説明

シート加湿装置、画像形成装置

【課題】 シートを加湿するための水分の搬送ガイドへの付着を抑えるシート加湿装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 環状線状体54が、搬送可能なシートの幅に合わせて、上流駆動ローラ41のスリットと下流駆動ローラ50の溝に掛け渡される。そして、架設された環状線状体54は、下流駆動ローラ50によって環状線状体54の延伸方向に沿って循環回転されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに水分を与えるシート加湿装置、及びそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、一般に、トナー像が形成されたシートを定着器に搬送して加熱・加圧することによって、シート上のトナー像を定着する。しかし、定着器での加熱により、シートに含まれていた水分が失われ、シートの収縮が生ずる。
【0003】
その後の時間経過に伴う吸湿により、シートの収縮の戻りが生ずるが、不均一な吸湿のため、シートの波打ちが発生する。例えば、乾燥して収縮したままのシートを束にして糊付け製本すると、冊子の背にあたる糊付け部が収縮した状態で固定される。製本後の吸湿により、冊子を構成する各シートには収縮の戻りが生ずるが、冊子の背が糊により拘束されているため、収縮の戻りが生ずる部分と拘束されている部分との間で歪みが発生し、冊子に波打ちが生ずる。すなわち、乾燥したシートにより見栄えの良い冊子を作成することができたとしても、時間の経過に伴い冊子には波打ちが発生する。
【0004】
従来、上述した波打ちの発生を抑えるため、シートに水分を与えることが可能なシート加湿装置が提案されている(特許文献1)。このような従来のシート加湿装置は、互いに対向し、シートを案内する一対の搬送ガイドに開口部が形成され、散布装置が開口部に向けて水滴を散布することにより、搬送ガイドの間を通過するシートに水分を与えるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−118849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、シートを加湿するために上述したシート加湿装置によって散布された水滴が搬送ガイドに付着し、搬送ガイドに付着した水分がシートの搬送性能を低下させる場合があった。例えば、搬送ガイドに水分の付着した部分の摩擦係数が増大し、シート搬送方向と直交する幅方向においてガイド面の摩擦抵抗が不均一となり、斜送が発生することがあった。
【0007】
また、搬送ガイドに付着した水分をシートが吸着することにより、局所的に水分を多く含んだシートの両面印刷の裏面画像形成時に、画像欠陥が発生する場合もあった。
【0008】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、シートを加湿するための水分の搬送ガイドへの付着を抑えるシート加湿装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、画像形成されたシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されるシートを、複数の線状部材によってシートの表裏が露出するように案内するシート案内部と、前記シート案内部に向けて水滴を散布する散布手段と、前記複数の線状部材を架設する架設手段と、架設された前記複数の線状部材の延伸方向に沿って前記複数の線状部材を移動させる駆動手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
シートを案内する搬送ガイドをシート搬送方向に回転可能な線状部材で構成することにより、シートを加湿するための水分の搬送ガイドへの付着を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシート加湿装置を備えた画像形成装置の構成を示す図。
【図2】上記シート加湿装置の構成を説明する図。
【図3】上記シート加湿装置に設けられた散布装置の構成を示す図。
【図4】上記シート加湿装置に設けられたシート案内部の構成を示す図。
【図5】上記シート案内部の斜視図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るシート加湿装置の構成を説明する図。
【図7】上記シート案内部の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート加湿装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。100は画像形成装置本体(以下、装置本体という)、93は装置本体1の内部に配置された加湿装置、94は画像形成された複数枚のシートを冊子に製本する製本装置である。
