説明

システムキッチン

【課題】 厨房の作業及び収納の機能を十分果たしうるキャビネット部を確保しつつ、開放的な拡がりのある空間を備えたシステムキッチンを提供する。
【解決手段】 シンク、加熱装置、収納部等の厨房機能部を備え、床面上に設置されるキャビネット部と、そのキャビネット部の上面を構成するワークトップパネルが前記キャビネット部の側方に連続的に延長された形態で形成されたテーブルカウンター部と、そのテーブルカウンター部の少なくとも延長端部近傍を支持する脚部と、を備える。そのテーブルカウンター部の下方には、少なくとも前後に開放された空間が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、厨房家具ないし厨房設備としてのシステムキッチンに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガスコンロや引き出し等の収納部を備えたキャビネットの下側に、例えばワゴンを収容する収容空間を設けたシステムキッチンが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−136547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のシステムキッチンでは、キャビネット部の下側空間にワゴン等が収容できるものの、空間としての開放感、空間の拡がりが乏しく、また、キャビネット部の下側にワゴン等の収容空間を有することから、キャビネットの機能を一部犠牲にせざるを得ず、また、空間の拡がりも不十分な中途半端なものとなる欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、システムキッチンにおけるキャビネット部にその機能を十分果たさせるとともに、開放的かつ拡がりのある空間を確保し、さらには統一感のある形態を実現したシステムキッチンを提供することにある。
【0006】
そのために本発明は、シンク、加熱装置、収納部等の厨房機能部を備え、床面上に設置されるキャビネット部と、
そのキャビネット部の上面を構成するワークトップパネルが前記キャビネット部の側方に連続的に延長された形態で形成されたテーブルカウンター部と、
そのテーブルカウンター部の少なくとも延長端部近傍を支持する脚部と、
を備え、
そのテーブルカウンター部の下方には、少なくとも前後に開放された空間が形成されることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、キャビネット部にはその本来の機能が十分果たされるように、つまりシンク、加熱装置並びに収納部等の厨房設備に求められる十分な機能と容積を確保し、他方、キャビネット部のワークトップを側方に延長することによってテーブルカウンター部が実現されるため、その下側には広く開放的なスペースが確保され、このようにキャビネット部の機能を犠牲にすることなく開放的な空間を確保することができる。そして、テーブルカウンター部がキャビネットに一体化されたことにより、そのテーブルカウンター部を利用して、キッチンにダイニングや作業カウンターのスペースを付加し、奥行きのある空間を作り出すことができる。
【0008】
また本発明において、前記キャビネット部の上部には、そのキャビネット部の平面輪郭に沿った枠状のキャビネットフレームが設置され、そのキャビネットフレーム上に前記ワークトップパネルが支持されるとともに、
そのキャビネットフレームに連なるように、かつ前記ワークトップパネルの延長された外縁に沿ってカウンターフレームが形成され、そのカウンターフレーム上に前記ワークトップの延長部分が配置され、さらにそのカウンターフレームの少なくとも前記ワークトップパネルの延長端部に対応する部分が、前記脚部によって支持され、
前記ワークトップパネルは、前記キャビネットフレーム及びこれに連なるカウンターフレームからなる一連のフレーム構造により全体が支持される。
【0009】
このように、キャビネット部の一部をフレーム化するとともに、それにカウンターフレームを接続し、これら一連のフレーム構造により、ワークトップの延長された部分を含む全体を安定的に支持することができ、かつ、キャビネット部とテーブルカウンター部とが一つのワークトップにより一体化・統一感が高められる。
