コーヒー豆パッケージ、及び一定量のコーヒー豆を小出しする方法
コーヒー豆パッケージ3であって、複数杯分のコーヒー飲料のためのひとまとまりのコーヒー豆を保持する内部スペースであって、少なくとも1つの壁によって囲まれる、内部スペースと、内部スペースからコーヒー豆を小出しするコーヒー豆排出口11と、コーヒー豆を内部スペースから所定量で小出しするように構成される定量供給機構16とが設けられている、コーヒー豆パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数杯分のコーヒー飲料用のひとまとまりのコーヒー豆を保持する内部スペースが設けられているコーヒー豆パッケージであって、内部スペースは、少なくとも1つの壁と、該内部スペースからコーヒー豆を小出しするためのコーヒー豆排出口とによって少なくとも部分的に囲まれている、コーヒー豆パッケージに関する。
【0002】
本発明は、一定量のコーヒー豆をグラインダーに小出しする方法であって、パッケージングプロセス中に、焙煎並びに場合によっては急冷及び/又はスプレーされたひとまとまりのコーヒー豆をコーヒー豆パッケージにパッケージ詰めし、コーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐようにする、方法にさらに関する。
【背景技術】
【0003】
既存のコーヒーメーカーには、例えばフィルターコーヒーメーカー及びエスプレッソマシンがある。フィルターコーヒーメーカーの場合では、或る量の挽いたコーヒーをフィルターに入れた後、挽いたコーヒーに熱湯を注ぐ。挽いたコーヒーに熱湯を通すと、挽いたコーヒーが抽出されてコーヒー飲料が得られ、その後、フィルターコーヒーとも呼ばれるコーヒー飲料がフィルターを流れると同時にコーヒー滓がフィルターに残る。熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターを重力によって流れることが通例である。所望のコーヒー飲料の量に相応する熱湯が、挽いたコーヒーに注がれてフィルターに通された後、フィルターは、少なくとも使い捨てフィルターの場合、挽いたコーヒーの滓と一緒に廃棄することができる。そのような使い捨てフィルターは通常、実質的に紙からなる。二回以上使用するように設計されているフィルターも知られている。これらのフィルターは使用後、例えば洗浄されることにより、同じフィルターで新しいコーヒー飲料を調製するために次の分の挽いたコーヒーを充填することができる。
【0004】
エスプレッソマシンによって製造するコーヒーでは、或る量の挽いたコーヒーを保持するフィルターも備わっている。この場合、比較的高い圧力下で、熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターに勢いよく注がれる。これによって得られたコーヒー飲料は概して、フィルターコーヒーよりも乾物含量が高く、通常、少なくとも匹敵する量の挽いたコーヒー及び供給水であると仮定すると、フィルターコーヒーよりもコーヒー抽出濃度が高い。典型的には、金属フィルターが使用される。
【0005】
また、コーヒー飲料はパーコレーターによって既知のように得ることができる。例えば、製造業者であるDouwe Egberts(ダウエグバーツ)(登録商標)社及びPhilips(フィリップス)(登録商標)社のSenseo(センセオ)(登録商標)コーヒーマシン等、特定の幾つかのマシンでは、例えば、使い捨て紙フィルター及び金属フィルターホルダーが使用されている。さらに、コーヒー濃縮物又は凍結乾燥コーヒーを熱湯に溶かすインスタントコーヒーが知られている。インスタントコーヒーの方法では、フィルターは全く使用されない。
【0006】
コーヒー豆を挽いてから、挽いたコーヒーでコーヒー飲料を調製するまでに比較的長い時間が経過する場合、コーヒー豆が与える風味と芳香の一部が失われる可能性がある。いかなる理論にも束縛されることは望まないが、同じ重量の挽いていないコーヒー豆の合わせた表面と比較して、挽いたコーヒー粒の総表面がより大きいことにより、表面と周囲空気との間にコーヒー豆の総表面よりも比較的多くの交わりが生じることになり、これがコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性があるであろう。その理由から、現在の、グラインダーが備わったマシンでは、コーヒー豆はコーヒー飲料を調製するほんの少し前に挽かれる。
【0007】
なお、コーヒー豆に関係する風味と香りは、挽いていないコーヒー豆が周囲空気に長い時間接触することになる場合、失われるか又は低減する可能性もあるであろう。一般的に、その理由から、コーヒー豆及び挽いたコーヒーは気密及び/又は真空のパッケージにパッケージ詰めされる。
【0008】
特定の幾つかのコーヒーマシンには、中に一体化したグラインダーを備えることができる。また、そのようなコーヒーメーカーには、コーヒー豆パッケージからコーヒー豆を直接給送するコーヒー豆ホルダーを設けることができる。コーヒー製造装置の操作により、コーヒー豆ホルダーからのコーヒー豆の一部が挽かれ、この挽いたコーヒーでコーヒー飲料を調製する。例えば、ボタンを押すことによってグラインダーを直接操作することで、例えばボタンを押す回数又はボタンを押す長さにより、挽かれるコーヒーの量を決めることができる。グラインダーが備わった自動コーヒーメーカーでは、コーヒー飲料の量及びその濃さを予め選択及び/又は予め設定することができ、その場合、選択した濃さに基づき、一定量の豆をホルダーからグラインダーへ供給することにより、所定量の水を一緒に用いて、所望の濃さの、所望量のコーヒー飲料を得ることができる。
【0009】
上記原理の不都合点は、コーヒー豆のパックが丸ごと、コーヒー豆ホルダーに空けられた際、或る量のコーヒー豆が、挽かれるまでの長い時間、コーヒーメーカー内に存在することであろう。このことは、これらのコーヒー豆で調整されるコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0010】
また、既存のコーヒーメーカーのグラインダーの中及び周りには通常、前の挽き操作の滓が残る。試験により、従来のグラインダーでは一回又は複数回の前の挽き操作の滓が通常3g乃至10gグラインダー内に残ることが示されている。その後、前の挽き操作のこれらの残留物が新たな挽き操作の際に混入しかねず、コーヒー飲料の味に影響を及ぼす可能性がある。さらに、コーヒーメーカーに前の充填物とは味が異なる新たなコーヒー豆が充填される場合、おそらくは前の充填物の残留物が新たなコーヒー豆の挽いたコーヒーと混ざりかねないことにより、新たなコーヒー豆に固有の所望の味が得られなくなる可能性がある。このことは、ユーザーが定期的にコーヒー豆の種類を変えることを望む場合に特に不都合であろう。従来のコーヒーメーカーでは、ユーザーは、各場合に少量のコーヒー豆をコーヒー豆ホルダーに定量供給することによってしかこの問題を回避することができない。しかしながら、この場合に伴う不都合点は、その際にコーヒー豆パッケージの中身がコーヒーメーカーに完全には空にされず、一部が充填したまま残ることにより、残留しているコーヒー豆が周囲空気と接触することになることである。通常、その場合、コーヒー豆はその間、気密に閉鎖可能なポット又は缶のような、別個の、好ましくは気密ホルダー内に保管される。しかしながら、これらのホルダーは比較的多くのスペースを占める可能性がある。
【0011】
現行の技術水準では、挽いてコーヒー飲料を製造した後、挽いたコーヒーがコーヒーメーカー内に残るか若しくはコーヒー豆がコーヒーメーカー内に残る。コーヒー豆パッケージ及び/又はコーヒー豆ホルダーが完全に空にならないため、コーヒー豆がパッケージ及び/又はホルダー内に残る。挽きたてのコーヒーの味を効率的かつ都合の良い方法で定期的に変えることを可能にするシステムは存在しない。
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、上述の不都合点及び/又は他の不都合点の少なくとも1つをなくすことである。
【0013】
以下の記載では、保存状態にあるか又はパッケージの新しいコーヒー豆又は挽いたコーヒーとは、コーヒー豆又は挽いたコーヒーの味、芳香及び/又は揮発性成分が比較的保たれていることを意味すると理解されるであろう。本明細書における「パッケージの新しい」とは、パッケージを開けて間もないコーヒー豆の特定の状態を意味することがさらに理解されるであろう。このパッケージは、好ましくはコーヒー豆の焙煎直後のパッケージングプロセスにおいて適用されていることが好ましい。パッケージは、コーヒー豆をより良好に保存することができるように気密であり、かつ/又は真空にされることが好ましい。特定の「種類」のコーヒー豆は、該当の種類が、特定のコーヒー豆に関係する味、コーヒー豆の芳香及び揮発性成分の組成に関連するか、又は、好ましくはパッケージに関して述べたようなコーヒー豆の特定の混合、組成又はブレンドに関連していることを意味することが理解されるであろう。本明細書において、様々な種類のコーヒー豆を記載する場合、関係する味、芳香、混合、組成又はブレンドが異なっていることが理解されるであろう。特記しない限り、本明細書では、コーヒー豆は、焙煎したコーヒー豆、又は、少なくとも、コーヒーを調製するために挽いたコーヒーを得るように挽かれるべきコーヒー豆であることが理解される。本明細書での所定量とは、例えば一定量が、例えば製造時に決定されたコーヒーメーカーの回路又は機械的システムの構成によって予め設定されていること、又は一定量がコーヒーを製造する直前にユーザーによって設定されていることを意味することが理解されるであろう。
【0014】
第1の態様では、本発明は請求項1に記載のコーヒー豆パッケージを提供する。
【0015】
コーヒー豆パッケージには、所定量のコーヒー豆を小出しするように構成されている定量供給機構を設けることができる。定量供給機構は、およその所定量よりも多くも少なくもないコーヒー豆をグラインダーへ供給することを可能にする一方で、パッケージ内に所定量よりも少ない最後の量のコーヒー豆が含まれているのでない限り、残存する量のコーヒー豆をパッケージ内に残したままにすることができるという目的に寄与することができる。好ましくは、所定量は、パッケージの内部スペース内のコーヒー豆の総量の一部を形成する。コーヒー豆は例えば、焙煎された後でパッケージ内にパッケージ詰めされ、使用時にパッケージから定量供給式にコーヒー豆グラインダーへ直接供給されることができる。
【0016】
定量供給機構は例えば、コーヒー豆の特定の体積及び/又は重量を保持するように構成されるスクープ又はトラフ等を備えることができる。少なくとも1つの壁は、少なくとも周壁及び底部を含むことができる。好ましくは、パッケージを全体的に閉鎖することができるように頂部壁も設けられている。
【0017】
本発明に想到することができた知見のうちの1つは、コーヒー豆をコーヒー豆グラインダーに定量供給する定量供給機構をコーヒー豆パッケージ内に配置することが可能であるということである。既存のシステムでは、定量供給機構はコーヒー製造装置内に存在する。本発明の場合、所定量のコーヒー豆は原則的にパッケージからグラインダーへ直接供給することができる。これはコーヒー飲料の風味にとって有益であることができる。その上、所望の通りのコーヒーの種類を直接調製することができる。本発明によるコーヒー豆パッケージによって、コーヒー豆パッケージとは別に別個のコーヒー豆ホルダーが不要となることができる。本装置には、例えば、コーヒー豆パッケージを装置に接続する接続機構を設けることができる。ちなみに、本発明は任意選択的に、コーヒー豆ホルダーを有するグラインダーを備えた装置と共に用いることができる。
【0018】
コーヒー豆パッケージは、消費のために初めて開封する前に、コーヒー豆と周囲空気との接触を防止するために例えばシール又は閉鎖箔によって閉鎖することができる。例えば、パッケージは、実質的に気密に閉鎖され、かつ/又は真空化される。
【0019】
コーヒー豆グラインダーが設けられている装置は例えば、コーヒー製造装置とは別個のコーヒー豆グラインダー、又はコーヒー豆グラインダーが設けられているコーヒー製造装置を含むことができる。
【0020】
一実施の形態では、パッケージには移動可能な定量供給機構が設けられており、例えば該定量供給機構は、例えば複数回分の量をパッケージから通過させることができる一方で装置によって制御することができる。一定量のコーヒー豆をパッケージ内のひとまとまりのコーヒー豆から分離するために、定量供給機構は例えばスクープを備えることができる。使用時には、コーヒー豆パッケージ及び/又はスクープを例えば装置に対して移動可能にセットして、ひとまとまりのコーヒー豆の中にスクープを移動させることができ、それによって、ひとまとまりのコーヒー豆から一定量のコーヒー豆をすくい集めることができる。さらに、スクープは、装填された量のコーヒー豆をコーヒー豆排出口を通して小出しして、その量のコーヒー豆をグラインダーへ供給することができる。
【0021】
スクープには、スクープ内のコーヒー豆をパッケージ内のコーヒー豆に対して分離すると共にスクープ内の豆をガイド及び支持する装填壁を設けることができる。装填壁は、一回分の所定量のコーヒー豆を囲むように構成することができる。装填壁は、コーヒー豆をスクープから排出口を通してガイドするように構成することができる。装填壁は、装填量のコーヒー豆の上面を定める定量供給縁を含むことができる。スクープが充填されると、余分量のコーヒー豆が定量供給縁の上に突出してスクープから落下することができる。定量供給縁の高さ及び/又は幅は、一定量の正確さを決めることができる。
【0022】
一実施の形態では、装填壁は、排出口から、曲線に沿ってスクープの定量供給縁まで又は該定量供給縁を超えて延びることができる。コーヒー豆は曲線に沿って摺動することができる。最初に、豆は装填壁に沿って定量供給縁の上までガイドされる。後の段階で、豆は装填壁に沿って排出口を通して摺動することになる。その上、装填壁には、定量供給縁を超えて延びる担持壁部分を設けることができる。装填壁は、担持壁部分に滑らかに融合することができ、1つの一体的な壁部分として定量供給縁を超えて延びる。担持壁部分は、コーヒー豆をパッケージから担持して定量供給縁の上までガイドすることができる。その上、装填壁には、パッケージの周壁に対して少なくとも部分的におよそ平行に延びるスクープ底部を設けることができる。
【0023】
スクープは、パッケージの排出口及び/又は底部及び/又は壁に対して固定することができる。一実施の形態では、スクープは、壁に対して固定することができ、該壁と共にパッケージの回転軸を中心に回転する。スクープをパッケージ内のコーヒー豆の中を回転させることにより、一定量のコーヒー豆をスクープ内に装填することができる。装填壁は、スクープ内のコーヒー豆をパッケージ内の残りのコーヒー豆から分離することができ、それによって、所定量をスクープ、特に装填壁によって囲むことができる。排出口はスクープに対して固定位置を有することができるため、所定量のコーヒー豆がスクープに入ると、残りのコーヒー豆とは別に、排出口を通して豆を小出しすることができるように排出口を解放することが可能である。
【0024】
一実施の形態では、スクープは、パッケージの壁、例えばパッケージの底部及び/又は周壁に固定することができる。スクープは例えば壁に対して固定することができ、一方で使用時には、スクープをコーヒー豆の中を移動させるように壁及び/又はパッケージ全体が移動、特に回転される。排出口は例えば、スクープに対して固定することができる。スクープは例えば、およその測定量のコーヒー豆をすくい集めて運ぶようにトラフの形状を有することができる。スクープと壁との間には、コーヒー豆をスクープ内に装填するように開口が延びることができる。スクープには例えば、スクープの開口を通してコーヒー豆を摺動させる担持壁部分を設けることができるか、かつ/又はスクープは例えば、コーヒー豆が開口を通して装填されるように開口の方向に移動することができる。
【0025】
ひとまとまりのコーヒー豆は、パッケージの使用位置では、重力の影響下で、継続してパッケージの少なくとも底部にあるままであるようにすることができ、その一方で、パッケージが完全に充填されていなければパッケージの上部にはいくらかの空きスペースがあることができる。したがって、一実施の形態では、スクープは、装置内で下から上へ移動することができ、それによって、一定量のコーヒー豆を空きスペースへ向けて運び、この場合、スクープは排出口を通して一定量のコーヒー豆を通過させることができる。このために、例えばスクープは、パッケージ内で移動可能に構成することができ、かつ/又はパッケージは装置内で移動可能に構成することができる。小出し位置では、スクープは例えば、パッケージ内の比較的高いところ、好ましくは、ひとまとまりのコーヒー豆の上面よりも少なくとも部分的に上にある。装填位置では、スクープは例えば、パッケージ内の下の比較的低いところ、好ましくは、ひとまとまりのコーヒー豆の上面よりも少なくとも部分的に下にある。好ましくは、スクープは、最後のコーヒー豆もパッケージから運ばれるように構成され、これらの最後のコーヒー豆はパッケージの使用位置では、重力の影響下でパッケージの底部に位置することができる。
【0026】
一実施の形態では、パッケージにはコーヒー豆排出口を閉鎖する閉鎖手段が設けられている。閉鎖手段は、スクープが小出し位置にあるときには排出口を解放することができ、それによって、排出口を通して一定量のコーヒー豆をグラインダーへ供給することができる。スクープが小出し位置にない場合には排出口は好ましくは閉鎖手段によって閉鎖される。例えば、閉鎖手段は、パッケージが装置から分離されており、かつ/又はパッケージが装置と連結されているがコーヒー豆を小出ししない場合には排出口を閉鎖するように構成される。この場合、これによって分離中又は分離後に豆がパッケージから落下することを防止することができる。また、パッケージ内のコーヒー豆は、分離後により長く保存することができ、かつ/又は調製のたびに、様々なパッケージから特定の種類のコーヒーを選択することができる。このことは、コーヒー豆パッケージが最初にコーヒー製造装置に接続されて開封された後でコーヒー製造装置から分離されるが、一方でコーヒーパッケージ内に少なくとも一回の消費分のコーヒー飲料(例えば1カップ分のコーヒーの量)を調製するために用いることができる量の豆が依然として存在するときに特に重要であることができる。そのような状況は、そのようなパッケージがコーヒー製造装置に接続されて複数回の消費分のコーヒー飲料がこのコーヒー豆パッケージからのコーヒー豆によって調製されるが、その後、一回又は複数回の消費分のコーヒー飲料に用いることができる豆がコーヒー豆パッケージ内に依然として存在するままでコーヒー豆パッケージがコーヒーマシンから分離される場合に生じる可能性があり、この場合、分離されたコーヒー豆パッケージを閉鎖することが好都合である。その後、異なる種類のコーヒー飲料を調製するために異なるコーヒー豆パッケージをコーヒー製造装置に接続することができる。したがって、様々なコーヒー豆パッケージが様々な種類のコーヒー豆を含むことができ、消費者は、分離されたコーヒー豆パッケージを閉鎖したままで(これはコーヒー豆パッケージが依然としてコーヒー豆を収容している場合に好都合である)、豆を依然として収容している異なるコーヒー豆パッケージを自由にコーヒー製造装置に交互に接続及び分離することができる。
【0027】
一実施の形態では、閉鎖手段は、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐように、また、少なくとも或る程度まで防ぐことができるようにパッケージを閉鎖することができる。このことは、特に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通さない、かつ、その逆も同様であるクロージャーを意味することが理解されるであろう。好ましくは、閉鎖手段は、豆が位置するパッケージ内のスペースと、多くとも1.1バール、好ましくは1.2バール、より好ましくは1.3バール、さらにより好ましくは1.5バールである周囲との間に差圧が存在する場合に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通し得ない、かつ、その逆も同様である。
【0028】
パッケージの非接続状態では、排出口が閉鎖されるように閉鎖手段及び排出口は好ましくは互いに対して固定配置される。閉鎖手段には例えば、閉鎖手段を閉鎖状態で固定する固定措置(provision)等を設けることができる。固定措置は例えば、最初の使用前又は最初の使用時に破断することができる箔又はプラスチックの破断要素等を含むことができる。さらに、閉鎖手段は、閉鎖手段を操作するように構成される開放手段によって、排出口を解放するように移動することができる。装置にはそのような開放手段を設けることができる。
【0029】
閉鎖手段は例えば弁又はスライドを含むことができる。弁又はスライドは通路を有することができる。この通路が排出口と重なる場合に、コーヒー豆がパッケージからグラインダーへ供給されるように通過することができる。弁又はスライドは、通路が排出口と重なっていない場合には排出口を閉鎖することによってパッケージが閉鎖されるように構成することができる。一実施の形態では、弁又はスライドは排出口に対して回転可能に配置され、それによって、通路は例えば、ユーザー、又は装置に設けられている開放手段によって上記の重なる位置へ回転されることができる。弁又はスライドは例えば回転ディスクを含むことができる。
【0030】
パッケージには周壁、頂部壁及び底部を設けることができる。周壁は円形であることができるため、周壁を装置によってガイドすることができると同時にパッケージを装置内で比較的簡単に回転させることができる。その上、装置には、パッケージを装置に接続し、かつ/又は装置内で移動させるときにパッケージをガイドする円形のガイド、少なくとも周壁に沿うガイドを設けることができる。好ましくは、パッケージは、1つの円筒形の周壁及び/又は少なくとも部分的に円錐形の周壁を備える。周壁、頂部壁及び底部は好ましくは比較的剛性であり、それによって、パッケージはその形状を保つと共に装置に比較的容易に接続することができる。例えば排出口は底部に設けられている。閉鎖手段は底部に対し平行に設けることができ、通路は例えば底部に対して平行に配置することができる。弁又はスライドは、排出口を閉鎖するか又は解放するように底部に対して回転可能に配置することができる。
【0031】
第2の態様では、本発明は請求項25に記載のパッケージ構成要素を提供する。
【0032】
パッケージ構成要素はスクープ及び底部を含む。底部には、豆がスクープから排出口を通って摺動することができるようにスクープと対向して排出口が設けられている。装填壁が、排出口を通して豆をガイドするように構成される。パッケージ構成要素はパッケージの壁と接続して上記で既に記載したようなパッケージを形成することができる。好ましくは、スクープ及び底部は、例えば成形、特に射出成形によって製造される1つの一体部品を形成する。例えば、底部は、パッケージ構成要素を円筒壁部分と接続してパッケージを形成するために円形である。パッケージは例えば、互いに対して直角にある4つの周壁も備えることができる。
【0033】
第3の態様では、本発明は請求項26に記載のコーヒー豆を定量供給するシステムを提供する。
【0034】
一実施の形態では、パッケージはシステムの一部であり、この場合、パッケージに加えて、グラインダーが設けられた装置がさらに提供される。この装置には、パッケージのコーヒー豆排出口に接続することができるコーヒー豆供給口を設けることができる。この供給口を介して、一定量のコーヒー豆をグラインダーに供給することができる。装置は、パッケージを該装置に接続することができるように、好ましくはコーヒー豆排出口及びコーヒー豆供給口が互いに接続されるように接続機構をさらに含む。接続機構は、定量供給機構、特にパッケージ及び/又はスクープを移動させるように構成することができる。接続機構は、定量供給機構を装填位置と小出し位置との間で移動させるように構成することができる。これらの位置の間での移動は好ましくは、パッケージ内の豆をすくい上げる目的で垂直移動成分を有する。一実施の形態では、装置は、コーヒー豆排出口を解放及び閉鎖するようにパッケージの閉鎖手段を動作させることで、豆が重力の影響下で定量供給機構から排出口を通って摺動することを可能にするように構成される開放手段を備える。開放手段は、通路及び排出口を位置合わせして排出口を解放するように閉鎖手段を回転させることができる。
【0035】
接続機構には、定量供給機構を駆動するドライブを設けることができる。定量供給機構を駆動するために、ドライブにはカムを設けることができる。パッケージには、カムに対応する係合要素を設けることができる。パッケージが装置に接続されている状態では、カムは、定量供給機構を駆動して豆を小出しするようにパッケージと係合することができる。特に、ドライブがカムによってパッケージを回転することができると同時に、定量供給機構がパッケージ内に固定されて同様に回転することでコーヒー豆をすくい上げて小出しする。例えば、定量供給機構は、パッケージの外周に沿った経路で移動することができる。定量供給機構はスクープを備えることができる。
【0036】
さらに、接続機構には、閉鎖手段をそれぞれ駆動すると共に閉鎖手段と係合するドライブ及びカムを設けることができ、閉鎖手段は、カムと対応する係合要素を備える。このように、ドライブは、パッケージを閉鎖又は開放するために閉鎖手段を駆動することができる。例えば、ドライブは、一方では定量供給機構に所定量のコーヒー豆を装填するように定量供給機構を駆動し、他方では排出口を解放及び閉鎖するように閉鎖手段を駆動する。この場合、1つの回転方向に定量供給機構及び/又は閉鎖手段を駆動することができ、別の回転方向には閉鎖手段のみを駆動することができる。例えば、ドライブは閉鎖手段と係合し、閉鎖手段を通じてパッケージを1つの回転方向に回転させることができる。この回転方向では、閉鎖手段は、パッケージを回転移動させるように例えばパッケージの底面に摩擦を加える。ドライブが反対の回転方向に回転する場合、例えば摩擦は全く加わらないか又はほとんど加わらず、そのため閉鎖手段は回転しパッケージは静止している。
【0037】
一実施の形態では、接続機構にはメカニカルロックが設けられている。このロックは、パッケージと係合して装置に対してパッケージをクランプしたままに保つ、移動可能に構成される係合要素を含むことができる。装置には検出器を設けることができる。検出器は、パッケージが接続機構に接続されている場合にロックを起動するように構成することができる。例えば、検出器は、パッケージによって機械的に作動されるばね要素及び/又は切替え要素を備える。したがって、パッケージは接続状態では、パッケージを解放する機能が作動されない限り、装置から取り外されることが困難であるか、少なくとも全く取り外されないか、又は困難を伴って取り外される。さらに、検出器は、パッケージが接続されているときに開放手段及び/又はグラインダーを解放するように構成することができる。好ましくは、装置はパッケージが接続されていなければ機能しない。
【0038】
パッケージの使用位置では、パッケージの周壁及び/又は回転軸は例えば、水平線に対して約2度乃至30度、好ましくは約4度乃至15度の角度を含むことができる。このように、パッケージは幾分斜めに配向され、コーヒー豆は、底部の方向へ周壁に沿って摺動して少なくとも底部付近に蓄積することができる。
【0039】
スクープが、その回転が完了した時点でのパッケージの使用位置において、一回分の所定量未満であるか又は一回分の所定量におよそ等しいコーヒー豆の量しかパッケージ内に存在しない場合に、パッケージ内に存在するコーヒー豆をすべてスクープ上に装填するように構成される場合に特に有利であることができる。好ましくは、装置には、排出口を通して小出しされる量を測定する測定機構が設けられている。一定量のコーヒー豆がスクープから排出口を通して小出しされる場合、小出しされた量が所定量におよそ等しいか否かを極めて正確に判断することができる。正確ではない場合、装置は例えばユーザーに信号を送ることができる。
