説明

シャッタ装置

【課題】スラットの当接音の発生を抑制し、静粛性を確保させるのに有利なシャッタ装置を提供する。
【解決手段】作動体は、移動するスラット6のうちの少なくとも一部に係合してスラット6を開放姿勢に回動させ且つ隣設するスラット6間に開口を形成する係合位置と、移動するスラットに係合せずスラットを開放姿勢に回動させない退避位置とに切り替え可能とされている。ガイド部100は、巻取体から巻きが外されたスラット6の長さ方向の端部を案内通路51に案内させる。変位抑制部9は、スラット6の長さ方向の端部がガイド部100から案内通路51に向かうとき、スラット6が開放方向(矢印a1方向)に変位することを抑制させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスラットを開閉方向に沿って並設して形成されたシャッタカーテンを有するシャッタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、左右方向に延設されたスラットを高さ方向に沿って複数個並設して形成されたシャッタカーテンと、巻取体と、シャッタカーテンおよび巻取体を有する基部とを備えるシャッタ装置が開示されている。巻取体が一方向へ回転すると、シャッタカーテンが巻取体の外周部に巻き取られる。巻取体が逆方向へ回転すると、巻取体の外周部に巻き取られているシャッタカーテンの巻きが外される。
【0003】
この種のシャッタ装置によれば、シャッタカーテンを構成するスラットを開放姿勢のまま下降させ、シャッタカーテンの先端部の座板が着地して全閉したことに伴い、最下端側のスラットから順次回動させて、開放姿勢のスラットを閉鎖姿勢とするものが知られている(特許文献1,2)。スラットを閉じる方向に常に付勢させる付勢要素がスラット自体に設けられている。これにより防犯性が高められている。スラットを閉じる方向に付勢させる付勢要素の付勢力は、防犯上、所定値以上が要請される。付勢力が弱いと、防犯上好ましくない。更に、上記シャッタ装置では、巻取体から巻きが外されたスラットの長さ方向の端部を基部の案内通路に案内させるガイド部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−271574号公報
【特許文献2】特開2009−046906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したシャッタ装置によれば、シャッタカーテンを閉じるときにおける静粛性を確保するように種々の方策が採用されている。しかし近年、益々、静粛性が要請されている。ここで、シャッタシャッタカーテンが閉じるときには、巻取体に巻き取られていたスラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かう。このとき、ガイド部とスラットの拘束が解除されるため、摩擦変動等の影響で、スラットが瞬間的に開放方向(図15に示す矢印a1方向)に変位し、その後、スラットがもつ付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向(図15に示す矢印a2方向)に変位する傾向がある。この場合、付勢要素の付勢力の影響で、直ちに閉じる方向に変位したスラットが、直下に隣接するスラットの壁面に当接するおそれがある。この場合、微小音であるものの、異音として当接音が発生するおそれがある。防犯性を高めるため付勢部材の付勢力を強くするほど、当接音が大きくなる傾向がある。シャッタカーテンにおいてはスラットは多数固並設されているため、スラット毎に当接音を発生させると、静粛性が損なわれるおそれがある。特に夜間等の時刻、場所等において静粛性が要請されている。
【0006】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、シャッタカーテンを閉鎖させる方向に移動させるとき、異音としての当接音の発生を抑制し、静粛性を確保させるのに有利なシャッタ装置を提供することを課題とするにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)様相1に係るシャッタ装置は、(i)案内通路をもつ基部と、(ii)基部に設けられ、複数のスラットを開閉方向に沿って並設して形成された巻取可能なシャッタカーテンと、(iii)スラットに設けられスラットを常に閉じる方向に付勢させるための付勢要素と、(iii)基部に回転可能に設けられ、一方向への回転に伴いシャッタカーテンを巻取り、逆方向への回転に伴いシャッタカーテンを巻き外すための巻取体と、(iv)基部に設けられ、巻取体を回転させるための駆動機構と、(v)巻取体から巻きが外されたスラットの長さ方向の端部を基部の案内通路に案内させるガイド部と、(vi)スラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かうときにおいてスラットが開放方向に変位することを抑制させるための変位抑制部とを具備することを特徴とする。
【0008】