【0010】
また本発明は、前記カウンターフレームの、前記キャビネット部から遠い側の端部から、前記脚部が直角かつ下方に一体的に延び、これらカウンターフレームと脚部とが逆L字状の一体的な形態を有する。
【0011】
このようにすれば、テーブルカウンターの下方空間が最大限に確保され、空間の拡がりは一層顕著なものとなる。
【0012】
また本発明において、前記カウンターフレームは前記ワークトップパネルの延長部の前後の外縁に沿って水平かつ平行に延び、そのカウンターフレームの両延長端からそれぞれ直角に折れ曲がって前記脚部を構成する一対の垂下フレーム部が形成され、さらにその一対の垂下フレーム部の各下端を水平に連結する下端フレーム部が設けられ、それら垂下フレーム部と下端フレーム部とが前記脚部を枠状に構成して、前記テーブルカウンター部の下方に、前後と前記脚部の側方との三方に開放された空間を形成している。
【0013】
このようにすれば、テーブルカウンター部の前後の二方向のみならず、脚部側の側方との三方向に開放された空間が実現し、キャビネット部の「密」なる実態と、テーブルカウンター部の「疎」なる空間とが好対照をなす変化かつ拡がりのあるシステムキッチンとなる。
【0014】
また本発明において、前記垂下フレーム部と下端フレーム部は、いずれも帯状の板材で形成され、その帯状の板材がさらに前記カウンターフレーム部の水平部分に一筆書き状に連なる。
【0015】
このようにすれば、テーブルカウンター部と、その延長端部を支持する脚部とが一体的な形態となり、テーブルカウンター部と脚部とが融和して脚部の存在を感じさせない統一感・一体感が生ずる。さらに、前述のようにテーブルカウンター部とキャビネット部とは連続するワークトップパネルで一体化されているため、全体としてキャビネット部、テーブルカウンター部さらに脚部に至る一連の統一感あるシステムキッチンとなる。
【0016】
また本発明は、前記カウンターフレームが水平枠状に形成され、その枠状の空間が中間プレートで上側から覆われワークトップパネルの裏面を化粧するとともに、その中間プレート上に前記ワークトップパネルの延長部が支持される。
【0017】
このように水平枠状のカウンターフレーム上に中間プレートを介してワークトップの延長部が支持される構造とすれば、ワークトップパネルの延長部が面状に支持され、撓み等を抑制した剛性の高い支持構造となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明の一実施例であるシステムキッチン1の正面図を図1に、背面図を図2に、右側面図を図3に、左側面図を図4に、平面図を図5に、底面図を図6に、斜視図を図7にそれぞれ示す。これらの図(例えば図7等)により、システムキッチン1の全体概要をまず説明する。
【0020】
このシステムキッチン1は、キャビネット部2とテーブルカウンター部3とが横並びに連続する複合的な厨房家具であり、テーブルカウンター部3の下方には、広くかつ前後及び図において右方向に開放されたカウンター下側空間4が形成されている。キャビネット部2の上面はワークトップパネル(以下、ワークトップと略称する)5により形成され、そのワークトップ5はキャビネット部2の一方の側端からさらに側方へ一体的に延長され、この延長部分がテーブルカウンター部3の上面を形成する。すなわち、キャビネット部2とテーブルカウンター部3とに跨る一体的なワークトップ5が上部を水平方向に走り、その延長端部が脚部6によって支持されている。
【0021】
キャビネット部2は、システムキッチンの公知の様々な組合せ形態をとることができ、この実施例では、シンク8とその横に加熱器9が配置された形態となっている。そして、それらシンク8及び加熱器9の下側には収納部としての複数の引き出し10が配置され、それら収納部の両側は側板に取り付けられた化粧パネル11,12で覆われ、また、底面は側板13で塞がれ、これらがワークトップ5とともにボックス構造を形成し、このボックス内に複数の引き出し10が出し入れ可能に収容されている。14は横長の取手ハンドルである。また、シンク8の上部には水栓15が設けられ、各水栓15の湯水温は、一組の調節ハンドル16によって調節される。
【0022】
