シャーレ
【課題】閉じた状態の蓋を傾けてシャーレ本体と蓋との間にすきまを開ける操作を容易に行えるシャーレを提供する。
【解決手段】底板部210およびこの底板部210の周部から立ち上がる側壁部220をもつシャーレ本体200と、天板部310およびこの天板部310の周部から下垂するスカート部320をもつ蓋と、を有し、上記シャーレ本体200と上記蓋300とは、上記スカート部320が上記側壁部220の外側に位置するように組み合わされるシャーレ100であって、上記蓋300は、上記組み合わせ状態から上記シャーレ本体200に対して傾斜状に回動することができ、かつ、所定以上の回動が規制される。
【解決手段】底板部210およびこの底板部210の周部から立ち上がる側壁部220をもつシャーレ本体200と、天板部310およびこの天板部310の周部から下垂するスカート部320をもつ蓋と、を有し、上記シャーレ本体200と上記蓋300とは、上記スカート部320が上記側壁部220の外側に位置するように組み合わされるシャーレ100であって、上記蓋300は、上記組み合わせ状態から上記シャーレ本体200に対して傾斜状に回動することができ、かつ、所定以上の回動が規制される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌培養、細胞培養、あるいは組織培養等に用いられるシャーレに関する。
【背景技術】
【0002】
シャーレは、皿とよばれるシャーレ本体と、このシャーレ本体の上部に被せられる蓋との組み合わせからなる。シャーレ本体は、円形の底板部と、この底板部の外周から立ち上がる円筒状の側壁部とを有する。蓋は、円形の天板部と、この天板部の外周から下垂し、シャーレ本体の側壁部の外径より大の内径をもつ円筒状の側壁部とを有する。
【0003】
このようなシャーレは、従前はガラス製のものが一般的であったが、最近では、たとえば特許文献1に開示されているもののように、樹脂製の使い捨て方式に構成されさたものも見受けられる。
【0004】
しかしながら、シャーレ本体に対して単に蓋を被せるというシャーレの基本構成は、永年変わっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−223257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、シャーレ本体内にたとえば培地や検体などを注入する作業をする場合、蓋を完全に取りはずした状態でこの作業をすることは、空気中の雑菌がシャーレ本体内に侵入する可能性が大きくなるので好ましくない。そのため、従来、たとえば、蓋をした状態のシャーレを片方の手で保持しつつ、その片方の手の指で器用に蓋を摘んで傾けてシャーレ本体と蓋との間にすきまを開け、そこからもう一方の手でピペットを操作するなどして培地や検体などを注入し、その後蓋を元に戻してすきまを閉じる、といった作業を強いられる。
【0007】
この作業は、慣れるまでは非常に困難な作業であるし、作業者の手に対してシャーレが大型の場合には、不可能ともいえる。また、シャーレを保持する手の指が不用意にシャーレ本体の開口に掛かって汚染の原因となることもある。
【0008】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、閉じた状態の蓋を傾けてシャーレ本体と蓋との間にすきまを開ける操作を容易に行えるシャーレを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によって提供されるシャーレは、底板部およびこの底板部の周部から立ち上がる側壁部をもつシャーレ本体と、天板部およびこの天板部の周部から下垂するスカート部をもつ蓋と、を有し、上記シャーレ本体と上記蓋とは、上記スカート部が上記側壁部の外側に位置するように組み合わされるシャーレであって、上記蓋は、上記組み合わせ状態から上記シャーレ本体に対して傾斜状に回動することができ、かつ、所定以上の回動が規制されることを特徴としている。
【0010】
好ましい実施の形態では、上記シャーレ本体の上記側壁部および上記蓋の上記スカート部は、円筒状をしている。
【0011】
好ましい実施の形態では、上記シャーレ本体には、上記側壁部の外面に対して所定の間隔をあけて形成された規制壁が設けられており、この規制壁の内面に上記スカート部の外面が干渉することにより、上記蓋の所定以上の回動が規制される。
【0012】
好ましい実施の形態では、上記規制壁は、上記側壁部の外面に形成したフランジ部から立ち上がり、かつ、上記側壁部と同心状の環状壁の形態をもっている。
【0013】
好ましい実施の形態では、上記組み合わせ状態において上記蓋を上記シャーレ本体に対して回転させることにより上記蓋を上記シャーレ本体に対してロックするロック機構をさらに備えている。
【0014】
好ましい実施の形態では、上記ロック機構は、上記スカート部の外面に形成された突起と、上記規制壁の内面に形成された係合部とを備えて構成されており、上記組み合わせ状態から上記蓋を回転させたとき、上記突起が上記係合部の下側に係合するように構成されている。
【0015】
好ましい実施の形態では、上記シャーレ本体には、フランジ状のインデックス記載片が一体的に設けられている。
【0016】
好ましい実施の形態では、上記蓋体には、外方もしくは上方に延出するフランジ部が形成されている。
