説明

コールセンタシステムおよびコールセンタシステムの設定処理方法

【課題】システムと同一のLAN内の管理端末等のみで制御情報の変更設定が可能であることから、契約違反等で制御情報の変更を行う必要が生じると、管理者がシステムの設置場所まで出向き、変更設定を行う必要があり、負担が大きかった。
【解決手段】少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報記憶部を設け、外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定し、管理者からの着信要求と判定すると、管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、制御情報の対応する通信制御データの変更設定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約に応じて設定される通信制御内容を示す制御情報にしたがって、外線電話等の外部端末およびオペレータ端末間の通信制御を行う通信制御サーバを有するコールセンタシステムおよびコールセンタシステムの設定処理方法に関し、特に、外部端末から制御情報の設定が可能なコールセンタシステムおよびコールセンタシステムの設定処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
契約に応じて設定される同時通信可能なオペレータ端末数、外線ポート数等の通信制御データを含む制御情報にしたがって、外線電話等の外部端末およびオペレータ端末の通信制御を行う通信制御サーバを有するコールセンタシステムが知られている(下記特許文献1参照)。このようなコールセンタシステムでは、制御情報を設定する場合、管理者がコールセンタシステムの設置場所に出向き、例えば、コールセンタシステムと同一のLAN(Local Area Network)内に接続されている管理端末等を介して、制御情報の設定を行うのが一般的である。
【特許文献1】特開2004−535090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記したコールセンタシステムには、次のような解決すべき課題があった。即ち、制御情報は、コールセンタシステムと同一のLAN(Local Area Network)内の管理端末等によってのみ設定が可能であることから、例えば、契約違反等により、制御情報の変更設定を行う必要が生じた場合、管理者が再度コールセンタシステムの設置場所まで出向き、管理端末を介して、制御情報の変更設定を行う必要があり、管理者にとって大きな負担となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成1〉
通信制御サーバの通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報記憶部と、外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定する着信判定部と、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、前記制御情報の対応する通信制御データの変更設定を行う設定処理部と有する通信制御サーバを備えることを特徴とする。
〈構成2〉
構成1において、前記識別情報は、前記変更指示情報を含むことを特徴とする。
〈構成3〉
構成1において、前記通信制御サーバは、前記設定処理部が変更設定を終了すると、前記着信要求に対する着信処理を終了させる着信処理部を備えることを特徴とする。
〈構成4〉
構成3において、前記着信処理部は、前記着信判定部が顧客からの着信要求と判定すると、前記外部端末とオペレータ端末間の通信確立を行うことを特徴とする。
〈構成5〉
構成3において、前記着信判定部は、前記識別情報が顧客および管理者のいずれにも該当しないと、顧客および管理者以外からの着信要求と判定し、前記着信処理部は、前記着信判定部が顧客および管理者以外からの着信要求と判定すると、前記着信処理を中止させることを特徴とする。
〈構成6〉
構成1乃至5のいずれかにおいて、前記設定処理部は、前記変更設定の実行結果を示す結果情報を生成し、前記生成された結果情報を受けると、変更設定結果を前記外部端末に音声にて出力させるべく、前記結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、前記生成された結果音声情報を前記外部端末に送信する通知部とを備えることを特徴とする。
〈構成7〉
構成1乃至6のいずれかにおいて、前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの有効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の無効と設定された通信制御データを有効に変更設定することを特徴とする。
〈構成8〉
構成1乃至6のいずれかにおいて、前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの無効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の有効と設定された通信制御データを無効に変更設定することを特徴とする。
〈構成9〉
構成1乃至6のいずれかにおいて、前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記オペレータ端末数の設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、設定すべきオペレータ端末数を示す設定端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から設定端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記設定端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする。
〈構成10〉
構成1乃至6のいずれかにおいて、前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記オペレータ端末数の制限設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、制限設定すべきオペレータ端末数を示す制限端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から制限端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記制限端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする。
〈構成11〉
通信制御サーバの通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報記憶部を含み、外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定し、前記着信要求を管理者からと判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、前記制御情報の対応する通信制御データの変更設定することを特徴とする。
〈構成12〉
構成11において、前記識別情報は、前記変更指示情報を含むことを特徴とする。
〈構成13〉
構成11において、前記変更設定が終了すると、前記着信要求に対する着信処理を終了させることを特徴とする。
