システムキッチン
【課題】カウンタを小さくさせ、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器を自由に配置することを可能にさせ、機能機器の高さを自由に設定することを可能にさせることを課題とする。
【解決手段】水廻り用または加熱調理用の機器12,32をそれぞれキャビネット14,34内に収容していずれも単独で床上に直接自立する機能設備10,30と、当該機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタ20,40,50とを設けた。連結カウンタ50は、複数の機能設備10,30の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している。縁台カウンタ20,40よりも下側で複数の機能設備10,30に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして下側カウンタ380を取り付けてもよい。
【解決手段】水廻り用または加熱調理用の機器12,32をそれぞれキャビネット14,34内に収容していずれも単独で床上に直接自立する機能設備10,30と、当該機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタ20,40,50とを設けた。連結カウンタ50は、複数の機能設備10,30の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している。縁台カウンタ20,40よりも下側で複数の機能設備10,30に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして下側カウンタ380を取り付けてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水廻り用機器や加熱調理用機器を備えるシステムキッチンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カウンタに水廻り用の機器や加熱調理用の機器を組み込んで(ビルトインして)、システムキッチンを構成している。
【0003】
また、特許文献1に記載されるように、料理を作るカウンタと補助の電磁調理器とを有し、一体の回転リングをユニット器具収納体の円柱状本体の上部に嵌めることにより、このユニット器具収納体の円柱状本体に対して移動自在即ち360°回転自在に配置された移動体を備えるシステム家具が知られている。更に、特許文献2に記載されるように、収納部ユニット上に、流し台ユニットと、調理台ユニットと、レンジ台ユニットとを設けた台所キャビネットが知られている。
【特許文献1】特開平5−285018号公報
【特許文献2】実開平5−72236号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カウンタに機能機器を組み込んだシステムキッチンでは、カウンタが大きいため、システムキッチンの組み付け時にカウンタのハンドリング性が悪いという問題がある。また、機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られるため、機能機器の配置や高さの設定の自由度が乏しかった。
【0005】
また、特許文献1や特許文献2記載の技術でも、移動体や収納部ユニットが大きく、システムキッチンの組み付け時における移動体等のハンドリングの点で問題がある。また、機能機器の配置や高さの設定の自由度という点においても十分とはいえない。
【0006】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器の配置や高さの設定の自由度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のシステムキッチンは、水廻り用または加熱調理用の機器をそれぞれキャビネット内に収容していずれも単独で床上に直接自立する複数の機能設備と、上記機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタとを備えることを特徴とする。
すなわち、各機能設備は、いずれも単独で床上に直接自立する。そして、機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられるので、カウンタを小さくさせることができる。従って、カウンタのハンドリング性が向上し、システムキッチンへの組み付けが容易になる。また、機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られないため、機能機器を自由に配置することが可能となり、機能機器の高さを自由に設定することが可能となる。その結果、カウンタの大きさや形状、高さを自由に設定することが可能となり、キッチン空間を自由にプランすることが可能となる。
【0008】
上記機能設備に取り付けられるカウンタは、水平方向に対して完全に位置をずらして取り付けられてもよいし、機能設備と一部上下に重なって取り付けられてもよい。ここで、機能設備の全周を囲むことなく取り付けられることには、機能設備の側面の一つにのみ取り付けられることや、機能設備の三方を囲んで取り付けられることを含む。
【0009】
上記カウンタが複数の上記機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結していると、複数の機能設備をカウンタで連結するだけでシステムキッチンを組み上げることができる。
【0010】
上記キャビネットは、背面を形成する背面板と両側面を形成する一対の側面板とを少なくとも有し、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該複数の機能設備において上記キャビネットの側面どうしを連結して固定している構成としてもよい。すると、複数の機能設備におけるキャビネットの側面どうしを連結して固定するだけで当該複数の機能設備の位置関係が定まる。
【0011】
また、上記カウンタは、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている構成としてもよい。すると、機能機器の操作部の前側にはカウンタが取り付けられず、機能機器の操作部の周りにカウンタが取り付けられているので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性が向上する。
【0012】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上方で一部重なりながら水平方向において上記機器の各操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられ、かつ、隣り合う上記機能設備の境界部の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定されている構成としてもよい。すると、隣り合う機能設備どうしは、カウンタの取付により位置関係が定まる。また、左右に隣接する機能設備の境界部の上方にカウンタがあるので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0013】
上記カウンタには、上記複数の機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している連結カウンタと、上記複数の機能設備の少なくとも一つに対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタとが含まれる構成としてもよい。すると、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0014】
上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられたカウンタは、上記機器設備に対して上方で一部重なりながら取り付けられている構成としてもよい。すると、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0015】
上記カウンタには、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタと、この縁台カウンタよりも下側で上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして取り付けられた下側カウンタとが含まれる構成としてもよい。すると、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0016】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記隣接して並べられた複数の機能設備全体に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして上記キャビネットの後側から左右を囲む位置に取り付けられている構成としてもよい。すると、隣り合う機能設備どうしは、カウンタの取付により左右から挟まれる。また、機能機器の周りにカウンタが取り付けられているので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0017】
上記機能設備のキャビネットに上記カウンタを引き抜き可能に挿入して取り付け可能な保持部が形成されるとともに、当該保持部に、形状の異なる複数のカウンタが選択的に挿入されて取り付けられる構成としてもよい。すると、容易にシステムキッチンのデザインを変更することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、カウンタを小さくさせ、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器を自由に配置することを可能にさせ、機能機器の高さを自由に設定することを可能にさせることが可能となる。
請求項2にかかる発明では、複数の機能設備をカウンタで連結するだけでシステムキッチンを組み上げることができるので、システムキッチンを形成することを容易にさせることができる。
請求項3にかかる発明では、複数の機能設備におけるキャビネットの側面どうしを連結して固定するだけで当該複数の機能設備の位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。
【0019】
請求項4にかかる発明では、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなるので、利便性を向上させることができる。
請求項5にかかる発明では、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。また、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
請求項6〜請求項8にかかる発明では、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0020】
請求項9にかかる発明では、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により左右から挟まれるので、システムキッチンを組み上げるのが容易になる。また、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなるので、利便性を向上させることができる。
請求項10にかかる発明では、容易にシステムキッチンのデザインを変えることができるので、利便性を向上させることができる。
請求項11にかかる発明では、カウンタを小さくさせ、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器を自由に配置することを可能にさせ、機能機器の高さを自由に設定することを可能にさせ、さらに、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)第一の実施形態:
