説明

サッシの改装方法、改装サッシ、及び、改装サッシユニット

【課題】水密性を確保しつつ容易に施工可能なサッシの改装方法等を提供する。
【解決手段】室内外を連通し既設サッシが設けられた開口に改装サッシを設けるサッシの改装方法であって、前記既設サッシが有し、一部が外壁材に覆われた既設枠の、前記外壁材に覆われていない部位を切除して躯体を露出させる既設枠切除工程と、露出された前記躯体に前記改装サッシの改装枠を、当該改装枠を貫通する固定具により、前記外壁面より室内側にて固定する改装枠固定工程と、前記躯体に固定された前記改装枠と前記外壁材との間に止水部材を設ける止水工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設サッシが設けられた開口に改装サッシを設けるサッシの改装方法、改装サッシ、及び、改装サッシユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
既設サッシには、既設サッシが有する既設枠の一部が外壁に覆われているサッシがある。このような、既設サッシが設けられた開口を改装する場合には、外壁の一部を剥がして既設サッシを取り外した後に改装サッシを設け、外壁を元の状態に戻すことが考えられる。しかしながら、この方法は外壁を剥がすため施工が煩雑であり多大な時間と労力とが費やされるとともに外壁に施工跡が残ってしまう虞がある。このため、より簡単に、かつ綺麗に仕上げる方法として、既設枠の外壁に覆われていない部位を切除して、その上に改装サッシを設けるサッシの改装方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62−148784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような改装方法は、水密に設けられていた既設枠が切除され、切除された既設枠の上に改装枠が設けられるため、水密性が保たれない虞があるという課題がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水密性を確保しつつ容易に施工可能なサッシ改装方法、改装サッシ、及び、改装サッシユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明のサッシの改装方法は、室内外を連通し既設サッシが設けられた開口に改装サッシを設けるサッシの改装方法であって、前記既設サッシが有し、一部が外壁に覆われた既設枠の、前記外壁に覆われていない部位を切除して躯体を露出させる既設枠切除工程と、露出された前記躯体に前記改装サッシの改装枠を、当該改装枠を貫通する固定具により、前記外壁の表面より室内側にて固定する改装枠固定工程と、前記躯体に固定された前記改装枠と前記外壁との間に止水部材を設ける止水工程と、を有することを特徴とするサッシの改装方法である。
このようなサッシの改装方法によれば、改装枠が、既設枠が切除されて露出した躯体に当該改装枠を貫通する固定具にて固定されたとしても、外壁の表面より室内側にて固定されて外壁と改装枠との間に止水部材が設けられるので、改装サッシに改装された後も水密性を保つことが可能である。また、改装にあたり外壁を剥がさないので、容易に且つ綺麗に仕上げることが可能である。
【0007】
かかるサッシの改装方法であって、前記躯体と前記改装枠との間には、前記躯体に固定される躯体固定部と、前記改装枠が固定される改装枠固定部と、を有する固定部材が介在されていることが望ましい。
既設枠が設けられていた躯体に改装枠を設ける場合には、必ずしも改装枠の取付形状が既設枠の取付形状と一致するとは限らない。このため、上記サッシの改装方法のように、躯体と改装枠との間に、躯体に固定される躯体固定部と、改装枠が固定される改装枠固定部とを有する固定部材が介在されていると、既設枠が設けられていた躯体を、固定部材により改装枠に合わせて調整し、改装枠を躯体に強固に固定することが可能である。
【0008】
かかるサッシの改装方法であって、前記固定具により前記改装枠が固定される固定部位は、前記室外に臨んでいることが望ましい。
このようなサッシの改装方法によれば、改装枠が固定具により固定される固定部は、室外に臨んでいるので、室外側から固定具を改装枠に貫通させて容易に固定することが可能である。
【0009】
かかるサッシの改装方法であって、前記既設枠は、上既設枠、下既設枠、左既設枠、右既設枠の4つの既設枠部材を有しており、各々の既設枠部材のうち、前記外壁に覆われていない前記既設枠部材は取り外されることが望ましい。
このようなサッシの改装方法によれば、既設枠が有する4つの既設枠部材のうち、外壁に覆われていない既設枠部材は取り外されるので、切除する手間が掛からない。このため、より容易に短時間にて施工することが可能である。また、改装枠を取り付ける躯体側に余分な部材が残らないので、改装サッシをより強固に取り付けることが可能である。
【0010】
