説明

サブマージアーク溶接用ボンドフラックス

【課題】 主に高速度溶接及び高溶着の片面溶接に使用されるサブマージアーク溶接に使用され、ビード表面に鉄粒突起が発生せず、耐アンダカット性が良好な健全な表ビードを得ることができるサブマージアーク溶接用ボンドフラックスを提供する。
【解決手段】 MgO:25乃至35質量%、TiO:12乃至22質量%、SiO:12乃至22質量%、Al:6乃至12質量%、CaO:6乃至12質量%、CO:3.5乃至9.5質量%、NaO:1乃至5質量%、CaF:1乃至10質量%、B:0.3乃至3.0質量%、Si:0.5乃至2.5質量%、Mo:0.1乃至1.0質量%を含有し、TotalFe:5.0質量%以下であり、CaF/CO比が0.2乃至2.0である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1電極又は2電極以上のサブマージアーク溶接又は2電極以上の多電極片面サブマージアーク溶接に使用されるサブマージアーク溶接用ボンドフラックスに関する。
【背景技術】
【0002】
サブマージアーク溶接は、被覆アーク溶接及びガスシールドアーク溶接等の溶接法と比べて、高電流及び高速度で溶接施工できるという特徴を有しており、造船、鉄骨及び橋梁分野等の大型鋼構造物の製作において、能率の観点から欠かすことのできない溶接法である。特に、近年では、鋼板の高強度化が進んでいるものの、被溶接部の板厚は厚肉化の方向であり、適用される溶接工程の能率向上が強く求められている。また、当然ながら高能率化と併せて、溶接金属の機械的性能及びビード形状・外観に対する要求も厳しくなる傾向にある。これらの分野では、大入熱を用いた片面溶接に1パス施工が多用されており、代表的な例として、フラックスを裏当材とするフラックスバッキング法(RF法)、フラックスと銅板を裏当材とするフラックス銅バッキング法(FCB法)、ガラステープ、固形フラックス、耐火物等で構成された裏当材を押し当てる方法(FAB法)などが挙げられる。
【0003】
これらの片面サブマージアーク溶接について、溶接速度の高速化に関する技術は多々提案されており、また高溶着・高速度溶接が可能な片面溶接用ボンドフラックスについても、種々提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】特開平6−277878号
【特許文献2】特開平3−238174号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の従来技術においては、特に溶接速度が1000乃至2000mm/分といった高速溶接においても充分な溶着金属量を確保するため、フラックス中にFe成分が10乃至30質量%と多く含有されている。このため、形成されるビードの表面にはFeを主成分とする突起が必ず発生する。その鉄粒突起はビードの外観を損ない、場合によってはグラインダーなどによる除去作業といった余分な工程を要するという問題点がある。この鉄粒突起の主要因は、溶接金属の凝固過程の終了間際において、スラグ内の比較的質量の大きいFe成分がビード表面に付着するためであり、その発生量はフラックスに含有する鉄粉量に依存する。
【0006】
一方、溶接速度が高速になると、溶融プールも溶接線方向に長くなり、従って冷却速度が速くなるために、溶融金属の凝固速度も速くなるという難点がある。このため、特に表ビード端部と母材とのなじみ性が低下し、ビード形状が不安定になり、またアンダカットが発生しやすくなる。更に、Fe成分の含有量が多いと、凝固点が下がり、高速溶接と重畳して、ビード端のなじみ性が悪くなるため、耐アンダカット性が著しく劣化するという問題点がある。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、主に高速度及び高溶着の片面溶接に使用されるサブマージアーク溶接に使用され、ビード表面に鉄粒突起が発生せず、耐アンダカット性が良好な健全な表ビードを得ることができるサブマージアーク溶接用ボンドフラックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るサブマージアーク溶接用ボンドフラックスは、MgO:25乃至35質量%、TiO:12乃至22質量%、SiO:12乃至22質量%、Al:6乃至12質量%、CaO:6乃至12質量%、CO:3.5乃至9.5質量%、NaO:1乃至5質量%、CaF:1乃至10質量%、B:0.3乃至3.0質量%、Si:0.5乃至2.5質量%、Mo:0.1乃至1.0質量%を含有し、TotalFe:5.0質量%以下であり、CaF/CO比が0.2乃至2.0である組成を有することを特徴とする。
【0009】
このサブマージアーク溶接用ボンドフラックスは、2電極以上の多電極片面サブマージアーク溶接に使用することが好ましい。
