説明

コンベア用発電装置及びエスカレータシステム

【課題】振動、騒音の発生を防止可能な、コンベア用発電装置及びエスカレータシステムを提供する。
【解決手段】エスカレータの踏段101の姿勢変更に応じて保持部材120内を移動体130が移動して該移動に応じて発電を行う発電機構140を設けた。よって、踏段のローラとの接触にて発電を行う方法ではないことから、振動、騒音の発生を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エスカレータ等のコンベアに備わる発電装置、及びエスカレータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレータやオートラインなどの乗客コンベアでは、無端状に連結された踏段あるいは踏板が、乗客コンベアの筐体フレームに取り付けられた案内レール上を巡回走行して乗客を搬送する。エスカレータの場合には、図8に示すように、各踏段1ごとに走行方向に向かって前後および左右に合計4個の、上記案内レール上を走行するローラ2a,2b,3a,3bが取り付けられている。この4個のローラ2a,2b,3a,3bは、左右2対、合計4本の案内レール4a,4b,5a,5b上を走行する。
【0003】
このようなエスカレータの状態を判定するため、踏段に取り付けられてエスカレータの状態を点検する装置が既に提案されている(例えば、特許文献1)。一方、踏段は、エスカレータの筐体内を周回走行することから、ワイヤ等の固定物を介して上記点検装置へ電力供給するのは困難である。よって、上記点検装置は、自己発電した電力にて作動するように構成されており、上記点検装置に備わる発電部として、図8に示すように、踏段1を形成する側面部材には、上記ローラ3aと接する車輪7を軸端部に設けた発電機6が取り付けられている。よって、踏段1が走行することで、ローラ3aが回転し、該ローラ3aに接する車輪7が転動し、発電機6は発電を行う。
【0004】
【特許文献1】特開2006−76729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、発電機6の車輪7は、踏段1のローラ3aと接触しており、車輪7とローラ3aとの間で接触摩擦が生じる。よって、大きな振動、騒音が発生するという問題があり、エスカレータの場合には、乗客に不快感を与えてしまうという問題もある。又、上記点検装置に備わりエスカレータの状態検出を行うセンサ部として加速度センサを用いた場合や、音を用いて診断を行う場合には、振動、騒音を抑制する必要がある。
【0006】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、振動、騒音の発生を防止可能な、コンベア用発電装置、及び該コンベア用発電装置を備えたエスカレータシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様におけるコンベア用発電装置は、複数の踏段を連結してループを形成し、該ループの両端部では上記踏段を上下に反転して上記ループの周回駆動を行うコンベアに備わる発電装置であって、
上記踏段に設けられる保持部材と、
上記保持部材内に設けられ、上記ループの両端部における上記踏段の反転に伴い上記保持部材の軸方向へ上記保持部材内を移動する移動体と、
上記保持部材に設けられ、上記移動体の上記移動に応じて発電を行う発電機構と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1態様におけるコンベア用発電装置によれば、踏段が上下に反転することを利用して、踏段に設けた保持部材内を移動体が移動することで発電機構にて発電するように構成したことから、踏段に備わるローラに非接触で、又、ローラの回転とは無関係にて発電を行うことができる。よって振動及び騒音の発生を防止することができる。又、発電は、踏段が上下反転するときのみに行われ、コンベアがエスカレータの形態を採るときであっても、乗客が搭乗可能な区間では上記移動体は移動しない。よって、上記振動及び騒音の発生防止効果と相乗して乗客に不快感を与えることもない。又、保持部材に移動体を設けて発電機構にて発電するという構成ゆえ、簡易な構造とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施形態である、コンベア用発電装置、及び該コンベア用発電装置を備えたエスカレータシステムについて、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
又、以下に記載する実施形態では、上記コンベア用発電装置を備えたエスカレータシステムを例に採るが、本発明は、これに限定されず、複数の踏段を連結したコンベアにも適用可能である。
【0010】
実施の形態1.