かかるサッシの改装方法であって、前記改装枠が載置される、下側の前記躯体に固定されて前記外壁より室外側に延出さるとともに、室外側の端部に室外側に向かって開放された切欠部を有する延出部材と、前記改装枠の下側に固定され、下方から螺合されるビスの先端が収容されるビス収容部を有する改装枠固定部材と、を有し、前記ビスが緩められた状態にて前記改装枠が前記延出部材上に移動されるときに前記切欠部に前記ビスが挿入され、前記切欠部に挿入された前記ビスが締め込まれることにより、前記改装枠が前記躯体に固定されることが望ましい。
このようなサッシの改装方法によれば、改装枠は躯体に固定されて室外側に延出された延出部材上に支持されるので、改装枠を強固に固定することが可能である。また、改装枠と延出部材とは、外壁より室外側に延出された延出部材の切欠部に挿入され、改装枠固定部材側に螺合されたビスが下方から締め込まれて固定され、ビスの先端はビス収容部に収容されるので、ビスにより固定される部位から室内側へ水は浸入し難い。このため、水密性をも確保することが可能である。
【0011】
また、室内外を連通し既設サッシが設けられた開口に設けられる改装枠と、前記改装枠に取り付けられる改装障子と、を有し、前記改装枠は、前記既設サッシが有し、一部が外壁に覆われた既設枠の、前記外壁材に覆われていない部位を切除して露出された躯体側に、前記外壁の表面より室内側にて、貫通する固定具により固定される貫通固定部を有し、前記外壁との間に止水部材が設けられることを特徴とする改装サッシである。
このような改装サッシによれば、改装枠は、既設枠が切除されて露出した躯体に貫通する固定具にて固定される貫通固定部を有しているので、改装枠が躯体側に強固に固定される改装サッシを実現することが可能である。また、改装枠と外壁との間に止水部材が設けられているので、貫通固定部が貫通する固定具にて固定されたとしても、改装サッシに改装された後も水密性を保つことが可能である。さらに、上記改装サッシは、改装にあたり外壁を剥がさないので、容易に且つ綺麗に仕上げることが可能である。
【0012】
かかる改装サッシであって、前記改装サッシは、前記躯体に固定される躯体固定部と、前記貫通固定部が固定される改装枠固定部と、を有する固定部材を介して前記躯体に固定されることが望ましい。
既設枠が設けられていた躯体に改装枠を設ける場合には、必ずしも改装枠の取付形状が既設枠の取付形状と一致するとは限らない。このため、躯体と改装枠との間に、躯体に固定される躯体固定部と、改装枠が固定される改装枠固定部とを有する固定部材を介して改装枠が固定されるので、躯体により強固に固定される改装サッシを実現することが可能である。
【0013】
かかる改装サッシであって、下方から螺合されるビスの先端が収容されるビス収容部を有する改装枠固定部材が前記改装枠の下側に固定され、前記外壁より室外側に延出さるとともに、室外側の端部に室外側に向かって開放された切欠部を有する延出部材が、前記改装枠が載置される、下側の前記躯体に固定され、前記ビスが緩められた状態にて前記改装枠が前記延出部材上に移動されるときに前記切欠部に前記ビスが挿入され、前記切欠部に挿入された前記ビスが締め込まれることにより、前記改装枠が前記躯体に固定されることが望ましい。
このような改装サッシによれば、改装枠は躯体に固定されて室外側に延出された延出部材上に支持されるので、改装枠を強固に固定することが可能である。また、改装枠と延出部材とは、外壁より室外側に延出された延出部材の切欠部に挿入され、改装枠固定部材側に螺合されたビスが下方から締め込まれて固定され、ビスの先端はビス収容部に収容されるので、ビスにより固定される部位から室内側へ水は浸入し難い。このため、水密性をも確保することが可能である。
【0014】
かかる改装サッシであって、前記改装枠には、前記既設枠とともに設けられていた内装材の室内側の縁部を覆うカバー部材が取り付けられることが望ましい。
このような階層サッシによれば、改装枠には、既設枠とともに設けられていた内装材の室外側の縁部を覆うカバー部材が取り付けられるので、既設枠とともに設けられていた内装材との納まりが良い。このため、改装枠を取り付けるために内装に加工を施す必要がないので、工期を短縮できるとともに内装を綺麗に納めることが可能であり、また、施工コストも抑えることが可能である。
【0015】
また、前記改装サッシと、前記固定部材と、前記改装枠固定部材と、前記延出部材と、前記カバー部材と、前記ビスと、を有することを特徴とする改装サッシユニットである。