様相1によれば、シャッタカーテンが閉じるときには、巻取体に巻き取られていたスラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かう。このとき、スラットとガイド部との拘束が解除されるため、摩擦変動等の影響で、スラットが瞬間的に開放方向に変位し、その後、スラットがもつ付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向に変位する傾向がある。この場合、前述したように、付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向に変位したスラットが、直下に隣接するスラットに当接するおそれがある。この場合、当接音として異音が発生するおそれがある。この点様相1の本発明によれば、スラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かうときにおいて、変位抑制部は、スラットが開放方向に変位することを抑制させる。このため、開放方向に変位したスラットが付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向に変位して当接する現象が抑制される。従って、異音としての当接音の発生が抑制される。当接音が発生することがあるとしても、当接音は小さくなる。
(2)様相2に係るシャッタ装置によれば、複数のスラットのうち所定枚数のスラットは、回動可能な回動スラットとされており、基部は、(vii)シャッタカーテンが閉鎖方向に移動するとき、移動する前記スラットのうちの少なくとも一部に係合してスラットを開放姿勢に回動させ且つ隣設する前記スラット間に開口を形成する係合位置と、移動する回動スラットに係合せず回動スラットを開放姿勢に回動させない退避位置とに切り替え可能に設けられた作動体と、(viii)基部に設けられ、係合位置と退避位置とに作動体を切り替えるための作動体切替機構とを具備することを特徴とする。
【0009】
様相2によれば、開口をスラット間に形成しない場合には、シャッタカーテンが閉鎖方向に移動するとき、作動体切替機構により作動体は係合位置ではなく、退避位置に設定される。このため、閉鎖方向に移動するシャッタカーテンのスラットの少なくとも一部と作動体とは互いに係合しない。このため、回動スラットの回動開放は制約され、隣設するスラット間に開口が形成されない。
【0010】
これに対して隣設するスラット間に開口を形成する場合には、シャッタカーテンが閉鎖方向に移動するとき、作動体切替機構により作動体は、退避位置から係合位置に切り替えられる。このため、閉鎖方向に移動するシャッタカーテンのスラットの少なくとも一部に、係合位置の作動体が係合する。この結果、スラットが開放姿勢に回動し、隣設するスラット間に開口が形成される。上記した開口は、採光、通風、視認等の少なくとも一つの機能を果たす。このようにように様相2の本発明によれば、作動体切替機構により作動体を係合位置に切り替えれば、スラットを開放姿勢に回動させることができる。このようにシャッタカーテンの先端部の座板が着地したとしても、シャッタカーテンを構成するスラットを開放姿勢に維持することができ、開口を維持することができる。故に、シャッタカーテンの先端部の座板を着地させてシャッタカーテンを閉鎖させたまま、採光、通風、視認等の少なくとも一つの機能を果たす開口を維持できる。
【0011】
様相2によれば、前述したように、作動体切替機構は、作動体がスラットの一部に係合する係合位置と、スラットに対して係合しないように作動体を退避させる退避位置とに作動体を切り替える。
【0012】
様相2によれば、様相1と同様に、シャッタカーテンが閉じるときには、巻取体に巻き取られていたスラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かう。このとき、ガイド部とスラットの拘束が解除されるため、スラットが瞬間的に開放方向に変位し、その後、スラットがもつ付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向に変位する傾向がある。この場合、前述したように、付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向に変位したスラットが、直下に隣接するスラットに当接するおそれがある。この場合、当接音として異音が発生するおそれがある。この点様相2の本発明によれば、スラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かうときにおいて、変位抑制部は、スラットが開放方向に変位することを抑制させる。このため、開放方向に変位したスラットが付勢要素の付勢力により直ちに閉じる方向に変位して当接する現象が抑制される。従って、異音としての当接音の発生が抑制される。当接音が発生することがあるとしても、当接音は小さくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かうときにおいて、変位抑制部は、スラットが開放方向に変位することを抑制させる。このため前述したように、シャッタカーテンを閉鎖させる方向に移動させるときにおいて、当接音の発生が抑制され、静粛性を確保させるのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】シャッタ装置の正面視を示す正面図である。
【図2】シャッタカーテンを構成するスラットを線状連結部材と共に示す正面図である。
