説明

サーバシステム

【課題】投稿サイトを利用した新しいコンテンツの形態の実現。
【解決手段】ゲーム進行状況が所定の要請投稿条件を満たすと投稿サイトへの要請投稿がなされ、この要請投稿に対して応答投稿受付期間内になされた応答投稿にもとづいて、ゲームが進行制御される。また、ゲームサーバシステム2000は、登録プレーヤ12の要請投稿を取得すると、この要請投稿に対する現時点までの応答投稿をもとに、プレーヤ12の要請投稿に対して自動応答投稿するかを判定し、肯定判定した場合に、登録プレーヤ12の要請投稿に対して、サーバ内で想定した仮想ユーザ16を投稿主とした自動応答投稿を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投稿サイトに通信接続可能なサーバシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上には様々なウェブサイトが存在し、その中には「投稿サイト」と呼ばれるものがある。投稿サイトでは、所定のウェブページにアクセスした情報端末装置からテキストデータや画像データ、映像データ等を受信し、広く閲覧可能に配信することができる。例えば、ゲームの攻略情報の交換等に利用される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−46159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
投稿サイトでは、あるユーザの投稿に他のユーザが言及したり返信したりといった機能や、興味を持ったユーザを「お気に入り(追跡対象)」として登録しておくことで特定のユーザの投稿を選択的に表示させる機能を備えたものもある。しかしながら、従来のゲームシステムでは、このような投稿サイトの機能を充分に利用しているものはなかった。また、上述した課題はゲームに限らず、プレーヤ(ユーザ)の操作等に応じて変化する動画や小説、音楽の類のコンテンツにも共通する。ゲームを含め、これらをまとめて以下「コンテンツ」という。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、投稿サイトを利用した新しいコンテンツの形態を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための第1の形態は、
ユーザの投稿に対して他ユーザが応答投稿することが可能な所定の投稿サイトに通信接続可能なサーバシステム(例えば、図1のゲームサーバシステム2000)であって、
端末装置或いはサーバシステムによって、当該コンテンツの進行状況が所与の自動投稿条件を満たした場合に前記投稿サイトに応答投稿を要請する所与の内容の投稿(以下「要請投稿」という。)が実行され、前記投稿サイトから取得した当該要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいてコンテンツの進行が制御される当該コンテンツの登録プレーヤを管理する登録プレーヤ管理手段(例えば、図12のプレーヤ登録管理部2210)と、
前記要請投稿と当該要請投稿に対する応答投稿とに基づいて、自動的な応答投稿(以下、この応答投稿を「自動応答投稿」という。)を実行するか否かを判定する判定手段(例えば、図12の自動応答投稿実行可否判定部2241)と、
前記判定手段により肯定判定された場合に、前記投稿サイトへ、前記要請投稿に対する自動応答投稿を実行する自動応答投稿手段(例えば、図12の自動応答投稿実行部2242)と、
を備えたサーバシステムである。
【0006】
この第1の形態によれば、進行状況が自動投稿条件を満たした場合に、投稿サイトに応答投稿を要請する要請投稿が実行され、投稿サイトから取得した要請投稿に対する応答投稿に基づいてコンテンツの進行が制御されるといった、投稿サイトを利用した新しいコンテンツの形態が実現される。更に、このコンテンツにおいて、投稿サイトへの要請投稿とこの要請投稿に対する応答投稿とに基づいて自動応答投稿を実行するか否かが判定され、肯定判定されると、投稿サイトへ要請投稿に対する自動応答投稿が実行される。
【0007】
例えば、応答投稿の数が多いほどコンテンツの進行が有利となる場合には、応答投稿が充分でないとコンテンツの進行制御が不利になる。このため、要請投稿とこれに対する応答投稿とに基づいて自動応答投稿が必要か否かを判定し、必要に応じて自動応答投稿を行うことで、応答投稿が充分でなくとも、不利なコンテンツの進行とならないようにすることができる。
【0008】
第2の形態として、第1の形態のサーバシステムであって、
前記判定手段は、前記要請投稿に対する応答投稿の数に基づいて、前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する、
サーバシステムを構成しても良い。
【0009】
この第2の形態によれば、第1の形態と同様の効果が得られるとともに、自動応答投稿を実行するか否かの判定は、要請投稿に対する応答投稿の数に基づいてなされる。例えば、応答投稿の数が多いほどコンテンツの進行制御が有利になるように定めた場合には、応答投稿の数が少ない場合に自動応答投稿を実行するといったことができる。
【0010】
第3の形態として、第2の形態のサーバシステムであって、
前記コンテンツは、前記要請投稿に対する所定時間経過時点の応答投稿の数に基づいてコンテンツの進行が制御されるコンテンツであり、
前記判定手段は、前記所定時間が経過する前の前記要請投稿がなされてから所与の時間経過時点の応答投稿の数に基づいて、前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する、
サーバシステムを構成しても良い。
【0011】
この第3の形態によれば、第2の形態と同様の効果が得られるとともに、要請投稿に対する所定時間経過時点の応答投稿の数に基づいてコンテンツの進行が制御されるが、自動応答投稿を実行するか否かの判定は、この所定時間が経過する前の時点での応答投稿の数に基づいてなされる。従って、コンテンツの進行制御の基準となる応答投稿に確実に含めることができるように、自動応答投稿を実行できる。
【0012】
第4の形態として、第3の形態のサーバシステムであって、
前記判定手段は、前記応答投稿の数が一定の場合には、前記所定時間の経過時点に近づくほど、高確率で前記自動応答投稿を実行すると判定する、
サーバシステムを構成しても良い。
【0013】
この第4の形態によれば、第3の形態と同様の効果が得られるとともに、応答投稿の数が一定の場合には、所定時間の経過時点に近づくほど、高確率で自動応答投稿を実行すると判定されて自動応答投稿が実行され易くなる。
【0014】
第5の形態として、第1〜第4の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記コンテンツは、前記要請投稿に対する応答投稿に仮想キャラクタによる応答投稿が含まれているか否かに応じてコンテンツの進行が制御されるコンテンツであり、
前記自動応答投稿手段は、仮想キャラクタを投稿主とする前記自動応答投稿を実行する、
サーバシステムを構成しても良い。
【0015】
この第5の形態によれば、第1〜第4の何れかの形態と同様の効果が得られるとともに、自動応答投稿を実際の人物による応答投稿とは区別して、コンテンツを進行制御することができる。
【0016】
第6の形態として、第5の形態のサーバシステムであって、
前記コンテンツは、前記仮想キャラクタによる応答投稿が、何れの仮想キャラクタによる応答投稿であるかに応じてコンテンツの進行が制御されるコンテンツであり、
前記仮想キャラクタには、前記自動応答投稿の投稿主となる確率が異なる複数の仮想キャラクタが設定されており、
前記判定手段は、前記仮想キャラクタ毎に、前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する仮想キャラクタ別判定手段を有し、
前記自動応答投稿手段は、前記仮想キャラクタ別判定手段により実行すると判定された仮想キャラクタを投稿主とする前記自動応答投稿を実行する、
サーバシステムを構成しても良い。
【0017】
この第6の形態によれば、第5の形態と同様の効果が得られるとともに、更に、自動応答投稿が、投稿主として設定された複数の仮想キャラクタのうちの何れの仮想キャラクタによる応答投稿であるかに応じて、コンテンツの進行制御がなされる。
【0018】
この第7の形態として、第1〜第6の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記登録プレーヤ管理手段は、各登録プレーヤのコンテンツ利用状況、前記コンテンツで使用可能なアイテム、及び前記コンテンツで使用可能な仮想マネーの情報の何れか(以下「プレイ取組情報」という。)を更に管理しており、
前記判定手段は、前記プレイ取組情報を用いて前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する取組情報基準判定手段を有する、
サーバシステムを構成しても良い。
【0019】
この第7の形態によれば、第1〜第6の何れかの形態と同様の効果が得られるとともに、登録プレーヤのプレイ取組情報(コンテンツ利用状況、使用可能なアイテム、仮想マネーの情報の何れか)を用いて、自動応答投稿を実行するか否かが判定される。
【0020】