このような改装サッシユニットによれば、改装枠が躯体側に強固に固定される改装サッシを実現することが可能である。また、改装枠と外壁との間に止水部材が設けられ、改装された後も水密性を保つことが可能な改装サッシを備えた改装サッシユニットを実現することが可能である。また、改装にあたり外壁を剥がさないので、容易に且つ綺麗に仕上げることが可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、水密性を確保しつつ容易に施工可能なサッシの改装方法、改装サッシ、及び、改装サッシユニットを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係るサッシの改装方法により取り付けられた改装サッシ及び改装サッシユニットの縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るサッシの改装方法により取り付けられた改装サッシ及び改装サッシユニットの横断面図である。
【図3】改装サッシの上部の取り付け方法を説明するための図である。
【図4】改装サッシの下部の取り付け方法を説明するための図である。
【図5】改装サッシの左側側部の取り付け方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係るサッシの改装方法、改装サッシ、及び、改装サッシユニットについて図面を参照して説明する。
本実施形態のサッシの改装方法は、室内外を連通する開口に既に設けられている既設サッシの一部を切除して新たな改装サッシを取り付けるサッシの改装方法である。
【0019】
以下の説明においては、既設サッシが有し建物に既に設けられている既存の既設枠と、既設枠の一部が切除されて露出した躯体に固定部材を介して開口の内側から取り付けられる改装サッシとが登場するが、同じ名称を有する部位、部材にて、わかりにくい場合には、各名称の前に「既設」または「改装」を付して説明する。例えば、既設枠が有する下枠や縦枠等は、既設下枠、既設縦枠等とし、改装サッシが有する縦枠や障子等は、改装縦枠、改装障子等として説明する。
【0020】
また、以下の説明においては、建物等に取り付けられた状態の既設枠及び改装サッシを屋内側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向または見付け方向、屋内外方向である奥行き方向を見込み方向として示す。また、改装サッシが備える各部材は、単体の状態であっても開口に取り付けられた状態で上下方向、見付け方向、見込み方向等となる方向にて方向を特定して説明する。また、開口の上部に取り付けられる枠部材の下側、開口の下部に取り付けられる枠部材の上側、開口の左側に取り付けられる枠部材の右側、開口の右側に取り付けられる部材の左側は、開口の中央側とし、反対側を開口の外側または外方として示す。
【0021】
図1、図2に示すように、改装サッシ10は、例えば、建物の室内外を連通する開口2に設けられていた既設サッシ50の既設枠51が一部を除いて取り除かれた躯体3に取り付けられる引き違い窓用のサッシである。
【0022】
既設枠51は、図3〜5に示すように引き違い窓用の既設サッシ50を構成しており、躯体3に室外側から固定する既設固定ヒレ部51aを有している。既設枠51が躯体3に固定された状態では、既設固定ヒレ部51aを室外側から覆うように外壁5が設けられている。このため、既設枠51を全て取り外すためには、外壁5の一部を剥がす必要がある。また、剥がした外壁5は元に戻す必要があり、外壁5の一部を剥がし、修復する作業は繁雑であるとともに、時間と費用とを必要とする。また、修復された外壁5は、修復跡が残る場合があり見映えが悪くなる虞があるとともに止水性が低下する虞がある。
【0023】
そこで、本願発明のサッシの改装方法では、既設枠51の、外壁5に覆われている部位を、他の部位から切り離し、切り離した他の部位を取り除き、既設枠51の一部が残存する躯体3に改装サッシ10を設けることとした。このため、改装サッシ10が取り付けられた状態を示す図1及び図2では、既設枠51の既設固定ヒレ部51a以外の部位は切除されており、既設固定ヒレ部51aだけが残されている。すなわち、既設枠51は既設固定ヒレ部51aを残して切除されている。また、額縁6や床材等の内装材7は、そのまま残されている。
【0024】
改装サッシ10は、建物等の開口2に直接取り付け可能な一般的なサッシである。すなわち、改装専用のサッシではない。改装サッシ10の改装枠20も引き違い障子用の枠体であり、改装サッシ10の改装障子12が案内される改装レール21a、21b、22a、22bを有する改装上枠21及び改装下枠22と、左右の改装縦枠23が矩形状に枠組みされている。尚、改装上枠21、改装下枠22、及び、左右の改装縦枠は押出成形部材であり、左右の改装縦枠23は改装障子12a、12bの戸先框との係合部分の形状を除いて互いに左右対称の形状をなしている。
【0025】
改装枠20の躯体3への取り付けは、改装上枠21を固定する上固定部、改装下枠22を固定する下固定部、左右の改装縦枠23を固定する側固定部で互いに異なるため、各固定部及び固定部における固定方法を、上固定部、下固定部、側固定部に分けて説明する。
【0026】