【0013】
図1において、Pa,Pb,Pc,Pdは、画像形成装置本体100内に設けられた画像形成部であり、潜像、現像、転写の各プロセスを経て各々異なる色のトナー像がシート上に形成される。
【0014】
画像形成部Pa〜Pdは、感光体ドラム3a〜3dと、感光体ドラムを帯電させる帯電ローラ2a〜2dと、画像情報に基づいてレーザー光を照射し、帯電された感光体ドラム上に静電潜像を形成する露光装置4a〜4dを備える。感光体ドラム3a〜3d上に形成された静電潜像は、現像装置1a〜1dによって可視像化され、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック(Y,M,C,K)の4色のトナー画像が形成される。
【0015】
各感光体ドラム3a〜3dの表面に形成されたトナー画像をシートSに転写するため、中間転写体5が感光体ドラムに隣接して設けられている。中間転写体5は、張架ローラ13,14,15により張架され、各感光体ドラム3a〜3d上に形成された各色のトナー画像が、1次転写帯電器24a〜24dによって中間転写体5上に順次重ねて1次転写される。2次転写ローラ11が、張架ローラ14の位置で中間転写体5に対向して設けられ、2次転写部が形成される。
【0016】
一方、給送カセット10a,10bから給送されたシートSが各搬送ローラ対を経てレジストローラ対12まで搬送される。そして、中間転写体5上に転写されたトナー画像がシートSの所定位置に転写される所定のタイミングで、シートSがレジストローラ対12から中間転写体5と2次転写ローラ11からなる2次転写部に給送される。
【0017】
2次転写部のシート搬送方向下流には、トナー画像をシートS上に定着する定着装置90が設けられている。定着装置90の定着ローラ対は、中間転写体5によりトナー画像が転写されたシートSを挟持した状態で搬送しながら加熱及び加圧することによりシートS上にトナー画像を定着する。
【0018】
トナー画像が定着されたシートSは、搬送ローラ対31,32,33によって加湿装置93へと搬送され、所定の水分量、加湿される。その後、シートSは、画像形成済みシートとして画像形成装置本体100から排出され、製本装置94へと搬送される。さらに、画像形成面の裏面に画像を形成する際には、シートSを両面反転部91によって表裏反転させた後、両面搬送部92を介して再度、2次転写部に搬送して裏面に画像を形成する。
【0019】
次に、本発明に係る加湿装置93について、図2を用いて説明する。加湿装置93は、シートSを搬送するシート搬送手段95と、シート搬送手段95によって搬送されるシートSの表裏が露出するようにシートSを案内するシート案内部96とを備える。さらに、シート案内部96の上方からシート案内部96に向けて水滴を散布することにより、シート案内部96を案内されるシートSに水分を与える散布装置97と、シート案内部96を通過した水滴を回収する水受け容器98とを備える。
【0020】
定着装置90によって定着されたシートSがシート案内部96の間を通過すると、シート案内部96を通過するシートSの表裏は露出しているので、シートSが通過する間に散布装置97から散布された水滴がシートSに付着する。すなわち、シート案内部96によりシートSが案内される間、シートSへの水滴の散布領域が確保されるため、シートSに確実に水分を与えることが可能である。
【0021】
次に、本発明に関わる加湿装置93の散布装置97、シート搬送手段95及びシート案内部96の詳細について説明する。
【0022】
まず、本実施形態における散布手段としての散布装置97について、図3を用いて説明する。図中、矢印104はシート搬送方向を示す。107はシートSに水滴109を噴霧するための噴霧ノズル、111は噴霧ノズル107に圧縮空気を供給するためのコンプレッサ、110は水滴109を噴霧ノズル107に供給するためのタンクを示す。さらに、コンプレッサ111からの圧縮空気とタンク110からの水滴109を噴霧ノズル107に供給するためのチューブ108、圧縮空気と水滴109の供給ための開閉をおこなうバルブ112が設けられている。そして、噴霧ノズル107を、シート案内部96のシート搬送パスの上方に配設し、シートSに水滴109を噴霧する。
【0023】
次に、本発明に係る加湿装置93のシート搬送手段95とシート案内部96を、図4に示す断面図と、図5に示す斜視図を用いて説明する。シート搬送手段95は、上流ローラ対41,42と下流ローラ対50,51を備えている。
【0024】