【図3】開閉姿勢に回動できるスラットの端部であるスラットキャップ付近を示す図である。
【図4】開閉姿勢に回動できないスラットの端部であるスラットキャップ付近を示す図である。
【図5】作動体が退避位置に切り替えられている状態を示す要部の正面図である。
【図6】作動体が退避位置に切り替えられていると共に、スラットが閉鎖姿勢のまま下方に移動する状態を示す要部の断面図である。
【図7】スラットが移動するときに変位抑制部がスラットの開き変位を抑制させている状態を示す図である。
【図8】アクチュエータの蓋部材に作動体が取り付けられている状態を示す図である。
【図9】作動体がこれの退避位置に切り替えられている状態を水平方向に沿って切断した要部の断面図である。
【図10】作動体がこれの係合位置に切り替えられている状態を示す図である。
【図11】係合体が係合位置に切り替えられ、スラットが開放姿勢に回動されつつ下方に移動する状態を示す正面図である。
【図12】実施形態2に係り、作動体がこれの係合位置に切り替えられている状態を示す図である。
【図13】実施形態3に係り、シャッタカーテンを構成するスラットを線状連結部材と共に示す正面図である。
【図14】実施形態4に係り、作動体がこれの退避位置に切り替えられている状態を示す図である。
【図15】従来技術に係り、スラットが当接音を発生させる過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好適形態によれば、変位抑制部は作動体に一体的に設けられている。この場合、作動体が退避位置に存在するとき、変位抑制部は、スラットの長さ方向の端部がガイド部から基部の案内通路に向かうときにおいてスラットが開放方向に変位することを抑制させることが好ましい。また、作動体が係合位置に存在するとき、変位抑制部は、スラットに干渉しない非干渉位置に退避することが好ましい。好適形態によれば、作動体が係合位置に移動してスラットを回動させるときには、変位抑制部は、スラットと干渉しない非干渉位置に移動する構成とされている。さらに、非干渉位置に移動する変位抑制部が基部の壁部分に衝突しないように、基部の壁部分には切欠状の空間が形成されていることが好ましい。この場合、非干渉位置に移動する変位抑制部が基部の壁部分に衝突することが回避される。好適形態によれば、回動スラットは、係合位置に存在する作動体に係合することにより、スラットを開放姿勢に回動させるための第1係合部と、開口形成方向に回動したスラットの開放姿勢を維持するために基部の一部に係合するための第2係合部とを備えている。この場合、スラットの開放姿勢が良好に維持される。
【0016】
部品の寸法関係の条件の如何によっては、変位抑制部と第2係合部とが干渉するおそれがある。そこで好適形態によれば、第2係合部は、スラットの長さ方向の一端部および他端部のうち、作動体および変位抑制部から相対的に遠い側の端部に設けられている。且つ、第2係合部は、スラットの長さ方向の一端部および他端部のうち、作動体および変位抑制部から相対的に近い側の端部には設けられていない。変位抑制部と第2係合部とが干渉するおそれがあるためである。
【0017】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について図面を参照して説明する。まず、全体構成を説明する。複雑化を避けるため、図面ではハッチングが省略されている。図1は、建築物等の構造物の開口を開閉するように、構造物に据え付けられるシャッタ装置の正面図を模式的に示す。シャッタ装置は、スラット6を高さ方向(矢印H方向)に沿って複数個並設して形成されたシャッタカーテン1と、シャッタカーテン1を巻き取る巻取体2と、巻取体2を回転させる駆動機構の主要素であるモータ3と、巻取体2を回転可能に保持する基部の一部を構成する横フレーム4と、シャッタカーテン1の両側の側方に設けられた基部の一部を構成する2個の縦支柱5とを備えている。モータ3を制御するスイッチ(図示せず)が設けられている。
【0018】
スイッチによりモータ3が駆動し、巻取体2が回転中心線2xを中心として一方向へ回転すると、シャッタカーテン1は矢印H2方向(シャッタ閉鎖方向)に移動し、座板6xが着地する。スイッチによりモータ3が逆動し、巻取体2が逆方向へ回転すると、巻取体2からシャッタカーテン1が巻き下され、矢印H1方向(シャッタ開放方向)に移動する。
【0019】
スラット6は、2個の縦支柱5間において、左右方向(L方向)に沿って延設されている。巻取体2またはモータ3には、巻取体2の回動を不能とするブレーキ部20が設けられている。図1はあくまでも概念図を示しており、スラット6の数は図1に限定されるものではない。図1に示すように、シャッタカーテン1の左右両側には、チェーン状の線状連結部材7がそれぞれ設けられている。線状連結部材7は、シャッタ装置の高さ方向(矢印H方向)に隣設する各スラット6の端部同士を連結すると共に、高さ方向(矢印H方向)に沿って伸縮可能とされている。
【0020】