第8の形態として、第1〜第7の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記投稿サイトは、各ユーザが投稿内容の閲覧を希望する追跡対象ユーザを設定可能であり、且つ、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトであり、
前記要請投稿と当該要請投稿に対する応答投稿とに基づいて、当該要請投稿に対する応答投稿の実行を催促する旨の内容の投稿(以下「催促投稿」という。)を実行するか否かを判定する催促投稿実行判定手段と、
前記催促投稿実行判定手段により肯定判定された場合に、前記投稿サイトへ、前記要請投稿の投稿主を前記追跡対象ユーザに設定しているユーザを宛先とした前記催促投稿を実行する第1の催促投稿実行手段と、
を更に備えたサーバシステムを構成しても良い。
【0021】
また、他の形態として、
ユーザの投稿に対して他ユーザが応答投稿することが可能な所定の投稿サイトであって、各ユーザが投稿内容の閲覧を希望する追跡対象ユーザを設定可能であり、且つ、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトに通信接続可能なサーバシステムであって、
端末装置或いはサーバシステムによって、当該コンテンツの進行状況が所与の自動投稿条件を満たした場合に前記投稿サイトに応答投稿を要請する要請投稿が実行され、前記投稿サイトから取得した当該要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいてコンテンツの進行が制御される当該コンテンツの登録プレーヤを管理する登録プレーヤ管理手段と、
前記要請投稿と当該要請投稿に対する応答投稿とに基づいて、当該要請投稿に対する応答投稿の実行を催促する催促投稿を実行するか否かを判定する催促投稿実行判定手段と、
前記催促投稿実行判定手段により肯定判定された場合に、前記投稿サイトへ、前記要請投稿の投稿主を前記追跡対象ユーザに設定しているユーザを宛先とした前記催促投稿を実行する第1の催促投稿実行手段と、
を備えたサーバシステムを構成しても良い。
【0022】
この第8の形態等によれば、要請投稿の投稿主を追跡対象ユーザに設定しているユーザを宛先とした、応答投稿の実行を催促する催促投稿が実行される。
【0023】
第9の形態として、第1〜第7の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記投稿サイトは、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトであり、
過去に前記要請投稿をした登録プレーヤ(以下「第1の登録プレーヤ」という。)と、当該要請投稿に対して前記応答投稿をした登録プレーヤ(以下「第2の登録プレーヤ」という。)とを対応付けて記憶する投稿関係履歴記憶手段と、
前記第2の登録プレーヤによって要請投稿がなされ、且つ、当該要請投稿に対する応答投稿が前記第1の登録プレーヤによりなされていない場合に、当該第1の登録プレーヤを宛先として、当該第2の登録プレーヤの要請投稿に対する応答投稿を催促する旨の内容の投稿を実行する第2の催促投稿実行手段と、
を更に備えたサーバシステムを構成しても良い。
【0024】
また、他の形態として、
ユーザの投稿に対して他ユーザが応答投稿することが可能な所定の投稿サイトであって、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトに通信接続可能なサーバシステムであって、
端末装置或いはサーバシステムによって、当該コンテンツの進行状況が所与の自動投稿条件を満たした場合に前記投稿サイトに応答投稿を要請する要請投稿が実行され、前記投稿サイトから取得した当該要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいてコンテンツの進行が制御される当該コンテンツの登録プレーヤを管理する登録プレーヤ管理手段と、
過去に前記要請投稿をした第1の登録プレーヤと、当該要請投稿に対して前記応答投稿をした第2の登録プレーヤとを対応付けて記憶する投稿関係履歴記憶手段と、
前記第2の登録プレーヤによって要請投稿がなされ、且つ、当該要請投稿に対する応答投稿が前記第1の登録プレーヤによりなされていない場合に、当該第1の登録プレーヤを宛先として、当該第2の登録プレーヤの要請投稿に対する応答投稿を催促する旨の内容の投稿を実行する第2の催促投稿実行手段と、
を備えたサーバシステムを構成しても良い。
【0025】
この第9の形態等によれば、第1の登録プレーヤの過去の要請応答に対して応答投稿した第2の登録プレーヤが要請投稿している場合に、第1の登録プレーヤを宛先として応答投稿を催促する旨の投稿が実行される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態のシステムの概略構成図。
【図2】アカウント登録データのデータ構成例。
【図3】携帯型ゲーム装置の外観例。
【図4】要請投稿条件を満たしたときのゲーム画面例。
【図5】投稿サイトの利用許可を求める画面例。
【図6】アカウント情報の入力を求める画面例。
【図7】要請投稿内容の編集を求める画面例。
【図8】応答投稿が表示された画面例。
【図9】自動応答投稿の説明図。
【図10】自動応答投稿を実行するかの判定の説明図。
【図11】自動応答投稿を実行するかの判定の説明図。
【図12】ゲームサーバシステムの機能構成図。
【図13】プレーヤ登録データのデータ構成例。
【図14】お助けアイテム所有データのデータ構成例。
【図15】要請投稿条件リストのデータ構成例。
【図16】要請投稿例文データのデータ構成例。
【図17】応答ポイント設定データのデータ構成例。
【図18】基本確率設定データのデータ構成例。
【図19】補正係数設定データのデータ構成例。
【図20】お助けアイテムリストのデータ構成例。
【図21】自動応答投稿例文データのデータ構成例。
【図22】記憶部の構成図。
【図23】ゲーム進行制御処理のフローチャート。
【図24】応答対応進行処理のフローチャート。
【図25】自動応答投稿制御処理のフローチャート。
【図26】催促投稿の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、「コンテンツ」の一形態としてゲームを適用した場合の実施形態を説明する。但し、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0028】
[システム構成]
図1は、本実施形態のシステムの全体構成例である。図1によれば、本実施形態のシステムは、投稿サイトサーバシステム1000と、ゲームサーバシステム2000と、ゲーム装置3000とが、通信回線Nを介してデータ通信可能に接続されて構成されている。
【0029】
通信回線Nは、データ送受信が可能な通信路である。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、また通信方法については有線/無線を問わない。
【0030】
投稿サイトサーバシステム1000は、投稿サイトのサービスを実現するサーバシステムである。この投稿サイトのサービスは、所謂ブログに類似したサービスであり、メッセージを投稿して公開したり、公開されている他ユーザの投稿を閲覧することができる。投稿サイトのサービスを利用するためには、先ず、投稿サイトにてユーザ登録をすることによってアカウントを取得する。そして、このアカウントの取得時に設定したユーザ名及びパスワード等のアカウント情報を用いて、投稿サイトにアクセスし認証を受けることで、投稿サイトへの投稿や他ユーザの投稿の閲覧が可能となる。
【0031】
また、この投稿サイトでは、他ユーザを宛先として指定した投稿が可能であるとともに、他ユーザ或いは自分の投稿に対して、再投稿や引用投稿、返信(以下、これらをまとめて「応答投稿」という)をすることができる。更に、この投稿サイトは、ユーザ毎に他ユーザを「追跡対象」として登録する機能を有しており、追跡対象として登録されたユーザの投稿は、自動的に選別され選択的に閲覧可能となる。こうした投稿サイトのサービスは、例えば「twitter(登録商標)」が知られている。
【0032】
投稿サイトサーバシステム1000が備えるストレージ1100には、投稿サイトを実現するための各種データが記憶される。例えば、ユーザ登録によって付与したアカウントを管理するためのデータであるアカウント登録データ1200が記憶される。
【0033】
図2に、アカウント登録データ1200のデータ構成の一例を示す。図2に示すように、アカウント登録データ1200は、登録されたアカウント毎に生成され、ユーザ名1201と、パスワード1202と、追跡対象リスト1203と、被追跡対象リスト1204と、投稿データ1210と、受信投稿データ1220とを格納している。
【0034】
追跡対象リスト1203は、追跡対象とするユーザ名のリストである。被追跡対象リスト1204は、当該アカウントのユーザのことを追跡対象としている他のユーザ名のリストである。投稿データ1210は、対応するアカウントを用いてなされた投稿(応答投稿を含む)に関するデータであり、投稿IDに対応付けて、投稿日時や投稿内容、宛先としたユーザ名等を格納している。投稿内容には、少なくともテキストデータが含まれている。受信投稿データ1220は、当該アカウントのユーザを宛先とした投稿に関するデータであり、投稿IDに対応付けて、投稿日時や投稿内容、送信元のユーザ名等を格納している。
