説明

ゴルフ支援システム及びプログラム

【課題】 実際にボールを打った際のミート率に関する情報(ミート率の履歴情報の表示やナイスショットの報知等)を、わかりやすくユーザに提供すること
【解決手段】 速度測定装置は、ゴルフクラブのスイングに伴うヘッドスピードとボールスピードを求めるとともにミート率を求め、求めたミート率が基準ミート率を超えた場合にナイスショットを報知する報知手段を備える。この速度測定装置で求めたミート率の履歴情報を、PCに送る。PCは、背景としてゴルフクラブのヘッドを表示し、ミート率が高い場合にはヘッドの図の中心に近いほうへプロットし、ミート率が低くなるにしたがって前記ヘッドの図の周辺部へプロットするようにした。これにより、ユーザは、直感的にミート率の善し悪しを認識することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブのヘッドスピード及びボールスピードを測定して求められるミート率に関する情報を適切に提供することができるゴルフ支援システム及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動する被測定物の最大速度を測定する速度測定装置として、ドップラーセンサを用いたものが知られている。このドップラーセンサを用いた従来の速度測定装置では、被測定物は等速運動(車両など)あるいは減速運動(投げられたボールなど)をするものを対象としている。そのため、測定を開始してから最初に測定された速度データを最大速度として表示すれば実用上の問題は発生しなかった。これに対し、例えばゴルフクラブ等のスイング運動のように、速度0の状態から急激に加速し、ボールを打撃するポイントで最高速に達するといった被測定物が加速運動をする場合、ドップラーセンサの検知範囲に測定対象物が進入してきた瞬間がスイングの最大速度であるとは限らず、測定開始してから最初に測定された速度を表示する従来の方法ではスイングの最大速度を捕らえられないという問題があった。
【0003】
係る問題を解決するため、従来、特許文献1,2に開示された発明がある。特許文献1に開示されたクラブヘッド速度及びテンポを測定するための小型レーダでは、RFドップラーレーダを用い、速度を測定し続け、先に記憶された速度よりも速い任意の測定速度によって最大速度の記憶値を置き換えることで、速度の最大値を求めている。
【0004】
また、特許文献2に記載のゴルフクラブの運動測定装置は、超音波センサでとらえたドップラー効果で変移した周波数の信号をウェーブレット変換により解析することで速度の最大値を求めている。
【特許文献1】特開2006−326318号公報
【特許文献2】特開2003−210638号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2に開示された発明では、ヘッドスピード等を求めるものに過ぎず、ゴルファーにとって十分な情報提供ができない。すなわち、同じようにボールに当たるとすると、ヘッドスピードが速いほど飛距離も長くなる。しかし、言うまでもないが、実際には、ヘッドスピードが同じでも、ボールをしっかりと打ち抜いているか否か等、ショット時のヘッドとボールのあたり具合により、飛距離も変わる。つまり、一般には、ボールをキレイに打ち抜くことができた(ミート率が高い)場合ほど、飛距離が長くなるといえる。
【0006】
よって、実際の練習では、単純にヘッドスピードを速くするのではなく、ミート率が高くなるようにしたり、ミート率を一定の基準以上に維持しながらヘッドスピードが速くなるようにしたりする必要がある。しかし、従来の装置では、係る練習をするために適切な情報を提供することができない。
【0007】
そこで、本発明は、実際にボールを打った際のミート率に関する情報を、わかりやすくユーザに提供することができるゴルフ支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明に係るゴルフ支援システムは、(1)ゴルフクラブのスイングに伴い移動するクラブヘッドのヘッドスピードを求めるヘッドスピード計測手段と、前記スイングに伴い前記クラブヘッドにて打ち出されたボールのボールスピードを求めるボールスピード計測手段と、前記ヘッドスピード計測手段と前記ボールスピード計測手段でそれぞれ求めたヘッドスピードとボールスピードとに基づきミート率を求めるミート率算出手段と、その求めたミート率と、あらかじめ設定された基準ミート率と、を比較し、前記ミート率が基準ミート率を超えた場合に、ナイスショットを報知する報知手段と、を備えた。各計測手段並びにミート率算出手段は、実施形態ではマイクロコントローラ14にて実現される。ミート率算出手段におけるミート率の算出アルゴリズムは、例えば、実施形態に示すようにボールスピードをヘッドスピードで除算することにより求めるようにしても良いし、他の方法で求めても良い。また、この(1)の発明のゴルフ支援システムは、実施形態では速度計測装置10にて実現される。
【0009】
基準ミート率は、目標とするミート率をユーザが決めて設定できるようにするとよい。目標とするミート率(基準ミート率)を超えた場合には、ナイスショットの報知がされるので、ユーザはナイスショットの報知がされるようにスイングを工夫して改善させていくことができる。このように各人のレベルに合わせて、目標を設定できる。よって、徐々に目標とするミート率を高めながら、トレーニングを行うこともできる。またたとえば計測したら報知するようにすれば、その場で、目標に達しているかすぐに確認できる。
【0010】
ナイスショットの報知は、たとえば光で行うとよい。たとえば、ナイスショットを示すLED等を点灯させたり、液晶画面等の表示部に所定の表示を行うようにしたりしてもよいし、ナイスショットを示す音を出力するようにしてもよい。音を用いる場合、たとえば、「ナイスショット」と音声出力するようにしてもよい。
【0011】
(2)前記求めたミート率を記憶保持し、その記憶保持したミート率の履歴情報を表示装置に出力する手段を備えるとよい。表示装置は、実施形態では、パーソナルコンピュータのモニタとしたが、速度計測装置10の表示部としてもよい。このようにすると、自己のミート率の履歴を見て基準ミート率を決めることができ、基準ミート率を決定する際の目安となる。ミート率の履歴に基づく表示は、ミート率の履歴そのものでもよいし、履歴に基づき所定の計算を行って求めた値(たとえば統計値(平均値、分散、標準偏差、中央値など))を表示するようにしてもよい。また求めた値に基づく表や図(たとえばグラフ)として出力するようにしてもよい。このようにすれば、自己に合った目標設定を容易に行うことが可能となる。したがって、目標に向かったトレーニングをさらに容易に行うことができる。
【0012】
(3)ミート率の履歴に基づく表示は、背景としてゴルフクラブのヘッドを表示し、ミート率が高い場合には前記ヘッドの中心に近いほうへプロットし、ミート率が低くなるにしたがって前記ヘッドの周辺部へプロットするようにするとよい。これにより、ミート率が高い場合には、ヘッドの中央付近にプロットされるのに対し、ミート率が低い場合には、ヘッドの周辺部にプロットされることとなるので、視覚的・直感的に自己のミート率を把握することができる。このように表示することで、ユーザは自己のミート率の状況を一目で直感的に把握できる。よって基準ミート率の決定も直感的に極めて容易にできるようになる。なおプロットは、たとえば点やマーク等で行うようにするとよい。
