ゴルフクラブヘッド
【課題】 ミスショット時の応答を改善し、触覚的フィードバックを向上させることができるゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドは、上部、上部と反対の底部、打球面、打球面と反対の後面を含む本体を有する。打球面は、打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周を有する。打球面外周は、外周ヒール部、外周ヒール部と反対の外周トウ部、外周上部および、外周上部と反対の外周底部を有する。打球面はまた、打球面平面から後方に向かって延びる陥凹部を有し、陥凹部は、打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む。打球面はさらに、陥凹部の中に配置されたインサートを有する。打球面は、これに加えて、打球面外周と陥凹部外周とを隔てる最小周縁幅を有する。周縁幅は、1.25mm以下である。
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドは、上部、上部と反対の底部、打球面、打球面と反対の後面を含む本体を有する。打球面は、打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周を有する。打球面外周は、外周ヒール部、外周ヒール部と反対の外周トウ部、外周上部および、外周上部と反対の外周底部を有する。打球面はまた、打球面平面から後方に向かって延びる陥凹部を有し、陥凹部は、打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む。打球面はさらに、陥凹部の中に配置されたインサートを有する。打球面は、これに加えて、打球面外周と陥凹部外周とを隔てる最小周縁幅を有する。周縁幅は、1.25mm以下である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インサートを有するゴルフクラブヘッドに関する。
(著作権許諾の表明)
以下の開示は、著作権保護の対象となり得る。著作権所有者は、本開示を含む文書のいかなるものによる複製に対しても、それが特許商標庁の記録に掲載されるかぎり異議を申し立てないが、それ以外においては、適用可能なすべての著作権を留保する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブの重要な性能要素は、加振に対するその動的応答、すなわちボールとのインパクト時にゴルフクラブからプレイヤが受ける知覚または感覚である。ゴルフクラブヘッドは一般に、剛性の金属製打球面を含み、これは、芯を外したショットの場合に不快な感覚を与えることが多い。不要な振動を減らすために、ゴルフクラブヘッドの打球面に各種の材料のインサートが使用され得る。しかしながら、このようなインサートはしばしば、ゴルフクラブヘッドの打球面に構成されて、オフセンターヒット時にボールとゴルフクラブの打球面との間の接触点がインサートから外れる可能性が高くなり、その結果、ショットの精度が低下し、好ましくない振動応答、すなわち感覚を生じさせる。さらに、このような構成はゴルファーの自信を損なわせ、これがゴルフクラブの性能に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ミスショット時の応答を改善し、触覚的フィードバックを向上させることができるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つまたはそれ以上の態様におけるある実施形態は、有利な点として、ミスショット時の応答を改善し、触覚的フィードバックを向上させ、プレイヤの自信を増大させるゴルフクラブヘッドであってもよい。
【0005】
各種の実施形態において、ゴルフクラブヘッドは、上部と、上部と反対の底部と、打球面と、打球面と反対の後面と、を含む本体を有する。打球面は、打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、を有する。打球面外周は、外周ヒール部と、外周ヒール部と反対の外周トウ部と、外周上部と、外周上部と反対の外周底部と、を有する。打球面はまた、打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部を有する。打球面はさらに、陥凹部内に設置されたインサートを有する。打球面は、これに加えて、打球面外周と陥凹部外周を隔てる最小周縁幅を有する。周縁幅は1.25mm以下である。
【0006】
各種の実施形態において、ゴルフクラブヘッドはパター型ゴルフクラブヘッドであり、上部と、上部と反対の底部と、打球面と、打球面と反対の後面と、を含む本体を有する。打球面は、打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、を有する。打球面はまた、打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部を有する。打球面は、これに加えて、陥凹部の中に設置されたインサートを有する。打球面平面に垂直な仮想面は、この仮想面が第一の仮想点で本体の底部に近い打球面外周と交差し、第二の仮想点で本体の底部から遠い打球面外周と交差するように、陥凹部を通過する。この仮想面はまた、本体の底部に近い第三の仮想点で陥凹部外周と交差し、本体の底部から遠い第四の仮想点で陥凹部外周と交差する。第一の仮想点は第二の仮想点から距離Dだけ離れている。第三の仮想
点は第一の仮想点から距離d1だけ離れ、第四の仮想点は第二の仮想点から距離d2だけ離れている。第一の比d1/Dと第二の比d2/Dのうちの少なくとも一方が0.050以下である。
【0007】
各種の実施形態において、ゴルフクラブヘッドは、上部と、上部と反対の底部と、打球面と、打球面と反対の後面と、を含む本体を有する。打球面は、打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、を有する。打球面はまた、陥凹部の中に設置されたインサートを有する。インサートは、前面と、前面と反対の後面と、前面と後面の間の中間面と、最大長さLmaxと、を有する。前面は打球面平面と同一平面上にあり、幾何学中心を有する。打球面面に垂直な第一の仮想面は、この第一の仮想面が第一の仮想点で本体の底部に近い打球面外周と交差し、第二の仮想点で本体の底部から遠い打球面外周と交差するように、幾何学中心を通過する。第一の仮想面はまた、本体の底部に近い第三の仮想点で陥凹部外周と交差し、本体の底部から遠い第四の仮想点で陥凹部外周と交差する。第二の仮想面は打球面に垂直で、第一の仮想面から0.10×Lmaxから0.40×Lmaxの距離だけ離れており、それによって第二の仮想垂直面が、第五の仮想点で本体の底部に近い打球面外周と交差し、第六の仮想点で本体の底部から遠い打球面外周と交差する。第二の仮想垂直面はまた、本体の底部に近い第七の仮想点で陥凹部外周と交差し、本体の底部から遠い第八の仮想点で陥凹部外周と交差する。第一の仮想点と第三の仮想点は距離D1だけ離れている。第二の仮想点と第四の仮想点は距離D2だけ離れている。第五の仮想点と第七の仮想点は距離D3だけ離れている。第六の仮想点と第八の仮想点は距離D4だけ離れている。D1、D2、D3およびD4の少なくとも1つは、1.5mm以下、D1とD3との第一の絶対差とD2とD4との第二の絶対差のうちの少なくとも一方は2.0mm以上である。
【0008】
本発明による、その各種の態様におけるゴルフクラブヘッドの上記およびその他の特徴と利点は、以下に詳細に説明する各種の例の1つまたはそれ以上によって提供され、以下の説明、添付の図面および付属の特許請求の範囲を考えれば明らかとなるであろう。添付の図面は単に例示を目的としており、本発明の範囲を制限しようとするものではない。
【0009】
本発明は、その1つまたはそれ以上の態様において、例としてであって、限定としてではなく、添付の図面の図中に描かれている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1a】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドのヒール側斜視図である。
【図1b】そのトウ側立面図である。
【図1c】その上面図である。
【図1d】その前側立面図である。
【図1e】図1dのゴルフクラブヘッドのインサートの前面の幾何学中心を通って延びる仮想面A−A’におけるトウ側から見た断面図である。
【図1f】ある実施形態をさらに説明するための、図1dのゴルフクラブヘッドの面を通って延びる別の仮想面B−B’におけるトウ側から見た断面図である。
【図1g】ある実施形態をさらに説明するための、その前側立面図である。
【図2】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドのヒール側斜視図である。
【図2a】図2のゴルフクラブヘッドの上面図である。
【図2b】図2の仮想面C−C’におけるトウ側から見た断面図である。
【図3】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前側立面図である。
【図3a】図3の仮想面A−A’におけるトウ側から見た断面図である。
【図3b】図3の仮想面B−B’における底側から見た断面図である。
【図4】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前側立面図である。
【図4a】図4の仮想面A−A’におけるトウ側から見た断面図である。
【図4b】図4の仮想面B−B’におけるトウ側から見た断面図である。
【図4c】図4の仮想面C−C’における底側から見た断面図である。
【図4d】図4の仮想面D−D’おける底側から見た断面図である。
【図5】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前方立面図である。
【図5a】図5の仮想面A−A’におけるヒール側から見た断面図である。
【図5b】図5の仮想面B−B’におけるヒール側から見た断面図である。
【0011】
説明のために、上記の図面は必ずしも正しい縮尺で描かれていない。すべての図面を通して、同じまたは同様の要素には同じ参照番号が付されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に開示する、本発明によるゴルフクラブヘッドの1つまたはそれ以上の新規で非自明的な態様と特徴の代表的な例は、いかなる方法でも限定しようとするものではない。さらに、本発明の各種の態様と特徴は、単独でも、あるいは相互の様々な新規で非自明的な結合および小結合の形態でも使用できる。
【0013】
ゴルフクラブの重要な性能要素は、加振に対するその動的応答、すなわちボールとのインパクト時にゴルフクラブからプレイヤが受ける知覚または感覚である。不要な振動を減らすために、ゴルフクラブヘッドの打球面に各種の材料のインサートが使用されるかもしれない。ある実施形態は、有利な点として、ゴルフボールがインサート上に位置する場所においてゴルフクラブの打球面と接触する可能性を大きくし、またインサートが打球面の残りの領域と比較して大きな前面領域を有すると認識されるように構成することによって、ミスショット時の許容性を改善し、触覚的フィードバックを向上させ、プレイヤの自信を増大させるゴルフクラブヘッドであってもよい。
【0014】
1つまたはそれ以上の実施形態において、例として図1aから図1gに描かれているように、ゴルフクラブヘッド100はパター型ゴルフクラブヘッドである。図のように、クラブヘッド100は、ANSER(登録商標)スタイルのブレード型パターヘッドである。他の実施形態において、クラブヘッド100は、マレット型パタークラブヘッド、ブレード型パタークラブヘッドまたはその他のいずれであってもよい。
【0015】
図1aを参照すると、ゴルフクラブヘッド100は、ゴルフボールを打つための打球面103を含む前部101、前部101と反対の後面105、上部107、上部107と反対の底部109、ヒール部111、およびヒール部111と反対のトウ部113を有する。打球面103は、打球面周縁部115、打球面外周117、陥凹部119、および陥凹部外周123を含む。ホーゼル125が、ヒール部111に近い上部107から延び、シャフト(図示せず)を受ける。本明細書の図面にはホーゼル125を有するゴルフクラブヘッド100が描かれているが、ゴルフクラブヘッド100は、図のホーゼル125の代わりにシャフト受容部、たとえば開口部しか持たなくてもよく、すわなち「ホーゼルなし」であってもよい。ホーゼル125はまた、ゴルフクラブヘッド100に関して、概してどのような形状、角度または位置であってもよい。
【0016】
1つまたはそれ以上の実施形態において、たとえば図1bに示されるように、打球面103は仮想打球面平面127と概して同一平面上にある。たとえば、打球面103は、平坦であっても、テクスチャード加工が施されていても、スコアラインまたは溝を含んでいても、陥凹部119を取り囲む周縁溝を有していても、または若干の曲率、たとえば約100mm以上の隆起または盛り上がり半径を有していてもよい。打球面103の最も外側の境界、すなわちクラブヘッド100の、打球面平面127と同一平面上にある部分の最も外側の境界は、打球面外周117を形成する。陥凹部119は、打球面平面127から後方に延びる。陥凹部119の外側境界と打球面平面127との交差部が、陥凹部外周1
23を形成する。打球面103の、陥凹部外周123と打球面外周117との間にある領域は打球面周縁部115を構成する。
【0017】
再び図1aと図1bを参照すると、1つまたはそれ以上の実施形態において、インサート121は、少なくとも部分的に陥凹部119の中に設置される。いくつかの実施形態において、たとえば図1aに示される実施形態のように、インサート121は完全に陥凹部119の中に設置される。インサート121は、前面102、後面104、および前面102と後面104との間に配置される中間面156を有する。インサート121の前面102は、打球面103の周縁部115と概して同一平面上にある。たとえば、いくつかの実施形態において、インサート121の前面102は、インサート121の前面102の外側境界の付近に、テクスチャード加工部、スコアライン、溝および/または周縁溝を有していてもよい。他の実施形態において、インサート121は、前面102が打球面平面127から陥没しているように構成される。さらに他の実施形態において、インサート121は、前面102が周縁部115に関して隆起するように構成される。
【0018】
インサート121は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、その他の金属、ポリマ、繊維強化ポリマ、ポリウレタン、エラストマ材料、ナイロン、木、またはこれらのあらゆる組み合わせのいずれであってもよい。インサート121は、単独の材料またはあらゆる複合材料の単体から構成されてもよい。あるいは、インサート121は、各々が同じ、異なる、またはあらゆる複合材料の一体部品または部分の連続から構成されてもよい。たとえば、インサート121の第一の部分は金属材料であってもよく、インサート121の第二の部分はポリマ材料であってもよい。インサート121の第一の部分はまた、インサート陥凹部を有していてもよく、その中にインサート121の第二の部分が部分的に、または完全に設置されてもよい。インサート121を、各々が異なる材料を有する複数の個別の部分を含むように構成することは、たとえば、それによってゴルフクラブヘッド100とゴルフボールとの間の衝撃位置に基づいて応答を変化させることが可能になるという点で有利である。複数の一体の個別部品を含むインサートは、いくつの部分を含んでもよく、またどのような形状または配置であってもよいことを明記する。