(2)第二の実施形態:
(3)第三の実施形態:
【0022】
(1)第一の実施形態:
図1は本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチン100の外観を前面側から見て示す斜視図であり、図2は本システムキッチン100の外観を背面側から見て示す斜視図である。図3はシステムキッチン100を構成する縁台(縁台カウンタ)20付き火廻りコア(機能設備)10を前面側から見て示す前面図であり、図4はシステムキッチン100を構成する縁台(縁台カウンタ)40付き水廻りコア(機能設備)30を前面側から見て示す前面図である。図5は、本実施形態のシステムキッチン100を従来のシステムキッチン1と比較して示す斜視図である。なお、図1を基準として、上下前後左右の位置関係を説明する。
本システムキッチン100は、水廻り用または加熱調理用の機器12,32(以下、機能機器とも記載)をそれぞれキャビネット14,34内に収容していずれも単独で床上に直接自立する機能設備10,30と、当該機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタ20,40,50とを備えている。ここで、機能機器が自立するとは、倒れないように直立した状態を保つことをいう。
【0023】
縁台付き火廻りコアのキャビネット14は、背面を形成する略長方形の板状の背面板14aと、この背面板の左右縁部から前方に向かってねじ等により取り付けられて左右の両側面を形成する略長方形の板状の左側面板14bおよび右側面板14cと、を少なくとも有して形成されている。縁台付き水廻りコアのキャビネット34は、背面を形成する略長方形の板状の背面板34aと、左右の両側面を形成する略長方形の板状の左側面板34bおよび右側面板34cと、を少なくとも有して形成されている。各板14a〜c,34a〜cは、機能設備10,30を床上に自立させるための脚を構成している。
図示の火廻りコアでは背面板14aおよび一対の側面板14b,cでキャビネット14を構成し、水廻りコアでは背面板34aおよび一対の側面板34b,cでキャビネット14を構成しているが、これらの板14a〜c,34a〜cに底面板や前面板や上面板の少なくとも一つを加えてキャビネット14,34を構成してもよいし、背面板や側面板の一部を用いずにキャビネット14,34を構成してもよい。加熱調理用の機能機器12は板14a〜cに一部を囲まれてキャビネット14の上部に収容され、水廻り用の機能機器32は板34a〜cに一部を囲まれてキャビネット14の上部に収容されている。
【0024】
加熱調理用機器12の操作部12aは、上面にIH(電磁調理器)等の加熱調理器12bを複数有するとともに、前面にグリル等の加熱調理器12cやこれらの加熱調理器12b,cの電源オンオフや熱量を調整するための操作つまみ12dを複数有している。そして、キャビネット14は、これらの各部12b〜dが外面に現れるように、上部に機能機器12の操作部12aが表出する形状に形成されている。
水廻り用機器32の操作部32aは、水洗い等をするためのシンク32bや、水道水を吐出するための蛇口32cを有している。そして、キャビネット34は、これらの各部32b,cが外面に現れるように、上部に機能機器32の操作部32aが表出する形状に形成されている。
【0025】
縁台20,40は、上側から見て前側を開口部とした略コ字形に形成されている。火廻りコア用の縁台20は、背面板14aおよび側面板14b,cの上側縁部に対して当該上側縁部に下面を当接させながらねじ等で位置決めされて水平に配置され、火廻りコア10に対して水平方向において加熱調理用機器の操作部12aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられて固定されている。水廻りコア用の縁台40は、背面板34aおよび側面板34b,cの上側縁部に対して当該上側縁部に下面を当接させながらねじ等で位置決めされて水平に配置され、水廻りコア30に対して水平方向において水廻り用機器の操作部32aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられて固定されている。すなわち、縁台20,40は、機能設備10,30に対して水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられる。機能機器の操作部12a,32aの前側にはカウンタが取り付けられず、機能機器の操作部12a,32aの周りにカウンタ20,40が取り付けられているので、加熱調理の作業や水廻りの作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。また、図3と図4に示すように、縁台20,40は、コア10,30に対して上方で一部重なる領域R1,R2が存在するように配置されている。すなわち、カウンタ20,40は、機器設備10,30に対して上方で一部重なりながら取り付けられている。これにより、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0026】
連結カウンタ50は、水平に配置されて上面を形成する略長方形状の上面板54aと、この上面板の左右縁部から下方に向かってねじ等により取り付けられて左右の両側面を形成する略長方形状の左側面板54bおよび右側面板54cと、を少なくとも有して形成されている。また、一対の側面板54b,cは、連結カウンタ50を床上に自立させるための脚を構成している。なお、図示の連結カウンタでは上面板54aおよび一対の側面板54b,cでカウンタを構成しているが、これらの板54a〜cに底面板や前面板や背面板の少なくとも一つを加えてカウンタ50を構成してもよいし、側面板の一部を用いずにカウンタ50を構成してもよい。
【0027】
左側面板54bと火廻りコアの右側面板14cとは、ねじ58により着脱可能に取り付けられて固定されている。一方、右側面板54cと水廻りコアの左側面板14bとは、ねじ59により着脱可能に取り付けられて固定されている。従って、連結カウンタ50は、複数の機能設備10,30の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している。また、連結カウンタ50は、複数の機能設備10,30に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして全周を囲むことなく当該複数の機能設備においてキャビネット14,34の側面どうしを連結して固定している。以上の構成により、複数の機能設備をカウンタで連結するだけでシステムキッチンを組み上げることができるので、システムキッチンを形成することを容易にさせることができる。また、キャビネットの側面どうしを連結して固定するだけで複数の機能設備の位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。なお、縁台20,40よりも下側において当該縁台20,40と一部重なりながら水平方向に位置をずらして連結カウンタ50が機能設備10,30に取り付けられているので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0028】
本システムキッチン100を形成するには、以下のようにすればよい。
火廻りコア10については、各板14a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット14を形成して、加熱調理用機器12をキャビネット内に収容する。すると、火廻りコア10は、各板14a〜cの下側縁部を床面に当接させて、単独で床面上に自立する。そして、各板14a〜cの上側縁部に縁台20を接着等により取り付けて固定すればよい。水廻りコア30については、各板34a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット34を形成して、水廻り用機器32をキャビネット内に収容する。すると、水廻りコア10は、各板34a〜cの下側縁部を床面に当接させて、単独で床面上に自立する。そして、各板34a〜cの上側縁部に縁台40を接着等により取り付けて固定すればよい。連結カウンタ50については、各板54a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定すればよい。すると、連結カウンタ50は、側面板54b,cの下側縁部を床面に当接させて、単独で床面上に自立する。
【0029】
そして、火廻りコアのキャビネット14の右側面と連結カウンタ50の左側面とをねじ等により互いに取り付けて固定し、水廻りコアのキャビネット34の左側面と連結カウンタ50の右側面とをねじ等により互いに取り付けて固定する。すると、単独で自立する機能設備どうしを連結カウンタで連結したシステムキッチン100が形成される。ここで、火廻りコアに設けられた縁台20は加熱調理前後の食材や食器を載置する等の調理台として使用することができ、水廻りコアに設けられた縁台40は水洗い前後の食材や食器を載置する等の調理台として使用することができ、連結カウンタ50は食材や食器を載置する等の調理台の他に食事をするための食事台としても使用することができる。
【0030】
本発明のシステムキッチンでは、機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられる。従って、図5に示すように、カウンタ2の下に機能機器3,4を組み込んでいた従来と比べて、上下に重なっていた部分にカウンタを形成する必要がなくなるため、カウンタを小さくさせることができる。従って、カウンタのハンドリングが向上し、システムキッチンへの組み付けが容易になる。また、火廻り用の機能機器や水廻り用の機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られないため、これらの機能機器を自由に配置することが可能となり、機能機器の高さを自由に設定することが可能となる。その結果、カウンタの大きさや形状、高さを自由に設定することが可能となり、キッチン空間を自由にプランすることが可能となる。
【0031】
なお、キャビネット14,34に前面板と底面板とを設け、キャビネットを略箱形の形状から上部に水廻り用または加熱調理用の機器の操作部が表出する形状に形成してもよい。ここで、前面板を前方へ開放可能に開閉可能としておけば、キャビネットを収納スペースとして利用することができ、利便性が向上する。また、水廻り用の機器は、給排水用機器のみならず、排水用機器であってもよい。更に、給水用機器のみを収容した水廻りコアと、排水用機器のみを収容した水廻りコアとの両方を使用してシステムキッチンを構成してもよい。
加熱調理用の機器は、電磁調理器(IH)のみならず、電気調理器、ガス調理器、炭火焼き機器等であってもよく、これらの中から複数種類の加熱調理用機器を収容して火廻りコアを構成してもよい。複数種類の加熱調理用機器を用いる場合、火廻りコアを複数設けてもよい。むろん、複数種類の水廻り用機器を用いる場合、水廻りコアを複数設けてもよい。さらに、連結カウンタが3以上の機能設備の間に取り付けられて当該3以上の機能設備を連結するように構成してもよい。
【0032】
図6と図7に示すシステムキッチン102のように、連結カウンタ62を上側から見て略長方形状の板状部材のみで構成し、機能設備のキャビネット14,34にカウンタ62を引き抜き可能に挿入して取り付け可能な保持部65,67を形成してもよい。本変形例において、縁台20は火廻りコア10に対して水平方向において加熱調理用機器の操作部12aの後側から左側の縁部となる位置に取り付け、縁台40は水廻りコア30に対して水平方向において水廻り用機器の操作部32aの後側から右側の縁部となる位置に取り付けてある。
【0033】
