説明

シュレッダーの周波数変換制御システム及びその方法

【課題】エネルギーを節約することができるシュレッダーの周波数変換制御システムを提供する。
【解決手段】周波数変換制御システム20は、厚みセンサ21、変速モータ22、及び制御モジュール23を含み、制御モジュールは、厚みセンサ及び変速モータに接続され、且つ制御モジュールは対照表2321を具え、厚みセンサは、シュレッダー2に入ってきた被細断物の厚みを検出することができ、変速モータは異なるモータ回転速度で作動させることができる。制御モジュールが厚みセンサからの被細断物の厚みメッセージTを受信した時、制御モジュールは、その厚みに基づいて対照表内から前記厚みに対応するモータ作動データを検索し、更に前記モータ作動データを変速モータに出力することにより、変速モータが適切な回転速度で作動するように制御し、エネルギーの浪費を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシュレッダーの周波数変換制御システム及び周波数変換制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シュレッダーが被細断物を細断する時、例えば被細断物が複数枚重なっていたり、CD−ROMであったりして、被細断物の厚みが厚すぎる場合、しかも厚みがシュレッダーが許容できる範囲を超えている時、紙詰まり(Jamming)等が発生する。紙詰まりが発生した場合、シュレッダーは作動することができず、しかも紙詰まりがひどい時、シュレッダーを損傷させてしまうこともある。上述のような状況が発生するのを避けるために、現在よく見られる対処方法は、シュレッダー内に厚み検出構造を特別に設置することで、被細断物の厚みがシュレッダーの正常に作動できる範囲を超えていないかどうか検出する方法である。
【0003】
図1は、従来の厚み検出構造を具えるシュレッダーの構造の一部分の概略図である。シュレッダー1において、紙挿入口11は紙細断経路102の上方に設置され、且つ当接素子13は紙細断経路12の一側に位置する。又、紙の厚みセンサ14は当接素子13の後方に設置される。図1において、厚み検出構造14は、当接素子13が後ろに移動する経路上に設置された光発射器141及び光受信器142から構成され、且つ厚み検出構造104と当接素子13は、共同で単一素子形式の厚み検出構造を構成する。紙細断経路12の終点には紙細断カッターセット17が設置され、且つ連動ギアセット16を紙細断カッターセット17及び駆動モータ15の間に設置し、紙細断カッターセット17及び駆動モータ15とそれぞれかみ合わせ、それにより、紙細断カッターセット17は、駆動モータ15の駆動と細断動作の実行を同時に行うことができる。
【0004】
図1において、当接素子13を具えるシュレッダー1が細断を行う時、被細断物(図示せず)は、紙挿入口11からシュレッダー1の紙細断経路12に入ってくる。続いて、被細断物は、紙細断経路12内で当接素子13に触れて当接し、それにより当接素子13は後ろに移動して位移距離を作り出す。この時、厚み検出構造14は、当接素子13がセンサ光線を完全に遮れない程に後ろに移動したかどうか感知する。つまり、当接素子13が当接されて後ろに移動した距離が十分でなく、光発射器141から生じたセンサ光線を完全に遮り光受信器142が受信できない時、被細断物は引き続き紙細断経路12内を前進して細断の動作が行われる。しかし、反対の状況の時は、シュレッダー1は全ての作動を停止する。
【0005】
その内、もし被細断物が当接したことによる当接素子13の移動距離が不十分で光発射器141から生じるセンサ光線を完全に遮った場合、被細断物の厚みはシュレッダー1が許容できる範囲であるということを意味する。従って、被細断物は、引き続き紙細断経路12内を前進することができる。しかも、被細断物が紙細断カッターセット17に近づいた時、当接素子13の下方に位置する紙細断センサ(図示せず)は、被細断物の接近を感知し、それにより駆動モータ15及び駆動モータ15に接続された連動ギアセット16は回転を開始し、更に同時に、紙細断カッターセット17は被細断物への細断動作の実行を始める。
【0006】
当接素子13と厚み検出構造14が設置されたシュレッダー1は、移動距離の長さの関係に基づいて被細断物の厚みがシュレッダーの安全な作業範囲内かどうか判断することができ、更には、この装置を利用して紙詰まり等の故障が発生するのを防いで、シュレッダー1の使用寿命を延ばすことができる。
【0007】
省エネの意識が高まる現代において、上述の従来のシュレッダー1は、省エネ構造が設置されていない。例を挙げて説明すると、その容許範圍を超えていないという前提の下、紙細断通路12に入ってきた被細断物が五枚だった時、シュレッダー1の駆動モータ15が固定の回転速度で回転して紙細断カッター17に固定の紙細断トルクを提供することで、紙細断カッター17は固定の紙細断トルクで五枚の被細断物を細断する。又、紙細断通路12に入ってきた被細断物が二枚だった時も、駆動モータ15は固定の回転速度で回転し、それにより紙細断カッター17は固定の紙細断トルクで二枚の被細断物を細断する。このことから分かるように、従来のシュレッダー1は、紙細断通路12に入ってきた被細断物の数量がどれくらいであろうと、同じ紙細断トルクで被細断物を細断するため、長時間使用した後、シュレッダー1が浪費するエネルギーは相当な量になる。従って、エネルギーを節約できる機能を具えたシュレッダーが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、特にシュレッダーの周波数変換制御システムに応用される、エネルギーを節約することができる周波数変換制御システムを提供することにある。
【0009】
本発明のもう一つの目的は、エネルギーを節約することができる周波数変換制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
好ましい実施例において、本発明が提供するシュレッダーの周波数変換制御システムは、前記シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出しその厚みに基づいて厚み信号を出力することができる厚みセンサと、第一モータ回転速度又は第二モータ回転速度で回転し前記シュレッダーに動力を提供する変速モータと、前記変速モータ及び前記厚みセンサに接続され第一対照表を具える制御モジュールとを含み、その内、前記制御モジュールは、前記厚み信号を受信して前記第一対照表内から前記厚み信号に対応するモータ周波数値及びモータ電圧値を取得し、更に前記モータ周波数値及び前記モータ電圧値を前記変速モータに出力することにより、前記変速モータが前記第一モータ回転速度又は前記第二モータ回転速度で回転するように制御する。
【0011】
好ましい実施例において、前記第一対照表は、第一厚み値及び前記第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を含み、前記被細断物の厚みが前記第一厚み値に等しい時、前記制御モジュールは前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を出力し、それにより前記変速モータは前記第一厚み値に対応する前記第一モータ回転速度で回転する。
