説明

サンプリングガス取得構造及びこれを備えたガスタービンプラント

【課題】燃焼の最適化を図ることのできるサンプリングガス取得構造及びガスタービンプラントを提供する。
【解決手段】燃料ガス供給部21と、燃料ガス供給部21に一端22aが接続されて燃料ガスW1が流通する母管22と、母管22の一端22aと他端22bとの間に設けられた接続部23から分岐するサンプリングガス管33と、サンプリングガス管33に減圧弁32を介して接続される成分分析計31とを備え、減圧弁32を開放することによって、母管22内を流通する燃料ガスW1の一部をサンプリングして成分分析計31に導入するサンプリングガス取得構造において、サンプリングガス管33の接続部23と減圧弁32との間に一端41aが接続され、減圧弁32を流通する流量よりも大流量でサンプリングガス管33内の燃料ガスW1を放出するバイパス管41を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種ガスタービンプラント等における燃料ガスの成分分析構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、ガスタービンプラントでは、燃焼器内に燃料ガスと圧縮空気とを供給して燃焼させることで高温ガスを生成し、この高温ガスによってタービンを駆動させることで回転動力を得ることができる。ここで、燃焼器においては不完全燃焼によるNOx、CO、VOC等の発生を抑制するために、従来から分析計を用いて燃料ガスの成分分析を行い、この分析結果に応じて燃焼器内の各ノズルへの燃料ガスの供給量を自動調節することによって、燃焼状態を常に最適に保っていた。このような手法で燃料ガスの供給量調節を行なうガスタービンプラントの一例は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−210496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のガスタービンプラントでは、燃料ガスの一部をサンプリングガスとして抽出した後に分析計で性状検出を完了するまでに時間を要していた。このため、燃料ガスが燃焼器に到達するまでにこの性状検出を完了し、検出結果に基づいて燃焼器への燃料ガス供給量を遅滞なく調節することが困難であり、燃焼器での燃焼最適化を十分に行なうことができないおそれがあった。なお、性状検出完了までの時間短縮のための手段としては、サンプリングガス管の長さや、母管における接続部から減圧弁までの長さを短くすることが考えられるが、これにも物理的限界があった。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、燃焼の最適化を図ることのできるサンプリングガス取得構造及びガスタービンプラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
即ち、本発明に係るサンプリングガス取得構造は、燃料ガス供給部と、前記燃料ガス供給部に一端が接続されて燃料ガスが流通する母管と、前記母管の一端と他端との間に設けられた接続部から分岐するサンプリングガス管と、前記サンプリングガス管に減圧弁を介して接続される成分分析計とを備え、前記減圧弁を開放することによって、前記母管内を流通する前記燃料ガスの一部をサンプリングして前記成分分析計に導入するサンプリングガス取得構造において、前記サンプリングガス管の前記接続部と前記減圧弁との間に一端が接続され、前記減圧弁を流通する流量よりも大流量で前記サンプリングガス管内の前記燃料ガスを放出するバイパス管を備えることを特徴とする。
【0007】
このようなサンプリングガス取得構造においては、母管から分岐したサンプリングガス管内を燃料ガスが流通し、減圧弁を介して成分分析計へ流入する。接続部と減圧弁との間の燃料ガスは、高圧状態であり密度が大きいため、接続部と減圧弁との間に燃料ガスが滞留してしまい、成分分析計において燃料ガスの性状検出完了までに時間を要してしまうおそれがあった。この点、本発明においては接続部と減圧弁との間に、成分分析計への流量よりも大流量で燃料ガスが流通するバイパス管が接続されているため、燃料ガスの滞留を回避でき、接続部から減圧弁までの燃料ガスの流通を円滑化でき、流通速度の向上によって成分分析計での燃料ガスの性状検出完了までの時間の短縮を図ることができる。
【0008】
