説明

コンベヤ間で品物を搬送するための装置および方法

本発明は、第1のコンベヤ(2)から第2のコンベヤ(4)に品物(6)を搬送するための装置および方法に関し、実質的に直立して延在するフレーム(8)と、フレーム(8)に配置され、かつモータによって駆動可能な無限駆動装置と、無限駆動装置(24)に接続され、かつ無限駆動装置(24)によってサーキット中を駆動可能な少なくとも1つの支持部材と、支持部材に接続された少なくとも1つの製品キャリヤ(28)とを備え、製品キャリヤ(28)は、フレームの横方向に延在する横になったシャフトの周囲を回転するために支持部材に接続され、製品キャリヤ(28)は、1つ以下の無限駆動装置に駆動可能に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、品物を搬送するための装置および方法に関し、より特定的には、第1から第2のコンベヤに品物を搬送するための装置および方法に関し、コンベヤ間の高度差を実質的に横になった姿勢で架橋することができる。
【背景技術】
【0002】
出願人のオランダ特許NL1023107は、湾曲した誘導トラックを有する連続的な垂直コンベヤに関し、同様に、コンベヤ間の高度差を架橋するように適合化されている。この特許公報に記載されているコンベヤの欠点は、とりわけ無限駆動装置の磨耗を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述した種類の装置および方法を提供することであり、1つ以上の欠点が少なくとも部分的に防止され、無限駆動装置の磨耗が特に低減される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的は、第1から第2のコンベヤに品物を搬送するための本発明にかかる装置によって実現される。当該装置は、実質的に直立して延在するフレームと、フレームに配置され、かつモータによって駆動可能な無限駆動装置と、無限駆動装置に接続され、かつ無限駆動装置によってサーキット中を駆動可能な少なくとも1つの支持部材と、支持部材に接続された少なくとも1つの製品キャリヤとを含み、製品キャリヤは、フレームの横方向に延在する横になったシャフトの周囲を回転するために支持部材に接続され、製品キャリヤは、1つ以下の無限駆動装置に駆動可能に接続され、フレームの面の横方向への支持部材の自由度が実質的に固定される一方、支持部材が無限駆動装置によってフレームの面内の所定の経路に沿って実質的に自由に移動可能であるように、支持部材をフレームに連結することができる。
【0005】
換言すると、フレームは高さ方向を有し、支持部材が無限駆動装置によって高さ方向に所定の経路に沿って実質的に自由に移動可能である一方、高さ方向の横方向への姿勢が実質的に同じままとなるように、支持部材をフレームに連結することができる。フレームの高さ方向の横方向への支持部材の移動は、支持部材をフレームに連結することによって実質的に制限されるため、姿勢は、高さ方向の横方向に実質的に同じままである。
【0006】
無限駆動装置が適用されるため、支持部材が無限駆動装置によって移動可能な所定の経路が無限サーキットを形成する。
【0007】
フレームの面の横方向への支持部材の自由度が実質的に固定される一方、支持部材が、無限駆動装置によってフレームの面内で実質的に自由に移動可能であるように、支持部材をフレームに連結することができるため、支持部材は、製品キャリヤに対して、支持(剛性)と移動の自由とを同時にもたらす。これによって1つの無限駆動装置で十分であり得、さらに、駆動装置として機能するだけでよい。たとえばNL1023107に示される装置において無限駆動装置に対する横方向の荷重によって移動が補償される製品キャリヤをフレームの面の横方向に支持する機能は、本発明によれば支持部材によって吸収されるため、発明にかかる無限駆動装置は一方で荷重が少なく、その結果、無限駆動装置の磨耗がすでに著しく低減している。他方で1つの無限駆動装置で十分となり、それによって磨耗がさらに一層低減される。NL1023107のように複数の無限駆動装置が合せて荷重を吸収する場合、荷重を受ける異なる無限駆動装置同士の伸びの差は、結果として不均等な走行を招くことになり、この不均等な走行は磨耗の大きな原因である。本発明によれば、無限駆動装置間のこのような連結が不要であるため、無限駆動装置の磨耗の大幅な低減が得られる。
【0008】
