説明

シート状物の巻取機

【課題】 シート状物の巻取機において、回転入力軸と操作ロッドとの揺動可能な角度を大きく許容し、操作性と利便性を高めつつ、全体をコンパクト化する。コンパクト化により、巻取機を安価に製作する。回転入力軸と中間軸との連結部分における異音の発生を防ぐ。
【解決手段】 中間軸16と回転入力軸13との間に介装される揺動手段17は、中間軸16の回転入力軸側端部に中間軸16の軸長方向と交わる方向に貫通形成されるピン挿通孔30と、回転入力軸13の中間軸側端部に凹設され、中間軸16の回転入力軸側端部を収容する収容凹部20aと、ピン挿通孔30を貫通して回転入力軸13に取着される揺動ピン33とを備える。ピン挿通孔30は、揺動ピン33の軸径よりもやや大きな小径中央部30aから、双方の開口端へ向けて漸次拡径する形状とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニルハウスの換気用開口部を開閉自在に覆うシート材を始め、遮蔽シートや日よけシート等に用いられるシート材を巻き取るためのシート状物の巻取機に関する。
【背景技術】
【0002】
農業や園芸等に用いられるビニルハウスにあっては、ハウス内の生育物に応じてハウス内の温度や湿度を適切に調整するため、ビニルハウスの屋根部の適宜箇所に換気用開口部を設け、この換気用開口部を開閉自在に覆うシート材と、このシート材を巻き取るための巻取機等を備えたハウス換気装置を備えたものがある。
【0003】
このハウス換気装置に用いるシート状物の巻取機の一例として、回転駆動力が与えられる筒状の回転入力軸と、この回転入力軸と交わる方向へ配設され、シート状物を巻き取る巻取軸が連結される回転出力軸と、前記回転入力軸に与えられた回転駆動力を前記回転出力軸に伝達する動力伝達手段とを備える構造のシート状物の巻取機において、前記回転出力軸の長手方向であって、回転出力軸の巻取軸を連結させる端部から離隔する方向へ揺動し得るように前記回転入力軸を支持する支持手段を備え、前記動力伝達手段は、前記回転出力軸の外周面に設けた第1傘歯車と、この第1傘歯車に噛合させた第2傘歯車と、第2傘歯車を回転させる中間軸とを具備し、この中間軸の先端部を前記回転入力軸内に挿入し、該先端部に中間軸の軸長方向へ長い貫通孔を開設し、該貫通孔内を前記軸長方向へ摺動可能に挿通させた連結ピンによって中間軸と回転入力軸とを連結したシート状物の巻取機が提案されており、このような構成により、回転入力軸は支持部材によって、例えば、シート状物の巻取機の裏面側に巻取軸を連結するようにした場合は、シート状物の巻取機の両側方へ揺動することが禁止されるため、高い操作性で操作ロッドを操作することができるとしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2006−321655号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1では、中間軸の長孔の長さが、中間軸に対する回転入力軸とこれに連結される操作ロッドとの揺動角度となるが、この揺動角度を大きく取るために、長孔の長さを中間軸の軸長方向に長く取ると中間軸が長くなり、巻取機全体が大型化することとなる。
また、長孔と連結ピンとを用いた特許文献1の揺動構造では、回転入力軸と操作ロッドとを揺動したり回転操作する際に、連結ピンが長孔内を傾きながら移動するためにガタ付き音を生じることがあった。さらに、回転入力軸と操作ロッドとの揺動方向は、支持手段を支点とする一方向のみであり、シート状物の巻取機の設置条件に応じて他方向へも揺動できるようにすることが望まれていた。
【0006】
本発明は、かかる実情を背景にしてなされたもので、その目的とするところは、回転入力軸と操作ロッドとを揺動可能な角度を大きく許容しつつも全体のコンパクト化を図り、また揺動範囲を拡げるとともに、回転入力軸と中間軸との連結部分における異音の発生を有効に防止することのできるシート状物の巻取機を安価に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、回転駆動力が与えられる回転入力軸と、この回転入力軸と交わる方向へ配設され、シート状物を巻き取る巻取軸が連結される回転出力軸と、前記回転入力軸に与えられた回転駆動力を前記回