【0010】
本発明者等が、表面ビードに鉄粒突起が発生せず、主として高速の片面溶接に使用されるサブマージアーク溶接においても耐アンダカット性が良好なフラックスを開発すべく種々研究を行った結果、以下の事実を見いだした。
【0011】
(1)鉄粒突起の発生を抑制するためには、フラックスに含まれるFe成分の含有量が5質量%以下であることが必要である。
【0012】
(2)高速溶接においても耐アンダカットを確保するためには、CaF/CO比が0.2乃至2.0であることが必要である。
【0013】
(3)Fe成分の含有量が5質量%以下のフラックスを使用した高速溶接においては、必要な溶着金属量を得るために、溶接電流を上げ、溶接ワイヤの溶融量を増加させて補うこととし、その高電流及び高入熱の条件においても良好なビード外観と靭性を得るために、スラグ形成剤と合金元素量を適正化することが必要である。
【0014】
即ち、鉄粒突起の発生を防止するために、フラックス中のFeは極力排除する。その結果、溶着金属量が不足するが、これは溶着金属量を高電流側にして溶着金属量を確保する。従来のフラックスでは、そのような高電流にすると、アンダカットが生じてビードが荒れたりするという不都合が生じるが、これは、成分全体の構成比率を適正化すると共に、CaF/CO比を0.2乃至2.0とすることにより解消する。
【0015】
本発明はこのような観点に基づいて完成されたものであり、本発明の特許請求の範囲の構成により、本発明の目的が達成される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るサブマージアーク溶接用ボンドフラックスによれば、高速片面サブマージアーク溶接において、ビード表面に鉄粒突起が発生することを防止でき、耐アンダカット性が優れた健全な表ビードを形成することができ、優れた溶接作業性が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスの組成は、MgO:25乃至35質量%、TiO:12乃至22質量%、SiO:12乃至22質量%、Al:6乃至12質量%、CaO:6乃至12質量%、CO:3.5乃至9.5質量%、NaO:1乃至5質量%、CaF:1乃至10質量%、B:0.3乃至3.0質量%、Si:0.5乃至2.5質量%、Mo:0.1乃至1.0質量%、TotalFe:5.0質量%以下であり、CaF/CO比が0.2乃至2.0である。以下、各成分の組成限定理由について説明する。
【0018】
「MgO:25乃至35質量%」
MgOは塩基性成分であり、溶接金属中の酸素量を低減して靭性を確保するために有効な成分である。また、MgOはスラグの粘性を低下させる作用を有している。MgO含有量が25質量%未満では、酸素量の低減効果が少なく、靭性が劣化し、表ビードにアンダカットが発生する。MgOが35質量%を超えると、スラグが焼付き、スラグ剥離性が劣化すると共に、ポックマークが発生しやすい。
【0019】
「TiO:12乃至22質量%」
TiOは酸性成分であり、スラグの流動性を調整し、更に溶接金属中でTi酸化物及びTi窒化物として存在し、靭性向上に有効な成分である。TiOが12質量%未満では溶接金属中のTi量が不足し、靭性が劣化する。一方、TiOが22質量%を超えると、スラグが焼付き、スラグ剥離性が劣化する。
【0020】
「SiO:12乃至22質量%」
SiOは酸性成分であり、スラグの粘性を調整するのに有効な成分である。SiOが12質量%未満ではスラグの粘性が低下し、ビード幅の揃いが劣化する。一方、SiOが22質量%を超えると、スラグ粘性が過剰となり、ビードの広がりが悪くなると共に、塩基度が低下するため、溶接金属の酸素量が増加し、靭性が劣化する。
【0021】
「Al:6乃至12質量%」
Alは中性成分であり、スラグの粘性及び凝固温度を調整するのに有効な成分である。Alが6質量%未満では、スラグの粘性及び凝固温度が低くなり、ビード幅の揃いが劣化する。一方、Alが12質量%を超えると、スラグの凝固温度が高くなり過ぎるため、ビードの広がりが悪くなり、ビード形状が凸型となる。
【0022】
「CaO:6乃至12質量%」
CaOは塩基性成分であり、フラックスの塩基度を高め、溶接金属中の酸素低減に極めて効果的な成分である。CaOが6質量%未満では、シールド性の低下により、溶接金属の酸素量が高くなり、靭性が劣化する。一方、CaOが12質量%を超えると、スラグが焼付き、スラグ剥離性が劣化する。
【0023】
「CO:3.5乃至9.5質量%」
COは溶接金属への窒素の侵入と、拡散性水素量の低減に有効な成分である。COが3.5質量%未満では溶接金属中の拡散性水素量が高くなり、低温割れ性が劣化する。一方、COが9.5質量%を超えると、ガス発生量が過大となり、ポックマークが発生する。なお、CO成分は、金属炭酸塩としてフラックス中に添加される。