無限駆動装置の磨耗が著しく低減されることに加えて、さらなる利点は、製品キャリヤ上に載せることができる荷重も大幅に増大する点である。この効果は、製品キャリヤがNL1023107のようにシャフトおよび連結要素によって無限駆動装置に直接連結されず、フレームに連結された支持部材に接続されることで得られる。フレームへの連結によって、この支持部材は、フレームの面の横方向に力を吸収することができる。無限駆動装置自身は製品キャリヤを支持部材を介して移動させるだけでよく、それ自身がフレームの面の横方向にいずれかの力を吸収する必要がなくなる。支持部材がこれらの力を吸収するため、製品キャリヤの荷重担持容量が増大され、それによって、以前の場合よりも重い製品を製品キャリヤによって変位させることができる。
【0009】
さらなる追加的な利点は、1つの無限駆動装置で十分となることから複数の無限駆動装置を可能な限り均等に走行させる必要性が回避されるため、装置がより調整しやすい点である。
【0010】
他のさらなる利点は1つの無限駆動装置で十分となる点であり、それによって装置はより小型の構造とすることができ、必要な部品が減少し、さらに装置の質量が小さくなり、それによって、より移送し配置しやすくなる。部品数が減少したため、信頼性がさらに一層増大する。
【0011】
完全にするために、「自由度は実質的に固定される」という文言は、フレームを基準とするこの方向への移動を著しく低減するが、必ずしも完全に絶対的な移動を妨げるわけではない制限を意味するものと理解されなければならない。たとえば、このように大きな荷重が製品キャリヤに載せられているときにはフレーム自身はある程度変形するものの、フレームは、本発明の教示にしたがって自由度が実質的に固定される状態を維持すると想定することが可能である。
【0012】
フレームの面内の移動の並進運動の自由度は、無限駆動装置に関連付けられる。フレームの面を基準として延在し、かつそれによって製品キャリヤが支持部材上に配置される水平のシャフトの回転の自由度は、誘導手段に関連付けられる。これらの誘導手段は、製品キャリヤを実質的に水平姿勢で保持するように適合化される。
【0013】
製品キャリヤは、1つ以下の無限駆動装置に駆動可能に接続される。この無限駆動装置は駆動機能のみを有し、無限駆動装置に接続される支持部材が支持機能を有する。この支持部材により、NL1023107のような第2の無限駆動装置は不要となる。
【0014】
互いに独立して移動可能な複数の無限駆動装置が適用されることを想定することも可能であるが、好ましい実施例によれば、1つの無限駆動装置が適用される。無限駆動装置は支持部材を駆動する目的でのみ機能し、横方向への支持をもたらす必要がないため、1つの無限駆動装置で十分であり得る。当業者は、本発明にかかる装置が、複数の独立して動作する無限駆動装置をたとえばフレームの両側に1つずつ含むことができると認識するであろう。これらは互いに独立して動作する無限駆動装置であり、たとえばそれら自身の移動の方向について各々を適用することができ、2つの駆動装置の移動の速度が異なることを想定することも可能である。
【0015】
発明は、複数の無限駆動装置が適用される場合、これらの無限駆動装置が互いに独立している実施例にのみ関連することが明白に注記される。独立とは、1つの製品キャリヤが1つ以下の無限駆動装置と駆動可能に機械的に接続されており、無限駆動装置は相互に連結されていないことを意味する。
【0016】
1つの共通の無限駆動装置に駆動可能に接続された複数の製品キャリヤを想定することがもちろん可能である。無限サーキット上に互いにある距離のところに分散されたこれらの製品キャリヤは、製品キャリヤ数に比例して搬送容量を増大させる。
【0017】
さらなる好ましい実施例によれば、無限駆動装置は、少なくとも上側走行車輪と下側走行車輪との間に張り渡され、2つの走行車輪の少なくとも一方は、モータによって駆動可能である。走行車輪が互いの上に配置されるため、これらの走行車輪上に張り渡された無限駆動装置は、実質的に直立して延在するフレーム上の高さ方向に延在する駆動を提供する。装置は、これにより、高度差があるコンベヤの間で品物を搬送するのに好適である。
【0018】