転出力軸に伝達する動力伝達手段と、この動力伝達手段に前記回転入力軸からの回転駆動力を伝達する中間軸と、この中間軸と前記回転入力軸との間に介装され、該回転入力軸とこの回転入力軸に連結される操作ロッドとを前記中間軸に対して揺動可能に連結する揺動手段とを備えるシート状物の巻取機において、前記揺動手段は、前記中間軸の回転入力軸側端部に中間軸の軸長方向と交わる方向に貫通形成されるピン挿通孔と、前記回転入力軸の中間軸側端部に凹設され、前記中間軸の回転入力軸側端部を収容する収容凹部と、前記ピン挿通孔を貫通して、前記回転入力軸に取着される揺動ピンとを備え、前記ピン挿通孔は、中央部が前記揺動ピンの軸径よりもやや大きな小径に絞られ、この小径中央部から双方の開口端へ向けて漸次拡径する形状に形成され、前記小径中央部を支点に前記揺動ピンを前記ピン挿通孔の内部で揺動させることにより、前記回転入力軸と前記操作ロッドとを揺動可能に連結したことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、中間軸の回転入力軸側端面と収容凹部の底壁との間に弾発部材を縮設したことを特徴としている。
【0008】
前記請求項1の発明では、ピン挿通孔が小径中央部から2つのテーパ孔が外向きに拡がる形状となり、ピン挿通孔を貫通して設けられる揺動ピンは、ピン挿通孔の小径中央部を支点にテーパ孔の内周面に沿って360度の範囲が摺動可能となる。揺動ピンは、回転入力軸の中間軸側端部に一体に設けられていることから、回転入力軸とこの回転入力軸に連結される操作ロッドは、揺動ピンを支点にこの揺動ピンの揺動を増幅して揺動する。回転入力軸の回転駆動力は、揺動ピンが2つのコーンのテーパ状内周面に当接することによって中間軸に伝達される。
回転入力軸と操作ロッドの揺動範囲は、ピン挿通孔を構成するテーパ孔の内周面の角度によって決定され、テーパ孔の内周面の角度を大きくとれば回転入力軸と操作ロッドの揺動角度が大きくなり、逆にテーパ孔の内周面の角度を小さくすれば回転入力軸と操作ロッドの揺動角度も小さく制約される。
【0009】
前記請求項2の発明で用いる弾発部材として、圧縮コイルばねや皿ばね,板ばね等のばね部材のほか、ゴムや軟質合成樹脂等の弾性材がある。中間軸の回転入力軸側端面と収容凹部の底壁との間に縮設されるこの弾発部材は、回転入力軸と中間軸とを互いに離反する方向へ弾発し、揺動手段の揺動ピンとピン挿通孔とを常時ガタ付きなく当接させる。これにより、揺動ピンとピン挿通孔とのガタ付き音が有効に防止される。また、揺動ピンの揺動抵抗が減少されるので、回転入力軸と操作ロッドの揺動や回転操作がスムーズに行える。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、中央部を揺動ピンの軸径よりもやや大きな小径に絞り、この小径中央部から双方の開口端へ向けて漸次拡径する形状のピン挿通孔と、このピン挿通孔に揺動可能に挿通した揺動ピンとを備えた揺動手段により、従来一方向に限定されていた回転入力軸と操作ロッドの揺動可能な範囲を、横方向や縦方向あるいはテーパ孔の周壁に回転方向などの多方向へ大きく拡げつつ、全体をコンパクト化できる。したがって、シート状物の巻取機を設置する際の自由度が向上し、巻取機の汎用性が高まる。またコンパクト化により、安価に製作することができる。さらに、従来構造のように、連結ピンが長孔内を傾きながら移動するようなことはなく、揺動ピンとピン挿通孔とのクリアランスはわずかであるから、巻取り操作時のガタ付き音が極力防止できる。
【0011】
また、請求項2の発明によれば、中間軸の回転入力軸側端面と収容凹部の底壁との間に縮設した弾発部材が、回転入力軸と中間軸とを離反方向に弾発し、さらに揺動手段の揺動ピンとピン挿通孔とを常時ガタ付きなく当接させるので、回転入力軸と中間軸との当接はもとより、揺動ピンとピン挿通孔とによるガタ付き音が有効に防止され、しかも揺動ピンの揺動抵抗が減少されるので、回転入力軸と操作ロッドの揺動や回転操作がスムーズに行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係るシート状物の巻取機をビニルハウスの換気装置に適用した一実施例を図面に基づいて説明する。