【0017】
好ましい実施の形態では、上記フランジ部は、上記蓋体の全周もしくは部分的に設けられており、その外周もしくは端面には、凹凸が形成されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るシャーレは、片手に保持したまま親指などで蓋の周部に適当な力を加えるだけで蓋を所定角度傾斜回動させ、蓋とシャーレ本体との間に適度なすきまが形成される状態を容易に作り出すことができる。そのため、蓋を取り外さずにシャーレに培地や検体などを注入するといった操作が非常に行いやすくなる。
【0019】
本発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う好ましい実施の形態の説明から、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るシャーレの一実施形態の平面図である。
【図2】図1のII-II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】図1に示すシャーレの全体斜視図である。
【図5】シャーレ本体の平面図である。
【図6】図5のVII-VII線に沿う拡大断面図である。
【図7】係合部を示す拡大斜視図である。
【図8】蓋の平面図である。
【図9】突起を示す拡大斜視図である。
【図10】作用説明図である。
【図11】本発明に係るシャーレの他の実施形態の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0022】
図1ないし図10は、本発明に係るシャーレ100の一実施形態を示している。このシャーレ100は、シャーレ本体200と、蓋300とを有し、これらシャーレ本体200および蓋300は、いずれも樹脂成形によって形成される。樹脂は、医療用プラスチックとして一般的なポリスチレンやメチルペンテンのほか、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどの、好適には透明性を有する樹脂材料が用いられるが、これらに限定されない。
【0023】
シャーレ本体200は、皿状をしており、円形の底板部210と、この底板部210の周部から一定高さをもって立ち上がる円筒状の側壁部220とを基本的に備える。蓋300は、円形の天板部310と、この天板部310の周部から一定の上下寸法をもって下垂する円筒状のスカート部320とを基本的に備える。蓋300のスカート部320の内径は、シャーレ本体200の側壁部220の外径より大に設定されており、シャーレ本体200と蓋300とは、図2、図3に示されているように、スカート部320が側壁部220の外側に位置するようにして、かつ、天板部310の下面が側壁部220の上端220aに載るような恰好で組み合わされる。
【0024】
図2、図3によく表れているように、シャーレ本体200にはさらに、側壁部220の外面に対して所定の間隔をあけて形成した規制壁230が設けられている。この実施形態においてこの規制壁230は、側壁部220の下部外周から延出させた外向フランジ部231を介して、この外向フランジ部231から上方に所定高さで立ち上がる環状壁232の形態を有している。なお、この環状壁232は、側壁部220と同心状に形成されているとともに、側壁部220との間に、上記スカート部320の厚みより大の環状すきま233が形成され、かつ、上端232aの位置が組み合わされた蓋300のスカート部320の下端320aより上位となるように形成される。さらに、この実施形態では、上記環状壁232の外周の一部に、外方に舌片状に延出する、インデックス記載片240が一体に形成されている。
【0025】
蓋300にはさらに、天板部310をそのまま外方に延出させるようにして、スカート部320の外周から延出するフランジ部330が形成され、このフランジ部330の外周には、ローレット等の凹凸331が形成されている。なお、この実施形態では、このフランジ部330には、後記するロック機構400を構成する突起410と対応する位置に、周方向所定幅の切欠き332が設けられている。
【0026】
加えて、本実施形態では、シャーレ本体200に対して蓋300を組み合わせた状態でロックするためのロック機構400が付加されている。
【0027】
このロック機構400は、蓋300のスカート部320の下方外面に形成した複数の突起410と、シャーレ本体200の環状壁232の内面に形成した複数の係合部420とを有する。この実施形態では、複数の突起410は、図8に良く表れているように、スカート部320の外周に120°ごとに3箇所形成されており、複数の係合部420は、図5に表れているように、上記複数の突起410と対応させて、120°ごとに3箇所形成されている。
【0028】
複数の突起410は、図8、図9に表れているように、スカート部320の周方向に所定幅をもっており、その上面は、上記複数の係合部420の下面と係合する傾斜係合面410aとなっている。また、この実施形態では、3箇所の突起410のうち、一つの係合部410の近傍に、後記するように複数の係合部420に隣接させて形成される凸部421を乗り越えるように係合してロック状態を節度感をもって保持するための係合凸部411が形成されている。
【0029】