また、本発明に係るサンプリングガス取得構造は、前記燃料ガス供給部に設けられ、燃料切り替えの指令を行なう燃料切替手段と、前記バイパス管の一端と他端との間に接続されるバイパス管開閉弁と、前記燃料切替手段と前記バイパス管開閉弁との間に配置される開閉制御部とを備え、前記開閉制御部は、前記燃料切替手段の指令に基づいて前記バイパス管開閉弁を開閉してもよい。
【0009】
バイパス管に設けられた燃料切替手段とバイパス管開閉弁が連動することによって、燃料切替手段によって燃料ガスが切り替えられた際、即ち、燃料ガスの組成が変動する際にのみバイパス管を開放することができ、バイパス管からの燃料ガスの放出量を低減することができ、燃料ガスの無駄を削減することができる。
【0010】
さらに、本発明に係るサンプリングガス取得構造は、前記バイパス管の他端に接続され、前記バイパス管内の前記燃料ガスを昇圧した後に前記燃料ガス供給部へ戻す昇圧部を備えていてもよい。
【0011】
このような昇圧部によって、バイパス管内を流通し圧力が低下した燃料ガスを昇圧することができ、燃料ガス供給部へ戻すことで再利用が可能となる。従って、燃料ガスの無駄を削減することができる。
【0012】
また、本発明に係るガスタービンプラントは、上記のサンプリングガス取得構造と、前記母管の他端に接続されて前記燃料ガスを燃焼する燃焼器と、前記母管の前記接続部と前記燃焼器との間に設けられる流量制御弁と、前記流量制御弁と前記成分分析計との間に配置される流量制御部とを備え、前記流量制御部は、前記成分分析計での前記燃料ガスの性状検出の結果に対応して前記流量制御弁を調節することを特徴とする。
【0013】
このようなガスタービンプラントにおいては、バイパス管によって燃料ガスの流通を円滑化することができ、燃料ガスが成分分析計に流入するまでの時間が短縮され、成分分析計での燃料ガス性状の検出までの時間を短縮できる。この結果、流量制御部が上記検出結果を流量制御弁に確実に反映して流量制御弁を調節でき、燃焼器へ流入する燃料ガス供給量を調節するまでの時間が短縮される。従って、燃焼器での燃焼状態の最適化を図ることができる。
【0014】
また、本発明に係るガスタービンプラントは、前記燃焼器において前記燃料ガスの組成変動が許容可能である場合に、前記流量制御部は、その許容値に達するまでに前記流量制御弁の開度を調節してもよい。
【0015】
バイパス管からの燃料ガスの放出量を低減することができるため、燃料ガスの無駄を削減することができる。
【0016】
さらに、前記燃料ガスが前記接続部を介して前記サンプリングガス管に流入してから、該燃料ガスの前記成分分析計における性状検出が完了されるまでの時間が、前記燃料ガスが前記接続部から前記流量制御弁に到達するまでの時間よりも短く設定されていてもよい。
【0017】
燃料ガスが前記接続部から前記流量制御弁に到達するよりも前に、燃料ガスの性状検出が完了することによって、流量制御弁に対して燃料ガスの性状検出の結果を確実に反映でき、燃料ガスの流量を調節することができる。従って、燃焼器での燃焼状態のさらなる最適化を図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のサンプリングガス取得構造及びガスタービンプラントによれば、バイパス管によって燃料ガスの性状検出完了までの時間が短縮でき、燃料ガス供給量を確実に調節して燃焼の最適化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第一実施形態に係るガスタービンプラントの全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明の第二実施形態に係るガスタービンプラントの全体構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1を参照して本発明の第一実施形態に係るガスタービンプラント1Aについて説明する。
ガスタービンプラント1Aは、燃焼器13にて燃料ガスW1を、圧縮機12からの圧縮空気W2で燃焼させ高温ガスWを生成するように構成され、この高温ガスWをタービン14へ流入させて、このタービン14を軸線回りに回転させて回転動力を取り出すようになっているガスタービン11を備えている。そして、このガスタービンプラント1Aは、ガスタービン11が図示しない発電機に接続されることで回転動力を電力に変換して発電を行なう発電プラント等である。
【0021】
また、このガスタービンプラント1Aは、燃料ガス供給部21と、この燃料ガス供給部21に一端22aが接続されるとともに他端22bがガスタービン11の燃焼器13に接続される母管22と、母管22の間の接続部23と燃焼器13との間に設けられる流量制御弁24と、接続部23と流量制御弁24との間に配置される流量制御システム25とを備えている。