【0013】
(4)前記プロットは、円ないし楕円の周上の位置へのプロットで行うとよい。ヘッドの図の任意の位置を中心に(望ましくはヘッドの中央部を中心に)、同一径の円周の上には、同じミート率がプロットされるようにすることで、ミート率のばらつきや高低が一目で直感的に理解できる。なお、周上のどの位置にプロットするかはランダムに設定してもよいし、所定のパターンで設定するようにしてもよい。
【0014】
(5)前記表示装置に表示された前記ゴルフクラブのヘッド上の地点を指定することで、その指定された地点に対応するミート率を前記基準ミート率に設定する機能を備えるとよい。この指定は、マウス等のボタンのクリックや、タッチパネル等のタッチを検出することによって行なうとよい。このようにすると、基準ミート率の設定が容易に行える。もちろん、基準ミート率を数値で設定するようにしてもよい。
【0015】
(6)前記表示装置に表示するゴルフクラブヘッドは、ユーザの実際のクラブに関するものを設定するようにするとよい。ユーザの実際のクラブに関するものとしては、たとえば、ユーザが撮影したクラブヘッドの写真を設定できるようにしてもよいし、たとえば、クラブの販売元がネット上のサーバに記憶した写真や図などを、ネットを介してダウンロードして設定できるようにしてもよい。ユーザの実際のクラブに関するものとしては、たとえばクラブ種別に、画像や絵を用意して設定できるようにしてもよい。このようにすると、ミート率の表示がより実感がわくので好ましい。
【0016】
(7)使用した前記ゴルフクラブのクラブ種をミート率と関連づけて記憶し、前記ミート率の履歴はクラブ種ごとに出力するようにするとよい。このようにすると、ユーザは、クラブ種ごとにミート率を確認でき、得手・不得手のクラブ種を容易に認識できる。
【0017】
(8)前記ミート率の履歴情報は、ユーザごとに分けて記憶保持し、その履歴情報の表示並びに前記基準ミート率の設定をユーザごとに行う切り替え機能を備えるとよい。これにより、複数のユーザで切り替えて利用できるので、利便性が向上する。
【0018】
(9)測定したボールスピードまたはヘッドスピードの少なくともいずれか一方に飛距離係数を乗じて推定飛距離を出力する機能を備えるとよい。この場合に、この飛距離係数は、クラブ種ごとに設定し、使用するクラブ種を指定してそれらスピードを求めるとともに推定飛距離を算出するようにするとよい。この機能は、実施形態では速度計測装置10に組み込んだが、実施形態のようにミート率の履歴情報をPCのように速度計測装置と別の機器で表示するシステム構成の場合、係るPC側に組み込んでも良い。ただし、速度測定装置10に組み込んだ方が、ユーザは、スイングするとそれに伴う推定飛距離もわかるので好ましい。この飛距離係数は、ユーザが入力して設定できるようにしてもよいし、クラブの品目(型番別)でクラブ種ごとにたとえばクラブの販売元がネット上のサーバに記憶しておき、ユーザがクラブの品目を選択した際に、ネットを介してダウンロードして設定できるようにしてもよい。
【0019】
(10)測定したボールスピードまたはヘッドスピードの少なくともいずれか一方に飛距離係数を乗じて推定飛距離を算出して出力する推定飛距離算出機能と、目標とする飛距離を表示する機能と、前記推定飛距離算出機能により求めた推定飛距離が、前記目標とする飛距離を基準として設定された範囲内であるか否かを判断し、範囲内の場合に目標達成報知を行う手段を備えるとよい。この機能は、実施形態のチャレンジモードに対応する。このようにすれば、チャレンジすべき目標の飛距離に対応するスイングを行う練習を楽しみながら行うことができる。目標とする飛距離は、実施形態のように装置側でランダムに設定して表示するようにしてもよいし、ユーザが指定してもよい。
【0020】
(11)前記ミート率の履歴情報を表示装置に表示する手段は、前記ヘッドスピード計測手段,前記ボールスピード計測手段,前記ミート率算出手段並びに前記報知手段を備えた速度測定装置とは別の装置(実施形態では、パーソナルコンピュータ)で構成されるようにするとよい。両者間でのデータのやりとりは、マイクロSDメモリーカード等の記録媒体や、通信を介して行うと良い。これにより、速度測定装置を小型化できるとともに、設定を容易に行うことができる。
【0021】
本発明のプログラムは、コンピュータに、(2)〜(8)のいずれかに記載の履歴情報を表示する機能を実現するためのプログラム(コンピュータを(2)〜(8)のいずれかに記載の履歴情報手段として機能させるためのプログラム)とした。
【発明の効果】
【0022】
本発明では、実際にボールを打った際のミート率に関する情報(ミート率の履歴情報の表示やナイスショットの報知等)を、わかりやすくユーザに提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1,図2は、本発明のゴルフ支援システムでミート率等を表示・管理するために必要となる計測データ等を測定し、諸特性を求める速度測定装置10の利用状態の一例を示す図である。図に示すように、ゴルフクラブのスイングスピードやボールスピードを測定する速度測定装置10は、ミート率を求めるための情報(上記の各スピード)を収集したり、実際にミート率を算出したりする機能を備えている。そして、この速度測定装置10は、ゴルフクラブ2をスイングするゴルファー1の後方所定位置に設置する。具体的な設置位置は、ゴルフクラブの速度測定装置10の検知範囲が、スイング中のゴルフクラブ2のヘッド2aが最大速度で移動する地点を含むような位置である。一例としては、図1に示すように、ゴルフクラブ2のヘッド2aの移動軌跡Kの最下点付近がボールBに対するインパクト位置となり、通常、当該位置付近でヘッド2aの移動速度は最大速度になるため、係る移動軌跡Kの最下点の接線L上であり、かつ、ゴルファー1の後方を設置位置とする。本実施形態では、ボールBとゴルフクラブの速度測定装置10との距離は、厳密に決める必要はないが、バックスイング時にゴルフクラブ2がゴルフクラブの速度測定装置10に当たらない位置とする。たとえば、ボールBと速度測定装置10との距離は、約1mとする。後述するように、この速度測定装置10には、ドップラーセンサが内蔵されているため、ドップラーセンサのアンテナの開口面11aが、ボールBに正対する(接線L上を向く)ように設置される。なお、本実施形態では、ゴルフクラブの速度測定装置10は、ゴルフクラブ2をスイングするゴルファー1の後方所定位置に設置するものとして説明するが、ゴルファー1の前方所定位置に設置してもよい。なお、使用するクラブは、ウッド・アイアン・パター等何でも良い。
【0024】
なお、図2は、ゴルファー1が右打ちの場合の例を示しており、左打ちのゴルファーの場合には、左右を反転した状態に設置することで対応できる。つまり、本実施形態のゴルフ支援装置は、右打ち/左打ちのいずれにも対応できる。
【0025】
図3は、速度測定装置10の外観を示す平面図であり、図4は、その内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、速度測定装置10は、防水加工(防水構造)が施された扁平な矩形の筐体20の内部に、図4に示す各構成要素を収納して構成される。構成要素の一部は、筐体20の外部に露出する。
【0026】