【0019】
図1bを参照すると、ゴルフクラブヘッド100が地面144に関して基準位置に置かれている。陥凹部119は底面158と、陥凹部外周123と底面158との中間の側面124を有する。側面124は、打球面平面127に概して垂直である。あるいは、側面124は、後面104に向かって、いずれの角度、曲線、階段状、またはこれらのあらゆる組み合わせでも、打球面平面127から底面158まで延びていてよい。いくつかの実施形態において、側面124は底面158へと連続的に推移する。
【0020】
再び図1bを参照すると、1つまたはそれ以上の実施形態において、打球面外周117は、打球面外周上部117aと打球面外周底部117bを有する。陥凹部外周123はまた、陥凹部外周上部123aと陥凹部外周底部123bを含む。いくつかの実施形態において、陥凹部119は、ゴルフクラブヘッド100の後面105へと延びる貫通穴であってもよい。この場合、インサート121は、陥凹部119の中に設置された時に、インサート121の後面104の少なくとも一部が露出するような位置に保持されてもよい。
【0021】
インサート121は、図のように、インサート121の中央部分がインサート121のヒール側部分とトウ側部分のいずれよりも広い。しかしながら、1つまたはそれ以上の他の実施形態において、インサート121の幅は、中央部分よりヒール側またはトウ側部分のいずれにおいても広くてよいことを明記する。このような幅の変化は、ゴルフクラブヘッド100の感覚、ゴルフクラブヘッド100の振動応答に影響を与え、最終的にはプレイヤの自信を増大させるかもしれない。インサート121の幅は変化させうるため、陥凹部119も、したがって、これと相補的に変化する高さを有する。インサート121は、
この場合、インサート121と陥凹部119の具体的な形状のほか、特徴のこのような配置の所望の効果に応じて、陥凹部119と完全に接触しても、そうでなくてもよい。たとえば、インサート121は、インサート121の後方でインサート121と陥凹部119の底面158との間に中空部分が形成されるように構成されてもよい。
【0022】
図1dを参照すると、インサート121の前面102は、幾何学中心131を含む。1つまたはそれ以上の実施形態において、陥凹部119とインサート121は、対称軸に関して対称であってもよい。いくつかの実施形態において、対称軸は打球面平面127の中にあり(図1e参照)、インサート121の前面102の幾何学中心131を通過する。いくつかのこのような実施形態において、対称軸はさらに、ゴルフクラブヘッドが基準位置に置かれた時に垂直面内にもあり、これについては後述する。しかしながら、陥凹部119および/またはインサート121は対称でなくてもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、陥凹部119および/またはインサート121は概して、打球面103の外周117に追従する。
【0023】
図1b〜図1fを参照すると、前述のように、ゴルフクラブヘッド100は、地面144に関して基準位置に示されている。特に図1dを参照すると、ホーゼル125はホーゼル軸140を含む。第一の仮想垂直面142は地面144に垂直であり、打球面平面127に垂直であり、クラブヘッド100の打球面103の最もヒール側の点146を通過する。第二の仮想垂直面150は第一の仮想面142に平行であり、クラブヘッド100の打球面103の最もトウ側の点148を通過する。「基準位置」とは本明細書において、ゴルフクラブヘッド、たとえばクラブヘッド100の位置であって、ホーゼル軸140が地面144に関して垂直面内にあり、クラブヘッド100の底部109と地面144との交差点152が、第一と第二の仮想面142と150との間で等間隔となるような位置を意味する。
【0024】
再び図1bを参照すると、寸法Hmaxは、クラブヘッド100が基準位置にある時に、地面144に垂直な方向に測定されるゴルフクラブヘッド100の地面144から上部107のある点までの、ホーゼル125を除く最大高さである。1つの実施形態において、Hmaxは15mmより大きい。他の実施形態において、Hmaxは20mmより大きく、また別の実施形態においては25mmより大きい。
【0025】
寸法Hrecは、地面144に垂直な方向に測定される地面144からの陥凹部外周上部123aの最大高さである。1つまたはそれ以上の実施形態において、Hrecは、HmaxとHrecの絶対差が3mm以下、より好ましくは2mm以下、さらにより好ましくは1.25mm以下となるような高さである。これらの範囲によって、インサート部分が打球面全領域と比較して大きいと認識され、性能を向上させるようなクラブヘッドを提供するという利益が得られる。
【0026】
図1cはゴルフクラブヘッド100の上面図であり、これは打球面103、陥凹部119、ホーゼル125、および少なくとも部分的に陥凹部119の中に設置されたインサート121を有する。ゴルフクラブヘッド100はまた、前部101、後面105、ヒール部111、およびトウ部113を有する。また、断面A−A’とB−B’も示されており、これについては後により詳しく説明する。断面A−A’とB−B’は各々、打球面103に垂直であり、各々が陥凹部119の一部を通過する。特に、垂直断面A−A’は、図1eに関して後述するが、幾何学中心131でゴルフクラブヘッド100の一部を通過する(図1d等参照)。垂直断面B−B’は、図1fに関して後述するが、幾何学中心131以外の位置でゴルフクラブヘッド100の一部を通過する。
【0027】
図1eは、図1dに描かれているように幾何学中心131を通過する垂直断面A−A’
の視点でのゴルフクラブヘッド100の断面図である。垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド100と交差し、打球面平面127に沿って4つの点、すなわち点133、点135、点137、点139ができる。点133は、打球面平面127と垂直断面A−A’と打球面外周底部117bが接触する点を表す。点135は、打球面平面127と垂直断面A−A’と打球面外周上部117aが接触する点を表す。点137は、打球面平面127と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部123bが接触する点を表す。点139は、打球面平面127と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部123aが接触する点を表す。寸法L1は、点133と点135の間の距離である。この場合、点133と点135の間の距離は、幾何学句中心131における打球面103の全幅に対応する。寸法l1は、点135と点139の間の距離を表す。寸法l2は、点133と点137の間の距離を表す。
【0028】
ゴルフクラブ100は、打球面外周117と陥凹部外周123との間の最小距離を含む。この最小距離は、最小周縁幅を意味する。本実施の形態において、最小周縁幅は寸法l1に対応する。1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l1は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、各種の実施形態において、距離l2は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。寸法l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、後述のように、また図3bに最もよく描かれているように、打球面外周117のヒール部とトウ部および陥凹部外周123のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0029】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方は0.050以下、0.045以下、または0.040以下である。寸法l3は点137と点139の間の距離を表す。いくつかの実施形態において、比l3/L1は0.90以上、0.95以上、または0.99以上である。
【0030】
図1fは、図1dに描かれているように幾何学中心131以外の位置でゴルフクラブヘッド100を通過する垂直断面B−B’の視点での断面図である。垂直断面B−B’がゴルフクラブヘッド100と交差し、打球面平面127に沿って4つの点、すなわち点141、点143、点145、点147ができる。点141は、打球面平面127と垂直断面B−B’と打球面外周底部117bが接触する点を表す。点143は、打球面平面127と垂直断面B−B’と打球面外周上部117aが接触する点を表す。点145は、打球面平面127と垂直断面B−B’と陥凹部外周底部123bが接触する点を表す。点147は、打球面平面127と垂直断面B−B’と陥凹部外周上部123aが接触する点を表す。寸法L2は、点141と点143の間の距離である。点141と点143との間の距離L2は、垂直断面B−B’における打球面103の全幅に対応する。寸法l4は、点143と点147の間の距離を表す。図1eに示されている寸法l4は、図1eに示されている寸法l1より大きいが、ゴルフクラブヘッド100の形状に応じて、l4は寸法l1以下でもよい。点141と点145の間の距離は寸法l5によって表される。点145と点147の間の距離は寸法l6で表される。寸法l6は図1eに示されている寸法l3より小さく描かれているが、ゴルフクラブヘッド100の具体的な形状に応じて、この関係は逆であってもよい。
【0031】
図1gは、地面144に関して基準位置にあるゴルフクラブヘッド100の前方立面図であり、これは陥凹部119、陥凹部119の中のインサート121、ホーゼル125、打球面の最もヒール側の点160、および打球面の最もトウ側の点162を含む。最大長さLmaxは水平方向に測定されるインサート121の全長を表し、寸法Wsfは水平方向に測定される打球面103の全幅(すなわち、打球面外周117の範囲)を表し、寸法Hgc,maxは、地面144に関するゴルフクラブヘッド100の上部107の最大高
さを表す。Wsfは、打球面の最もトウ側の点160と打球面の最もヒール側の点162の間で測定される。
【0032】
図1d〜図1fを参照すると、1つの実施形態において、垂直断面A−A’が幾何学中心131を通るように切断され、垂直断面B−B’が垂直断面A−A’に平行で、垂直断面A−A’から0.10×Lmaxから0.40×Lmaxの距離だけ離れている場合、寸法l2、l1、l5、l4のうちの少なくとも1つは1.5mm以下である。ある実施形態によれば、l2とl5の差の絶対値とl1とl4の差の絶対値の少なくとも一方は、2.0mm以上である。しかしながら、上記の絶対値の数値は、ゴルフクラブヘッド100の具体的な形状に応じて、2.0mm以下であってもよい。
【0033】
1つまたはそれ以上の実施形態において、図2から図2bに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド200はパター型ゴルフクラブ用のヘッドである。図2〜図2bを参照すると、ゴルフクラブヘッド200は基準位置で示されており、ゴルフボールを打つための打球面203を含む前部201、後面205、上部207、上部207と反対の底部209、ヒール部211、ヒール部211の反対のトウ部213、打球面周縁部215、打球面外周217、陥凹部219、陥凹部219の中に設置され、第一のインサート部222と第二のインサート部224を有するインサート221、陥凹部外周223、および打球面203のヒール部211付近の、シャフト(図示せず)を受けるためのホーゼル225を有する。本明細書の図面では、ホーゼル225を有するゴルフクラブヘッド200が描かれているが、ゴルフクラブヘッドは、図に示されたホーゼル225の代わりにシャフト受容部のみを有し、すなわち「ホーゼルなし」であってもよい。ホーゼル225はまた、ゴルフクラブヘッド200に関してどのような形状、角度、または位置であってもよい。たとえば、他の実施形態では、ホーゼル225は、たとえば「センターシャフト型」ゴルフクラブにおいて、中央位置にあってもよく、また他の実施形態では、ホーゼル225は、たとえば「トウシャフト型」ゴルフクラブにおいて、ゴルフクラブヘッドのトウ部213の付近に位置付けてもよい。打球面周縁部215は、陥凹部219の少なくとも一部を取り囲む。他の説明がないかぎり、これらの特徴は、本発明の図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0034】
例えば、図2bを参照すると、インサート221は、前面202、後面204、中間面256、ヒール部206と、トウ部208を有する。インサート221の前面202は、打球面203と同一平面上にある。インサート221は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、その他の金属、ポリマ、繊維強化ポリマ、またこれらのどのような組み合わせであってもよい。インサートの第一の部分222は金属材料であってもよく、インサートの第二の部分224はポリマ材料であってもよい。インサートの第一の部分222はまた、インサート陥凹部を有していてもよく、インサートの第二の部分224がインサート221の第一の部分222のインサート陥凹部の中に設置される。しかしながら、一体部分の連続で構成されるインサート221は、いずれの形態または配置であってもよいことを明記する。
【0035】
垂直断面C−C’は、打球面平面227に垂直である(図2と図2a参照)。垂直断面C−C’は、図2aに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド200の一部を通過する。いくつかの実施形態において、垂直断面は、インサート221の前面202の幾何学中心を通る。
【0036】
図2bは、図2と図2aに示されるようにゴルフクラブヘッド200を通過する垂直断面C−C’の視点での、トウ側から見たゴルフクラブヘッド200の断面図である。図のように、打球面平面227は、ゴルフクラブヘッド200の打球面203と概して同一平
面上にある。
【0037】
図1a〜図1gに示される実施形態に関して前述したように、寸法Hgc,maxは、地面244に垂直方向に測定されるゴルフグラブヘッド200の地面244から上部207までの最大高さを表す。
【0038】