キャビネット部2の下面は、台座フレーム20を介して床面上に支持される。台座フレーム20はキャビネット部2の下面の外縁に沿った枠状の受フレーム部21と、その受フレーム部21の両側端から下方に小寸法垂下する脚フレーム部22とを備え、これら脚フレーム部22によってキャビネット部2が床面から所定の低い高さ浮き上がった状態で支持され、キャビネット部2の下側には、低いキャビネット下側空間24が形成されている。なお、台座フレーム20において、その横方向の空間に補助脚フレーム部23(図10)を脚フレーム部22と同じ高さで設けることができる。
【0023】
台座フレーム20の詳細を図10に示す。図10(A)はその平面図であり、前述の四角い枠状の受フレーム部21の中間を前後につなぐ補強フレーム部26が形成され、この補強フレーム部26の下面に補強脚フレーム部23が一体的に設けられる。左右の脚フレーム部22は受フレーム部21の両端部から下方に小寸法垂下する一対の垂下部27と、この垂下部27の下端を水平方向に連結する連結部28とが一体的に形成されたもので、好適には受フレーム部21と両端の脚フレーム部22とが一体的な板材の組合せで構成される。
【0024】
キャビネット部2及びテーブルカウンター部3とに跨る一体的なワークトップ5は、キャビネット部2の上部に設置されたキャビネットフレーム30と、このキャビネットフレーム30に連なる形で水平方向に形成されたカウンターフレーム31との上面に設置され、ワークトップ5の延長端部が前述の脚部6で支持された形態をなす。この点について図8及び図9に基づいて説明する。
【0025】
図8は図7等とは左右の配置が逆であり、また水栓15及び調節ハンドル16の形態が違うが、実質的な構造は図7等と同様である。
横長の一体的なワークトップ5は、キャビネット部2の上面に対応する部分(キャビネット対応部5a)と、テーブルカウンター部3に対応する部分(カウンター対応部5b)とが一体化されたものと見ることができる。ワークトップ5のキャビネット対応部5aを支持するのがキャビネットフレーム30であり、このキャビネットフレーム30はキャビネット部2の上面輪郭に沿った枠状をなすとともに、例えば収納部の仕切(この例では左右の引き出し10の境目)に沿って縦フレーム部32が形成され、キャビネットフレーム30の上面は水平面に沿って形成され、ここに、ワークトップ5が設置されて、そのキャビネット対応部5aが支持される。
【0026】
一方、カウンターフレーム31は、このキャビネットフレーム30に連なる形で、ワークトップ5(カウンター対応部5b)の延長部の外縁に沿った枠状の形態をなしている。また、その枠状の中間部分を前後方向につなぐ補強部33も形成されている。そしてカウンターフレーム31は、この実施例において、本体フレーム部34と、本体フレーム部34の下側に重なるように位置する下側フレーム部35との二重構造となっている。このようなカウンターフレーム31の一方の端部はキャビネットフレーム30の端部に溶接、ネジ締結その他適宜の手段により連結するか、ワークトップ5に固定するか、キャビネット部2の側板に取り付けられた化粧パネル12に連結・固定することもできる。他方、カウンターフレーム31の反対側の端部から前述の脚部6が直角に折れ曲がって垂下し、これら脚部6とカウンターフレーム31が逆L字状の形態をなす。
【0027】
そして、カウンターフレーム31(本体フレーム部34)の上側に本体フレーム部34と同様の輪郭を有する四角い中間プレート37が設置され、この中間プレート37を介してワークトップ5のカウンター対応部5bが重ね合わされる。仮にこの中間プレート37がないとすると、ワークトップ5のカウンター対応部5bは本体フレーム部34で外縁が支持され、かつ中間部が補強部33で支持されるが、フレームのない部分ではカウンター対応部5b自体の剛性により撓み等を防止する必要がある。これに対し、中間プレート37が介在することにより、カウンター対応部5bが面状に受けられることとなり、その撓み強度が向上する。また、この中間プレート37をテーブルカウンター部3を下側から見たときの化粧版として機能させることもできる。
【0028】