上記複数の係合部420は、図6、図7に表れているように、環状壁232の内面から突出して周方向に所定幅を有する板状の形態をもっている。この実施形態では、各係合部420に連続させて、上下方向に延びる凸部421が一体形成されている。
【0030】
本発明に係るシャーレ100は、蓋300がシャーレ本体200に組み合わされた状態から傾斜状に回動することができるが、これは、スカート部320の厚みが、シャーレ本体200の側壁部220と環状壁232との間の環状のすきま233よりも小であることにより達成される。すなわち、スカート部320は、上記環状のすきま233に入り込んだ状態において、図10に示すように傾動することができる。
【0031】
本発明に係るシャーレ100はまた、蓋300が所定の傾斜状態をこえてさらに回動することが規制されるように構成されている。すなわち、上記したようにスカート部320の厚みが上記環状のすきま233に入り込んだ状態で傾動することができるが、この傾動が進むと、やがてスカート部320の下端部320aが側壁部220の外面に当接すると同時に、スカート部320の上部外面が環状壁232の上端232aに当接する。これにより、蓋300の所定の傾斜状態以上の回動が阻止される(図10参照)。
【0032】
蓋300の最大傾斜回動状態は、スカート部320の厚みと環状のすきま233との関係、環状壁232の上下高さ寸法、スカート部320の環状のすきま233への進入量等を調整することによって調整することができる。しかしながら、蓋300が最大傾斜回動位置をとるとき、この蓋300の回動支点となる部位と直径方向反対側におけるスカート部320の下端320aとシャーレ本200の側壁部220の上端220aとの間に、たとえば、ピペット(図示略)を挿入するに十分なすきまSが形成されるように上記蓋の最大傾斜回動位置をとるように調整する。
【0033】
次に、上記構成のシャーレ100の使用方法を説明する。
【0034】
蓋300を単にシャーレ本体200に組み合わせる場合には、スカート部320が側壁部220の外側に位置するように蓋300をシャーレ本体200上に被せるだけでよい。この場合、蓋300の周方向の回転位置によっては、複数の突起410が複数の係合部420上に載ることがあるが、この場合には、蓋300を若干回転させるだけで、スカート部320が環状のすきま233に落ち込み、適正な組み合わせ状態が達成される。本実施形態では、フランジ部330に切欠き332が形成されていて、複数の突起410の周方向位置が容易に確認できるので、複数の突起410が複数の係合部420上に載らないように、シャーレ本体200に対する蓋300の回転位置を選択して、スカート部320が環状のすきま233に落ち込んだ適正な組み合わせ状態を得ることが容易である。
【0035】
この状態において、必要に応じて蓋300を所定方向(図に示す実施形態では、時計回り方向)に回転させると、突起410が係合部420の下面420aに係合し、蓋300のロック状態がえられる。実施形態では、突起410の上面が傾斜係合面410aとなっているので、突起410の傾斜係合面410aが係合部420の下面420aを滑動することにより、蓋300の天板部310の下面がシャーレ本体200の側壁部220の上面220aに強く押し付けられた、確実な密閉状態を得ることができる。また、このロック状態においては、上記係合凸部411がいずれかの係合部420に隣接して形成された凸部421を乗り越えるように係合して、このようなロック状態となったことを節度感をもって知らせることができる。このようなロック状態を解除するには、蓋300を反対方向(図に示す実施形態では、反時計回り方向)に回転させればよい。
【0036】
ロック解除状態において、シャーレ100を片手に保持し、たとえば親指で蓋300の縁を下方に押下げるなどすることにより、図10に示すような、蓋300の傾斜回動状態を容易に得ることができる。上記したように、蓋300は、所定の傾斜回動状態よりもさらに回動することが規制されているので、上記のように蓋300の縁を押下げる場合に、力を微妙に調整するといった必要なく、ある程度以上の押下げ力をかけて蓋300を回動させることにより、一定の傾斜回動状態を得ることができる。このように、このシャーレ100においては、片手でシャーレ100を保持したまま、蓋300を一定角度傾斜回動させ、蓋300とシャーレ本体200との間に所定のすきまSを形成し、この状態において、もう一方の手でピペットを操作して、培地や検体などをすきまSから注入することができる。このような注入が終われば、即座に蓋300を閉じることができるので、培地注入作業において、空気中の雑菌によってシャーレ本体200の内部が汚染されるといった事態を極力防止することができる。
【0037】
なお、図に示すシャーレ100においては、蓋300には、フランジ部330が形成されているので、上記のように蓋300の縁を下方に押してこの蓋300を傾斜回動させる操作をより容易に行える。
【0038】
また、フランジ部330には、ローレット等の凹凸331が形成されているので、上記のように片方の手でシャーレ100を保持して培地や検体等の注入作業を行った後、そのまま親指を上記フランジ部330の外周に掛けて蓋300を所定方向に回転させてロックするといった操作も容易にできる。
【0039】