上固定部にて固定される改装上枠21は、固定部材としての固定金具30にビス止めされる改装上固定ヒレ部21cと、改装上固定ヒレ部21cの下端に設けられほぼ水平な面をなす上面板部21dと、上面板部21dの室外側の縁から垂設された網戸上レール21eと、網戸上レール21eと見込み方向に間隔を隔てて設けられた外障子上レール21aと、外障子上レール21aと間隔を隔てるとともに改装上固定ヒレ部21cと断熱材21gを介して垂設された内障子上レール21bと、内障子上レール21bの上端から室内側に延出されて上の額縁6に当接される上額縁当接部21fと、を有している。
【0027】
改装上枠21は、室内側にて上額縁当接部21fが額縁6に当接しているだけなので、改装上枠21だけでは額縁6の室外側に縁部が露出してしまう。このため、内装材としての額縁6の縁部を覆うカバー部材としての上カバー部材26が設けられている。内障子上レール21bの上端から室内側に延出されている上額縁当接部21fは、上の額縁6の下面6aより上方に位置するため、内障子上レール21b及び上額縁当接部21fと額縁6の室外側の面6bとで上方に窪む上凹部21hが形成される。上カバー部材26は、この上凹部21hを覆うとともに上凹部21hに嵌合され躯体3にビス止めされる上枠カバー部26aと、額縁6の室外側にて下面を覆う上額縁カバー部26bとを有している。
【0028】
上固定部の固定方法は、図3に示すように、既設サッシ50の既設障子(不図示)が取り外された状態で、まず、既設枠51の、外壁に覆われていない部位、すなわち既設固定ヒレ部51a以外の部位を切除する(既設枠切除工程)。このとき、できるだけ既設枠51が残存する部位を小さくする方が改装上枠21を固定しやすいが、躯体3を損傷しない程度の位置で、既設固定ヒレ部51aとその他の部位とを分離する。ここで、既設枠51において躯体3側に残存する部位は、切断の作業上、既設固定ヒレ部51aのみでない場合もあるが、以下の説明では、切断して残存する部位を既設固定ヒレ部51aとして説明する。
【0029】
次に、既設枠51が切断されて露出された躯体3に改装上枠21を固定するための固定部材としての固定金具30を、躯体3との間に水密材35を介してビス止めする。固定金具30は、躯体3の下面3aにビス止めされる板状の躯体固定部30aと、躯体固定部30aの室外側の縁から、躯体固定部30aとほぼ直角に形成され改装上枠21が固定される改装枠固定部30bとを有している。即ち固定金具30は、断面がL字状をなす板状の部材である。固定金具30は躯体固定部30aが躯体3にビス止めされると外壁面5aより室内側にて垂設され、改装上枠21が固定される面30cが室外に臨むように構成されている。
【0030】
次に、改装上枠21を固定金具30に固定する。改装上枠21は、改装専用サッシではないので、改装サッシ10を直接躯体3に取り付けるための改装上固定ヒレ部21cが設けられている。本実施形態では、改装上固定ヒレ部21cを固定金具30の改装枠固定部30bに固定するため、図3に示すように、改装上固定ヒレ部21cを改装枠固定部30bや施工箇所に合わせて適宜切除して(破線部分)使用する。このとき、改装上固定ヒレ部21cには、切除しやすいように、改装上固定ヒレ部21cに薄肉となる溝部が設けられていてもよい。ここで、不要な部位が切除された改装上固定ヒレ部21cが貫通固定部に相当する。
【0031】
改装上固定ヒレ部21cの一部を切除した改装上枠21の、残存している改装上固定ヒレ部21cを改装枠固定部30bの室外側の面30cに室外側から当接させて、改装上固定ヒレ部21cを貫通する固定具としてのセルフタップビス60にて固定する(改装枠固定工程)。ここで、改装上固定ヒレ部21cが改装枠固定部30bの室外側の面にセルフタップビス60にて固定されている部位が、固定部位に相当する。
【0032】
その後、改装上固定ヒレ部21cが取り付けられて形成された上凹部21hに上カバー部材26を嵌合させて、既設枠51とともに設けられていた額縁6の室内側の縁部を覆う。そして、上カバー部材26が嵌合されて、上凹部21h内にて上カバー部材26と改装上枠21の上額縁当接部21fとが重なり合う部位を、ビス64にて躯体3に固定する。
【0033】
最後に、改装枠固定部30bと改装上固定ヒレ部21cとがセルフタップビス60にて固定されている固定部位の室外側となる、外壁5と改装上枠21の改装上固定ヒレ部21cとの間に、バックアップ材61を設け、その室外側に止水部材62を充填する(止水工程)。
【0034】
図3においては、外障子上レール21aと内障子上レール21bとの間に嵌合される上キャップ部材65が設けられているが、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0035】
次に下固定部について説明する。以下の説明において、上固定部と同様の部位及び施工部分については一部説明を省略する。
【0036】