【0012】
好ましい実施例において、前記第一対照表は、第二厚み値及び前記第二厚み値に対応する第二モータ周波数値及び第二モータ電圧値を含む。前記被細断物の厚みが前記第二厚み値に等しいとき、前記制御モジュールは前記第二モータ周波数値及び前記第二モータ電圧値を出力し、それにより前記変速モータは前記第二厚み値に対応する前記第二モータ回転速度で回転する。
【0013】
好ましい実施例において、前記第二厚み値は前記第一厚み値より大きく、前記第二モータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さい。
【0014】
好ましい実施例において、前記制御モジュールは、
交流電源に接続され、前記交流電源からの交流電力を受け取り前記交流電力の周波数及び電圧を変えることができる周波数変換ユニットと、
前記周波数変換ユニット及び前記厚みセンサに接続され、前記第一厚み信号を受信し前記第一対照表内から前記第一厚み信号に対応する前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を取得し、更に前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を前記周波数変換ユニットに出力する制御ユニットとを更に含む。
【0015】
好ましい実施例において、前記周波数変換ユニットは、前記交流電力を直流電力に変換し、更に前記直流電力を三相交流電力に変換する。その内、前記三相交流電力の周波数は前記第一モータ周波数値に等しく、前記三相交流電力の電圧は前記第一モータ電圧値に等しい。
【0016】
好ましい実施例において、前記制御ユニットはデジタル信号処理器である。
【0017】
好ましい実施例において、前記変速モータは三相交流モータである。
【0018】
好ましい実施例において、本発明シュレッダーの周波数変換制御システムは、前記制御モジュール及び前記変速モータに接続され前記変速モータのパフォーマンス監視制御することができるモータ監視制御モジュールを更に含み、前記モータ監視制御モジュールは、前記変速モータの温度を検出できる温度センサと、前記変速モータの回転速度を検出できる回転速度センサと、前記変速モータの電流を検出できる電流センサとを含む。
【0019】
好ましい実施例において、前記変速モータの回転速度が前記第一モータ回転速度と等しくなるように前記制御モジュールによって制御されたにもかかわらず、前記回転速度センサによって検出された前記変速モータの回転速度が前記第一モータ回転速度より大きいか小さい時、前記回転速度センサは回転速度補償信号を前記制御モジュールに出力し、それにより前記制御モジュールは前記変速モータの回転速度を速くしたり遅くしたりする。
【0020】
好ましい実施例において、前記第一モータ回転速度の数値は前記第一対照表内に記載されている。
【0021】
好ましい実施例において、前記電流センサは電流許容誤差を更に含み、前記変速モータの電流が第一モータ電流値に等しくなるように前記制御モジュールによって制御されたにもかかわらず、前記電流センサによって検出された前記変速モータの電流と前記第一モータ電流値の差が前記電流許容誤差より大きい時、前記電流センサは電流検出信号を出力して警告する。
【0022】
好ましい実施例において、前記第一モータ電流値は前記第一対照表内に記載されている。
【0023】
好ましい実施例において、前記変速モータの温度が所定の温度値より大きいか等しい時、前記温度センサはストップ信号を前記制御モジュールに出力し、それにより前記制御モジュールは前記変速モータの作動を停止させる。
【0024】
好ましい実施例において、本発明シュレッダーの周波数変換制御システムは、前記制御モジュールに接続され前記被検出物が前記シュレッダーに入ってきたかどうか検出することができる紙挿入センサを更に含み、その内、前記被検出物が前記シュレッダーに入ってきた時、前記紙挿入センサは起動信号を前記制御モジュールに出力し、それにより前記制御モジュールは前記厚みセンサからの前記厚み信号の受信を開始する。
【0025】
好ましい実施例において、本発明シュレッダーの周波数変換制御システムは、前記シュレッダーを省電力モードから高速モードに切り換えさせることができる、或いは前記高速モードから前記省電力モードに切り換えさせることができる、モード切換スイッチを更に含む。その内、前記シュレッダーが前記省電力モードに切り替えられた時、前記制御モジュールは、前記第一対照表に基づいて前記モータ周波数値及び前記モータ電圧値を前記変速モータに出力する。
【0026】
好ましい実施例において、前記制御モジュールは、前記厚み信号に対応する高速モータ周波数値及び高速モータ電圧値を含む、第二対照表を更に含む。前記シュレッダーが前記高速モードに切り替えられた時、前記制御モジュールは、前記第二対照表に基づいて前記高速モータ周波数値及び前記高速モータ電圧値を前記変速モータに出力し、それにより、前記変速モータは前記高速モータ周波数値及び前記高速モータ電圧値に基づいて高速モータ回転速度で回転することができる。
【0027】
好ましい実施例において、本発明は、シュレッダーの細断速度を制御することができる周波数変換制御方法を更に提供する。前記シュレッダーは、厚みセンサ、変速モータ及び第一対照表を含む。前記第一対照表は、複数の厚み値及び前記複数の厚み値に対応する複数のモータ周波数値及び複数のモータ電圧値を含む。又、前記方法は、
前記厚みセンサを用いて前記シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出する手順と、
前記第一対照表の前記複数の厚み値内から前記厚みに対応する第一厚み値を検索する手順と、
前記第一対照表の前記複数のモータ周波数値及び前記複数のモータ電圧値内から前記第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を検索する手順と、
前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を前記変速モータに出力し、前記変速モータが第一モータ回転速度で回転するように制御する手順とを含む。
【0028】
好ましい実施例において、前記被細断物の厚みが前記複数の厚み数値内の第二厚み数値に等しい時、前記第一対照表内から前記第二厚み数値に対応する第二モータ周波数値及び第二モータ電圧値を検索し、前記第二モータ周波数値及び前記第二モータ電圧値に基づいて前記変速モータが第二モータ回転速度で回転するように制御する。
【0029】
好ましい実施例において、前記第二厚み値は前記第一厚み値より大きく、前記第二モータ周波数値は前記第一モータ周波数値より小さく、前記第二モータ電圧値は前記第一モータ電圧値より小さく、前記第二モータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さい。
【0030】
好ましい実施例において、本発明は、シュレッダーの細断速度を制御できる周波数変換制御方法を更に提供する。前記シュレッダーは、厚みセンサ、変速モータ、第一対照表及び第二対照表を含み、前記第一対照表は複数の厚み値及び前記複数の厚み値に対応する複数のモータ周波数値及び複数のモータ電圧値を具え、又、前記第二対照表は複数の厚み数値及び前記複数の厚み数値に対応する複数の設定モータ周波数値及び複数の設定モータ電圧値を具える。又、前記方法は、