まず最初に図7を参照して、上記コンベア用発電装置を有する少なくとも一つの踏段を含めて複数の踏段201を無端状に連結してループ202を形成したエスカレータシステム200について説明する。尚、エスカレータシステム200において、コンベア用発電装置を有する踏段は一台であり、符号101を付す。又、該エスカレータシステム200には、踏段101に設けられ、上記コンベア用発電装置からの電力供給にて作動する当該エスカレータシステムの点検装置と交信する受信装置221、さらに必要に応じて遠隔管理装置222を有する。これらの受信装置221及び遠隔管理装置222は、監視装置220に含まれる。
【0011】
図7の右端に位置する、ループ202の最上部には、上部ターミナルギア203が設けられ、左端に位置する最下部には、下部ターミナルギア204が設けられ、上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204にループ202は噛み合っている。上部ターミナルギア203には駆動装置205が設けられ、駆動装置205にて上部ターミナルギア203が駆動されることで、ループ202は周回駆動される。尚、踏段201、上部ターミナルギア203、下部ターミナルギア204、及び駆動装置205等は、筐体フレーム206に格納されている。
【0012】
各踏段201は、側部が扇形状に形成されており、扇の要の近傍に前ローラ2a,2bが取り付けられ、踏段201の搭載面側に反対側における、上記扇の円弧の角部には、後ローラ3a,3bが取り付けられている。尚、これら前ローラ2a,2b及び後ローラ3a,3bは、踏段201の進行方向の左右、前後に一対ずつ設けられている。
筐体フレーム206の内側には、前ローラ2a,2bがその上を走行可能なように、搭載部側に前ローラ用案内レール207a,207b(総称して「207」を符番する。又、以下前レールとも呼ぶ。)が、後ローラ3a,3bがその上を走行可能なように、搭載部側に後ローラ用案内レール208a,208b(総称して「208」を符番する。又、以下後レールとも呼ぶ。)が左右の幅方向位置を変えて配置されている。同様に、反搭載部側には、前ローラ2a,2bが走行する案内レール209及び後ローラ3a,3bが走行する案内レール210が配置されている。又、踏段101を含み各踏段201の搭載面が、乗客搭乗時には常に水平を維持するように、前ローラ用案内レール207及び後ローラ用案内レール208は、配置されている。
【0013】
このように構成されるエスカレータシステム200における、踏段101を含む各踏段201は以下のように動作する。即ち、乗客を搭載した踏段201の前ローラ2a,2b及び後ローラ3a,3bは、前ローラ用案内レール207及び後ローラ用案内レール208上を走行して上部ターミナルギア203部分に到達する。上記ターミナルギア203に到達した踏段201は、上記ターミナルギア203に沿って上下が反転される。反転した踏段201の前ローラ2a,2b及び後ローラ3a,3bは、反搭載部側の案内レール209,210上を走行して下部ターミナルギア204部分まで駆動される。踏段201は、下部ターミナルギア204部分で再び上下が反転し、乗客を搬送可能な状態になる。
【0014】
次に、コンベア用発電装置を有する上記踏段101について説明する。
図1に示すように、踏段101も上述の踏段201と同様に、乗客搭載面101aを有して、側部が扇形状に形成されており、扇の要の近傍に前ローラ2a,2b(総称して「2」を符番する。)が取り付けられ、踏段101の搭載面101a側に反対側における、上記扇の円弧の角部には、後ローラ3a,3b(総称して「3」を符番する。)が取り付けられている。尚、これら前ローラ2a,2b及び後ローラ3a,3bは、踏段201の進行方向の左右、前後に一対ずつ設けられている。
【0015】
又、搭載面101aの反対側に位置する、踏段101の底部101bには、コンベア用発電装置110が設けられている。本実施形態では、一台の踏段101に、一つのコンベア用発電装置110を設けるが、複数のコンベア用発電装置110を設けても良い。尚、エスカレータシステム200は、少なくとも一つのコンベア用発電装置110を設けた踏段101を複数台配置してもよい。
【0016】
コンベア用発電装置110は、複数の踏段を連結して形成したループの両端部にて上記踏段を上下に反転して上記ループの周回駆動を行うコンベアに備わる発電装置であり、保持部材120と、移動体130と、発電機構140とを備える。