【0040】
第4の態様では、本発明は請求項43に記載のコーヒー製造装置を提供する。
【0041】
コーヒー製造装置には、例えば上述したようなパッケージであるコーヒー豆パッケージを接続するための接続機構を設けることができる。接続機構は、コーヒー豆をパッケージからグラインダーへ小出しするようにパッケージの一部を回転させることができる。
【0042】
コーヒー製造装置は原則的に、コーヒーを調製する任意の装置を含むことができる。コーヒー製造装置は例えば、フィルターコーヒー製造装置、すなわち、挽いたコーヒーに高い圧力下で水を供給するように構成されているコーヒー製造装置を含むことができる。高い圧力とは、一気圧よりも高い圧力を意味することが理解されるであろう。コーヒー製造装置は例えば、エスプレッソマシンとすることができるか、又は、例えば、約1バール乃至3バールの圧力を用いて作動するコーヒー製造装置とすることができる。
【0043】
第5の態様では、本発明は請求項44に記載の一定量のコーヒー豆をグラインダーへ小出しする方法を提供する。
【0044】
この方法において、好ましくはコーヒー豆が周囲空気へ晒されるのを防ぐように、乾燥及び/又は焙煎したひとまとまりのコーヒー豆がパッケージングプロセス中にコーヒー豆パッケージにパッケージ詰めされる。また、パッケージには、パッケージを閉鎖するためのシール又は閉鎖箔を設けることができる。例えば、パッケージ内の豆の保存可能期間を延ばすために、コーヒー豆は真空パックされるか、又はガスが添加される。コーヒー豆パッケージは例えば、店舗を介して又は直接的にエンドユーザーに供給することができる。ユーザーは、コーヒー豆パッケージを、コーヒー豆グラインダーを有する装置に接続することができる。好都合な方法では、コーヒー豆パッケージが装置に接続されたままで、所定量のコーヒー豆がコーヒー豆パッケージからグラインダーへ直接供給される。一定量のコーヒー豆を供給した後で、残りの量のコーヒー豆は依然としてコーヒー豆パッケージ内に存在することができる。複数回分の量がパッケージからグラインダーへ供給されてパッケージが空になった後で、パッケージを廃棄することができる。
【0045】
一実施の形態では、パッケージには、少なくともパッケージがコーヒー豆をグラインダーへ小出しする状態にない限り閉鎖される排出口が設けられている。一定量のコーヒー豆をグラインダーへ供給する前に、この一定量のコーヒー豆をグラインダーへ小出しすることができるように排出口が解放される。一定量のコーヒー豆がグラインダーに給送されてから比較的短時間後に排出口を再び閉鎖することができる。このように、複数回分の量のコーヒー豆を、一回分ずつパッケージからグラインダーへ供給することができ、パッケージはその間に取り外して再び接続することができる。一実施の形態では、コーヒー豆パッケージは、一定量のコーヒー豆を装置のグラインダーへ供給した後で、装置によって閉鎖され、ユーザーによって取り外される。
【0046】
一実施の形態では、装置は、スクープをパッケージの内部スペースにあるコーヒー豆の中で移動させ、それによって一定量のコーヒー豆がスクープによって運ばれ、グラインダーに給送される。さらなる実施の形態では、ひとまとまりのコーヒー豆の中をスクープが回転して通過するように、パッケージの少なくとも一部を装置に対して回転させることができる。スクープは、回転中に、パッケージ内のひとまとまりのコーヒー豆からコーヒー豆を運ぶために、底部から上部へ垂直方向に移動することができる。この場合、スクープは所定量のコーヒー豆をすくい上げ、この量が排出口、及び/又はグラインダーへの通路を通り抜ける。豆が排出口、及び/又はグラインダーへの通路を通して小出しされるスクープの小出し位置では、本明細書では定量供給縁と呼ばれるスクープの上縁が、好ましくはパッケージ内の残りのコーヒー豆の高さ面よりも上に位置する。
【0047】
パッケージは好ましくは、周壁が水平線に対して斜めの角度で延びるように装置と連結されるため、内部スペース内のひとまとまりのコーヒー豆の少なくとも一部が重力の影響下で底部に載る。パッケージ内に、所定量のコーヒー豆よりも少ない量のコーヒー豆がある場合、スクープは好ましくは全量のコーヒー豆を運んでこれらをグラインダーへ小出しする。
【0048】
一実施の形態では、装置には、定量供給機構、特にスクープを駆動するドライブを設けることができる。ドライブは、定量供給機構がドライブと共に回転するように、回転中にパッケージと係合するまで、最初に定量供給機構に対して回転するように構成することができる。この場合、定量供給機構は、一回分の所定量のコーヒー豆を運ぶために少なくとも360度回転することができる。
【0049】
本発明のさらなる実施形態、効果及び特徴は、添付の図面を参照しながら複数の例示的な実施形態に基づき本発明をより詳細に記載する以下の説明から特に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】コーヒー飲料を調製するシステムの断面の概略側面図である。
【図2A】適所にあるコーヒー豆パッケージの側面の断面を概略的に示す図である。
【図2B】適所にあるコーヒー豆パッケージの側面の断面を概略的に示す図である。
【図2C】適所にあるコーヒー豆パッケージの側面の断面を概略的に示す図である。
【図3A】コーヒー豆パッケージの側面の断面及び図2Aの位置を概略的に示す図である。
【図3B】コーヒー豆パッケージの側面の断面及び図2Bの位置を概略的に示す図である。
【図3C】コーヒー豆パッケージの側面の断面及び図2Cの位置を概略的に示す図である。
【図4A】コーヒー豆パッケージのさらなる実施形態の3つの方法ステップのうちの1つを側断面で概略的に示す図である。
【図4B】コーヒー豆パッケージのさらなる実施形態の3つの方法ステップのうちの1つを側断面で概略的に示す図である。
【図4C】コーヒー豆パッケージのさらなる実施形態の3つの方法ステップのうちの1つを側断面で概略的に示す図である。
【図5A】パッケージ及び接続機構の斜視断面図である。
【図5B】図5Aの断面の細部を示す図である。
【図6A】接続機構に接続されたパッケージの側断面図である。
【図6B】図6Aの断面の細部を示す図である。
【図7】図5A及び図6Aの実施形態において用いられるようなスリーブを有するロックを示す図である。
【図8】底部を有するスクープを備えるパッケージ構成要素の斜視図である。
【図9A】底部及び後壁を有するスクープを備える代替的なパッケージ構成要素の斜視図である。
【図9B】図9Aの代替的なパッケージ構成要素を有するパッケージの斜視図である。
【図10】コーヒー豆パッケージの、頂部壁を有する周壁の斜視図である。
【図11】図8によるスクープ及び底面を有するコーヒー豆パッケージの斜視図である。
【図12】余分量の豆で充填されたスクープを有するパッケージの斜視図である。
【図13】余分量を有しない、図12によるパッケージの斜視図である。
【図14】比較的小さい表面を有する装填開口を有する、余分量の豆を有する充填されたスクープの概略断面図である。
【図15】比較的大きい表面を有する装填開口を有する、余分量の豆を有する充填されたスクープの概略断面図である。
【図16】図8に示されるスクープと同等のスクープを有するパッケージの斜視図をさらに示す図である。
【図17】パッケージの底部の正面図である。
【図18】図17に対する代替的な設計のスクープを有するパッケージの底部の正面図である。
【図19】図17に対して小出し位置にあるスクープの代替的な角度にあるパッケージの底部の正面図である。
【図20】閉鎖手段を有するパッケージの斜視図である。
【図21】或る角度にあるパッケージの側面図である。
【図22】異なる角度にある、図21によるパッケージを示す図である。
【図23】振動要素を有する周壁の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書では、同じ部分又は対応する部分は同じ参照符号又は対応する参照符号を有する。図面では、実施形態は例としてのみ示す。実施形態において用いられている要素は例として言及されているにすぎず、本発明を限定するものと解釈すべきではない。他の部品も本発明の範囲内で用いることができる。図に示す実施形態の比率は通常、概略的にかつ/又は誇張的に示されており、限定するものと解釈すべきではない。
【0052】
本明細書では、特に、コーヒー豆用のパッケージについて言及する。しかしながら、本明細書は丸ごとのコーヒー豆のみに関連するものではない。コーヒー豆とは、砕いたコーヒー豆、すなわち、所望のコーヒー飲料を抽出するのにさらに挽く必要のあるコーヒー豆砕片も含むものと理解される。コーヒー豆はパッケージ詰めされる前に例えば破砕される。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆の少なくとも一部は約30以下、特に、約15以下、さらに特に、約10以下の破片に分割される。その場合、1つのコーヒー豆砕片は例えば、1粒のコーヒー豆の1/30部分、特に、1/15部分、さらに特に、1/10部分又はそれ以上を含む。例えば、コーヒー豆砕片は、1粒のコーヒー豆の半分又は1/4を含む。丸ごとのコーヒー豆と比較したコーヒー豆砕片の使用の利点は、コーヒー豆砕片をグラインダーに比較的簡単に供給することができること、及び/又はパッケージを比較的簡単に閉鎖することができることである。この理由は、コーヒー豆砕片が比較的小さく、したがって、パッケージ及び装置の開口を比較的容易に摺動することができ、かつ/又はコーヒー豆排出口及び/又は閉鎖手段をそう簡単には塞がないであろうからである。コーヒー豆は挽かずに予め分割して砕片にしておくことができるが、その間、丸ごとのコーヒー豆の場合に当てはまるであろうよりも比較的より多くの豆表面がいずれもの周囲空気と接触する可能性がある。その一方、挽いたコーヒーの場合に当てはまるであろうよりも少ない豆表面が空気と接触し得ることにより、コーヒー豆砕片は挽いたコーヒー豆よりも比較的良好に保存することができる。コーヒー飲料を調製する直前に限り、コーヒー飲料を得るようにコーヒー豆砕片が挽かれる。したがって、本明細書では、コーヒー豆は、所望のコーヒー飲料を調製するようにさらに挽く必要のある砕いたコーヒー豆を含むことも理解されるであろう。
【0053】
図1には、コーヒー飲料を調製するためのシステム1が示されている。システムは、コーヒー製造装置2及びコーヒー豆パッケージ3を備える。好ましくはコーヒー豆パッケージ3をコーヒー製造装置2に直接接続するために接続機構4を設けることができる。
【0054】
コーヒー豆パッケージ3は、少なくとも使用前にコーヒー豆で部分的に充填されている内部スペースを有する。好ましくは、コーヒー豆パッケージ3は、少なくともコーヒー製造装置2に配置される前では、それ自体閉鎖されており、それにより、コーヒー豆を周囲空気へ晒すことが防がれる。好ましくは、そのために、パッケージ3は気密に閉鎖され、かつ/又は真空化される。コーヒー豆パッケージ3は、使い捨てパッケージとすることができ、かつ/又は、例えば、実質的に紙及び/又は箔及び/又はセルロース及び/又はプラスチック及び/又はスズから作製することができ、その一方、空になった後では、廃棄することができる。
【0055】
接続機構4は、コーヒー豆パッケージ3を全体的に又は部分的に受け入れるように構成することができる。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ3には、例えば、コーヒー豆パッケージ3をコーヒー製造装置2に接続するために、接続機構4に沿うガイドとして働くことができる比較的剛性のガイド部を設けることができる。ガイド部は、例えば、剛性の壁、又は少なくとも部分的に円筒形及び/若しくは少なくとも部分的に円錐形の壁を備えることができ、それによって、コーヒー豆排出口11をコーヒー豆供給口5にガイドすることができる。例えば、接続機構4及びパッケージ3には対応するガイド部が設けられ、一方でガイド部は、例えばねじ山、スナップ結合部、バヨネットクロージャー又は考えられ得る他の接続部を含むことができる。
【0056】
一実施形態では、コーヒー豆パッケージ3がコーヒー製造装置2に接続されているときにコーヒー豆をコーヒー豆パッケージ3からグラインダー6へ供給するコーヒー豆供給口5が設けられる。コーヒー製造装置において、コーヒー豆供給口5とグラインダー6との間には、コーヒー豆搬送路が延在することができる。グラインダー6は、挽いたコーヒーを得るためにコーヒー豆を挽くように構成される。挽いたコーヒーは、コーヒー調製機構7へ供給することができる。コーヒー調製機構7は、挽いたコーヒーへ水を供給することによってコーヒー飲料を調製するように構成される。コーヒー排出口8が、好ましくはカップ9、マグ、ポット又は魔法瓶等へコーヒー飲料を注出するために設けられる。コーヒー調製機構7は例えば、エスプレッソマシンの場合のように圧力下で熱湯を供給するように構成することができ、かつ/又は、フィルターコーヒーメーカーの場合のような上から注ぐ方式として構成することができる。また、コーヒー調製機構7は、およそ1.1バール乃至2バール、特に1.1バール乃至1.5バールのわずかに高い圧力下でコーヒー飲料を調製するように構成することができる。コーヒー飲料を調製するために、水、好ましくは熱湯を提供する水供給部10を設けることができる。水を加熱するために、少なくとも一つの熱素子を設けることができる。
【0057】
図2A乃至図2C、及びそれらと対応して図3A乃至図3Cには、3つの異なる方法ステップでコーヒー豆パッケージ3が示されている。図2A及び図3Aでは、コーヒー豆パッケージ3が小出し位置で示されており、コーヒー豆排出口11が閉鎖手段12によって閉鎖されている。図2B及び図3Bでは、コーヒー豆パッケージ3は装填位置で示されている。図2C及び図3Cでは、コーヒー豆パッケージ3は小出し位置で示されており、一方で閉鎖手段12はコーヒー豆排出口11を解放している。
【0058】
図2A及び図3Aにおいて分かるように、ひとまとまりのコーヒー豆がパッケージ3の内部スペースにある。内部スペースは、周壁13、頂部壁14及び底部15によって形成されている。排出口11は底部15に設けられている。別の実施形態では、排出口11は例えば、底部15付近の周壁13に設けられている。パッケージ3にはスクープ16がさらに設けられている。また、パッケージ3には排出口11を閉鎖する上述した閉鎖手段12を設けることができる。閉鎖手段12は、スライド、スクープ、弁又はディスク等の形態、特に回転ディスクの形態で設計することができるが、例えば排出口11を閉鎖するように底部15に対しておよそ平行に配置することができる。閉鎖手段12には通路17が設けられており、この通路は、コーヒー豆をパッケージ3から通過させるように排出口11と対向して位置決めすることができる。
【0059】
閉鎖手段12は、通路17を位置決めすることによって排出口11を閉鎖するか又は解放するように、排出口11に対して回転可能に配置することができる。特に、閉鎖手段12は底部15に対して移動可能にセットすることができる。底部15は例えば、パッケージ3の残りの部分に対して固定することができ、排出口11を含むことができる。閉鎖手段12を特定の位置まで移動、特に回転させることによって通路17が排出口11と重なることができ、そのためコーヒー豆を小出しすることができる。閉鎖手段12を別の位置へ移動させることによって、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖し、かつ/又はコーヒー豆の通路を塞ぐことができる。特に、通路17はこの場合、排出口11に対して離れるように回転させることができる。
【0060】
スクープ16は、一回分の量のコーヒー豆を保持するように構成することができる。スクープ16は、底部15及び/又は周壁13に部分的に固定することができる。スクープ16は例えば、底部15から内部スペースの方向に延びることができる。スクープ16は例えば、周壁13に部分的に固定されており、一方で装填開口18がスクープ16と周壁13との間に延びて内部スペース内のひとまとまりのコーヒー豆からのコーヒー豆の装填を可能にする。コーヒー豆は、装填開口18を通してスクープに装填することができる。スクープ16には、装填壁19を設けることができ、スクープ16がひとまとまりのコーヒー豆の中を移動するときに、コーヒー豆が装填壁19に押し寄せられる。また、スクープ16には、例えば少なくとも部分的に装填開口18と装填壁19との間に一定量のコーヒー豆を支持するスクープ底部20を設けることができる。スクープ16には、1つ又は複数の装填壁19を設けることができ、スクープ底部20を第2の装填壁とみなすこともできる。
【0061】
図2A及び図3Aに示される閉鎖手段12の位置では、好ましくは内部スペース内のコーヒー豆が周囲空気と接触することが少なくとも或る程度防止されるように、排出口11は閉鎖手段12によって閉鎖されている。閉鎖手段12は、パッケージ3を実質的に気密に閉鎖することができる。図示のように、通路17は、パッケージ3の底部15と対向して位置することができるため、通路17は排出口11とは重ならず、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖する。例えば、回転ディスクは、通路17が少なくとも部分的に排出口11と重ならない限り排出口11が閉鎖されるように制御される。一実施形態では、閉鎖手段12は例えば、圧力調節手段(不図示)と協働して排出口11を或る程度まで排気し、次いで排出口11を実質的に気密に閉鎖することができる。
【0062】
さらに、図2A及び図3Aには、パッケージ3が、使用位置において、図1にも示されるような水平線Hに対して角度αに位置することができることが示されている。パッケージ3の使用位置において、及び/又は直立の装置2と連結されている状態では、パッケージ3、又はパッケージ3の少なくとも周壁13及び/若しくは回転軸Lは、例えば、水平線Hに対して約15度乃至60度、特に水平線Hに対して約20度乃至40度の角度αを含む。その結果、コーヒー豆は例えば底部15の方向に摺動する。また、パッケージ3内のコーヒー豆の最後の残りを底部15に集めることができる。その結果、コーヒー豆は、図2B及び図3Bに示されるようにスクープ16によって比較的容易に運ばれることができる。接続機構4は例えば、パッケージ3を連結するとこの角度位置が達成されるように構成される。例えば、接続機構4のガイド部は、周壁13の少なくとも下側部分が上述の角度αを含んでコーヒー豆を底部へ向けて集めるように、パッケージ3をガイドすることができる。
【0063】
図2B及び図3Bでは、スクープ16は装填位置で示されている。例えば、パッケージ3は、例えばパッケージ3の回転軸Lを中心に、図2A及び図3Aに示される位置に対して180度回転され、スクープ16がパッケージ3の底部、好ましくは部分的にコーヒー豆の下にあるようにする。接続機構4は、パッケージ3を上記小出し位置と上記装填位置との間で回転させるように構成することができる。例えば、接続機構4は、パッケージ3を回転させる駆動機構を備える。別の実施形態は、例えば、パッケージ3が接続機構4に受け入れられたままでユーザー自身がパッケージ3を回転させることができるように構成される。
【0064】
パッケージ3の回転中に、ひとまとまりのコーヒー豆がパッケージ3内において重力の影響下で摺動することができ、それによってパッケージ3の底部へ広がり続ける。図2A及び図3Aの位置から、スクープ16が装填開口18と共にコーヒー豆の方向へ移動することができ、それによってコーヒー豆が装填開口18を通じてスクープ16の装填壁19に押し寄せられる。排出口11は、スクープ16及び/又は底部15に対して固定された位置を有することができ、したがってスクープと共に移動する。排出口11は例えば、スクープ16の小出し端に配置することができる。
【0065】
スクープ16が装填位置へ移動すると、閉鎖手段12は例えば、図2A及び図3A並びに図2B及び図3Bに段階的に示されるように、排出口11が閉じたままであるようにスクープ16と共に移動することができる。図2B及び図3Bに示される装填位置では、通路17が底部15の比較的高いところに位置決めされるのに対し、排出口11が底部15の下の低いところに位置決めされるため、排出口11が閉鎖されるか又は少なくとも豆が阻止される。
【0066】
図2C及び図3Cに示される位置では、スクープ16は、小出し位置に配置されるように、図2B及び図3Bに対して約180度さらに回転されている。スクープ16が小出し位置へ移動すると、閉鎖手段12は、通路17が排出口11と重なるように位置決めされることができる。例えば、閉鎖手段12は、前の位置に対して停止させたままとすることができるのに対し、スクープ16は、図2B及び図3Bから分かるように図2C及び図3Cに対して回転している。スクープ16がひとまとまりのコーヒー豆の中から出て小出し位置の方向に移動すると、例えば一定量のコーヒー豆が主にスクープ底部20によって支持される。この場合、スクープ底部20は例えば、豆が重力の影響下でスクープ16に沿って排出口11へ向けて摺動するような角度、例えば上記角度αにある。図2C及び図3Cにおいて分かるように、閉鎖手段12は、排出口11が解放されるような状態にあり、それによって、一定量のコーヒー豆を重力の影響下で排出口11及び通路17を通して供給口5及び/又はグラインダー6へ小出しすることができる。小出しされる全量のコーヒー豆は、供給口5を介してグラインダー6へ通過させることができ、好ましくはすべて挽かれて、次の分のコーヒーにパッケージの新しいコーヒー豆のみを用いることができるようにする。
【0067】
閉鎖手段12は、全量が通路17を通って通過した後で、排出口11が閉鎖されるように排出口11に対して再び移動することができる。その結果、コーヒー豆の2回の定量供給の間で周囲空気が豆と交わることを防止することができる。また、パッケージ3は、装置2から取り外すことができるが、コーヒー豆がそのために排出口11から落下することはない。
【0068】
上述したようなパッケージ3を用いて、所定量のコーヒー豆を小出しすることができる。このために、パッケージ3には定量供給機構が設けられている。定量供給機構は特に、スクープ16、排出口11及び閉鎖手段12によって形成することができる。例えば、スクープ16は、一回分の所定量を保持することができるような寸法である。
【0069】
一実施形態では、装置2、特に接続機構4は、排出口11を解放及び閉鎖するために、パッケージ3を閉鎖手段12に対して駆動し、かつ/又は閉鎖手段12をパッケージ3に対して駆動する開放手段を備える。特に、開放手段は、例えば周壁及び/又は底部15と係合することによってスクープ16を回転させる。その上、開放手段は、排出口11が装填位置に、例えば底部15の比較的高いところに位置決めされるときに例えば排出口11を閉鎖するように閉鎖手段12を移動させる係合要素を備えることができる。開放手段は例えば、スクープ16及び/又は閉鎖手段12を移動させるモーター等の移動機構によって制御することができ、ホイール等の駆動要素を備える。開放手段は例えば、パッケージ3の一部を接続機構4によってそれぞれ駆動及び/又は停止しながらパッケージ3の残りの部分を停止及び/又は駆動することができるカムを備えることができる。
【0070】
別の実施形態では、開放手段は、閉鎖手段12と係合するように構成することができる。この場合、スクープ16は、閉鎖手段12に対して回転可能に構成され、好ましくはパッケージ3の残りの部分又は少なくとも底部15に対して固定される。開放手段が閉鎖手段12を装置2に対して依然として保ったままで、ユーザーは、例えば排出口11を解放するように排出口11が通路17と対向して延びるまで(図2C、図3C)、又は排出口11が閉鎖されるように排出口11が通路17の隣に延びるまで、パッケージ3を装置2及び閉鎖手段12に対して回転させることができる。一定量のコーヒー豆をグラインダー6へ小出しするように、ユーザーは、パッケージ3、詳細には底部15、より詳細にはスクープ16を回転させることよって、スクープ16を通路17に対して移動させることができる。特に、ユーザーはこの場合、スクープ16をコーヒー豆の中で移動させることができ、それによって360度のストローク毎に一定量のコーヒー豆を小出しすることができる。閉鎖手段12は、回転中に、開放手段の係合によって装置2に対して静止したままであることができる。
【0071】
スクープ16は、装置2に連結された状態では、好ましくは装填位置と小出し位置との間で少なくとも1つの垂直移動成分を有するように構成されることで、少なくともパッケージ3が装置2に連結された状態で、一定量のコーヒー豆が底部から内部スペースの上部へ向けてすくい上げられることを可能にする。
【0072】
図示しない別の実施形態では、接続機構4は、スクープ16を排出口11及び/又は底部15に対して移動させるように構成することができる。例えば、スクープ16は、周壁13に固定的に接続することができる。底部15は、周壁13に対して回転可能に配置することができる。底部15には、排出口11がスクープ16に対して回転可能であるように排出口11を設けることができる。パッケージ3が装置2に連結された状態では、排出口11は例えば比較的高い位置に位置決めされる。周壁13及びスクープ16を底部15に対して回転させることによって、スクープ16が小出し位置、すなわち比較的高い位置に回転すると、排出口11を通して一定量のコーヒー豆を小出しすることができる。
【0073】
ひとまとまりのコーヒー豆は、例えば、第1のパッケージングプロセスにおいてコーヒー豆パッケージ3にパッケージ詰めされて、コーヒー豆が周囲空気へ晒されるのを防ぐようにする。例えば、製造プロセスでは、パッケージ3は気密に閉鎖及び/若しくは真空化され、又は特に貯蔵性に影響を与えるガスが供給される。その後、パッケージ3はユーザーに直接的又は間接的に提供されることができる。コーヒー豆は、最初にホルダーに搬送されることなく、測定された量でグラインダー6に直接給送することができ、その間、コーヒー豆パッケージ3は装置2に接続されたままであることができる。例えば、1回目の定量供給後、コーヒー豆パッケージ3内には残りの量のコーヒー豆が残されている。排出口11は、一定量のコーヒー豆を小出しした後で閉鎖することができるため、パッケージ3内の残りのコーヒー豆は比較的新鮮なままであることができる。好ましくは、排出口11は、定量供給分のコーヒー豆すべてがグラインダー6に給送されてから比較的短時間後に既に閉鎖されているため、周囲空気との接触を防止することができる。例えば、比較的短時間とは、数秒未満、例えば10秒未満を意味するものと理解することができる。
【0074】
ユーザーが、装置3の操作を通じて複数杯分のコーヒーが所望であることを示せば、例えば複数回分の量のコーヒー豆を排出口11を介して連続的に小出しすることができ、その間、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖するか又は閉鎖しないことができる。
【0075】
図4A乃至図4Cには、コーヒー豆パッケージのさらなるわずかにより詳細な実施形態が、この場合も同様に3つの方法ステップで示されている。図4Aは、小出し位置にあるスクープ16を有するパッケージを示し、この場合、コーヒー豆はスクープ16内には存在せず、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖している。分かるように、スクープ16には、スクープ16が移動するとコーヒー豆が装填開口18へ向けてガイドされるように構成することができる突出スライド22が設けられている。図4Bでは、スクープ16は、360度回転して一定量のコーヒー豆をひとまとまりのコーヒー豆から運んだ後の小出し位置で示されている。閉鎖手段12は、排出口11が解放され、特に通路17が排出口11と重なるように位置決めされるよう排出口11に対して位置決めされている。例えば、閉鎖手段12は、図4Aに示されるような位置に対して回転している。この時点で一定量のコーヒー豆が、図4Cに示されるように重力の影響下でスクープ16からグラインダー6へ向けて摺動することができる。
