サンゴ増養殖用構造物の格子状構造物の連結具
【課題】格子状構造物をサンゴ増養殖用立体構造物に組付けるため、格子状構造物を連結するのに用いる連結具を提供する。
【解決手段】適宜の角度に屈折して両側に異方向に延びる断面がコ形の差込部2を有し、各差込部2には、対向する壁部にプレス加工により互いに内向きに突設する、断面皿状の突部3を形成する。格子状構造物5の連結は、連結具1の両差込部2に格子状構造物5の端部を押込み、突部3を格子状構造物5の縦桟と横桟で構成される升目6に嵌着することにより行う。
【解決手段】適宜の角度に屈折して両側に異方向に延びる断面がコ形の差込部2を有し、各差込部2には、対向する壁部にプレス加工により互いに内向きに突設する、断面皿状の突部3を形成する。格子状構造物5の連結は、連結具1の両差込部2に格子状構造物5の端部を押込み、突部3を格子状構造物5の縦桟と横桟で構成される升目6に嵌着することにより行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンゴ幼生を着床させるサンゴ増養殖用構造物、とくに格子状構造物を組み付けて構成されるサンゴ増養殖用立体構造物において、前記格子状構造物を連結するのに用いる連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
サンゴ礁は、沿岸海域の環境保全に貢献し、水産資源の保護育成に重要な役割を果たしているが、沿岸の埋め立てや海水の汚染、オニヒトデによる大量食害、更には白化現象によって被害を受け、その修復が急務となっている。サンゴ礁の保護育成の観点からまた、サンゴ礁を造成する試みも種々なされている。例えば枠体に鋼製、樹脂製又は化学繊維製の網を取付け、この網に造礁性サンゴを針金等で固定してサンゴの増養殖を図るもの(特許文献1)、網状構造体を縦に多段に積み重ね、この状態でサンゴ幼生を着床して育成させるもの(特許文献2)などがそうである。また海藻や海綿動物などの胞子や幼生の着床生育を促す装置として格子状の構造物も提案されている(特許文献3)。
【特許文献1】特開2004−129640号
【特許文献2】特開2007−135511号
【特許文献3】特開2002−360109号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サンゴ幼生は、繊毛を用いて泳ぎ、付着基盤に着床後、変態してポリプとなり、ポリプを徐々に増やして成長する、といわれ、サンゴ幼生が付着基盤に着床する態様を観察した研究報告によると、サンゴ幼生は直射日光の当たる所よりも暗い所を選んで着床する傾向があり、また潮流のある所の方が着床し易いともいわれている。
【0004】
潮流があり、日陰を生ずるような所であっても、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤でない所や、岩盤であっても砂礫が移動するような所は、サンゴ幼生が着床しても育たない。
【0005】
前述する既知の網状構造物は、潮流のある所であれば、多段に配置しても網目を通して潮が流れ込むのが可能であり、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤でないところであってもサンゴ幼生の着床が可能であるが、日が当たると、日陰を生じにくく、サンゴ幼生が着床しにくい、と考えられる。網状構造物また、網を枠に取付ける比較的面倒な作業が必要である。
【0006】
これに対し、格子状の増養殖装置は、一体成型が可能であり、また網状構造物と比べ厚みがあるため日陰を生じ易いが、作業船から海底に沈めると、横倒しになって海底に着地し、海底が砂地であると、一部又は全体が砂礫に埋まり、海底が岩盤であっても海水の行き来が生じないか、ほとんど生じないため、潮の流れによって浮遊するサンゴ幼生が増養殖装置に着床しにくくなる。
【0007】
本出願人は先に、上記の点に改良を加えるため、特願2007−248903号において、格子状構造物を組合わせた立体構造物のサンゴ増養殖用構造物について提案した。この構造物によると、サンゴ幼生の着床面積を広くとることができ、サンゴ幼生が着床し易くなること、作業船より海底に沈めるだけで構造物の端部が海底に接触して数箇所で安定して支持できるようになること、海底に支持される構造物は、その一部が海底に接触し、他部や他の構造物は海底より立上がった状態にすることができるため、構造物を通して海水の行き来が可能となること、日が差込んだとき、格子状構造物の桟に遮られて日陰となる部分が生じ易いうえ、構造物に入り込んだサンゴ幼生は四囲の桟に囲まれて散逸しにくくなるため、潮の流れに乗って浮遊するサンゴ幼生が着床し易くなり、とりわけ桟の表面を粗又は凹凸に形成すると、サンゴ幼生がより着床し易くなること、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤がない所又は、例え岩盤であっても砂礫が潮の流れにより移動してサンゴ幼生が着床しても育たなかったような所でも、サンゴ幼生を着床させ、サンゴ礁を再生させることが可能になること、前記構造物は一体成形により容易に製造することが可能であること等の効果を有する。
