説明

ゴルフクラブ

【課題】プレーヤー毎のリスト返しの大小の差や、体の回転の利用度の大小の差があっても、戻りが早過ぎたり遅過ぎたりすることをできるだけ防止して、戻りの早さを自動調節できて、何れのタイプのプレーヤーにとってもヘッドの動きをコントロールし易く、シャフト撓りの戻り勢いを十分に利用できるゴルフクラブを提供する。
【解決手段】繊維強化樹脂製シャフトを有するゴルフクラブであって、シャフトの全長又は80%以上の長さに亘る軸長方向指向の炭素繊維を使用した本体層P1,P2,P5の他に、キックポイントを含み、シャフト全長L4の7%〜25%の範囲内の長さに亘り、前記本体層の軸長方向指向の炭素繊維よりも低弾性な軸長方向指向の強化繊維を主とした低弾性層P9を設けるよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化樹脂製シャフトを有するゴルフクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、手首を強く返すリストターンタイプのプレーヤーは手元が硬くて先部が撓み易い(先調子)と感じられるゴルフクラブが打ち易く、体の回転を多用するボディーターンタイプのプレーヤーは、手元部からシャフト全体が撓り易い(元調子)と感じられるゴルフクラブが打ち易いとされている。打ち易いとは、ヘッドの動きをコントロールし易いと感じることである。ここで打ち易くて良い打撃が得られるためには、打撃スイング時に、スイングによって撓ったシャフトが真っ直ぐな元の状態の方向に戻る戻りの勢いをタイミングよく利用して打撃できることが必要であるが、一般に先調子では撓りの戻りが早く、元調子では戻りが遅いと感じられることが多い。
下記特許文献1には高弾性な強化繊維だけでは得られない柔らかい打感の得られるシャフトにすべく、樹脂とゴムを含有する弾性層を設けることが開示されている。
【特許文献1】特開2006−158880号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
然しながら、特許文献1のシャフトでは、シャフト全長に亘って弾性層が設けられているため、スイングの際に胴振れを起こしたり捩れが発生し易く、上記体の回転を多用するプレーヤーにとっても必ずしも打ち易いというわけでもなく、その他のプレーヤーにとって打ち易いというものでもない。更には、弾性層がシャフト長さ全体に亘って設けられているため、ゴルフクラブのシャフト重量がアップする。
本願の解決しようとする課題は、プレーヤー毎のリスト返しの大小の差や、体の回転の利用度の大小の差があっても、戻りが早過ぎたり遅過ぎたりすることをできるだけ防止して、戻りの早さを自動調節できて、何れのタイプのプレーヤーにとってもヘッドの動きをコントロールし易く、シャフト撓りの戻り勢いを十分に利用できるゴルフクラブを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記のようなゴルフクラブとして、粘り感を持たせたシャフトを有するゴルフクラブであれば、何れのタイプのプレーヤーにとっても使い勝手のよいゴルフクラブとなる。
第1の発明では、繊維強化樹脂製シャフトを有するゴルフクラブであって、シャフトの全長又は80%以上の長さに亘る軸長方向指向の炭素繊維を使用した本体層の他に、キックポイントを含み、シャフト全長の7%〜25%の範囲内の長さに亘り、前記本体層の軸長方向指向の炭素繊維よりも低弾性な軸長方向指向の強化繊維を主とした低弾性層を設けていることを特徴とする繊維強化樹脂製シャフトを有するゴルフクラブを提供する。
【0005】
本願で言うキックポイントの位置測定法は、シャフトの両端側から圧縮力を作用させてシャフトを撓らせ、前記両端を結んだ直線ラインを基準にして、この基準位置からシャフトの撓りラインの最も離れた頂点位置をキックポイントとする。但し、前記基準位置から、シャフト撓りラインのシャフト内側撓りラインまでの最大距離が5cmに達した時の頂点位置とする。