本変形例において、火廻りコアのキャビネット14は背面板14aと左側面板14bと右側面板64とから構成され、水廻りコアのキャビネット34は背面板34aと左側面板66と右側面板34cとから構成されている。火廻りコア用の右側面板64には、上側を開放して連結カウンタ62の左下方延出部63aを挿入可能な溝64aが前後方向に向けて形成されるとともに、当該溝64aの左右両側で上方に延出した内側上方延出部64bおよび外側上方延出部64cが前後方向に向けて形成されている。ここで、外側上方延出部64cは、連結カウンタ62の左側の溝62aの深さL1分だけ低くされている。水廻りコア用の左側面板66には、上側を開放して連結カウンタ62の右下方延出部63bを挿入可能な溝66aが前後方向に向けて形成されるとともに、当該溝66aの左右両側で上方に延出した外側上方延出部66cおよび内側上方延出部66bが前後方向に向けて形成されている。ここで、外側上方延出部66cは、連結カウンタ62の右側の溝62bの深さL2(=L1)分だけ低くされている。連結カウンタ62の下面の左右縁部には、前後方向に向けて溝62a,bが形成され、当該溝62a,bの左右外側において下方に延出した左下方延出部63aおよび右下方延出部63bが形成されている。本発明にいう保持部65,67は、火廻りコアの側面板64に形成された各部64a〜cおよび水廻りコアの側面板66に形成された各部66a〜cで構成されている。
【0034】
図7に示すように、連結カウンタの下方延出部63a,bを側面板の溝64b,66aに挿入させながら連結カウンタ62を後方へスライドさせると、連結カウンタ62は、下面の左右縁部を側面板64,66に支持されながらキャビネット14,34に取り付けられる。また、取り付けられた連結カウンタ62を前方へスライドさせると、キャビネット14,34から引き抜いて取り外すことができる。このように、連結カウンタが機能設備に対して引き抜き可能に挿入して取り付けられるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。
【0035】
その結果、図8に示すように、形状の異なるカウンタ62’についても保持部65,67に対して引き抜き可能に挿入して取り付け可能な形状に形成しておけば、保持部65,67に形状の異なる複数のカウンタ62,62’を選択的に挿入して取り付けることができ、容易にシステムキッチンのデザインを変えることができる。なお、連結カウンタを、機能設備に対して左右方向、上下方向、斜め方向に引き抜き可能に挿入して取り付ける構成にしてもよい。
【0036】
また、機能設備どうしを連結する方向(左右方向)の長さL11(図7参照)を変更することにより、連結される機能設備の間の距離を調節することができ、この点でも容易にシステムキッチンのデザインを変えることができ、利便性が向上する。従って、図9に示すように、左右方向の長さL11を変更可能な連結カウンタ68を用いると、連結される機能設備の間を所望の距離にさせることができる。本変形例の連結カウンタ68は、火廻りコア10の保持部65に対して引き抜き可能に挿入して取付可能な第一の端部分割カウンタ68aと、水廻りコア30の保持部67に対して引き抜き可能に挿入して取付可能な第二の端部分割カウンタ68bと、第一・第二の端部分割カウンタ68a,bの間で当該第一・第二の端部分割カウンタの両方に対して引き抜き可能に挿入して取付可能な中間分割カウンタ68cとを備えている。図示の連結カウンタでは、第一の端部分割カウンタ68aおよび中間分割カウンタ68cの右端部に、第二の端部分割カウンタ68bおよび中間分割カウンタ68cの左端部に形成された溝68b1,68c1に対して前後方向に引き抜き可能に挿入可能な凸部68a2,68c2を形成してある。なお、図示の連結カウンタでは中間分割カウンタ68cを2ピース設けているが、このような中間分割カウンタは、1ピースでもよいし、3ピース以上でもよい。本変形例では、単一の連結カウンタを用いてシステムキッチンのデザインを容易に変えることができ、利便性が向上する。また、各分割カウンタどうしを、互いに左右方向、上下方向、斜め方向に引き抜き可能に挿入して取り付ける構成にしてもよいし、機能設備どうしを連結する方向(左右方向)に対して連結カウンタ自体を伸縮可能な構成としても、同様の効果が得られる。なお、以上述べた各種変形例は、第二の実施形態以下でも同様に適用される。
【0037】
(2)第二の実施形態:
図10に示すように、縁台20付き火廻りコア10と、縁台40付き水廻りコア30とから、システムキッチン200を構成してもよい。本システムキッチン200は、機能機器12,32をそれぞれキャビネット14,34内に収容していずれも単独で床上に直接自立する機能設備10,30と、当該機能設備に対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタ20,40とを備えている。すなわち、第一の実施形態から連結カウンタ50を省略した構成としている。
【0038】
縁台20付き火廻りコア10については、各板14a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット14を形成して、加熱調理用機器12をキャビネット内に収容し、各板14a〜cの上側縁部に縁台20を接着等により取り付けて固定することにより、形成される。縁台40付き水廻りコア30については、各板34a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット34を形成して、水廻り用機器32をキャビネット内に収容し、各板34a〜cの上側縁部に縁台40を接着等により取り付けて固定することにより、形成される。
【0039】
以上の構成により、機能設備に対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられる。従って、図5で示したように、カウンタ2の下に機能機器3,4を組み込んでいた従来と比べて、上下に重なっていた部分にカウンタを形成する必要がなくなるため、カウンタを小さくさせることができる。従って、カウンタのハンドリング性が向上し、システムキッチンへの組み付けが容易になる。また、火廻り用の機能機器や水廻り用の機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られないため、これらの機能機器を自由に配置することが可能となり、機能機器の高さを自由に設定することが可能となる。その結果、カウンタの大きさや形状、高さを自由に設定することが可能となり、キッチン空間を自由にプランすることが可能となる。
【0040】
なお、図11に示すように、複数の機能設備10,30を隣接して並べたシステムキッチン202を構成してもよい。本変形例の縁台(縁台カウンタ)220は、複数の機能設備10,30に対して上方で一部重なりながら水平方向において機能機器12,32の各操作部12a,32aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている。同縁台220は、上側から見て前側を二つの開口部とした略E字状に形成されている。前方へ延出した三つの前方延出部221〜223のうち中央の前方延出部222は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO1の上方となる位置に形成されている。そして、縁台220は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO1の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定される。
【0041】
各機能機器10,30を形成すると、両機能機器10,30を左右に隣接して並べ、各板14a〜c,34a〜cの上側縁部に縁台220を接着等により取り付けて固定することにより、形成される。以上の構成によっても、機能設備に対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられる。従って、上下に重なっていた部分にカウンタを形成する必要がなくなるため、カウンタを小さくさせることができる。従って、システムキッチン200と同様の効果が得られる他、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。さらに、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0042】
また、図12に示すように、機能設備10,30を隣接して並べて縁台220を設けた構成に、第一の実施形態の連結カウンタ50と同様の板54a〜cを有する単独のカウンタ250を付加してシステムキッチン204を構成してもよい。本システムキッチンでも、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるのでシステムキッチンへの組み付けが容易になる等、システムキッチン202と同様の効果が得られる。
【0043】
(3)第三の実施形態:
図13に示すように、水廻り用または加熱調理用の機器12をキャビネット14内に収容して単独で床上に直接自立する機能設備10と、この機能設備に対して水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられた複数のカウンタ20,350とから、システムキッチン300を構成してもよい。ここで、カウンタの一つである縁台(縁台カウンタ)20は、第一の実施形態と同じく、火廻りコア10に対して水平方向に位置をずらして当該火廻りコアの全周を囲むことなく水平方向において加熱調理用機器12の操作部12aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている。また、縁台20とは別のカウンタである下側カウンタ350は、縁台20よりも下側で火廻りコア10に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該火廻りコアの全周を囲むことなく取り付けられている。
【0044】
下側カウンタ350は、上面を形成する上面板354aと、この上面板の下方に向かってねじ等により取り付けられる脚354bと、を少なくとも有して形成されている。また、上面板354aは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて略円形に形成され、上面に食材や食器等を載置可能である。脚354bは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて略円筒形状に形成され、キャビネット14に対してねじ等により取り付けられるとともに、自ら床上に自立して上面板354aを下から支持する。これにより、下側カウンタ350は単独でも倒れないよう床上に自立可能とされているが、火廻りコア10に取り付けられることによって、さらに安定して自立する。
【0045】
なお、水廻り用機器については、適宜配置すればよく、例えば、図14に示すように、縁台を設けていない水廻りコア30を近隣に配置したシステムキッチン302を構成してもよい。また、水廻りコアに対してもシステムキッチン300と同様の縁台カウンタと下側カウンタとを取り付けてシステムキッチンを構成してもよい。
【0046】
以上の構成によっても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0047】
なお、図15に示すように、下側カウンタの上面板354aに水廻り用機器352を取り付けてもよい。すると、水廻りの作業をしやすくなり、利便性が向上する。特に、火廻りコアに取り付けられる下側カウンタに水廻り用機器を設けると、調理の作業性を飛躍的に向上させることができる。
【0048】