下固定部にて固定される改装下枠22は、躯体3に支持される脚部22cと、脚部22cの上端側にて室外側に延出されて上方に立ち上がった外障子下レール22aと、外障子下レール22aの室外側に設けられ、外障子下レール22aと間隔を隔てて対向する網戸下レール22gと、外障子下レール22aの下端から下方に延出された室外延出部22dと、室外延出部22dの下端から室外側に突出された室外突出部22eと、室外延出部22dの下端から室内側に延出されて脚部22c側と連結される連結部22fと、脚部22cの上端側にて断熱材22lを介して室外側に延出されて上方に立ち上がった内障子下レール22bと、室内側に延出された室内延出部22hと、を有している。そして、外障子下レール22aと内障子下レール22bとを繋ぐ部位、脚部22c、室外延出部22d、及び、連結部22fに囲まれた部位が中空部をなしている。また、室外突出部22eの先端は、鉤状に形成されており、後述する下枠側係合部材29が係合される鉤状部22iが形成されている。
【0037】
改装下枠22は、躯体3上に固定される下固定金具31と、下固定金具31に固定されて躯体3に沿うように外壁5より室外側に突出される延出部材としての躯体側突出部材32と、改装下枠22側に固定され躯体側突出部材32と係合する改装枠固定部材としての下枠側係合部材29とにより、下枠側係合部材29に設けられたビス66によって躯体3に固定されるように構成されている。
【0038】
下固定金具31は、上下方向に互いに間隔を隔てた上板部31a及び下板部31bと、上板部31aと下板部31bとを室外側にて連結する連結板部31cとを有している。
【0039】
下固定金具31は、下板部31bが躯体3にビス止めされ、上板部31aと連結板部31cとには、上板部31aの上面と連結板部31cの室外側の面に当接される躯体側突出部材32がビス止めされる。躯体3に固定された下固定金具31の連結板部31cの室外側の面は躯体3の室外側の面との間には僅かに空隙が設けられ、空隙に水密材35が設けられている。
【0040】
下固定金具31にビス止めされた躯体側突出部材32は、躯体3の室外側の面に沿って下方に延出され、外壁5の上面に突き当たる位置で外壁5の上面に沿って外壁5より室外側に突出されている。室外側に突出された先端には、室外側に開放された切欠部32dが、見付け方向に適宜間隔を隔てて複数箇所に設けられている。
【0041】
下枠側係合部材29は、改装下枠22の連結部22fの下面にビス止めされる下板部29aと、下板部29aの室外側に設けられ下方に開放された凹部を形成するビス収容部としての係合凹部29bと、係合凹部29bの室外側に突出されて改装下枠22の鉤状部22iに係合される係合突起29cとを有している。係合凹部29bは、開放側が狭く、内側、即ち開放された部位より上側が広い空間29dを有している。この空間29d内には、プレートナット28が収容されており、プレートナット28には、係合凹部29bの下方から開放部を通って進入するビス66が螺合されている。プレートナット28に螺合されたビス66は、見付け方向に適宜間隔を隔てて複数箇所に設けられている。
【0042】
また、既設枠51とともに設けられていた内壁材7の室外側の縁部を覆い、改装下枠22の室内延出部22hが係合されるカバー部材としての下カバー部材27も設けられている。下カバー部材27は、内壁材7の室外側にて上方からビス止めされている。
【0043】
下固定部の固定方法は、図4に示すように、既設サッシ50の既設障子(不図示)が取り外された状態で、まず、既設枠51の、外壁に覆われていない部位、すなわち既設固定ヒレ部51a以外の部位を切除する(既設枠切除工程)。
【0044】
次に、既設枠51が切断されて露出された躯体3に、下固定金具31を躯体3との間に水密材35を介してビス止めする。また、下カバー部材27を内壁材7にビス止めして内装材7の室外側の端部を覆う。ビス止めされた下固定金具31の上板部31aの上面と連結板部31cの室外側の面に躯体側突出部材32を当接させて躯体側突出部材32を下固定金具31にビス止めする。このとき、下固定金具31の下側であって躯体3の室外側の躯体側突出部材32との間に水密材35を介在させておく。下カバー部材27と躯体側突出部材32とが取り付けられた状態で、内壁材7の室外側の面に沿う位置にて、下カバー部材27と躯体側突出部材32との間にスリット27bが形成されている。
【0045】
次に、改装下枠22にも改装サッシ10を直接躯体に取り付けるための改装下固定ヒレ部22mが設けられているので、改装下固定ヒレ部22mを施工箇所に合わせて適宜切除して(破線部分)使用する。改装下枠22の切除された後の改装下固定ヒレ部22mが前述した脚部22cをなしている。また、改装下枠22には、下枠側係合部材29の係合突起29cを鉤状部22iに係合させるとともに改装下枠22の連結部22fに下枠側係合部材29をビス止めしておく。このとき、下枠側係合部材29の係合凹部29bには、プレートナット28を挿入するとともに、プレートナット28には下方から開放部に進入させてビス66を緩く螺合しておく。
【0046】
次に、下枠側係合部材29が取り付けられた改装下枠22を躯体3側に取り付ける。このとき、改装下枠22の室内延出部22hの室内側縁に設けられた当接壁22jの上端を
