説明

シャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品

【課題】 無電解ニッケルめっきは、次亜リン酸塩を還元剤とする、所謂ニッケル−リンめっき(Ni−Pめっき)であり、熱処理を行わなければ表面硬度が高くならず、耐久性を向上させることは困難であり、最終的には筆記できない状態(筆記不能)となる問題があった。
【解決手段】 シャープペンシル用チャック部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金であることを特徴とするシャープペンシル用チャック部品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品に関し、特に、めっき皮膜を形成したシャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、シャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品にめっき皮膜を形成することは知られていた。しかし、単にめっき皮膜を形成しても、相対する部品との関係によりめっき皮膜の特性が得られず動作不良を生じていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平05−82587公報
【特許文献2】実開平05−82589公報
【特許文献3】特開2001−353995公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているシャープペンシル用チャックは、チャックの芯保持部に凹凸部を形成し、該芯保持部に無電解めっき皮膜を形成したことが記載されている。この無電解めっきより形成されるめっき皮膜は、チャックの耐久性を向上させる特性(めっき皮膜の表面硬度を高くする)を付与するために処理されている。しかし、記載されているニッケル−燐メッキ(Ni−Pめっき)又はニッケル−ボロンメッキ(Ni−Bめっき)は、実使用上熱処理を行わなければめっき皮膜の表面硬度が得られない特性を有している。前記熱処理は、一般的な公知として350℃未満では効果がほとんどなく、350℃以上で行うことでめっき皮膜が結晶化し表面硬度が劇的に高くなることが知られている。
【0005】
しかしチャック部品に使用される真鍮などの銅合金は、100℃以上の熱処理を行うと焼き鈍しした状態(表面硬度が低下する)となり、表面に表面硬度が高いめっき皮膜を形成しても、チャック部品とめっき皮膜の表面硬度差によりめっき皮膜にクラックが発生し、最終的にはめっき皮膜がはく離してしまうこととなる(密着性の低下)。仮に低温(100℃から150℃位)で熱処理した場合は、クラックの発生や密着性の低下は防止できるがめっき皮膜は、非結晶(アモルファス)の状態を維持し、表面硬度の向上は期待できず、チャック部品の耐久性の向上も望めない。このことから替芯の繰り出し動作を繰り返し行うことで、チャック部品と替芯の接触部で摩耗現象が発生し、最終的にはチャック部品の芯保持部に形成された凹凸がなくなり、その結果、替芯を保持できず(替芯がすべり)使用者の筆記圧で替芯が引き込んでしまい筆記できない状態(筆記不能)となる問題があった。
【0006】
特許文献2に開示されているシャープペンシルの芯保持装置は、チャックの頭部に設けたボールと締具(チャックリング部品)において、ボールが接触する締具(チャックリング部品)のテーパー面に無電解めっき皮膜を形成したことが記載されている。この無電解めっきより形成されるめっき皮膜は、締具(チャックリング部品)とボールとの耐摩耗性を向上されるために処理されている。しかし、記載されているニッケル−リンめっき(Ni−Pめっき)又はニッケル−ボロンめっき(Ni−Bめっき)は、前述したように熱処理を行わなければ表面硬度が高くならず、耐摩耗性は向上させることは困難であった。このことからボールが接触する締具(チャックリング部品)のテーパー面で摩耗が発生し、ボールを介してチャックの頭部での替芯の締め付けができず(替芯の保持ができない)、使用者の筆記圧で替芯が引き込んでしまい筆記できない状態(筆記不能)となる問題があった。
【0007】
特許文献3に開示されているシャープペンシル用チャック及びチャックリングは、チャック及びチャックリングに無電解めっき皮膜を形成したことが記載されている。この無電解めっきより形成されるめっき皮膜は、チャック及びチャックリングの耐久性を向上されるために処理されている。しかし、記載されている無電解ニッケルめっきは、次亜リン酸塩を還元剤とする、所謂ニッケル−リンめっき(Ni−Pめっき)であり、前述したように熱処理を行わなければ表面硬度が高くならず、耐久性を向上させることは困難であり、最終的には筆記できない状態(筆記不能)となる問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シャープペンシル用チャック部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金であることを第1の要旨とし、前記めっき皮膜が、少なくともチャック部品の替芯が接触する箇所及び/又はチャック部品と直接又は間接的にチャックリング部品と接触する箇所に形成したことを第2の要旨とし、シャープペンシル用チャックリング部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金であることを第3の要旨とし、前記めっき皮膜が、チャックリング部品の直接又は間接的にチャック部品と接触する箇所に形成したことを第4の要旨とし、前記めっき皮膜が、無電解めっき法により形成したことを第5の要旨とし、前記炭素(C)が、超微粒子炭素粉体であることを第6の要旨とし、前記シャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品の材質が、銅合金であることを第6の要旨とするものである。