保持部材120は、非磁性体にて形成される筒状の部材であり、前ローラ2及び後ローラ3の回転中心を結ぶ傾斜方向102に、当該保持部材120の軸方向を一致又は略一致させて、上記底部101bに設置される。又、保持部材120は、以下に説明する移動体130を内部に収納し、保持部材120の軸方向に沿って移動体130が保持部材120内を滑らかに移動可能なように、移動体130を保持する。又、本実施形態では、移動体130は流動体131であることから、保持部材120は、流動体131の漏れを生じさせない密封構造を有する。さらに、本実施形態では、移動体130は流動体131であることから、保持部材120は、不用意に流動体131が流動するのを防止するように流動体131を堰き止めるとともに、発電機構140に流動体131を効率的に作用させるための堰111を設けている。堰111は、図示するように、保持部材120の両端部における保持部材120の内面にそれぞれ立設され、保持部材120内を保持部材120の略対角線に沿って移動体130が流動して発電機構140に移動体130が効率的に作用するように、堰111と保持部材120の内面との間に形成される開口111aの位置を、2つの堰111で互いに異ならせている。
【0017】
移動体130は、保持部材120内に設けられ、上記ループ202の両端部に設置されている上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204における踏段101の姿勢の上下反転に伴い保持部材110内を移動する。上述のように本実施形態では、移動体130は、流動体131にてなり、例えば液体や、粉体、粒状体等を使用する。上述したように、又、図7に示すように、エスカレータシステム200において、踏段101が上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204に到達したときには、踏段101は、例えば図1に示す状態から図2に示すようにその姿勢が上下反転する。これに伴い、図1に示すように、保持部材120内で後ローラ3側に位置した流動体131は、重力に従い図2に矢印にて示すように、堰111を乗り越え、後述の発電機構140を通過して、前ローラ2側へ流れる。以下に説明するが、当該コンベア用発電装置110は、保持部材120内を移動体130が移動することで発電機構140にて電力を発生させる構成であることから、移動体130に流動体131を用いることで、流動体131の自由落下を利用することができ、流動体量の調整を容易に行うことができ、それにより発電量の調節を容易に行うことができる。又、流動体131として水を用いれば、入手が容易である。又、流動体131として粉体や粒状体を用いた場合には、保持部材120が万一破損したときでも、液体の飛散はなく、エスカレータシステム200を構成する他の機器へ害が及ぶのを防ぐことができる。又、乾燥による重量低下や雑菌発生を回避することもできる。
【0018】
発電機構140は、上述のように、保持部材120内における移動体130の移動に応じて発電を行う部分であり、本実施形態では、回転部材141と、発電部142とを有する。図3に示すように、回転部材141は、保持部材120の軸方向における中央部分にて、保持部材120における周方向121へ回転可能な状態にて保持部材120内に設けられ、移動体130としての上記流動体131の流れに伴い周方向121へ回転する。このような回転部材141は、プロペラのような上記流動体131の流れに伴い回転力を発生する形状を有し、又、複数の永久磁石1411が回転部材141の周方向に沿って一定間隔にて配置されている。各磁石1411は、同形状にてなるが、隣接する磁石1411同士では、極性を異ならせている。よって、回転部材141の回転により交流磁界を発生させる。尚、符号1412を付した各矢印は、磁化方向を示している。
【0019】
発電部142は、保持部材120の外側にて回転部材141に対向して設けられ、回転部材141の回転に従い電力を発生する。このような発電部142は、保持部材120の外面側に設けられた磁性体からなるコア1421と、該コア1421に巻回された導体1422とで形成されたコイル部1423を有し、複数のコイル部1423が上記周方向121に沿って等間隔にて配置される。各コイル部1423には、永久磁石を固定した回転部材141の回転により極性が交互に変化する交流磁界が作用する。又、上記磁界に垂直になるように導体1422がコア1421に巻回されていることから、上記交流磁界の作用により各コイル部1423は、交流電圧を発生する。
【0020】
本実施形態における踏段101は、上述の発電装置110に加えて、図3に示すように、発生した電力の充放電を行う充放電部160と、当該エスカレータシステム200の点検を行う点検装置170とを備える。尚、充放電部160及び点検装置170の設置、特に点検装置170の設置は、任意である。
上記充放電部160は、踏段101内に取り付けられ、発電部142に接続され発生した電力を充電するとともに、点検装置170に接続され、充電した電力を点検装置170に送る。発電部142にて発生する電圧は交流であり、充電する場合には直流化する必要がある。よって、充放電部160は、図6に示すように、全波整流回路161と、直流昇圧及び安定化回路162と、過充電防止回路163とを通過させて、バッテリ164に充電し、一方、バッテリ164からの放電を行うときに逆流を防止する逆流防止回路165も備える。