さらなる好ましい実施例によれば、フレームの面の横方向への支持部材の自由度が実質的に固定される一方、支持部材が無限駆動装置によってフレームの面内において実質的に自由に移動可能であるように、支持部材を無限駆動装置の1つ以上の走行車輪に連結することができる。支持部材を1つ以上の走行車輪に連結することができるため、これらの走行車輪は支持として機能する一方、支持部材は湾曲部を通って走行する。走行車輪に連結されているため、支持部材はフレームの面の横方向にごくわずかな程度しか移動することができず、それによってこの自由度は実質的に固定される。支持部材がフレームの正面プレートといったプレート状の表面上を走行することを想定することが可能であるが、走行車輪との連結は、支持部材と走行車輪との間で相対的な停止が起こり得るというさらなる利点を有する。この相対的な停止は、走行車輪が支持部材の移動とともに変位し、それによって走行車輪と支持部材とが互いに対して実質的に停止していることを意味する。2つの部品間の磨耗は、これによって最小化される。
【0019】
この好ましい実施例にかかる支持部材は無限駆動装置の1つ以上の走行車輪とフレームとに連結することもできるため、支持部材は、実質的に全サーキットにわたって支持提供部分、それぞれフレームまたは走行車輪に連結することができ、それによって、フレームの面の横方向への支持部材の自由度を、無限サーキットを通る全動作中において保証することができる。
【0020】
フレームが支持部材を取囲むことを想定することが可能であるが、好ましい実施例では、支持部材および/または走行車輪の間の連結を得るために、支持部材は、フレームおよび/または走行車輪を少なくとも部分的に取囲む。フレームまたは走行車輪によって形成される支持提供部を支持部材自身が取囲むため、支持部材を走行車輪に連結することが可能である。これによって、全サーキットを通る移動中に連結が保証される。
【0021】
さらに別の好ましい実施例によれば、フレームは、少なくとも支持部材の走行車輪から遠い側をその上に誘導するための誘導壁を走行車輪の付近に含む。この支持部材の走行車輪から遠い側、すなわち支持部材の、外側湾曲部に従う側を誘導壁上に誘導することができ、それによりフレームに連結される。走行車輪への連結に加えて、このように、湾曲部の外側におけるフレームへの連結は、湾曲部の通過中にも保証される。
【0022】
さらに別の好ましい実施例によれば、支持部材には、摩擦係数が0.1未満の車輪が設けられる。支持部材と支持提供部分、それぞれフレームまたは走行車輪との間のスライドシュー(slide shoe)による摺動接触を想定することは可能であるが、たとえばナイロンもしくは高品質の均質なポリウレタンエラストマーまたはポリアミドといった低摩擦係数の耐磨耗性材料が使用される場合、車輪が適用されることが好ましい。これらの車輪は転動することができるため、摩擦抵抗がさらに低減される。湾曲部の通過中には、車輪の転動移動に加えて車輪の誘導移動も起こることになり、この場合、0.1未満の低摩擦係数が望ましい。
【0023】
スライドシューおよび車輪に加えて、ボールレースが適用されると想定することも可能である。ボールレースは、多数の小さなボールによって支持された1つの大きなボールで満たされたボールシェルを含む。ボールレースの利点は、それらの高い荷重担持容量である。
【0024】
別のさらに好ましい実施例によれば、支持部材の車輪はナイロンで製造される。
別のさらに好ましい実施例によれば、装置は、製品キャリヤを実質的に水平姿勢で保持するように適合化された誘導手段をさらに含み、誘導手段は、対で誘導トラックと接触する少なくとも4つの誘導車輪を含む。
【0025】
さらに好ましい実施例によれば、装置は、無限駆動装置上に互いからある距離のところに分散され、いずれも製品キャリヤがそこに連結されている複数の支持部材を含む。好ましくはおおむね等しい距離にわたって分散された複数の製品キャリヤを適用することによって、装置の容量の増大を得ることができる。
【0026】
さらなる実施例によれば、第1のおよび/または第2のコンベヤはロープコンベヤまたはローラコンベヤであり、製品キャリヤは、おおむね平行に、かつ互いからある距離のところに配置され、ロープコンベヤのロープの間またはローラコンベヤのローラの間を降下するための指状部を含む。これによって製品の転移が防止される。これは、不安定な製品または可変寸法を有する製品の場合に有利である。製品キャリヤは、製品キャリヤ上に配置されている製品を常に支持し、それによって、たとえばクランプまたは吸着カップで製品を把持しなければならないことを回避することが可能である。
【0027】