【0076】
一実施形態では、パッケージ3は、必ずしもグラインダー6に直接的にではなくコーヒー豆を定量供給するためにおおまかに使用することにも好適である。例えば、パッケージ3を用いてユーザーに特定の量のコーヒー豆を与えることができ、一方でユーザーはこの量を、グラインダー6を有する装置に手動で供給することができる。この場合、ユーザーは、パッケージ3を使用位置において上記角度αで保持することができ、それによって、パッケージ3自体が定量供給システムとして機能することができる。例えば、パッケージ3は再充填するために開放することができ、パッケージ3を充填するために例えば頂壁部14を少なくとも部分的に開放することができる。代替的な実施形態では、パッケージ3は、例えばパッケージ3は変形によってしか開放することができないという点で再充填される心配がない。
【0077】
コーヒー豆の様々な種類及び/又は味のために複数のパッケージ3を、例えば定量供給毎に装置2に連結することができ、一方でパッケージ3内の残りのコーヒー豆は比較的保存されたままであることができる。また、例えば様々な濃さのコーヒーのために、様々な定量供給のサイズ用に様々なパッケージ3を用いることができる。
【0078】
様々な種類のコーヒー豆を有する様々なコーヒー豆パッケージをコーヒー製造装置に連続的に接続することができ、その間、それぞれのコーヒー豆の種類をグラインダーにパッケージの新しい状態で給送することができる。パッケージは、一定量のコーヒー豆がそこから通過した後、残りの量のコーヒー豆がパッケージ内に残ったまま閉鎖することができる。有利には、パッケージはその場合、実質的に気密に閉鎖されることができる。その結果、パッケージは、装置に対して複数回接続及び分離することができるが、その中にパッケージ詰めされているコーヒー豆を実質的にパッケージの新しいままとすることができる。
【0079】
所定量のコーヒー豆は、例えば、最高でも約50グラム以下、詳細には約25グラム以下、より詳細には15グラム以下、例えば約7グラム、又は少なくとも4グラム乃至10グラムを含む。一実施形態では、この所定量は、一杯分のコーヒー飲料、例えば20ミリリットル乃至500ミリリットルの容積量のコーヒー飲料を調製するのに必要なコーヒー豆の量に基づいており、濃さは、例えば装置に存在する操作要素によってユーザーが一部予め設定することができる。所定量は、コーヒー飲料の量、及び/又はユーザーが設定するコーヒー飲料の濃さに応じて変わり得る。この量は、例えばコーヒー豆の重量、容積又は量に基づいて決めることができる。例えばジョッキ一杯のコーヒーのようなより多量のコーヒー飲料を調製することも可能である。
【0080】
周壁13は、円筒形の形状とすることができ、頂部壁14及び底部15によって閉鎖することができる。円筒体の直径は、例えば200ミリメートル未満、好ましくは140ミリメートル未満とすることができる。円筒体の長さは、例えば約200ミリメートル未満、例えば140ミリメートル未満とすることができる。別の実施形態では、周壁13は例えば角度が付けられているか、又は丸い角が設けられている。
【0081】
図5A及び図5Bには、接続機構4及びパッケージ3を有する実施形態が示されている。接続機構4は、グラインダー6を有するコーヒー製造装置2の一部とすることができる。パッケージ3は、底部15、周壁13及び頂部壁14を備える。底部15は、周壁13と固定的に接続することができる。スクープ16も底部15と接続することができ、重力の影響下で底部15及び周壁13に対して位置することができる豆を運ぶために周壁13に沿って部分的に平行に延びる。閉鎖手段12は底部15に対して平行に配置される。閉鎖手段12は回転ディスクを含む。底部15には排出口11が設けられており、閉鎖手段12には通路17が設けられている。底部には、受け入れ要素34を設けることができる。受け入れ要素34は、パッケージ3の内部スペース内に部分的に延びる中空の円筒部分を含むことができる。受け入れ要素34は、接続機構4の対応する突起25を受け入れるように構成することができる。
【0082】
接続機構4には、パッケージ3をガイドする複数のガイド部が設けられている。ガイド部は、接続機構4に対するパッケージ3の連結及び/分離時にパッケージ3をガイドするように構成することができる。ガイド部は、接続機構4におけるパッケージ3の回転時にパッケージ3をガイドするようにさらに構成することができる。接続機構4のガイド部は、パッケージ3の周壁13に対応する比較的円形のガイド壁23を備えることができ、それによってパッケージ3は接続機構4内へ摺動することができる。ガイド部は、接続機構4におけるパッケージ3の回転を容易にするローラー24も備えることができる。さらに、接続機構4は、受け入れ要素34と接続するために接続機構4の底面26からガイド壁23間に延びる突起25を備えることができる。底面26には、入口5への開口を設けることができる。好ましくは、ガイド壁23は円筒形であり、突起25はガイド壁23の中心線を通ってガイド壁に対しておよそ平行に延びる。突起25は、パッケージ3を接続機構4にクランプするロック28として、またガイド部として構成することができる。好ましくは、ロック28は、装置2内でのパッケージ3の回転を可能にするように構成される。パッケージ3を装置2と連結すると、パッケージ3は、該パッケージ3の底部15又は少なくとも閉鎖手段12が底面26に実際的に当接して延びるまで、接続機構4内でガイド壁23及び突起25に対して平行に摺動することができる。パッケージ3の接続状態では、突起25は好ましくはパッケージ3の受け入れ要素34内に延びる。
【0083】
接続機構4の底面26に隣接して検出器機構29が延びることができる。検出器機構29は、機械的に作動することができるマイクロスイッチを備えることができる。例えば、マイクロスイッチは、パッケージ3の閉鎖手段12によって押下されることによって作動することができる。検出器機構29をオンに切り替えることによって、ロック28を、パッケージ3が原則的に装置2からもはや外れることができないように作動させることができる。ロック28は好ましくは、パッケージ3を装置2内で突起25を中心に回転させつつも、パッケージ3と係合すると共にパッケージ3を装置に対してクランプしたままに保つ、移動可能に構成される係合要素を備える。ロックは、既知の原則に従って、例えば球を有するピン30を備えることができる。ピン30は、軸方向にのみ移動することができるように突起25に含めることができる。突起25は開口32を含み、開口32を通して球31が部分的に延びる。ピンを軸方向に移動させることによって、球31は開口32を通って外側位置に、すなわち突起25の外側の点へ移動することができる。ピン30には、球31から出るようにカム44を設けることができる。
【0084】
外側位置では、球31は突起25の外側に部分的に延びる。図6A及び図6Bに示されるようにパッケージ3が接続されている場合、球31は、パッケージの受け入れ要素34の内側の停止縁33に沿って延びる。停止縁33は、受け入れ要素34が球31に沿って移動してパッケージ3を装置2から外すことを防止する。
【0085】
ロック28は、ピン30を軸方向に移動させることによって作動することができる。ピン30は、例えば、ソレノイド35を用いて軸方向に移動させることができる。ソレノイド35は、検出器機構29からの信号によってピン30から離れる方向に移動することができる。ソレノイド35の作動によって、球31が外側位置へ移動するため、パッケージ3は、装置2から分離されることができないか、又は分離することができるには困難が伴う。接続機構4には、ピン30により球31を外側位置に配置するためにソレノイド35の端位置を画定することができる止め具36を設けることができる。
【0086】
接続機構4には、パッケージ3、又は少なくともスクープ16を回転させるドライブ37をさらに設けることができる。ドライブ37には、回転モーター38及び変速装置39を設けることができる。変速装置39は、例えばシャフト40及び/又はギア41を備えることができる。変速装置39は、ロック28の周りに配置することができるスリーブ42をさらに備えることができる。スリーブ42はギア41によって駆動することができる。スリーブ42は、パッケージ3を例えば受け入れ要素34上及び/又は受け入れ要素内に係合させるように構成することができる。受け入れ要素34は、そのために、ロック28を受け入れる第1の部分34A、及びドライブ37、特にスリーブ42を受け入れる第2の部分34Bを有して構成することができる。第1の部分34Aは底部15の一部であることができ、第2の部分34Bは閉鎖手段12の一部であることができる。スリーブ42には、図7に示されるようにカム43を設けることができ、カム43は、受け入れ要素34の第2の部分34Bに設けられる係合要素と係合することができる。例えば、受け入れ要素34には、そのために、カム43を受け入れることができる開口を設けた当接縁46が設けられている。スリーブ42のカム43がこの開口内に延びているときに、パッケージ3を、受け入れ要素34の第2の部分34Bを介して駆動することができる。原則的に、ドライブ37はこの場合、閉鎖手段12を駆動する。さらに、パッケージの接続状態においてスリーブ42をパッケージ3へ向けて押すばね45を設けることができる。カム43が当接縁46において開口と隣接している場合、カム43を開口内へ押すことができる。
【0087】
パッケージ3を接続機構4に接続するときに、パッケージ3の周壁13はガイド壁23によって接続機構4内へガイドされる。受け入れ要素34は突起25に沿って突起25の周りにガイドされることができる。閉鎖手段12は、検出器機構29がパッケージ3を検出するまで底面26へ向けて移動することができる。停止縁33はそれによってロック28の球31を通過する。検出器機構29は、パッケージ3がこの傍を移動すると、信号をソレノイド35へ送るか又はソレノイド35を解放し、それによってソレノイド35が止め具36まで上方に移動することによってピン30が運ばれる。ピン30が軸方向に移動する結果として、球31がカム44によって開口32を通して突起25の外側へ押され、それによって、停止縁33は、少なくともパッケージ3のいくらかの変形又はロック28のロック解除なしでは球31を超えて戻ることができない。したがって、パッケージ3は、連結後には、接続機構4に比較的固定的に連結することができる。パッケージ3は例えば、装置2の操作要素を通じてソレノイド35を作動させることによって再び解放されることができ、そのためピン30も再び戻り、球31が後退する。
【0088】
或る量のコーヒーを調製するために装置2が作動されるときに、例えば一回分の所定量の豆が必要となる場合がある。このために、スクープ16がパッケージ3内にあるコーヒー豆の中を全体的に移動し、その後、排出口11が小出し位置にある状態でコーヒー豆の高さ面よりも上に位置決めされるように、スクープ16は少なくとも一回の完全な回転を行う必要があるであろう。小出し位置はパッケージ3内の上部の位置とすることができる。ドライブ37はパッケージ3、したがってスクープ16を駆動することができる。パッケージ3がロック28を用いて接続機構4に接続されている場合、装置2を作動させることによって、ドライブ37によりスリーブ42を回転させることができる。スリーブ42のカム43が受け入れ要素34の開口に既に位置決めされていない限り、スリーブ42は、カム43が受け入れ要素34の開口に達してばね45によって開口に押し込まれるまで受け入れ要素34の当接縁46に沿って回転する。次いで、スリーブ42は、パッケージ3、又は少なくともスクープ16の駆動のために受け入れ要素34の第2の部分34Bに少なくとも部分的に受け入れられることができる。次いで、パッケージ3はドライブ37と共に回転することができる。開口の位置は、好ましくはスクープ16及び/又は排出口11に対して予め定めることができる。カム43は次いで、スクープ16が小出し位置にくるまで例えば2回転、回転することができる。例えば、少なくともドライブ37の2回目の回転時には、スクープ16が完全な回転を行って所定量のコーヒー豆をすくい上げることができている。
【0089】
閉鎖手段12は原則的に、パッケージ3が装置2から取り外され、かつ/又は装置2に連結される場合にパッケージ3を閉鎖する。コーヒーを調製するために装置2を作動させた後で、スクープ16が小出し位置にある場合、通路17が排出口11及びスクープ16と対向するように閉鎖手段12を回転させることができる。その後、スクープ16内の所定量の豆が、重力の影響下で排出口11及び通路17、並びに供給口5を通してグラインダー6へ向けて摺動することができる。小出しされた量のコーヒー豆の量が実際におよその所定量を含んでいるか否かを確かめる測定機構を設けることができ、その後、コーヒー豆はグラインダー6へさらに進むことができる。例えば、測定機構は、グラインダー6へ向かう豆の経路内に重量センサー又は他のタイプのセンサーを備える。スクープ16が空になると、閉鎖手段12を再び回転させることによって排出口11を再び閉鎖することができる。
【0090】
ドライブ37は、スクープ16を駆動するために用いられるほかに、例えば閉鎖手段12を駆動するためにも用いられることができる。例えば、閉鎖手段12は、通路17を排出口11と対向して配置するために、スクープ16の回転方向とは反対の回転方向に回転される。例えば、スリーブ42は受け入れ要素34と係合する。受け入れ要素34は好ましくは閉鎖手段12と接続される。特に、スリーブ42と係合する受け入れ要素34の部分は実際には閉鎖手段12の一部であるため、スリーブ42は閉鎖手段12を回転させることができる。パッケージ3は、スリーブ42が一方向へ回転すると、閉鎖手段12がスクープ16及び排出口11と共に回転するように、かつ、他方の方向へ回転すると、閉鎖手段が対照的に、排出口11を開閉するために排出口11に対して回転するように構成することができる。
【0091】
スクープ16を豆の中に通すようにスリーブ42が閉鎖手段12を回転させると、パッケージの底部15並びにスクープ16及び通路17は、閉鎖手段12と共に運ばれることができる。例えば、閉鎖手段12は摩擦によって底部15を運ぶことができる。しかしながら、底部15及び閉鎖手段12は好ましくは、反対の回転方向では閉鎖手段12が底部15を運ばないように互いに対して配置される。例えば、閉鎖手段12及び/又は底部15には、そのために、1つの側にヒンジ接続するフィンガー、又は一方向にのみ抵抗を提供する摩擦要素等が設けられている。また、ガイド壁23及び/又はガイドローラー24は、パッケージ3が1つの回転方向にのみ装置内へガイドされ、反対の回転方向へは摩擦によって停止され、それによって閉鎖手段12が排出口11に対して移動することができるように構成することができる。ガイド壁23は例えば刻み付き経路又はゴムを含むことができる。ガイドローラー24は例えばゴムを含むことができ、かつ/又はパッケージ3をガイドするように1つの回転方向にのみ回転することができる。
【0092】
スクープ16の小出し位置において排出口11を解放するために、閉鎖手段12は、排出口11が閉鎖手段12によって閉鎖されている位置から、パッケージ3の回転方向とは反対の方向への解放位置へ回転することができ、それによって通路17が排出口11と並ぶ。例えば、閉鎖手段12は、そのために約60度回転される。コーヒー豆がスクープ16から小出しされた後で、閉鎖手段12は例えば300度回転することができ、それによって排出口11が再び閉鎖され、スクープが豆の中を少なくとも一度移動した後で、スクープ16の次の小出し位置において、閉鎖手段12は排出口11を解放するために再び60度回転することができる。
【0093】
上記説明では、検出器機構29は、パッケージ3が接続状態にあることを検出するように構成することができる異なるタイプのセンサーを、例えば光センサー及び/若しくは磁気センサー、又は例えば高周波チップリーダー若しくは他の読取デバイスとしてさらに含むことができる。また、スクープ16及び/又は排出口11が小出し位置、特に上側位置にあるか否かを検出する検出システムを設けることができる。当業者は、上記説明において、例えばカム、開口等のような対応する係合要素を、同じ機能を達成するために装置2とパッケージ3との間で入れ替えることができることも理解するであろう。装置2のカムが、パッケージ3の開口又は係合要素と係合することができるが、その代わりに、パッケージ3には、例えばカムを設けることができ、装置2には、対応する開口又は係合要素を設けることができる。
【0094】
装置2の接続機構4の底面26には、供給口5に向かう開口47を設けることができる。コーヒー豆は、排出口11及び通路17を介して、開口47を通してグラインダー6へ小出しすることができる。一実施形態では、供給口5に向かう開口47は、装置2に接続されているパッケージ3がないときに閉鎖される。例えば、パッケージ3が接続されていないときに供給口5を閉鎖する弁又は他のクロージャーが設けられている。検出器機構29又は他の検出システムを、パッケージ3の検出時に供給口5を開閉するように構成することができる。検出器機構29又は他の検出システムはまた、排出口11及び通路17が両方とも開口47と並ぶまで供給口5を開放しないように構成することができる。後者の場合、排出口11、通路17及び開口47が少なくとも部分的に互いに重なるときにのみ供給口5が解放されることになる。これは、コーヒー豆が供給口5へ直接供給されることを防止することができる。別の実施形態では、グラインダー6は、パッケージ3が接続機構4に接続されるまで、かつ/又は排出口11、通路17及び開口47が豆を小出しするように少なくとも部分的に互いに重なるまで作動されず、すなわち少なくとも供給されたコーヒー豆を挽くことができない。そのような場合、検出器機構29又は他の検出システムは、パッケージ3を検出するとグラインダー6へ信号を送ることができる。
【0095】
さらに別の実施形態では、キーが設けられ、該キーは、供給口5及び/又はグラインダー6を解放するために検出器機構29及び/又は検出システムを作動させることができる。装置2をキーによって作動させることによって、コーヒー豆を供給して挽くことができる。例えば、コーヒー豆はこの場合、装置2に手動で、又はダミーのパッケージから供給されることができる。キーは例えば、検出器機構29及び/又はスリーブ42及び/又は突起25と機械的に連結することができる。キーは例えば、突起25及びスリーブ42に対応する形状ロックを含むことができる。
【0096】
図8には、スクープ16の一実施形態が示されている。スクープ16は、底部15に固定的に接続することができるか、又は底部15と一体形成することができる。スクープ16及び底部15は、使用時に、パッケージ3の周壁13と接続することができる。スクープ16及び底部15は独立したパッケージ構成要素を共に形成することができる。
【0097】
スクープ16には装填壁19、20を設けることができる。第1の装填壁19は、使用時にパッケージ3の周壁13に当接して又は周壁13の付近に延びることができる上縁48を含むことができ、それによって豆を壁19に沿ってスクープ16内へ通すことができる。第2の装填壁を、同様にパッケージ3内のコーヒー豆をガイドすると共に囲むスクープ底部20とすることができる。スクープ底部20は、使用時に、周壁13に対しておよそ平行に延びることができる。本明細書では、第1の装填壁19は装填壁と称され、第2の装填壁はスクープ底部20と称される。
【0098】
底部15には、コーヒー豆をスクープ16から小出しする排出口11を設けることができる。排出口11は好ましくは、スクープ16と対向して位置する。装填壁19は曲線に沿って延びることができ、該曲線に沿ってコーヒー豆がスクープ内に、また排出口11を通してガイドされる。スクープ底部20は定量供給縁49を含むことができる。スクープ16の装填開口18は、定量供給縁49と、装填壁19と、底部15と、周壁13との間に延びることができる。装填壁19の担持壁部分51が、コーヒー豆の中での回転時にパッケージ3内のコーヒー豆を運ぶように定量供給縁49を超えて延びることができ、それによって、コーヒー豆を、装填壁19に沿って定量供給縁49を超えてスクープ16内へガイドすることができる。担持壁部分51は、曲線Cに沿って、底部15から離れる方向へ曲がって延びることができる。
【0099】
スクープ16は、回転方向Rに回転すると充填するように構成することができる。豆の一部は、回転中に担持壁部分51によって部分的に運ばれ、担持壁部分51と底部15との間でスクープ16内へガイドされる。装填壁19の高さによって、周壁13とスクープ底部20との間の距離を決めることができる。コーヒー豆は、装填されると、スクープ16の定量供給スペースを画定する周壁13と、装填壁19と、スクープ底部20と、底部15と、閉鎖手段12との間に位置することができる。スクープ16の定量供給スペースは、所定量のコーヒー豆を収容する所定の容積を有することができる。閉鎖手段12は、豆が排出口11から落下することを防止することができる。装填壁19は、排出口11の下側縁50で終端することができる。閉鎖手段12が排出口11を解放すると、豆は装填壁19及びスクープ底部20に沿って流れて排出口11から出る。
【0100】
スクープ16の一実施形態には、後壁52(図9A、図9B)を設けることができる。後壁52は、定量供給スペースを形成するようにスクープ底部20とはおよそ反対に延びることができる。後壁52は例えば、担持壁部分51の端と底部15との間に延びることができる。この実施形態は、例えば周壁13が円筒形ではなく、かつ/若しくは正確に成形されていない場合に、及び/又は装填壁19が周壁13に沿って全体的に延びていない場合に有利であることができる。特に、この実施形態は、底部に隣接している周壁13が底部15から離れている周壁13よりも小さい直径を有する場合に利点を提供することができる。
【0101】
パッケージ3の組み立て中に、底部15及びスクープ16を周壁と接続することができる(図10)。底部15及びスクープ16は周壁13に対して固定することができ、そのため、コーヒー豆をスクープ16内へ取り込む場合には、パッケージ3全体又は少なくとも周壁13が回転されるようになっている。底部15は、接着、クランプ、シール、スナップ嵌め又は別の好適な方法で周壁13と連結することができる。
【0102】
図11にはパッケージ3が示されている。この実施形態では、頂部壁14は取り外されている。底部15及びスクープ16は周壁13と接続されている。コーヒー豆をスクープ16内へ取り込むために、スクープ16はパッケージ3の回転軸Lを中心に移動及び回転することができる。この場合、周壁13は、回転軸Lに沿って回転することができる。回転軸L及び/又は周壁13は、水平線に対して好ましくは2度乃至30度、詳細には4度乃至15度、より詳細には約13度の角度を含むことができる。その結果、パッケージ3内のコーヒー豆は、スクープ16が回転中に豆の中を移動するように、底部15へ向けてシフトすることができるか、又は少なくとも底部15及び該底部に隣接する周壁13の一部に対して載ったままである。スクープ16が豆の中を移動すると、豆は、担持壁部分51及び装填壁19によって定量供給スペース内へ装填される。
【0103】
スクープ16が豆の中を移動すると、コーヒー豆がスクープ16の中に集められる。スクープ16が上方へ移動すると、図12及び図13に示されるように例えば数個の豆が定量供給縁49を超えて落下して戻ることができる。図12において、コーヒー豆がスクープ16内に集められていることが分かる。パッケージ3内の残りのコーヒー豆は、図示を分かりやすくするために示されていない。図12において分かるように、スクープ16内の豆の一部が定量供給縁49の上に突出している。これらの豆は、比較的不安定に載っており、Rによって示されるようにスクープ16が上方へ移動すると、スクープ16内の一定量の豆が、Xによって示されるように定量供給縁49を超えて落下する。比較的不安定に載っている豆の少なくとも一部は、図13に示されるように、縁を超えて落下する豆がもはやなくなり、残されている一定量のコーヒー豆がそれ以上減らなくなるまで、すくい上げられた豆のスタックの縁49を超えて落下することができる。種々のテストから、豆がスクープ16からそれ以上落下しない最適な高さ位置を求めることができる。スクープ16によってすくい上げられた一定量のコーヒー豆の体積は、回転の度におよそ等しくすることができる。
【0104】
図14及び図15には、異なるスクープ16の概略的な断面図が示されている。図14に示されるようなスクープ16は、比較的狭い装填開口18、及び例えば同様に比較的短い定量供給縁49及び/又は狭いスクープ底部20を有する。特に、装填開口18の最も広い断面beは例えば、スクープ16の深さds及び/又は装填壁19の長さlwよりも小さくすることができる。長さlw及び/又は深さdsは例えば、定量供給縁49から排出口11の下側縁50まで測定することができる。原則的に、装填開口18の比較的小さい表面を仮定すると、スクープ16による豆の一定量における広がりは少なくなる。分かるように、図14における豆の余分量53は、図15におけるスクープ16の装填開口18が比較的大きいため、図15における豆の余分量53に比して比較的少ない。したがって、コーヒー豆の連続的な量の広がりは、図14における広がりよりも図15においてより大きくなることができる。
【0105】
コーヒー豆のサイズに対して装填開口18が比較的小さい表面であると仮定すると、豆の流入が比較的難しいというリスクが存在する可能性があることが見出されている。スクープ16内の比較的狭い定量供給スペースでは、豆が例えば互いに当って、かつ/又は壁19、20、13、15、52に当って詰まる可能性がある。したがって、装填開口18は好ましくは、コーヒー豆の好都合な流入と、余分量53を低減することによるスクープ16内の一定量のコーヒー豆の広がりの制限との間でバランスを達成することができるようなものである。一実施形態では、スクープ16は、装填開口18の最も広い断面beと少なくとも同じ深さ、詳細には少なくとも1.3倍、より詳細には少なくとも1.6倍の深さとすることができる。同様に、装填壁19は、装填開口18の最も広い断面beと少なくとも同じ長さ、詳細には少なくとも1.3倍、より詳細には少なくとも1.6倍の長さとすることができる。一実施形態では、スクープ16は例えば装填開口18の幅beの少なくともおよそ2倍の深さである。
【0106】
図16には、スクープ16の可能な小出し位置が示されている。小出し位置では、コーヒー豆は、好ましくは排出口11が閉鎖手段12(不図示)によって解放されることによって排出口を通して小出しされる。図16に示されるように、定量供給縁49はこの場合、比較的高い位置に位置し、特に定量供給縁49は、小出し位置では、好ましくはパッケージ3内の残りのコーヒー豆の上面を超えて延びる。その後、スクープ16は原則的にさらにそれ以上装填されることはなく、排出口11は解放されることができる。スクープ16は、小出し中に、コーヒー豆をグラインダー6へ向けて小出しするためにしばらく小出し位置にあるままであることができる。
【0107】
図17には、パッケージ3の正面図でスクープ16の小出し位置が示されている。例えば、定量供給縁49はおよそ最高位置に延びることができるため、少なくともしばらく静止した後、余分量53の豆が形成されない。参照符号49Aは、定量供給縁49の位置をはっきり表すために、定量供給縁49から装填壁19に真っ直ぐ沿って延びる、装填壁19上の突出線を示す。図示のような定量供給縁49の位置の場合、比較的正確な量を達成することができる。例えば、小出し位置における排出口11の下側縁50は、およそ水平に延びることができ、かつ/又は小出し位置における定量供給縁49は、排出口11の下側縁50から約90度の角度距離γを延びることができる。下側縁50のおよそ水平な位置では、コーヒー豆を、比較的簡単な制御された方法で好ましくは装填壁19の曲線Cに沿ってスクープ16から小出しすることができる。下側縁50と定量供給縁49との間の角度距離γはまた、例えば、約90度よりも大きいか又は小さく、例えば約100度以上、好ましくは110度以上、又は80度以下とすることができる。一実施形態では、システムは、小出し位置における定量供給縁49がおよそ最高位置に延び、かつ下側縁50が例えば比較的斜めの位置で定量供給縁49から約110度、特に水平線に対して約20度の角度距離γを延びるように構成される(図18を参照)。コーヒー豆を排出口11から小出しするのに見合う位置も好適であることができる。