【0022】
燃料ガス供給部21は、LNG等の燃料ガスW1を燃焼器13に送り込むものである。
【0023】
燃焼器13は、燃料ガス供給部21からの燃料ガスW1を圧縮空気W2と混合し、千数百度程度の高温で燃焼させ、高温ガスWとしてタービン14へ供給するものである。
【0024】
母管22は、燃料ガス供給部21と燃焼器13とを接続し、燃焼器13に燃料ガスW1を導入する管状部材である。
【0025】
流量制御弁24は、母管22において接続部23と燃焼器13との間に設けられている。流量制御弁24は、図においては簡略化して一つだけ記載したが、実際には複数あり、それらは燃焼器13における各ノズル毎に設けられている。そして、燃焼器13の各ノズルへの燃料ガスW1の流入分配比率を調節することによって燃焼器13での燃焼の最適化を行なう弁装置として機能する。
【0026】
流量制御システム25は、接続部23と流量制御弁24との間に設けられて、流量制御弁24に対して開度調節を指示するものである。
そして、この流量制御システム25は、燃料ガスW1の性状検出を行なう成分分析計31と、上記接続部23において母管22から分岐し、減圧弁32を介して成分分析計31に接続されるサンプリングガス管33と、成分分析計31と流量制御弁24との間に配置される流量制御部34とを有している。
【0027】
さらに、サンプリングガス管33においては、上記接続部23と減圧弁32との間に一端41aが接続されるバイパス管41が設けられている。そして、このバイパス管41は他端41bがコンプレッサ42(昇圧部)に接続され、また、コンプレッサ42と燃料ガス供給部21とは返送管43によって接続されている。
【0028】
成分分析計31は、燃料ガスW1の発熱量及び密度等を計測し、燃料ガスW1の性状検出を行なう計測装置である。
【0029】
サンプリングガス管33は、母管22からの燃料ガスW1の一部を抽出して減圧弁32によっての圧力を低減した後にこの燃料ガスW1を成分分析計31に導入する管状部材である。
【0030】
流量制御部34は、成分分析計31での測定結果を受け、燃焼器13へ流入させる燃料ガスW1の燃料分配比率を決定し、流量制御弁24に開度の指令を行うものである。
【0031】
次にバイパス管41について説明する。
バイパス管41は、接続部23と減圧弁32との間の燃料ガスW1の密度が大きくなっている位置において、サンプリングガス管33に一端41aが接続されてサンプリングガス管33から分岐し、燃料ガスW1が流通可能とされる管状部材である。そして、このバイパス管41に流入する燃料ガスW1、減圧弁32に流入する燃料ガスW1よりも流量が大きくなるような管径とされている。
【0032】
また、本実施形態では、成分分析計31において燃料ガスW1の性状検出が完了するまでの時間を、燃料ガスW1が流量制御弁24に到達するまでの時間よりも短くなるようなバイパス管41の管径が選択されている。
【0033】
コンプレッサ42は、バイパス管41の他端41bに接続されてバイパス管41内を流通する燃料ガスW1の圧力を上昇させる昇圧装置であり、返送管43によってこのコンプレッサ42を通過し昇圧された燃料ガスW1が燃料ガス供給部21に返送されるようになっている。
【0034】
このようなガスタービンプラント1Aにおいては、燃料ガス供給部21より母管22に流入した燃料ガスW1は、接続部23においてサンプリングガス管33への流入分と燃焼器13への流入分とに分離される。
【0035】
サンプリングガス管33へ流入した燃料ガスW1は、減圧弁32を介することによって常に一定の流量に保持されて成分分析計31へ流入する。
また、成分分析計31において燃料ガスW1の性状検出が行なわれた後に、この検出結果が電気信号情報として流量制御部34に送信される。
【0036】
流量制御部34においては、この検出結果から燃焼器13での燃焼状態を向上する燃料ガスW1の燃料分配比率を決定し、流量制御弁24へ電気信号を送信することによって流量制御弁24の開度を調節する。
【0037】
ここで、接続部23と減圧弁32との間の燃料ガスW1は、高圧状態であり密度が大きいため、接続部23と減圧弁32との間に燃料ガスW1が滞留してしまい、成分分析計31において燃料ガスW1の性状検出完了までに時間を要してしまうおそれがあった。この点、本実施形態においては接続部23と減圧弁32との間に、成分分析計31への流量よりも大流量で燃料ガスW1が流通するバイパス管41が接続されているため、燃料ガスW1の滞留を回避でき、接続部23から減圧弁32までの燃料ガスW1の流通を円滑化でき、流通速度の向上によって成分分析計31での燃料ガスW1の性状検出完了までの時間の短縮を図ることができる。