前記シュレッダーを第一モードと第二モードのどちらで作動させるか選択し、その内、前記第一モードが選択された時は前記第一対照表を採用し、前記第二モードが選択された時は前記第二対照表を採用する手順と、
前記厚みセンサを用いて前記シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出する手順と、
前記第一対照表又は前記第二対照表の前記複数の厚み数値内から前記厚みに対応する第一厚み値を検索する手順と、
前記第一厚み値に基づいて前記第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値、或いは第一設定モータ周波数値及び第一設定モータ電圧値を取得する手順と、
前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値、或いは前記第一設定モータ周波数値及び前記第一設定モータ電圧値を前記変速モータに出力し、前記変速モータが第一モータ回転速度又は第一設定モータ回転速度で回転するように制御する手順とを含む。
【0031】
好ましい実施例において、前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードは高速モードであり、しかも、前記高速モードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一高速モータ周波数値、前記第一高速モータ電圧値及び前記第一高速モータ回転速度であり、前記第一モータ回転速度は前記第一高速モータ回転速度より小さい。
【0032】
好ましい実施例において、前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードはサイレントモードであり、しかも、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一サイレントモータ周波数値、第一サイレントモータ電圧値及び第一サイレントモータ回転速度であり、前記第一モータ回転速度は前記第一サイレントモータ回転速度より大きい。
【0033】
好ましい実施例において、前記第一モードは高速モードであり、前記第二モードはサイレントモードであり、しかも、前記高速モードに対応する前記第一モータ周波数値、前記第一モータ電圧値及び前記第一モータ回転速度は、それぞれ第一高速モータ周波数値、第一高速モータ電圧値及び第一高速モータ回転速度であり、又、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一サイレントモータ周波数値、第一サイレントモータ電圧値及び第一サイレントモータ回転速度であり、前記第一高速モータ回転速度は前記第一サイレントモータ回転速度より大きい。
【0034】
好ましい実施例において、本発明の周波数変換制御方法は第三モードを更に含む。その内、前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードは高速モードであり、前記第三モードはサイレントモードであり、しかも、前記高速モードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一高速モータ周波数値、第一高速モータ電圧値及び第一高速モータ回転速度であり、又、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一サイレントモータ周波数値、第一サイレントモータ電圧値及び第一サイレントモータ回転速度であり、前記第一サイレントモータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さく、前記第一モータ回転速度は前記第一高速モータ回転速度より小さい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】従来の厚み検出構造を具えるシュレッダーの構造の一部分の概略図である。
【図2】本発明の周波数変換制御方法の好ましい実施例1におけるブロックフローチャートである。
【図3】本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムの好ましい実施例1におけるシステム概略図である。
【図4】本発明の周波数変換制御方法の好ましい実施例2におけるブロックフローチャートである。
【図5】本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムの好ましい実施例2におけるシステム概略図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0036】
従来のシュレッダーは省エネ構造を有さないためエネルギーの浪費が生じてしまうことを鑑み、本発明は、シュレッダーの周波数変換制御システム及び周波数変換制御方法を提供し、従来のシュレッダーの欠点を改善する。本発明の周波数変換制御方法は、シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出し、シュレッダーに毎回入ってくるそれぞれの被細断物の厚みに基づいて変速モータの回転速度を速くしたり遅くしたりすることで、エネルギーの浪費を避けることができる。
【0037】
図2は、本発明の周波数変換制御方法の好ましい実施例1におけるブロックフローチャートである。本発明の周波数変換制御方法は、以下の手順を含む。手順S1─厚みセンサを用いてシュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出する。手順S2─第一対照表の複数の厚み値内から厚みに対応する第一厚み値を検索する。手順S3─第一対照表の複数のモータ周波数値及び複数のモータ電圧値内から第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を検索する。手順S4─第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を変速モータに出力し、変速モータが第一モータ回転速度で回転するように制御する。上述の手順から分かるように、本発明の周波数変換制御方法は、検出された被検出物の厚みに基づき第一対照表内から前記厚みに対応するモータ周波数値及びモータ電圧値を検索することで、変速モータの回転速度を制御する。
【0038】
周波数変換制御方法を実施に関する構造は図3を参照する。図3は、本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムの好ましい実施例1におけるシステム概略図である。シュレッダー2の周波数変換制御システム20は、厚みセンサ21、変速モータ22及び制御モジュール23を含む。前記厚みセンサ21は、制御モジュール23に接続され、シュレッダー2に入ってきた被細断物(図示せず)の厚みを検出しその厚みに基づいて厚み信号を制御モジュール23に出力することができる。前記変速モータ22は、第一モータ回転速度又は第二モータ回転速度で回転し、動力をシュレッダー2に提供することができる。この好ましい実施例において、変速モータ22は三相交流モータである。又、制御モジュール23は、変速モータ22及び厚みセンサ21に接続され、第一対照表2321を具える。前記制御モジュール23は、厚み信号Tを受信し、第一対照表2321内から前記厚み信号に対応するモータ周波数値及びモータ電圧値を検索し、更に前記モータ周波数値及び前記モータ電圧値を変速モータ22に出力することで、変速モータ22が前記第一モータ回転速度又は前記第二モータ回転速度で回転するように制御する。