また、図に示すシャーレ100においては、シャーレ本体200における側壁部220の外側にフランジ部231を介して環状壁232が配置されているので、シャーレ本体200を手に保持する場合、指先が側壁部220の上端に掛かることが少なく、作業者の手の汚れ等によって内容物が汚染されるといったことも、極力回避することができる。
【0040】
さらに、図に示すシャーレ100の場合、インデックス記載片240に当該シャーレ本体200内の内容物情報、あるいは試験内容情報を示すインデックスを記載しておくことにより、たとえば、蓋300にインデックス情報を記載した場合のように、蓋300を取り違えてシャーレ本体200内の内容物情報、あるいは試験内容情報が混乱するといった事態をも防止することができる。インデックス記載片240はまた、シャーレ本体200の外周から延出する形態をもっているので、この部分をシャーレ100全体の持ち手として利用することができ、この場合、シャーレ100の取扱いが便利となるとともに、さらに効果的に汚染を回避することができる。
【0041】
さらに、複数のシャーレ100を積み重ねて保管しておくような場合、インデックス記載片240は、上下方向に間隔をあけて位置することになるので、すべてのインデックス記載片240上の情報を一覧することができる。
【0042】
もちろん、この発明の範囲は、図に示した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、すべてこの発明の範囲に含まれる。
【0043】
たとえば、蓋300に設けるフランジ部330は、図に示す実施形態のように、切欠き332を設けるほか、全周に設けてもよい。また、フランジ部330は、図11に示すように、蓋300の上面から上方に筒状に延出するようにしてもよい。この場合においても、フランジ部330の上端には、凹凸331を設けておくとよい。この場合、蓋300を傾斜回動させるときには、フランジ部330に指を掛け、スカート部320を外側に倒すようにすればよい。蓋300が一定の傾斜回動状態でそれ以上の回動が規制される点は、上記したのと同様である。
【0044】
ロック機構400については、突起410の上面を傾斜係合面410aとしたが、環状壁232の内面に設ける係合部420の下面420aを傾斜面としてもよい。また、係合部420および突起410に傾斜面を設けるかどうかは、選択的な事項である。
【0045】
さらに、実施形態では、蓋300の傾斜回動量を規制するための規制壁230として、側壁部220の全周を取り巻く環状壁232の形態としているが、側壁部220の周方向の一部領域に対して、すきま233を介して立ち上がるように形成しても、もちろんよい。
【符号の説明】
【0046】
100 シャーレ
200 シャーレ本体
210 底板部
220 側壁部
230 規制壁
231 フランジ部
232 環状壁
233 環状すきま
240 インデックス記載片
300 蓋
310 天板部
320 スカート部
330 フランジ部
400 ロック機構
410 突起
410a 傾斜係合面
420 係合部
421 凸部
S すきま
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌培養、細胞培養、あるいは組織培養等に用いられるシャーレに関する。
【背景技術】
【0002】
シャーレは、皿とよばれるシャーレ本体と、このシャーレ本体の上部に被せられる蓋との組み合わせからなる。シャーレ本体は、円形の底板部と、この底板部の外周から立ち上がる円筒状の側壁部とを有する。蓋は、円形の天板部と、この天板部の外周から下垂し、シャーレ本体の側壁部の外径より大の内径をもつ円筒状の側壁部とを有する。
【0003】
このようなシャーレは、従前はガラス製のものが一般的であったが、最近では、たとえば特許文献1に開示されているもののように、樹脂製の使い捨て方式に構成されさたものも見受けられる。
【0004】
しかしながら、シャーレ本体に対して単に蓋を被せるというシャーレの基本構成は、永年変わっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−223257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、シャーレ本体内にたとえば培地や検体などを注入する作業をする場合、蓋を完全に取りはずした状態でこの作業をすることは、空気中の雑菌がシャーレ本体内に侵入する可能性が大きくなるので好ましくない。そのため、従来、たとえば、蓋をした状態のシャーレを片方の手で保持しつつ、その片方の手の指で器用に蓋を摘んで傾けてシャーレ本体と蓋との間にすきまを開け、そこからもう一方の手でピペットを操作するなどして培地や検体などを注入し、その後蓋を元に戻してすきまを閉じる、といった作業を強いられる。
【0007】
この作業は、慣れるまでは非常に困難な作業であるし、作業者の手に対してシャーレが大型の場合には、不可能ともいえる。また、シャーレを保持する手の指が不用意にシャーレ本体の開口に掛かって汚染の原因となることもある。