【0009】
チャック部品及びチャックリング部品の材質は、金属や樹脂などめっき皮膜が形成できるものであればよく、特に限定されない。具体的には、アルミニウムまたはその合金、銅またはその合金、鉄またはその合金、亜鉛またはその合金、マグネシウムまたはその合金、チタンまたはその合金、金またはその合金、銀またはその合金、白金またはその合金、スズまたはその合金、ニッケルまたはその合金などの金属材料、塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリアミド、ナイロン、ポリアセタールなどの熱可塑性樹脂材料、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂などの熱硬化樹脂材料などを用いることができる。
本発明においては、熱処理を行わなくとも表面硬度を高くすることが可能であることより、耐熱性が低い(熱処理ができない)樹脂に用いることで耐摩耗性を向上させることが可能となる。また、一般的にチャック部品やチャックリング部品に用いられる銅合金(真鍮やリン青銅など)に用いることにより、部品加工性(切削性)を考慮し、耐久性と耐摩耗性を向上できるため好適に用いることができる。
【0010】
めっき皮膜を形成する組成は、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金であればよい。具体的には、ニッケル−リン−ホウ素めっき(Ni−P−Bめっき)、ニッケル−リン−炭素めっき(Ni−P−Cめっき)、ニッケル−リン−ホウ素−炭素めっき(Ni−P−B−Cめっき)などが挙げられる。また、めっき皮膜の形成方法は、めっき皮膜が形成できれば特に限定されないが、電気めっき法や無電解めっき法などが挙げられる。特に、還元剤や置換剤を用いる無電解めっき法(化学めっき法)が、チャック部品やチャックリング部品の内面(内部)にめっき皮膜を形成できるので好適に使用できる。
また、めっき皮膜はチャック部品またはチャックリング部品の少なくともどちらか一方に形成してもよいが、チャック部品及びチャックリング部品の両方にめっき皮膜を形成することで、さらに耐久性や耐摩耗性が向上する。
めっき皮膜の合金組成であるリン(P)またはホウ素(B)は、次亜リン酸塩(次亜リン酸ナトリウムなど)やジメチルアミンボランを供給源とすることで、還元剤と合金組成の供給源を兼ね備えるので好適に使用できる。炭素(C)は、他のめっき皮膜を構成する組成(ニッケル(Ni)やリン(P)やホウ素(B))と化学的に結合せず機械的な分散体として合金化するため炭素(C)の脱落によるめっき皮膜の欠陥を極力抑制するため微粉体を用いることがよく、特に、粒子径がナノサイズの所謂ナノカーボン粉体やナノダイヤモンド粉体が好適に使用できる。また、粒子径がナノサイズの炭素(C)を用いてめっき皮膜中に見かけ上の凝集体を形成させることでめっき皮膜表面にミクロンサイズの凹凸が形成でき、相対する部品との接触面積が低下し耐摩耗性(摺動性)が付与できる(図1と図2参照)。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、シャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金とすることで、熱処理をしなくともめっき皮膜の表面硬度が飛躍的に向上し耐久性や耐摩耗性が得られることより、替芯の繰り出し動作を繰り返し行うチャック部品と替芯の接触部で摩耗が発生せず、常に最適な芯保持機能を保持することが可能となる。また、ボールが接触する締具(チャックリング部品)のテーパー面での摩耗も防止でき、ボールを介してチャックの頭部での替芯の締め付け力(芯保持力)の低下を防止できる。
めっき皮膜の形成方法として無電解めっき法を用いることで、チャック部品やチャックリング部品の内部にめっき皮膜が形成でき、チャック部品の内面で替芯と接触する箇所(芯把持部)の耐久性や、チャックリング部品に直接又は間接的にチャック部品と接触する箇所の耐久性と耐摩耗性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】無電解Ni−P−Cめっきの表面SEM写真。
【図2】図1の部分拡大表面SEM写真。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、シャープペンシル用チャック部品およびチャックリング部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金としたことを最も主要な特徴とし、熱処理をしなくともめっき皮膜の表面硬度を高くでき、部品の耐久性と耐摩耗性を実現した。