図4に示すように、この速度測定装置10は、出力周波数が24.15GHzのマイクロ波ドップラーセンサ11と、当該ドップラーセンサ11の出力信号(1波がゴルフクラブのヘッドの6mmの移動に相当する信号)を増幅するアンプ12と、アンプ12によって増幅された信号を基準値と比較し、ドップラーパルス(基準値以上の場合にハイレベルを基準値より小さい場合にはローレベルの信号)を出力するコンパレータ13と、コンパレータ13から出力されたパルス信号を入力し、アンプ12によって増幅されたアナログ信号を内蔵するA/Dコンバータに入力して、スイングスピード・ボールスピード等を求めるマイクロコントローラ(制御部)14と、マイクロコントローラ14からの制御によってスイングスピード等の表示を行う表示部15と、マイクロコントローラ14に接続されたスイッチ群16と、通信インターフェース18と、を備える。さらに、速度測定装置10は、内部メモリや、着脱可能な外部記録媒体(マイクロSDメモリーカード等)等の記録メディアを備える。この記録メディアには、計測結果や機器の設定情報、仮想のゴルフコース並びに実際のゴルフコースのホールレイアウトを示すコースデータ等が記録される。実際のゴルフコースについてのデータは、例えばゴルフ場のグリーンやバンカー等コース上の対象物の位置、ゴルフ場の地図(位置情報を含む)がある。これらの情報は、例えば、特開平7−57189号公報や、特開2003−339929号公報に開示されたものと同様なものとすることができる。これにより、実際のゴルフコースでのプレイの軌跡を記録することができる。また、仮想のゴルフコースのホール情報を記憶しておくことで、仮想のゴルフコースを用いたゲームをすることができる。
【0027】
表示部15は、LCDや有機ELディスプレイ等から形成される。通信インターフェース18は、パーソナルコンピュータ接続用の各種のインターフェースを用いることができる。例えば、USB等の有線のものや、Zigbee,Bluetooth,無線LAN等の無線のものを含む。この通信インターフェース18を介して、パーソナルコンピュータとデータの送受が行える。データの送受の一例としては、例えば、速度測定装置10が、ゴルフコースについてのデータをパーソナルコンピュータからダウンロードしたり、自己が記憶している計測データその他の履歴情報等をパーソナルコンピュータにアップロードしたりすることができる。また、着脱自在なPCで読み取り可能な記録媒体(マイクロSDメモリーカード等)を装着可能とし、上記のデータのやり取りを、その記録媒体を介して行うことができる。
【0028】
筐体20の前面20bがアンテナの開口面11aとなり、筐体20の後面20cにはマイクロSDメモリーカードスロットが設けられている。また、筐体20の裏面(下面)側には、電池収納部が設けられる。また、表示部15並びにスイッチ群16は、筐体20の上面に露出する。スイッチ群16は、本実施形態では、パワーボタンB1と、モードセレクトボタンB2と、クラブセレクトボタンB3と、ファンクションボタンB4の4つの操作ボタンを備えている。各操作ボタンB1〜B4が押下されると、その押下されたことがマイクロコントローラ14に伝えられ、マイクロコントローラ14が所定の処理を行う。
【0029】
パワーボタンB1は、速度測定装置10の電源のオン/オフを制御するためのもので、長押しにより、装置電源のオン/オフの切り替えを行うためのボタンである。マイクロコントローラ14は、装置の電源が切れている状態で、パワーボタンB1が長押しされたことを認識すると、電源をオンにし、装置の電源が入っている状態で、パワーボタンB1が長押しされたことを認識すると、電源をオフにする制御を行う。
【0030】
モードセレクトボタンB2は、モード切り替え指示をするためのボタンである。後述するように、本実施形態の速度測定装置10は、1スイングごとに、スイングに伴う諸特性を測定して表示する“測定モード”と、仮想ゴルフコースを想定して、ゲーム感覚で仮想ゴルフコースを回ることができる“トレーニングモード”とを有している。そこで、マイクロコントローラ14は、このモードセレクトボタンB2が“長押し”されたことを認識すると、“測定モード”と“トレーニングモード”を交互に切り替える。そして、マイクロコントローラ14は、現在のモードが“トレーニングモード”の場合、表示部15の左上隅に”GAME”のロゴを表示し、“測定モード”の時は、”GAME”のロゴを表示しない。よって、ユーザは、”GAME”のロゴの表示の有無により、現在トレーニングモード中か測定モード中かを認識することができる。また、測定モードの状態で実際にプレイをしながら、そのプレイ中の各ショット(スイング)を測定して記録することで、実際のプレイの記録を行うことができる。
【0031】
また、測定モードで求めることができる諸特性は、“ヘッドスピード”,“ボールスピード”,“推定飛距離”,“ミート率”である。ヘッドスピード並びにボールスピードは、ドップラーセンサの出力に基づいて求める。つまり、電源オンに伴い、ドップラーセンサ11の出力をアンプ12で増幅したアナログ波形をコンパレータ13にてしきい値処理して符号化したドップラーパルスが、コンパレータ13からマイクロコントローラ14に入力される。マイクロコントローラ14は、内蔵するタイマを利用してドップラーパルスの周期を求め、移動体の速度を求める。移動体がヘッド2aの場合、ヘッドスピードが求められ、移動体がボールの場合、ボールスピード(初速度)が求められる。この具体的な算出アルゴリズムは、例えば、特開平6−86845号公報等に開示された技術の他、各種の算出アルゴリズムを用いることができる。
【0032】
さらに、本装置ではゴルフクラブのスイング時におけるヘッドスピードの速度測定に特化するため、スイング開始から終了までの速度データをいったん蓄積し、その後蓄積されたデータからスイングの最大速度を算出するようにするとよい。
【0033】
また、ボールを置かずに素振りのみをする場合には、マイクロコントローラ14は、上記の公知のアルゴリズムにより、ヘッドスピードを簡単に求めることができる。さらに本実施形態では、ボールを実際に打った場合、マイクロコントローラ14は、ボールスピードとヘッドスピードを同時に求める。これは、ゴルフクラブ2のスイングに伴うヘッド2aの移動速度は、スイング開始から徐々に速度が早くなり、ボールに当たる前後付近で最大速度になり、その後、徐々に遅くなる。一方、ボールBは、ゴルフクラブ2のスイング開始当初は、停止したままであるため移動速度は0となり、ヘッド2aが当たって打ち出されることで、移動するため速度が増速する。そして、ヘッドスピードの速度変化のピークと、ボールスピードの速度変化のピークとは、ずれがある(ボールスピードのピークが遅れて発生する)。そこで、速度のピークが2つ生じることから、それぞれのスピードを求めることができる。具体的には、例えば、特開平6−86845号公報等の技術を用いて両方のスピードを求めることができる。
【0034】
また、ボールスピードは、上記のようにドップラーパルスに基づいて求めるものに限ることはなく、例えば、アンプ12から出力される信号(ドップラーセンサ11によって出力されたドップラー信号を増幅した信号)をA/D変換したデータを別途メモリに蓄積し、そのメモリに蓄積されたA/D変換データに対する周波数スペクトル解析(例えば、高速フーリエ変換(FFT)等)を行って算出するようにしてもよい。ゴルフボールはヘッドに比べ小さく遠い位置になる。このように小さい反射波による小さいレベルのドップラー信号でSN比が不利な入力信号においても、FFTは、周波数分解により、ノイズ成分が周波数全体に分散し、信号成分は線スペクトルとして抽出されるので、解析に充分なSN比を確保することができる。
