図1を参照)。
【0025】
キャリア30の一部は、ハードディスクドライブ60の両側に直接接触してハードディスクドライブ60を保持することができる。例えば、30Hzのばね定数接続を有する板ばねが、キャリア上に様々な位置から突出してキャリア30に挿入されたハードディスクに接触し、保持することができる。板ばねは絶縁器40と連通しているので、板ばねは、25Hz〜15Hzの絶縁器の設計と比べて単に全体の固有振動数を単に弱めることができる。
【0026】
底板102および側板104の寸法は、キャリア30に挿入されるハードディスクドライブのフォームファクタに基づいて選択され、例えば、一般的な3.5インチハードディスクドライブが取り付けられる場合、4in×5.75in×1inより若干大きい(例えば、ぴったり合うサイズ)。必要であれば、ハードディスクドライブ60は、例えば、底板102または側板104の穴を通じてハードディスクドライブ60の受容する雌ねじにねじ止めするなど、キャリアに強固に固定されてもよい。可塑性データケーブル55の第2コネクタ57は、開口面108の両側でキャリア30の端に固定されてもよい。第2コネクタ57は、ハードディスクドライブ60がキャリアの所定位置にスライドされると、ハードディスクドライブ60がコネクタ57に繋がるように位置することができる。または、コネクタ57は、ハードディスクドライブがキャリア30に挿入された後でハードディスクドライブD60に結合される場合もある。
【0027】
ある実施例では、各キャリアは、側板104に対して所定角度に配向された複数の垂直タブ110をさらに含む。ある実施例では、各タブは、タブ110の面がキャリア30の中心を通過する直線に略平行になるように所定角度で突出できる。ある実施例では、タブは30°〜60°、例えば45°の角度で側板104から突出する。タブ110は、絶縁器40の相対的な向きを所望される除震特性をもらたらすように設置するために使用される。各タブ110は、絶縁器40の一端に繋がる水平スロット112を含むことができる。
【0028】
図4を参照すると、除震アセンブリは複数の絶縁器を含む。複数の絶縁器40は、キャリア30の例えば重心のような中心36を中心にした異なる角度位置42a、42b、42c、42dで離間する。絶縁器40は、略、中心点46を中心にした円46内のポイントに配置されることができる。中心点46は、キャリアの中心36と同一であることができる。絶縁器40は、可塑性材料、すなわち、基板20およびキャリア30より可塑性の高いプラスチックなどのであることができる。絶縁器40は、射出形成などの適切な製造技術によって形成される。各絶縁器は、キャリア30の関連するタブ110に固定され得る。
【0029】
各絶縁体40は、第1軸に垂直な絶縁器を通過し、かつ底板と平行な第2軸A2より、コネクタおよびキャリアの中心を通過する第1軸に沿って、可塑性が低い、すなわち、より高いばね定数を有する。また、各絶縁器40は、基板に垂直、すなわち鉛直な軸である、絶縁器を通過する第3軸より、第2軸に沿って可塑性が高い、すなわち、より低いばね定数である。ばね定数は、固有垂直振動数を所望の値に合わせるよう、またそれにより、所望の振動数範囲で絶縁をもたらすように選択できる。
【0030】
図5Aを参照すると、各絶縁器40は、第1端120、第2端122、および第1端120を第2端122に連結する湾曲部124を含む。湾曲部124は、湾曲部124の厚みTより大きい幅Wを有する(幅は厚みが測定される方向に垂直な方向で測定される)。湾曲部124は、S字型の湾曲部124であり得る、すなわち、幅が測定される方向に垂直な平面においてS字型の断面を有する。
【0031】
図5Aおよび図5Bを参照すると、絶縁器40の第1端120は、タブ110への回転の軸となる連結を含む。例えば、絶縁器40の第1端120は、隙間132によって離間する2つの平行な板130を含む。さらに、各板130は、内向きにもう一方の板130に向かって延在する(かつ連結する可能性もある)突起部を含むことができる。絶縁器の第2端122は、基板上のピン38にスナップ嵌合するスナップ嵌合機構136を含む。
【0032】
図5Bを参照すると、作動中に、絶縁器40の第1端120は、タブ110が隙間132内に嵌合し、板130はタブ110の反対側上に嵌合し、突起部はタブ110内のスロット112内に勘合する状態でタブ110上にスライドされる。絶縁器40の第1端120が完全にタブ110と係合すると、それは、キャリアのタブ110と回動可能な結合部を形成する。次いで絶縁器40は、第2端122が第1端120より垂直方向で下になるように結合部を中心に回転する(矢印Cで示すように)。この位置では、図5Cに示すように、第2端122をピン38にスナップ嵌合することができる。
【0033】