【0108】
例えば、定量供給縁49は、小出し位置において、垂直線に対して約20度以下、好ましくは10度以下、特に約0度の角度距離βを延びる。図19に示されるようなより大きい角度距離βでは、余分量53の豆が形成される可能性がある場合があり、これによって不正確さがもたらされる可能性がある。
【0109】
図20には、パッケージ3の一部が示されており、この場合、閉鎖手段12は底部15に対して回転可能に又は固定的に接続されている。説明のために、閉鎖手段12は透明であるものとして示されている。閉鎖手段12は通路17を有する回転ディスクを含む。図示の位置では、通路17は、排出口11が閉鎖されるように該排出口から或る距離のところに位置決めされている。閉鎖手段12を回転させることによって、通路17は排出口11と重なって排出口11を解放し、豆を小出しすることができる。閉鎖手段12及び/又はパッケージ3には、例えば、装置2のみが閉鎖手段12を底部15に対して移動させて排出口11を解放することができるようにロックを設けることができる。閉鎖手段12は例えば、ロックが開放されるまで、底部15及び/又は排出口11に対して固定することができる。そのような原理は、例えば図5A、図5B、図6A、図6B及び図7を参照して上記で既に説明した。
【0110】
一実施形態では、接続状態における水平線Hに対する回転軸L及び/又は周壁13の角度αは、少なくとも2度、最大でも30度であり、特に少なくとも4度(図21)、最大でも約15度(図22)、より詳細には約13度である。約4度以上の角度では、豆は、周壁13の抵抗に応じて底部15及び/又はスクープ16へ向けて移動することができる。水平線Hに対して15度以下、好ましくは13度の角度αでは、コーヒー豆を比較的容易にすくい上げることができる。より大きい角度αでは、スクープ16内のコーヒー豆に対する圧力が、豆間にアーチ作用が生じる可能性があるような程度まで増大する可能性がある。アーチ作用は、豆が壁19、20、15、13、52間でかつ互いに対してクランプされる可能性があり、それによってそれら自身の動きではスクープ16内へもスクープ16の外へもそれ以上さらにシフトしないことを意味すると理解することができる。
【0111】
好ましくは、システム1には、特にパッケージ3の回転中にパッケージ3を装置2に対して振動させるように構成される振動要素54が設けられている。振動は、コーヒー豆の定量供給、パッケージ3内でのコーヒー豆の下方向へのシフト、及び/又はスクープ16内への豆の充填を刺激することができる。余分量53を防止するように、特に回転中に、任意選択的には小出し位置においても、パッケージ3を振動させることによって、スクープ16内での豆のアーチ作用を防止することができる。振動要素54を用いて、スクープ16の充填及びスクープ16からの豆の小出しを比較的信頼性高く行うことができ、かつ/又はシステム1が比較的正確に定量供給することができる。図23に示されるように、振動要素54は、パッケージ3内に、特に周壁13の外側に当接して設けることができる。振動要素54は、パッケージ3を回転によって振動させるようにレリーフを含むことができる。好ましくは、振動要素54は、1秒あたりの振動回数がスクープ16内のアーチ作用を防止することができるようなものであるように構成される。例えば、振動要素54の振動周波数は、1秒あたり4回乃至30回の振動、詳細には1秒あたり8回乃至20回の振動、より詳細には1秒あたり約14回の振動とすることができる。この場合、定量供給の正確性が比較的良好であることができる。振動周波数は回転速度に依存する可能性がある。また、排出口11を通しての豆の小出し中にスクープ16が振動することは、例えば豆の所望の流出を妨げかねないアーチ作用を防止するのに好都合であろう。特定の設計では、振動要素は装置内に設けることができ、例えば圧電素子、電気モーター、カム等によって駆動することができる。
【0112】
一実施形態では、装置2には、例えば接続機構4を閉鎖するためにカバーが設けられ、それによってパッケージ3は接続機構4及びカバーによって囲まれる。例えば、カバーが閉じられていること及びパッケージ3が接続されていることを検出する検出システムが設けられ、この検出システムは、パッケージ3が接続されていること及びカバーが閉じられていることを検出すると、装置2、グラインダー6及び/又は供給口クロージャー47の駆動ユニットへ信号を送り、それによって豆をパッケージ3から小出しして挽くことができるように構成される。これは、例えば、パッケージ3が装置2に接続されたままで補充されることを防止する。
【0113】
一実施形態では、コーヒー豆パッケージ3の内部スペースは、パッケージが未使用の場合は、少なくとも20グラム、より詳細には少なくとも50グラム、さらにより詳細には少なくとも70グラム、さらにより詳細には少なくとも200グラムのコーヒー豆を含む。ここから、複数回分の量のコーヒー飲料を定量供給することができる。コーヒー製造装置は、様々な種類のコーヒー飲料を連続的に、すなわち異なる種類のコーヒー豆に基づいて調製するのに好適であるものとすることができるため、コーヒー豆パッケージを比較的小さい容積とすることが好都合であろう。コーヒー豆パッケージは使い捨てとすることができ、これは例えば、使用が簡便であるという利点があり、製造コストを低く抑えることができる。パッケージは概して、環境に優しく処分可能な、分解可能な、又は再利用可能な材料、例えば箔、紙又はセルロースから作製することができる。別の実施形態では、パッケージは一回分の量のコーヒー豆のみを含むことができるため、システムはパッケージの毎回の接続の後で、一回分の量のコーヒー豆を処理し、一回分の消費、例えば一杯分のコーヒー飲料を調製する。この場合、例えば、パッケージが未使用の場合の内部スペースは、一回分のコーヒー消費、例えば一杯分のコーヒー、好ましくは約5グラム乃至10グラム、より好ましくは約6グラム乃至8グラムのコーヒー豆を調整するためのコーヒー豆の量を含むことになる。
【0114】
一実施形態では、パッケージ3は周壁13及び底部15を有する。頂部壁14は例えば着脱可能及び/又は蝶着可能なカバーを備えることができるか、又は存在しないものとすることができる。このように、パッケージ3を装置2に接続し、また、補充することもできる。
【0115】
頂部壁14が存在する一実施形態では、パッケージ3は、最初に使用する前に、何回分かの所定量のコーヒー豆で充填することができる。好ましくは、パッケージ3は完全には充填されない。内部スペースの一部を空けたままにしておくことができるため、小出し位置におけるスクープ16は、ひとまとまりのコーヒー豆の高さ面よりも少なくとも部分的に上に延びる。小出し位置では、スクープ16には、一回分の所定量のコーヒー豆を装填されることができ、この所定量を小出しするために底部15の上側付近にある小出し位置の上へ延びる。この場合、スクープ16及び排出口11は、好ましくは、スクープ16内に既に存在するコーヒー豆を除いて残りのコーヒー豆の高さ面よりも上に延びるため、残っているコーヒー豆がさらに排出口11を通って排出されることがない。小出し位置では、パッケージ3は好ましくは、一方では、すべてのコーヒー豆が一部は底部15に、一部は周壁13に当接してパッケージ3の下側部分に位置し、他方では、スクープ16が該スクープによってすくい上げられたコーヒー豆を除いてコーヒー豆の高さ面よりも上に位置するような傾斜角度を有する。
【0116】
周壁13の内側は、パッケージ3の使用位置において、パッケージ3内のひとまとまりの豆をパッケージ3の底部側の方向へ、好ましくは一部は底部15に、一部は周壁13に当接してガイドするように構成することができる。例えば、内側は、壁13と豆との間のいかなる摩擦も防止するように比較的滑らかな設計を有する。例えば、このために、内側にはコーティング等が設けられている。周壁13の内側には内壁に螺旋状の経路をさらに設けることができるため、使用位置では豆が下方へガイドされる。また、スクープ16は、重力の影響下でスクープ16内の豆を排出口11を通して案内するために摩擦を防止するように構成することができる。
【0117】
一実施形態では、スクープ16は、底部15と頂部壁14との間で周壁13の実質的に全高にわたって延びる。このように、パッケージ3内に所定の量未満しか存在せず、最後のコーヒー豆がパッケージ3のまさに底部に位置しない場合にも、すべての豆をパッケージ3からすくい上げることができる。
【0118】
一実施形態では、充填されたパッケージ3には酸素吸収手段が設けられ、これを用いて、特にパッケージ3を開封する前に豆と酸素との接触を少なくとも或る程度まで防止することができる。
【0119】
さらに別の実施形態では、パッケージ3、特にパッケージの壁は、圧力調節手段及び/又は弁を備え、それによって、ガスをパッケージ3から放出することを可能にし、かつ/又はパッケージ3内の過度に高い圧力を防止する。例えば、パッケージ3内の過度に高い圧力では、ガスは、弁を介してパッケージ3から放出することができ、これは、過度に高い内部圧力に起因するパッケージ3の変形を防止することができる。
【0120】
さらに別の実施形態では、パッケージ3には複数のスクープ16を設けることができる。例えば、スクープ16は、パッケージ3内で互いに等しい距離、特に角度距離で配置される。例えば、2つのスクープ16がパッケージ3内で互いに対向して位置するか、又は3つのスクープ16が、約120度の角度距離で互いからそれぞれ離間して位置する。
【0121】
説明した変形形態並びに多くの匹敵する変形形態、並びにそれらの組合せは、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内にあるものと理解される。当然のことながら、種々の実施形態及び/又はそれらの組合せの種々の態様は、互いに組み合わせることができると共に本発明の範囲内で入れ替えることができる。したがって、言及した実施形態のみに限定されることはないものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数杯分のコーヒー飲料用のひとまとまりのコーヒー豆を保持する内部スペースが設けられているコーヒー豆パッケージであって、内部スペースは、少なくとも1つの壁と、該内部スペースからコーヒー豆を小出しするためのコーヒー豆排出口とによって少なくとも部分的に囲まれている、コーヒー豆パッケージに関する。
【0002】
本発明は、一定量のコーヒー豆をグラインダーに小出しする方法であって、パッケージングプロセス中に、焙煎並びに場合によっては急冷及び/又はスプレーされたひとまとまりのコーヒー豆をコーヒー豆パッケージにパッケージ詰めし、コーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐようにする、方法にさらに関する。
【背景技術】
【0003】
既存のコーヒーメーカーには、例えばフィルターコーヒーメーカー及びエスプレッソマシンがある。フィルターコーヒーメーカーの場合では、或る量の挽いたコーヒーをフィルターに入れた後、挽いたコーヒーに熱湯を注ぐ。挽いたコーヒーに熱湯を通すと、挽いたコーヒーが抽出されてコーヒー飲料が得られ、その後、フィルターコーヒーとも呼ばれるコーヒー飲料がフィルターを流れると同時にコーヒー滓がフィルターに残る。熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターを重力によって流れることが通例である。所望のコーヒー飲料の量に相応する熱湯が、挽いたコーヒーに注がれてフィルターに通された後、フィルターは、少なくとも使い捨てフィルターの場合、挽いたコーヒーの滓と一緒に廃棄することができる。そのような使い捨てフィルターは通常、実質的に紙からなる。二回以上使用するように設計されているフィルターも知られている。これらのフィルターは使用後、例えば洗浄されることにより、同じフィルターで新しいコーヒー飲料を調製するために次の分の挽いたコーヒーを充填することができる。
【0004】
エスプレッソマシンによって製造するコーヒーでは、或る量の挽いたコーヒーを保持するフィルターも備わっている。この場合、比較的高い圧力下で、熱湯が、挽いたコーヒー及びフィルターに勢いよく注がれる。これによって得られたコーヒー飲料は概して、フィルターコーヒーよりも乾物含量が高く、通常、少なくとも匹敵する量の挽いたコーヒー及び供給水であると仮定すると、フィルターコーヒーよりもコーヒー抽出濃度が高い。典型的には、金属フィルターが使用される。
【0005】
また、コーヒー飲料はパーコレーターによって既知のように得ることができる。例えば、製造業者であるDouwe Egberts(ダウエグバーツ)(登録商標)社及びPhilips(フィリップス)(登録商標)社のSenseo(センセオ)(登録商標)コーヒーマシン等、特定の幾つかのマシンでは、例えば、使い捨て紙フィルター及び金属フィルターホルダーが使用されている。さらに、コーヒー濃縮物又は凍結乾燥コーヒーを熱湯に溶かすインスタントコーヒーが知られている。インスタントコーヒーの方法では、フィルターは全く使用されない。
【0006】
コーヒー豆を挽いてから、挽いたコーヒーでコーヒー飲料を調製するまでに比較的長い時間が経過する場合、コーヒー豆が与える風味と芳香の一部が失われる可能性がある。いかなる理論にも束縛されることは望まないが、同じ重量の挽いていないコーヒー豆の合わせた表面と比較して、挽いたコーヒー粒の総表面がより大きいことにより、表面と周囲空気との間にコーヒー豆の総表面よりも比較的多くの交わりが生じることになり、これがコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性があるであろう。その理由から、現在の、グラインダーが備わったマシンでは、コーヒー豆はコーヒー飲料を調製するほんの少し前に挽かれる。
【0007】
なお、コーヒー豆に関係する風味と香りは、挽いていないコーヒー豆が周囲空気に長い時間接触することになる場合、失われるか又は低減する可能性もあるであろう。一般的に、その理由から、コーヒー豆及び挽いたコーヒーは気密及び/又は真空のパッケージにパッケージ詰めされる。
【0008】
特定の幾つかのコーヒーマシンには、中に一体化したグラインダーを備えることができる。また、そのようなコーヒーメーカーには、コーヒー豆パッケージからコーヒー豆を直接給送するコーヒー豆ホルダーを設けることができる。コーヒー製造装置の操作により、コーヒー豆ホルダーからのコーヒー豆の一部が挽かれ、この挽いたコーヒーでコーヒー飲料を調製する。例えば、ボタンを押すことによってグラインダーを直接操作することで、例えばボタンを押す回数又はボタンを押す長さにより、挽かれるコーヒーの量を決めることができる。グラインダーが備わった自動コーヒーメーカーでは、コーヒー飲料の量及びその濃さを予め選択及び/又は予め設定することができ、その場合、選択した濃さに基づき、一定量の豆をホルダーからグラインダーへ供給することにより、所定量の水を一緒に用いて、所望の濃さの、所望量のコーヒー飲料を得ることができる。
【0009】
上記原理の不都合点は、コーヒー豆のパックが丸ごと、コーヒー豆ホルダーに空けられた際、或る量のコーヒー豆が、挽かれるまでの長い時間、コーヒーメーカー内に存在することであろう。このことは、これらのコーヒー豆で調整されるコーヒー飲料の味と香りに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0010】
また、既存のコーヒーメーカーのグラインダーの中及び周りには通常、前の挽き操作の滓が残る。試験により、従来のグラインダーでは一回又は複数回の前の挽き操作の滓が通常3g乃至10gグラインダー内に残ることが示されている。その後、前の挽き操作のこれらの残留物が新たな挽き操作の際に混入しかねず、コーヒー飲料の味に影響を及ぼす可能性がある。さらに、コーヒーメーカーに前の充填物とは味が異なる新たなコーヒー豆が充填される場合、おそらくは前の充填物の残留物が新たなコーヒー豆の挽いたコーヒーと混ざりかねないことにより、新たなコーヒー豆に固有の所望の味が得られなくなる可能性がある。このことは、ユーザーが定期的にコーヒー豆の種類を変えることを望む場合に特に不都合であろう。従来のコーヒーメーカーでは、ユーザーは、各場合に少量のコーヒー豆をコーヒー豆ホルダーに定量供給することによってしかこの問題を回避することができない。しかしながら、この場合に伴う不都合点は、その際にコーヒー豆パッケージの中身がコーヒーメーカーに完全には空にされず、一部が充填したまま残ることにより、残留しているコーヒー豆が周囲空気と接触することになることである。通常、その場合、コーヒー豆はその間、気密に閉鎖可能なポット又は缶のような、別個の、好ましくは気密ホルダー内に保管される。しかしながら、これらのホルダーは比較的多くのスペースを占める可能性がある。
【0011】
現行の技術水準では、挽いてコーヒー飲料を製造した後、挽いたコーヒーがコーヒーメーカー内に残るか若しくはコーヒー豆がコーヒーメーカー内に残る。コーヒー豆パッケージ及び/又はコーヒー豆ホルダーが完全に空にならないため、コーヒー豆がパッケージ及び/又はホルダー内に残る。挽きたてのコーヒーの味を効率的かつ都合の良い方法で定期的に変えることを可能にするシステムは存在しない。
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、上述の不都合点及び/又は他の不都合点の少なくとも1つをなくすことである。
【0013】
以下の記載では、保存状態にあるか又はパッケージの新しいコーヒー豆又は挽いたコーヒーとは、コーヒー豆又は挽いたコーヒーの味、芳香及び/又は揮発性成分が比較的保たれていることを意味すると理解されるであろう。本明細書における「パッケージの新しい」とは、パッケージを開けて間もないコーヒー豆の特定の状態を意味することがさらに理解されるであろう。このパッケージは、好ましくはコーヒー豆の焙煎直後のパッケージングプロセスにおいて適用されていることが好ましい。パッケージは、コーヒー豆をより良好に保存することができるように気密であり、かつ/又は真空にされることが好ましい。特定の「種類」のコーヒー豆は、該当の種類が、特定のコーヒー豆に関係する味、コーヒー豆の芳香及び揮発性成分の組成に関連するか、又は、好ましくはパッケージに関して述べたようなコーヒー豆の特定の混合、組成又はブレンドに関連していることを意味することが理解されるであろう。本明細書において、様々な種類のコーヒー豆を記載する場合、関係する味、芳香、混合、組成又はブレンドが異なっていることが理解されるであろう。特記しない限り、本明細書では、コーヒー豆は、焙煎したコーヒー豆、又は、少なくとも、コーヒーを調製するために挽いたコーヒーを得るように挽かれるべきコーヒー豆であることが理解される。本明細書での所定量とは、例えば一定量が、例えば製造時に決定されたコーヒーメーカーの回路又は機械的システムの構成によって予め設定されていること、又は一定量がコーヒーを製造する直前にユーザーによって設定されていることを意味することが理解されるであろう。
【0014】
第1の態様では、本発明は請求項1に記載のコーヒー豆パッケージを提供する。
【0015】
コーヒー豆パッケージには、所定量のコーヒー豆を小出しするように構成されている定量供給機構を設けることができる。定量供給機構は、およその所定量よりも多くも少なくもないコーヒー豆をグラインダーへ供給することを可能にする一方で、パッケージ内に所定量よりも少ない最後の量のコーヒー豆が含まれているのでない限り、残存する量のコーヒー豆をパッケージ内に残したままにすることができるという目的に寄与することができる。好ましくは、所定量は、パッケージの内部スペース内のコーヒー豆の総量の一部を形成する。コーヒー豆は例えば、焙煎された後でパッケージ内にパッケージ詰めされ、使用時にパッケージから定量供給式にコーヒー豆グラインダーへ直接供給されることができる。
【0016】
定量供給機構は例えば、コーヒー豆の特定の体積及び/又は重量を保持するように構成されるスクープ又はトラフ等を備えることができる。少なくとも1つの壁は、少なくとも周壁及び底部を含むことができる。好ましくは、パッケージを全体的に閉鎖することができるように頂部壁も設けられている。
【0017】
本発明に想到することができた知見のうちの1つは、コーヒー豆をコーヒー豆グラインダーに定量供給する定量供給機構をコーヒー豆パッケージ内に配置することが可能であるということである。既存のシステムでは、定量供給機構はコーヒー製造装置内に存在する。本発明の場合、所定量のコーヒー豆は原則的にパッケージからグラインダーへ直接供給することができる。これはコーヒー飲料の風味にとって有益であることができる。その上、所望の通りのコーヒーの種類を直接調製することができる。本発明によるコーヒー豆パッケージによって、コーヒー豆パッケージとは別に別個のコーヒー豆ホルダーが不要となることができる。本装置には、例えば、コーヒー豆パッケージを装置に接続する接続機構を設けることができる。ちなみに、本発明は任意選択的に、コーヒー豆ホルダーを有するグラインダーを備えた装置と共に用いることができる。
【0018】
コーヒー豆パッケージは、消費のために初めて開封する前に、コーヒー豆と周囲空気との接触を防止するために例えばシール又は閉鎖箔によって閉鎖することができる。例えば、パッケージは、実質的に気密に閉鎖され、かつ/又は真空化される。
【0019】
コーヒー豆グラインダーが設けられている装置は例えば、コーヒー製造装置とは別個のコーヒー豆グラインダー、又はコーヒー豆グラインダーが設けられているコーヒー製造装置を含むことができる。
【0020】
一実施の形態では、パッケージには移動可能な定量供給機構が設けられており、例えば該定量供給機構は、例えば複数回分の量をパッケージから通過させることができる一方で装置によって制御することができる。一定量のコーヒー豆をパッケージ内のひとまとまりのコーヒー豆から分離するために、定量供給機構は例えばスクープを備えることができる。使用時には、コーヒー豆パッケージ及び/又はスクープを例えば装置に対して移動可能にセットして、ひとまとまりのコーヒー豆の中にスクープを移動させることができ、それによって、ひとまとまりのコーヒー豆から一定量のコーヒー豆をすくい集めることができる。さらに、スクープは、装填された量のコーヒー豆をコーヒー豆排出口を通して小出しして、その量のコーヒー豆をグラインダーへ供給することができる。
【0021】
スクープには、スクープ内のコーヒー豆をパッケージ内のコーヒー豆に対して分離すると共にスクープ内の豆をガイド及び支持する装填壁を設けることができる。装填壁は、一回分の所定量のコーヒー豆を囲むように構成することができる。装填壁は、コーヒー豆をスクープから排出口を通してガイドするように構成することができる。装填壁は、装填量のコーヒー豆の上面を定める定量供給縁を含むことができる。スクープが充填されると、余分量のコーヒー豆が定量供給縁の上に突出してスクープから落下することができる。定量供給縁の高さ及び/又は幅は、一定量の正確さを決めることができる。
【0022】
一実施の形態では、装填壁は、排出口から、曲線に沿ってスクープの定量供給縁まで又は該定量供給縁を超えて延びることができる。コーヒー豆は曲線に沿って摺動することができる。最初に、豆は装填壁に沿って定量供給縁の上までガイドされる。後の段階で、豆は装填壁に沿って排出口を通して摺動することになる。その上、装填壁には、定量供給縁を超えて延びる担持壁部分を設けることができる。装填壁は、担持壁部分に滑らかに融合することができ、1つの一体的な壁部分として定量供給縁を超えて延びる。担持壁部分は、コーヒー豆をパッケージから担持して定量供給縁の上までガイドすることができる。その上、装填壁には、パッケージの周壁に対して少なくとも部分的におよそ平行に延びるスクープ底部を設けることができる。
【0023】
スクープは、パッケージの排出口及び/又は底部及び/又は壁に対して固定することができる。一実施の形態では、スクープは、壁に対して固定することができ、該壁と共にパッケージの回転軸を中心に回転する。スクープをパッケージ内のコーヒー豆の中を回転させることにより、一定量のコーヒー豆をスクープ内に装填することができる。装填壁は、スクープ内のコーヒー豆をパッケージ内の残りのコーヒー豆から分離することができ、それによって、所定量をスクープ、特に装填壁によって囲むことができる。排出口はスクープに対して固定位置を有することができるため、所定量のコーヒー豆がスクープに入ると、残りのコーヒー豆とは別に、排出口を通して豆を小出しすることができるように排出口を解放することが可能である。
【0024】
一実施の形態では、スクープは、パッケージの壁、例えばパッケージの底部及び/又は周壁に固定することができる。スクープは例えば壁に対して固定することができ、一方で使用時には、スクープをコーヒー豆の中を移動させるように壁及び/又はパッケージ全体が移動、特に回転される。排出口は例えば、スクープに対して固定することができる。スクープは例えば、およその測定量のコーヒー豆をすくい集めて運ぶようにトラフの形状を有することができる。スクープと壁との間には、コーヒー豆をスクープ内に装填するように開口が延びることができる。スクープには例えば、スクープの開口を通してコーヒー豆を摺動させる担持壁部分を設けることができるか、かつ/又はスクープは例えば、コーヒー豆が開口を通して装填されるように開口の方向に移動することができる。
【0025】
ひとまとまりのコーヒー豆は、パッケージの使用位置では、重力の影響下で、継続してパッケージの少なくとも底部にあるままであるようにすることができ、その一方で、パッケージが完全に充填されていなければパッケージの上部にはいくらかの空きスペースがあることができる。したがって、一実施の形態では、スクープは、装置内で下から上へ移動することができ、それによって、一定量のコーヒー豆を空きスペースへ向けて運び、この場合、スクープは排出口を通して一定量のコーヒー豆を通過させることができる。このために、例えばスクープは、パッケージ内で移動可能に構成することができ、かつ/又はパッケージは装置内で移動可能に構成することができる。小出し位置では、スクープは例えば、パッケージ内の比較的高いところ、好ましくは、ひとまとまりのコーヒー豆の上面よりも少なくとも部分的に上にある。装填位置では、スクープは例えば、パッケージ内の下の比較的低いところ、好ましくは、ひとまとまりのコーヒー豆の上面よりも少なくとも部分的に下にある。好ましくは、スクープは、最後のコーヒー豆もパッケージから運ばれるように構成され、これらの最後のコーヒー豆はパッケージの使用位置では、重力の影響下でパッケージの底部に位置することができる。
【0026】