1つまたはそれ状の実施形態において、図3から図3dに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド300はパター型ゴルフクラブ用のヘッドである。図3を参照すると、ゴルフクラブヘッド300は基準位置に置かれ、ゴルフボールを打つための打球面303を含む前部301、上部307、上部307と反対の底部309、ヒール部311、ヒール部311と反対のトウ部313、打球面周縁部315、打球面外周317、陥凹部319、陥凹部319の中に設置されたインサート321、陥凹部外周323、および打球面303のヒール側にある、シャフト(図示せず)を受けるためのホーゼル325を有する。本明細書の図にはホーゼル325を有するゴルフクラブヘッド300が描かれているが、ゴルフクラブヘッドは、図のホーゼル325に代わって、シャフト受容部、たとえば開口部だけを有し、すなわち「ホーゼルなし」であってもよい。ホーゼル325はまた、ゴルフクラブヘッド300に関してどのような形状、角度または位置であってもよい。打球面周縁部315は、陥凹部319の少なくとも一部を取り囲む。他の説明がないかぎり、これらの特徴は図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0039】
垂直断面A−A’は、打球面平面327に垂直である(図3aに示される)。垂直断面A−A’は、図3aに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド300の一部を通過する。水平断面B−B’は打球面平面327に垂直であり、また断面A−A’にも垂直である。水平断面B−B’は、図3bに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド300の一部を通過する。
【0040】
図3aは、図3に描かれているようにゴルフクラブヘッド300を通過する垂直断面A−A’の視点でのゴルフクラブヘッド300の断面図である。垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド300と交差し、打球面平面327に沿って4つの点、すなわち点333、点335、点337、点339ができる。点333は、打球面平面327と垂直断面A−A’と打球面外周底部317bが接触する点を表す。点335は、打球面平面327と垂直断面A−A’と打球面外周上部317aが接触する点を表す。点337は、打球面平面327と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部323bが接触する点を表す。点339は、打球面平面327と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部323aが接触する点を表す。寸法L1は、点333と点335の間の距離を表す。点333と点335の間の距離L1は、断面A−A’の位置における打球面303の全幅に対応する。寸法l1は、点335と点339の間の距離を表す。寸法l2は、点333と点337の間の距離を表す。
【0041】
1つまたはそれ以上の実施形態において、距離l1は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、l2は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。寸法l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内にある代わりに、またはそれに加えて、後述のように、また図3に最もよく描かれていように、打球面外周317のヒール部とトウ部および陥凹部外周323のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0042】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方は0.050以下、0.045以下、または0.040以下である。寸法l3は点337と点339の間の距離を表す。いくつかの実施形態において、比l3/L1は0.90以
上、0.95以上、または0.99以上である。
【0043】
図のように、寸法Hgc,maxは、地面344に垂直な方向に測定されるゴルフクラブヘッド300の地面344から上部307の点までの最大高さを表す。
【0044】
図3bは、図3に描かれているようにゴルフクラブヘッド300の一部を通過する水平断面B−B’の視点でのゴルフクラブヘッド300の断面図である。水平断面B−B’がゴルフクラブヘッド300と交差し、打球面平面327に沿って、4つの点、すなわち点341、点343、点345、点347ができる。点341は、打球面平面327と水平断面B−B’と打球面外周ヒール部317cが接触する点を表す。点343は、打球面平面327と水平断面B−B’と打球面外周トウ部317dが接触する点を表す。点345は、打球面平面327と水平断面B−B’と陥凹部外周ヒール部323cが接触する点を表す。点347は、打球面平面327と水平断面B−B’と陥凹部外周トウ部323dが接触する点を表す。
【0045】
寸法L2は、点341と点343の間の距離を表す。点341と点343の間の距離L2は、水平断面B−B’の位置における打球面303の全幅に対応する。寸法l4は、点343と点347の間の距離を表す。点341と点345の間の距離は寸法l5によって表される。図に描かれている寸法l4は図に描かれている寸法l5より大きいが、ゴルフクラブヘッド300の形状に応じて、l4は寸法l5以下でもよい。点345と点347の間の距離は寸法l6によって表される。特定の実施形態において、比l6/L2は0.80以上、0.90以上、または0.99以上である。
【0046】
1つまたはそれ以上の実施形態において、図4から図4dに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド400はパター型ゴルフクラブ用のヘッドである。図4を参照すると、ゴルフクラブヘッド400は、ゴルフボールを打つための打球面403を含む前部401、上部407、上部407と反対の底部409、ヒール部411、ヒール部と反対のトウ部413、打球面周縁部415、打球面外周417、陥凹部419、陥凹部419の中に設置されたインサート421、陥凹部外周423、および打球面403のヒール部411に近いシャフト(図示せず)を受けるためのホーゼル425と、を有する。打球面周縁部415は、陥凹部419の少なくとも一部を取り囲む。他の説明がないかぎり、これらの特徴は図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0047】
垂直断面A−A’は、打球面平面427に垂直である(図4aに示される)。垂直断面A−A’は、図4aに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する。垂直断面B−B’は、垂直断面A−A’に平行で、打球面平面427に垂直である。垂直断面B−B’は、図4bに関して後述するが、垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド400を通過する位置とは異なるゴルフクラブヘッド400の部分を通過する。水平断面C−C’は、打球面平面427に垂直であり、垂直断面A−A’に垂直である。水平断面C−C’は、図4cに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する。水平断面D−D’は、打球面平面427に垂直であり、垂直断面A−A’に垂直である。水平断面D−D’は、図4dに関して後述するが、水平断面C−C’がゴルフクラブヘッド400を通過する位置とは異なる、そこから垂直に離間されたゴルフクラブヘッド400の部分を通過する。
【0048】
図4aは、図4に描かれるようにゴルフクラブヘッド400を通過する垂直断面A−A’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。垂直断面A−A’はゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、点433、点435、点437、点439ができる。点433は、打球面平面427と垂直断面A−A’と打球面
外周底部417bが接触する点を表す。点435は、打球面平面427と垂直断面A−A’と打球面外周上部417aが接触する点を表す。点437は、打球面平面427と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部423bが接触する点を表す。点439は、打球面平面427と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部423aが接触する点を表す。寸法L1は、点433と点435の間の距離を表す。点433と点435の間の距離L1は、垂直断面A−A’の位置における打球面403の全幅に対応する。寸法l1は、点435と点439の間の距離を表す。
【0049】
1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l1は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、l2で表される点433と点437の間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、後述のように、また図4cに最もよく描かれているように、打球面外周417のヒール部とトウ部および陥凹部外周423のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0050】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方は、0.050以下、0.045以下、または0.040以下である。寸法l3は、点437と点439の間の距離を表す。1つの実施形態において、比l3/L1は0.90以上、0.95以上、または0.99以上である。
【0051】
図4bは、図4に描かれているように、垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド400を通過する点とは異なる位置でゴルフクラブヘッド400の一部を通過する垂直断面B−B’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。垂直断面B−B’がゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、すなわち点441、点443、点445、点447ができる。点441は、打球面平面427と垂直断面B−B’と打球面外周底部417bが接触する点を表す。点443は、打球面平面427と垂直断面B−B’と打球面外周上部417aが接触する点を表す。点445は、打球面平面427と垂直断面B−B’と陥凹部外周底部423bが接触する点を表す。点447は、打球面平面427と垂直断面B−B’と陥凹部外周上部423bが接触する点を表す。寸法L2は、点441と点443の間の距離を表す。点441と点443の間距離L2は、垂直断面B−B’の位置における打球面403の全幅に対応する。距離l4は、点443と点447の間の距離を表す。1つの実施形態において、図4bに描かれている寸法l4は、図4aに描かれている寸法l1より大きいが、ゴルフクラブヘッド400の形状に応じて、l4は寸法l1以下でもよい。点441と点445の間の距離は、寸法l5で表される。点445と点447の間の距離は寸法l6によって表される。
【0052】
1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l6は、寸法l3より小さいが、他の実施形態ではこの関係が逆であってもよい。さらに、1つまたはそれ以上の実施形態において、インサート421はその長さ全体にわたって複数回高さが変化する。
【0053】
図4cは、図4に描かれているように、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する水平断面C−C’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。水平断面C−C’がゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、すなわち点449、点451、点453、点455ができる。点449は、打球面平面427と水平断面C−C’と打球面外周ヒール部417cが接触する点を表す。点451は、打球面平面427と水平断面C−C’と打球面外周トウ部417dが接触する点を表す。点453は、打球面平面427と水平断面C−C’と陥凹部外周ヒール部423cが接触する点を表す。点455は、打球面平面427と水平断面C−C’と陥凹部外周トウ部423dが
接触する点を表す。寸法L3は、点449と点451の間の距離を表す。点449と点451の間の距離L3は、水平断面C−C’の位置における打球面403の全幅に対応する。寸法l7は、点451と点455の間の距離を表す。点449と点453の間の距離は、寸法l8により表される。図に描かれている寸法l7は図に描かれている寸法l8より大きいが、ゴルフクラブヘッド400の形状に応じて、l7は寸法l8以下でもよい。点453と点455の間の距離は、寸法l9により表される。特定の実施形態において、比l9/L3は0.80以上、0.90以上、または0.99以上である。
【0054】
図4dは、図4に描かれているように、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する水平断面D−D’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。水平断面D−D’がゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、すなわち点457、点459、点461、点463ができる。点457は、打球面平面427と水平断面D−D’と打球面外周ヒール部417cが接触する点を表す。点459は、打球面平面427と水平断面D−D’および打球面外周トウ部417dが接触する点を表す。点461は、打球面平面427と水平断面D−D’と陥凹部外周ヒール部423cが接触する点を表す。点463は、打球面平面427と水平断面D−D’および陥凹部外周トウ部423dが接触する点を表す。寸法L4は、点459と点457の間の距離を表す。点459と点457の間の距離L4は、水平断面D−D’の位置における打球面403の全幅に対応する。寸法l10は、点457と点461の間の距離を表す。点459と点463の間の距離は、寸法l11で表される。1つの実施形態において、図に描かれている寸法l10は図に描かれている寸法l11より大きいが、ゴルフクラブヘッド400の形状に応じて、l11が寸法l10以下でもよい。点461と点463の間の距離は、寸法l12により表される。
【0055】
1つまたはいくつかの実施形態において、寸法l12は寸法l9より小さいが、他の実施形態では、この関係が逆であってもよい。さらに、1つまたはそれ以上の態様において、インサート421は高さが複数回変化する。
【0056】
1つまたはそれ以上の実施形態において、図5から図5bに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド500はアイアン型ゴルフクラブ用のヘッドであるが、以下の説明は、ウッド型ゴルフクラブに当てはめることもできる。図5を参照すると、ゴルフクラブヘッド500は、打球面503の中に配置されたインサート521と幾何学中心531を有する打球面503を有する。
【0057】