〈構成14〉
構成13において、前記着信要求を顧客からと判定すると、前記外部端末とオペレータ端末間の通信確立を行うことを特徴とする。
〈構成15〉
構成13において、前記識別情報が顧客および管理者のいずれにも該当しないと、顧客および管理者以外からの着信要求と判定し、前記着信要求を顧客および管理者以外からと判定すると、前記着信処理を中止させることを特徴とする。
〈構成16〉
構成11乃至15のいずれかにおいて、前記変更設定の実行結果を示す結果情報を生成し、前記生成された結果情報を受けると、変更設定結果を前記外部端末に音声にて出力させるべく、前記結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、前記生成された結果音声情報を前記外部端末に送信することを特徴とする。
〈構成17〉
構成11乃至16のいずれかにおいて、前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、前記着信要求を管理者からと判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの有効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の無効と設定された通信制御データを有効に変更設定することを特徴とする。
〈構成18〉
構成11乃至16のいずれかにおいて、前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、前記着信要求を管理者からと判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの無効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の有効と設定された通信制御データを無効に変更設定することを特徴とする。
〈構成19〉
構成11乃至16のいずれかにおいて、前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、前記着信要求を管理者からと判定すると、前記オペレータ端末数の設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、設定すべきオペレータ端末数を示す設定端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から設定端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記設定端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする。
〈構成20〉
構成11乃至16のいずれかにおいて、前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、前記着信要求を管理者からと判定すると、前記オペレータ端末数の制限設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、制限設定すべきオペレータ端末数を示す制限端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から制限端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記制限端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明のコールセンタシステムでは、通信制御サーバの通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報記憶部を設け、外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定し、管理者からの着信要求と判定すると、管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、制御情報の対応する通信制御データの変更設定を行うようにしたので、管理者は、外線電話等の外部端末を介して、制御情報の変更設定を行うことができる。
【0006】
また、本発明のコールセンタシステムの設定処理方法では、通信制御サーバの通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納される管理情報記憶部を設け、外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定し、管理者からの着信要求と判定すると、管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、制御情報の対応する通信制御データの変更設定を行うようにしたので、管理者は、外線電話等の外部端末を介して、制御情報の変更設定を行うことができる。従って、制御情報の変更設定時に、管理者がコールセンタシステムの設置場所まで出向く必要がない利便性の優れたコールセンタシステムおよびコールセンタシステムの設定処理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施形態を図を用いて詳細に説明する。
【実施例】
【0008】
〈実施例の構成〉
図1は、本発明のコールセンタシステムを示すブロック構成図である。
【0009】
図1に示すように、本実施例のコールセンタシステムは、複数の外部端末40、通信制御サーバ10、管理情報データベース20、複数のオペレータ端末30から構成されている。
【0010】
管理情報データベース20は、制御情報、顧客識別情報、変更指示情報がそれぞれ格納されたデータベースであり、ネットワーク50を介して通信制御サーバ10と接続されている。
【0011】
制御情報とは、通信制御サーバ10の通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データからなる情報である。本実施例では、この制御情報は、外部端末40と同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データ、外部端末40との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効および無効のいずれかに設定された通信制御データから構成されることとする。
【0012】
顧客識別情報とは、正当な顧客からの着信要求か否かを識別すべく、事前登録された4桁の番号であり、本実施例では、正当な顧客には、事前に識別情報として、顧客識別情報と一致する番号が通知されていることとする。
【0013】
変更指示情報とは、正当な管理者からの着信要求か否かを識別すべく、事前登録された3桁の番号であり、本実施例では、後述するように、変更設定の変更内容を特定すべく、「111」「222」、「333」、「444」をそれぞれ示す4つの変更指示情報が識別情報として管理情報データベース20に格納されていることとする。また、正当な管理者には、事前に識別情報として、変更指示情報と一致する番号が通知されていることとする。
【0014】
外部端末40は、コールセンタサービスを受けたい顧客、或いは、制御情報を変更設定したい管理者が操作する外線電話であり、公衆網を介して、通信制御サーバ10に接続されている。本実施例では、外部端末40は、自己の電話番号情報を図示しないメモリに保持していることとする。
【0015】
オペレータ端末30は、オペレータがコールセンタサービスを行うために操作する複数の端末であり、ネットワーク50を介して、通信制御サーバ10に接続されている。
