説明

ゴム製品およびレギュレータ

【課題】ガス燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに設けられるゴム製品、具体的には、レギュレータに装着されるバルブの弁体やダイヤフラムであって、ニトリル系ゴムに準じた低温特性を有し、経時的な膨潤劣化が発生しにくいゴム製品を提供すること。
【解決手段】ガス燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに設けられるゴム製品であって、VDFと、HFPと、PAVEと、TFEとを共重合して得られる四元系のフッ素ゴムから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス燃料を内燃機関に供給する燃料供給システム用のゴム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LPGやCNGなどのガス燃料を内燃機関に供給するための燃料供給システムが知られている(特許文献1参照)。
図1は、そのような燃料供給システムの一例を示す説明図であり、同図において、1は燃料タンク、2はレギュレータ、3aは高圧燃料通路、3bは低圧燃料通路、4は遮断弁、5aは燃料レール、5bは燃圧センサ、6はインジェクタ、7はスロットルボディ、8は内燃機関、9は吸気管路である。
【0003】
レギュレータ2は、燃料タンク1から高圧燃料通路3aを通って供給される高圧のガス燃料(液体)を、減圧・調圧して気化する装置である。レギュレータ2によって気化された低圧のガス燃料は、低圧燃料通路3bを通り、インジェクタ6により内燃機関8の吸気管路9に噴射される。
【0004】
レギュレータ2は、通常、高圧のガス燃料を加熱する高圧室(予熱室)と、加熱されたガス燃料を減圧する低圧室(減圧室)とに区画されている。また、レギュレータ2には、高圧室と低圧室との連通孔を開閉するバルブ(弁体および弁座)と、このバルブを開閉して低圧室内の圧力を制御(調圧)するダイヤフラムとが設けられている。
【0005】
レギュレータ2に設けられたバルブはゴムからなる弁体を有し、また、ダイヤフラムは、ゴム層と基布層とが積層されてなる。
バルブの弁体またはダイヤフラムを構成するゴムとしては、LPGやCNGなどのガス燃料に対して十分な耐性を有し、低温特性(耐寒性)に優れていることから、ニトリル系ゴム(NBR、H−NBR)が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−144670
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような構成の燃料供給システムにおいて、レギュレータに設けられたバルブの弁体やダイヤフラムを構成するゴム(ニトリル系ゴム)が経時的に膨潤劣化(体積増加・硬度低下)するという問題がある。
そして、この状態で、バルブの開閉動作(弁座との接触・隔離)、ダイヤフラムの変形動作を継続すると、亀裂が発生して、燃料漏れを生じることがある。
【0008】
上記のような問題に対し、本発明者らは、ニトリル系ゴムに代えてフッ素ゴム(二元系および三元系のフッ素ゴム)によりバルブの弁体およびダイヤフラムを製造したところ、フッ素ゴムからなるゴム製品は、経時的な膨潤劣化が発生しにくいことが確認された。
【0009】
しかしながら、フッ素ゴムは、ニトリル系ゴムと比較して低温特性(耐寒性)に劣り、低温環境下で使用すると、ゴム弾性を示さなくなり、バルブの弁体やダイヤフラムとして有効に動作しなくなるという問題が新に発生した。
【0010】
本発明は、以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、ガス燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに設けられるゴム製品であって、ニトリル系ゴムに準じた低温特性を有し、経時的な膨潤劣化が発生しにくいゴム製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、ゴム製品を構成するニトリル系ゴムを膨潤劣化させる原因物質が、燃料系の他のゴムまたは樹脂製品(例えば、燃料タンクからレギュレータに至る燃料通路を構成するゴムホース、Oリングなどのシール材)からLPG燃料(溶剤)で抽出され、燃料とともにレギュレータに流入する、DOP(フタル酸ジオクチル)やDBP(フタル酸ジブチル)などの可塑剤であること、VDFと、HFPと、PAVEと、TFEとによる四元系フッ素ゴムは、可塑剤に対する耐蝕性と、良好な低温特性(耐寒性)とを兼ね備えたものであることを見出し、かかる知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明のゴム製品は、ガス燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに設けられるゴム製品であって、VDFと、HFPと、PAVEと、TFEとを共重合して得られる四元系のフッ素ゴム(以下「特定の四元系フッ素ゴム」ともいう。)から構成されることを特徴とする。
【0013】
本発明のゴム製品においては、下記の形態が好ましい。