図2に示すように、シャッタカーテン1は、シャッタカーテン1の開閉方向(矢印H方向)において並設された複数のスラット6を備えている。スラット6は、金属または樹脂製のスラット本体60と、スラット本体60の長手方向の両端部に固定された樹脂製のスラットキャップ62とを備えている。図3および図4に示すように、スラットキャップ62は、スラット本体60の端部に取り付けられた被着部63と、被着部63から外方向(スラット6の延設方向)に軸状に突出する軸状突出部64とを備えている。軸状突出部64は線状連結部材7に連結されている。ここで、複数のスラット6のうち、上側の所定枚数(例えば3枚)のスラット6は開放姿勢になり得るように設定されている。図3および図4はスラット6の要部を示す。図3は、開放姿勢になり得るように設定されているスラット6o(o:open,回動スラット)のスラットキャップ62を示す。図3に示すように、スラット6oの樹脂製のスラットキャップ62には、第1係合部67および第2係合部68が樹脂材料を基材として一体成形されている。第1係合部67は軸状突出部64の外壁面に突設されている。第2係合部68は被着部63の外壁面において軸状突出部64とほぼ平行に外方に向けて突設されている。第1係合部67の中心および第2係合部68の中心は、スラット6の長手方向(矢印L方向)において間隔ΔL(図3参照)を隔てて形成されている。シャッタカーテン1を構成する複数のスラット6のうち、スラット6o以外のスラット6s(s:shut)は、開放姿勢にならないように設定されている。主として防犯上の理由により、必要以上に開口6eが形成されることを抑えるためである。図4は、開放姿勢にならないように設定されているスラット6sのスラットキャップ62の要部を示す。図3および図4の比較から理解できるように、スラット6sの樹脂製のスラットキャップ62には、第1係合部67および第2係合部68が成形されていない。
【0021】
図5および図6は、開放姿勢に設定可能なスラット6oが開放姿勢とされておらず、閉鎖姿勢とされている状態のシャッタカーテン1を示す。図6に示すように、スラット6の上側には、凸状の上側嵌合部60uが形成されている。スラット6の下側には、凹状の下側嵌合部61dが形成されている。上側嵌合部60uは、上側に隣設するスラット6の下側嵌合部61dに対して嵌合可能および離脱可能とされている。下側嵌合部61dは、下側に隣設するスラット6の上側嵌合部60uに対して嵌合可能および離脱可能とされている。尚、図6において12は室外を示し、10は室内を示す。スラット6をこれが閉鎖する方向に常に付勢させる付勢要素69(図7参照)が、スラット6の軸状突出部64に設けられている。付勢要素69は捻りコイルバネで形成されている。
【0022】
図9に示すように、縦支柱5には、第1案内通路51および第2案内通路52を形成するガイドレール部53が基部の一部として設けられている。第1案内通路51、第2案内通路52およびガイドレール部53は、高さ方向(矢印H方向)に沿って延設されている。
【0023】
図5および図6に示すように、基部の一部となる縦支柱5のガイドレール部53の上端部には、アクチュエータ8が脱着可能に取り付けられている。アクチュエータ8は、基部の一部となるように縦支柱5のガイドレール部53の上端開口53fを塞ぐようにガイドレール部53の上端部に固定されたガイドレールキャップ部材80と、ガイドレールキャップ部材80に取り付けられた樹脂製の蓋部材81と、蓋部材81に取り付けられた硬質樹脂または金属製の作動体83と、ガイドレールキャップ部材80に取り付けられた作動体切替機構84(図5参照)とを備えている。ガイドレールキャップ部材80の下部を形成する嵌合部80aは、縦支柱5のガイドレール部53の最上端の上端開口53f内に嵌合されている。嵌合部80aは取付具80d(図11参照)でガイドレール部53に取り付けられている。
【0024】
本実施形態によれば、図8〜図10に示すように、作動体83は矢印E1,E2方向に移動できるように、アクチュエータ8の蓋部材81にスライド可能に支持されている。即ち、図8に示すように、蓋部材81は、作動体83を矢印E1,E2方向(直動方向、シャッタカーテン1の開閉方向と直交する方向)に移動させる移動通路81bと、作動体83の上側面83uに対面して規制するばね部82とを備えている。ばね部82は板ばねとするが、コイルばねや線ばねでも良い。このように作動体83は、係合位置Aと退避位置Bとの間において、シャッタカーテン1の開閉方向(矢印H方向)に対して交差する方向に沿って移動可能に、アクチュエータ8の蓋部材81に搭載されている。図8に示すように、ばね部82の基端部82aは、蓋部材81に揺動可能に連結されている。ばね部82の突起状をなす先端部82cは自由端状とされており、作動体83の一部である上面83uに対面し、作動体83の姿勢を定位置(ほぼ水平位置)に維持する機能をもつ。蓋部材81は、長孔81xと孔81yとをもつ。
【0025】
作動体83は、ばね部82により規制されているものの、ばね部82の付勢力に抗して回避方向(図8に示す矢印F1方向,上方)に変位することができる。このように作動体83の位置が変位したとしても、ばね部82の付勢力により作動体83は復帰方向(図8に示す矢印F2方向)に戻り、定位置に復帰することができる。
【0026】
図9は、ガイドレール部53の軸直角方向の断面図を示す。図9に示すように、作動体83は、スラット6の軸状突出部64に向けて突出している作動突起83eを有する。図9は、作動体83の作動突起83eの面83eoがガイドレール部53の外壁面53eから距離S2離間して、作動体83が退避位置Bに切り替えられている状態を示す。この場合、図9に示すように、スラット6の長手方向(矢印L方向)において、作動体83の作動突起83eとスラット6の第1係合部67とは寸法LW離間している。この結果、スラット6が下降したとしても、スラット6の第1係合部67と作動体83の作動突起83eとは係合(当接)できないようにされている。