絶縁体40が、例えばピン38にスナップ嵌合して基板20に取り付けられると、タブ120の第一端の湾曲部124が、回転結合部がコネクタおよびキャリア30の中心線を通過する第1軸B1を中心に回転可能になるように配向される。また、湾曲部124は、湾曲部の幅Wが第1軸B1に平行になるように配向される。また、湾曲部124は、第2端120が第1軸B1に垂直な第2軸B2に沿って湾曲できるように配向される。湾曲部124の幅Wは厚みTより大きいので、湾曲部は、通常、第1軸B1より第2軸B2に沿ってより可塑性が高い(絶縁器40がキャリア30のタブ110と基板20のピン28との間に取り付けられる際は、軸B2は軸A2と同一になり、軸B1は軸A1と同一になる)。S字型湾曲部124は、垂直方向にも、すなわち、第1軸B1と第2軸B2との両方に垂直な第3軸B3に沿っても収縮できる。湾曲部124の曲がっている部分の長さおよび曲率は、第1軸B1より第2軸B2に沿って湾曲部124の可塑性がより低くなるように、すなわち、より大きいばね定数を有するように選択できる。湾曲部124は、第2軸B2より第3軸B3に沿ってより可塑性を低くすることができる。ある実施例では、湾曲部124の曲がっている部分の厚み、長さおよび曲率は、湾曲部124が20Hz以上の振動数で水平振動からのキャリア30の絶縁をもたらすように選択できる。
【0034】
図4に戻ると、上述のように、各絶縁器40は、キャリア30上取り付けられる点が、通常キャリア30の中心を通る垂直線である軸A1に沿って動くことを可能にする。複数の絶縁器40が、円46の周りで異なる角度位置において離間するので、この水平方向の動作は、キャリア30が中心点36を中心に回転することを可能にする。それにより、キャリア30は、通常、基板20の比較的な低い振動数の回転動作から絶縁された状態を維持し、逆の場合も同様である。一方、所定絶縁器のキャリア30上の取付け点の水平方向の動作は、通常、円46の遠い側、例えば、キャリア30の中心点36の反対側に位置する1つ以上の絶縁器によって対抗される。その結果、キャリア30は、回転振動からの絶縁と同等またはより高い振動数において基板20の水平方向の振動から絶縁され、その逆も同様である。ある実施例では、絶縁器の数および位置とともに湾曲部124の曲がっている部分の形状と長さとの組み合わせが、キャリアが30Hz以上の振動数の回転振動から絶縁されるように選択される。ある実施例では、絶縁器の数および位置とともに湾曲部124の曲がっている部分の幅の組み合わせが、キャリアが40Hz以上の振動数の垂直振動から絶縁されるように選択される。
【0035】
作動において、ハードディスクドライブ60の通常の作動は、例えば、垂直方向、水平方向、および回転方向のいくらかの振動を引き起こし、その振動は通常キャリア30の中心点36を中心に集中する。しかしながら、絶縁器40により、絶縁器の絶縁範囲を超えて(例えば40Hz以上の振動数)、減少した振動エネルギーが基板20に伝達する。さらに、1つのハードディスクドライブ60(または、ファンなどの別の振動源)から基板に伝達する任意の振動が、絶縁器40により基板から別のハードディスクドライブ60にさらに減少して伝達する。また、例えば、絶縁器の固有振動数で絶縁器40によって伝達する振動エネルギーに対して、基板の大きな回転の慣性が、1つのハードディスクドライブから別のものへのこのエネルギーの伝達を著しく低減する。例えば、10Hz〜2Khzの振動数でエネルギーの大部分を有する10RVrmsの平均化速度を受けるシステムに取り付けられたドライブを、10Hz〜100Hzの範囲でエネルギーの大部分を有する約2RVrmsに低減するように絶縁システムを構成することができる。最後に、低振動数で伝達されるエネルギーに対しては、50Hz以下の振動数の振動エネルギーに対して影響を受け難い低コストのディスクドライブが入手可能である。
【0036】
この構成は、ハードディスクドライブ60の放熱を改善することができる。キャリア30は、基板20より若干上方に吊るされるので、空気がキャリア30と基板20との間に流れる。そのため、キャリア30の底板には、ハードディスクドライブ60から放熱するように追加的な表面積を設けることができる。インジウムなどの熱鏡面材料を、底板102の上面に配置してハードディスクドライブ60からキャリア30への熱伝導性を改善することができる。キャリア30の底板は、キャリア30からの放熱を増加するようにフィンまたは他の構造体を含むことができる。
【0037】
ある実施例では、図6に示すように、ディスク取付けアセンブリ10が、平行かる離間した構成で配置された複数の基板、例えば2つの基板を含むことができる。複数の基板20を、例えば1つ以上の支柱または垂直壁200によって互いに強固に固定することができる。ある実施例では、ディスク取付けアセンブリ10は、上板20aおよび下板20bを含み、2つのキャリアが上板20aと下板20bとの間に垂直に重ねられる。図6に示すように、上キャリア30aは上板20aの下に連結し支えられ、下キャリア30bは下板20bの上に連結し支えられる。
【0038】