【0038】
なお、燃料ガスW1の供給圧力を6MPaとして、成分分析計31を通過する燃料ガスW1の流量を1L/min、バイパス管41へ流入する燃料ガスW1の流量を17L/minとした条件化で計測を行なった結果、接続部23から減圧弁32までの燃料ガスW1の流通速度は、バイパス管41を設けない場合と比較し、バイパス管41を設けた場合には約10倍の流通速度が得られた。
従って、バイパス管41を設けることによって成分分析計31へ燃料ガスW1が到達するまでの時間が短縮され、性状検出完了までの時間も短縮可能となることが確認できた。
【0039】
さらに、燃料ガスW1が流量制御弁24に到達するまでに、成分分析計31において燃料ガスW1の性状検出が完了するようにバイパス管41の管径が選択されているため、燃料ガスW1の性状検出結果を燃料ガスW1流量の調節に確実に反映することができる。
【0040】
また、バイパス管41へ流入した燃料ガスW1は、バイパス管41を流通する間に圧力が低下してしまうが、コンプレッサ42によって昇圧を行なうことによって、燃料ガス供給部21にバイパス管41の燃料ガスW1を返送可能となり、燃料ガスW1の再利用が可能となる。
【0041】
本実施形態に係るガスタービンプラント1Aによれば、バイパス管41によって、性状検出完了までの時間を短縮し、この検出結果を迅速に流量制御部34に伝達することが可能であるとともに、検出結果を燃料ガスW1が流量制御弁24に到達するまでに、流量制御弁24の開度調節ができる。従って、燃焼器13において燃焼の最適化を達成することができる。
【0042】
また、バイパス管41へ流入した燃料ガスW1を再利用することができるため、仮に、接続部23と減圧弁32との間の燃料ガスW1の流通速度を向上するようにバイパス管41の管径を大きくしてバイパス管41に流通する燃料ガスW1流量を増加させた場合においても、燃料ガスW1を無駄にすることがなく、コストダウン及び地球環境保全に貢献できる。
【0043】
次に、図2を参照して、第二実施形態に係るガスタービンプラント1Bについて説明する。
なお、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
ガスタービンプラント1Bは、燃料ガス供給部21に設けられる燃料切替スイッチ(燃料切替手段)51と、バイパス管41の一端41aと他端41bとの間に設けられるバイパス管開閉弁52と、これら燃料切替スイッチ51とバイパス管開閉弁52との間に配置される開閉制御部53とを備えている点で、第一実施形態のガスタービンプラント1Aと異なっている。
【0044】
燃料切替スイッチ51は、燃料ガス供給部21において、図示しないLNGタンクの切替を行う際に操作するスイッチであり、また切替操作を電気信号として開閉制御部53へ送信するものである。
【0045】
開閉制御部53は、燃料切替スイッチ51からの電気信号を受け、バイパス管開閉弁52の開閉指令を行なうものである。
【0046】
バイパス管開閉弁52は、開閉制御部53からの指令を受け、バイパス管41の開閉を行なう弁装置である。
【0047】
このようなガスタービンプラント1Bにおいては、燃料切替スイッチ51とバイパス管開閉弁52とが連動することによって、燃料ガスW1の切替が行なわれて、燃料ガスW1の性状検出が早急に必要となったときにのみ、バイパス管開閉弁52の開放を行うことでバイパス管41へ燃料ガスW1を流入させることができる。従って、成分分析計31での燃料ガスW1の性状検出完了までの時間を短縮することができる。
【0048】
本実施形態のガスタービンプラント1Bによれば、燃料ガスW1の切替が行なわれた際にのみ、バイパス管41への燃料ガスW1の流入が許可されるため、燃料ガスW1の不要な流出が無くなり、より効率的なガスタービンプラント1Bの稼動が可能となる。
【0049】
以上、本発明の実施形態についての詳細説明を行なったが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、多少の設計変更も可能である。
例えば、燃焼器13においてある程度の燃料ガスW1の組成変動が許容可能である場合には、その許容値に達するまでに流量制御弁24の開度を調節できればよく、バイパス管41に流通する燃料ガスW1の流量をそれほど大きくすることなく燃焼の最適化に対応してもよい。