インサート521の前部502は、打球面503と概して同一平面上にある。ゴルフクラブヘッド500はまた、上部507、底部509、ヒール部511、トウ部513、陥凹部518、窩洞419、周縁部515、およびホーゼル525を有する。ゴルフクラブヘッド500は、地面544に関して基準位置にある。垂直断面A−A’とB−B’は、図5に描かれているように、打球面平面527に垂直である。垂直断面A−A’は、図5aに関して後述するが、幾何学中心531においてゴルフクラブヘッド500の一部を通過する。垂直断面B−B’は、図5bに関して後述するが、幾何学中心531以外の位置においてゴルフクラブヘッド500の一部を通過する。他の説明がないかぎり、これらの特徴は図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0058】
図5aは、図5に描かれているように幾何学中心531を通過する垂直断面A−A’の視点でのゴルフクラブヘッド500の断面図である。垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド500と交差し、打球面平面527に沿って4つの点、すなわち点533、点535、点537、点539ができる。点533は、打球面平面527と垂直断面A−A’と打球面外周底部517bか接触する点を表す。点535は、打球面平面527と垂直断面A
−A’と打球面外周上部517aが接触する点を表す。点537は、打球面平面527と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部523bが接触する点を表す。点539は、打球面平面527と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部523aが接触する点を表す。寸法L1は、点533と点535の間の距離を表す。点533と点535の間の距離L1は、幾何学中心531における打球面503の全幅に対応する。寸法l1は点535と点539の間の距離を表す。
【0059】
1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l1は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内である代わりに、またはこれに加えて、l2によって表される点533と点537の間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。寸法l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内である代わりに、またはこれに加えて、打球面外周517のヒール部とトウ部および陥凹部外周523のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0060】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方が0.050以下であることも好ましく、これらの比の少なくとも一方が0.045以下であることがより好ましくは、これらの比の少なくとも一方が0.040以下であることがさらにより好ましい。寸法l3は、点537と点539の間の距離を表す。比l3/L1が0.90以上であることが好ましく、比l3/L1が0.95以上であることがより好ましく、比l3/L1が0.99以上であることがさらにより好ましい。
【0061】
図5bは、図5に描かれているように、幾何学中心531以外の位置においてゴルフクラブヘッド500の一部を通過する垂直断面B−B’の視点でのゴルフクラブヘッド500の断面図である。垂直断面B−B’がゴルフクラブヘッド500と交差し、打球面平面527に沿って4つの点、すなわち点541、点543、点545、点547ができる。点541は、打球面平面527と垂直断面B−B’と打球面平面外周底部517bが接触する点を表す。点543は、打球面平面527と垂直断面B−B’と打球面外周上部517aが接触する点を表す。点545は、打球面平面527と垂直断面B−B’と陥凹部外周底部523bが接触する点を表す。点547は、打球面平面527と垂直断面B−B’と陥凹部外周上部523aが接触する点を表す。寸法L2は、点541と点543の間の距離を表す。点541と点543の間の距離L2は、垂直断面B−B’の位置における打球面503の全幅である。寸法l4は、点543と点547の間の距離を表す。図5bに描かれている寸法l4は図5aに示される寸法l1より大きいが、ゴルフクラブヘッド500の形状に応じて、l4は寸法l1以下でもよい。点541と点545の間の距離は、寸法l5によって表される。点545と点547の間の距離は、寸法l6によって表される。
【0062】
本発明が現時点で好ましいその態様に関連して説明されたが、当業者であれば、以下の付属の特許請求の範囲に明記される場合除き、上記によって限定されない本発明の本質と範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、改良および均等物との代替を行うことができることがわかるであろう。
【符号の説明】
【0063】
100、200、300、400、500 ゴルフクラブヘッド、101、201、301、401 前部、102、202、502 (インサートの)前面、103、203、303、403、503 打球面、104、204 (インサートの)後面、105 後面、107、207、307、407、507 上部、109、209、309、409、509 底部、111、211、311、411、511 ヒール部、113、213、313、413、513 トウ部、115、215、315、415、515 打球
面周縁部、117、217、317、417 打球面外周、117a、317a、417a、517a 打球面外周上部、117b、317b、417b、517b 打球面外周底部、119、219、319、419、518 陥凹部、121、221、321、421、521 インサート、123、223、323、423 陥凹部外周、123a、323a、423a、523a 陥凹部外周上部、123b、323b、423b、523b 陥凹部外周底部、124 (陥凹部の)側面、125 ホーゼル、127、227、327、427、527 打球面平面、131、531 幾何学中心、133、135、137、139、141、143、145、147、333、335、337、339、341、343、345、347、433、435、437、439、449、451、453、455、533、535、537、539、541、543、545、547
点、142 第一の仮想垂直面、144 地面、146 ヒール側の点、148 トウ側の点、150 第二の仮想垂直面、152 交差点、256 (陥凹部の)中間面、158 (陥凹部の)底面、205 後面、206 (インサートの)ヒール部、208 (インサートの)トウ部、222 第一のインサート部、224 第二のインサート部、317c,417c 打球面外周ヒール部、317d,417d 打球面外周トウ部、423c 陥凹部外周ヒール部、423d 陥凹部外周トウ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、インサートを有するゴルフクラブヘッドに関する。
(著作権許諾の表明)
以下の開示は、著作権保護の対象となり得る。著作権所有者は、本開示を含む文書のいかなるものによる複製に対しても、それが特許商標庁の記録に掲載されるかぎり異議を申し立てないが、それ以外においては、適用可能なすべての著作権を留保する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブの重要な性能要素は、加振に対するその動的応答、すなわちボールとのインパクト時にゴルフクラブからプレイヤが受ける知覚または感覚である。ゴルフクラブヘッドは一般に、剛性の金属製打球面を含み、これは、芯を外したショットの場合に不快な感覚を与えることが多い。不要な振動を減らすために、ゴルフクラブヘッドの打球面に各種の材料のインサートが使用され得る。しかしながら、このようなインサートはしばしば、ゴルフクラブヘッドの打球面に構成されて、オフセンターヒット時にボールとゴルフクラブの打球面との間の接触点がインサートから外れる可能性が高くなり、その結果、ショットの精度が低下し、好ましくない振動応答、すなわち感覚を生じさせる。さらに、このような構成はゴルファーの自信を損なわせ、これがゴルフクラブの性能に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ミスショット時の応答を改善し、触覚的フィードバックを向上させることができるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つまたはそれ以上の態様におけるある実施形態は、有利な点として、ミスショット時の応答を改善し、触覚的フィードバックを向上させ、プレイヤの自信を増大させるゴルフクラブヘッドであってもよい。
【0005】
各種の実施形態において、ゴルフクラブヘッドは、上部と、上部と反対の底部と、打球面と、打球面と反対の後面と、を含む本体を有する。打球面は、打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、を有する。打球面外周は、外周ヒール部と、外周ヒール部と反対の外周トウ部と、外周上部と、外周上部と反対の外周底部と、を有する。打球面はまた、打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部を有する。打球面はさらに、陥凹部内に設置されたインサートを有する。打球面は、これに加えて、打球面外周と陥凹部外周を隔てる最小周縁幅を有する。周縁幅は1.25mm以下である。
【0006】
各種の実施形態において、ゴルフクラブヘッドはパター型ゴルフクラブヘッドであり、上部と、上部と反対の底部と、打球面と、打球面と反対の後面と、を含む本体を有する。打球面は、打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、を有する。打球面はまた、打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部を有する。打球面は、これに加えて、陥凹部の中に設置されたインサートを有する。打球面平面に垂直な仮想面は、この仮想面が第一の仮想点で本体の底部に近い打球面外周と交差し、第二の仮想点で本体の底部から遠い打球面外周と交差するように、陥凹部を通過する。この仮想面はまた、本体の底部に近い第三の仮想点で陥凹部外周と交差し、本体の底部から遠い第四の仮想点で陥凹部外周と交差する。第一の仮想点は第二の仮想点から距離Dだけ離れている。第三の仮想
点は第一の仮想点から距離d1だけ離れ、第四の仮想点は第二の仮想点から距離d2だけ離れている。第一の比d1/Dと第二の比d2/Dのうちの少なくとも一方が0.050以下である。
【0007】
各種の実施形態において、ゴルフクラブヘッドは、上部と、上部と反対の底部と、打球面と、打球面と反対の後面と、を含む本体を有する。打球面は、打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、を有する。打球面はまた、陥凹部の中に設置されたインサートを有する。インサートは、前面と、前面と反対の後面と、前面と後面の間の中間面と、最大長さLmaxと、を有する。前面は打球面平面と同一平面上にあり、幾何学中心を有する。打球面面に垂直な第一の仮想面は、この第一の仮想面が第一の仮想点で本体の底部に近い打球面外周と交差し、第二の仮想点で本体の底部から遠い打球面外周と交差するように、幾何学中心を通過する。第一の仮想面はまた、本体の底部に近い第三の仮想点で陥凹部外周と交差し、本体の底部から遠い第四の仮想点で陥凹部外周と交差する。第二の仮想面は打球面に垂直で、第一の仮想面から0.10×Lmaxから0.40×Lmaxの距離だけ離れており、それによって第二の仮想垂直面が、第五の仮想点で本体の底部に近い打球面外周と交差し、第六の仮想点で本体の底部から遠い打球面外周と交差する。第二の仮想垂直面はまた、本体の底部に近い第七の仮想点で陥凹部外周と交差し、本体の底部から遠い第八の仮想点で陥凹部外周と交差する。第一の仮想点と第三の仮想点は距離D1だけ離れている。第二の仮想点と第四の仮想点は距離D2だけ離れている。第五の仮想点と第七の仮想点は距離D3だけ離れている。第六の仮想点と第八の仮想点は距離D4だけ離れている。D1、D2、D3およびD4の少なくとも1つは、1.5mm以下、D1とD3との第一の絶対差とD2とD4との第二の絶対差のうちの少なくとも一方は2.0mm以上である。
【0008】
本発明による、その各種の態様におけるゴルフクラブヘッドの上記およびその他の特徴と利点は、以下に詳細に説明する各種の例の1つまたはそれ以上によって提供され、以下の説明、添付の図面および付属の特許請求の範囲を考えれば明らかとなるであろう。添付の図面は単に例示を目的としており、本発明の範囲を制限しようとするものではない。
【0009】
本発明は、その1つまたはそれ以上の態様において、例としてであって、限定としてではなく、添付の図面の図中に描かれている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1a】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドのヒール側斜視図である。
【図1b】そのトウ側立面図である。
【図1c】その上面図である。
【図1d】その前側立面図である。
【図1e】図1dのゴルフクラブヘッドのインサートの前面の幾何学中心を通って延びる仮想面A−A’におけるトウ側から見た断面図である。
【図1f】ある実施形態をさらに説明するための、図1dのゴルフクラブヘッドの面を通って延びる別の仮想面B−B’におけるトウ側から見た断面図である。
【図1g】ある実施形態をさらに説明するための、その前側立面図である。
【図2】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドのヒール側斜視図である。
【図2a】図2のゴルフクラブヘッドの上面図である。
【図2b】図2の仮想面C−C’におけるトウ側から見た断面図である。
【図3】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前側立面図である。
【図3a】図3の仮想面A−A’におけるトウ側から見た断面図である。
【図3b】図3の仮想面B−B’における底側から見た断面図である。
【図4】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前側立面図である。
【図4a】図4の仮想面A−A’におけるトウ側から見た断面図である。
【図4b】図4の仮想面B−B’におけるトウ側から見た断面図である。
【図4c】図4の仮想面C−C’における底側から見た断面図である。
【図4d】図4の仮想面D−D’おける底側から見た断面図である。
【図5】各種の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前方立面図である。
【図5a】図5の仮想面A−A’におけるヒール側から見た断面図である。
【図5b】図5の仮想面B−B’におけるヒール側から見た断面図である。
【0011】