【0035】
ゲームサーバシステム2000は、本実施形態におけるゲーム(RPG)を実現するための各種情報の管理・生成・配信などを行う。具体的には、(1)プレーヤの登録・管理、(2)ゲーム装置3000におけるゲームの進行制御、を行う。
【0036】
ゲーム装置3000は、プレーヤが、ゲームプレイや投稿サイトの利用の際に使用できる装置であり、例えば、家庭用ゲーム装置3100やスマートフォン(携帯電話機であっても勿論良い)3200、携帯型ゲーム装置3300などのいわゆるコンピュータを内蔵した電子装置によって実現できる。スマートフォン3200は携帯電話基地局2を介して、携帯型ゲーム装置3300は無線基地局4を介して、家庭用ゲーム装置3100は固定回線或いは無線基地局4を介して、それぞれ、通信回線Nに接続することができる。
【0037】
これらのゲーム装置3000は、ゲームサーバシステム2000と通信接続してゲームプレイを行うことができる「ゲーム端末」として機能するとともに、ウェブブラウザ機能を有し、投稿サイトサーバシステム1000と通信接続して投稿サイトのサービスを利用することができる「ユーザ端末」としても機能する。本実施形態において、ゲーム装置3000はいわゆるダム端末やシンクライアントとして機能し、ゲーム進行等の主な制御はゲームサーバシステム2000側で実行される。
【0038】
なお、本実施形態では、「プレーヤ」とは、主にゲームをプレイする人を意味し、「ユーザ」とは、主に投稿サイトを利用する人を意味するものとする。また、以下の説明において、ゲームをプレイするプレーヤは、予め投稿サイトのユーザ登録を済ませてアカウントを取得しているものとする。
【0039】
図3は、ゲーム装置3000の一例である携帯型ゲーム装置3300の外観例である。図3によれば、この携帯型ゲーム装置3300は、方向キー3304と、ボタンスイッチ3306と、第1液晶ディスプレイ3310と、第2液晶ディスプレイ3312と、スピーカ3314と、制御ユニット3324とを、ヒンジで開閉自在な折り畳み型の装置本体3302に備えている。そして、第1液晶ディスプレイ3310及び第2液晶ディスプレイ3312の表示面上には、スタイラスペン3330や指などで触れることによって表示画面の任意位置を指示入力することができるタッチパネル3316,3318がそれぞれ装着されている。
【0040】
また、装置本体3302には、コンピュータ読み出し可能な情報記憶媒体であるメモリカード3320からデータを読み書きできるメモリカード読取装置3322が備えられている。メモリカード3320には、制御ユニット3324がゲームプレイにかかる各種演算処理を実行するために必要なプログラムや各種設定データが記憶されている。また、装置本体3302には、図示されていない内蔵バッテリや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0041】
制御ユニット3324は、ゲーム装置の制御基板に相当し、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリを搭載する。
【0042】
更に、制御ユニット3324には、無線基地局4と無線通信接続するための無線通信モジュール3326や、第1液晶ディスプレイ3310及び第2液晶ディスプレイ3312のドライバ回路、方向キー3304及びボタンスイッチ3306からの信号を受信する回路、スピーカ3314へ音声信号を出力するためのアンプ回路といった所謂I/F回路(インターフェース回路)が搭載されている。これら制御ユニット3324に搭載されている各要素は、それぞれバス回路を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0043】
そして、制御ユニット3324は、メモリカード読取装置3322によってメモリカード3320に格納されているプログラムやデータを読み出して、搭載するICメモリにこれらを一時記憶する。そして、読み出したプログラムを実行して演算処理を実行し、方向キー3304やボタンスイッチ3306、タッチパネル3316,3318からの操作入力に応じて携帯型ゲーム装置3300の各部を制御して、ゲームを実行する。
【0044】
なお、本実施形態では、携帯型ゲーム装置3300は、必要なプログラムや各種設定データをメモリカード3320から読み出す構成としているが、主要なプログラムやデータを、制御ユニット3324に搭載されているICメモリに予め記憶している構成とすることもできる。或いは、無線通信モジュール3326を介して、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の有線/無線の通信回線Nに接続して外部装置からダウンロードして取得する構成としても良い。
【0045】
[ゲーム概要]
本実施形態におけるゲームの概要を説明する。本実施形態におけるゲーム(RPG)では、ゲーム進行状況が所定の条件(要請投稿条件)を満たすと、応答投稿を求める「要請投稿」を投稿サイトに行い、この要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいたゲームの進行制御を行う。
【0046】
「要請投稿条件」としては、本実施形態では所定のイベントの発生とするが、これ以外にも、例えば、プレーヤキャラクタの状態(ヒットポイントやレベル、装備品等)等、ゲーム進行における様々な状態を適宜設定することができる。以下では、要請投稿条件として「敵キャラクタとの戦闘」のイベントの発生を例に挙げて説明する。
【0047】
図4は、本実施形態におけるゲーム画面の一例である。図4に示すように、ゲーム画面W1には、プレーヤの操作対象であるプレーヤキャラクタ22や、NPCである敵キャラクタ24等が配置されたゲームフィールドが表示されるとともに、画面下部には、現在のゲーム進行状況をテキストにて示す状況説明ウィンドウW2が表示される。プレーヤキャラクタ22がゲームフィールドを移動すると、適当な場所やタイミングで、敵キャラクタ24に遭遇して戦闘イベントに移行する。敵キャラクタ24との戦闘イベントが発生すると、ゲーム進行状況が要請投稿条件を満たしたと検出され、投稿サイトを利用したゲーム進行制御に移行する。
【0048】
具体的には、先ず、図5に示すように、プレーヤに、投稿サイトの利用許可を求める投稿サイト利用許可画面W3が表示される。
【0049】
ここで、許可を意味する「YES」を選択すると、続いて、図6に示すように、投稿サイトを利用するためのアカウント情報(ユーザ名及びパスワード)の入力を求めるアカウント情報入力画面W5が表示される。ここで、プレーヤのユーザ名及びパスワード等のアカウント情報を入力すると、投稿サイトの利用が可能となる。
【0050】
次いで、図7のゲーム画面W7に示すように、要請投稿の内容を編集・確認するための編集ウィンドウW8が表示される。この編集ウィンドウW8には、プレーヤキャラクタ22がおかれている状況を説明して他者に助けを求める旨のメッセージが表示されている。プレーヤ12は、所定のテキスト入力操作をすることで、編集ウィンドウW8にて要請投稿の内容を変更することが可能である。
【0051】
そして、所定の投稿実行操作を入力すると、投稿サイトへの要請投稿が自動的に行われる。すなわち、ゲームサーバシステム2000が、取得済みのプレーヤ12のアカウント情報を用いて投稿サイトにアクセスし、編集ウィンドウW8に最終的に表示されている投稿内容を自動投稿する。投稿サイトへのアクセスや自動投稿に関する機能は、投稿サイトが提供する所定のAPI(Application Program Interface)を利用して実現する。
【0052】
要請投稿の内容は、投稿サイトサーバシステム1000において、プレーヤ12のアカウントに対応する投稿データ1210として追加記憶される。これにより、投稿サイトにアクセスした他者はこの要請投稿を閲覧可能となり、要請投稿に対して応答投稿をすることが可能となる。
【0053】
要請投稿を行ったプレーヤのゲーム画面には、図8に示すように、要請投稿に対する応答投稿が時系列に一覧表示された投稿閲覧ウィンドウW10が表示される。そして、要請投稿に対してなされた応答投稿に関する情報に基づいて、今回のイベントが進行制御される。
【0054】
具体的には、要請投稿した時点を開始時点とした所定の「応答投稿受付期間」が設定され、この応答投稿受付期間の間になされた応答投稿の総数(正確には、後述する「応答ポイント」)に基づいて、イベント成功確率が設定される。そして、このイベント成功確率に従った抽選処理によって、イベントの成功/失敗(イベント結果)が決定される。このとき、応答投稿の総数が多いほど、イベント成功確率が高くなるように設定される。
【0055】
このように、要請投稿に対する応答投稿の総数が多いほどイベントの進行制御に有利となるが、充分な応答投稿が得られない場合がある。そこで、本実施形態では、図9に示すように、ゲームサーバシステム2000によって、プレーヤの要請投稿に対する応答投稿(自動応答投稿)が自動的に実行される。
【0056】