シートSは図4の右から加湿装置93へと搬送される。加湿装置93の入り口側には、上流案内板対40とシート搬送手段としての上流ローラ対41,42が配置されている。図5に示されるように、上流ローラ対は上流駆動ローラ41と上流従動ローラ42からなり、前側板43、奥側板44に、それぞれ軸受け45,46を介して回転可能に支持されている。上流従動ローラ42は、ばね47によって上流駆動ローラ41に約1kgfの力で加圧されている。上流駆動ローラ41のローラ周速は、シートSの搬送速度である200mm/sであり、モータ49の駆動がギア48を介して伝達されている。
【0025】
ここで、本実施の形態における上流駆動ローラ41は、外径φ24のSUS芯金と厚さ3mmのシリコンスポンジゴム層を設けたもの(ローラ外径φ30)を用いている。上流従動ローラ42は、外径φ20に形成されたアルミニウムのロールを用いている。
【0026】
加湿装置のシート搬送方向下流には、シート搬送手段として下流ローラ対50,51が配置されている。下流ローラ対は下流駆動ローラ50と下流従動ローラ51からなり、前側板43、奥側板44に、それぞれ軸受け45,46を介して回転可能に支持されている。下流従動ローラ51は軸受け46を介して、ばね47によって下流駆動ローラに約1kgfの力で加圧されている。下流駆動ローラ50のローラ周速は、シートの搬送速度である200mm/sであり、駆動手段としてのモータ53の駆動がギア52を介して伝達される。
【0027】
ここで、本実施の形態における下流駆動ローラ50は、外径φ8のSUS芯金と、ローラ外径φ30のシリコンゴム層を設けたものを用いている。下流従動ローラ51は、外径φ20のアルミニウムのロールを用いている。
【0028】
本実施の形態において、上流駆動ローラ41と下流駆動ローラ50には、9本の環状線状体54が架設され、搬送されたシートを案内するシート案内面を構成している。下流駆動ローラ50には、φ30のローラ外径に幅2mm、深さ1mmの溝が設けられている。一方、上流駆動ローラ41には、φ30のローラ周面からφ24の芯金の外径までのスリット(切り込み)が設けられている。
【0029】
本実施の形態において、環状線状体54が、搬送可能なシートの幅に合わせて9本、架設手段としての上流駆動ローラ41のスリットと下流駆動ローラ50の溝に掛け渡されている。架設された環状線状体54は、高摩擦係数μを有する溝が設けられた下流駆動ローラ50によって環状線状体54の延伸方向(本実施の形態においてはシート搬送方向)に沿って循環回転される。一方、上流駆動ローラ41のスリットにおいては、上流駆動ローラ41芯金部の周速と環状線状体54の周速差分、環状線状体54がスリップする構成としている。
【0030】
環状線状体54は、腐食・酸化しにくく、且つSUSの芯金に対して滑りやすく、表層の耐磨耗性が良い材料が好ましく、本実施の形態においては、ステンレス鋼製のφ1のワイヤにナイロンコートしたものが用いられている。
【0031】
下流ローラ対50,51のシート搬送方向下流には、下流案内板対55が設けられ、画像形成装置本体100の外部、もしくは両面反転部91経由で両面搬送部92へとシートを案内する。
【0032】
本実施の形態に係る構成によって、散布装置97から散布された水滴のうち、シートS以外に散布されたものは、環状線状体54に付着するか、環状線状体54を通り過ぎて水受け容器98へと回収されるようになっている。環状線状体54はφ1のワイヤであるため、シートS以外に散布された水滴はほとんど水受け容器98に回収される。これにより、搬送ガイド、本実施の形態においては環状線状体54への水分の付着が抑えられ、搬送性能の低下を防止することが可能となる。
【0033】
環状線状体54に付着した水分は、環状線状体54と共に移動し、上流駆動ローラ41のスリットへ導かれる。上流駆動ローラ41のスリットへ導かれた環状線状体54は、除去手段を兼用するスリットにおいて付着した水分が拭き取られるため、上流駆動ローラ41から抜け出た環状線状体54からは水分が取り除かれている。散布装置97は、シートSの搬送に応じて水滴を散布するため、シートSが搬送されない間に環状線状体54に付着した水分は蒸発してしまうが、より確実に水分を除去するため除去手段が必要となる。
【0034】
なお、本実施の形態において、線状体の延伸方向がシート搬送方向と一致している構成について説明したが、必ずしも一致させる必要はなく、搬送抵抗にならない程度に方向が合っていればよい。例えば、複数の線状体を、シート搬送方向下流に行くに従ってシート幅方向の搬送中心から離れる方向に少し傾斜させて架設することにより、搬送されるシートのシワを抑えることができる。
【0035】