低弾性層は、強化繊維として低弾性な軸長方向指向の引き揃え強化繊維だけのプリプレグ層でなくてもよく、この引き揃えのものにスクリムクロス等の裏打ちを有するプリプレグを巻回した層であってもよい。
【0006】
第2の発明では、第1の発明の前記本体層は、強化繊維として±(30〜60)度の範囲で傾斜指向した炭素繊維を使用した傾斜層と、軸長方向指向の炭素繊維を使用した軸長方向層とから成るよう構成する。
【0007】
第3の発明では、第1の発明又は第2の発明の前記本体層の軸長方向指向炭素繊維の弾性率は20ton/mm(196000N/mm)より大であり、前記低弾性層の軸長方向指向強化繊維の弾性率は3〜15ton/mm(29400〜147000N/mm)であり、両弾性率の差は10ton/mm(98000N/mm)以上であるよう構成する。差は、好ましくは15ton/mm(147000N/mm)以上、更に好ましくは20ton/mm(196000N/mm)以上とする。
【発明の効果】
【0008】
第1の発明では、キックポイントを含み、シャフト全長の7%〜25%の範囲内の長さに亘り、本体層の軸長方向指向の炭素繊維よりも低弾性な軸長方向指向の強化繊維を主とした低弾性層を設けているため、キックポイント付近の撓み剛性をその前後領域に比べて僅かに上昇させることにより、シャフトに粘りが生じ、撓りの反発戻りが早過ぎたり遅過ぎたりし難く、ヘッドの動きをコントロールし易い。7%より短くしてキックポイントに集中的に設けると、シャフトの粘りや反発性の効果が得難くなる。また、撓みバランスが悪くなる。25%を越えて長い範囲に設けると、本願の効果が出ず、シャフト全体の調子に影響を及ぼしてしまう他、シャフトの重量増加をもたらす。
【0009】
第2の発明では、本体層が、強化繊維として±(30〜60)度の範囲で傾斜指向した炭素繊維を使用した傾斜層と、軸長方向指向の炭素繊維を使用した軸長方向層とから成るため、本体層に円周方向強化繊維の層がなく、シャフトの軽量化が可能となる。
【0010】
第3の発明では、撓み剛性に大きく寄与する軸長方向強化繊維につき、本体層の弾性率と低弾性層のそれとの差を10ton/mm(98000N/mm)以上にしているため、第1の発明で述べた粘り感を強くできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明に係るゴルフクラブの正面図であり、図2はそのシャフトを製造する過程の説明図である。シャフト10の先端部にはゴルフクラブヘッド20が接着接合されており、元側所定領域にはグリップ部材Gが接着接合されている。シャフトは、エポキシ樹脂等の合成樹脂をマトリックスとし、炭素繊維やガラス繊維で強化した繊維強化樹脂製の管状体であり、芯金30にプリプレグを巻回し、最外層に緊締用のテープを巻回して加圧し、その状態で加熱炉において加熱成形し、緊締用テープを除去する。
加熱成形後にシャフト素材の前後端部をカット除去する除去分は、以下の説明では無いものとして長さ寸法等を説明しているが、現実の製造では、そうしたカット除去分を見込んだプリプレグで製造することがある。
【0012】
芯金30は、その元側のストレートか緩いテーパ率(直径差を離隔距離で除した値)3/1000以下のテーパ状の芯金大径部30Aと、これに隣接した急テーパ率、例えば、4/1000〜10/1000の急テーパ部30Bと、これに隣接した緩いテーパ率、例えば、2/1000〜3/1000の中間部30Cと、これに隣接した略ストレート部30Dとを有している。順序は上記の順で、夫々の部位の長さは350mm,80mm,520mm,290mmであり、図2の各直径D1,D2,D3,D4,D5は、13.25mm,12.30mm,11.65mm,7.40mm,4.90mmである。
【0013】
以下では合成樹脂は全てエポキシ樹脂であるが、他の合成樹脂を使用してもよい。