さらに別の好ましい実施例によれば、ロープコンベヤのロープの間および/またはローラコンベヤのローラの間の距離は、少なくとも指状部の幅より大きく、したがってこれらの指状部を、確実なやり方でロープおよび/またはローラ間を移動させることができる。
【0028】
別のさらに好ましい実施例によれば、無限駆動装置は、ロープ、チェーン、ベルト、またはケーブルを含む。
【0029】
本発明はさらに、第1から第2のコンベヤに品物を搬送するための方法に関し、製品キャリヤがそれに接続された支持部材を、製品キャリヤが第1のコンベヤより高い位置になるまで、モータで駆動される無限駆動装置によって、実質的に直立して延在するフレームに沿って上方に移動させるステップを含み、製品キャリヤはコンベヤから製品を取得し、製品キャリヤは、1つ以下の無限駆動装置に駆動可能に接続され、さらに、製品キャリヤを第2のコンベヤより低い位置へ下方に移動させるステップを含み、製品は第2のコンベヤ上に残り、さらに、フレームへの支持部材の連結によって支持部材の自由度を実質的に固定するステップを含み、この実質的に固定された自由度は、フレームの面の横方向に方向付けられる一方、支持部材を、無限駆動装置によってフレームの面内で実質的に自由に移動させることができる。
【0030】
本発明はさらに、本書類に記載されている装置が適用される方法に関する。
本発明の好ましい実施例は、図面を参照して以下の説明によってさらに解明される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明にかかる搬送装置の斜視正面図である。
【図2】図1に示される搬送装置の切取斜視正面図である。
【図3】図1に示される装置の切取斜視背面図である。
【図4】本発明にかかる、関連付けられた支持部材を有する製品キャリヤの詳細な斜視正面図である。
【図5】図3に示される装置の詳細な斜視背面図である。
【図6】支持部材が湾曲部を通過する詳細な斜視正面図である。
【図7】図6に示される状態の詳細な斜視背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
製品6などの品物を第1のコンベヤ2から第2のコンベヤ4に搬送するための図1に示される装置1は、実質的に直立して延在するフレーム8を含む。このフレームは、誘導壁14および正面プレート16を含む正面10を有する。フレーム8はさらに、背面12、側壁18、および上面壁20を有する。フレーム8に配置されるのは無限駆動装置24であり、図示の実施例ではチェーンであり、無限駆動装置24はフレーム8に沿って1つ以上の製品キャリヤ28を移動させるように適合化され、第1のコンベヤ2と第2のコンベヤ4との間の高度差を架橋することができる。図示の実施例では、第1のコンベヤ2はロープコンベヤであり、第2のコンベヤ4はローラコンベヤである。製品キャリヤ28は、フレームの横方向に(X方向に)延在し、かつ支持部材26(図2)に接続されている横になったシャフトの周囲を回転可能である。支持部材26は、支持部材26の自由度がフレーム8の面の横方向に実質的に固定されるように、フレーム8に連結することができる。図1では、この方向はXで示される。支持部材26は、無限駆動装置24によってフレーム8の面において実質的に自由に移動させることができ、この面は、方向YおよびZによって表される。
【0033】
図2は、無限駆動装置24が上側走行車輪32と下側走行車輪34との間にどのように張り渡され、かつ駆動可能であるかを示す。図示の実施例では、製品キャリヤ28をフレーム28に沿って上下に移動させることができるように、上側走行車輪32をモータ22によって駆動することができる。支持部材26は、誘導車輪40および関連付けられた誘導トラック42を含む誘導手段38にさらに連結される。これらの誘導手段38は、実質的に水平な姿勢で製品キャリヤ28を保持するように適合化され、かつ4つの誘導車輪40の対を一度に、フレームに載置された誘導トラック42に接触させることによってこれをもたらす(図2および図3)。
【0034】
図4の詳細な図において、支持部材26の正面プレート50の省略によって、支持部材26が部分的に切取って描かれる。これによって図4は、支持部材26が連結要素54によって無限駆動装置24上にどのように載置されるかを示す。支持部材26には、シャフト56によって支持部材26に載置された車輪36a〜dが設けられる。製品キャリヤ28はシャフト30によって支持部材に取付けられ、製品キャリヤ28が誘導手段38によって実質的に水平な姿勢で保持されるように、このシャフト30の周囲を回転することができる。誘導手段38は図4に示される誘導車輪40を含み、誘導車輪40は誘導トラック42上に係合することができる(たとえば図5参照)。