【0008】
本発明は、前述の格子状構造物を簡易に連結してサンゴ増養殖用立体構造物を組付けるのに用いる連結具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、横桟と縦桟を縦横に組合わせた格子状構造物を連結具により連結した立体構造物よりなり、サンゴ増養殖のため海底に設置されるサンゴ増養殖用立体構造物の前記連結具であって、前記格子状構造物の横桟と縦桟とにより形成される矩形状の升目に嵌着する嵌着部を、向きを異にした2方向以上の各方向においてそれぞれ1又は複数ずつ突設し、向きの異なる各向きごとにそれぞれ、別々の格子状構造物をその升目に前記嵌着部を嵌着することにより取付けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、嵌着部は断面が升目と同じ形状の矩形の突部をなし、断面が好ましくは皿状をなすことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明の連結具がコ形断面をなして格子状構造物の端部に側方より嵌挿可能であり、対向する壁部には断面皿状の突部が形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明の突部がプレス加工によって形成されることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明において、連結部は並列される一対の脚よりなることを特徴とし、好ましい発明では、各脚の脚端がそれぞれ内向きに傾斜し、別の好ましい発明では、各脚の脚端がそれぞれ外向きに傾斜する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明の連結具によると、向きを異にした嵌着部をそれぞれ別々の格子状構造物の升目に嵌着することにより、複数の格子状構造物を向きを異にして連結することができ、サンゴ増養殖用立体構造物を簡易に組み付けることができる。
【0015】
請求項2に係る発明の連結具によると、矩形の突部を升目に嵌合することにより格子状構造物が連結され、請求項3に係る発明の連結具によると、皿状の突部は、側面が傾斜面となるが、連結具を格子状構造物の端部に側方より押し込んで突部を格子状構造物の升目に嵌着させる際、突部の傾斜面がガイドとなって升目への嵌着が容易に行えるようになる。
【0016】
請求項4に係る発明の連結具においては、プレス加工により突部を簡易に形成することができる。
【0017】
請求項5に係る発明の連結具においては、両脚を升目に嵌挿することにより格子状構造物が連結され、脚端を内向きに傾斜させることにより傾斜部が升目嵌挿時のガイドとなって挿入を容易にする。また脚端を外向きに傾斜させることにより、升目嵌着時には、内向きに一旦押込まれた脚端が升目より抜け出て拡がり、升目の縁に引掛かって抜け出しが阻止されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態の連結具について図面により説明する。
図1に示す連結具1は、板金製で、適宜の角度に屈折して両側に異なった向きに延びる断面がコ形の差込部2を有し、各差込部2には、図の上下の壁面にプレス加工により互いに内向きに突設する、断面皿状の突部3を形成している。この突部3は後述する格子状構造物の矩形の升目に嵌着、好ましくは密嵌する形状をなし、請求項1に係る発明でいう、嵌着部を構成するものである。
【0019】
格子状構造物は、本出願人が先に特願2007−248903号において記述したように、一定幅の細板状の縦桟と横桟を格子状に組合せ、縦桟と横桟により方形の升目を方眼紙状に形成してなるものである。
【0020】
図2は、前記連結具1を用いて格子状構造物5を連結した連結部分を示すもので、格子状構造物5の端部に連結部1の一側の差込部2を図1の上方又は側方より押込み、突部3が格子状構造物5に当たったのち、更に強く押込むと、突部3が格子状構造物5の升目6に嵌着されるようになっている。
【0021】
上述の突部3は升目6と同形同大で、升目6に密嵌するようになっていてもよいし、升目6のサイズより若干小さめに形成され、升目6に遊嵌されるようになっていてもよい。突部3を升目6に密嵌させるようにすれば、連結具1で連結した格子状構造物5は連結具1に対し、ガタ付くことなくしっかりと固定される。一方、突部3を升目6に遊嵌させるようにすれば、嵌着が密嵌するのに比べ容易となり、突部3や升目6の製作精度も緩和される。
【0022】
上述するように連結部1の一側の差込部2に格子状構造物5を差込んで連結したのち、他側の向きを異にした差込部2に別の格子状構造物5が同様にして連結されるが、両方の差込部2を別々の格子状構造物5に同時に押し込んで連結することも可能である。
【0023】
格子状構造物5はサイズが小さければ、格子状構造物5を一か所で前記連結具1により連結することもできるが、通常は図示するように、2ないし複数か所においてそれぞれ、前記連結具1により連結される。
【0024】
以上のようにして二個の格子状構造物5が図2に示すように、適宜の角度で屈折した状態で連結される。