説明のために、上記の図面は必ずしも正しい縮尺で描かれていない。すべての図面を通して、同じまたは同様の要素には同じ参照番号が付されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に開示する、本発明によるゴルフクラブヘッドの1つまたはそれ以上の新規で非自明的な態様と特徴の代表的な例は、いかなる方法でも限定しようとするものではない。さらに、本発明の各種の態様と特徴は、単独でも、あるいは相互の様々な新規で非自明的な結合および小結合の形態でも使用できる。
【0013】
ゴルフクラブの重要な性能要素は、加振に対するその動的応答、すなわちボールとのインパクト時にゴルフクラブからプレイヤが受ける知覚または感覚である。不要な振動を減らすために、ゴルフクラブヘッドの打球面に各種の材料のインサートが使用されるかもしれない。ある実施形態は、有利な点として、ゴルフボールがインサート上に位置する場所においてゴルフクラブの打球面と接触する可能性を大きくし、またインサートが打球面の残りの領域と比較して大きな前面領域を有すると認識されるように構成することによって、ミスショット時の許容性を改善し、触覚的フィードバックを向上させ、プレイヤの自信を増大させるゴルフクラブヘッドであってもよい。
【0014】
1つまたはそれ以上の実施形態において、例として図1aから図1gに描かれているように、ゴルフクラブヘッド100はパター型ゴルフクラブヘッドである。図のように、クラブヘッド100は、ANSER(登録商標)スタイルのブレード型パターヘッドである。他の実施形態において、クラブヘッド100は、マレット型パタークラブヘッド、ブレード型パタークラブヘッドまたはその他のいずれであってもよい。
【0015】
図1aを参照すると、ゴルフクラブヘッド100は、ゴルフボールを打つための打球面103を含む前部101、前部101と反対の後面105、上部107、上部107と反対の底部109、ヒール部111、およびヒール部111と反対のトウ部113を有する。打球面103は、打球面周縁部115、打球面外周117、陥凹部119、および陥凹部外周123を含む。ホーゼル125が、ヒール部111に近い上部107から延び、シャフト(図示せず)を受ける。本明細書の図面にはホーゼル125を有するゴルフクラブヘッド100が描かれているが、ゴルフクラブヘッド100は、図のホーゼル125の代わりにシャフト受容部、たとえば開口部しか持たなくてもよく、すわなち「ホーゼルなし」であってもよい。ホーゼル125はまた、ゴルフクラブヘッド100に関して、概してどのような形状、角度または位置であってもよい。
【0016】
1つまたはそれ以上の実施形態において、たとえば図1bに示されるように、打球面103は仮想打球面平面127と概して同一平面上にある。たとえば、打球面103は、平坦であっても、テクスチャード加工が施されていても、スコアラインまたは溝を含んでいても、陥凹部119を取り囲む周縁溝を有していても、または若干の曲率、たとえば約100mm以上の隆起または盛り上がり半径を有していてもよい。打球面103の最も外側の境界、すなわちクラブヘッド100の、打球面平面127と同一平面上にある部分の最も外側の境界は、打球面外周117を形成する。陥凹部119は、打球面平面127から後方に延びる。陥凹部119の外側境界と打球面平面127との交差部が、陥凹部外周1
23を形成する。打球面103の、陥凹部外周123と打球面外周117との間にある領域は打球面周縁部115を構成する。
【0017】
再び図1aと図1bを参照すると、1つまたはそれ以上の実施形態において、インサート121は、少なくとも部分的に陥凹部119の中に設置される。いくつかの実施形態において、たとえば図1aに示される実施形態のように、インサート121は完全に陥凹部119の中に設置される。インサート121は、前面102、後面104、および前面102と後面104との間に配置される中間面156を有する。インサート121の前面102は、打球面103の周縁部115と概して同一平面上にある。たとえば、いくつかの実施形態において、インサート121の前面102は、インサート121の前面102の外側境界の付近に、テクスチャード加工部、スコアライン、溝および/または周縁溝を有していてもよい。他の実施形態において、インサート121は、前面102が打球面平面127から陥没しているように構成される。さらに他の実施形態において、インサート121は、前面102が周縁部115に関して隆起するように構成される。
【0018】
インサート121は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、その他の金属、ポリマ、繊維強化ポリマ、ポリウレタン、エラストマ材料、ナイロン、木、またはこれらのあらゆる組み合わせのいずれであってもよい。インサート121は、単独の材料またはあらゆる複合材料の単体から構成されてもよい。あるいは、インサート121は、各々が同じ、異なる、またはあらゆる複合材料の一体部品または部分の連続から構成されてもよい。たとえば、インサート121の第一の部分は金属材料であってもよく、インサート121の第二の部分はポリマ材料であってもよい。インサート121の第一の部分はまた、インサート陥凹部を有していてもよく、その中にインサート121の第二の部分が部分的に、または完全に設置されてもよい。インサート121を、各々が異なる材料を有する複数の個別の部分を含むように構成することは、たとえば、それによってゴルフクラブヘッド100とゴルフボールとの間の衝撃位置に基づいて応答を変化させることが可能になるという点で有利である。複数の一体の個別部品を含むインサートは、いくつの部分を含んでもよく、またどのような形状または配置であってもよいことを明記する。
【0019】
図1bを参照すると、ゴルフクラブヘッド100が地面144に関して基準位置に置かれている。陥凹部119は底面158と、陥凹部外周123と底面158との中間の側面124を有する。側面124は、打球面平面127に概して垂直である。あるいは、側面124は、後面104に向かって、いずれの角度、曲線、階段状、またはこれらのあらゆる組み合わせでも、打球面平面127から底面158まで延びていてよい。いくつかの実施形態において、側面124は底面158へと連続的に推移する。
【0020】
再び図1bを参照すると、1つまたはそれ以上の実施形態において、打球面外周117は、打球面外周上部117aと打球面外周底部117bを有する。陥凹部外周123はまた、陥凹部外周上部123aと陥凹部外周底部123bを含む。いくつかの実施形態において、陥凹部119は、ゴルフクラブヘッド100の後面105へと延びる貫通穴であってもよい。この場合、インサート121は、陥凹部119の中に設置された時に、インサート121の後面104の少なくとも一部が露出するような位置に保持されてもよい。
【0021】
インサート121は、図のように、インサート121の中央部分がインサート121のヒール側部分とトウ側部分のいずれよりも広い。しかしながら、1つまたはそれ以上の他の実施形態において、インサート121の幅は、中央部分よりヒール側またはトウ側部分のいずれにおいても広くてよいことを明記する。このような幅の変化は、ゴルフクラブヘッド100の感覚、ゴルフクラブヘッド100の振動応答に影響を与え、最終的にはプレイヤの自信を増大させるかもしれない。インサート121の幅は変化させうるため、陥凹部119も、したがって、これと相補的に変化する高さを有する。インサート121は、
この場合、インサート121と陥凹部119の具体的な形状のほか、特徴のこのような配置の所望の効果に応じて、陥凹部119と完全に接触しても、そうでなくてもよい。たとえば、インサート121は、インサート121の後方でインサート121と陥凹部119の底面158との間に中空部分が形成されるように構成されてもよい。
【0022】
図1dを参照すると、インサート121の前面102は、幾何学中心131を含む。1つまたはそれ以上の実施形態において、陥凹部119とインサート121は、対称軸に関して対称であってもよい。いくつかの実施形態において、対称軸は打球面平面127の中にあり(図1e参照)、インサート121の前面102の幾何学中心131を通過する。いくつかのこのような実施形態において、対称軸はさらに、ゴルフクラブヘッドが基準位置に置かれた時に垂直面内にもあり、これについては後述する。しかしながら、陥凹部119および/またはインサート121は対称でなくてもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、陥凹部119および/またはインサート121は概して、打球面103の外周117に追従する。
【0023】
図1b〜図1fを参照すると、前述のように、ゴルフクラブヘッド100は、地面144に関して基準位置に示されている。特に図1dを参照すると、ホーゼル125はホーゼル軸140を含む。第一の仮想垂直面142は地面144に垂直であり、打球面平面127に垂直であり、クラブヘッド100の打球面103の最もヒール側の点146を通過する。第二の仮想垂直面150は第一の仮想面142に平行であり、クラブヘッド100の打球面103の最もトウ側の点148を通過する。「基準位置」とは本明細書において、ゴルフクラブヘッド、たとえばクラブヘッド100の位置であって、ホーゼル軸140が地面144に関して垂直面内にあり、クラブヘッド100の底部109と地面144との交差点152が、第一と第二の仮想面142と150との間で等間隔となるような位置を意味する。
【0024】
再び図1bを参照すると、寸法Hmaxは、クラブヘッド100が基準位置にある時に、地面144に垂直な方向に測定されるゴルフクラブヘッド100の地面144から上部107のある点までの、ホーゼル125を除く最大高さである。1つの実施形態において、Hmaxは15mmより大きい。他の実施形態において、Hmaxは20mmより大きく、また別の実施形態においては25mmより大きい。
【0025】
寸法Hrecは、地面144に垂直な方向に測定される地面144からの陥凹部外周上部123aの最大高さである。1つまたはそれ以上の実施形態において、Hrecは、HmaxとHrecの絶対差が3mm以下、より好ましくは2mm以下、さらにより好ましくは1.25mm以下となるような高さである。これらの範囲によって、インサート部分が打球面全領域と比較して大きいと認識され、性能を向上させるようなクラブヘッドを提供するという利益が得られる。
【0026】
図1cはゴルフクラブヘッド100の上面図であり、これは打球面103、陥凹部119、ホーゼル125、および少なくとも部分的に陥凹部119の中に設置されたインサート121を有する。ゴルフクラブヘッド100はまた、前部101、後面105、ヒール部111、およびトウ部113を有する。また、断面A−A’とB−B’も示されており、これについては後により詳しく説明する。断面A−A’とB−B’は各々、打球面103に垂直であり、各々が陥凹部119の一部を通過する。特に、垂直断面A−A’は、図1eに関して後述するが、幾何学中心131でゴルフクラブヘッド100の一部を通過する(図1d等参照)。垂直断面B−B’は、図1fに関して後述するが、幾何学中心131以外の位置でゴルフクラブヘッド100の一部を通過する。
【0027】
図1eは、図1dに描かれているように幾何学中心131を通過する垂直断面A−A’
の視点でのゴルフクラブヘッド100の断面図である。垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド100と交差し、打球面平面127に沿って4つの点、すなわち点133、点135、点137、点139ができる。点133は、打球面平面127と垂直断面A−A’と打球面外周底部117bが接触する点を表す。点135は、打球面平面127と垂直断面A−A’と打球面外周上部117aが接触する点を表す。点137は、打球面平面127と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部123bが接触する点を表す。点139は、打球面平面127と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部123aが接触する点を表す。寸法L1は、点133と点135の間の距離である。この場合、点133と点135の間の距離は、幾何学句中心131における打球面103の全幅に対応する。寸法l1は、点135と点139の間の距離を表す。寸法l2は、点133と点137の間の距離を表す。
【0028】
ゴルフクラブ100は、打球面外周117と陥凹部外周123との間の最小距離を含む。この最小距離は、最小周縁幅を意味する。本実施の形態において、最小周縁幅は寸法l1に対応する。1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l1は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、各種の実施形態において、距離l2は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。寸法l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、後述のように、また図3bに最もよく描かれているように、打球面外周117のヒール部とトウ部および陥凹部外周123のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0029】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方は0.050以下、0.045以下、または0.040以下である。寸法l3は点137と点139の間の距離を表す。いくつかの実施形態において、比l3/L1は0.90以上、0.95以上、または0.99以上である。
【0030】
図1fは、図1dに描かれているように幾何学中心131以外の位置でゴルフクラブヘッド100を通過する垂直断面B−B’の視点での断面図である。垂直断面B−B’がゴルフクラブヘッド100と交差し、打球面平面127に沿って4つの点、すなわち点141、点143、点145、点147ができる。点141は、打球面平面127と垂直断面B−B’と打球面外周底部117bが接触する点を表す。点143は、打球面平面127と垂直断面B−B’と打球面外周上部117aが接触する点を表す。点145は、打球面平面127と垂直断面B−B’と陥凹部外周底部123bが接触する点を表す。点147は、打球面平面127と垂直断面B−B’と陥凹部外周上部123aが接触する点を表す。寸法L2は、点141と点143の間の距離である。点141と点143との間の距離L2は、垂直断面B−B’における打球面103の全幅に対応する。寸法l4は、点143と点147の間の距離を表す。図1eに示されている寸法l4は、図1eに示されている寸法l1より大きいが、ゴルフクラブヘッド100の形状に応じて、l4は寸法l1以下でもよい。点141と点145の間の距離は寸法l5によって表される。点145と点147の間の距離は寸法l6で表される。寸法l6は図1eに示されている寸法l3より小さく描かれているが、ゴルフクラブヘッド100の具体的な形状に応じて、この関係は逆であってもよい。
【0031】