【0014】
(実施例1)
真鍮製のシャープペンシル用チャック部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするニッケル合金めっき液にジメチルアミンボランを添加したニッケル−リン−ホウ素合金めっき液(Ni−P−B合金めっき液:商品名 カニボラン(SKB−230)日本カニゼン株式会社製)を用いて、pH6.2、温度82℃の条件で10分間浸漬し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャック部品に施した。
【0015】
(実施例2)
真鍮製のシャープペンシル用チャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするニッケル−リン合金めっき液(Ni−P合金めっき液:商品名 ブルーシューマー 日本カニゼン株式会社製)に、ナノダイヤモンド粉体(商品名:uDiamond Blend エア・ブラウン株式会社製)をめっき液全量に対して5wt%添加し、攪拌分散したニッケル−リン−炭素合金めっき液(Ni−P−C合金めっき液)を用いて、pH6.0、温度90℃の条件で6分間浸漬し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャックリング部品に施した(めっき皮膜表面にはミクロンサイズの凹凸が形成されていた(図1参照))。
【0016】
(実施例3)
真鍮製のシャープペンシル用チャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に亜リン酸を還元性リン化合物とするニッケル−リン合金めっき液(Ni−P合金めっき液:商品名 ニッケリンB 奥野製薬工業株式会社製)に、ナノダイヤモンド粉体(商品名:uDiamond Blend エア・ブラウン株式会社製)をめっき液全量に対して5wt%添加し、攪拌分散したニッケル−リン−炭素合金めっき液(Ni−P−C合金めっき液)を用いて、pH1.5、温度65℃、カソード電流密度2A/dmの条件で10分間電解処理し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャックリング部品に施した。
【0017】
(実施例4)
真鍮製のシャープペンシル用チャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするニッケル合金めっき液にジメチルアミンボランを添加したニッケル−リン−ホウ素合金めっき液(Ni−P−B合金めっき液:商品名 カニボラン(SKB−230)日本カニゼン株式会社製)に、ナノダイヤモンド粉体(商品名:uDiamond Blend エア・ブラウン株式会社製)をめっき液全量に対して5wt%添加し、攪拌分散したニッケル−リン−ホウ素−炭素合金めっき液(Ni−P−B−C合金めっき液)を用いて、pH6.2、温度82℃の条件で20分間浸漬し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャックリング部品に施した。
【0018】
(実施例5)
真鍮製のシャープペンシル用チャック部品とチャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次にチャック部品とチャックリング部品にそれぞれ異なっためっき皮膜を施した。
チャック部品は、実施例1と同様なめっき皮膜を施した。
チャックリング部品は、実施例3と同様なめっき皮膜を施した。
【0019】
(実施例6)
真鍮製のシャープペンシル用チャック部品とチャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次にチャック部品とチャックリング部品はともに実施例1と同様なめっき皮膜を施した。
【0020】
(比較例1)
真鍮製のシャープペンシル用チャック部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に硫酸ニッケル、塩化ニッケル及びホウ酸を主成分とする公知のニッケルめっき液(ワット浴)に1次光沢剤としてベンゼンスルホン酸と2次光沢剤としてアリルスルホン酸を添加した光沢ニッケルめっき液(光沢Niめっき液)を用いて、pH3.0、温度65℃、カソード電流密度4A/dmの条件で5分間電解処理し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャック部品に施した。
【0021】
(比較例2)
真鍮製のシャープペンシル用チャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするニッケル−リン合金めっき液(Ni−P合金めっき液:商品名 ブルーシューマー 日本カニゼン株式会社製)を用いて、pH6.0、温度90℃の条件で6分間浸漬し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャックリング部品に施した。
【0022】
(比較例3)