【0025】
図3に示す連結部分において用いられる連結具は、前記連結具1の突部3の頂面に孔9をあけたものであり、図4に示す連結部分に用いられる連結具11は、前記連結具1の突部3をプレス加工しないで、厚肉の突部12に形成したものである。
【0026】
図5に示す連結具14は、一組の断面く形状板15を、その中央部において連結板16により溶接にて連結し、文字の「工」を適宜の角度に屈折した形態をなして、両側に向きを異にしたコ形の差込部17を形成し、各差込部17には、く形状板15の対向面にそれぞれ前記突部3と同じ構造の断面皿状の突部18をプレス加工により形成してなるものである。
【0027】
図1及び図3〜図5に示す連結具1、8、11及び14では、突部3及び18は差込部2及び17の対向する壁面にそれぞれ一つずつ形成されているが、両壁面のうちの一方にのみ設けてもよい。突部3及び18はまた、差込部2及び17の対抗する両壁面のうち、いずれか一方又は相方に格子状構造物5の升目6と同一ピッチで複数形成してもよい。
【0028】
前述の連結具1、8、11、14はまた、適宜の角度に屈折されているが、屈折しないで差込部2、17が一直線上になるように、すなわち180°向きを異にして形成されていてもよいし、90°向きを異にし、直交する向きに形成されていてもよい。
【0029】
図6に示す連結具21は、T形をなして差込部22を向きを異にした三方向に形成し、各差込部22の対向する壁面に突部3と同一構造の突部23を形成したものである。
【0030】
図7に示す連結具25は、適宜の角度で屈折してく形の形状をなす、く形状板26の両側にそれぞれ一対の脚27を並設してなるもので、各脚27の脚端は互いに外向きに斜めに屈曲した傾斜部28となっている。
【0031】
図8は、前記連結具25を用いて格子状構造物5を連結した連結部分を示すもので、脚27は升目6への押込み時には窄められ、升目6より抜け出ると拡がって、升目6の縁に引っ掛かることにより抜け出しが阻止され、格子状構造物5が外れることなく連結できるようになっている。
【0032】
図9に示す格子状構造物5の連結部分において用いられる連結具29は、脚端に内向きに斜めに屈曲した傾斜部30を形成したものである。本実施形態の連結具29においては、升目6への挿入時、傾斜部30がガイドとなって升目6への嵌着が容易に行える。
【0033】
上記各実施形態の連結具1、8、11、14、21、25、29はいずれも金属製で、好ましくはプレス加工によって形成されるが、格子状構造物5が例えば樹脂製で、軽量であれば、硬質樹脂で一体成形することもできる。
【0034】
図10は、格子状構造物5の前後左右に前述の連結具1、8、11、14、21、25、29を用いて格子状構造物5を二個ずつ連設してなるサンゴ増養殖用立体構造物32を示すものであり、図11は、前述する連結具1、8、11の差込部2の角度を狭めた連結具33を用い、格子状構造物5をジグザグに連結したサンゴ増養殖用立体構造物34を示すものである。
【0035】
また図12は、前記連結具1、8、11、14の差込部2、17の角度を180°にした連結具36と、90°にした連結具37を用い、前者の連結具36により格子状構造物5を水平に連結すると共に、後者の連結具37により格子状構造物5を直角に連結したサンゴ増養殖用立体構造物39を示すものである。
【0036】
図13は、前記連結具1、8、11、14のうちのいずれかの連結具(図には、そのうちの一つの連結具14を示している)を用いて平面視で台形に係止した格子状構造物41を縦横に連結してテント状の形態をなすサンゴ増養殖用立体構造物42を形成してなるものである。
【0037】
図14に示す連結具41は、ハニカム構造物を連結するのに用いる連結具を示すもので、図1に示す連結具1の突部3を六角形のボルト頭状をなす突部45として形成したものである。一定幅の細板状のリブをハニカム状に組合わせてなるハニカム構造物を連結するときには、図2に示すものと同様、突部45をハニカム構造物のリブによって形成される六角形の升目に嵌着することによって行う。
【0038】
図15及び図16に示す連結具47、51は、同じくハニカム構造物を連結するのに用いる連結具を示すもので、連結具47は、図5に示す連結具14の突部18をボルト頭状をなす突部48として形成したものであり、連結具51は、図6に示す連結具21の突部23を同じくボルト頭状の突部52として形成したもので、いずれの連結具47及び51においても格子状構造物の場合と同様、ハニカム構造物が所望の向きに連結され、図10〜図12に示すサンゴ増養殖用立体構造物と同様のサンゴ増養殖用立体構造物を組付けできるようになっている。
【0039】
図17に示す連結具54は、図5に示す連結具14を上下に連設し、上下の連結具14間に隔板55を形成した形態をなすものであり、図18に示す連結具57は、図17に示す連結具54の上下の連結具14を所定の角度屈折した形態をなすものである。また図19に示す連結具61は、図5に示す連結具14の差込部17の角度を180°にした連結具を上下に埋設し、上下の連結具14間に隔板62を形成した形態をなすもので、格子状構造物又はハニカム構造物を各コーナにおいて連結して平面状に連結できるようになっている。