また、図16に示すように、複数の機能設備10,30を隣接して並べたシステムキッチン304を構成してもよい。本変形例の縁台(縁台カウンタ)320は、複数の機能設備10,30に対して上方で一部重なりながら水平方向において機能機器12,32の各操作部12a,32aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている。同縁台220は、上側から見て前側を二つの開口部とした略E字状に形成されている。前方へ延出した三つの前方延出部321〜323のうち中央の前方延出部322は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO2の上方となる位置に形成されている。そして、縁台320は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO2の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定される。
【0049】
本変形例の下側カウンタ360は、縁台320よりも下側で火廻りコア10に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該火廻りコアの全周を囲むことなく取り付けられている。下側カウンタ360の上面板364aは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて略楕円形に形成され、上面に食材や食器等を載置可能である。下側カウンタ360の脚364bは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて筒形状に形成され、キャビネット14に対してねじ等により取り付けられるとともに、自ら床上に自立して上面板364aを下から支持する。以上の構成によれば、上記と同様の効果に加え、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。
【0050】
さらに、図17に示すように、隣接して並べられた複数の機能設備10,30全体に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらしてキャビネット314,334の後側から左右を囲む位置に、下側カウンタ370を取り付けた、システムキッチン306を構成してもよい。本変形例において、火廻りコア10のキャビネット314は、いずれも外面に溝DI1が形成された背面板314aと左側面板314bと右側面板314cとから構成されている。また、水廻りコア30のキャビネット334は、いずれも外面に溝DI1が形成された背面板334aと左側面板334bと右側面板334cとから構成されている。
【0051】
一方、下側カウンタ370は、上側から見て切欠部CU1を除いて略楕円形の板状に形成された単独の板状部材とされている。切欠部CU1は、上記溝DI1の形状に合わせて切り欠いた形状に形成されている。切欠部CU1において相対向する一対の対向面部370b,cを側面板314b,334cに形成された溝DI1へ水平方向前側にスライドさせると、切欠部CU1の基底部370aが背面板314a,334aに形成された溝DI1に挿入して当該溝DI1に当接するようになっている。
【0052】
従って、図18に示すように、両コア10,30を左右に隣接して並べた状態で、切欠部CU1を前側に向けて下側カウンタ370を溝DI1内へ水平方向前側にスライドさせると、縁台220の下側において機能設備10,30全体に対してキャビネット314,334の後側から左右を囲む位置に下側カウンタ370が取り付けられる。なお、下側カウンタが取り付けられたときに下側カウンタの脱落を防止する抜け止め機構をキャビネットと下側カウンタとの間に設けると、取り付けられた下側カウンタがキャビネットから外れて脱落しないので、好適である。以上の構成によれば、上述と同様の効果に加え、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により左右から挟まれるので、システムキッチンを組み上げるのが容易になる。
【0053】
さらに、図19に示すように、縁台カウンタ20,40と、連結カウンタ50と、下側カウンタ380とを有するシステムキッチン308を構成してもよい。本システムキッチン308は、第一の実施形態のシステムキッチン100に、水廻り用機器382と上面板384aと脚364bとを有する下側カウンタ380を付加した構成とされている。
【0054】
なお、縁台カウンタ20や連結カウンタ50、キャビネット14等の素材は特に限定されるものではなく、例えば、連結カウンタ50等を人造大理石、或いはステンレス等の金属により構成したり、また、キャビネット14等を木質素材、或いはステンレス等の金属により構成することができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、有用なシステムキッチンを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】第一の実施形態のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図2】第一の実施形態のシステムキッチンを後面側から見て示す斜視図。
【図3】第一の実施形態の縁台カウンタ付き火廻りコアを示す前面図。
【図4】第一の実施形態の縁台カウンタ付き水廻りコアを示す前面図。
【図5】第一の実施形態のシステムキッチンを従来と比較して示す斜視図。
【図6】変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図7】変形例のシステムキッチンを組み上げる様子を示す斜視図。
【図8】変形例のシステムキッチンにおいて連結カウンタを交換した様子を示す斜視図。
【図9】連結カウンタの変形例を示す斜視図。
【図10】第二の実施形態のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図11】変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図12】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図13】第三の実施形態のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図14】変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図15】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図16】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図17】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図18】図17に示すシステムキッチンを後面側から見て示す斜視図。
【図19】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【符号の説明】
【0056】
10…火廻りコア(機能設備)、
12…加熱調理用の機器、
12a…操作部、12b,c…加熱調理器、12d…操作つまみ、
14…キャビネット、14a…背面板、14b,c…側面板、
20,40,220,320…縁台(縁台カウンタ)、
30…水廻りコア(機能設備)、
32…水廻り用の機器、
32a…操作部、32b…シンク、32c…蛇口、
34…キャビネット、34a…背面板、34b,c…側面板、
50,62,62’,68…連結カウンタ、
54a…上面板、54b,c,64,66…側面板、
65,67…保持部、
68a,b…端部分割カウンタ、68c…中間分割カウンタ、
100,102,200,202,204,300,302,304,306,308…システムキッチン、
221〜223,321〜323…前方延出部、
250…カウンタ、
350,360,370,380…下側カウンタ、
354a、364a,384a…上面板、
354b,364b,384b…脚、
370a…基底部、370b,c…対向面部、
BO1,BO2…境界部、
CU1…切欠部、
DI1…溝
【技術分野】
【0001】
本発明は、水廻り用機器や加熱調理用機器を備えるシステムキッチンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カウンタに水廻り用の機器や加熱調理用の機器を組み込んで(ビルトインして)、システムキッチンを構成している。
【0003】
また、特許文献1に記載されるように、料理を作るカウンタと補助の電磁調理器とを有し、一体の回転リングをユニット器具収納体の円柱状本体の上部に嵌めることにより、このユニット器具収納体の円柱状本体に対して移動自在即ち360°回転自在に配置された移動体を備えるシステム家具が知られている。更に、特許文献2に記載されるように、収納部ユニット上に、流し台ユニットと、調理台ユニットと、レンジ台ユニットとを設けた台所キャビネットが知られている。
【特許文献1】特開平5−285018号公報
【特許文献2】実開平5−72236号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カウンタに機能機器を組み込んだシステムキッチンでは、カウンタが大きいため、システムキッチンの組み付け時にカウンタのハンドリング性が悪いという問題がある。また、機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られるため、機能機器の配置や高さの設定の自由度が乏しかった。
【0005】
また、特許文献1や特許文献2記載の技術でも、移動体や収納部ユニットが大きく、システムキッチンの組み付け時における移動体等のハンドリングの点で問題がある。また、機能機器の配置や高さの設定の自由度という点においても十分とはいえない。
【0006】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器の配置や高さの設定の自由度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のシステムキッチンは、水廻り用または加熱調理用の機器をそれぞれキャビネット内に収容していずれも単独で床上に直接自立する複数の機能設備と、上記機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタとを備えることを特徴とする。
すなわち、各機能設備は、いずれも単独で床上に直接自立する。そして、機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられるので、カウンタを小さくさせることができる。従って、カウンタのハンドリング性が向上し、システムキッチンへの組み付けが容易になる。また、機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られないため、機能機器を自由に配置することが可能となり、機能機器の高さを自由に設定することが可能となる。その結果、カウンタの大きさや形状、高さを自由に設定することが可能となり、キッチン空間を自由にプランすることが可能となる。
【0008】
上記機能設備に取り付けられるカウンタは、水平方向に対して完全に位置をずらして取り付けられてもよいし、機能設備と一部上下に重なって取り付けられてもよい。ここで、機能設備の全周を囲むことなく取り付けられることには、機能設備の側面の一つにのみ取り付けられることや、機能設備の三方を囲んで取り付けられることを含む。
【0009】
上記カウンタが複数の上記機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結していると、複数の機能設備をカウンタで連結するだけでシステムキッチンを組み上げることができる。
【0010】