また、本実施形態において、架設された線状体が延伸方向に移動するように回転させる構成について説明したが、例えばシート搬送方向の上流下流にそれぞれ設けたワイヤ巻き取り装置で線状体を巻き取って移動させてもよい。架設手段としてのワイヤ巻き取り装置は各々、駆動手段としてのモータを有し、必要に応じて正転逆転可能であるが、シートとワイヤは線接触しているため移動方向がどちらの向きであってもシート搬送に与える影響は少ない。
【0036】
さらに、本実施形態において、架設手段としてのスリットが除去手段を兼用するようにスリットをシート搬送方向上流の上流駆動ローラ41に設けた構成について説明したが、除去手段は架設手段と別個に設けるようにしてもよい。例えば、シート案内面側でシート搬送方向下流に移動した線状体が、シート案内面と反対側に回ってシート搬送方向上流の上流駆動ローラ41に到達する前に除去手段を設けるようにしてもよい。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態について、図6に示す断面図と、図7に示す斜視図を用いて説明する。本実施の形態に係る散布装置97は、第1の実施形態と共通であるため、説明を省略する。ここでは、第1の実施形態と異なる加湿装置のシート搬送手段及びシート案内部について説明する。
【0038】
シートSは図6の右から加湿装置93へと搬送される。加湿装置93の入り口側には、上流シート案内板対61とシート搬送手段としての上流ローラ対62,63が配置されている。図7に示すように、上流ローラ対は上流駆動ローラ62と上流従動ローラ63からなり、前側板64、奥側板65に、それぞれ軸受け66,67を介して回転可能に支持されている。上流従動ローラ63は、ばね68によって上流駆動ローラに約1kgfの力で加圧されている。上流駆動ローラ62のローラ周速は、シートの搬送速度である200mm/sであり、モータ70の駆動がギア69を介して伝達される。
【0039】
ここで本実施の形態において、上流駆動ローラ62は、外径φ8のSUS芯金と、ローラ外径φ30mmのシリコンゴム層を設けたものを用いている。上流従動ローラ62は、外径φ20に形成されたアルミニウムのロールを用いている。
【0040】
加湿装置93のシート搬送方向下流には、シート搬送手段として下流ローラ対71,72が配置されている。下流ローラ対は下流駆動ローラ71と下流従動ローラ72からなり、前側板64、奥側板65に、それぞれ軸受け66,67を介して回転可能に支持されている。下流従動ローラ72は軸受け67を介して、ばね68によって下流駆動ローラ71に約1kgfの力で加圧されている。下流駆動ローラ71は、ローラ周速がシートの搬送速度である200mm/sで、ギア73を介して、モータ74によって駆動される。
【0041】
ここで本実施の形態において、下流駆動ローラ71はφ8のSUS芯金と、ローラ外径φ30mmのシリコンゴム層を設けたものを用いている。下流従動ローラ72は、例えば、アルミニウムでφ20に形成されたロールを用いている。
【0042】
本実施の形態に係る加湿装置93において、上流ローラ対62,63と下流ローラ対71,72の間のシート案内部96は、上流ガイド75と下流ガイド76が配置され、両ガイド間に線状体77a,77bが架設されている。上流ガイド75の下部と流ガイド76の下部に、線状体77a,77bを架設する架設手段としての壁がそれぞれ設けられている。そして、線状体77aは、シート搬送方向上流から下流に向けて上方から下方に傾斜する第一の傾斜角で架設され、線状体77bは、シート搬送方向上流から下流に向けて下方から上方に傾斜する第二の傾斜角で架設されている。したがって、線状体77a,77bによって構成されるシート案内面は、斜線部Cのように、V字形状となる。本実施形態では、第一の傾斜角を有する線状体77aのグループが10本、第二の傾斜角を有する線状体77bのグループが9本、搬送可能なシートの幅に合わせて傾斜角の異なる線状体が1本ずつ互い違いに掛け渡されている。なお、本実施の形態において用いられる線状体も第1の実施形態と同様、ステンレス鋼製のφ1のワイヤにナイロンコートしたものである。
【0043】
散布装置73から散布された水滴のうち、シートS以外に散布されたものは、線状体77a,77bに付着するか、シート案内部96を通り過ぎ、水受け容器98へと回収されるようになっている。線状体77a,77bに付着した水分は、斜めに架設された線状体に沿って下方へと移動するため、シート案内面となる斜線部Cに水分が溜まることはない。これにより、搬送ガイド、本実施の形態においては線状体77a,77bへの水分の付着が抑えられ、搬送性能の低下を防止することが可能となる。
【0044】