カウンターフレーム31における下側フレーム部35の、キャビネット部2とは反対側の端部から一対の垂下フレーム部38が垂直下方に延び、その一対の垂下フレーム部38の各下端が下端フレーム部39によって水平方向に連結され、これら一対の垂下フレーム部38と水平方向の下端フレーム部39とによって、一続きに連続する矩形枠状の脚部6が構成される。そして、垂下フレーム部38と下端フレーム部39はいずれも帯状の板材で形成され、その帯状の板材がさらにカウンターフレーム31の水平部分(下側フレーム部35)に一筆書き状に連なる形態となっている。つまり、カウンターフレーム31のキャビネット部2側を基端として帯状の板材が水平方向に延び、その延長端から下方に垂下フレーム部38に続き、さらに下端フレーム部39を介してもう一方の垂下フレーム部38に至って上昇し、さらに別の下側フレーム部35へ水平に連なる形態となっている。
【0029】
このように、脚部6及びカウンターフレーム31の一体的な支持構造によりワークトップ5のカウンター対応部5bが支持され、それによってテーブルカウンター部3が形成され、そのテーブルカウンター部3の下側に前後方向に開放され、かつ脚部6の一対の垂下フレーム部38間の空間において側方へも開放され、都合3方向へ開放された拡がりのあるカウンター下側空間4が形成される。そして、このカウンター下側空間4と隣り合う形で、キャビネット部2の下側に前述の台座フレーム20によって形成された低いキャビネット下側空間24とが相まって、階段状に段差のある空間(24,4)が形成される。つまり、階段の1段目がキャビネット下側空間24とすれば、階段の2段目がカウンター下側空間4とみることができる。
【0030】
なお、図8における台座フレーム20の両側の脚フレーム部22、補強脚部23、テーブルカウンター部3の脚部6の各下端に、図11に示すようなアジャスタ40を装着すること、また、図8における台座フレーム20の補強脚部23の下端に、図12に示すようなアジャスタ45を付加することができる。
【0031】
図13に示すように、アジャスタ40は、やや横長のベース板41と、その一端部側から立設されたねじ軸42と、そのねじ軸42とは反対側の端部に厚さ方向に貫通して形成された固定用孔43とを備えている。そして、図11に示すように、ねじ軸42が脚部6等の下端面から上向きに所定範囲で螺合されて、そのねじ込み量が調整されることにより、ベース板41と床面とが接地し、またアンカー49が、上記固定用孔43を通じて床面に打ち込まれ又はねじ込まれることにより、脚部6、脚フレーム部22等ひいては当該システムキッチン1の床面に対する位置が固定される。
【0032】
また、アジャスタ45は、図14に示すように、長手状のベース板46と、その中央部に立設されたねじ軸47と、ベース板46の両端部に形成された2個の固定用孔48とを備え、例えば図12に示すように、台座フレーム20の中間に位置する補強脚部23の下端面から上方に向けてねじ軸47が螺合され、そのねじ込み量の調整により、ベース板46の床面に対する設置状態が最適となるようにされる。また、両端部の固定用孔48を介してアンカー50が床面に入り込み、補強脚部23の位置、ひいては当該システムキッチン1の床面に対する位置が固定される。
【0033】
なお、図1〜図6に、それらアジャスタ40,45の位置を示すが、アジャスタ40は例えば脚部6等の奥行き方向に所定の間隔をおいて2個設置し、アジャスタ45は1個設置する等、適宜選択することができる。
【0034】
図7〜図10では、アジャスタ40,45は記載されていないが、上記のとおり設けることができる。ただし、アジャスタなしの態様でもよい。
【0035】
なお、ワークトップ5の周囲に、ワークトップ5の下面に沿って水平方向に連続するスリットを設けることができる。この点について、図1のA部に相当する部分の構造を図15に示す。10は前記引き出し又は扉であり、30は前記キャビネットフレームであり、この下側にユニット本体60(端面)が表れる。12はキャビネット部2の側板に取り付けられた化粧パネルであり、61はこの側板に取り付けられた化粧パネル12の内側に隣接するユニット側板である。図8で説明した本体フレーム部34、下側フレーム部35は、互いに一体的な構造であり、テーブルカウンター部3側の端部長さに関し、下側フレーム部35の方が、本体フレーム部34より短くされることにより、カウンターフレーム31の端部に横L字状の係合部62が生じ、この係合部62の水平上面が側板に取り付けられた化粧パネル12の上端面に支持され、係合部62の垂直面が側板に取り付けられた化粧パネル12の側面に当たる(又はごく近接する)状態で固定位置となる。中間プレート37は、そのカウンターフレーム31(本体フレーム部34)の上に積層され、さらにその上にワークトップ5が載る。