【0008】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、閉じた状態の蓋を傾けてシャーレ本体と蓋との間にすきまを開ける操作を容易に行えるシャーレを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によって提供されるシャーレは、底板部およびこの底板部の周部から立ち上がる側壁部をもつシャーレ本体と、天板部およびこの天板部の周部から下垂するスカート部をもつ蓋と、を有し、上記シャーレ本体と上記蓋とは、上記スカート部が上記側壁部の外側に位置するように組み合わされるシャーレであって、上記蓋は、上記組み合わせ状態から上記シャーレ本体に対して傾斜状に回動することができ、かつ、所定以上の回動が規制されることを特徴としている。
【0010】
好ましい実施の形態では、上記シャーレ本体の上記側壁部および上記蓋の上記スカート部は、円筒状をしている。
【0011】
好ましい実施の形態では、上記シャーレ本体には、上記側壁部の外面に対して所定の間隔をあけて形成された規制壁が設けられており、この規制壁の内面に上記スカート部の外面が干渉することにより、上記蓋の所定以上の回動が規制される。
【0012】
好ましい実施の形態では、上記規制壁は、上記側壁部の外面に形成したフランジ部から立ち上がり、かつ、上記側壁部と同心状の環状壁の形態をもっている。
【0013】
好ましい実施の形態では、上記組み合わせ状態において上記蓋を上記シャーレ本体に対して回転させることにより上記蓋を上記シャーレ本体に対してロックするロック機構をさらに備えている。
【0014】
好ましい実施の形態では、上記ロック機構は、上記スカート部の外面に形成された突起と、上記規制壁の内面に形成された係合部とを備えて構成されており、上記組み合わせ状態から上記蓋を回転させたとき、上記突起が上記係合部の下側に係合するように構成されている。
【0015】
好ましい実施の形態では、上記シャーレ本体には、フランジ状のインデックス記載片が一体的に設けられている。
【0016】
好ましい実施の形態では、上記蓋体には、外方もしくは上方に延出するフランジ部が形成されている。
【0017】
好ましい実施の形態では、上記フランジ部は、上記蓋体の全周もしくは部分的に設けられており、その外周もしくは端面には、凹凸が形成されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るシャーレは、片手に保持したまま親指などで蓋の周部に適当な力を加えるだけで蓋を所定角度傾斜回動させ、蓋とシャーレ本体との間に適度なすきまが形成される状態を容易に作り出すことができる。そのため、蓋を取り外さずにシャーレに培地や検体などを注入するといった操作が非常に行いやすくなる。
【0019】
本発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う好ましい実施の形態の説明から、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るシャーレの一実施形態の平面図である。
【図2】図1のII-II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】図1に示すシャーレの全体斜視図である。
【図5】シャーレ本体の平面図である。
【図6】図5のVII-VII線に沿う拡大断面図である。
【図7】係合部を示す拡大斜視図である。
【図8】蓋の平面図である。
【図9】突起を示す拡大斜視図である。
【図10】作用説明図である。
【図11】本発明に係るシャーレの他の実施形態の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0022】
図1ないし図10は、本発明に係るシャーレ100の一実施形態を示している。このシャーレ100は、シャーレ本体200と、蓋300とを有し、これらシャーレ本体200および蓋300は、いずれも樹脂成形によって形成される。樹脂は、医療用プラスチックとして一般的なポリスチレンやメチルペンテンのほか、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどの、好適には透明性を有する樹脂材料が用いられるが、これらに限定されない。
【0023】
シャーレ本体200は、皿状をしており、円形の底板部210と、この底板部210の周部から一定高さをもって立ち上がる円筒状の側壁部220とを基本的に備える。蓋300は、円形の天板部310と、この天板部310の周部から一定の上下寸法をもって下垂する円筒状のスカート部320とを基本的に備える。蓋300のスカート部320の内径は、シャーレ本体200の側壁部220の外径より大に設定されており、シャーレ本体200と蓋300とは、図2、図3に示されているように、スカート部320が側壁部220の外側に位置するようにして、かつ、天板部310の下面が側壁部220の上端220aに載るような恰好で組み合わされる。
【0024】
図2、図3によく表れているように、シャーレ本体200にはさらに、側壁部220の外面に対して所定の間隔をあけて形成した規制壁230が設けられている。この実施形態においてこの規制壁230は、側壁部220の下部外周から延出させた外向フランジ部231を介して、この外向フランジ部231から上方に所定高さで立ち上がる環状壁232の形態を有している。なお、この環状壁232は、側壁部220と同心状に形成されているとともに、側壁部220との間に、上記スカート部320の厚みより大の環状すきま233が形成され、かつ、上端232aの位置が組み合わされた蓋300のスカート部320の下端320aより上位となるように形成される。さらに、この実施形態では、上記環状壁232の外周の一部に、外方に舌片状に延出する、インデックス記載片240が一体に形成されている。