シャフトの全長に亘る本体層内の最内層として、強化繊維に弾性率40ton/mm(390000N/mm)の炭素繊維を使用したプリプレグP1を巻回する。繊維方向は±45度付近(30度〜60度)であり、プリプレグ厚さは0.09〜0.10mm、樹脂含浸率は20〜28重量%、巻回数は、例えば、1.5〜3.5回である。この層の外側に、本体層の中間層として、弾性率30ton/mm(294000N/mm)の炭素繊維を使用したプリプレグP2を巻回する。繊維方向は軸長方向であり、裏打ちも無い引き揃え繊維のプリプレグである。プリプレグ厚さは0.06〜0.12mm、樹脂含浸率は20〜28重量%、巻回数は、例えば、1.5〜3.5回である。強化繊維の弾性率は、プリプレグP1より外側層であるプリプレグP2を小さくすると共に、強度に関しては、プリプレグP2の強化繊維はプリプレグP1のものよりも高強度である。
【0014】
上記プリプレグP2の層の外側であって、ゴルフクラブヘッド20を装着させる先端部領域には、弾性率24ton/mm(235200N/mm)の炭素繊維を軸長方向に引き揃えたプリプレグP3を巻回する。樹脂含浸率は30〜35重量%、巻回数は2〜4回である。このプリプレグP3の外側に、更に弾性率24ton/mm(235200N/mm)の炭素繊維を軸長方向に引き揃えたプリプレグP4を巻回する。樹脂含浸率は30〜40重量%、巻回数は1〜3回である。
【0015】
また、上記プリプレグP2の層の外側に隣接して、略平行四辺形状のプリプレグP9を巻回した低弾性層を設ける。その位置は、キックポイントを含んで前後に亘る所定距離の範囲であり、シャフト全長L4の7〜25%の範囲内の長さL9である。好ましくは、10〜20%の範囲の長さである。ここでは図示の各長さL9,L10,L11,L12は180mm,100mm,40mm,40mmであり、シャフト全長L4は114cmである。また、本願測定によるキックポイントの位置は、シャフト先端から、即ち、この図の本体層用プリプレグP1,P2等の先端から距離470mm辺り(465〜480mm)にある。この位置にプリプレグP9の中心が位置するように巻回する。
【0016】
上記プリプレグP9は、その強化繊維は、弾性率が5ton/mm(49000N/mm)の炭素繊維であり、裏打ちも無い引き揃え繊維のプリプレグである。この例でのプリプレグ厚さは0.1mm、樹脂含浸率は37重量%、巻回数は1〜2回である。本願でのプリプレグP9の弾性率、プリプレグ厚さ、樹脂含浸率、巻回数の各許容幅は、夫々、3〜15ton/mm(29400〜147000N/mm)、0.05〜0.12mm、25〜50重量%、1〜3回である。
なお、巻回作業性に問題があれば、引き揃え繊維に裏打ちを配設したプリプレグを用いてもよい。
【0017】
上記プリプレグP4の層、及びプリプレグP9の層の外側に隣接して、本体層の最外側層として、弾性率30ton/mm(294000N/mm)の炭素繊維を使用したプリプレグP5を巻回する。繊維方向は軸長方向であり、裏打ちも無い引き揃え繊維のプリプレグである。プリプレグ厚さは0.06〜0.12mm、樹脂含浸率は20〜28重量%、巻回数は、例えば、1〜3回である。以上により、シャフトの全長又はその80%以上に亘る本体層としては円周方向指向強化繊維の層は無いため、シャフトの軽量化が可能であるが、円周方向指向の層を設けても良い。
【0018】
上記プリプレグP5の外側であって、ゴルフクラブヘッド20を装着させる先端部領域に、ガラス繊維を交差状に織ったスクリムクロスのプリプレグP6を巻回する。プリプレグの厚さは0.02〜0.05mmであり、樹脂含浸率は26〜50重量%、ゴルフクラブヘッドのホーゼル孔の孔径との関係で、外径調節等のために巻回数は適宜数である。
【0019】