【0035】
また、メモリへの蓄積開始は、スイングを検出したことを条件に行うとよい。このようにすると、常時蓄積する必要が無く、メモリの更新処理に要する負荷が軽減される。このとき、スイング判別する機能は、ドップラーセンサ11によって出力されたドップラー信号に基づく当該ドップラー信号の周期がゴルフクラブのスイングに対応する周期パターンになった場合に、スイングがあったと判別するとよい。ゴルフクラブのスイングに対応する周期パターンは、予め各種のクラブを多数の人でスイングして得た周期パターンと、スイングしていない場合に得られる周期パターンとに基づいて、予め決定しておいてもよいし、例えば、利用者のスイングに対応する周期パターンを学習させて利用するようにしてもよい。
【0036】
また、ボールスピードの算出は、メモリへの蓄積の開始後、所定期間分のA/D変換データの蓄積を行った後、当該A/D変換データの蓄積を終了し、当該蓄積の終了後に、メモリに蓄積されたA/D変換データに対する周波数スペクトル解析を行って求めるとよい。この所定期間は、ヘッドがボールにヒットしてから測定に必要な時間とするとよい。このようにすれば、メモリに必要なA/D変換データの格納領域の大きさを一定の値とすることができ、常時蓄積を行う構成に比べ必要なデータの格納領域の大きさを小さくすることができる。さらに蓄積されたA/D変換データに対する周波数スペクトル解析は、蓄積の終了後に行うため、A/D変換データの蓄積と周波数スペクトル解析を同時に行う構成に比べて処理能力の低い安価な処理装置でボールスピードを的確に測定することができる。所定期間としては、例えば100ms〜200ms程度とするとよい。メモリは、例えば、数キロバイト程度のもので構成することも可能となる。
【0037】
一方、ミート率は、ヘッドスピードと、打ち出したボールのスピード(初速)に基づいて求めることができる。つまり、マイクロコントローラ14は、
ミート率=ボールスピード/ヘッドスピード
によりミート率を算出する。
【0038】
また、推定飛距離は、実際にボールを打った場合には、ボールスピードと使用したクラブ種から飛距離を求め、素振りの場合にはヘッドスピードと使用したクラブ種から飛距離を求める。具体的には、予めクラブ種ごとにボールスピードに対する係数とベッドスピードに対する係数を設定しておき(クラブ種−係数のテーブル等を設ける)、ボールスピード或いはヘッドスピードに、クラブ種に対応する係数を乗じた値を推定飛距離とする。なお、ボールの有無は、マニュアル操作による手動によって指定しても良いし、各種のセンサを設け装置により自動的に認識するようにしてもよい。
【0039】
また、モードセレクトボタンB2を“短押し”した場合、各モードにおけるパラメータやプレイスタイルを選択することもできる。測定モードの場合、モードセレクトボタンB2の“短押し”により、表示パラメータの選択を行う。すなわち、図3に示すように、表示部15の下方領域に、7セグメントを利用した3桁の数値表示部位を2列用意し、上段をスピード(ヘッドスピード/ボールスピード)、下段を“推定飛距離”か“ミート率”のいずれかを表示する。よって、表示パターンとしては、“ヘッドスピード&推定飛距離”,“ボールスピード&ミート率”,“ボールスピード&推定飛距離”の3種類が用意され、クラブ種でパター以外が選択されている場合、モードセレクトボタンB2の“短押し”により、”ヘッドスピード&推定飛距離”もしくは”ボールスピード&ミート率”のどちらかが交互に選択される。また、パターを選択した場合は強制的に”ボールスピード&推定飛距離”のみとなる。
【0040】
マイクロコントローラ14は、現在表示している種類を表示部15に報知する。つまり、上段では、“HEADSPEED”と“BALLSPEED”のいずれか一方を表示し、下段では、“MEET”(ミート率の場合)と“DIST”(推定飛距離の場合)のいずれか一方を表示する。
【0041】
また、クラブセレクトボタンB3とモードセレクトボタンB2を同時押しした場合、マイクロコントローラ14は、速度単位を切り替える。本実施形態で用意された速度表示単位は、“m/s”(メートル/秒)と“mph”(マイル/時)の2種類用意している。マイクロコントローラ14は、選択された速度表示単位を表示部15に表示する。
【0042】
クラブセレクトボタンB3は、使用するクラブに合わせて、そのクラブ種を選択・指定するためのボタンである。これにより、マイクロコントローラ14は、選択されたクラブ種とヘッドスピードやボールスピード等の情報から、推定飛距離を算出することができる。具体的には、マイクロコントローラ14は、クラブセレクトボタンB3の“短押し”を認識すると、下記の順でクラブ種を巡回させる。
「1W→3W→5W→3I→4I→5I→6I→7I→8I→9I→W(ウエッジ)→Pt(パター)」
また、マイクロコントローラ14は、このクラブ種の巡回に合わせて、表示部15の右上のクラブ種表示エリアに、“W,I,tと7セグメント”を適宜用いて現在選択されているクラブ種を表示する。つまり、ウッド(1W,3W,5W)が選択されている場合には、“W”と選択された数字を表示し、アイアン(3I,4I,5I,6I,7I,8I,9I)が選択されている場合には、“I”と選択された数字を表示し、ウエッジ(W)が選択されている場合には、“W”のみを表示し、パター(Pt)が選択されている場合には、“t”のみを表示する(7セグメントを使ってPを併設表示しても可)。
【0043】
このクラブ種は、推定飛距離算出の際、係数の参照条件となるため、スイング前に予め選択しておく。なお、Pt(パター)選択時は、推定飛距離の単位は自動的に”m”(メートル)となる。
【0044】
測定結果は、マイクロコントローラ14内のメモリに格納される。そこで、ファンクションボタンB4が“短押し”されると、マイクロコントローラ14は、メモリに格納された過去の履歴を読み出して表示する“履歴表示“と、その過去の測定結果の平均値を求めそれを表示する”平均値表示“の2つの態様を切り替え表示する。また、モードセレクトボタンB2とファンクションボタンB4が同時に“長押し”された場合、それまでの測定結果の履歴/スコアが全てクリアされる。
【0045】
ここで、“平均値表示”は、下記の通り行う。測定スタンバイの状態にて、ファンクションボタンB4が短押しされた場合、装置内のメモリに記録された履歴(最大500件分)の中から、選択したクラブ種の平均値を表示する。この場合、表示部15に”AVE.”のロゴが表示される。
【0046】
すなわち、メモリには、例えば図5に示すように、測定モードで求めた諸特性についてクラブ種と関連付けたテーブル構造として記憶されている。素振りのようにボールスピードが求められないものの場合、“0”が格納される。そこで、“平均値表示”モードの時にクラブセレクトボタンB3が押下されて選択された表示対象のクラブ種の各諸特性を読み出し、各諸特性の項目ごとに、平均値を求める。このとき、“0”については、平均値の算出対象から除く。そして、モードセレクトボタンB2の操作により選択された表示パラメータで表示される項目について、マイクロコントローラ14は、上記の求めた平均値を出力する。なお、一定期間(例えば、10秒間)ボタン操作が無い場合は、測定スタンバイ表示に戻る。また、平均値表示中であっても、スイングした場合にはすぐさま測定を行う。
【0047】