上記キャビネットは、背面を形成する背面板と両側面を形成する一対の側面板とを少なくとも有し、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該複数の機能設備において上記キャビネットの側面どうしを連結して固定している構成としてもよい。すると、複数の機能設備におけるキャビネットの側面どうしを連結して固定するだけで当該複数の機能設備の位置関係が定まる。
【0011】
また、上記カウンタは、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている構成としてもよい。すると、機能機器の操作部の前側にはカウンタが取り付けられず、機能機器の操作部の周りにカウンタが取り付けられているので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性が向上する。
【0012】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上方で一部重なりながら水平方向において上記機器の各操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられ、かつ、隣り合う上記機能設備の境界部の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定されている構成としてもよい。すると、隣り合う機能設備どうしは、カウンタの取付により位置関係が定まる。また、左右に隣接する機能設備の境界部の上方にカウンタがあるので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0013】
上記カウンタには、上記複数の機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している連結カウンタと、上記複数の機能設備の少なくとも一つに対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタとが含まれる構成としてもよい。すると、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0014】
上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられたカウンタは、上記機器設備に対して上方で一部重なりながら取り付けられている構成としてもよい。すると、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0015】
上記カウンタには、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタと、この縁台カウンタよりも下側で上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして取り付けられた下側カウンタとが含まれる構成としてもよい。すると、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0016】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記隣接して並べられた複数の機能設備全体に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして上記キャビネットの後側から左右を囲む位置に取り付けられている構成としてもよい。すると、隣り合う機能設備どうしは、カウンタの取付により左右から挟まれる。また、機能機器の周りにカウンタが取り付けられているので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなる。
【0017】
上記機能設備のキャビネットに上記カウンタを引き抜き可能に挿入して取り付け可能な保持部が形成されるとともに、当該保持部に、形状の異なる複数のカウンタが選択的に挿入されて取り付けられる構成としてもよい。すると、容易にシステムキッチンのデザインを変更することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、カウンタを小さくさせ、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器を自由に配置することを可能にさせ、機能機器の高さを自由に設定することを可能にさせることが可能となる。
請求項2にかかる発明では、複数の機能設備をカウンタで連結するだけでシステムキッチンを組み上げることができるので、システムキッチンを形成することを容易にさせることができる。
請求項3にかかる発明では、複数の機能設備におけるキャビネットの側面どうしを連結して固定するだけで当該複数の機能設備の位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。
【0019】
請求項4にかかる発明では、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなるので、利便性を向上させることができる。
請求項5にかかる発明では、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。また、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
請求項6〜請求項8にかかる発明では、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0020】
請求項9にかかる発明では、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により左右から挟まれるので、システムキッチンを組み上げるのが容易になる。また、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなるので、利便性を向上させることができる。
請求項10にかかる発明では、容易にシステムキッチンのデザインを変えることができるので、利便性を向上させることができる。
請求項11にかかる発明では、カウンタを小さくさせ、システムキッチンへの組み付けを容易にさせるとともに、機能機器を自由に配置することを可能にさせ、機能機器の高さを自由に設定することを可能にさせ、さらに、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)第一の実施形態:
(2)第二の実施形態:
(3)第三の実施形態:
【0022】
(1)第一の実施形態:
図1は本発明の第一の実施形態にかかるシステムキッチン100の外観を前面側から見て示す斜視図であり、図2は本システムキッチン100の外観を背面側から見て示す斜視図である。図3はシステムキッチン100を構成する縁台(縁台カウンタ)20付き火廻りコア(機能設備)10を前面側から見て示す前面図であり、図4はシステムキッチン100を構成する縁台(縁台カウンタ)40付き水廻りコア(機能設備)30を前面側から見て示す前面図である。図5は、本実施形態のシステムキッチン100を従来のシステムキッチン1と比較して示す斜視図である。なお、図1を基準として、上下前後左右の位置関係を説明する。
本システムキッチン100は、水廻り用または加熱調理用の機器12,32(以下、機能機器とも記載)をそれぞれキャビネット14,34内に収容していずれも単独で床上に直接自立する機能設備10,30と、当該機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタ20,40,50とを備えている。ここで、機能機器が自立するとは、倒れないように直立した状態を保つことをいう。
【0023】
縁台付き火廻りコアのキャビネット14は、背面を形成する略長方形の板状の背面板14aと、この背面板の左右縁部から前方に向かってねじ等により取り付けられて左右の両側面を形成する略長方形の板状の左側面板14bおよび右側面板14cと、を少なくとも有して形成されている。縁台付き水廻りコアのキャビネット34は、背面を形成する略長方形の板状の背面板34aと、左右の両側面を形成する略長方形の板状の左側面板34bおよび右側面板34cと、を少なくとも有して形成されている。各板14a〜c,34a〜cは、機能設備10,30を床上に自立させるための脚を構成している。
図示の火廻りコアでは背面板14aおよび一対の側面板14b,cでキャビネット14を構成し、水廻りコアでは背面板34aおよび一対の側面板34b,cでキャビネット14を構成しているが、これらの板14a〜c,34a〜cに底面板や前面板や上面板の少なくとも一つを加えてキャビネット14,34を構成してもよいし、背面板や側面板の一部を用いずにキャビネット14,34を構成してもよい。加熱調理用の機能機器12は板14a〜cに一部を囲まれてキャビネット14の上部に収容され、水廻り用の機能機器32は板34a〜cに一部を囲まれてキャビネット14の上部に収容されている。
【0024】
加熱調理用機器12の操作部12aは、上面にIH(電磁調理器)等の加熱調理器12bを複数有するとともに、前面にグリル等の加熱調理器12cやこれらの加熱調理器12b,cの電源オンオフや熱量を調整するための操作つまみ12dを複数有している。そして、キャビネット14は、これらの各部12b〜dが外面に現れるように、上部に機能機器12の操作部12aが表出する形状に形成されている。
水廻り用機器32の操作部32aは、水洗い等をするためのシンク32bや、水道水を吐出するための蛇口32cを有している。そして、キャビネット34は、これらの各部32b,cが外面に現れるように、上部に機能機器32の操作部32aが表出する形状に形成されている。
【0025】
縁台20,40は、上側から見て前側を開口部とした略コ字形に形成されている。火廻りコア用の縁台20は、背面板14aおよび側面板14b,cの上側縁部に対して当該上側縁部に下面を当接させながらねじ等で位置決めされて水平に配置され、火廻りコア10に対して水平方向において加熱調理用機器の操作部12aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられて固定されている。水廻りコア用の縁台40は、背面板34aおよび側面板34b,cの上側縁部に対して当該上側縁部に下面を当接させながらねじ等で位置決めされて水平に配置され、水廻りコア30に対して水平方向において水廻り用機器の操作部32aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられて固定されている。すなわち、縁台20,40は、機能設備10,30に対して水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられる。機能機器の操作部12a,32aの前側にはカウンタが取り付けられず、機能機器の操作部12a,32aの周りにカウンタ20,40が取り付けられているので、加熱調理の作業や水廻りの作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。また、図3と図4に示すように、縁台20,40は、コア10,30に対して上方で一部重なる領域R1,R2が存在するように配置されている。すなわち、カウンタ20,40は、機器設備10,30に対して上方で一部重なりながら取り付けられている。これにより、さらに水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0026】
連結カウンタ50は、水平に配置されて上面を形成する略長方形状の上面板54aと、この上面板の左右縁部から下方に向かってねじ等により取り付けられて左右の両側面を形成する略長方形状の左側面板54bおよび右側面板54cと、を少なくとも有して形成されている。また、一対の側面板54b,cは、連結カウンタ50を床上に自立させるための脚を構成している。なお、図示の連結カウンタでは上面板54aおよび一対の側面板54b,cでカウンタを構成しているが、これらの板54a〜cに底面板や前面板や背面板の少なくとも一つを加えてカウンタ50を構成してもよいし、側面板の一部を用いずにカウンタ50を構成してもよい。