【0024】
「NaO:1乃至5質量%」
NaOはアーク安定性の確保のための重要な成分である。NaOが1質量%未満では、アークの安定性が極端に不安定となり、アーク切れが発生し、ビード形状及び溶込み不均一となる。一方、NaOが5質量%を超えると、耐吸湿性が劣化し、耐低温割れ性が劣化する。
【0025】
「CaF:1乃至10質量%」
CaFは塩基性成分であり、溶接金属中の酸素量を低下させると共に、スラグの流動性を調整し、スラグ−メタル反応を促進させるために有効な成分である。CaFが1質量%未満では溶接金属中の酸素量が高くなり靭性が劣化し、さらに溶接スラグを形成するスラグ量が不足するためビードが蛇行し、揃いが劣化する。一方、CaFが10質量%を超えると、アーク安定性が劣化し、アーク切れを発生しやすくなる。
【0026】
「B:0.3乃至3.0質量%」
は溶接熱で還元され、Bとして溶接金属中に存在し、靱性を確保する効果を有する。Bが0.3質量%未満では、その効果が発揮されず、靱性が劣化する。Bが3.0質量%を超えると、強度が過大となり、高温割れが発生する。
【0027】
「Si:0.5乃至2.5質量%」
Siは溶接金属中の脱酸作用により酸素量を低減するのに有効な成分である。Siが0.5質量%未満では、溶接金属中の酸素が高くなり、靭性が劣化する。一方、Siが2.5質量%を超えると、スラグが焼付き、スラグ剥離性が劣化すると共に、溶接金属の強度が過大となり、靱性が劣化する。なお、Siは単体の他、Fe−Si等で添加することができる。
【0028】
「Mo:0.1乃至1.0質量%」
Moは焼き入れ性を向上させるのに有効な成分である。Moが0.1質量%未満では、溶接金属の組織が粗大化し、靭性が劣化する。一方、Moが1.0質量%を超えると、溶接金属の強度が過大になり、また高温割れが発生する。なお、Moは単体の他、Fe−Mo等で添加できる。
【0029】
「TotalFe:5.0質量%以下」
Feは溶着金属量を補うために有効な成分であるが、TotalFeが5質量%以上であると、表面ビードに鉄粒突起が発生し、外観及び表面状態が劣化する。このため、TotalFeは5質量%以下に規制する必要がある。Feは、Fe−Si、Fe−Mo等の合金成分などに不可避的に含まれるが、このFeはビード外観及び表面形状を良好にするためには、極力少ないことが望ましい。なお、本発明におけるTotalFeとは、鉄粉、Fe合金、Fe酸化物及びFe化合物中のFeの総量である。
【0030】
「CaF/CO比:0.2乃至2.0」
CaF/CO比は健全なビード形状と良好な靭性を得るために、所定の範囲に規制する必要がある。CaF/CO比が0.2%未満であると、スラグの流動性が低下するため、ビードが蛇行しやすく、特にビード幅の揃いが劣化し、アンダカットが発生する。また、CaF/CO比が0.2%未満であると、溶接金属中の酸素量が増加し、靱性も劣化する。一方、CaF/CO比が2.0%を超えると、アーク安定性が劣化し、アーク切れが発生しやすくなると共に、アンダカットが発生する。
【0031】
また、上記成分の他に、フラックスにはKO、BaO、FeO、ZrOなどの酸化物を添加することができる。また、溶接金属の機械的性能の面から、Mn及びTi等の金属成分を単体又は合金成分等で添加することができる。しかし、それらの含有量は総量で5質量%以下とする。
【実施例】
【0032】
次に、本発明の効果を説明するために、本発明の実施例についてその比較例と比較して説明する。下記表1に示す鋼板及び下記表2に示す溶接ワイヤを使用し、下記表3、表4、表5、及び図1に示す溶接条件により、前述のFCB法により、2電極、3電極、及び4電極で、片面サブマージアーク溶接を行った。溶接後に、目視によるアンダカット数の測定、ポックマークの有無、ビード幅の揃い等を官能評価した。その後、超音波探傷試験(UT試験)により割れの有無を確認し、溶接金属の酸素量の測定、−20℃でのシャルピー衝撃試験を実施した。下記表6は供試フラックスの成分組成を示す。実施例1乃至10は組成及びCaF/CO比が本発明の範囲に入るものであり、比較例11乃至38が夫々いずれかの成分組成又はCaF/CO比が本発明の範囲から外れるものである。下記表7に4電極FCB溶接による試験結果、表8に3電極FCBによる試験結果、表9に2電極FCBによる試験結果を示す。また、図2乃至図4は、夫々4電極、3電極、2電極のFCB溶接におけるアンダカット発生数をCaF/CO比との関係で示したグラフ図である。この図2乃至図4は、表6のCaF/CO比と、表7乃至9のアンダカットの発生の有無との関係を抽出してまとめたものである。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
【表3】