図1gは、地面144に関して基準位置にあるゴルフクラブヘッド100の前方立面図であり、これは陥凹部119、陥凹部119の中のインサート121、ホーゼル125、打球面の最もヒール側の点160、および打球面の最もトウ側の点162を含む。最大長さLmaxは水平方向に測定されるインサート121の全長を表し、寸法Wsfは水平方向に測定される打球面103の全幅(すなわち、打球面外周117の範囲)を表し、寸法Hgc,maxは、地面144に関するゴルフクラブヘッド100の上部107の最大高
さを表す。Wsfは、打球面の最もトウ側の点160と打球面の最もヒール側の点162の間で測定される。
【0032】
図1d〜図1fを参照すると、1つの実施形態において、垂直断面A−A’が幾何学中心131を通るように切断され、垂直断面B−B’が垂直断面A−A’に平行で、垂直断面A−A’から0.10×Lmaxから0.40×Lmaxの距離だけ離れている場合、寸法l2、l1、l5、l4のうちの少なくとも1つは1.5mm以下である。ある実施形態によれば、l2とl5の差の絶対値とl1とl4の差の絶対値の少なくとも一方は、2.0mm以上である。しかしながら、上記の絶対値の数値は、ゴルフクラブヘッド100の具体的な形状に応じて、2.0mm以下であってもよい。
【0033】
1つまたはそれ以上の実施形態において、図2から図2bに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド200はパター型ゴルフクラブ用のヘッドである。図2〜図2bを参照すると、ゴルフクラブヘッド200は基準位置で示されており、ゴルフボールを打つための打球面203を含む前部201、後面205、上部207、上部207と反対の底部209、ヒール部211、ヒール部211の反対のトウ部213、打球面周縁部215、打球面外周217、陥凹部219、陥凹部219の中に設置され、第一のインサート部222と第二のインサート部224を有するインサート221、陥凹部外周223、および打球面203のヒール部211付近の、シャフト(図示せず)を受けるためのホーゼル225を有する。本明細書の図面では、ホーゼル225を有するゴルフクラブヘッド200が描かれているが、ゴルフクラブヘッドは、図に示されたホーゼル225の代わりにシャフト受容部のみを有し、すなわち「ホーゼルなし」であってもよい。ホーゼル225はまた、ゴルフクラブヘッド200に関してどのような形状、角度、または位置であってもよい。たとえば、他の実施形態では、ホーゼル225は、たとえば「センターシャフト型」ゴルフクラブにおいて、中央位置にあってもよく、また他の実施形態では、ホーゼル225は、たとえば「トウシャフト型」ゴルフクラブにおいて、ゴルフクラブヘッドのトウ部213の付近に位置付けてもよい。打球面周縁部215は、陥凹部219の少なくとも一部を取り囲む。他の説明がないかぎり、これらの特徴は、本発明の図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0034】
例えば、図2bを参照すると、インサート221は、前面202、後面204、中間面256、ヒール部206と、トウ部208を有する。インサート221の前面202は、打球面203と同一平面上にある。インサート221は、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、その他の金属、ポリマ、繊維強化ポリマ、またこれらのどのような組み合わせであってもよい。インサートの第一の部分222は金属材料であってもよく、インサートの第二の部分224はポリマ材料であってもよい。インサートの第一の部分222はまた、インサート陥凹部を有していてもよく、インサートの第二の部分224がインサート221の第一の部分222のインサート陥凹部の中に設置される。しかしながら、一体部分の連続で構成されるインサート221は、いずれの形態または配置であってもよいことを明記する。
【0035】
垂直断面C−C’は、打球面平面227に垂直である(図2と図2a参照)。垂直断面C−C’は、図2aに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド200の一部を通過する。いくつかの実施形態において、垂直断面は、インサート221の前面202の幾何学中心を通る。
【0036】
図2bは、図2と図2aに示されるようにゴルフクラブヘッド200を通過する垂直断面C−C’の視点での、トウ側から見たゴルフクラブヘッド200の断面図である。図のように、打球面平面227は、ゴルフクラブヘッド200の打球面203と概して同一平
面上にある。
【0037】
図1a〜図1gに示される実施形態に関して前述したように、寸法Hgc,maxは、地面244に垂直方向に測定されるゴルフグラブヘッド200の地面244から上部207までの最大高さを表す。
【0038】
1つまたはそれ状の実施形態において、図3から図3dに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド300はパター型ゴルフクラブ用のヘッドである。図3を参照すると、ゴルフクラブヘッド300は基準位置に置かれ、ゴルフボールを打つための打球面303を含む前部301、上部307、上部307と反対の底部309、ヒール部311、ヒール部311と反対のトウ部313、打球面周縁部315、打球面外周317、陥凹部319、陥凹部319の中に設置されたインサート321、陥凹部外周323、および打球面303のヒール側にある、シャフト(図示せず)を受けるためのホーゼル325を有する。本明細書の図にはホーゼル325を有するゴルフクラブヘッド300が描かれているが、ゴルフクラブヘッドは、図のホーゼル325に代わって、シャフト受容部、たとえば開口部だけを有し、すなわち「ホーゼルなし」であってもよい。ホーゼル325はまた、ゴルフクラブヘッド300に関してどのような形状、角度または位置であってもよい。打球面周縁部315は、陥凹部319の少なくとも一部を取り囲む。他の説明がないかぎり、これらの特徴は図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0039】
垂直断面A−A’は、打球面平面327に垂直である(図3aに示される)。垂直断面A−A’は、図3aに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド300の一部を通過する。水平断面B−B’は打球面平面327に垂直であり、また断面A−A’にも垂直である。水平断面B−B’は、図3bに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド300の一部を通過する。
【0040】
図3aは、図3に描かれているようにゴルフクラブヘッド300を通過する垂直断面A−A’の視点でのゴルフクラブヘッド300の断面図である。垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド300と交差し、打球面平面327に沿って4つの点、すなわち点333、点335、点337、点339ができる。点333は、打球面平面327と垂直断面A−A’と打球面外周底部317bが接触する点を表す。点335は、打球面平面327と垂直断面A−A’と打球面外周上部317aが接触する点を表す。点337は、打球面平面327と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部323bが接触する点を表す。点339は、打球面平面327と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部323aが接触する点を表す。寸法L1は、点333と点335の間の距離を表す。点333と点335の間の距離L1は、断面A−A’の位置における打球面303の全幅に対応する。寸法l1は、点335と点339の間の距離を表す。寸法l2は、点333と点337の間の距離を表す。
【0041】
1つまたはそれ以上の実施形態において、距離l1は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、l2は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。寸法l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内にある代わりに、またはそれに加えて、後述のように、また図3に最もよく描かれていように、打球面外周317のヒール部とトウ部および陥凹部外周323のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0042】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方は0.050以下、0.045以下、または0.040以下である。寸法l3は点337と点339の間の距離を表す。いくつかの実施形態において、比l3/L1は0.90以
上、0.95以上、または0.99以上である。
【0043】
図のように、寸法Hgc,maxは、地面344に垂直な方向に測定されるゴルフクラブヘッド300の地面344から上部307の点までの最大高さを表す。
【0044】
図3bは、図3に描かれているようにゴルフクラブヘッド300の一部を通過する水平断面B−B’の視点でのゴルフクラブヘッド300の断面図である。水平断面B−B’がゴルフクラブヘッド300と交差し、打球面平面327に沿って、4つの点、すなわち点341、点343、点345、点347ができる。点341は、打球面平面327と水平断面B−B’と打球面外周ヒール部317cが接触する点を表す。点343は、打球面平面327と水平断面B−B’と打球面外周トウ部317dが接触する点を表す。点345は、打球面平面327と水平断面B−B’と陥凹部外周ヒール部323cが接触する点を表す。点347は、打球面平面327と水平断面B−B’と陥凹部外周トウ部323dが接触する点を表す。
【0045】
寸法L2は、点341と点343の間の距離を表す。点341と点343の間の距離L2は、水平断面B−B’の位置における打球面303の全幅に対応する。寸法l4は、点343と点347の間の距離を表す。点341と点345の間の距離は寸法l5によって表される。図に描かれている寸法l4は図に描かれている寸法l5より大きいが、ゴルフクラブヘッド300の形状に応じて、l4は寸法l5以下でもよい。点345と点347の間の距離は寸法l6によって表される。特定の実施形態において、比l6/L2は0.80以上、0.90以上、または0.99以上である。
【0046】
1つまたはそれ以上の実施形態において、図4から図4dに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド400はパター型ゴルフクラブ用のヘッドである。図4を参照すると、ゴルフクラブヘッド400は、ゴルフボールを打つための打球面403を含む前部401、上部407、上部407と反対の底部409、ヒール部411、ヒール部と反対のトウ部413、打球面周縁部415、打球面外周417、陥凹部419、陥凹部419の中に設置されたインサート421、陥凹部外周423、および打球面403のヒール部411に近いシャフト(図示せず)を受けるためのホーゼル425と、を有する。打球面周縁部415は、陥凹部419の少なくとも一部を取り囲む。他の説明がないかぎり、これらの特徴は図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0047】
垂直断面A−A’は、打球面平面427に垂直である(図4aに示される)。垂直断面A−A’は、図4aに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する。垂直断面B−B’は、垂直断面A−A’に平行で、打球面平面427に垂直である。垂直断面B−B’は、図4bに関して後述するが、垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド400を通過する位置とは異なるゴルフクラブヘッド400の部分を通過する。水平断面C−C’は、打球面平面427に垂直であり、垂直断面A−A’に垂直である。水平断面C−C’は、図4cに関して後述するが、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する。水平断面D−D’は、打球面平面427に垂直であり、垂直断面A−A’に垂直である。水平断面D−D’は、図4dに関して後述するが、水平断面C−C’がゴルフクラブヘッド400を通過する位置とは異なる、そこから垂直に離間されたゴルフクラブヘッド400の部分を通過する。
【0048】
図4aは、図4に描かれるようにゴルフクラブヘッド400を通過する垂直断面A−A’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。垂直断面A−A’はゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、点433、点435、点437、点439ができる。点433は、打球面平面427と垂直断面A−A’と打球面
外周底部417bが接触する点を表す。点435は、打球面平面427と垂直断面A−A’と打球面外周上部417aが接触する点を表す。点437は、打球面平面427と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部423bが接触する点を表す。点439は、打球面平面427と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部423aが接触する点を表す。寸法L1は、点433と点435の間の距離を表す。点433と点435の間の距離L1は、垂直断面A−A’の位置における打球面403の全幅に対応する。寸法l1は、点435と点439の間の距離を表す。
【0049】
1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l1は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、l2で表される点433と点437の間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内にある代わりに、またはこれに加えて、後述のように、また図4cに最もよく描かれているように、打球面外周417のヒール部とトウ部および陥凹部外周423のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0050】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方は、0.050以下、0.045以下、または0.040以下である。寸法l3は、点437と点439の間の距離を表す。1つの実施形態において、比l3/L1は0.90以上、0.95以上、または0.99以上である。
【0051】