各基板は、別々のアセンブリとして作動し、複数の基板を繋げることによって、60mmファンなどのより大きな部品を所定アセンブリに含むことができる。基板20を、所定基板から別の基板へ悪影響なしに15Hz未満の回転、または、所定基板から別の基板へ影響が殆どない状態で37Hz〜60Hzの回転で結合することができる。
【0039】
図7を参照すると、ある実施例では、絶縁器40’は、S字型の湾曲部ではなくコイルばね41を含むことができる。コイルばね41は、スチールなどの金属であってもよく、平板または、コイルの形状に湾曲する丸まったワイヤであってもよい。例えば、ばね411は第1端120’、第2端122’、第1端120’にある上コイル130、第2端122’にある下コイル132、および、下コイル132との上コイル130との間のまっすぐな垂直部分134を含むことができる。スナップ機構(図5A〜図5Cに示す実施例の)が、ばね41の第2端122’に形成されて、絶縁体40’の取付に基板20上のピン38が設けられてもよく、同様に回転軸になる取付部がばねの第1端120’に形成されて絶縁器40’の取付にタブ110が設けられてもよい。
【0040】
基板20とキャリア30との間に取り付けられると、上コイル130および下コイル132はB1軸を中心に、(すなわち、絶縁器とキャリア30の中心とを通過する第1軸を中心に)らせん状に動く。B1軸におけるばね41の幅によって、B1方向における絶縁器40’の剛性を設定できる。下コイル132の直径と、垂直部分の長さによって、B2方向における絶縁器の剛性を設定できる。上コイル130および下コイル132の直径によって、B3方向における絶縁器40’の剛性を設定できる。
【0041】
複数の実施例について説明してきた。それでもなお、様々な変形を作れることが理解できるだろう。例えば、キャリア30が、2.5インチドライブを保持することもできる。別の例として、上述の設計は中心から均等に離間した絶縁器を利用するが、異なる剛性の絶縁器によって異なる半径方向距離を相殺すれば、同様の設計が、絶縁器が異なる半径方向距離に位置するように実施されてもよい。同一の距離に位置する絶縁器は、システム全体で使用される同一部品の複製を可能にする。従って、別の実施例が以下の請求項の範囲内に存在する。
【符号の説明】
【0042】
10 コンピュータ部品取付けアセンブリ
20 基板
30 キャリア
38 ピン
40 絶縁器
55 電源・データケーブル
60 ハードディスクドライブ
110 タブ
102 底板
104 側板
120、 120’ 第1端
122、 122’ 第2端
124 湾曲部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ部品取付けアセンブリであって、
基板と、
振動の影響を受け易いコンピュータ部品を受容するように構成されたキャリアと、
前記キャリアを前記基板に連結する3つの絶縁器を含む除震システムと、
を具備し、3つの前記絶縁器は、中心点を中心に異なる角度位置で離間し、
前記除震システムは、該除震システムが45Hz未満の前記中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項2】
第1軸は前記絶縁器と前記中心点とを通過する軸であり、第2軸は前記第1軸に垂直な絶縁器を通過し、かつ前記基板に平行な軸であり、
前記絶縁器それぞれが、前記第2軸より、前記第1軸に沿ってより可塑性が低いことを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
第3軸は前記絶縁器を通過する前記基板に垂直な軸であり、
前記絶縁器それぞれが、前記第3軸より、前記第2軸に沿ってより可塑性が高いことを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記絶縁器それぞれが、前記第3軸より、前記第1軸に沿ってより可塑性が高いことを特徴とする請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記キャリアを前記基板に連結する4つの前記絶縁器を備えることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記4つの絶縁器の第1対が、前記キャリアの中心の第1側に位置し、前記4つの絶縁器の第2対が、前記キャリアの中心の反対側の第2側に位置することを特徴とする請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
複数の前記絶縁器が、中心点から同一の半径方向距離に位置することを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記絶縁器が、同一の剛性を有することを特徴とする請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