充放電部160を備えることで、外部からの給電手段を有することなく、踏段101自身にて電力供給が可能となり、又、装置構成をコンパクト化することができる。
【0021】
点検装置170は、既に提案されている公知の構成にてなり、各種センサを有し、該センサにて検出された踏段101の走行状態に関する情報に基づいて当該エスカレータシステム200の点検を行う装置であり、エスカレータシステム200に備わる上記受信装置221と交信可能な発信部を有する。
【0022】
このように構成される発電装置110は、以下のように動作する。
上述したようにエスカレータシステム200では、上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204を両端部に設けて踏段101、201を無端状に連結してループ202を形成している。踏段101、201における乗客搭載面に乗客が搭乗可能な区間では、発電装置110を備えた踏段101は、乗客搭載面101aが水平状態を維持し、発電装置110も一定の傾斜状態を維持する。よって、発電装置110の保持部材120内の流動体131も移動せず一定の状態が維持される。従って、発電装置110が発電することはない。よって、発電装置110から不要な振動や騒音が発生することはない。
【0023】
一方、踏段101が上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204に到達することで、踏段101は、図7に示すようにその姿勢が上下反転する。これに伴い、発電装置110の傾斜状態が変化し、保持部材120内の流動体131が保持部材120の一端から他端へ移動する。該移動により、回転部材141が回転駆動され、回転部材141の回転に応じて発電部142から電力が発生する。発生した電力は、充放電部160のバッテリ164に充電される。
【0024】
このように発電装置110によれば、発電動作は、踏段101の姿勢が変化する上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204部分を通過するときのみであり、乗客が搭乗可能な区間では、発電動作に伴う振動及び騒音の発生は防止でき、乗客に不快感を与えることはない。又、エスカレータシステム200の点検装置170が踏段101に備わる場合でも、発電動作に伴う振動及び騒音の発生を防止できることから、従来のように発電動作に伴う振動及び騒音が点検装置170によるレールの点検等のためのデータ収集に悪影響を与えるということはなく、高精度にて点検を行うことができる。
【0025】
実施の形態2.
上述の実施形態では、発電装置110に備わる移動体130は流動体131であり、発電機構140として回転部材141と、コイル部1423を有する発電部142とを備える構成であったが、該形態に限定するものではなく、以下の示すような各種の変形例を採ることができる。
当該実施の形態2では、踏段101に備わる発電装置115は、図4に示すように、移動体130として、円柱状で棒状であり、保持部材120の軸方向に沿う磁化方向1412を有する永久磁石132を用いる。又、発電機構140は、保持部材120の軸方向の中央部分で、保持部材120の外周面にその周方向に沿って導体1422を巻回したコイル1431を有する発電部143を用いる。
【0026】
このような構成を採ることで、踏段101が上部ターミナルギア203及び下部ターミナルギア204部分を通過するときには踏段101の姿勢が変化し、これに伴い、保持部材120内の永久磁石132が保持部材120の一端から他端へ移動する。永久磁石132の移動に伴い、保持部材120の周面に形成したコイル1431では磁束変化が発生し、発電部143は発電を行う。発生した電力は、充放電部160のバッテリ164に充電される。
【0027】
上述の実施の形態2の構成による発電装置115でも、実施の形態1の場合と同じ効果を得ることができる。さらに、実施の形態2では、保持部材120内に、回転部材141のような回転体を設ける必要がないことから、装置構成を単純化することができコスト削減に寄与でき、かつ回転体を回転させるための摺動部分が無く、高い装置信頼性を得ることができる。又、保持部材120が破損した場合であっても、移動体130が拡散することはない。
【0028】
さらに又、実施の形態2の構成の変形例として、図5に示す発電装置116の構成を採ることもできる。図5に示すように、移動体130として、角柱状で棒状であり、磁化方向1412にて示すように磁力線を保持部材120の軸方向に直交する方向に磁化した永久磁石133を用いる。又、発電機構140は、保持部材120の軸方向の中央部分で、保持部材120の外側面に、磁性体からなるコア1441と、磁化方向1412に垂直になるようにコア1441に巻回した導体1442とで形成したコイル部1443を有する発電部144を用いる。尚、図5では、保持部材120が角パイプ状の形態を示すが、図4に示すように円筒形状にて構成することもできる。このとき永久磁石133の形状は、円筒状の保持部材120に合わせて円柱状となる。