【0016】
通信制御サーバ10は、外部端末40からの指示に応じて、外部端末40とオペレータ端末30との通信確立および制御情報の変更設定のいずれかを行うサーバであり、制御部11、着信処理部12、着信判定部13、設定処理部14、通知部15を有している。
【0017】
以下、外部端末40、通信制御サーバ10、管理情報データベース20、オペレータ端末30の相互関連について説明を行う。本実施例では、コールセンタシステムの利用者には、事前にコールセンタシステムの所定の電話番号情報が通知されていることとする。
【0018】
コールセンタシステムの利用者により、外部端末40の図示しない入力部を介して、コールセンタシステムの所定の電話番号情報が外部端末40に入力されると、外部端末40は、該入力された電話番号情報に基づいて架電を行い、公衆回線を介して、通信制御サーバ10に自己の電話番号情報を付与した着信要求信号を送信する。
【0019】
通信制御サーバ10の制御部11は、いわゆるCPUとして、通信制御サーバ10を統括制御する部であり、外部端末40から着信要求信号を受信すると、着信要求信号を着信処理部12に転送する。
【0020】
着信処理部12は、外部端末40からの着信要求を処理する部であり、着信要求信号を受けると、まず、着信要求信号に付与された外部端末40の電話番号情報を図示しないメモリに保持すると共に、該着信要求が正当な利用者からのものか否かを識別すべく、利用者に事前に通知されている識別情報の入力を指示するための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0021】
通知部15は、外部端末40に対し、入力指示音声情報等の通知を行う部であり、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、利用者に識別情報の入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、生成された入力指示音声情報を図示しないメモリの電話番号情報に基づいて外部端末40に送信する。
【0022】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、利用者に識別情報の入力を音声にて指示し、利用者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、識別情報を入力すると、外部端末40は、識別情報を通信制御サーバ10に送信する。
【0023】
通信制御サーバ10の制御部11は、識別情報を受信すると、識別情報を着信判定部13に転送する。
【0024】
着信判定部13は、着信要求が正当な利用者からのものか否かの判定を行う部であり、識別情報を受けると、識別情報に基づいて、管理情報データベース20を参照し、識別情報に一致する顧客識別情報が格納され、かつ該識別情報が4桁の番号であると、コールセンタサービスを受けたい正当な顧客からの着信要求と判定し、識別情報に一致する変更指示情報が格納され、かつ該識別情報が3桁の番号であると、制御情報の変更設定を行う管理者からの着信要求と判定し、識別情報に一致する顧客識別情報および変更指示情報がいずれも格納されていないと、上記した顧客、管理者以外の不正な着信要求と判定する。
【0025】
制御部11は、着信判定部13が不正な着信要求と判定すると、着信処理を中止すべく、着信中止信号を着信処理部12に出力する。着信処理部12は、着信中止信号を受けると、着信中止処理を実行する。
【0026】
尚、図示しないメモリに識別情報の入力回数を示す入力回数情報(=初期値「0」)および識別情報の入力の制限回数を示す入力制限回数情報を保持させておき、制御部11により、着信判定部13が不正な着信要求と判定する毎に、入力回数情報に「1」を加算して更新させると共に、該更新させた入力回数情報とメモリの入力制限回数情報とを比較させ、入力回数が入力制限回数より小さいと、再度、利用者に識別情報を入力させるべく、上記と同様に、メモリの電話番号情報に基づいて、入力指示音声情報を外部端末40に送信させ、入力回数が入力制限回数より大きいと、着信中止信号を着信処理部12に出力させる構成としてもよい。
【0027】
着信判定部13が正当な顧客からの着信要求と判定すると、制御部11は、外部端末40とオペレータ端末30とを通信確立すべきことを検知し、両端末30、40の通信確立を指示する通信確立信号を着信処理部12に出力する。
【0028】
着信処理部12は、通信確立信号を受けると、通信状況が未確立のオペレータ端末30を特定すると共に、該特定されたオペレータ端末30と外部端末40とを通信確立させる。以降、顧客は外部端末40を介してオペレータによるコールセンタサービスを受けることができる。
【0029】
着信判定部13が正当な管理者からの着信要求と判定すると、制御情報の変更設定指示を行うべく、制御部11は、識別情報として受信した変更指示情報を設定処理部14に転送する。
【0030】
設定処理部14は、転送された変更指示情報に応じて、制御情報の変更設定を行う部であり、図示しないメモリに、変更指示情報毎に、実行すべき変更設定の変更種別情報が対応づけられた変更種別特定テーブルを保持している。本実施例では、変更指示情報「111」に対して変更種別情報「同時通信可能端末数の設定」、変更指示情報「222」に対して変更種別情報「同時通信可能端末数の制限」、変更指示情報「333」に対して変更種別情報「外線ポート無効化(1外線ポートを除く)」、変更指示情報「444」に対して変更種別情報「外線ポート有効化」がそれぞれ対応づけられていることとする。
【0031】
設定処理部14は、上記いずれかの変更指示情報を受けると、変更指示情報に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、対応する変更種別情報から、実行すべき変更設定の種別を検知すると共に、検知された変更種別に応じて、制御情報の変更設定処理を開始する。
【0032】
即ち、変更指示情報「444」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「444」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「外線ポート有効化」が対応することから、外線ポートを有効化すべきことを検知すると共に、管理情報データベース20の制御情報を参照し、制御情報の無効と設定された各外線ポートに対する通信制御データを有効に変更設定し、すべての通信制御データの有効化が完了すると、有効化が成功したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送し、例えば、変更設定時の通信状況等により、正常にすべての通信制御データの有効化が完了できないと、有効化が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。
【0033】
通知部15は、有効化の成功および失敗のいずれかを示す結果情報を受けると、変更設定結果を外部端末40に音声にて出力させるべく、結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、生成した結果音声情報を外部端末40に送信する。
【0034】
外部端末40は、結果音声情報を受信すると、結果音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に対して、有効化の成功および失敗のいずれかの結果を音声にて通知する。これにより、管理者は、制御情報の変更設定の実行結果を確実に把握することができる。