【0036】
【表4】

【0037】
【表5】

【0038】
【表6】

【0039】
【表7】

【0040】
【表8】

【0041】
【表9】

【0042】
本発明の実施例1乃至10は、溶接作業性(アンダカット、ビード外観評価)、非破壊検査(割れ)及び靭性(―20℃のシャルピ衝撃エネルギ)の全てが良好であった。
【0043】
一方、比較例11はフラックス中のMgOの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、アンダカットが発生すると共に、溶接金属中の酸素量が増加し、靭性が劣化した。比較例12はフラックス中のMgOの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、スラグ剥離性が劣化し、ポックマークが発生した。比較例13はフラックス中のTiOの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、靭性が劣化した。比較例14はフラックス中のTiOの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、スラグが焼付き、スラグ剥離性が劣化した。比較例15はフラックス中のSiOの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、ビード幅の揃いが劣化した。比較例16はフラックス中のSiOの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、溶接金属中の酸素量が増加し、靭性が劣化した。比較例17はフラックス中のAlの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、ビード幅の揃いが劣化した。比較例18はフラックス中のAlの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、ビード幅が過小となり、凸型ビードとなった。比較例19はフラックス中のCaOの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、溶接金属中の酸素量が増加し、靭性が劣化した。比較例20はフラックス中のCaOの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、スラグが焼付き、剥離性が劣化した。比較例21はフラックス中のCOの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、溶接金属中の拡散性水素量が増加し、低温割れが発生した。比較例22はフラックス中のCOの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、ポックマークが発生した。比較例23はフラックス中のNaOの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、溶接中にアーク切れが発生した。比較例24はフラックス中のNaOの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、耐吸湿性が劣化し、低温割れが発生した。比較例25はフラックス中のCaFの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、ビードの揃いが劣化し、更に溶接金属中の酸素量が増加し、靭性が劣化した。比較例26はフラックス中のCaFの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、溶接中にアーク切れが発生した。比較例27はBの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、靱性が劣化した。比較例28はフラックス中のBの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、高温割れが発生した。比較例29はフラックス中のSiの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、溶接金属中の酸素量が増加し、靭性が劣化した。比較例30はフラックス中のSiの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、スラグが焼付き、剥離性が劣化すると共に、靱性が劣化した。比較例31はフラックス中のMoの含有量が本発明範囲の下限未満であるので、溶接金属の焼き入れ不足により靭性が劣化した。比較例32はフラックス中のMoの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、高温割れが発生した。比較例33はフラックス中のFeの含有量が本発明範囲の上限を超えているので、ビード表面に鉄粒突起が発生し外観が損なわれた。比較例34、35はフラックス中のCaF/CO比が本発明範囲の下限未満であるので、ビードの揃いが劣化し、アンダカットが発生した。また、溶接金属の酸素量も増加し、靱性も劣化した。比較例36、37、38はフラックス中のCaF/CO比が本発明範囲の上限を超えているので、アーク安定性が劣化し、アンダカットが多発した。
【0044】
以上詳述したように、本発明によれば、サブマージアーク溶接用のボンドフラックスにおける成分系を適切に規制しているので良好な溶接作業性と靭性を得ることができる。なお、本実施例では、FCB法で試験を行っているが、RF法においても同様の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施例の開先形状を示す図である。
【図2】4電極FCB溶接におけるCaF/CO比とアンダカット発生数(溶接長1500mm)との関係を示す。
【図3】3電極FCB溶接におけるCaF/CO比とアンダカット発生数(溶接長1500mm)との関係を示す。
【図4】2電極FCB溶接におけるCaF/CO比とアンダカット発生数(溶接長1500mm)との関係を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MgO:25乃至35質量%、TiO:12乃至22質量%、SiO:12乃至22質量%、Al:6乃至12質量%、CaO:6乃至12質量%、CO:3.5乃至9.5質量%、NaO:1乃至5質量%、CaF:1乃至10質量%、B:0.3乃至3.0質量%、Si:0.5乃至2.5質量%、Mo:0.1乃至1.0質量%を含有し、TotalFe:5.0質量%以下であり、CaF/CO比が0.2乃至2.0である組成を有することを特徴とするサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項2】
2電極以上の多電極片面サブマージアーク溶接に使用することを特徴とする請求項1に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−272348(P2006−272348A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−90737(P2005−90737)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】