【0039】
この好ましい実施例において、制御モジュール23は、周波数変換ユニット231及び制御ユニット232を含む。周波数変換ユニット231は、交流電源26に接続され、交流電源26からの交流電力を受け取って前記交流電力の周波数及び電圧を変えることができる。又、制御ユニット232は、周波数変換ユニット231及び厚みセンサ21に接続され、厚み信号を受信して第一対照表2321内から前記厚み信号に対応するモータ周波数値及びモータ電圧値を検索し、更に前記モータ周波数値及び前記モータ電圧値を周波数変換ユニット231に出力することができる。その内、周波数変換ユニット231はデジタル信号処理器(Digital Signal Processor、DSP)である。又、第一対照表2321にはモータ作動のデータが記載されている。その内容を以下に示す:
【表1】

【0040】
この好ましい実施例において、第一対照表2321の被細断物の厚みに対応する単位は設定枚数である。もちろん、対照表内の被細断物の厚みは、設定枚数を単位にすることに限定されず、測定する厚みの単位(例えばミリメートル)の表示に設定することもできる。第一対照表2321は、被細断物の設定枚数が1の時の変速モータ22の作動データである第一モータ周波数値F、第一モータ電圧値V、第一モータ電流値I、第一モータ回転速度RPMの数値、及び被細断物の設定枚数が2の時の変速モータ22の作動データである第二モータ周波数値F、第二モータ電圧値V、第二モータ電流値I、第二モータ回転速度RPMの数値等が記載されている。第一対照表2321において、第一モータ周波数値Fは最終モータ周波数値Fより大きく、第一モータ回転速度RPMは最終モータ回転速度RPMより大きい。第一対照表2321内のデータは、繰り返し実験を行って取得したものであり、変速モータ22は第一対照表2321内のデータ通りに作動して紙細断作業を行うため、エネルギーを節約することができる。
【0041】
周波数変換制御システム20は、被細断物の厚みに基づいて第一対照表2321内から表の検索を行い、変速モータ22に出力すべき周波数及び電圧を取得する。本発明の周波数変換制御システム20の主旨は、制御モジュール23によって変速モータ22が第一対照表2321内のモータ回転速度で回転させることができ、変速モータ22が正常に作動しているかどうかに関しては、周波数変換制御システム20内にモータ監視制御モジュール24を設置することで変速モータ22のパフォーマンスを監視制御する必要がある、という点にある。図3において、モータ監視制御モジュール24は、温度センサ241、回転速度センサ242及び電流センサ243を含む。前記温度センサ241は変速モータ22の温度を検出することができ、前記回転速度センサ242は変速モータ22の回転速度を検出することができ、前記電流センサ243は変速モータ22の電流を検出することができる。
【0042】
その他、周波数変換制御システム20には更に紙挿入センサ25を設置する。紙挿入センサ25は、制御モジュール23に接続され、被検出物がシュレッダー2に入ってきたかどうか検出することができる。被検出物がシュレッダー2に入ってきた時、紙挿入センサ25は起動信号を制御モジュール23に出力し、それにより制御モジュール23は厚みセンサ21からの厚み信号の受信を開始する。紙挿入センサ25を設置することで、制御モジュール23が受信した信号が、確実に、厚みセンサ21が被細断物の厚みを検出して出力した厚み信号であることを確保する。又、紙挿入センサ25は、更に被検出物がシュレッダー2から排出されたかどうか検出することができ、被検出物がシュレッダー2から排出された後、厚みセンサ21は、次の被検出物の厚みを検出できるようにゼロに戻る。
【0043】
続いて、シュレッダー2の周波数変換制御システム20の作動状況を説明する。図3に示すように、被細断物がシュレッダー2に入ってきた時、紙挿入センサ25は被細断物の進入を検出して起動信号Eを制御モジュール23の制御ユニット232に出力し、それにより制御ユニット232は厚みセンサ21からの厚み信号の受信を開始する。もう一方で、厚み検出器21は被細断物の厚みを検出する。例えば、被検出物の厚みが一枚の設定枚数である場合、厚み検出器21は厚み信号Tを出力し、その厚み信号Tは厚みが一枚の設定枚数であるというメッセージを含む。制御ユニット232は厚み信号Tを受信した後、第一対照表2321内から厚み信号Tに対応する厚み値、即ち枚数1、を検索し、第一対照表2321から枚数が1の時の変速モータ22の作動データである第一モータ周波数値F、第一モータ電圧値V、第一モータ電流値I、第一モータ回転速度RPMの数値を取得する。更に、制御ユニット232は第一モータ周波数値F、第一モータ電圧値Vを周波数変換ユニット231に出力する。
【0044】
第一モータ周波数値F、第一モータ電圧値Vを受信した周波数変換ユニット231は、交流電源26からの交流電力も受け取る。又、周波数変換ユニット231は、交流電力を直流電力27に変換し、更に直流電力27を三相交流電力28に変換する。その内、三相交流電力28の周波数は第一モータ周波数値Fと等しく、三相交流電力28の電圧は第一モータ電圧値Vと等しい。続いて、三相交流電力28は変速モータ22に出力され、それにより変速モータ22は第一モータ回転速度RPMで回転する。同様に、厚み検出器21によって被細断物の厚みが二枚の設定枚数であると検出された時、制御ユニット232は、二枚の設定枚数であるというメッセージを含む厚み信号Tに基づき、第一対照表2321内から厚み信号Tに対応する厚み値(即ち枚数2)を検索し、第一対照表2321から、枚数が2の時に対応する第二モータ周波数値F及び第二モータ電圧値Vを変速モータ22に出力し、それにより変速モータ22は第二モータ回転速度RPMで回転する。
【0045】
変速モータ22が作動する過程において、モータ監視制御モジュール24の回転速度センサ242及び電流センサ243は、変速モータ22が第一対照表2321内のデータのように作動しているかどうか監視制御する。変速モータ22の回転速度が第一モータ回転速度RPMに等しくなるように制御モジュール23の制御ユニット232によって制御されたにもかかわらず、回転速度センサ242によって検出された変速モータ22の回転速度が第一モータ回転速度RPMより大きい時、回転速度センサ242は回転速度補償信号RCを制御ユニット232に出力し、それにより制御ユニット232は変速モータ22の回転速度を遅くして変速モータ22の回転速度を第一モータ回転速度RPMに等しくなるようにする。反対に、変速モータ22の回転速度が第一モータ回転速度RPMより小さい時、制御ユニット232は変速モータ22の回転速度を速めて変速モータ22の回転速度と第一モータ回転速度RPMを等しくし、最適な回転速度で作動させる。簡単に言うと、回転速度センサ242は、一種の回転速度を制御する閉回路サーボシステムである。
【0046】