【0027】
左側面板54bと火廻りコアの右側面板14cとは、ねじ58により着脱可能に取り付けられて固定されている。一方、右側面板54cと水廻りコアの左側面板14bとは、ねじ59により着脱可能に取り付けられて固定されている。従って、連結カウンタ50は、複数の機能設備10,30の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している。また、連結カウンタ50は、複数の機能設備10,30に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして全周を囲むことなく当該複数の機能設備においてキャビネット14,34の側面どうしを連結して固定している。以上の構成により、複数の機能設備をカウンタで連結するだけでシステムキッチンを組み上げることができるので、システムキッチンを形成することを容易にさせることができる。また、キャビネットの側面どうしを連結して固定するだけで複数の機能設備の位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。なお、縁台20,40よりも下側において当該縁台20,40と一部重なりながら水平方向に位置をずらして連結カウンタ50が機能設備10,30に取り付けられているので、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0028】
本システムキッチン100を形成するには、以下のようにすればよい。
火廻りコア10については、各板14a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット14を形成して、加熱調理用機器12をキャビネット内に収容する。すると、火廻りコア10は、各板14a〜cの下側縁部を床面に当接させて、単独で床面上に自立する。そして、各板14a〜cの上側縁部に縁台20を接着等により取り付けて固定すればよい。水廻りコア30については、各板34a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット34を形成して、水廻り用機器32をキャビネット内に収容する。すると、水廻りコア10は、各板34a〜cの下側縁部を床面に当接させて、単独で床面上に自立する。そして、各板34a〜cの上側縁部に縁台40を接着等により取り付けて固定すればよい。連結カウンタ50については、各板54a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定すればよい。すると、連結カウンタ50は、側面板54b,cの下側縁部を床面に当接させて、単独で床面上に自立する。
【0029】
そして、火廻りコアのキャビネット14の右側面と連結カウンタ50の左側面とをねじ等により互いに取り付けて固定し、水廻りコアのキャビネット34の左側面と連結カウンタ50の右側面とをねじ等により互いに取り付けて固定する。すると、単独で自立する機能設備どうしを連結カウンタで連結したシステムキッチン100が形成される。ここで、火廻りコアに設けられた縁台20は加熱調理前後の食材や食器を載置する等の調理台として使用することができ、水廻りコアに設けられた縁台40は水洗い前後の食材や食器を載置する等の調理台として使用することができ、連結カウンタ50は食材や食器を載置する等の調理台の他に食事をするための食事台としても使用することができる。
【0030】
本発明のシステムキッチンでは、機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられる。従って、図5に示すように、カウンタ2の下に機能機器3,4を組み込んでいた従来と比べて、上下に重なっていた部分にカウンタを形成する必要がなくなるため、カウンタを小さくさせることができる。従って、カウンタのハンドリングが向上し、システムキッチンへの組み付けが容易になる。また、火廻り用の機能機器や水廻り用の機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られないため、これらの機能機器を自由に配置することが可能となり、機能機器の高さを自由に設定することが可能となる。その結果、カウンタの大きさや形状、高さを自由に設定することが可能となり、キッチン空間を自由にプランすることが可能となる。
【0031】
なお、キャビネット14,34に前面板と底面板とを設け、キャビネットを略箱形の形状から上部に水廻り用または加熱調理用の機器の操作部が表出する形状に形成してもよい。ここで、前面板を前方へ開放可能に開閉可能としておけば、キャビネットを収納スペースとして利用することができ、利便性が向上する。また、水廻り用の機器は、給排水用機器のみならず、排水用機器であってもよい。更に、給水用機器のみを収容した水廻りコアと、排水用機器のみを収容した水廻りコアとの両方を使用してシステムキッチンを構成してもよい。
加熱調理用の機器は、電磁調理器(IH)のみならず、電気調理器、ガス調理器、炭火焼き機器等であってもよく、これらの中から複数種類の加熱調理用機器を収容して火廻りコアを構成してもよい。複数種類の加熱調理用機器を用いる場合、火廻りコアを複数設けてもよい。むろん、複数種類の水廻り用機器を用いる場合、水廻りコアを複数設けてもよい。さらに、連結カウンタが3以上の機能設備の間に取り付けられて当該3以上の機能設備を連結するように構成してもよい。
【0032】
図6と図7に示すシステムキッチン102のように、連結カウンタ62を上側から見て略長方形状の板状部材のみで構成し、機能設備のキャビネット14,34にカウンタ62を引き抜き可能に挿入して取り付け可能な保持部65,67を形成してもよい。本変形例において、縁台20は火廻りコア10に対して水平方向において加熱調理用機器の操作部12aの後側から左側の縁部となる位置に取り付け、縁台40は水廻りコア30に対して水平方向において水廻り用機器の操作部32aの後側から右側の縁部となる位置に取り付けてある。
【0033】
本変形例において、火廻りコアのキャビネット14は背面板14aと左側面板14bと右側面板64とから構成され、水廻りコアのキャビネット34は背面板34aと左側面板66と右側面板34cとから構成されている。火廻りコア用の右側面板64には、上側を開放して連結カウンタ62の左下方延出部63aを挿入可能な溝64aが前後方向に向けて形成されるとともに、当該溝64aの左右両側で上方に延出した内側上方延出部64bおよび外側上方延出部64cが前後方向に向けて形成されている。ここで、外側上方延出部64cは、連結カウンタ62の左側の溝62aの深さL1分だけ低くされている。水廻りコア用の左側面板66には、上側を開放して連結カウンタ62の右下方延出部63bを挿入可能な溝66aが前後方向に向けて形成されるとともに、当該溝66aの左右両側で上方に延出した外側上方延出部66cおよび内側上方延出部66bが前後方向に向けて形成されている。ここで、外側上方延出部66cは、連結カウンタ62の右側の溝62bの深さL2(=L1)分だけ低くされている。連結カウンタ62の下面の左右縁部には、前後方向に向けて溝62a,bが形成され、当該溝62a,bの左右外側において下方に延出した左下方延出部63aおよび右下方延出部63bが形成されている。本発明にいう保持部65,67は、火廻りコアの側面板64に形成された各部64a〜cおよび水廻りコアの側面板66に形成された各部66a〜cで構成されている。
【0034】
図7に示すように、連結カウンタの下方延出部63a,bを側面板の溝64b,66aに挿入させながら連結カウンタ62を後方へスライドさせると、連結カウンタ62は、下面の左右縁部を側面板64,66に支持されながらキャビネット14,34に取り付けられる。また、取り付けられた連結カウンタ62を前方へスライドさせると、キャビネット14,34から引き抜いて取り外すことができる。このように、連結カウンタが機能設備に対して引き抜き可能に挿入して取り付けられるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。
【0035】
その結果、図8に示すように、形状の異なるカウンタ62’についても保持部65,67に対して引き抜き可能に挿入して取り付け可能な形状に形成しておけば、保持部65,67に形状の異なる複数のカウンタ62,62’を選択的に挿入して取り付けることができ、容易にシステムキッチンのデザインを変えることができる。なお、連結カウンタを、機能設備に対して左右方向、上下方向、斜め方向に引き抜き可能に挿入して取り付ける構成にしてもよい。
【0036】
また、機能設備どうしを連結する方向(左右方向)の長さL11(図7参照)を変更することにより、連結される機能設備の間の距離を調節することができ、この点でも容易にシステムキッチンのデザインを変えることができ、利便性が向上する。従って、図9に示すように、左右方向の長さL11を変更可能な連結カウンタ68を用いると、連結される機能設備の間を所望の距離にさせることができる。本変形例の連結カウンタ68は、火廻りコア10の保持部65に対して引き抜き可能に挿入して取付可能な第一の端部分割カウンタ68aと、水廻りコア30の保持部67に対して引き抜き可能に挿入して取付可能な第二の端部分割カウンタ68bと、第一・第二の端部分割カウンタ68a,bの間で当該第一・第二の端部分割カウンタの両方に対して引き抜き可能に挿入して取付可能な中間分割カウンタ68cとを備えている。図示の連結カウンタでは、第一の端部分割カウンタ68aおよび中間分割カウンタ68cの右端部に、第二の端部分割カウンタ68bおよび中間分割カウンタ68cの左端部に形成された溝68b1,68c1に対して前後方向に引き抜き可能に挿入可能な凸部68a2,68c2を形成してある。なお、図示の連結カウンタでは中間分割カウンタ68cを2ピース設けているが、このような中間分割カウンタは、1ピースでもよいし、3ピース以上でもよい。本変形例では、単一の連結カウンタを用いてシステムキッチンのデザインを容易に変えることができ、利便性が向上する。また、各分割カウンタどうしを、互いに左右方向、上下方向、斜め方向に引き抜き可能に挿入して取り付ける構成にしてもよいし、機能設備どうしを連結する方向(左右方向)に対して連結カウンタ自体を伸縮可能な構成としても、同様の効果が得られる。なお、以上述べた各種変形例は、第二の実施形態以下でも同様に適用される。
【0037】
(2)第二の実施形態:
図10に示すように、縁台20付き火廻りコア10と、縁台40付き水廻りコア30とから、システムキッチン200を構成してもよい。本システムキッチン200は、機能機器12,32をそれぞれキャビネット14,34内に収容していずれも単独で床上に直接自立する機能設備10,30と、当該機能設備に対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタ20,40とを備えている。すなわち、第一の実施形態から連結カウンタ50を省略した構成としている。
【0038】
縁台20付き火廻りコア10については、各板14a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット14を形成して、加熱調理用機器12をキャビネット内に収容し、各板14a〜cの上側縁部に縁台20を接着等により取り付けて固定することにより、形成される。縁台40付き水廻りコア30については、各板34a〜cを形成し、組み合わせてねじ等により固定してキャビネット34を形成して、水廻り用機器32をキャビネット内に収容し、各板34a〜cの上側縁部に縁台40を接着等により取り付けて固定することにより、形成される。
【0039】