【0036】
そして、図16(A)に示すように、キャビネット部2において、ワークトップ5の外端面と引き出し10(又は扉)の外側面とは垂直方向で対応する(S1で面一となる)が、キャビネットフレーム30及びユニット本体60の外端面は、いずれもS1より引っ込んだS2に対応する。つまり、キャビネットフレーム30及びユニット本体60は、ワークトップ5よりそれだけ小さい相似形とされている。その結果、キャビネット部2においてワークトップ5の下面に沿ったスリット63が形成される。また図16(B)に示すように、テーブルカウンター部3において、ワークトップ5及び下側フレーム部35は、垂直面S1に各外端面が位置する。他方、それらに挟まれた本体フレーム部34及び中間プレート37は、垂直面S1より引っ込んだS2に各外端面が位置するように、ワークトップ5及び下側フレーム部35より平面輪郭が相似的に小さく形成される。それによって、テーブルカウンター部3においても、ワークトップ5の下面に沿ってスリット64が形成される。
【0037】
そして、スリット63の底面(30、60の外端面)、ならびにスリット64の底面(37、34の外端面)に、共通の化粧板65(化粧ベルト)を装着して、各スリット底面を被覆することができる(図17も参照)。このような一連のスリット63、64は、ワークトップ5の前面のみに、又は前面及び両側部に形成することもできるし、ワークトップ5の前面、両側部、背面の全周にわたって、連続的に形成することができる。このようなスリット63、64により、一体的なワークトップ5の連続性が強調され、統一感のあるシステムキッチンとなる。また、受フレーム部20と、引き出し10(又は扉)、側板に取り付けられた化粧パネル11、12に設けられたスリット幅をそろえ、意匠的にも統一感のあるシステムキッチンとなる。
【0038】
以上の説明のように、本実施例のシステムキッチン1によれば、キャビネット部2には通常と同様にシンク8や加熱器9、さらには複数の引き出し10を備えて十分な機能と大きな収納スペースを確保し、他方、テーブルカウンター部3においては、開放的な広い空間が確保され、このテーブルカウンター部3で調理作業をしたり、あるいはここをダイニングテーブルとして使ったり、さらには、そのカウンター下側空間4にワゴンやダストボックスを収容したり、また、別の可動式の収納部を入れ込んだりするなど、多種多様な使い方ができる。
【0039】
ダイニングテーブル等に使われる場合は、このカウンター下側空間4は、椅子を収容したり、あるいは使用者の足を入れたりするスペースとなる。また、キャビネット部2が小寸法床面から浮き上がって支持され、キャビネット下側空間24とカウンター下側空間4との相乗的な作用により、開放感が高いシステムキッチン1となり、また、高さの違う空間(24及び4)の組合せにより全体として変化のある開放スペースを得ることができる。
【0040】
以上は本発明の文字通り一実施例であり、本発明がその実施例の記載に限定して解釈されるものでないことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例であるシステムキッチンの正面図。
【図2】背面図。
【図3】右側面図。
【図4】左側面図。
【図5】平面図。
【図6】底面図。
【図7】斜視図。
【図8】本発明の一実施例であるシステムキッチンの分解斜視図。
【図9】図8に用いられるカウンターフレーム及び脚部の一体的なフレーム構造部を示す図。
【図10】キャビネット部を床面から浮き上がらせて支持する台座フレームを示す図。
【図11】テーブルカウンター部の脚部等にアジャスタを設けた例を示す図。
【図12】キャビネット部の台座フレームの補強脚部にアジャスタを設けた例を示す図。
【図13】図11のアジャスタを示す図。
【図14】図12のアジャスタを示す図。
【図15】図1におけるA部に相当する部分の拡大正面図。
【図16】ワークトップの下面に形成されるスリットの断面を模式的に示す断面説明図。
【図17】そのスリットを説明する図15に対応する拡大正面図。
【符号の説明】