図9は、ゲームサーバシステム2000による自動応答投稿を説明する図である。図9に示すように、ゲームサーバシステム2000は、投稿サイトにアクセスして登録プレーヤ12の投稿を取得可能であり、登録プレーヤ12の要請投稿を取得すると、この要請投稿に対して自動的に応答投稿(自動応答投稿)する機能を有する。ゲームサーバシステム2000による自動応答投稿は、サーバ内で仮想的に想定した「仮想ユーザ(仮想キャラクタ)16」を投稿主としてなされる。この自動応答投稿を実現するため、ゲームサーバシステム2000は、仮想ユーザ16用の投稿サイトのアカウントを取得している。また、仮想ユーザ16は複数用意され、これらの仮想ユーザ16それぞれ用に投稿サイトのアカウントが取得される。
【0057】
ここで、プレーヤ12の要請投稿に対して自動応答投稿するかは、この要請投稿に対する現時点までの応答投稿をもとに判定される。具体的には、図10に示すように、プレーヤ12の要請投稿に対する現時点までの応答投稿を取得し、これらの応答投稿それぞれの投稿主の種別(他ユーザ/仮想ユーザ)に応じて定められた「応答ポイント」の総和を算出する。投稿主の種別に定められる応答ポイントは、現実の人間である他ユーザのほうが、仮想ユーザよりも高く設定することが望ましい。これは、仮想ユーザを投稿主とした自動応答投稿は、補助的に用いられるものだからである。
【0058】
次いで、図11に示すように、応答ポイントの総和から、基本自動応答投稿実行確率Paが設定される。このとき、応答ポイントの総和が多いほど、基本自動応答投稿実行確率Paが低くなるように設定されることが望ましい。これは、上述のように、応答ポイントが多いほど、イベント成功確率が高くなるように設定されており、自動応答投稿確率を必要としない可能性が高いからである。
【0059】
また、応答投稿受付期間全体に対する、当該期間の開始時点から現時点までの経過期間の割合である応答投稿受付期間の経過率が算出され、この応答投稿受付期間経過率に応じて、補正係数kが設定される。ここで、補正係数kは、応答投稿受付期間経過率が高い程、大きくなるように設定される。これは、応答投稿受付期間の終わりに近づくほど、自動応答投稿実行確率が高くなるようにするためである。
【0060】
そして、基本自動応答投稿実行確率Paに補正係数kを乗じて、自動応答投稿実行確率Pが算出される。
【0061】
更に、この自動応答投稿実行確率Pは、要請投稿をしたプレーヤが所定の「お助けアイテム」を所有しているか否かに応じて補正される。本実施形態では、複数種類のお助けアイテムが用意されており、これらのお助けアイテムそれぞれに、自動応答投稿実行確率Pの補正効果が定められている。具体的な補正効果としては、「1より大きい係数を乗じる」や「所定の確率値を上乗せする」といったように、自動応答投稿実行確率Pを増加させる効果が定められている。なお、何れのお助けアイテムも所有していない場合には、自動応答投稿実行確率Pは補正されない。また、このお助けアイテムは、所定のアイテム購入サイトで購入可能な課金アイテムである。
【0062】
このように算出された自動応答投稿実行確率Pに従った抽選処理によって、自動応答投稿を実行するか否かが判定される。
【0063】
[機能構成]
図12は、ゲームサーバシステム2000の機能構成図である。図12によれば、ゲームサーバシステム2000は、機能的には、処理部2100と、通信部2400と、記憶部2500とを備えて構成される。
【0064】
処理部2100は、記憶部2500から読み出したプログラムやデータ、通信部2400を介した外部装置(主に、投稿サイトサーバシステム1000やゲーム装置3000)からの受信信号等に基づいて、ゲームサーバシステム2000の動作を統合的に制御する。この機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)等の演算装置やその制御プログラムによって実現される。また、処理部2100は、ゲーム管理部2200と、通信制御部2300とを有する。
【0065】
ゲーム管理部2200は、本実施形態におけるゲームの管理処理を行うものであり、プレーヤ登録管理部2210と、投稿サイト認証制御部2220と、ゲーム進行制御部2230と、自動応答投稿制御部2240とを有している。
【0066】
プレーヤ登録管理部2210は、プレーヤ登録に関する処理を実行する。具体的には、ゲーム装置3000からプレーヤ名やパスワード、プレーヤキャラクタの設定情報等を受信し、新たなプレーヤとして登録する処理、これらのプレーヤ登録情報の管理、ゲーム装置3000からの要求に応じてプレーヤの認証処理等を行う。登録されているプレーヤについての情報は、プレーヤ登録データ2530として管理・記憶される。
【0067】
図13は、プレーヤ登録データ2530のデータ構成の一例を示す図である。プレーヤ登録データ2530は、登録されているプレーヤ毎に生成され、プレーヤ名2531と、パスワード2532と、投稿サイト利用許可フラグ2533と、投稿サイトアカウント情報2534と、総プレイ時間2535と、課金情報2536と、プレイデータ2540とを格納している。
【0068】
投稿サイト利用許可フラグ2533は、プレーヤがゲーム内での投稿サイトの利用を許可したフラグである。この投稿サイト利用許可フラグ2533は、プレーヤ登録時には「0(不許可)」に初期設定されており、ゲーム内でのプレーヤの許可操作に応じて「1(許可)」に変更設定される。
【0069】
投稿サイトアカウント情報2534は、投稿サイト利用許可フラグ2533が「1」に設定されている場合に、投稿サイトの利用に必要なユーザ名やパスワード等のアカウント情報が格納される。課金情報2536は、ゲームプレイに係る課金履歴の情報であり、例えば、所定のアイテム購入サイトでのお助けアイテムといった各種アイテムの購入履歴等を含んでいる。
【0070】
プレイデータ2540は、該プレーヤのゲーム進行を管理するためのデータであり、自キャラデータ2541と、お助けアイテム所有データ2542と、保有仮想マネー2543と、投稿サイト利用イベントデータ2550とを格納している。
【0071】
自キャラデータ2541は、プレーヤキャラクタに関するデータである。お助けアイテム所有データ2542は、お助けアイテムの所有有無のデータである。図14に、お助けアイテム所有データ2542のデータ構成の一例を示す。図14によれば、お助けアイテム所有データ2542は、予め定められたお助けアイテム2542aそれぞれについて、現在の所有有無2542bを対応付けて格納している
【0072】
投稿サイト利用イベントデータ2550は、ゲーム進行中に発生した投稿サイトを利用したイベントに関するデータであり、イベントの発生毎に生成される。投稿サイト利用イベントデータ2550は、適用要請投稿条件2551と、応答投稿受付期間フラグ2552と、応答制限時間2553と、取得応答投稿情報2554と、応答投稿者リスト2555と、イベント成功確率2556と、応答対応結果であるイベント結果2557とが格納される。
【0073】
適用要請投稿条件2551は、対応するイベントの発生の際に満たすと判定された要請投稿条件である。応答投稿受付期間フラグ2552は、現時点が応答投稿受付期間内であるか否かを示すフラグである。応答制限時間2553は、応答投稿受付期間の残りの制限時間である。取得応答投稿情報2554は、投稿サイトから取得された、応答投稿受付期間内になされた応答投稿のデータである。応答投稿者リスト2555は、取得応答投稿情報2554それぞれの投稿主のリストである。
【0074】
投稿サイト認証制御部2220は、プレーヤから取得した投稿サイトのアカウント情報にもとづいて投稿サイトにアクセスして認証を得て、次回以降の認証を容易にする利用署名データを生成する制御を行う。こうした制御は、投稿サイトが公表しているAPI等を適宜利用することにより実現できる。
【0075】
ゲーム進行制御部2230は、ゲーム装置3000におけるゲームを進行制御するための各種処理を行う。具体的には、
(1)三次元仮想空間内に各種背景オブジェクトを配置してゲームフィールドを設定し、プレーヤキャラクタ22や敵キャラクタ24等のオブジェクトを配置するゲーム空間の設定処理、
(2)ゲーム装置3000からの指示操作に応じたプレーヤキャラクタ22の制御処理、
(3)イベントの発生処理、
(4)オブジェクトのヒット判定、
(5)仮想カメラの制御処理、
(6)フラグ管理処理、
(7)ゲーム終了条件の判定処理、
等のゲーム進行に必要な各種処理を実行する。
【0076】
また、ゲーム進行制御部2230は、要請投稿状況検出部2231と、要請投稿実行部2232と、応答制限時間管理部2233と、応答投稿情報取得部2234と、応答投稿表示制御部2235と、応答対応結果決定部2236と、応答対応結果表示制御部2237とを有している。
【0077】
要請投稿状況検出部2231は、ゲーム進行状況が要請投稿条件を満たす状況となったことを検出する。要請投稿条件については、要請投稿条件リスト2560にて定められている。図15は、要請投稿条件リスト2560のデータ構成の一例を示す図である。図15によれば、要請投稿条件リスト2560は、条件No.2561に対応付けて、例えばゲーム進行中に発生したイベント等である複数の要請投稿条件2562を格納している。
【0078】
要請投稿実行部2232は、要請投稿状況検出部2231によって要請投稿条件を満たすと判定された場合に、投稿サイトへの要請投稿を行う。具体的には、満たすと判定された要請投稿状況に応じた要請投稿例文を編集可能に表示させた編集ウィンドウW8を表示させる(図7参照)。そして、投稿実行操作を検出すると、投稿サイトにアクセスして、プレーヤを投稿主として、その時点での編集ウィンドウW8に表示されている内容での投稿を行う。