【0035】
支持部材26は合計8つの車輪36a〜dを含み、それぞれ、車輪36aは無限サーキットの内半径上かつ正面側に位置し、車輪36bは同様に正面側であるが無限サーキットの外半径上に位置し、車輪36cは背面側の内半径上に配置され、車輪36dは背面側に配置され、かつ無限サーキットの外半径に従う。車輪36aおよび36cは、フレーム8のストリップ60をともに取囲む一方、車輪36bおよび36dは、支持部材26をフレーム8に連結するために、フレーム8の同様のストリップ62を取囲む。
【0036】
製品キャリヤ28は、製品キャリヤ28のこれらの指状部44がロープコンベヤ2のロープ46とローラコンベヤ4のローラ48との間を降下することができるような寸法を有する指状部44を含む。
【0037】
図6に示される支持部材26の姿勢において、車輪36aおよび36cによって湾曲部を通過する際、支持部材26は無限駆動装置24の走行車輪32を取囲む一方、経路の外半径上に位置する車輪36bおよび36dは、ストリップ62を取囲む状態からフレーム8の誘導壁14を取囲む状態に移行することが分かる。誘導手段38の誘導車輪40は誘導トラック42に対抗して走行し、それによって製品キャリヤ28は実質的に水平に保持される一方で、支持部材26は無限サーキットの湾曲部を通過する。車輪36aおよび36cは、走行車輪32と実質的に同じ速度で変位し、それによって速度にわずかな相対差がある。車輪36aおよび36cは実質的に静止し続けることができ、車輪36bおよび36dは誘導壁14を取囲み、かつそれに沿って移動する。転動移動に加えて、車輪36bおよび36dはここでは若干の摺動移動も行い、そのために車輪は、たとえばナイロンといった低摩擦係数の材料で具体化される。図7に示される切取背面図は、車輪36cが走行車輪32をどのように取囲むか、かつストリップ62の車輪36dが誘導壁14にどのように移行するかを明白に示す。
【0038】
発明の好ましい実施例を示すものの、上記の実施例は本発明を例示するにすぎず、発明の詳細をなんら限定するものではないと意図される。発明の範囲は、したがって添付の請求項によってのみ規定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1から第2のコンベヤに品物を搬送するための装置であって、
実質的に直立して延在するフレームと、
フレームに配置され、かつモータによって駆動可能な無限駆動装置と、
前記無限駆動装置に接続され、かつ前記無限駆動装置によってサーキット中を駆動可能な少なくとも1つの支持部材と、
前記支持部材に接続された少なくとも1つの製品キャリヤとを備え、前記製品キャリヤは、前記フレームの横方向に延在する横になったシャフトの周囲を回転するために前記支持部材に接続され、
前記製品キャリヤは、1つ以下の無限駆動装置に駆動可能に接続され、
前記フレームの面の横方向への前記支持部材の自由度が実質的に固定される一方、前記支持部材が前記無限駆動装置によって前記フレームの前記面内の所定の経路に沿って実質的に自由に移動可能であるように、前記支持部材を前記フレームに連結することができる、装置。
【請求項2】
1つの無限駆動装置が適用される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
互いに独立して移動可能な複数の無限駆動装置が適用される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも2つの製品キャリヤが1つの共通の無限駆動装置に駆動可能に接続される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記無限駆動装置は、少なくとも上側走行車輪と下側走行車輪との間に張り渡され、2つの走行車輪の少なくとも一方は、モータによって駆動可能である、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記フレームの前記面の横方向への前記支持部材の自由度が実質的に固定される一方、前記支持部材が前記無限駆動装置によって前記フレームの前記面内において実質的に