【0040】
図20は、前記連結具のうちのいずれかと、前記連結具54、57(図には、これら連結具1、8、11、14、54、57のうち、連結具14、57を使用した例を示している)を用いて前記実施形態と同様のテント状の形態をなすサンゴ増養殖用立体構造物64を形成してなるもので、本実施形態の構造物64においては、前記実施形態の構造物42に比べ、連結具54を用いたことにより連結具1の数や該連結具1による作業を少なくできるようになっている。
【0041】
上記各実施形態のサンゴ増養殖用立体構造物は海底に設置した状態で構造物を通して海水の行き来が可能で、サンゴ幼生の着床面積を広くとることができ、日が差込んだとき、格子状構造物の縦桟や横桟に遮られて日陰になる部分が生じ易く、また構造物に入り込んだサンゴ幼生は散逸しにくいため、サンゴ幼生が着床し易いこと、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤がない所、又岩盤であっても砂礫が潮の流れにより移動してサンゴ幼生が着床しても育ちにくい所でもサンゴ礁を再生させることが可能であること等の効果を有する。
【0042】
上記各実施形態のサンゴ増養殖用立体構造物は海底に設置してサンゴ幼生を着床させるのに使用されるばかりでなく、既存のサンゴの一部を切り取って移植して取付け、増養殖させるのにも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】連結具の斜視図。
【図2】図1に示す連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図3】別の態様の連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図4】更に別の態様の連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図5】連結具の別の実施形態の斜視図。
【図6】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図7】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図8】図7に示す連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図9】別の態様の連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図10】組付けられたサンゴ増養殖用立体構造物の斜視図。
【図11】組付けられたサンゴ増養殖用立体構造物の別の例の斜視図。
【図12】組付けられたサンゴ増養殖用立体構造物の別の例の斜視図。
【図13】テント状に組付けたサンゴ増養殖用立体構造物の斜視図。
【図14】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図15】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図16】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図17】連結具の更に別の例の斜視図。
【図18】連結具の更に別の例の斜視図。
【図19】連結具の他の例の斜視図。
【図20】テント状に組付けたサンゴ増養殖用立体構造物の斜視図。
【符号の説明】
【0044】
1、8、11、14、21、25、29、36、44、47、51、54、57、61・・連結具
2、17、22・・差込部
3、18、23、45、48、52・・突部
5、41・・格子状構造物
6・・升目
9・・孔
15、26・・く形状板
16・・連結板
27・・脚
28、30・・傾斜部
32、34、39、42、64・・サンゴ増養殖用立体構造物
55、62・・隔板
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンゴ幼生を着床させるサンゴ増養殖用構造物、とくに格子状構造物を組み付けて構成されるサンゴ増養殖用立体構造物において、前記格子状構造物を連結するのに用いる連結具に関する。
【背景技術】
【0002】
サンゴ礁は、沿岸海域の環境保全に貢献し、水産資源の保護育成に重要な役割を果たしているが、沿岸の埋め立てや海水の汚染、オニヒトデによる大量食害、更には白化現象によって被害を受け、その修復が急務となっている。サンゴ礁の保護育成の観点からまた、サンゴ礁を造成する試みも種々なされている。例えば枠体に鋼製、樹脂製又は化学繊維製の網を取付け、この網に造礁性サンゴを針金等で固定してサンゴの増養殖を図るもの(特許文献1)、網状構造体を縦に多段に積み重ね、この状態でサンゴ幼生を着床して育成させるもの(特許文献2)などがそうである。また海藻や海綿動物などの胞子や幼生の着床生育を促す装置として格子状の構造物も提案されている(特許文献3)。
【特許文献1】特開2004−129640号
【特許文献2】特開2007−135511号