【0042】
1 システムキッチン
2 キャビネット部
3 テーブルカウンター部
4 カウンター下側空間
5 ワークトップパネル
6 脚部
8 シンク
9 加熱器
20 台座フレーム
24 キャビネット下側空間
30 キャビネットフレーム
31 カウンターフレーム
38 垂下フレーム部
39 下端フレーム部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンク、加熱装置、収納部等の厨房機能部を備え、床面上に設置されるキャビネット部と、
そのキャビネット部の上面を構成するワークトップパネルが前記キャビネット部の側方に連続的に延長された形態で形成されたテーブルカウンター部と、
そのテーブルカウンター部の少なくとも延長端部近傍を支持する脚部と、
を備え、
そのテーブルカウンター部の下方には、少なくとも前後に開放された空間が形成されることを特徴とするシステムキッチン。
【請求項2】
前記キャビネット部の上部には、そのキャビネット部の平面輪郭に沿った枠状のキャビネットフレームが設置され、そのキャビネットフレーム上に前記ワークトップパネルが支持されるとともに、
そのキャビネットフレームに連なるように、かつ前記ワークトップパネルの延長された外縁に沿ってカウンターフレームが形成され、そのカウンターフレーム上に前記ワークトップの延長部分が配置され、さらにそのカウンターフレームの少なくとも前記ワークトップパネルの延長端部に対応する部分が、前記脚部によって支持され、
前記ワークトップパネルは、前記キャビネットフレーム及びこれに連なるカウンターフレームからなる一連のフレーム構造により全体が支持される請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項3】
前記カウンターフレームの、前記キャビネット部から遠い側の端部から、前記脚部が直角かつ下方に一体的に延び、これらカウンターフレームと脚部とが逆L字状の一体的な形態を有する請求項2に記載のシステムキッチン。
【請求項4】
前記カウンターフレームは前記ワークトップパネルの延長部の前後の外縁に沿って水平かつ平行に延び、そのカウンターフレームの両延長端からそれぞれ直角に折れ曲がって前記脚部を構成する一対の垂下フレーム部が形成され、さらにその一対の垂下フレーム部の各下端を水平に連結する下端フレーム部が設けられ、それら垂下フレーム部と下端フレーム部とが前記脚部を枠状に構成して、前記テーブルカウンター部の下方に、前後と前記脚部の側方との三方に開放された空間を形成している請求項3に記載のシステムキッチン。
【請求項5】
前記垂下フレーム部と下端フレーム部は、いずれも帯状の板材で形成され、その帯状の板材がさらに前記カウンターフレームの水平部分に一筆書き状に連なる請求項4に記載のシステムキッチン。
【請求項6】
前記カウンターフレームが水平枠状に形成され、その枠状の空間が中間プレートで上側から覆われ、その中間プレート上に前記ワークトップパネルの延長部が支持される請求項2ないし5のいずれか1項に記載のシステムキッチン。
【請求項7】
前記キャビネット部の下面は、床面上に台座フレームを介して支持され、この台座フレームは、キャビネット部の下端外縁に沿った枠状の台座フレーム部と、その台座フレーム部の両端部から一定寸法下方に垂下する脚フレーム部とを備え、この脚フレーム部によってキャビネット部が床面から一定量浮き上がった状態で支持されて、ここに低い高さのキャビネット下側空間が形成され、このキャビネット下側空間と、これより高い前記テーブルカウンター部の下側空間とが階段状に連なって形成される請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項8】
前記台座フレームの脚フレーム部は、前記枠状の受フレーム部から小寸法垂下する一対の垂下部と、その垂下部を水平方向に連結する連結部とを備え、この台座フレームの脚フレーム部と、前記ワークトップパネルの延長端部を支持する脚部の下端部分とが共通する形態とされた請求項7に記載のシステムキッチン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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