自由に移動可能であるように、前記支持部材を前記無限駆動装置の1つ以上の走行車輪に連結することができる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記支持部材および/または前記走行車輪の間の連結を得るために、前記支持部材は、前記フレームおよび/または前記走行車輪を少なくとも部分的に取囲む、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記フレームは、少なくとも前記支持部材の前記走行車輪から遠い側をその上に誘導するための誘導壁を前記走行車輪の付近に含む、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記支持部材には、摩擦係数が0.1未満の車輪が設けられる、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記支持部材の前記車輪はナイロンで製造される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記製品キャリヤを実質的に水平姿勢で保持するように適合化された誘導手段をさらに備え、前記誘導手段は、対で誘導トラックと接触する少なくとも4つの誘導車輪を含む、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
製品キャリヤがそこに連結され、かつ前記無限駆動装置上に互いからある距離のところに分散された複数の支持部材を備える、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記第1のおよび/または前記第2のコンベヤはロープコンベヤまたはローラコンベヤであり、前記製品キャリヤは、おおむね平行に、かつ互いからある距離のところに配置され、前記ロープコンベヤのロープの間または前記ローラコンベヤのローラの間を降下するための指状部を含む、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記ロープコンベヤの前記ロープの間および/または前記ローラコンベヤの前記ローラの間の距離は、少なくとも前記指状部の幅より大きい、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記無限駆動装置は、ロープ、チェーン、ベルト、またはケーブルを含む、先行する請求項のうちいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
第1から第2のコンベヤに品物を搬送するための方法であって、
製品キャリヤが接続された支持部材を、前記製品キャリヤが前記第1のコンベヤより高い位置に来るまで、モータで駆動される無限駆動装置によって、実質的に直立して延在するフレームに沿って上方に移動させるステップを備え、前記製品キャリヤは前記コンベヤから製品を取得し、前記製品キャリヤは、1つ以下の無限駆動装置に駆動可能に接続され、さらに、
前記製品キャリヤを前記第2のコンベヤより低い位置へ下方に移動させるステップを備え、前記製品は前記第2のコンベヤ上に残り、さらに、
前記フレームへの前記支持部材の連結によって前記支持部材の自由度を実質的に固定するステップを備え、この実質的に固定された自由度は、前記フレームの面の横方向に方向付けられる一方、前記支持部材を、前記無限駆動装置によって前記フレームの前記面内で実質的に自由に移動させることができる、方法。
【請求項17】
請求項1から15のうちいずれかにかかる装置が適用される、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−519634(P2012−519634A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552895(P2011−552895)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050113
【国際公開番号】WO2010/101463
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(511199734)ネドパック・パテンテン・ベスローテン・フエンノートシャップ (1)
【氏名又は名称原語表記】NEDPACK PATENTEN B.V.
【Fターム(参考)】