【0035】
引き続き、外部端末40は、管理者に対する変更設定の実行結果の音声通知を完了すると、通信制御サーバ10に音声通知の完了を示す音声通知完了信号を送信する。
【0036】
通信制御サーバ10の制御部11は、音声通知完了信号を受信すると、音声通知完了信号を設定処理部14に転送する。
【0037】
設定処理部14は、音声通知完了信号を受けると、引き続き、管理者に制御情報の変更設定を継続するか否かを示す継続指示情報を入力させるための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0038】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、管理者に継続指示情報の入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、メモリの電話番号情報に基づいて、生成した入力指示音声情報を外部端末40に送信する。
【0039】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に「継続要」、「継続不要」のいずれかを示す継続指示情報の入力を音声にて指示し、管理者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、上記いずれかの継続指示情報を入力すると、外部端末40は、継続指示情報を通信制御サーバ10に送信する。
【0040】
通信制御サーバ10の制御部11は、継続指示情報を受信すると、継続指示情報を設定処理部14に転送する。
【0041】
設定処理部14は、継続指示情報「継続要」を受けると、引き続き、上記と同様に、管理者に対して、外部端末40を介して、識別情報の入力を指示すると共に、以降、制御情報の変更設定を継続させる。一方、継続指示情報「継続不要」を受けると、設定処理部14は、変更設定を終了すべきことを検知し、変更設定の終了を指示する変更設定終了信号を着信処理部12に転送し、変更設定終了信号を受けた着信処理部12は、着信終了処理を実行する。以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0042】
また、変更指示情報「333」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「333」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「外線ポート無効化(1外線ポートを除く)」が対応することから、現在自己が使用している外線ポート以外のすべての外線ポートを無効化すべきことを検知すると共に、管理情報データベース20の制御情報を参照し、制御情報の有効と設定された各外線ポートに対する通信制御データを無効に変更設定すると共に、通信制御データの無効化が完了すると、無効化が成功したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送し、例えば、変更設定時の通信状況等により、正常にすべての通信制御データの無効化が完了できないと、無効化が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。以降、上記と同様に、管理者に変更設定の実行結果が音声にて通知され、管理者の指示に応じて、変更設定の継続処理又は着信終了処理のいずれかが実行される。そして、着信終了処理が完了されると、以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0043】
また、変更指示情報「111」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「111」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「同時通信可能端末数の設定」が対応することから、同時通信可能なオペレータ端末数を変更設定すべきことを検知し、まず、管理者に設定すべきオペレータ端末数を示す設定端末数データの入力を指示するための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0044】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、管理者に設定端末数データの入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、メモリの電話番号情報に基づいて、生成された入力指示音声情報を外部端末40に送信する。
【0045】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に対して、設定端末数データの入力を音声にて指示し、管理者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、設定端末数データを入力すると、外部端末40は、設定端末数データを通信制御サーバ10に送信する。
【0046】
通信制御サーバ10の制御部11は、設定端末数データを受信すると、設定端末数データを設定処理部14に転送する。
【0047】
設定処理部14は、設定端末数データを受けると、管理情報データベース20を参照し、設定端末数データに基づいて、制御情報の通信制御データの変更設定を実行する。
【0048】
即ち、例えば、同時通信可能なオペレータ端末数として、通信制御データ「10」が設定されている場合、設定端末数データ「50」を受けると、設定処理部14は、管理情報データベース20を参照し、設定端末数データ「50」に基づいて、制御情報の通信制御データ「10」を「50」に変更設定すると共に、通信制御データの変更設定が完了すると、通信制御データの変更が成功したことを示す結果情報を生成し、生成された結果情報を通知部15に転送し、通信制御データの変更設定が失敗すると、変更設定が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。以降、上記と同様に、管理者に変更設定の実行結果が音声にて通知され、管理者の指示に応じて、変更設定の継続処理又は着信終了処理のいずれかが実行される。そして、着信終了処理が完了されると、以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0049】
また、変更指示情報「222」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「222」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「同時通信可能端末数の制限」が対応することから、同時通信可能なオペレータ端末数を制限設定すべきことを検知し、まず、管理者に制限設定すべきオペレータ端末数を示す制限端末数データの入力を指示するための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0050】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、管理者に制限端末数データの入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、メモリの電話番号情報に基づいて、生成された入力指示音声情報を外部端末40に送信する。