下カバー部材27の突起27aに係合させるとともに、当接壁22jから室内側に向かって突出されている室内突出片22kを下カバー部材27と躯体側突出部材32との間にスリットに挿入し、当接壁22jの下端を、スリット27bを形成する躯体側突出部材32の上縁に係合させる。このとき、緩められているビス66が設けられた下枠側係合部材29が躯体側突出部材32の先端側に近接し、改装下枠22が取り付けられる際にビス66が躯体側突出部材32の切欠部32d(A矢視参照)に挿入される。この状態にて、改装下枠22の脚部22cは、水密材35を介して下枠側係合部材29上に載置される。そして、切欠部32dに挿入されたビス66を締め込んで、下枠側係合部材29と躯体側突出部材32とを締結することにより、改装下枠22を取り付けが完了する。
【0047】
次に側固定部について説明する。
左右の改装縦枠23は、改装障子12a、12bの戸先框との係合部分は相違するが、躯体への取り付け方法は同じなので、ここでは、室内側から見て左側に位置する改装縦枠23を例に挙げて説明する。左の改装縦枠23は、側固定金具33にビス止めされる改装側固定ヒレ部23aと、改装側固定ヒレ部23aの右端、すなわち開口2の中央側の端に設けられ見込み方向に沿う面を有する中央面板部23bと、中央面板部23bの室外側の縁から開口2の中央側に突出されて網戸の戸先框と係合する網戸係合部23cと、中央面板部23bの室内側の縁に設けられ額縁6に当接される側額縁当接部23dを有している。また、中央面板部23bにおける、開口2の中央側には、改装外障子の戸先框と係合する戸先係合部23eと、開口2の中央側から中央面板部23bに嵌合されるカバー部材としての側カバー部材25が係止される係止片23fが設けられている。
【0048】
中央面板部23bに嵌合される側カバー部材25は、改装縦枠23の室内側のほぼ半分を覆うとともに、室内側に、開口2の外周側に窪む凹部25aを有している。また、凹部25aの室内側には、額縁6の室外側の縁部を覆う額縁カバー部25bが設けられている。凹部25aには、凹部25aを覆うカバーピース24が開口2の中央側から嵌合されている。
【0049】
側固定部の固定方法は、図5に示すように、既設サッシ50の既設障子(不図示)が取り外された状態で、まず、既設枠51の、外壁に覆われていない部位、すなわち既設固定ヒレ部51a以外の部位を切除する(既設枠切除工程)。
【0050】
次に、既設枠51が切断されて露出された躯体3と改装縦枠23とを固定するための固定金具30を、躯体3との間に水密材35を介してビス止めする。固定金具30は、上固定部にて使用している固定金具30と同一の部材であり、側固定部では躯体3の側面3cに躯体固定部30aがビス止めされ、改装縦枠23が枠固定部30bにビス止めされる。固定金具30は躯体固定部30aが躯体3にビス止めされると外壁面5aより室内側にて、開口2の中央側に突出され、改装縦枠23が固定される面30cが室外に臨むように構成されている。
【0051】
次に、改装縦枠23を固定金具30に固定する。改装縦枠23も、直接躯体3に取り付けるための改装側固定ヒレ部23aを、固定金具30の改装枠固定部30bに固定するため、図5に示すように、改装側固定ヒレ部23aを改装枠固定部30bや施工箇所に合わせて適宜切除して(破線部分)使用する。ここで、不要な部位が切除された改装側固定ヒレ部23aが貫通固定部に相当する。
【0052】
改装側固定ヒレ部23aの一部を切除した改装縦枠23の、残存している改装側固定ヒレ部23aを改装枠固定部30bの室外側の面30cに室外側から当接させて、改装側固定ヒレ部23aを貫通するセルフタップビス60にて固定する(改装枠固定工程)。ここで、改装側固定ヒレ部23aを改装枠固定部30bの室外側の面30cにセルフタップビス60にて固定されている部位が、固定部位に相当する。そして、固定金具30を介して躯体3に固定された改装縦枠23にカバー部材としての側カバー部材25を嵌合し、凹部25aと改装縦枠23の中央面板部23bとが重なり合う部位をビスにて躯体3に固定した後に、凹部25aにカバーピース24を嵌合する。このとき、既設枠51とともに設けられていた額縁6を覆う額縁カバー部25bも額縁6にビス止めする。側カバー部材25が取り付けられると額縁6の室外側の縁部が覆われる。
【0053】
最後に、改装枠固定部30bと改装側固定ヒレ部23aとがセルフタップビス60にて固定されている部位の室外側となる、外壁5と改装縦枠23の中央面板部23bとの間に、バックアップ材61を設け、その室外側に止水部材62を充填する(止水工程)。
【0054】
本実施形態においては、改装枠20及び改装障子12a、12bを有する改装サッシ10と、改装上枠21及び改装縦枠23と躯体3との間に介在される固定部材30、改装下枠22と躯体3との間に設けられる下枠側係合部材29、下固定金具31、躯体側突出部材33、上カバー部材26、下カバー部材27、側カバー部材25、プレートナット28、ビス66が改装サッシユニット1を構成している。