図中、図1は図4の要部拡大図、図2は換気用シート材の巻取機を適用したビニルハウスの一部を示す斜視図、図3は換気用シート材の巻取機の正面図、図4は図3の断面側面図、図5は図1のV−V線断面図である。
【0013】
図2に示すビニルハウス1は、アーチ状又は山形状に形成された複数の屋根用パイプ2をビニルハウス1の長手方向に適宜間隔を置いて立設し、これら屋根用パイプ2の上を透明なシート材3で覆って蒲鉾状の屋根部4を形成しており、この屋根用パイプ2は、ビニルハウス1の長手方向へ配設した複数条のパイプ(図示せず)に連結固定されている。
屋根部4の適宜箇所には、換気用開口部5がビニルハウス1の長手方向に沿って設けられており、この換気用開口部5は、該換気用開口部5よりも広い透明な換気用シート材6によって開閉可能に覆われている。換気用シート材6の上縁部は、換気用開口部5近傍のパイプに固定具を用いて固定されており、換気用シート材6の下縁部は、ビニルハウス1の長手方向へ配した巻取軸7に固定具(いずれの固定具も図示せず)を用いて固定されている。
【0014】
巻取軸7の一端側7aは、ビニルハウス1の妻面から所要長さだけ延出しており、この一端側7aは、ビニルハウス1の一方の妻面近傍に設けられた換気用シート材6の巻取機(以下単に巻取機という)10の回転出力軸11に嵌合固定されている。
巻取機10は、ケース本体12の下方で縦方向に位置し、後述する操作ロッド21から回転駆動力が与えられる回転入力軸13と、ケース本体12の内部上側で回転入力軸13と直交する横方向に配設され、前記巻取軸7が連結される前記回転出力軸11と、ケース本体12内に位置し、前記回転入力軸13に与えられた回転駆動力を前記回転出力軸11に伝達する動力伝達手段15と、この動力伝達手段15の構成部品である中間軸16と前記回転入力軸13との間に介装され、該回転入力軸13と前記操作ロッド21とを中間軸16に対して揺動可能に連結する揺動手段17とを備えている。
【0015】
回転入力軸13は短円筒状に形成されており、内部中央には隔壁13aがあって、上下の収容凹部20a,20bに分割されている。上側の収容凹部20aには、ケース本体12のから下方へ突出する中間軸16の下部軸16bが差し込まれ、該下部軸16bと回転入力軸13とが前述の揺動手段17を用いて揺動可能に連結されている。下側の収容凹部20bには、操作ロッド21の先端が差し込まれ、該操作ロッド21と回転入力軸13とが連結ボルト22,22を用いて一体に連結されている。
【0016】
前記動力伝達手段15は、回転出力軸11の外周面に一体形成された大径の第1傘歯車23と、中間軸16の上部軸16aに軸着され、前記第1傘歯車23と直交方向に噛合する小径の第2傘歯車24とからなっており、操作ロッド21から回転出力軸11を通して中間軸16に伝達された縦方向の回転駆動力を、第2傘歯車24と噛合する第1傘歯車23へ横方向の回転駆動力として伝達し、さらに第1傘歯車23と一体の回転出力軸11を通して巻取軸7へ伝達するようになっている。
【0017】
前記中間軸16は、第2傘歯車24を軸着する前記上部軸16aと、揺動手段17を用いて回転入力軸13と揺動可能に連結される前記下部軸16bと、これら上部軸16aと下部軸16bとの間に介装されるクラッチ25とを備えている。このクラッチ25には、いわゆる一方向クラッチが採用されており、回転入力軸13からの正逆転いずれの回転力も第2傘歯車24へは伝達するが、第2傘歯車24からの回転力は回転入力軸13へ伝えないようになっている。
【0018】
操作ロッド21の正逆回転によって回転入力軸13に伝達された回転駆動力は、揺動手段17を通して中間軸16の上部、下部軸16a,16bとクラッチ25へ伝達され、さらに動力伝達手段15の第1,第2傘歯車23,24により方向を横軸に変えを回転出力軸14を回転し、該回転出力軸14に連結される巻取軸7を正逆回転して、巻取軸7に換気用シート材6を巻取りあるいは繰り出すことにより、換気用開口部5を開閉する。
【0019】
前記揺動手段17は、中間軸16の下部軸16bの回転入力軸側端部に下部軸16bの軸長方向と交わる方向に貫通形成されるピン挿通孔30と、回転入力軸13の中間軸側端部に凹設され、中間軸16の下部軸16bの回転入力軸側端部を収容する前記上側の収容凹部20aと、この収容凹部20aを挟んで回転入力軸13の中間軸側端部の周壁に貫通して設けられるピン取付孔31,31と、前記ピン挿通孔30を貫通し、さらに前記ピン取付孔31,31を貫通して先端にナット32を螺着して回転入力軸13に固定される揺動ピン33とを備えている。