図4bは、図4に描かれているように、垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド400を通過する点とは異なる位置でゴルフクラブヘッド400の一部を通過する垂直断面B−B’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。垂直断面B−B’がゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、すなわち点441、点443、点445、点447ができる。点441は、打球面平面427と垂直断面B−B’と打球面外周底部417bが接触する点を表す。点443は、打球面平面427と垂直断面B−B’と打球面外周上部417aが接触する点を表す。点445は、打球面平面427と垂直断面B−B’と陥凹部外周底部423bが接触する点を表す。点447は、打球面平面427と垂直断面B−B’と陥凹部外周上部423bが接触する点を表す。寸法L2は、点441と点443の間の距離を表す。点441と点443の間距離L2は、垂直断面B−B’の位置における打球面403の全幅に対応する。距離l4は、点443と点447の間の距離を表す。1つの実施形態において、図4bに描かれている寸法l4は、図4aに描かれている寸法l1より大きいが、ゴルフクラブヘッド400の形状に応じて、l4は寸法l1以下でもよい。点441と点445の間の距離は、寸法l5で表される。点445と点447の間の距離は寸法l6によって表される。
【0052】
1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l6は、寸法l3より小さいが、他の実施形態ではこの関係が逆であってもよい。さらに、1つまたはそれ以上の実施形態において、インサート421はその長さ全体にわたって複数回高さが変化する。
【0053】
図4cは、図4に描かれているように、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する水平断面C−C’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。水平断面C−C’がゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、すなわち点449、点451、点453、点455ができる。点449は、打球面平面427と水平断面C−C’と打球面外周ヒール部417cが接触する点を表す。点451は、打球面平面427と水平断面C−C’と打球面外周トウ部417dが接触する点を表す。点453は、打球面平面427と水平断面C−C’と陥凹部外周ヒール部423cが接触する点を表す。点455は、打球面平面427と水平断面C−C’と陥凹部外周トウ部423dが
接触する点を表す。寸法L3は、点449と点451の間の距離を表す。点449と点451の間の距離L3は、水平断面C−C’の位置における打球面403の全幅に対応する。寸法l7は、点451と点455の間の距離を表す。点449と点453の間の距離は、寸法l8により表される。図に描かれている寸法l7は図に描かれている寸法l8より大きいが、ゴルフクラブヘッド400の形状に応じて、l7は寸法l8以下でもよい。点453と点455の間の距離は、寸法l9により表される。特定の実施形態において、比l9/L3は0.80以上、0.90以上、または0.99以上である。
【0054】
図4dは、図4に描かれているように、ゴルフクラブヘッド400の一部を通過する水平断面D−D’の視点でのゴルフクラブヘッド400の断面図である。水平断面D−D’がゴルフクラブヘッド400と交差し、打球面平面427に沿って4つの点、すなわち点457、点459、点461、点463ができる。点457は、打球面平面427と水平断面D−D’と打球面外周ヒール部417cが接触する点を表す。点459は、打球面平面427と水平断面D−D’および打球面外周トウ部417dが接触する点を表す。点461は、打球面平面427と水平断面D−D’と陥凹部外周ヒール部423cが接触する点を表す。点463は、打球面平面427と水平断面D−D’および陥凹部外周トウ部423dが接触する点を表す。寸法L4は、点459と点457の間の距離を表す。点459と点457の間の距離L4は、水平断面D−D’の位置における打球面403の全幅に対応する。寸法l10は、点457と点461の間の距離を表す。点459と点463の間の距離は、寸法l11で表される。1つの実施形態において、図に描かれている寸法l10は図に描かれている寸法l11より大きいが、ゴルフクラブヘッド400の形状に応じて、l11が寸法l10以下でもよい。点461と点463の間の距離は、寸法l12により表される。
【0055】
1つまたはいくつかの実施形態において、寸法l12は寸法l9より小さいが、他の実施形態では、この関係が逆であってもよい。さらに、1つまたはそれ以上の態様において、インサート421は高さが複数回変化する。
【0056】
1つまたはそれ以上の実施形態において、図5から図5bに例として描かれているように、ゴルフクラブヘッド500はアイアン型ゴルフクラブ用のヘッドであるが、以下の説明は、ウッド型ゴルフクラブに当てはめることもできる。図5を参照すると、ゴルフクラブヘッド500は、打球面503の中に配置されたインサート521と幾何学中心531を有する打球面503を有する。
【0057】
インサート521の前部502は、打球面503と概して同一平面上にある。ゴルフクラブヘッド500はまた、上部507、底部509、ヒール部511、トウ部513、陥凹部518、窩洞419、周縁部515、およびホーゼル525を有する。ゴルフクラブヘッド500は、地面544に関して基準位置にある。垂直断面A−A’とB−B’は、図5に描かれているように、打球面平面527に垂直である。垂直断面A−A’は、図5aに関して後述するが、幾何学中心531においてゴルフクラブヘッド500の一部を通過する。垂直断面B−B’は、図5bに関して後述するが、幾何学中心531以外の位置においてゴルフクラブヘッド500の一部を通過する。他の説明がないかぎり、これらの特徴は図1a〜図1gに関して述べた本発明の実施形態の同様の特徴と同様の方法で定義され、相互に関連付けられる。
【0058】
図5aは、図5に描かれているように幾何学中心531を通過する垂直断面A−A’の視点でのゴルフクラブヘッド500の断面図である。垂直断面A−A’がゴルフクラブヘッド500と交差し、打球面平面527に沿って4つの点、すなわち点533、点535、点537、点539ができる。点533は、打球面平面527と垂直断面A−A’と打球面外周底部517bか接触する点を表す。点535は、打球面平面527と垂直断面A
−A’と打球面外周上部517aが接触する点を表す。点537は、打球面平面527と垂直断面A−A’と陥凹部外周底部523bが接触する点を表す。点539は、打球面平面527と垂直断面A−A’と陥凹部外周上部523aが接触する点を表す。寸法L1は、点533と点535の間の距離を表す。点533と点535の間の距離L1は、幾何学中心531における打球面503の全幅に対応する。寸法l1は点535と点539の間の距離を表す。
【0059】
1つまたはそれ以上の実施形態において、寸法l1は1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下である。寸法l1がこれらの範囲内である代わりに、またはこれに加えて、l2によって表される点533と点537の間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。寸法l1とl2が個々にまたは共にこれらの範囲内である代わりに、またはこれに加えて、打球面外周517のヒール部とトウ部および陥凹部外周523のヒール部とトウ部の同様の点間の距離は、1.25mm以下、1.10mm以下、または1.00mm以下であってもよい。
【0060】
1つまたはそれ以上の実施形態において、比l1/L1とl2/L1の少なくとも一方が0.050以下であることも好ましく、これらの比の少なくとも一方が0.045以下であることがより好ましくは、これらの比の少なくとも一方が0.040以下であることがさらにより好ましい。寸法l3は、点537と点539の間の距離を表す。比l3/L1が0.90以上であることが好ましく、比l3/L1が0.95以上であることがより好ましく、比l3/L1が0.99以上であることがさらにより好ましい。
【0061】
図5bは、図5に描かれているように、幾何学中心531以外の位置においてゴルフクラブヘッド500の一部を通過する垂直断面B−B’の視点でのゴルフクラブヘッド500の断面図である。垂直断面B−B’がゴルフクラブヘッド500と交差し、打球面平面527に沿って4つの点、すなわち点541、点543、点545、点547ができる。点541は、打球面平面527と垂直断面B−B’と打球面平面外周底部517bが接触する点を表す。点543は、打球面平面527と垂直断面B−B’と打球面外周上部517aが接触する点を表す。点545は、打球面平面527と垂直断面B−B’と陥凹部外周底部523bが接触する点を表す。点547は、打球面平面527と垂直断面B−B’と陥凹部外周上部523aが接触する点を表す。寸法L2は、点541と点543の間の距離を表す。点541と点543の間の距離L2は、垂直断面B−B’の位置における打球面503の全幅である。寸法l4は、点543と点547の間の距離を表す。図5bに描かれている寸法l4は図5aに示される寸法l1より大きいが、ゴルフクラブヘッド500の形状に応じて、l4は寸法l1以下でもよい。点541と点545の間の距離は、寸法l5によって表される。点545と点547の間の距離は、寸法l6によって表される。
【0062】
本発明が現時点で好ましいその態様に関連して説明されたが、当業者であれば、以下の付属の特許請求の範囲に明記される場合除き、上記によって限定されない本発明の本質と範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、改良および均等物との代替を行うことができることがわかるであろう。
【符号の説明】
【0063】
100、200、300、400、500 ゴルフクラブヘッド、101、201、301、401 前部、102、202、502 (インサートの)前面、103、203、303、403、503 打球面、104、204 (インサートの)後面、105 後面、107、207、307、407、507 上部、109、209、309、409、509 底部、111、211、311、411、511 ヒール部、113、213、313、413、513 トウ部、115、215、315、415、515 打球
面周縁部、117、217、317、417 打球面外周、117a、317a、417a、517a 打球面外周上部、117b、317b、417b、517b 打球面外周底部、119、219、319、419、518 陥凹部、121、221、321、421、521 インサート、123、223、323、423 陥凹部外周、123a、323a、423a、523a 陥凹部外周上部、123b、323b、423b、523b 陥凹部外周底部、124 (陥凹部の)側面、125 ホーゼル、127、227、327、427、527 打球面平面、131、531 幾何学中心、133、135、137、139、141、143、145、147、333、335、337、339、341、343、345、347、433、435、437、439、449、451、453、455、533、535、537、539、541、543、545、547
点、142 第一の仮想垂直面、144 地面、146 ヒール側の点、148 トウ側の点、150 第二の仮想垂直面、152 交差点、256 (陥凹部の)中間面、158 (陥凹部の)底面、205 後面、206 (インサートの)ヒール部、208 (インサートの)トウ部、222 第一のインサート部、224 第二のインサート部、317c,417c 打球面外周ヒール部、317d,417d 打球面外周トウ部、423c 陥凹部外周ヒール部、423d 陥凹部外周トウ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部と、前記上部と反対の底部と、打球面と、前記打球面と反対の後面と、を含む本体を備え、前記打球面が、
前記打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、
前記打球面平面と同一平面上にある打球面外周であって、外周ヒール部と、前記外周ヒール部と反対の外周トウ部と、外周上部と、前記外周上部と反対の外周底部と、を有する打球面外周と、
前記打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、前記打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部と、
前記陥凹部の中に位置付けられたインサートと、
前記打球面外周と前記陥凹部外周とを隔てる最小周縁幅であって、1.25mm以下の最小周縁幅と、
を有するゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記周縁幅が1.1mm以下である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記周縁幅が1.0mm以下である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記インサートが、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、ポリマおよび繊維強化ポリマからなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記クラブヘッドが、パター型ゴルフクラブヘッドである、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記インサートが、前面と、前記前面と反対の後面と、前記前面と前記後面の中間の側面と、をさらに有し、前記前面が前記打球面平面と同一平面上にある、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
前記インサートが、第一の材料を含む第一の部分と、前記第一の材料とは異なる第二の材料を含む第二の部分を含む、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
前記第一の材料が金属材料を含み、前記第二の材料がポリマ材料を含む、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
前記第一の部分が第二の陥凹部をさらに含み、前記第二の部分が少なくとも部分的に前記第二の陥凹部の中に位置付けられる、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
前記最小周縁幅が、前記打球面の前記外周の前記ヒール部と、前記トウ部と、前記上部のうちの1つに位置付けられている、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上部と、前記上部と反対の底部と、打球面と、前記打球面と反対の後面と、を含む本体を備え、前記打球面が、
前記打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、
前記打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、
前記打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、前記打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部と、