【0025】
蓋300にはさらに、天板部310をそのまま外方に延出させるようにして、スカート部320の外周から延出するフランジ部330が形成され、このフランジ部330の外周には、ローレット等の凹凸331が形成されている。なお、この実施形態では、このフランジ部330には、後記するロック機構400を構成する突起410と対応する位置に、周方向所定幅の切欠き332が設けられている。
【0026】
加えて、本実施形態では、シャーレ本体200に対して蓋300を組み合わせた状態でロックするためのロック機構400が付加されている。
【0027】
このロック機構400は、蓋300のスカート部320の下方外面に形成した複数の突起410と、シャーレ本体200の環状壁232の内面に形成した複数の係合部420とを有する。この実施形態では、複数の突起410は、図8に良く表れているように、スカート部320の外周に120°ごとに3箇所形成されており、複数の係合部420は、図5に表れているように、上記複数の突起410と対応させて、120°ごとに3箇所形成されている。
【0028】
複数の突起410は、図8、図9に表れているように、スカート部320の周方向に所定幅をもっており、その上面は、上記複数の係合部420の下面と係合する傾斜係合面410aとなっている。また、この実施形態では、3箇所の突起410のうち、一つの係合部410の近傍に、後記するように複数の係合部420に隣接させて形成される凸部421を乗り越えるように係合してロック状態を節度感をもって保持するための係合凸部411が形成されている。
【0029】
上記複数の係合部420は、図6、図7に表れているように、環状壁232の内面から突出して周方向に所定幅を有する板状の形態をもっている。この実施形態では、各係合部420に連続させて、上下方向に延びる凸部421が一体形成されている。
【0030】
本発明に係るシャーレ100は、蓋300がシャーレ本体200に組み合わされた状態から傾斜状に回動することができるが、これは、スカート部320の厚みが、シャーレ本体200の側壁部220と環状壁232との間の環状のすきま233よりも小であることにより達成される。すなわち、スカート部320は、上記環状のすきま233に入り込んだ状態において、図10に示すように傾動することができる。
【0031】
本発明に係るシャーレ100はまた、蓋300が所定の傾斜状態をこえてさらに回動することが規制されるように構成されている。すなわち、上記したようにスカート部320の厚みが上記環状のすきま233に入り込んだ状態で傾動することができるが、この傾動が進むと、やがてスカート部320の下端部320aが側壁部220の外面に当接すると同時に、スカート部320の上部外面が環状壁232の上端232aに当接する。これにより、蓋300の所定の傾斜状態以上の回動が阻止される(図10参照)。
【0032】
蓋300の最大傾斜回動状態は、スカート部320の厚みと環状のすきま233との関係、環状壁232の上下高さ寸法、スカート部320の環状のすきま233への進入量等を調整することによって調整することができる。しかしながら、蓋300が最大傾斜回動位置をとるとき、この蓋300の回動支点となる部位と直径方向反対側におけるスカート部320の下端320aとシャーレ本200の側壁部220の上端220aとの間に、たとえば、ピペット(図示略)を挿入するに十分なすきまSが形成されるように上記蓋の最大傾斜回動位置をとるように調整する。
【0033】
次に、上記構成のシャーレ100の使用方法を説明する。
【0034】
蓋300を単にシャーレ本体200に組み合わせる場合には、スカート部320が側壁部220の外側に位置するように蓋300をシャーレ本体200上に被せるだけでよい。この場合、蓋300の周方向の回転位置によっては、複数の突起410が複数の係合部420上に載ることがあるが、この場合には、蓋300を若干回転させるだけで、スカート部320が環状のすきま233に落ち込み、適正な組み合わせ状態が達成される。本実施形態では、フランジ部330に切欠き332が形成されていて、複数の突起410の周方向位置が容易に確認できるので、複数の突起410が複数の係合部420上に載らないように、シャーレ本体200に対する蓋300の回転位置を選択して、スカート部320が環状のすきま233に落ち込んだ適正な組み合わせ状態を得ることが容易である。
【0035】
この状態において、必要に応じて蓋300を所定方向(図に示す実施形態では、時計回り方向)に回転させると、突起410が係合部420の下面420aに係合し、蓋300のロック状態がえられる。実施形態では、突起410の上面が傾斜係合面410aとなっているので、突起410の傾斜係合面410aが係合部420の下面420aを滑動することにより、蓋300の天板部310の下面がシャーレ本体200の側壁部220の上面220aに強く押し付けられた、確実な密閉状態を得ることができる。また、このロック状態においては、上記係合凸部411がいずれかの係合部420に隣接して形成された凸部421を乗り越えるように係合して、このようなロック状態となったことを節度感をもって知らせることができる。このようなロック状態を解除するには、蓋300を反対方向(図に示す実施形態では、反時計回り方向)に回転させればよい。