【0029】
このように構成した上記変形例においても、踏段101の姿勢変化に伴い、保持部材120内の永久磁石133が保持部材120の一端から他端へ移動する。永久磁石133の移動に伴い、保持部材120の側面に配置したコイル部1443では磁束変化が発生し、発電部144は発電を行う。発生した電力は、充放電部160のバッテリ164に充電される。
このように構成される上記変形例においても、実施の形態2の場合と同じ効果を得ることができる。
又、図4及び図5に示す発電装置115、116を備えた踏段101には、充放電部160に加えて、図3に示すように、当該エスカレータシステム200の点検を行う点検装置170をさらに備えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態であるコンベア用発電装置を備えた踏段を示す側面図である。
【図2】図1に示す踏段の姿勢が変化した状態を示す図である。
【図3】図1に示す発電装置に備わる発電機構の構成を説明するための図である。
【図4】図1に示す発電装置の変形例である第2の実施形態における発電装置の構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示す発電装置の変形例における構成を示す斜視図である。
【図6】図3に示す充放電部の構成を示すブロック図である。
【図7】図1、図4及び図5に示す発電装置を備えたエスカレータシステムを示す図である。
【図8】従来のエスカレータに備わる踏段を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
101…踏段、110…コンベア用発電装置、120…保持部材、
130…移動体、131…流動体、132,133…永久磁石、
140…発電機構、141…回転部材、142…発電部、143,144…発電部、
160…充放電部、
200…エスカレータシステム、201…踏段、202…ループ、
203…上部ターミナルギア、204…下部ターミナルギア、
1422…導体、1441…コア、1442…導体、1443…コイル部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の踏段を連結してループを形成し、該ループの両端部では上記踏段を上下に反転して上記ループの周回駆動を行うコンベアに備わる発電装置であって、
上記踏段に設けられる保持部材と、
上記保持部材内に設けられ、上記ループの両端部における上記踏段の反転に伴い上記保持部材の軸方向へ上記保持部材内を移動する移動体と、
上記保持部材に設けられ、上記移動体の上記移動に応じて発電を行う発電機構と、
を備えたことを特徴とするコンベア用発電装置。
【請求項2】
上記移動体は流動体であり、
上記発電機構は、
上記保持部材における周方向へ回転可能な状態にて上記保持部材内に設けられ上記流動体の移動に伴い上記周方向へ回転する回転部材と、
上記保持部材の外側にて上記回転部材に対向して設けられ上記回転部材の回転に従い電力を発生する発電部と、を有する請求項1記載のコンベア用発電装置。
【請求項3】
上記流動体は液体である請求項2記載のコンベア用発電装置。
【請求項4】
上記流動体は粉体である請求項2記載のコンベア用発電装置。
【請求項5】
上記移動体は永久磁石であり、
上記発電機構は、上記保持部材の外側に設けられ上記永久磁石の移動に従い電力を発生する発電部を有する請求項1記載のコンベア用発電装置。
【請求項6】
上記発電部は、上記保持部材の外面に周方向に沿って巻回された導体にて形成されたコイルを有する請求項5記載のコンベア用発電装置。
【請求項7】
上記発電部は、上記保持部材の外面側に設けられた磁性体からなるコアと、該コアに巻回された導体とで形成されたコイル部を有する請求項5記載のコンベア用発電装置。
【請求項8】
上記発電機構から発生した電力を充電及び放電を行う充放電部をさらに備えた請求項1から7のいずれか1項に記載のコンベア用発電装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のコンベア用発電装置と、
複数の踏段を連結して形成されるループと、
上記ループの両端部に設けられ上記踏段を上下に反転させるターミナルギアと、
を備えたことを特徴とするエスカレータシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−201536(P2008−201536A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−39598(P2007−39598)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】