また、この諸特性は、所定のボタン操作によりユーザを切り替えてユーザごとに分けて登録できる。このようにユーザ切り替え機能を設け、スイングを行う前に、使用するユーザを選択・登録することで、その選択されたユーザに関連づけて諸特性が登録される。このようにすると、複数のユーザで切り替えて利用できる。
【0048】
“履歴表示”モードは、以下のような処理をする。すなわち、平均値表示の状態にて、ファンクションボタンB4が“短押し”されたことをマイクロコントローラ14が認識すると、マイクロコントローラ14は、装置内のメモリに記録された履歴(最大500件分)の中から、新しいものを10件分まで読み出し、表示する。このとき、マイクロコントローラ14は、表示部15に”MEM.”のロゴを表示する。そして、モードセレクトボタンB2の操作により選択された表示パラメータで表示される項目について、マイクロコントローラ14は、上記の読み出した履歴を順次出力する。なお、一定期間(例えば、10秒間)ボタン操作が無い場合は、測定スタンバイ表示に戻る。また、履歴表示中であっても、スイングした場合にはすぐさま測定を行う。
【0049】
一方、マイクロコントローラ14は、平均値表示もしくは履歴表示中において、モードセレクトボタンB2とファンクションボタンB4が同時に“長押し”されるのを認識すると、履歴をクリアする。平均値は、この履歴データから算出されるため、この操作により平均値もクリアされることになる。
【0050】
次に、“トレーニングモード”について説明する。トレーニングモードは、仮想ゴルフコースを想定し、ゲーム感覚で仮想コースを回るもので、1〜18ホールを1セットで回る”フルラウンド”と、任意に指定したホールで完結する”ホール指定”がある。このトレーニングモード時において、モードセレクトボタンB2が“短押し”された場合、マイクロコントローラ14は、”フルラウンド”或いは”ホール指定”のプレイスタイルを選択する。なお、本実施形態では、ホールは、18ホール用意しているので、ホール指定において実際にプレイするホール番号の指定も、このモードセレクトボタンB2を用いて行う。つまり、モードセレクトボタンB2を短押しする都度、“フルラウンド”→“ホール指定(1番)”→“ホール指定(2番)”→……“ホール指定(18番)”→“フルラウンド”→……というように選択が切り替わる。もちろん、モードセレクトボタンB2の短押しでは”フルラウンド”と”ホール指定”とを交互に切り替えるようにし、”ホール指定”におけるプレイするホール番号の指定は、別の操作(例えば、ファンクションボタンB4の短押し)で行うようにしても良い。また、モードセレクトボタンB2が長押しされた場合、マイクロコントローラ14は、測定モードに切り替える。
【0051】
クラブセレクトボタンB3が短押しされた場合、マイクロコントローラ14は、測定モードの時と同様に、クラブ種の選択を行う。また、クラブセレクトボタンB3が長押しされた場合には、打ち直しとする。
【0052】
”フルラウンド”が選択されているときに、ファンクションボタンB4が短押しされた場合、マイクロコントローラ14は、それまでのスコアを表示し、長押しされた場合には、スコアをクリアし、途中終了とする。
【0053】
また、トレーニングモードで使用する仮想コースのコースレイアウト(全18ホール分)は、速度測定装置10のメモリ(内部メモリ/着脱可能な外部メモリ(記録媒体))に格納しておき、表示部15に表示するようにしても良いが、メモリ容量の削減並びに表示部15の表示機能等を考慮し、取扱説明書等の冊子中にコースレイアウト表を載せておき、ユーザはそれを見て確認するようにしても良い。本実施形態では、ゴルフ場の地図(コースレイアウト)は、ペーパー(紙)ベースとしている。つまり、コースレイアウトをユーザに示すための情報提示手段は、速度測定装置10と分離した紙媒体としている。ある1つのホールのレイアウトの一例としては、図6に示すホールレイアウトとなる。そして、ユーザは、プレイするホールのレイアウト図を基にゲームを進めてゆく。また、速度測定装置10が記憶するソフト上でのホールは、図6に示すように、単純に距離に応じて各ゾーンを区分けしている。
【0054】
この、トレーニングモードは、記憶保持している仮想ゴルフ場(コース)の地図データ(ティーグランドからカップまでの距離,OB・ウォーターハザード等のペナルティゾーンの位置等)を読み出し、ゴルフクラブのスイングに伴うヘッドスピード或いはボールスピードから推定飛距離を算出し、カップまで残り距離を求めるとともに、その求めた残り距離やそれまでの打数を表示部15に表示し、最終的にカップイン(残り距離がしきい値以下)になるまで繰り返すものである。
【0055】
つまり、マイクロコントローラ14は、ヘッドスピード或いはボールスピードに基づいて推定飛距離を算出し、ヘッドスピード或いはボールスピードと、推定飛距離を表示部15に点滅表示する。また、残り距離から算出した推定飛距離を減算して残り距離を求めるとともに、打数を“1打”加算する。マイクロコントローラ14は、求めた残り距離並びに打数を、所定時間後(たとえば3秒後)に表示部15に表示する。また、現在位置に推定飛距離を加算したボールの停止地点(次のボールのショット位置)が、ウォーターハザードやOBといったペナルティーエリアの場合、マイクロコントローラ14は、ペナルティーエリアであることを示すために残り距離を数秒間点滅させたり、所定のマークを表示部15に表示させたりした後で、打数にペナルティーを加算するとともに残り距離の修正を行い、修正後の打数・残り距離を表示する。残り距離は、ウォーターハザードに入った場合には、ウォーターハザードのティーグランド側の境界位置を次のボールのショット位置に設定し、そこからカップまでの距離を算出して求める。また、ボールがOBゾーンに入った場合、前のショット位置を次のショット位置に設定し、そこからカップまでの距離を修正後の残り距離とする。つまり、前回のショット時の残り距離(現在の残り距離に、前回のショットに伴う推定飛距離を加算した距離)が、修正後の残り距離となる。
【0056】
そして、ボールの落下地点が、グリーンのエリアとなった(グリーンオンした)場合、マイクロコントローラ14は、”NICE ON”のロゴを表示部15に点灯する。また、グリーン上では距離の単位は”yard”から”m”(メートル)に変わる。
【0057】
さらに残り距離が1m以下になった場合、カップインとみなし、マイクロコントローラ14は、表示部15にカップインを表現する表示を数秒間行う。また、残り距離が1〜3mの範囲では”OK”(1打プラスでホールアウト)とし、マイクロコントローラ14は、表示部15にOKを表現する表示を数秒間行う。
【0058】
マイクロコントローラ14は、マイクロコントローラ14内のメモリに記憶した上記の諸特性(クラブ種、ヘッドスピード、ボールスピード、ミート率)を、マイクロSDメモリーカードに書き出す。このマイクロSDメモリーカードを取り出すと共に、パーソナルコンピュータ(PC)に接続されたメモリカードリーダー等にセットし、上記保存した諸特性のデータをPCに転送する。この転送は、PCにインストールされた諸特性の管理用のアプリケーション(ゴルフ支援システム)を起動し、そのアプリケーション上で取り込む。PCのメモリ(外部記憶メモリ/内部記憶メモリ)に格納される諸特性のデータ構造は、図6に示すものと同様にすることができる。マイクロSDメモリーカードに登録された諸特性が、ユーザごとに分けて登録されている場合、PCのメモリに格納する諸特性のデータも、ユーザごとに分けて登録する。これにより、以下に説明する履歴の表示も、ユーザごとに切り替えて行うことができる。なお、本実施形態では、測定結果等は、マイクロコントローラ14内のメモリに一旦記憶し、所定のボタン操作によってマイクロSDメモリーカードに書き出すこととしたが、測定後ボタン操作なしに直接マイクロSDメモリーカードに書き出すようにしてもよい。