【0036】
ロック解除状態において、シャーレ100を片手に保持し、たとえば親指で蓋300の縁を下方に押下げるなどすることにより、図10に示すような、蓋300の傾斜回動状態を容易に得ることができる。上記したように、蓋300は、所定の傾斜回動状態よりもさらに回動することが規制されているので、上記のように蓋300の縁を押下げる場合に、力を微妙に調整するといった必要なく、ある程度以上の押下げ力をかけて蓋300を回動させることにより、一定の傾斜回動状態を得ることができる。このように、このシャーレ100においては、片手でシャーレ100を保持したまま、蓋300を一定角度傾斜回動させ、蓋300とシャーレ本体200との間に所定のすきまSを形成し、この状態において、もう一方の手でピペットを操作して、培地や検体などをすきまSから注入することができる。このような注入が終われば、即座に蓋300を閉じることができるので、培地注入作業において、空気中の雑菌によってシャーレ本体200の内部が汚染されるといった事態を極力防止することができる。
【0037】
なお、図に示すシャーレ100においては、蓋300には、フランジ部330が形成されているので、上記のように蓋300の縁を下方に押してこの蓋300を傾斜回動させる操作をより容易に行える。
【0038】
また、フランジ部330には、ローレット等の凹凸331が形成されているので、上記のように片方の手でシャーレ100を保持して培地や検体等の注入作業を行った後、そのまま親指を上記フランジ部330の外周に掛けて蓋300を所定方向に回転させてロックするといった操作も容易にできる。
【0039】
また、図に示すシャーレ100においては、シャーレ本体200における側壁部220の外側にフランジ部231を介して環状壁232が配置されているので、シャーレ本体200を手に保持する場合、指先が側壁部220の上端に掛かることが少なく、作業者の手の汚れ等によって内容物が汚染されるといったことも、極力回避することができる。
【0040】
さらに、図に示すシャーレ100の場合、インデックス記載片240に当該シャーレ本体200内の内容物情報、あるいは試験内容情報を示すインデックスを記載しておくことにより、たとえば、蓋300にインデックス情報を記載した場合のように、蓋300を取り違えてシャーレ本体200内の内容物情報、あるいは試験内容情報が混乱するといった事態をも防止することができる。インデックス記載片240はまた、シャーレ本体200の外周から延出する形態をもっているので、この部分をシャーレ100全体の持ち手として利用することができ、この場合、シャーレ100の取扱いが便利となるとともに、さらに効果的に汚染を回避することができる。
【0041】
さらに、複数のシャーレ100を積み重ねて保管しておくような場合、インデックス記載片240は、上下方向に間隔をあけて位置することになるので、すべてのインデックス記載片240上の情報を一覧することができる。
【0042】
もちろん、この発明の範囲は、図に示した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、すべてこの発明の範囲に含まれる。
【0043】
たとえば、蓋300に設けるフランジ部330は、図に示す実施形態のように、切欠き332を設けるほか、全周に設けてもよい。また、フランジ部330は、図11に示すように、蓋300の上面から上方に筒状に延出するようにしてもよい。この場合においても、フランジ部330の上端には、凹凸331を設けておくとよい。この場合、蓋300を傾斜回動させるときには、フランジ部330に指を掛け、スカート部320を外側に倒すようにすればよい。蓋300が一定の傾斜回動状態でそれ以上の回動が規制される点は、上記したのと同様である。
【0044】
ロック機構400については、突起410の上面を傾斜係合面410aとしたが、環状壁232の内面に設ける係合部420の下面420aを傾斜面としてもよい。また、係合部420および突起410に傾斜面を設けるかどうかは、選択的な事項である。
【0045】
さらに、実施形態では、蓋300の傾斜回動量を規制するための規制壁230として、側壁部220の全周を取り巻く環状壁232の形態としているが、側壁部220の周方向の一部領域に対して、すきま233を介して立ち上がるように形成しても、もちろんよい。
【符号の説明】
【0046】
100 シャーレ
200 シャーレ本体
210 底板部
220 側壁部
230 規制壁
231 フランジ部
232 環状壁
233 環状すきま
240 インデックス記載片
300 蓋
310 天板部
320 スカート部
330 フランジ部
400 ロック機構
410 突起
410a 傾斜係合面
420 係合部
421 凸部
S すきま
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板部およびこの底板部の周部から立ち上がる側壁部をもつシャーレ本体と、天板部およびこの天板部の周部から下垂するスカート部をもつ蓋と、を有し、上記シャーレ本体と上記蓋とは、上記スカート部が上記側壁部の外側に位置するように組み合わされるシャーレであって、
上記蓋は、上記組み合わせ状態から上記シャーレ本体に対して傾斜状に回動することができ、かつ、所定以上の回動が規制されることを特徴とする、シャーレ。