【0051】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に対して、制限端末数データの入力を音声にて指示し、管理者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、制限端末数データを入力すると、外部端末40は、制限端末数データを通信制御サーバ10に送信する。
【0052】
通信制御サーバ10の制御部11は、制限端末数データを受信すると、制限端末数データを設定処理部14に転送する。
【0053】
設定処理部14は、制限端末数データを受けると、管理情報データベース20を参照し、制限端末数データに基づいて、制御情報の通信制御データの変更設定を実行する。
【0054】
即ち、例えば、通信制御データ「50」が設定されている場合、制限端末数データ「10」を受けると、設定処理部14は、管理情報データベース20を参照し、制限端末数データ「10」に基づいて、制御情報の通信制御データ「50」を「10」に変更設定すると共に、通信制御データの変更設定が完了すると、通信制御データの変更が成功したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送し、通信制御データの変更設定が失敗すると、変更設定が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。以降、上記と同様に、管理者に変更設定の実行結果が音声にて通知され、管理者の指示に応じて、変更設定の継続処理又は着信終了処理のいずれかが実行される。そして、着信終了処理が完了されると、以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0055】
〈実施例の動作〉
以下、本実施例のコールセンタシステムの動作について説明を行う。
【0056】
図2は、本実施例のコールセンタシステムの動作フローチャートである。本実施例では、コールセンタシステムの利用者には、事前にコールセンタシステムの所定の電話番号情報が通知されていることとする。
【0057】
コールセンタシステムの利用者により、外部端末40の図示しない入力部を介して、コールセンタシステムの所定の電話番号情報が外部端末40に入力されると、外部端末40は、該入力された電話番号情報に基づいて架電を行い、公衆回線を介して、通信制御サーバ10に自己の電話番号情報を付与した着信要求信号を送信する(S1)。
【0058】
通信制御サーバ10の制御部11は、外部端末40から着信要求信号を受信すると、着信要求信号を着信処理部12に転送する。
【0059】
着信処理部12は、着信要求信号を受けると、まず、着信要求信号に付与された外部端末40の電話番号情報を図示しないメモリに保持すると共に、該着信要求が正当な利用者からのものか否かを識別すべく、利用者に事前に通知されている識別情報の入力を指示するための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0060】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、利用者に識別情報の入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、生成された入力指示音声情報を図示しないメモリの電話番号情報に基づいて外部端末40に送信する(S2)。
【0061】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、利用者に識別情報の入力を音声にて指示し(S3)、利用者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、識別情報を入力すると、外部端末40は、識別情報を通信制御サーバ10に送信する(S4)。
【0062】
通信制御サーバ10の制御部11は、識別情報を受信すると、識別情報を着信判定部13に転送する。
【0063】
着信判定部13は、識別情報を受けると、識別情報に基づいて、管理情報データベース20を参照し、識別情報に一致する顧客識別情報が格納され、かつ該識別情報が4桁の番号であると、コールセンタサービスを受けたい正当な顧客からの着信要求と判定し、識別情報に一致する変更指示情報が格納され、かつ該識別情報が3桁の番号であると、制御情報の変更設定を行う管理者からの着信要求と判定し、識別情報に一致する顧客識別情報および変更指示情報がいずれも格納されていないと、上記した顧客、管理者以外の不正な着信要求と判定する(S5)。
【0064】
制御部11は、着信判定部13が不正な着信要求と判定すると、着信処理を中止すべく、着信中止信号を着信処理部12に出力する(S6)。着信処理部12は、着信中止信号を受けると、着信中止処理を実行する(S7)。
【0065】
尚、図示しないメモリに識別情報の入力回数を示す入力回数情報(=初期値「0」)および識別情報の入力の制限回数を示す入力制限回数情報を保持させておき、制御部11により、着信判定部13が不正な着信要求と判定する毎に、入力回数情報に「1」を加算して更新させると共に、該更新させた入力回数情報とメモリの入力制限回数情報とを比較させ、入力回数が入力制限回数より小さいと、再度、利用者に識別情報を入力させるべく、上記と同様に、メモリの電話番号情報に基づいて、入力指示音声情報を外部端末40に送信させ、入力回数が入力制限回数より大きいと、着信中止信号を着信処理部12に出力させる構成としてもよい。
【0066】
着信判定部13が正当な顧客からの着信要求と判定すると、制御部11は、外部端末40とオペレータ端末30とを通信確立すべきことを検知し、両端末30、40の通信確立を指示する通信確立信号を着信処理部12に出力する(S8)。
【0067】
着信処理部12は、通信確立信号を受けると、通信状況が未確立のオペレータ端末30を特定すると共に、該特定されたオペレータ端末30と外部端末40とを通信確立させる(S9)。以降、顧客は外部端末40を介してオペレータによるコールセンタサービスを受けることができる。
【0068】
着信判定部13が正当な管理者からの着信要求と判定すると、制御情報の変更設定指示を行うべく、制御部11は、識別情報として受信した変更指示情報を設定処理部14に転送する(S10)。
【0069】
設定処理部14は、上記したいずれかの変更指示情報を受けると、変更指示情報に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、対応する変更種別情報から、実行すべき変更設定の種別を検知すると共に(S11)、検知された変更種別に応じて、制御情報の変更設定処理を開始する(S12)。
【0070】
即ち、変更指示情報「444」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「444」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「外線ポート有効化」が対応することから、外線ポートを有効化すべきことを検知すると共に、管理情報データベース20の制御情報を参照し、制御情報の無効と設定された各外線ポートに対する通信制御データを有効に変更設定し、すべての通信制御データの有効化が完了すると(S13)、有効化が成功したことを示す結果情報を生成し(S14)、該生成された結果情報を通知部15に転送し、例えば、変更設定時の通信状況等により、正常にすべての通信制御データの有効化が完了できないと(S13)、有効化が失敗したことを示す結果情報を生成し(S15)、該生成された結果情報を通知部15に転送する。