複数の前記絶縁器が、前記中心点から異なる半径方向距離に位置し、該絶縁器が異なる剛性を有することを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記除震システムが、該除震システムが回転の固有振動数と異なる垂直方向の固有振動数を有し、かつ回転の固有振動数と異なる水平方向の固有振動数を有するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記除震システムが、その水平方向の固有振動数が20Hzより大きくなるように構成されることを特徴とする請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記除震システムが、その垂直方向の固有振動数が20Hzより大きくなるように構成されることを特徴とする請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記除震システムが、該除震システムが前記中心点を中心に回転の固有振動数を有するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記除震システムが、該除震システムが15Hz〜25Hzの前記中心点を中心とした回転の固有振動数を有するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
少なくとも1つの前記絶縁器が、少なくとも1つの該絶縁器と前記中心点とを通過する第1軸に垂直な平面においてS字型断面を有する湾曲部を備えることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記湾曲部は前記第1軸に沿った幅と、前記幅より小さい厚みと、を有することを特徴とする請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記湾曲部が、プラスチック材料から成ることを特徴とする請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記湾曲部が、スチールから成ることを特徴とする請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項19】
少なくとも1つの前記絶縁器が、前記キャリアに回転軸になるように取り付けられる第1端と、前記基板に取り付けられる第2端と、を有することを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記キャリアが、前記第1軸に垂直な平面内に配向される3つのタブを含み、3つの前記絶縁にそれぞれの前記第1端が、前記3つのタブのうち関連するタブに連結することを特徴とする請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記絶縁器それぞれが、スライド可能かつ回転可能な連結とともに関連する前記タブに嵌合することを特徴とする請求項20に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記キャリアが、底板と、前記底板の両側から延在する2つの平行な側板と、を備え、
前記3つのタブが前記側板から所定角度で延在することを特徴とする請求項21に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記基板から垂直に延在する3つのピンをさらに備え、
3つの前記絶縁器それぞれの前記第2端が、前記3つのピンのうち関連するピンに連結することを特徴とする請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記絶縁器それぞれが、関連する前記ピンにスナップ嵌合することを特徴とする請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記振動に影響を受け易いコンピュータ部品が、ハードディスクドライブを備えることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記キャリアが、前記ハードディスクドライブをスライド式で受容するように構成されることを特徴とする請求項25に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記基板に固定されるプリント回路基板をさらに備えることを特徴する請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記プリント回路基板が、前記基板に垂直に配向されることを特徴とする請求項27に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記キャリアの一端を前記プリント回路基板に連結する可塑性の電源・データケーブルをさらに備えることを特徴とする請求項27に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記除震システムが、前記基板上に前記キャリアを吊るして、前記キャリアと前記基板との間の隙間を通じて空気を流すことができることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記キャリアに取り付けられた前記ハードディスクドライブから前記キャリアへの熱伝導を改善するために熱海面材をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載のアセンブリ。