【0027】
これに対して、図10は、作動体83が係合位置Aに切り替えられている状態を示す。この場合、図10に示すように、スラット6の長手方向(矢印L方向)において、スラット6の第1係合部67と作動体83の作動突起83eとは対面可能とされており、このため作動体83の作動突起83eと第1係合部67とは係合(当接)可能である。
【0028】
図5に示すように、作動体切替機構84は、作動体83を係合位置Aおよび退避位置Bに切り替えるものであり、ガイドレール部53の上端部に保持されたガイドレールキャップ部材80に搭載されている。作動体切替機構84は、駆動源85と、駆動源85により揺動されるリンク状の揺動体86、揺動体86を退避位置Bに向けて常時付勢する捻りコイルばねで形成された付勢部材86hとをもつ。ここで、付勢部材86hは、揺動体86を退避位置Bに向けて退避方向(矢印E2方向)に常時付勢している。このため、万一、駆動源85が故障したときであっても、揺動体86は、係合位置A(スラット6oを開放姿勢とする位置)ではなく、退避位置B(スラット6oを開放姿勢としない位置)に維持されている。故に、スラット6oが過誤的に開放姿勢となることは防止されており、防犯上好ましい。
【0029】
駆動源85は、アクチュエータ8のガイドレールキャップ部材80に保持されており、励磁ソレノイド85aと、一方向(K1方向、上方向)に前進すると共に他方向(K2方向、下方向)に後退可能な可動プランジャー85cとをもつ。駆動源85は励磁ソレノイドを有するが、モータでも、空気圧シリンダ、油圧シリンダでも良く、要するに作動体83を係合位置Aと退避位置Bとの間において移動させ得るものであれば良い。
【0030】
揺動体86は、一方向(矢印D1方向)および他方向(矢印D2方向)に揺動可能になるように、アクチュエータ8のガイドレールキャップ部材80において、揺動中心となる取付具87により枢支されている。揺動体86と可動プランジャー85cとはピン状の第1連結具88で揺動可能に連結されている。具体的には、揺動体86の長孔86cと可動プランジャー85cの第1連結具88とは嵌合されている。揺動体86の先端部86eと作動体83の基端部83kとは、ピン状の第2連結具89で揺動可能に連結されている。
【0031】
ここで、駆動源85が一方向(係合方向)に駆動して、可動プランジャー85cを係合方向(矢印K1方向)に移動させると、揺動体86は取付具87の回りで係合方向(矢印D1方向)に移動し、ひいては、作動体83の作動突起83eは係合方向(矢印E1方向)に移動して係合位置A(図10参照)となる。これに対して、駆動源85が他方向(退避方向)に駆動し、可動プランジャー85cを退避方向(矢印K2方向)に移動させると、揺動体86は取付具87を中心として退避方向(矢印D2方向)に揺動し、ひいては作動体83の作動突起83eは退避方向(矢印E2方向)に移動して退避位置Bとなる。
【0032】
次に、シャッタカーテン1を閉鎖する場合について説明する。この場合、アクチュエータ8の駆動源85がオフであれば、図5に示すように、駆動源85の可動プランジャー85cは退避方向(矢印K2方向)に移動しており、揺動体86は付勢部材86hにより付勢され、揺動体86の回動中心(取付具87)を中心として退避方向(矢印D2方向)に揺動している。ひいては、作動体83は退避方向(矢印E2方向)に移動し、退避位置Bに退避されている(図5,図9参照)。この状態で、モータ3が巻き外し方向に作動し、巻取体2が巻き外し方向(シャッタカーテン1の巻きを外す方向)へ回転すると、巻取体2からシャッタカーテン1の巻きが外され、シャッタ閉鎖方向(矢印H2方向、下方向)に移動する。このとき、前述したように、アクチュエータ8の駆動源85がオフ(断電)であるため、付勢部材86hの付勢力により、作動体83の作動突起83eは退避位置Bに切り替えられている(図5,図9参照)。故に、スラット6が下方に移動したとしても、スラット6の第1係合部67は通路57(図9参照)を支障無く通過できるため、作動体83の作動突起83eとスラット6の第1係合部67とは距離LW(図9参照)離間しており、互いに係合(当接)しない。従ってスラット6oは開放姿勢に回動せず、閉鎖姿勢のまま状態で下方に降ろされる。従って、シャッタカーテン1が閉鎖しているときには、スラット6oはいずれも開放姿勢には回動しておらず、隣設するスラット6o間には開口6eが形成されていない(図6参照)。なお、スラット6が矢印H2方向(下方)に下降するとき、スラット6のスラットキャップ62の軸状突出部64はガイドレール部53の第1案内通路51内を下降する(図9参照)。ここで、図6から理解できるように、縦支柱5の上側には、シャッタカーテン1を構成するスラット6の長さ方向の端部であるスラットキャップ62を第1案内通路51に案内させるガイド面102をもつガイド部100が設けられている。
【0033】