こうして各プリプレグが巻回され、外周に緊締テープを巻回して加圧加熱成形し、その緊締テープを除去した跡である表面凹凸の必要領域の研摩又は研削を済ませた塗装前のシャフト10’が図2の最下に図示されている。この例では、既述の通り全長L4は114cm、芯金大径部30Aに対応する握り大径部10Aの長さL2は、例えば、250mm、芯金急テーパ部30Bに対応する急テーパ部10Bの長さL3は芯金急テーパ部30Bの長さと同じ80mmである。握り大径部10Aの元側端の肉厚はこの例では0.75mmであるが、0.5〜1.0mmである。大径部10Aと急テーパ部10Bとの境界の肉厚は、この例では0.75mmであるが、0.5〜1.0mmである。、急テーパ部10Bの左端(図のL3の左端)の肉厚は、この例では0.70mmであるが、0.45〜0.95mmである。シャフト先端の肉厚は、この例では1.70mmであるが、1.30〜2.10mmである。
【0020】
こうして形成されたシャフト10を有するゴルフクラブは、そのシャフトに撓りの粘りがあり、プレーヤー毎のリスト返しの大小の差や、体の回転の利用度の大小の差があっても、戻りが早過ぎたり遅過ぎたりすることを防止し易く、何れのタイプのプレーヤーにとってもヘッドの動きをコントロールし易く、シャフト撓りの戻り勢いを十分に利用できる。
【0021】
上記第1形態例では、プリプレグP9はプリプレグP2とP5の間に挟んでいるが、プリプレグP1とP2との間に配設したり、プリプレグP5の外側に配設した変形例でもよい。
【0022】
上記変形例を含む第1の形態例に対して、この例のシャフトの軽量化思想を崩すことなく、グリップ大径部へのグリップ部材Gの接着接合強度を向上させる工夫をした第2形態例を図3を参照しつつ以下説明する。芯金30、プリプレグP1,P2,P3,P4,P5,P6,P9は第1形態例と同じであるため説明を省略する。
【0023】
プリプレグP5の層の外側であって、プリプレグP5の元側端から所定長さのプリプレグP7を巻回し、補強層を形成する。この例では、プリプレグP7は、その元側端の位置から先側の芯金大径部30A領域を覆い、急テーパ部30Bの領域にまで至っている。プリプレグP7の元側端ラインは芯金長手方向に対して直交しており、先側端ラインは傾斜状であって、プリプレグ形状は略台形状といえる。強化繊維は弾性率が24ton/mm(235200N/mm)以上の炭素繊維を使用し、繊維方向は円周方向であり、裏打ちも無い引き揃え繊維である。プリプレグ厚さは0.03mm〜0.08mmであり、樹脂含浸率は30重量%以上、好ましくは35〜55重量%であり、巻回数は1〜2回である。この補強層は、本体層のプリプレグP5よりも肉厚の薄いプリプレグを使用し、巻回端部の応力集中を防止している。
【0024】
この例でのプリプレグP7の長さL0は290mmである。プリプレグP7の長さ(巻回領域)は、少なくともプレーヤーのグリップエンド側の手(右利きの場合は左手)が位置する領域をカバーすべく150mm以上である。グリップエンド側の手は他方の手よりもグリップ部を強く把持するので潰れ易いからである。従って、長さL0は150mm〜330mmがよい。
【0025】
このプリプレグP7の元側端から距離L1だけ先側に離隔した位置に元側端を位置させて、プリプレグP8を巻回し、補助層を形成する。プリプレグP8は、そのプリプレグP8の元側端の芯金大径部30A領域から急テーパ部30Bの領域にまで至っている。プリプレグP8の元側端ラインは芯金長手方向に対して直交しており、先側端ラインは傾斜状であって、プリプレグ形状は略台形状といえる。強化繊維はガラス繊維であり、繊維を交差状に織ったスクリムクロスである。プリプレグ厚さは0.02〜0.05mmであり、上記プリプレグP7の厚さよりも薄い。樹脂含浸率は25〜60重量%、好ましくは30〜50重量%であり、巻回数は1〜3回、或いは3回以上でもよく、巻回するプリプレグの厚さと研摩(研削)量等の条件で設定する。ガラス繊維故、前記プリプレグP7に使用の炭素繊維よりも低弾性であるが、プリプレグP8の強化繊維として炭素繊維を使用する場合も、プリプレグP7の強化繊維よりも低弾性のものを使用する。成形後にこの補助層は、該層の厚さ範囲内で研摩か研削される。