下部軸16bのピン挿通孔30は、中央部が揺動ピン33の軸径よりもやや大きな小径に絞られていて、当該部分を小径中央部30aとなすとともに、この小径中央部30aから双方の開口端へ向けて漸次拡径する2つの傾斜面30b,30bを連続して配置したもので、2つのテーパ孔を外開き状に連結した形状に形成されている。
【0020】
下部軸16bのピン挿通孔30を貫通して回転入力軸13に固定される揺動ピン33は、操作ロッド21と回転入力軸13とがともに鉛直方向に垂下する図1及び図3,4の状態において、揺動ピン33の軸部がピン挿通孔30の小径中央部30aの下側部分に当接している。
ピン挿通孔30は、前述したとおり、小径中央部30aを挟んで双方の開口端へ向けて次第に拡径する2つの傾斜面30b,30bを連続して配した形状であるため、このピン挿通孔30に挿通される揺動ピン33は、小径中央部30aと当接する部分を支点に上下方向または左右方向への回動を許容され、その軸部が傾斜面30b,30bのいずれかに当接するまでを揺動可能範囲とするほか、軸部が小径中央部30aと当接する部分を支点に傾斜面30b,30bを摺動して一回転する揺動も許可されている。
【0021】
すなわち、揺動ピン33と、これに連結される操作ロッド21と回転入力軸13は、図1においては、揺動ピン33が小径中央部30aと当接する部分を支点に鉛直方向へ回動し、ピン挿通孔30のいずれかの傾斜面30bに当接するまでの最大左右の二点鎖線に示す範囲を一体に揺動することが可能であり、さらに図5においては、揺動ピン33が小径中央部30aと当接する部分を支点に水平方向へ回動して、ピン挿通孔30のいずれかの傾斜面30bに当接するまでの最大二点鎖線に示す範囲を一体に揺動することが可能である。
さらに揺動ピン33は、小径中央部30aと当接する部分を支点に、軸部が傾斜面30b,30bのいずれかに沿って摺動しながら一回転する360度の範囲を揺動することも可能であり、操作ロッド21と回転入力軸13も揺動ピン33と同様の揺動が可能となる。
これにより、操作ロッド21を操作する作業者は、作業者にとって好ましい位置に操作ロッド21を揺動して巻取り作業をすることができるで、高い操作性と利便性が得られる。
【0022】
上側の収容凹部20aの底壁である隔壁13aと、中間軸16の回転入力軸側端面である下部軸16bの下端との間には、圧縮コイルばねを用いた弾発部材34が縮設されており、ピン挿通孔30の小径中央部30aの下側を常時揺動ピン33に弾接させていてこれらの不要なガタ付きを防止している。
弾発部材34には、操作ロッド21と回転入力軸13との荷重よりも低いセット荷重が設定されており、回転入力軸13と中間軸16とを常時離反方向へ弾発している。弾発部材34の弾発力は中間軸16に上方向に作用し、揺動ピン33の軸部がピン挿通孔30の小径中央部30aの下側部分に当接するように作用する。
【0023】
これにより、操作ロッド21と回転入力軸13とが換気用シート材6の巻取り操作等で浮き上がり、揺動ピン33がピン挿通孔30との当接を離れてから浮き上がろうとした場合に、弾発部材34がこれに追随して伸張し、回転入力軸13と中間軸16とを離反方向へ弾発して、揺動ピン33とピン挿通孔30とを当接させるように作用する。これにより、回転入力軸13と中間軸16との連結部分におけるガタ付き音等の異音の発生が極力防止される。
また、弾発部材34の弾発力は、回転入力軸13と下部軸16bの下端とが直接当接するのを防止するのはもとより、一旦離間した揺動ピン33とピン挿通孔30とが再度当接する際の緩衝力としても作用するから、操作ロッド21を回転させて行う巻取り作業がスムーズに行える。なお、操作ロッド21の回転操作は、人力で行うこともできるが、例えば電動式、空動式の回転工具を用いることもできる。また、電動式の場合は充電式とすることが好ましい。
【0024】