【特許文献3】特開2002−360109号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サンゴ幼生は、繊毛を用いて泳ぎ、付着基盤に着床後、変態してポリプとなり、ポリプを徐々に増やして成長する、といわれ、サンゴ幼生が付着基盤に着床する態様を観察した研究報告によると、サンゴ幼生は直射日光の当たる所よりも暗い所を選んで着床する傾向があり、また潮流のある所の方が着床し易いともいわれている。
【0004】
潮流があり、日陰を生ずるような所であっても、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤でない所や、岩盤であっても砂礫が移動するような所は、サンゴ幼生が着床しても育たない。
【0005】
前述する既知の網状構造物は、潮流のある所であれば、多段に配置しても網目を通して潮が流れ込むのが可能であり、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤でないところであってもサンゴ幼生の着床が可能であるが、日が当たると、日陰を生じにくく、サンゴ幼生が着床しにくい、と考えられる。網状構造物また、網を枠に取付ける比較的面倒な作業が必要である。
【0006】
これに対し、格子状の増養殖装置は、一体成型が可能であり、また網状構造物と比べ厚みがあるため日陰を生じ易いが、作業船から海底に沈めると、横倒しになって海底に着地し、海底が砂地であると、一部又は全体が砂礫に埋まり、海底が岩盤であっても海水の行き来が生じないか、ほとんど生じないため、潮の流れによって浮遊するサンゴ幼生が増養殖装置に着床しにくくなる。
【0007】
本出願人は先に、上記の点に改良を加えるため、特願2007−248903号において、格子状構造物を組合わせた立体構造物のサンゴ増養殖用構造物について提案した。この構造物によると、サンゴ幼生の着床面積を広くとることができ、サンゴ幼生が着床し易くなること、作業船より海底に沈めるだけで構造物の端部が海底に接触して数箇所で安定して支持できるようになること、海底に支持される構造物は、その一部が海底に接触し、他部や他の構造物は海底より立上がった状態にすることができるため、構造物を通して海水の行き来が可能となること、日が差込んだとき、格子状構造物の桟に遮られて日陰となる部分が生じ易いうえ、構造物に入り込んだサンゴ幼生は四囲の桟に囲まれて散逸しにくくなるため、潮の流れに乗って浮遊するサンゴ幼生が着床し易くなり、とりわけ桟の表面を粗又は凹凸に形成すると、サンゴ幼生がより着床し易くなること、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤がない所又は、例え岩盤であっても砂礫が潮の流れにより移動してサンゴ幼生が着床しても育たなかったような所でも、サンゴ幼生を着床させ、サンゴ礁を再生させることが可能になること、前記構造物は一体成形により容易に製造することが可能であること等の効果を有する。
【0008】
本発明は、前述の格子状構造物を簡易に連結してサンゴ増養殖用立体構造物を組付けるのに用いる連結具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、横桟と縦桟を縦横に組合わせた格子状構造物を連結具により連結した立体構造物よりなり、サンゴ増養殖のため海底に設置されるサンゴ増養殖用立体構造物の前記連結具であって、前記格子状構造物の横桟と縦桟とにより形成される矩形状の升目に嵌着する嵌着部を、向きを異にした2方向以上の各方向においてそれぞれ1又は複数ずつ突設し、向きの異なる各向きごとにそれぞれ、別々の格子状構造物をその升目に前記嵌着部を嵌着することにより取付けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、嵌着部は断面が升目と同じ形状の矩形の突部をなし、断面が好ましくは皿状をなすことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明の連結具がコ形断面をなして格子状構造物の端部に側方より嵌挿可能であり、対向する壁部には断面皿状の突部が形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明の突部がプレス加工によって形成されることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明において、連結部は並列される一対の脚よりなることを特徴とし、好ましい発明では、各脚の脚端がそれぞれ内向きに傾斜し、別の好ましい発明では、各脚の脚端がそれぞれ外向きに傾斜する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明の連結具によると、向きを異にした嵌着部をそれぞれ別々の格子状構造物の升目に嵌着することにより、複数の格子状構造物を向きを異にして連結することができ、サンゴ増養殖用立体構造物を簡易に組み付けることができる。
【0015】
請求項2に係る発明の連結具によると、矩形の突部を升目に嵌合することにより格子状構造物が連結され、請求項3に係る発明の連結具によると、皿状の突部は、側面が傾斜面となるが、連結具を格子状構造物の端部に側方より押し込んで突部を格子状構造物の升目に嵌着させる際、突部の傾斜面がガイドとなって升目への嵌着が容易に行えるようになる。