【0079】
要請投稿例文は、要請投稿例文データ2570として定められている。図16は、要請投稿例文データ2570のデータ構成の一例を示す図である。図16によれば、要請投稿例文データ2570は、要請投稿条件リスト2560において各要請投稿条件の識別番号として付された条件No.2571に対応付けて、一又は複数の要請投稿例文2572を格納している。
【0080】
応答制限時間管理部2233は、要請投稿実行部2232による要請投稿がなされた時点を応答投稿受付期間の開始時点として、応答投稿受付期間の残り期間の長さである応答制限時間を管理する。応答投稿受付期間の長さは、満たすと判定された要請投稿条件に応じた時間、或いは、所定時間(例えば、5分)として設定する。この応答制限時間がゼロになると、応答投稿受付期間が終了となる。
【0081】
応答投稿情報取得部2234は、応答投稿受付期間の間になされた応答投稿を随時取得する。すなわち、投稿サイトから応答投稿受付期間の間の投稿情報を取得し、取得した投稿情報のうちから要請投稿に対する応答投稿を抽出する。
【0082】
応答投稿表示制御部2235は、応答投稿情報取得部2234によって抽出された応答投稿を時系列に表示させた投稿閲覧ウィンドウW10を表示させる(図8参照)。
【0083】
応答対応結果決定部2236は、応答投稿受付期間が終了すると、この応答投稿受付期間になされた応答投稿を用いて、今回のイベントの結果(応答対応結果)を決定する。すなわち、応答投稿情報取得部2234によって取得・抽出された応答投稿それぞれについて、投稿主の種別に応じた応答ポイントの総和を算出する。
【0084】
投稿主の種別毎の応答ポイントは、応答ポイント設定データ2580にて定められている。図17は、応答ポイント設定データ2580のデータ構成の一例を示す図である。図17によれば、応答ポイント設定データ2580は、投稿主の種別2581毎に、応答ポイント2582を対応付けて格納している。
【0085】
次いで、算出した応答ポイントの総和に応じてイベント成功確率を設定し、このイベント成功確率を用いた抽選処理によって、イベントの成功/失敗を決定する。ここで、応答ポイントの総和とイベント成功確率との対応関係は、予め一定関係に定められていることとしても良いし、或いは、所定の範囲内でランダム或いは確率的に設定されることとしても良い。
【0086】
応答対応結果表示制御部2237は、応答対応結果決定部2236によって決定された応答対応結果に応じた結果表示を行う。例えば、戦闘イベントである場合には、プレーヤキャラクタ22の勝利(成功)、或いは、敗戦(失敗)のそれぞれに応じた演出画面を表示させる。またこのとき、なされた応答投稿の投稿主に仮想ユーザが含まれているならば、その仮想ユーザに対応するキャラクタをゲームに登場させたりする。
【0087】
自動応答投稿制御部2240は、自動応答投稿実行可否判定部2241と、自動応答投稿制実行部2242とを有し、登録プレーヤの要請投稿に対する自動応答投稿の実行を制御する。
【0088】
自動応答投稿実行可否判定部2241は、登録プレーヤの要請投稿に対して、仮想ユーザを投稿主とした自動応答投稿を行うか否かを判定する。具体的には、対応するプレーヤ登録データ2530を参照して、現在、登録プレーヤがプレイ中のゲームにおいて投稿サイトを利用したイベントが発生しており、且つ、応答投稿受付期間内であるか否かを判定する。すなわち、プレーヤ登録データ2530に含まれるプレイデータ2540に、応答投稿受付期間フラグ2552が「1」に設定されている投稿サイト利用イベントデータ2550が有るか否かを判定する。
【0089】
応答投稿受付期間フラグ2552が「1」に設定されている投稿サイト利用イベントデータ2550が有るならば、それに対応するイベントが現在発生中のイベントであり、且つ、その応答投稿受付期間内であるので、この発生中のイベントについての投稿サイト利用イベントデータ2550を用いて自動応答投稿を行うか否かを、仮想ユーザ毎に判定・実行する。すなわち、応答投稿者リスト2555に対象の仮想ユーザが含まれているか否かを判定し、含まれているならば、対象の仮想ユーザによる対象の登録プレーヤの要請投稿に対する自動応答投稿を既に行っているので、自動応答投稿は行わない。
【0090】
応答投稿者リスト2555に対象の仮想ユーザが含まれていないならば、取得応答投稿情報2554を参照し、ここまでの応答投稿受付期間の間になされた応答投稿それぞれの投稿主の種別に応じた暫定的な応答ポイントの総数を、応答ポイント設定データ2580に従って算出する。そして、この暫定応答ポイントの総数をもとに、基本自動応答投稿実行確率Paを算出する。
【0091】
ここで、暫定応答ポイントと基本自動応答投稿実行確率Paとの対応関係は、基本確率設定データ2601にて定められている。図18は、基本確率設定データ2601のデータ構成の一例を示す図である。図18に示すように、基本確率設定データ2601は、用意されている仮想ユーザ毎に定められており、仮想ユーザ毎に、暫定応答ポイントと基本自動応答投稿実行確率Paとの対応関係が異なっている。
【0092】
なお、図18では、暫定応答ポイントと基本自動応答投稿実行確率Paとの対応関係をグラフとして示しているが、表形式としても良いし、暫定応答ポイントを変数とした数式としても良い。また、暫定応答ポイントと基本自動応答投稿実行確率Paとに一定の対応関係が定められるとしたが、暫定応答ポイントに応じた所定の範囲内で、基本自動応答投稿実行確率Paをランダムに設定することにしても良い。
【0093】
また、現時点での応答投稿受付期間経過率をもとに、補正係数kを算出する。ここで、応答投稿受付期間経過率と補正係数kとの対応関係は、補正係数設定データ2602にて定められている。図19は、補正係数設定データ2602のデータ構成の一例を示す図である。図19に示すように、補正係数設定データ2602は、用意されている仮想ユーザ毎に定められており、仮想ユーザ毎に、応答投稿受付期間経過率と補正係数kとの対応関係が異なっている。
【0094】
そして、基本自動応答投稿実行確率Paに補正係数kを乗じて、自動応答投稿実行確率Pを算出する。
【0095】
更に、お助けアイテム所有データ2542を参照して、お助けアイテムの所有有無を判断し、所有しているお助けアイテムに対応付けて定められている補正効果に従って、自動応答投稿実行確率Pを補正する。複数のお助けアイテムを所有している場合には、これら複数のお助けアイテムそれぞれに対応する補正を行った後の自動応答投稿実行確率Pのうち、最大となる確率Pを採用する。
【0096】
お助けアイテムの補正効果は、お助けアイテムリスト2610にて定められている。図20は、お助けアイテムリスト2610のデータ構成の一例を示す図である。図20に示すように、お助けアイテムリスト2610は、用意されているお助けアイテム2611それぞれに、自動応答投稿実行確率Pに対する補正効果2612を対応付けて格納している。
【0097】
その後、算出した自動応答投稿実行確率Pを用いた抽選処理によって、自動応答投稿するか否かを決定する。
【0098】
自動応答投稿制御部2240は、自動応答投稿実行可否判定部2241によって自動応答投稿を実行すると判定された場合に、対象の仮想ユーザを投稿主とした応答投稿を自動的に行う。このときの応答投稿の内容は、自動応答投稿例文データ2620で定められる、満たすと判定された自動応答投稿条件に対応する自動応答投稿例文とする。
【0099】
図21は、自動応答投稿例文データ2620のデータ構成の一例を示す図である。図21に示すように、自動応答投稿例文データ2620は、要請投稿条件リスト2560において要請投稿条件を識別する条件No.2621に対応付けて、一又は複数の自動応答投稿例文2622が格納されている。
【0100】
ここで、自動応答投稿例文2622に、応答投稿を行った登録プレーヤのプレーヤ名や、投稿サイトで用いているユーザ名を挿入して投稿文を作成するようにしても良い。また、1つの条件No.2611に対して複数の自動応答投稿例文2622が対応付けられている場合、これらの複数の自動応答投稿例文2622それぞれに、例えばプレーヤのHP(ヒットポイント)といった状況に関する条件を対応付けて設定しておき、複数の自動応答投稿例文2622のうちから、この条件を満たす自動応答投稿例文2622を採用することにしても良い。
【0101】
記憶部2500は、処理部2100がゲームサーバシステム2000を統合的に制御するための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施形態における各種機能を実現するためのプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部2100の作業領域として用いられ、処理部2100が各種プログラムに従って実行した演算結果や、通信部2400からの入力データ等を一時的に格納する。この機能は、例えば、各種ICメモリやハードディスク、MO、ROM、RAM等の記憶装置によって実現される。
【0102】
本実施形態では、図22に示すように、記憶部2500には、プログラムとして、システムプログラム2511と、ゲーム進行制御プログラム2512と、自動応答投稿制御プログラム2513とが記憶されるとともに、データとして、ゲーム空間設定データ2521と、キャラクタ設定データ2522と、アイテム設定データ2523と、プレーヤ登録データ2530と、要請投稿条件リスト2560と、要請投稿例文データ2570と、応答ポイント設定データ2580と、自動応答投稿用仮想ユーザ情報2590と、基本確率設定データ2601と、補正係数設定データ2602と、お助けアイテムリスト2610と、自動応答投稿例文データ2620とが記憶される。