又、変速モータ22の電流を検出することができる電流センサ243は、変速モータの電流が第一モータ電流値Iに等しいかどうか検出する。その内、電流センサ243には電流許容誤差が設置される。この好ましい実施例において、電流許容誤差は、プラスマイナス百分の十に設定される。電流センサ243によって、変速モータ22の電流と第一モータ電流値Iの差が所定の百分の十より大きいと検出された時、電流センサ243は電流検出信号CDを出力し、使用者にモータの作動異常を警告する。
【0047】
その他、制御ユニット232内には、所定の温度値を更に設置する。変速モータ22の温度が所定の温度値より大きいか等しい時、変速モータ22は過熱状態にあり休ませる必要があることを意味する。変速モータ22が過熱により焼けて壊れてしまうのを避けるために、モータ監視制御モジュール24の温度センサ241は、変速モータ22が作動している時にその温度を検出し、変速モータ22の温度が所定の温度値より大きいか等しい時、温度センサ241はストップ信号Sを制御モジュール23の制御ユニット232に出力し、それにより制御ユニット232は変速モータ22の作動を停止する。モータ監視制御モジュール24の温度センサ241は、変速モータ22を保護するために設置され、回転速度センサ242及び電流センサ243は、変速モータ22が第一対照表2321内のデータを通りに作動することを確保するために設置される。
【0048】
本発明の周波数変換制御システム及びその方法は、変速モータ22が第一対照表2321内のデータ通りに作動するように制御し、正確な紙細断作業を達成しエネルギーの浪費を少なくする。その他、更に完全な機能を使用者に提供するために、本発明は。更に、もう一つの好ましい実施例のシュレッダーの周波数変換制御システム及び周波数変換制御方法を提供する。
【0049】
図4は、本発明の周波数変換制御方法の好ましい実施例2におけるブロックフローチャートである。本発明の周波数変換制御方法は、以下の手順を含む。手順S1’─シュレッダーを省電力モードと高速モードのどちらで作動させるか選択する。手順S2’─厚みセンサを用いてシュレッダーに入ってくる被細断物の厚みを検出する。省電力モードが選択された時、手順S3’を行う ─第一対照表の複数の厚み数値内から厚みに対応する第一厚み値を検索する。手順S4’─第一厚み値に基づいて、第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を取得する。手順S5’─第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を変速モータに出力し、変速モータが第一モータ回転速度で回転するように制御して、省電力モードは終了する。
【0050】
高速モードが選択された時、手順S6’を行う ─第二対照表の複数の厚み数値内から厚みに対応する第一厚み値を検索する。手順S7’─第一厚み値に基づいて、第一厚み値に対応する第一高速モータ周波数値及び第一高速モータ電圧値を取得する。手順S8’ ─第一高速モータ周波数値及び第一高速モータ電圧値を変速モータに出力し、変速モータが第一高速モータ回転速度で回転するように制御し、高速モードは終了する。上述の手順から分かるように、好ましい実施例2の周波数変換制御方法は、シュレッダーを省電力モードと高速モードのどちらで作動させるか選択することにより、シュレッダーに省電力と時間節約機能を具えていてほしいという使用者の希望を満足させることができる。
【0051】
続いて、図5は、本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムの好ましい実施例2におけるシステム概略図である。シュレッダー3の周波数変換制御システム30は、厚みセンサ31、変速モータ32、制御モジュール33、モータ監視制御モジュール34、紙挿入センサ35及びモード切換スイッチ39を含む。大まかに言うと、周波数変換制御システム30の構造は、好ましい実施例1の周波数変換制御システム20とほとんど同じであり、ここでは説明を省略する。その違いは、周波数変換制御システム30は更にモード切換スイッチ39を設置し、シュレッダー3を省電力モードから高速モードに、又は高速モードから省電力モードに切り換えることができる点である。シュレッダー3が省電力モードに切り替えられた時、制御モジュール23は、第一対照表3321(第一好ましい実施例の第一対照表2321と完全に同じ)に基づいてモータ周波数値及びモータ電圧値を変速モータ32に出力する。その他、周波数変換制御システム30の制御モジュール33の制御ユニット322は、シュレッダー3が高速モードに選択された時の変速モータ32の作動データが記載されている第二対照表3322を更に含む。第二対照表3322を以下に示す:
【表2】

【0052】
第二対照表3322には、被細断物の枚数が1の時の変速モータ32稼動データである第一高速モータ周波数値F、第一高速モータ電圧値V、第一高速モータ電流値I、第一高速モータ回転速度RPMの数値、及び被細断物の枚数が3の時の変速モータ32の稼動データである第三高速モータ周波数値F、第三高速モータ電圧値V、第三高速モータ電流値I、第三高速モータ回転速度RPMの数値等が記載されている。第二対照表3322において、第一高速モータ周波数値Fは最終高速モータ周波数値Fより大きく、第一高速モータ回転速度RPMは最終高速モータ回転速度RPMより大きい。第一対照表3321と比較すると、第一高速モータ回転速度RPMは第一モータ回転速度RPMより大きく、最終高速モータ回転速度RPMは最終モータ回転速度RPMより大きい。第二対照表3322内のデータは繰り返し行われた実験によって取得されたものであり、変速モータ22は第二対照表3322内のデータ通りに作動し、高速の細断作業を行うことができる。
【0053】
続いて、シュレッダー3の周波数変換制御システム30の作動状況を説明する。引き続き図5を参照する。シュレッダー3が省電力モードを選択され、且つ被細断物(図示せず)がシュレッダー3に入ってきた時、紙挿入センサ35は、被細断物の進入を検出し起動信号E’を制御モジュール33の制御ユニット332に出力し、それにより制御ユニット332は、厚みセンサ31からの厚み信号を受信し始める。例えば、被検出物の厚みが一枚の設定枚数である場合、厚み検出器31は、被細断物の厚みを検出し、厚みが一枚の設定枚数であるというメッセージを含む厚み信号T’を制御ユニット332に出力し、それにより制御ユニット332は、第一対照表3321内から厚み信号T’に対応する厚み値(即ち枚数1)を検索し、第一モータ周波数値F、第一モータ電圧値Vを周波数変換ユニット331に出力する。
【0054】
もう一方で、周波数変換ユニット331は、交流電源36からの交流電力を受け取り、交流電力を直流電力37に変換し、更に直流電力37を相交流電力38に変換する。三相交流電力38の周波数は第一モータ周波数値Fと等しく、三相交流電力38の電圧は第一モータ電圧値Vと等しい。続いて、三相交流電力38は変速モータ32に出力され、それにより変速モータ32は第一モータ回転速度RPMで回転するため、エネルギーを節約することができる。
【0055】