前記陥凹部の中に設置されたインサートと、
を有し、
ある仮想面が、前記打球面平面に垂直であり、
前記仮想面が、第一の仮想点で前記本体の前記底部に近い前記打球面外周と交差し、第二の仮想点で前記本体の前記底部から遠い前記打球面外周と交差し、
前記仮想面が、前記本体の前記底部に近い第三の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、前記本体の前記底部から遠い第四の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、
前記第一の仮想点が前記第二の仮想点から距離Dだけ離れ、
前記第三の仮想点が前記第一の仮想点から距離d1だけ離れ、前記第四の仮想点が前記第二の仮想点から距離d2だけ離れ、
第一の比d1/Dと第二の比d2/Dの少なくとも一方が0.050以下である
ように、前記陥凹部を通過する、パター型ゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
前記第一の比と前記第二の比の少なくとも一方が0.045以下である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
前記第二の比が0.045以下である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
前記第二の仮想点が前記第四の仮想点から1.25mm以下の距離だけ離れている、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
前記仮想面において、前記第三の仮想点が第四の仮想点から距離d3だけ離れ、d3/Dが0.90以上である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
前記インサートが、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、ポリマおよび繊維強化ポリマからなる群から選択される材料を含む、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
前記インサートが、第一の材料を含む第一の部分と、前記第一の材料とは異なる第二の材料を含む第二の部分を含む、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
上部と、前記上部と反対の底部と、打球面と、前記打球面と反対の後面と、を含む本体を備え、前記打球面が、
前記打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、
前記打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、
前記打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、前記打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部と、
前記陥凹部の中に設置されたインサートであって、前面と、前記前面と反対の後面と、前記前面と前記後面の間の中間面と、最大長さLmaxと、を有し、前記前面が前記打球面平面と同一平面上にあり、幾何学中心を有するインサートと、
を含み、
第一の仮想面が、前記打球面に垂直であり、
前記第一の仮想面が、第一の仮想点で前記本体の前記底部に近い前記打球面外周と交差し、第二の仮想点で前記本体の前記底部から遠い前記打球面外周と交差し、
前記第一の仮想面が、前記本体の前記底部に近い第三の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、前記本体の前記底部から遠い第四の仮想点で前記陥凹部外周と交差する
ように前記幾何学中心を通過し、
第二の仮想面が、前記第一の仮想面に平行であり、前記第一の仮想面から0.10×Lmaxから0.40×Lmaxの距離だけ離れ、
前記第二の仮想面が、第五の仮想点で前記本体の前記底部に近い前記打球面外周と交差し、第六の仮想点で前記本体の前記底部から遠い前記仮想面外周と交差し、
前記第二の仮想面が、前記本体の前記底部に近い第七の仮想点で前記陥凹部外周と交
差し、前記本体の前記底部から遠い第八の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、
前記第一の仮想点と前記第三の仮想点が距離D1だけ離れ、
前記第二の仮想点と前記第四の仮想点が距離D2だけ離れ、
前記第五の仮想点と前記第七の仮想点が距離D3だけ離れ、
前記第六の仮想点と前記第八の仮想点が距離D4だけ離れ、
D1、D2、D3、D4のうちの少なくとも1つが1.5mm以下で、
D1とD3の間の第一の絶対差とD2とD4の間の第二の絶対差の少なくとも一方が2.0mm以上となる、ゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
前記インサートが、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、ポリマおよび繊維強化ポリマからなる群から選択される材料を含む、請求項18に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
前記インサートが、第一の材料を含む第一の部分と、前記第一の材料とは異なる第二の材料を含む第二の部分を含む、請求項18に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項1】
上部と、前記上部と反対の底部と、打球面と、前記打球面と反対の後面と、を含む本体を備え、前記打球面が、
前記打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、
前記打球面平面と同一平面上にある打球面外周であって、外周ヒール部と、前記外周ヒール部と反対の外周トウ部と、外周上部と、前記外周上部と反対の外周底部と、を有する打球面外周と、
前記打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、前記打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部と、
前記陥凹部の中に位置付けられたインサートと、
前記打球面外周と前記陥凹部外周とを隔てる最小周縁幅であって、1.25mm以下の最小周縁幅と、
を有するゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記周縁幅が1.1mm以下である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記周縁幅が1.0mm以下である、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記インサートが、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、ポリマおよび繊維強化ポリマからなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記クラブヘッドが、パター型ゴルフクラブヘッドである、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記インサートが、前面と、前記前面と反対の後面と、前記前面と前記後面の中間の側面と、をさらに有し、前記前面が前記打球面平面と同一平面上にある、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
前記インサートが、第一の材料を含む第一の部分と、前記第一の材料とは異なる第二の材料を含む第二の部分を含む、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
前記第一の材料が金属材料を含み、前記第二の材料がポリマ材料を含む、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
前記第一の部分が第二の陥凹部をさらに含み、前記第二の部分が少なくとも部分的に前記第二の陥凹部の中に位置付けられる、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
前記最小周縁幅が、前記打球面の前記外周の前記ヒール部と、前記トウ部と、前記上部のうちの1つに位置付けられている、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上部と、前記上部と反対の底部と、打球面と、前記打球面と反対の後面と、を含む本体を備え、前記打球面が、
前記打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、
前記打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、
前記打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、前記打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部と、
前記陥凹部の中に設置されたインサートと、
を有し、
ある仮想面が、前記打球面平面に垂直であり、
前記仮想面が、第一の仮想点で前記本体の前記底部に近い前記打球面外周と交差し、第二の仮想点で前記本体の前記底部から遠い前記打球面外周と交差し、
前記仮想面が、前記本体の前記底部に近い第三の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、前記本体の前記底部から遠い第四の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、
前記第一の仮想点が前記第二の仮想点から距離Dだけ離れ、
前記第三の仮想点が前記第一の仮想点から距離d1だけ離れ、前記第四の仮想点が前記第二の仮想点から距離d2だけ離れ、
第一の比d1/Dと第二の比d2/Dの少なくとも一方が0.050以下である
ように、前記陥凹部を通過する、パター型ゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
前記第一の比と前記第二の比の少なくとも一方が0.045以下である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
前記第二の比が0.045以下である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
前記第二の仮想点が前記第四の仮想点から1.25mm以下の距離だけ離れている、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
前記仮想面において、前記第三の仮想点が第四の仮想点から距離d3だけ離れ、d3/Dが0.90以上である、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
前記インサートが、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、ポリマおよび繊維強化ポリマからなる群から選択される材料を含む、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
前記インサートが、第一の材料を含む第一の部分と、前記第一の材料とは異なる第二の材料を含む第二の部分を含む、請求項11に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
上部と、前記上部と反対の底部と、打球面と、前記打球面と反対の後面と、を含む本体を備え、前記打球面が、
前記打球面と概して同一平面上にある打球面平面と、
前記打球面平面と同一平面上にある打球面外周と、
前記打球面平面から後方に延びる陥凹部であって、前記打球面平面と同一平面上にある陥凹部外周を含む陥凹部と、
前記陥凹部の中に設置されたインサートであって、前面と、前記前面と反対の後面と、前記前面と前記後面の間の中間面と、最大長さLmaxと、を有し、前記前面が前記打球面平面と同一平面上にあり、幾何学中心を有するインサートと、
を含み、
第一の仮想面が、前記打球面に垂直であり、
前記第一の仮想面が、第一の仮想点で前記本体の前記底部に近い前記打球面外周と交差し、第二の仮想点で前記本体の前記底部から遠い前記打球面外周と交差し、
前記第一の仮想面が、前記本体の前記底部に近い第三の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、前記本体の前記底部から遠い第四の仮想点で前記陥凹部外周と交差する
ように前記幾何学中心を通過し、
第二の仮想面が、前記第一の仮想面に平行であり、前記第一の仮想面から0.10×Lmaxから0.40×Lmaxの距離だけ離れ、
前記第二の仮想面が、第五の仮想点で前記本体の前記底部に近い前記打球面外周と交差し、第六の仮想点で前記本体の前記底部から遠い前記仮想面外周と交差し、
前記第二の仮想面が、前記本体の前記底部に近い第七の仮想点で前記陥凹部外周と交
差し、前記本体の前記底部から遠い第八の仮想点で前記陥凹部外周と交差し、
前記第一の仮想点と前記第三の仮想点が距離D1だけ離れ、
前記第二の仮想点と前記第四の仮想点が距離D2だけ離れ、
前記第五の仮想点と前記第七の仮想点が距離D3だけ離れ、
前記第六の仮想点と前記第八の仮想点が距離D4だけ離れ、
D1、D2、D3、D4のうちの少なくとも1つが1.5mm以下で、
D1とD3の間の第一の絶対差とD2とD4の間の第二の絶対差の少なくとも一方が2.0mm以上となる、ゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
前記インサートが、ステンレススチール、チタン、アルミニウム、銅、ポリマおよび繊維強化ポリマからなる群から選択される材料を含む、請求項18に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
前記インサートが、第一の材料を含む第一の部分と、前記第一の材料とは異なる第二の材料を含む第二の部分を含む、請求項18に記載のゴルフクラブヘッド。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5】
【図5a】
【図5b】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5】
【図5a】
【図5b】
【公開番号】特開2013−22466(P2013−22466A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−161844(P2012−161844)
【出願日】平成24年7月20日(2012.7.20)
【出願人】(504017809)ダンロップスポーツ株式会社 (701)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月20日(2012.7.20)
【出願人】(504017809)ダンロップスポーツ株式会社 (701)
【Fターム(参考)】
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