(1)100℃のDOPに70時間浸漬したときの体積変化率が10%以内、硬度(ショアA)変化が±10以内であり、かつ、
100℃のDBPに70時間浸漬したときの体積変化率が80%以内、硬度(ショアA)変化が±30以内である特定のフッ素ゴムから構成されること。
(2)ショアA硬度が60〜80である特定のフッ素ゴムから構成されること。
(3)前記燃料供給システムにおいて、バルブの弁体のように、可動に設けられていること。
(4)前記燃料供給システムにおいて、ダイヤフラムのように、可変に設けられていること。
(5)前記燃料供給システムを構成するレギュレータに装着されるバルブの弁体であること。
(6)前記燃料供給システムを構成するレギュレータに装着されるダイヤフラムであること。
(7)前記ガス燃料がLPGまたはCNGであること。
【0014】
本発明のレギュレータは、燃料供給システムを構成するレギュレータであって、
本発明のゴム製品である弁体を備えたバルブと、本発明のゴム製品であるダイヤフラムとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のゴム製品を構成するフッ素ゴムは、可塑剤に対する良好な耐蝕性を有するとともに、ニトリル系ゴムに準じた良好な低温特性(耐寒性)を有する。すなわち、VDFとHFPとPAVEとTFEとを共重合して得られる四元系フッ素ゴムは、可塑剤に対する耐蝕性と、低温特性とをバランスよく兼ね備えている。
この結果、本発明のゴム製品は、可塑剤による経時的な膨潤劣化が発生しにくく、燃料供給システムを構成する装置(例えば、レギュレータ)の長寿命化を図ることができるとともに、低温環境下においても、製品に要求される動作を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】燃料供給システムの一例を示す説明図である。
【図2】本発明のゴム製品として、ダイヤフラムおよびバルブの弁体を備えたレギュレータの概略構造を示す説明図である。
【図3】図2の部分拡大図(A部詳細図)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のゴム製品は、ガス燃料を内燃機関に供給するための燃料供給システムに設けられる。ここに「ゴム製品」には、ゴムのみからなるもののほか、ゴムと金属との複合部材が包含される。
【0018】
図2および図3において、10はケーシングボディー、11は高圧室(予熱室)、12は低圧室(減圧室)、13は燃料供給管路、14は燃料送出管路、15は、高圧室11と低圧室12との連通孔、21はダイヤフラム(本発明のゴム製品)、22はバネ、23はバルブレバー、24はバルブ、241は弁体(本発明のゴム製品)、242は弁座である。
【0019】
図2に示すレギュレータは、燃料タンクから送出されたLPGなどのガス燃料を減圧・調圧することにより気化する装置である。
燃料供給管路13から高圧室11に供給されたガス燃料(液体)は、バルブ24により開閉される連通孔15を通って低圧室12内で所定の正圧に減圧されて保有され、燃料送出管路14を通ってインジェクタに送出されて内燃機関の吸気管路内に噴射されるようになっている。
【0020】
バルブ24は、弁体241および弁座242からなる。
図3に示すように、本発明のゴム製品である弁体241は、金属部分(円盤状の基材)241aと、特定の四元系フッ素ゴムからなるゴム部分241bとにより構成され、ダイヤフラム21に係合したバルブレバー23の端部に保持されている。
低圧室12の圧力とバネ22のバネ荷重とによるダイヤフラム21の変化に応じて、弁体241が弁座242と接触/離間することにより、連通孔15を開閉するようになっている。
【0021】
本発明のゴム製品であるダイヤフラム21は、低圧室12内の圧力を制御(調圧)する。ダイヤフラム21は、特定の四元系フッ素ゴムからなるゴム層が基布の両面に積層形成されてなる。ここに、基布は複数枚あってもよく、この場合において、基布と基布との間には、特定の四元系フッ素ゴムからなるゴム層(中間層)が存在する。
【0022】
弁体241およびダイヤフラム21を構成する特定の四元系フッ素ゴムは、VDF(フッ化ビニリデン)と、HFP(ヘキサフルオロプロペン)と、PAVE(ペルフルオロアルキルビニルエーテル)と、TFE(テトラフルオロエチレン)とを共重合して得られる。
【0023】
ここに、特定の四元系フッ素ゴムを構成する好適な単量体組成としては、VDF48〜65質量%、HFP18〜36質量%、PAVE3〜9質量%、TFE1〜17質量%とされる。
特に、PAVEを3〜9質量%、より好ましくは4〜8質量%の割合で含有する特定の四元系フッ素ゴムは、燃料供給システム用のゴム製品に要求される低温特性(耐寒性)を十分に発揮することができる。
【0024】
ここに、PAVEとしては、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)、ペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)が好ましく、PMVEが特に好ましい。
【0025】
特定の四元系フッ素ゴムの架橋剤としては、ポリオール系の化合物を挙げることができ、ビスフェノールA、ビスフェノールAFなどの芳香族ポリオールを好適に用いることができる。また、従来公知の加硫部促進剤を併用することが好ましい。