【0059】
このPCに実装されたゴルフ支援システムは、PCの記憶装置に格納された上記の諸特性のデータを読み出し、PCのモニタ画面に表示する機能を備える。もちろん、プリントアウトすることもできる。
【0060】
図7から図12は、モニタ画面に表示されるレイアウトの一例を示している。図に示すように、表示画面Wの左上に、表示する諸特性を選択するためのメニューボタン領域MBが用意される。ユーザは、PCに連係されるマウス等のポインティングデバイスを操作して、所定のメニューボタンMBをクリックして指定することで、対応する表示画面を出力する。
【0061】
例えば「ヘッドスピード」ボタンがクリックされると、図7に示すような表示レイアウトの「ヘッドスピード表示画面」を出力する。つまり、PCのMPUは、メモリに格納された諸特性のうち、ヘッドスピードの履歴情報をクラブ種と関連付けて読み出すとともに、クラブ種ごとにグループ化する。そして、グループごとに最大/最小のヘッドスピードの値を抽出すると共に、グループごとに平均値を求め、その抽出並びに算出した結果を、画面の左側に用意された表形式の第1表示ウインドウW1に出力する。また、個々のヘッドスピードは、画面の右側に用意されたグラフ形式の第2表示ウインドウW2に表示する。この第2表示ウインドウW2は、図から明らかなように、横軸がクラブ種で、縦軸がヘッドスピードのグラフにおいて、取得した個々のヘッドスピードをグラフ上の該当する位置にマークMを描画するものである。また、第1,第2表示ウインドウW1,W2の間(第2表示ウインドウW2の縦軸の外側)には、クラブ種(図ではドライバー:1W)についてヘッドスピードのレベルを「プロ級」,「アマチュアトップレベル」,「一般男性」,「一般女性」の4段階に分けて表示している。そして、選択されたクラブ種(ドライバー)について、第2ウインドウW2内においても棒グラフ形式で対応する領域を区分けしている。なお、このレベル分けは、必ずしも、境界がしっかりと区分けされるものではないので、境界を線で仕切るのではなく、グラデーションのように適宜ぼかすようにしても良い。
【0062】
このような表示レイアウトとすることで、ユーザは、自己の履歴を表示することで、それぞれのクラブ種のクラブをスイングした場合のヘッドスピードがどれくらいか、ばらつきの程度並びにどのクラス(ランク)であるか等が視覚的に容易に認識できるので好ましい。
【0063】
「ボールスピード」ボタンがクリックされると、図8に示すような表示レイアウトの「ボールスピード表示画面」を出力する。つまり、PCのMPUは、メモリに格納された諸特性のうち、ボールスピードの履歴情報をクラブ種と関連付けて読み出すとともに、クラブ種ごとにグループ化する。読み出した個々のボールスピードは、画面に用意されたグラフ形式の第3表示ウインドウW3に表示する。この第3表示ウインドウW3は、図から明らかなように、横軸がボールスピードで、縦軸がクラブ種のグラフにおいて、取得した個々のボールスピードをグラフ上の該当する位置にマークMを描画するものである。また、この第3表示ウインドウW3の上欄の所定位置には、「一般男性」,「アマチュアトップレベル」,「プロ級」の表示をしている。これは、それぞれのクラスの人のおおよそのボールスピードの目安を表示するもので、該当するボールスピードの範囲内に表示する。但し、各クラスの人のボールスピードが、画一的に区分けされるものではないので、境界線は設けない。
【0064】
このような表示レイアウトとすることで、ユーザは、自己の履歴を表示することで、それぞれのクラブ種のクラブで打った場合のボールスピードがどれくらいか、ばらつきの程度並びにどのクラス(ランク)であるか等が視覚的に容易に認識できるので好ましい。
【0065】
図9は、「ボールスピード表示画面」の別の表示レイアウトを示している。この表示例では、クラブ種ごとに円形のメータ形式でボールスピードを表示するようにしている。つまり、円周に沿って所定角度(図では、270度)範囲に円弧状のメータ部位を形成するとともに、円の中心から円周方向に伸びる3本の針を描画する。この3本の針は、それぞれ、クラブ種ごとのボールスピードの最大値/平均値/最小値を示す。図では、便宜上、すべてのクラブ種において、最大値:60m/sec,平均値:50m/sec,最小値40m/secとしているが、実際には、各履歴データに基づき、それぞれに対応する値を示すように描画するのはもちろんであり、ボールスピードのばらつき具合により、最大値と最小値の中間に平均値がくるとは限らない。また、この例では、円の内側所定位置(下方)に、クラブ種を特定するマーク(ヘッドの絵+番手をテキスト)を描画しているが、これも円の外側に設けても良いし、絵が無くても良い。また、円弧状のメータ部位は、一定の幅を持たせているので、たとえば、図8に於いて示した「一般男性」,「アマチュアトップレベル」,「プロ級」に対応する領域を色/パターンを変えてわかるようにしてもよく、その場合に、各領域の境界を明確に分離しても良いし、グラデーション等を利用して境界をぼかすようにしても良い。
【0066】
「ミート率」ボタンがクリックされると、図10に示すような表示レイアウトの「ミート率表示画面」を出力する。つまり、PCのMPUは、メモリに格納された諸特性のうち、ミート率の履歴情報をクラブ種と関連付けて読み出すとともに、クラブ種ごとにグループ化する。そして、クラブ選択メニューウインドウW6でクリックされて指定されたクラブ種のグループに属する個々のミート率を、画面の中央に用意された第5表示ウインドウW5に表示する。また、選択されたクラブ種は、クラブ選択メニューウインドウW6の該当領域がアクティブになっている(色/濃度を変える)のでわかる。また、この状態から違うクラブ種を選択すると、MPUは、選択されたクラブについてのミート率の情報を取得し、第5表示ウインドウW5にマークを描画する。
【0067】
この第5表示ウインドウW5は、ミート率をゴルフクラブヘッド上に描いて視覚的に表示するためのウインドウである。すなわち、ミート率をヘッドの中心部付近からの距離に比例した位置にプロットする。ヘッドの中心部から比例した位置は、円ないし楕円の周上とするとよい。周上のランダムな位置にドットとしてプロットしてもよいし、周上の線(楕円ないし円)そのものとしてプロットしてもよい。これにより、ミート率が高い場合には、ヘッドの中央付近にプロットされるのに対し、ミート率が低い場合には、ヘッドの周辺部にプロットされることとなるので、視覚的・直感的に自己のミート率を把握することができる。
【0068】
なお、この第5表示ウインドウWに描画するクラブヘッドであるが、好ましくは、クラブ種に応じて(ウッド/アイアン等)に応じて変更することである。さらにまた、クラブヘッドの図として、ユーザの実際のクラブに関するものを設定することもできる。つまり、たとえば、ユーザが撮影したクラブヘッドの写真を取り込み、それを合成して設定したり、クラブの販売元がネット上のサーバに記憶した写真や図などを、ネットを介してダウンロードして設定したりできるようにしてもよい。
【0069】