本実施の形態において、傾斜角の異なる線状体は、複数本ずつ、例えば2本ずつ、あるいは3本ずつ、互い違いに掛け渡すようにしてもよい。
【0045】
上述した実施形態において、線状体としてステンレス鋼製のφ1のワイヤにナイロンコートしたものを用いた構成について説明したが、これに限らない。本発明に係る線状体は、例えば、樹脂製のモールド成形品であっても同等の効果が得られ、さらに断面形状は円形に限らず、例えば三角形、四角形等、多角形で、案内されるシートに線接触するような断面形状であればよい。
【0046】
また、上述した実施形態においてはシートに水分を付加する噴霧機構として噴霧ノズルを用いているが、噴霧機構はウォータージェットなど他にも多数あり、本発明に係る噴霧機構は噴霧ノズルに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0047】
S シート
40 上流シート案内板対
41 上流駆動ローラ
42 上流従動ローラ
43 前側板
44 奥側板
45,46 軸受
47 ばね
48 ギア
49 モータ
50 下流駆動ローラ
51 下流従動ローラ
52 ギア
53 モータ
54 環状線状体
55 下流シート案内板対
61 上流シート案内板対
62 上流駆動ローラ
63 上流従動ローラ
64 前側板
65 奥側板
66,67 軸受
68 ばね
69 ギア
70 モータ
71 下流駆動ローラ
72 下流従動ローラ
73 ギア
74 モータ
75 上流ガイド
76 下流ガイド
77a,77b 線状体
90 定着装置
91 両面反転部
92 両面搬送部
93 加湿装置
94 製本装置
95 シート搬送手段
96 シート案内部
97 散布装置
98 水受け容器
104 シート搬送方向
107 ノズル
108 チューブ
109 水滴
110 タンク
111 コンプレッサ
112 バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成されたシートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送されるシートを、複数の線状部材によってシートの表裏が露出するように案内するシート案内部と、
前記シート案内部に向けて水滴を散布する散布手段と、
前記複数の線状部材を架設する架設手段と、
架設された前記複数の線状部材の延伸方向に沿って前記複数の線状部材を移動させる駆動手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記線状部材に付着した水分を取り除く除去手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記シート搬送手段は、前記散布手段を挟んでシート搬送方向上流及び下流に各々設けられた2対のローラであり、
前記複数の線状部材は、前記2対のローラに設けられた前記架設手段に掛け渡されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数の線状部材は、前記2対のローラの回転に伴い移動することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記シート搬送手段は、前記散布手段を挟んでシート搬送方向上流及び下流に各々設けられた2対のローラであり、
前記架設手段は、前記2対のローラのうちシート搬送方向上流のローラ対のローラ周面に切り込みを有し、前記切り込みは、前記除去手段を兼ねることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送されるシートを、複数の線状部材によってシートの表裏が露出するように案内するシート案内部と、
前記シート案内部に向けて水滴を散布する散布手段と、
前記複数の線状部材が、シート搬送方向上流から下流に向けて上方から下方に傾斜する第一の傾斜角を有するグループと、シート搬送方向下流から上流に向けて上方から下方に傾斜する第二の傾斜角を有するグループと、に分けて掛け渡されるよう架設する架設手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記第一の傾斜角を有するグループと前記第二の傾斜角を有するグループとは、傾斜角の異なる線状部材が複数本ずつ互い違いに掛け渡されていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−95580(P2013−95580A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242510(P2011−242510)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】