【0026】
本発明のゴム製品を構成する特定の四元系フッ素ゴムは、可塑剤に対する耐蝕性に優れている。
具体的には、100℃のDOP(フタル酸ジオクチル)に70時間浸漬したときの体積変化率が10%以内、硬度(ショアA)変化が±10以内であり、かつ、100℃のDBP(フタル酸ジブチル)に70時間浸漬したときの体積変化率が80%以内、硬度(ショアA)変化が±30以内である。
このような優れた耐蝕性(耐可塑剤性)は、ニトリル系ゴムによって達成することはできない。
【0027】
ここに、DOPおよびDBPは、他のゴム製品(燃料供給システムに設けられている、本発明のゴム製品以外のゴム製品)を構成するゴムに含有される可塑剤であり、これらの可塑剤(DOPおよびDBP)は、レギュレータのタール溜まりからも検出されており、ニトリル系ゴムに強い浸食性を示すことも、本発明者らによって確認されている。
【0028】
特定の四元系フッ素ゴムの硬度(ショアA)硬度は60〜80であることが好ましく、バルブの弁体などに使用する場合には70〜80、ダイヤフラムに使用する場合には60〜70であることが好ましい。
【0029】
特定の四元系フッ素ゴムの市販品としては「テクノフロン(登録商標)L636」(ソルベイ ソレクシス(株)製)を挙げることができる。
また、架橋剤および架橋促進剤(マスターバッチ)として、同社製の「テクノフロン FOR M1」および「テクノフロン FOR M2」を好適に用いることができる。
【0030】
本実施形態のレギュレータによれば、可動部材である弁体241(ゴム部分241b)が特定の四元系フッ素ゴムで構成されていることにより、低温環境下においても閉弁時のシール性が確保されるとともに、他のゴム製品に含有されていた可塑剤による膨潤劣化が防止されて、燃料漏れなどの問題が生じることはない。
【0031】
また、可変部材であるダイヤフラム21が、特定の四元系フッ素ゴムで構成されていることにより、低温環境下においても確実に変形して調圧操作を行うことができるとともに、他のゴム製品に含有されていた可塑剤による膨潤劣化が防止されて、燃料漏れなどの問題が生じることはない。
【実施例】
【0032】
<実施例1>
(1)耐可塑剤性および低温特性の評価:
下記の配合処方に従って、特定の四元系フッ素ゴムを含有するゴム組成物を調製し、これを、170℃のプレスで10分間の一次加硫、さらに230℃のプレスで16時間の二次加硫を行うことにより試験片(ショアA硬度=80)を作製し、得られた試験片について、JIS K6258に準じて浸漬試験(100℃×70時間、体積変化ΔVおよび硬度(ショアA)変化ΔHsを測定)を行うことにより可塑剤に対する耐蝕性(耐可塑剤性)を評価し、JIS K6261に準じてTR試験を行うことにより低温特性(耐寒性)を評価した。結果を下記表1に示す。
【0033】
・特定の四元系フッ素ゴム(※1)… 100 質量部
・M1(※2) … 4 質量部
・M2(※3) … 1.5質量部
・酸化マグネシウム … 3 質量部
・水酸化カルシウム … 6 質量部
・MTカーボンブラック … 30 質量部
【0034】
※1:VDF−HFP−PMVE−TFE四元系フッ素ゴム「テクノフロン(登録商標)L636」(ソルベイ ソレクシス(株)製)
※2:架橋剤「テクノフロン(登録商標)FOR M1」(ソルベイ ソレクシス(株)製,エラストマー50%/ビスフェノールAF50%)
※3:架橋促進剤「テクノフロン(登録商標)FOR M2」(ソルベイ ソレクシス(株)製,エラストマー70%/ジフェニルベンジル,N−ジエチルホスホニウムクロリド30%)
【0035】
(2)耐久性促進試験:
〔試料の作製〕
上記の配合処方による配合物をオープンロールにて混練することにより架橋可能なゴム組成物を調製した。
その後、真鍮よりなる円盤状の基材(図3の241a)を準備し、当該基材の表面を、酸化アルミナ(番手:80番)を用いてショットブラスト処理し、次いでエチルアルコールを用いて脱脂処理することにより粗面化した。
上記処理後の基材全面に加硫接着剤(ローム・アンド・ハース社製「THIXON(登録商標)300/311」)を塗布し、120℃で30分間乾燥させた後、この加硫接着剤を塗布した基材に上記ゴム組成物を170℃で10分間の条件で射出成形により加硫接着させた。次いで、230℃で16時間の加硫処理を行い、図3の241に示した構成の弁体を得た。
【0036】
〔耐久性促進試験〕
上記弁体を100℃のDOP中に70時間浸漬した。次に、図2に示す構造のレギュレータを構成する弁体241として、上記浸漬後の弁体を取り付けた。
次いで、上記レギュレータにエアーを送り込み、レギュレータ入口側の圧力を0.89MPaから1.08MPaに昇圧させた後0.89MPaに減圧させるというサイクルを繰り返し、弁体241のゴム表面が破損するまでのバルブ24の開閉回数を測定した。
その結果、100万回開閉後もゴム表面に亀裂等は確認されなかった。
【0037】
<実施例2>
MTカーボンブラックの配合量を15質量部に変更したこと以外は実施例1(1)と同様にして、特定の四元系フッ素ゴムを含有するゴム組成物を調製し、これを170℃のプレスで10分間の一次加硫、さらに230℃のプレスで16時間の二次加硫を行うことにより試験片(ショアA硬度=60)を作製し、得られた試験片について、実施例1と同様にして低温特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0038】