【0016】
請求項4に係る発明の連結具においては、プレス加工により突部を簡易に形成することができる。
【0017】
請求項5に係る発明の連結具においては、両脚を升目に嵌挿することにより格子状構造物が連結され、脚端を内向きに傾斜させることにより傾斜部が升目嵌挿時のガイドとなって挿入を容易にする。また脚端を外向きに傾斜させることにより、升目嵌着時には、内向きに一旦押込まれた脚端が升目より抜け出て拡がり、升目の縁に引掛かって抜け出しが阻止されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態の連結具について図面により説明する。
図1に示す連結具1は、板金製で、適宜の角度に屈折して両側に異なった向きに延びる断面がコ形の差込部2を有し、各差込部2には、図の上下の壁面にプレス加工により互いに内向きに突設する、断面皿状の突部3を形成している。この突部3は後述する格子状構造物の矩形の升目に嵌着、好ましくは密嵌する形状をなし、請求項1に係る発明でいう、嵌着部を構成するものである。
【0019】
格子状構造物は、本出願人が先に特願2007−248903号において記述したように、一定幅の細板状の縦桟と横桟を格子状に組合せ、縦桟と横桟により方形の升目を方眼紙状に形成してなるものである。
【0020】
図2は、前記連結具1を用いて格子状構造物5を連結した連結部分を示すもので、格子状構造物5の端部に連結部1の一側の差込部2を図1の上方又は側方より押込み、突部3が格子状構造物5に当たったのち、更に強く押込むと、突部3が格子状構造物5の升目6に嵌着されるようになっている。
【0021】
上述の突部3は升目6と同形同大で、升目6に密嵌するようになっていてもよいし、升目6のサイズより若干小さめに形成され、升目6に遊嵌されるようになっていてもよい。突部3を升目6に密嵌させるようにすれば、連結具1で連結した格子状構造物5は連結具1に対し、ガタ付くことなくしっかりと固定される。一方、突部3を升目6に遊嵌させるようにすれば、嵌着が密嵌するのに比べ容易となり、突部3や升目6の製作精度も緩和される。
【0022】
上述するように連結部1の一側の差込部2に格子状構造物5を差込んで連結したのち、他側の向きを異にした差込部2に別の格子状構造物5が同様にして連結されるが、両方の差込部2を別々の格子状構造物5に同時に押し込んで連結することも可能である。
【0023】
格子状構造物5はサイズが小さければ、格子状構造物5を一か所で前記連結具1により連結することもできるが、通常は図示するように、2ないし複数か所においてそれぞれ、前記連結具1により連結される。
【0024】
以上のようにして二個の格子状構造物5が図2に示すように、適宜の角度で屈折した状態で連結される。
【0025】
図3に示す連結部分において用いられる連結具は、前記連結具1の突部3の頂面に孔9をあけたものであり、図4に示す連結部分に用いられる連結具11は、前記連結具1の突部3をプレス加工しないで、厚肉の突部12に形成したものである。
【0026】
図5に示す連結具14は、一組の断面く形状板15を、その中央部において連結板16により溶接にて連結し、文字の「工」を適宜の角度に屈折した形態をなして、両側に向きを異にしたコ形の差込部17を形成し、各差込部17には、く形状板15の対向面にそれぞれ前記突部3と同じ構造の断面皿状の突部18をプレス加工により形成してなるものである。
【0027】
図1及び図3〜図5に示す連結具1、8、11及び14では、突部3及び18は差込部2及び17の対向する壁面にそれぞれ一つずつ形成されているが、両壁面のうちの一方にのみ設けてもよい。突部3及び18はまた、差込部2及び17の対抗する両壁面のうち、いずれか一方又は相方に格子状構造物5の升目6と同一ピッチで複数形成してもよい。
【0028】
前述の連結具1、8、11、14はまた、適宜の角度に屈折されているが、屈折しないで差込部2、17が一直線上になるように、すなわち180°向きを異にして形成されていてもよいし、90°向きを異にし、直交する向きに形成されていてもよい。
【0029】
図6に示す連結具21は、T形をなして差込部22を向きを異にした三方向に形成し、各差込部22の対向する壁面に突部3と同一構造の突部23を形成したものである。
【0030】
図7に示す連結具25は、適宜の角度で屈折してく形の形状をなす、く形状板26の両側にそれぞれ一対の脚27を並設してなるもので、各脚27の脚端は互いに外向きに斜めに屈曲した傾斜部28となっている。
【0031】
図8は、前記連結具25を用いて格子状構造物5を連結した連結部分を示すもので、脚27は升目6への押込み時には窄められ、升目6より抜け出ると拡がって、升目6の縁に引っ掛かることにより抜け出しが阻止され、格子状構造物5が外れることなく連結できるようになっている。
【0032】
図9に示す格子状構造物5の連結部分において用いられる連結具29は、脚端に内向きに斜めに屈曲した傾斜部30を形成したものである。本実施形態の連結具29においては、升目6への挿入時、傾斜部30がガイドとなって升目6への嵌着が容易に行える。