【0071】
通知部15は、有効化の成功および失敗のいずれかを示す結果情報を受けると、変更設定結果を外部端末40に音声にて出力させるべく、結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、生成した結果音声情報を外部端末40に送信する(S16)。
【0072】
外部端末40は、結果音声情報を受信すると、結果音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に対して、有効化の成功および失敗のいずれかの結果を音声にて通知する(S17)。これにより、管理者は、制御情報の変更設定の実行結果を確実に把握することができる。
【0073】
引き続き、外部端末40は、管理者に対する変更設定の実行結果の音声通知を完了すると、通信制御サーバ10に音声通知の完了を示す音声通知完了信号を送信する(S18)。
【0074】
通信制御サーバ10の制御部11は、音声通知完了信号を受信すると、音声通知完了信号を設定処理部14に転送する。
【0075】
設定処理部14は、音声通知完了信号を受けると、引き続き、管理者に制御情報の変更設定を継続するか否かを示す継続指示情報を入力させるための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0076】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、管理者に継続指示情報の入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、メモリの電話番号情報に基づいて、生成した入力指示音声情報を外部端末40に送信する(S19)。
【0077】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に「継続要」、「継続不要」のいずれかを示す継続指示情報の入力を音声にて指示し(S20)、管理者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、上記いずれかの継続指示情報を入力すると、外部端末40は、継続指示情報を通信制御サーバ10に送信する(S21)。
【0078】
通信制御サーバ10の制御部11は、継続指示情報を受信すると、継続指示情報を設定処理部14に転送する。
【0079】
設定処理部14は、継続指示情報「継続要」を受けると(S22)、引き続き、上記と同様に、管理者に対して、外部端末40を介して、識別情報の入力を指示すると共に、以降、制御情報の変更設定を継続させる。一方、継続指示情報「継続不要」を受けると(S22)、設定処理部14は、変更設定を終了すべきことを検知し、変更設定の終了を指示する変更設定終了信号を着信処理部12に転送し(S23)、変更設定終了信号を受けた着信処理部12は、着信終了処理を実行する(S24)。以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0080】
また、変更指示情報「333」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「333」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「外線ポート無効化(1外線ポートを除く)」が対応することから、現在自己が使用している外線ポート以外のすべての外線ポートを無効化すべきことを検知すると共に、管理情報データベース20の制御情報を参照し、制御情報の有効と設定された各外線ポートに対する通信制御データを無効に変更設定すると共に、通信制御データの無効化が完了すると、無効化が成功したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送し、例えば、変更設定時の通信状況等により、正常にすべての通信制御データの無効化が完了できないと、無効化が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。以降、上記と同様に、管理者に変更設定の実行結果が音声にて通知され、管理者の指示に応じて、変更設定の継続処理又は着信終了処理のいずれかが実行される。そして、着信終了処理が完了されると、以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0081】
また、変更指示情報「111」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「111」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「同時通信可能端末数の設定」が対応することから、同時通信可能なオペレータ端末数を変更設定すべきことを検知し、まず、管理者に設定すべきオペレータ端末数を示す設定端末数データの入力を指示するための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0082】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、管理者に設定端末数データの入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、メモリの電話番号情報に基づいて、生成された入力指示音声情報を外部端末40に送信する。
【0083】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に対して、設定端末数データの入力を音声にて指示し、管理者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、設定端末数データを入力すると、外部端末40は、設定端末数データを通信制御サーバ10に送信する。
【0084】
通信制御サーバ10の制御部11は、設定端末数データを受信すると、設定端末数データを設定処理部14に転送する。
【0085】
設定処理部14は、設定端末数データを受けると、管理情報データベース20を参照し、設定端末数データに基づいて、制御情報の通信制御データの変更設定を実行する。
【0086】
即ち、例えば、同時通信可能なオペレータ端末数として、通信制御データ「10」が設定されている場合、設定端末数データ「50」を受けると、設定処理部14は、管理情報データベース20を参照し、設定端末数データ「50」に基づいて、制御情報の通信制御データ「10」を「50」に変更設定すると共に、通信制御データの変更設定が完了すると、通信制御データの変更が成功したことを示す結果情報を生成し、生成された結果情報を通知部15に転送し、通信制御データの変更設定が失敗すると、変更設定が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。以降、上記と同様に、管理者に変更設定の実行結果が音声にて通知され、管理者の指示に応じて、変更設定の継続処理又は着信終了処理のいずれかが実行される。そして、着信終了処理が完了されると、以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0087】
また、変更指示情報「222」を受けると、設定処理部14は、変更指示情報「222」に基づいて、メモリの変更内容特定テーブルを参照し、変更種別情報「同時通信可能端末数の制限」が対応することから、同時通信可能なオペレータ端末数を制限設定すべきことを検知し、まず、管理者に制限設定すべきオペレータ端末数を示す制限端末数データの入力を指示するための入力指示情報を通知部15に転送する。