【0103】
システムプログラム2511は、ゲームサーバシステム2000のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲーム進行制御プログラム2512は、処理部2100が読み出して実行することで、ゲーム進行制御部2230の機能を実現させるためのアプリケーションソフトである。自動応答投稿制御プログラム2513は、処理部2100が読み出して実行することで、自動応答投稿制御部2240の機能を実現させるためのアプリケーションソフトである。
【0104】
ゲーム空間設定データ2521は、ゲーム空間を定義するデータであり、仮想三次元空間に配置する地面等の背景オブジェクトとその配置位置情報、それらに適用されるテクスチャ等を格納している。キャラクタ設定データ2522は、ゲームに投稿する各種キャラクタ(例えば、プレーヤキャラクタ22や敵キャラクタ24等)を動作させ表示させるための各種情報(例えば、モデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、パラメータの初期値等)をキャラクタ毎に格納している。アイテム設定データ2523は、ゲームに登場する各種アイテム(例えば、プレーヤキャラクタ22が装備する武器や使用する道具等)を定義する情報を格納している。
【0105】
自動応答投稿用仮想ユーザ情報2590は、ゲームサーバシステム2000内で想定した仮想ユーザ16に関するデータであり、仮想ユーザ16に、投稿サイトアカウント情報2591と、仮想キャラクタデータ2592とを含んでいる。投稿サイトアカウント情報2591は、対応する仮想ユーザを投稿主とした投稿サイトへの投稿(自動応答投稿)をする際に利用するアカウント情報である。仮想キャラクタデータ2592は、対応する仮想ユーザのキャラクタとして定められた仮想キャラクタに関するデータであり、この仮想キャラクタは、例えば、対応する仮想ユーザによる自動応答投稿を実行した際に、そのイベント結果の演出としてゲームに登場する。
【0106】
[処理の流れ]
(A)ゲーム進行制御処理
図23は、ゲーム進行制御処理の流れを説明するフローチャートである。このゲーム進行制御処理は、処理部2100が記憶部2500のゲーム進行制御プログラム2512を読み出して実行することで実現される。またこのゲーム進行制御処理は、プレーヤ一人一人に対してマルチタスクで実行されるものである。
【0107】
図23によれば、ゲーム装置3000からログイン要求がなされると(ステップA1)、プレーヤ登録管理部2210が、このログイン要求とともに受信したプレーヤ名やパスワードを照合して、プレーヤ登録されているかを確認するログイン認証を行う(ステップA3)。非登録のプレーヤならば(ステップA5:NO)、続いて、プレーヤ名やパスワード、プレーヤキャラクタの設定を含むプレーヤ登録処理を行う(ステップA7)。
【0108】
その後、ゲーム進行制御部2230は、該当するプレーヤ登録データ2530を用いたゲームの進行制御を開始する(ステップA9)。ゲーム進行中、お助けアイテムの購入操作が検出されたならば(ステップA11:YES)、指定されたお助けアイテムの購入処理を行う(ステップA13)。このお助けアイテムの購入には、公知のアイテム購入処理の技術を適用利用できる。
【0109】
また、要請投稿状況検出部2231によりゲーム進行状況が要請投稿条件を満たすことが検出されたならば(ステップA15:YES)、応答対応進行処理を実行する(ステップA17)。
【0110】
図24は、応答対応進行処理の流れを説明するフローチャートである。図24によれば、先ず、対応するプレーヤの投稿サイト利用許可フラグを参照して、投稿サイトの利用許否を判定する。投稿サイト利用許可フラグが「0(不許可)」に設定されているならば(ステップB1:NO)、投稿サイトの利用許可を求める画面(図5参照)を表示させる(ステップB3)。そして、投稿サイトの利用許可操作が検出されたならば(ステップB5:YES)、投稿サイトのアカウント情報の入力を求める画面(図6参照)を表示させ、入力されたアカウント情報を、該プレーヤの投稿サイトアカウント情報2534として設定・記憶する(ステップB7)。そして、投稿サイト利用許可フラグを「1」に設定する(ステップB9)。
【0111】
なお、投稿サイトの利用不許可操作が検出されたならば(ステップB5:NO)、投稿サイトを利用しない通常のイベント進行制御を行う。具体的には、例えば敵キャラクタとの戦闘イベントならば、プレーヤの操作指示に従ってプレーヤキャラクタと敵キャラクタとの戦闘を行わせてイベント結果(戦闘結果)を決定・表示するといった処理を行う。
【0112】
次いで、該ゲーム装置3000に、満たすと判定された要請投稿条件に対応する要請投稿例文を編集可能に表示させた編集画面(図7参照)を表示させる(ステップB13)。
そして、投稿実行操作が検出されたならば(ステップB15:YES)、要請投稿実行部が、投稿サイトにアクセスして、編集済みの要請投稿内容での要請投稿を自動的に行う(ステップB17)。
【0113】
続いて、応答制限時間管理部2233が、満たすと判定された要請投稿条件等に応じた応答制限時間を設定し、この要請投稿がなされた時点を開始時点として、この応答制限時間を期間の長さとする応答投稿受付期間を設定する(ステップB19)。そして、この応答制限時間の計時(カウントダウン)を開始する(ステップB21)。続いて、応答投稿情報取得部2234が、投稿サイトにアクセスして要請投稿の実行以降の投稿情報を取得し(ステップB23)、取得した投稿情報からこの要請投稿に対する応答投稿を抽出する(ステップB25)。次いで、応答投稿表示制御部2235が、抽出された応答投稿を時系列に表示させる(ステップB27)。
【0114】
そして、応答制限時間がゼロとなって応答投稿受付期間が終了すると(ステップB29:YES)、応答対応結果決定部2236が、この応答投稿受付期間の間に取得された応答投稿にもとづいて、今回のイベント結果(応答対応結果)を決定する。すなわち、取得された応答投稿それぞれの投稿主の種別に応じた応答ポイントの総和を算出する(ステップB33)。次いで、算出した応答ポイントの総和を用いてイベント成功確率を設定し(ステップB35)、このイベント成功確率に用いた抽選処理によって、イベント結果を決定する(ステップB37)。そして、応答対応結果表示制御部2237が、決定されたイベント結果に応じた表示処理を行う(ステップB39)。応答対応進行処理は、このように行われる。
【0115】
応答対応進行処理が終了すると、ゲーム管理部2200は、ゲーム終了条件を満たすか否かを判定し、満たさないならば(ステップA19:NO)、ステップA11に戻り、同様の処理を繰り返す。ゲーム終了条件を満たすならば(ステップA19:YES)、実行中のゲームを終了させ(ステップA21)、ゲーム進行制御処理を終了する。
【0116】
(B)自動応答投稿処理
図25は、自動応答投稿処理の流れを説明するフローチャートである。この自動応答投稿処理は、処理部2100が記憶部2500の自動応答投稿制御プログラム2513を読み出して実行することで実現される処理であるとともに、連続して或いは所定時間をおいて、繰り返し実行される。
【0117】
図25によれば、自動応答投稿制御部2240は、登録プレーヤそれぞれを対象としたループAの処理を行う。ループAでは、先ず、対象の登録プレーヤのプレーヤ登録データ2530を参照して、現時点において対象の登録プレーヤの応答投稿受付期間内であるか否かを判定する。
【0118】
応答投稿受付期間内ならば(ステップC1:YES)、続いて、仮想ユーザそれぞれを対象としたループBの処理を行う。ループBでは、該当する投稿サイト利用イベントデータ2550に含まれる応答投稿者リスト2555に、対象の仮想ユーザが含まれるか否かを判定する。
【0119】
含まれないならば(ステップC3:NO)、取得応答投稿情報2554を参照して応答投稿それぞれの投稿主の種別に応じた応答ポイントの暫定総和を算出する(ステップC5)。そして、算出した応答ポイントの暫定総数に応じて、基本自動応答投稿実行確率Paを設定する(ステップC7)。また、該当する投稿サイト利用イベントデータ2550に含まれる応答制限時間2553から、応答投稿受付期間の経過率を算出し(ステップC9)、算出した応答投稿受付期間経過率に応じて、補正係数kを設定する(ステップC11)。そして、基本自動応答投稿実行確率Paに補正係数kを乗じて、自動応答投稿実行確率Pを算出する(ステップC13)。
【0120】
続いて、お助けアイテム所有データ2542を参照して、対象のプレーヤのお助けアイテムの所有の有無を判定し(ステップC15)、所有しているお助けアイテムに応じて、自動応答投稿実行確率Pを変更する(ステップC17)。
【0121】
そして、この自動応答投稿実行確率Pを用いた抽選処理によって、応答投稿を行うか否かを決定する(ステップC19)。応答投稿を行うと決定したならば(ステップC21:YES)、自動応答投稿実行部2242が、投稿サイトにアクセスし、対象の仮想ユーザを投稿主として、対象の登録プレーヤの要請投稿に対する自動応答投稿を行う(ステップC23)。ループBはこのように行われる。