【0050】
さらに、燃料ガスW1をバイパス管41から燃料ガス供給部21へ戻すことが困難な場合、例えば、大きな昇圧量が必要となり、コストが大幅に上昇してしまう場合等には、バイパス管41を流通した燃料ガスW1を燃料ガス供給部21へ戻さずに大気へ放出してもよい。ただし、燃料ガスW1が石油等から生成される低カロリーガスである場合には、CO等の有害物質が含まれるためそのまま大気放出することは難しい。従って、燃料ガスW1の大気放出を行なう場合には、この燃料ガスW1は天然ガス等の高カロリーガスに限る必要がある。
【0051】
また、バイパス管41には、バイパス管41を流通する燃料ガスW1の流量を調節する、例えばニードル弁などの弁装置を別途設けてもよい。この場合、バイパス管41を交換することなく、容易にバイパス管41を流通する燃料ガスW1の流量調節を行なうことができ、性状検出完了までの時間を調節することが可能となる。
【符号の説明】
【0052】
1A…ガスタービンプラント、1B…ガスタービンプラント、11…ガスタービン、12…圧縮機、13…燃焼器、14…タービン、21…燃料ガス供給部、22…母管、22a…一端、22b…他端、23…接続部、24…流量制御弁、25…流量制御システム、31…成分分析計、32…減圧弁、33…サンプリングガス管、34…流量制御部、41…バイパス管、41a…一端、41b…他端、42…コンプレッサ(昇圧部)、43…返送管、51…燃料切替スイッチ(燃料切替手段)、52…バイパス管開閉弁、53…開閉制御部、W…高温ガス、W1…燃料ガス、W2…圧縮空気

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガス供給部と、
前記燃料ガス供給部に一端が接続されて燃料ガスが流通する母管と、
前記母管の一端と他端との間に設けられた接続部から分岐するサンプリングガス管と、
前記サンプリングガス管に減圧弁を介して接続される成分分析計とを備え、
前記減圧弁を開放することによって、前記母管内を流通する前記燃料ガスの一部をサンプリングして前記成分分析計に導入するサンプリングガス取得構造において、
前記サンプリングガス管の前記接続部と前記減圧弁との間に一端が接続され、前記減圧弁を流通する流量よりも大流量で前記サンプリングガス管内の前記燃料ガスを放出するバイパス管を備えることを特徴とするサンプリングガス取得構造。
【請求項2】
前記燃料ガス供給部に設けられ、燃料切り替えの指令を行なう燃料切替手段と、
前記バイパス管の一端と他端との間に接続されるバイパス管開閉弁と、
前記燃料切替手段と前記バイパス管開閉弁との間に配置される開閉制御部とを備え、
前記開閉制御部は、前記燃料切替手段の指令に基づいて前記バイパス管開閉弁を開閉することを特徴とする請求項1に記載のサンプリングガス取得構造。
【請求項3】
前記バイパス管の他端に接続され、前記バイパス管内の前記燃料ガスを昇圧した後に前記燃料ガス供給部へ戻す昇圧部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のサンプリングガス取得構造。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のサンプリングガス取得構造と、
前記母管の他端に接続されて前記燃料ガスを燃焼する燃焼器と、
前記母管の前記接続部と前記燃焼器との間に設けられる流量制御弁と、
前記流量制御弁と前記成分分析計との間に配置される流量制御部とを備え、
前記流量制御部は、前記成分分析計での前記燃料ガスの性状検出の結果に対応して前記流量制御弁を調節することを特徴とするガスタービンプラント。
【請求項5】
前記燃焼器において前記燃料ガスの組成変動が許容可能である場合に、前記流量制御部は、その許容値に達するまでに前記流量制御弁の開度を調節することを特徴とする請求項4に記載のガスタービンプラント。
【請求項6】
前記燃料ガスが前記接続部を介して前記サンプリングガス管に流入してから、該燃料ガスの前記成分分析計における性状検出が完了されるまでの時間が、前記燃料ガスが前記接続部から前記流量制御弁に到達するまでの時間よりも短く設定されていることを特徴とする請求項5に記載のガスタービンプラント。

【図1】
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【図2】
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