以上の構成により、機能設備に対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられる。従って、図5で示したように、カウンタ2の下に機能機器3,4を組み込んでいた従来と比べて、上下に重なっていた部分にカウンタを形成する必要がなくなるため、カウンタを小さくさせることができる。従って、カウンタのハンドリング性が向上し、システムキッチンへの組み付けが容易になる。また、火廻り用の機能機器や水廻り用の機能機器の配置がカウンタの下側の範囲内に限られないため、これらの機能機器を自由に配置することが可能となり、機能機器の高さを自由に設定することが可能となる。その結果、カウンタの大きさや形状、高さを自由に設定することが可能となり、キッチン空間を自由にプランすることが可能となる。
【0040】
なお、図11に示すように、複数の機能設備10,30を隣接して並べたシステムキッチン202を構成してもよい。本変形例の縁台(縁台カウンタ)220は、複数の機能設備10,30に対して上方で一部重なりながら水平方向において機能機器12,32の各操作部12a,32aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている。同縁台220は、上側から見て前側を二つの開口部とした略E字状に形成されている。前方へ延出した三つの前方延出部221〜223のうち中央の前方延出部222は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO1の上方となる位置に形成されている。そして、縁台220は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO1の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定される。
【0041】
各機能機器10,30を形成すると、両機能機器10,30を左右に隣接して並べ、各板14a〜c,34a〜cの上側縁部に縁台220を接着等により取り付けて固定することにより、形成される。以上の構成によっても、機能設備に対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなくカウンタが取り付けられる。従って、上下に重なっていた部分にカウンタを形成する必要がなくなるため、カウンタを小さくさせることができる。従って、システムキッチン200と同様の効果が得られる他、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。さらに、水廻りの作業や加熱調理の作業をしやすくなり、利便性を向上させることができる。
【0042】
また、図12に示すように、機能設備10,30を隣接して並べて縁台220を設けた構成に、第一の実施形態の連結カウンタ50と同様の板54a〜cを有する単独のカウンタ250を付加してシステムキッチン204を構成してもよい。本システムキッチンでも、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるのでシステムキッチンへの組み付けが容易になる等、システムキッチン202と同様の効果が得られる。
【0043】
(3)第三の実施形態:
図13に示すように、水廻り用または加熱調理用の機器12をキャビネット14内に収容して単独で床上に直接自立する機能設備10と、この機能設備に対して水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられた複数のカウンタ20,350とから、システムキッチン300を構成してもよい。ここで、カウンタの一つである縁台(縁台カウンタ)20は、第一の実施形態と同じく、火廻りコア10に対して水平方向に位置をずらして当該火廻りコアの全周を囲むことなく水平方向において加熱調理用機器12の操作部12aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている。また、縁台20とは別のカウンタである下側カウンタ350は、縁台20よりも下側で火廻りコア10に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該火廻りコアの全周を囲むことなく取り付けられている。
【0044】
下側カウンタ350は、上面を形成する上面板354aと、この上面板の下方に向かってねじ等により取り付けられる脚354bと、を少なくとも有して形成されている。また、上面板354aは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて略円形に形成され、上面に食材や食器等を載置可能である。脚354bは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて略円筒形状に形成され、キャビネット14に対してねじ等により取り付けられるとともに、自ら床上に自立して上面板354aを下から支持する。これにより、下側カウンタ350は単独でも倒れないよう床上に自立可能とされているが、火廻りコア10に取り付けられることによって、さらに安定して自立する。
【0045】
なお、水廻り用機器については、適宜配置すればよく、例えば、図14に示すように、縁台を設けていない水廻りコア30を近隣に配置したシステムキッチン302を構成してもよい。また、水廻りコアに対してもシステムキッチン300と同様の縁台カウンタと下側カウンタとを取り付けてシステムキッチンを構成してもよい。
【0046】
以上の構成によっても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0047】
なお、図15に示すように、下側カウンタの上面板354aに水廻り用機器352を取り付けてもよい。すると、水廻りの作業をしやすくなり、利便性が向上する。特に、火廻りコアに取り付けられる下側カウンタに水廻り用機器を設けると、調理の作業性を飛躍的に向上させることができる。
【0048】
また、図16に示すように、複数の機能設備10,30を隣接して並べたシステムキッチン304を構成してもよい。本変形例の縁台(縁台カウンタ)320は、複数の機能設備10,30に対して上方で一部重なりながら水平方向において機能機器12,32の各操作部12a,32aの後側から左右の縁部となる位置に取り付けられている。同縁台220は、上側から見て前側を二つの開口部とした略E字状に形成されている。前方へ延出した三つの前方延出部321〜323のうち中央の前方延出部322は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO2の上方となる位置に形成されている。そして、縁台320は、隣り合う機能設備10,30の境界部BO2の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定される。
【0049】
本変形例の下側カウンタ360は、縁台320よりも下側で火廻りコア10に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該火廻りコアの全周を囲むことなく取り付けられている。下側カウンタ360の上面板364aは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて略楕円形に形成され、上面に食材や食器等を載置可能である。下側カウンタ360の脚364bは、上側から見て火廻りコア10の部分を除いて筒形状に形成され、キャビネット14に対してねじ等により取り付けられるとともに、自ら床上に自立して上面板364aを下から支持する。以上の構成によれば、上記と同様の効果に加え、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により位置関係が定まるので、システムキッチンを組み上げることを容易にさせることができる。
【0050】
さらに、図17に示すように、隣接して並べられた複数の機能設備10,30全体に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらしてキャビネット314,334の後側から左右を囲む位置に、下側カウンタ370を取り付けた、システムキッチン306を構成してもよい。本変形例において、火廻りコア10のキャビネット314は、いずれも外面に溝DI1が形成された背面板314aと左側面板314bと右側面板314cとから構成されている。また、水廻りコア30のキャビネット334は、いずれも外面に溝DI1が形成された背面板334aと左側面板334bと右側面板334cとから構成されている。
【0051】
一方、下側カウンタ370は、上側から見て切欠部CU1を除いて略楕円形の板状に形成された単独の板状部材とされている。切欠部CU1は、上記溝DI1の形状に合わせて切り欠いた形状に形成されている。切欠部CU1において相対向する一対の対向面部370b,cを側面板314b,334cに形成された溝DI1へ水平方向前側にスライドさせると、切欠部CU1の基底部370aが背面板314a,334aに形成された溝DI1に挿入して当該溝DI1に当接するようになっている。
【0052】
従って、図18に示すように、両コア10,30を左右に隣接して並べた状態で、切欠部CU1を前側に向けて下側カウンタ370を溝DI1内へ水平方向前側にスライドさせると、縁台220の下側において機能設備10,30全体に対してキャビネット314,334の後側から左右を囲む位置に下側カウンタ370が取り付けられる。なお、下側カウンタが取り付けられたときに下側カウンタの脱落を防止する抜け止め機構をキャビネットと下側カウンタとの間に設けると、取り付けられた下側カウンタがキャビネットから外れて脱落しないので、好適である。以上の構成によれば、上述と同様の効果に加え、隣り合う機能設備どうしはカウンタの取付により左右から挟まれるので、システムキッチンを組み上げるのが容易になる。
【0053】
さらに、図19に示すように、縁台カウンタ20,40と、連結カウンタ50と、下側カウンタ380とを有するシステムキッチン308を構成してもよい。本システムキッチン308は、第一の実施形態のシステムキッチン100に、水廻り用機器382と上面板384aと脚364bとを有する下側カウンタ380を付加した構成とされている。
【0054】
なお、縁台カウンタ20や連結カウンタ50、キャビネット14等の素材は特に限定されるものではなく、例えば、連結カウンタ50等を人造大理石、或いはステンレス等の金属により構成したり、また、キャビネット14等を木質素材、或いはステンレス等の金属により構成することができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、有用なシステムキッチンを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】第一の実施形態のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図2】第一の実施形態のシステムキッチンを後面側から見て示す斜視図。
【図3】第一の実施形態の縁台カウンタ付き火廻りコアを示す前面図。
【図4】第一の実施形態の縁台カウンタ付き水廻りコアを示す前面図。
【図5】第一の実施形態のシステムキッチンを従来と比較して示す斜視図。
【図6】変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図7】変形例のシステムキッチンを組み上げる様子を示す斜視図。
【図8】変形例のシステムキッチンにおいて連結カウンタを交換した様子を示す斜視図。
【図9】連結カウンタの変形例を示す斜視図。
【図10】第二の実施形態のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図11】変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図12】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図13】第三の実施形態のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図14】変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図15】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図16】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図17】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【図18】図17に示すシステムキッチンを後面側から見て示す斜視図。