一実施の形態では、パッケージにはコーヒー豆排出口を閉鎖する閉鎖手段が設けられている。閉鎖手段は、スクープが小出し位置にあるときには排出口を解放することができ、それによって、排出口を通して一定量のコーヒー豆をグラインダーへ供給することができる。スクープが小出し位置にない場合には排出口は好ましくは閉鎖手段によって閉鎖される。例えば、閉鎖手段は、パッケージが装置から分離されており、かつ/又はパッケージが装置と連結されているがコーヒー豆を小出ししない場合には排出口を閉鎖するように構成される。この場合、これによって分離中又は分離後に豆がパッケージから落下することを防止することができる。また、パッケージ内のコーヒー豆は、分離後により長く保存することができ、かつ/又は調製のたびに、様々なパッケージから特定の種類のコーヒーを選択することができる。このことは、コーヒー豆パッケージが最初にコーヒー製造装置に接続されて開封された後でコーヒー製造装置から分離されるが、一方でコーヒーパッケージ内に少なくとも一回の消費分のコーヒー飲料(例えば1カップ分のコーヒーの量)を調製するために用いることができる量の豆が依然として存在するときに特に重要であることができる。そのような状況は、そのようなパッケージがコーヒー製造装置に接続されて複数回の消費分のコーヒー飲料がこのコーヒー豆パッケージからのコーヒー豆によって調製されるが、その後、一回又は複数回の消費分のコーヒー飲料に用いることができる豆がコーヒー豆パッケージ内に依然として存在するままでコーヒー豆パッケージがコーヒーマシンから分離される場合に生じる可能性があり、この場合、分離されたコーヒー豆パッケージを閉鎖することが好都合である。その後、異なる種類のコーヒー飲料を調製するために異なるコーヒー豆パッケージをコーヒー製造装置に接続することができる。したがって、様々なコーヒー豆パッケージが様々な種類のコーヒー豆を含むことができ、消費者は、分離されたコーヒー豆パッケージを閉鎖したままで(これはコーヒー豆パッケージが依然としてコーヒー豆を収容している場合に好都合である)、豆を依然として収容している異なるコーヒー豆パッケージを自由にコーヒー製造装置に交互に接続及び分離することができる。
【0027】
一実施の形態では、閉鎖手段は、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆が周囲空気に晒されるのを防ぐように、また、少なくとも或る程度まで防ぐことができるようにパッケージを閉鎖することができる。このことは、特に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通さない、かつ、その逆も同様であるクロージャーを意味することが理解されるであろう。好ましくは、閉鎖手段は、豆が位置するパッケージ内のスペースと、多くとも1.1バール、好ましくは1.2バール、より好ましくは1.3バール、さらにより好ましくは1.5バールである周囲との間に差圧が存在する場合に、周囲からパッケージ内の豆に少なくとも実質的に全く空気を通し得ない、かつ、その逆も同様である。
【0028】
パッケージの非接続状態では、排出口が閉鎖されるように閉鎖手段及び排出口は好ましくは互いに対して固定配置される。閉鎖手段には例えば、閉鎖手段を閉鎖状態で固定する固定措置(provision)等を設けることができる。固定措置は例えば、最初の使用前又は最初の使用時に破断することができる箔又はプラスチックの破断要素等を含むことができる。さらに、閉鎖手段は、閉鎖手段を操作するように構成される開放手段によって、排出口を解放するように移動することができる。装置にはそのような開放手段を設けることができる。
【0029】
閉鎖手段は例えば弁又はスライドを含むことができる。弁又はスライドは通路を有することができる。この通路が排出口と重なる場合に、コーヒー豆がパッケージからグラインダーへ供給されるように通過することができる。弁又はスライドは、通路が排出口と重なっていない場合には排出口を閉鎖することによってパッケージが閉鎖されるように構成することができる。一実施の形態では、弁又はスライドは排出口に対して回転可能に配置され、それによって、通路は例えば、ユーザー、又は装置に設けられている開放手段によって上記の重なる位置へ回転されることができる。弁又はスライドは例えば回転ディスクを含むことができる。
【0030】
パッケージには周壁、頂部壁及び底部を設けることができる。周壁は円形であることができるため、周壁を装置によってガイドすることができると同時にパッケージを装置内で比較的簡単に回転させることができる。その上、装置には、パッケージを装置に接続し、かつ/又は装置内で移動させるときにパッケージをガイドする円形のガイド、少なくとも周壁に沿うガイドを設けることができる。好ましくは、パッケージは、1つの円筒形の周壁及び/又は少なくとも部分的に円錐形の周壁を備える。周壁、頂部壁及び底部は好ましくは比較的剛性であり、それによって、パッケージはその形状を保つと共に装置に比較的容易に接続することができる。例えば排出口は底部に設けられている。閉鎖手段は底部に対し平行に設けることができ、通路は例えば底部に対して平行に配置することができる。弁又はスライドは、排出口を閉鎖するか又は解放するように底部に対して回転可能に配置することができる。
【0031】
第2の態様では、本発明は請求項25に記載のパッケージ構成要素を提供する。
【0032】
パッケージ構成要素はスクープ及び底部を含む。底部には、豆がスクープから排出口を通って摺動することができるようにスクープと対向して排出口が設けられている。装填壁が、排出口を通して豆をガイドするように構成される。パッケージ構成要素はパッケージの壁と接続して上記で既に記載したようなパッケージを形成することができる。好ましくは、スクープ及び底部は、例えば成形、特に射出成形によって製造される1つの一体部品を形成する。例えば、底部は、パッケージ構成要素を円筒壁部分と接続してパッケージを形成するために円形である。パッケージは例えば、互いに対して直角にある4つの周壁も備えることができる。
【0033】
第3の態様では、本発明は請求項26に記載のコーヒー豆を定量供給するシステムを提供する。
【0034】
一実施の形態では、パッケージはシステムの一部であり、この場合、パッケージに加えて、グラインダーが設けられた装置がさらに提供される。この装置には、パッケージのコーヒー豆排出口に接続することができるコーヒー豆供給口を設けることができる。この供給口を介して、一定量のコーヒー豆をグラインダーに供給することができる。装置は、パッケージを該装置に接続することができるように、好ましくはコーヒー豆排出口及びコーヒー豆供給口が互いに接続されるように接続機構をさらに含む。接続機構は、定量供給機構、特にパッケージ及び/又はスクープを移動させるように構成することができる。接続機構は、定量供給機構を装填位置と小出し位置との間で移動させるように構成することができる。これらの位置の間での移動は好ましくは、パッケージ内の豆をすくい上げる目的で垂直移動成分を有する。一実施の形態では、装置は、コーヒー豆排出口を解放及び閉鎖するようにパッケージの閉鎖手段を動作させることで、豆が重力の影響下で定量供給機構から排出口を通って摺動することを可能にするように構成される開放手段を備える。開放手段は、通路及び排出口を位置合わせして排出口を解放するように閉鎖手段を回転させることができる。
【0035】
接続機構には、定量供給機構を駆動するドライブを設けることができる。定量供給機構を駆動するために、ドライブにはカムを設けることができる。パッケージには、カムに対応する係合要素を設けることができる。パッケージが装置に接続されている状態では、カムは、定量供給機構を駆動して豆を小出しするようにパッケージと係合することができる。特に、ドライブがカムによってパッケージを回転することができると同時に、定量供給機構がパッケージ内に固定されて同様に回転することでコーヒー豆をすくい上げて小出しする。例えば、定量供給機構は、パッケージの外周に沿った経路で移動することができる。定量供給機構はスクープを備えることができる。
【0036】
さらに、接続機構には、閉鎖手段をそれぞれ駆動すると共に閉鎖手段と係合するドライブ及びカムを設けることができ、閉鎖手段は、カムと対応する係合要素を備える。このように、ドライブは、パッケージを閉鎖又は開放するために閉鎖手段を駆動することができる。例えば、ドライブは、一方では定量供給機構に所定量のコーヒー豆を装填するように定量供給機構を駆動し、他方では排出口を解放及び閉鎖するように閉鎖手段を駆動する。この場合、1つの回転方向に定量供給機構及び/又は閉鎖手段を駆動することができ、別の回転方向には閉鎖手段のみを駆動することができる。例えば、ドライブは閉鎖手段と係合し、閉鎖手段を通じてパッケージを1つの回転方向に回転させることができる。この回転方向では、閉鎖手段は、パッケージを回転移動させるように例えばパッケージの底面に摩擦を加える。ドライブが反対の回転方向に回転する場合、例えば摩擦は全く加わらないか又はほとんど加わらず、そのため閉鎖手段は回転しパッケージは静止している。
【0037】
一実施の形態では、接続機構にはメカニカルロックが設けられている。このロックは、パッケージと係合して装置に対してパッケージをクランプしたままに保つ、移動可能に構成される係合要素を含むことができる。装置には検出器を設けることができる。検出器は、パッケージが接続機構に接続されている場合にロックを起動するように構成することができる。例えば、検出器は、パッケージによって機械的に作動されるばね要素及び/又は切替え要素を備える。したがって、パッケージは接続状態では、パッケージを解放する機能が作動されない限り、装置から取り外されることが困難であるか、少なくとも全く取り外されないか、又は困難を伴って取り外される。さらに、検出器は、パッケージが接続されているときに開放手段及び/又はグラインダーを解放するように構成することができる。好ましくは、装置はパッケージが接続されていなければ機能しない。
【0038】
パッケージの使用位置では、パッケージの周壁及び/又は回転軸は例えば、水平線に対して約2度乃至30度、好ましくは約4度乃至15度の角度を含むことができる。このように、パッケージは幾分斜めに配向され、コーヒー豆は、底部の方向へ周壁に沿って摺動して少なくとも底部付近に蓄積することができる。
【0039】
スクープが、その回転が完了した時点でのパッケージの使用位置において、一回分の所定量未満であるか又は一回分の所定量におよそ等しいコーヒー豆の量しかパッケージ内に存在しない場合に、パッケージ内に存在するコーヒー豆をすべてスクープ上に装填するように構成される場合に特に有利であることができる。好ましくは、装置には、排出口を通して小出しされる量を測定する測定機構が設けられている。一定量のコーヒー豆がスクープから排出口を通して小出しされる場合、小出しされた量が所定量におよそ等しいか否かを極めて正確に判断することができる。正確ではない場合、装置は例えばユーザーに信号を送ることができる。
【0040】
第4の態様では、本発明は請求項43に記載のコーヒー製造装置を提供する。
【0041】
コーヒー製造装置には、例えば上述したようなパッケージであるコーヒー豆パッケージを接続するための接続機構を設けることができる。接続機構は、コーヒー豆をパッケージからグラインダーへ小出しするようにパッケージの一部を回転させることができる。
【0042】
コーヒー製造装置は原則的に、コーヒーを調製する任意の装置を含むことができる。コーヒー製造装置は例えば、フィルターコーヒー製造装置、すなわち、挽いたコーヒーに高い圧力下で水を供給するように構成されているコーヒー製造装置を含むことができる。高い圧力とは、一気圧よりも高い圧力を意味することが理解されるであろう。コーヒー製造装置は例えば、エスプレッソマシンとすることができるか、又は、例えば、約1バール乃至3バールの圧力を用いて作動するコーヒー製造装置とすることができる。
【0043】
第5の態様では、本発明は請求項44に記載の一定量のコーヒー豆をグラインダーへ小出しする方法を提供する。
【0044】
この方法において、好ましくはコーヒー豆が周囲空気へ晒されるのを防ぐように、乾燥及び/又は焙煎したひとまとまりのコーヒー豆がパッケージングプロセス中にコーヒー豆パッケージにパッケージ詰めされる。また、パッケージには、パッケージを閉鎖するためのシール又は閉鎖箔を設けることができる。例えば、パッケージ内の豆の保存可能期間を延ばすために、コーヒー豆は真空パックされるか、又はガスが添加される。コーヒー豆パッケージは例えば、店舗を介して又は直接的にエンドユーザーに供給することができる。ユーザーは、コーヒー豆パッケージを、コーヒー豆グラインダーを有する装置に接続することができる。好都合な方法では、コーヒー豆パッケージが装置に接続されたままで、所定量のコーヒー豆がコーヒー豆パッケージからグラインダーへ直接供給される。一定量のコーヒー豆を供給した後で、残りの量のコーヒー豆は依然としてコーヒー豆パッケージ内に存在することができる。複数回分の量がパッケージからグラインダーへ供給されてパッケージが空になった後で、パッケージを廃棄することができる。
【0045】
一実施の形態では、パッケージには、少なくともパッケージがコーヒー豆をグラインダーへ小出しする状態にない限り閉鎖される排出口が設けられている。一定量のコーヒー豆をグラインダーへ供給する前に、この一定量のコーヒー豆をグラインダーへ小出しすることができるように排出口が解放される。一定量のコーヒー豆がグラインダーに給送されてから比較的短時間後に排出口を再び閉鎖することができる。このように、複数回分の量のコーヒー豆を、一回分ずつパッケージからグラインダーへ供給することができ、パッケージはその間に取り外して再び接続することができる。一実施の形態では、コーヒー豆パッケージは、一定量のコーヒー豆を装置のグラインダーへ供給した後で、装置によって閉鎖され、ユーザーによって取り外される。
【0046】
一実施の形態では、装置は、スクープをパッケージの内部スペースにあるコーヒー豆の中で移動させ、それによって一定量のコーヒー豆がスクープによって運ばれ、グラインダーに給送される。さらなる実施の形態では、ひとまとまりのコーヒー豆の中をスクープが回転して通過するように、パッケージの少なくとも一部を装置に対して回転させることができる。スクープは、回転中に、パッケージ内のひとまとまりのコーヒー豆からコーヒー豆を運ぶために、底部から上部へ垂直方向に移動することができる。この場合、スクープは所定量のコーヒー豆をすくい上げ、この量が排出口、及び/又はグラインダーへの通路を通り抜ける。豆が排出口、及び/又はグラインダーへの通路を通して小出しされるスクープの小出し位置では、本明細書では定量供給縁と呼ばれるスクープの上縁が、好ましくはパッケージ内の残りのコーヒー豆の高さ面よりも上に位置する。
【0047】
パッケージは好ましくは、周壁が水平線に対して斜めの角度で延びるように装置と連結されるため、内部スペース内のひとまとまりのコーヒー豆の少なくとも一部が重力の影響下で底部に載る。パッケージ内に、所定量のコーヒー豆よりも少ない量のコーヒー豆がある場合、スクープは好ましくは全量のコーヒー豆を運んでこれらをグラインダーへ小出しする。
【0048】
一実施の形態では、装置には、定量供給機構、特にスクープを駆動するドライブを設けることができる。ドライブは、定量供給機構がドライブと共に回転するように、回転中にパッケージと係合するまで、最初に定量供給機構に対して回転するように構成することができる。この場合、定量供給機構は、一回分の所定量のコーヒー豆を運ぶために少なくとも360度回転することができる。
【0049】
本発明のさらなる実施形態、効果及び特徴は、添付の図面を参照しながら複数の例示的な実施形態に基づき本発明をより詳細に記載する以下の説明から特に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】コーヒー飲料を調製するシステムの断面の概略側面図である。
【図2A】適所にあるコーヒー豆パッケージの側面の断面を概略的に示す図である。
【図2B】適所にあるコーヒー豆パッケージの側面の断面を概略的に示す図である。
【図2C】適所にあるコーヒー豆パッケージの側面の断面を概略的に示す図である。
【図3A】コーヒー豆パッケージの側面の断面及び図2Aの位置を概略的に示す図である。
【図3B】コーヒー豆パッケージの側面の断面及び図2Bの位置を概略的に示す図である。
【図3C】コーヒー豆パッケージの側面の断面及び図2Cの位置を概略的に示す図である。
【図4A】コーヒー豆パッケージのさらなる実施形態の3つの方法ステップのうちの1つを側断面で概略的に示す図である。
【図4B】コーヒー豆パッケージのさらなる実施形態の3つの方法ステップのうちの1つを側断面で概略的に示す図である。
【図4C】コーヒー豆パッケージのさらなる実施形態の3つの方法ステップのうちの1つを側断面で概略的に示す図である。
【図5A】パッケージ及び接続機構の斜視断面図である。
【図5B】図5Aの断面の細部を示す図である。
【図6A】接続機構に接続されたパッケージの側断面図である。
【図6B】図6Aの断面の細部を示す図である。
【図7】図5A及び図6Aの実施形態において用いられるようなスリーブを有するロックを示す図である。
【図8】底部を有するスクープを備えるパッケージ構成要素の斜視図である。
【図9A】底部及び後壁を有するスクープを備える代替的なパッケージ構成要素の斜視図である。
【図9B】図9Aの代替的なパッケージ構成要素を有するパッケージの斜視図である。
【図10】コーヒー豆パッケージの、頂部壁を有する周壁の斜視図である。
【図11】図8によるスクープ及び底面を有するコーヒー豆パッケージの斜視図である。
【図12】余分量の豆で充填されたスクープを有するパッケージの斜視図である。
【図13】余分量を有しない、図12によるパッケージの斜視図である。
【図14】比較的小さい表面を有する装填開口を有する、余分量の豆を有する充填されたスクープの概略断面図である。
【図15】比較的大きい表面を有する装填開口を有する、余分量の豆を有する充填されたスクープの概略断面図である。
【図16】図8に示されるスクープと同等のスクープを有するパッケージの斜視図をさらに示す図である。
【図17】パッケージの底部の正面図である。
【図18】図17に対する代替的な設計のスクープを有するパッケージの底部の正面図である。
【図19】図17に対して小出し位置にあるスクープの代替的な角度にあるパッケージの底部の正面図である。
【図20】閉鎖手段を有するパッケージの斜視図である。
【図21】或る角度にあるパッケージの側面図である。
【図22】異なる角度にある、図21によるパッケージを示す図である。
【図23】振動要素を有する周壁の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書では、同じ部分又は対応する部分は同じ参照符号又は対応する参照符号を有する。図面では、実施形態は例としてのみ示す。実施形態において用いられている要素は例として言及されているにすぎず、本発明を限定するものと解釈すべきではない。他の部品も本発明の範囲内で用いることができる。図に示す実施形態の比率は通常、概略的にかつ/又は誇張的に示されており、限定するものと解釈すべきではない。
【0052】
本明細書では、特に、コーヒー豆用のパッケージについて言及する。しかしながら、本明細書は丸ごとのコーヒー豆のみに関連するものではない。コーヒー豆とは、砕いたコーヒー豆、すなわち、所望のコーヒー飲料を抽出するのにさらに挽く必要のあるコーヒー豆砕片も含むものと理解される。コーヒー豆はパッケージ詰めされる前に例えば破砕される。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ内のコーヒー豆の少なくとも一部は約30以下、特に、約15以下、さらに特に、約10以下の破片に分割される。その場合、1つのコーヒー豆砕片は例えば、1粒のコーヒー豆の1/30部分、特に、1/15部分、さらに特に、1/10部分又はそれ以上を含む。例えば、コーヒー豆砕片は、1粒のコーヒー豆の半分又は1/4を含む。丸ごとのコーヒー豆と比較したコーヒー豆砕片の使用の利点は、コーヒー豆砕片をグラインダーに比較的簡単に供給することができること、及び/又はパッケージを比較的簡単に閉鎖することができることである。この理由は、コーヒー豆砕片が比較的小さく、したがって、パッケージ及び装置の開口を比較的容易に摺動することができ、かつ/又はコーヒー豆排出口及び/又は閉鎖手段をそう簡単には塞がないであろうからである。コーヒー豆は挽かずに予め分割して砕片にしておくことができるが、その間、丸ごとのコーヒー豆の場合に当てはまるであろうよりも比較的より多くの豆表面がいずれもの周囲空気と接触する可能性がある。その一方、挽いたコーヒーの場合に当てはまるであろうよりも少ない豆表面が空気と接触し得ることにより、コーヒー豆砕片は挽いたコーヒー豆よりも比較的良好に保存することができる。コーヒー飲料を調製する直前に限り、コーヒー飲料を得るようにコーヒー豆砕片が挽かれる。したがって、本明細書では、コーヒー豆は、所望のコーヒー飲料を調製するようにさらに挽く必要のある砕いたコーヒー豆を含むことも理解されるであろう。
【0053】
図1には、コーヒー飲料を調製するためのシステム1が示されている。システムは、コーヒー製造装置2及びコーヒー豆パッケージ3を備える。好ましくはコーヒー豆パッケージ3をコーヒー製造装置2に直接接続するために接続機構4を設けることができる。
【0054】
コーヒー豆パッケージ3は、少なくとも使用前にコーヒー豆で部分的に充填されている内部スペースを有する。好ましくは、コーヒー豆パッケージ3は、少なくともコーヒー製造装置2に配置される前では、それ自体閉鎖されており、それにより、コーヒー豆を周囲空気へ晒すことが防がれる。好ましくは、そのために、パッケージ3は気密に閉鎖され、かつ/又は真空化される。コーヒー豆パッケージ3は、使い捨てパッケージとすることができ、かつ/又は、例えば、実質的に紙及び/又は箔及び/又はセルロース及び/又はプラスチック及び/又はスズから作製することができ、その一方、空になった後では、廃棄することができる。
【0055】
接続機構4は、コーヒー豆パッケージ3を全体的に又は部分的に受け入れるように構成することができる。一実施形態では、コーヒー豆パッケージ3には、例えば、コーヒー豆パッケージ3をコーヒー製造装置2に接続するために、接続機構4に沿うガイドとして働くことができる比較的剛性のガイド部を設けることができる。ガイド部は、例えば、剛性の壁、又は少なくとも部分的に円筒形及び/若しくは少なくとも部分的に円錐形の壁を備えることができ、それによって、コーヒー豆排出口11をコーヒー豆供給口5にガイドすることができる。例えば、接続機構4及びパッケージ3には対応するガイド部が設けられ、一方でガイド部は、例えばねじ山、スナップ結合部、バヨネットクロージャー又は考えられ得る他の接続部を含むことができる。
【0056】
一実施形態では、コーヒー豆パッケージ3がコーヒー製造装置2に接続されているときにコーヒー豆をコーヒー豆パッケージ3からグラインダー6へ供給するコーヒー豆供給口5が設けられる。コーヒー製造装置において、コーヒー豆供給口5とグラインダー6との間には、コーヒー豆搬送路が延在することができる。グラインダー6は、挽いたコーヒーを得るためにコーヒー豆を挽くように構成される。挽いたコーヒーは、コーヒー調製機構7へ供給することができる。コーヒー調製機構7は、挽いたコーヒーへ水を供給することによってコーヒー飲料を調製するように構成される。コーヒー排出口8が、好ましくはカップ9、マグ、ポット又は魔法瓶等へコーヒー飲料を注出するために設けられる。コーヒー調製機構7は例えば、エスプレッソマシンの場合のように圧力下で熱湯を供給するように構成することができ、かつ/又は、フィルターコーヒーメーカーの場合のような上から注ぐ方式として構成することができる。また、コーヒー調製機構7は、およそ1.1バール乃至2バール、特に1.1バール乃至1.5バールのわずかに高い圧力下でコーヒー飲料を調製するように構成することができる。コーヒー飲料を調製するために、水、好ましくは熱湯を提供する水供給部10を設けることができる。水を加熱するために、少なくとも一つの熱素子を設けることができる。
【0057】
図2A乃至図2C、及びそれらと対応して図3A乃至図3Cには、3つの異なる方法ステップでコーヒー豆パッケージ3が示されている。図2A及び図3Aでは、コーヒー豆パッケージ3が小出し位置で示されており、コーヒー豆排出口11が閉鎖手段12によって閉鎖されている。図2B及び図3Bでは、コーヒー豆パッケージ3は装填位置で示されている。図2C及び図3Cでは、コーヒー豆パッケージ3は小出し位置で示されており、一方で閉鎖手段12はコーヒー豆排出口11を解放している。
【0058】
図2A及び図3Aにおいて分かるように、ひとまとまりのコーヒー豆がパッケージ3の内部スペースにある。内部スペースは、周壁13、頂部壁14及び底部15によって形成されている。排出口11は底部15に設けられている。別の実施形態では、排出口11は例えば、底部15付近の周壁13に設けられている。パッケージ3にはスクープ16がさらに設けられている。また、パッケージ3には排出口11を閉鎖する上述した閉鎖手段12を設けることができる。閉鎖手段12は、スライド、スクープ、弁又はディスク等の形態、特に回転ディスクの形態で設計することができるが、例えば排出口11を閉鎖するように底部15に対しておよそ平行に配置することができる。閉鎖手段12には通路17が設けられており、この通路は、コーヒー豆をパッケージ3から通過させるように排出口11と対向して位置決めすることができる。
【0059】
閉鎖手段12は、通路17を位置決めすることによって排出口11を閉鎖するか又は解放するように、排出口11に対して回転可能に配置することができる。特に、閉鎖手段12は底部15に対して移動可能にセットすることができる。底部15は例えば、パッケージ3の残りの部分に対して固定することができ、排出口11を含むことができる。閉鎖手段12を特定の位置まで移動、特に回転させることによって通路17が排出口11と重なることができ、そのためコーヒー豆を小出しすることができる。閉鎖手段12を別の位置へ移動させることによって、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖し、かつ/又はコーヒー豆の通路を塞ぐことができる。特に、通路17はこの場合、排出口11に対して離れるように回転させることができる。
【0060】
スクープ16は、一回分の量のコーヒー豆を保持するように構成することができる。スクープ16は、底部15及び/又は周壁13に部分的に固定することができる。スクープ16は例えば、底部15から内部スペースの方向に延びることができる。スクープ16は例えば、周壁13に部分的に固定されており、一方で装填開口18がスクープ16と周壁13との間に延びて内部スペース内のひとまとまりのコーヒー豆からのコーヒー豆の装填を可能にする。コーヒー豆は、装填開口18を通してスクープに装填することができる。スクープ16には、装填壁19を設けることができ、スクープ16がひとまとまりのコーヒー豆の中を移動するときに、コーヒー豆が装填壁19に押し寄せられる。また、スクープ16には、例えば少なくとも部分的に装填開口18と装填壁19との間に一定量のコーヒー豆を支持するスクープ底部20を設けることができる。スクープ16には、1つ又は複数の装填壁19を設けることができ、スクープ底部20を第2の装填壁とみなすこともできる。
【0061】
図2A及び図3Aに示される閉鎖手段12の位置では、好ましくは内部スペース内のコーヒー豆が周囲空気と接触することが少なくとも或る程度防止されるように、排出口11は閉鎖手段12によって閉鎖されている。閉鎖手段12は、パッケージ3を実質的に気密に閉鎖することができる。図示のように、通路17は、パッケージ3の底部15と対向して位置することができるため、通路17は排出口11とは重ならず、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖する。例えば、回転ディスクは、通路17が少なくとも部分的に排出口11と重ならない限り排出口11が閉鎖されるように制御される。一実施形態では、閉鎖手段12は例えば、圧力調節手段(不図示)と協働して排出口11を或る程度まで排気し、次いで排出口11を実質的に気密に閉鎖することができる。
【0062】