真鍮製のシャープペンシル用チャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするニッケル−リン合金めっき液(Ni−P合金めっき液:商品名 ブルーシューマー 日本カニゼン株式会社製)を用いて、pH6.0、温度90℃の条件で6分間浸漬し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャックリング部品に施した後、温度100℃の雰囲気で30分間熱処理を行った。
【0023】
(比較例4)
真鍮製のシャープペンシル用チャックリング部品を用い、溶剤洗浄後公知の方法にて脱脂、酸活性した。次に次亜リン酸ナトリウムを還元剤とするニッケル−リン合金めっき液(Ni−P合金めっき液:商品名 ブルーシューマー 日本カニゼン株式会社製)を用いて、pH6.0、温度90℃の条件で6分間浸漬し、2μm(めっき皮膜厚さ)のめっき皮膜をチャックリング部品に施した後、温度400℃の雰囲気で30分間熱処理を行った。
【0024】
シャープペンシル用チャック部品及び/又はチャックリング部品に施しためっき皮膜の評価は、各部品単体におけるめっき皮膜としての特性評価と、シャープペンシルに組み込んだ時のシャープペンシルとしての特性評価を行った。
【0025】
(1)部品単体におけるめっき皮膜としての特性評価
1;表面硬度の評価
表面硬度は、マイクロビッカース硬度計(明石製作所製MVK−G1)を用いて、5回測定した平均値とした。
2;つき廻り性の評価
つき廻り性は、チャック部品又はチャックリング部品の内面を蛍光X線分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー製SEA5120A)を用いて、元素分析(定性分析)しめっき皮膜の有無を確認した。
3;クラックの発生の有無の評価
クラックの発生の有無は、10倍のルーペを用いて確認した。
4;密着性の評価
密着性は、JIS H 8504:1999「めっきの密着性試験方法」に準じた曲げ試験方法にて確認した。
(2)シャープペンシルとしての特性評価
シャープペンシルとしての特性評価用は、各めっき皮膜を施したチャック部品及び/又はチャックリング部品をチャックユニットとしてシャープペンシルに組み込んだ状態で行った。
1;替芯の引き込みの有無の評価
替芯の引き込みの有無は、10万回替芯の繰り出し動作を行った後、150g荷重で筆記したときに替芯が引き込むか否かを評価した。
2;チャックユニットの動作状態
チャックユニットの動作状態は、10万回替芯の繰り出し動作を行った後、チャック部品及び/又はチャックリング部品状態を評価した。
【0026】
各実施例、比較例をまとめたものを表1と表2に示す。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャープペンシル用チャック部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、リン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金であることを特徴とするシャープペンシル用チャック部品。
【請求項2】
前記めっき皮膜が、少なくともチャック部品の替芯が接触する箇所及び/又はチャック部品と直接又は間接的にチャックリング部品と接触する箇所に形成したことを特徴とする請求項1記載のシャープペンシル用チャック部品。
【請求項3】
シャープペンシル用チャックリング部品に施しためっき皮膜において、めっき皮膜の組成が、少なくともニッケル(Ni)と、少なくともリン(P)、ホウ素(B)、炭素(C)から選択される2種以上とのニッケル合金であることを特徴とするシャープペンシル用チャックリング部品。
【請求項4】
前記めっき皮膜が、チャックリング部品の直接又は間接的にチャック部品と接触する箇所に形成したことを特徴とする請求項3記載のシャープペンシル用チャックチャックリング部品。
【請求項5】
前記めっき皮膜が、無電解めっき法により形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のシャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品。
【請求項6】
前記炭素(C)が、超微粒子炭素粉体であることを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のシャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品。
【請求項7】
前記シャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品の材質が、銅合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項6記載のシャープペンシル用チャック部品及びチャックリング部品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−135921(P2012−135921A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289114(P2010−289114)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000005511)ぺんてる株式会社 (899)
【Fターム(参考)】