又、使用者が急いで被細断物を細断したい時、モード切換スイッチ39を用いて、シュレッダー3を省電力モードから高速モードに切り換えることができる。三枚の被細断物がシュレッダー3に入ってきた時、紙挿入センサ35は被細断物の進入を検出し起動信号E’を出力する。又、厚み検出器31は、被細断物の厚みを検出し、三枚の所定枚数であるというメッセージを含む厚み信号T’を制御ユニット332に出力する。制御ユニット332は、第二対照表3322内から厚み信号T’に対応する厚み値(即ち枚数3)を検索し、第三高速モータ周波数値F及び第三高速モータ電圧値Vを周波数変換ユニット331に出力する。周波数変換ユニット331は、第三高速モータ周波数値F及び第三高速モータ電圧値Vに基づいて交流電力を三相交流電力28に変換し、三相交流電力28を変速モータ32に出力し、それにより変速モータ32は第三高速モータ回転速度RPMで回転する。
【0056】
変速モータ32の作動過程において、モータ監視制御モジュール34の温度センサ341、回転速度センサ342及び電流センサ343は、変速モータ22が第一対照表3321又は第二対照表3322内のデータ通りに作動しているかどうか監視制御する。モータ監視制御モジュール34の作動状況は好ましい実施例1と同じであり、ここでは記載を省略する。特に説明が必要なのは、この好ましい実施例では、第一モードを省電力モードとし、第二モードを高速モードとして説明しているだけであるが、第一モードを省電力モード、第二モードを高速モードに限定しているわけではなく、第一モード及び第二モードは、更にその他のモードに設定することができる。
【0057】
その他、軽くて薄いシュレッダーは、通常事務所内に置かれるが、シュレッダーが作動する時に生じる騒音は相当大きい。これにより、往々にして事務所内の人の聴覚上の負担になっている。従って、本発明シュレッダーの周波数変換制御システムは、更に好ましい実施例3を提供する。好ましい実施例3の周波数変換制御システムの構造と好ましい実施例2の周波数変換制御システムとほとんど同じであるため、ここでは説明を省略する。その違いは、好ましい実施例3の周波数変換制御システムは、余分に第三モードを設置している点だけである。その第三モードはサイレントモードである。又、サイレントモードに対応する第三対照表に記載されている作動データは、複数のサイレントモータ周波数値、複数のサイレントモータ電圧値、複数のサイレントモータ電流値及び複数のサイレントモータ回転速度の数値を含む。第三対照表は以下に示す:
【表3】

【0058】
特に説明が必要なのは、第一サイレントモータ回転速度RPMは第一モータ回転速度RPMに比べて遅いので、生じる騒音を小さくすることができる。又、シュレッダーの周波数変換制御システムは、サイレントモータ周波数値及びサイレントモータ電圧値を調整することにより、モータをより低速のサイレントモータ回転速度で回転させ、同時に紙細断のトルクを持たせることができる。
【0059】
上述から分かるように、本発明シュレッダーの周波数変換制御システム及び周波数変換制御方法は、被細断物の厚みに基づいてどのくらいの動力を変速モータに提供するか決定し、それにより、変速モータは適切な回転速度で回転しエネルギーを節約することができる。その他、本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムは、対照表を更に提供することで、検出された被細断物の厚みに基づいて変速モータの回転速度を制御し、制御ユニットは、その厚みに対して計算を行うことなく変速モータに提供するべき動力を取得することができる。従って、本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムは、解析時間を省くことができ、しかも、作動させるのにそれほど高機能の制御ユニットを必要としない。
【0060】
省エネの効果を有する以外に、本発明のシュレッダーの周波数変換制御システムは、高速モードを更に提供することで、変速モータに許容範囲内の最高回転速度で回転させ、紙細断時間を節約し、使用者の需要を満足させることができる。従来の技術と比較すると、本発明のシュレッダーは、確実に、多くのエネルギーを節約することができる。
【0061】
上記内容は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の特許申請範囲を限定するものではないため、本発明で開示した趣旨を逸脱しないで完成された等価変更若しくは補正は、全て本案における特許申請の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0062】
1、2、3、 シュレッダー
11 紙挿入口
12 紙細断経路
13 当接素子
14 厚み検出構造
15 駆動モータ
16 連動ギアセット
17 紙細断カッターセット
20、30 周波数変換制御システム
21、31 厚みセンサ
22、32 変速モータ
23、33 制御モジュール
24、34 モータ監視制御モジュール
25、35 紙挿入センサ
26、36 交流電源
27、37 直流電力
28、38 三相交流電力
39 モード切換スイッチ
141 光発射器
142 光受信器
231、331 周波数変換ユニット
232、332 制御ユニット
241、341 温度センサ
242、342 回転速度センサ
243、343 電流センサ
2321、3321、3322 対照表
E、E’ 起動信号
T、T’ 厚み信号
S ストップ信号
CD 電流検出信号
RC 回転速度補償信号
S1〜S4、S1’〜S8’ 手順

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出し、その厚みに基づいて厚み信号を出力する、厚みセンサと、
第一モータ回転速度又は第二モータ回転速度で回転し、前記シュレッダーに動力を提供することができる、変速モータと、
前記変速モータ及び前記厚みセンサに接続され、又第一対照表を具え、その内、前記制御モジュールは、前記厚み信号を受信して前記第一対照表内から前記厚み信号に対応するモータ周波数値及びモータ電圧値を取得し、且つ前記モータ周波数値及び前記モータ電圧値を前記変速モータに出力し、前記変速モータが前記第一モータ回転速度又は前記第二モータ回転速度で回転するように制御する、制御モジュールとを含むことを特徴とする、シュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項2】
前記第一対照表は、第一厚み値及び前記第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を含み、前記被細断物の厚みが前記第一厚み値に等しい時、前記制御モジュールは前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を出力し、それにより前記変速モータは前記第一厚み値に対応する前記第一モータ回転速度で回転することを特徴とする、請求項1に記載の周波数変換制御システム。
【請求項3】
前記第一対照表は第二厚み値及び前記第二厚み値に対応する第二モータ周波数値及び第二モータ電圧値を含み、前記被細断物の厚みが前記第二厚み値に等しい時、前記制御モジュールは前記第二モータ周波数値及び前記第二モータ電圧値を出力し、それにより前記変速モータは前記第二厚み値に対応する前記第二モータ回転速度で回転することを特徴とする、請求項2に記載の周波数変換制御システム。
【請求項4】