さらに、図2A及び図3Aには、パッケージ3が、使用位置において、図1にも示されるような水平線Hに対して角度αに位置することができることが示されている。パッケージ3の使用位置において、及び/又は直立の装置2と連結されている状態では、パッケージ3、又はパッケージ3の少なくとも周壁13及び/若しくは回転軸Lは、例えば、水平線Hに対して約15度乃至60度、特に水平線Hに対して約20度乃至40度の角度αを含む。その結果、コーヒー豆は例えば底部15の方向に摺動する。また、パッケージ3内のコーヒー豆の最後の残りを底部15に集めることができる。その結果、コーヒー豆は、図2B及び図3Bに示されるようにスクープ16によって比較的容易に運ばれることができる。接続機構4は例えば、パッケージ3を連結するとこの角度位置が達成されるように構成される。例えば、接続機構4のガイド部は、周壁13の少なくとも下側部分が上述の角度αを含んでコーヒー豆を底部へ向けて集めるように、パッケージ3をガイドすることができる。
【0063】
図2B及び図3Bでは、スクープ16は装填位置で示されている。例えば、パッケージ3は、例えばパッケージ3の回転軸Lを中心に、図2A及び図3Aに示される位置に対して180度回転され、スクープ16がパッケージ3の底部、好ましくは部分的にコーヒー豆の下にあるようにする。接続機構4は、パッケージ3を上記小出し位置と上記装填位置との間で回転させるように構成することができる。例えば、接続機構4は、パッケージ3を回転させる駆動機構を備える。別の実施形態は、例えば、パッケージ3が接続機構4に受け入れられたままでユーザー自身がパッケージ3を回転させることができるように構成される。
【0064】
パッケージ3の回転中に、ひとまとまりのコーヒー豆がパッケージ3内において重力の影響下で摺動することができ、それによってパッケージ3の底部へ広がり続ける。図2A及び図3Aの位置から、スクープ16が装填開口18と共にコーヒー豆の方向へ移動することができ、それによってコーヒー豆が装填開口18を通じてスクープ16の装填壁19に押し寄せられる。排出口11は、スクープ16及び/又は底部15に対して固定された位置を有することができ、したがってスクープと共に移動する。排出口11は例えば、スクープ16の小出し端に配置することができる。
【0065】
スクープ16が装填位置へ移動すると、閉鎖手段12は例えば、図2A及び図3A並びに図2B及び図3Bに段階的に示されるように、排出口11が閉じたままであるようにスクープ16と共に移動することができる。図2B及び図3Bに示される装填位置では、通路17が底部15の比較的高いところに位置決めされるのに対し、排出口11が底部15の下の低いところに位置決めされるため、排出口11が閉鎖されるか又は少なくとも豆が阻止される。
【0066】
図2C及び図3Cに示される位置では、スクープ16は、小出し位置に配置されるように、図2B及び図3Bに対して約180度さらに回転されている。スクープ16が小出し位置へ移動すると、閉鎖手段12は、通路17が排出口11と重なるように位置決めされることができる。例えば、閉鎖手段12は、前の位置に対して停止させたままとすることができるのに対し、スクープ16は、図2B及び図3Bから分かるように図2C及び図3Cに対して回転している。スクープ16がひとまとまりのコーヒー豆の中から出て小出し位置の方向に移動すると、例えば一定量のコーヒー豆が主にスクープ底部20によって支持される。この場合、スクープ底部20は例えば、豆が重力の影響下でスクープ16に沿って排出口11へ向けて摺動するような角度、例えば上記角度αにある。図2C及び図3Cにおいて分かるように、閉鎖手段12は、排出口11が解放されるような状態にあり、それによって、一定量のコーヒー豆を重力の影響下で排出口11及び通路17を通して供給口5及び/又はグラインダー6へ小出しすることができる。小出しされる全量のコーヒー豆は、供給口5を介してグラインダー6へ通過させることができ、好ましくはすべて挽かれて、次の分のコーヒーにパッケージの新しいコーヒー豆のみを用いることができるようにする。
【0067】
閉鎖手段12は、全量が通路17を通って通過した後で、排出口11が閉鎖されるように排出口11に対して再び移動することができる。その結果、コーヒー豆の2回の定量供給の間で周囲空気が豆と交わることを防止することができる。また、パッケージ3は、装置2から取り外すことができるが、コーヒー豆がそのために排出口11から落下することはない。
【0068】
上述したようなパッケージ3を用いて、所定量のコーヒー豆を小出しすることができる。このために、パッケージ3には定量供給機構が設けられている。定量供給機構は特に、スクープ16、排出口11及び閉鎖手段12によって形成することができる。例えば、スクープ16は、一回分の所定量を保持することができるような寸法である。
【0069】
一実施形態では、装置2、特に接続機構4は、排出口11を解放及び閉鎖するために、パッケージ3を閉鎖手段12に対して駆動し、かつ/又は閉鎖手段12をパッケージ3に対して駆動する開放手段を備える。特に、開放手段は、例えば周壁及び/又は底部15と係合することによってスクープ16を回転させる。その上、開放手段は、排出口11が装填位置に、例えば底部15の比較的高いところに位置決めされるときに例えば排出口11を閉鎖するように閉鎖手段12を移動させる係合要素を備えることができる。開放手段は例えば、スクープ16及び/又は閉鎖手段12を移動させるモーター等の移動機構によって制御することができ、ホイール等の駆動要素を備える。開放手段は例えば、パッケージ3の一部を接続機構4によってそれぞれ駆動及び/又は停止しながらパッケージ3の残りの部分を停止及び/又は駆動することができるカムを備えることができる。
【0070】
別の実施形態では、開放手段は、閉鎖手段12と係合するように構成することができる。この場合、スクープ16は、閉鎖手段12に対して回転可能に構成され、好ましくはパッケージ3の残りの部分又は少なくとも底部15に対して固定される。開放手段が閉鎖手段12を装置2に対して依然として保ったままで、ユーザーは、例えば排出口11を解放するように排出口11が通路17と対向して延びるまで(図2C、図3C)、又は排出口11が閉鎖されるように排出口11が通路17の隣に延びるまで、パッケージ3を装置2及び閉鎖手段12に対して回転させることができる。一定量のコーヒー豆をグラインダー6へ小出しするように、ユーザーは、パッケージ3、詳細には底部15、より詳細にはスクープ16を回転させることよって、スクープ16を通路17に対して移動させることができる。特に、ユーザーはこの場合、スクープ16をコーヒー豆の中で移動させることができ、それによって360度のストローク毎に一定量のコーヒー豆を小出しすることができる。閉鎖手段12は、回転中に、開放手段の係合によって装置2に対して静止したままであることができる。
【0071】
スクープ16は、装置2に連結された状態では、好ましくは装填位置と小出し位置との間で少なくとも1つの垂直移動成分を有するように構成されることで、少なくともパッケージ3が装置2に連結された状態で、一定量のコーヒー豆が底部から内部スペースの上部へ向けてすくい上げられることを可能にする。
【0072】
図示しない別の実施形態では、接続機構4は、スクープ16を排出口11及び/又は底部15に対して移動させるように構成することができる。例えば、スクープ16は、周壁13に固定的に接続することができる。底部15は、周壁13に対して回転可能に配置することができる。底部15には、排出口11がスクープ16に対して回転可能であるように排出口11を設けることができる。パッケージ3が装置2に連結された状態では、排出口11は例えば比較的高い位置に位置決めされる。周壁13及びスクープ16を底部15に対して回転させることによって、スクープ16が小出し位置、すなわち比較的高い位置に回転すると、排出口11を通して一定量のコーヒー豆を小出しすることができる。
【0073】
ひとまとまりのコーヒー豆は、例えば、第1のパッケージングプロセスにおいてコーヒー豆パッケージ3にパッケージ詰めされて、コーヒー豆が周囲空気へ晒されるのを防ぐようにする。例えば、製造プロセスでは、パッケージ3は気密に閉鎖及び/若しくは真空化され、又は特に貯蔵性に影響を与えるガスが供給される。その後、パッケージ3はユーザーに直接的又は間接的に提供されることができる。コーヒー豆は、最初にホルダーに搬送されることなく、測定された量でグラインダー6に直接給送することができ、その間、コーヒー豆パッケージ3は装置2に接続されたままであることができる。例えば、1回目の定量供給後、コーヒー豆パッケージ3内には残りの量のコーヒー豆が残されている。排出口11は、一定量のコーヒー豆を小出しした後で閉鎖することができるため、パッケージ3内の残りのコーヒー豆は比較的新鮮なままであることができる。好ましくは、排出口11は、定量供給分のコーヒー豆すべてがグラインダー6に給送されてから比較的短時間後に既に閉鎖されているため、周囲空気との接触を防止することができる。例えば、比較的短時間とは、数秒未満、例えば10秒未満を意味するものと理解することができる。
【0074】
ユーザーが、装置3の操作を通じて複数杯分のコーヒーが所望であることを示せば、例えば複数回分の量のコーヒー豆を排出口11を介して連続的に小出しすることができ、その間、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖するか又は閉鎖しないことができる。
【0075】
図4A乃至図4Cには、コーヒー豆パッケージのさらなるわずかにより詳細な実施形態が、この場合も同様に3つの方法ステップで示されている。図4Aは、小出し位置にあるスクープ16を有するパッケージを示し、この場合、コーヒー豆はスクープ16内には存在せず、閉鎖手段12は排出口11を閉鎖している。分かるように、スクープ16には、スクープ16が移動するとコーヒー豆が装填開口18へ向けてガイドされるように構成することができる突出スライド22が設けられている。図4Bでは、スクープ16は、360度回転して一定量のコーヒー豆をひとまとまりのコーヒー豆から運んだ後の小出し位置で示されている。閉鎖手段12は、排出口11が解放され、特に通路17が排出口11と重なるように位置決めされるよう排出口11に対して位置決めされている。例えば、閉鎖手段12は、図4Aに示されるような位置に対して回転している。この時点で一定量のコーヒー豆が、図4Cに示されるように重力の影響下でスクープ16からグラインダー6へ向けて摺動することができる。
【0076】
一実施形態では、パッケージ3は、必ずしもグラインダー6に直接的にではなくコーヒー豆を定量供給するためにおおまかに使用することにも好適である。例えば、パッケージ3を用いてユーザーに特定の量のコーヒー豆を与えることができ、一方でユーザーはこの量を、グラインダー6を有する装置に手動で供給することができる。この場合、ユーザーは、パッケージ3を使用位置において上記角度αで保持することができ、それによって、パッケージ3自体が定量供給システムとして機能することができる。例えば、パッケージ3は再充填するために開放することができ、パッケージ3を充填するために例えば頂壁部14を少なくとも部分的に開放することができる。代替的な実施形態では、パッケージ3は、例えばパッケージ3は変形によってしか開放することができないという点で再充填される心配がない。
【0077】
コーヒー豆の様々な種類及び/又は味のために複数のパッケージ3を、例えば定量供給毎に装置2に連結することができ、一方でパッケージ3内の残りのコーヒー豆は比較的保存されたままであることができる。また、例えば様々な濃さのコーヒーのために、様々な定量供給のサイズ用に様々なパッケージ3を用いることができる。
【0078】
様々な種類のコーヒー豆を有する様々なコーヒー豆パッケージをコーヒー製造装置に連続的に接続することができ、その間、それぞれのコーヒー豆の種類をグラインダーにパッケージの新しい状態で給送することができる。パッケージは、一定量のコーヒー豆がそこから通過した後、残りの量のコーヒー豆がパッケージ内に残ったまま閉鎖することができる。有利には、パッケージはその場合、実質的に気密に閉鎖されることができる。その結果、パッケージは、装置に対して複数回接続及び分離することができるが、その中にパッケージ詰めされているコーヒー豆を実質的にパッケージの新しいままとすることができる。
【0079】
所定量のコーヒー豆は、例えば、最高でも約50グラム以下、詳細には約25グラム以下、より詳細には15グラム以下、例えば約7グラム、又は少なくとも4グラム乃至10グラムを含む。一実施形態では、この所定量は、一杯分のコーヒー飲料、例えば20ミリリットル乃至500ミリリットルの容積量のコーヒー飲料を調製するのに必要なコーヒー豆の量に基づいており、濃さは、例えば装置に存在する操作要素によってユーザーが一部予め設定することができる。所定量は、コーヒー飲料の量、及び/又はユーザーが設定するコーヒー飲料の濃さに応じて変わり得る。この量は、例えばコーヒー豆の重量、容積又は量に基づいて決めることができる。例えばジョッキ一杯のコーヒーのようなより多量のコーヒー飲料を調製することも可能である。
【0080】
周壁13は、円筒形の形状とすることができ、頂部壁14及び底部15によって閉鎖することができる。円筒体の直径は、例えば200ミリメートル未満、好ましくは140ミリメートル未満とすることができる。円筒体の長さは、例えば約200ミリメートル未満、例えば140ミリメートル未満とすることができる。別の実施形態では、周壁13は例えば角度が付けられているか、又は丸い角が設けられている。
【0081】
図5A及び図5Bには、接続機構4及びパッケージ3を有する実施形態が示されている。接続機構4は、グラインダー6を有するコーヒー製造装置2の一部とすることができる。パッケージ3は、底部15、周壁13及び頂部壁14を備える。底部15は、周壁13と固定的に接続することができる。スクープ16も底部15と接続することができ、重力の影響下で底部15及び周壁13に対して位置することができる豆を運ぶために周壁13に沿って部分的に平行に延びる。閉鎖手段12は底部15に対して平行に配置される。閉鎖手段12は回転ディスクを含む。底部15には排出口11が設けられており、閉鎖手段12には通路17が設けられている。底部には、受け入れ要素34を設けることができる。受け入れ要素34は、パッケージ3の内部スペース内に部分的に延びる中空の円筒部分を含むことができる。受け入れ要素34は、接続機構4の対応する突起25を受け入れるように構成することができる。
【0082】
接続機構4には、パッケージ3をガイドする複数のガイド部が設けられている。ガイド部は、接続機構4に対するパッケージ3の連結及び/分離時にパッケージ3をガイドするように構成することができる。ガイド部は、接続機構4におけるパッケージ3の回転時にパッケージ3をガイドするようにさらに構成することができる。接続機構4のガイド部は、パッケージ3の周壁13に対応する比較的円形のガイド壁23を備えることができ、それによってパッケージ3は接続機構4内へ摺動することができる。ガイド部は、接続機構4におけるパッケージ3の回転を容易にするローラー24も備えることができる。さらに、接続機構4は、受け入れ要素34と接続するために接続機構4の底面26からガイド壁23間に延びる突起25を備えることができる。底面26には、入口5への開口を設けることができる。好ましくは、ガイド壁23は円筒形であり、突起25はガイド壁23の中心線を通ってガイド壁に対しておよそ平行に延びる。突起25は、パッケージ3を接続機構4にクランプするロック28として、またガイド部として構成することができる。好ましくは、ロック28は、装置2内でのパッケージ3の回転を可能にするように構成される。パッケージ3を装置2と連結すると、パッケージ3は、該パッケージ3の底部15又は少なくとも閉鎖手段12が底面26に実際的に当接して延びるまで、接続機構4内でガイド壁23及び突起25に対して平行に摺動することができる。パッケージ3の接続状態では、突起25は好ましくはパッケージ3の受け入れ要素34内に延びる。
【0083】
接続機構4の底面26に隣接して検出器機構29が延びることができる。検出器機構29は、機械的に作動することができるマイクロスイッチを備えることができる。例えば、マイクロスイッチは、パッケージ3の閉鎖手段12によって押下されることによって作動することができる。検出器機構29をオンに切り替えることによって、ロック28を、パッケージ3が原則的に装置2からもはや外れることができないように作動させることができる。ロック28は好ましくは、パッケージ3を装置2内で突起25を中心に回転させつつも、パッケージ3と係合すると共にパッケージ3を装置に対してクランプしたままに保つ、移動可能に構成される係合要素を備える。ロックは、既知の原則に従って、例えば球を有するピン30を備えることができる。ピン30は、軸方向にのみ移動することができるように突起25に含めることができる。突起25は開口32を含み、開口32を通して球31が部分的に延びる。ピンを軸方向に移動させることによって、球31は開口32を通って外側位置に、すなわち突起25の外側の点へ移動することができる。ピン30には、球31から出るようにカム44を設けることができる。
【0084】
外側位置では、球31は突起25の外側に部分的に延びる。図6A及び図6Bに示されるようにパッケージ3が接続されている場合、球31は、パッケージの受け入れ要素34の内側の停止縁33に沿って延びる。停止縁33は、受け入れ要素34が球31に沿って移動してパッケージ3を装置2から外すことを防止する。
【0085】
ロック28は、ピン30を軸方向に移動させることによって作動することができる。ピン30は、例えば、ソレノイド35を用いて軸方向に移動させることができる。ソレノイド35は、検出器機構29からの信号によってピン30から離れる方向に移動することができる。ソレノイド35の作動によって、球31が外側位置へ移動するため、パッケージ3は、装置2から分離されることができないか、又は分離することができるには困難が伴う。接続機構4には、ピン30により球31を外側位置に配置するためにソレノイド35の端位置を画定することができる止め具36を設けることができる。
【0086】
接続機構4には、パッケージ3、又は少なくともスクープ16を回転させるドライブ37をさらに設けることができる。ドライブ37には、回転モーター38及び変速装置39を設けることができる。変速装置39は、例えばシャフト40及び/又はギア41を備えることができる。変速装置39は、ロック28の周りに配置することができるスリーブ42をさらに備えることができる。スリーブ42はギア41によって駆動することができる。スリーブ42は、パッケージ3を例えば受け入れ要素34上及び/又は受け入れ要素内に係合させるように構成することができる。受け入れ要素34は、そのために、ロック28を受け入れる第1の部分34A、及びドライブ37、特にスリーブ42を受け入れる第2の部分34Bを有して構成することができる。第1の部分34Aは底部15の一部であることができ、第2の部分34Bは閉鎖手段12の一部であることができる。スリーブ42には、図7に示されるようにカム43を設けることができ、カム43は、受け入れ要素34の第2の部分34Bに設けられる係合要素と係合することができる。例えば、受け入れ要素34には、そのために、カム43を受け入れることができる開口を設けた当接縁46が設けられている。スリーブ42のカム43がこの開口内に延びているときに、パッケージ3を、受け入れ要素34の第2の部分34Bを介して駆動することができる。原則的に、ドライブ37はこの場合、閉鎖手段12を駆動する。さらに、パッケージの接続状態においてスリーブ42をパッケージ3へ向けて押すばね45を設けることができる。カム43が当接縁46において開口と隣接している場合、カム43を開口内へ押すことができる。
【0087】
パッケージ3を接続機構4に接続するときに、パッケージ3の周壁13はガイド壁23によって接続機構4内へガイドされる。受け入れ要素34は突起25に沿って突起25の周りにガイドされることができる。閉鎖手段12は、検出器機構29がパッケージ3を検出するまで底面26へ向けて移動することができる。停止縁33はそれによってロック28の球31を通過する。検出器機構29は、パッケージ3がこの傍を移動すると、信号をソレノイド35へ送るか又はソレノイド35を解放し、それによってソレノイド35が止め具36まで上方に移動することによってピン30が運ばれる。ピン30が軸方向に移動する結果として、球31がカム44によって開口32を通して突起25の外側へ押され、それによって、停止縁33は、少なくともパッケージ3のいくらかの変形又はロック28のロック解除なしでは球31を超えて戻ることができない。したがって、パッケージ3は、連結後には、接続機構4に比較的固定的に連結することができる。パッケージ3は例えば、装置2の操作要素を通じてソレノイド35を作動させることによって再び解放されることができ、そのためピン30も再び戻り、球31が後退する。
【0088】
或る量のコーヒーを調製するために装置2が作動されるときに、例えば一回分の所定量の豆が必要となる場合がある。このために、スクープ16がパッケージ3内にあるコーヒー豆の中を全体的に移動し、その後、排出口11が小出し位置にある状態でコーヒー豆の高さ面よりも上に位置決めされるように、スクープ16は少なくとも一回の完全な回転を行う必要があるであろう。小出し位置はパッケージ3内の上部の位置とすることができる。ドライブ37はパッケージ3、したがってスクープ16を駆動することができる。パッケージ3がロック28を用いて接続機構4に接続されている場合、装置2を作動させることによって、ドライブ37によりスリーブ42を回転させることができる。スリーブ42のカム43が受け入れ要素34の開口に既に位置決めされていない限り、スリーブ42は、カム43が受け入れ要素34の開口に達してばね45によって開口に押し込まれるまで受け入れ要素34の当接縁46に沿って回転する。次いで、スリーブ42は、パッケージ3、又は少なくともスクープ16の駆動のために受け入れ要素34の第2の部分34Bに少なくとも部分的に受け入れられることができる。次いで、パッケージ3はドライブ37と共に回転することができる。開口の位置は、好ましくはスクープ16及び/又は排出口11に対して予め定めることができる。カム43は次いで、スクープ16が小出し位置にくるまで例えば2回転、回転することができる。例えば、少なくともドライブ37の2回目の回転時には、スクープ16が完全な回転を行って所定量のコーヒー豆をすくい上げることができている。
【0089】
閉鎖手段12は原則的に、パッケージ3が装置2から取り外され、かつ/又は装置2に連結される場合にパッケージ3を閉鎖する。コーヒーを調製するために装置2を作動させた後で、スクープ16が小出し位置にある場合、通路17が排出口11及びスクープ16と対向するように閉鎖手段12を回転させることができる。その後、スクープ16内の所定量の豆が、重力の影響下で排出口11及び通路17、並びに供給口5を通してグラインダー6へ向けて摺動することができる。小出しされた量のコーヒー豆の量が実際におよその所定量を含んでいるか否かを確かめる測定機構を設けることができ、その後、コーヒー豆はグラインダー6へさらに進むことができる。例えば、測定機構は、グラインダー6へ向かう豆の経路内に重量センサー又は他のタイプのセンサーを備える。スクープ16が空になると、閉鎖手段12を再び回転させることによって排出口11を再び閉鎖することができる。
【0090】
ドライブ37は、スクープ16を駆動するために用いられるほかに、例えば閉鎖手段12を駆動するためにも用いられることができる。例えば、閉鎖手段12は、通路17を排出口11と対向して配置するために、スクープ16の回転方向とは反対の回転方向に回転される。例えば、スリーブ42は受け入れ要素34と係合する。受け入れ要素34は好ましくは閉鎖手段12と接続される。特に、スリーブ42と係合する受け入れ要素34の部分は実際には閉鎖手段12の一部であるため、スリーブ42は閉鎖手段12を回転させることができる。パッケージ3は、スリーブ42が一方向へ回転すると、閉鎖手段12がスクープ16及び排出口11と共に回転するように、かつ、他方の方向へ回転すると、閉鎖手段が対照的に、排出口11を開閉するために排出口11に対して回転するように構成することができる。
【0091】
スクープ16を豆の中に通すようにスリーブ42が閉鎖手段12を回転させると、パッケージの底部15並びにスクープ16及び通路17は、閉鎖手段12と共に運ばれることができる。例えば、閉鎖手段12は摩擦によって底部15を運ぶことができる。しかしながら、底部15及び閉鎖手段12は好ましくは、反対の回転方向では閉鎖手段12が底部15を運ばないように互いに対して配置される。例えば、閉鎖手段12及び/又は底部15には、そのために、1つの側にヒンジ接続するフィンガー、又は一方向にのみ抵抗を提供する摩擦要素等が設けられている。また、ガイド壁23及び/又はガイドローラー24は、パッケージ3が1つの回転方向にのみ装置内へガイドされ、反対の回転方向へは摩擦によって停止され、それによって閉鎖手段12が排出口11に対して移動することができるように構成することができる。ガイド壁23は例えば刻み付き経路又はゴムを含むことができる。ガイドローラー24は例えばゴムを含むことができ、かつ/又はパッケージ3をガイドするように1つの回転方向にのみ回転することができる。
【0092】
スクープ16の小出し位置において排出口11を解放するために、閉鎖手段12は、排出口11が閉鎖手段12によって閉鎖されている位置から、パッケージ3の回転方向とは反対の方向への解放位置へ回転することができ、それによって通路17が排出口11と並ぶ。例えば、閉鎖手段12は、そのために約60度回転される。コーヒー豆がスクープ16から小出しされた後で、閉鎖手段12は例えば300度回転することができ、それによって排出口11が再び閉鎖され、スクープが豆の中を少なくとも一度移動した後で、スクープ16の次の小出し位置において、閉鎖手段12は排出口11を解放するために再び60度回転することができる。
【0093】
上記説明では、検出器機構29は、パッケージ3が接続状態にあることを検出するように構成することができる異なるタイプのセンサーを、例えば光センサー及び/若しくは磁気センサー、又は例えば高周波チップリーダー若しくは他の読取デバイスとしてさらに含むことができる。また、スクープ16及び/又は排出口11が小出し位置、特に上側位置にあるか否かを検出する検出システムを設けることができる。当業者は、上記説明において、例えばカム、開口等のような対応する係合要素を、同じ機能を達成するために装置2とパッケージ3との間で入れ替えることができることも理解するであろう。装置2のカムが、パッケージ3の開口又は係合要素と係合することができるが、その代わりに、パッケージ3には、例えばカムを設けることができ、装置2には、対応する開口又は係合要素を設けることができる。
【0094】
装置2の接続機構4の底面26には、供給口5に向かう開口47を設けることができる。コーヒー豆は、排出口11及び通路17を介して、開口47を通してグラインダー6へ小出しすることができる。一実施形態では、供給口5に向かう開口47は、装置2に接続されているパッケージ3がないときに閉鎖される。例えば、パッケージ3が接続されていないときに供給口5を閉鎖する弁又は他のクロージャーが設けられている。検出器機構29又は他の検出システムを、パッケージ3の検出時に供給口5を開閉するように構成することができる。検出器機構29又は他の検出システムはまた、排出口11及び通路17が両方とも開口47と並ぶまで供給口5を開放しないように構成することができる。後者の場合、排出口11、通路17及び開口47が少なくとも部分的に互いに重なるときにのみ供給口5が解放されることになる。これは、コーヒー豆が供給口5へ直接供給されることを防止することができる。別の実施形態では、グラインダー6は、パッケージ3が接続機構4に接続されるまで、かつ/又は排出口11、通路17及び開口47が豆を小出しするように少なくとも部分的に互いに重なるまで作動されず、すなわち少なくとも供給されたコーヒー豆を挽くことができない。そのような場合、検出器機構29又は他の検出システムは、パッケージ3を検出するとグラインダー6へ信号を送ることができる。
【0095】