【0033】
上記各実施形態の連結具1、8、11、14、21、25、29はいずれも金属製で、好ましくはプレス加工によって形成されるが、格子状構造物5が例えば樹脂製で、軽量であれば、硬質樹脂で一体成形することもできる。
【0034】
図10は、格子状構造物5の前後左右に前述の連結具1、8、11、14、21、25、29を用いて格子状構造物5を二個ずつ連設してなるサンゴ増養殖用立体構造物32を示すものであり、図11は、前述する連結具1、8、11の差込部2の角度を狭めた連結具33を用い、格子状構造物5をジグザグに連結したサンゴ増養殖用立体構造物34を示すものである。
【0035】
また図12は、前記連結具1、8、11、14の差込部2、17の角度を180°にした連結具36と、90°にした連結具37を用い、前者の連結具36により格子状構造物5を水平に連結すると共に、後者の連結具37により格子状構造物5を直角に連結したサンゴ増養殖用立体構造物39を示すものである。
【0036】
図13は、前記連結具1、8、11、14のうちのいずれかの連結具(図には、そのうちの一つの連結具14を示している)を用いて平面視で台形に係止した格子状構造物41を縦横に連結してテント状の形態をなすサンゴ増養殖用立体構造物42を形成してなるものである。
【0037】
図14に示す連結具41は、ハニカム構造物を連結するのに用いる連結具を示すもので、図1に示す連結具1の突部3を六角形のボルト頭状をなす突部45として形成したものである。一定幅の細板状のリブをハニカム状に組合わせてなるハニカム構造物を連結するときには、図2に示すものと同様、突部45をハニカム構造物のリブによって形成される六角形の升目に嵌着することによって行う。
【0038】
図15及び図16に示す連結具47、51は、同じくハニカム構造物を連結するのに用いる連結具を示すもので、連結具47は、図5に示す連結具14の突部18をボルト頭状をなす突部48として形成したものであり、連結具51は、図6に示す連結具21の突部23を同じくボルト頭状の突部52として形成したもので、いずれの連結具47及び51においても格子状構造物の場合と同様、ハニカム構造物が所望の向きに連結され、図10〜図12に示すサンゴ増養殖用立体構造物と同様のサンゴ増養殖用立体構造物を組付けできるようになっている。
【0039】
図17に示す連結具54は、図5に示す連結具14を上下に連設し、上下の連結具14間に隔板55を形成した形態をなすものであり、図18に示す連結具57は、図17に示す連結具54の上下の連結具14を所定の角度屈折した形態をなすものである。また図19に示す連結具61は、図5に示す連結具14の差込部17の角度を180°にした連結具を上下に埋設し、上下の連結具14間に隔板62を形成した形態をなすもので、格子状構造物又はハニカム構造物を各コーナにおいて連結して平面状に連結できるようになっている。
【0040】
図20は、前記連結具のうちのいずれかと、前記連結具54、57(図には、これら連結具1、8、11、14、54、57のうち、連結具14、57を使用した例を示している)を用いて前記実施形態と同様のテント状の形態をなすサンゴ増養殖用立体構造物64を形成してなるもので、本実施形態の構造物64においては、前記実施形態の構造物42に比べ、連結具54を用いたことにより連結具1の数や該連結具1による作業を少なくできるようになっている。
【0041】
上記各実施形態のサンゴ増養殖用立体構造物は海底に設置した状態で構造物を通して海水の行き来が可能で、サンゴ幼生の着床面積を広くとることができ、日が差込んだとき、格子状構造物の縦桟や横桟に遮られて日陰になる部分が生じ易く、また構造物に入り込んだサンゴ幼生は散逸しにくいため、サンゴ幼生が着床し易いこと、海底が砂地やサンゴ礫のようなサンゴ増殖基盤がない所、又岩盤であっても砂礫が潮の流れにより移動してサンゴ幼生が着床しても育ちにくい所でもサンゴ礁を再生させることが可能であること等の効果を有する。
【0042】
上記各実施形態のサンゴ増養殖用立体構造物は海底に設置してサンゴ幼生を着床させるのに使用されるばかりでなく、既存のサンゴの一部を切り取って移植して取付け、増養殖させるのにも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】連結具の斜視図。
【図2】図1に示す連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図3】別の態様の連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図4】更に別の態様の連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図5】連結具の別の実施形態の斜視図。
【図6】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図7】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図8】図7に示す連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図9】別の態様の連結具を用いて格子状構造物を連結した連結部分の断面図。