【0088】
通知部15は、入力指示情報を受けると、入力指示情報に基づいて、管理者に制限端末数データの入力を音声にて指示するための入力指示音声情報を生成すると共に、メモリの電話番号情報に基づいて、生成された入力指示音声情報を外部端末40に送信する。
【0089】
外部端末40は、入力指示音声情報を受信すると、入力指示音声情報に基づいて、図示しないスピーカ等の出力部を介して、管理者に対して、制限端末数データの入力を音声にて指示し、管理者が該指示にしたがって、図示しない入力部を介して、制限端末数データを入力すると、外部端末40は、制限端末数データを通信制御サーバ10に送信する。
【0090】
通信制御サーバ10の制御部11は、制限端末数データを受信すると、制限端末数データを設定処理部14に転送する。
【0091】
設定処理部14は、制限端末数データを受けると、管理情報データベース20を参照し、制限端末数データに基づいて、制御情報の通信制御データの変更設定を実行する。
【0092】
即ち、例えば、通信制御データ「50」が設定されている場合、制限端末数データ「10」を受けると、設定処理部14は、管理情報データベース20を参照し、制限端末数データ「10」に基づいて、制御情報の通信制御データ「50」を「10」に変更設定すると共に、通信制御データの変更設定が完了すると、通信制御データの変更が成功したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送し、通信制御データの変更設定が失敗すると、変更設定が失敗したことを示す結果情報を生成し、該生成された結果情報を通知部15に転送する。以降、上記と同様に、管理者に変更設定の実行結果が音声にて通知され、管理者の指示に応じて、変更設定の継続処理又は着信終了処理のいずれかが実行される。そして、着信終了処理が完了されると、以降、通信制御サーバ10は、制御情報の各通信制御データの設定にしたがって、外部端末40およびオペレータ端末30間を通信制御させることができる。
【0093】
〈実施例の効果〉
本実施例のコールセンタシステムでは、通信制御サーバ10の通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報データベース20を設け、外部端末40から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定し、管理者からの着信要求と判定すると、管理情報データベース20を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、制御情報の対応する通信制御データの変更設定を行うようにしたので、管理者は、外線電話等の外部端末40を介して、制御情報の変更設定を行うことができる。従って、制御情報の変更設定時に、管理者がコールセンタシステムの設置場所まで出向く必要がない利便性の優れたコールセンタシステムを提供することができる。また、変更設定の実行結果を示す結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、生成された結果音声情報を外部端末40に送信するようにしたので、管理者は、外部端末40を介して、制御情報の変更設定の実行結果を結果音声情報に基づいた音声にて確実に把握することができる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
上記した実施例では、外部端末40として外線電話を適用して説明を行ったがこれに限られることはなく、制御情報を変更設定するための変更指示情報の入力可能で、かつ入力された変更指示情報を通信制御サーバ10に送信できる構成を有するPDA(=Personal Digital Assistance)等のような端末を適用してもよい。
【0095】
上記した実施例では、識別情報の入力時に、制御情報の変更設定を指示する変更指示情報を識別情報として入力する構成を具備しているが、これに限られることはなく、まず、識別情報の入力時に、管理者を識別可能な情報を入力させ、次に、正当な管理者からの着信要求と判定されると、管理者に対して、外部端末40を介して変更指示情報の入力を指示する構成を具備させてもよい。
【0096】
上記した本実施例では、識別情報が示す番号の桁数の違いにより、顧客および管理者の識別を行う構成を具備しているが、これに限られることはなく、顧客および管理者を識別することができる構成であれば、どのようなものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明のコールセンタシステムを示すブロック構成図
【図2】本実施例のコールセンタシステムの動作フローチャート
【符号の説明】
【0098】
10 通信制御サーバ
11 制御部
12 着信処理部
13 着信判定部
14 設定処理部
15 通知部
20 管理情報データベース
30 オペレータ端末
40 外部端末
50 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信制御サーバの通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報記憶部と、
外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定する着信判定部と、
前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、前記制御情報の対応する通信制御データの変更設定を行う設定処理部と有する通信制御サーバを備えることを特徴とするコールセンタシステム。
【請求項2】
前記識別情報は、前記変更指示情報を含むことを特徴とする請求項1記載のコールセンタシステム。
【請求項3】
前記通信制御サーバは、
前記設定処理部が変更設定を終了すると、前記着信要求に対する着信処理を終了させる着信処理部を備えることを特徴とする請求項1記載のコールセンタシステム。
【請求項4】
前記着信処理部は、前記着信判定部が顧客からの着信要求と判定すると、前記外部端末とオペレータ端末間の通信確立を行うことを特徴とする請求項3記載のコールセンタシステム。
【請求項5】
前記着信判定部は、前記識別情報が顧客および管理者のいずれにも該当しないと、顧客および管理者以外からの着信要求と判定し、
前記着信処理部は、前記着信判定部が顧客および管理者以外からの着信要求と判定すると、前記着信処理を中止させることを特徴とする請求項3記載のコールセンタシステム。
【請求項6】
前記設定処理部は、前記変更設定の実行結果を示す結果情報を生成し、
前記生成された結果情報を受けると、変更設定結果を前記外部端末に音声にて出力させるべく、前記結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、前記生成された結果音声情報を前記外部端末に送信する通知部とを備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコールセンタシステム。
【請求項7】
前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、
前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの有効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の無効と設定された通信制御データを有効に変更設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコールセンタシステム。