さらに別の実施形態では、キーが設けられ、該キーは、供給口5及び/又はグラインダー6を解放するために検出器機構29及び/又は検出システムを作動させることができる。装置2をキーによって作動させることによって、コーヒー豆を供給して挽くことができる。例えば、コーヒー豆はこの場合、装置2に手動で、又はダミーのパッケージから供給されることができる。キーは例えば、検出器機構29及び/又はスリーブ42及び/又は突起25と機械的に連結することができる。キーは例えば、突起25及びスリーブ42に対応する形状ロックを含むことができる。
【0096】
図8には、スクープ16の一実施形態が示されている。スクープ16は、底部15に固定的に接続することができるか、又は底部15と一体形成することができる。スクープ16及び底部15は、使用時に、パッケージ3の周壁13と接続することができる。スクープ16及び底部15は独立したパッケージ構成要素を共に形成することができる。
【0097】
スクープ16には装填壁19、20を設けることができる。第1の装填壁19は、使用時にパッケージ3の周壁13に当接して又は周壁13の付近に延びることができる上縁48を含むことができ、それによって豆を壁19に沿ってスクープ16内へ通すことができる。第2の装填壁を、同様にパッケージ3内のコーヒー豆をガイドすると共に囲むスクープ底部20とすることができる。スクープ底部20は、使用時に、周壁13に対しておよそ平行に延びることができる。本明細書では、第1の装填壁19は装填壁と称され、第2の装填壁はスクープ底部20と称される。
【0098】
底部15には、コーヒー豆をスクープ16から小出しする排出口11を設けることができる。排出口11は好ましくは、スクープ16と対向して位置する。装填壁19は曲線に沿って延びることができ、該曲線に沿ってコーヒー豆がスクープ内に、また排出口11を通してガイドされる。スクープ底部20は定量供給縁49を含むことができる。スクープ16の装填開口18は、定量供給縁49と、装填壁19と、底部15と、周壁13との間に延びることができる。装填壁19の担持壁部分51が、コーヒー豆の中での回転時にパッケージ3内のコーヒー豆を運ぶように定量供給縁49を超えて延びることができ、それによって、コーヒー豆を、装填壁19に沿って定量供給縁49を超えてスクープ16内へガイドすることができる。担持壁部分51は、曲線Cに沿って、底部15から離れる方向へ曲がって延びることができる。
【0099】
スクープ16は、回転方向Rに回転すると充填するように構成することができる。豆の一部は、回転中に担持壁部分51によって部分的に運ばれ、担持壁部分51と底部15との間でスクープ16内へガイドされる。装填壁19の高さによって、周壁13とスクープ底部20との間の距離を決めることができる。コーヒー豆は、装填されると、スクープ16の定量供給スペースを画定する周壁13と、装填壁19と、スクープ底部20と、底部15と、閉鎖手段12との間に位置することができる。スクープ16の定量供給スペースは、所定量のコーヒー豆を収容する所定の容積を有することができる。閉鎖手段12は、豆が排出口11から落下することを防止することができる。装填壁19は、排出口11の下側縁50で終端することができる。閉鎖手段12が排出口11を解放すると、豆は装填壁19及びスクープ底部20に沿って流れて排出口11から出る。
【0100】
スクープ16の一実施形態には、後壁52(図9A、図9B)を設けることができる。後壁52は、定量供給スペースを形成するようにスクープ底部20とはおよそ反対に延びることができる。後壁52は例えば、担持壁部分51の端と底部15との間に延びることができる。この実施形態は、例えば周壁13が円筒形ではなく、かつ/若しくは正確に成形されていない場合に、及び/又は装填壁19が周壁13に沿って全体的に延びていない場合に有利であることができる。特に、この実施形態は、底部に隣接している周壁13が底部15から離れている周壁13よりも小さい直径を有する場合に利点を提供することができる。
【0101】
パッケージ3の組み立て中に、底部15及びスクープ16を周壁と接続することができる(図10)。底部15及びスクープ16は周壁13に対して固定することができ、そのため、コーヒー豆をスクープ16内へ取り込む場合には、パッケージ3全体又は少なくとも周壁13が回転されるようになっている。底部15は、接着、クランプ、シール、スナップ嵌め又は別の好適な方法で周壁13と連結することができる。
【0102】
図11にはパッケージ3が示されている。この実施形態では、頂部壁14は取り外されている。底部15及びスクープ16は周壁13と接続されている。コーヒー豆をスクープ16内へ取り込むために、スクープ16はパッケージ3の回転軸Lを中心に移動及び回転することができる。この場合、周壁13は、回転軸Lに沿って回転することができる。回転軸L及び/又は周壁13は、水平線に対して好ましくは2度乃至30度、詳細には4度乃至15度、より詳細には約13度の角度を含むことができる。その結果、パッケージ3内のコーヒー豆は、スクープ16が回転中に豆の中を移動するように、底部15へ向けてシフトすることができるか、又は少なくとも底部15及び該底部に隣接する周壁13の一部に対して載ったままである。スクープ16が豆の中を移動すると、豆は、担持壁部分51及び装填壁19によって定量供給スペース内へ装填される。
【0103】
スクープ16が豆の中を移動すると、コーヒー豆がスクープ16の中に集められる。スクープ16が上方へ移動すると、図12及び図13に示されるように例えば数個の豆が定量供給縁49を超えて落下して戻ることができる。図12において、コーヒー豆がスクープ16内に集められていることが分かる。パッケージ3内の残りのコーヒー豆は、図示を分かりやすくするために示されていない。図12において分かるように、スクープ16内の豆の一部が定量供給縁49の上に突出している。これらの豆は、比較的不安定に載っており、Rによって示されるようにスクープ16が上方へ移動すると、スクープ16内の一定量の豆が、Xによって示されるように定量供給縁49を超えて落下する。比較的不安定に載っている豆の少なくとも一部は、図13に示されるように、縁を超えて落下する豆がもはやなくなり、残されている一定量のコーヒー豆がそれ以上減らなくなるまで、すくい上げられた豆のスタックの縁49を超えて落下することができる。種々のテストから、豆がスクープ16からそれ以上落下しない最適な高さ位置を求めることができる。スクープ16によってすくい上げられた一定量のコーヒー豆の体積は、回転の度におよそ等しくすることができる。
【0104】
図14及び図15には、異なるスクープ16の概略的な断面図が示されている。図14に示されるようなスクープ16は、比較的狭い装填開口18、及び例えば同様に比較的短い定量供給縁49及び/又は狭いスクープ底部20を有する。特に、装填開口18の最も広い断面beは例えば、スクープ16の深さds及び/又は装填壁19の長さlwよりも小さくすることができる。長さlw及び/又は深さdsは例えば、定量供給縁49から排出口11の下側縁50まで測定することができる。原則的に、装填開口18の比較的小さい表面を仮定すると、スクープ16による豆の一定量における広がりは少なくなる。分かるように、図14における豆の余分量53は、図15におけるスクープ16の装填開口18が比較的大きいため、図15における豆の余分量53に比して比較的少ない。したがって、コーヒー豆の連続的な量の広がりは、図14における広がりよりも図15においてより大きくなることができる。
【0105】
コーヒー豆のサイズに対して装填開口18が比較的小さい表面であると仮定すると、豆の流入が比較的難しいというリスクが存在する可能性があることが見出されている。スクープ16内の比較的狭い定量供給スペースでは、豆が例えば互いに当って、かつ/又は壁19、20、13、15、52に当って詰まる可能性がある。したがって、装填開口18は好ましくは、コーヒー豆の好都合な流入と、余分量53を低減することによるスクープ16内の一定量のコーヒー豆の広がりの制限との間でバランスを達成することができるようなものである。一実施形態では、スクープ16は、装填開口18の最も広い断面beと少なくとも同じ深さ、詳細には少なくとも1.3倍、より詳細には少なくとも1.6倍の深さとすることができる。同様に、装填壁19は、装填開口18の最も広い断面beと少なくとも同じ長さ、詳細には少なくとも1.3倍、より詳細には少なくとも1.6倍の長さとすることができる。一実施形態では、スクープ16は例えば装填開口18の幅beの少なくともおよそ2倍の深さである。
【0106】
図16には、スクープ16の可能な小出し位置が示されている。小出し位置では、コーヒー豆は、好ましくは排出口11が閉鎖手段12(不図示)によって解放されることによって排出口を通して小出しされる。図16に示されるように、定量供給縁49はこの場合、比較的高い位置に位置し、特に定量供給縁49は、小出し位置では、好ましくはパッケージ3内の残りのコーヒー豆の上面を超えて延びる。その後、スクープ16は原則的にさらにそれ以上装填されることはなく、排出口11は解放されることができる。スクープ16は、小出し中に、コーヒー豆をグラインダー6へ向けて小出しするためにしばらく小出し位置にあるままであることができる。
【0107】
図17には、パッケージ3の正面図でスクープ16の小出し位置が示されている。例えば、定量供給縁49はおよそ最高位置に延びることができるため、少なくともしばらく静止した後、余分量53の豆が形成されない。参照符号49Aは、定量供給縁49の位置をはっきり表すために、定量供給縁49から装填壁19に真っ直ぐ沿って延びる、装填壁19上の突出線を示す。図示のような定量供給縁49の位置の場合、比較的正確な量を達成することができる。例えば、小出し位置における排出口11の下側縁50は、およそ水平に延びることができ、かつ/又は小出し位置における定量供給縁49は、排出口11の下側縁50から約90度の角度距離γを延びることができる。下側縁50のおよそ水平な位置では、コーヒー豆を、比較的簡単な制御された方法で好ましくは装填壁19の曲線Cに沿ってスクープ16から小出しすることができる。下側縁50と定量供給縁49との間の角度距離γはまた、例えば、約90度よりも大きいか又は小さく、例えば約100度以上、好ましくは110度以上、又は80度以下とすることができる。一実施形態では、システムは、小出し位置における定量供給縁49がおよそ最高位置に延び、かつ下側縁50が例えば比較的斜めの位置で定量供給縁49から約110度、特に水平線に対して約20度の角度距離γを延びるように構成される(図18を参照)。コーヒー豆を排出口11から小出しするのに見合う位置も好適であることができる。
【0108】
例えば、定量供給縁49は、小出し位置において、垂直線に対して約20度以下、好ましくは10度以下、特に約0度の角度距離βを延びる。図19に示されるようなより大きい角度距離βでは、余分量53の豆が形成される可能性がある場合があり、これによって不正確さがもたらされる可能性がある。
【0109】
図20には、パッケージ3の一部が示されており、この場合、閉鎖手段12は底部15に対して回転可能に又は固定的に接続されている。説明のために、閉鎖手段12は透明であるものとして示されている。閉鎖手段12は通路17を有する回転ディスクを含む。図示の位置では、通路17は、排出口11が閉鎖されるように該排出口から或る距離のところに位置決めされている。閉鎖手段12を回転させることによって、通路17は排出口11と重なって排出口11を解放し、豆を小出しすることができる。閉鎖手段12及び/又はパッケージ3には、例えば、装置2のみが閉鎖手段12を底部15に対して移動させて排出口11を解放することができるようにロックを設けることができる。閉鎖手段12は例えば、ロックが開放されるまで、底部15及び/又は排出口11に対して固定することができる。そのような原理は、例えば図5A、図5B、図6A、図6B及び図7を参照して上記で既に説明した。
【0110】
一実施形態では、接続状態における水平線Hに対する回転軸L及び/又は周壁13の角度αは、少なくとも2度、最大でも30度であり、特に少なくとも4度(図21)、最大でも約15度(図22)、より詳細には約13度である。約4度以上の角度では、豆は、周壁13の抵抗に応じて底部15及び/又はスクープ16へ向けて移動することができる。水平線Hに対して15度以下、好ましくは13度の角度αでは、コーヒー豆を比較的容易にすくい上げることができる。より大きい角度αでは、スクープ16内のコーヒー豆に対する圧力が、豆間にアーチ作用が生じる可能性があるような程度まで増大する可能性がある。アーチ作用は、豆が壁19、20、15、13、52間でかつ互いに対してクランプされる可能性があり、それによってそれら自身の動きではスクープ16内へもスクープ16の外へもそれ以上さらにシフトしないことを意味すると理解することができる。
【0111】
好ましくは、システム1には、特にパッケージ3の回転中にパッケージ3を装置2に対して振動させるように構成される振動要素54が設けられている。振動は、コーヒー豆の定量供給、パッケージ3内でのコーヒー豆の下方向へのシフト、及び/又はスクープ16内への豆の充填を刺激することができる。余分量53を防止するように、特に回転中に、任意選択的には小出し位置においても、パッケージ3を振動させることによって、スクープ16内での豆のアーチ作用を防止することができる。振動要素54を用いて、スクープ16の充填及びスクープ16からの豆の小出しを比較的信頼性高く行うことができ、かつ/又はシステム1が比較的正確に定量供給することができる。図23に示されるように、振動要素54は、パッケージ3内に、特に周壁13の外側に当接して設けることができる。振動要素54は、パッケージ3を回転によって振動させるようにレリーフを含むことができる。好ましくは、振動要素54は、1秒あたりの振動回数がスクープ16内のアーチ作用を防止することができるようなものであるように構成される。例えば、振動要素54の振動周波数は、1秒あたり4回乃至30回の振動、詳細には1秒あたり8回乃至20回の振動、より詳細には1秒あたり約14回の振動とすることができる。この場合、定量供給の正確性が比較的良好であることができる。振動周波数は回転速度に依存する可能性がある。また、排出口11を通しての豆の小出し中にスクープ16が振動することは、例えば豆の所望の流出を妨げかねないアーチ作用を防止するのに好都合であろう。特定の設計では、振動要素は装置内に設けることができ、例えば圧電素子、電気モーター、カム等によって駆動することができる。
【0112】
一実施形態では、装置2には、例えば接続機構4を閉鎖するためにカバーが設けられ、それによってパッケージ3は接続機構4及びカバーによって囲まれる。例えば、カバーが閉じられていること及びパッケージ3が接続されていることを検出する検出システムが設けられ、この検出システムは、パッケージ3が接続されていること及びカバーが閉じられていることを検出すると、装置2、グラインダー6及び/又は供給口クロージャー47の駆動ユニットへ信号を送り、それによって豆をパッケージ3から小出しして挽くことができるように構成される。これは、例えば、パッケージ3が装置2に接続されたままで補充されることを防止する。
【0113】
一実施形態では、コーヒー豆パッケージ3の内部スペースは、パッケージが未使用の場合は、少なくとも20グラム、より詳細には少なくとも50グラム、さらにより詳細には少なくとも70グラム、さらにより詳細には少なくとも200グラムのコーヒー豆を含む。ここから、複数回分の量のコーヒー飲料を定量供給することができる。コーヒー製造装置は、様々な種類のコーヒー飲料を連続的に、すなわち異なる種類のコーヒー豆に基づいて調製するのに好適であるものとすることができるため、コーヒー豆パッケージを比較的小さい容積とすることが好都合であろう。コーヒー豆パッケージは使い捨てとすることができ、これは例えば、使用が簡便であるという利点があり、製造コストを低く抑えることができる。パッケージは概して、環境に優しく処分可能な、分解可能な、又は再利用可能な材料、例えば箔、紙又はセルロースから作製することができる。別の実施形態では、パッケージは一回分の量のコーヒー豆のみを含むことができるため、システムはパッケージの毎回の接続の後で、一回分の量のコーヒー豆を処理し、一回分の消費、例えば一杯分のコーヒー飲料を調製する。この場合、例えば、パッケージが未使用の場合の内部スペースは、一回分のコーヒー消費、例えば一杯分のコーヒー、好ましくは約5グラム乃至10グラム、より好ましくは約6グラム乃至8グラムのコーヒー豆を調整するためのコーヒー豆の量を含むことになる。
【0114】
一実施形態では、パッケージ3は周壁13及び底部15を有する。頂部壁14は例えば着脱可能及び/又は蝶着可能なカバーを備えることができるか、又は存在しないものとすることができる。このように、パッケージ3を装置2に接続し、また、補充することもできる。
【0115】
頂部壁14が存在する一実施形態では、パッケージ3は、最初に使用する前に、何回分かの所定量のコーヒー豆で充填することができる。好ましくは、パッケージ3は完全には充填されない。内部スペースの一部を空けたままにしておくことができるため、小出し位置におけるスクープ16は、ひとまとまりのコーヒー豆の高さ面よりも少なくとも部分的に上に延びる。小出し位置では、スクープ16には、一回分の所定量のコーヒー豆を装填されることができ、この所定量を小出しするために底部15の上側付近にある小出し位置の上へ延びる。この場合、スクープ16及び排出口11は、好ましくは、スクープ16内に既に存在するコーヒー豆を除いて残りのコーヒー豆の高さ面よりも上に延びるため、残っているコーヒー豆がさらに排出口11を通って排出されることがない。小出し位置では、パッケージ3は好ましくは、一方では、すべてのコーヒー豆が一部は底部15に、一部は周壁13に当接してパッケージ3の下側部分に位置し、他方では、スクープ16が該スクープによってすくい上げられたコーヒー豆を除いてコーヒー豆の高さ面よりも上に位置するような傾斜角度を有する。
【0116】
周壁13の内側は、パッケージ3の使用位置において、パッケージ3内のひとまとまりの豆をパッケージ3の底部側の方向へ、好ましくは一部は底部15に、一部は周壁13に当接してガイドするように構成することができる。例えば、内側は、壁13と豆との間のいかなる摩擦も防止するように比較的滑らかな設計を有する。例えば、このために、内側にはコーティング等が設けられている。周壁13の内側には内壁に螺旋状の経路をさらに設けることができるため、使用位置では豆が下方へガイドされる。また、スクープ16は、重力の影響下でスクープ16内の豆を排出口11を通して案内するために摩擦を防止するように構成することができる。
【0117】
一実施形態では、スクープ16は、底部15と頂部壁14との間で周壁13の実質的に全高にわたって延びる。このように、パッケージ3内に所定の量未満しか存在せず、最後のコーヒー豆がパッケージ3のまさに底部に位置しない場合にも、すべての豆をパッケージ3からすくい上げることができる。
【0118】
一実施形態では、充填されたパッケージ3には酸素吸収手段が設けられ、これを用いて、特にパッケージ3を開封する前に豆と酸素との接触を少なくとも或る程度まで防止することができる。
【0119】
さらに別の実施形態では、パッケージ3、特にパッケージの壁は、圧力調節手段及び/又は弁を備え、それによって、ガスをパッケージ3から放出することを可能にし、かつ/又はパッケージ3内の過度に高い圧力を防止する。例えば、パッケージ3内の過度に高い圧力では、ガスは、弁を介してパッケージ3から放出することができ、これは、過度に高い内部圧力に起因するパッケージ3の変形を防止することができる。
【0120】
さらに別の実施形態では、パッケージ3には複数のスクープ16を設けることができる。例えば、スクープ16は、パッケージ3内で互いに等しい距離、特に角度距離で配置される。例えば、2つのスクープ16がパッケージ3内で互いに対向して位置するか、又は3つのスクープ16が、約120度の角度距離で互いからそれぞれ離間して位置する。
【0121】
説明した変形形態並びに多くの匹敵する変形形態、並びにそれらの組合せは、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内にあるものと理解される。当然のことながら、種々の実施形態及び/又はそれらの組合せの種々の態様は、互いに組み合わせることができると共に本発明の範囲内で入れ替えることができる。したがって、言及した実施形態のみに限定されることはないものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒー豆パッケージであって、
複数杯分のコーヒー飲料のためのひとまとまりのコーヒー豆を保持する内部スペースであって、少なくとも1つの壁によって少なくとも大部分が囲まれる、内部スペースと、
前記内部スペースからコーヒー豆を小出しするコーヒー豆排出口と、
前記コーヒー豆の一部を前記内部スペースから所定量で小出しするように構成される定量供給機構と、
が設けられている、コーヒー豆パッケージ。
【請求項2】
前記定量供給機構は、前記ひとまとまりのコーヒー豆から所定量のコーヒー豆を運ぶスクープを備える、請求項1に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項3】
前記スクープは前記少なくとも1つの壁に固定され、該スクープと該少なくとも1つの壁との間には前記ひとまとまりのコーヒー豆からのコーヒー豆を装填する開口が延びる、請求項2に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの壁は周壁及び底部を含み、前記スクープと該周壁との間には前記コーヒー豆を中に通して前記スクープ内へ装填する開口が延びる、請求項3に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項5】
前記スクープは、該スクープの前記開口の断面よりも深い、請求項4に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項6】
前記スクープには、コーヒー豆を分離、ガイド及び支持する少なくとも1つの装填壁が設けられている、請求項2乃至5のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項7】
前記装填壁は、一回分の所定量のコーヒー豆を囲むように構成される、請求項6に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項8】
前記装填壁は、前記コーヒー豆を前記スクープから前記排出口を通してガイドするように構成される、請求項6又は7に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項9】
前記装填壁は、装填量のコーヒー豆の上面を定める定量供給縁を含み、余分量のコーヒー豆が該定量供給縁におよそ沿って前記スクープの小出し位置に落下する、請求項5乃至8のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項10】
前記装填壁は、前記コーヒー豆を前記定量供給縁から前記排出口へガイドするように、該排出口から少なくとも前記スクープの前記定量供給縁まで曲線に沿って延びる、請求項9に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項11】
前記装填壁には、前記定量供給縁を超えて延びる担持壁部分が設けられている、請求項9又は10に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項12】
前記スクープは、前記パッケージの前記排出口及び/又は前記底部に対して固定される、請求項2乃至11のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項13】
前記パッケージには前記コーヒー豆排出口を閉鎖する閉鎖手段が設けられており、それによって、前記コーヒー豆パッケージは、前記内部スペースからコーヒー豆が逃げることを防止するように閉鎖される、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項14】
前記閉鎖手段は、前記排出口を閉鎖又は解放するように前記排出口に対して移動可能に構成される、請求項13に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項15】
前記閉鎖手段は、前記スクープが小出し位置にある場合に前記コーヒー豆排出口を解放するように構成され、それによって、前記スクープは、前記所定量のコーヒー豆を前記コーヒー豆排出口を通して小出しする、請求項2乃至12及び請求項13又は14のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項16】
前記パッケージの非接続状態における前記スクープ及び前記閉鎖手段は、前記排出口が閉鎖されるように互いに対して固定配置される、請求項15に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項17】
前記閉鎖手段は、前記スクープが前記小出し位置とは異なる位置にある場合に前記コーヒー豆排出口を閉鎖するように構成される、請求項15又は16に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項18】
前記閉鎖手段は、通路が設けられている弁又はスライドを備え、該弁又はスライドは、前記所定量のコーヒー豆を小出しするように、前記通路を前記コーヒー豆排出口と少なくとも部分的に重ねて該コーヒー豆排出口を解放するように構成される、請求項13乃至17のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項19】
前記弁又はスライドは、該弁又はスライドを前記コーヒー豆排出口に対して回転させる回転ディスクを含む、請求項18に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項20】
前記パッケージには前記弁又はスライドを回転させる係合要素が設けられている、請求項19に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項21】
前記少なくとも1つの壁には、少なくとも1つの周壁、頂部壁及び底部が設けられており、前記排出口は前記底部に設けられている、請求項1乃至20のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項22】
前記周壁の外周は、前記パッケージを円形にガイドして回転させるようにおよそ円形である、請求項21に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項23】
前記パッケージは、使用位置において前記コーヒー豆が重力の影響下で前記底部付近に位置するように構成され、前記スクープは前記豆をすくい上げるために該豆付近に配置される、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項24】
前記パッケージの前記内部スペースは、最初の使用前は少なくとも数回分の所定量のコーヒー豆で充填されており、前記内部スペースの一部にはコーヒー豆がなく、それによって、一回分の所定量のコーヒー豆を保持する前記定量供給機構は、小出し位置において、残りのコーヒー豆の高さ面の上に突出することができる、請求項1乃至23のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項25】
パッケージ構成要素であって、
コーヒー豆のような所定量の食品構成要素を少なくとも部分的に囲むスクープと、
前記スクープと固定的に接続される底部と、
を備え、
前記底部には、排出口であって、コーヒー豆が前記スクープから該排出口を通って摺動することができるように該スクープと対向して配置される排出口が設けられており、
前記スクープには、コーヒー豆を前記スクープ及び前記排出口を通してガイドする装填壁が設けられている、パッケージ構成要素。