【図10】組付けられたサンゴ増養殖用立体構造物の斜視図。
【図11】組付けられたサンゴ増養殖用立体構造物の別の例の斜視図。
【図12】組付けられたサンゴ増養殖用立体構造物の別の例の斜視図。
【図13】テント状に組付けたサンゴ増養殖用立体構造物の斜視図。
【図14】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図15】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図16】連結具の更に別の実施形態の斜視図。
【図17】連結具の更に別の例の斜視図。
【図18】連結具の更に別の例の斜視図。
【図19】連結具の他の例の斜視図。
【図20】テント状に組付けたサンゴ増養殖用立体構造物の斜視図。
【符号の説明】
【0044】
1、8、11、14、21、25、29、36、44、47、51、54、57、61・・連結具
2、17、22・・差込部
3、18、23、45、48、52・・突部
5、41・・格子状構造物
6・・升目
9・・孔
15、26・・く形状板
16・・連結板
27・・脚
28、30・・傾斜部
32、34、39、42、64・・サンゴ増養殖用立体構造物
55、62・・隔板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定幅の細板状の横桟と縦桟を縦横に組合わせた格子状構造物又は一定幅の細板状のリブをハニカム状に組合わせたハニカム構造を連結具により連結した立体構造物よりなり、サンゴ増養殖のため海底に設置されるサンゴ増養殖用立体構造物の前記連結具であって、前記格子状構造物の横桟と縦桟とにより形成される矩形状の升目又は前記ハニカム構造物のリブにより形成される六角形の升目に嵌着する嵌着部を、向きを異にした2方向以上の各方向においてそれぞれ1又は複数ずつ突設し、向きの異なる各向きごとにそれぞれ、別々の格子状構造物又はハニカム構造物をその升目に前記嵌着部を嵌着することにより取付けたことを特徴とする連結具。
【請求項2】
前記嵌着部は格子状構造物又はハニカム構造物の升目と同じ形状の矩形又は六角形の突部をなすことを特徴とする請求項1記載の連結具。
【請求項3】
連結具がコ形断面をなして格子状構造物の端部に側方より嵌挿可能であり、前記突部が断面皿状で、前記連結具の対向する壁部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項2記載の連結具。
【請求項4】
前記突部がプレス加工によって形成されることを特徴とする請求項2又は3記載の連結具。
【請求項5】
前記連結部は並列される一対の脚よりなることを特徴とする請求項1記載の連結具。
【請求項1】
一定幅の細板状の横桟と縦桟を縦横に組合わせた格子状構造物又は一定幅の細板状のリブをハニカム状に組合わせたハニカム構造を連結具により連結した立体構造物よりなり、サンゴ増養殖のため海底に設置されるサンゴ増養殖用立体構造物の前記連結具であって、前記格子状構造物の横桟と縦桟とにより形成される矩形状の升目又は前記ハニカム構造物のリブにより形成される六角形の升目に嵌着する嵌着部を、向きを異にした2方向以上の各方向においてそれぞれ1又は複数ずつ突設し、向きの異なる各向きごとにそれぞれ、別々の格子状構造物又はハニカム構造物をその升目に前記嵌着部を嵌着することにより取付けたことを特徴とする連結具。
【請求項2】
前記嵌着部は格子状構造物又はハニカム構造物の升目と同じ形状の矩形又は六角形の突部をなすことを特徴とする請求項1記載の連結具。
【請求項3】
連結具がコ形断面をなして格子状構造物の端部に側方より嵌挿可能であり、前記突部が断面皿状で、前記連結具の対向する壁部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項2記載の連結具。
【請求項4】
前記突部がプレス加工によって形成されることを特徴とする請求項2又は3記載の連結具。
【請求項5】
前記連結部は並列される一対の脚よりなることを特徴とする請求項1記載の連結具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−17089(P2010−17089A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−177931(P2008−177931)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(000133294)株式会社ダイクレ (65)
【出願人】(504132962)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(000133294)株式会社ダイクレ (65)
【出願人】(504132962)
【Fターム(参考)】
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