【図19】別の変形例のシステムキッチンを前面側から見て示す斜視図。
【符号の説明】
【0056】
10…火廻りコア(機能設備)、
12…加熱調理用の機器、
12a…操作部、12b,c…加熱調理器、12d…操作つまみ、
14…キャビネット、14a…背面板、14b,c…側面板、
20,40,220,320…縁台(縁台カウンタ)、
30…水廻りコア(機能設備)、
32…水廻り用の機器、
32a…操作部、32b…シンク、32c…蛇口、
34…キャビネット、34a…背面板、34b,c…側面板、
50,62,62’,68…連結カウンタ、
54a…上面板、54b,c,64,66…側面板、
65,67…保持部、
68a,b…端部分割カウンタ、68c…中間分割カウンタ、
100,102,200,202,204,300,302,304,306,308…システムキッチン、
221〜223,321〜323…前方延出部、
250…カウンタ、
350,360,370,380…下側カウンタ、
354a、364a,384a…上面板、
354b,364b,384b…脚、
370a…基底部、370b,c…対向面部、
BO1,BO2…境界部、
CU1…切欠部、
DI1…溝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水廻り用または加熱調理用の機器をそれぞれキャビネット内に収容していずれも単独で床上に直接自立する複数の機能設備と、上記機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタとを備えることを特徴とするシステムキッチン。
【請求項2】
上記カウンタが複数の上記機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結していることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項3】
上記キャビネットは、背面を形成する背面板と両側面を形成する一対の側面板とを少なくとも有し、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該複数の機能設備において上記キャビネットの側面どうしを連結して固定していることを特徴とする請求項2に記載のシステムキッチン。
【請求項4】
上記キャビネットは、背面を形成する背面板と両側面を形成する一対の側面板とを少なくとも有し、上記カウンタは、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項5】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上方で一部重なりながら水平方向において上記機器の各操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられ、かつ、隣り合う上記機能設備の境界部の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定されていることを特徴とする請求項4に記載のシステムキッチン。
【請求項6】
上記カウンタには、上記複数の機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している連結カウンタと、上記複数の機能設備の少なくとも一つに対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタとが含まれることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のシステムキッチン。
【請求項7】
上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられたカウンタは、上記機器設備に対して上方で一部重なりながら取り付けられていることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載のシステムキッチン。
【請求項8】
上記カウンタには、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタと、この縁台カウンタよりも下側で上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして取り付けられた下側カウンタとが含まれることを特徴とする請求項4〜請求項7のいずれかに記載のシステムキッチン。
【請求項9】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記隣接して並べられた複数の機能設備全体に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして上記キャビネットの後側から左右を囲む位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項10】
上記機能設備のキャビネットに上記カウンタを引き抜き可能に挿入して取り付け可能な保持部が形成されるとともに、当該保持部に、形状の異なる複数のカウンタが選択的に挿入されて取り付けられることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のシステムキッチン。
【請求項11】
水廻り用または加熱調理用の機器をキャビネット内に収容して単独で床上に直接自立する機能設備と、この機能設備に対して水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく水平方向において上記水廻り用または加熱調理用の機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタと、この縁台カウンタよりも下側で上記機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられた下側カウンタとを備えることを特徴とするシステムキッチン。
【請求項1】
水廻り用または加熱調理用の機器をそれぞれキャビネット内に収容していずれも単独で床上に直接自立する複数の機能設備と、上記機能設備の少なくとも一つに対して、水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられたカウンタとを備えることを特徴とするシステムキッチン。
【請求項2】
上記カウンタが複数の上記機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結していることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項3】
上記キャビネットは、背面を形成する背面板と両側面を形成する一対の側面板とを少なくとも有し、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該複数の機能設備において上記キャビネットの側面どうしを連結して固定していることを特徴とする請求項2に記載のシステムキッチン。
【請求項4】
上記キャビネットは、背面を形成する背面板と両側面を形成する一対の側面板とを少なくとも有し、上記カウンタは、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項5】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記複数の機能設備に対して上方で一部重なりながら水平方向において上記機器の各操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられ、かつ、隣り合う上記機能設備の境界部の上方で当該隣り合う機能設備の両方に取り付けられて固定されていることを特徴とする請求項4に記載のシステムキッチン。
【請求項6】
上記カウンタには、上記複数の機能設備の間に取り付けられて当該複数の機能設備を連結している連結カウンタと、上記複数の機能設備の少なくとも一つに対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタとが含まれることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のシステムキッチン。
【請求項7】
上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられたカウンタは、上記機器設備に対して上方で一部重なりながら取り付けられていることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載のシステムキッチン。
【請求項8】
上記カウンタには、上記機能設備に対して水平方向において上記機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタと、この縁台カウンタよりも下側で上記複数の機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして取り付けられた下側カウンタとが含まれることを特徴とする請求項4〜請求項7のいずれかに記載のシステムキッチン。
【請求項9】
複数の上記機能設備が左右に隣接して並べられるとともに、上記カウンタは、上記隣接して並べられた複数の機能設備全体に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして上記キャビネットの後側から左右を囲む位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項10】
上記機能設備のキャビネットに上記カウンタを引き抜き可能に挿入して取り付け可能な保持部が形成されるとともに、当該保持部に、形状の異なる複数のカウンタが選択的に挿入されて取り付けられることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のシステムキッチン。
【請求項11】
水廻り用または加熱調理用の機器をキャビネット内に収容して単独で床上に直接自立する機能設備と、この機能設備に対して水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく水平方向において上記水廻り用または加熱調理用の機器の操作部の後側から左右の縁部となる位置に取り付けられた縁台カウンタと、この縁台カウンタよりも下側で上記機能設備に対して上下に重なることなく水平方向に位置をずらして当該機能設備の全周を囲むことなく取り付けられた下側カウンタとを備えることを特徴とするシステムキッチン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−223643(P2006−223643A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−42381(P2005−42381)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(392008529)ヤマハリビングテック株式会社 (349)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(392008529)ヤマハリビングテック株式会社 (349)
【Fターム(参考)】
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