【請求項8】
前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、
前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの無効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の有効と設定された通信制御データを無効に変更設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコールセンタシステム。
【請求項9】
前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、
前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記オペレータ端末数の設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、設定すべきオペレータ端末数を示す設定端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から設定端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記設定端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコールセンタシステム。
【請求項10】
前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、
前記設定処理部は、前記着信判定部が管理者からの着信要求と判定すると、前記オペレータ端末数の制限設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、制限設定すべきオペレータ端末数を示す制限端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から制限端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記制限端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコールセンタシステム。
【請求項11】
通信制御サーバの通信制御内容を示す少なくとも1以上の通信制御データを含む制御情報が格納された管理情報記憶部を含み、
外部端末から送信される識別情報に基づいて、顧客および管理者のいずれからの着信要求かを判定し、
前記着信要求を管理者からと判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した変更指示情報に基づいて、前記制御情報の対応する通信制御データの変更設定することを特徴とするコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項12】
前記識別情報は、前記変更指示情報を含むことを特徴とする請求項11記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項13】
前記変更設定が終了すると、前記着信要求に対する着信処理を終了させることを特徴とする請求項11記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項14】
前記着信要求を顧客からと判定すると、前記外部端末とオペレータ端末間の通信確立を行うことを特徴とする請求項13記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項15】
前記識別情報が顧客および管理者のいずれにも該当しないと、顧客および管理者以外からの着信要求と判定し、
前記着信要求を顧客および管理者以外からと判定すると、前記着信処理を中止させることを特徴とする請求項13記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項16】
前記変更設定の実行結果を示す結果情報を生成し、
前記生成された結果情報を受けると、変更設定結果を前記外部端末に音声にて出力させるべく、前記結果情報に基づいて、結果音声情報を生成すると共に、前記生成された結果音声情報を前記外部端末に送信することを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項17】
前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、
前記着信要求を管理者からと判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの有効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の無効と設定された通信制御データを有効に変更設定することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項18】
前記制御情報は、前記外部端末との通信に利用される外線ポートの通信状態が有効及び無効のいずれかで設定された通信制御データを含み、
前記着信要求を管理者からと判定すると、前記管理情報記憶部を参照し、受信した前記外線ポートの無効化指示を示す変更指示情報に基づいて、前記制御情報の有効と設定された通信制御データを無効に変更設定することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項19】
前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、
前記着信要求を管理者からと判定すると、前記オペレータ端末数の設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、設定すべきオペレータ端末数を示す設定端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から設定端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記設定端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載のコールセンタシステムの設定処理方法。
【請求項20】
前記制御情報は、同時通信可能なオペレータ端末数が設定された通信制御データを含み、
前記着信要求を管理者からと判定すると、前記オペレータ端末数の制限設定指示を示す変更指示情報に基づいて、前記外部端末に対し、制限設定すべきオペレータ端末数を示す制限端末数データの入力を指示すると共に、前記外部端末から制限端末数データを受信すると、前記管理情報記憶部を参照し、前記制限端末数データに基づいて、前記制御情報の通信制御データを変更設定することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載のコールセンタシステムの設定処理方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−124173(P2007−124173A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−312155(P2005−312155)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】