また、この図では、表示画面の左側に用意された第4表示ウインドウW4には、図7と同様にヘッドスピードについてのクラブ種毎の最大/平均/最小の各値を表示している。このようにすることで、ヘッドスピードとミート率の相関を認識しやすくなる。すなわち、「ヘッドスピードが速いが、ミート率が低く、結果としてあまり飛距離が出ない」とか、「ヘッドスピードが遅いがミート率が高いので、そこそこの飛距離が出る(まっすぐに飛ぶ)」とか、「ヘッドスピードが速くミート率も高いので、飛距離が出る」などの判断が容易に行える。
【0070】
もちろん、この第4表示ウインドウW4に表示するデータは、ミート率についてのものでも良い。つまり、MPUは、グループごとに最大/最小のミート率の値を抽出すると共に、グループごとに平均値を求め、その抽出並びに算出した結果を、表形式の第4表示ウインドウW4に出力する。
【0071】
「推定飛距離」ボタンがクリックされると、図11に示すような表示レイアウトの「推定飛距離表示画面」を出力する。つまり、PCのMPUは、メモリに格納された諸特性のうち、推定飛距離の履歴情報をクラブ種と関連付けて読み出すとともに、クラブ種ごとにグループ化する。そして、クラブ選択メニューウインドウW9でクリックされて指定されたクラブ種のグループに属する個々の推定飛距離を、画面の中央に用意された第8表示ウインドウW8に表示する。この第8表示ウインドウW8では、横軸に推定飛距離をとり、左端を原点として両者(原点と推定飛距離)を結ぶ略放物線を描画する。図11では、推定飛距離が、50,75,100,150,……,400[ヤード]の例を示している。
【0072】
また、選択されたクラブ種は、クラブ選択メニューウインドウW9の該当領域がアクティブになっている(色/濃度を変える)のでわかる。また、この状態から違うクラブ種を選択すると、MPUは、選択されたクラブについての推定飛距離の情報を取得し、第8表示ウインドウW8に原点と推定飛距離を結ぶ略放物線を描画する。このように放物線のようにボールの飛行軌跡をイメージする曲線を描画することで、ユーザは直感的に飛距離の長短を理解することができる。
【0073】
また、この図では、表示画面の左側に用意された第7表示ウインドウW7には、図7と同様にヘッドスピードについてのクラブ種毎の最大/平均/最小の各値を表示している。このようにすることで、ヘッドスピードと推定飛距離の相関を認識しやすくなる。もちろん、この第7表示ウインドウW7に表示するデータは、推定飛距離についてのもの(クラブ種毎の最大/平均/最小)でも良い。
【0074】
図12は、「推定飛距離表示画面」の別の表示レイアウトを示している。この表示例では、第8表示ウインドウW8に表示する推定飛距離の表示形態を変えている。すなわち、この例では、横軸がクラブ種で、縦軸が推定飛距離のグラフにおいて、PCのMPUが取得した個々の推定飛距離をグラフ上の該当する位置にマークMを描画するものである。
【0075】
一方、本実施形態では、図10に示したミート率表示画面を見たユーザは、自己の目標とするミート率(基準ミート率)を決め、登録することができる。なお、設定可能な基準ミート率の範囲は、「1.20〜1.60」である。具体的には、ユーザからの指示(PCの入力装置(キーボード,ポインティングデバイス)の操作)を受けて、PCに実装されたゴルフ支援システムが用意した図13,図14に示す設定画面を表示する。なお、これら各図内に記載された値は、初期設定値(デフォルト値)である。この指示は、具体的には、表示画面に用意したメニュー画面(図示省略)を操作して指定したり、任意の表示画面でポインティングデバイスを操作して右クリックすることで、プルダウンメニューを表示させ、そこから選択するようにするなど、各種の手法がとれる。
【0076】
設定画面の表示が選択されると、まず、図13に示すように、時間設定を登録する画面が表示されるので、上覧に表示されている“係数”のタグをクリックして選択し、図14に示す係数の設定画面に切り替える。
【0077】
そして、「ナイスショット係数」の入力領域で、ポインティングデバイスを操作して三角形の上下キーをクリックして基準ミート率の数値を増減したり、直接数値を入力したりすることで、目標とする基準ミート率を指定することができる。また、図14から明らかなように、飛距離を算出する際のヘッドスピードやボールスピードに乗算する係数を変更することもできる。また、図13に示すように、それぞれの表示時間等も変更設定することができる。そして、いずれかの画面において、「保存」ボタンをクリックすると、PCにセットされたマイクロSDメモリーカードに基準ミート率等、設定内容が書き込まれる。
【0078】
そして、このように基準ミート率等の条件が書き込まれたマイクロSDメモリーカードを取り出すと共に、電源がOFFとなっている速度測定装置10にこのマイクロSDメモリーカードを差込み、パワーボタンB1とモードセレクトボタンB2とを長押しして速度測定装置10の電源を投入すると、ナイスショット判定の閾値をこの基準ミート率に設定する。
【0079】
また、基準ミート率の設定は、上述したようにPC側で設定したものを速度測定装置10に転送して行うようにしたが、速度測定装置10に設けた入力装置(設定ボタン)を適宜操作して直接設定するようにしても良い。また、初期値としてあらかじめ速度測定装置10に設定したものを利用することもできる。
【0080】
速度測定装置10のマイクロコントローラ14は、測定した実際のスイング時のミート率を求めた結果、そのミート率が設定した基準ミート率を超えた場合に、表示部15のLCDにナイスショット表示を行う。このような仕組みにより、自己に合った目標設定を容易に行うことが可能となり、練習時には、その場で、目標に達しているかすぐに確認できる。よって、目標に向かったトレーニングを容易に行うことができる。
【0081】
このように、本実施形態では、目標とするミート率を自分で決めて設定でき、目標とするミート率を超えた場合には、ナイスショット表示がされるので、ナイスショット表示がされるようにスイングを工夫して改善させていくことができる。このように各人のレベルに合わせて、目標を設定できる。よって、徐々に目標とするミート率を高めながら、トレーニングを行うこともできる。また計測したら表示するので、その場で、目標に達しているかすぐに確認できる。
【0082】
本実施形態では、ナイスショットの出力は、たとえば、ナイスショットを示すマーク等を点灯させたり、LED等のランプを別途設けると共に、それを点灯・点滅するようにしたり、“ナイスショット”を示す音(音声等)を出力したりするようにしてもよい。
【0083】
また、基準ミート率の設定であるが、本実施形態では設定画面を表示させ、数値を入力するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、たとえば、第5表示ウインドウW5に描画されているゴルフクラブのヘッドの図の中の任意の位置をクリックすることで、クリックした箇所のミート率を基準ミート率としてもよい。このようにすると、実際のミート率のばらつき具合等をみながら、視覚的に直感的に目標とすべき適切な基準ミート率を設定しやすくなる。
【0084】