次に、シャッタカーテン1を閉鎖する場合において、スラット6oを開放姿勢にする過程について説明する。この場合、アクチュエータ8の駆動源85をオンさせる。すると、駆動源85の可動プランジャー85cは係合方向(矢印K1方向)に移動しており、揺動体86は係合方向(矢印D1方向)に移動しており、ひいては、作動体83の作動突起83eは係合方向(矢印E1方向)に移動している。この結果、作動体83の作動突起83eは係合位置A(図10参照)に切り替えられている。このように作動体83が係合位置Aに切り替えられている状態において、モータ3が巻き外し方向に作動し、巻取体2が巻き外し方向へ回転すると、巻取体2からシャッタカーテン1の巻きが外され、矢印H2方向(閉鎖方向、下方)に移動する。
【0034】
前述したように、作動体83の作動突起83eが係合位置Aに位置しており、通路57を塞いでいる。このため、図11および図12から理解できるように、スラット6oの第1係合部67が作動体83の作動突起83eに係合(当接)してしまう。従ってスラット6oは、開放姿勢方向(図11に示す矢印M1方向)へ、軸状突出部64を中心として回動する。このように第1係合部67は、スラット6oを開放姿勢方向に回動させる起点となる回動起点部として機能することができる。従ってスラット6は開放姿勢に維持され、開放姿勢の状態で下方に降ろされる(図11,図12参照)。故に、シャッタカーテン1を閉鎖させるとき、第1係合部67が形成されているスラット6oは、開放姿勢方向(矢印M1方向)へ回動する。従って、図11および図12に示すように、隣設するスラット6o間に、開口6eが形成される。開口6eは、通風用、採光用、視認用として機能できる。このようにスラット6oが矢印M1方向へ回動し開放姿勢となるとき、図11に示すように第2係合部68はガイドレール部53の第2案内通路52に進入したまま、矢印H2方向に下降する。この状態では、スラット6oには、付勢要素69によりスラットを閉鎖姿勢とする方向(矢印M2方向)の付勢力が作用しているが、第2係合部68は第2案内通路52の壁面52c(図11参照)に当たるため、スラット6oは閉鎖姿勢とする方向(矢印M2方向)へ回動することができない。このためシャッタカーテン1が閉鎖されているとき、スラット6oを開放姿勢に維持することができる。このように第2係合部68は、スラット6oを開放姿勢に維持する開放姿勢維持部として機能することができる。
【0035】
しかしながら作動体83の作動突起83eが係合位置Aに存在するときであっても、スラット6のうち非開放型のスラット6sは、前述したように第1係合部67を備えていないので、作動突起83eに係合できず、スラット6sは開放姿勢に回動できず、閉鎖姿勢のまま下方向(矢印H2方向)に移動する。従って、非開放型のスラット6sについては、隣設するスラット6s間に開口6eが形成されない。従って本実施形態によれば、開口6eを形成したい位置に相当するスラット6については、第1係合部67および第2係合部68を併有するスラット6oとすれば良い。開口6eを形成したくない位置に相当するスラット6については、スラット6s(第1係合部67および第2係合部68を有しない)とすれば良い。このように複数のスラット6のうち、任意のものをスラット6oとすることができる。一般的には、防犯性等を考慮すると、複数のスラット6のうち、上側の数枚について、第1係合部67および第2係合部68を形成してスラット6oとすることができる。この場合には、スラット6oが開放姿勢方向に回動し、第2係合部68が第2案内通路52の壁面52cを摩擦摺動するとしても、その摩擦摺動距離が短くて澄み、第2係合部68の摩耗が抑制される。なお、第1係合部67および/または第2係合部68はスラットキャップ62と同材質の樹脂で形成しても良いし、あるいは、スラットキャップ62を構成する樹脂よりも摩擦摺動性が更に強力な樹脂(例えばエンジニアプラスチック等)で形成しても良く、場合によってはアルミニウム合金等の金属でも良い。なお、全部のスラット6について、第1係合部67および第2係合部68を形成しスラット6oとしても良いことは勿論である。
【0036】
次に、閉鎖状態のシャッタカーテン1を開放方向(矢印H1方向)に移動させる場合について説明する。この場合、モータ3により巻取体2がこれの回転中心線2xの回りで巻取方向に回動する。すると、巻取体2よりも下方の線状連結部材7は上方(矢印H1方向)に移動し、巻取体2の外周面に次第に巻き取られる。この場合、スラット6oを開放姿勢に設定するための駆動源85はオフであり、作動体83の作動突起83eは退避位置B(図5参照)に退避している。
【0037】