記第二厚み値は前記第一厚み値より大きく、前記第二モータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さいことを特徴とする、請求項3に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項5】
前記制御モジュールは、
交流電源に接続され、前記交流電源からの交流電力を受け取り前記交流電力の周波数及び電圧を変えることができる、周波数変換ユニットと、
前記周波数変換ユニット及び前記厚みセンサに接続され、前記第一厚み信号を受信し前記第一対照表内から前記第一厚み信号に対応する前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を取得し、且つ前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を前記周波数変換ユニット出力することができる、制御ユニットとを更に含むことを特徴とする、請求項2に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項6】
前記周波数変換ユニットは、前記交流電力を直流電力に変換し、、更に前記直流電力を三相交流電力に変換し、その内、前記三相交流電力の周波数は前記第一モータ周波数値に等しく、前記三相交流電力の電圧は前記第一モータ電圧値に等しいことを特徴とする、請求項5に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項7】
前記シュレッダーの周波数変換制御システムは、前記制御モジュール及び前記変速モータに接続され前記変速モータのパフォーマンスを監視制御することができるモータ監視制御モジュールを更に含み、前記モータ監視制御モジュールは、前記変速モータの温度を検出するための温度センサ、前記変速モータの回転速度を検出するための回転速度センサ、及び前記変速モータの電流を検出するための電流センサを含むことを特徴とする、請求項1に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項8】
前記変速モータの回転速度が前記第一モータ回転速度に等しくなるように前記制御モジュールによって制御されたにもかかわらず、前記回転速度センサによって検出された前記変速モータの回転速度が前記第一モータ回転速度より大きいか小さい時、前記回転速度センサは回転速度補償信号を前記制御モジュールに出力し、それにより前記制御モジュールは前記変速モータの回転速度を速くしたり遅くしたりすることを特徴とする、請求項7に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項9】
前記第一モータ回転速度の数値は前記第一対照表内に記載されていることを特徴とする、請求項8に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項10】
前記電流センサは電流許容誤差を更に含み、、前記変速モータの電流が第一モータ電流値に等しくなるように前記制御モジュールによって制御されたにもかかわらず、前記電流センサによって検出された前記変速モータの電流と前記第一モータ電流値の差が前記電流許容誤差より大きい時、前記電流センサは電流検出信号を出力して警告することを特徴とする、請求項7に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項11】
前記第一モータ電流値は前記第一対照表内に記載されていることを特徴とする、請求項10に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項12】
前記変速モータの温度が所定の温度値より大きいか等しい時、前記温度センサはストップ信号を前記制御モジュールに出力し、それにより前記制御モジュールは前記変速モータの作動を停止することを特徴とする、請求項7に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項13】
前記シュレッダーの周波数変換制御システムは、前記制御モジュールに接続され前記被検出物が前記シュレッダーに入ったかどうか検出することができる紙挿入センサを更に含み、その内、前記被検出物が前記シュレッダーに入ってきた時、前記紙挿入センサは起動信号を前記制御モジュールに出力し、それにより前記制御モジュールは前記厚みセンサからの前記厚み信号の受信を開始することを特徴とする、請求項1に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項14】
前記シュレッダーの周波数変換制御システムは、前記シュレッダーを第一モードから第二モードに切り換えることができるモード切換スイッチを更に含み、その内、前記制御モジュールは前記第二モードに対応する第二対照表を更に含み、前記第二対照表は前記厚み信号に対応する設定モータ周波数値及び設定モータ電圧値を含み、前記シュレッダーが前記第二モードに切り替えられた時、前記制御モジュールは前記第二対照表に基づいて前記設定モータ周波数値及び前記設定モータ電圧値を前記変速モータに出力し、それにより前記変速モータは設定モータ回転速度で回転することを特徴とする、請求項1に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項15】
前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードは高速モードであり、且つ前記高速モードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ、第一高速モータ周波数値、前記第一高速モータ電圧値及び前記第一高速モータ回転速度であり、、且つ前記第一モータ回転速度は前記第一高速モータ回転速度より小さいことを特徴とする、請求項14に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項16】
前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードはサイレントモードであり、且つ前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ、第一サイレントモータ周波数値、前記第一サイレントモータ電圧値及び前記第一サイレントモータ回転速度であり、、且つ前記第一モータ回転速度は前記第一サイレントモータ回転速度より大きいことを特徴とする、請求項14に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項17】
前記第一モードは高速モードであり、前記第二モードはサイレントモードであり、且つ前記高速モードに対応する前記第一モータ周波数値、前記第一モータ電圧値及び前記第一モータ回転速度は、それぞれ、第一高速モータ周波数値、前記第一高速モータ電圧値及び前記第一高速モータ回転速度であり、又、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ、前記第一サイレントモータ周波数値、前記第一サイレントモータ電圧値及び前記第一サイレントモータ回転速度であり、且つ前記第一高速モータ回転速度は前記第一サイレントモータ回転速度より大きいことを特徴とする、請求項14に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項18】