【0122】
そして、全ての登録プレーヤを対象としたループAの処理を行うと、自動応答投稿制御処理は終了となる。但し、上述したとおり、この自動応答投稿制御処理は、連続して或いは所定時間間隔で実行される。このため、この自動応答投稿制御処理は、各プレーヤのゲーム進行制御と並行して実行されている。
【0123】
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、ゲーム進行状況が所定の要請投稿条件を満たすと投稿サイトへの要請投稿がなされ、この要請投稿に対して応答投稿受付期間内になされた応答投稿にもとづいて、ゲームが進行制御される。また、応答投稿受付期間内には、仮想ユーザを投稿主とした自動応答投稿がなされることがある。
【0124】
応答投稿の数が多いほどゲーム進行が有利となるが、要請投稿とこれに対する応答投稿とに基づいて自動応答投稿が必要か否かを判定し、必要に応じて自動応答投稿を行うことで、応答投稿が充分でなくとも、プレーヤ12にとって不利なゲーム進行とならないようにすることができる。また、ゲームでは、応答投稿それぞれの投稿主の種別(他ユーザ/仮想ユーザ)に応じて異なるイベント成功確率が設定されるため、他ユーザによる応答投稿とゲームサーバシステム2000による自動応答投稿とを区別して、ゲームの進行制御に反映させることができる。
【0125】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態が上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0126】
(A)応答ポイント
例えば、上述の実施形態では、応答投稿の投稿主の種別(他ユーザ/仮想ユーザ)に応じて応答ポイントの割り当てが異なることにしたが(図17の応答ポイント設定データ2580参照)、同じとしても良い。この場合、投稿主の種別に関わらず、応答投稿の数に応じてイベント成功確率や基本自動応答投稿実行確率Paが設定されることと同義となる。
【0127】
(B)お助けアイテム
また、上述の実施形態では、お助けアイテムの所有有無に応じて自動応答投稿実行確率Pを補正することにしたが、これに限らず、例えば、総プレイ時間や、お助けアイテムを含む全ての課金履歴、仮想マネーの保有量といった、ゲームへの取り組み度合いの目安となる情報に基づいて補正することにしても良い。これらの取り組み度合いの情報は、プレーヤ登録データ2530に記憶・管理される。
【0128】
(C)催促投稿
更に、投稿サイトが宛先のユーザを特定して投稿する機能を有している場合、他者に対して応答投稿を催促する投稿(催促投稿)を自動的に行うことにしても良い。
【0129】
図26は、催促投稿を説明する図である。図26に示すように、ゲームサーバシステム2000は、登録プレーヤ12の要請投稿を取得すると、他ユーザ14に対して、この要請投稿に対して応答投稿するように催促する催促投稿を実行する。催促投稿の宛先となる他ユーザ14は、(a)登録プレーヤ12を追跡対象としているユーザ、(b)登録プレーヤ12が追跡対象としているユーザ、(c)登録プレーヤ12が過去に要請投稿に対して応答投稿したことがある場合のその要請投稿の投稿主のプレーヤ、とすることができる。
【0130】
具体的には、(a)登録プレーヤ12を追跡対象としているユーザ、及び、(b)登録プレーヤ12が追跡対象としているユーザ、については、登録プレーヤ12のアカウント登録データ1200において、被追跡対象リスト1204、或いは、追跡対象リスト1203に含まれるユーザから選択することができる。なお、被追跡対象リスト1204、及び、追跡対象リスト1203は、該登録プレーヤ12のアカウント情報を用いて、投稿サイトサーバシステム1000から取得することができる。
【0131】
また、(c)登録プレーヤ12が過去に要請投稿に対して応答投稿したことがある場合のその要請投稿の投稿主のプレーヤ、については、登録プレーヤ12以外の他プレーヤのうちから、該当するプレーヤ登録データ2530の応答投稿者リスト2555に登録プレーヤ12が含まれている他プレーヤを抽出し、これら抽出した他プレーヤのうちから選択することができる。
【0132】
或いは、宛先のユーザを特定せずに、不特定の他者に対する催促投稿を行うことにしても良い。すなわち、ゲームサーバシステム2000は、登録プレーヤの要請投稿を取得すると、サーバ内でゲームマスターとして想定した仮想ユーザを依頼主として、この要請投稿とともに応答投稿を要請する内容の催促投稿を行う。更に、この催促投稿を行うか否かを、上述の実施形態において説明したように、自動応答投稿実行確率Pに従った抽選処理によって判定することにしても良い。
【0133】
(D)投稿サイトへの自動投稿
また、上述の実施形態では、ゲームサーバシステム2000が投稿サイトにアクセスして要請投稿を行うことにしたが、これを、ゲーム装置3000が行うことにしても良い。すなわち、ゲーム装置3000が、ゲームサーバシステム2000が備えている投稿サイト承認制御部2220及び要請投稿実行部2232の機能を備えることとする。そして、ゲームサーバシステム2000は、投稿実行指示が検出されると、ゲーム装置3000に対して投稿サイトへの要請投稿を指示し、ゲーム装置3000は、ゲームサーバシステム2000からの要請投稿指示に従って、投稿サイトへアクセスして要請投稿を行う。具体的には、応答対応進行処理(図24参照)におけるステップB17について、ゲーム装置3000が実行することになる。
【0134】
(E)投稿位置情報
また、ゲーム装置3000から投稿サイトへの投稿時に、投稿場所の位置情報を付加することにしても良い。具体的には、例えば、スマートフォン3200や携帯型ゲーム装置3300等の携帯可能なゲーム装置3000を、GPSや携帯電話基地局2、無線基地局4等による位置検出手段(即位手段)を有するように構成する。そして、ゲーム装置3000では、投稿サイトへの投稿時に位置情報を取得・付加して投稿を行うこととする。つまり、投稿サイトサーバシステム1000にて管理されるアカウント登録データ1200の該当する投稿データ1210に「投稿位置」を含める。
【0135】
ゲームサーバシステム2000は、登録プレーヤのアカウント情報(投稿サイトアカウント情報2534)を用いて、投稿サイトサーバシステム1000から、当該登録プレーヤの投稿データ1210を取得し、これに含まれる投稿日時及び投稿位置の組み合わせを蓄積記憶しておく。そして、当該ゲームに関する催し(イベント)に利用したりする。例えば、当該ゲームに関する催しが行われた日時及び場所は定まっているため、この催しに参加したと思われるプレーヤを抽出することが可能となる。催しに参加したプレーヤに対して、当該ゲーム中で使用可能なアイテムや仮想通貨の情報を送信することが可能となる。
【0136】
なおここで、蓄積記憶する投稿日時及び位置情報の組み合わせは、投稿データ1210の全てを対象としても良いし、或いは、当該登録プレーヤがゲーム中に行った自動投稿のみを対象としても良い。
【0137】
(F)ゲーム進行制御
また、ゲームサーバシステム2000が行っていたゲーム進行制御をゲーム装置3000が行うことにしても良い。すなわち、ゲーム装置3000は、ゲームサーバシステム2000によるログイン認証がなされた後、対応するプレーヤ登録データ2530のプレイデータ2540を受信し、このプレイデータ2540に基づいてゲーム進行制御を行う。具体的には、ゲーム進行制御処理(図23参照)におけるステップA9以降の処理を、ゲーム装置3000が実行することになる。
【0138】
(G)ゲーム装置3000
また、ゲーム装置3000とすることのできる装置は、家庭用ゲーム装置3100やスマートフォン3200、携帯型ゲーム装置3300に限らない。例えば、業務用ゲーム装置は勿論のこと、機能的に“ゲーム装置”として利用可能な電子機器(コンピュータ)に限らず、アプリケーションソフトが実行可能な情報端末装置、コンパクトデジタルカメラ、音楽プレーヤ、パソコン、カーナビと言った電子機器も、プログラムを実行可能なコンピュータを内蔵している、或いはコンピュータそのものといえるため、本実施形態のゲーム装置3000とすることができる。
【0139】
(H)適用するゲーム
また、上記実施形態ではRPGを実行する例を示したが、ゲームジャンルはRPGに限らず、シューティングゲームや格闘ゲーム、アクションゲーム、恋愛シミュレーションゲーム、育成ゲーム、戦略ゲームなどその他のジャンルでも構わない。
【0140】
(I)コンテンツ
更に、上述の実施形態では、「コンテンツ」の一例としてゲームの場合を説明したが、プレーヤ(ユーザ)の操作等に応じて変化する動画や小説、音楽の類のコンテンツに本発明を適用することにしても良い。
【符号の説明】
【0141】
1000 投稿サイトサーバシステム
1100 ストレージ、1200 アカウント登録データ
2000 ゲームサーバシステム
2100 処理部
2200 ゲーム管理部
2210 プレーヤ登録管理部、2220 投稿サイト認証制御部
2230 ゲーム進行制御部
2231 要請投稿状況検出部、2232 要請投稿実行部
2233 応答制限時間管理部、2234 応答投稿情報取得部
2235 応答投稿表示制御部、2236 応答対応結果決定部
2237 応答対応結果表示制御部
2240 自動応答投稿制御部