【0026】
プリプレグP8の先側端ラインは芯金の急テーパ部30Bの領域に至っていると共に、このプリプレグP8の長さ範囲においてはプリプレグP7の層を完全に覆っている。
前記長さL1は、この例では70mmであり、一般に50mm〜100mmとする。
こうしてプリプレグを巻回した後、外周に緊締テープを巻回して加圧しつつ、加熱炉で加熱成形し、緊締テープを除去するとシャフトの素材が成形できる。その表面には緊締テープの跡として、長手方向に波状となった凹凸が形成されている。そこで、この凹凸を除去すべく、前記補助層を含む補助層以降の先側領域を研摩や研削作業する。
【0027】
既述の通り、長さL1の領域は研摩や研削作業を行わないか、或いは、その凹凸の表面を荒らす研摩や研削作業を行い、凹凸跡を残す。補助層の研摩や研削では、補助層の強化繊維がガラス繊維であるため、少なくとも弾性率のより大きな、補強層の使用している炭素繊維よりも研摩や研削がされ易く、センタレス研摩や研削では、シャフト素材が真円でなくても、研摩等の対象としていない補助層内側の補強層の炭素繊維を不用意に研摩等することが防止できる。
【0028】
また、プリプレグP7の巻回された補強層の先側端傾斜ラインに沿って、プリプレグ厚さの段差が存在し、これによるシャフトの応力集中が起こり得るが、補助層用プリプレグP8がこの補強層の先側端傾斜ラインを覆って補助層を形成し、加熱成形後のシャフト素材表面を滑らかに研摩(研削)するため、補助層自身の先側傾斜ラインのプリプレグ厚さによる段差部もテーパ状に研摩されるため、応力集中を防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、繊維強化樹脂製シャフトを使用したゴルフクラブに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は本発明に係るゴルフクラブ用シャフトを使用したゴルフクラブの正面図である。
【図2】図2は図1のシャフトを製造する過程の説明図である。
【図3】図3は図1の第2形態例のシャフトを製造する過程の説明図である。
【符号の説明】
【0031】
10 ゴルフクラブ用シャフト
10’ シャフト素材
P1,P2,P5 本体層用プリプレグ
P9 低弾性層用プリプレグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維強化樹脂製シャフトを有するゴルフクラブであって、シャフトの全長又は80%以上の長さに亘る軸長方向指向の炭素繊維を使用した本体層の他に、キックポイントを含み、シャフト全長の7%〜25%の範囲内の長さに亘り、前記本体層の軸長方向指向の炭素繊維よりも低弾性な軸長方向指向の強化繊維を主とした低弾性層を設けていることを特徴とする繊維強化樹脂製シャフトを有するゴルフクラブ。
【請求項2】
前記本体層は、強化繊維として±(30〜60)度の範囲で傾斜指向した炭素繊維を使用した傾斜層と、軸長方向指向の炭素繊維を使用した軸長方向層とから成る請求項1記載のゴルフクラブ。
【請求項3】
前記本体層の軸長方向指向炭素繊維の弾性率は20ton/mm(196000N/mm)より大であり、前記低弾性層の軸長方向指向強化繊維の弾性率は3〜15ton/mm(29400〜147000N/mm)であり、両弾性率の差は10ton/mm(98000N/mm)以上である請求項1又は2記載のゴルフクラブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−153946(P2009−153946A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338882(P2007−338882)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】