さて、本実施形態によれば、図8〜図11に示すように、作動体83には変位抑制部9がスラット6に向けて突出状態に一体成形で設けられている。従って変位抑制部9は作動体83に連動する。図7に示すように、シャッタカーテン1が閉じるときには、巻取体2に巻き取られていたスラット6の長さ方向の端部であるスラットキャップ32がガイド部100のガイド面102から縦支柱5の第1案内通路51に向かう。このとき、ガイド部100のガイド面102とスラット6のスラットキャップ32との拘束が解除されるため、摩擦変動等の影響で、スラット6が瞬間的に開放方向(図15の矢印a1方向)に変位し、その後、スラット6がもつ付勢要素69の付勢力により直ちに閉じる方向(図15の矢印a2方向)に変位することがある。この場合、前述したように、付勢要素69の付勢力により直ちに閉じる方向(矢印a2方向)に変位したスラット6が、直下に隣接するスラット6の外壁面に当接するおそれがある(図15参照)。この場合、当接音として異音が発生するおそれがある。この点本実施形態によれば、スラット6の長さ方向の端部であるスラットキャップ32がガイド部100のガイド面102から縦支柱5の第1案内通路51に向かうときにおいて、図7に示すように、変位抑制部9は、スラット6のスラットキャップ32に干渉してこれの姿勢を規制し、ひいてはスラット6が開放方向(矢印a1方向)に変位することを抑制させる。このため、従来技術とは異なり、開放方向(矢印a1方向)に変位したスラット6が付勢要素69の付勢力により直ちに閉じる方向に変位して当接する現象が抑制される。従って、異音としての当接音の発生が抑制される。当接音が発生することがあるとしても、当接音は小さくなる。このため前述したように、シャッタカーテン1を閉鎖させる方向に移動させるときにおいて、当接音の発生が抑制され、静粛性を確保させるのに有利である。
【0038】
更に説明を加える。変位抑制部9は作動体83に一体的に設けられており、一体品として移動する。この場合、図5に示すように、作動体83が退避位置Bに存在するとき、変位抑制部9の抑制面91はスラット6のスラットキャップ32に干渉してこれの姿勢を規制する干渉位置MAに存在する。スラット6の長さ方向の端部であるスラットキャップ32がガイド部100のガイド面102から縦支柱5の第1案内通路51に向かうとき、スラット6は開放方向(矢印a1方向)に変位しようすとするが、図7に示すように、変位抑制部9のうちスラット6に対面する抑制面91は、スラット6のスラットキャップ32の外壁面に当接する。従って従来技術とは異なり、スラット6が開放方向(矢印a1方向)に変位することを抑制させる。このため、従来技術とは異なり、開放方向(矢印a1方向)に変位したスラット6が付勢要素69の付勢力により直ちに閉じる方向(矢印a2方向)に変位して当接する現象が抑制される。従って、異音としての当接音の発生が抑制される。
【0039】
また本実施形態によれば、図10に示すように、作動体83が係合位置Aに存在してスラット6oを回動開放させるときには、変位抑制部9は、スラット6のスラットキャップ32に干渉しない非干渉位置MBに移動されている。作動体83および変位抑制部9は一体的に移動するためである。この場合、変位抑制部9がスラット6のスラットキャップ32と干渉しない。このため、スラット6の第1係合部67が係合位置Aの作動体83の係合突起83eに係合すれば、スラット6oは回動して開放することができる。すなわち、作動体83が係合位置Aとされるときには、変位抑制部9は非干渉位置MBに設定されている。非干渉位置MBに設定されている変位抑制部9は、スラット6oの回動開放機能を阻害させない。
【0040】
(実施形態2)
図12は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を果たす。前述したように、スラット6oを回動させるときには、作動体83が矢印E1方向に沿って係合位置Aに移動する。この場合、変位抑制部9は、係合体83と共に矢印E1方向に移動して非干渉位置MBに設定され、矢印E1方向に引っ込む状態とされる(図12参照)。この場合、各部品の寸法条件の如何によっては、非干渉位置MBに向けて矢印E1方向に移動する変位抑制部9が縦支柱5の壁部分に衝突するおそれが発生することがある。そこで、図12に示すように、縦支柱5の壁部分には切欠状の空間59が形成されている。空間59は辺59a,59cで区画されている。このため、変位抑制部9と一体に結合されている作動体83は矢印E1方向に支障無く移動でき、係合体83は係合位置Aに設定される。よって作動体83によってスラット6oを回動開放させ得る機能が損なわれない。
【0041】
(実施形態3)
図13は実施形態3を示す。本実施形態は実施形態1,2と基本的には同様の構成および同様な作用効果を果たす。前述したように、スラット6oを回動させるときには、変位抑制部9は係合体83と共に矢印E1方向に移動して非干渉位置MBに設定される(図12参照)。この場合、各部品の寸法条件の如何によっては、第2係合部68が変位抑制部9に干渉するおそれがあることがある。そこで本実施形態では、図13に示すように、第2係合部68はスラット6の長さ方向の一端部601および他端部602の双方に設ける構造が採用とされていない。即ち、図3に示すように、第2係合部68は、スラット6の長さ方向の一端部601および他端部602のうち、作動体83および変位抑制部9を搭載するアクチュエータ8から遠い側の他端部602に設けられている。しかし、第2係合部68は、スラット6の長さ方向の一端部601および他端部602のうち、作動体83および変位抑制部9を搭載するアクチュエータ8に近い側の一端部601には設けられていない。非干渉位置MBに設定されている変位抑制部9と第2係合部68との干渉を阻止するためである。
【0042】
(実施形態4)
図14は実施形態4を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様な作用効果を果たす。変位抑制部9Bは作動体83ではなく、アクチュエータ8のガイドレールキャップ部材80に一体成形されている。本実施形態では、部品共用化のためアクチュエータが設けられているが、スラット6は回動しない方式とされている。