【請求項2】
上記シャーレ本体の上記側壁部および上記蓋の上記スカート部は、円筒状をしている、請求項1に記載のシャーレ。
【請求項3】
上記シャーレ本体には、上記側壁部の外面に対して所定の間隔をあけて形成された規制壁が設けられており、この規制壁の内面に上記スカート部の外面が干渉することにより、上記蓋の所定以上の回動が規制される、請求項2に記載のシャーレ。
【請求項4】
上記規制壁は、上記側壁部の外面に形成したフランジ部から立ち上がり、かつ、上記側壁部と同心状の環状壁の形態をもっている、請求項3に記載のシャーレ。
【請求項5】
上記組み合わせ状態において上記蓋を上記シャーレ本体に対して回転させることにより上記蓋を上記シャーレ本体に対してロックするロック機構をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項6】
上記ロック機構は、上記スカート部の外面に形成された複数の突起と、上記規制壁の内面に形成された係合部とを備えて構成されており、上記組み合わせ状態から上記蓋を回転させたとき、上記突起が上記係合部の下側に係合するように構成されている、請求項5に記載のシャーレ。
【請求項7】
上記シャーレ本体には、フランジ状のインデックス記載片が一体的に設けられている、請求項1ないし6のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項8】
上記蓋体には、外方もしくは上方に延出するフランジ部が形成されている、請求項1ないし7のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項9】
上記フランジ部は、上記蓋体の全周もしくは部分的に設けられており、その外周もしくは端面には、凹凸が形成されている、請求項8に記載のシャーレ。
【請求項10】
上記シャーレ本体および上記蓋は、いずれも樹脂により形成されている、請求項1ないし9のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項1】
底板部およびこの底板部の周部から立ち上がる側壁部をもつシャーレ本体と、天板部およびこの天板部の周部から下垂するスカート部をもつ蓋と、を有し、上記シャーレ本体と上記蓋とは、上記スカート部が上記側壁部の外側に位置するように組み合わされるシャーレであって、
上記蓋は、上記組み合わせ状態から上記シャーレ本体に対して傾斜状に回動することができ、かつ、所定以上の回動が規制されることを特徴とする、シャーレ。
【請求項2】
上記シャーレ本体の上記側壁部および上記蓋の上記スカート部は、円筒状をしている、請求項1に記載のシャーレ。
【請求項3】
上記シャーレ本体には、上記側壁部の外面に対して所定の間隔をあけて形成された規制壁が設けられており、この規制壁の内面に上記スカート部の外面が干渉することにより、上記蓋の所定以上の回動が規制される、請求項2に記載のシャーレ。
【請求項4】
上記規制壁は、上記側壁部の外面に形成したフランジ部から立ち上がり、かつ、上記側壁部と同心状の環状壁の形態をもっている、請求項3に記載のシャーレ。
【請求項5】
上記組み合わせ状態において上記蓋を上記シャーレ本体に対して回転させることにより上記蓋を上記シャーレ本体に対してロックするロック機構をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項6】
上記ロック機構は、上記スカート部の外面に形成された複数の突起と、上記規制壁の内面に形成された係合部とを備えて構成されており、上記組み合わせ状態から上記蓋を回転させたとき、上記突起が上記係合部の下側に係合するように構成されている、請求項5に記載のシャーレ。
【請求項7】
上記シャーレ本体には、フランジ状のインデックス記載片が一体的に設けられている、請求項1ないし6のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項8】
上記蓋体には、外方もしくは上方に延出するフランジ部が形成されている、請求項1ないし7のいずれかに記載のシャーレ。
【請求項9】
上記フランジ部は、上記蓋体の全周もしくは部分的に設けられており、その外周もしくは端面には、凹凸が形成されている、請求項8に記載のシャーレ。
【請求項10】
上記シャーレ本体および上記蓋は、いずれも樹脂により形成されている、請求項1ないし9のいずれかに記載のシャーレ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−143157(P2012−143157A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113222(P2009−113222)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【出願人】(599175462)株式会社サンプラテック (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【出願人】(599175462)株式会社サンプラテック (2)
【Fターム(参考)】
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