【請求項32】
複数のフィンが、前記キャリアから前記隙間内に突出することを特徴とする請求項30に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記中心点が、前記キャリアの幾何学的中心であることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項34】
前記中心点が、前記キャリアおよび前記振動に影響を受け易いコンピュータ部品の重心であることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項35】
複数の前記キャリアであって、該キャリアそれぞれがハードディスクドライブを受容するように構成される、複数の前記キャリアと、
複数組の前記絶縁器であって、該複数組の絶縁器それぞれの組が、前記複数のキャリアの関連する前記キャリアを前記基板に連結する複数組の前記絶縁器と、
を備え、
前記3つの絶縁器が、関連する前記キャリアの中心に対して異なる角度位置で離間し、
第1軸は前記絶縁器と関連する前記キャリアの中心とを通過する軸であり、第2軸は前記第1軸に垂直な前記絶縁器を通過し、かつ前記基板に平行な軸であり、
前記絶縁器それぞれが、前記第2軸より、前記第1軸に沿ってより可塑性が低いことを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項36】
基板と、
キャリアと、
最高主軸速度を有する、前記キャリアに挿入されるハードディスクドライブと、
前記キャリアを前記基板に連結する3つの絶縁器を含む除震システムと、
を具備し、
前記3つの絶縁器は、中心点を中心にして異なる角度位置で離間し、
前記除震スステムは、該除震システムが前記ハードディスクドライブの前記最高主軸速度の半分以下の前記中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成されることを特徴とするハードディスク取付けアセンブリ。
【請求項37】
基板と、
振動に影響を受け易いコンピュータ部品を受容するように構成されるキャリアと、
前記キャリアを前記基板に連結する3つのばねであって、該3つのばねは中心点を中心に異なる角度位置で離間し、該ばねそれぞれが、その連結部と中心点を通過する第1軸における第1ばね定数と、前記第1軸に垂直であり前記基板に平行な第2軸における第2ばね定数と、を有し、前記第1ばね定数が、前記第2ばね定数より大きい3つのばねと、
を具備することを特徴とするコンピュータ部品取付けアセンブリ。
【請求項38】
基板と、
前記基板に連結し、振動に影響を受け易いコンピュータ部品を受容するキャリアを支持する3つの絶縁器であって、中心点を中心に異なる位置角度で離間する3つの絶縁器と、
を具備し、
前記絶縁器は、45Hzより低い、前記中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成されることを特徴とする除震システム。
【請求項39】
上面と、該上面から垂直に突出する4つのピンと、を有する基板と、
前記基板に固定されるプリント回路基板と、
4つのタブを含み、ハードディスクドライブを受容するように構成されたキャリアと、
前記キャリアの一端を前記プリント回路基板に連結する可塑性の電力・データケーブルと、
前記キャリアを前記基板に連結する4つの絶縁器を含む除震システムであって、前記4つの絶縁器が中心点を中心に異なる位置角度で離間する、除震システムと、
を備え、
前記4つの絶縁器のそれぞれの絶縁器が、該絶縁器と前記中心点とを通過する第1軸に垂直な平面においてS字型断面を有する湾曲部を備え、
前記湾曲部が、前記第1軸に沿った幅と、前記幅より小さい厚みと、を有し、
前記絶縁器それぞれの第1端が、スライド可能かつ回転可能な連結で前記4つのタブのうち関連するタブに勘合し、
前記絶縁器それぞれの第2端が、前記4つのピンのうち関連するピンにスナップ勘合し、
前記除震システムが、45Hzより低い、前記中心点を中心にした回転の固有振動数を有するように構成され、
前記除震システムが、4その垂直方向の固有振動数が20Hzよい高いように構成されることを特徴とするハードディスク取付けアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−203978(P2012−203978A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−93922(P2011−93922)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(507103802)グーグル・インコーポレーテッド (191)