【0043】
(その他)
なお本実施形態によれば、シャッタカーテン1を閉鎖する場合に、スラット6oを開放姿勢にするためにはアクチュエータ8の駆動源85をオンさせると共に、スラット6oを閉鎖姿勢にするときにはアクチュエータ8の駆動源85をオフさせることにしているが、これに限らず、場合によっては、スラット6oを開放姿勢にするためにはアクチュエータ8の駆動源85をオフさせると共に、スラット6oを閉鎖姿勢にするときにはアクチュエータ8の駆動源85をオンさせることにしても良い。本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は例えば建築物、車両、船舶といった構造物の開口を開閉するシャッタ装置に利用できる。
【符号の説明】
【0045】
1はシャッタカーテン、2は巻取体、20はブレーキ部、3はモータ(駆動機構)、4は横フレーム(基部)、5は縦支柱(基部)、51は第1案内通路、52は第2案内通路、53はガイドレール部(基部)、59は切欠状の空間、6はスラット、60はスラット本体、62はスラットキャップ、63は被着部、64は軸状突出部、67は第1係合部、68は第2係合部、69は付勢要素、6eは開口、7は線状連結部材、8はアクチュエータ、80はガイドレールキャップ部材、82はばね部、83は作動体、83eは作動突起、84は作動体切替機構、85は駆動源、85cは可動プランジャー、86は揺動体、Aは係合位置、Bは退避位置、9は変位抑制部、91は抑制面、MAは非干渉位置、MBは干渉位置、100はガイド部、102はガイド面を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内通路をもつ基部と、
前記基部に設けられ、複数のスラットを開閉方向に沿って並設して形成された巻取可能なシャッタカーテンと、
前記スラットに設けられ前記スラットを常に閉じる方向に付勢させるための付勢要素と、
前記基部に回転可能に設けられ、一方向への回転に伴い前記シャッタカーテンを巻取り、逆方向への回転に伴い前記シャッタカーテンを巻き外すための巻取体と、
前記基部に設けられ、前記巻取体を回転させるための駆動機構と、
前記巻取体から巻きが外された前記スラットの長さ方向の端部を前記基部の前記案内通路に案内させるためのガイド部と、
前記スラットの長さ方向の端部が前記ガイド部から前記基部の前記案内通路に向かうときにおいて前記スラットが開放方向に変位することを抑制させるための変位抑制部とを具備することを特徴とするシャッタ装置。
【請求項2】
請求項1において、複数のスラットのうち所定枚数のスラットは、回動可能な回動スラットとされており、前記基部は、
前記シャッタカーテンが閉鎖方向に移動するとき、移動する前記スラットのうちの少なくとも一部に係合して前記スラットを開放姿勢に回動させ且つ隣設する前記スラット間に開口を形成する係合位置と、移動する前記回動スラットに係合せず前記回動スラットを開放姿勢に回動させない退避位置とに切り替え可能に設けられた作動体と、
前記係合位置と前記退避位置とに前記作動体を切り替えるための作動体切替機構とを具備することを特徴とするシャッタ装置。
【請求項3】
請求項2において、前記変位抑制部は前記作動体に一体的に設けられており、
前記作動体が前記退避位置に存在するとき、前記変位抑制部は、前記スラットの長さ方向の端部が前記ガイド部から前記基部の前記案内通路に向かうときにおいて前記スラットが開放方向に変位することを抑制させ、且つ、
前記作動体が前記係合位置に存在するとき、前記変位抑制部は、前記スラットに干渉しない非干渉位置に退避することを特徴とするシャッタ装置。
【請求項4】
請求項3において、前記非干渉位置に移動する前記変位抑制部が前記基部の壁部分に衝突しないように、前記基部の壁部分には空間が形成されていることを特徴とするシャッタ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のうちの一項において、前記回動スラットは、前記係合位置に存在する前記作動体に係合することにより、前記スラットを開放姿勢に回動させて前記スラット間に開口を形成するための第1係合部と、前記開口形成方向に回動した前記スラットの開放姿勢を維持するために前記基部の一部に係合するための第2係合部とを備えていることを特徴とするシャッタ装置。
【請求項6】
請求項5において、前記第2係合部は、前記スラットの長さ方向の一端部および他端部のうち、前記作動体および前記変位抑制部から相対的に遠い側の端部に設けられており、且つ、前記スラットの長さ方向の前記一端部および前記他端部のうち、前記作動体および前記変位抑制部から相対的に近い側の端部には設けられていないことを特徴とするシャッタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−184880(P2011−184880A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48804(P2010−48804)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)