【0055】
本実施形態のサッシの改装方法、改装サッシ10及び改装サッシユニット1によれば、改装上枠21、改装縦枠23が、既設枠51の既設固定ヒレ部51a以外の部位が切除されて露出した躯体3に改装上枠21の改装上固定ヒレ部21c及び改装縦枠23の改装側固定ヒレ部23aを貫通するセルフタップビス60にて固定されたとしても、外壁面5aより室内側にて固定されて外壁5と改装上枠21及び改装縦枠23との間に止水部材62が設けられるので、改装サッシ10に改装された後も水密性を保つことが可能である。また、改装にあたり外壁5を剥がさないので、容易に且つ綺麗に仕上げることが可能である。
【0056】
既設枠51が設けられていた躯体3に改装枠20を設ける場合には、必ずしも改装枠20の取付形状が既設枠51の取付形状と一致するとは限らない。このため、本実施形態のサッシの改装方法のように、躯体3と改装枠20との間に、躯体3に固定される躯体固定部30aと、改装枠が固定される改装枠固定部30bとを有する固定金具30が介在されていると、既設枠51が設けられていた躯体3を固定金具30にて改装枠20に合わせて改装枠20を固定することが可能である。
【0057】
また、セルフタップビス60により改装枠20が固定される、固定金具30の改装枠固定部30bの面30cは、室外に臨んでいるので、室外側からセルフタップビス60を改装枠20の改装上固定ヒレ部21c及び改装側固定ヒレ部23aに貫通させて容易に固定することが可能である。
【0058】
また、上記実施形態における下固定部のように、改装枠20が、躯体3に固定されて室外側に延出された躯体側突出部材32上に支持される構成とすると、改装枠20を強固に固定することが可能である。また、改装枠20と躯体側突出部材32とは、外壁5より室外側に延出された躯体側突出部材32の切欠部32dに挿入され、下枠側係合部材29側に螺合されたビス66が下方から締め込まれて固定され、ビス66の先端は係合凹部29bに収容されるので、ビス66により固定される部位から室内側へ水は浸入し難い。このため、水密性をも確保することが可能である。
【0059】
また、改装枠20には、既設枠51とともに設けられていた額縁6などの内装材7の室外側の縁部を覆う上カバー部材26、下カバー部材27、側カバー部材25が取り付けられるので、既設枠51とともに設けられていた額縁6などの内装材7との納まりが良い。このため、改装枠20を取り付けるために内装に加工を施す必要がないので、工期を短縮できるとともに内装を綺麗に納めることが可能であり、また、コストも抑えることが可能である。
【0060】
上記実施形態においては、改装サッシ10が取り付けられる躯体3に設けられていた既設枠51である上下及び左右の既設枠の一部がいずれも外壁5に覆われている部位を有している例について説明したが、外壁5に覆われていない既設枠部材を有する既設枠の場合には、既設枠を切断することなく、外壁5に覆われていない既設枠部材は躯体から取り外してから改装枠を取り付ける。このように、既設枠を取り外すことにより、切除する手間が掛からず、より容易に短時間にて施工することが可能である。また、改装枠を取り付ける躯体側に余分な部材が残らないので、改装サッシをより強固に取り付けることが可能である。
【0061】
上記実施形態においては、貫通固定部としての改装上固定ヒレ部21c及び改装側固定ヒレ部23aをセルフタップビス60にて固定する例について説明したが、改装上固定ヒレ部21c及び改装側固定ヒレ部23aに予め貫通孔を設け、タップ加工された固定金具30等にビス止めしても良い。また、上記実施形態においては、改装上固定ヒレ部21c及び改装側固定ヒレ部23aを、断面がL字状をなす固定部材としての固定金具30を介して躯体3に固定する例について説明したが、固定部材はこれに限るものではない。固定部材は、たとえば、断面がL字状以外の固定金具であっても良いし、木製や金属製のブロック状の部材であっても良い。また、上記実施形態においては、改装上固定ヒレ部21c及び改装側固定ヒレ部23aを室外側から室内側に進入するビスにて固定する例について説明したが、開口2の中央側から外方に向かって進入するビスにて固定しても良い。また、既設枠20の固定は、上記実施形態のように、固定部材を介して躯体3に固定しても良いし、直接躯体3に固定しても良い。このとき、固定部材及び躯体に固定するためのビスの進入方向は、見込み方向に沿う方向であっても、開口2の中央側から外方に向かう方向であってもよい。
【0062】
上記実施形態では、引き違い障子を備える既設枠との内周側に設けられる引き違い障子を備えた改装サッシ及び改装サッシユニットを例に挙げて説明したが、既設枠も改装サッシも、例えば、開き窓、辷り出し窓及びFIX障子窓など、建具の種類及び組み合わせは、何れの形態であっても構わない
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0063】