【請求項26】
コーヒー豆を定量供給するシステムであって、
請求項1乃至25のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージと、
コーヒー豆グラインダーが設けられている装置と、
一定量のコーヒー豆を前記コーヒー豆パッケージから前記コーヒー豆グラインダーへ供給するコーヒー豆供給口と、
前記コーヒー豆パッケージを前記装置に対して接続及び分離する接続機構と、
が設けられている、システム。
【請求項27】
前記接続機構は、前記定量供給機構を前記装置に対して移動させるように構成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記接続機構は、前記定量供給機構を装填位置と小出し位置との間で移動させるように構成され、該移動の方向は、前記パッケージが前記装置と連結された状態でコーヒー豆を前記パッケージからすくい上げることができるように少なくとも垂直移動成分を有する、請求項26又は27に記載のシステム。
【請求項29】
前記接続機構は、前記定量供給機構を前記装置に対して移動させることができるように前記パッケージと係合するように構成される、請求項26乃至28のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項30】
前記接続機構はカムを有するドライブを備え、前記パッケージは係合要素を備え、該パッケージの接続状態では、前記カムは前記係合要素と係合して前記定量供給機構を回転させることができる、請求項26乃至29のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項31】
前記接続機構は、閉鎖手段と係合すると共に好ましくは該閉鎖手段を回転させる開放手段を備える、請求項26乃至30のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項32】
前記接続機構はカムを有するドライブを備え、前記閉鎖手段は係合要素を備え、それによって、前記パッケージの接続状態では、前記カムは前記係合要素と係合して前記閉鎖手段を回転させることができる、請求項26乃至31のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項33】
前記接続機構には、前記パッケージと係合して該パッケージを前記装置に対してクランプしたままに保ち移動可能に構成される係合要素を設けたメカニカルロックが設けられている、請求項26乃至32のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項34】
前記装置には、前記パッケージが接続されているか否かを検出する検出器が設けられており、該検出器は、前記パッケージが前記接続機構に接続されているときに前記ロックを作動させる信号を送るように構成される、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記装置には、前記パッケージが接続されているか否かを検出する検出器が設けられており、該検出器は、該パッケージが前記接続機構に接続されている場合には前記開放手段及び/又は前記グラインダーを解放するように構成される、請求項26乃至34のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの壁には周壁が設けられており、かつ/又は前記パッケージには回転軸が設けられており、前記接続機構は、使用位置における、直立の装置と連結した状態での前記パッケージの前記周壁及び/又は前記回転軸が、水平線に対して約2度乃至30度、特に水平線に対して約4度乃至15度の角度を含むように構成される、請求項26乃至35のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項37】
前記定量供給機構はスクープを備え、該スクープは、前記パッケージの使用位置において、完全に回転すると、一回分の所定量のコーヒー豆以下しか前記パッケージ内に存在しない場合に該パッケージ内に存在するすべてのコーヒー豆が該スクープ上に装填されるように構成される、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記装置には、前記排出口を通して小出しされた量を測定する測定機構が設けられている、請求項26乃至37のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項39】
前記接続機構には、前記パッケージの前記装置への接続及び/又は該装置内での移動時に該パッケージをガイドする円形ガイドが設けられている、請求項26乃至38のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項40】
前記装置及び/又は前記パッケージには、前記コーヒー豆の定量供給及び/又は小出し中に前記パッケージを振動させる振動要素が設けられている、請求項26乃至39のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項41】
前記装置は、コーヒー調製機構が設けられているコーヒー製造装置を含む、請求項26乃至40のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項42】
請求項41に記載のコーヒー製造装置。
【請求項43】
コーヒー製造装置であって、
該装置に対してコーヒー豆パッケージを接続及び分離する接続機構と、
コーヒー豆グラインダーと、
一定量のコーヒー豆を前記コーヒー豆パッケージから前記コーヒー豆グラインダーへ供給するコーヒー豆供給口と、
コーヒー調製機構と、
が設けられ、
前記接続機構は、前記コーヒー豆を前記パッケージから小出しし、かつ/又は該パッケージを閉鎖するために該パッケージの少なくとも一部を回転させるように構成されるドライブを備える、コーヒー製造装置。
【請求項44】
一定量のコーヒー豆をグラインダーへ小出しする方法であって、
乾燥及び/又は焙煎したひとまとまりのコーヒー豆をパッケージングプロセス中にコーヒー豆パッケージ内にパッケージ詰めし、
前記コーヒー豆パッケージを、コーヒー豆グラインダーを有する装置に接続し、
前記コーヒー豆パッケージが前記装置に接続されたままで、かつ残りの量のコーヒー豆が該コーヒー豆パッケージ内に残されたままで、所定量のコーヒー豆を該コーヒー豆パッケージから前記グラインダーへ直接供給する、方法。
【請求項45】
前記パッケージには、閉鎖される排出口が設けられており、前記一定量のコーヒー豆が前記グラインダーに供給される前に前記排出口を解放し、前記一定量のコーヒー豆が前記グラインダーに給送されてから比較的短時間後に前記排出口を再び閉鎖する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記パッケージは、前記一定量のコーヒー豆を前記グラインダーに供給した後で、閉鎖されたままで前記装置から取り外される、請求項44又は45に記載の方法。
【請求項47】
前記パッケージにはスクープが設けられており、前記装置は、該スクープを、前記パッケージの内部スペース内の前記コーヒー豆の中を移動させ、それによって、前記スクープが前記一定量のコーヒー豆を運んで前記グラインダーに給送する、請求項44乃至46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記パッケージを前記装置に接続し、その後、前記スクープが回転して前記ひとまとまりのコーヒー豆の中を通過するように前記パッケージの少なくとも一部を前記装置に対して回転させ、一方で、前記スクープは回転中に、前記所定量のコーヒー豆を排出口及び/又は通路へ向けて運ぶように少なくとも底部から上部へ移動し、前記スクープの小出し位置における前記コーヒー豆が、前記排出口、及び/又は前記グラインダーへの通路を通して小出しされる、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記スクープは、前記コーヒー豆の上面を定める定量供給縁を有し、該定量供給縁は、小出し位置ではおよそその最高位置に位置決めされる、請求項47又は48に記載の方法。
【請求項50】
前記パッケージは周壁及び底部を備え、
前記パッケージは、前記周壁が水平線に対して好ましくは4度乃至15度の斜角で延びたままで前記装置と連結され、それによって、前記内部スペース内の前記ひとまとまりのコーヒー豆の少なくとも一部が重力の影響下で前記底部に載る、請求項44乃至49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記パッケージは前記装置に接続され、前記所定量のコーヒー豆未満の残りの量のコーヒー豆が前記パッケージ内に位置し、前記スクープによって、その全量のコーヒー豆を運んで前記グラインダーへ小出しする、請求項47乃至50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記装置にはドライブが設けられており、該ドライブは定量供給機構に対して回転し、該ドライブは回転中に、前記定量供給機構が該ドライブと共に回転するように前記パッケージと係合し、その後、前記定量供給機構が少なくとも360度回転して一回分の所定量のコーヒー豆を運ぶ、請求項44乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項1】
コーヒー豆パッケージであって、
複数杯分のコーヒー飲料のためのひとまとまりのコーヒー豆を保持する内部スペースであって、少なくとも1つの壁によって少なくとも大部分が囲まれる、内部スペースと、
前記内部スペースからコーヒー豆を小出しするコーヒー豆排出口と、
前記コーヒー豆の一部を前記内部スペースから所定量で小出しするように構成される定量供給機構と、
が設けられている、コーヒー豆パッケージ。
【請求項2】
前記定量供給機構は、前記ひとまとまりのコーヒー豆から所定量のコーヒー豆を運ぶスクープを備える、請求項1に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項3】
前記スクープは前記少なくとも1つの壁に固定され、該スクープと該少なくとも1つの壁との間には前記ひとまとまりのコーヒー豆からのコーヒー豆を装填する開口が延びる、請求項2に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの壁は周壁及び底部を含み、前記スクープと該周壁との間には前記コーヒー豆を中に通して前記スクープ内へ装填する開口が延びる、請求項3に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項5】
前記スクープは、該スクープの前記開口の断面よりも深い、請求項4に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項6】
前記スクープには、コーヒー豆を分離、ガイド及び支持する少なくとも1つの装填壁が設けられている、請求項2乃至5のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項7】
前記装填壁は、一回分の所定量のコーヒー豆を囲むように構成される、請求項6に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項8】
前記装填壁は、前記コーヒー豆を前記スクープから前記排出口を通してガイドするように構成される、請求項6又は7に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項9】
前記装填壁は、装填量のコーヒー豆の上面を定める定量供給縁を含み、余分量のコーヒー豆が該定量供給縁におよそ沿って前記スクープの小出し位置に落下する、請求項5乃至8のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項10】
前記装填壁は、前記コーヒー豆を前記定量供給縁から前記排出口へガイドするように、該排出口から少なくとも前記スクープの前記定量供給縁まで曲線に沿って延びる、請求項9に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項11】
前記装填壁には、前記定量供給縁を超えて延びる担持壁部分が設けられている、請求項9又は10に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項12】
前記スクープは、前記パッケージの前記排出口及び/又は前記底部に対して固定される、請求項2乃至11のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項13】
前記パッケージには前記コーヒー豆排出口を閉鎖する閉鎖手段が設けられており、それによって、前記コーヒー豆パッケージは、前記内部スペースからコーヒー豆が逃げることを防止するように閉鎖される、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項14】
前記閉鎖手段は、前記排出口を閉鎖又は解放するように前記排出口に対して移動可能に構成される、請求項13に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項15】
前記閉鎖手段は、前記スクープが小出し位置にある場合に前記コーヒー豆排出口を解放するように構成され、それによって、前記スクープは、前記所定量のコーヒー豆を前記コーヒー豆排出口を通して小出しする、請求項2乃至12及び請求項13又は14のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項16】
前記パッケージの非接続状態における前記スクープ及び前記閉鎖手段は、前記排出口が閉鎖されるように互いに対して固定配置される、請求項15に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項17】
前記閉鎖手段は、前記スクープが前記小出し位置とは異なる位置にある場合に前記コーヒー豆排出口を閉鎖するように構成される、請求項15又は16に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項18】
前記閉鎖手段は、通路が設けられている弁又はスライドを備え、該弁又はスライドは、前記所定量のコーヒー豆を小出しするように、前記通路を前記コーヒー豆排出口と少なくとも部分的に重ねて該コーヒー豆排出口を解放するように構成される、請求項13乃至17のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項19】
前記弁又はスライドは、該弁又はスライドを前記コーヒー豆排出口に対して回転させる回転ディスクを含む、請求項18に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項20】
前記パッケージには前記弁又はスライドを回転させる係合要素が設けられている、請求項19に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項21】
前記少なくとも1つの壁には、少なくとも1つの周壁、頂部壁及び底部が設けられており、前記排出口は前記底部に設けられている、請求項1乃至20のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項22】
前記周壁の外周は、前記パッケージを円形にガイドして回転させるようにおよそ円形である、請求項21に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項23】
前記パッケージは、使用位置において前記コーヒー豆が重力の影響下で前記底部付近に位置するように構成され、前記スクープは前記豆をすくい上げるために該豆付近に配置される、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項24】
前記パッケージの前記内部スペースは、最初の使用前は少なくとも数回分の所定量のコーヒー豆で充填されており、前記内部スペースの一部にはコーヒー豆がなく、それによって、一回分の所定量のコーヒー豆を保持する前記定量供給機構は、小出し位置において、残りのコーヒー豆の高さ面の上に突出することができる、請求項1乃至23のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージ。
【請求項25】
パッケージ構成要素であって、
コーヒー豆のような所定量の食品構成要素を少なくとも部分的に囲むスクープと、
前記スクープと固定的に接続される底部と、
を備え、
前記底部には、排出口であって、コーヒー豆が前記スクープから該排出口を通って摺動することができるように該スクープと対向して配置される排出口が設けられており、
前記スクープには、コーヒー豆を前記スクープ及び前記排出口を通してガイドする装填壁が設けられている、パッケージ構成要素。
【請求項26】
コーヒー豆を定量供給するシステムであって、
請求項1乃至25のいずれか1項に記載のコーヒー豆パッケージと、
コーヒー豆グラインダーが設けられている装置と、
一定量のコーヒー豆を前記コーヒー豆パッケージから前記コーヒー豆グラインダーへ供給するコーヒー豆供給口と、
前記コーヒー豆パッケージを前記装置に対して接続及び分離する接続機構と、
が設けられている、システム。
【請求項27】
前記接続機構は、前記定量供給機構を前記装置に対して移動させるように構成される、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記接続機構は、前記定量供給機構を装填位置と小出し位置との間で移動させるように構成され、該移動の方向は、前記パッケージが前記装置と連結された状態でコーヒー豆を前記パッケージからすくい上げることができるように少なくとも垂直移動成分を有する、請求項26又は27に記載のシステム。
【請求項29】
前記接続機構は、前記定量供給機構を前記装置に対して移動させることができるように前記パッケージと係合するように構成される、請求項26乃至28のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項30】
前記接続機構はカムを有するドライブを備え、前記パッケージは係合要素を備え、該パッケージの接続状態では、前記カムは前記係合要素と係合して前記定量供給機構を回転させることができる、請求項26乃至29のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項31】
前記接続機構は、閉鎖手段と係合すると共に好ましくは該閉鎖手段を回転させる開放手段を備える、請求項26乃至30のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項32】
前記接続機構はカムを有するドライブを備え、前記閉鎖手段は係合要素を備え、それによって、前記パッケージの接続状態では、前記カムは前記係合要素と係合して前記閉鎖手段を回転させることができる、請求項26乃至31のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項33】
前記接続機構には、前記パッケージと係合して該パッケージを前記装置に対してクランプしたままに保ち移動可能に構成される係合要素を設けたメカニカルロックが設けられている、請求項26乃至32のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項34】
前記装置には、前記パッケージが接続されているか否かを検出する検出器が設けられており、該検出器は、前記パッケージが前記接続機構に接続されているときに前記ロックを作動させる信号を送るように構成される、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記装置には、前記パッケージが接続されているか否かを検出する検出器が設けられており、該検出器は、該パッケージが前記接続機構に接続されている場合には前記開放手段及び/又は前記グラインダーを解放するように構成される、請求項26乃至34のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの壁には周壁が設けられており、かつ/又は前記パッケージには回転軸が設けられており、前記接続機構は、使用位置における、直立の装置と連結した状態での前記パッケージの前記周壁及び/又は前記回転軸が、水平線に対して約2度乃至30度、特に水平線に対して約4度乃至15度の角度を含むように構成される、請求項26乃至35のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項37】
前記定量供給機構はスクープを備え、該スクープは、前記パッケージの使用位置において、完全に回転すると、一回分の所定量のコーヒー豆以下しか前記パッケージ内に存在しない場合に該パッケージ内に存在するすべてのコーヒー豆が該スクープ上に装填されるように構成される、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記装置には、前記排出口を通して小出しされた量を測定する測定機構が設けられている、請求項26乃至37のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項39】
前記接続機構には、前記パッケージの前記装置への接続及び/又は該装置内での移動時に該パッケージをガイドする円形ガイドが設けられている、請求項26乃至38のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項40】
前記装置及び/又は前記パッケージには、前記コーヒー豆の定量供給及び/又は小出し中に前記パッケージを振動させる振動要素が設けられている、請求項26乃至39のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項41】
前記装置は、コーヒー調製機構が設けられているコーヒー製造装置を含む、請求項26乃至40のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項42】
請求項41に記載のコーヒー製造装置。
【請求項43】
コーヒー製造装置であって、
該装置に対してコーヒー豆パッケージを接続及び分離する接続機構と、
コーヒー豆グラインダーと、
一定量のコーヒー豆を前記コーヒー豆パッケージから前記コーヒー豆グラインダーへ供給するコーヒー豆供給口と、
コーヒー調製機構と、
が設けられ、
前記接続機構は、前記コーヒー豆を前記パッケージから小出しし、かつ/又は該パッケージを閉鎖するために該パッケージの少なくとも一部を回転させるように構成されるドライブを備える、コーヒー製造装置。
【請求項44】
一定量のコーヒー豆をグラインダーへ小出しする方法であって、
乾燥及び/又は焙煎したひとまとまりのコーヒー豆をパッケージングプロセス中にコーヒー豆パッケージ内にパッケージ詰めし、
前記コーヒー豆パッケージを、コーヒー豆グラインダーを有する装置に接続し、
前記コーヒー豆パッケージが前記装置に接続されたままで、かつ残りの量のコーヒー豆が該コーヒー豆パッケージ内に残されたままで、所定量のコーヒー豆を該コーヒー豆パッケージから前記グラインダーへ直接供給する、方法。
【請求項45】
前記パッケージには、閉鎖される排出口が設けられており、前記一定量のコーヒー豆が前記グラインダーに供給される前に前記排出口を解放し、前記一定量のコーヒー豆が前記グラインダーに給送されてから比較的短時間後に前記排出口を再び閉鎖する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記パッケージは、前記一定量のコーヒー豆を前記グラインダーに供給した後で、閉鎖されたままで前記装置から取り外される、請求項44又は45に記載の方法。
【請求項47】
前記パッケージにはスクープが設けられており、前記装置は、該スクープを、前記パッケージの内部スペース内の前記コーヒー豆の中を移動させ、それによって、前記スクープが前記一定量のコーヒー豆を運んで前記グラインダーに給送する、請求項44乃至46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記パッケージを前記装置に接続し、その後、前記スクープが回転して前記ひとまとまりのコーヒー豆の中を通過するように前記パッケージの少なくとも一部を前記装置に対して回転させ、一方で、前記スクープは回転中に、前記所定量のコーヒー豆を排出口及び/又は通路へ向けて運ぶように少なくとも底部から上部へ移動し、前記スクープの小出し位置における前記コーヒー豆が、前記排出口、及び/又は前記グラインダーへの通路を通して小出しされる、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記スクープは、前記コーヒー豆の上面を定める定量供給縁を有し、該定量供給縁は、小出し位置ではおよそその最高位置に位置決めされる、請求項47又は48に記載の方法。
【請求項50】
前記パッケージは周壁及び底部を備え、
前記パッケージは、前記周壁が水平線に対して好ましくは4度乃至15度の斜角で延びたままで前記装置と連結され、それによって、前記内部スペース内の前記ひとまとまりのコーヒー豆の少なくとも一部が重力の影響下で前記底部に載る、請求項44乃至49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記パッケージは前記装置に接続され、前記所定量のコーヒー豆未満の残りの量のコーヒー豆が前記パッケージ内に位置し、前記スクープによって、その全量のコーヒー豆を運んで前記グラインダーへ小出しする、請求項47乃至50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記装置にはドライブが設けられており、該ドライブは定量供給機構に対して回転し、該ドライブは回転中に、前記定量供給機構が該ドライブと共に回転するように前記パッケージと係合し、その後、前記定量供給機構が少なくとも360度回転して一回分の所定量のコーヒー豆を運ぶ、請求項44乃至51のいずれか1項に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
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【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
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【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2012−522697(P2012−522697A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504639(P2012−504639)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050170
【国際公開番号】WO2010/117263
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(591157394)サラ リー/デーエー ビー.ヴィ. (29)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【国際出願番号】PCT/NL2010/050170
【国際公開番号】WO2010/117263
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(591157394)サラ リー/デーエー ビー.ヴィ. (29)
【Fターム(参考)】
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