<比較例1>
下記の配合処方に従って、二元系フッ素ゴムを含有するゴム組成物を調製し、これを、170℃のプレスで10分間の一次加硫、さらに230℃のプレスで16時間の二次加硫を行うことにより試験片(ショアA硬度=80)を作製し、得られた試験片について、実施例1と同様にして耐可塑剤性および低温特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0039】
・VDF−HFP二元系フッ素ゴム(※4)… 100 質量部
・酸化マグネシウム … 3 質量部
・水酸化カルシウム … 6 質量部
・MTカーボンブラック … 40 質量部
【0040】
※4:「バイトン(登録商標)E60C」(デュポン社製)
【0041】
<比較例2>
下記の配合処方に従って、三元系フッ素ゴムを含有するゴム組成物を調製し、これを、170℃のプレスで10分間の一次加硫、さらに230℃のプレスで16時間の二次加硫を行うことにより試験片(ショアA硬度=80)を作製し、得られた試験片について、実施例1と同様にして耐可塑剤性および低温特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0042】
・VDF−HFP−TFE三元系フッ素ゴム(※5)… 100 質量部
・酸化マグネシウム … 3 質量部
・水酸化カルシウム … 6 質量部
・MTカーボンブラック … 30 質量部
【0043】
※5:「DAI−EL G621」(ダイキン工業(株)製)
【0044】
<比較例3>
(1)耐可塑剤性および低温特性の評価:
下記の配合処方に従って、H−NBRを含有するゴム組成物を調製し、これを、170℃のプレスで10分間の一次加硫、さらに150℃のプレスで2時間の二次加硫を行うことにより試験片(ショアA硬度=80)を作製し、得られた試験片について、実施例1と同様にして耐可塑剤性および低温特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0045】
・H−NBR(※6) … 100 質量部
・架橋剤(※7) … 7 質量部
・可塑剤 … 10 質量部
・カーボンブラック … 70 質量部
【0046】
※6:「ゼットポール(登録商標)3310」(日本ゼオン(株)製)
※7:「パーヘキサ(登録商標)25B−40」(日油(株)製)
【0047】
(2)耐久性促進試験:
H−NBRを含有するゴム組成物を使用して弁体を作製したこと以外は実施例1(2)と同様にして、バルブの弁体の耐久性促進試験を行った。 その結果、開閉回数が55万回の時点で弁体ゴム表面に亀裂が発生し、著しいゴム劣化が認められた。
【0048】
【表1】

【符号の説明】
【0049】
10 ケーシングボディー
11 高圧室
12 低圧室
13 燃料供給管路
14 燃料送出管路
15 連通孔
21 ダイヤフラム
22 バネ
23 バルブレバー
24 バルブ
241 弁体
242 弁座

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに設けられるゴム製品であって、
VDFと、HFPと、PAVEと、TFEとを共重合して得られる四元系のフッ素ゴムから構成されることを特徴とする燃料供給システム用のゴム製品。
【請求項2】
100℃のDOPに70時間浸漬したときの体積変化率が10%以内、硬度(ショアA)変化が±10以内であり、かつ、
100℃のDBPに70時間浸漬したときの体積変化率が80%以内、硬度(ショアA)変化が±30以内であるフッ素ゴムから構成されることを特徴とする請求項1に記載のゴム製品。
【請求項3】
ショアA硬度が60〜80であるフッ素ゴムから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゴム製品。
【請求項4】
前記燃料供給システムにおいて可動または可変に設けられている請求項1乃至請求項3の何れかに記載のゴム製品。
【請求項5】
前記燃料供給システムを構成するレギュレータに装着されるバルブの弁体である請求項1乃至請求項4の何れかに記載のゴム製品。
【請求項6】
前記燃料供給システムを構成するレギュレータに装着されるダイヤフラムである請求項1乃至請求項4の何れかに記載のゴム製品。
【請求項7】
前記ガス燃料がLPGまたはCNGである請求項1乃至請求項6の何れかに記載のゴム製品。
【請求項8】
請求項5に記載のバルブと、請求項6に記載のダイヤフラムとを有するレギュレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−203306(P2010−203306A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48849(P2009−48849)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000005175)藤倉ゴム工業株式会社 (120)
【出願人】(000153122)株式会社ニッキ (296)