1 改装サッシユニット、2 開口、3 躯体、5 外壁、5a 外壁面、
6 額縁、7 内装材、10 改装サッシ、20 改装枠、21 改装上枠、
21c 改装上固定ヒレ部、22 改装下枠、23 改装縦枠、
23a 改装側固定ヒレ部、25 側カバー部材、26 上カバー部材、
27 下カバー部材、28 プレートナット、29 下枠側係合部材、
29b ビス収容部、30 固定金具、30a 枠体固定部、
30b 改装枠固定部、31 下固定金具、32 躯体側突出部材、32d 切欠部、
50 既設サッシ、51 既設枠、60 セルフタップビス、62 止水部材、
66 ビス


【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内外を連通し既設サッシが設けられた開口に改装サッシを設けるサッシの改装方法であって、
前記既設サッシが有し、一部が外壁に覆われた既設枠の、前記外壁に覆われていない部位を切除して躯体を露出させる既設枠切除工程と、
露出された前記躯体に前記改装サッシの改装枠を、当該改装枠を貫通する固定具により、前記外壁の表面より室内側にて固定する改装枠固定工程と、
前記躯体に固定された前記改装枠と前記外壁との間に止水部材を設ける止水工程と、
を有することを特徴とするサッシの改装方法。
【請求項2】
請求項1に記載のサッシの改装方法であって、
前記躯体と前記改装枠との間には、前記躯体に固定される躯体固定部と、前記改装枠が固定される改装枠固定部と、を有する固定部材が介在されていることを特徴とするサッシの改装方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のサッシの改装方法であって、
前記固定具により前記改装枠が固定される固定部位は、前記室外に臨んでいることを特徴とするサッシの改装方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のサッシの改装方法であって、
前記既設枠は、上既設枠、下既設枠、左既設枠、右既設枠の4つの既設枠部材を有しており、各々の既設枠部材のうち、前記外壁に覆われていない前記既設枠部材は取り外されることを特徴とするサッシの改装方法。
【請求項5】
請求項1に記載のサッシの改装方法であって、
前記改装枠が載置される、下側の前記躯体に固定されて前記外壁より室外側に延出さるとともに、室外側の端部に室外側に向かって開放された切欠部を有する延出部材と、
前記改装枠の下側に固定され、下方から螺合されるビスの先端が収容されるビス収容部を有する改装枠固定部材と、を有し、
前記ビスが緩められた状態にて前記改装枠が前記延出部材上に移動されるときに前記切欠部に前記ビスが挿入され、前記切欠部に挿入された前記ビスが締め込まれることにより、前記改装枠が前記躯体に固定されることを特徴とするサッシの改装方法。
【請求項6】
室内外を連通し既設サッシが設けられた開口に設けられる改装枠と、
前記改装枠に取り付けられる改装障子と、
を有し、
前記改装枠は、前記既設サッシが有し、一部が外壁に覆われた既設枠の、前記外壁材に覆われていない部位を切除して露出された躯体側に、前記外壁の表面より室内側にて、貫通する固定具により固定される貫通固定部を有し、
前記外壁との間に止水部材が設けられることを特徴とする改装サッシ。
【請求項7】
請求項6に記載の改装サッシであって、
前記改装サッシは、前記躯体に固定される躯体固定部と、前記貫通固定部が固定される改装枠固定部と、を有する固定部材を介して前記躯体に固定されることを特徴とする改装サッシ。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の改装サッシであって、
下方から螺合されるビスの先端が収容されるビス収容部を有する改装枠固定部材が前記改装枠の下側に固定され、
前記外壁より室外側に延出さるとともに、室外側の端部に室外側に向かって開放された切欠部を有する延出部材が、前記改装枠が載置される、下側の前記躯体に固定され、
前記ビスが緩められた状態にて前記改装枠が前記延出部材上に移動されるときに前記切欠部に前記ビスが挿入され、前記切欠部に挿入された前記ビスが締め込まれることにより、前記改装枠が前記躯体に固定されることを特徴とする改装サッシ。
【請求項9】
請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の改装サッシであって、
前記改装枠には、前記既設枠とともに設けられていた内装材の室外側の縁部を覆うカバー部材が取り付けられることを特徴とする改装サッシ。
【請求項10】
請求項9に記載の改装サッシと、
前記固定部材と、
前記改装枠固定部材と、
前記延出部材と、
前記カバー部材と、
前記ビスと、を有することを特徴とする改装サッシユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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