前記モード切換スイッチは、更に前記第一モード又は前記第二モードから第三モードへ切り換えることができ、その内、前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードは高速モードであり、前記第三モードはサイレントモードであり、且つ前記高速モードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ、第一高速モータ周波数値、前記第一高速モータ電圧値及び前記第一高速モータ回転速度であり、又、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ、前記第一サイレントモータ周波数値、前記第一サイレントモータ電圧値及び前記第一サイレントモータ回転速度であり、且つ前記第一サイレントモータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さく、前記第一モータ回転速度は前記第一高速モータ回転速度より小さいことを特徴とする、請求項14に記載のシュレッダーの周波数変換制御システム。
【請求項19】
シュレッダーの細断速度を制御することができる周波数変換制御方法であって、前記シュレッダーは厚みセンサ、変速モータ及び第一対照表を含み、且つ前記第一対照表は複数の厚み値及び前記複数の厚み値に対応する複数のモータ周波数値及び複数のモータ電圧値を具え、前記方法は、
前記厚みセンサを用いて、前記シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出する手順と、
前記第一対照表の前記複数の厚み値内から前記厚みに対応する第一厚み値を検索する手順と、
前記第一対照表の前記複数のモータ周波数値及び前記複数のモータ電圧値内から前記第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値を検索する手順と、
前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値を前記変速モータに出力し、前記変速モータが第一モータ回転速度で回転するように制御する手順とを含むことを特徴とする、周波数変換制御方法。
【請求項20】
前記被細断物の厚みが前記複数の厚み数値内の第二厚み数値と等しい時、前記第一対照表内から前記第二厚み数値に対応する第二モータ周波数値及び第二モータ電圧値を検索し、前記第二モータ周波数値及び前記第二モータ電圧値に基づいて前記変速モータが第二モータ回転速度で回転するように制御し、且つ前記第二厚み値は前記第一厚み値より大きく、前記第二モータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さいことを特徴とする、請求項19に記載のシュレッダーの周波数変換制御方法。
【請求項21】
シュレッダーの細断速度を制御することができる周波数変換制御方法であって、前記シュレッダーは厚みセンサ、変速モータ、第一対照表及び一第二対照表を含み、且つ前記第一対照表は複数の厚み値及び前記複数の厚み値に対応する複数のモータ周波数値及び複数のモータ電圧値を具え、前記第二対照表は複数の厚み数値及び前記複数の厚み数値に対応する複数の設定モータ周波数値及び複数の設定モータ電圧値を具え、前記方法は、
前記シュレッダーを第一モードと第二モードのどちらで作動させるか選択し、その内前記第一モードが選択された時は前記第一対照表を採用し、前記第二モードが選択された時は前記第二対照表を採用する手順と、
前記厚みセンサを用いて前記シュレッダーに入ってきた被細断物の厚みを検出する手順と、
前記第一対照表又は前記第二対照表の前記複数の厚み数値内から前記厚みに対応する第一厚み値を検索する手順と、
前記第一厚み値に基づいて、前記第一厚み値に対応する第一モータ周波数値及び第一モータ電圧値、或いは第一設定モータ周波数値及び第一設定モータ電圧値を取得する手順と、
前記第一モータ周波数値及び前記第一モータ電圧値、或いは前記第一設定モータ周波数値及び前記第一設定モータ電圧値を前記変速モータに出力し、前記変速モータが第一モータ回転速度又は第一設定モータ回転速度で回転するように制御する手順とを含むことを特徴とする、周波数変換制御方法。
【請求項22】
前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードは高速モードであり、且つ前記高速モードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ、第一高速モータ周波数値、前記第一高速モータ電圧値及び前記第一高速モータ回転速度であり、且つ前記第一モータ回転速度は前記第一高速モータ回転速度より小さいことを特徴とする、請求項21に記載の周波数変換制御方法。
【請求項23】
前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードはサイレントモードであり、且つ前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一サイレントモータ周波数値、第一サイレントモータ電圧値及び第一サイレントモータ回転速度であり、且つ前記第一モータ回転速度は前記第一サイレントモータ回転速度より大きいことを特徴とする、請求項21に記載の周波数変換制御方法。
【請求項24】
前記第一モードは高速モードであり、前記第二モードはサイレントモードであり、且つ前記高速モードに対応する前記第一モータ周波数値、前記第一モータ電圧値及び前記第一モータ回転速度は、それぞれ第一高速モータ周波数値、第一高速モータ電圧値及び第一高速モータ回転速度であり、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一サイレントモータ周波数値、第一サイレントモータ電圧値及び第一サイレントモータ回転速度であり、且つ前記第一高速モータ回転速度は前記第一サイレントモータ回転速度より大きいことを特徴とする、請求項21に記載の周波数変換制御方法。
【請求項25】
前記周波数変換制御方法は第三モードを更に含み、その内、前記第一モードは省電力モードであり、前記第二モードは高速モードであり、前記第三モードはサイレントモードであり、且つ前記高速モードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一高速モータ周波数値、第一高速モータ電圧値及び第一高速モータ回転速度であり、前記サイレントモードに対応する前記第一設定モータ周波数値、前記第一設定モータ電圧値及び前記第一設定モータ回転速度は、それぞれ第一サイレントモータ周波数値、第一サイレントモータ電圧値及び第一サイレントモータ回転速度であり、且つ前記第一サイレントモータ回転速度は前記第一モータ回転速度より小さく、前記第一モータ回転速度は前記第一高速モータ回転速度より小さいことを特徴とする、請求項21に記載の周波数変換制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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