また、トレーニングモードとしては、上述したような仮想ゴルフコースを回る仮想ラウンドモードのほかに、例えば、チャレンジモードを備えるようにするとよい。チャレンジモードとは、ゴルファー1が狙うべき飛距離をランダムに表示部15に表示し、ゴルファー1がこの飛距離を狙ってクラブを選択してスイングするものである。そして、スイングの測定結果から飛距離を算出して表示部15に表示する。このようにすることで、プレーヤーは、表示された2つの飛距離の差を知ることができ、狙った飛距離を得るためのスイングの練習を行うことができる。また、測定結果に基づく推定飛距離とチャレンジすべき飛距離が所定の範囲内である場合にナイスオン表示を行う。このようにすれば、チャレンジすべき飛距離に対応するスイングを行う練習を楽しみながら行うことができる。上記のねらうべきランダムに表示される飛距離は、図14に示した設定画面において、その上下限の範囲を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】利用態様の一例を示す図である。
【図2】利用態様の一例を示す図である。
【図3】本発明に係るゴルフ支援装置の好適な一実施形態の外観を示す平面図である。
【図4】本実施形態のゴルフ支援装置の内部構成を示すブロック図である。
【図5】メモリに記憶される計測データの一例を示す図である。
【図6】仮想ゴルフコースにおけるホールレイアウトと装置に記憶されるソフトウェア上のホールの一例を示す図である。
【図7】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される表示画面の一例を示す図である。
【図8】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される表示画面の一例を示す図である。
【図9】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される表示画面の一例を示す図である。
【図10】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される表示画面の一例を示す図である。
【図11】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される表示画面の一例を示す図である。
【図12】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される表示画面の一例を示す図である。
【図13】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される設定画面の一例を示す図である。
【図14】PC(ゴルフ支援システム)のモニタに出力される設定画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
10 速度測定装置
11 ドップラーセンサ
12 アンプ
13 コンパレータ
14 マイクロコントローラ
15 表示部
16 スイッチ郡
20 筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブのスイングに伴い移動するクラブヘッドのヘッドスピードを求めるヘッドスピード計測手段と、
前記スイングに伴い前記クラブヘッドにて打ち出されたボールのボールスピードを求めるボールスピード計測手段と、
前記ヘッドスピード計測手段と前記ボールスピード計測手段でそれぞれ求めたヘッドスピードとボールスピードとに基づきミート率を求めるミート率算出手段と、
その求めたミート率と、あらかじめ設定された基準ミート率とを比較し、前記ミート率が基準ミート率を超えた場合に、ナイスショットを報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とするゴルフ支援システム。
【請求項2】
前記求めたミート率を記憶保持し、その記憶保持したミート率の履歴情報を表示装置に出力する履歴情報表示手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフ支援システム。
【請求項3】
前記ミート率の履歴情報の表示は、背景としてゴルフクラブのヘッドを表示し、ミート率が高い場合には前記ヘッドの中心に近いほうへプロットし、ミート率が低くなるにしたがって前記ヘッドの周辺部へプロットするようにしたことを特徴とする請求項2に記載のゴルフ支援システム。
【請求項4】
前記プロットは、円ないし楕円の周上の位置へのプロットで行うことを特徴とする請求項3に記載のゴルフ支援システム。
【請求項5】
前記表示装置に表示された前記ゴルフクラブのヘッド上の地点を指定することで、その指定された地点に対応するミート率を前記基準ミート率に設定する機能を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載のゴルフ支援システム。
【請求項6】
前記表示装置に表示するゴルフクラブヘッドは、ユーザの実際のクラブに関するものを設定するようにしたことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のゴルフ支援システム。
【請求項7】
使用した前記ゴルフクラブのクラブ種をミート率と関連づけて記憶し、前記ミート率の履歴はクラブ種ごとに出力するようにしたことを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載のゴルフ支援システム。
【請求項8】
前記ミート率の履歴情報は、ユーザごとに分けて記憶保持し、その履歴情報の表示並びに前記基準ミート率の設定をユーザごとに行う切り替え機能を備えたことを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載のゴルフ支援システム。
【請求項9】
測定したボールスピードまたはヘッドスピードの少なくともいずれか一方に飛距離係数を乗じて推定飛距離を算出するとともに出力する推定飛距離算出機能を備えたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のゴルフ支援システム。
【請求項10】
測定したボールスピードまたはヘッドスピードの少なくともいずれか一方に飛距離係数を乗じて推定飛距離を算出して出力する推定飛距離算出機能と、
目標とする飛距離を表示する機能と、
前記推定飛距離算出機能により求めた推定飛距離が、前記目標とする飛距離を基準として設定された範囲内であるか否かを判断し、範囲内の場合に目標達成報知を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフ支援システム。
【請求項11】
前記ミート率の履歴情報を表示装置に表示する手段は、前記ヘッドスピード計測手段,前記ボールスピード計測手段,前記ミート率算出手段並びに前記報知手段を備えた速度測定装置とは別の装置で構成されていることを特徴とする請求項2から10のいずれか1項に記載のゴルフ支援システム。
【請求項12】
コンピュータに、請求項2〜8のいずれかに記載の履歴情報を表示する機能を実現するためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−22739(P2010−22739A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−190518(P2008−190518)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.Bluetooth
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)