2241 自動応答投稿実行可否判定部、2242 自動応答投稿実行部
2300 通信制御部
2400 通信部
2500 記憶部
2511 システムプログラム
2512 ゲーム進行制御プログラム、2513 自動応答投稿制御プログラム
2521 ゲーム空間設定データ、2522 キャラクタ設定データ
2523 アイテム設定データ、2530 プレーヤ登録データ
2560 要請投稿条件リスト、2570 要請投稿例文データ
2580 応答ポイント設定データ、2590 自動応答投稿用仮想ユーザ情報
2601 基本確率設定データ、2602 補正係数設定データ
2610 お助けアイテムリスト、2620 自動応答投稿例文データ
3000 ゲーム装置
12 プレーヤ、14 他ユーザ、16 仮想ユーザ
22 プレーヤキャラクタ、24 敵キャラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの投稿に対して他ユーザが応答投稿することが可能な所定の投稿サイトに通信接続可能なサーバシステムであって、
端末装置或いはサーバシステムによって、当該コンテンツの進行状況が所与の自動投稿条件を満たした場合に前記投稿サイトに応答投稿を要請する所与の内容の投稿(以下「要請投稿」という。)が実行され、前記投稿サイトから取得した当該要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいてコンテンツの進行が制御される当該コンテンツの登録プレーヤを管理する登録プレーヤ管理手段と、
前記要請投稿と当該要請投稿に対する応答投稿とに基づいて、自動的な応答投稿(以下、この応答投稿を「自動応答投稿」という。)を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により肯定判定された場合に、前記投稿サイトへ、前記要請投稿に対する自動応答投稿を実行する自動応答投稿手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項2】
前記判定手段は、前記要請投稿に対する応答投稿の数に基づいて、前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する、
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記コンテンツは、前記要請投稿に対する所定時間経過時点の応答投稿の数に基づいてコンテンツの進行が制御されるコンテンツであり、
前記判定手段は、前記所定時間が経過する前の前記要請投稿がなされてから所与の時間経過時点の応答投稿の数に基づいて、前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する、
請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記判定手段は、前記応答投稿の数が一定の場合には、前記所定時間の経過時点に近づくほど、高確率で前記自動応答投稿を実行すると判定する、
請求項3に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記コンテンツは、前記要請投稿に対する応答投稿に仮想キャラクタによる応答投稿が含まれているか否かに応じてコンテンツの進行が制御されるコンテンツであり、
前記自動応答投稿手段は、仮想キャラクタを投稿主とする前記自動応答投稿を実行する、
請求項1〜4の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記コンテンツは、前記仮想キャラクタによる応答投稿が、何れの仮想キャラクタによる応答投稿であるかに応じてコンテンツの進行が制御されるコンテンツであり、
前記仮想キャラクタには、前記自動応答投稿の投稿主となる確率が異なる複数の仮想キャラクタが設定されており、
前記判定手段は、前記仮想キャラクタ毎に、前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する仮想キャラクタ別判定手段を有し、
前記自動応答投稿手段は、前記仮想キャラクタ別判定手段により実行すると判定された仮想キャラクタを投稿主とする前記自動応答投稿を実行する、
請求項5に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記登録プレーヤ管理手段は、各登録プレーヤのコンテンツ利用状況、前記コンテンツで使用可能なアイテム、及び前記コンテンツで使用可能な仮想マネーの情報の何れか(以下「プレイ取組情報」という。)を更に管理しており、
前記判定手段は、前記プレイ取組情報を用いて前記自動応答投稿を実行するか否かを判定する取組情報基準判定手段を有する、
請求項1〜6の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項8】
前記投稿サイトは、各ユーザが投稿内容の閲覧を希望する追跡対象ユーザを設定可能であり、且つ、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトであり、
前記要請投稿と当該要請投稿に対する応答投稿とに基づいて、当該要請投稿に対する応答投稿の実行を催促する旨の内容の投稿(以下「催促投稿」という。)を実行するか否かを判定する催促投稿実行判定手段と、
前記催促投稿実行判定手段により肯定判定された場合に、前記投稿サイトへ、前記要請投稿の投稿主を前記追跡対象ユーザに設定しているユーザを宛先とした前記催促投稿を実行する第1の催促投稿実行手段と、
を更に備えた請求項1〜7の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項9】
前記投稿サイトは、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトであり、
過去に前記要請投稿をした登録プレーヤ(以下「第1の登録プレーヤ」という。)と、当該要請投稿に対して前記応答投稿をした登録プレーヤ(以下「第2の登録プレーヤ」という。)とを対応付けて記憶する投稿関係履歴記憶手段と、
前記第2の登録プレーヤによって要請投稿がなされ、且つ、当該要請投稿に対する応答投稿が前記第1の登録プレーヤによりなされていない場合に、当該第1の登録プレーヤを宛先として、当該第2の登録プレーヤの要請投稿に対する応答投稿を催促する旨の内容の投稿を実行する第2の催促投稿実行手段と、
を更に備えた請求項1〜7の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項10】
ユーザの投稿に対して他ユーザが応答投稿することが可能な所定の投稿サイトであって、各ユーザが投稿内容の閲覧を希望する追跡対象ユーザを設定可能であり、且つ、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトに通信接続可能なサーバシステムであって、
端末装置或いはサーバシステムによって、当該コンテンツの進行状況が所与の自動投稿条件を満たした場合に前記投稿サイトに応答投稿を要請する要請投稿が実行され、前記投稿サイトから取得した当該要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいてコンテンツの進行が制御される当該コンテンツの登録プレーヤを管理する登録プレーヤ管理手段と、
前記要請投稿と当該要請投稿に対する応答投稿とに基づいて、当該要請投稿に対する応答投稿の実行を催促する催促投稿を実行するか否かを判定する催促投稿実行判定手段と、
前記催促投稿実行判定手段により肯定判定された場合に、前記投稿サイトへ、前記要請投稿の投稿主を前記追跡対象ユーザに設定しているユーザを宛先とした前記催促投稿を実行する第1の催促投稿実行手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項11】
ユーザの投稿に対して他ユーザが応答投稿することが可能な所定の投稿サイトであって、特定のユーザを宛先とする投稿が可能なサイトに通信接続可能なサーバシステムであって、
端末装置或いはサーバシステムによって、当該コンテンツの進行状況が所与の自動投稿条件を満たした場合に前記投稿サイトに応答投稿を要請する要請投稿が実行され、前記投稿サイトから取得した当該要請投稿に対する応答投稿に関する情報に基づいてコンテンツの進行が制御される当該コンテンツの登録プレーヤを管理する登録プレーヤ管理手段と、
過去に前記要請投稿をした第1の登録プレーヤと、当該要請投稿に対して前記応答投稿をした第2の登録プレーヤとを対応付けて記憶する投稿関係履歴記憶手段と、
前記第2の登録プレーヤによって要請投稿がなされ、且つ、当該要請投稿に対する応答投稿が前記第1の登録プレーヤによりなされていない場合に、当該第1の登録プレーヤを宛先として、当該第2の登録プレーヤの要請投稿に対する応答投稿を催促する旨の内容の投稿を実行する第2の催促投稿実行手段と、
を備えたサーバシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−59571(P2013−59571A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201213(P2011−201213)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】