なお、本実施形態では、換気用開口部5がビニルハウス1の長手方向に形成され、かかる換気用開口部5の換気用シート材6の開閉に巻取機10を用いた例としたが、例えば、図6に示すような連棟タイプのビニルハウス100では、同ハウス100の屋根部間に形成される谷部200にハウス換気装置300を設けたものがあり、このハウス換気装置300の換気用シート材400に対して本巻取機10を用いることができる。すなわち、図示するように、この巻取機10で谷部200を被覆している換気用シート材400を巻き取ることにより換気用開口を形成して換気を行うことができる。このように、本実施形態に係る巻取機10は、連棟式のビニルハウス100の谷部200に形成された換気用開口部におけるシート材の巻き上げ、巻き戻しにも極めて好適に用いることができる。
【0025】
またさらに、本実施形態では、巻取機10をビニルハウス1の妻面から所要長さだけ延出した巻取軸7の先端に取付けるようにしたが、巻取軸7を巻取機10に貫通させることによって、巻取軸7の中途に取付けることもできる。この場合、ビニルハウス1の長手側の側面側において換気用開口部5の開閉作業を行うことになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施例を示す図4の要部拡大図である。
【図2】本発明の一実施例を示す換気用シート材の巻取機を適用したビニルハウスの一部を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例を示す換気用シート材の巻取機の正面図である。
【図4】本発明の一実施例を示す図3の断面側面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す図1のV−V線断面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1…ビニルハウス
5…換気用開口部
6…換気用シート材
7…換気用シート材6の巻取軸
7a…巻取軸7の一端側
10…換気用シート材6の巻取機
11…回転出力軸
13…回転入力軸
15…動力伝達手段
16…中間軸
16a…上部軸
16b…下部軸
17…揺動手段
13a…隔壁(本発明の収容凹部の底壁)
20a…上側の収容凹部(本発明の収容凹部)
20b…下側の収容凹部
21…操作ロッド
30…ピン挿通孔
30a…ピン挿通孔30の小径中央部
30b…ピン挿通孔30の傾斜面
31…ピン取付孔
33…揺動ピン
34…圧縮コイルばねを用いた弾発部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動力が与えられる回転入力軸と、この回転入力軸と交わる方向へ配設され、シート状物を巻き取る巻取軸が連結される回転出力軸と、前記回転入力軸に与えられた回転駆動力を前記回転出力軸に伝達する動力伝達手段と、この動力伝達手段に前記回転入力軸からの回転駆動力を伝達する中間軸と、この中間軸と前記回転入力軸との間に介装され、該回転入力軸とこの回転入力軸に連結される操作ロッドとを前記中間軸に対して揺動可能に連結する揺動手段とを備えるシート状物の巻取機において、
前記揺動手段は、前記中間軸の回転入力軸側端部に中間軸の軸長方向と交わる方向に貫通形成されるピン挿通孔と、
前記回転入力軸の中間軸側端部に凹設され、前記中間軸の回転入力軸側端部を収容する収容凹部と、
前記ピン挿通孔を貫通して前記回転入力軸に取着される揺動ピンとを備え、
前記ピン挿通孔は、中央部が前記揺動ピンの軸径よりもやや大きな小径に絞られ、この小径中央部から双方の開口端へ向けて漸次拡径する形状に形成され、
前記小径中央部を支点に前記揺動ピンを前記ピン挿通孔の内部で揺動させることにより、前記回転入力軸と前記操作ロッドとを揺動可能に連結した
ことを特徴とするシート状物の巻取機。
【請求項2】
前記中間軸の回転入力軸側端面と前記収容凹部の底壁との間に弾発部材を縮設した
ことを特徴とする請求項1に記載のシート状物の巻取機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−6589(P2010−6589A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171399(P2008−171399)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(597088591)佐藤産業株式会社 (30)
【出願人】(503423317)
【Fターム(参考)】